以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、一実施形態におけるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図5参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81で表示される変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、変動終了後の停止図柄として、始動入賞があった場合(第1入球口64に入球された場合)に行われる抽選結果(第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、時短大当たり、又は、外れ)に応じた図柄を点灯状態により示したり、保留回数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
尚、上記した「第1の確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(15R確変大当たり)のことであり、「第2の確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(2R確変大当たり)のことである。また、「時短大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
ここで、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。また、本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態を含む。一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、8インチサイズの大型の液晶ディスプレイによって構成されるもので、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された花びら形状の1種類の副図柄とにより構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図5参照)による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmには、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配列されている。このため、各図柄列には、10個の主図柄と10個の副図柄の計20個の第3図柄が設定され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。この主表示領域Dmには、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。左右の予告領域Ds1,Ds3は、扉用ソレノイド87a(図5参照)で電気的に開閉される両開き式の不透明な扉87で通常覆われており、時として扉用ソレノイド87aが励磁されて扉87が手前側に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
図4(b)に示すように、実際の表示画面では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄と副図柄とが合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉87が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1,Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示中において、左右のいずれか一方、または両方の扉87が開放されると、左右の予告領域Ds1,Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。なお、第3図柄表示装置81の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm,Dsに区分されているが、各表示領域Dm,Dsを跨いでより大きく第3図柄やキャラクタ等を表示して表示演出を行うことができる。また、予告演出の一態様として、副表示領域Dsにおいて第3図柄の変動表示を行い、主表示領域Dmにドラマの1シーンや、音楽のプロモーションビデオなどを表示させることによって、遊技者に対して、通常より大当たりへの遷移し易い状態であることを示唆することもできる。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、時短大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置83は、球が第2入球口67を通過する毎に、表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯して変動表示を行い、その変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図5参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。更にRAM203は、保留回数カウンタ203aを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図16参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図15参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図21参照)が即座に実行される。
保留回数カウンタ203aは、第1入球口64への球の入賞に基づいて第1図柄表示装置37で行われる変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留回数カウンタ203aは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球されて変動表示の保留回数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図20のS603参照)。一方、保留回数カウンタ203aは、第1入球口64への球の入賞に基づく変動表示が実行される毎に、1減算される(図17のS304参照)。
尚、この保留回数カウンタ203aの加算は、2ミリ秒毎にMPU201によって実行されるタイマ割込処理(図19)の中で行われる。即ち、タイマ割込処理がMPU201によって実行される度に、始動入賞処理(図19のS504参照)が実行され、その中で第1入球口64への球の入賞の有無が判定される(図20のS601参照)。そして、第1入球口64への球の入賞が有ると判定されると(図20のS601:Yes)、保留回数カウンタ203aが最大値4まで1加算される(図20のS603参照)。
この保留回数カウンタ203aの値(即ち、保留回数)は、保留回数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図20のS611参照)。保留回数コマンドは、第1入球口64へ球が入賞されて保留回数カウンタ203aが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される2バイト(16ビット)構成のコマンドである。音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドによって通知された保留回数カウンタ203aの値に基づいて、保留ランプ85を保留回数に応じた個数だけ点灯する。
ここで、図6を参照して、保留回数コマンドの構成について説明する。図6は、保留回数コマンドのビット構成を説明した説明図である。尚、以下の説明において、2バイトのコマンドのうち、上位側のバイトを上位バイトと称し、下位側のバイトを下位バイトと称して説明する。また、各バイトにおいて、最上位ビット(MSB)を「第7ビット」とし、最下位ビット(LSB)を「第0ビット」として、説明を行う。
保留回数コマンドは、図6に示すように、上位バイトの第7ビットから第4ビットが、固定値「0111」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが保留回数コマンドであることを示す。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第4ビットの値を確認し、その値が「0111」(2進数)である場合に、受信したコマンドが保留回数コマンドであることを認識できる(図24のS1007参照)。
また、保留回数コマンドのうち、下位バイトは、保留回数で構成される。主制御装置110は、保留回数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する場合に、第1入球口64への球の入賞によって1加算された保留回数カウンタ203aの値を、保留回数コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめる。また、保留回数コマンドの下位バイトの第7ビットから第3ビットには、すべて0を設定する。これにより、保留回数コマンドの下位バイト全体で、第1入球口64への球の入賞に基づいて第1図柄表示装置37で行われる変動演出の保留回数を表すことができる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から保留回数コマンドを受信すると、受信した保留回数コマンドの下位バイトから、主制御装置110に保留された変動演出(変動表示)の保留回数を抽出し、その値を音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ23aに格納する(図24のS1008参照)。このように、音声ランプ制御装置113は、保留回数カウンタ203aが1加算される毎に主制御装置110より送信される保留回数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動演出の保留回数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aによって管理される変動演出の保留回数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動演出の保留回数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留回数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
一方、保留回数コマンドは、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かを音声ランプ制御装置113に指示する連続予告許可コマンドとしての役割も担っている。連続予告演出は、第1入球口64への球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種で、その入賞時に保留されている全ての変動演出にわたって、その変動演出の停止図柄として、同一の第3図柄が第3図柄表示装置81に表示される演出である。この連続予告演出が、保留されていた変動演出と共に第3図柄表示装置81において連続して表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
尚、本実施形態では、連続予告演出を第3図柄表示装置81において変動演出(変動表示)が終了したときに表示される停止図柄として、所定の第3図柄の組み合わせ(例えば、図4に示す中ラインL2上の主図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)である、所謂「チャンス目」を表示させることによって行われる。通常、遊技者は、第3図柄表示装置81に表示される変動演出に注視して遊技を行うので、この変動演出の停止後に現出される停止図柄としてチャンス目を連続して表示させることによって、遊技者に対して容易に連続予告演出が行われたことを認識させることができる。また、停止図柄として、大当たり図柄が現出せずに、第1の確変大当たり(15R確変大当たり)、第2の確変大当たり(2R確変大当たり)あるいは時短大当たりとならない場合であっても、チャンス目を現出させることによって、遊技者に対して、連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができ、遊技者に遊技を続けさせる動機づけを与えることができる。
第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定は、主制御装置110によって、第1入球口64へ球が入賞されて保留回数カウンタ203aが1加算される度に行われる。即ち、MPU201によって実行されるタイマ割込処理において行われる始動入賞処理(図20参照)により、保留回数カウンタ203aが1加算されると、それに続いて、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定が行われる。このように、保留回数カウンタ203aの加算と、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可するか否かの判定とは、同じタイミングで実行される。従って、保留回数カウンタ203aの値(保留回数)と、連続予告演出の表示許可の判定結果とを1つの保留回数コマンドに含めて送信することで、コマンドの送信回数を減らすことができ、処理の負担増加を抑制することができる。
保留回数コマンドにおける連続予告許可コマンドとしての役割は、図6に示すように、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビットで表わされる連続予告許可フラグと、上位バイトの第0ビットで表わされる連続予告後遊技状態フラグによって行われる。連続予告許可フラグは、第3図柄表示装置81に連続予告演出(即ち、チャンス目)の表示を許可するか否かを示すもので、その値が「1」の場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可することを表し、「0」の場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可しないことを表す。また、連続予告後遊技状態フラグは、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口64への球の入賞時に取得された各種カウンタの値に基づき判定される遊技状態)が、「大当たり」であるか、「外れ」であるかを示すフラグで、その値が「1」の場合に「大当たり」であることを表し、「0」の場合に「外れ」であることを示す。
連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグの設定は、第1入球口64への球の入賞時に取得された各種カウンタの値に基づき判定される遊技状態に基づいて行われる。即ち、抽選の結果、「15R確変大当たり」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定され(図20のS607参照)、「前後はずれリーチ」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図20のS609参照)。また、それ以外の場合には、連続予告許可フラグの値が「0」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図20のS610参照)。このように、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に限り、連続予告許可フラグの値が「1」に設定される。これにより、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
保留回数コマンドが音声ランプ制御装置113によって受信されると、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値を確認し、その値が「1」で且つ所定の条件を満足する場合、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する(図25参照)。
ここで、所定の条件を満足する場合とは、以下の(条件1)〜(条件3)のうちいずれか1つを満足する場合を意味する。まず、(条件1)は、主制御装置110に保留された全ての変動演出において連続予告演出の実行が設定されていないこと(図25のS1105:Yes参照)である。即ち、受信した保留回数コマンドに含まれる連続予告許可フラグの値が「1」であり、且つ、保留された全ての変動演出において連続予告演出の実行が設定されていなければ、所定の確率で連続予告演出の開始が決定される。
(条件2)は、主制御装置110に保留された変動演出の少なくとも一部において連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態が「大当たり」となり、更に、保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する(即ち、後述する保留回数カウンタ223aの値と連続予告回数カウンタ223cの値との差が3以上である)こと(図25のS1105:No,S1106:Yes,S1108:Yes)である。
即ち、受信した保留回数コマンドに含まれる連続予告許可フラグの値が「1」であるときに、既に保留された変動演出の少なくとも一部に連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態が「大当たり」となる場合は、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始が決定される。尚、連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態が「大当たり」となるか否かは、後述する音声表示制御装置113のRAM223に設けられた連続予告後状態フラグ223dの値によって判断される。
この場合、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出が行われた後、パチンコ機10の遊技状態が一旦「大当たり」状態となるので、遊技者にとって、連続予告演出による期待感がこの「大当たり」によって一旦途切れることになる。このような状態において、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、1つしか変動演出(保留球)が存在しない場合、その1つの変動演出に対して新たに連続予告演出の実行が設定されるようにすると、「大当たり」によって連続予告演出による期待感が一旦途切れた後に、チャンス目が1回しか表示されないため、遊技者が連続予告演出を認識できなかったり、遊技者に対して連続予告演出に対する期待感を弱めてしまう恐れがある。これに対して、本実施形態では、上述したように、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始が決定されるので、連続予告演出の開始が決定された場合には、「大当たり」後に必ず2以上の変動演出に対してチャンス目が表示される。よって、遊技者に対して連続予告演出を容易に認識させたり、連続予告演出に対する期待感を強めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(条件3)は、主制御装置110に保留された変動演出の少なくとも一部において連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態が「外れ」となり、更に、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であること(図25のS1105:No,S1106:No,S1109:Yes)である。即ち、既に保留された変動演出の少なくとも一部に連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態が「外れ」となる場合は、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」となる場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始が決定される。尚、既に保留された変動演出に対して設定されている連続予告演出が行われた後の遊技状態が「外れ」となるか否かは、後述する音声表示制御装置113のRAM223に設けられた連続予告後状態フラグ223dの値によって判断される。また、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」となるか否かは、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値が「1」であるか否かによって判断される。
この場合、先に設定された連続予告演出が行われた後に、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となるので、このような状態で、連続予告演出後の遊技状態が「外れ」となる連続予告演出が新たに設定されると、連続予告演出が続けて行われたにも関わらず、結果として「外れ」状態が続くことになり、遊技者の期待感を阻害してしまう恐れがある。これに対して、本実施形態では、上述したように、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」となる場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始が決定される。これにより、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「外れ」の場合は、連続予告演出の開始が決定されないので、連続予告演出が続けて行われたにも関わらず、「外れ」状態が続くことを抑制することができ、よって、遊技者の期待感が阻害されるのを抑制できる。また、先に設定された連続予告演出が行われた後に、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となった後、続けて連続予告演出が行われた場合、遊技者に「大当たり」となる期待感を強く持たせることができ、遊技者に対して遊技を継続する動機付けを与えることができる。このように、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後に実行される変動演出後の遊技状態と、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態とに基づいて、遊技者の受ける期待感に合わせて、連続予告演出を加えるか否かが判断されるので、遊技者に対して、遊技の興趣を高めることができる。
一方、音声ランプ制御装置113は、連続予告演出の開始を決定する所定の確率(以下、「連続予告確率」と称する。)が、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値に応じて変更されるように構成されている(図25のS1111〜S1113参照)。この所定の確率の変更については、図7を参照して後述する。
このように、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる判定の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行い、その判断結果を連続予告許可フラグとして保留回数コマンドに含めて音声ランプ制御装置113に送信する。そして、音声ランプ制御装置113では、保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値に基づいて、実際の連続予告演出開始の決定や連続予告演出の態様の設定を行う。これにより、主制御装置110における処理を、パチンコ機10の最も重要な処理である、第1入球口64への球の入賞に基づき遷移すべき遊技状態を抽選する抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置113に処理能力のMPU221を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。
また、主制御装置110では、抽選の結果、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。即ち、抽選の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置110において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置113に送信されるので、音声ランプ制御装置113では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができる。これにより、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
図5に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図21参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34、保留ランプ85など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226やランプ表示装置227などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113のROM222には、連続予告判定テーブル222aが格納されている。また、RAM223には、保留回数カウンタ223a、連続予告判定カウンタ223b、連続予告回数カウンタ223c、連続予告後状態フラグ223d、連続予告態様フラグ223e、演出態様カウンタ223fが設けられている。ここでは、説明の便宜上、先に連続予告判定カウンタ223bを説明し、次いで、連続予告判定テーブル222a、保留回数カウンタ223a、連続予告回数カウンタ223c、連続予告後状態フラグ223d、連続予告態様フラグ223e、演出態様カウンタ223fの順に説明する。
連続予告判定カウンタ223bは、連続予告演出開始の決定に使用するカウンタで、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図24参照)の実行毎に1回更新される。連続予告判定カウンタ223bの更新は、例えば、0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」であり、且つ、上述した所定の条件を満足する場合に、連続予告判定カウンタ223bの値と、次に説明する連続予告判定テーブル222aとに基づいて、連続予告演出の開始を決定する(図25のS1114、S1115参照)。
連続予告判定テーブル222aは、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合、即ち、主制御装置110から第3図柄表示装置81に連続予告演出の表示を許可する通知があった場合であって、且つ、所定の条件を満足する場合に、「連続予告決定確率」を設定するためのテーブルである。ここで、連続予告決定確率は、連続予告演出の表示を許可する通知を受け、且つ、所定の条件を満足した場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する確率である。音声ランプ制御装置113は、連続予告判定テーブル222aと、連続予告判定カウンタ223bの値とを比較し、連続予告判定カウンタ223bの値が連続予告判定テーブル222aで示される範囲にあるときに、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する(図25のS1114、S1115参照)。
ここで、図7を参照して、連続予告判定テーブル222aの詳細について説明する。図7は、連続予告判定テーブル222aの内容を模式的に示した模式図である。連続予告判定テーブル222aは、図7に示すように、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2の2つのテーブルを有している。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」であり且つ所定の条件を満足する場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)に応じて、連続予告決定確率の設定に用いるテーブルを、連続予告判定テーブル222aにある2つのテーブルから1つ選択する。即ち、連続予告後遊技状態フラグが「1」(連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」)である場合、大当たり時連続予告判定テーブル222a1を選択し、連続予告後遊技状態フラグが「0」(連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」)である場合、外れ時連続予告判定テーブル222a2を選択する(図25のS1111〜S1113参照)。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」であるか、「外れ」であるか)に応じて、連続予告決定確率を変更できる。
大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、音声ランプ制御装置113内の保留回数カウンタ223a(主制御装置110に保留された変動演出の保留回数)が取り得る各値「1」〜「4」に対応付けて、連続予告演出の開始を決定する連続予告判定カウンタ223bの範囲(以下、「連続予告決定範囲」と称する。)をそれぞれ規定している。
例えば、図7に示した例では、大当たり時連続予告判定テーブル222a1は、保留回数カウンタ223aの値「1」に対応付けて連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「2」に対応付けて連続予告決定範囲として「0〜15」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜63」を規定する。
また、外れ時連続予告判定テーブル222a2は、保留回数カウンタ223aの値「1」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「2」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜9」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜25」を規定し、保留回数カウンタ223aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」であり且つ所定の条件を満足する場合に、連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2のいずれかを選択すると、その選択した連続予告判定テーブルから、その時点における保留回数カウンタ223aの値に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その時点における連続予告判定カウンタ223bの値が連続予告決定範囲に含まれる場合に、連続予告演出の開始を決定する。
さて、図7の例における大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、保留回数カウンタ223aの値が大きくなるほど、連続予告決定範囲が広くなるように規定されているが、連続予告決定範囲が広ければ、連続予告演出を行うとの決定がされ易くなり、連続予告決定確率が高くなるので、大当たり時連続予告判定テーブル222a1および外れ時連続予告判定テーブル222a2は、ともに、主制御装置110における変動表示の保留回数が多いほど、連続予告決定確率が高くなるように規定されている、ということができる。ここで、連続予告演出は、連続予告演出が決定されたときに保留されている全ての変動演出にわたって行われるものであるので、保留回数が大きいほど連続予告決定確率を高く設定することにより、一の連続予告演出に含まれる変動演出の数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続する多くの変動演出にわたって連続予告演出が行われるほど、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、変動表示の保留回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、保留回数が小さい場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、保留回数が大きくなった場合に、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、図7の例における大当たり時連続予告判定テーブル222a1と外れ時連続予告判定テーブル222a2とを比較した場合、同一の保留回数カウンタ223aの値に対応付けられた連続予告決定範囲は、大当たり時連続予告判定テーブル222a1のほうが外れ時連続予告判定テーブル222a2よりも同一または広くなるように規定されている。即ち、連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」となる場合における連続予告決定確率は、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」となる場合における連続予告決定確率と同一か、それよりも高くなるように設定される。これにより、第3図柄表示装置81において連続予告演出が表示された場合に、連続予告演出終了後に遊技状態が「大当たり」となる可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。また、通常、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、第1入球口64への球の入賞時に行われる抽選の結果)が、「大当たり」となる確率は、「外れ」となる確率よりも小さく設定されているので、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」の場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、「大当たり」の場合には、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる抽選の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、連続予告演出の許可判断が行われ、その判断結果が保留回数コマンドの連続予告許可フラグとして、音声ランプ制御装置113に通知される。そして、音声ランプ制御装置113は、その判断結果(保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値)および種々の条件に応じて、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができるので、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
図5に戻り、説明を続ける。RAM223の保留回数カウンタ223aは、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。音声ランプ制御装置113は、第1入球口64への球の入賞によって変動表示の保留回数が追加されたときに主制御装置110より送信される保留回数コマンドを受信した場合に、その保留回数コマンドの下位バイトに格納された、主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(即ち、主制御装置110に保留された変動演出の保留回数)を抽出し、この抽出された値を保留回数カウンタ223aに格納する(図24のS1008参照)。また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からの変動表示の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置81における変動表示の態様を設定すると、保留回数カウンタ223aの値を1減算する(図26のS1211参照)。このように、主制御装置110より送信されるコマンドに従って、保留回数カウンタ223aの値を更新するので、主制御装置110の保留回数カウンタ203aと同期させながら、その値を更新することができる。
保留回数カウンタ223aの値は、保留ランプ85の点灯処理に用いられる。即ち、4つ設けられた保留ランプ85のうち、保留回数カウンタ223aの値に応じた個数の保留ランプ85だけが点灯され、残りの保留ランプ85は消灯される(図23のS905参照)。また、保留回数カウンタ223aの値は、連続予告判定テーブル222a(大当たり連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続告判定テーブル222a2のいずれか一方)から、連続予告決定範囲を保留回数に応じて設定する場合にも用いられる。
連続予告回数カウンタ223cは、連続予告演出の実行回数を計数するカウンタである。この連続予告回数カウンタ223cの初期値は0に設定され、上述したように、主制御装置110から受信した保留回数コマンドに基づいて連続予告演出の開始が決定されると、そのときの保留回数カウンタ223aの値が格納される(図25のS1116参照)。
この連続予告回数カウンタ223cの値は、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110からの変動表示の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信した場合に参照される。このとき、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上の値であれば、変動演出の態様の設定と合わせて、停止図柄としてチャンス目(図4に示す中ラインL2上の第3図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)が設定される(図27のS1317参照)。そして、連続予告回数カウンタ223cの値が1減らされ(図26のS1209参照)、また、その設定された変動演出の態様と停止図柄とが、通知表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止図柄コマンドによって、表示制御装置114に通知される(図26のS1210参照)。一方、連続予告回数カウンタ223cの値が0であれば、変動演出の態様と合わせて所定の停止図柄が設定され(図26のS1207参照)、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止図柄コマンドによって、設定された変動演出の態様と停止図柄とが、表示制御装置114に通知される(図26のS1210参照)と共に、連続予告回数カウンタ223cの値は0に保持される(図26のS12参照)。
また、連続予告回数カウンタ223cの値が1の場合は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であるため、停止図柄としてチャンス目の表示は行わず、連続予告回数カウンタ223cの値が0の場合と同様に、主制御装置110から通知された変動演出の態様と合わせて所定の停止図柄が設定され(図26のS1207参照)、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止図柄コマンドによって、設定された変動演出の態様と停止図柄とが、表示制御装置114に通知される(図26のS1210参照)。ただし、連続予告回数カウンタ223cの値は、1減るように更新される(図26のS1209参照)。
このように、変動パターンコマンドを受信するたびに、表示制御装置114により制御される第3図柄表示装置81において、変動演出が設定された態様で行われると共に、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上の値である間は、変動演出の停止図柄としてチャンス目が第3図柄表示装置81に表示される。ここで、連続予告回数カウンタ223cは、連続予告演出の開始が決定されたときに、そのときの保留回数カウンタ223cの値が格納されるものであり、また、その値が0以外の場合に、変動パターンコマンドの受信に合わせて、その値が1ずつ減らされるものである。よって、連続予告演出の開始が決定されたときに、その開始の決定の基となる保留回数コマンドにより通知された変動演出の保留よりも前に、主制御装置110において保留されていた全ての変動演出の停止図柄として、チャンス目が第3図柄表示装置81に表示される。そして、チャンス目が主制御装置110において保留されていた全ての変動演出の停止図柄として連続して表示されることにより、連続予告演出が行われる。即ち、遊技者は、遊技中に最も注視する変動演出の停止図柄として、チャンス目が連続して表示されることにより、連続予告演出が行われていることを容易に認識することができる。また、停止図柄として、大当たり図柄が現出しない場合であっても、チャンス目が表示されることによって、遊技者に対して、連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
また、音声ランプ制御装置113において、保留回数コマンドを受信したときに、その保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)が「1」であれば、主制御装置110に保留された変動演出において連続予告演出の実行が設定されているか否かを判断するために、連続予告回数カウンタ223cの値が参照される(図25のS1105参照)。そして、連続予告回数カウンタ223cの値が0である場合は(図25のS1105:Yes参照)、主制御装置110に保留された全ての変動演出において連続予告演出の実行が設定されていないので、上述した所定の条件のうち(条件1)を満足するものと判定して、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する。
一方、連続予告回数カウンタ223cの値が0でない(即ち、1以上である)場合は(図25のS1105:No参照)、主制御装置110に保留された少なくともいずれかの変動演出において連続予告演出の実行が設定されているので、更に、上述した所定の条件のうち(条件2)または(条件3)を満足するか否かを判断する。尚、連続予告回数カウンタ223cの値が1の場合、上述したように、停止図柄としてチャンス目が第3図柄表示装置に表示されないが、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(即ち、連続予告演出の結果として行われる変動演出)であるので、連続予告カウンタ223cの値が1であっても、連続横億演出の実行が設定されていると判断する。
このように、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置110では、第1入球口64へ球が入賞されたときに行われる抽選の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行う一方、音声ランプ制御装置113において、その許可判断の結果に応じて実際の連続予告演出開始の決定が行われると共に、連続予告演出開始が決定された場合に、その連続予告演出が行われる変動演出(保留球)の管理も行われる。よって、音声ランプ制御装置113に複雑な処理を行わせることにより、主制御装置110では、その処理を抽選処理に集中させることができる。
連続予告後状態フラグ223dは、連続予告回数カウンタ223cに保留回数カウンタ223aの値が格納されることによって複数の変動演出に対して設定された、全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態を示すフラグである。この連続予告後状態フラグ223dの値が「1」である場合、全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態であることを示し、連続予告後状態フラグ223dの値が「0」である場合、全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態であることを示す。尚、全ての連続予告後の実行が行われた後の変動演出とは、連続予告回数カウンタ223cの値が1の場合に行われる変動演出のことである。
この連続予告後状態フラグ223dは、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110から受信した保留回数コマンドに基づき連続予告演出の開始が決定された場合に、その保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値が格納される(図25のS1117参照)。そして、次に連続予告演出の開始が決定されるまで、その値が保持される。また、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドを受信し、その保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)が「1」であり、且つ、主制御装置110に保留された変動演出に連続予告演出の実行が設定されていると判断される場合に、連続予告後状態フラグ223dを参照する(図25のS1106参照)。そして、連続予告後状態フラグ223dの値が「1」である場合(図25のS1106:Yes参照)、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態であるので、更に、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在するか否か(即ち、保留回数カウンタ223aの値と連続予告回数カウンタ223cの値との差が3以上か否か)を判断して、上述した所定の条件のうち(条件2)を満足するか否かを判定する(図25のS1108参照)。
一方、連続予告後状態フラグ223dの値が「0」である場合(図25のS1106:No参照)、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態であるので、更に、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であるか否か(即ち、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告終了後遊技状態フラグ)が1であるか否か)を判断して、上述した所定の条件のうち(条件3)を満足するか否かが判定される(図25のS1109参照)。
連続予告態様フラグ223eは、主制御装置110に保留された変動演出(保留球)毎に、その変動演出(保留球)において連続予告演出が設定された場合の、その連続予告演出の演出態様を設定するフラグである。ここで、図8を参照して、連続予告態様フラグ223eの詳細について説明する。図8は、連続予告態様フラグ223eの内容を模式的に示した模式図である。
連続予告態様フラグ223eは、図8に示すように、1バイト(8ビット)の変数として構成され、第3ビットから第0ビット(下位4ビット)の各ビットに対して、各保留回数に対応した変動演出(保留球)がそれぞれ割り当てられている。そして、各ビット毎に、そのビットに割り当てられた保留球における連続予告演出の演出態様がそれぞれ設定される。具体的には、連続予告態様フラグ223eの第0ビットに、保留回数が「1」の変動演出(第1保留球)が割り当てられ、第1ビットに保留回数が「2」の変動演出(第2保留球)が割り当てられ、第2ビットに保留回数が「3」の変動演出(第3保留球)が割り当てられ、第3ビットに保留回数が「4」の変動演出(第4保留球)が割り当てられている。そして、各ビットにおいて「0」が設定された場合には、そのビットに対応する変動演出(保留球)において連続予告演出が設定されている場合、その演出態様として通常態様を設定することを示し、「1」が設定された場合には、そのビットに対応する変動演出(保留球)において連続予告演出が設定されている場合、その演出態様として特別態様を設定することを示す。尚、連続予告態様フラグ223eの第7ビットから第4ビット(上位4ビット)は、いずれも未使用の領域として「0」が設定される。
ここで、本実施形態において、連続予告演出の演出態様のうち、通常態様は、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示するときの背景色として通常色(例えば、青色)を表示するものであり、特別態様とは、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示するときの背景色として特別色(例えば、赤色)を表示するものであるが、これに限られるものではなく、それぞれの態様(通常態様および特別態様)において、それぞれ異なる図柄を表示するものであってもよいし、異なる音声を出力するものであってもよい。また、特別態様において、特別なキャラクタを表示するものであってもよい。
連続予告態様フラグ223eは、音声ランプ制御装置113によって、次のように設定される。即ち、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110より送信された保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)の値が「1」であり、且つ、上述した所定の条件のうち(条件3)を満足した場合に、連続予告演出の開始が決定されると、その時点で主制御装置110において保留されている変動演出(保留球)のうち、今回新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)に対応するビットが、全て「1」に設定される(図25のS1119〜S1121参照)。即ち、今回新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様として、特別態様が設定される。
