JP2012158258A - 列車先頭部形状の決定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の特性に対して最適な列車先頭部形状を決定する。
【解決手段】列車がトンネルに突入する際に発生する微気圧波を低減させるように、先頭部の最適な断面積分布を導出する(工程S1)。工程S1で導出された断面積分布を有する先頭部の形状を複数作成する(工程S2)。工程S2で作成された複数の先頭部の形状に対して流体解析によるシミュレーションを行い、当該先頭部の形状に対する複数の空力特性を評価する(工程S3)。工程S3で評価された複数の空力特性に基づき、最適化手法である遺伝的アルゴリズムを用いてパレート解を導出する(工程S4)。工程S4で導出されたパレート解の中から、先頭部の形状を選択して決定する(工程S5)。
【選択図】図2

Description

本発明は、列車の先頭部の形状を決定する方法に係り、特に高速列車の先頭部形状の決定方法に関する。
列車の先頭部の形状は、例えば複数項目の空力特性を考慮して決定される。これら空力特性のうち、近年の列車の高速化に伴い発生する、いわゆるトンネル微気圧波は、列車先頭部形状を決定する際に特に重要視されている。
列車が高速でトンネルに突入すると、トンネル内に圧縮波が発生する。この圧縮波はトンネル内を音速で伝播し、反対側の出口から外部へ向かってパルス状の圧力波を放射する。このパルス波をトンネル微気圧波(以下、「微気圧波」という場合がある。)と呼び、その大きさは出口での圧縮波前面の圧力勾配の大きさに比例する。トンネル微気圧波は、坑口付近で発破音を発生させたり、家具の建具等をがたつかせたりして、沿線の環境問題を引き起こすことがある。
そこで微気圧波を低減するため、例えば非特許文献1に記載されているように、列車先頭部形状を最適化することが行われている。具体的には、例えば圧縮波前面の圧力勾配の最大値を最小化するように、先頭部形状を最適化する。そして、最適な先頭部形状としては、当該先頭部における先端部分を除き、断面積変化がほぼ一定の断面積分布を有している。
しかしながら、このように最適な断面積分布が決定されても、先頭部の3次元形状は複数存在する。そこで、従来、この最適な断面積分布を有する先頭部の形状を幾つか設計している。そして、これらの先頭部の形状に対して、微気圧波以外の項目の空力特性を評価するために風洞試験等を実施して、最終的な先頭部形状を決定している。
一方、列車先頭部形状を決定する際に、微気圧波以外の他の空力特性を考慮することも提案されている。例えば非特許文献2には、他の空力特性として、列車に加わる非定常空気力を考慮した先頭部形状が提案されている。また、例えば非特許文献3には、他の空力特性として、列車通過時の圧力変動を考慮した先頭部形状が提案されている。
トンネル微気圧波低減のための列車先頭部形状の最適化 日本機械学会論文集(B編) 62巻 596号(1996−4) pp.1428−1435 列車まわりの流れの数値シミュレーション 日本機械学会論文集(B編) 62巻 595号(1996−3) pp.1061−1067 列車通過時圧力変動低減のための先頭部形状の空力的最適化 日本機械学会論文集(B編) 65巻 632号(1999−4) pp.1355−1361
しかしながら、非特許文献1に記載されたように微気圧波対策に対して最適な断面積分布を決定した後、風洞試験等を行って先頭部形状を決定する場合、当該風洞試験を行える形状数が限られ、通常は数例の形状に対してしか風洞試験を行えない。かかる場合、この数例の形状の中から先頭部形状を決定しているので、当該先頭部形状が微気圧波以外の他の空力特性に対して必ずしも最適な形状になっているとは限らない。
また、非特許文献2や非特許文献3に記載されたように、一の空力特性に対して先頭部形状を最適化しても、当該先頭部形状が微気圧波や他の空力特性に対して必ずしも最適な形状になっているとは限らない。
以上のように、現状では、先頭部形状の決定が合理的あるいは科学的に行われておらず、先頭部形状が複数の空力特性に対して総合的に最適な形状になるには至っていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数の特性に対して最適な列車先頭部形状を決定することを目的とする。
