JP2012141010A - 多層絶縁継手及び二重管の接続構造 - Google Patents

多層絶縁継手及び二重管の接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】流体配管と真空断熱管とを具える二重管同士を電気的に絶縁した状態で接続する多層絶縁継手、及びこの絶縁継手を具える二重管の接続構造を提供する。
【解決手段】多層絶縁継手1Aは、流体が流通される流体配管(冷媒管13)を接続する内側絶縁継手2Aと、流体配管の外周に配置される真空断熱管14を接続する外側絶縁継手3とを具える。内側絶縁継手2Aは、内側絶縁筒部20Aと、内側絶縁筒部20Aの各端部に配置される一対の内側連結筒部21,22とを具え、外側絶縁継手3は、外側絶縁筒部30と、外側絶縁筒部30の各端部に配置される一対の外側連結筒部31,32とを具える。内側絶縁筒部20Aの外周面及び外側絶縁筒部30の内周面を波形とすることで沿面距離の延長、かつ多層絶縁継手1Aの全長を短くできる。多層絶縁継手1Aは、例えば、常温絶縁型超電導ケーブルと外部装置との接続に利用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二重構造の配管同士を電気的に絶縁した状態で接続可能な多層絶縁継手、及びこの絶縁継手を具える二重管の接続構造に関するものである。特に、短くて小型な多層絶縁継手に関するものである。
断熱が求められる種々の流体の輸送や収納に、真空断熱層を具える二重構造の配管が利用されている。例えば、超電導ケーブルでは、超電導層を有するケーブルコアを収納する配管として、超電導層を冷却する冷媒が流通される冷媒管と、この冷媒管の外周に配置される真空断熱管とを具える二重管が利用されている。
超電導ケーブルには、超電導層の上に電気絶縁層を具えたケーブルコアが上記二重管に収納され、当該電気絶縁層も冷媒により冷却される低温絶縁型のもの(特許文献1の明細書0004)と、超電導層の上に電気絶縁層を具えていないケーブルコアが上記二重管に収納され、真空断熱管の上に電気絶縁層を具え、当該電気絶縁層が冷媒により冷却されない常温絶縁型のもの(特許文献1の明細書0003)とがある。
低温絶縁型超電導ケーブルでは、冷媒管内の冷媒を所定の温度に維持するために、ケーブル外部に設けられた冷却システムに冷媒を貯留して所定の温度に調整した冷媒を冷媒管に導入し、使用時に昇温した冷媒を冷媒管から排出して冷却システムに戻す、という循環供給方式が提案されている。低温絶縁型超電導ケーブルでは、冷媒管をアース電位にしており、冷媒管と冷却システムとを容易に接続することができる。
特開平08-064041号公報
一方、常温絶縁型超電導ケーブルでは、冷媒管が高電位である。このような高電位な冷媒管や使用時にサージ電流の通電などにより高電位となり得る流体配管を収納した真空断熱管を具える二重管と、アース電位の流体配管を収納した真空断熱管を具える二重管とを電気的に絶縁した状態で接続するための構造の開発が望まれる。
ここで、常電導ケーブルには、絶縁油が流通される油管を具えるOFケーブルがある。OFケーブルと油タンクとの接続には、絶縁継手が利用されている。絶縁継手は、エポキシ樹脂などの電気絶縁性に優れる材料からなる絶縁筒と、絶縁筒と油管とを接続する連結筒とを具えるものが代表的である。この絶縁筒は、通常、円筒である。即ち、この絶縁筒の内周面及び外周面の双方について軸方向の断面(縦断面)をとったとき、その形状が直線状である。
本発明者は、上記二重管の接続にあたり、上記絶縁継手を積層させた多層構造体を検討した。ここで、流体配管と真空断熱管との間に存在する真空層は、流体配管内の流体や、二重管(真空断熱管)が配置される環境中の大気に比較して電気絶縁強度に劣る場合がある。この場合、二重構造にした絶縁継手の絶縁筒において真空層に接触する側の沿面距離を長くする必要がある。例えば、絶縁筒を長くすることで沿面距離の長大化を容易に図ることができる。しかし、この場合、二重構造の絶縁継手の全長が長くなる。
上記二重構造の絶縁継手の長大化は、ハンドリング性の低下、搬送作業性の低下、接続作業性の低下などを招き、好ましくない。また、超電導ケーブルの布設現場では、超電導ケーブルと冷却システムといった外部装置との接続箇所の収納スペースを十分に確保することが難しいことがあり、収納スペースの縮小のために、上記二重構造の絶縁継手はできるだけ小さいことが望まれる。
そこで、本発明の目的の一つは、短くて小型な多層絶縁継手、及びこの多層絶縁継手を具える二重管の接続構造を提供することにある。
本発明は、多層に積層した絶縁継手に具える絶縁筒において、真空層に接する側の沿面距離を長くすることで、上記目的を達成する。
