JP2012151639A - 振動片、圧電デバイス、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐衝撃性の高い小型の振動片、およびそれらを用いた圧電デバイス、電子機器を提供する。
【解決手段】水晶振動片20は、基部21と基部21の一端側から二股に別れて互いに並行するように延出する一対の振動腕22とを備え、基部21には、その両主面に括れた形状が表れるように1つの直線に沿って対向方向に一対の切り込み41A,41Bが形成されている。基部21の一対の振動腕22が延びている方向とは交差方向の二つの端部からは、それぞれ相互に反対方向に延出されてから、屈曲部31で屈曲して一対の振動腕22と並行して延びる一対の支持腕30が設けられている。支持腕30の先端側には、隣接する振動腕22の通常の振動の振幅範囲外に配置されて、且つ隣接する振動腕22に通常の振幅範囲を越えた変位が生じた場合にその振動腕22が当接される位置に配置された受け部35が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】水晶振動片20は、基部21と基部21の一端側から二股に別れて互いに並行するように延出する一対の振動腕22とを備え、基部21には、その両主面に括れた形状が表れるように1つの直線に沿って対向方向に一対の切り込み41A,41Bが形成されている。基部21の一対の振動腕22が延びている方向とは交差方向の二つの端部からは、それぞれ相互に反対方向に延出されてから、屈曲部31で屈曲して一対の振動腕22と並行して延びる一対の支持腕30が設けられている。支持腕30の先端側には、隣接する振動腕22の通常の振動の振幅範囲外に配置されて、且つ隣接する振動腕22に通常の振幅範囲を越えた変位が生じた場合にその振動腕22が当接される位置に配置された受け部35が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、圧電振動片などの振動片、それらを用いた圧電デバイス、および電子機器に関する。
従来より、屈曲振動モードやその他の振動モードで振動する振動片には、例えば、水晶などの圧電体材料からなる基材の基部から一対の振動腕を平行に延出させて、且つ、水平方向に互いに接近または離反する向きに振動させる音叉型の圧電振動片が広く使用されている。このような振動片を備えた振動デバイスが取り付けられる種々の製品、例えば、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピューター、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器や振動ジャイロセンサー等の小型化が、ますます進展しており、これに伴って、振動デバイス、および、その振動デバイス(圧電デバイス)に収容される振動片の小型化の要求がより一層高まってきている。
また、小型化の他の課題として、振動片の振動腕を励振させたとき、その振動エネルギーに損失が生じて、CI(Crystal Impedance)値の増大やQ値の低下など、振動片の性能を低下させる原因となることが挙げられる。そこで、振動片の小型化を図りながら、さらに、振動エネルギーの損失を防止または低減するために、従来から様々な工夫がなされている。例えば、振動腕の主面に長溝を設けるとともに、振動腕が延出する基部の両側部に切込み部または所定の深さの切り込み(切り込み溝)を形成した音叉型の水晶振動片が知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、小型化の他の課題として、振動片の振動腕を励振させたとき、その振動エネルギーに損失が生じて、CI(Crystal Impedance)値の増大やQ値の低下など、振動片の性能を低下させる原因となることが挙げられる。そこで、振動片の小型化を図りながら、さらに、振動エネルギーの損失を防止または低減するために、従来から様々な工夫がなされている。例えば、振動腕の主面に長溝を設けるとともに、振動腕が延出する基部の両側部に切込み部または所定の深さの切り込み(切り込み溝)を形成した音叉型の水晶振動片が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の音叉型水晶振動片について、図面を参照して具体的に説明する。図9は、従来の振動片の一例としての音叉型水晶振動片を模式的に示す平面図である。
図9において、音叉型水晶振動片100は、水晶により形成された基部121と、その基部121の一端部分から互いに平行に延出された一対の振動腕122と、を有している。各振動腕122は、該振動腕122の両主面および前記両主面を接続する両側面を有し、さらに、各振動腕122には、その振動腕122の長辺方向に沿って両主面の少なくとも一方の主面に開口部を有して形成された有底の長溝126が設けられている。なお、図示はしないが、長溝126を含む領域には、振動腕122を振動させるための励振電極が設けられている。
また、基部121の振動腕122が延出された一端側と直交する方向の他端側(二辺)には、基部121の両主面に括れた形状が表れるように1つの直線に沿って対向方向に一対の切り込み141A,141Bが形成されている。基部121は、一対の切り込み141A,141Bを挟んで両側に位置する第1の部分121a、および、第2の部分121bと、一対の切り込み141A,141B間で第1の部分121aおよび第2の部分11bを接続する接続部分121cとを含む。第2の部分121bには、例えばパッケージなどの外部基板との電気的な接続に供する図示しない外部接続電極が設けられている。音叉型水晶振動片100は、その基部121の第2の部分121bを固定部として、例えばパッケージなどの外部基板に電気的な接続をはかりながら接合・固定される。
図9において、音叉型水晶振動片100は、水晶により形成された基部121と、その基部121の一端部分から互いに平行に延出された一対の振動腕122と、を有している。各振動腕122は、該振動腕122の両主面および前記両主面を接続する両側面を有し、さらに、各振動腕122には、その振動腕122の長辺方向に沿って両主面の少なくとも一方の主面に開口部を有して形成された有底の長溝126が設けられている。なお、図示はしないが、長溝126を含む領域には、振動腕122を振動させるための励振電極が設けられている。
また、基部121の振動腕122が延出された一端側と直交する方向の他端側(二辺)には、基部121の両主面に括れた形状が表れるように1つの直線に沿って対向方向に一対の切り込み141A,141Bが形成されている。基部121は、一対の切り込み141A,141Bを挟んで両側に位置する第1の部分121a、および、第2の部分121bと、一対の切り込み141A,141B間で第1の部分121aおよび第2の部分11bを接続する接続部分121cとを含む。第2の部分121bには、例えばパッケージなどの外部基板との電気的な接続に供する図示しない外部接続電極が設けられている。音叉型水晶振動片100は、その基部121の第2の部分121bを固定部として、例えばパッケージなどの外部基板に電気的な接続をはかりながら接合・固定される。
このような音叉型水晶振動片100は、各振動腕122に長溝126が設けられていることにより、振動腕122が動きやすくなって効率的に振動するため、振動損失が低くなりCI値を低く抑えることができるという特性を有する。
また、振動腕122の振動が垂直方向の成分をも含む場合に、基部121に設けられた一対の切り込み141A,141Bにより、各振動腕122の振動の伝達が遮断されるので、振動が基部121を介して外部に伝わる所謂振動漏れが抑制され、CI値の上昇を防止する効果を奏するとともに、各振動腕122間でのCI値のばらつきを防止している。
また、振動腕122の振動が垂直方向の成分をも含む場合に、基部121に設けられた一対の切り込み141A,141Bにより、各振動腕122の振動の伝達が遮断されるので、振動が基部121を介して外部に伝わる所謂振動漏れが抑制され、CI値の上昇を防止する効果を奏するとともに、各振動腕122間でのCI値のばらつきを防止している。
しかしながら、特許文献1に記載の音叉型水晶振動片100では、基部121に形成された切り込み141A,141Bにより基部121の剛性が低下して耐衝撃性が低下する虞があるという問題があった。
