JP2012132848A - 排煙挙動試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく排煙の挙動を試験することができる排煙挙動試験装置を提供することにある。
【解決手段】液体を充填した水槽と、水槽内の液体に浸漬された模型、液体とは温度が異なりかつ液体と同様の液体で構成される試験液を模型から排出させる液体供給手段、及び、前記液体と前記試験液との温度を解析対象の排煙と大気との関係に比例する温度に調整する温度調整手段を含む試験ユニットと、水槽及び模型の温度分布を算出する温度分布検出装置と、温度分布検出装置で検出した温度分布に基づいて、模型から排出される試験液の挙動を排煙の挙動として検出する制御装置と、を有することで上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、煙突等から排出される煙の挙動を計測する排煙挙動試験装置に関する。
工場の煙突等から排出された排煙の周囲への拡散状態を検査、検出するために、放出される排煙の挙動を試験する装置がある。例えば、特許文献1には、水の中に設けた模型煙突から着色液を噴射させて排気拡散状態を模擬する拡散試験装置が記載されている。特許文献1に記載された装置を用い、水槽内の着色液の拡散状態をカメラ等で撮影して解析することで、実物を製造せずに排煙の挙動を調査することができる。
特開昭64−35341号公報
ここで、特許文献1に記載の装置は、排煙の挙動を視認可能にするために排煙として着色液を排出させている。そのため、試験を行う毎に水槽内に着色液が排出されるため、水槽内の液体が徐々ににごっていく。このように、水槽内の水がにごってしまうと、排煙の挙動を示す着色液の挙動を検出できないため、水槽内の水を交換する必要がある。このように、一定回数毎に水槽内の水を交換していると試験に時間がかかってしまう。また、水がにごっていくと、排煙(試験液)の挙動かその周囲の大気(水槽内の水)の挙動であるかの判断が困難になる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、効率よく排煙の挙動を試験することができる排煙挙動試験装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、排煙挙動試験装置であって、液体を充填した水槽と、前記水槽内の前記液体に浸漬された模型、前記液体とは温度が異なりかつ前記液体と同様の液体で構成される試験液を前記模型から排出させる液体供給手段、及び、前記液体と前記試験液との温度を解析対象の排煙と大気との関係に比例する温度に調整する温度調整手段を含む試験ユニットと、前記水槽及び前記模型の温度分布を算出する温度分布検出装置と、前記温度分布検出装置で検出した温度分布に基づいて、前記模型から排出される試験液の挙動を排煙の挙動として検出する制御装置と、を有することを特徴とする。これにより、水槽の汚れに関係なく計測が可能となり、効率よく排煙の挙動を試験することができる。
ここで、前記模型は、鉛直方向上側が地面となる向きで配置され、前記温度調整手段は、前記液体を前記試験液よりも高温とすることが好ましい。これにより、試験液が排出される領域にある他の部材を少なくすることができる。
また、前記模型は、鉛直方向下側が地面となる向きで配置され、前記温度調整機構は、前記液体を前記試験液よりも低温とすることが好ましい。これにより、温度調整機構による加熱量を少なくすることができ、エネルギー効率を高くすることができる。
また、前記試験ユニットは、前記模型を移動させる模型移動手段をさらに有することが好ましい。これにより、風が吹いている状態も再現することができる。
また、前記温度分布検出装置は、水槽内の温度分布を画像で取得する赤外線カメラを含むことが好ましい。これにより、排煙に相当する試験液の挙動をより正確に検出することができる。
また、前記温度分布検出装置は、前記模型の表面に配置された温度により色が変化する材料と、前記模型を撮影するカメラと、を有することが好ましい。これにより、排煙に相当する試験液が他の建物に与える影響をより正確に検出することができる。
本発明に係る排煙挙動試験装置は、効率よく排煙の挙動を試験することができるという効果を奏する。