前記の目的を達成するため、列車の先頭部の形状を決定する方法であって、列車がトンネルに突入する際に発生する微気圧波を低減させるように、前記先頭部の最適な断面積分布を導出する断面積導出工程と、前記断面積導出工程で導出された断面積分布を有する先頭部の形状を複数作成する形状作成工程と、前記形状作成工程で作成された複数の先頭部の形状に対してシミュレーションを行い、当該先頭部の形状に対する複数の特性を評価する特性評価工程と、前記特性評価工程で評価された複数の特性に基づき、最適化手法を用いてパレート解を導出するパレート解導出工程と、前記パレート解導出工程で導出されたパレート解の中から、前記先頭部の形状を選択して決定する形状決定工程と、を有することを特徴としている。なお、本発明において微気圧波を低減させるとは、列車の突入時にトンネル内部に形成される圧縮波の圧力勾配を小さくすることをいう。また、本発明におけるパレート解とは、複数の特性のトレードオフに関して最適な解の集合である。すなわち、パレート解とは、一の特性を犠牲にしないと他の特性の向上を望めないという限界の先頭部の形状をいう。
本発明によれば、先ず、断面積導出工程において先頭部の最適な断面積分布を導出しているので、微気圧波を低減させることができる。その後、形状作成工程において複数の先頭部の形状を作成した後、特性評価工程において複数の先頭部の形状のシミュレーションを行って各先頭部の形状に対する複数の特性を評価し、さらにパレート解導出工程においてパレート解を導出している。したがって、パレート解は、微気圧波を低減させる上で最適な先頭部の形状であって、且つ微気圧波以外の複数の特性も考慮した最適な先頭部の形状である。しかも、このパレート解は、複数の先頭部の形状をシミュレーションして導出されているので、複数の特性を適切に考慮している。そして、形状決定工程において、上記パレート解の中から、先頭部の形状を選択して決定している。具体的には、例えば複数の特性のうち、どの特性を重要視するかの重み付けを行い、パレート解の中から先頭部の形状を選択することができる。以上のように本発明によれば、先頭部の形状を合理的且つ科学的に決定することができ、微気圧波を低減させつつ、微気圧波以外の他の複数の特性を総合的に考慮した最適な先頭部の形状を決定することができる。
前記最適化手法は、確率的方法であるのが好ましい。なお、確率的手法としては、例えば遺伝的アルゴリズムが用いられる。
前記特性評価工程では、前記複数の先頭部の形状に対して流体解析によるシミュレーションを行い、前記複数の特性は空力特性を有していてもよい。なお、空力特性としては、例えば空気抵抗、空力音、横風、列車に加わる非定常空気力、列車通過時圧力変動などが評価される。
前記形状作成工程において、前記先頭部の形状は、前記断面積導出工程で導出された断面積分布を満たす複数の断面曲線を内挿して表現されてもよい。なお、断面曲線には例えばSpline曲線が用いられ、当該複数の断面曲線を内挿する方法には例えばCoonsパッチが用いられる。
前記列車の走行時の最高速度は、100km/h以上であってもよい。
本発明によれば、複数の特性を総合的に考慮した最適な列車先頭部形状を決定することができる。
本実施の形態にかかる列車の先頭部付近の側面図である。 本実施の形態にかかる先頭部形状の決定方法における主な工程を示したフローチャートである。 先頭部の断面積分布を示したグラフである。 図3における比較例としての先頭部の側面図である。 図3における比較例としての先頭部の側面図である。 先頭部の形状を示した説明図であり、(a)〜(c)はそれぞれ先頭部の形状の一例を示している。 パレート解を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施の形態では、図1に示すように列車1における先頭部10の形状を決定する。列車1は、先頭部10と本体部11とを有している。先頭部10は、側面視において、列車1の長軸方向(図1中のX方向)に略流線形状を有する部分である。本体部11は、略直方体形状を有する部分であり、内部に乗客や貨物を収容する。なお、図1では列車1の片側のみを図示しているが、列車1の他方側にも同様に先頭部10が設けられている。