本発明の多層絶縁継手は、流体が流通される流体配管と、上記流体配管の外周に配置される真空断熱管とを具える二重管の接続に利用される接続部材であり、上記流体配管同士を接続する内側絶縁継手と、上記真空断熱管同士を接続する外側絶縁継手とを具える。上記内側絶縁継手は、電気絶縁材料からなる内側絶縁筒部と、上記内側絶縁筒部の各端部に配置されて、当該内側絶縁筒部と上記流体配管とを接続する一対の内側連結筒部とを具える。上記外側絶縁継手は、電気絶縁材料からなり、上記内側絶縁筒部の外周に配置される外側絶縁筒部と、上記外側絶縁筒部の各端部に配置されて、当該外側絶縁筒部と上記真空断熱管とを接続する一対の外側連結筒部とを具える。そして、この多層絶縁継手では、上記内側絶縁筒部の外周面の沿面距離が、当該内側絶縁筒部において上記両内側連結筒部で挟まれる箇所の最短距離よりも長く、かつ、上記外側絶縁筒部の内周面の沿面距離が、当該外側絶縁筒部において上記両外側連結筒部で挟まれる箇所の最短距離よりも長い。
本発明多層絶縁継手は、真空層に接しない内側絶縁筒部の内周面及び外側絶縁筒部の外周面の双方においてその長手方向の寸法を変えず、或いは過剰に長くすることなく、真空層に接する内側絶縁筒部の外周面及び外側絶縁筒部の内周面の双方の沿面距離を相対的に長くしている。従って、内側絶縁筒部及び外側絶縁筒部の双方が円筒で構成されて、各絶縁筒部の内外周面の沿面距離が等しい形態(以下、この形態を比較形態と呼ぶ)の絶縁継手と本発明多層絶縁継手とが同じ耐電圧特性を有する場合、本発明多層絶縁継手は、比較形態と比較して、両絶縁筒部の全長が短い。このような本発明多層絶縁継手により、流体配管と真空断熱管との二重管を接続すると、両絶縁筒部により所望の沿面距離を確保することができながら、短く、小型な接続構造を構築することができる。
本発明多層絶縁継手の一形態として、上記内側絶縁筒部の外周面及び上記外側絶縁筒部の内周面の少なくとも一方が波形部分を有する形態が挙げられる。
沿面距離を長くするには、上記内側絶縁筒部の外周面、及び外側絶縁筒部の内周面として、表面積が大きくなる形状を選択するとよい。上記形態によれば、上記両絶縁筒部が円筒で構成された上記比較形態と比較して、沿面距離を長くすることができる。また、上記形態によれば、波数の増加、振幅(波高)の増大により、沿面距離を容易に長くすることができる。
本発明多層絶縁継手の一形態として、上記内側絶縁筒部の外周面及び内周面の双方が波形部分を有する形態が挙げられる。
上記形態によれば、上記内側絶縁筒部の外周面に波形部分を有することで、上述のように沿面距離を長くすることができる。かつ、上記内側絶縁筒部の内周面にも波形部分を有することで、当該絶縁筒部が可撓性を有し、変形が容易になる。従って、例えば、流体が液体窒素などの低温の流体や、室温よりも高温の流体であり、流体配管や内側連結筒部が熱伸縮する場合でも、内側絶縁筒部が変形することで、上記熱伸縮による熱応力を緩和する(吸収する)ことができる。特に、内側絶縁筒部において、少なくとも内側連結筒部に挟まれる箇所をベローズ管やコルゲート管で構成することで、変形し易い上に、製造性に優れる。
本発明多層絶縁継手の一形態として、上記内側絶縁筒部と上記内側連結筒部とを接合する接着剤層、及び上記外側絶縁筒部と上記外側連結筒部とを接合する接着剤層の少なくとも一方の接着剤層を具える形態が挙げられる。
内側絶縁筒部と内側連結筒部とが異種材料により構成されて、両部の構成材料の線膨張係数が異なる場合(例えば、金属と樹脂、など)、両部内に流通される流体の温度によって両部が熱伸縮すると、伸縮量が異なる。特に、流体が極低温であり、常温との温度差が大きくなると、収縮量の差により両部の接合部分の気密性が低下し、流体の漏洩や真空層の破壊の恐れがある。しかし、内側絶縁筒部と内側連結筒部とが接着剤層により接合された形態では、両部の収縮時、両部間に介在される接着剤層により両部間を十分に封止することができ、気密性に優れる。特に、上記接着剤層を、内側絶縁筒部から内側連結筒部に向かって線膨張係数が順次異なる多層構造とすると、接着剤層自体も剥離し難くなり、気密性に更に優れる。外側絶縁筒部と外側連結筒部とが接着剤層により接合された形態も、両部に介在される接着剤層により高い気密性を維持することができて好ましい。内側絶縁筒部と内側連結筒部、及び外側絶縁筒部と外側連結筒部の双方がそれぞれ接着剤層により接合された形態であると、更に高い気密性を維持できて好ましい。
上記本発明多層絶縁継手により、以下の二重管の接続構造を構築することができる。本発明の二重管の接続構造は、流体が流通される流体配管と、この流体配管の外周に設けられた真空断熱管とを具える二重管同士を接続するものである。この接続構造では、上記流体配管同士が、上記本発明多層絶縁継手の内側絶縁継手により接続され、上記真空断熱管同士が、上記本発明多層絶縁継手の外側絶縁継手により接続される。
上記構成によれば、本発明多層絶縁継手により二重管が接続されていることで、所望の耐電圧特性を有しながら、短く、小型であるため、当該接続構造の設置スペースを小さくすることができる。