具体的には、図9に示す音叉型水晶振動片100において、励振電極に所定の駆動電圧を印加すると、各振動腕122が、図中矢印で示す水平方向に互いに接近または離反する向きに振動する。この振動方向と同じ方向に振動腕122が大きく変位するような衝撃が音叉型水晶振動片100に加わった場合には、基部122側に局所的に大きな応力が生じる。即ち、基部121の第2の部分121bを固定端として各振動腕122の先端側が大きく変位すると、一対の切り込み141A,141Bのうち、振動腕122の変位する方向と反対側の切り込み141Aまたは切り込み141Bの先端部142Aまたは先端部142Bに応力が集中する。特に、水晶の場合は引っ張り応力に対して機械的な強度が弱いので、例えば、振動腕122が、図中矢印の+X方向(左方向)に大きく変位する衝撃が音叉型水晶振動片100に加わった場合には、基部121の図中−X方向(右方向)の切り込み141Bの先端部142Bに大きな引っ張り応力が加わり、クラックが発生したり、破損したりする虞があった。
具体的には、図9に示す音叉型水晶振動片100において、励振電極に所定の駆動電圧を印加すると、各振動腕122が、図中矢印で示す水平方向に互いに接近または離反する向きに振動する。この振動方向と同じ方向に振動腕122が大きく変位するような衝撃が音叉型水晶振動片100に加わった場合には、基部122側に局所的に大きな応力が生じる。即ち、基部121の第2の部分121bを固定端として各振動腕122の先端側が大きく変位すると、一対の切り込み141A,141Bのうち、振動腕122の変位する方向と反対側の切り込み141Aまたは切り込み141Bの先端部142Aまたは先端部142Bに応力が集中する。特に、水晶の場合は引っ張り応力に対して機械的な強度が弱いので、例えば、振動腕122が、図中矢印の+X方向(左方向)に大きく変位する衝撃が音叉型水晶振動片100に加わった場合には、基部121の図中−X方向(右方向)の切り込み141Bの先端部142Bに大きな引っ張り応力が加わり、クラックが発生したり、破損したりする虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕本適用例にかかる振動片は、基部と、前記基部の一端部分から延出された振動腕と、前記基部の他端部分から延出され少なくとも一部が前記振動腕と並行するように延びた支持腕と、を備え、前記支持腕の先端側に配置された受け部であって、前記振動腕の通常の振動の振幅範囲外に配置されて、且つ、前記振動腕が、前記通常の振動の前記振幅範囲を越えて変位したときに前記振動腕が接触する位置に配置された前記受け部を有することを特徴とする。
この構成によれば、振動片に衝撃が加わるなどして振動腕が通常の振動の振幅範囲を越えて変位したときに、振動腕の先端側の変位が受け部によって規制されるので、振動腕の基部との付け根部分に加わる応力の増大が抑えられ、クラックや破損が生じるなどの不具合を防止することができる。しかも、受け部を先端に有する支持腕を備えているので、この支持部を用いて振動片をパッケージなどの外部と接合することにより、振動腕と基部とを浮かせた状態で外部に保持させることができるので、振動腕の振動が基部を伝わって漏れたり、基部を介して不要な振動が振動腕に伝播したりすることにより振動特性が不安定になるのを防ぐことができる。したがって、安定した振動特性を有するとともに、優れた耐衝撃性を備えた振動片を提供することができる。
〔適用例2〕上記適用例にかかる振動片において、前記振動腕は両主面および前記両主面を接続し前記振動腕の長手方向に延びる両側面を有し、さらに前記振動腕には、前記振動腕の前記長手方向に沿って前記両主面のうち少なくとも一方の主面に開口部を有する有底の長溝が設けられ、前記振動腕が前記通常の振動の前記振幅範囲を越えて変位し前記振動腕が前記受け部に接触したときの前記受け部の前記振動腕との当接部分が、前記長溝が形成された領域よりも先端側となるように前記受け部が配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、長溝により振動腕を動きやすくして効率的に振動させることによりCI値の増大を抑制しながら、振動腕の変位が受け部により規制されるときの振動腕の受け部との当接部分が、振動腕の長溝が形成された領域よりも先端側の剛性の高い部分に位置するように配置されているので、振動腕の破損が抑えられる。
〔適用例3〕上記適用例にかかる振動片において、前記振動腕の先端側に、前記振動腕の前記基部側よりも幅が広い錘部が設けられ、前記振動腕に前記通常の振動の前記振幅範囲を越えた変位が生じて前記受け部と接触したときの前記受け部の前記振動腕との当接部分が、前記錘部と接触するように配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、振動腕の幅広部であって高い強度を有する錘部の側面が受け部との当接部分となるので、振動腕の損傷を抑えながら振動片の耐衝撃性を向上させることができる。
〔適用例4〕上記適用例にかかる振動片において、前記受け部の前記当接部分が、前記振動腕の前記錘部の側面と面接触するように配置されていることを特徴とする。
例えば、錘部により形成される振動腕の角部が受け部の当接部分と接触するように配置されていた場合のように、角部により衝撃の圧力が集中して角部や受け部の一部が破損するのを防止しながら、振動片の耐衝撃性を向上させることができる。
〔適用例5〕上記適用例にかかる振動片において、前記支持腕が、前記振動腕の前記両側面間の幅が最も細い部分の幅よりも細い部分を有することを特徴とする。
この構成によれば、支持腕が振動腕よりも撓みやすくなることにより、振動腕が支持腕の受け部に当たった際に振動腕に加わるダメージが緩和されるので、振動腕の破損を防止しながら耐衝撃性の高い振動片を提供することができる。
〔適用例6〕上記適用例にかかる振動片において、前記支持腕の前記基部側の幅よりも前記受け部の幅が小さく形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、支持腕の基部側に対して、受け部を有する支持腕の先端側の方が撓みやすくなることにより、振動腕が支持腕の受け部に当たった際に振動腕に加わるダメージが緩和されるので、振動腕の破損を防止しつつ振動片の耐衝撃性の向上に供する。
〔適用例7〕上記適用例にかかる振動片において、圧電体材料により形成された圧電振動片であることを特徴とする。
この構成によれば、耐衝撃性が高く優れた振動特性を備えた水晶振動片などの圧電振動片を提供することができる。
〔適用例8〕上記適用例にかかる振動片において、前記圧電体材料として水晶が用いられ、前記基部には、前記水晶のX軸、Y軸、およびZ軸からなる直交座標系におけるX軸方向の1つの直線に沿った対向方向に該基部の両主面に括れた形状が現れるように設けられた一対の切り込みを有し、前記振動腕が、前記基部のY軸方向の一端部からY軸方向に延出され、少なくとも前記振動腕の+X側に、前記受け部を有する前記支持腕が設けられていることを特徴とする。
水晶は、圧電振動片の圧電体材料として広く用いられているものであるが、上記構成のように、結晶軸の直交座標系におけるX軸方向に沿ってエッチングにより切り込みを形成したときに、水晶の結晶軸に対するエッチング異方性により、−X側から切り込み加工して形成した切り込みの内壁の先端部(角部)に、望まない穴部やエッチング残り部が生じる、所謂ひれ部が形成される。この切り込みのひれ部は、振動片に衝撃が加わったときに亀裂が入ったり折れたりするきっかけになり得るものであり、特に、ひれ部に引っ張り応力が加わったときに顕著な強度劣化要因となる。
上記適用例の構成によれば、水晶により形成された振動片において、ひれ部が発生する−X方向の切り込みの反対側(+X方向)の基部の端部から支持腕が延出され、その支持腕の先端側に受け部を備えた構成としている。これにより、ひれ部に引っ張り応力が加わる方向に変位した振動腕の動きを規制する受け部が形成されるので、特に耐衝撃性が弱い変位方向に対して耐衝撃性を向上させることができる。また、受け部を有する支持腕を基部の一方の端部からのみ形成する構成とした場合には、他方の端部からも支持腕を形成し、さらにその支持腕に受け部を形成する場合に比して振動片の小型化を図ることができる。