尚、上述の「今回新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)」とは、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110において保留されている変動演出(保留球)のうち、過去において既に連続予告演出の実行が設定された変動演出(保留球)を除いた変動演出(保留球)のことである。
音声ランプ制御装置113は、変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを主制御装置110から受信した場合に、連続予告回数カウンタ223cの値が0以外(即ち、1以上)の値であれば、その変動パターンコマンドで示される変動演出に連続予告演出の実行が設定されているので、連続予告態様フラグ223eのうち、受信した変動パターンコマンドで示される変動演出、即ち、第1保留球(保留回数が「1」の変動表示)に対応するビットが「1」であるか否かを判定する。そして、「1」である場合に、第3図柄表示装置81において、連続予告演出が特別態様で実行されるように設定する。具体的には、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して変動演出の演出態様を通知する表示用変動パターンコマンド(図9参照)の上位バイトの第0ビットを「1」に設定する(図27のS1319参照)。これにより、表示制御装置114では、受信した表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが「1」に設定されていれば、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、背景色が特別色となるように設定される(図31のS1727参照)。一方、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが「0」に設定されていれば、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、背景色が通常色となるように設定される(図31のS1728参照)。
また、音声ランプ制御装置113は、変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを主制御装置110から受信する度に、連続予告態様フラグ223eの内容を右側(LSB側)に1ビットだけシフト操作し、空いた第7ビットに0を挿入する(図26のS1212参照)。これにより、変動演出(変動表示)が設定されて保留球が消費されるのに合わせて、各第2〜第4保留球に対して設定された連続予告演出の演出態様が、それぞれ第1〜第3保留球に対応するビット(第0〜第2ビット)に設定されると共に、第4保留球に対応するビット(第3ビット)には、第4ビットからシフトされた「0」の値(即ち、連続予告演出の演出態様として「通常態様」)が設定される。
このように、連続予告態様フラグ223eは、受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)の値が「1」であり、且つ、上述した所定の条件のうち(条件3)を満足した場合に、連続予告演出の開始が決定されると、その時点で主制御装置110において保留されている変動演出(保留球)のうち、今回新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)に対応するビットが、全て「1」に設定される(図25のS1119〜S1121参照)。そして、変動表示態様が設定される毎に、連続予告態様フラグ223eを、空いたビットに0を挿入しながら右側に1ビットだけシフト操作する。これにより、変動演出(変動演出)が設定されて保留球が消費されるのに合わせて、連続予告演出の演出態様の設定が右1ビットだけシフトされるので、変動パターンコマンドの受信に合わせて連続予告演出の演出態様を設定する場合に、第1保留球に対応するビット(第0ビット)を参照すれば、その変動パターンコマンドに対応する変動演出(第1保留球)における連続予告演出の態様の設定内容を正確に参照することができる。
また、所定の確率で連続予告演出の開始が決定される条件の1つである(条件3)は、既に保留された変動演出の少なくとも一部に連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が行われた後の遊技状態が「外れ」であり、更に、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であることを条件としている。従って、本実施形態のように、(条件3)を満足することによって連続予告演出の開始が決定された場合は、新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様が特別態様として設定されることにより、過去に設定された連続予告演出が行われた結果として、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となっても、その後に、新たに設定された連続予告演出が特別態様で実行されるので、その特別態様によって、遊技者に対し「大当たり」となる期待感を強く持たせることができる。
図5に戻って、説明を続ける。演出態様カウンタ223fは、連続予告演出の実行が設定された変動演出のうち、最後の変動演出を除いた変動演出の第3図柄表示装置81における変動演出態様を、複数の演出態様候補の中から1つ決定するためのカウンタであり、音声ランプ制御装置113の変動表示処理の実行毎に1回更新される(図26のS1201参照)。演出態様カウンタ223fの更新は、例えば、0〜3の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり3)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置113は、変動表示処理(図26参照)の中で、主制御装置110より変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドが受信された場合にオンされる変動開始フラグの内容を確認し(図26のS1202参照)、その変動開始フラグがオンであれば、更に、連続予告回数カウンタ223cの値を確認する(図26のS1206参照)。そして、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上である場合、変動パターンコマンドで示された変動演出に連続予告演出の実行が設定されていると判断し、連続予告設定処理(図27参照)を実行する。
そして、この連続予告設定処理の中で、変動パターンコマンドによって主制御装置110より指示された変動演出における変動パターン(変動時間)と、演出態様カウンタ223fの値とに基づいて、連続予告演出が行われる場合に、第3図柄表示装置81において実行させる変動演出の演出態様を決定し、その演出態様に応じた表示用変動パターンコマンド(音声ランプ制御装置113から表示用制御装置114に対して変動演出の演出態様を指示する2バイト構成のコマンド)を生成する。尚、連続予告演出の実行が設定された変動演出の停止図柄は、必ず「3」「4」「1」のチャンス目となるように設定され、その内容が表示用停止図柄コマンドによって、表示制御装置114に通知される(図9および図27のS1317参照)。
ここで、図9から図13を参照して、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様の種類について説明する。図9は、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様の種類を説明する説明図である。この図9の説明図では、左2列に、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドによって指示される変動パターン(変動時間)を示した「主制御装置より指示された変動パターン」と、演出態様カウンタ223fの値を示した「演出態様カウンタ」とを記載し、その右に続く3列に、「主制御装置より指示された変動パターン」(変動時間)および「演出態様カウンタ」の値に応じて設定される変動演出態様の内容を、「第1演出」、「第2演出」、「第3演出」の3項目に分けて記載している。また、一番右1列に、各変動演出態様に対応する表示用変動パターンコマンドの内容を示す「表示用変動パターンコマンド」が記載されている。
詳細については後述するが、本実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動(「ノーマルリーチ変動」、「スーパーリーチ変動」、「スペシャルリーチ変動」のいずれか)である場合は、演出態様カウンタ223fの値に応じて、その変動演出が複数回(最大3回)の擬似的な変動演出に振り分けられる。擬似的な変動演出とは、1つの保留球に対して第3図柄表示において行われる複数回の変動演出のことで、ここで振り分けられる擬似的な変動演出の態様として、変動時間の長さに応じて5種類の外れ変動演出態様が用意されており、主制御装置110より指示された変動パターンの変動時間の中で複数回(最大3回)の擬似的な変動演出に振り分けられるように、5種類の外れ変動の中からそれぞれの擬似的な変動演出の態様が決められている。図9の説明図では、この最大3回の擬似的な変動演出の態様が「第1演出」、「第2演出」、「第3演出」の3項目に記載されている。
即ち、「第1演出」の項目には、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信した直後に行う変動演出または擬似的な変動演出の演出態様が記載され、「第2演出」の項目には、「第1演出」に記載された態様で擬似的な変動演出が行われた後に行う擬似的な変動演出の演出態様が記載され、「第3演出」の項目には、「第2演出」に記載された態様で擬似的な変動演出が行われた後に行う擬似的な変動演出の演出態様が記載される。
尚、この図9に示す説明図において、変動演出が複数回の擬似的な変動演出に振り分けない場合(主制御装置110より指示された変動パターンが「外れ変動」(変動時間:11秒)であった場合や、演出態様カウンタ223fの値が0であった場合)は、「第1演出」の項目のみに変動演出の演出態様を記載している。また、変動演出が2回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合は、「第1演出」および「第2演出」の各項目に、2回分の擬似的な変動演出の演出態様がそれぞれ記載され、変動演出が3回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合は、「第1演出」、「第2演出」および「第3演出」の各項目に、3回分の擬似的な変動演出の演出態様がそれぞれ記載されている。
ここで、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動演出である場合に、その変動演出を複数回(最大3回)の擬似的な変動演出に振り分ける理由について説明する。リーチ変動演出は、中図柄列Z2より先に左右2つの図柄列Z1、Z3の変動を停止させ、その左右2つの図柄列Z1、Z3上の第3図柄が、5つの有効ラインL1〜L5のうち少なくとも1つの有効ライン上で揃うように第3図柄表示装置81に表示させる演出であり、中図柄列Z2の変動が停止した場合に、少なくとも1つの有効ライン上で、3つの図柄列Z1〜Z3に表示される第3図柄が全て揃う大当たりとなる期待感を、遊技者に対して与えることができる、最も基本的な演出である。遊技者は、このリーチ変動演出が出現することを楽しみにして、遊技を行っている。
一方、本実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出の停止図柄は、必ず「3」「4」「1」のチャンス目となるように設定されている。これにより、変動演出においてリーチ変動演出が行われず、中図柄列Z2より先に停止された左右2つの図柄列Z1、Z3において、第3図柄が揃わなかった場合であっても、変動演出の停止時にチャンス目が表示される楽しみを遊技者に対して与えることができる。
このように、変動演出の停止時にチャンス目を表示させるといった、変動演出の停止時に連続予告演出を行う場合は、次のような問題点がある。連続予告演出の開始を許可するか否かの判定は、上述したように、第1入球口64への入賞が検出された場合に、その時点で取得された各種カウンタ(図14参照)の値に基づいて行われ、連続予告演出の開始が決定された場合、第1入球口64への入賞が検出される前に保留されていた全ての変動演出に対して、連続予告演出の実行(チャンス目の表示)が設定される。
ここで、連続予告演出の開始の許可判定は、第1入球口64への入賞が検出される前に保留されていた変動演出の演出態様(リーチ変動演出か否か)を考慮しないので、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様がリーチ変動演出である可能性がある。しかしながら、リーチ変動演出は、上述したように、3つの図柄列Z1〜Z3の停止方法に特徴を持たせた演出であるため、演出態様がリーチ変動演出である変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されても、そのままでは、停止図柄としてチャンス目を表示させることができない。そこで、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様がリーチ変動演出である場合、リーチ変動演出を優先して停止図柄としてチャンス目を表示させなくすることも可能であるが、その場合、チャンス目が複数の変動表示にわたって表示された場合に遊技者に与えることができる連続感を途切れさせてしまう恐れがある。一方、リーチ変動態様でチャンス目を表示されるために、リーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「1」で停止させて、中図柄列Z1を低速表示させた場合、左右の図柄列Z1,Z3の図柄が揃っていない状態で中図柄列Z1が低速表示されるので、遊技者に対して、奇妙な印象を与えてしまう。また、リーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「3」で停止させてリーチ図柄を表示させた後、中図柄列Z2の停止前に、右図柄列Z3を滑るようにして再び変動表示させるスベリ演出を行って右図柄列Z3に図柄「1」を表示させた場合、遊技者のリーチに対する期待感を阻害してしまうと共に、非常に間延びした演出となるので、遊技者に飽きられてしまう。
これに対し、本実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動演出である場合に、最大3回の擬似的な変動演出として振り分けられ、それぞれの擬似的な変動演出の演出態様として、5種類の外れ変動演出態様から決められることにより、外れ変動態様は、大当たり図柄以外の停止図柄であれば、その停止態様を自由に設定することができるので、その擬似的な変動演出の停止図柄として容易にチャンス目に設定することができる。よって、主制御装置110より指示された変動パターンとして任意のものが指示されても、確実に連続予告演出を行うことができるので、遊技者に対して、連続予告演出による期待感を確実に持たせることできる。また、擬似的な変動演出の演出態様を外れ変動態様とすることにより、通常の変動演出用に用意された外れ変動態様のデータをそのまま用いることができる。よって、擬似的な変動演出用のデータを用意する必要がないので、複数回の擬似的な変動演出への振り分けに必要となる記憶容量の増大を抑えることができる。
また、本実実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動演出である場合に、最大3回の擬似的な変動演出として振り分ける他に、一旦リーチ変動演出を行った直後に、全図柄列Z1〜Z3に表示された第3図柄をいずれもその内容が視認可能な態様で滑るように再び変動させる再変動を行う演出に変更できるようになっている。そして、再変動の停止図柄として、チャンス目が表示されるようになっている。これにより、主制御装置110によって指示された変動演出の演出態様がリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出を実行することができる。また、連続予告演出が実行されても、リーチ変動態様で変動演出を行うことができるので、遊技者の楽しみにしているリーチ変動態様で変動演出が行われることによって、遊技者を満足させることができる。
また、リーチ変動態様によって外れリーチ図柄が表示された後に再変動が行われるので、リーチ変動態様によって大当たり図柄が表示されなくても、遊技者に対して、何らかの演出が行われる期待感を持たせることができる。そして、再変動の停止図柄としてチャンス目を表示させることにより連続予告演出が行われることによって、遊技者に対して、後の変動演出後に大当たりとなる期待感を抱かせることができる。
さて、図9に示すように、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンが外れ変動態様(変動時間:11秒)である場合は、演出態様カウンタ223fの値に関わらず、変動演出態様として、主制御装置110の指示通り、1回の「外れ変動」態様(変動時間:11秒)が設定される。そして、この場合の表示用変動パターンコマンドとして、「AA01H」または「AB01H」が設定され、表示制御装置114に対して送信される。また、変動演出の停止図柄として、「3」「4」「1」のチャンス目が設定され、この内容が表示用停止図柄コマンドによって表示制御装置114に通知される。これにより、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81に、変動時間11秒の外れ変動態様によって変動演出が行われると共に、その停止図柄としてチャンス目が表示される。
尚、表示用変動パターンコマンドにおいて、その上位バイトが「AAH」である場合は、表示制御装置114に対して、連続予告演出の演出態様として通常態様であることを通知し、上位バイトが「ABH」である場合は、連続予告演出の演出態様として特別態様であることを通知する。ここで、本実施形態では、連続予告演出の演出態様のうち、通常態様は、上述したように、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示するときの背景色として通常色(例えば、青色)を表示するものであり、特別態様とは、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示するときの背景色として特別色(例えば、赤色)を表示するものである。
この表示用変動パターンコマンドの設定は、音声ランプ制御装置113によって実行される連続予告設定処理(図27参照)の中で行われる。この処理では、表示用変動パターンコマンドの上位バイトを、一旦、「AAH」に設定して、コマンドを生成する(図27のS1302、S1305など参照)。そして、連続予告態様フラグ223eの第1保留球に対応するビット(第0ビット)が「1」であれば、一旦設定された表示用変動パターンコマンドに「0100H」を加算することによって、その上位バイトを「ABH」に変更する(図27のS1319参照)。
尚、本実施形態では、表示用変動パターンコマンドの上位バイトを、一旦、「AAH」に設定してから、連続予告態様フラグ223eの内容に応じて、その上位バイトを「ABH」に変更したが、先に連続予告態様フラグ223eの第1保留球に対応するビット(第0ビット)を参照し、その値が「0」であれば、表示用変動パターンコマンドの上位バイトを「AAH」に設定し、「1」であれば、表示用変動パターンコマンドの上位バイトを「ABH」に設定するようにしてもよい。
一方、表示制御装置114では、受信したコマンドの上位バイトが「AAH」もしくは「ABH」であれば、そのコマンドが表示用変動パターンコマンドであることを認識し(図28のS1403参照)、更に、そのコマンドの上位バイトの第0ビットが「0」であれば、第3図柄表示装置81に変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、その背景色が通常色となるように制御し(図31のS1728参照)、一方、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが「1」であれば、第3図柄表示装置81に変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、その背景色が特別色となるように制御する(図31のS1727参照)。
ここで、連続予告態様フラグ223eは、受信した保留回数コマンド又は連続予告コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)の値が「1」であり、且つ、上述した所定の条件のうち(条件3)を満足した場合に、連続予告演出の開始が決定されると、その時点で主制御装置110において保留されている変動演出(保留球)のうち、今回新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)に対応するビットが、全て「1」に設定される(図25のS1119〜S1121参照)。(条件3)は、上述したように、既に保留された変動演出の少なくとも一部に連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が行われた後の遊技状態が「外れ」であり、更に、保留回数コマンド又は連続予告コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であることを条件としている。従って、本実施形態のように、(条件3)を満足することによって連続予告演出の開始が決定された場合は、新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様が特別態様として設定されることにより、過去に設定された連続予告演出が行われた結果として、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となっても、その後に、新たに設定された連続予告演出が特別態様で実行されるので、その特別態様によって、遊技者に対し「大当たり」となる期待感を強く持たせることができる。
また、変動演出の演出態様を表示制御装置114へ通知するためのコマンドである表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットによって、連続予告演出の演出態様が設定できるので、連続予告演出の演出態様を個別に通知するコマンドを別途用意する必要がなく、1つのコマンドで変動演出の演出態様と、連続予告演出の演出態様とを設定することができる。よって、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ通知されるコマンドの数が増加するのを抑制することができ、それぞれの処理負荷が増大するのを抑えることができる。
次いで、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)である場合は、その主制御装置110より指示されたノーマルリーチ変動態様をそのまま設定するのではなく、演出態様カウンタ223fの値に応じて、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様を次のように設定する。即ち、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合は、変動演出の演出態様として1回の「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:25秒)に設定され、表示用変動パターンコマンドとして「AA81H」(又は「AB81H」)が設定される。この「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」の詳細については、図13を参照して後述する。
また、演出態様カウンタ223fの値が「1」〜「3」である場合は、変動演出が2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、それぞれの擬似的な変動演出の演出態様として、演出態様カウンタ223fの値が「1」の場合は、第1演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)、第2演出が「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA41H」(又は「AB41H」)が設定される。演出態様カウンタ223fの値が「2」の場合は、第1演出が「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)、第2演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA42H」(又は「AB42H」)が設定される。また、演出態様カウンタ223fの値が「3」の場合は、第1演出が「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)、第2演出が「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA43H」(又は「AB43H」)が設定される。
尚、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様として、図9に従って設定された表示用変動パターンコマンドに対応する変動演出の停止図柄は、いずれの場合も「3」「4」「1」のチャンス目に設定され、表示用停止図柄コマンドによってその内容が表示制御装置114に通知される。ここで、1つの変動演出が複数回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合も、それぞれの擬似的な変動演出の停止図柄は、この表示用停止図柄コマンドによって設定される。そして、本実施形態では、複数回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合でも、1つの変動演出(保留球)に対して表示用変動図柄コマンドを1回送信する。そして、表示制御装置114では、その1つの変動演出(保留球)において振り分けられた全ての擬似的な変動演出において、表示用停止図柄コマンドによって設定される停止図柄を表示するように制御を行う。これにより、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)である場合に振り分けられた複数回の擬似的な変動演出の停止図柄は、いずれもチャンス目として表示される。
よって、1つの変動演出を複数回の擬似的な変動演出に振り分けた場合でも、遊技者に対して、擬似的な変動演出をあたかも通常の変動演出としてとらえさせ、その停止図柄としてチャンス目が連続して表示されていると認識させることができる。また、表示用停止図柄コマンドを1つの変動演出(保留球)に対して1回送信すればよいので、複数回の擬似的な変動演出毎に表示用停止図柄コマンドを設定して送信する必要がなく、従って、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114の処理負担の増大を抑えることができる。
ここで、図10を参照して、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)である場合に振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様について説明する。図10は、通常のノーマルリーチ変動態様と、そのノーマルリーチ変動態様から振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様とのタイミングチャートであり、図10(a)は、通常のノーマルリーチ変動態様のタイミングチャート、図10(b)は、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャート、図10(c)は、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」(又は、「AB42H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャート、図10(d)は、表示用変動パターンコマンドが「AA43H」(又は、「AB43H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャートである。
まず、通常のノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)は、図10(a)に示すように、変動演出が開始されると、第3図柄表示装置81において、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始される。そして、変動演出が開始されてから9秒後に左図柄列Z1が停止され、更に、その1秒後(変動演出開始から10秒後)に右図柄列Z3が停止される。このとき、左図柄列Z1と右図柄列Z2とには、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従って、有効ラインL1〜L5(図4参照)の少なくともいずれか1ライン上に同じ図柄が揃うリーチ図柄が表示される。その後(例えば、右図柄列Z3が停止してから3秒後、即ち、変動演出開始から13秒後)、中図柄列Z2の変動が高速変動状態から低速変動状態に移行され、遊技者に対して、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当たり図柄が揃うか否かを見せる演出が行われる。そして、変動演出開始から25秒後に、主制御装置110より送信される停止コマンドに従って、中図柄列Z2が停止され、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従った停止図柄が表示される。
これに対し、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図10(b)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、次いで、第2演出として「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
このうち、「外れ変動」態様(変動時間:11秒)は、主制御装置110より「外れ変動」態様(変動時間:11秒)が指示された場合に設定される「外れ変動」態様(変動時間:11秒)と同一の態様であり、図10(b)に示すように、第3図柄表示装置において擬似的な変動演出が開始され、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されてから9秒後に左図柄列Z1が停止される。このとき、停止図柄がチャンス目に設定されているので、中ラインL2上の左図柄列Z1には、図柄「3」が表示される。次いで、高速変動開始から10秒後に右図柄列Z3が停止され、中ラインL2上の右図柄列Z3には、図柄「1」が表示される。そして、高速変動開始から11秒後に中図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の中図柄列Z2には、図柄「4」が表示される。これにより、1回目の擬似的な変動演出が変動時間11秒の「外れ変動」態様で行われると共に、その停止図柄としてチャンス目が表示される。
1回目の擬似的な変動演出が終了すると、図10(b)に示すように、直後に2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)で行われる。この「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)は、第3図柄表示装置81において擬似的な変動演出が開始され、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、「外れ変動」態様と同様に、その高速変動開始から9秒後(変動演出が開始されてから20秒後)に左図柄列Z1が停止され、中ラインL2上の左図柄列Z1には、図柄「3」が表示される。そして、高速変動開始から10秒後(変動演出が開始されてから21秒後)に右図柄列Z3が一瞬停止された後、その右図柄列Z3に表示された図柄が滑るようにして再び変動を始めるスベリ演出が3秒間行われる。そして、高速変動開始から13秒後(変動演出が開始されてから24秒後)に右図柄列Z3が停止され、中ラインL2上の右図柄列Z3には図柄「1」が表示される。
このスベリ演出により、右図柄列Z3が一瞬停止した後、再び変動が開始されるので、遊技者に対して、右図柄列Z3に特別な図柄が表示される期待感を持たせることができる。また、中ラインL2上の左図柄列Z1にチャンス目の図柄「3」が表示されている場合にスベリ演出が行われ、中ラインL2上の右図柄列Z3にチャンス目の図柄「1」が表示されると、遊技者に対して、最終的な停止図柄としてチャンス目が表示される期待感をさらに高めることができる。よって、遊技者に対して飽きさせない演出を行うことができる。また、「外れ変動」態様に対して、3秒間のスベリ演出が加えられるので、「はずれ変動+スベリ演出」態様の変動時間を、「外れ変動」態様よりも3秒ほど長くするといった調整を行うことができる。
右図柄列Z3が停止された後、高速変動開始から14秒後(変動演出が開始されてから25秒後)に中図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の中図柄列Z2には、図柄「4」が表示される。これにより、2回目の擬似的な変動演出が変動時間14秒の「外れ変動+スベリ演出」態様で行われると共に、その停止図柄としてチャンス目が表示される。
ここで、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様は、その連続予告演出の実行が設定される前に、予め主制御装置110によって始動入賞時に行われる抽選に基づいて決定されるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合、その停止図柄はリーチ図柄となり、チャンス目を表示させることによって行われる連続予告演出を、そのままでは実行することができない。そこで、ノーマルリーチ変動態様でチャンス目を表示されるために、ノーマルリーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「1」で停止させて、中図柄列Z1を低速表示させた場合、左右の図柄列Z1,Z3の図柄が揃っていない状態で中図柄列Z1が低速表示されるので、遊技者に対して、奇妙な印象を与えてしまう。また、ノーマルリーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「3」で停止させてリーチ図柄を表示させた後、中図柄列Z2の停止前に、右図柄列Z3を滑るようにして再び変動表示させるスベリ演出を行って右図柄列Z3に図柄「1」を表示させた場合、遊技者のリーチに対する期待感を阻害してしまうと共に、非常に間延びした演出となるので、遊技者に飽きられてしまう。これに対し、本実施形態では、ノーマルリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができ、よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。
また、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンが、変動時間の長いノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)であった場合、その変動時間の中で、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、各々の擬似的な変動演出において、その停止図柄としてチャンス目(中ラインL2上の図柄が左から順に「3」「4」「1」)が表示されるので、短い時間間隔でチャンス目を表示させることができる。よって、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110より変動時間の長いノーマルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
また、擬似的な変動演出の演出態様として、変動時間が11秒の「外れ変動」態様だけでなく、「外れ変動」態様よりも変動時間が3秒長い変動時間が14秒の「外れ変動+スベリ演出」態様が用意されており、これらの演出態様を組み合わせることによって、ノーマルリーチ変動態様を、そのノーマルリーチ変動態様に割り当てられた変動時間(25秒)の中で、その変動時間を余すことなく、2回の擬似的な変動演出に振り分けることができる。
次に、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」(又は、「AB42H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図10(c)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動+スベリ演出」態様(変動時間:14秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、次いで、第2演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
即ち、この場合の擬似的な変動演出の演出態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)である場合(図10(b)参照)と比較して、変動時間が11秒の「外れ変動」態様で行われる擬似的な変動演出と、変動時間が14秒の「外れ変動+スベリ演出」態様で行われる擬似的な変動演出との順番が入れ替わったものであり、図10(c)に示すように、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」(又は、「AB42H」)の場合の「外れ変動」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)の場合の「外れ変動」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。また、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」(又は、「AB42H」)の場合の「外れ変動+スベリ演出」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)の場合の「外れ変動+スベリ演出」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。
これによって、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」(又は、「AB42H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様も、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様と同様に、ノーマルリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110より変動時間の長いノーマルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。また、ノーマルリーチ変動態様を、そのノーマルリーチ変動態様に割り当てられた変動時間(25秒)の中で、その変動時間を余すことなく、2回の擬似的な変動演出に振り分けることができる。
次に、表示用変動パターンコマンドが「AA43H」(又は、「AB43H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図10(d)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第1演出に続いて、第2演出として、第1演出と同じ「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。即ち、この場合は、「外れ変動+1.5秒延長」態様の擬似的な変動演出が2回繰り返し行われる。
「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)は、図10(d)に示すように、第3図柄表示装置81において擬似的な変動演出が開始され、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、「外れ変動」態様の場合と比較して1.5秒長く全図柄列Z1〜Z3の高速変動が行われる。そして、高速変動開始から10.5秒後に左図柄列Z1が停止され、中ラインL2上の左図柄列Z1には、チャンス目の図柄「3」が表示される。その後、高速変動開始から11.5秒後に、右図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の右図柄列Z3に、チャンス目の図柄「1」が表示された後、高速変動開始から12.5秒後に中図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の中図柄列Z2には、チャンス目の図柄「4」が表示される。
これにより、1回目および2回目の擬似的な変動演出が、それぞれ変動時間12.5秒の「外れ変動+1.5秒」態様で行われ、それぞれ停止図柄としてチャンス目が表示される。このように、ノーマルリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様と同様に、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、チャンス目が短い時間間隔で連続して表示されるので、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110より変動時間の長いノーマルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
また、高速変動にかかる時間を延長することによって、擬似的な変動演出にかかる時間が調整されるので、ノーマルリーチ変動態様を、そのノーマルリーチ変動態様に割り当てられた変動時間(25秒)の中で、その変動時間を余すことなく、2回の擬似的な変動演出に振り分けることができる。そして、例えば、表示制御装置113において、「外れ変動」態様用に用意された画像を使用し、全図柄列Z1〜Z3の高速変動にかかる画像を、延長した時間(この場合、1.5秒)だけ繰り返して表示するように制御を行えば、高速変動にかかる画像は、遊技者に対して図柄が視認困難な状態で表示するものであるので、その画像を繰り返すことによる図柄の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。また、「外れ変動」態様用の画像とは別に、「外れ変動+1.5秒延長」態様用の画像を別途用意する必要がないため、変動演出用の画像を記憶するための記憶容量が増加するのを抑制することができる。
図9に戻り、説明を続ける。連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)である場合も、ノーマルリーチ変動態様と同様に、主制御装置110より指示されたスーパーリーチ変動態様をそのまま設定するのではなく、演出態様カウンタ223fの値に応じて、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様を次のように設定する。即ち、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合は、変動演出の演出態様として1回の「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:40秒)に設定され、表示用変動パターンコマンドとして「AA82H」(又は「AB82H」)が設定される。この「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」の詳細については、図13を参照して後述する。
また、演出態様カウンタ223fの値が「1」〜「3」である場合は、変動演出が2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、それぞれの擬似的な変動演出の演出態様として、演出態様カウンタ223fの値が「1」の場合は、第1演出が「外れ変動+1秒延長」態様(変動時間:12秒)、第2演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA51H」(又は「AB51H」)が設定される。また、演出態様カウンタ223fの値が「2」、「3」の場合は、第1演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)、第2演出が「外れ変動+1秒延長」(変動時間:12秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA52H」(又は「AB52H」)が設定される。尚、表示用変動パターンコマンドとして「AA82H」、「AB82H」、「AA51H」、「AB51H」、「AA52H」、「AB52H」が設定された場合の変動演出の停止図柄は、上述したように、いずれも「3」「4」「1」のチャンス目に設定され、表示用停止図柄コマンドによってその内容が表示制御装置114に通知される。
ここで、図11を参照して、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)である場合に振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様について説明する。図11は、通常のスーパーリーチ変動態様と、そのスーパーリーチ変動態様から振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様とのタイミングチャートであり、図11(a)は、通常のスーパーリーチ変動態様のタイミングチャート、図11(b)は、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャート、図11(c)は、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」(又は、「AB52H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャートである。
まず、通常のスーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)は、図11(a)に示すように、通常のノーマルリーチ変動態様(図10(a)参照)と同様に、変動演出が開始され、第3図柄表示装置81において、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、変動演出の開始から9秒後に左図柄列Z1が停止され、更に、その1秒後(変動演出開始から10秒後)に右図柄列Z3が停止される。このとき、左図柄列Z1と右図柄列Z2とには、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従って、リーチ図柄が表示される。その後(例えば、右図柄列Z3が停止してから3秒後、即ち、変動演出開始から13秒後)、中図柄列Z2の変動が高速変動状態から低速変動状態に移行され、遊技者に対して、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当たり図柄が揃うか否かを見せる演出が行われた後、変動演出開始から40秒後に、主制御装置110より送信される停止コマンドに従って、中図柄列Z2が停止され、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従った停止図柄が表示される。
これに対し、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図11(b)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動+1秒延長」態様(変動時間:12秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、次いで、第2演出として「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
このうち、「外れ変動+1秒延長」態様(変動時間:12秒)は、「外れ変動+1.5秒延長」態様(変動時間:12.5秒)とほぼ同じ演出態様である。但し、図11(b)に示すように、第3図柄表示装置81において擬似的な変動演出が開始され、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、「外れ変動+1.5秒延長」態様の場合は、「外れ変動」態様と比較して1.5秒長く全図柄列Z1〜Z3の高速変動が行われるのに対し、「外れ変動+1秒延長」態様の場合は、「外れ変動」態様と比較して1秒長く全図柄列Z1〜Z3の高速変動が行われる。そして、高速変動開始から10秒後に左図柄列Z1が停止され、中ラインL2上の左図柄列Z1には、チャンス目の図柄「3」が表示される。その後、高速変動開始から11秒後に、右図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の右図柄列Z3に、チャンス目の図柄「1」が表示された後、高速変動開始から12秒後に中図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の中図柄列Z2には、チャンス目の図柄「4」が表示される。