次に、本実施の形態にかかる先頭部10の形状の決定方法について説明する。図2は、先頭部10の形状の決定方法における主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、トンネル微気圧波を低減させるように、先頭部10の最適な断面積分布を導出する。この先頭部10の断面積とは、長軸方向に直行する方向における断面積をいう。また、トンネル微気圧波(以下、「微気圧波」という場合がある。)は、上述したように列車1がトンネルに高速で突入した際に、トンネル内部で発生する圧縮波が音速で伝播し、反対側の出口から外部へ向かって放射されるパルス状の圧力波をいう。そして、この微気圧波を低減させるため、トンネル内部に形成される圧縮波前面の圧力勾配の最大値を最小化させる。すなわち、圧縮波の波形を緩やかなものするように、先頭部10の最適な断面積分布を導出する。
なお、一般に、微気圧波を低減させるためには、列車1の断面積(本体部11の断面積)を小さくしたり、先頭部10を長軸方向に長くするなどの対策も考えられる。しかしながら、車内スペースの確保などの観点から、これらの対策には限界がある。このため、微気圧波低減対策として、本実施の形態のように先頭部10の断面積分布の最適化を行う。
そして、数値シミュレーションを行うことによって、微気圧波を低減するような先頭部10の断面積分布を導出する。このシミュレーションは、実際の車内スペースの確保などの観点から、列車1(本体部11)の断面積とトンネルの断面積との比率、及び先頭部10の長軸方向の長さを固定して行う。その結果を図3に示す。図3の横軸は先頭部10の長軸方向の位置を示し、縦軸は先頭部10の断面積を示している。なお、参考までに、図3には、図4に示す700系の新幹線(登録商標)の先頭部10の断面積分布と、5に示す300系の新幹線(登録商標)の先頭部10の断面積分布も示されている。図4の先頭部10の長軸方向の長さH1は9.2mであり、図5の先頭部10の長軸方向の長さH2は6.0mである。
図3を参照すると、先頭部10の最適な断面積分布として、当該先頭部10における先端部分を除き、断面積変化がほぼ一定の断面積分布が導出される(図2の工程S1)。
このように導出された断面積分布を有する先頭部10の3次元形状は、複数存在する。そこで、例えば図6(a)〜(c)に示すように先頭部10の形状を複数作成する。これら先頭部10の形状は、工程S1で導出された断面積分布を有している。また、図6(a)〜(c)に示された先頭部10は、当該先頭部10の断面において幅方向に対する高さ方向の比率が(a)、(b)、(c)の順で大きくなっている。なお、図6(a)〜(c)はそれぞれ先頭部10の形状の一例であって、実際には例えば数百個〜数千個のオーダで先頭部10の形状が作成される。
そして、図6(a)〜(c)に示したような複数の先頭部10の形状は、それぞれ工程S1で導出された断面積分布を満たす複数の断面曲線を内挿して表現される。具体的には、例えばSpline曲線の断面曲線によって先頭部10の断面形状が表現され、複数の断面曲線に基づいてCoonsパッチによって先頭部10の表面形状が表現される。すなわち、Coonsパッチは複数の断面曲線を滑らかに内挿することができ、このCoonsパッチによって隣接する断面曲線間を内挿することで先頭部10の表面が表現される。そして、このようにSpline曲線とCoonsパッチを用いることで、最小数のパラメータで先頭部10の形状を表現することができる。こうして、複数の先頭部10の形状が作成される(図2の工程S2)。なお、断面曲線には、Spline曲線以外の他の断面曲線、例えばB−Spline曲線やベジエ曲線等を用いてもよい。また、表面形状の表現にも、Coonsパッチ以外の他の表面形状表現、例えばB−Splineパッチやベジエパッチ等を用いてもよい。
次に、工程S2で作成された複数の先頭部10の形状に対して、流体解析によるシミュレーションを行う。そして、各先頭部10の形状に対して、微気圧波以外の他の空力特性を評価し、各他の空力特性の目的関数を導出する(図2の工程S3)。
他の空力特性としては、例えば以下の空力特性が評価される。なお、以下は他の空力特性の例示であって、さらに別の空力特性を評価してもよい。
(1)空気抵抗:列車1が走行時に受ける空気抵抗が評価される。
(2)空力音:列車1の走行時に周囲の空気の流れが乱されることによって発生する音が評価される。
(3)横風:横風を受けながら列車1が走行する時に、列車1を横転させる可能性のある、当該列車1が長軸方向に直交する方向から受ける空気力が評価される。
