JP2012175471A - 磁界結合型通信装置および磁界結合型通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】安定な磁界結合型の通信が可能なRFID通信システムを実現する。
【解決手段】リーダーライター10には、ループ状アンテナの送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとが近接して配置されている。送信アンテナ101Txに対してリーダーライター10の外部側には、常磁性体の第1磁性体102Aが配設されている。受信アンテナ101Rxに対してリーダーライター10の外部側には、常磁性体の第2磁性体102Bが配設されている。RFIDタグ20には、コイル状アンテナからなる送受信アンテナ201が配設されている。送受信アンテナ201に対してRFIDタグ20の内部側には常磁性体の第3磁性体203が配設されている。これにより、送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとの磁界結合は抑制され、送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rxと送受信アンテナ201との磁界結合は強められる。
【選択図】 図2
【解決手段】リーダーライター10には、ループ状アンテナの送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとが近接して配置されている。送信アンテナ101Txに対してリーダーライター10の外部側には、常磁性体の第1磁性体102Aが配設されている。受信アンテナ101Rxに対してリーダーライター10の外部側には、常磁性体の第2磁性体102Bが配設されている。RFIDタグ20には、コイル状アンテナからなる送受信アンテナ201が配設されている。送受信アンテナ201に対してRFIDタグ20の内部側には常磁性体の第3磁性体203が配設されている。これにより、送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとの磁界結合は抑制され、送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rxと送受信アンテナ201との磁界結合は強められる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、巻回形のアンテナ同士を近接させて磁界結合することで通信を行う磁界結合型通信装置および磁界結合型通信システムに関する。
従来、RFID−ICを搭載したRFIDタグに対して通信を行う装置およびシステムが各種考案されている。このようなRFIDに対する通信方法としては、例えば、特許文献1に示すように、RFIDタグとリーダーライターの双方に巻回形のアンテナを備え、磁界結合により通信を行う方法がある。
特許文献1に記載のRFIDに対する通信システムでは、リーダーライターは、送受信兼用のアンテナを用いている。
ところで、特許文献1に記載のような送受信兼用のアンテナを用いる場合、リーダーライター内で送信回路と受信回路との双方が送受信兼用アンテナに接続する回路構成となる。したがって、送信回路と受信回路との間のアイソレーションを確保することが容易ではない場合がある。
特に、RFIDタグとの通信の場合には、リーダーライターから送信する質問信号の周波数帯域と、RFIDタグから返信(送信)される応答信号の周波数帯域とが重なり、送信回路と受信回路との間でのアイソレーションを十分に取れず、受信感度が低下する等の問題が生じることがある。
この問題を解決する方法として、送信アンテナと受信アンテナとを個別に備えるリーダーライターを用いることがある。
しかしながら、送信アンテナと受信アンテナとを個別に備えるリーダーライターでは、次に示す問題が生じる。図1は従来のリーダーライターによるRFIDタグへの通信時の問題点を説明するための図である。図1は、質問信号送信時のある電流タイミングでの磁界を示す図である。
図1において、リーダーライターは、送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとを備える。RFIDタグは、送受信アンテナ201を備える。リーダーライターの送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rx、RFIDタグの送受アンテナ201は、巻回数や開口面積が異なるもののそれぞれ巻回形からなる。