これにより、1回目の擬似的な変動演出が変動時間12秒の「外れ変動+1秒延長」態様で行われると共に、その停止図柄としてチャンス目が表示される。また、この「外れ変動+1秒延長」態様の場合も、「外れ変動+1.5秒延長」態様と同様に、表示制御装置113において、「外れ変動」態様用に用意された画像を使用し、全図柄列Z1〜Z3の高速変動にかかる画像を、延長した時間(この場合、1秒)だけ繰り返して表示するように制御を行えば、高速変動にかかる画像は、遊技者に対して図柄が視認困難な状態で表示するものであるので、その画像を繰り返すことによる図柄の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。また、「外れ変動」態様用に用意された画像を使用し、全図柄列Z1〜Z3の高速変動にかかる画像を、延長した時間だけ繰り返して表示するように制御を行うことにより、その時間の延長の時間を1秒または1.5秒だけでなく任意の時間に設定することもできる。更に、「外れ変動」態様用の画像を1つ用意すれば、「外れ変動+1秒延長」態様や「外れ変動+1.5秒延長」態様で変動演出が行えるので、変動演出用の画像を記憶するための記憶容量が増加するのを抑制することができる。
1回目の擬似的な変動演出が終了すると、図11(b)に示すように、直後に2回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)で行われる。この「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)は、「予告演出付きリーチ変動」態様と共に、連続予告演出が加えられていない通常の変動演出にも用いられる演出態様の1つであり、第3図柄表示装置81において擬似的な変動演出が開始され、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、その高速変動開始から2秒後(変動演出開始から14秒後)に、全図柄列Z1〜Z3の高速変動表示が、主表示領域Dmから副表示領域Dsに移動し、主表示領域Dmには、ドラマの1シーンや、音楽のプロモーションビデオなどが表示され、その表示終了後にリーチ図柄が表示されると大当たりへ遷移される可能性が高いことを示唆する予告演出が所定時間(例えば、22秒間)行われる。
次いで、所定時間経過後に予告演出の表示が終了され、再び全図柄列Z1〜Z3の高速変動表示が主表示領域Dmに表示された後、高速変動表示開始から26秒後(変動演出開始から38秒後)に、左図柄列Z1が停止され、中ラインL2上の左図柄列Z1には、図柄「3」が表示されると共に、高速変動開始から27秒後(変動演出が開始されてから39秒後)に右図柄列Z3が停止され、中ラインL2上の右図柄列Z3には図柄「1」が表示される。そして、高速変動開始から28秒後(変動演出回路から40秒後)に中図柄列Z2が停止され、中ラインL2上の中図柄列Z2には、図柄「4」が表示される。これにより、2回目の擬似的な変動演出が変動時間28秒の「予告演出付き外れ変動」態様で行われると共に、その停止図柄としてチャンス目が表示される。
このように、スーパーリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がスーパーリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、ノーマルリーチ変動態様よりも更に変動時間の長いスーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)においても、ノーマルリーチ変動態様の場合と同様に、その変動時間の中で、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、各々の擬似的な変動演出において、その停止図柄としてチャンス目(中ラインL2上の図柄が左から順に「3」「4」「1」)が表示されるので、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110よりスーパーリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
また、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定され、高速変動中に予告演出が行われるので、その予告演出にかかる時間に応じて、擬似的な変動演出にかかる時間を長くすることができる。換言すれば、スーパーリーチ変動態様のような変動時間の長い変動パターンから、複数回の擬似的な変動演出に振り分ける場合に、少なくとも1回の擬似的な変動演出にかかる時間を長いものに設定することができるので、擬似的な変動演出の回数を少なくしつつ、スーパーリーチ変動態様を、そのスーパーリーチ変動態様に割り当てられた変動時間(40秒)の中で、その変動時間を余すことなく、複数回の擬似的な変動演出に振り分けることができる。よって、1回の始動条件の成立によって行われる抽選に基づいて、通常は、変動演出が1回行われるところ、擬似的な変動演出の振り分けにより、その擬似的な変動演出が頻繁に行われることによって、遊技者に違和感を覚えさせることを抑えることができる。
また、予告演出は、連続予告演出が加えられていない通常の変動演出の中で行われる「予告演出付き外れ変動」態様や「予告演出付きリーチ変動」態様で使用されるものを用いれば、その通常の変動演出の中で行われる予告演出用のデータを用いて、擬似的な変動演出の中で連続予告を行わせることができる。これにより、擬似的な変動演出中に行われる予告演出用のデータを別途用意する必要がないので、擬似的な変動演出中に行われる予告演出用のデータを記憶するための記憶容量の増大を抑えることができる。
次に、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」(又は、「AB52H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図11(c)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「予告演出付外れ変動」態様(変動時間:28秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、次いで、第2演出として「外れ変動+1秒延長」態様(変動時間:12秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
即ち、この場合の擬似的な変動演出の演出態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)である場合(図11(b)参照)と比較して、変動時間が12秒の「外れ変動+1秒延長」態様で行われる擬似的な変動演出と、変動時間が28秒の「予告演出付き外れ変動」態様で行われる擬似的な変動演出との順番が入れ替わったものであり、図11(c)に示すように、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」(又は、「AB52H」)の場合の「予告演出付き外れ変動」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)の場合の「予告演出付き外れ変動」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。また、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」(又は、「AB52H」)の場合の「外れ変動+1秒延長」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)の場合の「外れ変動+1秒延長」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。
これによって、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」(又は、「AB52H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様も、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様と同様に、スーパーリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がスーパーリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110よりスーパーリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
図9に戻り、説明を続ける。連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)である場合も、ノーマルリーチ変動態様やスーパーリーチ変動態様と同様に、主制御装置110より指示されたスペシャルリーチ変動態様をそのまま設定するのではなく、演出態様カウンタ223fの値に応じて、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様を次のように設定する。即ち、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合は、変動演出の演出態様として1回の「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:50秒)に設定され、表示用変動パターンコマンドとして「AA83H」(又は「AB83H」)が設定される。この「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」の詳細については、図13を参照して後述する。
また、演出態様カウンタ223fの値が「1」〜「3」である場合は、変動演出が3回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、それぞれの擬似的な変動演出の演出態様として、演出態様カウンタ223fの値が「1」の場合は、第1演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)、第2演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)、第3演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA61H」(又は「AB61H」)が設定される。演出態様カウンタ223fの値が「2」の場合は、第1演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)、第2演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)、第3演出が「外れ変動」(変動時間:11秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA62H」(又は「AB62H」)が設定される。また、演出態様カウンタ223fの値が「3」の場合は、第1演出が「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)、第2演出が「外れ変動」態様(変動時間:11秒)、第3演出が「外れ変動」(変動時間:11秒)となるように設定され、その表示用変動パターンコマンドとして「AA63H」(又は「AB63H」)が設定される。尚、表示用変動パターンコマンドとして「AA83H」、「AB83H」、「AA61H」〜「AA63H」、「AB61H」〜「AB63H」が設定される場合の変動演出の停止図柄は、上述したように、いずれも「3」「4」「1」のチャンス目に設定され、表示用停止図柄コマンドによってその内容が表示制御装置114に通知される。
ここで、図12を参照して、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)である場合に振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様について説明する。図12は、通常のスペシャルリーチ変動態様と、そのスペシャルリーチ変動態様から振り分けられる擬似的な変動演出の演出態様とのタイミングチャートであり、図12(a)は、通常のスペシャルリーチ変動態様のタイミングチャート、図12(b)は、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャート、図12(c)は、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」(又は、「AB62H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャート、図12(d)は、表示用変動パターンコマンドが「AA63H」(又は、「AB63H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様のタイミングチャートである。
まず、通常のスペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)は、図12(a)に示すように、通常のノーマルリーチ変動態様(図10(a)参照)やスーパーリーチ変動態様(図11(a)参照)と同様に、変動演出が開始され、第3図柄表示装置81において、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始されると、変動演出の開始から9秒後に左図柄列Z1が停止され、更に、その1秒後(変動演出開始から10秒後)に右図柄列Z3が停止される。このとき、左図柄列Z1と右図柄列Z2とには、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従って、リーチ図柄が表示される。その後(例えば、右図柄列Z3が停止してから3秒後、即ち、変動演出開始から13秒後)、中図柄列Z2の変動が高速変動状態から低速変動状態に移行され、遊技者に対して、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当たり図柄が揃うか否かを見せる演出が行われた後、変動演出開始から50秒後に、主制御装置110より送信される停止コマンドに従って、中図柄列Z2が停止され、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従った停止図柄が表示される。
これに対し、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図12(b)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第1演出の終了後、続いて、第2演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第2演出の終了後、更に、第3演出として「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)で3回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
このうち、「外れ変動」態様(変動時間:11秒)は、例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」(又は、「AB41H」)の場合に1回目の擬似的な変動演出として行われる「外れ変動」態様(変動時間:11秒)と同一の演出態様であり、それと同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。また、「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)は、例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」(又は、「AB51H」)の場合に2回目の擬似的な変動演出として行われる「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)と同一の演出態様であり、それと同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。
これによって、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンが、ノーマルリーチ変動態様やスーパーリーチ変動態様よりも更に変動時間の長いスペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)であった場合であっても、その変動時間の中で、3回の擬似的な変動演出に振り分けられる。そして、各々の擬似的な変動演出において、その停止図柄としてチャンス目(中ラインL2上の図柄が左から順に「3」「4」「1」)が表示されるので、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110よりスペシャルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
また、3回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定され、高速変動中に予告演出が行われるので、その予告演出にかかる時間に応じて、擬似的な変動演出にかかる時間を長くすることができる。よって、スーパーリーチ変動態様の場合と同様に、スペシャルリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がスペシャルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、スペシャルリーチ変動態様のような変動時間の長い変動パターンから、複数回の擬似的な変動演出に振り分ける場合に、少なくとも1回の擬似的な変動演出にかかる時間を長いものに設定することができるので、擬似的な変動演出の回数を少なくしつつ、スペシャルリーチ変動態様を、そのスペシャルリーチ変動態様に割り当てられた変動時間(50秒)の中で、その変動時間を余すことなく、複数回の擬似的な変動演出に振り分けることができる。よって、1回の始動条件の成立によって行われる抽選に基づいて、通常は、変動演出が1回行われるところ、擬似的な変動演出の振り分けにより、その擬似的な変動演出が頻繁に行われることによって、遊技者に違和感を覚えさせることを抑えることができる。
次に、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」(又は、「AB62H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図12(c)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第1演出の終了後、続いて、第2演出として「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第2演出の終了後、更に、第3演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で3回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。更に、表示用変動パターンコマンドが「AA63H」(又は、「AB63H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様は、図9および図13(c)に示すように、まず、変動演出の開始と共に、第1演出として「予告演出付き外れ変動」態様(変動時間:28秒)で1回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第1演出の終了後、続いて、第2演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で2回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われ、第2演出の終了後、更に、第3演出として「外れ変動」態様(変動時間:11秒)で3回目の擬似的な変動演出が第3図柄表示装置81において行われる。
即ち、これらの場合の擬似的な変動演出の演出態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)である場合(図12(b)参照)と比較して、変動時間が11秒の「外れ変動」態様で行われる2回の擬似的な変動演出と、変動時間が28秒の「予告演出付き外れ変動」態様で行われる擬似的な変動演出との順番が入れ替わったものであり、図12(c)又は(d)に示すように、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」(又は、「AB62H」)の場合および「AA63H」(又は、「AB63H」)の場合の「予告演出付き外れ変動」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)の場合の「予告演出付き外れ変動」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。また、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」(又は、「AB62H」)の場合および「AA63H」(又は、「AB63H」)の場合の「外れ変動」態様は、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)の場合の「外れ変動」態様と同じタイミングで擬似的な変動演出が行われる。
これによって、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」(又は、「AB62H」)および「AA63H」(又は、「AB63H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様も、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」(又は、「AB61H」)で示される擬似的な変動演出の演出態様と同様に、スペシャルリーチ変動態様を複数回の擬似的な変動演出に振り分け、その擬似的な変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がスペシャルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。よって、連続予告演出による期待感を遊技者に対して持たせることができる。また、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110よりスペシャルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
次いで、図13を参照して、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:25秒)、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:40秒)、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:50秒)の詳細について説明する。図13(a)は、第3図柄表示装置81で行われる「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様のタイミングチャートであり、図13(b)は、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様のタイミングチャートであり、図13(c)は、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様のタイミングチャートである。また、図13(a)〜(c)には、それぞれ、通常のノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)、スーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)、スペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)のタイミングチャートも併せて記載している。尚、これら通常のノーマルリーチ変動態様、スーパーリーチ変動態様、スペシャルリーチ変動態様のタイミングは、それぞれ、図10(a)、図11(a)、図12(a)を参照して説明したタイミングと同一であるので、その説明を省略する。
「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:25秒)は、上述したように、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動態様(変動時間:25秒)であり、且つ、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合に設定される、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様で、表示用変動パターンコマンド「AA81H」(又は「AB81H」)に対応した演出態様である。即ち、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンド「AA81H」(又は「AB81H」)が受信されると、表示制御装置114の制御により、第3図柄表示装置81において「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様で変動演出が行われる。
「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:25秒)は、図13(a)に示すように、変動演出が開始されると、第3図柄表示装置81において、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3(図4参照)それぞれの高速変動が開始される。そして、通常のノーマルリーチ変動では、左図柄列Z1の高速変動が9秒間行われるが、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様では、その時間が1秒短縮され、変動演出が開始されてから8秒後に左図柄列Z1が停止される。そして、その1秒後(変動演出開始から9秒後)に右図柄列Z3が停止される。このとき、左図柄列Z1と右図柄列Z2とには、主制御装置110からの停止図柄コマンドに従って、有効ラインL1〜L5(図4参照)の少なくともいずれか1ライン上に同じ図柄が揃うリーチ図柄が表示される。
次いで、通常のノーマルリーチ変動では、右図柄列Z3が停止してから3秒後(即ち、変動演出開始から13秒後)に、中図柄列Z2が高速変動から低速変動に移行するが、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様では、その時間が更に1秒間短縮され、右図柄列Z3が停止してから2秒後(即ち、変動演出開始から11秒後)に、中図柄列Z2の低速変動が開始される。その後、遊技者に対して、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当たり図柄が揃うか否かを見せる演出が、通常のノーマルリーチ変動と同じ12秒間行われ、変動演出開始から23秒後に中図柄列Z2が停止されて、外れリーチ図柄が一旦表示される。即ち、変動演出が開始されてから中図柄列Z2が停止されるまで、通常のノーマルリーチ変動態様よりも変動時間が2秒間短縮されたリーチ変動演出が行われる。
その後すぐに、全図柄列Z1〜Z3に表示された図柄が、いずれもその内容が視認可能な態様で滑るように再び変動を始める再変動が、ノーマルリーチ変動態様を短縮することによって生じた2秒の間で行われる。このように、ノーマルリーチ変動態様が行われた後に再変動が行われることによって、遊技者に対して、全図柄列Z1〜Z3の内容を認識させながら、チャンス目が表示される期待感をより高く持たせることができる。尚、再変動は、図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列だけを、その内容が視認可能な態様で滑るように再び変動を始めるものであってもよい。
また、この場合、中図柄列Z2が停止されたときに第3図柄表示装置81に表示されていた背景図柄やその他の表示図柄が維持されたままの状態で、再変動が行われる。これにより、再変動が表示されることによって、リーチ変動演出に引き続き、何らかの演出が行われる期待感を、遊技者に対して強く持たせることができる。
そして、変動開始から25秒後に、主制御装置110より送信される停止コマンドに従って、全図柄列Z1〜Z3が停止され、停止図柄としてチャンス目(左から順に「3」「4」「1」の図柄)が中ラインL2上に表示される。
このように、ノーマルリーチ変動態様において、高速変動が行われている期間が短縮され、その短縮された時間で再変動が行われて、停止図柄としてチャンス目が表示されるので、主制御装置110によってノーマルリーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、確実に、連続予告演出を行わせることができる。また、ノーマルリーチ変動態様用に用意された画像から画像を取り除いて画像を表示することによって、ノーマルリーチ変動態様にかかる時間を短縮する場合、時間の短縮される期間は遊技者に視認困難な高速変動が表示される期間であるので、画像を取り除くことによる変動演出の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。
また、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様は、その連続予告演出の実行が設定される前に、予め主制御装置110によって始動入賞時に行われる抽選に基づいて決定されるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合、その停止図柄はリーチ図柄となり、チャンス目を表示させることによって行われる連続予告演出を、そのままでは実行することができない。そこで、ノーマルリーチ変動態様でチャンス目を表示されるために、ノーマルリーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「1」で停止させて、中図柄列Z1を低速表示させた場合、左右の図柄列Z1,Z3の図柄が揃っていない状態で中図柄列Z1が低速表示されるので、遊技者に対して、奇妙な印象を与えてしまう。また、ノーマルリーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「3」で停止させてリーチ図柄を表示させた後、中図柄列Z2の停止前に、右図柄列Z3を滑るようにして再び変動表示させるスベリ演出を行って右図柄列Z3に図柄「1」を表示させた場合、遊技者のリーチに対する期待感を阻害してしまうと共に、非常に間延びした演出となるので、遊技者に飽きられてしまう。
これに対し、本実施形態では、ノーマルリーチ変動態様によってリーチ図柄を表示させた後、再変動を行わせ、その停止図柄としてチャンス目を表示させるので、主制御装置110によって決定された変動演出の演出態様がノーマルリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出の実行を設定することができる。また、連続予告演出の実行が設定されても、ノーマルリーチ変動態様で変動演出を行うことができるので、遊技者の楽しみにしているリーチ変動態様で変動演出が行われることによって、遊技者を満足させることができる。
また、ノーマルリーチ変動態様によって外れリーチ図柄が表示された後に再変動が行われるので、ノーマルリーチ変動態様によって大当たり図柄が表示されなくても、遊技者に対して、何らかの演出が行われる期待感を持たせることができる。そして、再変動の停止図柄としてチャンス目を表示させることにより連続予告演出が行われることによって、遊技者に対して、後の変動演出後に大当たりとなる期待感を抱かせることができる。
「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:40秒)は、上述したように、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動態様(変動時間:40秒)であり、且つ、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合に設定される、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様で、表示用変動パターンコマンド「AA82H」(又は「AB82H」)に対応した演出態様である。即ち、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンド「AA82H」(又は「AB82H」)が受信されると、表示制御装置114の制御により、第3図柄表示装置81において「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様で変動演出が行われる。
また、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:50秒)は、上述したように、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動態様(変動時間:50秒)であり、且つ、演出態様カウンタ223fの値が「0」である場合に設定される、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様で、表示用変動パターンコマンド「AA83H」(又は「AB83H」)に対応した演出態様である。即ち、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンド「AA83H」(又は「AB83H」)が受信されると、表示制御装置114の制御により、第3図柄表示装置81において「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様で変動演出が行われる。
これら「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:40秒)および「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様(変動時間:50秒)は、図13(b)および(c)に示すように、変動演出が開始されてから中図柄列Z2の低速変動が開始されるまでのタイミングが、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様と同じタイミングで行われる。即ち、左図柄列Z1の高速変動に係る時間が、通常のスーパーリーチ変動態様またはスペシャルリーチ変動態様よりも1秒短縮され、変動演出が開始されてから8秒後に左図柄列Z1が停止される。また、右図柄列Z3が停止してから、中図柄列Z2の低速変動が開始されるまでの時間が、通常のスーパーリーチ変動態様またはスペシャルリーチ変動態様よりも更に1秒間短縮され、右図柄列Z3が停止してから2秒後(即ち、変動演出開始から11秒後)に、中図柄列Z2の低速変動が開始される。そして、遊技者に対して、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、大当たり図柄が揃うか否かを見せる演出が、通常のスーパーリーチ変動態様と同じ27秒間、または、通常のスペシャルリーチ変動態様と同じ37秒間行われ、変動演出開始から38秒後または48秒後に、中図柄列Z2が停止されて、外れリーチ図柄が一旦表示される。即ち、変動演出が開始されてから中図柄列Z2が停止されるまで、通常のスーパーリーチ変動態様またはスペシャルリーチ変動態様よりも変動時間が2秒間短縮されたリーチ変動演出が行われる。
また、リーチ変動演出が行われたすぐ後に、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様と同様に、全図柄列Z1〜Z3に表示された図柄が、いずれもその内容が視認可能な態様で滑るように再び変動を始める再変動が、スーパーリーチ変動態様またはスペシャルリーチ変動態様を短縮することによって生じた2秒の間で行われる。尚、再変動は、図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列だけを、その内容が視認可能な態様で滑るように再び変動を始めるものであってもよい。そして、変動開始から40秒後また50秒後に、主制御装置110より送信される停止コマンドに従って、全図柄列Z1〜Z3が停止され、停止図柄としてチャンス目(左から順に「3」「4」「1」の図柄)が中ラインL2上に表示される。
このように、スーパーリーチ変動態様またはスペシャルリーチ変動態様においても、高速変動が行われている期間が短縮され、その短縮された時間で再変動が行われて、停止図柄としてチャンス目が表示されるので、主制御装置110によってスーパーリーチ変動態様あるいはスペシャルリーチ変動に割り当てられた時間の中で、確実に、連続予告演出を行わせることができる。また、その他、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様が設定された場合と同様の効果を奏することができる。
図5に戻って、説明を続ける。RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)や、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグ(図示せず)を有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置のコマンド判定処理(図24参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理のS1002、S1005、S1007、S1010の処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。また、変動開始フラグは、主制御装置110から出力された変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図24のS1003参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図26のS1203参照)。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを有している。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81と扉用ソレノイド87aとが接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。また、MPU231は、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて扉87の開閉(扉用ソレノイド87aの励磁)を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、振り分け数カウンタ233a、第1演出レジスタ233b、第2演出レジスタ233c、第3演出レジスタ233dを有している。
振り分け数カウンタ233aは、表示用変動パターンコマンドに基づき、1つの変動演出を複数回の擬似的な変動演出に振り分けて第3図柄表示装置81に変動演出を表示させる場合に、その振り分けられた擬似的な変動演出の実行回数を計数するためのカウンタである。表示制御装置114は、表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、その受信した表示用変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示させる変動演出の演出態様を設定する擬似変動振分処理(図31および図32参照)の中で、振り分け数カウンタ233aの値を設定する。
そして、3回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」〜「AA63H」、「AB61H」〜「AB63H」である場合)は、振り分け数カウンタ233aの値を「2」に設定する(図31のS1707参照)。また、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」〜「AA43H」、「AB41H」〜「AB43H」、「AA51H」〜「AA53H」、「AB51H」〜「AB53H」である場合)は、振り分け数カウンタ233aの値を「1」に設定する(図32のS1714およびS1719参照)。また、擬似的な変動演出に振り分けられない場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA81H」〜「AA83H」、「AB81H」〜「AB83H」である場合)は、振り分け数カウンタ233aの値を「0」に設定する(図31のS1704参照)。
表示制御装置114は、変動演出が終了される毎に、振り分け数カウンタ233aを参照し、その値が0以外であれば、変動演出設定処理(図33参照)を実行して、次に行うべき擬似的な変動演出の演出態様の設定を行い、その新たに設定された演出態様で擬似的な変動演出を第3図柄表示装置81に表示させる。また、振り分け数カウンタ223aは、変動演出設定処理(図33参照)の中で、変動演出の演出態様が設定される度に、更新される(図33のS1809参照)。この振り分けカウンタ233aの更新は、振り分けカウンタ233aの値が0以外であれば、その値を1減らし、振り分けうカウンタ233aの値が0であれば、その値を保持することによって行われる。これにより、演出態様が設定され、第3図柄表示装置81によって表示された擬似的な変動演出の回数を計数することができると共に、表示用変動パターンコマンドを受信した場合に設定される振り分け数カウンタ233aの値に応じた回数の擬似的な変動演出を、第3図柄表示装置81に対して表示させることができる。
第1演出レジスタ233b、第2演出レジスタ233c、第3演出レジスタ233dは、それぞれ、変動演出の演出態様を設定するための1バイトのレジスタで、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンドが受信された場合に実行される擬似変動振分処理(図31または図32参照)の中で、その受信した表示用変動パターンコマンドに基づいて、それぞれのレジスタが設定される。
このとき、3回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」〜「AA63H」、「AB61H」〜「AB63H」である場合)は、1回目の擬似的な変動演出の演出態様が第3演出レジスタ233dに設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様が第2演出レジスタ233cに設定され、3回目の擬似的な変動演出の演出態様が第1演出レジスタ233bに設定される。2回の擬似的な変動演出に振り分けられる場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」〜「AA43H」、「AB41H」〜「AB43H」、「AA51H」〜「AA53H」、「AB51H」〜「AB53H」である場合)は、1回目の擬似的な変動演出の演出態様が第2演出レジスタ233cに設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様が第1演出レジスタ233bに設定される。また、擬似的な変動演出に振り分けられない場合(例えば、表示用変動パターンコマンドが「AA81H」〜「AA83H」、「AB81H」〜「AB83H」である場合)は、変動演出の演出態様が第1演出レジスタ233bに設定される。
そして、擬似変動振分処理(図31または図32参照)の中で設定された第1演出レジスタ233b、第2演出レジスタ233c、第3演出レジスタ233dは、変動演出設定処理(図33参照)の中で参照され、それぞれのレジスタに対応する変動演出の演出態様が、そのレジスタの値に応じて設定される。例えば、第1演出レジスタ233b、第2演出レジスタ233c、第3演出レジスタ233dの値が「10H」に設定された場合は、そのレジスタに対応する変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、「11H」に設定された場合は「外れ変動+1秒延長」態様が設定され、「12H」に設定された場合は「外れ変動+1.5秒延長」態様が設定され、「13H」に設定された場合は「外れ変動+スベリ演出」態様が設定され、「14H」に設定された場合は「予告演出付き外れ変動」態様が設定される。また、第1演出レジスタ233b、第2演出レジスタ233c、第3演出レジスタ233dの値が「21H」に設定された場合は、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様が設定され、「22H」に設定された場合は、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様が設定され、「23H」に設定された場合は、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様が設定される。
その他、ワークRAM233は、図示されないフラグとして、演出許可がされているか否かを示す演出許可フラグ、変動演出を開始すべきか否かを示す変動開始フラグ、変動演出中であるか否かを示す変動中フラグ、変動表示を停止すべきか否かを示す停止フラグを有している。なお、演出許可フラグは、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを、音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ(図28のS1402参照)、電源断の発生によりオフされる(図示せず)。変動開始フラグは、音声ランプ制御装置113によって設定された変動演出の態様を指示する表示用変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合にオンされ(図28のS1404参照)、第3図柄表示装置81において変動演出が開始されるとオフされる(図30のS1603参照)。変動中フラグは、第3図柄表示装置81において変動演出が開始されるとオンされ(図30のS1604参照)、変動演出が停止されるとオフされる(図30のS1611参照)。また、停止フラグは、変動演出の停止を指示する停止コマンドを、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110から受信した場合にオンされ(図28のS1406参照)、変動演出が停止されるとオフされる(図30のS1611参照)。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や第3図柄)などの演出用のデータを圧縮された形式で記憶したメモリである。ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される解凍後の変動演出用のデータ(以下、「変動演出データ」と称する。)を記憶するためのメモリである。このとき、ビデオRAM234は、変動演出データの内容を、それぞれ変動の開始から終了までの経過時間に対応させて記憶する。これにより、変動演出が開始されてからの経過時間(変動経過時間)に対応した変動演出データを抽出することができる。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きを介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図16参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図14を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、第2図柄表示装置83の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図16参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図19参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜699)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜699の値を取り得るカウンタの場合は699)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜699の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜699の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図19参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図16参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。そして、大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定する。また、この大当たり乱数テーブルは、低確率時(確変中ではない期間)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜9)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜9の値を取り得るカウンタの場合は9)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