(4)列車に加わる非定常空気力:トンネル内を走行中の列車1を動揺させる可能性のある、列車1に加わる非定常空気力が評価される。
(5)列車通過時圧力変動:列車1同士がすれ違う際に、対向列車の動揺を引き起こす、一の列車1が他の列車1に与えるパルス状の圧力の変動が評価される。
次に、工程S3で評価された複数の空力特性、すなわち各空力特性の目的関数に基づき、最適化手法である遺伝的アルゴリズムを用いてパレート解を導出する。遺伝的アルゴリズムは、生物進化を模擬した最適化手法であって、複数の目的関数間で最適な解を得るのに用いられている(例えば、遺伝的アルゴリズムによる血液ポンプの多目的最適設計 日本機械学会論文集(B編) 75巻 752号(2009−4) pp.752−760参照)。
遺伝的アルゴリズムは、次のような手順で行われる。
(1)空力特性の目的関数に従って、各先頭部10の形状の適応度を評価する。
(2)上記評価に従って、親となる先頭部10の形状を選択する。
(3)交叉を行い、子となる先頭部10の形状を作成する。
(4)ある確率で突然変異を行う。
(5)世代交代を行い、次の世代の先頭部10の形状を決定する。
以上の(1)〜(5)を繰り返し行い、工程S3で得られた複数の空力特性に対する先頭部10の集団が収束するまで繰り返す。
こうして遺伝的アルゴリズムを用いて、例えば図7に示すようにパレート解を導出する。図7の横軸は一の空力特性1を示し、縦軸は他の空力特性2を示している。また、図7のグラフ中のプロットは先頭部10の形状を示し、グラフ中の曲線はパレート解を示している。なお、説明の便宜上、図7では空力特性が2つの場合について図示したが、実際には、上述したように空力特性は複数存在する。したがって、パレート解は複数次元に存在する。
上記パレート解は、複数の空力特性のトレードオフに関して最適な解の集合である。すなわち、パレート解は、一の空力特性を犠牲にしないと他の空力特性の向上を望めないという限界の先頭部10の形状をいう。換言すれば、パレート解にない先頭部10の形状は、図7中の鎖線矢印で示したように、一の空力特性を犠牲にしなくても他の空力特性を向上させることができ、複数の空力特性に対して最適な形状とは言えない。こうして、先頭部10の形状のパレート解が導出される(図2の工程S4)。
なお、パレート解を導出すための最適化手法は、本実施の形態の遺伝的アルゴリズムに限定されず、他の最適化手法を用いることもできる。但し、他の最適化手法としては、確率的方法の最適化手法を用いる必要がある。確率的方法とは、上述した遺伝的アルゴリズムのように、複数の目的関数に対して例えば乱数等を用いて確率的に解を最適化する方法である。具体的には、確率的方法である他の最適化手法として、例えば粒子群最適化(Particle Swarm Optimization)を用いた最適化手法を用いることができる。なお、パレート解の導出に際し、確率的方法と異なる方法である決定論的方法の最適化手法は用いることができない。
次に、工程S4で導出されたパレート解の中から、先頭部10の形状を選択して決定する。具体的には、複数の空力特性のうち、どの空力特性を重要視するかの重み付けを行い、パレート解の中から先頭部10の形状を選択する。例えば横風が強い線区を走行する列車1に対しては、当該横風の空力特性が重要視され、例えば列車1の通行量が多い線区では、列車通過時圧力変動の空力特性が重要視される。こうして、先頭部10の形状が決定される(図2の工程S5)。
以上の実施の形態によれば、先ず、工程S1において先頭部10の最適な断面積分布を導出しているので、微気圧波を低減させることができる。その後、工程S2において複数の先頭部10の形状を作成した後、工程S3において複数の先頭部10の形状に対して流体解析によるシミュレーションを行って各先頭部10の形状に対する複数の空力特性を評価し、さらに工程S4においてパレート解を導出している。したがって、パレート解は、微気圧波を低減させる上で最適な先頭部10の形状であって、且つ微気圧波以外の他の複数の空力特性も考慮した最適な先頭部10の形状である。しかも、このパレート解は、複数の先頭部10の形状をシミュレーションして導出されているので、複数の空力特性を適切に考慮している。以上のように本実施の形態によれば、先頭部10の形状を合理的且つ科学的に決定することができ、微気圧波を低減させつつ、微気圧波以外の他の複数の空力特性を総合的に考慮した最適な先頭部10の形状を決定することができる。
