JP2012147791A - 熱非対称インターレース(tail)pcrを用いたランダムホモ接合性遺伝子摂動(rhgp) - Google Patents
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Abstract
【解決手段】治療介入のための潜在的標的用の宿主遺伝子及びコードされるタンパク質を同定するための方法は、レンチウイルス又はMMLVベースのいずれかである遺伝子探索ベクターを用いており、ゲノム配列の事前の知識なしに細胞ゲノム全体を照合するために使用する。このランダムホモ接合性遺伝子摂動(RUGP)技術は、インフルエンザ、HIV、及び他のウイルス感染についての介入のための潜在的な宿主標的を同定するために使用される。熱非対称インターレース(TAIL)PCRを使用し、有望な標的の同定のための期間を、数ヶ月から数週間又はそれ以下に低下させる。特定の物質(PTCH1、Robo1、及びNedd4を含む)を標的とする。
【選択図】なし
Description
本願は、以下に対する優先権の利益を主張する:米国特許仮出願第61/142,664号(2009年1月6日出願);米国特許仮出願第61/153,012号(2009年2月17日出願);米国特許仮出願第61/158,015号(2009年3月6日出願);米国特許仮出願第61/160,737号(2009年3月17日出願);米国特許仮出願第61/178,112号(2009年5月14日出願);及び米国特許仮出願第61/180,457号(2009年5月22日出願);それらの全てが参照によりその全体が組み入れられる。
発明の分野
本発明は、熱非対称インターレースPCR、又はTAIL−PCRといわれるプロセスを通じてスポットされた標的の同定と合わせた、ランダムホモ接合性遺伝子摂動(RHGP)による治療用宿主標的を同定するための遺伝子探索ベクターシステム(GSV)の使用に関する。RHGPとTAIL PCRとの組み合わせは、本願を通して、RHGPといわれる。
質問は基本的なものである。問題の遺伝子、及び/又はそれがコードする産物は、ウイルス侵入者に対してある種の耐性を付与するか。質問は、本質的に、イエス/ノーの質問でありうる。他の状況において(他の疾患を伴う)、質問は異なりうる。このように、RHGPを使用し、ヒト遺伝子(その発現がアルツハイマー患者において見出されるプラーク形成表現型と相関する)を同定してもよい。それらの結果は、米国特許出願シリアル番号12/566,951(2009年9月25日出願)において報告される。種々の技術が長年にわたり開発されており、種々の疾患に関与する宿主標的を同定してきた。例示的な技術は、競合RNA干渉(RNAi)である。例えば、Nature, Revealing the World of iRNA, 431, pp.338-342 (September, 2004)を参照のこと(参照により本明細書において組み入れられる)。低分子干渉(siRNA)は、標的発見において補助するためのゲノム規模のsiRNAライブラリーの生成のために多大な注目を受けてきた。Becket et al, Cancer Research, 69(2), (2009)。これらの方法は、同定される標的、及び関連するゲノムのある程度の事前の知識を要求する。過去十年間に、多くの生命を脅かす癌の診断及び処置における著しい進歩が目撃されてきた。進展の大部分は、癌細胞の挙動を制御する基本的機構の理解の上に築かれる。そのような知識によって、癌細胞により選択的に利用される分子変化及び調節機構に対する標的治療の合理的設計のための基礎が形成された。顕著な成功は、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))を用いた乳癌細胞上のHER2、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))を用いた多発性骨髄腫におけるプロテオソーム、及びゲフィチニブ(Iressa(登録商標))を用いた非小細胞肺癌細胞上のEGFRの標的化を含む(Ataergin et al., 2009; Campos, 2008; Madarnas et al., 2008; Pytel et al., 2009; Yang et al., 2009)。しかし、今日開発中の合理的に設計された治療の大半では、相対的に狭い一連の標的に焦点が合わされている。この強調は、論理的には、これらの標的についての知識の増加及び同じ又は類似の分子を標的化する早い模倣薬物を刺激する既存の薬物を用いた商業的成功に続く。それにもかかわらず、これらの傾向は、本来なら、過小評価される又は未知の標的もしくは機構から生じうる飛躍的進歩の邪魔をしうる。鍵は、従って、癌細胞の薬物感受性、転移能力、及び疾患の病態生理の他の特徴を決定的に制御する標的を同定する新規手段を開発することである。
ランダムホモ接合性遺伝子摂動(RHGP)は、所与の細胞集団において遺伝子をランダムに破壊するための方法であり、任意の所望の表現型のスクリーニング及びその関連遺伝子の同定を可能にする。RHGPの能力に対して役立つのは、そのアンチセンス技術であり、それによって遺伝子の全コピーの同時不活性化が可能になる(所与の細胞において全てのコピーを無効にする反復標的化を要求する従来のノックアウトアプローチとは異なる)。さらに、RHGPは、競合RNA干渉(RNAi)技術よりも強力である。なぜなら、それは以下の利点を与えるからである:標的又は経路の事前の知識なしに、偏りのない方法で任意の遺伝子座に影響を与える能力;そのエピジェネティック状態(サイレンスされているか又はサイレンスされていないか)にかかわらず、任意の標的(マイクロRNAを含む)又はタンパク質ドメインを過剰発現又はノックダウンする能力;表現型の即時検証のための組み込み可逆性;及び同じベクターシステムを用いてインビボで表現型を試験する能力。また、RHGPは、RNAiのオフターゲットの影響を受けない。なぜなら、RHGPベクターがゲノム中に組込まれ、その活性のための基礎として相同性を使用しないからである。RHGPは、その現在の具体化において、しかし、RNAiと比較し、遺伝子標的を同定するために実質的により長い時間が必要である。なぜなら、それは、目的の全ての標的化された遺伝子座が細菌中にクローン化され、配列決定を通じて個々に同定されることを要求するからである。本発明において、本発明者らは、全てのRHGP挿入標的を、PCRを使用して迅速に同定するための方法の適応について記載しており、それによりRNAi方法論に沿った標的遺伝子発見のスピードをもたらす。この強力な技術は、ウイルス疾患又は細菌疾患と戦うための潜在的な宿主タンパク質の同定に限定されない。宿主タンパク質が関与する任意の症候群、例えば癌などを、RHGPの強力なプロセスに供することができる。