図1は、排煙挙動試験装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。 図2は、排煙挙動試験装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。 図3は、赤外線カメラで撮影した画像の一例を示す説明図である。 図4は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図5は、赤外線カメラで撮影した画像の一例を示す説明図である。 図6は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図7は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図8は、図7に示す排煙挙動試験装置の動作を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る排煙挙動試験装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
[実施形態1]
図1は、排煙挙動試験装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。図2は、排煙挙動試験装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。図3は、赤外線カメラで撮影した画像の一例を示す説明図である。
図1及び図2に示す排煙挙動試験装置10は、試験対象の建物を模した模型を用い、排煙及び大気を液体で置換して試験を行うことで、建物から排出される排煙の挙動を検出する試験装置である。排煙挙動試験装置10は、水槽12と、試験ユニット14と、温度分布検出装置16と、制御装置18と、を有する。
水槽12は、液体Wが貯留され、側面のうち少なくとも1面が透明な材料で形成された容器である。液体Wとしては、水を含む種々の液体を用いることができる。また、水槽12は、一方向に延在する溝12aが形成された板状部材が上面に配置されている。
試験ユニット14は、模型20と、台車22と、支持機構24と、液体供給機構26と、台車駆動機構28と、温度調整機構30と、を有する。
模型20は、測定対象の建物を模した構造物である。模型20は、地面を模した模型である土台40と、排煙を排出する煙突の模型である煙突41と、排煙を排出する煙突の近傍に建設された建物の模型である建物42と、を有する。なお、模型20は、鉛直方向上側に土台40が配置され、土台40よりも鉛直方向下側に煙突41と建物42とが配置されている。つまり、模型20は、実際の建物とは、上下方向が逆となる向きで配置されている。また、模型20は、支持機構24により支持されて水槽12の液面の近傍に配置されている。これにより、模型20にとっての上方向(つまり鉛直方向下側)に十分な深さの液体Wが貯留されている状態となる。
台車22は、模型20を移動させる移動機構であり、車体44と、4つの車輪46とを有する。車体44は、板状の部材を有し、後述する台車駆動機構28が設置されている。4つの車輪46は、車体44に回転自在に装着されている。台車22は、水槽12の上面に配置されており、上面の溝に沿って移動する。
支持機構24は、模型20と台車22とを連結する機構である。支持機構24は、水槽12の上面の溝12aに挿入されており、水槽12内部側の端部が模型20と接続し、水槽12外部側の端部が台車22に接続している。
液体供給機構26は、模型20の排煙を排出する部分(本実施形態では煙突41)から液体(試験液)を排出させる機構である。なお、煙突41から排出する試験液は、水槽12に貯留されている液体Wと同一の液体である。液体供給機構26は、送液部50と、温度調整部52と、配管54と、を有する。送液部50は、試験液を送り込むポンプである。温度調整部52は、送液部50で搬送する試験液の温度を調整する機構である。温度調整部52は、加熱部と冷却部との少なくとも一方を含み、液体を加熱または冷却することで、煙突41から排出する試験液の温度を調整する。なお、加熱部としては、ヒータ、ペルチェ素子等を用いることができ、冷却部としてはペルチェ素子、空冷装置等を用いることができる。配管54は、送液部50と煙突41とを繋げる配管であり、台車22と支持機構24と模型20の土台40との内部に挿入されている。また、配管54のうち、台車22と送液部50とを繋げる部分は、台車22の移動に追従して変形する配管で構成されている。なお、配管54が挿入される支持機構24は、断熱材によって水槽12との熱の移動が遮断されている状態とすることが好ましい。これにより排煙として温度を持った液体を配管54からより確実に排出することができる。つまり、排煙として温度を持った液体が配管54の通過時に温度変化することを抑制でき、より確実に設定した温度で配管54から液体を排出することができる。なお、支持機構24は、配管54と水槽12との間、例えば配管54の外周に断熱材を設けてもよい。このように配管54と水槽12との間に断熱材を配置することで、水槽12の熱が配管54内の液体に伝達することを抑制できる。
台車駆動機構28は、台車22を溝12aに沿って移動させる移動機構である。台車駆動機構28としては、車輪46を回転させる回転モータを用いることができる。なお、台車駆動機構28は、制御装置18の制御に基づいて回転モータの回転方向や回転速度を制御し、台車22の移動速度や移動方向を調整する。
