JP2012151909A - 移動通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】誤り訂正符号化・復号化処理を考慮した効率的な通信システムを提供する。
【解決手段】送信側では、送信データであるInformation Dataを無線伝送路分だけコピーし、それぞれを符号化する。そして、異なるパターンのパンクチャ処理をし、それぞれを無線伝送路を使って受信側に送信する。受信側では、パンクチャされたデータにダミーデータを埋め込んで復号する。このとき、送信側の異なる無線伝送路向けのパンクチャパターンは、互いに異なるものとなるようにする。特に、異なるパンクチャパターン間で、取り除くビットが同じにならないようするのが好ましい。受信側では、無線伝送路毎のデータの復号が失敗した場合、異なる無線伝送路から得たデータを合成して復号する。これにより、復号の失敗の確率を小さくすることが出来る。
【選択図】図4

Description

本発明は、移動通信システムに関し、異なるセクタ、無線ゾーンから同じ移動局に対してデータを送信する場合に用いて好適である。
3GPPシステムにおけるダイバーシティ送信(例えば,セクタ間、無線ゾーン間のダイバーティ送信)は、UE/RNCにおける選択合成/複製分配によって実現している。すなわち、2つ以上の無線伝送路において、同一データを送受信し、伝送路品質が良好であったもの(誤り無しでデータが到来したもの)を選択している。
図1は、基地局間のダイバーシティ送信(DHO:ダイバーシティハンドオーバ)方式の説明図である。
下り方向について説明すると、基地局制御装置RNCは、ソフトハンドオーバ状態にある移動端末に対してデータを送信する際には、このデータを複製した各基地局Node Bに送信する。各基地局は、この受信したデータに対して畳込み符号化(ターボ符号化)等を誤り訂正符号化処理を施し、更に、パンクチャ(puncture)処理を施してデータ量を削減してから同じ送信データがを移動端末UEに送信する。移動端末UEでは、各基地局(図1の例では、3つの無線伝送路)を介して届いたデータを合成して復号する。
図2は、Punctureによりデータ量を抑制する様子を示す図である。
符号化率1/2の畳み込み符号化を用いると、データ量は2倍に増加するが、Punctureによって、このデータ量を抑えることが可能である。
即ち、最初、X0〜X8の9ビットで構成されていたデータは、畳み込み符号化することによって、例えば、A0〜A8とB0〜B8の18ビットからなるデータになる。これにPunctureを行うことによって、図2に示されるように、A2、A5、A8、B1、B4、B7のビットを取り除く。すると、送信されるべきデータは、12ビットからなるデータとなる。したがって、Punctureによって18ビットのデータが12ビットのデータとなり、データ量を3/4とすることが出来る。この12ビットのデータを受信した受信側の移動端末は、Punctureによって取り除かれたこれらのビット部分について、ダミービットを埋め込み、そのご誤り訂正復号を行って(例えば、ビタビ復号、ターボ復号等)、Y0〜Y8からなるデータを復号する。もちろんこのY0〜Y8のビットは、ビット誤りが生じていなければ、X0〜X8と同じ物となるべきものである。
しかし、異なる無線伝送路を介して同じデータを送信することは、ダイバシティゲインを得るという意味はあるものの、強力な誤り訂正符号・復号処理を行っている場合には、必ずしも得策ではない。事実、H−ARQ方式では、再送の際に、同じデータではなく、異なるレートマッチングパターンにより、異なるデータを送信することとしている。
特許文献1には、伝送品質に応じて異なる符号化方法を適用するシステムが開示されている。
特表2002−503918号公報
本発明の目的の1つは、誤り訂正符号化・復号化処理を考慮した効率的な通信システムを提供することである。
