JP2012159347A - 移動体測位装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチパスの影響を低減し、位置精度を向上させることができる移動体測位装置を提供する。
【解決手段】画像処理部30において、カメラ20で取得した画像から抽出した建築物5の第1位置及び第2位置における所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の仰角θ1、θ2を算出する。そして、測位演算制御部50において、第1位置と第2位置間の距離及び第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角θ1、θ2から建築物5の実際の高さHを算出する。算出した建築物5の実際の高さHと第2位置において、GNSS受信機10で取得したGNSS衛星の位置情報とに基づき、建築物5が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う。
【選択図】図1
【解決手段】画像処理部30において、カメラ20で取得した画像から抽出した建築物5の第1位置及び第2位置における所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の仰角θ1、θ2を算出する。そして、測位演算制御部50において、第1位置と第2位置間の距離及び第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角θ1、θ2から建築物5の実際の高さHを算出する。算出した建築物5の実際の高さHと第2位置において、GNSS受信機10で取得したGNSS衛星の位置情報とに基づき、建築物5が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、GNSS衛星からの電波を受信して移動体の位置を測位する移動体測位装置に関する。
従来、移動体測位装置における位置検出には、GNSS(Global Navigation Satellite Systemの略、「全地球測位衛星航法システム」のこと)が利用されている。GNSSには、米国で開発されたGPSや、ロシアで開発されたGLONASS、欧州のGalileo等の各種衛星航法システムがある。
一般に、GNSSでは、衛星からの信号送信時刻と、その信号の受信時刻との差を検出し、それに光速を乗じることによって、当該衛星と受信機との間の擬似距離を求める。そして、複数の衛星の位置情報と、それぞれの衛星と受信機との間の擬似距離をもとに、測位演算処理により受信機の位置を求める。
ところが、疑似距離には種々の要因による誤差が生じる。この擬似距離の誤差は主に、GNSS衛星の時計、衛星の軌道情報、電離層、対流圏、マルチパスなどに起因して発生する。
このうち、衛星の時計誤差、衛星の軌道誤差については、2つの観測点で衛星との距離の差を観測する相対測位を行うことによってキャンセルされ、また、電離層・対流圏遅延誤差は同一衛星からのL1帯、L2帯などの2周波信号を同時に観測することによって補正することができる。
一方、マルチパスは、GNSS衛星信号が何らかの遮蔽物で反射したことにより、本来直接波信号であった場合よりも擬似距離がずれてしまう誤差であり、これが大きいときには数メートル〜数十メートルの誤差原因となる場合があるため問題であった。
マルチパスの影響を低減するためには、観測する衛星の中から、マルチパスの存在する衛星を判定し、これを除外又は補正することにより、マルチパスの影響を除去した測位結果を得る測位方法及び測位装置が知られている。
例えば、建築物等の構造物の位置と高さ情報を予め記憶する記憶手段を持って、移動体と衛星の間に構造物が入って、衛星からの直接波を遮蔽しているかを計算することにより、マルチパス判定を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の技術として、撮像装置によって取得した移動体周辺の撮像データを処理し、移動体周辺の構造物の方位角と遮蔽仰角を求め、衛星と移動体との間を構造物が遮蔽しているかを計算し、その結果でマルチパス判定を行う方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
ところが、特許文献1に記載された、記憶手段に記憶させた構造物の位置と高さを用いてマルチパス判定を行う方法では、実際の構造物が、解体や新規建設などにより変化し、記憶されている情報と違ってくる。したがって、発生する誤判定による位置精度の劣化が発生したり、橋、街路樹、高架等の特殊な構造物のように、単純な位置と高さだけではデータ化できないものによるマルチパス判定ができないことによって生じる誤判定による位置精度の劣化が発生したりするという問題があった。
また、特許文献2に記載された、移動体周囲の撮像データを用いてマルチパス判定を行う方法では、一定の視野角の撮像装置で周辺の構造物の方位角と遮蔽仰角を求める場合に、マルチパス判定ができない死角が発生するため、マルチパス影響低減効果が減少するという問題がある。逆に、死角を減らすために、一定の視野角の撮像装置を複数設けたり、専用の天空撮像装置を設けたりする場合には、撮像装置の搭載位置自由度に制限があるという問題があった