よって、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は外れ時のものとなる。
一方で、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ保留球格納エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜699の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値「7,307」が、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている。一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている。
また、本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜9の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2において、乱数の値が「6,7,8,9」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第1の確変大当たり)であり、一方で、第1当たり種別カウンタC2の値が「4,5」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第2の確変大当たり)であり、また、第1当たり種別カウンタC2の値が「0,1,2,3」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる時短大当たりである。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、3種類の当たり種別(第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、時短大当たり)が決定されるように構成されている。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜89と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜79と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口64への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図16参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図19参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図16参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、図15から図21のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図19は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では699)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、699,9,99,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図20参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、更に、定期的に実行されるその他の処理を実行した後(S506)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
ここで、図20のフローチャートを参照して、S504の処理で実行される始動入賞処理を説明する。図20は、タイマ割込処理(図19参照)の中で実行される始動入賞処理(S504)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。ここでは、第1入球口64への球の入賞を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。即ち、1のタイマ割込処理(1回目のタイマ割込処理)で実行されるS601の処理によって第1入球口64に対応して設けられた第1入球口スイッチ(図示せず)がオフであることが検出された後、続くタイマ割込処理(2回目のタイマ割込処理)で実行されるS601の処理によって第1入球口スイッチがオンであることが検出され、さらに続くタイマ割込処理(3回目のタイマ割込処理)で実行されるS601の処理によって第1入球口スイッチがオンであることが検出された場合に、第1入球口64に球の入賞があったことを検出する。これにより、ノイズの影響によって第1入球口スイッチの出力が変動した場合に、球の入賞の誤検出を防ぐことができる。
次いで、球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S601:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。そして、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603以降の各処理(保留回数Nの加算処理、各種カウンタの取得処理、連続予告演出の表示を許可するか否かの判定処理、保留回数コマンド生成処理など)をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。一方、第1入球口64への入賞があり(S601:Yes)、且つ、保留回数N<4であれば(S602:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)を1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。
次いで、S604の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S605)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値と、ROM202に格納された大当たり乱数テーブル(図示せず)によって示される大当たりとなる乱数の値(当たり値)とが一致するか否かによって判別される。ここで、大当たり乱数テーブルは、上述したように、低確率時用大当たり乱数テーブルと高確率時用大当たり乱数テーブルが用意されており、今回の始動入賞によって保留される保留球によって変動演出されるときにパチンコ機10が取り得る遊技状態(モード)に基づいて、いずれの大当たり乱数テーブルを使用するかが決定される。
即ち、パチンコ機10の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率時には、低確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜699のうち「7,307」が当たり値として設定される。また、高確率時には、高確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値として設定される。S605の処理では、S604の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
S605の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S605:Yes)、次いで、S604の処理において格納された第1当たり種別カウンタC2の値を確認し、大当たり時の表示態様として設定される3つの種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「第1の確変大当たり(15R確変大当たり)」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「第2の確変大当たり(2R確変大当たり)」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」のうち、大当たり時の表示態様が第1の確変大当たり(15R確変大当たり)か否かを判別する(S606)。ここでは、上述したように、第1当たり種別カウンタC2の値が、数値0〜9のうち「6,7,8,9」であった場合に第1の確変大当たり(15R確変大当たり)と判別する。
そして、第1の確変大当たり(15R確変大当たり)と判別された場合(S606:Yes)、保留回数コマンドの上位バイトを「73H」に設定して(S607)、S611の処理へ移行する。これにより、第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図6に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「1」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定される。
このように、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合は、連続予告許可フラグの値が「1」に設定されるので、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示されれば、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。また、連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定されるので、音声ランプ制御装置113において、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル222a1を選択させることができる。また、この連続予告後遊技状態フラグによって、音声ランプ制御装置113に対し、連続予告演出後の遊技状態を考慮して、連続予告演出開始の決定判断を行わせることができる。
一方、S605の処理の結果、大当たりではないと判別された場合(S605:No)、次いで、S604の処理において格納された停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、外れ時の表示態様として第3図柄表示装置81において表示させる演出が、前後外れリーチであるか否かを判別する(S608)。上述したように、停止パターン選択カウンタC3の値が、数値0〜99のうち、「98,99」であった場合に前後外れリーチと判別する。そして、前後外れリーチであると判別された場合(S608:Yes)、保留回数コマンドの上位バイトを「72H」に設定して(S609)、S611の処理へ移行する。これにより、第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図6に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「1」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される。
このように、抽選の結果が外れであっても、表示態様が遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に、連続予告許可フラグの値が「1」に設定されるので、連続予告演出が第3図柄表示装置81に表示されれば、前後外れリーチの変動表示が終わるまで、遊技者に対し高い期待感を持たせることができる。また、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定されるので、音声ランプ制御装置113において、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、外れ時連続予告判定テーブル222a1を選択させることができる。
また、S606の処理の結果、大当たり時の表示態様が第1の確変大当たり(15R確変大当たり)ではないと判別された場合(S606:No)、及び、S608の処理の結果、外れ時の表示態様が前後外れリーチではないと判別された場合(S608:No)、保留回数コマンドの上位バイトを「70H」に設定して(S610)、S611の処理へ移行する。第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図6に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「0」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される。これにより、このような場合には第3図柄表示装置81に連続予告演出が行われないので、連続予告演出が表示された場合には、その結果として第3図柄表示装置81に表示される表示態様が、必ず15R確変大当たり、若しくは、前後外れリーチとすることができる。よって、連続予告演出が表示された場合に遊技者に対して与える期待感をより高いものにすることができる。
S611の処理では、保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)を保留回数コマンドの下位バイトとして設定する。そして、始動入賞処理を終了し、タイマ割込処理へ戻る。これにより、上位バイトの第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成され、下位バイトが保留回数Nで構成された、図6に示す保留回数コマンドが生成される。
尚、S607、S609、S610、S611の各処理によって設定された保留回数コマンドは、一旦RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに格納され、主制御装置110のメイン処理の中で、音声ランプ制御装置113に送信される(図16のS201参照)。
このように、主制御装置110のMPU201により始動入賞処理が実行されることによって、主制御装置110では、始動入賞された球に対する抽選の結果、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合だけでなく、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。これにより、音声ランプ制御装置113では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができ、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。よって、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。
図21は、NMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出発射制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図15を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合の立ち上げ処理について説明する。図15は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS112へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS112へ移行する。なお、図16のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S112の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S112)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S113,S114)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S113,S114)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S113,S114)を実行する。RAMの初期化処理(S113,S114)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S113)、その後、RAM203の初期値を設定する(S114)。RAM203の初期化処理の実行後は、S110の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S109)、S110の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S110の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S111)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図16を参照して、上記した立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図16は、主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、前回の処理で更新され、RAM234に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S201)。具体的には、タイマ割込処理(図19参照)におけるS501のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、始動入賞処理(図20参照)におけるS607,S609,S610,S611の処理で設定された保留回数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、変動処理の詳細は図17を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置83による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83の表示部83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、上述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では699、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S202の処理と同一の方法によって実行する(S210)。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図21のNMI割込処理が実行されたということなので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図17を参照して、変動処理(S204)について説明する。図17は、メイン処理(図16参照)の中で実行される変動処理(S204)を示すフローチャートである。この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、保留回数カウンタ203aの値(主制御装置110において保留されている変動表示の保留回数N)が0よりも大きいか否かを判別する(S303)。保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)が0であれば(S303:No)、そのまま本処理を終了する。保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)が0でなければ(S303:Yes)、保留回数カウンタ203aの値(保留回数N)を1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S306)。なお、変動開始処理については、図18を参照して後述する。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S307)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S307:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S308)。
本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は4m秒毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S307:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S309)。停止図柄の設定は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に第1の確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する15R確変大当たり)となる図柄か、第2の確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する2R確変大当たり)となる図柄か、時短大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となる図柄かが決定される。本実施形態では、大当たり後に第1の確変大当たりになる場合には青色のLEDを点灯させ、第2の確変大当たりになる場合には赤色のLEDを点灯させ、時短大当たりになる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S309の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S310)。音声ランプ制御装置113は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動表示が終了する。
次に、図18を参照して、変動開始処理について説明する。図18は、変動処理(図17参照)の中で実行される変動開始処理(S306)を示したフローチャートである。この変動開始処理は、保留球格納エリアの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づき、「大当たり」又は「外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出パターンを決定する。
変動開始処理(S306)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する抽選(当否判定)処理を行う(S401)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる状態(モード)が通常の低確率時には第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜699のうち「7,307」が当たり値であり、高確率時には「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値である。S401の処理では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
そして、S401の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値を確認して、大当たり時の表示態様が設定される(S402)。S402の処理では、第1当たり種別カウンタC2によって設定される大当たり後の移行状態、即ち、大当たり後に高確率状態の1つである第1の確変大当たり(15R確変大当たり))へ移行するか、別の高確率状態である(第2の確変大当たり(2R確変大当たり))へ移行するか、低確率状態(時短大当たり)へ移行するか、に基づいて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、その大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置81で停止表示される大当たりの停止図柄が設定される。即ち、S402の処理により大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄が設定される。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜9のうち、「0,1,2,3」の場合は、以後、低確率状態(時短大当たり)に移行し、「4,5」の場合は、以後、高確率状態(第2の確変大当たり(2R確変大当たり))に移行し、「6,7,8,9」の場合は、以後、高確率状態(第1の確変大当たり(15R確変大当たり))に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S403)。S403の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様が設定される(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施形態では、上述したように、高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S405)、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S403の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
S403の処理またはS405の処理が終わると、次に、S403又はS405の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S406)、S402又はS404の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定する(S407)。これらの変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図16)のS201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。そして、S407の処理が終わると、変動処理へ戻る。
次に、図22から図27を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図22を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図22は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を示したフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S915の電源断処理(図23参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S802)。図23を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図23のS912参照)、S915の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S915の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S802:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S803)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S806の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S803:Yes)、S804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S803:No)、S808へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S803:Yes)、S804へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S803:No)、S808へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S802:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S915の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS804へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S804の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S804)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S805:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S806)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S805:No)、RAM223の異常を報知して(S807)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良い。
S808の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S808)。電源断フラグはS915の電源断処理の実行時にオンされる(図23のS914参照)。つまり、電源断フラグは、S915の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS915の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S808:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S809)、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS804からS806の処理を経由してS808の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S808:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS809をスキップして、処理をS810へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S810)、割込み許可を設定して(S811)、メイン処理へ移行する。
なお、S809のクリア処理をスキップするのは、S804からS806の処理を経由してS808の処理へ至った場合には、S804の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図23を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図23は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S901)、1m秒以上経過していなければ(S901:No)、S902〜S909の処理を行わずにS910の処理へ移行する。S901の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S902〜S909が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S910の変動表示処理における演出態様カウンタ223fの更新処理(図26のS1201参照)やS911のコマンド判定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S911の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S901の処理で1m秒以上経過していれば(S901:Yes)、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS907の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S902)、その後電源投入報知処理を実行する(S903)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS904の処理へ移行する。
S904の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S905)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、保留回数カウンタ223aの値に応じて保留ランプ85を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S906)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。例えば、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S906の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理が実行され(S907)、その後音編集・出力処理が実行される(S908)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S908の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S909)、S910の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS907のランプ編集処理が実行される。なお、S908の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S910の処理では、第3図柄表示装置81における変動演出(変動表示)の演出態様を設定し、表示制御装置114に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。この変動表示処理の詳細については、図26を参照して後述する。そして、変動表示処理の後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S911)。このコマンド判定処理の詳細については、図24を参照して後述する。
S911の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S912)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S912:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S914)、電源断処理を実行する(S915)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S916)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S912の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S912:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S913)、RAM223が破壊されていなければ(S913:No)、S901の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S913:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図24を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理について説明する。図24は、コマンド判定処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図23のS911参照)、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドの内容を判定する処理である。また、この処理は、主制御装置110から保留回数コマンドを受信した場合に、連続予告判定処理(図25参照)を実行し、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定も行う。
コマンド判定処理では、まず、連続予告演出の開始の決定判断に用いる連続予告判定カウンタ223bを更新する(S1001)。具体的には、連続予告判定カウンタ223bの値をRAM223から読み出し、それに1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では127)に達した際、0にクリアする。そして、連続予告判定カウンタ223bの更新値を、連続予告判定カウンタ223bに格納する。
次いで、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。そして、変動パターンコマンドを受信したと判別された場合(S1002:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグをオンし(S1003)、また、変動パターンコマンドから変動時間を抽出して(S1004)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動時間は、RAM223に記憶され、後述の変動表示処理(図26参照)において変動演出の態様を設定する場合に用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S1002:No)、次いで、主制御装置110より停止図柄コマンドを受信したか否かを判別する。そして、停止図柄コマンドを受信したと判別された場合(S1005:Yes)、停止図柄コマンドから停止図柄(第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、時短大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれか)を抽出して(S1006)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止図柄は、RAM223に記憶される。そして、後述の変動表示処理(図26参照)において、抽出された停止図柄と各カウンタの値から、実際に第3図柄表示手段で表示する停止図柄を設定し、この設定された停止図柄を表示用停止図柄コマンドによって表示制御装置114に通知する。
一方、停止図柄コマンドを受信していないと判別された場合(S1005:No)、次いで、主制御装置110より保留回数コマンドを受信したか否かを判別する(S1107)。このS1107における判別処理では、主制御装置110より受信したコマンドの上位バイトの第7ビット〜第4ビットが「0111」(2進数)であれば、主制御装置110より保留回数コマンドを受信した、と判断する。そして、保留回数コマンドを受信したと判別された場合(S1007:Yes)、保留回数コマンドの下位バイトに格納された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(即ち、主制御装置110に保留された変動演出の保留回数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aに格納する(S1008)。
ここで、保留回数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S1008の処理によって、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値を主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値が主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置113の保留回数カウンタ223aの値を修正し、主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値に合わせることができる。
S1008の処理の後、連続予告判定処理を実行して(S1009)、メイン処理に戻る。この連続予告判定処理によって、保留回数コマンドにより主制御装置110から連続予告演出の許可が通知された場合、実際に連続予告演出を開始するか否かの判定が行われる。この連続予告判定処理の詳細については、図25を参照して、後述する。
一方、S1007の処理の結果、保留回数コマンドを受信していないと判別された場合(S1007:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判別し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1010)、メイン処理に移行する。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信する。
次に、図25を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告判定処理について説明する。図25は、連続予告判定処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理の中で実行されるもので(図24のS1009参照)、上述したように、保留回数コマンドによって、主制御装置110から連続予告演出の許可が通知された場合、実際に連続予告演出を開始するか否かの判定を行う。
連続予告判定処理では、まず、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)が1か否かを判別し(S1101)、1ではない(即ち、0である)と判別された場合(S1101:No)、主制御装置110が連続予告演出を行ないとの判断を行っているので、以降の処理を省略して、コマンド判定処理に戻る。一方、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が1であると判別された場合(S1101:Yes)、主制御装置110が連続予告演出を許可するとの判断を行っているので、続くS1102以降の処理で連続予告演出を開始するか否かを決定する。
まず、S1102〜S1110の処理は、上述した、以下の(条件1)〜(条件3)のうちいずれか1つを満足するか否かを判定する処理で、(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しない場合は、連続予告演出の開始を決定せずに、コマンド判定処理に戻る。ここで、(条件1)は、主制御装置110に保留された変動演出において連続予告演出の実行が設定されていないことであり、(条件2)は、主制御装置110に保留された変動演出の少なくとも一部において連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の遊技状態が「大当たり」となり、更に、保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する(即ち、保留回数カウンタ223aの値と連続予告回数カウンタ223cの値との差が3以上である)ことであり、(条件3)は、主制御装置110に保留された変動演出の少なくとも一部において連続予告演出の実行が設定されており、その連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の遊技状態が「外れ」となり、更に、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であることである。
S1102の処理では、保留回数カウンタ223aの値を変数Aに代入し、次いで、連続予告回数カウンタ223cの値を変数Bに代入する(S1103)。また、RAM223に状態フラグを設け、初期値として「0」を設定する(S1104)。この状態フラグは、上述した(条件3)を満足するか否かを示すフラグで、(条件3)を満足すると判定された場合、「1」に設定される。そして、詳細については後述するが、連続予告演出の開始が決定された場合に、この状態フラグが「1」に設定されていれば、即ち、(条件3)を満足する状態で連続予告演出の開始が決定されると、新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様を特別態様として設定する処理が行われる(S1118〜S1121参照)。
S1104の処理の後、変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223c)の値が0であるか否かを判別し(S1105)、変数Bの値が0であると判別される場合(S1105:Yes)、主制御装置110に保留された変動演出において連続予告演出の実行が設定されておらず、上述の(条件1)を満足すると判断できるので、S1111の処理へ移行し、S1111以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かが決定される。
一方、変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223c)の値が0でない、即ち、1以上であると判別される場合(S1105:No)、主制御装置110に保留された変動演出の少なくとも一部において連続予告演出の実行が設定されていると判断できるので、次いで、連続予告後状態フラグ223dの値が1か否かを判別する(S1106)。そして、連続予告後状態フラグ223dの値が1である場合(S1106:Yes)、連続予告演出の実行が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態となるので、更に、変数A(即ち、保留回数カウンタ223a)の値と変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223c)の値との差を計算し、その差を変数Cに代入して(S1107)、その変数Cが3以上であるか否かを判別する(S1108)。その結果、変数Cが3以上であると判別される場合(S1108:Yes)、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、現時点で連続予告演出の実行が設定されている最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在すると判断できる。よって、S1105の処理、S1106の処理、及び、S1108の処理の結果から、上述した(条件2)を満足すると判断できるので、S1111の処理へ移行し、S1111以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かが決定される。
一方、S1108の処理の結果、変数Cが3以上ではない(即ち、3未満である)と判別される場合は、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、現時点で連続予告演出の実行が設定されている最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在しないので、S1105の処理、S1106の処理、及び、S1108の処理の結果から、上述した(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しないと判断できる。よって、この場合は、以降の処理を省略し、連続予告演出の開始を決定せずに、コマンド判定処理に戻る。
ここで、連続予告後状態フラグ223dの値が1である場合(S1106:Yes)、現時点で設定されている連続予告演出が行われた後の変動演出によって、パチンコ機10の遊技状態が一旦「大当たり」状態となるので、遊技者にとって、連続予告演出による期待感がこの「大当たり」によって一旦途切れることになるが、(条件2)を満足すれば、受信した保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する。よって、そのような場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始を決定すれば、「大当たり」後に行われる2以上の変動演出において、必ず停止図柄としてチャンス目を表示させることができる。よって、遊技者に対して連続予告演出を容易に認識させたり、遊技者が連続予告演出に対して感じる期待感を強めることができる。
これに対し、S1106の処理の結果、連続予告後状態フラグ223dの値が1ではない(即ち、0である)場合(S1106:No)、連続予告演出の実行が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態となるので、更に、主制御装置110より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値が1であるか否かを判別する(S1109)。そして、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値が1である場合(S1109:Yes)、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」であると判断できる。よって、S1105の処理、S1106の処理、及び、S1109の処理の結果から、上述した(条件3)を満足すると判断できるので、S1104の処理によってRAM223に設けられた状態フラグを「1」に設定し、(条件3)が満たされていることを示した後(S1110)、S1111の処理へ移行する。そして、S1111以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かが決定される。