本発明の第1の移動通信システムは、異なるセクタ又は異なる無線ゾーンから1つの移動局宛てに無線信号を送信する機能を備えた移動通信システムにおいて、送信データに対して誤り訂正符号化処理を施す誤り訂正符号化手段と、該誤り訂正符号化処理されたデータを第1のパンクチャパターンでパンクチャして第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから前記移動局宛てに送信する送信手段と、該誤り訂正符号化処理されたデータを第2のパンクチャパターンでパンクチャして第2のセクタ又は第2の無線ゾーンから前記移動局宛てに送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の第2の移動通信システムは、異なるセクタ又は異なる無線ゾーンから1つの移動局宛てに無線信号を送信する機能を備えた移動通信システムにおいて、送信データに対して誤り組織符号化処理を施して、組織データ、第1冗長データ、第2冗長データを得る組織符号化手段と、該組織データと前記第1の冗長データとに基づいて、第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段と、該組織データと前記第2の冗長データとに基づいて、第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の第3の移動通信システムは、異なるセクタ又は異なる無線ゾーンから1つの移動局宛てに無線信号を送信する機能を備えた移動通信システムにおいて、送信データに対して誤り組織符号化処理を施して、組織データ、第1冗長データ、第2冗長データを得る組織符号化手段と、該組織データの一部と前記第1の冗長データとに基づいて、第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段と、該組織データの他の一部と前記第2の冗長データとに基づいて、第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の第1の移動局は、異なるセクタ又は異なる無線ゾーンから無線信号を受信する機能を備えた移動局において、第1のパンクチャパターンでパンクチャされた、誤り訂正符号化データを第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから送信された第1無線信号と、第2のパンクチャパターンでパンクチャされた、該誤り訂正符号化データを第2のセクタ又は第2の無線ゾーンから送信された第2無線信号とを受信する受信手段と、前記第1無線信号と前記第2無線信号とを合成して得られるデータに基づいて誤り訂正復号処理を行う復号手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の第2の移動局は、異なるセクタ又は異なる無線ゾーンから無線信号を受信する機能を備えた移動局において、組織符号化により得られた第1の冗長データと、組織符号化データとに基づいて、第1のセクタ又は第1の無線ゾーンから送信された第1無線信号と、該組織符号化により得られた第2の冗長データと、該組織符号化データとに基づいて、第2のセクタ又は第2の無線ゾーンから送信された第2無線信号とを受信する受信手段と、前記第1無線信号と前記第2無線信号とを合成して得られるデータに基づいて誤り訂正復号処理を行う復号手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、誤り訂正符号化・復号化処理を考慮した効率的な通信システムを提供することができる。
基地局間DHO方式のイメージ図である。 Punctureによりデータ量を抑制する様子を示す図である。 従来の問題点を説明する図である。 本発明の第1の実施形態を説明する図である。 パンクチャパンターンの通知方法を説明する図である。 本発明の第1の実施形態のデータの流れを示した図である。 第1の実施形態の送信側と受信側のDHO部のフローチャート(その1)である。 第1の実施形態の送信側と受信側のDHO部のフローチャート(その2)である。 第2の実施形態を説明する図(その1)である。 第2の実施形態を説明する図(その2)である。 第2の実施形態のデータの流れを説明する図である。 第2の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャート(その1)である。 第2の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャート(その2)である。 パンクチャ処理の効果を説明する図である。 第3の実施形態のデータの処理の流れを説明する図である。 第3の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャート(その1)である。 第3の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャート(その2)である。