本発明接続構造の一形態として、上記流体配管と上記内側絶縁継手に具える内側連結筒部との間、及び上記真空断熱管と上記外側絶縁継手に具える外側連結筒部との間の少なくとも一方に樹脂フィルム層を具える形態が挙げられる。
真空断熱管、及び真空断熱管に繋がる外側絶縁継手の内部は、真空層が形成されることから、真空断熱管と外側絶縁継手との接続箇所は、気密性に優れることが望まれる。真空断熱管と外側連結筒部との間に樹脂フィルム層を具える形態は、当該樹脂フィルム層が封止材として機能するため、例えば、両者が溶接のみで接合された場合に比較して、気密性に優れ、長期に亘り、高真空状態を維持し易い。特に、真空断熱管及び外側連結筒部の一部を長手方向に重ね合わせて配置し、この重複箇所の間に上記樹脂フィルム層を配置すると、長手方向の接合距離が長くなることから、気密性に優れて好ましい。流体配管と内側連結筒部との間に樹脂フィルム層を具える形態も、当該樹脂フィルム層が封止材と機能することで、気密性に優れ、流体の真空層への漏洩を防止でき、この点から高真空状態を維持し易い。流体配管と内側連結筒部の一部も長手方向に重複させ、この重複箇所に上記樹脂フィルム層を介在させると、気密性により優れて好ましい。なお、真空断熱管及び外側連結筒部の双方や、流体配管及び内側連結筒部の双方において接続箇所にフランジを設けて、フランジ間に樹脂フィルム層を配置することができるが、この場合、長手方向の接合距離が短くなる上に、外寸(各管の径方向の大きさ)が大型になる。
上記本発明二重管の接続構造は、例えば、常温絶縁型超電導ケーブルに具える二重管、つまり冷媒管及び真空断熱管の接続に好適に利用することができる。具体的には、本発明接続構造の一形態として、上記流体配管は、その内部にケーブルコアが収納されると共に、このケーブルコアに具える超電導層を冷却する液体冷媒が流通される冷媒管であり、上記真空断熱管は、その外周に電気絶縁層が設けられた常温絶縁型超電導ケーブルの真空断熱管である形態が挙げられる。
上記形態によれば、常温絶縁型超電導ケーブルの冷媒を、例えば、冷却システムを利用して循環供給するにあたり、冷媒管と冷却システムとを電気的に絶縁した状態で接続できると共に、当該接続箇所が短いため、当該接続構造の設置スペースを小さくすることができる。
本発明多層絶縁継手及び本発明二重管の接続構造は、所望の耐電圧特性を有しながら、短く、小型である。
図1は、実施形態1の多層絶縁継手を具える二重管の接続構造の縦断面図である。 図2は、実施形態2の多層絶縁継手を具える二重管の接続構造の縦断面図である。 図3は、常温絶縁型超電導ケーブルを模式的に示す横断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図において同一符号は、同一名称物を示す。なお、図1,2では、接続される一対の二重管のうち、一方を省略している。
(実施形態1)
以下、図1を参照して実施形態1の多層絶縁継手1Aを説明する。
[全体構成]
多層絶縁継手1Aは、流体が流通される流体配管(例えば、冷媒管13)と、この流体配管の外周に配置される真空断熱管14とを具え、かつ流体配管と真空断熱管14との間が真空引きされた二重管同士を電気的に絶縁した状態で接続するための部材である。この多層絶縁継手1Aは、上記流体配管同士を接続する内側絶縁継手2Aと、真空断熱管14同士を接続する外側絶縁継手3とを具え、内側絶縁継手2Aの外周に外側絶縁継手3が配置された多層構造の筒体であることを特徴の一つとする。以下、構成ごとにより詳細に説明する。
[内側絶縁継手]
内側絶縁継手2Aは、電気絶縁材料からなる内側絶縁筒部20Aと、内側絶縁筒部20Aの各端部に接続される一対の内側連結筒部21,22とを具える。内側絶縁継手2Aの内周面は、流体配管に流通される流体が接触し、同外周面は、流体配管と真空断熱管14との間に形成される真空層に接触する。内側絶縁継手2Aでは、内側絶縁筒部20Aの外周面と内周面とが異なる形状であることを特徴の一つとする。
(内側絶縁筒部)
内側絶縁筒部20Aの内周は、その軸方向に沿って一様な直径(内径)を有する円筒面で構成されている。従って、内側絶縁筒部20Aの内周面における軸方向の断面(縦断面)の形状は、図1に示すように直線状である。
一方、内側絶縁筒部20Aの外周は、内側連結筒部21,22が連結される各端部側領域と中間領域とで形状が異なる。各端部側領域は、内周面と同様に、その軸方向に沿って一様な直径(外径)を有する円筒面で構成され、縦断面の形状が直線状である。中間領域は、図1に示すように複数の凹凸が連続してなる波形であり、その外周面は、複数の凹凸からなる曲面により構成される。
上記形状により、内側絶縁筒部20Aの外周面の沿面距離D20は、内側絶縁筒部20Aにおいて両内側連結筒部21,22で挟まれる箇所の最短距離L20よりも長い(D20>L20)。このように内側絶縁継手2Aでは、真空環境に曝される内側絶縁筒部20Aの中間領域の外周面に対して、その形状を工夫することで、沿面距離D20を長くしている。
