JP2012168986A - 選択されたコンテンツアイテムをユーザーに提供する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンテンツアイテムの選択は、コンテンツアイテムに予め割り当てられたメタデータ(一般には作成されたコンテンツメタデータ)、及び後で生成され関連付けられたメタデータ(導出されたコンテンツメタデータという)に基づいて行われる。加えて、コンテンツアイテムの選択は、コンテキストメタデータ、特に導出されたコンテキストメタデータに基づいて行なうこともできる。導出されたメタデータは、例えばコンテンツアイテム、作成されたコンテンツメタデータ及びコンテキストメタデータの内容に適用されるアルゴリズムに対応した導出規則に基づいて自動的に生成される。選択の質を改善するためにユーザープロフィールを使用できる。よって、機械学習技術に基づいてユーザープロフィールを構築し維持する方法も開示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、豊富なマルチメディアコンテンツアイテム、すなわち様々なメデイアコンテンツ構成要素(テキスト,画像,音声,映像,・・・)を含んだコンテンツアイテムに適用されるとき特に有効である。
残念ながら、現在利用できる情報源から供給される多量の情報は、しばしば個人には圧倒的に多すぎる場合もあり、その人の興味を引くアイテムについて情報を調べることができなくなるか、又は興味を失ってしまうかもしれない。したがって、必要なのは、ユーザーが興味を引くであろう情報のみをユーザーに提供するサービス又は能力である。
加えて、出願人は、コンテンツを提供するときの相互作用コンテキストが、ユーザープロフィールを構築又は更新するために有利に使用できることが分かった。
上記の特徴は本発明の選択方法に柔軟性とパワーを与える。
− 上記リクエストから開始してクエリーを生成する段階;
− このクエリーに基づいて第1のセットのコンテンツアイテムを識別する段階;
− この第1のセットの各コンテンツアイテムに関連付け得る予め割り当てられたコンテンツメタデータ(一般には作成メタデータ)を識別する段階;
− 好ましくは、上記リクエストに関連付けられたコンテキスト情報を表す生のコンテキストメタデータを識別する段階、及び
− コンテンツアイテムに適用されかつ好ましくは前記コンテンツアイテムに関連付けられ予め割り当てられたコンテンツメタデータ(もしあれば)にも適用されるアルゴリズムに対応する導出規則に基づいて、各コンテンツアイテムについて導出メタデータを自動的に生成する段階。より好ましくは、アルゴリズムが生のコンテキストメタデータにも適用される。
− コンテンツメタデータ(導出されたもの及び予め割り当てられたもの)を各コンテンツアイテムについて識別する段階;
− 好ましくは、コンテキストメタデータ(導出されたもの及び生のもの)を各コンテンツアイテムについて識別する段階;
− リクエストを生成したユーザーのユーザープロフィールを識別する段階、
− 導出メタデータのうち少なくともいくつかのものに基づいて、ユーザープロフィールに対して前記第1のセットのコンテンツアイテムをマッチングさせ、このセットのコンテンツアイテムについてランキングを作成する段階;
− 前記ランキングに基づいて、第2のセットのコンテンツアイテムをユーザーに提供する段階、ただし、この第2のセットは前記ランキングに基づいて順序付けられた第1のセットに対応するか、又は(好ましくは)最高にランク付けされたコンテンツアイテムを含んだコンテンツアイテムのサブセットに対応する、
− 好ましくは、提供されたコンテンツアイテムについてのユーザーフィードバック(明示的及び/又は暗示的)を収集する段階。
− リクエストを生成しているユーザーに関して複数の相互作用履歴レコードを検索する段階。ここで、各レコードはコンテンツアイテムと、前記コンテンツアイテムに関連し一般にユーザー投票によって示される少なくともユーザーフィードバック(明示的及び/又は暗示的)とを含む。好ましくは、レコードはまた、ユーザーリクエスト、生のコンテキストメタデータ、及びコンテンツアイテムに関連したコンテンツメタデータ(導出されたもの及び予め割り当てられたもの)をも含む;
− このユーザーの予測モデルを構築するために機械学習アルゴリズムを選択する段階;