遺伝子探索ベクター
RHGP遺伝子探索ベクターは、2つの特色で来る:モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)バージョン及びレンチウイルスバージョン。探索ベクターがどのようにコンストラクションされ、使用されるかを理解することが、本発明の詳細な実施を理解する際での重要な第一段階である。
RHGP48:このベクターは、14コピーのテトラサイクリン応答エレメント(14×TRE)を伴うプロモーターを含み、転写ターミネーターなしにピューロマイシン耐性遺伝子の発現を促進させ、アンチセンス転写物を作製する(このアンチセンスは、RHGPベースの遺伝子不活性化の基礎である)。TREは、テトラサイクリンの非存在において、プロモーターが活性であり、アンチセンス発現を促す点でTet−Offプロモーターである。一旦テトラサイクリンが培地に加えられると、プロモーターが遮断され、アンチセンス転写物も遮断され、それはRHGPの可逆特性の基礎である。
RHGPの成功スクリーニングは、表現型をスクリーニングするために使用されるアッセイに依存的である。他のスクリーニング手順と同様に、所望の表現型は明確であり、頑健でなければならない。一旦それらの最小限の基準が満たされると、RHGPを実質的に任意の用途に適用することができ、それにおいて、所望の表現型によって細胞を物理的に単離することが可能になる。一例として、本発明者らの実験室及びその他ではRHGPを利用し、腫瘍細胞が、細胞傷害性薬剤を用いた化学療法攻撃(Lih, Wei, and Cohen, 2006; Reiske et al., 2009)又はホルモン療法に対して耐性となる標的を同定してきた。これらの条件下で、薬物感受性細胞が消滅し、RHGP摂動細胞のサブセットが生き残った。「オミクス」ベースのアプローチを典型的に表わす相関する知見とは異なり、薬物攻撃に直面した生存は、RHGP形質導入事象により直接的に起こされた。所望の表現型の選択は、細胞ベースのアッセイに限定されず、RHGPを同様にインビボでの適用のために使用することができる。例えば、動物モデルにおいて腫瘍形成能力又は転移能力を獲得する細胞を単離することができる。結果としての生存を超えて、RHGPは、また、他の特性(例えば特定のマーカーを発現する細胞の親和性ベースの単離など)について選択することができる。そのような結果は、特定のマーカー(所望の表現型として)の発現を使用し、フローサイトメトリー又はパニング手順を使用して細胞を物理的に単離することができる場合に可能である。
一次TAIL−PCR:ISP1(フォワード)+AD1〜AD6(リバース)
二次TAIL−PCR:GSP3new(フォワード)+AD1〜AD6(リバース)
三次TAIL−PCR:ISP2(フォワード)+AD1〜AD6(リバース)
インフルエンザ感染は、感染性疾患媒介性の罹患及び死亡の主な原因のままである。蓄積する証拠は、季節性及び汎発性インフルエンザの大半のバリアントが、従来の治療に対する耐性を発生していることを示す。そのような情報は、インフルエンザを標的化するための新規アプローチの特定において新たな興味を生じている。本発明者らの実験室では、宿主志向性の治療法の新たな戦略を開発しており、それによって、ウイルスが疾患を起こすことを予防する安全で効果的な様式で宿主分子を標的化することを追求する。改善された発見技術(RHGP)を使用し、本発明者らは、PTCH1を、インフルエンザウイルス感染を決定的に制御する必須の宿主標的として同定する。本発明者らは、さらに、抗体又はsiRNAを使用したPTCH1に対する標的介入によってインフルエンザ感染が減少することを実証する。最終的に、本発明者らは、実験室の外部でのインフルエンザ感染におけるPTCH1の関与を、PTCH1の遺伝的変異が野外における減少した疾患の罹患率に関連することを示すことにより実証する。全体で、これらの知見は、インフルエンザ疾患の管理を改善するための新規の宿主指向の治療法の開発についての重要な意味を有する。
細胞培養。ヒトMDA−MB231乳癌細胞をAmerican Type Culture Collection(ATCC)から購入した。Phoenix A細胞株はNolan博士(Stanford University)からの寄贈であり、マウスN2a細胞株はXu博士(Rockefeller University)からの寄贈であった。MDA−MB231細胞をDMEM(10% FBSを含む)中で培養し、N2a細胞を50% DMEM培地及び50% Opti−MEM培地(5% FBSを含む)中で培養した。
宿主細胞をインフルエンザに耐性にする標的を同定するために、RHGPライブラリーを、上に記載する通りにMDCK細胞において生成し、インフルエンザ攻撃を示した通りに実施した(図6A)。ライブラリーを、インフルエンザA/Udorn/72を用いた感染により攻撃し、インフルエンザ耐性細胞について選択した。本発明者らは、以前に、A/Udorn/72(MOI10−1)を用いた感染によって全てのMDCK細胞が48時間以内に再現性よく殺されることを確証していた(示さず)。コントロールとして、偽形質導入細胞の並行培養物を同じように処理し、生存体は48時間後に観察されなかった。