中間領域の外形は、所望の耐電圧特性に応じた沿面距離D20を確保できれば、特に問わない。例えば、縦断面形状が弧状に湾曲した形状、台形状などの凸部を一つ具える形状が挙げられる。図1に示すような波形とする場合、その数、振幅(波高)、波形の形成領域(波が存在する箇所の距離)を適宜選択することができる(図1は例示である)。但し、内側絶縁筒部20Aの外径の大型化、全長の長大化により、多層絶縁継手1Aの大型化・長大化を招いたり、真空層の体積減少を招いたりしない範囲で、上記波の数、振幅、形成領域を選択することが好ましい。ここでは、波形の形成領域を両内側連結筒部21,22で挟まれる箇所の全域とする形態を示すが、当該挟まれる箇所の一部にのみ波が存在する形態でもかまわない。
内側絶縁筒部20Aの構成材料は、電気絶縁性に優れ、流体に接触することから流体と反応せず、流体温度に対する耐熱性又は耐低温脆性を有する材料を利用することができる。このような構成材料は、例えば、エポキシ樹脂などの電気絶縁性に優れる樹脂、ガラス繊維強化プラスチック(G-FRP)といった強度にも優れる複合材料、ナイロン6(例えば、MCナイロン(日本ポリペンコ株式会社の登録商標)などが挙げられる。これら樹脂系材料を利用する場合、射出成形により、上述のように内外周の形状が異なるといった、複雑形状の内側絶縁筒部20Aを容易に形成することができる。
(内側連結筒部)
内側連結筒部21,22は、一端側を内側絶縁筒部20Aとの接続領域、他端側を流体配管(例えば、後述する冷媒管13)との接続領域とする接合用部材である。内側連結筒部21,22も一部が流体に接触することから、その構成材料には、流体と反応せず、流体温度に対する耐熱性又は耐低温脆性を有する材料を利用することができる。このような構成材料は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムやその合金などの金属が挙げられる。特に、ステンレス鋼は、強度に優れて好ましい。
内側連結筒部21,22は、図1に示すようにその全体が円筒状である。ここでは、内側連結筒部21,22において、内側絶縁筒部20Aの各端部側領域に接続される一端側の内径(外径)と、流体配管に接続される他端側の内径(外径)とを異ならせており、一端側の内径(外径)が他端側の内径(外径)よりも大きい。内側連結筒部21,22は、全体が円筒状でもよいが、内側連結筒部21,22の少なくとも一方はその長手方向の一部がベローズ管やコルゲート管から構成された形態とすることができる。ベローズ管やコルゲート管は、可撓性に優れて変形し易い。そのため、内側絶縁継手2Aが流体の温度に応じて熱伸縮する場合でも、上記ベローズ管やコルゲート管が変形することで、熱伸縮に伴う熱応力を緩和することができる。或いは、内側連結筒部21,22の少なくとも一方を可撓性を有する材質(例えば、アルミニウムやその合金)により形成して、上記熱応力を緩和する形態としてもよい。
なお、流体配管自体がベローズ管やコルゲート管で構成されていたり、流体配管の長手方向の一部にベローズ管やコルゲート管が接続されていたり、上述のような可撓性を有する材質から形成されたりして、熱応力を緩和可能な構成である場合、内側連結筒部21,22は、上記ベローズ管などを有していなくてもよい。
(内側絶縁筒部と内側連結筒部との接合)
内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22とは、図1に示すように、内側絶縁筒部20Aの各端部領域に、内側連結筒部21,22の一端側の領域をそれぞれ長手方向に重ね合わせて接続すると、接合強度を高められて好ましい。
内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22との接続には、接着剤を好適に利用することができる。特に、内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22とが上述のように異種材料で構成される場合に接着剤層23を具えると、内側絶縁継手2Aが熱収縮した場合でも、内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22との間に介在する接着剤層23により上記接続部分は、気密性に優れる。更に、線膨張係数が異なる複数の接着剤を用いて多層構造の接着剤層を形成する、好ましくは、内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22との間で連続的に線膨張係数が変化する傾斜層を形成すると、接着剤層自体が剥離し難く、上記接続部分は、気密性により優れる。その他、内側連結筒部21,22が金属により構成される場合、上記接着剤の塗布前に、内側絶縁筒部20Aとの接合箇所をサンドブラストやショットブラストにより荒らした状態とすると、接着剤の接触面積を増大することができ、内側連結筒部21,22と接着剤との接合強度を高められる。