以下に、第1の実施形態を説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態を説明する図である。
送信側では、送信データに対して畳み込み符号化処理、もしくはターボ符号化処理などの誤り訂正符号化処理を実施した後、それぞれ異なるパンクチャーパターンによりパンクチャ処理を施すことで複数種類の符号化データを得て、ここでそれぞれ、異なる無線伝送路を介して無線送信する。
ここで、異なるパンクチャパターンを用いることとしたのは、ある1つの無線伝送路を介して受信するデータに含まれないデータ部分を他の無線伝送路を介して取得することができるからである。
尚、複数の無線伝送路としては、同じ無線基地局が形成する第1セクタ、第2セクタを介した無線伝送路や、異なる無線基地局が形成する第1ゾーン、第2ゾーンを介して無線伝送路が考えられる。
受信側では、複数の無線伝送路のうちいずれか1つの無線伝送路を介して受信したデータについて復号を行うことで、データ復号化は可能であるが、複数の無線伝送路のそれぞれから受信したデータを号合成してから復号化を実施してもよい。
例えば、とりあえず、各無線伝送路を介して受信したデータのそれぞれについて独立に復号化を行い、いずれも失敗(例えば,誤り訂正符号化前にCRC符号化等の誤り検出符号化処理を施しておき、復号したデータについて誤りが検出)した場合には、複数の無線伝送路を介して受信したデータを合成して得られたデータについて復号化を実施する。
ここで、合成を行う際には、第1の無線伝送路を介して受信したデータのうち、第1のパンクチャパターンでパンクチャされることで削除された部分を、第2の無線伝送路介して受信したデータのうち第2のパンクチャパターンでパンクチャされた後に残ったデータ部分を利用して補完する処理を行う。
例えば、第1のパンクチャパターンでパンクチャされたpuncture data#0のA2の部分に、第2のパンクチャパターンでパンクチャされたpuncture data#1のA2の部分を埋め込むことで補完する。
尚、共通するデータ部分例えば、A0等については、尤度情報(データが1又は0であることの確からしさを示す情報)の平均を求めることで、合成することもできる。
すなわち、X0〜X8からなる送信データ(Information Data)を符号化率1/2で符号化し、A0〜A8、B0〜B8からなる符号化データを得る。そして、この符号化データについて第1、第2のパンクチャパターンにより、異なるパンクチャ処理が施された2つのデータ(puncture data#0,puncture data#1)を得る。ここでは、puncture data#0は(図4のencoded dataの左側参照)、A2、A5、A8、B1、B4、B7で示したビット部分を取り除くパンクチャ処理を行っており、puncture data#1は(図4のencoded dataの右側参照)、A1、A4、A7、B2、B5、B8で示したビット部分を取り除くパンクチャ処理を行っている。そして、Puncture Data#0は、第1の無線伝送路、Puncture Data#1は、第2の無線伝送路から送信される。尚、第1無線伝送路と、第2無線伝送路は、拡散コード、周波数、時間の少なくともいずれかにより分離可能な伝送路である。
ここで、それぞれの無線伝送路において行われるパンクチャのパターンは、予め無線伝送路毎に移動端末と基地局との間でネゴシエーションしておく。第1無線伝送路(#0)と第2無線伝送路(#1)で伝送されたデータはそれぞれ独立に復号され、復号データY0〜Y8となる。
先に説明したように、いずれかの無線伝送路を介して受信したデータについての復号結果に誤りが検出されなければ、そのデータを復号結果として出力し、双方の無線伝送路を介して受信したデータについての特段の合成は不要である。
しかし、全ての無線伝送路を介して受信したデータについての復号結果に誤りが検出された場合は、無線伝送路#0を介して受信したデータに無線伝送路#1を介して受信したデータを合成(尤度の平均をとってもよいが、ここでは、補完だけすることとする)してから再度復号を行う。または、無線伝送路#1を介して受信したデータに無線伝送路#0を介して受信したデータを合成(尤度の平均をとってもよいが、ここでは、補完だけすることとする)してから再度復号を行う。補完の様子は、図4のしたから2段目の左側のブロック(無線伝送路#0側のデータを補完)、右側のブロック(無線伝送路#1側のデータを補完)を参照。