本発明者らは、次に、PTCH1を、インフルエンザ媒介性の宿主細胞の殺傷を予防する候補標的として検証することを追求した。これらの試験は、RHGP又はMDCK細胞の使用から生じうるアーチファクトを除くことを意味した。PTCH1は、イヌ由来MDCK細胞から単離されていたため、本発明者らは、そのヒトホモログを同定し、ヒトHEK−293細胞においてこれらの標的について選択的なsiRNAを発現させた。二本鎖siRNAを生成し、HEK293細胞中にトランスフェクトした非標的siRNAは、トランスフェクションのための一致させたコントロール及び参照基準を提供した。NP−1496二本鎖siRNAは、決定的なインフルエンザ遺伝子を標的化し、インフルエンザ感染を阻害することが実証されており、ポジティブコントロールを提供した(Ge et al., 2003)。インフルエンザ感染はHEK293細胞を効率的に殺さないため、本発明者らは、本発明者らの実験プロトコールを改変し、ウイルス力価(宿主細胞の生存の代わりに)を、効率についての主要エンドポイントとして測定した。siRNA処理したHEK293細胞を、A/Udorn/72を用いて48時間にわたり感染させ、ウイルス力価をプラークアッセイにより測定した。PTCH1二本鎖siRNAは、インフルエンザウイルス産生を、ポジティブコントロール(NP−1496 siRNA)と同程度のレベルで減少させた。(図7)。
同様の細胞において同じ手順を使用し、同様の攻撃を用いて、RHGP技術を使用し、追加の標的を同定した。これらの内で、SLC25A25(以前に、膜を横断するミトコンドリア転移及び恐らくはMg−ATP交換に関与するタンパク質として特徴付けられた)、Rgnef(細胞付着、細胞運動性、及びBリンパ球活性化、ならびに恐らくは細胞アポトーシスにおいて役割を有することが観察された)、Nedd4及びHerc6(両方ともユビキチンリガーゼ)(全てがインフルエンザのための潜在的な標的として)、ならびにRobo1(細胞運動性及び軸索ガイダンスに関与する受容体)(HIVのための潜在的な標的として)がある。これらの一部が以下で考察される。これらのタンパク質は、ウイルス感染様式で細胞表面上に現れるため、各々は、モノクローナル抗体、ペプチド、アンチセンス、siRNAなどを使用して標的化されうる。
PTCH1は、複数回貫通型膜タンパク質である。そのようなものとして、本発明者らは、それが、抗体ベースの介入のために標的を提供しうると考えた。この可能性を評価するために、親和性精製された抗血清を得て、インフルエンザ感染細胞の表面上のPTCH1を認識するそれらの能力についてテストした。MDCK細胞を、A/Udornインフルエンザを用いて、インタクトな細胞の染色の前に18時間にわたり感染させた。この実験計画を利用し、ウイルスを用いた長期のインキュベーション又は固定化(それらのいずれかによって膜の完全性が破壊されうる)の結果として生じうるアーチファクトについての潜在力を最小限にした。ウイルスによりコードされる赤血球凝集素及び一致させたコントロール(PTCH1を認識しない)について特異的な抗体は、ポジティブコントロール及びネガティブコントロールをそれぞれ提供した。PTCH1抗体はインフルエンザ感染細胞に結合し、かなり多くの染色が、非感染コントロールよりも、感染細胞を用いて観察された(図8A及び8B)。この結果は、膜の完全性の喪失を表わさなかった。なぜなら、細胞は、トリパンブルー及び他の生体染色色素を、利用された条件下で排除し続けたからである。
細胞ベースのアッセイを用いた興味をそそる知見に基づき、本発明者らは、PTCH1が、実験室の外部でのインフルエンザ感受性に関連しうるか否かを問うた。このために、本発明者らは、ブタ集団における頑健形質の単一ヌクレオチド多型(SNP)評価を、ブタインフルエンザウイルス大流行の間に利用した。具体的には、本発明者らは、PTCH1 SNPがブタ体重増加における変化(ブタにおけるインフルエンザ感染の理解された結果である)に関連するか否かを問うた。
ウイルス病原体の治療的標的化のための従来のアプローチでは、耐性株の発生及び広域スペクトル用途の欠如から生じる障害に一貫して直面してきた。インフルエンザは特に問題となる治療課題を表わす。なぜなら、季節性抗原シフト及びドリフトは、高いウイルス突然変異率と合わせて、多くの従来の抗ウイルス剤を混乱させてきたからである。新たに出現する又は操作されたインフルエンザ株は、インフルエンザのトリ亜型における最近の興味により典型的に表わされる通り、さらにより大きな脅威を表わす。ウイルスによりコードされる分子の標的化に関連する限定に基づき、本発明者らは、ウイルス増殖を予防する又は宿主をウイルス媒介性の病原性から回避させる様式で、宿主経路を標的化する直交アプローチを取ってきた。この目的に対して、ランダムホモ接合性遺伝子摂動(RHGP)を使用し、正常細胞において十分に耐容されるが、しかし、インフルエンザを阻害する宿主志向性の標的が同定された。RHGPを用いたTAIL−PCRの使用によって、ゲノム全体の徹底的なスクリーニングが促進され(過剰発現又は発現の喪失の両方について)、宿主細胞をインフルエンザ感染に対して耐性にする標的が同定された。本発明者らは、インフルエンザが宿主細胞を殺すことを予防する一連の宿主志向性の標的を同定し、複数のアプローチを使用してこれらの標的を検証する。これらの試験では、ウイルス疾患と戦うための新たなパラダイムが支持され、新規の標的及び機構を同定するためのRHGPの能力が実証される。