上記適用例の構成によれば、水晶により形成された振動片において、ひれ部が発生する−X方向の切り込みの反対側(+X方向)の基部の端部から支持腕が延出され、その支持腕の先端側に受け部を備えた構成としている。これにより、ひれ部に引っ張り応力が加わる方向に変位した振動腕の動きを規制する受け部が形成されるので、特に耐衝撃性が弱い変位方向に対して耐衝撃性を向上させることができる。また、受け部を有する支持腕を基部の一方の端部からのみ形成する構成とした場合には、他方の端部からも支持腕を形成し、さらにその支持腕に受け部を形成する場合に比して振動片の小型化を図ることができる。
〔適用例9〕上記適用例にかかる振動片において、前記当接部分に衝撃緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、受け部に振動腕が当たった際に衝撃緩衝部材により衝撃が緩和されるので、振動腕が欠けたり破損したりするのを抑えることができる。
〔適用例10〕本適用例にかかる圧電デバイスは、上記適用例のいずれかに記載の振動片と、前記振動片を収納するパッケージとを有していることを特徴とする。
この構成によれば、安定した振動特性を有するとともに、優れた耐衝撃性を備えた圧電デバイスを得ることができる。
〔適用例11〕本適用例にかかる圧電デバイスは、上記適用例のいずれかに記載の振動片と、前記振動片と電気的に接続された駆動回路部と、前記振動片、および前記駆動回路部を収納するパッケージとを有していることを特徴とする。
この構成によれば、上記振動片と駆動回路部とを有しているため、小型且つ安定した振動特性を有するとともに、優れた耐衝撃性を備えた圧電デバイスを得ることができる。
〔適用例12〕本適用例にかかる電子機器は、上記適用例にのいずれかに記載の振動片を有していることを特徴とする。
この構成によれば、小型且つ安定した振動特性を有するとともに、優れた耐衝撃性を備えた電子機器を得ることができる。
(振動片)
以下、本発明の振動片を具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の振動片を具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の振動片としての水晶振動片を一方の主面側からみて模式的に説明する平面図である。また、図2は、水晶振動片の各部の断面を模式的に説明するものであり、(a)は、図1のa−a線断面図、(b)は、図1のc−c線断面図、(c)は、図1のb−b線断面図である。
図1において、水晶振動片20は、水晶からなる。また、本実施形態の水晶振動片20を構成する水晶の原形となる水晶ウェハ(水晶基材)は、X軸、Y軸、およびZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに0度〜5度の範囲で回転させて切り出した水晶Z板を所定の厚みに切断研磨加工して得られるものを用いる。本実施形態の水晶振動片20は、その水晶Z板を加工することにより形成された基部21と、この基部21の一端側(図において上端側)から二股に別れて互いに並行して延出される一対の振動腕22とからなる所謂音叉型の外形を有して形成されている。
図1において、水晶振動片20は、水晶からなる。また、本実施形態の水晶振動片20を構成する水晶の原形となる水晶ウェハ(水晶基材)は、X軸、Y軸、およびZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに0度〜5度の範囲で回転させて切り出した水晶Z板を所定の厚みに切断研磨加工して得られるものを用いる。本実施形態の水晶振動片20は、その水晶Z板を加工することにより形成された基部21と、この基部21の一端側(図において上端側)から二股に別れて互いに並行して延出される一対の振動腕22とからなる所謂音叉型の外形を有して形成されている。
基部21には、その両主面に括れた形状が表れるように1つの直線に沿って対向方向に一対の切り込み41A,41Bが形成されている。基部21は、一対の切り込み41A,41Bを挟んで両側に位置する第1の部分21aおよび第2の部分21bと、一対の切り込み41A,41B間で第1の部分21aおよび第2の部分21bを接続する接続部分21cとを含む。本実施形態の水晶振動片20においては、これらの切り込み41A,41Bによって、各振動腕22の振動の伝達が遮断されるので、振動が基部21や支持腕30を介して外部に伝わる所謂振動漏れを抑制し、CI値の上昇を防止することができる。
なお、一対の切り込み41A,41Bの幅(接続部分21cの幅)は、一対の振動腕22に対向する側面の間隔よりも小さくしてもよいし大きくしてもよいし、一対の振動腕22の相互に反対を向く側面の距離よりも小さくてもよいし、大きくしてもよい。
なお、一対の切り込み41A,41Bの幅(接続部分21cの幅)は、一対の振動腕22に対向する側面の間隔よりも小さくしてもよいし大きくしてもよいし、一対の振動腕22の相互に反対を向く側面の距離よりも小さくてもよいし、大きくしてもよい。
一対の振動腕22は、基部21の第1の部分21aから両主面(紙面上手前と奥の面)に平行に延出されている。また、各振動腕22は、前記両主面と、その両主面を両側で接続する両側面とを有する。
また、各振動腕22の先端側には、振動腕22の基部21側よりも幅が広い錘部29がそれぞれ設けられている。このように、各振動腕22の先端部分の錘部29が錘の機能を果たすことにより、振動腕22の長さを増大させることなく周波数を低くすることができる。
なお、本実施形態の振動腕22は、錘部29以外の部分が一定の幅を有している構成を図示したが、これに限らず、振動腕22の主要部(錘部29とは異なる部分)にテーパーを形成してもよい。例えば、振動腕22の基部21側から先端に向かって細くなるテーパーを形成することにより、振動腕22を振動しやすくすることができる。
また、各振動腕22の先端側には、振動腕22の基部21側よりも幅が広い錘部29がそれぞれ設けられている。このように、各振動腕22の先端部分の錘部29が錘の機能を果たすことにより、振動腕22の長さを増大させることなく周波数を低くすることができる。
なお、本実施形態の振動腕22は、錘部29以外の部分が一定の幅を有している構成を図示したが、これに限らず、振動腕22の主要部(錘部29とは異なる部分)にテーパーを形成してもよい。例えば、振動腕22の基部21側から先端に向かって細くなるテーパーを形成することにより、振動腕22を振動しやすくすることができる。
図1に示すように、各振動腕22の一方の主面には、それぞれの長手方向に沿って一本の有底の長溝26aがそれぞれ設けられている。また、図2(a)に示すように振動腕22の他方の主面にも、振動腕22の長手方向に沿って一本の長溝26bが設けられている。
このような各振動腕22に設けられた長溝26a,26bによって、振動腕22が動きやすくなって効率的に振動することにより、CI値を下げることができる。
このような各振動腕22に設けられた長溝26a,26bによって、振動腕22が動きやすくなって効率的に振動することにより、CI値を下げることができる。
なお、図1に示す本実施形態の振動腕22において、長溝26a(および26b)は、それらの一端側(振動腕22の先端側)が、振動腕22の錘部29との境界よりも先端側(錘部29側)の位置まで形成されている。このようにすることにより、振動腕22が振動する際に生じる応力の集中する領域が振動腕22の延長方向に分散されるので、振動腕22の錘部29の付け根部に応力が集中して破損するなどの不具合を回避できる。
これとは逆に、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界よりも基部21側の位置まで形成する構成としてもよく、このことにより得られる効果もある。すなわち、振動腕22が振動する際に生じる応力の集中する領域が振動腕22の延長方向に分散されることにより、振動腕22の錘部29の付け根部に応力が集中して破損するなどの不具合を回避できとともに、各振動腕22における錘部29の質量付加効果が増すので、水晶振動片20のサイズを増大させることなく低周波化を図ることができる。
ただし、各振動腕22において、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界に位置するように設けた場合でも、振動腕22の錘部29の付け根部への応力集中により破損等が起こらない場合、例えば、振動腕22が十分な剛性を備えるだけの幅を有している場合や、振動腕22の基部21側から錘部29に向かって広がるテーパー形状を形成した場合などであれば、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界に位置するように設けてもよい。