(内側連結筒部と流体配管との接合)
内側連結筒部21,22と流体配管とは、図1に示すように、内側連結筒部21,22の他端側の領域に流体配管をそれぞれ長手方向に重ね合わせて接続すると、接合強度を高められて好ましい。また、内側連結筒部21,22及び流体配管の双方が金属材料により構成されている場合、接合端部を溶接することで気密性を高められ、流体の漏洩を防止できる。更に、内側連結筒部21,22と流体配管との上記重複箇所に後述する樹脂フィルム層(図示せず)を介在させると、気密性をより高められる。なお、内側連結筒部21,22と流体配管との接続作業を行い易いように、内側絶縁継手2Aを後述する外側絶縁継手3よりも長くすることが好ましい。また、流体配管の端部も、真空断熱管14の端部から露出されるように、両管の切断長さを適宜調整することが好ましい。
[外側絶縁継手]
外側絶縁継手3の基本的構成は、上述した内側絶縁継手2Aと同様である。具体的には、電気絶縁材料からなる外側絶縁筒部30と、外側絶縁筒部30の各端部に接続される一対の外側連結筒部31,32とを具える。外側絶縁継手3の内周面は、流体配管と真空断熱管14との間に形成される真空層に接触し、同外周面は、二重管が配置される環境(例えば、大気環境)に曝される。そして、外側絶縁継手3では、外側絶縁筒部30の外周面と内周面とが異なる形状であることを特徴の一つとする。
(外側絶縁筒部)
具体的には、上述した内側絶縁筒部20Aとは逆に、外側絶縁筒部30の内周が、図1に示すように複数の凹凸が連続してなる波形であり、その内周面は、連続する凹凸からなる曲面により構成される。外側絶縁筒部30の外周は、外側連結筒部31,32が連結される各端部側領域と中間領域とで外径が異なる円筒面で構成されており、中間領域の外径が両端部側領域よりも大きい段差形状である。
上記形状により、外側絶縁筒部30の内周面の沿面距離D30は、外側絶縁筒部30において両外側連結筒部31,32で挟まれる箇所の最短距離L30よりも長い(D30>L30)。特に、外側絶縁筒部30における両外側連結筒部31,32で挟まれる箇所に着目すると、外側絶縁筒部30の内周面の距離が外周面の距離(最短距離L30)よりも長い。また、ここでは、外側絶縁筒部30の内周面の全長が上記曲面により形成されていることで、沿面距離D30を十分に長くしている。このように外側絶縁継手3も、真空環境に曝される外側絶縁筒部30の内周面に対して、その形状を工夫することで、沿面距離D30を長くしている。
外側絶縁筒部30の沿面距離D30と内側絶縁筒部20Aの沿面距離D20とは、所望の耐電圧特性を満たせば、等しくても異なっていてもよい。例えば、図1に示す例のように波の数や波形の形成領域が異なっていてもよい。また、外側絶縁筒部30の内周面も内側絶縁筒部20Aと同様に、縦断面形状が弧状や台形状などの形状としてもよいし、波の数、振幅(波高)、波形の形成領域を適宜変更してもよい。例えば、外側絶縁筒部30における両外側連結筒部31,32で挟まれる箇所の内周面のみが波形となった形態とすることができる。
外側絶縁筒部30の構成材料は、電気絶縁性に優れ、二重管が設置される環境(外部:大気雰囲気、内部:真空雰囲気)に対する耐候性を有する材料を利用することができる。このような構成材料として、例えば、内側絶縁筒部20Aの構成材料に列挙したものが利用でき、上述のように樹脂系材料を利用すると、製造性に優れる。外側絶縁筒部30の構成材料と内側絶縁筒部20Aの構成材料とは同じでもよいし、異なっていてもよい。
(外側連結筒部)
外側連結筒部31,32は、一端側を外側絶縁筒部30との接続領域、他端側を真空断熱管14との接続領域とする接合用部材である。外側連結筒部31,32の構成材料は、二重管が設置される環境に対する耐候性を有し、強度に優れる材料を好適に利用することができる。例えば、ステンレス鋼、アルミニウムやその合金などの金属が挙げられる。特に、ステンレス鋼は、強度に優れて好ましい。外側連結筒部31,32も、内側連結筒部21,22と同様に、その全体が円筒状であり、外側絶縁筒部30の各端部側領域に接続される一端側の内径(外径)と、真空断熱管14に接続される他端側の内径(外径)とを異ならせており、一端側の内径(外径)が他端側の内径(外径)よりも大きい。外側連結筒部31,32も全体が円筒状でもよいが、内側連結筒部21,22と同様に、外側連結筒部31,32の少なくとも一方はその長手方向の一部がベローズ管やコルゲート管から構成された形態、可撓性を有する材質から構成された形態とすると、このベローズ管などが変形することで、熱伸縮に伴う熱応力を緩和することができる。
