JP2012129737A - 電気分散補償器およびその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長距離光ファイバに対しても小型なデバイスが実現でき、分散スロープSを含めて残留分散をより正確に打ち消すことが可能な電気分散補償器を提供する。
【解決手段】光ファイバの残留分散を電気信号として補償する電気分散補償器であって、ストリップ導体5の幅w(z)が長手方向(z方向)に不均一に分布し、光ファイバの残留分散として分散Dおよび分散スロープSを補償するための電気信号の群遅延特性を有する反射型のマイクロストリップ線路1から構成される。ストリップ導体5の幅の分布w(z)は、Zakharov-Shabat方程式における、スペクトルデータからポテンシャルを導く逆問題に基づく設計法を用いて設計することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバの残留分散を電気信号として補償する電気分散補償器に関する。
近年、光通信の長距離化および高速化が進められるとともに、光ファイバをユーザーの住宅等まで敷設するファイバ・トゥ・ザ・ホーム(FTTH)サービスが急速に普及している。伝送線路に用いられる光ファイバとしては、伝送帯域で波長分散ができるだけ小さく、かつ非線形効果を抑制するために波長分散が零にならない光ファイバが望ましい。また、既に広範囲に敷設されている光ファイバは、波長分散が大きい波長帯域で使用されることが多い。例えば、波長1.3μm付近で零分散を有する標準シングルモードファイバ(SSMF:Standard Single-Mode Fiber)は、エルビウム添加光ファイバ増幅器の実用化により、波長1.53〜1.63μm帯で使用される。また、零分散を1.55μm付近にシフトさせた分散シフトファイバ(DSF:Dispersion Shifted Fiber)は、Cバンドだけではなく、SバンドやLバンドで使用されることがある。その他、1.55μm帯で零分散にならない各種ノンゼロ分散シフトファイバ(NZ−DSF:Non-zero Dispersion Shifted Fiber)が知られている。これらの光ファイバは、長距離伝送だけでなく、FTTHのような中・短距離伝送にも使用されている。高速伝送にとって、光ファイバによる残留分散の補償技術が重要である。
分散補償には、様々な技術が使用されている。光信号の段階で分散補償する技術としては、分散補償ファイバ(DCF:Dispersion Compensation Fiber)が最も実用化された技術である(特許文献1,2参照)。しかし、DCFは通常、補償の対象となる光ファイバの長さに比べて約5分の1程度の長さが必要であり(例えば特許文献2の段落0042参照)、リール状に巻回してモジュール化するものの比較的大きな設置面積を必要とするだけでなく、DCFによる伝送損失も無視できない。また、DCFの製造には正確な屈折率分布の制御が必要となる上、広帯域伝送に要求される分散補償特性を満足することが困難になることも多い。
ファイバブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)も分散補償に良く用いられる技術の一つである(特許文献3参照)。FBGは、光ファイバに紫外(UV)光を照射することにより、ファイバコアの屈折率を変化させ、屈折率変化によるグレーティングを形成することで、分散補償を行う。FBGは、小型デバイスが実現可能であるが、屈折率変化の制御が難しく、さらに屈折率の変化量に限度があるため、実現可能な分散補償特性に限界がある。また、デバイスの小型化と大量生産にも限界がある。
光平面回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)は、平面に構築された光回路を用いて分散補償を行う。ラティス型PLCは、その一例である(非特許文献1参照)。しかし、ラティス型PLCは結合共振器をカスケード接続して分散を制御し、デジタル無限インパルス応答(IIR:Infinite Impulse Response)フィルタの原理に基づいているため、実現可能な分散補償特性に限界がある。
アレイ導波路格子(AWG:Array waveguide grating)は、分波した信号を波長ごとに行路差を付けて遅延時間を調整することができるため、コリメートレンズを介して再び合波して分散補償する仕組みも考えられている(特許文献4参照)。しかし、構造が複雑で作製が難しいだけでなく、必要とするスペースが大きい。
VIPA(Virtually Imaged Phased Array)型分散補償器は、薄板の両面に反射膜をコーティングしたVIPA板と呼ばれる波長分散素子と反射ミラーにより構成されている(特許文献5参照)。このデバイスは、三次元の構造で分散を調整しており、構造的に複雑であり、製造上極めて高い精度が要求される。
以上説明した光学的な分散補償技術に対して、光ファイバを介して送受信されるベースバンド信号を電気信号処理により分散補償する電気分散補償(EDC:Electrical Dispersion Compensation)も開発されている。
フィードフォーワード型の線形等化器は、光ファイバへの送信側にデジタルフィルターを設置し、計算によって光ファイバの分散歪みを補償する(非特許文献2,3参照)。また、フィードバック型の線形等化器は、光ファイバへの受信側にデジタルフィルターを設置して光ファイバの分散歪みを補償する(非特許文献4参照)。しかしながら、フィードフォーワード型とフィードバック型のいずれも、高速信号処理と高速化されたデジタルフィルター技術がベースであり、大変高価であるとともに伝送レートの増加に対処できない。