− 各レコード(すなわち、記憶された各相互作用イベント)を特徴ベクトルとしてコード化する段階。この特徴ベクトルは、選択された機械学習アルゴリズムと共に使用するのに適合した形式的表現である。前記特徴ベクトルは、特定のコンテンツアイテムに関連して導出されたメタデータ及び(場合によっては)予め割り当てられたメタデータに対応した複数の要素を含み、またユーザーフィードバックを含む。導出メタデータがレコード中に存在しない場合、第1のセットのコンテンツアイテムの全てと、一般にクエリーの後に選択されたコンテンツアイテムとを記憶しているコンテンツアイテム貯蔵所から、導出メタデータを検索できる;
− 選択された機械学習アルゴリズムを前記特徴ベクトルに適用することで(各ベクトルは相互作用イベントに対応している)、予測モデル(ユーザーモデル)を構築する段階;
− (さらに好ましくは)構築された予測モデルを確認する段階;及び
− 古い予測モデルを新しい予測モデルに代えることによって上記ユーザーのプロフィールを更新する段階。
本発明の詳細な説明に入る前に、いくつかの用語の定義と説明を以下で行なう。
コンテンツ・ベースのサービス
本明細書において、コンテンツベースのサービスは、既存のコンテンツアイテムのセットを利用してサービスの加入者にとって価値のある情報コンテンツを構築するソフトウエアアプリケーションである。選択されたコンテンツを集めてユーザーに与える方法は、サービスアプリケーション論理部により定められる。
この技術分野において、コンテンツアイテムはコンテンツ・ベースのサービスに対するユーザーコンテンツ相互作用の基本的な単位である。一般にコンテンツ・ベースのサービスは、サービス加入者、すなわちユーザーのリクエストに対する応答としてコンテンツアイテムを提供する。コンテンツアイテムは、サービスにより配信される1つの実体としてユーザーが認識するものである。しかしながら、コンテンツアイテムは1個以上のコンテンツ構成要素を含むこともできる。例えば、コンテンツアイテムがサッカーの試合の映像である場合、コンテンツアイテムはコンテンツ構成要素として試合の前後半(2つのコンテンツ構成要素)を含むことができる。
− 例えばオンデマンド式のメデイア配信環境からの映画又はTV番組;
− 例えばオンライン・ニュースリーダーからのニュース記事;
− 例えばウェブ検索エンジンからの1つのウェブURL結果;
− 例えばコンテンツ共有ネットワーク環境からの歌;
− 例えばオンライン・メデイア・カタログからの写真;
− 例えばインターネットナビゲーションからのウェブページ;
− 例えば電子商取引カタログからの製品ページ。
各コンテンツ構成要素はマルチメディア要素であり、例えばテキスト、画像、音声、映像、3次元モデル、ベクトル・グラフィックス、グラフィカル・レイアウトとし得る。
従来、「メタデータ」は単に「情報についての情報」として定義されていた。
具体的には(W3[“www”]コンソーシアムによると)、一般にコンテンツメタデータは、所与のコンテンツアイテムを記述し且つ機械(例えばコンピュータ)により自動的に処理し得るデータ構造から成る。
コンテンツプロバイダーにより利用可能にされたコンテンツアイテムは、しばしば、識別インデックス(例えば、主題,分野,・・・)などのメタデータを備える。コンテンツアイテムがコンテンツ・ベースのサービスに利用可能なときコンテンツアイテムに関連付けられたメタデータを、予め割り当てられたメタデータと称する。予め割り当てられたメタデータは、一般に「作成されたメタデータ(authored metadata)」(単に作成メタデータともいう)であり、これは、一般にコンテンツプロバイダー組織内でコンテンツアイテムの作者又は別の人によりコンテンツアイテムに関連付けられたコンテンツメタデータの一種である。一般に、作成メタデータは、注釈付けプロセスによって各コンテンツアイテムに手動で割り当てられる。
相互作用コンテキスト(簡単に「コンテキスト」という)は、コンテンツ・ベースのサービスではユーザーコンテンツ相互作用の重要な要素である。実際、あらゆるユーザーコンテンツ相互作用はコンテキスト内で行われ、コンテキストはしばしばユーザーの好みに影響を与えて、所与のコンテキストにおいてはアイテムを興味深いものにしたり、別のコンテキストにおいては興味の無いものにする。
相互作用コンテキストは様々な面から形成される。一般に、最も重要な面は、「日時」(相互作用が行われた時)、「ユーザー位置」(相互作用が行われた場所)、「相互作用装置」(相互作用のためにユーザーにより使用されたもの)、「コンテンツチャンネル」(これを介して相互作用が行われる)、「環境状態」(相互作用中での)、「物理的世界の状態」(相互作用中での)、「ユーザー状態」(相互作用中での)である。