一方、S1109の処理の結果、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値が1でない(即ち、0である)と判別される場合は(S1109:No)、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「外れ」であるので、S1105の処理、S1106の処理、及び、S1109の処理の結果から、上述した(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しないと判断できる。よって、この場合は、以降の処理を省略し、連続予告演出の開始を決定せずに、コマンド判定処理に戻る。
ここで、連続予告後状態フラグ223dの値が0である場合(S1106:No)、現時点で設定されている連続予告演出が行われた後の変動演出によって、パチンコ機10の遊技状態が一旦「外れ」状態となる。このような状況において、保留回数コマンドによって新たに許可が通知された連続予告演出後の遊技状態が「大当たり」となる場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始を決定されるので、現時点で設定されている連続予告演出が行われた後に、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となった場合に、更に、連続予告演出が行われて、再び「外れ」状態となるのを防ぐことができる。よって、連続予告演出後に「外れ」状態となる場合が連続して発生するのを抑制することができる。また、連続予告演出が行われた後に「外れ状態」となり、引き続いて連続予告演出が行われた場合に、遊技者に「大当たり」となる期待感を強く持たせることができ、遊技者に対して遊技機を継続する動機付けを与えることができる。
このように、S1102〜S1110の処理では、上述した(条件1)〜(条件3)のうちいずれか1つを満足するか否かを判定し、(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しない場合は、連続予告判定処理を終了して、コマンド判定処理に戻る。これにより、(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しない場合は、連続予告演出開始の決定を行うS1111以降の処理が実行されないので、確実かつ容易に、連続予告演出開始の決定が行われないようにすることができる。また、S1111以降の処理が省略されるので、音声ランプ制御装置113における処理負担の増加を抑制することができる。
次いで、S1111〜S1113の処理では、2つある連続予告判定テーブル222a(大当たり時連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続予告判定テーブル222a2)の中から、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブル(図7参照)を選択する。
まず、S1111の処理では、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)が1か否かを判別し、1であれば(S1111:Yes)、連続予告演出終了後の遊技状態が大当たりであるので、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル222a1を選択する(S1112)。一方、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)が1でない(即ち、0である)と判別された場合(S1111:No)、連続予告演出終了後の遊技状態が外れであるので、使用する連続予告判定テーブル(図7参照)として、外れ時連続予告判定テーブル222a2を選択する(S1113)。
S1111〜S1113の処理により連続予告判定テーブルが選択されると、その選択された連続予告判定テーブル(大当たり時連続予告判定テーブル222a1または外れ時連続予告判定テーブル222a2)から、保留回数カウンタ223aの値(即ち、主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数)に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その連続予告決定範囲と連続予告判定カウンタ223bとを比較する(S114)。そして、連続予告判定カウンタ223bの値が連続予告決定範囲に含まれるか否かを判別することによって、連続予告演出を開始するか否かを判別する(S1115)。
その結果、連続予告判定カウンタ223bの値が連続予告決定範囲に含まれず、連続予告演出を開始しないと判別された場合(S1115:No)、S1116以降の処理をスキップして、メイン処理に戻る。即ち、連続予告回数カウンタ223cの設定はそのまま保持される。従って、連続予告判定カウンタ223bによって変動演出予告を行う設定がされた保留球が存在する場合は、その保留球に対して連続予告演出が行われ、そのような保留球が存在しない場合には、連続予告演出は行われない。
一方、連続予告判定カウンタ223bの値が連続予告決定範囲に含まれ、連続予告演出を開始すると判別された場合(S1115:Yes)、連続予告回数カウンタ223cに保留回数カウンタ223aの値を設定し(S1116)、また、連続予告後状態フラグ223dに保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)の値を設定する(S1117)。ここで、S1116の処理により、連続予告回数カウンタ223cに保留回数カウンタ223aの値を設定することにより、今回受信された保留回数コマンドによって示される保留球より以前に保留された保留球の全てにおいて、その保留球における変動演出と共に、連続予告演出の実行が設定される。換言すれば、今回受信した保留回数コマンドによって通知される保留球よりも前に保留された保留球に対応する全ての変動演出にわたって、第3図柄表示装置81にチャンス目を表示させることができる。
また、S1117の処理により、連続予告後状態フラグ223dに保留回数コマンドに含まれる連続予告後遊技状態フラグの値が設定されるので、S1116の処理により設定された連続予告演出が終了した後の変動演出によって得られるパチンコ機10の遊技状態を保持しておくことができる。そして、再び連続予告判定処理が実行された場合に、S1106の処理によって、ここで設定された連続予告後状態フラグ223dの値を用いて、上述した(条件2)または(条件3)を満足するか否かを判断することができる。
S1117の処理の後、次いで、S1104の処理によりRAM223に設けられた状態フラグが1か否かを判別し(S1118)、状態フラグが1である場合は(S1118:Yes)、(条件3)を満足する状態で連続予告演出の開始が決定されたと判断できるので、続くS1119〜S1121の処理では、今回新たに連続予告演出の実行が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様として、特別態様に設定する。
即ち、変数Bによって示される連続予告態様フラグ223eの第Bビットを1に設定し(S1119)、第(B+1)保留球に対応する変動演出に対して実行が設定された連続予告演出の演出態様として、特別態様に設定する。次いで、変数Bに1を加算し(S1120)、その1加算された変数Bの値が、変数Aの値と等しいか否かを判別する(S1121)。そして、1加算された変数Bの値が、変数Aの値と等しくない場合は(S1121:No)、S1119の処理へ回帰し、S1119〜S1121の処理が再び実行される。一方、1加算された変数Bの値が、変数Aの値と等しい場合は(S1121:Yes)、コマンド判定処理に戻る。
ここで、S1118の処理からS1119の処理へ移行するときの変数Bの値は、S1103の処理によって代入された(S1116の処理により新たな値が設定される前の)連続予告回数カウンタ223cの値であり、即ち、過去に連続予告演出が設定された変動演出の数を表す。また、変数Aの値は、S1102の処理によって代入された保留回数カウンタ223aの値であり、現時点で主制御装置110に保留されている変動演出(保留球)の数を表す。よって、変数Bの値と変数Aの値とが等しくなるまで、S1119〜S1121の処理が繰り返し行われることによって、過去に連続予告演出が設定された変動演出よりも後に保留された変動演出(即ち、今回新たに連続予告演出の実行が設定された変動演出)における連続予告演出の演出態様が、特別態様に設定される。
このように、上述した(条件3)を満足することによって連続予告演出の開始が決定された場合は、新たに連続予告演出が設定された変動演出(保留球)における連続予告演出の演出態様が特別態様として設定されることにより、過去に設定された連続予告演出が行われた結果として、パチンコ機10の遊技状態が「外れ」状態となっても、その後に、新たに設定された連続予告演出が特別態様で実行されるので、その特別態様によって、遊技者に対し「大当たり」となる期待感を強く持たせることができる。
次に、図26を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示処理について説明する。図26は、変動表示処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図23のS910参照)、上述したように、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様を設定し、表示制御装置114に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。
変動表示処理では、まず、演出態様カウンタ223fの更新処理を実行する(S1201)。具体的には、演出態様カウンタ223fの値を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では3)に達した際、0にクリアする。そして、演出態様カウンタ223fの更新値を、RAM223に格納する。
次いで、RAM223に設けられた変動開始フラグがオンか否かを判別する(S1202)。そして、変動開始フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1202:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、この変動表示処理を終了して、メイン処理に戻る。一方、変動開始フラグがオンであると判別された場合(S1202:Yes)、変動開始フラグをオフし(S1203)、コマンド判定処理(図24参照)のS1004の処理において変動パターンコマンドより抽出された変動演出における変動時間を、RAM223より取得する(S1204)。
次に、コマンド判定処理(図24参照)のS1006の処理において停止図柄コマンドより抽出された変動演出の停止時図柄をRAM223より取得し、変動演出後に、パチンコ機10の遊技状態を「大当たり」状態にするか否かを判別する(S1205)。そして、変動演出後に、パチンコ機10の遊技状態を「大当たり」状態にしない場合(S1205:Yes)、更に、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上であるか否かを判別する(S1206)。
その結果、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上である場合(S1206:Yes)、変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されているので、連続予告設定処理(図27参照)を実行し(S1208)、S1209の処理へ移行する。これにより、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様や停止図柄として、主制御装置110より変動パターンコマンドによって指示された変動パターンに代えて、図9に示した演出態様と停止図柄(チャンス目)が設定される。よって、連続予告演出に適した演出態様で変動演出を行うことができると共に、連続予告演出として、変動演出の停止時にチャンス目を表示させることができる。尚、連続予告設定処理の詳細については、図27を参照して、後述する。
一方、S1205の処理の結果、変動演出後に、パチンコ機10の遊技状態を「大当たり」状態にすると判別された場合(S1205:Yes)、及び、S1206の処理の結果、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上ではない(即ち、2未満)であり、変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されていないか、若しくは、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であると判別された場合(S1206:No)は、主制御装置110より変動パターンコマンドによって指示された変動パターン(変動時間)に対応した第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様、及び、停止図柄コマンドによって指示された第3図柄表示装置81における停止図柄を設定し(S1207)、S1209の処理へ移行する。
ここで、S1205の処理により、変動演出後に、パチンコ機10の遊技状態を「大当たり」状態にすると判別された場合は、その変動演出に連続予告演出の実行が設定されているか否かに関わらず、S1207の処理によって、主制御装置110より変動パターンコマンドによって指示された変動パターン(変動時間)に対応した変動演出の演出態様と、停止図柄コマンドによって指示された停止図柄とが設定される。これは、本実施形態において、連続予告演出の実行の設定が、変動演出後の遊技状態を加味することなく行うことによって、その設定を容易に行えるようにしているものであるところ、連続予告演出の実行が設定された変動演出後の遊技状態が「大当たり」である場合、その変動演出の停止図柄として外れ図柄でもあるチャンス目を表示させることができず、また、大当たり図柄の後にチャンス目を表示させると、かえって、遊技者の高揚感を抑制してしまう恐れがある。
そこで、変動演出後に、パチンコ機10の遊技状態を「大当たり」状態にすると判別された場合は、その変動演出に連続予告演出の実行が設定されているか否かに関わらず、主制御装置110より変動パターンコマンドによって指示された変動パターン(変動時間)に対応した変動演出の演出態様と、停止図柄コマンドによって指示された停止図柄とを設定することによって、変動演出により、遊技者に対して「大当たり」への期待感を高く持たせることができる。
また、S1206の処理により、連続予告回数カウンタ223cの値が1の場合は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であるため、停止図柄としてチャンス目の表示は行わず、連続予告回数カウンタ223cの値が0の場合と同様に、主制御装置110から通知された変動演出の態様と合わせて所定の停止図柄が設定される。
次いで、連続予告回数カウンタ223cの更新処理を実行する(S1209)。具体的には、連続予告回数カウンタ223cの値を1減算すると共に、そのカウンタ値が0になった場合、その値を保持する。そして、連続予告回数カウンタ223cの更新値を、RAM223に格納する。
次に、S1210の処理では、S1207又はS1208により設定された第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様を指示する表示用変動パターンコマンドや、第3図柄表示装置81に表示される停止図柄を指示する表示用停止図柄コマンドを表示制御装置114へ送信する(S1210)。表示制御装置114は、これらのコマンドに従って、第3図柄表示装置81の表示を制御する。
そして、保留球の消費(保留球に対応する変動表示の設定の完了)に合わせて、保留回数カウンタ223aの値を1減らし(S1211)、更に、連続予告態様フラグ223eの内容を右1ビットだけシフトさせる共に、空いたビット(第7ビット)に0を挿入して(S1212)、この変動表示処理を終了し、メイン処理に戻る。
次に、図27を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告設定処理について説明する。図27は、連続予告設定処理を示したフローチャートである。この処理は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示処理の中で実行されるもので(図26のS1208参照)、上述したように、変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されている場合、第3図柄表示装置81における変動演出の演出態様や停止図柄として、主制御装置110より変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドによって指示された変動パターンおよび停止図柄に代えて、図9に示した演出態様と停止図柄(チャンス目)とを設定する処理である。
この連続予告設定処理では、まず、S1301〜S1316の処理によって、変動表示処理のS1204の処理によって取得された変動時間と、演出態様カウンタ223fの値とに基づいて、表示制御装置114に対して変動演出の演出態様を指示する表示用変動パターンコマンドを設定する。
S1301の処理では、変動表示処理のS1204の処理によって取得された変動時間が11秒であるか否かを判別する(S1301)。そして、変動時間が11秒である場合は(S1301:Yes)、主制御装置110より指示された変動パターンが外れ変動態様であるので、図9に示すように、演出態様カウンタ223fの値に関わらず、表示用変動パターンコマンドとしてAA01Hを設定し(S1302)、S1317の処理へ移行する。これにより、表示制御装置114では、変動表示の演出態様として、「外れ変動」態様が設定される。
一方、変動時間が11秒ではない場合(S1301:No)、次いで、演出態様カウンタ223fの値が0であるか否かを判別し(S1303)、演出態様カウンタ223fの値が0である場合(S1303:Yes)、更に、変動表示処理のS1204の処理によって取得された変動時間が25秒であるか否かを判別する(S1304)。そして、変動時間が25秒であると判別される場合(S1304:Yes)、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は0であるので、表示用変動パターンコマンドとしてAA81Hを設定し(S1305)、S1317の処理へ移行する。これにより、表示制御装置114では、変動表示の演出態様として、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様が設定される。
一方、S1304の処理の結果、変動時間が25秒でないと判別されると(S1304:No)、次いで、変動時間が40秒であるか否かを判別する(S1306)。そして、変動時間が40秒であると判別される場合(S1306:Yes)、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は0であるので、表示用変動パターンコマンドとしてAA82Hを設定し(S1307)、S1317の処理へ移行する。これにより、表示制御装置114では、変動表示の演出態様として、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様が設定される。
また、S1306の処理の結果、変動時間が40秒ではないと判別される場合(S1306:No)、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動(変動時間:50秒)であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は0であるので、表示用変動パターンコマンドとしてAA83Hを設定し(S1308)、S1317の処理へ移行する。これにより、表示制御装置114では、変動表示の演出態様として、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様が設定される。
これに対し、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値が0ではない(即ち、1から3のいずれかである)場合も、更に、変動表示処理のS1204の処理によって取得された変動時間が25秒であるか否かを判別する(S1309)。そして、変動時間が25秒であると判別される場合(S1309:Yes)、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は1から3のいずれかであるので、表示用変動パターンコマンドとして、まずAA40Hを設定し(S1310)、S1314の処理へ移行する。
そして、S1314の処理では、表示用変動パターンコマンドに演出態様カウンタ223fの値を加算する。これにより、主制御装置110より指示された変動パターンがノーマルリーチ変動である場合、演出態様カウンタ223fの値に応じて、表示用変動パターンコマンドとして「AA41H」、「AA42H」、「AA43H」のいずれかが生成されるので、主制御装置110より指示されたノーマルリーチ変動態様は、図9および図10に示すように、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+スベリ演出」態様が設定される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA42H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+スベリ演出」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA43H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1.5秒延長」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1.5秒延長」態様が設定される。
S1314の処理の後、変動時間が40秒であるか否かを判別する(S1315)。そして、変動時間が25秒である場合は、S1315の処理において、変動時間が40秒ではない、と判別されるので(S1315:No)、S1317の処理へ移行する。
一方、S1309の処理の結果、変動時間が25秒でないと判別されると(S1309:No)、次いで、変動時間が40秒であるか否かを判別する(S1311)。そして、変動時間が40秒であると判別される場合(S1311:Yes)、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は1から3のいずれかであるので、表示用変動パターンコマンドとして、まずAA50Hを設定し(S1312)、S1314の処理へ移行する。
そして、S1314の処理では、ノーマルリーチ変動の場合と同様に、表示用変動パターンコマンドに演出態様カウンタ223fの値を加算する。これにより、「AA51H」〜「AA53H」のコマンドが生成される。次いで、変動時間が40秒であるか否かを再度判別し(S1315)、変動時間が40秒である場合は(S1315:Yes)、表示用変動パターンコマンドの下位バイトの書き換えを行って(S1316)、S1317の処理へ移行する。即ち、表示用変動パターンコマンドの下位バイトが、「AA53H」以上となる場合は「AA52H」に書き換える。その他の場合は、S1314の処理で得られた表示用変動パターンコマンドをそのまま保持する。
これにより、主制御装置110より指示された変動パターンがスーパーリーチ変動である場合、演出態様カウンタ223fの値に応じて、表示用変動パターンコマンドとして「AA51H」、「AA52H」のいずれかが生成されるので、主制御装置110より指示されたリーチ変動態様は、図9および図11に示すように、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1秒延長」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA52H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1秒延長」態様が設定される。
一方、S1311の処理の結果、変動時間が40秒ではないと判別される場合(S1311:No)、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動(変動時間:50秒)であり、また、S1303の処理の結果、演出態様カウンタ223fの値は1から3のいずれかであるので、表示用変動パターンコマンドとして、まずAA60Hを設定し(S1313)、S1314の処理へ移行する。
そして、S1314の処理では、表示用変動パターンコマンドに演出態様カウンタ223fの値を加算する。これにより、主制御装置110より指示された変動パターンがスペシャルリーチ変動である場合、演出態様カウンタ223fの値に応じて、表示用変動パターンコマンドとして「AA61H」、「AA62H」、「AA63H」のいずれかが生成されるので、主制御装置110より指示されたスペシャルリーチ変動態様は、図9および図12に示すように、3回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、3回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA62H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定され、3回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA63H」である場合、表示制御装置114では、1回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様が設定され、2回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定され、3回目の擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様が設定される。
S1314の処理の後、変動時間が40秒であるか否かを判別する(S1315)。そして、変動時間が50秒である場合は、S1315の処理において、変動時間が40秒ではない、と判別されるので(S1315:No)、S1317の処理へ移行する。
S1317の処理では、停止図柄としてチャンス目(中ラインL2上の図柄が左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)を設定する。これにより、表示制御装置114では、擬似的な変動演出を含めて、変動演出の停止時にチャンス目を停止図柄として第3図柄表示装置81に表示する。遊技者は、変動表示後の停止図柄としてチャンス目が連続して第3図柄表示装置81に表示されることにより、連続予告演出が行われていることを認識できる。
次いで、連続予告態様フラグの第1ビット(即ち、第1保留球に対応するビット)の値が1であるか否かを判別し(S1318)、1である場合は(S1318:Yes)、S1301〜S1316の処理によって設定された表示用変動パターンコマンドに0100Hを加算して(S1319)、この連続予告設定処理を終了して、変動表示処理に戻る。これにより、表示用変動パターンコマンドの上位バイトは「AAH」から「ABH」に変更されるので、表示制御装置114では、受信した表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが「1」に設定されていれば、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、背景色が特別色となるように設定することができる(図31のS1727参照)。
一方、連続予告態様フラグの第1ビット(即ち、第1保留球に対応するビット)の値が1ではない(即ち、0である)場合(S1318:No)、S1319の処理を省略して、この連続予告設定処理を終了して、変動表示処理に戻る。これにより、表示用変動パターンコマンドの上位バイトが「AAH」のまま維持されるので、表示制御装置114では、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが「0」に設定されていれば、変動演出の停止図柄としてチャンス目を表示する場合に、背景色が通常色となるように設定される(図31のS1728参照)。
以上のように、連続予告設定処理では、主制御装置110により変動パターンに割り当てられた時間に基づいて、主制御装置110によって指示された変動パターンから振り分けられる複数回の擬似的な変動演出の演出態様が、それぞれ設定される。これにより、主制御装置110によって指示された変動パターンに割り当てられた変動時間の中で、複数回の擬似的な変動演出を適切に設定することができる。
また、連続予告設定処理を含め、変動表示演出処理では、主制御装置110からの変動パターンコマンドによって示される変動時間、停止図柄コマンドによって示される停止図柄、保留回数コマンドによって示される連続予告許可フラグに応じて、第3図柄表示装置81で表示される変動態様の詳細や、停止図柄、連続予告演出の実行を設定する。
ここで、一般的なパチンコ機では大当たりの抽選を主制御装置によって行うが、その抽選処理の遅延や誤動作を防止するために、主制御装置に係る処理負荷を小さく抑えることが求められる。これに対し、主制御装置110では、変動演出や連続予告演出に関する大まかな設定と、その設定を音声ランプ制御装置113へ通知するためのコマンド送信とを行うだけであるので、主制御装置110に係る処理負荷を小さく抑えることができる。また、主制御装置110では、決定される各演出のパターンを少なくすることができるので、ROM202の記憶容量を少なくでき、主制御装置110のコスト低減を図ることができる。
一方、音声ランプ制御装置113に処理能力の高いMPU221を搭載すれば、主制御装置110からの各種コマンドを受けて、様々な演出態様を設定することができる。また、連続予告演出の実行にかかる処理に高い負荷が必要な場合であっても、容易に連続予告演出を行うことができる。これにより、主制御装置110の処理負荷を抑えても、第3図柄表示装置81に対して、種々の演出を実行させることができ、遊技者を飽きさせない演出の工夫を行うことができる。
次に、図28から図33を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、コマンドを受信した場合に実行される外部割込み処理とがある。
まず、図28は、表示制御装置114内のMPU231により実行される外部割込み処理を示したフローチャートであり、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信した場合に実行される。外部割込み処理が実行されると、受信したコマンドの判定が行われ、そのコマンドに応じた処理が行われる。
この外部割込み処理では、まず、受信したコマンドが演出許可コマンドであるか否かを判別し(S1401)、演出許可コマンドであれば(S1401:Yes)、ワークRAM233の演出許可フラグをオンして(S1402)、外部割込み処理を終了する。
一方、受信したコマンドが演出許可コマンドでなければ(S1401:No)、次いで、受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドであるか否かを判別し(S1403)、表示用変動パターンコマンドであれば(S1403:Yes)、ワークRAM233の変動開始フラグをオンして(S1404)、外部割込み処理を終了する。このとき、受信した表示用変動パターンコマンドをワークRAM233に格納しておき、後述する擬似変動振分処理(図31および図32参照)によって、表示用変動パターンコマンドに基づき、変動演出の演出態様を設定する。
一方、S1403の処理の結果、受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドでなければ(S1403:No)、次いで、受信したコマンドが停止コマンドか否かを判別し(S1405)、停止コマンドであれば(S1405:Yes)、ワークRAM233の停止フラグをオンして(S1406)、外部割込み処理を終了する。
また、S1405の処理の結果、受信したコマンドが停止コマンドでなければ(S1405:No)、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行して(S1407)、外部割込み処理を終了する。例えば、受信したコマンドが表示用停止図柄コマンドであれば、第3図柄表示装置81における変動演出の停止後に表示される停止図柄を設定する処理が実行される。
次に、図29を参照して、表示制御装置114により実行されるメイン処理について説明する。図29は、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1501)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233、ビデオRAM234の記憶をクリアする処理などが行われる。その後、キャラクタROM235に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し(S1502)、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM234に記憶する(S1503)。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM234に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、S1503の処理で解凍したキャラクタ情報を記憶したビデオRAM234内の領域とは異なるビデオRAM234内の領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む(S1504)。
次に、主制御装置110から送信される演出許可コマンドを受信したかを判定するために演出許可フラグがオンされているか否かを判別し(S1505)、演出許可フラグがオンでなければ(S1505:No)、演出許可コマンドが主制御装置110から送信されるまで、即ち、演出許可フラグがオンされるまで、S1506以降の処理を待機する。
S1505の判定の結果、演出許可フラグがオンされていれば(S1505:Yes)、S1504の処理で抽出したキャラクタ情報を第3図柄表示装置81に表示させる。そして、S1506以降の処理に移行する。
S1506の処理では、第3図柄表示装置81で実行されている表示が大当たり中であるか否かを判別し、大当たり中でなければ(S1506:No)、第3図柄表示装置81に変動演出や連続予告演出を表示させる変動演出処理を実行して(S1507)、S1509の処理へ移行する。尚、この変動演出処理の詳細については、図30を参照して後述する。
一方、S1506の判別の結果、大当たり中であれば(S1506:Yes)、大当たりの演出処理が実行される(S1508)。大当たり演出処理では、ラウンド数を更新したり、賞球数を更新したり、ラウンド毎に異なる背景の画像などの更新(ビデオRAM234からのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報のビデオRAM234への書き込み)を行う。大当たり演出処理(S1508)の終了後は、その処理をS1509の処理に移行する。
S1509の処理では、第3図柄表示装置81における演出を行う処理(S1506〜S1508)を20m秒毎に実行するために、S1506の処理が開始されてから20m秒以上が経過したか否かを確認し(S1509)、否であれば20m秒以上を経過するまで待機し(S1509:No)、20m秒以上が経過していれば(S1509:Yes)、その処理をS1506の処理へ移行する。そして、S1506からS1509の処理は、電源がオフ(あるいは遮断)されるまで、繰り返し実行される。
次に、図30を参照して、表示制御装置114により実行される変動演出処理について説明する。図30は、表示制御装置114内のMPU231により実行される変動演出処理を示したフローチャートである。この変動演出処理は、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理の中で実行されるもので(図29のS1507参照)、上述したように、第3図柄表示装置81に変動演出や、連続予告演出として変動演出の停止図柄でチャンス目を表示させる処理である。
変動演出処理では、まず、ワークRAM233に設けられた第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中であることを示す変動中フラグがオンであるか否かを判別し(S1601)、変動中フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S1601:No)、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中ではないので、次いで、ワークRAM233に設けられた第3図柄表示装置81において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンであるか否かを判別する(S1602)。その結果、変動開始フラグがオンであれば(S1602:Yes)、変動開始フラグをオフし(S1603)、変動中フラグをオンして(S1604)、擬似変動振分処理を実行する(S1605)。
この擬似変動振分処理は、表示用変動パターンコマンドの内容に応じて、1つの変動演出(保留球)を複数回の擬似的な変動演出に振り分ける処理で、表示用変動パターンコマンドに基づき、個々の擬似的な変動演出の演出態様を確定する。また、振り分け数カウンタ233aに、振り分けられた擬似的な変動演出の回数から1引いた値が設定される。更に、表示用変動パターンコマンドによって、擬似的な変動演出に振り分けない場合は、その表示用変動パターンコマンドに基づき、変動演出の演出態様を確定する。この場合、振り分け数カウンタ233aの値として0が設定される。尚、この擬似変動振分処理の詳細については、図31及び図32を参照して、後述する。
次いで、変動演出設定処理を実行して(S1606)、擬似変動振分処理において振り分けられた擬似的な変動演出の中から、次に第3図柄表示装置81に対して表示すべき擬似的な変動演出の演出態様を設定する。擬似的な変動演出に振り分けない場合は、擬似変動振分処理において確定された変動演出の演出態様を設定する。また、変動演出の演出態様の設定に合わせて、振り分け数カウンタ233aの値を更新する。即ち、振り分け数カウンタ233aが1以上の場合は、値を1減らし、0の場合は、値を保持する。尚、この変動演出設定処理の詳細については、図33を参照して、後述する。
そして、S1606の処理によって設定された通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様の変動演出データを、変動経過時間に応じてビデオRAMから読み出し、その読み出したデータに基づく画像を第3図柄表示装置81のLCDに表示して(S1607)、メイン処理に戻る。これにより、第3図柄表示装置81には、表示用変動パターンコマンドに従った演出態様で、変動演出を実行することができる。
一方、S1601の処理の結果、変動中フラグがオンであれば(S1601:Yes)、第3図柄表示装置81で実行されている表示が変動中であるので、次いで、RAM233に設けられた変動表示の停止を指示する停止フラグがオンであるか否かを判別する(S1608)。そして、停止フラグがオンであれば(S1608:Yes)、停止フラグと変動中フラグをオフし(S1611)、また、表示用停止図柄コマンドにより設定された停止図柄で、第3図柄表示装置81に表示する図柄を停止して(S1612)、メイン処理に戻る。ここで、S1612の処理では、擬似変動振分処理(S1605)の中で、変動演出の停止図柄の背景色を特別色に設定されていれば(図31のS1727参照)、停止図柄の背景色を赤色で第3図柄表示装置81に表示する。また、変動演出の停止図柄の背景色を特別色に設定されていれば(図31のS1728参照)、停止図柄の背景色を青色で第3図柄表示装置81に表示する。ここで、停止図柄でチャンス目を表示して連続予告演出を行う場合に、音声ランプ制御装置113から、連続予告演出が特別態様で実行されるように通知されると、擬似変動振分処理(S1605)によって停止図柄の背景色が特別色に設定されるので、停止図柄としてチャンス目を連続して表示させると共に、そのチャンス目を表示するときの背景色を通常の青色とは異なる赤色とすることによって、遊技者に対して、更に高い期待感を持たせることができる。
一方、S1608の処理の結果、停止フラグがオンではない、即ち、オフである場合(S1608:No)、次いで、振り分け数カウンタ233aの値が0であるか否かを判別し、振り分け数カウンタ233aの値が0でない場合(S1609:No)、第3図柄表示装置81において変動演出が行われていない擬似的な変動演出が存在しているので、更に、S1606の変動演出設定処理によって設定された、現在行われている擬似的な変動演出が終了したか否かを判別し(S1610)、終了したと判別される場合は(S1610:Yes)、S1606の処理へ移行して、変動演出設定処理によって、次に第3図柄表示装置81に対して表示すべき擬似的な変動演出の演出態様を設定して、S1607の処理へ移行する。これにより、擬似変動振分処理によって振り分けられた複数回の擬似的な変動演出が、順番に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
一方、S1609の処理によって、振り分け数カウンタの値が0であると判別される場合(S1609:Yes)、振り分けられた全ての擬似的な変動演出の設定が変動演出設定処理によって行われたか、1つの変動演出(保留球)が複数回の擬似的な変動演出に振り分けられていないので、S1607の処理へ移行し、現在設定されている演出態様で、変動経過時間に応じた変動演出データに基づく画像がLCDに表示される。また、S1610の処理によって、S1606の変動演出設定処理によって設定された、現在行われている擬似的な変動演出が終了していないと判別される場合も(S1610:No)、S1608の処理へ移行し、現在設定されている演出態様で、変動経過時間に応じた変動演出データに基づく画像がLCDに表示される。
また、S1601およびS1602の処理の結果、変動中フラグがオンではなく(即ち、オフである)(S1601:No)、変動開始フラグはオンではない(即ち、オフである)場合(S1602:No)には、その他の表示処理、例えば、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に表示される客待ち演出などを表示して、変動演出処理を終了する。
図31および図32を参照して、表示制御装置114により実行される擬似変動振分処理について説明する。図31および図32は、表示制御装置114内のMPU231により実行される擬似変動振分処理を示したフローチャートである。この擬似変動振分処理は、表示制御装置114内のMPU231により実行される変動演出処理の中で実行されるもので(図30のS1605参照)、上述したように、表示用変動パターンコマンドの内容に応じて、1つの変動演出(保留球)を複数回の擬似的な変動演出に振り分ける処理である。
この擬似変動振分処理では、図31に示すように、まず、外部割込み処理のS1404の処理においてワークRAM233に格納された表示用変動パターンコマンドの下位バイトの第7ビットから第4ビットの値を変数Pに代入し(S1701)、また、その表示用変動パターンコマンドの下位バイトの第3ビットから第0ビットの値を変数Qに代入する(S1702)。そして、変数Pの値が8であるか否かを判別し(S1703)、変数Pの値が8であれば(S1703:Yes)、表示用変動パターンコマンドが「AA81H」〜「AA83H」、「AB81H」〜「AB83H」(図9参照)のいずれかに該当するので、振り分け数カウンタ233aの値を0に設定し(S1704)、また、変数Qに20Hを加算した値を第1演出レジスタ233bに設定して(S1705)、S1726の処理に移行する。
これにより、表示用変動パターンコマンドが「AA81H」又は「AB81H」である場合(即ち、変数Qが1である場合)は、第1演出レジスタ233bに21Hが設定されるので、第3図柄表示装置81において、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様(図13(a)参照)で変動演出が実行される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA82H」又は「AB82H」である場合(即ち、変数Qが2である場合)は、第1演出レジスタ233bに22Hが設定されるので、第3図柄表示装置81において、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様(図13(b)参照)で変動演出が実行される。また、表示用変動パターンコマンドが「AA83H」又は「AB83H」である場合(即ち、変数Qが3である場合)は、第1演出レジスタ233bに23Hが設定されるので、第3図柄表示装置81において、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様(図13(c)参照)で変動演出が実行される。
一方、S1703の処理の結果、変数Pの値が8でないと判別された場合(S1703:No)、次いで、変数Pの値が6であるか否かを判別し(S1706)、変数Pの値が6であれば(S1706:Yes)、表示用変動パターンコマンドが「AA61H」〜「AA63H」、「AB61H」〜「AB63H」(図9参照)のいずれかに該当するので、振り分け数カウンタ233aの値を2に設定する(S1707)。これにより、3回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、変数Qの値が1であるか否かを判別し(S1708)、変数Qの値が1であれば(S1708:Yes)、表示用変動パターンコマンドは「AA61H」又は「AB61H」であるので、第1演出レジスタ233bに14Hを設定し、第2演出レジスタ233cに10Hを設定し、第3演出レジスタ233dに10Hを設定して(S1709)、S1726の処理へ移行する。
ここで、変動演出設定処理(図30のS1606参照)により、振り分け数カウンタ233aの値が2に設定された場合は、第3演出レジスタ233d、第2演出レジスタ233c、第1演出レジスタ233bの順で、擬似的な変動演出の変動演出が設定されるので、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行され、3回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様で実行される(図12(b)参照)。
S1708の処理の結果、変数Qの値が1ではない場合(S1708:No)、次いで、変数Qの値が2であるか否かを判別し(S1710)、変数Qの値が2であれば(S1710:Yes)、表示用変動パターンコマンドは「AA62H」又は「AB62H」であるので、第1演出レジスタ233bに10Hを設定し、第2演出レジスタ233cに14Hを設定し、第3演出レジスタ233dに10Hを設定して(S1711)、S1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様で実行され、3回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行される(図12(c)参照)。
S1710の処理の結果、変数Qの値が2ではない場合(S1710:No)、表示用変動パターンコマンドは「AA63H」又は「AB63H」であるので、第1演出レジスタ233bに10Hを設定し、第2演出レジスタ233cに10Hを設定し、第3演出レジスタ233dに14Hを設定して(S1712)、S1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行され、3回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行される(図12(d)参照)。
一方、S1706の処理の結果、変数Pの値が6でないと判別された場合(S1706:No)、次いで、図32に示すS1713の処理に移行し、変数Pの値が5であるか否かを判別する。そして、変数Pの値が5であれば(S1713:Yes)、表示用変動パターンコマンドが「AA51H」、「AA52H」、「AB51H」、「AB52H」(図9参照)のいずれかに該当するので、振り分け数カウンタ233aの値を1に設定する(S1714)。これにより、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、変数Qの値が1であるか否かを判別し(S1715)、変数Qの値が1であれば(S1715:Yes)、表示用変動パターンコマンドは「AA51H」又は「AB51H」であるので、第1演出レジスタ233bに14Hを設定し、第2演出レジスタ233cに11Hを設定して(S1716)、図31のS1726の処理へ移行する。
ここで、変動演出設定処理(図30のS1606参照)により、振り分け数カウンタ233aの値が2に設定された場合は、第2演出レジスタ233c、第1演出レジスタ233bの順で、擬似的な変動演出の変動演出が設定されるので、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+1秒延長」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様で実行される(図11(b)参照)。