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、マルチパスの影響を低減し、位置精度を向上させることができる移動体測位装置を提供することを目的とする。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、マルチパスの影響を低減し、位置精度を向上させることができる移動体測位装置を提供することを目的とする。
この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。
上記「発明が解決しようとする課題」において述べた問題を解決するためになされた発明は、GNSS受信機(10)、画像取得手段(20)、抽出手段(30)、位置推定手段(40)、位置差分算出手段(50)、仰角算出手段(30)、高さ算出手段(50)及び測位演算手段(50)を備えた移動体測位装置(1)である。
GNSS受信機(10)は、移動体に搭載され、GNSS衛星の位置情報及びGNSS衛星からの測位情報を取得し、画像取得手段(20)は、移動体の進行方向前方の画像を取得する。
抽出手段(30)は、画像取得手段(20)で取得した画像から建築物(5)を抽出し、位置推定手段(40)は、移動体に搭載され、移動体の現在位置を推定する。
位置差分算出手段(50)は、位置推定手段(40)で推定された移動体の第1位置及び第1位置の推定を行ってから所定時間経過後に位置推定手段(40)で推定された移動体の第2位置の位置の差を算出する。
位置差分算出手段(50)は、位置推定手段(40)で推定された移動体の第1位置及び第1位置の推定を行ってから所定時間経過後に位置推定手段(40)で推定された移動体の第2位置の位置の差を算出する。
仰角算出手段(30)は、第1位置において画像取得手段(20)で取得した画像から抽出手段(30)で抽出した建築物(5)の、所定の水平の基準線から建築物(5)の最上部までの画像上の仰角及び第2位置において画像取得手段(20)で取得した画像から抽出手段(30)で抽出した、第1位置において抽出した建築物(5)と同一の建築物(5)の、所定の水平の基準線から建築物(5)の最上部までの画像上の仰角を算出する。
高さ算出手段(50)は、位置差分算出手段(50)で算出した第1位置と第2位置の位置の差及び仰角算出手段(30)で算出した、第1位置及び第2位置における建築物(5)の画像上の仰角から建築物(5)の実際の高さを算出する。
測位演算手段(50)は、第2位置において、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報と高さ算出手段(50)で算出した建築物(5)の実際の高さとに基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う。
このような、移動体測位装置(1)では、マルチパスの原因となる遮蔽物としての建築物(5)の存在及びその位置と高さをリアルタイムに計算し、受信している全GNSS衛星の中で、建築物(5)の陰になっているものを判定し、その衛星からの情報を除外することで、測位誤差を低減し、位置精度を向上させることができる。以下説明する。
位置推定手段(40)で移動体の第1位置を推定し、第1位置の推定を行ってから所定の時間を経過後に推定した第2位置との位置の差を算出すると、第1位置と第2位置間の距離を得ることができる。
また、第1位置で取得した画像と第2位置で取得した画像からそれぞれ同じ建築物(5)を抽出すると、第1位置と第2位置における、所定の水平の基準線から建築物(5)の最上部までの画像上の仰角を得ることができる。
ここで、「画像上の仰角」とは、画像上の、所定の水平の基準線に対する仰角を意味しており、水平の基準線としては、例えば、画像上の水平線や画像の下縁線などである。
このように、第1位置と第2位置間の距離と第1位置及び第2位置における仰角が得られれば、それらに基づき、図3、図4及び下記式3及び式4により、建築物(5)の実際の高さを算出することができる。
このように、第1位置と第2位置間の距離と第1位置及び第2位置における仰角が得られれば、それらに基づき、図3、図4及び下記式3及び式4により、建築物(5)の実際の高さを算出することができる。
tanθ1=H/(D+X) ・・・ 式3
tanθ2=H/x ・・・・・・・ 式4
ただし、θ1:第1位置における建築物(5)の画像上の仰角
θ2:第2位置における建築物(5)の画像上の仰角
H:建築物(5)の実際の高さ
D:第1位置と第2位置間の距離
x:第2位置と建築物(5)間の距離
そして、建築物(5)の実際の高さが算出できれば、第2位置において、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報と建築物(5)の実際の高さとに基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定することができる。
tanθ2=H/x ・・・・・・・ 式4
ただし、θ1:第1位置における建築物(5)の画像上の仰角
θ2:第2位置における建築物(5)の画像上の仰角
H:建築物(5)の実際の高さ
D:第1位置と第2位置間の距離
x:第2位置と建築物(5)間の距離
そして、建築物(5)の実際の高さが算出できれば、第2位置において、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報と建築物(5)の実際の高さとに基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定することができる。