誤り検出符号化、誤り訂正符号化、及び異なるパンクチャの実施は、複数の基地局と接続され、基地局の上位側装置として機能するRNC(基地局制御装置)におけるDHO処理部で実施しても構わないし、基地局で実施しても構わない。もちろん、この符号化とは別に、更に伝送路誤りに対する耐性を強化するために、基地局等において更なる誤り訂正符号化処理を行っても構わない。
図5は、パンクチャパターンのネゴシエーションの1形態として利用可能なパンクチャパンターンの通知方法を説明する図である。
各無線伝送路におけるパンクチャパターンは、予めデータ送受信側でネゴシエーションを取る必要がある。送信側で生成したパンクチャパターンをインチャネルで受信側に通知することも可能である。インチャネルで通知する場合には、符号化したデータに付与する情報を定義し、この情報に従って、パンクチャパターンを通知する。
インチャネルで通知する方法としては、図5(a)の様に送信データに付加する形か、或いは別チャネルで制御情報として通知する方法(図5(b)、(c))がある。図5(a)は、符号化データを送信するフレームのヘッダとして、パンクチャパターン情報を付加し、受信側は、付加されたこのパンクチャパターン情報に基づいて他の無線伝送路を介して受信したデータを利用した補完処理を行うものである。図5(b)は、制御チャネルとデータチャネルが別チャネルの場合の例である。特に、図5(b)において、DPDCHは、データチャネルであり、符号化データが送信されるチャネルであり、例えば、それぞれIチャネル、Qチャネルで送信することができる。その際、更に、それぞれ異なる拡散コードを用いて拡散処理してから送信してもうよい。DPCCHは、制御チャネルであり、Pilot、TFCI、FBI、TPCなどのビットが送られ、パンクチャパターン情報は、空きビットに埋め込まれて送られる。図5(c)は、多重方式が、時間多重の場合であり、DPDCHとDPCCHが時分割で1スロットの中に埋め込まれている。ここでも、TPC,PILOTビット等を格納する制御チャネルの空き領域にパンクチャパターン情報を格納する。
尚、好ましくは、第1の無線伝送路を形成するセクタ(ゾーン)から第1の無線伝送路、第2の無線伝送路を介して送信するデータの第1パンクチャパターン、第2パンクチャパターンの双方についてのパンクチャパターン情報を送信する。
各パンクチャパターンに対して識別データ(ID)を定義しておき、第1の無線伝送路、第2の無線伝送路の順にID情報を多重して送信することで、受信側は、第1の無線伝送路を形成するセクタ(ゾーン)から第1パンクチャパターン、第2パンクチャパターンの双方の情報を、より少ないデータ量で取得することができる。
図6は、本発明の第1の実施形態のデータの流れの1例を示した図である。
最初に、送信データ(Information Data)を畳み込み符号化(好ましくは、送信データは既に誤り検出符号化処理が施されているとする)し、2つにコピーする。それぞれを異なるパンクチャパターンでパンクチャ処理し、ターボ符号化して無線伝送路に送信する。受信側でこれらを受信すると、ターボ復号して復号結果を得る。
そして、各無線伝送路に対応する復号結果について、それぞれ、異なるパンクチャ処理の逆の処理にあたるデパンクチャ処理を施して、ビタビ復号等により復号を行う。
但し、これらの復号の際には、他の無線伝送路から受信したデータによる補完は行わないものとする。
また、上記したように、ターボ復号化したデータのそれぞれを合成して、ビタビ復号を行う。この復号では、他の無線伝送路から受信したデータによる補完が行われる。
そして、最終的に、復号結果のうち、誤りが検出されなかった復号データを選択して、受信側でInformation Dataを得る。
図7及び図8は、第1の実施形態の送信側と受信側のフローチャートである。
図7の送信側の処理においては、ステップS10において、送信データ(誤り検出符号化された送信データ)をDHO部(ダイバーシティハンドオーバを行うための部分であり、ここでは、RNCが有するものとする)が受信し、ステップS11において、畳み込み符号化する。ステップS12において、パンクチャを行う。このとき、パンクチャパターンは、伝送路毎に異なるものを使用する。ステップS13において、パンクチャされたデータを送信する。