化学物質及び細胞培養。MDCK細胞、ヒト293HEK細胞、及びMEM培地を、American Type Culture Collection(ATCC)から購入した。Fugene 6をRocheから購入した。Lipofectamine 2000、ドキシサイクリン(Dox)、T4 DNAリガーゼ、ElectroMax DH10Bコンピテント細胞、及びViraPower PackagingキットをInvitrogenから購入した。ベクターpIREShyg3及びpTRE−lucをClontechから得た。RNase A及びプロテイナーゼKをSigmaから購入した。インフルエンザウイルスA/Udorn/72はCharles River Labにより提供された。全ての制限酵素をNew England BioLabから購入した。細胞培養培地及び補助剤は、Invitrogen又はHycloneのいずれかからであった。全ての短鎖siRNAオリゴヌクレオチドをDharmacon Researchにより合成した。TransIT−TKO(siRNAトランスフェクション試薬)をMirusから購入した。MDCK細胞をMEM(10% FBSを含む)中で培養した。全ての細胞培養物を5% CO2を用いて37℃でインキュベーションした。Bright−Gloルシフェラーゼアッセイシステム(Dox誘導アッセイのために使用される)をPromegaから購入した。
RHGP細胞ライブラリーの構築
RHGPによって、細胞ゲノム全体を照合し、過剰発現及びノックアウト事象の両方を評価することを追求する。この課題では、宿主の全ゲノムのカバーを確実にするための十分な組込み事象を伴うRHGPライブラリーの作製が要求される。また、ライブラリーは、細胞当たり単一のRHGP組込み事象に限定され、同じ細胞での複数の摂動から生じる複雑さを防止することが重要である。ヒトゲノム中での平均遺伝子サイズが27kbと推定されるため(19)、本発明者らは、105の独立した組込み事象が、全ゲノムのランダムなカバーを確実にするために要求されると計算した(1遺伝子当たり1ベクター挿入)。RHKOを用いた先行する試験では、MMLVベースの組込みベクターに焦点を合わせていた(16)。しかし、これらのベクターの力価は、一般的に、103形質導入単位(TU)/mLに限定される。アプローチの効率を改善するために、レンチウイルスシステムを開発した。材料及び方法に概説されている通りに、pRHGP22を、ブラストサイジン耐性遺伝子を促すpTRE−Tight−CMVプロモーターからなる改善された発現カセットを使用して構築し、厳密な誘導制御下で選択可能マーカーを提供した。ori−クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)耐性遺伝子は、独立したレポーターを提供し、宿主ゲノムDNAをレスキューし、標的遺伝子及びベクター組込みの部位を同定した。
宿主細胞をインフルエンザに対して耐性にする標的を同定するために、RHGPライブラリーをMDCK細胞において生成した。この特定の細胞モデルを、インフルエンザ感染に対するその十分に確証された応答性に基づいて選択した。pRHGP22ベクターを用いた形質導入を介したライブラリー構築に続き、RHGP細胞ライブラリーを作製し、ヒトゲノムの100倍のカバーを確実にした。単一細胞内での複数の挿入についての潜在力を最小限にするために、低MOI(0.15)を、RHGPライブラリー調製のための標的細胞の形質導入の間に用いた。
RHGP技術の重要な特性は、誘導プロモーターによる調節を介して候補標的を検証する能力である。これによって、本発明者らは、自然突然変異又は感染アッセイでの他のアーチファクトの結果としてインフルエンザに対して耐性になったであろう任意の候補クローンを除去することができた。具体的には、インフルエンザ耐性クローン中に取り込まれたRHGPベクター用のプロモーターは、Tet−offシステムの制御下にあった。従って、外因的に加えられたテトラサイクリン(Tet)又はドキシサイクリン(Dox)の存在において、RHGPベクターを「オフにする」ことができる。この特性によって、本発明者らは、外因的に加えられたDoxの存在において攻撃された場合にインフルエンザに対して耐性のままであるそれらの候補を優先順位から外すことができた。これらの試験の経過において、本発明者らは、高い感染効率(MOI)でのインフルエンザ耐性が、インフルエンザライフサイクルの初期段階に関連する標的又は経路を好みうるのに対し、低MOIが、インフルエンザライフサイクルの後期段階のために要求される機構を好みうると考えた。このように、インフルエンザ攻撃を、2つの広く異なる感染効率(10−5又は10−2)で行い、アッセイシステムが、ウイルス耐性の初期又は後期のいずれかの段階の機構について偏りうる可能性を除いた。細胞生存を、クリスタルバイオレットを用いた感染から72時間後の染色により決定した。RHGP組込み事象を欠くコントロール細胞は、宿主細胞のウイルス媒介性の殺傷についてのポジティブコントロールを提供した。分析された14クローンの内、12(86%)がDoxの存在においてインフルエンザに対する感受性を再獲得し、残りの2つがさらなる研究のために優先順位から外された。
RHGPによって、インフルエンザ感染に対して耐性を付与する一連の標的が同定された。表現型の可逆性によって、実験システム内での標的の適用性が検証された。本発明者らは、また、独立した実験システムを使用してこれらの候補の検証を追求し、RHGP、宿主細胞システム(MDCK)の選択、又はインフルエンザバリアント(Udornウイルス)に固有でありうる予想外の結果についての潜在力を除いた。
上の実施例2に示すものと非常に類似の技術を使用し、インフルエンザウイルス感染を予防又は処置するための治療介入のための追加の潜在的な標的が同定された。
化学物質及び細胞培養。MDCK細胞、ヒト293HEK細胞、及びMEM培地をAmerican Type Culture Collection(ATCC)から購入した。インフルエンザウイルスA/Udorn/72をCharles River Labから購入した。全てのsiRNAオリゴヌクレオチドはDharmacon Researchにより合成された。
RHGP細胞ライブラリーの構築