(外側絶縁筒部と外側連結筒部との接合)
外側絶縁筒部30と外側連結筒部31,32との接続は、内側絶縁筒部20Aと内側連結筒部21,22との接続と同様に、外側絶縁筒部30と外側連結筒部31,32との一部を長手方向に重複させると、接合強度を高められて好ましい。また、この接続には、内側絶縁継手2Aと同様に、接着剤を好適に利用することができる。外側絶縁筒部30と外側連結筒部31,32との間に接着剤層33を具えた形態とすると、接着剤層33により真空漏れを効果的に防止できる。また、外側連結筒部31,32が金属材料により構成される場合、外側絶縁筒部30との接合箇所を上述のようにサンドブラストなどにより処理して、接着剤の接触面積の増大を図ると、外側連結筒部31,32と接着剤との接合強度を高められる。
(外側連結筒部と真空断熱管との接合)
外側連結筒部31,32と真空断熱管14とは、内側連結筒部21,22と流体配管との接続と同様に、外側連結筒部31,32の他端側の領域に真空断熱管14をそれぞれ長手方向に重ね合わせて接続することが好ましい。特に、この重複箇所に樹脂フィルム層40を介在させると、両者間が気密性に優れる材料により塞がれることで、真空漏れを効果的に防止できて好ましい。樹脂フィルム層40の構成材料は、ポリプロピレンなどが挙げられ、樹脂フィルム層40の厚さ(多層構造の場合は合計厚さ)は50μm〜200μm程度が挙げられる。特に、樹脂フィルム層40は、多層構造とすると、より気密性を高められる。
外側連結筒部31,32及び真空断熱管14の双方が金属材料により構成されている場合、接合端部を溶接することで気密性を高められ、真空漏れを防止できて好ましい。特に、上述した樹脂フィルム層40を介在させると、気密性に更に優れる接続構造が得られる。超電導ケーブルに具える二重管のように高真空状態(10-4Pa以下)が望まれる場合、内側連結筒部21,22と流体配管との間や外側連結筒部31,32と真空断熱管14との間に樹脂フィルム層を具えることが好ましい。
[接続構造の構築手順]
上記構成を具える多層絶縁継手1Aにより、流体配管(図1では冷媒管13)及び真空断熱管14からなる二重管同士を接続するには、まず、接続する一方の二重管の外周に外側絶縁継手3を逃がしておく。各二重管の流体配管の端部と内側絶縁継手2Aの内側連結筒部21,22とをそれぞれ接続する。次に、逃がしておいた外側絶縁継手3を内側絶縁継手2Aの外周に配置させ、各二重管の真空断熱管14の端部と外側絶縁継手3の外側連結筒部31,32とをそれぞれ接続する。その後、流体配管と真空断熱管14との間の空間、及びこの空間に連続する、内側絶縁継手2Aと外側絶縁継手30との間の空間を真空引きするとよい。そして、流体配管の内部、及びこの流体配管の内部空間に連続する、内側絶縁継手2Aの内部に流体を充填させて使用するとよい。
[効果]
上述した多層接続継手1Aは、内側絶縁継手2A及び外側絶縁継手3に具える絶縁筒部20A,30において真空層に接する側の形状を、表面積が大きくなる形状とすることで、絶縁筒部の縦断面形状が直線状となる場合と比較して、沿面距離D20,D30を長くすることができながら、多層接続継手1Aの全長を実質的に長くすることが無く、小型である。即ち、多層接続継手1Aを用いることで、所望の耐電圧特性を満たしながら、その軸方向の長さが短く、小型な接続構造を構築することができる。
(実施形態2)
以下、図2を参照して実施形態2の多層絶縁継手1Bを説明する。
実施形態1では、内側絶縁筒部20Aの内周面が平滑な円筒面で構成される形態を説明した。内側絶縁筒部の内周面も外周面のように異形状とすることができる。例えば、図2に示す内側絶縁継手2Bの内側絶縁筒部20Bのように、内周も複数の凹凸が連続してなる波形とすることができる。実施形態2の多層絶縁継手1Bの基本的構成は実施形態1と同様であり、内側絶縁筒部20Bの形状が異なる点以外の構成は実施形態1と共通するため、ここでは、上記相違点を詳細に説明し、その他の構成及びその効果は、説明を省略する。
内側絶縁筒部20Bは、内側連結筒部21,22で挟まれる中間領域の内周及び外周のいずれも、複数の凹凸が連続してなる波形で構成される。ここでは、ベローズ管で構成されている。この構成により、内側絶縁筒部20Bの中間領域は、可撓性に優れて変形することができ、その軸方向に伸縮可能である。
ここでは、内側連結筒部21,22で挟まれる中間領域の全域をベローズ管で形成しているが、中間領域の一部をベローズ管で構成した形態とすることができる。また、内側絶縁筒部20Bがその軸方向に伸縮可能であれば、内周と外周とにおいて、波の数や振幅が必ずしも一致していなくてもよい。
上記構成によれば、流体配管内に流通する流体の温度により内側絶縁継手2Bが熱伸縮する場合でも、内側絶縁筒部20B自体が変形することで、この熱伸縮に伴う熱応力を緩和することができる。そのため、内側絶縁継手2Bなどが熱応力により損傷することを防止できる。また、流体配管に熱応力緩和のためのベローズ管やコルゲート管を省略したり、その長さを短くしたりすることができる。