「ユーザー状態」に関する情報は、例えばユーザーの体の加速度を検出するか(ユーザーが立ったままであるか、歩いているか、走っているか、手を動かしているかを判断するために)、又は心拍数、血圧、皮膚の導電率などのユーザーの生理学的パラメータのいくつかを検出する(ユーザーのストレス/リラックス状態を判断するために)センサーによって提供できる。
すべての種類のメタデータに簡単にアクセスして取り扱うために、同じ形式でかつ容易に拡張可能なフォーマットを使用するのが有利である。
導出メタデータ
予め割り当てられたメタデータ及び生のコンテキストメタデータ以外のメタデータが本発明により提供され、「導出メタデータ」と称される。というのは、このメタデータは相互作用イベントにおいて又は相互作用イベントの結果としてコンテンツ情報及び/又はコンテキスト情報(すなわち、生のコンテキストメタデータ)から導出したものだからである。
導出メタデータは、ソフトウエアプログラムによって自動的に処理されるのに特に適する。
テキストアイテムのコンテンツ(すなわちテキスト自体)から導出されるメタデータの例としては、各単語の出現回数と共にテキスト中に現れる単語のリスト(テキストの「バッグ・オブ・ワーズ(bag-of-words)」表現という)が挙げられる。このメタデータは、テキストの全体の語彙構成についての情報を与える。
− 輝度ヒストグラム。これは、デジタル画像のピクセル全体に対する光度の分布であり、画像の明るさ及びコントラストについての情報を与える。
− 色ヒストグラム。これは、デジタル画像のピクセル全体に対する原色成分(赤、緑、青)の分布であり、画像の色構成についての情報を与える。
− 画像の空間周波数成分。これは例えば二次元フーリエ変換により計算され、画像中のパターン及びテクスチャーの存在についての情報を与える。
− 幾何学的カテゴリーメタデータ。これは例えば幾何学的ハッシュ技術により生成され、画像中における直線、円弧、楕円、多角形などの形状の存在についての情報を与える。
− パターンカテゴリーメタデータ。これは例えばパターン認識アルゴリズムにより生成され、画像中における人の顔、動物、植物、風景、建物、旗、技術的な図面、絵、マンガなどのような固有の特徴の存在についての情報を与える。
− テキストメタデータ。これは例えば光学式文字認識技術により生成され、画像中に現れる文字、数及び単語についての情報を与える。
サウンドアイテムのコンテンツから(すなわちサウンド自体から)導出されるメタデータとしては、例えば以下のものが挙げられる。
− 音声周波数スペクトル成分。これは例えば高速フーリエ変換により計算され、サウンドの性質及び構成についての情報を与える。
− 音声波形。これはサウンド動力学についての情報を与える。
− パターンカテゴリーメタデータ。これは例えばパターン認識アルゴリズムにより生成され、音声トラック中における特定の特徴(例えば音楽、スピーチ、拍手、爆発の特定部分)の存在についての情報をあたえる。
− テキストメタデータ。これは例えば音声認識技術により生成され、発せられた単語又は文章を音声トラックから抽出する。
場面分割分析技術により映像の時間構造についての情報を得ることができる。例えば、この種の分析により、映画が所定の数の場面から構成され、その比率は激しい動きの挙動により特徴付けられ、別の比率は音の大きな音楽の存在により特徴付けられることが分かる。
− 総面積、全容積、凸性、フラクタル次元;
− パターンカテゴリーメタデータ。これは例えばパターン認識アルゴリズムにより生成され、特定の3D形状(箱形状、管形状、車輪形状、ワイヤ形状、人型形状、物体形状など)の存在についての情報を与える。
例えば、数値メタデータから開始して、数値を分類できる打切り技術によって記号範囲を生成でき、これは更にコンパクトで意味論的な数値表現を与える方法である。
時間についての単純な存在論は、時間値を「昼間」と「夜間」に分類することである。日付についての単純な存在論は、日付値を「勤務日」と「週末」に分類することである。時間値メタデータと日付値メタデータはユーザー好みモデルの構築に際して重要ではない。「昼間/夜間」及び「勤務日/週末」メタデータは更に十分効果的にし得る。例えば、ユーザー好みモデルが、ユーザーは特定のカテゴリーに関連したコンテンツアイテムとの相互作用を週末の夜間に楽しみ、勤務日には昼間でも夜間でもそれを好まないことを示し得る。