温度調整機構30は、上述した試験ユニット14の温度調整部52と、水槽温度調整部56と、を有する。温度調整部52は、試験ユニット14の一部、かつ、温度調整機構30の一部となる。水槽温度調整部56は、水槽12に貯留された液体Wの温度を調整する機構である。水槽温度調整部56は、温度調整部52と同様に加熱部と冷却部との少なくとも一方を含み、液体Wを加熱または冷却することで、水槽12に貯留された液体Wの温度を調整する。なお、温度調整機構30は、水槽12及び配管54のそれぞれに温度検出部を設け、温度を検出しつつ温度を調整する。これにより、試験液、液体Wの温度を適切に調整することができる。
温度分布検出装置16は、温度分布を画像で取得する撮影機器であり、本実施形態では赤外線カメラである。温度分布検出装置16は、赤外線カメラにより水槽12の画像を取得することで水槽12内の模型20の周囲を含む領域の温度分布を検出する。
制御装置18は、排煙挙動試験装置10の各部の動作を制御する。制御装置18は、制御部60と、表示部62と、操作部64と、を有する。制御部60は、試験ユニット14、温度分布検出装置16の各部の動作を制御する。具体的には、液体供給機構26による試験液の供給量や、台車駆動機構28による台車22の移動の制御や、温度調整機構30による液体W、試験液の温度の制御を行う。表示部62は、液晶パネル等の画像を表示させる装置である。表示部62は、温度分布検出装置16で撮影した画像や、各部で検出した検出結果や、操作画面を表示する。操作部64は、マウス、キーボード、タッチパネル等、試験者が操作を入力する装置である。試験者は、操作部64に操作を入力することで、各種条件の設定を入力したり、試験の実行操作を入力したりする。なお、本実施形態では、制御部60により各部の動作の制御を行うようにしたが、制御の一部を試験者が実行してもよい。また、制御部60の制御機能を、液体供給機構26、台車駆動機構28、温度調整機構30に別々に設けてもよい。
次に、排煙挙動試験装置10を用いた動作(試験方法)を説明する。なお、以下で説明する動作は、制御装置18の制御部60が設定された条件に基づいて各部の動作を制御することで実行される。排煙挙動試験装置10は、台車22により模型20を移動させつつ、試験液を煙突41から排出することで、設定した風速で風が吹いている大気に排煙を排出した場合の排煙の挙動を試験することができる。
まず、試験者は、試験の準備として、水槽12内に液体Wを充填する。また、模型20と台車22とを支持機構24で連結し、模型20を水槽12内の液体Wに漬けた状態にする。また、試験条件を設定する。また、温度分布検出装置16を撮影可能な状態にする。以上のように各種準備を行うことで、図1及び図2に示すように排煙挙動試験装置10で試験可能な状態とする。
ここで、制御装置18は、設定された条件に基づいて、試験対象の煙突から排出される排煙とその周囲の大気とを模擬する各種条件を算出する。制御装置18は、例えば、運動量と熱浮力で上昇する肺炎の上昇する挙動を模擬する相似条件として、排煙条件の相似と、排気フルード数(Fr)の一致と、排煙温度比のと、の3つの相似則を用いる。
ここで、排煙条件の相似とは、実機(試験対象の実際の装置)の流速(風速)Uと噴出し速度Vgとの比と、模型(試験装置)の流速(模型の移動速度)Uと噴出し速度Vgとの比と、の関係を一致させる条件であり、下記式1で表される。風速Uとは、排煙が排出される領域の大気の速度であり、噴出し速度Vgとは、煙突から排出される排煙の排出速度である。また、Pは、実機であり、mは模型である。
排気フルード(Fr)の相似とは、実機の噴出し速度Vgと重力加速度との関係と、模型の噴出し速度Vgと重力加速度との関係と、を一致させる条件であり、下記式2で表される。ここで、gは、重力加速度(m/s)であり、Lは代表長さ(m)である。
排煙温度比の相似とは、実機の煙突から排出される気体とその周囲の大気との関係と、模型の煙突から排出される気体とその周囲の大気との関係と、を一致させる条件であり、下記式3で表される。ここで、Tgは、煙突から排出される流体(実機は気体、模型は液体)の温度(排煙温度)であり、Taは、周囲の大気の流体(実機は気体、模型は液体)の温度(周囲温度)である。
制御装置18は、設定された条件と上述した式1から式3の関係とを用いて、台車22の移動速度や、試験液の排出流速、排出流量、温度調整部52で試験液の温度、水槽温度調整部56で水槽12内の液体Wの温度を設定する。ここで、本実施形態では、実機と模型とで、上下方向が反転しているため、重力加速度と噴出し速度との関係や温度の関係や、反転した状態となる。したがって、実機の排煙温度が周囲温度よりも高い場合、模型の排煙温度は、周囲温度よりも低い温度となる。