したがって、障害になると判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を測位演算に用いないようにすることにより、その衛星からの情報を除外することで、測位誤差を低減し、位置精度を向上させることができるのである。
また、画像取得手段(20)として、従来技術のように移動体の周辺全体の画像を取得するものを用いる必要はなく、移動体の進行方向前方の画像のみを取得するものを用いればよいので、移動体測位装置(1)を小型・軽量、かつ、安価に製作することができる。
ところで、請求項1に記載の移動体測位装置(1)によれば、第2位置におけるGNSSからの電波情報を測位演算に用いた場合の建築物(5)の位置と実際の高さとが分かる。
そこで、請求項2に記載のように、種々のデータを記憶するための記憶手段(60)と、測位演算手段(50)でGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された建築物(5)の位置を算出し、算出した建築物(5)の位置を第2位置及び建築物(5)の高さとともに記憶手段(60)に順次記憶させる記憶制御手段(50)と、を備えるようにする。
そして、測位演算手段(50)では、位置推定手段(40)で推定した移動体の現在位置が、記憶手段(60)に記憶されたいずれかの建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にあるか否かを判定し、
移動体の現在位置が、いずれかの建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にあると判定した場合に、
移動体の現在位置、いずれかの建築物(5)のうち、移動体が、当該建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にあると特定した建築物(5)の高さ、及び、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報に基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行い。
移動体の現在位置が、いずれかの建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にあると判定した場合に、
移動体の現在位置、いずれかの建築物(5)のうち、移動体が、当該建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にあると特定した建築物(5)の高さ、及び、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報に基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行い。
移動体の現在位置が、いずれかの建築物(5)と、当該建築物(5)に対する第2位置と、の間にないと判定した場合には、その位置を第1位置とし、所定時間経過後に位置推定手段(40)で推定された移動体の位置を第2位置として、
第2位置において、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報と高さ算出手段(50)で算出した建築物(5)の実際の高さとに基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行うようにするとよい。
第2位置において、GNSS受信機(10)で取得したGNSS衛星の位置情報と高さ算出手段(50)で算出した建築物(5)の実際の高さとに基づき、建築物(5)が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行うようにするとよい。
このようにすると、第2位置において、測位演算手段(50)でGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された建築物(5)の位置及びその高さが記憶手段(60)に順次記憶されていく。
したがって、移動体の現在位置が、記憶手段(60)に記憶された建築物(5)の位置、高さ、及びGNSS衛星の位置情報に基づき、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定することができる。
よって、その建築物(5)がGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かの判定を、第1位置と第2位置とにおいて行う必要がなくなるので、容易かつ速やかに実行することができるようになる。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された移動体測位装置1の概略の構成を示すブロック図である。移動体測位装置1は、GNSS受信機10、カメラ20、画像処理部30、位置推定部40、測位演算制御部50及び記憶装置60を備えている。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された移動体測位装置1の概略の構成を示すブロック図である。移動体測位装置1は、GNSS受信機10、カメラ20、画像処理部30、位置推定部40、測位演算制御部50及び記憶装置60を備えている。