図8の受信側の処理においては、ステップS15において、データの受信を待つ。データを受信したら、ステップS16において、パンクチャされたビットに対し、伝送路毎に、ダミービットを挿入する(即ち、ここでは、他の伝送路を介して受信したデータは挿入されない)。ステップS17において、ビタビ復号し、ステップS18において、復号が成功したか否かを判断する。ステップS18の判断がYesの場合には、ステップS22において、後段処理部へデータを転送する。ステップS18の判断がNoの場合には、ステップS19において、各無線伝送路からのデータを合成し(すなわち、他の無線伝送路を介して受信したデータが利用される)、復号する。ステップS20において、復号に成功したか否かを判断する。ステップS20において、復号が成功したと判断された場合には、ステップS22において、後段処理部へデータを転送する。ステップS20において、失敗したと判断された場合には、データを破棄し、上位レイヤにその旨を通知する。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態では、送信側が、組織符号化(例えばターボ符号化)処理を実施した後、各無線伝送路に対して異なる冗長データを付与して送信する。
第1の無線伝送路では、組織符号と第1冗長データ(例えば、組織符号を畳み込み符号化して得られる冗長データであって、第2冗長データを含まない)を送信し、第2の無線伝送路では、組織符号と第2冗長データ(例えば、組織符号をインタリーブ処理してから畳み込み符号化して得られる冗長データであって第1冗長データを含まない)を送信するのである。
受信側では、単独伝送路でのデータ復号化が可能だが、各無線伝送路でのデータ復号化に失敗した場合には、各無線伝送路から受信した、異なる冗長データを合成する(組み合わせる)ことでデータの復号化を実施する。
合成とは先に示した意味であり、例えば、データの補完であったり、尤度の平均化等を行う。
異なる冗長符号を付与したデータに対して、パンクチャなどのデータ量削減処理を実施したりしても構わない。また、元データに対して、第1の実施形態を適用しても構わない。例えば、データをインタリーブして各伝送路別に異なるパンクチャを実施することも可能である。
図9及び図10は、第2の実施形態を説明する図である。
図9は、第2の実施形態で使うターボ符号化器の構成例である。入力データは、マルチプレクサ10に入力される。また、入力データは、RSC(Recursive Systematic Convolutional)符号化器RSC1に入力され、符号化された後、マルチプレクサ10に入力される。そして、マルチプレクサ10において、入力データとRSC符号化されたデータが多重されて出力データAとなる。また、入力データは、マルチプレクサ11にも入力される。入力データは、更に、インタリーバ12によってインタリーブされた後、RSC符号化器RSC2によって符号化され、マルチプレクサ11に入力される。マルチプレクサ11では、入力データと、インタリーブされてRSC符号化されたデータとが多重され、出力データBとなる。出力データAと出力データBは、それぞれ異なる冗長データとなる。
図10は、第2の実施形態の動作を説明する図である。
Information Data(好ましくは誤り検出符号化されたデータ)であるデータAは、図9の符号化器で符号化され、データAにそれぞれ異なる冗長データX0、X1が付加さて、Data#0とData#1とされる。Data#0とData#1は、受信側で、それぞれ冗長データX0、X1を使って、独立に、復号される。この復号が失敗した場合には、Data#0にData#1の冗長データX1を、Data#1にData#0の冗長データX0を更に追加して、データAを冗長データ、X0、X1を用いて復号する。このようにすることで、復号の失敗の可能性を小さくすることが出来る。
尚、最初からData#0、1双方を利用(補完、合成)して復号することもできる。
符号化の実施は、RNC(基地局制御装置)におけるDHO処理部で実施しても構わないし、基地局側で実施しても構わない。もちろん、この符号化とは別に、更に伝送路誤りに対する耐性を強化するために、更なる誤り訂正符号化処理を行っても構わない。
図11は、第2の実施形態のデータの流れを説明する図である。