制御装置18は、各種条件の設定が完了したら、まず、温度調整機構30により水槽12に貯留されている液体Wの温度をTaとし、試験液の温度をTgとする。制御装置18は、液体Wの温度と試験液の温度の調整が完了したら、試験を開始する。
排煙挙動試験装置10は、台車駆動機構28により台車22を速度Uで移動させつつ、液体供給機構26により煙突41から試験液を噴出し速度Vgで排出させることで、図2に示すように、煙突41から排出された試験液が拡散した試験液流70が形成される。なお、試験液流70は、水槽内の液体Wと温度は異なるが同一の液体であるため目視で試験液流70と水槽12内に存在する液体Wとの区別が付かない。制御装置18は、試験液流70が排出された水槽12の内部の画像を温度分布検出装置16で撮影する。
制御装置18は、温度分布検出装置16で画像を取得したら、画像内の温度分布を検出し、温度分布に基づいて試験液流70の挙動を検出する。具体的には、試験液が排出されることで、水槽12内の液体Wの温度は変化する。本実施形態では、より温度の低い試験液が排出されることで、水槽内の試験液流が排出された領域はその周囲よりも温度が低くなる。このように温度が低くなる領域が試験液流の領域となる。また、周囲温度との温度差がより大きいところは、排煙の濃度が高いところとして検出され、周囲温度との温度差がより小さいところは、排煙が拡散して排煙の濃度が低いところとして検出される。なお、制御装置18は、図3の画像80に示すように、撮影した画像を上下反転させることで、地面となる土台40が鉛直方向下側に配置され、煙突41と建物42がその土台40の鉛直方向上側に配置された画像となる。これにより、実機と模型の上下方向を一致させることができる。
このように、排煙挙動試験装置10は、試験液の温度と水槽12内の液体Wの温度との関係を、試験対象(実機)の排煙の温度と周囲の大気の温度との関係に基づいて調整して試験液を模型20の煙突41から排出させ、その温度状態を温度分布検出装置16で検出することで、試験液流つまり排煙の挙動を検出することができる。これにより、試験液に水槽と同一の液体を用いても排煙の挙動を試験することができ、同一の水槽の液体Wを使用して繰り返し試験を行うことができる。また、温度分布に基づいて試験液流を検出できるため、試験液と水槽の液体の色に係らず、試験を行うことができる。これにより、従来のように、着色した試験液の挙動を観察していたため、色が識別できない状態となったら、試験が行うことができず、水槽の液体Wを交換しなければならないという問題が解消される。
また、本実施形態のように、模型を台車で移動させることで、大気に相当する水槽の液体Wと模型とを相対的に移動させることができる。これにより、大気が所定の風速で流れている状態を再現することができ、種々の風が吹いている状態での試験を行うことができる。なお、本実施形態では、模型を移動させるため、風が吹いている方向とは、逆方向に模型を動かすことで、液体と模型の相対移動を風が吹いている状態と同様の状態となる。
また、試験液の温度と水槽12内の液体Wの温度との関係を調整することで、模型の上下を反対にしても、模型から排出される試験液流を実機の排煙と同様の方向に排出する状態を再現することができる。また、模型の上下方向を反対にすることで他の部材、特に支持機構が試験液流の流れる領域に設置されることを抑制することができる。これにより、支持機構が水槽12の液体内を移動することで発生する液流が試験液流に与える影響を小さくすることができる。
ここで、排煙挙動試験装置は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態とすることができる。以下、図4から図8を用いて、他の実施形態について説明する。
[実施形態2]
図4は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図5は、赤外線カメラで撮影した画像の一例を示す説明図である。図4に示す排煙挙動試験装置100は、水槽12と、試験ユニット14と、温度分布検出装置101と、制御装置18と、を有する。なお、排煙挙動試験装置100は、温度分布検出装置101を除いて、他の構成は排煙挙動試験装置10と同様である。そこで、同一部分の説明は省略し、以下、排煙挙動試験装置100に特有の点を説明する。
温度分布検出装置101は、サーモクロミック材104と、撮影装置110と、を有する。サーモクロミック材104は、模型20の建物42の撮影装置110と向き合っている面つまり撮影される面に配置されている。サーモクロミック材104は、温度により色が変化する材料である。なお、模型20の建物42は、排煙挙動試験装置10の建物42と同様である。