GNSS受信機10は、車両に搭載され、GNSS衛星の位置情報を取得する受信機である。GNSS(Global Navigation Satellite System)としては、米国で開発されたGPSや、ロシアで開発されたGLONASS、欧州のGalileo等の各種衛星航法システムなどがあるが、わが国では、4つの衛星からの測位情報を受信して車両の位置を測位するGPSが用いられている。
カメラ20は、車両に、車両の進行方向前方の画像を取得するように取り付けられているCCDカメラや赤外線カメラである。
画像処理部30は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oを備えており、以下の(ア)〜(ウ)の画像処理を実行し、処理結果を測位演算制御部50へ出力する。
画像処理部30は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oを備えており、以下の(ア)〜(ウ)の画像処理を実行し、処理結果を測位演算制御部50へ出力する。
(ア)カメラ20で取得した画像から建築物5を抽出する(抽出処理)。この抽出処理は、カメラ20から取得した画像を二値化し、二値化画像から建築物5を抽出するなど、公知の画像処理によって行う。
(イ)第1位置においてカメラ20で取得した画像から(ア)の抽出処理で抽出した建築物5の、所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の仰角(θ1)を算出する(第1仰角算出処理)。
(ウ)第2位置においてカメラ20で取得した画像から(ア)と同じ抽出処理で抽出した、第1位置において抽出した建築物5と同一の建築物5の、所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の仰角(θ2)を算出する(第2仰角算出処理)。
第1位置と第2位置とにおける建築物5が同じ建築物であるか否かは、公知のパターンマッチング等により判定する。
位置推定部40は、車両に搭載され、車両の現在位置を推定するものであり、図1に示すように、車速センサ42、ジャイロセンサ44、角加速度センサ46及び推定位置算出部48を備えている。
位置推定部40は、車両に搭載され、車両の現在位置を推定するものであり、図1に示すように、車速センサ42、ジャイロセンサ44、角加速度センサ46及び推定位置算出部48を備えている。
車速センサ42は、車両の走行速度を検出するセンサであり、車軸に取り付けたパルス発生器から出力される単位時間当たりのパルス数から車軸の回転速度を検出し、検出した回転速度から車両の速度を算出したり、車軸の回転速度に比例する電圧を発生させるジェネレータの出力電圧から速度を算出したりする。
ジャイロセンサ44は、車両の角速度を検出するセンサであり、機械式ジャイロセンサ或いはリングレーザジャイロなどの光学ジャイロセンサである。
角加速度センサ46は、車両の角加速度を検出するセンサであり、機械式角加速度計、FBG光ファイバ方式などの光学式角加速度センサ、MEMS技術を用いた半導体方式角加速度センサ、静電容量型角加速度センサ、ピエゾ抵抗型角加速度センサ或いはガス温度分布型角加速度センサなどが用いられる。
角加速度センサ46は、車両の角加速度を検出するセンサであり、機械式角加速度計、FBG光ファイバ方式などの光学式角加速度センサ、MEMS技術を用いた半導体方式角加速度センサ、静電容量型角加速度センサ、ピエゾ抵抗型角加速度センサ或いはガス温度分布型角加速度センサなどが用いられる。
推定位置算出部48では、ジャイロセンサ44からの角速度と角加速度センサ46からの角加速度とに基づき、以下に示す式1により、方位角ψを算出する。
a:ジャイロ感度
t:経過時間
cosθ:角加速度センサによる補正
b:ジャイロのオフセット電圧
そして、車速センサ20から取得された車速をv、方位センサ30から取得した車両の方位をψとすると、推測される車両の現在位置の二次元平面上の(x、y)座標は、下記式2により算出される。
測位演算制御部50は、図示しないCPU、ROM、RAM及びI/Oを備えており、RAMに内蔵されたプログラムにより以下の(エ)〜(コ)に示す測位演算制御処理を実行する。
(エ)位置推定部40で推定した車両の現在位置を取得し。その位置が、記憶装置60に記憶された、建築物5によって受信の障害になる位置にあるか否かを判定する。
(オ)受信の障害になる位置にあると判定した場合、その位置において受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う。
(オ)受信の障害になる位置にあると判定した場合、その位置において受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う。
(カ)受信の障害になる位置にないと判定した場合、その位置を第1位置とし、所定時間経過後に位置推定部40で推定された車両の位置を第2位置として、第1位置と第2位置の位置の差を算出する(位置差分算出処理)。
(キ)(カ)の位置差分算出処理において算出した第1位置と第2位置の位置の差及び画像処理部30で算出した、第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角(θ1,θ2)から建築物5の実際の高さを算出する(実高さ算出処理)。