これとは逆に、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界よりも基部21側の位置まで形成する構成としてもよく、このことにより得られる効果もある。すなわち、振動腕22が振動する際に生じる応力の集中する領域が振動腕22の延長方向に分散されることにより、振動腕22の錘部29の付け根部に応力が集中して破損するなどの不具合を回避できとともに、各振動腕22における錘部29の質量付加効果が増すので、水晶振動片20のサイズを増大させることなく低周波化を図ることができる。
ただし、各振動腕22において、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界に位置するように設けた場合でも、振動腕22の錘部29の付け根部への応力集中により破損等が起こらない場合、例えば、振動腕22が十分な剛性を備えるだけの幅を有している場合や、振動腕22の基部21側から錘部29に向かって広がるテーパー形状を形成した場合などであれば、長溝26a,26bの一端側(振動腕22の先端側)を、振動腕22の錘部29との境界に位置するように設けてもよい。
水晶振動片20は、基部21の第2の部分21bから延びる一対の支持腕30を有している。一対の支持腕30は、基部21から一対の振動腕22が延びる方向とは交差方向の二つの端部から、それぞれ相互に反対方向に延出されてから、屈曲部31で、一対の振動腕22の延びる方向に屈曲し、振動腕22の延びる方向に並行するようにさらに延びる。このように屈曲させることにより支持腕30は小型化されている。支持腕30は、例えば、パッケージ(図示せず)などの外部基板との取り付けに供する部分であり、図中に例示した固定部39と外部基板の固定部とを接着剤などを介して接着・固定することによって、外部基板に取り付けられた水晶振動片20において、振動腕22および基部21を浮いた状態にすることができる。
図2に示すように、各振動腕22の各長溝26a,26b、および各両側面を含む表面には励振電極43,44が形成されている(図1では図示を省略)。一方の振動腕22において、励振電極43,44間に電圧を印加して、振動腕22の両側面を伸縮させることで振動腕22を振動させる。励振電極43,44は、水晶をエッチングして水晶振動片20の長溝26a,26bを含む外形を形成した後で、例えば、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)を下地層として、その上に、蒸着またはスパッタリングにより例えば金(Au)による電極層を成膜し、その後フォトリソグラフィーを用いてパターニングすることにより形成することができる。ここで、クロムは水晶との密着性が高く、また、金は、電気抵抗が低く酸化し難いことで知られている。
各支持腕30の先端側には、振動腕22の振動方向と同じ方向の厚みが狭められた部分であって、隣接する振動腕22の通常の振動の振幅範囲外に配置されて、且つ、隣接する振動腕22に通常の振幅範囲を所定量越えた変位が生じた場合にその振動腕22が当接される位置に配置された受け部35を有している。すなわち、水晶振動片20の励振電極43,44に駆動電圧を印加して所定の共振周波数で振動腕22を振動させる操作において振動腕22の振幅が最も大きい場合に、隣接する振動腕22と支持腕30の受け部35とが接触しないように配置されている。また、振動腕22に通常の振幅範囲を所定量越えた変位が生ずる場合とは、落下などにより水晶振動片20に衝撃が加わることによって振動腕22が大きく変位する場合などをいう。
図1に示す水晶振動片20において、各支持腕30は、隣接する振動腕22の両側面間の幅が最も細い部分の幅よりも細い部分を有して形成されている。
また、支持腕30において、支持腕30の基部21側の幅よりも、受け部35およびその基部21側の幅の方が小さく形成されている。
また、支持腕30において、支持腕30の基部21側の幅よりも、受け部35およびその基部21側の幅の方が小さく形成されている。
詳述すると、図1において、基部21から相互に反対方向に延出され屈曲部31で屈曲され振動腕22と並行するような方向に延びる一対の支持腕30は、基部21側に比較的幅の広い幅広部32を有し、その幅広部32の先端側に幅が狭められた幅狭部33が形成され、その幅狭部33のさらに先端側が受け部35になっている。すなわち、図2(b)に示す支持腕30の幅狭部33の幅t2と、図2(c)に示す支持腕30の幅広部32の幅t3とにおいて、t2<t3の関係となっている。なお、支持腕30の幅広部32および幅狭部33のそれぞれが、本実施形態のように断面が方形状でなく、例えば、有底の溝が設けられている場合や断面の仮想の中心線に対して線対称でない断面形状を有している場合などは、図2(b)に示す支持腕30の幅狭部33の断面積S2と、図2(c)に示す支持腕30の幅広部32の断面積S3において、S2<S3の関係となっていてもよい。
また、図2(a)に示す振動腕22の両側面間の幅t1と、支持腕30の同一方向の幅との関係において、少なくとも、図2(b)に示す支持腕30の幅狭部33の幅t2と、t1>t2の関係となっている。さらに、本実施形態では、振動腕22の幅t1と、図2(c)に示す支持腕30の幅広部32の幅t3とにおいてもt1>t3の関係となっている。なお、図2(a)に示す振動腕22の断面積S1と、少なくとも図2(b)に示す支持腕30の幅狭部33の断面積S2とにおいて、S1>S2の関係となっている。さらに、振動腕22の断面積S1と、図2(c)に示す支持腕30の幅広部32とにおいて、S1>S3の関係となっていてもよい。
このように、水晶振動片20において、各支持腕30が、隣接する振動腕22の両側面間の幅が最も細い部分の幅よりも細い幅狭部33(および幅広部32)を有して形成されていることにより、支持腕30が振動腕22よりも撓みやすい弾性を呈する。これにより、振動腕22が支持腕30側に大きく変位して受け部35に当たった際に振動腕22に加わるダメージが軽減されるので、振動腕22の破損を防止しながら振動腕22の過度な変位を規制して水晶振動片20の耐衝撃性を向上させることができる。
また、支持腕30の基部21側の幅広部32の幅よりも、受け部35およびその基部21側の幅狭部33の幅の方が小さく形成されていることにより、支持腕30の基部21側(幅広部32側)に対して、受け部35を有する支持腕の先端側(幅狭部33側)の方が撓みやすい弾性を呈するので、振動腕22が支持腕30側に大きく変位して受け部35に当たった際に振動腕22に加わるダメージが軽減され、振動腕22の破損を防止しつつ水晶振動片20の耐衝撃性の向上に供する。
また、支持腕30の基部21側の幅広部32の幅よりも、受け部35およびその基部21側の幅狭部33の幅の方が小さく形成されていることにより、支持腕30の基部21側(幅広部32側)に対して、受け部35を有する支持腕の先端側(幅狭部33側)の方が撓みやすい弾性を呈するので、振動腕22が支持腕30側に大きく変位して受け部35に当たった際に振動腕22に加わるダメージが軽減され、振動腕22の破損を防止しつつ水晶振動片20の耐衝撃性の向上に供する。
また、本実施形態では、各支持腕30の幅が狭められた幅狭部33が、先端側で隣接する振動腕22に近づく方向に曲げられてから、さらに先端側で隣接する振動腕22と略平行となるように屈曲して受け部35が形成されている。
さらに、本実施形態では、支持腕30の受け部35の先端側で、隣接する振動腕22と離間する方向に屈曲する返し部35aが形成されていて、支持腕30の最先端部の角部が振動腕22と当接しないようにすることにより、支持腕30や振動腕22に欠けや破損が生じるのを防止している。
なお、以上、説明した受け部35を有する支持腕30の構成において、水晶振動片20をパッケージなどの外部基板に固定する固定部39は、支持腕30の幅広部32であって、且つ、受け部35よりも基部21側に配置される。これにより、固定部39を支点として振動腕22の変位を、衝撃を緩和しながら規制する受け部35を実現することができる。
さらに、本実施形態では、支持腕30の受け部35の先端側で、隣接する振動腕22と離間する方向に屈曲する返し部35aが形成されていて、支持腕30の最先端部の角部が振動腕22と当接しないようにすることにより、支持腕30や振動腕22に欠けや破損が生じるのを防止している。