S1715の処理の結果、変数Qの値が1ではない場合(S1715:No)、表示用変動パターンコマンドは「AA52H」又は「AB52H」であるので、第1演出レジスタ233bに11Hを設定し、第2演出レジスタ233cに14Hを設定して(S1717)、図31のS1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「予告演出付き外れ変動」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+1秒延長」態様で実行される(図11(c)参照)。
一方、S1713の処理の結果、変数Pの値が5でないと判別された場合(S1713:No)、次いで、変数Pの値が4であるか否かを判別し(S1718)、変数Pの値が4であれば(S1718:Yes)、表示用変動パターンコマンドが「AA41H」〜「AA43H」、「AB41H」〜「AB43H」(図9参照)のいずれかに該当するので、振り分け数カウンタ233aの値を1に設定する(S1719)。これにより、2回の擬似的な変動演出に振り分けられる。
そして、変数Qの値が1であるか否かを判別し(S1720)、変数Qの値が1であれば(S1720:Yes)、表示用変動パターンコマンドは「AA41H」又は「AB41H」であるので、第1演出レジスタ233bに13Hを設定し、第2演出レジスタ233cに10Hを設定して(S1721)、図31のS1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+スベリ演出」態様で実行される(図10(b)参照)。
S1720の処理の結果、変数Qの値が1ではない場合(S1720:No)、次いで、変数Qの値が2であるか否かを判別し(S1722)、変数Qの値が2であれば(S1722:Yes)、表示用変動パターンコマンドは「AA42H」又は「AB42H」であるので、第1演出レジスタ233bに10Hを設定し、第2演出レジスタ233cに13Hを設定して(S1723)、図31のS1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+スベリ演出」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動」態様で実行される(図10(c)参照)。
S1722の処理の結果、変数Qの値が2ではない場合(S1722:No)、表示用変動パターンコマンドは「AA43H」又は「AB43H」であるので、第1演出レジスタ233bに12Hを設定し、第2演出レジスタ233cに12Hを設定して(S1724)、図31のS1726の処理へ移行する。これにより、1回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+1.5秒延長」態様で実行され、2回目の擬似的な変動演出が「外れ変動+1.5秒延長」態様で実行される(図12(d)参照)。
また、S1718の処理の結果、変数Pの値が4でない場合は(S1718:No)、その他の表示用変動パターンコマンドに応じた変動演出を設定すると共に、擬似的な変動演出に振り分ける場合は、その振り分け数に応じた値を振り分け数カウンタ233aに設定し、擬似的な変動演出に振り分けない場合は、振り分け数カウンタ233aの値を0に設定して(S1725)、図31のS1726の処理へ移行する。
図31に戻り、S1726の処理では、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが1であるか否かを判別する。そして、1であれば(S1726:Yes)、音声ランプ制御装置113から、連続予告演出が特別態様で実行されるように通知されていると判断し、連続予告演出として変動演出の停止図柄にチャンス目を表示する場合の背景色を特別色(赤色)に設定して(S1727)、S1729の処理に移行する。また、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットが1でなければ(即ち、0であれば)、連続予告演出として変動演出の停止図柄にチャンス目を表示する場合の背景色を通常色(青色)に設定して(S1728)、S1729の処理に移行する。これにより、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第0ビットの値に応じて、連続予告演出として変動演出の停止図柄にチャンス目を表示する場合の背景色を特別色に設定したり、通常色に設定したりすることができる。
そして、S1729の処理では、表示用停止図柄コマンドによって音声ランプ制御処理113より通知された停止図柄を設定し、変動演出処理に戻る。これにより、変動演出処理のS1612において図柄を停止させるときに、このS1729の処理で設定された停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、複数回の擬似的な変動表示の停止図柄も、このS1729の処理で設定された停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させることができる。例えば、表示用停止図柄コマンドによって、チャンス目が指定された場合は、変動演出処理のS1612において図柄を停止させるときに、チャンス目を第3図柄表示装置81に表示させることができると共に、また、複数回の擬似的な変動表示の停止図柄も、チャンス目を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
次いで、図33を参照して、表示制御装置114により実行される変動演出設定処理について説明する。図33は、表示制御装置114内のMPU231により実行される変動演出設定処理を示したフローチャートである。この変動演出設定処理は、表示制御装置114内のMPU231により実行される変動演出処理の中で実行されるもので(図30のS1606参照)、上述したように、擬似変動振分処理(図31および図32参照)において振り分けられた擬似的な変動演出の中から、次に第3図柄表示装置81に対して表示すべき擬似的な変動演出の演出態様を設定する処理である。また、擬似的な変動演出に振り分けない場合は、擬似変動振分処理(図31および図32参照)において確定された変動演出の演出態様を設定する処理である。
この変動演出処理では、まず、振り分け数カウンタ233aから1足した値を変数Xに代入し(S1801)、その変数Xで特定される第X演出レジスタの内容を変数Yに代入する(S1802)。即ち、振り分け数カウンタ233aの値が2であれば、第3演出レジスタ233dの内容が変数Yに代入され、振り分け数カウンタ233aの値が1であれば、第2演出レジスタ233cの内容が変数Yに代入され、振り分け数カウンタ233aの値が0であれば、第1演出レジスタ233bの内容が変数Yに代入される。
次いで、変数Yの上位4ビットの値が2であるか否かを判別し(S1803)、変数Yの上位4ビットの値が2であれば(S1803:Yes)、更に、変数Yの下位4ビットの値が3であるか否かを判別する(S1804)。そして、変数Yの下位4ビットの値が3である場合は(S1804:Yes)、第X演出レジスタの内容が23Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様を設定して(S1805)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「2秒短縮スペシャルリーチ変動+2秒再変動」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1804の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が3でない場合(S1804:No)、次いで、変数Yの下位4ビットの値が2であるか否かを判別し(S1806)、変数Yの下位4ビットの値が2であれば(S1806:Yes)、第X演出レジスタの内容が22Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様を設定して(S1807)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1806の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が2でない場合(S1806:No)、第X演出レジスタの内容が21Hであると判断し、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「2秒短縮ノーマルリーチ変動+2秒再変動」態様を設定して(S1808)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「2秒短縮スーパーリーチ変動+2秒再変動」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
一方、S1803の処理の結果、変数Yの上位4ビットの値が2でない場合(S1803:No)、次いで、変数Yの上位4ビットの値が1であるか否かを判別し(S1810)、変数Yの上位4ビットの値が1であれば(S1810:Yes)、更に、変数Yの下位4ビットの値が4であるか否かを判別する(S1811)。そして、変数Yの下位4ビットの値が4である場合は(S1811:Yes)、第X演出レジスタの内容が14Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「予告演出付き外れ変動」態様を設定して(S1812)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「予告演出付き外れ変動」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1811の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が4でない場合(S1811:No)、次いで、変数Yの下位4ビットの値が3であるか否かを判別し(S1813)、変数Yの下位4ビットの値が3であれば(S1813:Yes)、第X演出レジスタの内容が13Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+スベリ演出」態様を設定して(S1814)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「外れ変動+スベリ演出」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1813の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が3でない場合(S1813:No)、次いで、変数Yの下位4ビットの値が2であるか否かを判別し(S1815)、変数Yの下位4ビットの値が2であれば(S1815:Yes)、第X演出レジスタの内容が12Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1.5秒延長」態様を設定して(S1816)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「外れ変動+1.5秒延長」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1815の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が2でない場合(S1815:No)、次いで、変数Yの下位4ビットの値が1であるか否かを判別し(S1817)、変数Yの下位4ビットの値が1であれば(S1817:Yes)、第X演出レジスタの内容が11Hであるので、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動+1秒延長」態様を設定して(S1818)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「外れ変動+1秒延長」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
また、S1817の処理の結果、変数Yの下位4ビットの値が1でない場合(S1817:No)、第X演出レジスタの内容が10Hであると判断し、通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様として、「外れ変動」態様を設定して(S1819)、S1809の処理に移行する。これにより、第3図柄表示装置81には、「外れ変動」態様で通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出が実行される。
一方、S1810の処理の結果、変数Yの上位4ビットの値が1でない場合(S1803:No)、変数Y(即ち、第X演出レジスタ)の内容に応じた通常の変動演出もしくは擬似的な変動演出の演出態様を設定し(S1820)、S1809の処理へ移行する。
S1809の処理では、振り分け数カウンタ233aの値を更新する。この更新は、振り分けカウンタ233aの値が0以外であれば、その値を1減らし、振り分けうカウンタ233aの値が0であれば、その値を保持することによって行われる。これにより、演出態様が設定され、第3図柄表示装置81によって表示された擬似的な変動演出の回数を計数することができると共に、表示用変動パターンコマンドを受信した場合に設定される振り分け数カウンタ233aの値に応じた回数の擬似的な変動演出を、第3図柄表示装置81に対して表示させることができる。また、振り分け数カウンタ233aの値が0以外の場合は、その値が1ずつ減らされるので、変動演出設定処理が実行される度に、第3演出レジスタ233d、第2演出レジスタ233c、第1演出レジスタ233bの順に従って、それぞれに格納された内容の演出態様で、擬似的な変動演出を行うことができる。
以上、説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、第1入球口64への球の入賞(始動入賞)を条件として行われる抽選結果に基づき、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81によって変動演出が実行される。このとき、過去に検出された始動入賞に対応する変動演出が実行中であれば、今回検出された始動入賞に対応する変動演出が保留される。また、主制御装置110では、始動入賞された球に対する抽選の結果、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。音声ランプ制御装置113では、その連続予告許可フラグがオンであれば、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する。
ここで、主制御装置110は、始動入賞された球に対する抽選の結果に基づき連続予告の許可判断を行うだけであるのに対し、音声ランプ制御装置113において、その許可判断に基づき、連続予告演出の開始を決定するので、主制御装置110における処理を抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置113に処理能力のMPU221を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。また、抽選の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置110において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置113に送信されるので、音声ランプ制御装置113では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができ、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
また、本実施形態における連続予告演出は、主制御装置110によって割り当てられた変動演出の実行時間の中で、変動演出に加えて行われるように、音声ランプ制御装置113によって設定されるので、連続予告演出が実行されることに伴って変動演出の実行時間が長くなることを防止することができる。ここで、パチンコ機10では、既に4つの変動演出が保留されている段階で始動入賞があった場合にその始動入賞が無視されるが、本実施形態では、連続予告演出が実行されても変動演出の実行時間が短く抑えられるので、保留された変動演出を早く消費させることができる。よって、4つの変動演出が保留されている状況においても、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができるので、パチンコ機10の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して大当たりの機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる演出を連続して実行することができる。
また、本実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出の停止図柄は、必ず「3」「4」「1」のチャンス目となるように設定されている。これにより、変動演出においてリーチ変動演出が行われず、中図柄列Z2より先に停止された左右2つの図柄列Z1、Z3において、第3図柄が揃わなかった場合であっても、変動演出の停止時にチャンス目が表示される楽しみを遊技者に対して与えることができる。一方、変動演出の停止時にチャンス目を表示させるといった、変動演出の停止時に連続予告演出を行う場合は、次のような問題点がある。
連続予告演出の開始を許可するか否かの判定は、第1入球口64への入賞が検出された場合に、その時点で取得された各種カウンタ(図14参照)の値に基づいて行われ、連続予告演出の開始が決定された場合、第1入球口64への入賞が検出される前に保留されていた全ての変動演出に対して、連続予告演出の実行(チャンス目の表示)が設定される。この連続予告演出の開始の許可判定は、第1入球口64への入賞が検出される前に保留されていた変動演出の演出態様(リーチ変動演出か否か)を考慮されないので、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様がリーチ変動演出である可能性がある。
ここで、リーチ変動演出は、中図柄列Z2より先に左右2つの図柄列Z1、Z3の変動を停止させ、その左右2つの図柄列Z1、Z3上の第3図柄が、5つの有効ラインL1〜L5のうち少なくとも1つの有効ライン上で揃うように第3図柄表示装置81に表示させる演出であり、中図柄列Z2の変動が停止した場合に、少なくとも1つの有効ライン上で、3つの図柄列Z1〜Z3に表示される第3図柄が全て揃う大当たりとなる期待感を、遊技者に対して与えることができる、最も基本的な演出である。遊技者は、このリーチ変動演出が出現することを楽しみにして、遊技を行っている。
このように、リーチ変動演出は、3つの図柄列Z1〜Z3の停止方法に特徴を持たせた演出であるため、演出態様がリーチ変動演出である変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されても、そのままでは、停止図柄としてチャンス目を表示させることができない。そこで、連続予告演出の実行が設定された変動演出の演出態様がリーチ変動演出である場合、リーチ変動演出を優先して停止図柄としてチャンス目を表示させなくすることも可能であるが、その場合、チャンス目が複数の変動表示にわたって表示された場合に遊技者に与えることができる連続感を途切れさせてしまう恐れがある。一方、リーチ変動態様でチャンス目を表示されるために、リーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「1」で停止させて、中図柄列Z1を低速表示させた場合、左右の図柄列Z1,Z3の図柄が揃っていない状態で中図柄列Z1が低速表示されるので、遊技者に対して、奇妙な印象を与えてしまう。また、リーチ変動態様に割り当てられた時間の中で、左図柄列Z1を図柄「3」で停止させ、右図柄列Z3を図柄「3」で停止させてリーチ図柄を表示させた後、中図柄列Z2の停止前に、右図柄列Z3を滑るようにして再び変動表示させるスベリ演出を行って右図柄列Z3に図柄「1」を表示させた場合、遊技者のリーチに対する期待感を阻害してしまうと共に、非常に間延びした演出となるので、遊技者に飽きられてしまう。
これに対し、本実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動演出である場合に、最大3回の擬似的な変動演出として振り分けられ、それぞれの擬似的な変動演出の演出態様として、5種類の外れ変動演出態様から決められる。これにより、外れ変動態様は、大当たり図柄以外の停止図柄であれば、その停止態様を自由に設定することができるので、その擬似的な変動演出の停止図柄として容易にチャンス目に設定することができる。よって、主制御装置110より指示された変動パターンとして任意のものが指示されても、確実に連続予告演出を行うことができるので、遊技者に対して、連続予告演出による期待感を確実に持たせることできる。また、擬似的な変動演出の演出態様を外れ変動態様とすることにより、通常の変動演出用に用意された外れ変動態様のデータをそのまま用いることができる。よって、擬似的な変動演出用のデータを用意する必要がないので、複数回の擬似的な変動演出への振り分けに必要となる記憶容量の増大を抑えることができる。
さらに、複数回に振り分けられた各々の擬似的な変動演出において、その停止図柄としてチャンス目が表示されるので、短い時間間隔でチャンス目を表示させることができる。よって、連続予告演出の実行が設定された変動演出の変動パターンとして、主制御装置110より変動時間の長いノーマルリーチ変動態様が指示されても、チャンス目が連続して表示されることを遊技者に容易に気付かせることができ、そのチャンス目の表示が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。
一方、本実実施形態では、連続予告演出の実行が設定された変動演出において、主制御装置110より指示された変動パターンがリーチ変動演出である場合に、最大3回の擬似的な変動演出として振り分ける他に、一旦リーチ変動演出を行った直後に、全図柄列Z1〜Z3に表示された第3図柄をいずれもその内容が視認可能な態様で滑るように再び変動させる再変動を行う演出に変更できるようになっている。そして、再変動の停止図柄として、チャンス目が表示されるようになっている。これにより、主制御装置110によって指示された変動演出の演出態様がリーチ変動態様であった場合であっても、容易に連続予告演出を実行することができる。また、連続予告演出が実行されても、リーチ変動態様で変動演出を行うことができるので、遊技者の楽しみにしているリーチ変動態様で変動演出が行われることによって、遊技者を満足させることができる。
また、リーチ変動態様によって外れリーチ図柄が表示された後に再変動が行われるので、リーチ変動態様によって大当たり図柄が表示されなくても、遊技者に対して、何らかの演出が行われる期待感を持たせることができる。そして、再変動の停止図柄としてチャンス目を表示させることにより連続予告演出が行われることによって、遊技者に対して、後の変動演出後に大当たりとなる期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態における連続予告演出は、連続予告演出の実行を決定したときに保留されている変動演出のそれぞれに対応させて、停止図柄としてチャンス目を表示させるという、同一の演出を行うものであるので、同一の演出が繰り返し行われる毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
ここで、上記実施形態に記載の「変動演出(変動表示)」は、請求項に記載の「第1の演出」に対応し、上記実施形態に記載の「連続予告演出」は、請求項に記載の「第2の演出」に対応する。また、上記実施形態に記載の「第3図柄」は、請求項に記載の「識別情報」に対応し、上記実施形態に記載の「大当たり」は、請求項に記載の「所定の遊技価値」に対応し、上記実施形態に記載の「保留回数コマンド」は、請求項に記載の「許可コマンド」に対応する。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせ(例えば、中ラインL2上の図柄の組み合わせが「3」「4」「1」)である、所謂「チャンス目」を、複数の変動演出にわたって連続して表示させることによって、連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、変動演出によって変動される全図柄列Z1〜Z3の停止順番を、通常の左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2とするのではなく、複数の変動演出にわたって、通常とは異なる順番(例えば、左図柄列Z1→中図柄列Z2→右図柄列Z3、右図柄列Z3→中図柄列Z2→左図柄列Z1、など)で、連続して停止させることによって、連続予告演出を行ってもよい。また、複数の変動演出にわたり、連続して、全図柄列Z1〜Z3を同時に停止させることによって、連続予告演出を行ってもよい。また、連続演出用の特別図柄をビデオRAM234に記憶しておき、複数の変動演出にわたり、その特別な図柄を連続して第3図柄表示装置81に表示させることによって、連続予告演出を行ってもよい。
これにより、通常、遊技者は、第3図柄表示装置81の変動演出に注視して遊技を行うところ、変動演出を通常とは異なる所定の方法で停止させたり、特別な図柄を表示させたりすることによって、連続予告演出を実行させれば、遊技者に対して、瞬時に連続予告演出が行われたことを認識させることができる。よって、遊技者に対して、瞬時に所定の期待感を持たせることができる。
また、全図柄列Z1〜Z3のうち、一部または全ての図柄列停止時に音声出力装置226より発せられる停止音を、複数の変動演出にわたって連続して通常とは異なる停止音を発することによって、連続予告演出を行ってもよい。ここで、通常とは異なる停止音として、異なる種類の停止音を発するものであってもよいし、異なる音量や音程で発するものであってもよい。これにより、通常、遊技者は、第3図柄表示装置81の変動演出に注視して遊技を行うところ、変動演出が行われる第3図柄表示装置81とは別の「音」によって、連続予告演出を行うことにより、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。よって、遊技者に対して、より高い期待感を持たせることができる。
その他、表示制御装置114によって扉用ソレノイド87を制御することにより、扉87を変動演出と合わせて開閉させることで、連続予告演出を実行してもよい。或いは、各種演出に応じて作動する扉87とは別の役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および第1図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、扉87などの役物が所定の態様(例えば、扉87の開閉動作)で作動したり、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、扉87などの役物や電飾部29〜33によって連続予告演出が行わせることにより、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、扉87などの役物の作動や、電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における抽選を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81におけるチャンス目の表示、図柄列の停止順番変更、特別図柄の表示、扉87といった役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。
また、上記実施形態では、連続予告演出を同じチャンス目を連続して表示することによって行う場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出は、関連性の一連の演出を複数の変動表示にわたって行うものであってもよい。例えば、変動演出の停止時に表示されるキャラクタが、変動演出が行われる毎に「卵」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」の順に表示されることによって、連続予告演出が行われてもよい。これにより、関連性のある一連の演出が進行するにつれて、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
上記実施形態では、複数回の擬似的な変動演出への振り分けにおいて、5種類の外れ変動態様の中から振り分ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、通常の「外れ変動」態様に対し、全図柄列Z1〜Z3の高速変動時間が1.5秒長い「外れ変動+1.5秒延長」態様に、スベリ演出を加えた「外れ変動+1.5秒延長+スベリ演出」態様が振り分けられてもよいし、予告演出が行われる「予告演出付き外れ変動」態様に、スベリ演出が加えられた「予告演出付き外れ変動+スベリ演出」態様が振り分けられてもよい。また、予告演出が行われる「予告演出付き外れ変動」態様の予告演出にかかる時間が延長または短縮された「予告演出付き外れ変動+時間延長」態様または「予告演出付き外れ変動+時間短縮」態様が振り分けられてもよいし、「予告演出付き外れ変動+時間延長」態様に、更にスベリ演出が加えられた「予告演出付き外れ変動+時間延長+スベリ演出」態様が振り分けられてもよい。更に、通常の「外れ変動」態様よりも全図柄列Z1〜Z3の高速変動時間を短縮した「外れ変動+時間短縮」態様が振り分けられてもよい。これらの演出態様から、適宜振り分けを行うことで、主制御装置110より指示された変動パターンにおける変動演出に対して、その変動演出にかかる時間を余すことなく、擬似的な変動演出の振り分けできると共に、1つの変動演出の中で擬似的な変動演出の数を低く抑えることができる。
上記実施形態において、所定の演出態様にスベリ演出が加えられた態様で、通常の変動演出または擬似的な変動演出が行われた場合、その停止図柄として高い確率で、又は、必ずチャンス目が表示されるように設定してもよい。例えば、「外れ変動+スベリ演出」態様で通常の変動演出または擬似的な変動演出が行われた場合に、その停止図柄として高い確率で、又は、必ずチャンス目が表示されるようにすれば、「外れ変動」態様によって外れであることを遊技者が認識した後に、スベリ演出が行われることによって、遊技者にチャンス目が表示される高い期待感を与えることができる。また、「リーチ変動+スベリ演出」態様で通常の変動演出または擬似的な変動演出が行われた場合に、その停止図柄として高い確率で、又は、必ずチャンス目が表示されるようにすれば、「リーチ変動」態様によって遊技者に期待感を持たせたあと、結局外れであることを遊技者が認識した後に、スベリ演出が行われることによって、遊技者にチャンス目が表示される高い期待感を再び与えることができる。また、これらの場合、スベリ演出が行われることによって、さらに、チャンス目が連続して表示される期待感を持たせることができる。
一方、所定の演出態様にスベリ演出が加えられた態様で、通常の変動演出または擬似的な変動演出が行われた場合、その停止図柄として高い確率で、又は、必ずチャンス目以外が表示されるように設定してもよい。例えば、「外れ変動」態様の後に「スベリ演出」が行われた場合、その停止図柄として、高い確率で、又は、必ずチャンス目以外が表示されるようにすれば、「外れ変動」態様の後に「スベリ演出」が行われると、遊技者に対して、チャンス目は表示されないことを予測させることができる。加えて、例えば、「リーチ変動」態様の後に「スベリ演出」が行われた場合、その停止図柄として高い確率で、又は、必ずチャンス目が表示されるようにすれば、「リーチ変動」態様の後に「スベリ演出」が行われた場合、遊技者に対して、そのスベリ演出に対する期待感をより高く持たせることができる。尚、連続予告演出の実行が設定された変動演出が擬似的な変動演出に振り分けられる場合、停止図柄としてチャンス目以外が表示される「所定の演出+スベリ演出」態様は、その擬似的な変動演出の演出態様として選択されないようにしてもよい。
また、連続予告演出の実行が設定されていない通常の変動演出または擬似的な変動演出における演出態様が、所定の演出態様にスベリ演出が加えられる態様である場合、高い確率で、又は、必ず停止図柄としてチャンス目以外が表示されるように停止図柄を設定し、連続予告演出の実行が設定された通常の変動演出または擬似的な変動演出におけるが、所定の演出態様にスベリ演出が加えられる態様であれ場合、高い確率で、又は、必ず停止図柄としてチャンス目が表示されるように停止図柄を設定してもよい。これにより、所定の演出態様にスベリ演出が加えられた態様で通常の変動演出または擬似的な変動演出が行われた場合に、チャンス目が停止図柄として表示されれば、連続予告演出が行われていることを遊技者に対して容易に認識させることができる。
上記実施形態では、連続予告設定処理(図27参照)によって、主制御装置110より指示された変動パターンによる変動時間に基づいて、擬似的な変動演出への振り分けと、その擬似的な変動演出の演出態様とを設定し、それに応じた表示用変動パターンコマンドを設定する場合について説明したが、この処理は、変動パターンによる変動時間と表示用変動パターンコマンドとを対応付けたテーブルをROM222に格納しておき、このテーブルを参照することによって、主制御装置110より指示された変動パターンによる変動時間から、それに応じた表示用変動パターンコマンドを設定してもよいし、テーブルを用いずに、ソフトウェア処理によって行われてもよい。テーブルを参照して、主制御装置110より指示された変動パターンによる変動時間から、それに応じた表示用変動パターンコマンドを設定する場合、その設定処理を容易かつ適切に行うことができる。また、ソフトウェア処理によって、主制御装置110より指示された変動パターンによる変動時間から、それに応じた表示用変動パターンコマンドを設定する場合は、テーブルが必要ないので、メモリの記憶容量増大を抑制できる。
上記実施形態において、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値が「1」で(図25のS1101参照)、且つ、所定の条件(上述した条件1〜条件3のいずれか)を満足する場合(図25のS1105〜S1110参照)、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する(図25のS1114、S1115参照)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値が「1」である場合に、所定の確率で連続予告演出の開始を決定(図25のS1114、S1115参照)した後、上述の条件1〜条件3の条件を満足するか否かを確認し、いずれの条件も満足しなければ、連続予告演出の開始決定を却下するようにしてもよい。また、所定の確率で連続予告演出の開始を決定し、連続予告回数カウンタ223cに保留回数カウンタ223aの値を設定して(図25のS1116参照)、今回受信された保留回数コマンドによって示される保留球より以前に保留された保留球の全てにおいて連続予告演出の実行が設定された後に、上述の条件1〜条件3の条件を満足するか否かを確認し、いずれの条件も満足しなければ、連続予告回数カウンタ223cの値を設定前の値に戻し、連続予告演出の実行設定を消去することによって、連続予告演出の開始決定を却下するようにしてもよい。この場合、所定の確率で連続予告演出の開始を決定し、連続予告回数カウンタ223cに保留回数カウンタ223aの値を設定する場合に、保留回数カウンタ223aの値を設定する前の連続予告回数カウンタ223cの値と連続予告後状態フラグ223dの値とをRAM223に退避させておき、上述の条件1〜条件3のいずれの条件も満足しない場合は、RAM223に退避させた値を連続予告回数カウンタ223cおよび連続予告後状態フラグ223dに設定しなおすことによって、連続予告回数カウンタ223cの値と連続予告後状態フラグ223dとを設定前の値に戻し、連続予告演出の実行設定を消去するようにしてもよい。これにより、上述の条件1〜条件3のいずれも満足しない場合は、連続予告演出実行の設定が行われないようにすることができる。
また、上記実施形態において、上述の(条件2)において、保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在することが、一つ要件となっているが、必ずしもこれに限られるものではなく、たとえば、最大保留回数が大きい(例えば、8)場合には、保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、存在すべき変動演出(保留球)の数をより多く(例えば、4以上)してもよい。これにより、保留回数コマンドに含まれる保留回数に対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、多くの変動演出(保留球)が存在していなければ、連続予告演出の開始が決定されないので、結果として、連続予告演出が連続して行われる変動演出の数を多くすることができる。
上記実施形態では、主制御装置110において、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が大当たりで且つその表示態様が第1の確変大当たり(15R確変大当たり)である場合、及び、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果が外れで且つその表示態様が前後外れリーチである場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定して、連続予告演出の開始の許可を音声ランプ制御装置113に通知する場合について説明したが(図20のS605〜S609参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告許可フラグを「1」に設定する条件はパチンコ機10の仕様に合わせて、適宜設定されるものであってよい。例えば、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づき、その変動演出の演出態様(「スペシャルリーチ変動演出」、「スーパーリーチ変動演出」、「ノーマルリーチ変動演出」、「外れ変動演出」といった演出態様や、外れ時には「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、「完全外れ」といった演出態様)に応じて、連続予告演出の開始の許可を判定し、連続予告許可フラグを設定してもよい。また、始動入賞時に取得された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数値である場合に連続予告許可フラグを「1」に設定してもよいし、外れである場合に連続予告許可フラグを「0」に設定してもよい。この場合、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出において確実に大当たりとなることを、遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
また、始動入賞時に取得された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数値であれば連続予告許可フラグを「1」に設定する場合は、音声ランプ制御装置113において、大当たりの当たり種別(第1の確変大当たり(15R確変大当たり)、第2の確変大当たり(2R確変大当たり)、時短大当たり)に応じて、連続予告演出の演出態様(例えば、背景色、チャンス目に用いられる図柄の組み合わせ、擬似的な変動演出として振り分けられる演出態様の種類など)を切り替えてもよい。これにより、遊技者に対して、連続予告演出の演出態様に応じた大当たりが発生する期待感を持たせることができる。尚、この場合、保留回数コマンドに、連続予告終了後に発生する大当たりの当たり種別(第1の確変大当たり(15R確変大当たり)、第2の確変大当たり(2R確変大当たり)、時短大当たり)を含めて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信するようにすれば、音声ランプ制御装置113において、大当たりの当たり種別に応じて、連続予告演出の演出態様を切り替えることができる。
また、始動入賞時に保留されている変動演出の数(保留回数)に応じて連続予告演出の開始の許可を判定し、連続予告許可フラグを設定してもよい。これにより、例えば、保留回数が所定回数以上である場合に連続予告演出の開始を許可したり、保留回数が多い場合における連続予告演出の開始を許可する確率を、保留回数が少ない場合における連続予告演出の開始を許可する確率よりも高くしたりすれば、連続予告演出が所定数以上の変動演出にわたって連続して行われる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続予告演出が所定数以上の変動演出にわたって連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識できるので、遊技者に対して、特別な期待感をもたせることができる。更に、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づく判定の結果と、始動入賞時に取得された各種カウンタの値に基づいて選定される変動演出の演出態様と、始動入賞時に保留されている変動演出の数(保留回数)とのいずれか2以上を組み合わせて、連続予告演出の開始の許可を判定し、連続予告許可フラグを設定してもよい。
上記実施形態では、主制御装置110において連続予告演出の開始を許可するか否かを判断し(図20のS605〜S610参照)、連続予告演出の開始が許可された場合(上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された場合)に、音声ランプ制御装置113において、連続予告判定テーブル222aにより設定される連続予告決定確率に従って連続予告演出の実行の有無が決定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御装置110のROM202に連続予告判定テーブルを格納し、主制御装置110にて連続予告演出の実行の有無まで決定してもよい。この場合、保留回数コマンドを用いて、または、保留回数コマンドとは別のコマンドを用いて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して連続予告演出の実行を指示するようにしてもよい。
また、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時に取得された各種カウンタの値に基づき主制御装置110によって判定される判定結果(大当たり、外れ)と、その判定結果が大当たりの場合は当たり種別(第1の確変大当たり(15R確変大当たり)、第2の確変大当たり(2R確変大当たり)、時短大当たり)と、判定結果が外れの場合は最終停止パターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全リーチ)との少なくともいずれかを、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信し、音声ランプ制御装置113では、これらの情報をもとに、連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断を行ってもよい。或いは、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時の第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3の各値を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に送信し、音声ランプ制御装置113の中で、連続予告演出実行の有無の判断を全て行ってもよい。これらの場合、主制御装置113において連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断が行われないので、主制御装置113にかかる処理負荷をより小さくすることができ、始動入賞された球に対して行われる抽選処理の遅延や誤動作を防止することができる。特に、後者の場合は、抽選処理とは別に、球が始動入賞された場合に、取得された各種カウンタの値に基づく大当たり、外れの判定を行う必要がない、即ち、第1当たり乱数カウンタC1と大当たり乱数テーブルに格納された複数の大当たりとなる乱数値とを比較する必要がないので、主制御装置113にかかる処理負荷を確実に小さくすることができる。
上記実施形態では、始動検出が行われたタイマ割込処理の中で主制御装置110によって判断された連続予告演出の開始の許可を、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)によって音声ランプ制御装置113に通知する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保留回数コマンドに続いて連続予告演出開始の許可を通知する連続予告許可コマンドを送信してもよい。また、上記実施形態において、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)により音声ランプ制御装置113に通知される連続予告演出終了後の遊技状態(大当たりか、外れか)を、その連続予告許可コマンドに含めて送信されてもよい。これらの場合、主制御装置110において、連続予告演出の開始を許可すると判断した場合に限り、保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置113に送信してもよいし、連続予告許可コマンドによって連続予告演出開始の許可の有無を通知できるように構成し、常に保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置113に送信してもよい。
上記実施形態では、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置110に保留された変動演出の保留回数とに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブル222aを用いて、連続予告決定確率を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置110に保留された変動演出の保留回数とのいずれか一方のみに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて連続予告決定確率を変更してもよい。また、保留回数に応じて異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合、保留回数をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎に異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよいし、保留回数が所定回数未満の場合には、連続予告決定範囲を設定せず、連続予告演出の開始が決定されないようにしてもよい。後者の場合、連続予告演出の開始が決定されると、その連続予告演出は、保留された所定回数以上の変動演出と合わせて連続して行われることになる。これにより、遊技者は、連続予告演出が所定回数以上連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
また、変動演出の演出態様(「スペシャルリーチ変動演出」、「スーパーリーチ変動演出」、「ノーマルリーチ変動演出」、「外れ変動演出」といった演出態様や、外れ時には「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、「完全外れ」といった演出態様)に応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて連続予告決定確率を変更してもよいし、変動演出の演出態様と、連続予告演出終了後の遊技状態および主制御装置110に保留された変動演出の保留回数の少なくともいずれか一方との組み合わせ、或いはこれら3つの組み合わせに応じて異なる連続予告決定確率が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて、連続予告決定確率を変更してもよい。
これにより、例えば、外れ変動演出、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出、スペシャルリーチ変動の順に連続予告決定確率が高くなるように、それぞれの演出態様に連続予告決定範囲を対応付ければ、保留された全ての変動演出と共に連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出の演出態様がスーパーリーチ変動演出やスペシャルリーチ変動演出である可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができる。ここで、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出、スペシャルリーチ変動は、全ての図柄列Z1〜Z3が停止(停留)した場合に予め定めた図柄の組み合わせとなる可能性があること、即ち、大当たりになる可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様であり、更にスペシャルリーチ変動演出のほうがスーパーリーチ変動態様よりも、また、スーパーリーチ変動演出のほうがノーマルリーチ変動演出よりも遊技者に対して大当たりへの期待感をより強く持たせることができる態様であるので、保留されていた全て変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合に、遊技者の期待感を高めることができる。