本発明の重要な面はメタデータの生成(すなわち導出)である。これは導出規則に基づいて行われる。
特に、以下の種類のソースを提供できる。
・コンテンツ構成要素;
・作成されたコンテンツメタデータ;
・生のコンテキストメタデータ;
・導出メタデータ(すなわち他の導出規則から得られたもの);
・拡張された分析。
第1のセットの例は、ニュース・ブラウザ・アプリケーションに関係する。このアプリケーションでは、コンテンツアイテムはニュース記事である。各コンテンツアイテムは2つのコンテンツ構成要素(すなわち、ニュース記事のタイトルと本文(両方ともテキスト形式))を含む。各コンテンツアイテムの内容は、作成されたメタデータとしての記事の日付、カテゴリー、ソース及び著者名に関連付けられ、具体的にはこのメタデータはコンテンツアイテム中に含まれる。
・「バッグ・オブ・ワーズ」をソーステキストから生成する段階
・得られた「バッグ・オブ・ワーズ」の各単語を「LexicalOntology1」語彙存在論に対してマッチングを行なう段階。各マッチング単語について、以下のものを抽出する。
・抽出されたコンセプト(上位語及び最高位の意味論的なカテゴリー)の出現を計数し、3回以上出現したコンセプトのみを保持する段階(minoccur=3)。この段階は、得られたコンセプトの数を制限して、最も関連したものだけを保持するために行われる。
次の第3及び第4の導出規則はそれぞれ上記の第1及び第2の導出規則に類似しているが、それらのソースは本文の代わりにニュースアイテムのタイトルである。しかしながら、「宛先タグ」において宣言されるように、タイトルから生成されるメタデータは本文から生成されるメタデータとは異なるメタデータのセットを形成することに留意されたい。
拡張された分析が、導出規則により利用できる特別な種類のソースを提供する。ドメインの構造を全体的に分析するために、この特別な種類のソースは、貯蔵所に含まれるアイテムのサブセット全体(すべてのアイテムであっても)についての分析手順の適用を指定する。別言すれば、拡張された分析を用いる導出規則は、1つのアイテム中に含まれる情報のみを用いてメタデータを抽出することに限定されず、アイテム自体のドメインの全体構造を考慮に入れた新しいメタデータを各アイテムについて生成できる。ドメインは、導出技術の適用のフィールド、すなわち、パーソナル化され選択されたコンテンツをユーザーに提供するフィールドである。
特に、この例における拡張された分析が、適用されるクラスター分析方法(Wardの方法)、分析を適用すべきアイテムの範囲(貯蔵所中のすべてのアイテム)、及び抽出するクラスターの最大数(10個のクラスター)を指定する。
機械学習方法により、コンピュータシステムが特定のアプリケーションフィールド(すなわちドメイン)に属する1セットの事実のデータからの自動的な(すなわちソフトウエアプログラムによる)学習を実行できる。このようなデータセットが与えられると、機械学習方法がデータ自体からパターン及び関係を抽出できる。
たいていの機械学習方法は特徴ベクトル表現を用いる。提供されるコンテンツに関係したユーザー好みの予測モデルを構築するためにこれらの方法が適用される場合、各特徴ベクトルがコンテンツアイテムに関連付けられ、以下のものを含む。
− 独立特徴。各特徴が、当該コンテンツアイテムに関連付けられた導出又は予め割り当てられたメタデータに対応し、好ましくは生の又は導出されたコンテキストメタデータにも対応する。
− ターゲット特徴(1又は複数)。これは、提供されるコンテンツに関するフィードバック(明示的又は暗示的)としてユーザーにより与えられる点数により表される。例えば、フィードバックは1〜10の数値で表され、この場合、大きな値が肯定的なフィードバックに対応する。
特徴ベクトルモデルはドメインデータの形式的表現であり、たいていの機械学習方法に適する。
好ましくは、データセット(ユーザープロフィールの予測モデルを構築するために機械学習方法により処理される)は、コンテンツメタデータ(作成されたもの及び導出されたもの)と、好ましくはコンテキストメタデータ(生のもの及び導出されたもの)とを独立特徴として含む。ユーザーフィードバックはターゲット特徴である。機械学習方法の目的は、ユーザー好みを予測するモデル(ユーザーモデル又は予測モデルという)、すなわちメタデータとユーザーフィードバックとの間の関係を表す機械学習モデルを見つけることである。そして、このように得られた予測モデルは、新しいコンテンツアイテムが利用可能になったとき該新しいコンテンツアイテムに対するユーザーの評価を推定する(新しいメタデータを提供する)ために使用できる。