なお、以上、説明した受け部35を有する支持腕30の構成において、水晶振動片20をパッケージなどの外部基板に固定する固定部39は、支持腕30の幅広部32であって、且つ、受け部35よりも基部21側に配置される。これにより、固定部39を支点として振動腕22の変位を、衝撃を緩和しながら規制する受け部35を実現することができる。
さらに、図1、および、図3を参照しながら、水晶振動片20における受け部35の配置について説明する。ここで、あらたに参照する図3は、振動腕22における支持腕30の受け部35の当接部分の配置を模式的に説明するものであり、一方の振動腕22の側面の一部を、図1の矢印Eの方向からみた部分拡大図である。
図1および図3に示す水晶振動片20において、振動腕22が、隣接する支持腕30側に大きく変位して支持腕30の受け部35に接触した場合に、受け部35の振動腕22との当接部分が下記に示す位置となるように受け部35が配置されている。
すなわち、支持腕30の受け部35は、振動腕22が大きく変位した場合に、長溝26a,26bが形成された領域よりも先端側に位置するように配置されている。これにより、振動腕22に大きな変位が生じて隣接する支持腕30の受け部35に接触したときの、振動腕22の受け部35との当接部分が、長溝26a,26bが形成された領域よりも先端側の剛性の高い部分に位置するように配置されているので、振動腕22が破損するなどの不具合を防止しながら、水晶振動片20の耐衝撃性の向上に効果を奏する。
また、支持腕30の受け部35は、振動腕22が大きく変位した場合に、振動腕22の先端側の幅広部である錘部29と接触する位置に配置されている。さらに、受け部35が、振動腕22の錘部29の両側面のうちの受け部35側の側面と面接触するように配置されている。換言すれば、水晶振動片20において、支持腕30の受け部35が、振動腕22の錘部29の一端に形成される角部27を避けて配置されている。これにより、振動腕22の幅広部であって高い強度を有する錘部29の側面が受け部35と面接触されるので、振動腕22の損傷が抑えられる。また、錘部29により形成される振動腕22の角部27が受け部35の当接部分と接触するように配置されていた場合のように、角部27や受け部35の一部が破損するのを防止しながら、水晶振動片20の耐衝撃性を向上させることができる。
図1および図3に示す水晶振動片20において、振動腕22が、隣接する支持腕30側に大きく変位して支持腕30の受け部35に接触した場合に、受け部35の振動腕22との当接部分が下記に示す位置となるように受け部35が配置されている。
すなわち、支持腕30の受け部35は、振動腕22が大きく変位した場合に、長溝26a,26bが形成された領域よりも先端側に位置するように配置されている。これにより、振動腕22に大きな変位が生じて隣接する支持腕30の受け部35に接触したときの、振動腕22の受け部35との当接部分が、長溝26a,26bが形成された領域よりも先端側の剛性の高い部分に位置するように配置されているので、振動腕22が破損するなどの不具合を防止しながら、水晶振動片20の耐衝撃性の向上に効果を奏する。
また、支持腕30の受け部35は、振動腕22が大きく変位した場合に、振動腕22の先端側の幅広部である錘部29と接触する位置に配置されている。さらに、受け部35が、振動腕22の錘部29の両側面のうちの受け部35側の側面と面接触するように配置されている。換言すれば、水晶振動片20において、支持腕30の受け部35が、振動腕22の錘部29の一端に形成される角部27を避けて配置されている。これにより、振動腕22の幅広部であって高い強度を有する錘部29の側面が受け部35と面接触されるので、振動腕22の損傷が抑えられる。また、錘部29により形成される振動腕22の角部27が受け部35の当接部分と接触するように配置されていた場合のように、角部27や受け部35の一部が破損するのを防止しながら、水晶振動片20の耐衝撃性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の水晶振動片20において、受け部35の隣接する振動腕22との当接部分となる面には、衝撃緩衝部材38が設けられている。衝撃緩衝部材38は、振動腕22が大きく変位して受け部35に接触したときに、その衝撃を和らげ得る材料により構成され、振動腕22の当接部分となるべく大きな接触面積を確保しつつ面接触するように、振動腕22の当接面と平行な一定の面積を有して設けることが望ましい。
衝撃緩衝部材38に用いる材料としては、ゴムや樹脂などの弾性の高い部材を用いることができるが、それらに限らず、例えば金などの比較的柔らかい金属膜を用いることもできる。金属膜により衝撃緩衝部材38を形成する場合には、例えば、水晶振動片20の励振電極43,44(図2(a)を参照)などの電極形成工程にて同時に形成することにより、製造工程を増大させることなく衝撃緩衝部材38を設けることができる。
このように、受け部35の隣接する振動腕22との当接部分に衝撃緩衝部材38を設けることにより、受け部35に振動腕22が当たった際の衝撃が緩和され、振動腕22や支持腕30の受け部35が欠けたり破損したりするのを抑えることができる。
衝撃緩衝部材38に用いる材料としては、ゴムや樹脂などの弾性の高い部材を用いることができるが、それらに限らず、例えば金などの比較的柔らかい金属膜を用いることもできる。金属膜により衝撃緩衝部材38を形成する場合には、例えば、水晶振動片20の励振電極43,44(図2(a)を参照)などの電極形成工程にて同時に形成することにより、製造工程を増大させることなく衝撃緩衝部材38を設けることができる。
このように、受け部35の隣接する振動腕22との当接部分に衝撃緩衝部材38を設けることにより、受け部35に振動腕22が当たった際の衝撃が緩和され、振動腕22や支持腕30の受け部35が欠けたり破損したりするのを抑えることができる。
以上、説明したように、上記実施形態の水晶振動片20によれば、切り込み41A,41B、長溝26a,26b、錘部29などを備えることにより、振動漏れや、CI値の上昇、あるいはQ値の低下が抑えられるとともに、振動特性の安定した水晶振動片20の落下などの衝撃によって振動腕22に大きな変位が生じた場合に、衝撃を緩和しながら振動腕22の変位を規制する受け部35を備えているので、安定した振動特性を有すると共に、耐衝撃性の高い水晶振動片20を提供することができる。
上記実施形態で説明した振動片としての圧電振動片は、以下の変形例として実施することも可能である。
(変形例1) 上記実施形態では、一対の振動腕22の両側に受け部35を有する支持腕30を設けた構成の水晶振動片20について説明した。これに限らず、受け部は、水晶振動片を構成する水晶材料(圧電体材料)の結晶軸方向を考慮すれば、振動腕の振動方向のいずれか片側に受け部を配置することによって、耐衝撃性の向上を図ることができる。
図4は、振動腕の振動方向の片側にのみ受け部を有する支持腕を配置した水晶振動片の変形例を模式的に説明する平面図である。本変形例を説明する図4において、上記実施形態と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図4は、振動腕の振動方向の片側にのみ受け部を有する支持腕を配置した水晶振動片の変形例を模式的に説明する平面図である。本変形例を説明する図4において、上記実施形態と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図4において、水晶振動片50は、水晶Z板を所定の厚みに切断研磨加工して得られる水晶基材からなり、基部21と、この基部21の一端側(図において上端側)から二股に別れて互いに並行して延出される一対の振動腕22と、を有している。基部21には、水晶のX軸、Y軸、およびZ軸からなる直交座標系におけるX軸方向の1つの直線に沿った対向方向に該基部の両主面に括れた形状が表れるように設けられた一対の切り込み41A,41Bが形成され、基部21は、一対の切り込み41A,41Bを挟んで両側に位置する第1の部分21aおよび第2の部分21bと、一対の切り込み41A,41B間で第1の部分21aおよび第2の部分21bを接続する接続部分21cとを含む。
一対の振動腕22は、その先端側に幅広部である錘部29がそれぞれ設けられている。また、各振動腕22の主面には、それぞれの長手方向に沿って一本の有底の長溝26aがそれぞれ設けられている。また、図示はしないが、各振動腕22の各長溝26a、および各両側面を含む表面には励振電極が形成されている。