RHGPの中心となる特性は、固有のレンチウイルスベースの遺伝子エレメントであり、遺伝子探索ベクター(GSV)として公知であり、それは、ゲノム全体を照合し、宿主細胞がインフルエンザ感染に耐性となる又は生き残ることを可能にする標的を同定するように設計された。本発明者らの実験戦略では、ゲノム中の単一部位でのGSVの組込みを中心とした。そこで、それは誘導プロモーターを介して標的遺伝子の発現を調節した。ベクターは自己不活性化レンチウイルスLTRをコードし、それは、GSVが形質導入細胞から再出現することを予防した。RSV E/Pプロモーターは、GSVの産生のためだけに使用され、宿主ゲノム中へのGSVの組込みにより除去された。
宿主細胞をインフルエンザに対して耐性にする標的を同定するために、RHGPライブラリーをMDCK細胞において生成し、インフルエンザ攻撃を実施した。この特定の細胞モデルを、インフルエンザ感染に対するその十分に確証された応答性に基づいて選択した。なぜなら、イヌゲノムがアノテートされており、ヒトホモログと比較することができるからである。本発明者らは予備試験を行い、MDCK細胞が、選択のために利用される条件下でA/Udorn/72により効率的かつ完全に殺されることを確実にした。この結果は、生存細胞が、RHGP摂動の結果として(インフルエンザに対する自然耐性のアーチファクトとしてではなく)生じることを確実にするために必須であった。pRHGP22 GSVを用いたライブラリー構築に続き、少なくとも107の独立したMDCKクローンからなるライブラリーを作製し、ゲノムの100倍のカバーを確実にした。低MOI(0.1)をライブラリー作製の間に用いて、1を上回る異なるGSVによる任意の細胞の形質導入を最小限にした。GSV組込みを確認する追加の手段として、MDCKライブラリーを、致死濃度のブラストサイジン(感染から48時間後に投与)を用いてインキュベーションした。
RHGP技術の重要な特性は、誘導プロモーターによる調節を介して候補標的を検証する能力である。これによって、本発明者らは、自然突然変異又はRHGPに関連しない他のアーチファクトの結果としてインフルエンザに対して耐性になったであろう候補を除去することができた。RHGPベクター用のプロモーターはTet−offシステムの制御下にあったため、本発明者らは、ドキシサイクリンの存在又は非存在において候補のインフルエンザ媒介性の殺傷を比較した。この試験によって、129の生存クローン中111(86%)でインフルエンザ攻撃に対する可逆性の耐性が実証された。残りの18クローン(14%)が優先順位から外され、RHGP、及び無関係ではないアーチファクトがインフルエンザ耐性表現型に関与することを確実にした。
RHGP遺伝子探索ベクターを設計し、標的遺伝子を効率的に位置付け、組込み事象の方向(センス又はアンチセンス)を決定した。具体的には、遺伝子探索ベクターはOri−CATレポーター遺伝子をコードし、それは、制限酵素ベースのゲノムDNAクローニングによりレスキューすることができる。ゲノムDNAを、インフルエンザに対する実証された可逆的な耐性を有する111のクローンから単離し、合計110の標的遺伝子を産出した(表I)。RHGPベクター挿入部位に隣接する結果として得られるゲノムDNA配列を、イヌゲノムに対する、UCSC Genome Browserを使用したゲノムマッピングに供した。実験計画と一致して、大半の標的が、1クローン当たり単一の組込み部位からなった。本発明者らは、技術的な限定に起因して、候補の小さなサブセットから候補遺伝子を単離することができなかった。また、少数のサンプルが複数の組込み事象を含んだ。それらは、複数のRHGP組込み部位の結果として又はサブクローンがクローン性ではなかった場合に生じたであろう。このあいまい性に起因し、複数の組込み事象に関連する遺伝子を、さらなる検証のために優先順位から外した。
RHGPによってMDCK細胞中の一連の標的が同定され、それらはインフルエンザ感染に対して耐性を付与する。表現型の可逆性は、これらの標的についての最初の検証を提供した。本発明者らは、次に、独立した実験システムを使用してこれらの候補を検証することを追求し、MDCK細胞又はRHGP技術のアーチファクトとして生じうる結果を除いた。標的遺伝子がイヌ由来MDCK細胞から単離されていたため、本発明者らはそれらのヒトホモログを同定し、ヒトHEK−293細胞においてこれらの標的について選択的であるsiRNAを発現させた。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV−1)は、公衆衛生に対する世界的な脅威である。ウイルスを直接的に標的化する現在の医薬は、しばしば、薬物耐性ウイルスバリアントにおいて無効になりうる。薬物耐性と戦うための出現する概念は、ウイルスの機能、生存、及び増殖のために(しかし、宿主自体に対してではない)必須である宿主機構を標的化する考え方である。本明細書において、ヒトMT4 T細胞に対するランダムホモ接合摂動(RHGP)を使用し、本発明者らは、これらの細胞がHIV−1NL4−3を用いた致死感染に生き残るために必須である、安全で効果的な一連の宿主標的を同定した。RHGPは、細胞中の全ての標的をサンプリングすることができる新たな技術である。これは、遺伝子探索ベクター(GSV)の操作を通じて可能であり、それは、宿主染色体中にランダムに組込むことができる。GSVは、細胞において、誘導因子により調節される不可逆的な様式で、任意の標的をアップレギュレーション又はダウンレギュレーションすることができる。誘導因子の除去によるRHGP効果の逆転によって、操作された細胞は、HIV感染に再び感受性になる。siRNAアプローチを使用し、同定され、定義された遺伝子標的が検証され、CXCR4又はCCR5のいずれかに向性のウイルスを用いた感染のために必要であることが示された。これらの試験では、標的介入のための新規の遺伝子候補(機能の事前の知識を伴わない遺伝子配列(EST)を含む)を同定するためのRHGPの能力が実証される。これらの候補は、広域スペクトルの薬物開発のために直接的に適する。なぜなら、それらの発見の間での遺伝子破壊は、無視できる細胞傷害性を示すだけであるからである。