送信データであるInformation Dataは、コピーされて各無線伝送路用に配分される。ここでは、無線伝送路は2つであるとしている。それぞれの無線伝送路用のInformation Dataは、図9の符号化器で符号化され、それぞれ異なる冗長データxとyが付加される。そして、無線伝送路を介して、受信側に符号化されたデータが送られ、受信される。受信側では、冗長データx、y、xとyの双方を用いて、Information Dataを復号する。そして、セレクタで最も誤り率の小さいデータを選択して、元のInformation Dataを得る。
図12及び図13は、第2の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャートである。
図12は、送信側のフローである。ステップS25において、送信すべきデータをDHO部が受信すると、ステップS26において、図9の符号化器を用いて伝送路毎にターボ符号化し、伝送路毎に異なる冗長データを生成する。ステップS27において、符号化したデータを送信する。
図13は、受信側のフローである。ステップS30において、データを受信するまで待つ。ステップS31において、受信したデータをビタビ復号 する。ステップS32において、復号が成功したか否かを判断する。ステップS32において、成功したと判断された場合には、ステップS36に進んで、後段処理部へデータを転送する。ステップS32において失敗したと判断された場合には、ステップS33において、各伝送路からのデータの合成を行い、各伝送路で用いられた冗長データを合成し、これを用いてデータを復号する。ステップS34において、復号化が成功したか否かを判断する。ステップS34の判断の結果、成功したと判断された場合には、ステップS36において、後段処理部へデータを転送する。ステップS34において、復号化が失敗したと判断された場合には、ステップS35において、データを破棄し、上位レイヤにその旨を通知する。
以下に、第3の実施形態を説明する。
送信側では、ターボ符号化処理を実施した後、各無線伝送路に対して異なる冗長データを付与して送信する。但し、第2の実施形態とは異なり、データ送信前の処理として、組織データ(ターボ符号化前の元データA)部分に対して1stインタリーブ処理を実施する。更に、この1stインタリーブ処理されたデータを、各無線伝送路へ分割し、これに前述の符号化処理を実施した際に生成された冗長データを付与する。但し付与される冗長データは各伝送路で異なるようにする。更に、冗長符号を付与したデータ全体を2ndインタリーブ処理する。
尚、分割の際には、各無線伝送路で重複無く分割することも、重複を許しが同一データとならないように分割することもできる。
受信側では、各無線伝送路から受信したデータに対して、2ndデインタリーブ処理する。その後、分割された元データの結合処理を実施する。この結合データに対して1stデインタリーブ処理を実施し、元データを取得する。このデータに対して、各無線伝送路から送信された訂正符号のうちの一つ以上を組み合わせて、データの復号化を行う。
尚、もとデータの結合の際には、重複がない場合は、単純に結合し、重複がある場合は、重複部分を除いて結合(または、重複部分は平均化しつつ他の部分を結合)すればよい。
異なる冗長符号を付与したデータに対して、パンクチャなどのデータ量削減処理を実施しても構わない。但し、本実施形態を基地局制御装置で実施し、各基地局へデータを分配する場合には、パンクチャ処理は基地局制御装置〜基地局間のデータ量圧縮に有効となる。
図14は、パンクチャ処理の効果を説明する図である。
この例では、符号化の際に、ターボ符号化を行い、データ量が3倍になり、パンクチャでデータ量が2/3になり、伝送路が2本あるとしている。元データの長さが90であるとすると、符号化により、長さ90の冗長データ1と2が生成される。したがって、全体の長さは、270となる。インタリーブした後に、伝送路に割り振るために冗長データでないデータを分割(セグメント)するとデータの長さが45となる。そして、データと冗長データをパンクチャすると、データの長さが30、冗長データ1、2の長さがそれぞれ60となり、1つの伝送路に送信するデータ長が90となる。パンクチャしない場合には、データ長45と冗長データ長90を足した、135が1つの伝送路に送信するデータ長となるので、かなり送信するデータ量が削減されている事が分かる。
図15は、第3の実施形態のデータの処理の流れを説明する図である。