水晶振動片50は、基部21の第2の部分21bから延びる一対の支持腕30,30bを有している。各支持腕30,30bは、基部21から一対の振動腕22が延びる方向とは交差方向の二つの端部から、それぞれ相互に反対方向に延出されてから、屈曲部31,31bで、一対の振動腕22の延びる方向に屈曲してさらに延びている。
この一対の支持腕30,30bのうち、水晶の直交座標系における−X方向から切り込んで形成された切り込み41Bの反対側の基部21の端部(+X側)から延出されている一方の支持腕30は、先端側に受け部35を有している。これに対して、水晶の前記直交座標系における−X方向の切り込み41B側の基部21の端部から延出された他方の支持腕30bは、前記受け部35を有する一方の支持腕30よりも短いものであり、受け部は有しておらず、固定部39を有している。
この一対の支持腕30,30bのうち、水晶の直交座標系における−X方向から切り込んで形成された切り込み41Bの反対側の基部21の端部(+X側)から延出されている一方の支持腕30は、先端側に受け部35を有している。これに対して、水晶の前記直交座標系における−X方向の切り込み41B側の基部21の端部から延出された他方の支持腕30bは、前記受け部35を有する一方の支持腕30よりも短いものであり、受け部は有しておらず、固定部39を有している。
水晶Z板により形成された水晶振動片50において、基部21のX軸方向の双方向から切り込まれて形成された一対の切り込み41A,41Bのうち、結晶軸の直交座標系における−X方向に沿った切り込み41Bをエッチングにより形成した際に、水晶Z板のエッチング異方性により、切り込み41Bの内壁の先端部(角部)42Bに、望まない穴部やエッチング残り部が生じる所謂ひれ部が形成される。この切り込み41Bに生じるひれ部は、落下などにより水晶振動片50に衝撃が加わった際に、亀裂が入ったり折れたりするきっかけになり得るものであり、特に、ひれ部に引っ張り応力が加わったとき、すなわち、振動腕22が+X方向に大きく変位した場合に、顕著な強度劣化要因となる。
本変形例の水晶振動片50の構成によれば、ひれ部が発生する−X方向の切り込みの反対側の基部21の端部(+X方向)から延出された一方の支持腕30の先端側に受け部35を備え、他方の支持腕30bは、水晶振動片50の支持構造としての機能となる固定部39を有し、一方の支持腕30よりも短く、先端側に受け部を有していない構成となっている。これにより、振動腕22が、ひれ部に引っ張り応力が加わる方向である+X方向に大きく変位したときに、その振動腕22の変位が受け部35により規制され、耐衝撃性が特に弱いひれ部に亀裂が入ったり折れたりするのを防止できる。
ここで、ひれ部が形成されてしまう−X側の切り込み41Bと対をなす切り込み41Aの内壁の角部42Aは、ひれ部の発生はなく強度低下も起こり難いため、基部21の−X側に配置される他方の支持腕30bには受け部を設けなくてもよく、支持腕30bの長さは短くてよい。したがって、振動腕22の両側に受け部を有する支持腕を配置する構成に比して、小型で、耐衝撃性に優れた水晶振動片50とすることができる。
ここで、ひれ部が形成されてしまう−X側の切り込み41Bと対をなす切り込み41Aの内壁の角部42Aは、ひれ部の発生はなく強度低下も起こり難いため、基部21の−X側に配置される他方の支持腕30bには受け部を設けなくてもよく、支持腕30bの長さは短くてよい。したがって、振動腕22の両側に受け部を有する支持腕を配置する構成に比して、小型で、耐衝撃性に優れた水晶振動片50とすることができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態および変形例では、本発明の効果を顕著に奏する実施の形態として、基部21に振動漏れ抑止効果のある切り込み41A,41Bを設けた構成の水晶振動片20,50について説明した。これに限らず、基部に切り込みを設けない構成においても、例えば、基部の振動腕の振動方向と同一方向の幅が狭く剛性が小さな振動片においても、耐衝撃性の向上を図ることができる。
また、上記実施形態および変形例では、長溝26a,26bや錘部29を有する振動腕22を備えた水晶振動片20,50を一例として説明したが、それらを有していない構成の振動片であっても、本発明の効果を得ることができる。
また、上記実施形態および変形例では、受け部35を備えた支持腕30において、受け部35の振動腕22との当接部分に衝撃緩衝部材38を設けた構成について説明した。これに限らず、衝撃緩衝部材38を設けない構成としても、受け部を有さない構成の振動片に比して耐衝撃性を向上する効果がある。
また、支持腕30の受け部35のさらに先端側に設けた返し部35aについても、これを設けない構成としてもよい。
また、支持腕30の受け部35のさらに先端側に設けた返し部35aについても、これを設けない構成としてもよい。
また、上記実施形態では、屈曲振動モードの水晶振動片20を一例として説明した。これに限らず、ねじり振動モードや剪断モードなどの屈曲振動モード以外の振動モードの振動片においても、本発明の特徴的な構成を具備させることにより上記実施形態および変形例と同様な耐衝撃性の向上などの効果を得ることができる。
また、上記実施形態および変形例では、基部21から2本の振動腕22が互いに並行するように延出されて形成された所謂音叉型の水晶振動片20,50における本発明の実施の形態や変形例を説明した。これに限らず、固定端となる基部を有する1本の振動腕のみにより構成される所謂ビーム型振動片などであっても、また、3本以上の振動腕を有する振動片であっても、上記実施形態および変形例と同様な効果を得ることができる。
上記実施形態および変形例では、圧電体材料の1つである水晶からなる水晶振動片20,50について説明したが、これに限らず、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの水晶以外の圧電体材料により構成することもできる。さらに、圧電体材料以外の、例えば、シリコン半導体からなる振動片であっても、上記実施形態および変形例と同様な効果を得ることができる。
上記実施形態および変形例で説明した水晶振動片20,50は、圧電デバイスや、圧電デバイス以外の様々な電子部品に適用することができる。圧電デバイスとしては、パッケージ内に上記の水晶振動片20,50のうちいずれかの水晶振動片がその支持腕30を固定部として接合された振動子、或いはパッケージ内に上記の水晶振動片20,50のうちいずれかの水晶振動片がその支持腕30を固定部として接合され、さらに、その水晶振動片20,50を発振させる発振回路素子が少なくとも組み込まれて構成された発振器を提供することができる。このような振動子、或いは発振器は、CI値の上昇や、Q値の低下、あるいは振動漏れが抑えられて高性能化が実現するとともに、小型化を図ることができる。
(発振器)
ここで上述した発振器について、図5を参照して詳細を説明する。図5は、水晶振動片20または水晶振動片50を用いた発振器としての水晶発振器の概略構成を示す正断面図である。なお、以下に示す発振器の説明では水晶振動片20を用いる例で説明するが、水晶振動片20に換えて水晶振動片50を用いてもよい。また、水晶振動片20,50は、上記説明と同様であるので説明を省略する。
ここで上述した発振器について、図5を参照して詳細を説明する。図5は、水晶振動片20または水晶振動片50を用いた発振器としての水晶発振器の概略構成を示す正断面図である。なお、以下に示す発振器の説明では水晶振動片20を用いる例で説明するが、水晶振動片20に換えて水晶振動片50を用いてもよい。また、水晶振動片20,50は、上記説明と同様であるので説明を省略する。
図5に示す水晶発振器500は、水晶振動片20と、水晶振動子20と接続され少なくとも水晶振動子20を駆動する駆動回路部としての半導体素子231と、が収納されるパッケージ221と、蓋体222とを備えている。
パッケージ221を構成するは、ベース223は、ベース基板215と、積層基板216,217と、接合部218と、導通固定部225a,225bと、外部接続端子226と、収納室227とを備えている。
パッケージ221を構成するは、ベース223は、ベース基板215と、積層基板216,217と、接合部218と、導通固定部225a,225bと、外部接続端子226と、収納室227とを備えている。