リーダーライターがRFIDタグに対して、質問信号を送信する場合には、送信用電流Itxを送信アンテナ101Txへ流す。これにより、送信アンテナ101Txの電流変化にしたがって、送信アンテナ101Txの中央開口部の中心を軸として、磁界Htxoが発生する。この磁界HtxoがRFIDタグの送受信アンテナ201の中央開口部を交差することで、送受信アンテナ201が磁界Htxoに結合して結合電流Itxc’を流す。これにより、RFIDタグに質問信号を送信している。
ここで、磁界Htxoは、図1に示すように、送信アンテナ101Txを巻くように発生する。このため、送信アンテナ101Txに近接するとともに、巻回形を有する面が略同一平面上にある受信アンテナ101Rxの中央開口部にも磁界Htxoが通過する。
これにより、受信アンテナ101Rxにも不要な結合電流Iunが流れ、質問信号が受信回路側へ伝搬され、上述の特許文献1に記載の送受兼用アンテナを用いた場合と同様に、受信感度の低下等の問題が生じてしまうことがある。
したがって、本発明の目的は、送信アンテナと受信アンテナとが近接することによる結合を抑制し、安定な磁界結合型の通信が可能な磁界結合型通信装置および磁界結合型の通信システムを実現することにある。
この発明は、生成した送信信号で磁界を発生する巻回形の送信アンテナと、外部アンテナからの磁界を受けて受信信号を取得する巻回形の受信アンテナと、を備え、外部アンテナに対して磁界結合することで通信を行う磁界結合型通信装置に関する。この磁界結合型通信装置は、送信アンテナの外部アンテナが配される側またはその反対側に設置された第1磁性体と、受信アンテナの外部アンテナが配される側またはその反対側に配置された第2磁性体と、を備える。
この構成では、送信信号による送信アンテナの電流変化によって磁界が生じる場合、第1磁性体が磁化され、巻回形の送信アンテナの巻回する平面の法線方向に強い磁界となり、受信アンテナに対して回り込みが殆ど生じない磁界となる。これにより、受信アンテナが送信アンテナに近接していても、送信信号による磁界と受信アンテナとの結合が抑制される。
一方、外部アンテナによる磁界は、第2磁性体により、巻回形の受信アンテナの巻回する平面の法線方向に強い磁界となる。これにより、受信アンテナは、外部アンテナからの信号(例えば送信アンテナからの質問信号(送信信号)に対する応答信号)を効率良く受信できる。
また、この発明の磁界結合型通信装置では、第1磁性体と第2磁性体とが離間して配置されていることが好ましい。
この構成では、送信アンテナに近い第1磁性体と、受信アンテナに近い第2磁性体とが離間されることで、第1磁性体、第2磁性体間に離間距離に応じた空気層が介在する。これにより、送信信号による磁界が受信アンテナ側に、さらに回り込みにくくなる。
また、この発明の磁界結合型通信装置では、第1磁性体と第2磁性体とが非磁性体を介して配置されていることが好ましい。
この構成では、送信アンテナに近い第1磁性体の第2磁性体側に非磁性体により受信アンテナ側への磁界の回り込みが防止される。
また、この発明の磁界結合型通信装置では、第1磁性体、非磁性体、および第2磁性体が、この順で配列するように一体形成された複合磁性体からなることが好ましい。
この構成では、第1、第2磁性体と非磁性体とが一体化されることで、個別に配置するよりも構成が簡素で、製造が容易になる。
また、この発明は、磁界結合型通信システムに関するものであり、上述のいずれかに記載の磁界結合型通信装置を備えるとともに、RFIDタグを備える。そして、このRFIDタグは、外部アンテナと、該外部アンテナの送信アンテナおよび受信アンテナ側またはその反対側に配置された第3磁性体と、外部アンテナに接続するRFID−ICとを含むRFIDタグを備える。
この構成では、第1磁性体と第3磁性体により、送信信号によって送信アンテナで発生する磁界は、より強く外部アンテナの巻回する平面の法線方向に沿うように生じる。これにより、送信時に、磁界結合型通信装置の送信アンテナと外部アンテナに相当するRFIDタグの送受信アンテナと磁界結合を強めることができる。
一方、受信時には、第3磁性体と第2磁性体とにより、RFID−ICの制御による外部アンテナ(送受信アンテナ)で発生する磁界は、より強く受信アンテナの巻回する平面の法線方向に沿うように生じる。これにより、受信時には、外部アンテナに相当するRFIDタグの送受信アンテナと磁界結合型通信装置の受信アンテナとの磁界結合を強めることができる。