光伝送においてコヒーレント方式や、光キャリアスペクトルの半分のみを使用する抑圧搬送波単側波帯(OSSB:optical single side-band)方式が用いられた場合、ベースバンド信号の位相歪みの情報が保存されるので、マイクロ波の受動(パッシブ)デバイスを用いてEDCを行うことができる(非特許文献5〜7参照)。しかしながら、これらのデバイスには導波管やマイクロストリップ線路のような透過型デバイスの分散性を使用しており、長距離光ファイバの分散補償に必要なデバイスが非常に長くなる。例えば非特許文献5のFig.6や特許文献6の段落0012には、マイクロストリップ線路を用いたEDCにおいて、約100kmの光ファイバの分散補償する線路長が21cmであることが記載されている。また、透過型のEDCデバイスは、光ファイバの分散歪みを正確に打ち消すことができない。
特許第3857211号公報 特許第3819264号公報 特開2004−325549号公報 特許第3852409号公報 特開2005−275101号公報 特許第3157254号公報
K. Takiguchiら、"Dispersion slope equalizer for dispersion shifted fiber using a lattice-form programmable optical filter on a planar lightwave circuit"、Journal of Lightwave Technology、1998年、第16巻、第9号、p.1647−1656 D. McGhanら、"5120 km RZ-DPSK transmission over G652 fiber at 10 Gb/s with no optical dispersion compensation"、OFC/NFOEC 2005、2005年3月、PDP27、米国カリフォルニア州アナハイム(Anaheim, CA) Ying Jiangら、"Electronic Pre-Compensation of Narrow Optical Filtering for OOK, DPSK and DQPSK Modulation Formats"、Journal of Lightwave Technology、2009年、第27巻、第16号、p.3689−3698 G. Katzら、"Minimum BER criterion for electrical equalizer in optical communication systems"、Journal of Lightwave Technology、2006年、第24巻、第7号、p.2844−2850 K. Iwashitaら、"Chromatic dispersion compensation in coherent optical communications"、Journal of Lightwave Technology、1990年、第8巻、第3号、p.367−375 J.H.Winters、"Equalization in coherent lightwave systems using microwave waveguides"、Journal of Lightwave Technology、1989年、第7巻、第5号、p.813−815 D.Fonsecaら、"On the use of electrical precompensation of dispersion in optical single-sideband transmission systems"、IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics、2006年、第12巻、第4号、p.603−614 Gaobiao Xiaoら、"An effective method for designing nonuniformly coupled transmission-line filters"、IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques、2001年6月、第49巻、第6号、p.1027−1031
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長距離光ファイバに対しても小型なデバイスが実現でき、分散スロープSを含めて残留分散をより正確に打ち消すことが可能な電気分散補償器およびその設計方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、光ファイバの残留分散を電気信号として補償する電気分散補償器であって、ストリップ導体の幅が長手方向に不均一に分布し、前記光ファイバの残留分散として分散Dおよび分散スロープSを補償するための前記電気信号の群遅延特性を有する反射型のマイクロストリップ線路から構成されることを特徴とする電気分散補償器を提供する。
前記反射型のマイクロストリップ線路は、Zakharov-Shabat方程式における、スペクトルデータからポテンシャルを導く逆問題に基づく設計法を用いて前記ストリップ導体の幅の分布を設定することも可能である。
前記反射型のマイクロストリップ線路の透過端が無反射終端により終端され、前記反射型のマイクロストリップ線路の反射端には、入力と出力を分離するためのサーキュレータまたは方向性結合器が設けられていることも可能である。
前記マイクロストリップ線路は、幅方向の一方の側が長手方向に沿った直線状であることも可能である。
前記マイクロストリップ線路は、幅方向の一方の側と他方の側とが対称であることも可能である。
前記マイクロストリップ線路は、メアンダ状であることも可能である。
電気分散補償器の特性インピーダンスZが25Ω≦Z≦300Ωの範囲内であることも可能である。
本発明の電気分散補償器は、伝送帯域の中心波長における分散Dが−10ps/nm/km≦D≦+20ps/nm/kmの範囲内であり、分散スロープSと分散Dとの比S/DであるRDSが−0.01nm−1≦RDS≦+0.01nm−1の範囲内であり、長さが50〜5000kmである光ファイバの残留分散を補償することも可能である。
前記光ファイバにおける信号光の波長λが1300nm≦λ≦1600nmであることも可能である。