撮影装置110は、温度分布を画像で取得する撮影機器であり、本実施形態では赤外線画像と可視画像の両方を取得する撮影機器である。温度分布検出手段101は、撮影装置110により水槽12の赤外線画像を取得することで水槽12内の模型20の周囲を含む領域の温度分布を検出する。また、温度分布検出手段101は、撮影装置110により水槽12の可視画像を取得することで水槽12内の模型20の建物42に配置されたサーモクロミック材104の色を検出する。温度分布検出手段101は、サーモクロミック材104の色に基づいて建物42の表面の温度分布を検出する。排煙挙動試験装置100は、赤外線画像と可視画像を取得し、その結果を解析することで、図5に示す画像120のように、試験液流70に加え、サーモクロミック材104の色で建物42の表面の温度を検出する。
このように、排煙挙動試験装置100は、模型20の表面の温度を検出することができる。これにより、煙突41から排出された排煙により煙突41の近傍に配置された建物が受ける影響についても検出することができる。
なお、本実施形態では、建物42の表面に温度により色が変化するサーモクロミック材104を配置したが、これに限定されず、温度による変化を画像で認識することができる材料であれば、種々の材料を用いることができる。
また、本実施形態では、赤外線画像と可視画像の両方を取得し、試験液流70の挙動と、建物の表面の温度の挙動の両方を検出したが、これに限定されず、可視画像に基づいた建物の表面の温度の挙動のみを検出するようにしてもよい。
[実施形態3]
図6は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図5に示す排煙挙動試験装置200は、水槽12と、試験ユニット210と、を有する。なお、排煙挙動試験装置200は、図示は省略したが、温度分布検出装置と制御装置とをさらに有する。また、排煙挙動試験装置200は、試験ユニット210を除いて、他の構成は排煙挙動試験装置10と同様である。そこで、同一部分の説明は省略し、以下、排煙挙動試験装置200に特有の点を説明する。
試験ユニット210は、模型212と、台車22と、支持機構214と、液体供給機構216と、を有する。なお、試験ユニット210は、図示を省略したが、試験ユニット14と同様に台車駆動機構と、温度調整機構と、をさらに有する。
模型212は、模型20と同様に、測定対象の建物を模した構造物である。模型212は、地面を模した模型である土台222と、排煙を排出する煙突の模型である煙突224と、排煙を排出する煙突の近傍に建設された建物の模型である建物226と、を有する。模型212は、鉛直方向下側に土台222が配置され、土台222よりも鉛直方向上側に煙突224と建物226とが配置されている。つまり、模型212は、実際の建物と上下方向が同じ向きで配置されている。また、模型212は、支持機構212により支持されて水槽12の底面の近傍に配置されている。これにより、模型214の上方向に十分な深さの液体Wが貯留されている状態となる。
台車22は、模型212を移動させる移動機構である。台車22は、水槽12の上面に配置されており、上面の溝に沿って移動する。
支持機構214は、模型212と台車22とを連結する機構である。支持機構214は、水槽12の上面の溝に挿入されており、水槽12内部側の端部が模型212と接続し、水槽12外部側の端部が台車22に接続している。
液体供給機構216は、模型222の排煙を排出する部分(本実施形態では煙突224)から液体(試験液)を排出させる機構である。液体供給機構216は、送液部50と、温度調整部52と、配管230と、を有する。送液部50は、試験液を送り込むポンプである。温度調整部52は、送液部50で搬送する試験液の温度を調整する機構である。配管230は、送液部50と煙突224とを繋げる配管であり、台車22と支持機構214と模型212の土台222との内部に挿入されている。また、配管230のうち、台車22と送液部50とを繋げる部分は、台車22の移動に追従して変形する配管で構成されている。なお、配管230が設けられる。なお、支持機構214は、断熱材によって水槽12との熱の移動が遮断されている状態とすることが好ましい。これにより、排煙として温度を持った液体を煙突224からより確実に排出することができる。また、支持機構214も、配管230と水槽12との間、例えば配管230の外周に断熱材を設けてもよい。このように配管230と水槽12との間に断熱材を配置することで、水槽12の熱が配管230内の液体に伝達することを抑制できる。
排煙挙動試験装置200は、以上のような構成であり、模型212の上下方向が、実機と同一の方向となる。排煙挙動試験装置200は、模型212の上下方向を実機と同一の方向とした場合も上述した排煙挙動試験装置10と同様に各種条件に基づいて水槽12の液体Wの温度、試験液の温度、台車の移動速度等を設定し、試験を行うことで、排煙の挙動に対応する試験液流270を計測することができる。