この発明によれば、送信時には送信アンテナと受信アンテナとの磁界結合を抑制でき、受信時にはより高感度な受信が可能な磁界結合型通信装置および磁界結合型の通信システムを実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る磁界結合型通信装置および磁界結合型通信システムについて、図を参照して説明する。なお、本実施形態では、磁界結合型通信システムとしてRFID通信システム1を用い、磁界結合型通信装置としてRFID用のリーダーライター10を用いる例を説明する。図2は本実施形態に係るRFID通信システムの主要部の構成を示す外観斜視図である。図3は本実施形態に係るRFID通信システム1の回路構成図である。
本実施形態のRFID通信システム1は、図3に示すように、リーダーライター10とRFIDタグ20とを備える。リーダーライター10は、CPU11、送信回路12、受信回路13、操作部14、表示部15、送信アンテナ101Tx、および受信アンテナ101Rxを備える。RFIDタグ20は、送受信アンテナ201とRFID−IC202とを備える。
さらに、本実施形態のリーダーライター10は第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bを備え、RFIDタグ20は第3磁性体203を備える。
まず、本実施形態の基本となる通信機能について説明する。
CPU11はリーダーライター10の全体制御を行う。また、CPU11は、操作部14からRFIDと通信する操作が入力されると、RFIDタグ20との通信を行う制御を実行する。実行結果は、例えば液晶ディスプレイからなる表示部15に表示される。
CPU11はリーダーライター10の全体制御を行う。また、CPU11は、操作部14からRFIDと通信する操作が入力されると、RFIDタグ20との通信を行う制御を実行する。実行結果は、例えば液晶ディスプレイからなる表示部15に表示される。
具体的には、RFIDタグ20と通信を行う場合には、CPU11は、送信回路12に対して質問信号を送信する制御を行う。また、CPU11は、受信回路13から取得した応答信号に基づいて上述の実行結果(例えばRFIDタグ20のRFIC−IC202に記憶された情報)を取得し、表示部15に対して表示制御する。なお、実行結果の通知は、表示に限るものではなく、音による通知等であってもよい。
送信回路12は、質問信号の送信制御を受けて、所定周波数(例えば130kHz程度や13MHz程度等)からなる質問信号を生成し、送信アンテナ101Txへ供給する。
送信アンテナ101Txは巻回形のループアンテナである。送信アンテナ101Txは、質問信号が供給されることにより、当該質問信号の波形に準じた送信用電流Itxが送信アンテナ101Txに流れる。送信アンテナ101Txに送信用電流Itxが流れることにより、磁界Htxが発生する。
RFIDタグ20の送受信アンテナ201は、巻回形のコイル状アンテナである。送受信アンテナ201は、送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rxの形成領域と対向した際に、これらのアンテナの形成領域と同程度の面積で形成される。この際、送受信アンテナ20は、送信アンテナ101Txの中央開口部および受信アンテナ101Rxの中央開口部の両方に対して、送受信アンテナ201の中央開口部の少なくとも一部が同時に対向するような形状で形成されている。
リーダーライター10のアンテナ側をRFIDタグ20に近接させると、磁界HtxがRFIDタグ20の送受信アンテナ201と磁界結合する。送受信アンテナ201は、この磁界結合により結合送信電流Itxcを生じる。
RFIDタグ20のRFID−IC202は、送受信アンテナ201からの結合送信電流Itxcを元に電源供給され、当該結合送信電流Itxcの入力によって質問信号を受信する。RFID−IC202は、質問信号を解析し、当該質問信号に対する応答信号を発生する。RFID−IC202は、応答信号を送受信アンテナ201へ供給する。
送受信アンテナ201には、応答信号が供給されることにより、当該応答信号の波形に準じた返信用電流Irxが流れる。送受信アンテナ201に流れる返信用電流Irxにより磁界Hrxが発生する。
受信アンテナ101Rxは、送信アンテナ101Txと同様に、巻回形のループアンテナである。上述のようにリーダーライター10のアンテナ側がRFIDタグ20に近接されていると、磁界Hrxが受信アンテナ101Rxに磁界結合する。受信アンテナ101Rxは、この磁界結合により結合受信電流Irxcを発生する。この結合受信電流Irxcは、上述の受信回路13へ出力される。