また、変動演出の演出態様をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎に異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。例えば、外れ変動演出と、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出およびスペシャルリーチ変動演出を含むリーチ変動演出とに分けて、それぞれに異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。また、一部の演出態様には連続予告決定範囲を設定せず、連続予告演出の開始が決定されないようにしてもよい。例えば、外れ変動演出には連続予告決定範囲を設定せず、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出やスペシャルリーチ変動演出といったリーチ変動演出の場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。この場合、連続予告演出が実行されれば、保留されていた最後の変動演出の演出態様が、例えば、ノーマルリーチ変動演出、スーパーリーチ変動演出やスペシャルリーチ変動演出であることを確実に遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。
一方、上記実施形態において、連続予告判定テーブルでは、連続予告演出終了後の遊技状態として「大当たり」および「外れ」の2つの状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、「第1の確変大当たり(15R確変大当たり)」、「第2の確変大当たり(2R確変大当たり)」、「時短大当たり」、「外れ」の各状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。また、これらの状態をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎にそれぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。これにより、例えば、「第1の確変大当たり(15R確変大当たり)」、「第2の確変大当たり(2R確変大当たり)」、「時短大当たり」、「外れ」の順に連続予告決定確率が高くなるように、それぞれの遊技状態に連続予告決定範囲を対応付ければ、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出が終了した後に、遊技者にとってより有利な遊技状態となる可能性が高いことを示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。尚、本変形例は、主制御装置110において連続予告開始の有無まで判断する場合や、主制御装置110において連続予告演出開始の許可の判断を行わずに音声ランプ制御装置113において直接連続予告開始の有無を判断する場合、主制御装置110において抽選の結果が「大当たり」であれば連続予告演出開始の許可を判断する場合などにおいて、有用である。
上記実施形態において、連続予告演出が行われる最後の変動演出の停止図柄は、主制御装置110によって定められた停止図柄(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)に基づいて、音声ランプ制御装置113によって設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、音声ランプ制御装置113によって連続予告演出の実行が決定された場合に、保留されていた最後の変動演出の停止図柄が大当たりでなければ、その最後の変動演出の停止図柄を、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、前後外れリーチ態様の停止図柄に置き換えて設定するようにしてよい。この場合、連続予告回数カウンタ223cが1である場合に、連続予告演出が行われる最後の変動演出と判断すればよい。そして、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示処理の中で、変動演出の停止図柄を設定する処理(S1207)において、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告回数カウンタ223cの値が1である(即ち、連続予告演出が行われる最後の変動演出)か否かを判定し、その結果、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告回数カウンタ223cの値が1である場合、S1207の処理において、停止図柄として前後外れリーチに対応する停止図柄を設定すればよい。これにより、連続予告演出が行われる最後の変動演出の停止図柄は、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、必ず前後外れリーチとなるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
上記実施形態では、連続予告演出の実行が決定された場合に、常に第3図柄表示装置81に連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出の実行が決定された状況で、枠ボタン22が遊技者によって押下された場合に、連続予告演出を第3図柄表示81に実行するようにしてもよい。
上記実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。特に、第2実施形態において、高速変動に代えてこのような画像が表示される場合であっても、連続予告演出を行うために変動演出にかかる時間を短縮するときに、縮小した画像やスノーノイズ状の画像から短縮時間に対応する画像を取り除けば、その画像を取り除くことによって生じる変動演出の不連続性が遊技者に対して認識されるのを容易に抑制することができる。
上記実施形態において、球が入球した場合に大当たりの抽選が開始される第1入球口64が遊技盤13に1つ配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、それぞれ独立して入球が検出されて大当たりの抽選が開始される複数(例えば、2つ)の第1入球口が遊技盤13に配設されていてもよい。この場合、各第1入球口において保留があった場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する保留回数コマンドには、いずれの第1入球口による保留であるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの第1入球口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113において、第1入球口毎にそれぞれ保留回数カウンタを用意しておき、保留回数コマンドを受信した場合、その保留回数コマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタに保留回数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタを1減らせば、第1入球口毎に保留回数をカウントすることができる。
また、複数の第1入球口が設けられている場合、音声ランプ制御装置113の連続予告回数カウンタ223cは、全ての第1入球口によって保留可能な最大の保留回数分(即ち、それぞれの第1入球口によって保留可能な最大の保留回数を加算して得られる回数分)の変動演出(保留球)について、各保留球における連続予告演出実行の有無が設定されるように構成してもよい。そして、音声ランプ制御装置113は、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始を決定すると、その時点で全ての第1入球口により保留されている変動演出(保留球)の保留回数を、各第1入球口に対応した全ての保留回数カウンタの値を加算することによって算出し、連続予告回数カウンタ223cに対して、今回の保留球以前に全ての第1入球口において保留されている保留球の数(即ち、現時点におけるそれぞれの第1入球口の保留回数を加算して得られる回数分)を設定すればよい。これにより、連続予告演出の開始が決定された時点において、全ての第1入球口により保留されている変動演出にわたって、連続予告演出を実行することができる。
また、複数の第1入球口が設けられており、一の第1入球口に保留されている変動演出を優先的に実行するパチンコ機においては、その優先的に変動演出が実行される第1入球口に入球された場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。これにより、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始されないので、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始され、優先度の高い第1入球口に絶え間なく変動演出が保留される場合に、連続予告演出がなかなか終了しないという事態が生じるのを抑えることができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、保留回数カウンタ223aの値を1減らす(図26のS1211参照)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、主制御装置110のMPU201によって実行される変動処理(図17参照)において、変動開始処理(S306)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置110の保留回数カウンタ203aの値(N)を(図17のS304参照)、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信するように、保留回数コマンドを設定し、その保留回数コマンドが変動パターンコマンドの送信と合わせて主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信されるようにしてもよい。この場合、保留回数コマンドの連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグはともに「0」となるように保留回数コマンドを生成すればよい。尚、この場合、図26のS1211の処理は省略される。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始が決定されると、その時点で保留されていた全ての変動演出について連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出の開始が決定された場合に、更に個々の変動演出において、連続予告演出を実行するか否かを決定してもよい。これにより、変動演出ごとに連続予告演出が出現したりしなかったりするので、遊技者に対して、連続予告演出の出現に対する期待感を持たせることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。この場合、音声ランプ制御装置110のMPU221によって変動表示処理(図26)が実行される度に更新され、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタを設けてもよい。そして、その変動表示処理において、変動開始フラグがオンである場合に、連続予告回数カウンタ223cの値が2以上で、且つ、そのカウンタの値が所定の値であれば、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するようにしてもよい。また、この場合、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するカウンタの所定の値の数(範囲)を、条件に応じて変更してもよい。この条件としては、例えば、連続予告演出を実行するか否かを判断する時の保留回数カウンタ223aの値や、判断が行われる変動演出の演出態様の内容(スーパーリーチ変動演出、ノーマルリーチ変動演出、外れ変動演出といった演出態様や、外れの場合は、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れといった演出態様)、一連の連続予告演出終了後の遊技状態(大当たり、外れ)、若しくは、これらの2以上の組み合わせなどが挙げられる。これにより、条件に応じて、各変動演出において連続予告演出の実行が決定される確率が変更されるので、遊技者に対して、各変動演出における連続予告演出の出現割合に注目させることができる。
上記実施形態では、扉87の開閉を行う扉用ソレノイド87aを表示制御装置114によって制御する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、扉用ソレノイド87aを音声ランプ制御装置113の入出力ポート225に接続して、音声ランプ制御装置113によって制御されてもよい。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしても良い。この場合、表示制御装置114のプログラムROM232に図7に示す連続予告判定テーブルを設け、また、表示制御装置114のワークRAM233には、上記実施形態において音声ランプ制御装置113のRAM221に設けられたものと同様の機能を有する保留回数カウンタ、連続予告判定カウンタ、連続予告回数カウンタ、連続予告後状態フラグ、連続予告態様フラグ、演出態様カウンタを設けてもよい。そして、主制御装置110から保留回数コマンド又は連続予告コマンドによって連続予告演出の開始許可が通知された場合、表示制御装置114において、図25に示す連続予告判定処理を行い、連続予告演出の開始を決定してもよい。また、連続予告判定処理により連続予告演出の開始が決定された場合に、連続予告演出の実行が設定された変動演出に対して、その変動演出の開始と変動パターンを指示する変動パターンコマンドが主制御装置110から表示制御装置114に対して送信された場合、表示制御装置114は、変動パターンコマンドによって指示された変動時間と演出態様カウンタの値とに基づき、図9に従って複数の擬似的な変動演出に振り分けたうえで、その擬似的な変動演出を第3図柄表示装置81に表示させるように制御してもよい。尚、音声ランプ制御装置は、表示制御装置に接続され、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成しても良い。
また、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の副制御装置として構成するものとしても良い。この副制御装置に対して、主制御装置110から保留回数コマンド又は連続予告コマンドによって連続予告演出の開始許可が通知された場合、その副制御装置によって、図25に示す連続予告判定処理を行い、連続予告演出の開始を決定してもよい。また、連続予告判定処理により連続予告演出の開始が決定された場合に、連続予告演出の実行が設定された変動演出に対して、その変動演出の開始と変動パターンを指示する変動パターンコマンドが主制御装置110から副制御装置に対して送信された場合、図27に示す連続予告設定処理による表示用変動パターンコマンドを生成することなく、変動パターンコマンドによって指示された変動時間と演出態様カウンタの値とに基づき、図9に従って複数の擬似的な変動演出に振り分けたうえで、その擬似的な変動演出を第3図柄表示装置81に表示させるように制御してもよい。
上記実施形態においては、第1入球口64への入賞および第2入球口67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を、第3図柄表示装置81の一部においても、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良く、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留回数を通知するように構成しても良い。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであっても良い。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
本発明を本実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した各種実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
所定の始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合にランダムな情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて識別情報の動的表示である第1の演出の態様を選定する選定手段とを有する主制御手段と、その主制御手段からの指示に応じて、前記選定手段により選定された前記第1の演出の態様に基づき前記第1の演出を実行する第1演出実行手段を有する副制御手段とを備え、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出される場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技機であって、前記主制御手段は、前記第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かを判定する判定手段と、その判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドを前記副制御手段に対して送信する許可送信手段とを備え、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を記憶する記憶手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定する設定手段と、その設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、前記第2の演出を実行する第2演出実行手段とを備えることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、主制御手段において、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得された情報に基づいて、第1の演出の態様が選定手段により選定される。そして、副制御手段において、その選定された態様で識別情報の動的表示が第1の演出として第1演出実行手段により実行される。また、主制御手段では、第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かが判定手段により判定され、その結果、第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドが副制御手段に対して主制御手段の許可送信手段により送信される。一方、主制御手段において始動条件の成立が検出されたときに、過去に検出された始動条件の成立に対応する第1の演出が副制御手段の第1演出実行手段にて実行中である場合、今回の検出された始動条件の成立に対応する第1の演出は待機され、その待機回数が副制御手段に設けられた記憶手段に記憶される。そして、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、その第1の演出に加えて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定され、そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。
これにより、例えば、始動条件の成立によって取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合は、主制御手段の判定手段により第2の演出を行うと判定するようにすれば、副制御手段によって、その始動条件の成立時に待機されていた第1の演出がそれぞれ第1演出実行手段により実行される度に、その第1の演出に加えて、第2の演出が第2演出実行手段によって実行可能とされる。よって、第1の演出と共に第2の演出が連続して実行されれば、待機していた全ての第1の演出が終了した後に、遊技者に対して、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する期待感を持たせることができる。
また、第2の演出は、上述した従来の遊技機にように第1の演出の態様を書き換えることによって行われるのではなく、第1の演出の実行に割り当てられた時間の中で、第1の演出に加えて実行可能に設定されるので、第2の演出が実行されることに伴って第1の演出の実行時間が長くなることを防止することができる。これにより、例えば、第1の演出の最大待機回数が決まっており、最大待機回数分の第1の演出を有している段階で始動条件が成立した場合に、その始動条件の成立が無視されるものであっても、第1の演出の実行時間が短く抑えられることによって、その待機回数が早く消費されるので、最大待機回数分の第1の演出を有する状況においても、遊技者に対して、そのまま球の打ち込みを継続させることができる。よって、遊技機の稼働率の低下を抑制し、また、遊技者に対して有利な遊技状態への遷移の機会を与えつつ、遊技者に所定の期待感を持たせる演出を連続して実行することができる。
また、一般的な遊技機では、遊技者に所定の遊技価値を付与するか否かの抽選を遊技機の主たる制御によって行うので、抽選処理の遅延や誤動作を防止するために、遊技機の主たる制御に係る処理負荷を小さく抑えることが求められる。これに対し、主制御手段は、第2の演出を行うか否かを判定し、第2の演出を行うと判定した場合に、その実行を許可する許可コマンドを副制御手段に対して送信する処理が行われるだけであるので、処理の負荷を小さく抑えることができる。一方、副制御手段として処理能力の高い演算処理装置を使用すれば、第2の演出の実行に係る処理の負荷が高い場合であっても、容易に第2の演出を第2演出実行手段に対して実行させることができる。このように、第2の演出の実行を許可する許可コマンドを主制御手段から副制御手段に送信することで、処理の負荷の小さい処理を主制御手段に実行させ、処理の負荷の高い処理を副制御手段に実行させることによって、第2の演出の実行を容易に行うことができる。また、許可コマンドと合わせて、主制御手段の取得手段による判定結果や選定手段により選定された第1の演出の態様を、主制御手段から副制御手段に送信すれば、副制御手段の設定手段において加えられる第2の演出の態様を多種多様に設定することができ、遊技者に対して様々な期待感を持たせることができる。
遊技機1において、前記判定手段は、前記検出手段により前記始動条件の成立が検出された場合に前記取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて、前記第2の演出を行うか否かの判定を行うことを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段により判定される。これにより、例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合は第2の演出を行うと判定手段により判定すれば、始動条件の成立時に待機されていた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われると、その待機していた最後の第1の演出後に、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移することを遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、遊技機の遊技状態が所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する期待感を持たせることができる。
遊技機2において、前記判定手段は、前記取得手段により取得された情報に基づき前記選定手段によって選定される前記第1の演出の態様に基づいて、前記第2の演出を行うか否かの判定を行うものであることを特徴とする遊技機3。
尚、選定手段によって選定される第1の演出の態様は、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様(リーチ態様)や、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様(完全外れ態様)を含むものであってもよい。また、期待態様によって動的表示の途中で識別情報の一部を停留した後に、残りの識別情報を予め定めた識別情報の組み合わせ以外で且つその予め定めた識別情報と関連性の高い識別情報(例えば、識別情報が数字で表わされる場合、予め定めた識別情報で示される数値と前後する数値を示す識別情報)が停留する第1外れ期待態様(前後外れリーチ態様)や、期待態様によって動的表示の途中で識別情報の一部を停留した後に、残りの識別情報を予め定めた識別情報の組み合わせ以外で且つその予め定めた識別情報と関連性の低い識別情報が停留する第2外れ期待態様(前後外れ以外リーチ態様)を含むものであってもよい。
遊技機3によれば、選定手段によって選定される第1の演出の態様に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段によって判定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が、所定の態様であることを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して所定の態様で第1の演出が行われることを期待させることができる。
遊技機3において、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の態様は、前記識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が前記予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含み、前記判定手段は、前記選定手段によって選定される前記第1の演出が前記期待態様での動的表示であることを条件の一つとして、前記第2の演出を行うと判定することを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含む場合、選定手段によって選定される第1の演出が期待態様での動的表示であることを条件の一つとして、第2の演出を行うと判定手段によって判定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が期待態様であることを遊技者に対して示唆することができる。ここで、期待態様は、全ての識別情報が停留した場合に予め定めた識別情報の組み合わせとなる可能性があること、即ち、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様である。従って、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が連続して行われた場合に、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
尚、上記各実施形態に記載の「ノーマルリーチ変動演出」、「スーパーリーチ変動演出」、「スペシャルリーチ変動演出」が、上記「期待態様」に対応する。
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記判定手段は、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数に基づいて、前記第2の演出を行うか否かを判定するものであることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の待機回数に基づいて、第2の演出を行うか否かが判定手段によって判定される。ここで、第2の演出は記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出にそれぞれ対応させて行われる。よって、例えば、第1の演出の待機回数が所定回数以上である場合に第2の演出を行うと判定したり、第1の演出の待機回数が多い場合における第2の演出を行うと判定する確率を、第1の演出の待機回数が少ない場合における第2の演出を行うと判定する確率よりも高くすれば、その第2の演出は、所定回数以上連続して行われる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、第2の演出が所定回数以上連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の条件に基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定するものであることを特徴とする遊技機6。
尚、所定の条件は、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段によって取得されるランダムな情報に基づいて定められるものであってもよい。例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定されることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。また、所定の条件は、取得手段によって取得される情報に基づき選定手段によって選定される第1の演出の態様に基づいて定められるものであってもよい。例えば、第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様(リーチ態様)を含む場合、選定手段によって選定される第1の演出が期待態様であることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。これらの場合、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容や、選定手段によって選定される第1の演出の態様に関する内容は、第2の演出の実行を許可する許可コマンドと合わせて主制御手段から副制御手段に通知されるようにしてもよい。この場合、これらの内容を、許可コマンドに含めて通知するようにしてもよいし、許可コマンドとは別のコマンドを用いて通知するようにしてもよい。
また、所定の条件は、記憶手段に記憶された第1の演出の待機回数に基づいて定められるものであってもよい。例えば、第1の演出の待機回数が所定回数以上であることを条件として、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に設定してもよい。更に、所定の条件は、これらの条件の組み合わせによって定められるものでもよいし、また、所定の確率で示されるものであってもよい。
遊技機6によれば、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の条件に基づいて、記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて前記第2の演出が行われるように、設定手段によって設定される。これにより、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合、遊技者に対して所定の条件が満足されていることを示唆することができるので、遊技者に対して、所定の条件に対する期待感を持たせることができる。また、設定手段は、副制御手段に設けられているものであり、副制御手段として処理能力の高い演算処理装置を使用すれば、所定の条件として多種態様な条件を設定することができる。よって、第2の演出の実行を多種態様な条件のもとに設定することができるので、遊技者に対して様々な期待感を持たせることができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の確率で前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記所定の確率を、前記記憶手段に記憶された前記待機回数に応じて変更する第1変更手段を備えることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、記憶手段に記憶された待機回数に応じて第1変更手段により変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段によって設定される。ここで、第2の演出は記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出にそれぞれ対応させて行われるので、例えば、待機回数が大きいほど所定の確率を高く設定すれば、第2の演出が実行可能に設定された場合に、その第2の演出の連続回数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、第2の演出が連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、第1の演出の待機回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、待機回数が大きいほど所定の確率が高く設定されれば、待機回数が小さい場合には、頻繁に第2の演出が行われないように抑制することができる一方、待機回数が大きくなった場合に、第2の演出が行われやすくすることができる。
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、所定の確率で前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記所定の確率を、前記検出手段により前記始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得されるランダムな情報に基づいて変更する第2変更手段を備えることを特徴とする遊技機8。
尚、この場合、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容は、第2の演出の実行を許可する許可コマンドと合わせて主制御手段から副制御手段に通知されるようにしてもよい。このとき、取得手段によって取得されるランダムな情報に関する内容を許可コマンドに含めて通知するようにしてもよいし、許可コマンドとは別のコマンドを用いて通知するようにしてもよい。
遊技機8によれば、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得されるランダムな情報に基づき第2変更手段によって変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段により設定される。これにより、例えば、取得手段により取得された情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合の所定の確率を、所定の遊技機価値を付与する遊技状態への遷移を行わないと判定される場合の所定の確率よりも大きくすれば、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の後に、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性の高いことを、遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。
また、一般的に、取得手段により取得されるランダムな情報に基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される割合は小さく設定されている。これに対し、取得手段により取得されるランダムな情報に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定される場合の所定の確率を、所定の遊技機価値を付与する遊技状態への遷移を行わないと判定される場合の所定の確率よりも大きくすれば、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行わないと判定された場合に頻繁に第2の演出が行われないように抑制することができる一方、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態への遷移を行うと判定された場合に、第2の演出が行われやすくすることができる。
遊技機8において、前記第2変更手段は、前記所定の確率を、前記取得手段により取得されるランダムな情報に基づき前記選定手段によって選定される前記第1の演出の態様に応じて変更するものであることを特徴とする遊技機9。
尚、第1の演出の態様は、例えば、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様である、所謂「ノーマルリーチ」態様と、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様である、所謂「完全外れ」態様とを含んでいるものであってもよく、更に、上述した期待態様より選定される確率が低いものの、抽選の結果が第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出されるものである場合に選定される確率が高くなる特別な期待態様である、所謂「スーパーリーチ」態様や「スペシャルリーチ」態様を含むものであってもよい。
遊技機9によれば、選定手段によって選定される第1の演出の態様に応じて第2変更手段により変更される所定の確率で、第2の演出が実行可能に設定手段によって設定される。これにより、例えば、選定手段によって選定される第1の演出の態様が、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様である場合の所定の確率を、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様である場合の所定の確率よりも高く設定すれば、待機していた全ての第1の演出と共に第2の演出が行われた場合、その待機していた最後の第1の演出の態様が期待態様である可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができる。ここで、期待態様は、全ての識別情報が停留した場合に予め定めた識別情報の組み合わせとなる可能性があること、即ち、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様である。従って、待機していた全ての第1の演出と共に連続して第2の演出が行われた場合に、遊技者の期待感を高めることができる。
遊技機1から9のいずれかにおいて、前記第2の演出は、前記記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、関連性のある一連の演出を行うものであることを特徴とする遊技機10。
遊技機10によれば、第2の演出は、記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、関連性のある一連の演出を行うものであるので、その関連性のある一連の演出が進行する毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
遊技機1から9のいずれかにおいて、前記第2の演出は、前記記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの前記第1の演出に対応させて、同一の演出を行うものであることを特徴とする遊技機11。
遊技機11によれば、第2の演出は、記憶手段に記憶される待機回数分のそれぞれの第1の演出に対応させて、同一の演出を行うものであるので、同一の演出が繰り返し行われる毎に、遊技者に対してより高い期待感を持たせることができる。
遊技機1から11のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機12。
遊技機12によれば、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定される。そして、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出実行手段によって実行される場合に、その第1の演出の停止に合わせて第2の演出が第2演出実行手段によって実行される。これにより、第1の演出の停止時に現出された識別情報の組み合わせが、予め定められた識別情報の組み合わせ以外となり、所定の遊技価値が付与されなかった場合であっても、第2の演出が行われることにより、遊技者に対して所定の期待感を持たせることができる。よって、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。
遊技機12において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示を所定の方法で停止させることによって、前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機13。
遊技機13によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示を所定の方法で停止させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。ここで、所定の方法は、動的表示された識別情報を通常の停止順番とは異なる順番で停止させる方法であってもよいし、全ての識別情報を同時に停止させる方法であってもよい。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うところ、識別情報を通常とは異なる所定の方法で停止させることによって第2の演出を実行させれば、遊技者に対して、瞬時に第2の演出が行われたことを認識させることができる。よって、遊技者に対して、瞬時に所定の期待感を持たせることができる。
遊技機12又は13において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示が停止する場合に所定の停止音を発することによって、前記第2の演出を実行させるものであることを特徴とする遊技機14。
遊技機14によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示が停止する場合に所定の停止音を発生させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。ここで、所定の停止音は、動的表示された識別情報が停止する場合に通常発せられる停止音とは異なる種類の停止音を発するものであってもよいし、その通常発せされる停止音とは異なる音量や音程で停止音を発するものであってもよい。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うところ、その識別情報の動的表示とは別の「音」によって第2の演出を実行することにより、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。よって、遊技者に対して、より高い期待感を持たせることができる。
遊技機12から14のいずれかにおいて、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機15。
遊技機15によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される。通常、遊技者は、識別情報の動的表示に注視して遊技を行うので、この動的表示の停止後に現出される識別情報を用いて第2の演出を行うことによって、遊技者に対して容易に第2の演出が行われたことを認識させることができる。また、識別情報の動的表示の停止後に、予め定めた識別情報の組み合わせが現出せずに、所定の遊技価値が付与されない状態であっても、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、遊技者に対して、所定の期待感を持たせることができ、遊技者に遊技を続けさせる動機づけを与えることができる。尚、上記実施形態に記載の「チャンス目」が、上記「所定の組み合わせの識別情報」に対応する。
遊技機12から15のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出の態様を検出する態様検出手段と、その態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、その第1の演出に割り当てられた時間の中で、前記識別情報の動的表示が複数回行われるように前記第1の演出の態様を変更する態様変更手段とを備え、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行されると、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行すると共に、前記態様変更手段により前記第1の演出の態様が変更された場合は、前記識別情報の動的情報が停止される毎に、その停止に合わせて前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、設定手段により第2の演出が加えられた第1の演出の態様が態様検出手段によって検出され、その検出された第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、態様変更手段によって、第1の演出に割り当てられた時間の中で、第1の演出において実行される識別情報の動的表示が複数回行われるように、第1の演出の態様が変更される。そして、態様変更手段により第1の演出の態様が変更された場合は、第2演出実行手段によって、識別情報の動的表示が停止される毎に、その停止に合わせて第2の演出が実行される。これにより、例えば、所定の演出態様が、その演出にかかる時間が長いものである場合、第1の演出が複数回の識別情報の動的表示に振り分けられ、それぞれの動的表示の停止に合わせて第2の演出が行われることによって、短い時間間隔で第2の演出を行うことができる。よって、遊技者に対して、第2の演出が連続して行われていることを容易に気付かせることができ、その第2の演出が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。また、設定手段により第2の演出が加えられる第1の演出の態様は、その第2の演出が加えられる前に予め選定手段によって選定されるが、例えば、識別情報の動的表示を所定の停止態様で停止させることによって第2の演出を行う場合、選定手段によって予め選定された第1の演出の態様が、所定の停止態様で識別情報の動的表示を停止できない演出態様であっても、その演出態様を所定の演出態様として、その第1の演出を複数回の識別情報の動的表示に振り分け、各々の動的表示を所定の停止態様で停止させれば、容易に第2の演出を加えることができる。よって、第1の演出として任意の演出態様が選定されても、確実に第2の演出を行うことができるので、遊技者に対して、その第2の演出による期待感を確実に持たせることができる。
遊技機A1において、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の態様は、前記識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が前記予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含むものであり、前記態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様が前記期態態様であれば、その第1の演出に割り当てられた時間の中で、前記識別情報の動的表示が複数回行われるように前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様を含む場合、態様検出手段により検出された第1の演出の態様が期待態様であれば、態様変更手段によって、第1の演出に割り当てられた時間の中で、第1の演出において実行される識別情報の動的表示が複数回行われるように、第1の演出の態様が変更される。ここで、期待態様は、全ての識別情報が停留した場合に予め定めた識別情報の組み合わせとなる可能性があること、即ち、遊技機の遊技状態が遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技状態へ遷移する可能性があることを、遊技者に対して示唆する態様であるので、遊技者の期待感を長く維持させるために、一般的に、その演出にかかる時間が長く設定されているが、第2の演出が加えられた第1の演出が期待態様である場合には、第1の演出が複数回の識別情報の動的表示に振り分けられ、それぞれの動的表示の停止に合わせて第2の演出が行われるので、短い時間間隔で第2の演出を行うことができる。よって、演出にかかる時間の長い期待態様が選定手段によって選定された第1の演出に対して、第2の演出が加えられた場合であっても、第2の演出が連続して行われていることを容易に気付かせることができ、その第2の演出が行われる度に、遊技者が持つ期待感を段階的に高めることができる。また、期待態様による第1の演出の停止態様は、上述したように、動的表示の途中で識別情報の一部を、予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成するように停留させた後、残りの識別情報を停留させる特殊な態様であるので、識別情報の動的表示を所定の停止態様で停止させることによって第2の演出を行う場合、この期待態様による第1の演出では、所定の停止態様で識別情報の動的表示を停止できない可能性があるところ、遊技機A2によれば、期待態様による第1の演出が複数回の識別情報の動的表示に振り分けられるので、振り分けられた各々の動的表示を所定の停止態様で停止させれば、期待態様による第1の演出に対して、容易に第2の演出を加えることができる。よって、第1の演出として期待態様が選定されても、確実に第2の演出を行うことができるので、遊技者に対して、その第2の演出による期待感を確実に持たせることができる。