排煙挙動試験装置200は、実機と模型の上下方向が同様であるため、排煙の浮力等をより忠実に再現することができ、より高い精度で排煙の挙動を試験することができる。また、排煙挙動試験装置200は、実機と模型の上下方向が同様であるため、排煙の温度が大気の温度よりも高い場合は、試験液の温度が水槽の液体の温度よりも高い設定となる。これにより、より液体の量が多い水槽の液体の温度を低温とすることができる。これにより、排煙挙動試験装置10に比べて、温度調整機構による液体の加熱量を少なくすることができる。
なお、排煙挙動試験装置200も、模型の表面にサーモクロミック材を配置し、模型の表面の温度変化を検出するようにしてもよい。
[実施形態4]
図7は、排煙挙動試験装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図7に示す排煙挙動試験装置300は、水槽12と、試験ユニット310と、を有する。なお、排煙挙動試験装置300は、図示は省略したが、温度分布検出装置と制御装置とをさらに有する。また、排煙挙動試験装置300は、試験ユニット310を除いて、他の構成は排煙挙動試験装置200と同様である。そこで、同一部分の説明は省略し、以下、排煙挙動試験装置300に特有の点を説明する。
試験ユニット310は、模型312と、台車22と、支持機構214と、液体供給機構316と、を有する。なお、試験ユニット310は、図示を省略したが、試験ユニット14と同様に台車駆動機構と、温度調整機構と、をさらに有する。
模型312は、模型212と同様に、測定対象の建物を模した構造物である。模型312は、地面を模した模型である土台322と、排煙を排出する煙突の模型である煙突324と、排煙を排出する煙突の近傍に建設された建物の模型である建物326と、を有する。模型312は、鉛直方向下側に土台322が配置され、土台322よりも鉛直方向上側に煙突324と建物326とが配置されている。つまり、模型312は、実際の建物と上下方向が同じ向きで配置されている。
台車22は、模型312を移動させる移動機構である。台車22は、水槽12の上面に配置されており、上面の溝に沿って移動する。支持機構214は、模型312と台車22とを連結する機構である。支持機構214は、水槽12の上面の溝に挿入されており、水槽12内部側の端部が模型312と接続し、水槽12外部側の端部が台車22に接続している。なお、本実施形態の支持機構214は、試験液が流れる配管が内部に配置されていない。
液体供給機構316は、模型312の排煙を排出する部分(本実施形態では煙突324)から液体(試験液)を排出させる機構である。液体供給機構316は、配管332と、ピストン334と、ロッド336と、を有する。配管332は、土台322の内部に形成された管路であり、一方の端部が煙突324と連結し、他方の端部が土台322の端部で開放されている。なお、配管332は、水槽の溝と平行に形成されている。ピストン334は、管路の延在方向に移動可能な状態で配管332に挿入された封止部材である。ピストン334は、配管332の煙突324と連結した端部と自身との間に貯留された試験液が配管332の他方の端部から漏れないように閉じ込めている。ロッド336は、一方の端部がピストン334に連結され、他方の端部が水槽12に連結されている。ロッド336は、ピストン334を水槽12に対して所定の位置に固定している。
液体供給機構316は、ロッド336が連結されている壁面に向かって(図7中矢印方向)台車22が移動すると台車22とともに模型312が移動する。ロッド336が連結されている壁面に向かって模型312が移動すると、ピストン334が管路の煙突324と連結した端部に向かって配管332内を移動する。これにより、ピストン334と、管路の煙突324と連結した端部と、の間の配管332の管路の体積が小さくなる。例えば、図8に示すように、ピストン334が配管332の開放された端部から煙突324が接続された端部に向けて距離La移動したら、配管332の試験液が貯留された領域が距離Lに配管の断面積を掛けた体積分だけ少なくなる。これにより、配管332内に貯留された試験液は、煙突324から排出される。また、煙突324から排出された試験液は試験液流370を形成する。
排煙挙動試験装置300は、液体供給機構316を用いることでポンプ等の送液機構を設けることなく、試験液を煙突324から排出することができる。これにより、装置構成を簡単にしつつ、上記と同様の試験を行うことができる。また、模型312の近傍に配置する支持機構214をより細くすることができる。これにより、支持機構214が水槽12内部に配置された液体の挙動に与える影響をより少なくすることができる。