以上のような構成及び作用によって、リーダーライター10とRFIDタグ20との間で磁界結合型の通信が実現される。なお、この際、応答信号に基づく磁界Hrxは、送信アンテナ101Txでも受信されるが、例えば、送信回路12と送信アンテナ101Txとの間にアイソレータを接続し、送信回路から送信アンテナ101Txへの一方向の伝送を実現すれば、送信回路12に応答信号が入力されないようにすることができる。
このような通信仕様を基本とする磁界結合型の通信を行うRFID通信システムに対して、本実施形態のRFID通信システム1では、さらに図2に示すように、リーダーライター10に第1磁性体102A、第2磁性体102Bを配置し、RFIDタグ20に第3磁性体203を配置している。
第1磁性体102Aは平板状の常磁性体からなる。第1磁性体102Aは、送信アンテナ101Txを基準にして、リーダーライター10の外部に向かう側に配置される。第1磁性体102Aは、送信アンテナ101Txの巻回面と平板面が平行になるように、送信アンテナ101Txに近接して配置される。また、第1磁性体102Aは、送信アンテナ101Txのループ形状の領域よりも広い面積の平板形状であり、送信アンテナ101Txの反対側から見て、送信アンテナ101Txのループ形状部分が第1磁性体102Aの平板面により隠れるように、配置される。
第2磁性体102Bは平板状の常磁性体からなる。第2磁性体102Bは、受信アンテナ101Rxを基準にして、リーダーライター10の外部側に配置される。第2磁性体102Bは、受信アンテナ101Rxの巻回面と平板面が平行になるように、受信アンテナ101Rxに近接して配置される。また、第2磁性体102Bは、受信アンテナ101Rxのループ形状の領域よりも広い面積の平板形状であり、受信アンテナ101Rxの反対側から見て、受信アンテナ101Rxのループ形状部分が第2磁性体102Bの平板面により隠れるように、配置される。
第1磁性体102Aと第2磁性体102Bとは、透磁率が空気よりも高ければよく、後述する作用を鑑み仕様(通信の有効距離等)に応じて適宜設定すればよい。また、第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bの厚みも、仕様に応じて適宜設定すればよい。
なお、第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bは、それぞれ送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rxに当接させても所定距離だけ離間させてもよいが、第1磁性体102Aは、当接させたほうが、リーダーライター10の各アンテナとRFIDタグ20の送受信アンテナ201を貫く磁束をより集中させることができ、通信の利得を向上させることができる。
RFIDタグ20の第3磁性体203も、リーダーライター10の第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bと同様に、平板状の常磁性体からなる。第3磁性体203は、送受信アンテナ201を基準にして、RFIDタグ20の内部側に配置される。第3磁性体203は、送受信アンテナ201の巻回面と平板面が平行になるように、送受信アンテナ201に近接して配置される。また、第3磁性体203は、送受信アンテナ201の巻回形状(渦巻き状)の領域よりも広い面積の平板形状であり、送受信アンテナ201の反対側から見て、送受信アンテナ201の巻回形状部分が第3磁性体203の平板面により隠れるように、配置される。
第3磁性体203も、透磁率は空気よりも高ければよく、仕様に応じて適宜設定すればよい。また、第3磁性体203の厚みも、仕様に応じて適宜設定すればよい。さらに、第3磁性体203も、送受信アンテナ201に当接させても所定距離だけ離間させてもよいが、当接させる方が望ましい。
このような構成とすることで、本実施形態のRFID通信システム1では、質問信号の送信時に、図4に示すような磁界分布となる。図4は、質問信号送信時の磁界分布が概略的に示した図である。
本実施形態に示すように、第1磁性体102Aを送信アンテナ101Txに近接させた構成で、送信アンテナ101Txに質問信号を供給すると、上述のように、当該質問信号の波形に準じた送信用電流Itxが送信アンテナ101Txに流れる。そして、送信アンテナ101Txに送信用電流Itxが流れることにより、磁界Htxが発生する。