(実施形態3)
上述した実施形態1,2の多層絶縁継手1A,1Bは、例えば、常温絶縁型超電導ケーブルに具える二重管、つまり冷媒管及び真空断熱管と、外部装置(例えば、冷却システムのタンクなどに接続される二重管)とを電気的に絶縁した状態で接続するための部材として好適に利用することができる。以下、図3を参照して、常温絶縁型超電導ケーブル10を説明する。
常温絶縁型超電導ケーブル10は、冷媒管13及び真空断熱管14からなる二重管内に、超電導層(超電導導体層12)を具えるケーブルコア10Aを収納したケーブルであり、超電導導体層12が冷媒13lにより冷却され、電気絶縁層15が冷媒13lに冷却されない構成である。ここでは、二重管内に1本のケーブルコア10Aが収納された単心ケーブルを示す。なお、複数本のケーブルコアを一つの二重管に収納した多心ケーブルとすることができる。この多心ケーブルは、例えば、大電流の送電にあたり、電流を各ケーブルコアに分流させる、といった用途に利用できる。
ケーブルコア10Aは、代表的には、中心から順にフォーマ11、超電導導体層12、保護層(図示せず)を具える。フォーマ11は、超電導導体層12の支持体や事故電流(短絡電流)の流路に利用される部材であり、銅やアルミニウムなどの常電導材料から構成された中実体や中空体が利用される。より具体的には、例えば、エナメルなどの絶縁被覆を具える複数の金属線を撚り合わせた撚り線、金属パイプや金属のスパイラルパイプが挙げられる。金属パイプなどの中空体は、その内部を冷媒の流路にすることができる。
超電導導体層12は、例えば、酸化物超電導体を具えるテープ状線材が好適に利用できる。テープ状線材は、例えば、Bi2223系超電導テープ線(Ag-MnやAgなどの安定化金属中に酸化物超電導体からなるフィラメントが配されたシース線)、RE123系薄膜線材(RE:希土類元素、例えばY、Ho、Nd、Sm、Gdなど。金属基板に酸化物超電導相が成膜された積層線材)が挙げられる。超電導導体層12は、上記テープ状線材を螺旋状に巻回して形成した単層構造又は多層構造が挙げられる。保護層は、この超電導導体層12を保護するためのものであり、クラフト紙などを巻回した構成が挙げられる。
上記ケーブルコア10Aを収納する二重管は、超電導導体層12を超電導状態に維持するための冷媒13l(代表的には液体窒素や液体ヘリウム)が充填され、冷媒流路として機能する冷媒管13と、冷媒管13の外周に設けられて、外部からの侵入熱などにより冷媒13lの温度が上昇することを抑制する真空断熱管14とを具える。
冷媒管13及び真空断熱管14の構成材料は、ステンレス鋼、アルミニウムやその合金などの金属が挙げられる。上記金属は、耐食性に優れることから、種々の流体の保持や輸送を行う二重管の構成材料に適する。両管13,14の材質を異ならせてもよい。また、両管13,14はいずれも、その全長に亘ってコルゲート加工が施されたコルゲート管としたり、アルミニウムやその合金などの比較的柔らかく可撓性を有する材質からなるストレート管としたりすることで屈曲可能となる。このように可撓性を有する構成とすることで、冷媒13lに冷却されて熱収縮する際に変形することで熱応力を緩和できる、搬送や布設が行い易い、といった利点を有する。
冷媒管13と真空断熱管14との間は、真空引きされて真空層となり、真空断熱が可能である。真空断熱により、冷媒13lの温度上昇を抑制し、超電導導体層12が超電導状態から常電導状態に移行することを防止できる。冷媒管13の外周にスーパーインシュレーションといった断熱材(図示せず)を配置すると、断熱性を高められる。また、冷媒管13と真空断熱管14との間にスペーサ(図示せず)を配置すると、両管13,14の接触を防止して、接触箇所からの熱伝導を防止でき、断熱性を高められる。
常温絶縁型超電導ケーブル10では、上記二重管(真空断熱管14)の外周に電気絶縁層15が設けられている。電気絶縁層15は常温環境で使用されるため、その構成材料には、常電導ケーブルで実績がある電気絶縁強度に優れる材料、代表的にはCVケーブルに利用される架橋ポリエチレン(XLPE)などを利用できる。架橋ポリエチレンなどの絶縁性樹脂は、真空断熱管14の外周に押し出すことで電気絶縁層15を容易に形成できるため、超電導ケーブルの製造性に優れる。
電気絶縁層15の外周には、代表的には、銅やアルミニウムなどの常電導材料から構成された外側導体層(図示せず)が設けられる。外側導体層は、代表的には電界遮蔽層に利用される。常温絶縁型超電導ケーブル10では、上述のように外部導体層にも常電導材料を利用できるため、超電導ケーブルの製造性に優れる。