細胞株及びウイルス
細胞(MT4、PM1細胞、及びTZM−blを含む)及びウイルス(薬物耐性突然変異体ウイルス及びR5向性バリアント)を、NIH AIDS Research及びReference Reagent Programから得た。HIV−1NL4−3を、HEK293から、プロウイルスDNA(NIH AIDSプログラム)のトランスフェクション後に作製し、MT4細胞中で増幅させた。
MT4又はPM1細胞を、HIV−1(MOI0.001)を用いて、1時間にわたる低速遠心分離(1,200g)により感染させた。感染後に回収された上清を、次に、感染性の検査のために、TZM−bl指標細胞株(Wei, Decker et al. 2002)に移した。相対発光単位(RLU)を、TZM−bl細胞で、それらをBright−Glo Luciferase Assay System(Promega)を用いて3日後に処理した後に得た。
RheoSwitch(登録商標)Mammalian Inducible Expression SystemをNew England Biolabs(NEB)から購入した。トランスアクチベーターR1をコードするプラスミドpNEB−R1を、最初に、制限酵素ScaI(NEB)を使用して線状化した。MT4細胞を、次に、Eppendorf Multiporator(Eppendorf, AG 22331, Huammburg)を使用し、360v(電圧)及び100ms(時間)の条件下での電気穿孔によりトランスフェクションした。MT4細胞を、G−418(400μg/ml)を使用して選択し、G−418耐性細胞を連続限界希釈によりクローン化した。増大後、クローンを、R1応答性ルシフェラーゼレポーター遺伝子(pGluc)を用いたトランスフェクション後、Gaussia Luciferase Assay Kit(NEB)を使用して発光(相対発光単位(RLU))について少なくとも2回検討した。本発明者らは、これらの細胞クローンからの発光のRSL1誘導(倍)を以下の通りに決定した:誘導因子での処理なしのサンプルからのRLUにより除した、誘導因子の存在においてサンプルから得られたRLU。これらのクローンからの倍は2〜60倍に及んだ。最も高い誘導を伴う安定なクローン(#2−14)を使用し、RHGPライブラリーを作製した。
RHGP遺伝子探索ベクターpRHGP12−RSNは、企業において、レンチウイルスベースのpLESTベクター(寛大に、Stanley Cohen博士(Stanford)により提供された)を骨格として使用してコンストラクションされた一連のFGIのRHGPベクターの1つである(Lu, Wei et al. 2004)。このベクターは、RheoSwitch Mammalian Inducible System(NEB)を用いてコンストラクションされた。RheoSwitchシステムは、TATAボックスの上流に5コピーのGAL4応答エレメント(5×RE)を含み、RSL1リガンドの存在において低い基礎発現を伴う転写の高い誘導をもたらす。ベクターを構築するために、pLEST中のNeoR−TRE−CMVのDNA配列を、最初に、5’LTR部位の反対のOri−CAT−RSのRheoSwitch(RS)誘導性発現カセットを用いて置換した。選択マーカー及びブラストサイジン(BS)耐性遺伝子を含むレポーターカセットならびにPKGプロモーターにより制御されるEGFP遺伝子を、RS発現カセットの反対方向でNheI部位中に挿入した。2つのLoxP部位を、RSプロモーターの下流及びp15A ori−CATの上流にそれぞれ挿入した。
RHGPレンチウイルスを、ViroPower Expression System(Invitrogen)を使用して産生した。HEK293FT細胞を、10cmプレート中に106個細胞/プレートでプレーティングした。24時間のインキュベーション後、細胞を、3μgのRHGP22−RSN及び9μgのViroPower Packaging Mixを用いて、Lipofectimine 2000(Invitrogen)を使用してトランスフェクトした。培地を、37℃で5時間のインキュベーション後に交換した。48時間後、培養培地中のウイルスを、0.45μmフィルターを通じてろ過し、製造者の指示に従い滴定した。
HIV−1NL4−3を用いた感染後、MT4−R1 RHGPライブラリーを、同じGBL培地中で培養した。個々の生存クローンを、連続限界希釈により確立し、GBL培地中で継続的に増大させた。細胞クローンを、さらに、HIV−1を用いて攻撃し、それらの耐性を確認した。
RHGP事象の可逆性を検証するために、ウイルス耐性MT4細胞クローンを、GBL培地又はRSL1を伴わないGBL培地中で少なくとも3日間にわたり培養した。HIV−1感染後、上清中でのウイルス産生(感染性及びp24)を上に記載する通りに検討した。
RHGP遺伝子探索ベクターを設計し、標的遺伝子を効率的に発見し、組込み事象の方向(センス又はアンチセンス)を決定した。遺伝子探索ベクターはOri−CATレポーター遺伝子を含み(図1)、それは、制限酵素ベースのゲノムDNAクローニングによりレスキューすることができる。