(ク)第2位置において、GNSS受信機10で取得したGNSS衛星の位置情報と(キ)の実高さ算出処理で算出した建築物5の実際の高さとに基づき、建築物5が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う(測位演算処理)。
(ケ)(キ)において、建築物5が、障害にならないと判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波を直接波と判定して、受信した電波の情報を用いて測位演算を行う(測位演算処理)。
(コ)(ク)の測位演算処理でGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された建築物5の位置を算出し、算出した建築物5の位置を第2位置及び建築物5の高さとともに記憶装置60に順次記憶させる(記憶制御処理)。
(測位演算制御処理)
次に、測位演算制御部50で実行される測位演算制御処理について図2に基づいて説明する。図2は、測位演算制御処理の流れを示すフローチャートである。
次に、測位演算制御部50で実行される測位演算制御処理について図2に基づいて説明する。図2は、測位演算制御処理の流れを示すフローチャートである。
測位演算制御処理は、移動体測位装置1の電源オンとともに、CPUがROMに格納されたプログラムを読み出して、その処理が開始される。
処理が開始されるとまずS100において、CPUが、車両の位置推定部40で推定された車両の現在位置を取得する。
処理が開始されるとまずS100において、CPUが、車両の位置推定部40で推定された車両の現在位置を取得する。
続くS105では、CPUが、S100において取得した車両の現在位置が、記憶装置60に記憶された、建築物5によって受信の障害になる位置にあるか否かを判定する。
つまり、車両の現在位置が記憶装置60に記憶されたいずれかの建築物5と、当該建築物5に対する第2位置と、の間にあるか否かを判定する。
つまり、車両の現在位置が記憶装置60に記憶されたいずれかの建築物5と、当該建築物5に対する第2位置と、の間にあるか否かを判定する。
そして、車両の現在位置が、いずれかの建築物5と、当該建築物5に対する第2位置と、の間にあると判定した場合に、移動体の現在位置、いずれかの建築物5のうち、移動体が、当該建築物5と、当該建築物5に対する第2位置と、の間にあると特定した建築物5の高さ、及び、GNSS受信機10で取得したGNSS衛星の位置情報に基づき、建築物5が、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定するのである。
そして、受信の障害になる位置であると判定した場合(S105:Yes)、処理をS130に移行させ、受信の障害になる位置でないと判定した場合(S105:No)には、処理がS110へ移行させる。
S110では、CPUが、所定時間経過後の車両の推定位置を位置推定部40から取得する。
続くS115では、CPUが、S100において取得した車両の位置を第1位置とし、S110において取得した車両の位置を第2位置として、第1位置と第2位置との差を算出する。
続くS115では、CPUが、S100において取得した車両の位置を第1位置とし、S110において取得した車両の位置を第2位置として、第1位置と第2位置との差を算出する。
続くS120では、CPUが、画像処理部30から第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角を取得する。
続くS125では、CPUが、S115において取得した第1位置と第2位置の位置の差と、S120において取得した第1位置及び第2位置における画像上の建築物5の仰角から建築物5の実際の高さを算出する。
続くS125では、CPUが、S115において取得した第1位置と第2位置の位置の差と、S120において取得した第1位置及び第2位置における画像上の建築物5の仰角から建築物5の実際の高さを算出する。
ここで、実際の高さの算出方法について図3に基づき説明する。図3(a)及び図3(c)に、第1位置における画像上の基準線(この場合水平線)からの建築物5の最上部までの仰角を示す。この第1位置(図3(c)中にP1で示す)における建築物5の最上部までの画像上の仰角をθ1とする。
同様に、図3(d)及び図3(f)に、第2位置における画像上の水平線からの建築物5の最上部までの仰角を示す。この第2位置(図3(f)中にP2で示す)における建築物5の最上部までの画像上の仰角をθ2とする。
また、第1位置(P1)ら第2位置(P2)の位置の差をD(図3(f)中に示す)とし、第2位置と建築物5間の距離をX(図3(f)中に示す)とする。また、建築物5の実際の高さをH(図3(f)中に示す)とする。
すると、各変数θ1、θ2、D、X及びHには、下記式3及び式4の関係が成り立つ。
tanθ1=H/(D+X) ・・・式3
tanθ2=H/X ・・・式4
したがって、式3及び式4をH及びXについて解くと、下記式5及び式6が得られる。
tanθ1=H/(D+X) ・・・式3
tanθ2=H/X ・・・式4
したがって、式3及び式4をH及びXについて解くと、下記式5及び式6が得られる。