液体供給機構316は、配管の径を変化させることで、噴出し速度と風速との関係を種々の関係に変化させることができる。また、液体供給機構316は、配管332に貯留された試験液の温度を調整する温度調整部をさらに設けてもよい。なお、温度調整部を設けない場合は、予め温度調整を行った試験液を配管332内に充填すればよい。
なお、排煙挙動試験装置300は、構成をより簡単にするためにロッド336を水槽12に固定したが、ピストン334及びロッド336を可動式にしてもよい。このようにピストン334及びロッド336を可動式にすることで、噴出し速度と風速との関係の調整をより簡単に行うことができる。
ここで、水槽の液体W及び試験液としては、水を含む種々の液体を用いることができる。また、条件の調整が簡単になるため、水槽の液体Wと試験液とは、同一の液体とすることが好ましいが、異なる液体を用いるようにしてもよい。また、模型の観察をより簡単にすることができるため、液体としては無色の液体を用いることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。液体、試験液として着色した液体を用いてもよい。本実施形態では、温度に基づいて試験液流を判別することで、水槽内がにごっても、試験液と液体が肉眼で区別が付かなくても試験液流を検出できるため、液体、試験液としては、種々の液体を用いることができる。
なお、液体、試験液として水を用いる場合は、周囲温度Taと排煙温度Tgとの関係が、0.7<Ta/Tg<1.4を満足する範囲で試験を行うことが好ましい。周囲温度Taと排煙温度Tgとの関係を上記範囲とすることで、水が気化したり、固化したりすることを抑制しつつ、試験を行うことができる。
本発明に係る排煙挙動試験装置は、工場等から排出される排煙の挙動を繰り返し試験する装置として用いることができる。
10、100 排煙挙動試験装置
12 水槽
14 試験ユニット
16、101 温度分布検出装置
18 制御装置
20 模型
22 台車
24 支持機構
26 液体供給機構
28 台車駆動機構
30 温度調整機構
40 土台
41 煙突
42 建物
44 車体
46 車輪
50 送液部
52 温度調整部
54 配管
56 水槽温度調整部
60 制御部
62 表示部
64 操作部

Claims (6)

  1. 液体を充填した水槽と、
    前記水槽内の前記液体に浸漬された模型、前記液体とは温度が異なりかつ前記液体と同様の液体で構成される試験液を前記模型から排出させる液体供給手段、及び、前記液体と前記試験液との温度を解析対象の排煙と大気との関係に比例する温度に調整する温度調整手段を含む試験ユニットと、
    前記水槽及び前記模型の温度分布を算出する温度分布検出装置と、
    前記温度分布検出装置で検出した温度分布に基づいて、前記模型から排出される試験液の挙動を排煙の挙動として検出する制御装置と、を有することを特徴とする排煙挙動試験装置。
  2. 前記模型は、鉛直方向上側が地面となる向きで配置され、
    前記温度調整手段は、前記液体を前記試験液よりも高温とすることを特徴とする請求項1に記載の排煙挙動試験装置。
  3. 前記模型は、鉛直方向下側が地面となる向きで配置され、
    前記温度調整機構は、前記液体を前記試験液よりも低温とすることを特徴とする請求項1に記載の排煙挙動試験装置。
  4. 前記試験ユニットは、前記模型を移動させる模型移動手段をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の排煙挙動試験装置。
  5. 前記温度分布検出装置は、水槽内の温度分布を画像で取得する赤外線カメラを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の排煙挙動試験装置。
  6. 前記温度分布検出装置は、前記模型の表面に配置された温度により色が変化する材料と、
    前記模型を撮影するカメラと、を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の排煙挙動試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105004507A (zh) * 2015-07-02 2015-10-28 哈尔滨工程大学 棒束通道流动可视化实验系统
CN110729060A (zh) * 2019-10-24 2020-01-24 中国核动力研究设计院 一种运动条件下棒束通道内流迹可视实验装置及方法
CN113945358A (zh) * 2021-10-12 2022-01-18 中国科学院力学研究所 一种入水加载约束发射装置

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