ベース223は、ベース基板215に積層基板216,217を順に積層し、積層基板216,217上に金属、ロウ剤、またはガラスなどからなる接合部218を形成している。ベース基板215および積層基板216,217は、たとえば絶縁材料である酸化アルミニウム質からなるセラミックシートから形成されている。収納室227は、積層基板216,217が収納室27の形状に合わせて刳り貫かれ、ベース基板215に積層し、その後、焼結されることにより形成される。
突出部224は、ベース基板215が収納室227内に延びて、2個備えられている。突出部224上には、導通固定部225a,225bが形成されている。導通固定部225a,225bは、たとえばタングステンメタライズ、ニッケルメッキ、および金メッキの順に形成される。
水晶振動片20の支持部(図示省略)には、それぞれマウント電極(図示省略)が形成され、それぞれ励振電極(図示省略)に接続されている。そして、水晶振動片20は、該マウント電極が導電性接着剤228により導通固定部225に固定されている。
導電性接着剤228は、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリイミド系樹脂などからなり、銀(Ag)またはプラチナ(Pt)などの導電性粉末が配合されている。
導電性接着剤228は、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリイミド系樹脂などからなり、銀(Ag)またはプラチナ(Pt)などの導電性粉末が配合されている。
半導体素子231は、ベース基板215上にダイアタッチされ、ボンディングワイヤー232により内部接続端子233に接続されている。半導体素子231は、少なくとも水晶振動子20を駆動(発振)させる機能を有している。
内部接続端子233は、複数個備えられており、ベース223の内側であるベース基板215の上面に形成されている。内部接続端子233は、例えばタングステンメタライズ、ニッケルメッキ、および金メッキの順に形成することにより得られる。
そして、内部接続端子233は、例えばベース基板215に形成された配線(図示省略)によって外部接続端子226、あるいは導通固定部225a,225bなどと電気的に接続されている。
内部接続端子233は、複数個備えられており、ベース223の内側であるベース基板215の上面に形成されている。内部接続端子233は、例えばタングステンメタライズ、ニッケルメッキ、および金メッキの順に形成することにより得られる。
そして、内部接続端子233は、例えばベース基板215に形成された配線(図示省略)によって外部接続端子226、あるいは導通固定部225a,225bなどと電気的に接続されている。
外部接続端子226は、複数(本例では4個)備えられており、ベース223の外側であるベース基板215の下面、つまり収納室227と対向する面に、形成されている。外部接続端子226は、例えばタングステンメタライズ、ニッケルメッキ、および金メッキの順に形成することにより得られる。
ベース223は、接合部218によって、蓋体222に接合されている。このようにして、ベース223と蓋体222とによって、収納室227内に水晶振動片20および半導体素子231とが気密に封止されている。
蓋体222は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などの金属、またはこれら金属を配合した合金、または酸化アルミニウム質などからなるセラミック、あるいはガラスで形成されている。
蓋体222は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などの金属、またはこれら金属を配合した合金、または酸化アルミニウム質などからなるセラミック、あるいはガラスで形成されている。
本例の水晶発振器200によれば、パッケージ221内に水晶振動片20がその支持腕を固定部として接合され、さらに、その水晶振動片20を発振させる機能を少なくとも有する半導体素子231が組み込まれて構成されているため、耐衝撃性が向上し、さらにはCI値の上昇やQ値の低下、あるいは振動漏れが抑えられて高性能化が実現するとともに、小型化を図ることができる。
なお、上述した圧電デバイスとしての振動子は、上述した発振器の半導体素子231及びそれに関わる要素が設けられていない構成であり、他の構成は同様であるため説明を省略した。
《電子機器》
上記で説明した各実施形態の圧電デバイスとしての水晶振動片20,50、あるいはそれを用いた振動子、水晶発振器200は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、小型で信頼性の高いものとなる。
図6、および図7は、本発明の電子機器の一例としての携帯電話機を示す。図6は、携帯電話機の外観の概略を示す斜視図であり、図7は、携帯電話機の回路を説明する回路ブロック図である。
上記で説明した各実施形態の圧電デバイスとしての水晶振動片20,50、あるいはそれを用いた振動子、水晶発振器200は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、小型で信頼性の高いものとなる。
図6、および図7は、本発明の電子機器の一例としての携帯電話機を示す。図6は、携帯電話機の外観の概略を示す斜視図であり、図7は、携帯電話機の回路を説明する回路ブロック図である。
この携帯電話機300は、上述の水晶振動片20,50を用いた水晶発振器200を例として説明する。また、水晶振動片20,50および水晶発振器200の構成、作用については、その説明を省略する。なお、水晶発振器200に代えて水晶振動子20,50を用いてもよいが、この場合は、水晶振動子20,50と電気的に接続されて、少なくとも水晶振動子20,50を駆動する機能を有する駆動回路が備えられる。
図6に示すように携帯電話機300は、表示部であるLCD(Liquid Crystal Display)301、数字等の入力部であるキー302、マイクロフォン303、スピーカー311、図示しない回路などが設けられている。
図7に示すように、携帯電話機300で送信する場合は、使用者が、自己の声をマイクロフォン303に入力すると、信号はパルス幅変調・符号化ブロック304と変調器/復調器ブロック305を経てトランスミッター306、アンテナスイッチ307を開始アンテナ308から送信されることになる。
図7に示すように、携帯電話機300で送信する場合は、使用者が、自己の声をマイクロフォン303に入力すると、信号はパルス幅変調・符号化ブロック304と変調器/復調器ブロック305を経てトランスミッター306、アンテナスイッチ307を開始アンテナ308から送信されることになる。
一方、他人の電話機から送信された信号は、アンテナ308で受信され、アンテナスイッチ307、受信フィルター309を経て、レシーバー310から変調器/復調器ブロック305に入力される。そして、変調又は復調された信号がパルス幅変調・符号化ブロック304を経てスピーカー311に声として出力されるようになっている。
このうち、アンテナスイッチ307や変調器/復調器ブロック305等を制御するためのコントローラー312が設けられている。
このコントローラー312は、上述の他に表示部であるLCD301や数字等の入力部であるキー302、更にはRAM313やROM314等も制御するため、高精度であることが求められる。また、携帯電話機300の小型化の要請もある。
このような要請に合致するものとして上述の水晶発振器200が用いられている。
なお、携帯電話機300は、他の構成ブロックとして、温度補償型水晶発振器315、レシーバー用シンセサイザー316、トランスミッター用シンセサイザー317などを有しているが説明を省略する。
このうち、アンテナスイッチ307や変調器/復調器ブロック305等を制御するためのコントローラー312が設けられている。
このコントローラー312は、上述の他に表示部であるLCD301や数字等の入力部であるキー302、更にはRAM313やROM314等も制御するため、高精度であることが求められる。また、携帯電話機300の小型化の要請もある。
このような要請に合致するものとして上述の水晶発振器200が用いられている。
なお、携帯電話機300は、他の構成ブロックとして、温度補償型水晶発振器315、レシーバー用シンセサイザー316、トランスミッター用シンセサイザー317などを有しているが説明を省略する。
この携帯電話機300に用いられている上記水晶振動片20,50、あるいは水晶発振器200は、上述したように振動漏れや、CI値の上昇、あるいはQ値の低下が抑えられることによる振動特性の安定とともに、水晶振動片20,50の落下などに対する耐衝撃性の高いものである。