また、本発明は、信号光を生成する送信部と、前記信号光を伝搬する光ファイバと、前記信号光を受信する受信部とを備えるコヒーレント方式またはOSSB方式の光通信システムであって、前記送信部または前記受信部に上記の電気分散補償器を備えることを特徴とする光通信システムを提供する。
前記光ファイバの分散Dが0ps/nm/km未満(すなわち負)である場合、前記反射型のマイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれて群遅延量が小さくなる特性を有することも可能である。
また、本発明は、ストリップ導体の幅が長手方向に不均一に分布し、光ファイバの残留分散を電気信号として補償する前記電気信号の群遅延特性を有する反射型のマイクロストリップ線路から構成される電気分散補償器の設計方法であって、前記光ファイバの分散D、分散スロープSと分散Dとの比S/DであるRDS、および光ファイバの長さLを、それぞれ非零の値に設定したスペクトルデータを用意し、Zakharov-Shabat方程式における、スペクトルデータからポテンシャルを導く逆問題に基づく設計法を用いて前記ストリップ導体の幅の分布を設定することを特徴とする電気分散補償器の設計方法を提供する。
前記スペクトルデータとして、マイクロストリップ線路のスペクトル応答G(ω)を、
ω≧0のとき、G(ω)=exp[j(β/2×ω+β/6×ω)L]、
ω<0のとき、G(ω)=G(−ω)、
(ただし、jは虚数単位、ωは信号の角周波数、βは光ファイバの2次伝搬定数、βは光ファイバの3次伝搬定数、Lは光ファイバの長さ、GはGの複素共役である。)により表し、前記スペクトル応答に対して前記ポテンシャルを導くことも可能である。
前記光ファイバの分散Dが0ps/nm/km未満(すなわち負)である場合、前記反射型のマイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれて群遅延量が小さくなる特性を有することも可能である。
本発明によれば、ストリップ導体の幅が長手方向に不均一に分布する反射型のマイクロストリップ線路から電気分散補償器を構成することにより、分散スロープSを含めて光ファイバの残留分散をより正確に打ち消すことが可能になり、長距離光ファイバに対しても小型なデバイスが実現できる。
不均一マイクロストリップ線路の一例を示す模式的斜視図である。 不均一分布伝送線路の等価回路を説明する回路図である。 反射型電気分散補償器の構成の一例を示す構成図である。 送信側で電気分散補償を行う光通信システムの一例を示す構成図である。 受信側で電気分散補償を行う光通信システムの一例を示す構成図である。 (a)は幅方向に対称なストリップ導体の一例を示す平面図であり、(b)は片側のみが直線状であるストリップ導体の一例を示す平面図である。 メアンダ状のストリップ導体の一例を示す平面図である。 実施例1における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例1における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例1における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例1における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例1における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例1におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例1におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを25Ωとした反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを25Ωとした反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを100Ωとした反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを100Ωとした反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを300Ωとした反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例1における特性インピーダンスを300Ωとした反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例2における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例2における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例2における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例2における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例2における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例2におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例2におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例3における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例3における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例3における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例3における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