H=D・tanθ1・tanθ2/(tanθ2−tanθ1) ・・・式5
X=D・tanθ1/(tanθ2−tanθ1) ・・・式6
この式5により、建築物5の実際の高さHを、また、式6により第2位置(P2)と建築物5間の距離Xを算出することができる。
X=D・tanθ1/(tanθ2−tanθ1) ・・・式6
この式5により、建築物5の実際の高さHを、また、式6により第2位置(P2)と建築物5間の距離Xを算出することができる。
続くS130では、CPUが、GNSS受信機からGNSS衛星の現在の位置を取得する。
続くS135では、S125において算出した建築物5の実際の高さH及び第2位置(P2)と建築物5間の距離XとS130において取得したGNSS衛星の現在の位置とから、CPUが、第2位置(P2)において、建築物5がGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定する。
続くS135では、S125において算出した建築物5の実際の高さH及び第2位置(P2)と建築物5間の距離XとS130において取得したGNSS衛星の現在の位置とから、CPUが、第2位置(P2)において、建築物5がGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定する。
ここで、建築物5がGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かの判定方法について図4に基づき説明する。
図4に示すように、第2位置(P2)と建築物5間の距離XとGNSS衛星の位置(図4中S1,S2で示す)とからGNSS衛星の仰角θ3を算出する。
図4に示すように、第2位置(P2)と建築物5間の距離XとGNSS衛星の位置(図4中S1,S2で示す)とからGNSS衛星の仰角θ3を算出する。
図4中S2で示すように算出した仰角θ3が、θ2よりも小さければ、P2が、建築物5が電波を受信する際の障害になる位置であると判定し、図4中S1で示すように、仰角θ3がθ2よりも大きければ、P2が、建築物5が電波を受信する際の障害にならない位置であると判定する。
そして、CPUが、P2が受信の障害になる位置であると判定した場合(S135:Yes)、処理をS140へ移行させ、受信の障害にならない位置であると判定した場合(S135:No)には、処理をS150へ移行させる。
S140では、GNSS衛星からの受信電波は、GNSS衛星からの直接波であるため、CPUは、その直接波を用いて測位演算を行い、車両の現在位置を算出する。なお、この測位演算の内容については、公知の方法であるので、説明は省略する。
S145では、CPUは、電波の受信の障害になる位置と判定された建築物5の位置、高さ及び第2位置を記憶装置60に順次記憶させる。
続くS150では、GNSS衛星からの受信電波は、GNSS衛星からの直接波ではなくマルチパスであるため、CPUは、そのマルチパスを用いないで測位演算を行い、車両の現在位置を算出する。なお、この測位演算の内容については、公知の方法であるので、説明は省略する。
続くS150では、GNSS衛星からの受信電波は、GNSS衛星からの直接波ではなくマルチパスであるため、CPUは、そのマルチパスを用いないで測位演算を行い、車両の現在位置を算出する。なお、この測位演算の内容については、公知の方法であるので、説明は省略する。
(移動体測位装置1の特徴)
以上に説明した移動体測位装置1では、第2位置において、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された建築物5の位置及びその高さが記憶装置60に順次記憶されていく。
以上に説明した移動体測位装置1では、第2位置において、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された建築物5の位置及びその高さが記憶装置60に順次記憶されていく。
そして、車両の現在位置が、記憶装置60に記憶された建築物5とその建築物5に対する第2位置との間にある場合には、記憶装置60に記憶された建築物5の位置、高さ、及びGNSS衛星の位置情報に基づき、GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定することができる。
つまり、その建築物5がGNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かの判定を、第1位置と第2位置とにおいて行う必要がなくなるので、容易かつ速やかに実行することができるようになる。
また、その位置が、記憶装置60に記憶されている建築物5とそれに対する第2位置との間にないと判定された場合には、画像処理部30において算出された第1位置(P1)及び第2位置(P2)における建築物5の画像上の仰角及び第1位置(P1)と第2位置(P2)間の距離(D)によって、建築物5の実際の高さHを求める。
そして、建築物5の実際の高さとGNSS衛星の位置情報から車両の現在位置がGNSS衛星からの電波が建築物5によって遮蔽される位置、つまりGNSS衛星からの電波を受信する際に障害となる位置であるか否かを判定する。
そして、障害になると判定した場合には、当該GNSS衛星から受信している電波をマルチパスと判定して、受信した電波の情報を測位演算に用いないようにすることにより、その衛星からの情報を除外することで、測位誤差を低減し、位置精度を向上させることができるのである。