<コンテンツメタデータ1,・・・,コンテンツメタデータm,コンテキストメタデータ1,・・・,コンテキストメタデータp,ユーザー投票>
ここで、m+p=nである。
この単純な例では、コンテンツアイテム(音楽作品)が次の2つのメタデータにより表される。
− MusicGenre:音楽のジャンル(作成されたメタデータとして与えられる)、
− MusicBeatSpeed:音楽作品の1分当たりのビート(「MusicBeatSpeed」導出規則の適用により導出メタデータとして与えられる)。
− 「Time」:2つの値「昼間」及び「夜間」のどちらかを有することができ、コンテンツアイテムに対するユーザーの相互作用が昼間に行われたのか夜間に行われたのかを示す(単純な一時的な存在論に基づいた導出規則の適用により導出メタデータとして与えられる)。
− 「UserVote」:2つの値「好き」及び「嫌い」のどちらかを有することができ、ユーザーが音楽作品に対して肯定的な点数を与えたのか否定的な点数を与えたのかを示す。
<MusicGenre,MusicBeatSpeed,Time,UserVote>
例として、ユーザー/アイテムの相互作用のデータセットが次の通り与えられる。
Time=「昼間」かつ」MusicBeatSpeed>=125ならば、UserVote=「好き」
Time=「夜間」かつ」MusicBeatSpeed<=75ならば、UserVote=「好き」
予測点数を生成するのに用いられる上記ユーザー好み規則は、導出メタデータを生成するのに用いられる導出規則ではないことに留意されたい。
実施態様の詳細な説明
以下、図1のブロック図(サービスアプリケーション)を特に参照して本発明の好ましい態様について詳細に説明する。図1では、2種類の記号が用いられており、四角形はソフトウエアモジュールを表し、円柱形状は貯蔵所を表す。
コンテンツ・ベースのサービスでは、選択されたコンテンツアイテムをユーザーに提供する。例えばコンテンツアイテムが位置しているか又はコンテンツアイテムにアクセスし得るアドレス(例えばインターネットアドレス)を提供することにより、コンテンツアイテムをサービスプロバイダーによってユーザーに直接的又は間接的に配信できる。一般にコンテンツアイテムは、パケットデータ網(例えば、インターネット)や携帯電話網(例えばUMTSネットワーク)などの通信網を介してコンテンツプロバイダーにより直接的に提供される。
当該コンテンツ・ベースのサービスは次の2つの作業に分割できる。
− コンテンツアイテムの処理、
− ユーザープロフィールの処理。
コンテンツアイテムを処理する作業は、次の操作からなる。
− ユーザーからリクエストを受信し、
− ユーザーのリクエストに基づいてコンテンツアイテムを選択し、
− 好ましくは、ユーザーのプレゼンテーション・プロフィールに基づいて、選択されたコンテンツアイテムをフォーマットしてユーザーに提示し(すなわち、サービスアプリケーション論理に基づいたコンテンツのプレゼンテーションのパーソナル化)、
− 選択されたコンテンツアイテムをユーザーに提供する。
− ユーザープロフィール貯蔵所(UPR)、
− メタデータ生成モジュール(MGM)。
− 現在のユーザーのユーザープロフィールを貯蔵所UPRから検索し;また
− 前記第1のセットのコンテンツアイテムにおける各コンテンツアイテムについて、それに関連付けられたコンテンツメタデータであって、予め割り当てられた(一般に作成された)もの及び場合によっては(前の相互作用イベントの結果として)導出されたものを貯蔵所CIRから検索する。
− ユーザー相互作用記録モジュールDRM、及び
− 相互作用履歴貯蔵所IHR、
を更に備える。
コンテンツアイテムが複数のコンテンツ構成要素を含む場合には、フィードバックがコンテンツアイテムの全体に関係し得ること、有利には、その代わりに又はそれに加えて、フィードバックがコンテンツアイテムの各構成要素に関係し得ることに留意されたい。例えば、ユーザーは映画の全体について投票を表すこともできるし、その映像要素及びその音声要素に対して別々の投票を表すこともできる。この場合、例えば別々の投票が相互作用履歴として記録される。
ユーザープロフィールを処理する作業は、ユーザープロフィールを作成(構築)し、維持(例えば更新)することからなる。図1のアーキテクチャでは、ユーザープロフィールが貯蔵所UPRに記憶され、ユーザープロフィール構築モジュールPBMがユーザープロフィールを処理する作業を実行する。