RHGP同定遺伝子についてのヒト二本鎖siRNAホモログ(siGNOME SMART pool)を、製造者(Dharmacon)により推奨される通りに調製した。siRNA Rab 6A及びHIV−1 tatをポジティブコントロールとして用いた(Brass, Dykxhoorn et al. 2008)。非標的siRNA(siCONTROL1)をネガティブコントロールとして使用した。MT4又はPM1細胞を、完全RPMI 1640培地中で一晩培養した。対数期増殖中のMT4細胞を、1.2μMのsiRNAを用いて、電気穿孔プロトコールにより、製造者(Eppendorf)の指示に従いトランスフェクトした。PM1細胞を、同じプロトコール下で(パルス条件200v(電圧)及び200ms(時間)の使用を除く)、電気穿孔した。細胞を、HIV−1バリアントを用いて、トランスフェクションから24時間後に感染させた。培養培地を毎日新しくした。細胞生存をトリパンブルー色素排除アッセイにより毎日検討した。上清中でのウイルス産生(感染性及びp24)を上に記載する通りに検討した。
RHGP標的遺伝子の発見の概観
材料及び方法に概説されている通り、pRHGP12を、ブラストサイジン耐性遺伝子を促す常時発現性プロモーターからなる発現カセットを使用してコンストラクションした。GSVは、また、RheoSwitchプロモーターを含み、それはリガンドにより活性化することができる。リガンドの存在(プロモーターオン)は、このように、宿主転写物を産生し、RHGP効果の上方又は下方のいずれかの調節を誘発することができる。RHGPにより起こされる遺伝子摂動効果は、前に詳細に記載された(Sui, Bamba et al. 2009)。本発明者らはこの供給源を利用し、ヒトTリンパ球のゲノム全体を照合し、標的(アップレギュレーション又はダウンレギュレーションを問わず、これらの細胞を本来なら致死的なHIV−1感染に生き残ることを可能にする)を同定した。
105の組込み事象を伴うMT4−R1細胞のライブラリーを、レンチウイルスベースのpRHGP12 GSVを使用して形質導入し、宿主ゲノムのカバーを確実にした。ゲノム中での平均遺伝子サイズが27kbと推定されるため(Gupta and Varshney, 2004)、本発明者らは、これらの105の独立した組込み事象が、ゲノム全体のランダムなカバーを確実にしうると計算した。形質導入された宿主細胞のライブラリーを、次に、ブラストサイジンを使用して選択した。特定のブラストサイジン耐性細胞クローンから、本発明者らは、GSVが実際に宿主染色体中に組込まれ、アンチセンス転写物が誘導因子RSL1の処置時にだけ産生されることを見出した(データ示さず)。R1発現及びGSV組込みを確認及び維持する追加の手段として、MT4ライブラリーが、続く実験において、致死濃度のG418及びブラストサイジンと一緒に持続的にインキュベーションされた。
MT4−R1細胞は、親MT4細胞と同様に、HIV−1NL4−3(MOI10−4)により、5日以内に効率的かつ完全に殺された。RSL1の添加はこの殺傷に影響を及ぼさなかった(図11A、左パネル)。これらの条件は、「プロモーターオン」を保つためのRSL1の存在において、生存細胞クローンについての続く選択のために厳密に利用された。追加のコントロールとして、偽形質導入細胞の並行培養物を同じように処理し、生存体は5日後に観察されなかった。この結果は、生存細胞が、RHGP摂動の結果として(HIV−1に対する自然耐性のアーチファクトとしてではなく)生じることを確実にするために必須であった。クローニング及び増大後、生存細胞を複数ラウンドの感染に供し、感受性細胞を除去した。最後に、本発明者らは、ウイルス誘導性殺傷に耐性である25のRHGP細胞クローンを得た。図11A(右パネル)は、HIV−1攻撃後でのそのような1つの耐性クローンの生存を示す。
RHGP技術の重要な特性は、誘導プロモーターによる調節を介して候補標的を検証する能力である。本発明者らは、最初に、RHGPライブラリーを構築するために使用されているMT4−R1細胞においてトランスアクチベーターR1の誘導活性を検討した。MT4−R1細胞は、最初に、R1応答性ルシフェラーゼレポート遺伝子(NEB)を用いてトランスフェクトし、誘導因子RSL1の存在又は非存在において培養した。発光(RLU)を次に検討した。MT4−R1は、RSL1の存在において高く安定したレベルの発光を示したが、しかし、RSL1が存在しない場合には背景レベルだけであった(図12A)。この結果は、R1の活性化能力がRSL1により強固に制御されることを示した。
ゲノムDNAを、HIV−1に対して可逆的な耐性を示していたウイルス耐性クローンから単離した。GSV組込み部位を伴う25のHIV非感受性宿主細胞クローンが、21の異なる宿主細胞標的の同定をもたらした。これらのGSV組込みは、12の以前に記載された遺伝子及び2の非アノテートESTを含んだ。クローンの一部は、同じ親からの子孫に思われた。なぜなら、GSVは、同じ方向を伴う同じ遺伝子中に組込まれていたからである。3つのクローンが、遺伝子又はESTを伴わない領域中にRHGP挿入を有した。本発明者らは、Ori−CATレポーター遺伝子の部分的喪失に起因する4つの候補から候補遺伝子を単離することはできなかった。
RHGPによってMT4細胞中の一連の標的が同定され、それらはHIV−1感染に対して耐性を付与する。表現型の可逆性は、これらの標的についての最初の検証を提供した。本発明者らは、次に、独立した実験システムを使用してこれらの候補を検証することを追求し、自然突然変異又は本発明者らのRHGP技術のアーチファクトとして生じうる結果を除いた。
上で考察した試験によって、増殖性HIV感染のために必須である新規の宿主標的が同定された(Robo1)。Robo1は、可溶性リガンドのための膜貫通受容体であり、SLITとして公知である。Robo1は神経系の発生において主に発現され、軸索ガイダンスを調節する。Robo1は、また、リンパ系細胞で発現され、それは細胞間相互作用の調節において同様に役割を果たしうる。
上で注目した通り、RHGPは、ウイルス感染性の阻害のための潜在的な標的の同定に限定されない。考えられている特定の条件について固有である表現型が特定できる限り、RHGPの使用は予測可能な結果を与え、そこでは同定された遺伝子はその表現型を促進又は阻害する。治療用薬剤が、遺伝子によりコードされるタンパク質に標的化される場合、遺伝子自体とは対照的に、薬剤は対応する効果を与えるはずである。