この磁界Htxにより、常磁性体である第1磁性体102Aは磁化し、平板面の法線方向に磁界を強めるように、磁界Htxに作用する。このため、送信アンテナ101Txのループ電極を巻回するように生じる磁界は、抑制され、第1磁性体102Aの側面よりも受信アンテナ101Rx側には殆ど漏れ出さない。したがって、送信アンテナ101Txのループ電極を巻回する磁界が受信アンテナ101Rxに結合することなく、受信アンテナ101Rxに不要な結合電流が流れない。
さらに、この構成では、送信アンテナ101Txの巻回面の法線方向に沿った磁界の強度が高くなるので、所望方向に対して効率良く磁界Htxを発生することができる。したがって、RFIDタグ20の送受信アンテナ201に対して、効率良く磁界Htxを与えることができる。これにより、従来構造よりも強いレベルの結合送信電流Itxcを得ることができる。すなわち、高効率で質問信号を送信することができる。また、質問信号の有効伝搬距離を長くすることができる。
また、さらに、本実施形態の構成では、RFIDタグ20の送受信アンテナ201を基準にして、送信アンテナ101Txおよび第1磁性体102Aと反対側に、第3磁性体203が配置されている。この第3磁性体203も、質問信号による磁界Htxで磁化され、平板面の法線方向に磁界を強めるように、且つ平板面に平行な方向への磁界の拡散を抑制するように、磁界Htxに作用する。したがって、送受信アンテナ201の巻回面に対して、より直交し、強度の強い磁界を生じさせることができる。これにより、さらに高効率での質問信号の送信が可能になり、質問信号の有効伝搬距離をさらに長くすることができる。
次に、応答信号の返信時について説明する。図5は応答信号の返信時の磁界分布を概略的に示した図である。
送受信アンテナ201は、応答信号が供給されることにより、当該応答信号の波形に準じた返信用電流Irxが流れる。送受信アンテナ201に流れる返信用電流Irxにより磁界Hrxが発生する。
送受信アンテナ201と受信アンテナ101Rxとの間に配置された第2磁性体102Bは常磁性体であるので、磁界Hrxで磁化し、平板面の法線方向に磁界を強めるように、且つ平板面に平行な方向への磁界の拡散を抑制するように、磁界Hrxに作用する。これにより、受信アンテナ101Rxには、巻回面に直交する方向に強い磁界Hrxが供給される。受信アンテナ101Rxでは、この磁界Hrxにより、従来構造よりも強いレベルの結合受信電流Irxcを得ることができる。したがって、従来構成よりも、高効率で応答信号を受信することができ、応答信号の有効伝搬距離も長くすることができる。
以上のように、本実施形態の構成を用いれば、送信アンテナ101Txから生じる磁界の受信アンテナ101Rxへの干渉を抑圧し、且つ高効率な質問信号と応答信号の送受信が可能になるので、従来構成よりも受信感度が高く、通信効率の高いRFID通信システムを実現することができる。
次に、第2の実施形態に係る磁界結合型通信システムについて、図を参照して説明する。上述の第1の実施形態では、第1磁性体102Aと第2磁性体102Bとを離間し、中間に空気層を介在する例を示したが、本実施形態では、図6に示すような構造を用いている。図6は、本実施形態に係るRFID通信システム1Aの主要部の構成を示す外観斜視図である。
本実施形態のRFID通信システム1Aは、リーダーライター10Aの磁性体の構造が異なるのみで、RFIDタグ20の構成は、上述の第1の実施形態と同じである。したがって、異なる箇所のみを説明する。
本実施形態では、常磁性体である第1磁性体102Aと第2磁性体との間に、非磁性体102Cを介在させ、これらを一体化した複合磁性部材120を用いている。複合磁性部材120は平板形状からなり一定の厚みで形成されている。このような構成とすることで、第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bを、同時に送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rxに対して配設できる。また、送信アンテナ101Txから第1磁性体102Aまでの距離、および受信アンテナ101Rxから第2磁性体102Bまでの距離を、同じにした状態で、容易に設置することができる。これにより、安定した通信特性のリーダーライター10を容易に製造することができる。
なお、本実施形態では、非磁性体102Cの厚みを第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bと同じにしたが、異ならせてもよい。例えば、非磁性体102Cの厚みを、第1磁性体102Aおよび第2磁性体102Bの厚みよりも厚くしてもよい。このように、非磁性体102Cの厚みを厚くすることで、送信アンテナ101Txと受信アンテナ101Rxとの間の磁界結合を、より確実に抑制することができる。