また、カメラ20として、従来技術のように車両の周辺全体の画像を取得するものを用いる必要はなく、車両の進行方向前方の画像のみを取得するものを用いればよいので、移動体測位装置1を小型・軽量、かつ、安価に製作することができる。
[第2実施形態]
次に、図5に基づき、第2実施形態について説明する。 図5は、第2実施形態における建築物の実際の高さの算出方法についての説明図である。
[第2実施形態]
次に、図5に基づき、第2実施形態について説明する。 図5は、第2実施形態における建築物の実際の高さの算出方法についての説明図である。
第2実施形態では、第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角の代わりに画像上の高さを用いて建築物5の実際の高さを算出するようにした。
なお、第2実施形態における移動体測位装置1の構成は、第1実施形態における移動体測位装置1と同じであり、処理が異なるだけであるため、構成の説明は省略し、異なる処理について説明する。
なお、第2実施形態における移動体測位装置1の構成は、第1実施形態における移動体測位装置1と同じであり、処理が異なるだけであるため、構成の説明は省略し、異なる処理について説明する。
(画像処理)
第2実施形態における画像処理部30では、CPUが、以下の(サ)〜(ソ)の画像処理を実行し、処理結果を測位演算制御部50へ出力する。
第2実施形態における画像処理部30では、CPUが、以下の(サ)〜(ソ)の画像処理を実行し、処理結果を測位演算制御部50へ出力する。
(サ)カメラ20で取得した画像から建築物5を抽出する(抽出処理)。処置内容は、第1実施形態における抽出処理と同じである。
(シ)第1位置においてカメラ20で取得した画像から(サ)の抽出処理で抽出した建築物5の、所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の高さh1を算出する(第1高さ算出処理)。
(シ)第1位置においてカメラ20で取得した画像から(サ)の抽出処理で抽出した建築物5の、所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の高さh1を算出する(第1高さ算出処理)。
(ス)第2位置においてカメラ20で取得した画像から(サ)の抽出処理で抽出した、第1位置において抽出した建築物5と同一の建築物5の、所定の水平の基準線から建築物5の最上部までの画像上の高さh2を算出する(第2高さ算出処理)。
(セ)画像上の第1位置と第2位置間の距離dを算出する(走行距離算出処理)。
(ソ)画像上の第2位置と建築物5間の距離xを算出する(予定走行距離算出処理)。
(測位演算制御処理)
第2実施形態における測位演算制御部50では、第1実施形態における測位演算制御処理の(キ)において、画像上における仰角(θ1,θ2)の代わりに、画像上の高さ(h1,h2)を用いている。
(ソ)画像上の第2位置と建築物5間の距離xを算出する(予定走行距離算出処理)。
(測位演算制御処理)
第2実施形態における測位演算制御部50では、第1実施形態における測位演算制御処理の(キ)において、画像上における仰角(θ1,θ2)の代わりに、画像上の高さ(h1,h2)を用いている。
つまり、(キ)において、(カ)の位置差分算出処理において算出した第1位置と第2位置の位置の差及び画像処理部30で算出した、第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の高さ(h1,h2)から建築物5の実際の高さを算出するのである。
具体的には、図5に示すように、第1位置における建築物5の画像上における基準線からの高さをh1、第2位置における建築物5の画像上における基準線からの高さをh2、第1位置と第2位置間の画像上の距離をd、第2位置と建築物5間の距離をxとすると、以下の式7及び式8を得ることができる。
H/(D+X)=h1/(d+x) ・・・式7
H/X=h2/x ・・・式8
これを、H及びXについて解くと、式9及び式10を得ることができる。
H/X=h2/x ・・・式8
これを、H及びXについて解くと、式9及び式10を得ることができる。
H=h1・h2・D/(h2・d+(h2−h1)・x) ・・・式9
X=x・h1・D/(h2・d+(h2−h1)・x) ・・・式10
このように、画像上の建築物5の高さによっても、建築物5の実際の高さ及び第2位置からの距離Xを求めることができる。
X=x・h1・D/(h2・d+(h2−h1)・x) ・・・式10
このように、画像上の建築物5の高さによっても、建築物5の実際の高さ及び第2位置からの距離Xを求めることができる。
なお、他の処理は、第1実施形態における測位演算制御処理と同じである。
以上の処理内容を、図2に示すフローチャートにおいて説明すると、S120において、CPUが、画像処理部30から第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角を取得する代わりに、画像処理部30から第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の高さh1,h2、画像上の第1位置と第2位置間の距離d及び画像上の第2位置と建築物5間の距離xを取得する。