例3における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例3におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例3におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例4における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例4におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例4におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例5における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例5における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例5における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例5における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例5における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例5におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例5におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例6における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例6における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例6における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例6における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例6における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例6におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例6におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例7における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例7における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例7における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例7における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例7における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例7におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例7におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例8における反射型マイクロストリップ線路の幅分布のグラフである。 実施例8における反射型マイクロストリップ線路の形状を示すグラフである。 実施例8における反射波の振幅特性を示すグラフである。 実施例8における反射波の群遅延特性を示すグラフである。 実施例8における初期入力のアイパターンを示すグラフである。 実施例8におけるEDCを省略した出力のアイパターンを示すグラフである。 実施例8におけるEDCを行った出力のアイパターンを示すグラフである。
以下、好適な実施の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本形態例の電気分散補償器に用いられる不均一(非均一)マイクロストリップ線路の一例を示す斜視図である。この不均一マイクロストリップ線路1は、接地導体層3と誘電体層4とが積層された基板2の誘電体層4上にストリップ導体5が設けられたマイクロストリップ線路において、ストリップ導体5の幅w(z)が長手方向(図1のz方向)に不均一に分布する。
本形態例の電気分散補償器は、不均一マイクロストリップ線路1を反射型のEDCデバイスとして使用する。光伝送がコヒーレント方式やOSSB方式による場合、ベースバンド信号の位相歪みの情報が保存されるので、マイクロ波の受動(パッシブ)デバイスを用いてEDCを行うことができる。
EDCにおいては、光ファイバの残留分散を電気信号として補償する。
光伝送において、ベースバンドの電気信号は、光に変調され、光伝送路である光ファイバを通過することにより、光ファイバの波長分散の影響を受ける。したがって、入出力周波数スペクトルは、次の式(1)のように表すことができる。
Figure 2012129737
式(1)において、S(ω)はベースバンドの入力スペクトル、H(ω)は光ファイバの伝達関数、R(ω)は出力スペクトルである。また、ωは角周波数である。また、伝達関数H(ω)は、次の式(2)のように表すことができる。
Figure 2012129737
ここで、jは虚数単位、ωは信号の角周波数、Lは光ファイバの長さ、βは光ファイバの2次の伝搬定数(角周波数ωによる伝搬定数βの2階微分値dβ/dω)、βは光ファイバの3次の伝搬定数(角周波数ωによる伝搬定数βの3階微分値dβ/dω)である。
これらの係数βおよびβは、信号の波長λ、円周率π、光速c=λω/2π、光ファイバの分散D、光ファイバの分散スロープS=dD/dλにより、次の式(3)および式(4)のように表すことができる。