送信データとしてのInformation Data Aを符号化して、異なる冗長データX0とX1を生成する。そして、データA部分のみ第1のインタリーブを行って、データBを生成する。次に、データを2つの伝送路に振り分けるために、データBをデータB1とB2に分割し、それぞれに、冗長データX0とX1を付加する。そして、元データ部分のみに第2のインタリーブを行い、伝送路に送出する。受信側では、B1及びB2を第2のインタリーブ処理に対応する第2のデインタリーブ処理し、データB1とB2を結合し、冗長データX0、X1を付加する。B1+B2に、第1のインタリーブに対応する最初のデインタリーブ処理を施し、データAを得る。データAを冗長データX0とX1を使って、復号することにより、最初のInformation DataであるデータAを得る。
図16及び図17は、第3の実施形態の送信側と受信側のDHO部の処理を示すフローチャートである。
図16は、送信側の処理である。ステップS40において、DHO部が送信すべきデータを受信すると、ステップS41において、ターボ符号化をこのデータに施し、ステップS42において、元データのみに第1のインタリーブ処理を施す。ステップS43において、インタリーブ処理後データを分割し、ステップS44において、分割データと符号化時に生成された冗長データを結合し、ステップS45において、結合後のデータを第2のインタリーブ処理する。そして、ステップS46において、データを伝送路毎に送信する。
図17は、受信側の処理である。ステップS47において、データを受信するまで待つ。ステップS47においてデータが受信されたら、ステップS48において、元データのみ第2のデインタリーブ処理する。ステップS49において、各伝送路から受信したデータを組み立て、ステップS50において、元データのみ第1のデインタリーブ処理し、ステップS51において、デインタリーブ処理後のデータと、各冗長データを用いて、誤り訂正を実施して、復号する。ステップS52において、復号化が成功したか否かを判断する。ステップS52で成功したと判断された場合には、ステップS54において後段処理部へデータを転送する。ステップS52において、失敗したと判断された場合には、ステップS53において、データを破棄し、上位レイヤにその旨を通知する。
本発明の実施形態のDHO方式は、現在のDHO方式(選択合成方法)に比べて、DHO効果が高いため、送信電力を抑制することが可能である。これにより、有限な無線容量を更に有効活用できる。
従来では、無線品質劣化により、両方の無線伝送路のデータが復号出来なかった場合には、データエラーと判定してしまうが、本方式では誤りデータを用いて再度データ復号化を試みることが可能であるため、エラー耐性が高い。
第2、3の実施形態では、現状よりも送信するデータ量が小さくて済むため(誤り訂正のための冗長データを複数の無線伝送路に分散して送信するため)、無線容量の増加、送信電力の抑制を期待できる。

Claims (2)

  1. 基地局から異なる無線伝送路を介して1つの移動局宛てに無線信号を送信する移動通信システムにおいて、
    該基地局は、
    送信データに対して誤り組織符号化処理を施して、組織データ、第1の冗長データ、および第2の冗長データを得る組織符号化手段と、
    該組織データの一部と前記第1の冗長データとに基づいて、第1の無線伝送路を介して前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段と、
    該組織データの他の一部と前記第2の冗長データとに基づいて、第2の無線伝送路を介して前記移動局宛てに無線信号を送信する送信手段と、
    を備えたことを特徴とする移動通信システム。
  2. 基地局から異なる無線伝送路を介して無線信号を受信する移動局において、
    該基地局が、送信データに対して誤り組織符号化処理を施して、組織データ、第1の冗長データ、および第2の冗長データを得て、該組織データの一部と前記第1の冗長データとに基づいて、第1の無線伝送路を介して前記移動局宛てに無線信号を送信し、該組織データの他の一部と前記第2の冗長データとに基づいて、第2の無線伝送路を介して前記移動局宛てに無線信号を送信し、
    前記第1の無線伝送路を介して該組織データの一部と前記第1の冗長データとに基づいた無線信号を受信し、前記第2の無線伝送路を介して該組織データの他の一部と前記第2の冗長データとに基づいた無線信号を受信する受信手段、
    を備えたことを特徴とする移動局。
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