また、非磁性体は磁性材を含まない誘電体セラミックスやエポキシ樹脂等であってもよい。
また、上述の実施形態では、RFIDタグ20に第3磁性体203を備える例を示したが、当該第3磁性体203を省略することも可能である。この場合、RFIDタグ20を、より薄型化することができる。
また、上述の実施形態では、送信アンテナ101Txの送受信アンテナ201側に第1磁性体102Aが配設され、受信アンテナ101Rxの送受信アンテナ201側に第2磁性体102Bが配設される構成としたが、送信アンテナ101Txの送受信アンテナ201と反対側に第1磁性体102Aを配設したり、受信アンテナ101Rxの送受信アンテナ201と反対側に第2磁性体102Bを配設したりしてもよい。また、送受信アンテナ201の送信アンテナ101Txおよび受信アンテナ101Rx側に第3磁性体203を配置することも可能である。
また、上述の説明では、RFID通信システムを例に説明したが、磁界結合型で近接型の通信システムであれば、上述の構成を適用することができる。
1,1A:RFID通信システム、10:リーダーライター、11:CPU、12:送信回路、13:受信回路、14:操作部、15:表示部、20:RFIDタグ、101Tx:送信アンテナ、101Rx:受信アンテナ、102A:第1磁性体、102B:第2磁性体、102C:非磁性体、120:複合磁性部材、201:送受信アンテナ、202:RFID−IC、203:第3磁性体
Claims (5)
- 生成した送信信号で磁界を発生する巻回形の送信アンテナと、
外部アンテナからの磁界を受けて受信信号を取得する巻回形の受信アンテナと、を備え、前記外部アンテナに対して磁界結合することで通信を行う磁界結合型通信装置であって、
前記送信アンテナの前記外部アンテナが配される側またはその反対側に設置された第1磁性体と、
前記受信アンテナの前記外部アンテナが配される側またはその反対側に配置された第2磁性体と、を備えた磁界結合型通信装置。 - 請求項1に記載の磁界結合型通信装置であって、
前記第1磁性体と前記第2磁性体とは離間して配置されている、磁界結合型通信装置。 - 請求項2に記載の磁界結合型通信装置であって、
前記第1磁性体と前記第2磁性体とは非磁性体を介して配置されている、磁界結合型通信装置。 - 請求項3に記載の磁界結合型通信装置であって、
前記第1磁性体、前記非磁性体、および前記第2磁性体は、この順で配列するように一体形成された複合磁性体からなる、磁界結合型通信装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の磁界結合型通信装置を備えるとともに、
前記外部アンテナと、該外部アンテナの前記送信アンテナおよび前記受信アンテナ側またはその反対側に配置された第3磁性体と、前記外部アンテナに接続するRFID−ICとを含むRFIDタグを備える、磁界結合型通信システム。
Priority Applications (1)
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JP2011036497A JP2012175471A (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 磁界結合型通信装置および磁界結合型通信システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015173294A1 (de) * | 2014-05-14 | 2015-11-19 | Phoenix Contact Gmbh & Co.Kg | Nahfeld-koppelmodul zum ein- und auskoppeln eines magnetischen nahfelds |
-
2011
- 2011-02-23 JP JP2011036497A patent/JP2012175471A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015173294A1 (de) * | 2014-05-14 | 2015-11-19 | Phoenix Contact Gmbh & Co.Kg | Nahfeld-koppelmodul zum ein- und auskoppeln eines magnetischen nahfelds |
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