尚、上記実施形態に記載の「ノーマルリーチ変動演出」、「スーパーリーチ変動演出」および「スペシャルリーチ変動演出」が、上記「期待態様」に対応する。
請求項A1又はA2において、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の態様は、前記識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が前記予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様と、その期待態様を伴わずに前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様とを含むものであり、前記態様変更手段は、前記通常態様で前記識別情報の動的表示が複数回行われるように前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、第1演出実行手段により実行される第1の演出の態様として、識別情報の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様と、その期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させる通常態様とを含む場合、通常態様で識別情報の動的表示が複数回行われるように、態様変更手段によって、第1の演出の態様が変更される。通常態様による識別情報の動的表示では、期待態様を伴わずに予め定めた識別情報の組み合わせ以外の表示結果を現出させれば、その停止態様を自由に設定することができるため、識別情報の動的表示を所定の停止態様で停止させることによって第2の演出を行う場合、通常態様で行われる識別情報の動的表示に対して容易に第2の演出を行わせることができる。よって、第1の演出として任意の演出態様が選定されても、確実に第2の演出を行うことができるので、遊技者に対して、その第2の演出による期待感を確実に持たせることができる。また、態様変更手段によって設定される複数回の識別情報の動的表示の態様を通常態様とすることにより、第1の演出の態様として用意された通常態様をそのまま用いることができるので、態様変更手段によって設定される複数回の識別情報の動的表示用に別途表示用のデータを用意する必要がない。これにより、識別情報の動的表示の表示態様を記憶するための記憶容量の増大を抑えることができる。尚、上記実施形態に記載の「外れ変動演出」が、上記「通常態様」に対応する。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、前記態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様に割り当てられた時間が所定時間以上である場合は、複数回の前記識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、その動的表示中に第3の演出が行われるように前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間が所定時間以上であると、態様変更手段によって、複数回の識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、その動的表示中に第3の演出が行われるように第1の演出の態様が変更される。これにより、態様検出手段によって検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間が所定時間以上である場合は、態様変更手段によって振り分けられた複数回の識別情報の動的表示のうち、少なくとも1回の動的表示中に第3の演出が行われるので、その第3の演出が行われる動的表示にかかる時間を、その第3の演出にかかる時間だけ長くすることができる。換言すれば、態様変更手段により振り分けられる複数回の識別情報の動的表示のうち、少なくとも1回の動的表示にかかる時間を長く設定することができるので、態様変更手段によって振り分けられる識別情報の動的表示の回数を少なくすることができる。よって、1回の始動条件の成立によって行われる第1の演出の中で、通常は、識別情報の動的表示が1回行われるところ、態様変更手段による識別情報の動的表示の振り分けにより、その動的表示が頻繁に行われることによって、遊技者に違和感を覚えさせることを抑えることができる。
ここで、第3の演出は、例えば、その第3の演出が行われる識別表示の動的表示において、予め定めた識別情報の組み合わせが現出される可能性があることを示唆する演出であってもよいし、また、その第3の演出が行われる識別表示の動的表示が、その動的表示の途中で識別情報の一部が停留すると共にその停留した識別情報が予め定めた識別情報の組み合わせの一部を構成する期待態様であった場合、予め定めた識別情報の組み合わせが現出される可能性が高いことを示唆する演出であってもよい。また、第3の演出は、態様変更手段によって第2の演出が加えられていない第1の演出の中で行われるものであってもよい。この場合、第2の演出が加えられていない第1の演出の中で行われる第3の演出用のデータを用いて、態様変更手段によって振り分けられた動的表示中に行われる第3の演出を行わせることができるので、態様変更手段によって振り分けられた動的表示中に行われる第3の演出用にデータを別途用意する必要がない。これにより、識別情報の動的表示中に行われる第3の演出を記憶するための記憶容量の増大を抑えることができる。尚、上記実施形態に記載の「予告演出」が、上記「第3の演出」に対応する。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記識別情報の動的表示は、前記識別情報が遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含み、前記態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、複数回の前記識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、前記第1の期間にかかる時間を調整したうえで、前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A5。
ここで、視認困難となる動的態様とは、識別情報が高速に動的表示される態様であってもよいし、また、識別情報そのものが小さく表示される態様であってもよい。或いは、多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像が表示される態様であってもよい。
遊技機A5によれば、識別情報の動的表示において、識別情報が遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含む場合、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、複数回の識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、第1の期間にかかる時間を、例えば延長または短縮するなどの調整をしたうえで、態様変更手段によって、第1の演出の態様が変更される。これにより、第1の期間にかかる時間を延長または短縮するなどの調整をすることによって、各識別情報の動的表示にかかる時間を調整することができるので、態様変更手段において、第1の演出を、第1の演出に割り当てられた時間の中で、時間を余すことなく、複数回の識別情報の動的表示に振り分けることができる。また、例えば、時間が調整される前の識別情報の動的表示用に用意された画像を使用し、その画像から所定の時間に相当する画像を取り除いたり、繰り返して画像を表示することによって時間を短縮または延長するようにすれば、その時間の短縮または延長の時間を任意の時間に設定することができる。また、時間の短縮または延長される期間は遊技者に視認困難な動的態様で動的表示される期間であるので、画像を取り除いたり、繰り返したりすることによる識別情報の動的表示の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。また、更に、時間が調整される前の通常の識別情報の動的表示とは別に、時間が調整された第1の演出専用に画像を別途用意する必要がないため、第1の演出を調整するために画像を記憶するための記憶容量が増加するのを抑制することができる。
遊技機A1からA5のいずれかにおいて、前記第2演出実行手段は、前記第1演出実行手段によって実行される前記識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、前記第2の演出を実行するものであり、前記態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、複数回の前記識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部を停留させた後に、その停留した識別情報の少なくとも一部を再び動的表示させて、前記所定の組み合わせの識別情報を現出させるように前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、第1演出実行手段によって実行される識別情報の動的表示の停止後に、所定の組み合わせの識別情報を現出させることによって、第2演出実行手段により第2の演出が実行される場合において、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、複数回の識別情報の動的表示のうち少なくとも1回の動的表示において、その動的表示の途中で識別情報の一部を停留させた後に、その停留した識別情報の少なくとも一部を再び動的表示させて、所定の組み合わせの識別情報を現出させるように、態様変更手段によって第1の演出の態様が変更される。このように、停留した識別情報の少なくとも一部を再び動的表示させることによって、識別情報の動的表示にかかる時間を調整することができるので、態様変更手段において、第1の演出を、第1の演出に割り当てられた時間の中で、時間を余すことなく、複数回の識別情報の動的表示に振り分けることができる。また、動的表示の途中で停留した識別情報の少なくとも一部を再び動的表示させることによって、遊技者に所定の組み合わせの識別情報が表示される期待感を持たせることができ、遊技者に対して飽きさせない演出を提供することができる。
遊技機A1からA6のいずれかにおいて、前記態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、前記態様変更手段により前記第1の演出の態様から変更される複数回の前記識別情報の動的表示それぞれについて、その表示態様を設定する変更態様設定手段を備え、その変更態様設定手段によって設定された表示態様で複数回の前記識別情報の動的表示が行われるように前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機A7。
ここで、変更態様設定手段によって設定される表示態様は、識別情報の動的表示において、識別情報が遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する時間を定めるものであってもよいし、動的表示の途中で停留した識別情報の少なくとも一部を再び動的表示させるか否かを定めるものであってもよい。また、識別情報の動的表示中に別の演出(例えば、遊技機A4に記載された「第3の演出」)を行うか否かを定めるものであってもよい。或いは、識別情報の動的表示にかかる時間を定めるものであってもよい。
遊技機A7によれば、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間に基づいて、態様変更手段に設けられた変更態様設定手段によって、態様変更手段により第1の演出の態様から変更される複数回の識別情報の動的表示それぞれについて、その表示態様が設定される。そして、その変更態様設定手段によって設定された表示態様で複数回の識別情報の動的表示が行われるように、態様変更手段によって、第1の演出の態様が変更される。これにより、態様変更手段によって振り分けられる複数回の識別情報の動的表示それぞれの表示態様を、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間の中で、適切に設定することができる。また、この場合、複数の第1の演出の態様に割り当てられる時間それぞれに対して、その第1の演出の態様から変更される複数回の識別情報の動的表示それぞれに設定すべき表示態様を対応付けた記憶手段を副制御手段に設け、変更設定手段は、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割勝てられた時間に対応付けられた、複数回の識別情報の動的表示それぞれに設定すべき表示態様を記憶手段より読み出すことによって、態様変更手段により第1の演出の態様から変更される複数回の識別情報の動的表示それぞれについて、その表示態様を設定してもよい。これにより、態様変更手段によって振り分けられる複数回の識別情報の動的表示それぞれの表示態様を、態様検出手段により検出された第1の演出の態様に割り当てられた時間の中で、適切かつ容易に設定することができる。
遊技機12から15および遊技機A1からA7のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出の態様を検出する態様検出手段と、その態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、その第1の演出に割り当てられた時間の中で、前記所定の演出態様の停止に合わせて所定の動作が行われるように前記第1の演出の態様を変更する第2態様変更手段とを備え、前記第2演出実行手段は、前記設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出実行手段により実行されると、その第1の演出の停止に合わせて前記第2の演出を実行すると共に、前記第2態様変更手段により前記第1の演出の態様が変更された場合は、前記所定の動作に合わせて前記第2の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、設定手段により第2の演出が加えられた第1の演出の態様が態様検出手段によって検出され、その検出された第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、第2態様変更手段によって、第1の演出に割り当てられた時間の中で、所定の演出態様の停止に合わせて所定の動作が行われるように、第1の演出の態様が変更される。そして、第2態様変更手段により第1の演出の態様が変更された場合は、第2演出実行手段によって、所定の動作に合わせて第2の演出が実行される。ここで、設定手段により第2の演出が加えられる第1の演出の態様は、その第2の演出が加えられる前に予め選定手段によって選定されるが、例えば、識別情報の動的表示を所定の停止態様で停止させることによって第2の演出を行う場合、選定手段によって予め選定された第1の演出の態様が、所定の停止態様で識別情報の動的表示を停止できない演出態様であっても、その演出態様を所定の演出態様とし、その所定の演出態様の停止に合わせて行われる所定の動作において、動的表示を所定の停止態様で停止させるようにすれば、容易に第2の演出を加えることができる。よって、第1の演出として任意の演出態様が選定されても、確実に第2の演出を行うことができるので、遊技者に対して、その第2の演出による期待感を確実に持たせることができる。また、設定手段によって第2の演出が加えられても、第1の演出が選定手段によって選定された所定の演出態様で第1演出実行手段により実行されるので、その所定の演出態様が遊技者の楽しみにしている演出態様であれば、その所定の演出態様が行われることによって、遊技者を満足させることができる。
遊技機B1において、前記第2態様変更手段は、前記第1の演出において、前記所定の演出態様により前記識別情報の動的表示を停止した後に、前記所定の動作として、前記動的表示の停止によって停留した一部または全ての識別情報を再び動的表示させて、その動的表示を停止するように、前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、第2態様変更手段によって第1の演出の態様が変更されることにより、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止された後、所定の動作として、動的表示の停止によって停留した一部または全ての識別情報が再び動的表示され、その動的表示が停止される態様で、第1の演出が第1演出実行手段により行われる。また、その所定の動作に合わせて、第2の演出が第2演出実行手段により行われる。これにより、第1の演出において、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止されたときに、予め定めた識別情報の組み合わせが現出されなかった場合であっても、その後に再び動的表示がなされることによって、遊技者に対して何らかの演出が行われる期待感を持たせることができる。そして、その動的表示に合わせて第2の演出が行われることによって、遊技者に対して、更に所定の期待感を抱かせることができる。
遊技機B2において、前記第2態様変更手段は、前記所定の動作として、前記動的表示の停止によって停留した識別情報の表示態様を維持したまま、引き続きその停留した一部または全ての識別情報を再び動的表示させて、その動的表示を停止するように、前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、第2態様変更手段によって第1の演出の態様が変更されることにより、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止された後、所定の動作として、動的表示の停止によって停留した識別情報の表示態様が維持されたまま、引き続きその停留された一部または全ての識別情報が再び動的表示させる態様で、第1の演出が第1演出実行手段により行われる。これにより、第1の演出において、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止された後に、その停止によって停留した識別情報の表示態様が維持されたまま、再び動的表示がなされるので、その再び行われる動的表示によって、所定の態様で行われた識別情報の動的表示に引き続き何らかの演出が行われる期待感を、遊技者に対して強く持たせることができる。
遊技機B2又はB3において、前記第2態様変更手段は、前記所定の動作として、前記動的表示の停止によって停留した一部または全ての識別情報を、遊技者に視認可能な動的態様で再び動的表示させて、その動的表示を停止するように、前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、第2態様変更手段によって第1の演出の態様が変更されることにより、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止された後、所定の動作として、動的表示の停止によって停留した一部または全ての識別情報が、遊技者に視認可能な動的態様で再び動的表示されて、その動的表示が停止される態様で、第1の演出が第1演出実行手段により行われる。これにより、第1の演出において、所定の演出態様で識別情報の動的表示が停止された後に、再び識別情報の動的表示が行われた場合に、遊技者は、その動的表示される識別情報を視認することができるので、遊技者に対して、その動的表示される識別情報の内容を認識させながら、第2の演出が行われる期待感をより高く持たせることができる。
遊技機B1からB4のいずれかにおいて、前記所定の演出態様は、前記識別情報が遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含み、前記第2態様変更手段は、前記態様検出手段により検出された前記第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、その所定の演出態様における前記第1の期間を所定時間だけ短縮すると共に、その短縮された所定時間で前記所定の動作が行われるように、前記第1の演出の態様を変更するものであることを特徴とする遊技機B5。
ここで、視認困難となる動的態様とは、識別情報が高速に動的表示される態様であってもよいし、また、識別情報そのものが小さく表示される態様であってもよい。或いは、多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像が表示される態様であってもよい。
遊技機B5によれば、所定の演出態様において、識別情報が遊技者に視認困難となる動的態様で動的表示する第1の期間を含む場合、態様検出手段により検出された第1の演出の態様が所定の演出態様である場合は、その所定の演出態様における第1の期間が所定時間だけ短縮されると共に、その短縮された所定時間で前記所定の動作が行われるように、第2態様変更手段によって第1の演出の態様が変更される。このように、所定の演出態様における第1の期間が所定時間だけ短縮され、その短縮された所定時間で所定の動作が行われるように設定されるので、第1の演出に割り当てられた時間の中で、確実に、所定の演出態様の停止に合わせて所定の動作を行わせることができる。また、所定の演出態様用に用意された画像から所定の時間に相当する画像を取り除いて画像を表示することにより時間を短縮する場合、時間の短縮される期間は遊技者に視認困難な動的態様で動的表示される期間であるので、画像を取り除くことによる識別情報の動的表示の不連続性が遊技者に対して認識されるのを抑制することができる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7および遊技機B1からB5において、前記許可送信手段は、前記判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドを、前記取得手段により取得されたランダムな情報に基づく情報と合わせて前記副制御手段に対して送信するものであり、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が、前記設定手段によって加えられているか否かを判断する設定状態判断手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が加えられていると前記設定状態判断手段によって判断されると、その第2の演出の加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせと、前記許可コマンドと合わせて送信される前記ランダムな情報に基づく情報とに応じて、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えるか否かを判断する可否判断手段とを備えることを特徴とする遊技機C1。
ここで、許可送信手段において、許可コマンドを、取得手段により取得されたランダムな情報に基づく情報と合わせて副制御手段に対して送信する場合、その許可コマンドに、ランダムな情報に基づく情報を含めて送信してもよいし、許可コマンドとは別のコマンドによりランダムな情報に基づく情報を送信してもよい。尚、上記実施形態に記載の「保留回数コマンド」に含まれる「連続予告後遊技状態フラグ」が、上記「ランダムな情報に基づいた情報」に対応する。
遊技機C1によれば、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、設定状態判断手段によって、第1の演出のうち少なくとも一部に、第2の演出が設定手段により加えられていると判断されると、その第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせと、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報とに応じて、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出を加えるか否かが、可否判断手段によって判断される。
ここで、例えば、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出し、再び第2の演出が第2実行手段によって実行され、その結果として予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが再度現出されると、第2の演出が繰り返して実行されるにも関わらず、遊技価値の付与されない状態が続くことになり、遊技者の期待感を阻害してしまう恐れがある。これに対し、遊技機C1では、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出する状況において、例えば、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせを現出することを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出が加えられないようにすることができ、第2の演出が繰り返して実行されるにも関わらず、遊技価値の付与されない状態が続くことを抑制することができる。よって、遊技者の期待感が阻害されるのを抑制できる。
一方、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出する状況において、例えば、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出することを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出が加えられるようにすることができ、第2の演出が再び行われた場合に、その結果として予め定めた識別情報の組み合わせが現出される期待感を、遊技者に対して強く持たせることができるので、遊技者に対して遊技を継続する動機付けを与えることができる。このように、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせと、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報とに応じて、遊技者の受ける期待感に合わせて、新たに第2の演出を加えるか否かを判断することができるので、遊技者に対して、遊技の興趣を高めることができる。
遊技機C1において、前記可否判断手段は、前記第2の演出が加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせとして、前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合は、前記許可コマンドと合わせて送信される前記ランダムな情報に基づく情報に応じて、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えるか否かを判断するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、第2の演出が加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合は、可否判断手段によって、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報に応じて、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出を加えるか否かが判断される。これにより、例えば、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせを現出することを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出が加えられないようにすることができ、第2の演出が繰り返して実行されるにも関わらず、遊技価値の付与されない状態が続くことを抑制することができる。よって、遊技者の期待感が阻害されるのを抑制できる。一方、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出することを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出が加えられるようにすることができ、第2の演出が再び行われた場合に、その結果として予め定めた識別情報の組み合わせが現出される期待感を、遊技者に対して強く持たせることができるので、遊技者に対して遊技を継続する動機付けを与えることができる。このように、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせである場合に、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報に応じて、遊技者の受ける期待感に合わせて、新たに第2の演出を加えるか否かを判断することができるので、遊技者に対して、遊技の興趣を高めることができる。
遊技機C2において、前記可否判断手段は、前記第2の演出の加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせとして、前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合は、前記許可コマンドと合わせて送信される前記ランダムな情報に基づく情報が、前記第1の演出において前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせを現出させることを示唆するものであれば、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えないと判断するものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、第2の演出が加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合において、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせを現出させることを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出を加えないと判断される。これにより、第2の演出が繰り返して実行されるにも関わらず、遊技価値の付与されない状態が続くことを抑制することができるので、遊技者の期待感が阻害されるのを抑制することができる。
遊技機C2又はC3において、前記可否判断手段は、前記第2の演出が加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせとして、前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合は、前記許可コマンドと合わせて送信される前記ランダムな情報に基づく情報が、前記第1の演出において前記予め定めた識別情報の組み合わせを現出させることを示唆するものであれば、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えると判断するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、第2の演出が加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなる場合において、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出させることを示唆するものであれば、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出を加えると判断される。これにより、第2の演出が再び行われた場合に、その結果として予め定めた識別情報の組み合わせが現出される期待感を、遊技者に対して強く持たせることができ、遊技者に対して遊技を継続する動機付けを与えることができる。
遊技機C4において、前記副制御手段は、前記第2の演出が加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせとして、前記予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなり、且つ、前記許可コマンドと合わせて送信される前記ランダムな情報に基づく情報が、前記第1の演出において前記予め定めた識別情報の組み合わせを現出させることを示唆するものであることに基づいて、前記可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えると判断された場合は、その設定手段によって新たに前記第1の演出に加えられる前記第2の演出の演出態様として、既に前記第1の演出に加えられている前記第2の演出の演出態様とは異なる態様を設定する態様設定手段を備えることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、第2の演出が加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせとして、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせとなり、且つ、許可コマンドと合わせて送信されるランダムな情報に基づく情報が、第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせを現出させるものであることに基づいて、可否判断手段によって、新たに設定手段によって第1の演出に第2の演出を加えると判断された場合は、態様設定手段によって、その設定手段によって新たに第1の演出に加えられる第2の演出の演出態様として、既に第1の演出に加えられている第2の演出の演出態様とは異なる態様が設定される。これにより、新たに第1の演出に加えられた第2の演出が、既に第1の演出に加えられている第2の演出とは異なる演出態様で第2演出実行手段により実行される。よって、第2の演出が加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に、予め定めた識別情報の組み合わせ以外の組み合わせが現出された場合であっても、その後に、再び第2の演出が第2演出実行手段によって実行された場合に、その第2の演出の演出態様が、それまでの第2の演出から変化するので、予め定めた識別情報の組み合わせが現出される期待感を、遊技者に対して更に強く持たせることができる。
遊技機C1からC5のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えないと判断された場合は、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加える設定を未実行とする設定未実行手段を備えることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、可否判断手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、設定未実行手段によって、新たに前記設定手段によって第1の演出に第2の演出を加える設定が未実行とされる。これにより、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、確実かつ容易に、第1の演出に第2の演出を加える設定が行われないようにすることができる。また、設定手段による設定を未実行とすることにより、副制御手段における処理負担の増加を抑制することができる。
遊技機C1からC5のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記可否判断手段による判断に関わらず、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えないと判断された場合は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づき前記第1の演出に新たに加えられた前記第2の演出の設定を消去する設定消去手段を備えることを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、可否判断手段による判断に関わらず、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に、設定手段により設定される。そして、可否判断手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づき第1の演出に新たに加えられた第2の演出の設定が、設定消去手段によって消去される。これにより、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、確実に第1の演出に第2の演出を加える設定が行われないようにすることができる。
遊技機C1からC7のいずれかにおいて、前記許可コマンドは、前記取得手段により取得された前記ランダムな情報に基づく情報を含むものであり、前記許可送信手段は、そのランダムな情報に基づく情報を含む前記許可コマンドを、前記副制御手段に対して送信するものであることを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、許可コマンドは、取得手段により取得されたランダムな情報に基づく情報を含むように構成されており、そのランダムな情報に基づく情報を含む許可コマンドが、許可送信手段によって、副制御手段に対して送信される。これにより、1つの許可コマンドによって、第2の演出の実行の許可と共に、取得手段により取得されるランダムな情報に基づく情報が、主制御手段から副制御手段に送受信されるので、第2の演出の実行を許可する許可コマンドとは異なる信号によって、そのランダムな情報に基づく情報を主制御手段から副制御手段に送受信する場合と比較して、主制御手段および副制御手段それぞれの処理負荷の増大を抑制することができる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7、遊技機B1からB5および遊技機C1からC8において、前記副制御手段は、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が、前記設定手段によって加えられているか否かを判断する設定状態判断手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、前記第1の演出のうち少なくとも一部に、前記第2の演出が加えられていると前記設定状態判断手段によって判断されると、前記第1演出実行手段により実行が待機された前記第1の演出のうち、前記設定手段により前記第2の演出が未設定である第1の演出の数に基づいて、新たに前記設定手段によって前記第2の演出が未設定である前記第1の演出に前記第2の演出を加えるか否かを判断する第2可否判断手段を備えることを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、設定状態判断手段によって、第1の演出のうち少なくとも一部に、第2の演出が設定手段により加えられていると判断されると、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち、設定手段により第2の演出が未設定である第1の演出の数に基づいて、新たに設定手段によって前記第2の演出が未設定である第1の演出に第2の演出を加えるか否かが、第2可否判断手段によって判断される。これにより、設定手段により第2の演出が未設定である第1の演出の数が所定の数である場合に、第2可否判断手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えると判断すれば、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後、再び第1演出実行手段による第1の演出の実行に加えて、第2演出実行手段による第2の演出が行われる場合、その第2の演出が行われる連続回数(第2の演出が新たに加えられた第1の演出の数)を、所定の回数に定めることができる。よって、第2の演出が繰り返して実行される場合に、2番目以降に実行される第2の演出の連続回数を、遊技者に対して第2の演出が実行されていることを容易に認識されたり、遊技者に対して第2の演出に対する期待感を強めたりできる回数に設定することができ遊技の興趣を高めることができる。
遊技機D1において、前記第2可否判断手段は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、前記第1の演出のうち少なくとも一部に前記第2の演出が加えられていると前記設定状態判断手段によって判断され、且つ、その第2の演出の加えられた全ての第1の演出が前記第1演出実行手段によって実行された後に現出される前記識別情報の組み合わせが前記予め定めた識別情報の組み合わせであれば、前記設定手段により前記第2の演出が未設定である第1の演出の数に基づいて、新たに前記設定手段によって前記第2の演出が未設定である前記第1の演出に前記第2の演出を加えるか否かを判断するものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信した場合に、設定状態判断手段により第1の演出のうち少なくとも一部に第2の演出が設定手段により加えられていると判断され、且つ、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが予め定めた識別情報の組み合わせであれば、第1演出実行手段により実行が待機された第1の演出のうち、設定手段により第2の演出が未設定である第1の演出の数に基づいて、新たに設定手段によって第2の演出が未設定である第1の演出に第2の演出を加えるか否かが、第2可否判断手段によって判断される。ここで、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせである場合、一旦遊技者に所定の遊技価値が付与されるので、遊技者にとって、第2の演出による期待感が一旦途切れることになる。従って、このような状態において、再び第2の演出が実行されると、遊技者は、一から第2の演出が開始されたと認識するので、その再び実行された第2の演出の連続回数が少なければ、遊技者が第2の演出を認識できなかったり、遊技者に対して第2の演出に対する期待感を弱めてしまう恐れがある。これに対し、遊技機D2では、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に現出される識別情報の組み合わせが、予め定めた識別情報の組み合わせである場合において、再び実行される第2の演出の連続回数を、遊技者に対して第2の演出が実行されていることを容易に認識されたり、遊技者に対して第2の演出に対する期待感を強めたりできる回数に設定することができるので、遊技の興趣を更に高めることができる。
遊技機D1又はD2において、前記第2可否判断手段は、前記設定手段により前記第2の演出が未設定である第1の演出の数が少なくとも2以上である場合に、新たに前記設定手段によって前記第2の演出が未設定である前記第1の演出に前記第2の演出を加えると判断するものであることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、設定手段により第2の演出が未設定である第1の演出の数が少なくとも2以上である場合に、第2可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって第2の演出が未設定である第1の演出に前記第2の演出を加えると判断される。これにより、第2の演出の加えられた全ての第1の演出が第1演出実行手段によって実行された後に予め定めた識別情報の組み合わせが現出され、遊技者にとって第2の演出による期待感が一旦途切れた後、再び実行される第2の演出の連続回数を、少なくとも2回以上とすることができるので、遊技者に対して第2の演出が実行されていることを容易に認識されたり、遊技者に対して第2の演出に対する期待感を強めたりできる回数に設定することができ、遊技の興趣を更に高めることができる。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記第2可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えないと判断された場合は、新たに前記設定手段によって前記第2の演出が未設定である前記第1の演出に前記第2の演出を加える設定を未実行とする第2設定未実行手段を備えることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、第2可否判断手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、第2設定未実行手段によって、新たに前記設定手段によって第1の演出に第2の演出を加える設定が未実行とされる。これにより、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、確実かつ容易に、第1の演出に第2の演出を加える設定が行われないようにすることができる。また、設定手段による設定を未実行とすることにより、副制御手段における処理負担の増加を抑制することができる。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記第2可否判断手段による判断に関わらず、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2可否判断手段によって、新たに前記設定手段によって前記第1の演出に前記第2の演出を加えないと判断された場合は、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づき前記第1の演出に新たに加えられた前記第2の演出の設定を消去する第2設定消去手段を備えることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、第2可否判断手段による判断に関わらず、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、第1の演出に加えて第2の演出を実行可能に、設定手段により設定される。そして、第2可否判断手段によって、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づき第1の演出に新たに加えられた第2の演出の設定が、第2設定消去手段によって消去される。これにより、新たに設定手段により第1の演出に第2の演出を加えないと判断された場合は、確実に第1の演出に第2の演出を加える設定が行われないようにすることができる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7、遊技機B1からB5、遊技機C1からC8および遊技機D1からD5のいずれかにおいて、前記第1演出実行手段により実行される前記第1の演出の待機回数を取得する待機回数取得手段と、その待機回数取得手段により取得された前記待機回数に基づいて待機回数コマンドを生成するコマンド生成手段とを備え、前記許可送信手段は、前記判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合、前記コマンド生成手段により生成された前記待機回数コマンドに前記第2の演出の実行を許可する許可情報を含めた上で、その待機回数コマンドを前記許可コマンドとして前記副制御手段に対して送信するものであることを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、待機回数取得手段により第1演出実行手段により実行される第1の演出の待機回数が取得され、その取得された待機回数に基づいて待機回数コマンドが生成される。そして、判定手段により第2の演出を行うと判定された場合は、許可送信手段によって、待機回数コマンドに第2の演出の実行を許可する許可情報が含められた上で、その待機回数コマンドが許可コマンドとして副制御手段に対して送信される。これにより、副制御手段において、第2の演出の実行を許可する許可情報を正確に把握できるのに加え、第2の演出が加えられる第1演出実行手段により実行が待機されている第1の演出の待機回数を正確に把握することができる。よって、第1の演出の待機回数と許可情報とが、別のコマンドによって主制御手段から副制御手段に対して送信される場合と比較して、制御を容易にすることができる。また、待機回数コマンド1つで、第1の演出の待機回数と、第2の演出の実行を許可する許可情報とが主制御手段から副制御手段に通知することができるので、コマンドの数が増大するのを抑制でき、コマンドの送受信にかかる処理負担の増大を抑制することができる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7、遊技機B1からB5、遊技機C1からC8、遊技機D1からD5および遊技機E1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機F1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7、遊技機B1からB5、遊技機C1からC8、遊技機D1からD5および遊技機E1のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機F2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から15、遊技機A1からA7、遊技機B1からB5、遊技機C1からC8、遊技機D1からD5および遊技機E1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機F3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。