この実施態様によると、モジュールPBMは次の段階を実行する。
− ユーザーの相互作用履歴(完全な相互作用履歴、又はユーザープロフィールの最後の更新時から現在の時間までの時間フレームに対応する部分的な相互作用履歴)を貯蔵所IHRから検索する段階(図3の段階301)。相互作用履歴は少なくとも1つのイベント、一般には1セットのイベントを含む。一般にイベントは、コンテンツクエリー(ユーザーリクエストに対応する)と、生のコンテキストメタデータと、クエリー及び好ましくはユーザーフィードバックを受けて提供される選択されたコンテンツアイテムのセットとを含む。
− 相互作用履歴に含まれる情報に基づいてユーザー好みの予測モデルを構築するのに適合した適当な機械学習アルゴリズムを選択する段階(図3の段階302)。
− 相互作用履歴中の各相互作用イベントEiについて、PBMモジュールが「n+1」次元の特徴ベクトル、一般に1つのベクトルViを生成する段階、(図3の段階303、段階304及び段階305)。ここで、nはコンテンツメタデータ(予め割り当てられたもの及び導出されたもの)に関係した特徴の数と、コンテキストメタデータ(生のもの及び導出されたもの)に関係した特徴の数との総和である。
− ユーザープロフィールに組み込まれるべき新たな予測モデルを構築するために、選択された機械学習アルゴリズムを、前の段階で生成された特徴ベクトル(イベントEi,Ej,Ek・・・に関連付けられたVi,Vj,Vk・・・)に適用する段階(段階306)。機械学習アルゴリズムは一度に1つだけの特徴ベクトルを処理できるか、又は一度に1セットの特徴ベクトルをどうにか処理できる(13個の相互作用イベントに対応する13個のベクトルを処理することによりモデルが生成される上記の例のように)。
− (好ましくは)ユーザープロフィールの更新条件として所定の合格基準(一般に、「ベター・ザン・ビフォア(better than before)」型基準)に対して、新たに構築された予測モデルの性能を検証する段階(段階307)。例えば、公知の効果的な検証技術は「10倍相互検証」であり、これはイベントを10個の異なる分割部分に分割することに基づいている(例えばイベントの90%はモデルの構築用であり、イベントの10%はモデルの検証用である)。特定のインプリメンテーションに依存して、検証を機械学習方法に統合できる。
− 貯蔵所UPRにおいて前のモデルを新しいモデルと置き換えることによってユーザープロフィールを更新する段階(段階308)。
− 生のコンテンツメタデータを検索する段階;
− 生のコンテキストメタデータ(相互作用履歴中に記録された)をモジュールMGMに送り、生のコンテキストメタデータから導出コンテキストメタデータを生成するよう要求し;生のコンテキストメタデータと導出コンテキストメタデータ(モジュールMGMから得られた)とをコード化して次元pのコンテキスト特徴ベクトルVixを作る段階(上記2つの段階は図3のフローチャートでは1つの段階303として示されている);
− コンテンツメタデータ(作成されたもの及び導出されたもの)を貯蔵所CIRから検索する段階;
− コンテンツメタデータをコード化して次元mのコンテンツ特徴ベクトルVicを作る段階(ここで、m+p=n)、(上記2つの段階は図3では1つの段階304として示されている);
− コンテンツ特徴ベクトルVicを前の段階で生成されたコンテキスト特徴ベクトルVixと一緒にし、ユーザー投票をターゲット特徴tとして加えて、n+1次元の1つの特徴ベクトルVi=<Vix,Vic,t>を作る段階(図3の段階305);
− 機械学習方法のアルゴリズムを識別する段階、及び
− ユーザー好みの予測モデルを得るために、前記機械学習方法のアルゴリズムを前記特徴ベクトルViに適用する段階。
別法として、ユーザープロフィールの選択をフィードバック操作の瞬間に大急ぎで行なうこともできる。
Claims (22)
- A)第1のコンテンツメタデータが予め割り当てられている第1のセットのコンテンツアイテムをユーザーによるリクエストに基づいて識別する段階、
B)少なくとも前記第1のセットのコンテンツアイテムに適用されるアルゴリズムに対応した少なくとも第1の導出規則に基づいて、前記第1のセットのコンテンツアイテムについて第2のコンテンツメタデータを自動的に生成する段階、
C)前記第2のコンテンツメタデータを前記第1のセットのコンテンツアイテムに関連付ける段階、及び