Claims (30)
- 疾患状態に対処するための治療用薬物の開発のための標的を同定する方法であって、以下:
活性化因子を発現する哺乳動物細胞の集団(該細胞が宿主ゲノムを含む)を、誘導薬剤の非存在において不活性化される誘導可能プロモーターを含む遺伝子探索ベクターを含むウイルス粒子を用いて形質導入し、それにおいて該遺伝子探索ベクターが、該宿主ゲノム中の宿主遺伝子に、宿主遺伝子に対してセンス又は反対の方向で挿入され、該誘導薬剤の存在においてセンス又はアンチセンスRNAを生成し、それにより、該宿主遺伝子の発現が両方の対立遺伝子で抑制される又は該挿入により増強され、それにおいて十分な数の挿入事象が該集団において生じ、該ゲノムの実質的に全ての遺伝子座における該遺伝子探索ベクターの挿入を確実にすること;
哺乳動物細胞の形質導入集団を検証し、該疾患状態に固有の表現型を示す細胞を同定すること;
該遺伝子探索ベクター(GSV)の挿入点での各遺伝子配列を、該疾患状態に固有の表現型を示す細胞において同定すること;及び
該GSVの挿入点での各々の該遺伝子配列を特徴付け、該挿入により該ゲノムの摂動が、該遺伝子配列の過剰発現又は低下発現を起こしているか否かを決定し、それにおいて該配列が、該疾患状態に対処するための治療用薬物の開発のための標的として同定されること
を含む、方法。 - GSVの挿入点での遺伝子配列が、熱非対称インターレースポリメラーゼ連鎖反応(TAIL−PCR)の使用により特徴付けられる、請求項1記載の方法。
- 疾患状態に固有の表現型を示す摂動細胞の同定に続き、該細胞を誘導薬剤の非存在において増殖させ、該誘導薬剤の非存在において該疾患状態に固有の該表現型を示さない細胞だけを、標的を同定する目的のためにさらに考慮する、請求項1記載の方法。
- ウイルス粒子が、GSVを用いてトランスフェクションされたレンチウイルス又はGSVを用いてトランスフェクションされたサルマウス白血病ウイルス(MMLV)のいずれかに基づく、請求項1記載の方法。
- ウイルスが、自己不活性化しており、GSVが、その挿入点から脱することができない、請求項4記載の方法。
- 疾患状態に固有の表現型が、ウイルスにより攻撃された場合での生存であり、細胞を誘導薬剤の非存在において増殖させ、該ウイルスにより攻撃された場合、それらが生き残らない、請求項3記載の方法。
- ウイルスが、インフルエンザ、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、又はパラインフルエンザウイルスである、請求項6記載の方法。
- 疾患状態に固有の表現型が、腫瘍細胞による転移特徴の獲得である、請求項1記載の方法。
- 疾患状態に固有の表現型が、有毒化学療法薬物に対する耐性である、請求項1記載の方法。
- 疾患状態に固有の表現型を示す摂動細胞の同定に続き、該細胞を誘導薬剤の非存在において及び有毒化学療法薬物の存在において増殖させ、該誘導薬剤の非存在において該有毒化学療法薬物に対して耐性である細胞を、治療用薬物の開発のための標的を反映しないとしてさらに特徴付けない、請求項3記載の方法。
- 形質導入が、低い感染効率(MOI)を使用して行われ、形質導入された実質的に全ての細胞が、単一のGSV挿入事象を用いて形質導入されることを確実にする、請求項1記載の方法。
- MOIが0.2未満である、請求項11記載の方法。
- GSVが、少なくとも1つの遺伝子モチーフ又は検出可能な標識を含み、形質導入に続くGSVの挿入遺伝子座の同定を容易にする、請求項1記載の方法。
- 細胞に、PTCH1遺伝子の発現を阻害する薬剤、又はPTCH1によりコードされるタンパク質に結合する薬剤を投与することを含む、哺乳動物細胞においてインフルエンザの感染性を阻害する方法。
- 薬剤が、PTCH1タンパク質に対する抗体又はPTCH1タンパク質に結合する小分子を含む、請求項14記載の方法。
- 医薬的に許容可能な担体中に懸濁されたPTCH1タンパク質に結合する抗体を含む、哺乳動物細胞においてインフルエンザの感染性を阻害するための組成物。
- 哺乳動物細胞において、MRPL42、COX5A、TAPT1、又はSLCA25の少なくとも1つの発現レベルを低下させることを含む、哺乳動物細胞においてインフルエンザの感染性を阻害する方法。
- 発現が、MRPL42、COX5A、TAPT1、又はSCLA25遺伝子の発現を阻害することにより低下される、請求項17記載の方法。
- 方法が、細胞に、MRPL42タンパク質、COX5Aタンパク質、TAPT1タンパク質、又はSCLA25タンパク質に結合する薬剤を投与することを含む、請求項17記載の方法。
- 薬剤が、抗体である、請求項19記載の方法。
- 哺乳動物細胞においてRobo1の発現レベルを低下させることを含む、哺乳動物細胞においてHIVの感染性を阻害する方法。
- 発現が、Robo1遺伝子の発現を阻害することにより低下される、請求項21記載の方法。
- 方法が、細胞に、Robo1タンパク質に結合する薬剤を投与することを含む、請求項21記載の方法。
- 薬剤が、抗体である、請求項23記載の方法。
- 医薬的に許容可能な担体中に懸濁されたRobo1に対する抗体を含む、哺乳動物細胞においてHIVの感染性を低下させる際に効果的な組成物。
- 哺乳動物細胞においてNedd4の発現レベルを低下させることを含む、哺乳動物細胞においてインフルエンザの感染性を阻害する方法。
- 発現が、Nedd4をコードする遺伝子の発現を阻害することにより低下される、請求項26記載の方法。
- 方法が、細胞に、Nedd4タンパク質に結合する薬剤を投与することを含む、請求項26記載の方法。
- 薬剤が抗体である、請求項28記載の方法。
- Nedd4に対する抗体を医薬的に許容可能な担体中に含む、哺乳動物細胞においてインフルエンザ感染性を低下させる際に効果的な組成物。
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