なお、本発明は、走行時の最高速度が100km/h以上の列車1に対して特に有用である。ここで、微気圧波の大きさを決定する主な要因は、列車1の断面積とトンネルの断面積の比率である。例えば複線トンネルを通る新幹線(登録商標)の場合、走行時の最高速度が約200km/h以上の列車1に対して、微気圧波による環境問題が生じる場合がある。また、例えば単線トンネルを通る在来線の場合、トンネルの断面積に対する列車1の断面積が大きくなり、上記比率が大きくなるため、走行時の最高速度が約100km/h以上の列車1に対しても、微気圧波による環境問題が生じる場合がある。以上より、走行時の最高速度が100km/h以上の列車1に対して微気圧波低減対策が必要となる。このため、当該高速の列車1に対して、微気圧波対策を適切に考慮した本発明は特に有用となる。
以上の実施の形態では、工程S3において微気圧波以外の他の複数の空力特性の評価を行い、工程S4において複数の空力特性に基づいてパレート解を導出していたが、空力特性以外の他の特性を用いることもできる。例えば工程S3において、上述した流体解析によるシミュレーションに加えて、工程S2で作成された複数の先頭部10の形状の構造解析を行う。例えば先頭部10に物体が衝突して当該先頭部10に外力が作用した場合等、種々のケースの構造解析を行う。そして、各先頭部10の形状に対して、構造特性を評価する。その後、工程S4において、工程S3で評価された空力特性と構造特性に基づき、遺伝的アルゴリズムを用いてパレート解を導出する。なお、その他の工程S1、S2、S5については、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。
かかる場合、空力特性と構造特性の両方を考慮した最適な先頭部10の形状を決定することができる。このように、本発明では、微気圧波以外の他の特性を複数に考慮することができる。そして、他の特性として考慮する特性の数が多いほど、精度よく最適な先頭部10の形状を決定することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、列車の先頭部の形状を決定する際に有用であり、特に高速列車の先頭部の形状を決定する際に有用である。
1 列車
10 先頭部
11 本体部

Claims (5)

  1. 列車の先頭部の形状を決定する方法であって、
    列車がトンネルに突入する際に発生する微気圧波を低減させるように、前記先頭部の最適な断面積分布を導出する断面積導出工程と、
    前記断面積導出工程で導出された断面積分布を有する先頭部の形状を複数作成する形状作成工程と、
    前記形状作成工程で作成された複数の先頭部の形状に対してシミュレーションを行い、当該先頭部の形状に対する複数の特性を評価する特性評価工程と、
    前記特性評価工程で評価された複数の特性に基づき、最適化手法を用いてパレート解を導出するパレート解導出工程と、
    前記パレート解導出工程で導出されたパレート解の中から、前記先頭部の形状を選択して決定する形状決定工程と、を有することを特徴とする、列車先頭部形状の決定方法。
  2. 前記最適化手法は、確率的方法であることを特徴とする、請求項1に記載の列車先頭部形状の決定方法。
  3. 前記特性評価工程では、前記複数の先頭部の形状に対して流体解析によるシミュレーションを行い、
    前記複数の特性は空力特性を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の列車先頭部形状の決定方法。
  4. 前記形状作成工程において、前記先頭部の形状は、前記断面積導出工程で導出された断面積分布を満たす複数の断面曲線を内挿して表現されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の列車先頭部形状の決定方法。
  5. 前記列車の走行時の最高速度は、100km/h以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の列車先頭部形状の決定方法。
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