従って、水晶振動片20,50、あるいは水晶発振器200を用いている電子機器(携帯電話機300)は、安定した特性を有するとともに、耐衝撃特性を向上させることが可能となる。
従って、水晶振動片20,50、あるいは水晶発振器200を用いている電子機器(携帯電話機300)は、安定した特性を有するとともに、耐衝撃特性を向上させることが可能となる。
本発明の水晶振動片20,50、振動子、あるいは水晶発振器200が搭載される電子機器としては、図8に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)400も挙げられる。パーソナルコンピューター400は、表示部401、入力キー部402などを備えており、その電気的制御の基準クロックとして上述の水晶振動片20,50、あるいは水晶振動片20,50を備えた水晶発振器200が用いられている。
また、本発明の水晶振動片20,50、あるいは水晶振動片20,50を備えた水晶発振器200を備える電子機器としては、前述に加え、例えばディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等が挙げられる。
また、本発明の水晶振動片20,50、あるいは水晶振動片20,50を備えた水晶発振器200を備える電子機器としては、前述に加え、例えばディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等が挙げられる。
以上、本発明の電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前述した実施形態では、水晶振動片が振動部として2の振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、3つ以上であってもよい。
例えば、前述した実施形態では、水晶振動片が振動部として2の振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、3つ以上であってもよい。
また、上記実施形態で説明した水晶振動片は、電圧制御水晶発振器(VCXO)、温度補償水晶発振器(TCXO)、恒温槽付水晶発振器(OCXO)等の圧電発振器の他、ジャイロセンサー等に適用することができる。
20,50…振動片としての水晶振動片、21,121…基部、21a,121a…第1の部分、21b,121b…第2の部分、21c,121c…接続部分、22,122…振動腕、26a,26b,126…長溝、27…角部、29…錘部、30,30b…支持腕、31,31b…屈曲部、32…幅広部、33…幅狭部、35…受け部、35a…返し部、38…衝撃緩衝部材、39…固定部、41A,41B,141A,141B…切り込み、42A,42B,142A,142B…(切り込みの)先端部、43,44…励振電極、200…発振器としての水晶発振器、300…携帯電話機、400…パーソナルコンピューター、100…従来の振動片としての音叉型水晶振動片。
Claims (12)
- 基部と、
前記基部の一端部分から延出された振動腕と、
前記基部の他端部分から延出され、少なくとも一部が前記振動腕と並行するように延びた支持腕と、を備え、
前記支持腕の先端側に配置された受け部であって、前記振動腕の通常の振動の振幅範囲外に配置されて、且つ、前記振動腕が、前記通常の振動の前記振幅範囲を越えて変位したときに前記振動腕が接触する位置に配置された前記受け部を有することを特徴とする振動片。 - 請求項1に記載の振動片において、
前記振動腕は、両主面および前記両主面を接続し前記振動腕の長手方向に延びる両側面を有し、
さらに前記振動腕には、前記振動腕の前記長手方向に沿って前記両主面のうち少なくとも一方の主面に開口部を有する有底の長溝が設けられ、
前記振動腕が前記通常の振動の前記振幅範囲を越えて変位し前記振動腕が前記受け部に接触したときの前記受け部の前記振動腕との当接部分が、前記長溝が形成された領域よりも先端側となるように前記受け部が配置されていることを特徴とする振動片。 - 請求項1または2に記載の振動片において、
前記振動腕の先端側に、前記振動腕の前記基部側よりも幅が広い錘部が設けられ、
前記振動腕に前記通常の振動の前記振幅範囲を越えた変位が生じて前記受け部と接触したときの前記受け部の前記振動腕との当接部分が、前記錘部と接触するように配置されていることを特徴とする振動片。 - 請求項3に記載の振動片において、
前記受け部の前記当接部分が、前記振動腕の前記錘部の側面と面接触するように配置されていることを特徴とする振動片。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の振動片において、
前記支持腕が、前記振動腕の前記両側面間の幅が最も細い部分の幅よりも細い部分を有することを特徴とする振動片。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の振動片において、
前記支持腕の前記基部側の幅よりも前記受け部の幅が小さく形成されていることを特徴とする振動片。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の振動片において、
圧電体材料により形成された圧電振動片であることを特徴とする振動片。 - 請求項7に記載の振動片において、
前記圧電体材料として水晶が用いられ、
前記基部には、前記水晶のX軸、Y軸、およびZ軸からなる直交座標系におけるX軸方向の1つの直線に沿った対向方向に該基部の両主面に括れた形状が現れるように設けられた一対の切り込みを有し、
前記振動腕が、前記基部のY軸方向の一端部からY軸方向に延出され、
少なくとも前記振動腕の+X側に、前記受け部を有する前記支持腕が設けられていることを特徴とする振動片。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の振動片において、
前記当接部分に衝撃緩衝部材が設けられていることを特徴とする振動片。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の振動片と、
前記振動片を収納するパッケージとを有していることを特徴とする圧電デバイス。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の振動片と、
前記振動片と電気的に接続された駆動回路部と、
前記振動片、および前記駆動回路部を収納するパッケージとを有していることを特徴とする圧電デバイス。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の振動片を有していることを特徴とする電子機器。
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JP2011008599A JP2012151639A (ja) | 2011-01-19 | 2011-01-19 | 振動片、圧電デバイス、電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018026882A (ja) * | 2017-11-15 | 2018-02-15 | セイコーエプソン株式会社 | 振動素子、振動子、発振器、電子機器および移動体 |
WO2018212181A1 (ja) * | 2017-05-16 | 2018-11-22 | 株式会社村田製作所 | 音叉型水晶振動素子及びその製造方法、並びに音叉型水晶振動子 |
US11804820B2 (en) | 2020-04-27 | 2023-10-31 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Resonator and resonance device |
-
2011
- 2011-01-19 JP JP2011008599A patent/JP2012151639A/ja not_active Withdrawn
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JPWO2018212181A1 (ja) * | 2017-05-16 | 2020-02-06 | 株式会社村田製作所 | 音叉型水晶振動素子及びその製造方法、並びに音叉型水晶振動子 |
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