以上の処理内容を、図2に示すフローチャートにおいて説明すると、S120において、CPUが、画像処理部30から第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の仰角を取得する代わりに、画像処理部30から第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の高さh1,h2、画像上の第1位置と第2位置間の距離d及び画像上の第2位置と建築物5間の距離xを取得する。
S125において、CPUが、S115において取得した第1位置と第2位置の位置の差と、S120において取得した第1位置及び第2位置における建築物5の画像上の高さh1,h2、画像上の第1位置と第2位置間の距離d及び画像上の第2位置と建築物5間の距離xから建築物5の実際の高さを算出する。
このように、建築物5の画像上の高さを用いても第1実施形態の移動体測位装置1と同様に、マルチパスの原因となる遮蔽物としての建築物5の存在及びその位置と高さをリアルタイムに計算し、受信している全GNSS衛星の中で、建築物5の陰になっているものを判定し、その衛星からの情報を除外することで、測位誤差を低減し、位置精度を向上させることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、画像上の建築物5の仰角や高さの基準線として、水平線を用いたが、他の基準線、例えば、画像の下縁線などを基準線としてもよい。
1…移動体測位装置、5…建築物、10…GNSS受信機、20…カメラ、30…画像処理部、40…位置推定部、42…車速センサ、44…ジャイロセンサ、46…角加速度センサ、48…推定位置算出部、50…測位演算制御部、60…記憶装置。
Claims (2)
- 移動体に搭載され、GNSS衛星の位置情報及びGNSS衛星からの測位情報を取得するGNSS受信機と、
前記移動体の進行方向前方の画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段で取得した画像から建築物を抽出する抽出手段と、
前記移動体に搭載され、前記移動体の現在位置を推定する位置推定手段と、
前記位置推定手段で推定された前記移動体の第1位置及び該第1位置の推定を行ってから所定時間経過後に前記位置推定手段で推定された前記移動体の第2位置の位置の差を算出する位置差分算出手段と、
前記第1位置において前記画像取得手段で取得した画像から前記抽出手段で抽出した建築物の、所定の水平の基準線から前記建築物の最上部までの画像上の仰角及び前記第2位置において前記画像取得手段で取得した画像から前記抽出手段で抽出した、前記第1位置において抽出した建築物と同一の建築物の、前記所定の水平の基準線から前記建築物の最上部までの画像上の仰角を算出する仰角算出手段と、
前記位置差分算出手段で算出した前記第1位置と前記第2位置の位置の差及び前記仰角算出手段で算出した、前記第1位置及び前記第2位置における前記建築物の画像上の仰角から前記建築物の実際の高さを算出する高さ算出手段と、
前記第2位置において、前記GNSS受信機で取得した前記GNSS衛星の位置情報と前記高さ算出手段で算出した前記建築物の実際の高さとに基づき、前記建築物が、前記GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行う測位演算手段と、
を備えたことを特徴とする移動体測位装置。 - 請求項1に記載の移動体測位装置において、
種々のデータを記憶するための記憶手段と、
前記測位演算手段で前記GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になると判定された前記建築物の位置を算出し、算出した前記建築物の位置を前記第2位置及び前記建築物の高さとともに前記記憶手段に順次記憶させる記憶制御手段と、
を備え、
前記測位演算手段は、
前記位置推定手段で推定した前記移動体の現在位置が前記記憶手段に記憶された前記いずれかの建築物と、当該建築物に対する前記第2位置と、の間にあるか否かを判定し、
前記移動体の現在位置が、前記いずれかの建築物と、当該建築物に対する前記第2位置と、の間にあると判定した場合に、
前記移動体の現在位置、前記いずれかの建築物のうち、前記移動体が、当該建築物と、当該建築物に対する前記第2位置と、の間にあると特定した建築物の高さ、及び、前記GNSS受信機で取得した前記GNSS衛星の位置情報に基づき、前記建築物が、前記GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行い、
前記移動体の現在位置が、前記いずれかの建築物と、当該建築物に対する前記第2位置と、の間にないと判定した場合には、その位置を第1位置とし、所定時間経過後に前記位置推定手段で推定された前記移動体の位置を第2位置として、
前記第2位置において、前記GNSS受信機で取得した前記GNSS衛星の位置情報と前記高さ算出手段で算出した前記建築物の実際の高さとに基づき、前記建築物が、前記GNSS衛星からの電波を受信する際に障害になるか否かを判定し、障害になると判定した場合には、受信した電波の情報を用いないで測位演算を行うことを特徴とする移動体測位装置。
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