D)前記第1のコンテンツメタデータと前記第2のコンテンツメタデータとに基づいて前記第1のセットから第2のセットの選択されたコンテンツアイテムを提供する段階、
を含む選択されたコンテンツアイテムをユーザーに提供する方法。 - 前記アルゴリズムは前記第1のコンテンツメタデータの少なくともいくつかに対しても適用される請求項1に記載の方法。
- 第2のコンテキストメタデータを自動的に生成するために、段階B)を前記選択されたコンテンツアイテムの相互作用コンテキストに関する第1のコンテキストメタデータにも基づいて実行する請求項1又は2に記載の方法。
- 前記第2のコンテンツメタデータを複数のコンテンツアイテムに適用されるアルゴリズムから導出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 段階D)を前記ユーザーのユーザープロフィールにも基づいて実行する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ユーザープロフィールが予測モデルを含む請求項5に記載の方法。
- 段階D)において、前記第1のセットの各コンテンツアイテムについてのランキングに基づいて前記第2のセットのコンテンツアイテムを定めるために、前記第2のコンテンツメタデータと前記予測モデルとに基づいて前記ランキングを提供する請求項5又は6に記載の方法。
- 前記第2のコンテンツメタデータと前記第2のコンテキストメタデータと前記ユーザープロフィールとに基づいて前記第1のセットの各コンテンツアイテムについての前記ランキングが与えられ、前記ランキングに基づいて前記第2のセットのコンテンツアイテムを選択する請求項7に記載の方法。
- 前記第2のセットのコンテンツアイテムを、前記ユーザーによる対応するリクエストに対する応答として提供する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ユーザーからのフィードバックを前記第2のセットの少なくとも1つのコンテンツアイテムに関連付ける段階を更に含む請求項6に記載の方法。
- 前記第2のセットの少なくともコンテンツアイテムと、記録された前記少なくとも1つのコンテンツアイテムに関係している前記ユーザーからのフィードバックとを記録する段階を更に含む請求項10に記載の方法。
- 前記少なくともコンテンツアイテムを選択するために用いられる前記第2のメタデータの少なくとも一部を記録する段階を含む請求項11に記載の方法。
- 前記ユーザーリクエストを記録する段階を含む請求項11又は12に記載の方法。
- 少なくとも前記記録されたコンテンツアイテム及びユーザーフィードバックに基づいて前記ユーザーの予測モデルを構築又は更新する段階を含む請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2のメタデータの少なくとも一部を記録する段階と、少なくとも記録された第2のメタデータに基づいて前記ユーザーの予測モデルを構築又は更新する段階とを含む請求項14に記載の方法。
- 少なくとも前記第2のコンテンツメタデータに適用される少なくとも1つの機械学習アルゴリズムによって前記予測モデルを構築又は更新する請求項15に記載の方法。
- 前記機械学習アルゴリズムを少なくともいくつかのコンテキストメタデータにも適用する請求項16に記載の方法。
- ユーザープロフィールが少なくとも2つの予測モデルを含む請求項6に記載の方法。
- 前記第2のセットのコンテンツアイテムをサービスプロバイダーにより供給する請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記選択されたコンテンツアイテムを電気通信網を介して提供する請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1つのコンピュータのメモリにロードできると共に、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法を実行するためのソフトウェアコード部分を含んだコンピュータプログラム製品。
- ユーザーからコンテンツリクエストを収集する段階と、選択されたコンテンツアイテムをユーザーに提供する段階とを含んだ、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法によるコンテンツベースのサービス。
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