常温絶縁型超電導ケーブル10の二重管(冷媒管13及び真空断熱管14)と、例えば、冷却システムの冷媒タンクに接続される二重管(冷媒管及び真空断熱管)同士の接続に、上述した実施形態1,2の多層絶縁継手1A,1Bを利用することで、冷媒管同士が内側絶縁継手2A,2Bにより接続され、真空断熱管同士が外側絶縁継手3により接続された二重管の接続構造を構築することができる。この接続構造は、上述のように全長が短い多層絶縁継手1A,1Bを用いることで、内側絶縁筒部及び外側絶縁筒部の双方が円筒体からなり、同じ耐電圧特性を有する絶縁継手を用いた場合と比較して短く、小型である。
上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、本発明の範囲は上述した構成に限定されるものではない。
本発明多層絶縁継手は、各種の低温流体(例えば、液体窒素、液体ヘリウム、液体空気、液体酸素、液体水素、液化石油ガス(LPG)などの液体、その他の低温の気体)、各種の高温流体(例えば、反応ガスなどの気体)の輸送や収納に利用される真空断熱管を具える二重管同士の接続に好適に利用することができる。本発明二重管の接続構造は、耐電圧値が6.6kV以下(例えば、3.3kV)である常温絶縁型超電導ケーブルに具える二重管(冷媒管及び真空断熱管)といった流体配管が高電位である二重管やサージ電流の通電などにより流体配管が瞬間的に高電位となり得る二重管と、流体配管がアース電位である二重管との接続に好適に利用することができる。その他、本発明多層絶縁継手は、超電導モータなどの超電導機器に具える二重管(冷媒管及び真空断熱管)と外部装置などとの接続に好適に利用することができる。
1A,1B 多層絶縁継手
2A,2B 内側絶縁継手 20A,20B 内側絶縁筒部 21,22 内側連結筒部
23,33 接着剤層
3 外側絶縁継手 30 外側絶縁筒部 31,32 外側連結筒部
10 常温絶縁型超電導ケーブル 10A ケーブルコア 11 フォーマ
12 超電導導体層 13 冷媒管 13l 冷媒 14 真空断熱管
15 電気絶縁層
40 樹脂フィルム層

Claims (7)

  1. 流体が流通される流体配管同士を接続する内側絶縁継手と、
    前記流体配管の外周に配置される真空断熱管同士を接続する外側絶縁継手とを具え、
    前記内側絶縁継手は、
    電気絶縁材料からなる内側絶縁筒部と、
    前記内側絶縁筒部の各端部に配置されて、当該内側絶縁筒部と前記流体配管とを接続する一対の内側連結筒部とを具え、
    前記外側絶縁継手は、
    電気絶縁材料からなり、前記内側絶縁筒部の外周に配置される外側絶縁筒部と、
    前記外側絶縁筒部の各端部に配置されて、当該外側絶縁筒部と前記真空断熱管とを接続する一対の外側連結筒部とを具え、
    前記内側絶縁筒部の外周面の沿面距離が、当該内側絶縁筒部において前記両内側連結筒部で挟まれる箇所の最短距離よりも長く、かつ、
    前記外側絶縁筒部の内周面の沿面距離が、当該外側絶縁筒部において前記両外側連結筒部で挟まれる箇所の最短距離よりも長いことを特徴とする多層絶縁継手。
  2. 前記内側絶縁筒部の外周面及び前記外側絶縁筒部の内周面の少なくとも一方は波形部分を有することを特徴とする請求項1に記載の多層絶縁継手。
  3. 前記内側絶縁筒部の外周面及び内周面の双方が波形部分を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の多層絶縁継手。
  4. 前記内側絶縁筒部と前記内側連結筒部とを接合する接着剤層、及び前記外側絶縁筒部と前記外側連結筒部とを接合する接着剤層の少なくとも一方の接着剤層を具えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層絶縁継手。
  5. 流体が流通される流体配管と、この流体配管の外周に設けられた真空断熱管とを具える二重管同士を接続する二重管の接続構造であって、
    前記流体配管同士が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層絶縁継手の内側絶縁継手により接続され、
    前記真空断熱管同士が、前記多層絶縁継手の外側絶縁継手により接続されていることを特徴とする二重管の接続構造。
  6. 前記流体配管と前記内側連結筒部との間、及び前記真空断熱管と前記外側連結筒部との間の少なくとも一方に樹脂フィルム層を具えることを特徴とする請求項5に記載の二重管の接続構造。
  7. 前記流体配管は、その内部にケーブルコアが収納されると共に、このケーブルコアに具える超電導層を冷却する液体冷媒が流通される冷媒管であり、
    前記真空断熱管は、その外周に電気絶縁層が設けられた常温絶縁型超電導ケーブルの真空断熱管であることを特徴とする請求項5又は6に記載の二重管の接続構造。
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