Figure 2012129737
Figure 2012129737
ヘテロダイン検波のようなコヒーレント方式では、式(2)の逆特性をもつ電気分散補償器を使用すれば、光ファイバの残留分散を打ち消すことができる(非特許文献5参照)。また、OSSB方式では、変調された信号において、キャリアの片側スペクトルを抑制することにより、位相歪みが保存されるので、コヒーレント方式と同様に、式(2)の逆特性をもつ電気分散補償器で分散補償を行うことができる(非特許文献7参照)。
しかしながら、従来の透過型の導波管やマイクロストリップ線路を用いた電気分散補償器では、線路長に対する分散が小さく、光ファイバの分散補償に必要となるデバイスがより大きくなる。例えば、非特許文献5のFig.6によれば、100kmのシングルモードファイバ(SMF:Single-Mode Fiber)の分散補償に21cmのマイクロストリップ線路が必要であった。マイクロ波伝送線路の損失を考慮すると、従来の透過型マイクロ波伝送線路による100km以上の光ファイバの分散補償は、現実的ではない。さらに、透過型マイクロ波伝送線路による分散補償は、マイクロ波伝送線路の固有分散に頼った仕組みであり、光ファイバ残留分散を、特に分散スロープSを含めて残留分散をより正確に打ち消すことが不可能である。さらに、信号の伝送レートが高くなるにつれて、分散補償が一層難しくなる。
これらの従来技術に対して、本発明の電機分散補償器は、図1に示すような不均一マイクロストリップ線路1により構成される反射型デバイスであるので、長距離光ファイバに対しても小型のデバイスが実現できるだけでなく、光ファイバの残留分散を、分散スロープを含めて正確に補償することができる。
図2に、不均一マイクロストリップ線路1の等価回路を示す。図2において、vは、位置zにおける線路電圧、v+Δvは、位置z+Δzにおける線路電圧、iは、位置zにおける線路電流、i+Δiは、位置z+Δzにおける線路電流、Lは、位置zにおける単位長さ当りのインダクタンス、Cは、位置zにおける単位長さ当りのキャパシタンスを表す。
図2に示す等価回路より、位置zおよび時間tの関数として表される線路電圧v(z,t)と線路電流i(z,t)との間に、次の式(5)で表される関係が成り立つ。
Figure 2012129737
ただし、L(z)およびC(z)は、それぞれ位置zの関数として表される伝送線路における単位長さ当りのインダクタンスおよびキャパシタンスである。ここで、次の式(6)で定義される関数φ(z、t)およびφ(z、t)を導入する。
Figure 2012129737
ここで、Z(z)は、局所特性インピーダンスであり、φ(z、t)は、+z方向に伝搬する電力波振幅であり、φ(z、t)は、−z方向に伝搬する電力波振幅である。
式(6)をvおよびiについて解き、その結果を式(5)に代入し、さらに∂φ/∂zおよび∂φ/∂zについて解くと、c(z)=Z(z)/L(z)として、次の式(7)が得られる。
Figure 2012129737
ここで、時間因子をexp(jωt)と置き、次の式(8)で表される変数変換を行うと、式(9)で表されるZakharov-Shabat方程式が得られる。
Figure 2012129737
Figure 2012129737
ただし、式(9)において、q(x)は、次の式(10)で定義されるポテンシャルである。
Figure 2012129737
Zakharov-Shabat方程式における逆問題とは、上記式(9)を満足する解のスペクトルデータからポテンシャルq(x)を合成することであり(非特許文献8参照)、本形態例における不均一伝送線路の設計も、上記のZakharov-Shabatの逆散乱問題を解くことに帰着される。すなわち、次の式(11)で与えられるスペクトル応答G(ω)に対して、ポテンシャルq(x)が求められれば、局所特性インピーダンスZ(x)は、次の式(12)のように求められる。
Figure 2012129737
Figure 2012129737
なお、式(11)において、虚数単位j、角周波数ω、光ファイバの長さL、2次の伝搬定数β、3次の伝搬定数βの定義は、上述の式(2)で表される伝達関数H(ω)に使用されるものと同じである。
また、局所特性インピーダンスZ(z)は、xからzに変数変換したときとは逆に、zからxに変数変換すれば求めることが可能である。
本形態例の電気分散補償器によれば、従来の透過型マイクロ波伝送線路からなるEDCに比べて小型な構成でも、分散と分散スロープを補償することができるので、光ファイバ伝送路の残留分散をより正確に打ち消すことができる。この電気分散補償器を用いた光通信システムは、残留分散の大きい長距離伝送であっても、EDCを非常に安価に構成でき、高価な光分散補償デバイスやデジタルフィルターを使用することなく、高速伝送を実現できる。また、FTTHのような短距離・中距離通信網においても、より安価な光通信システムを構成することができる。
図1に示すように、マイクロストリップ線路1は、接地導体層3とストリップ導体5との間に、厚さhと比誘電率εの誘電体層4が介在した構造である。
グランドとなる導体層3としては、例えば銅箔や銅箔膜などの導体層が挙げられる。
誘電体層4としては、特に限定されるものではないが、例えばMgOやAl等の無機物や絶縁樹脂等の有機物が挙げられる。
ストリップ導体5を構成する導体層としては、例えば銅(Cu)、クロム(Cr)、金(Au)や合金等の箔、鍍金、蒸着膜などを用いることができる。導体層は、複数層の積層体でもよい。導体層のパターニングは、例えば露光マスクを用いたフォトリソグラフィなどを用いることができる。
反射型の電気分散補償器20は、図3に示すように、幅の不均一なストリップ導体11を有する反射型のマイクロストリップ線路10の透過端14が無反射終端16により終端され、マイクロストリップ線路10の反射端13には、入力と出力を分離するためのサーキュレータまたは方向性結合器15が設けられた構成とすることができる。サーキュレータ15としては、マイクロ波サーキュレータが挙げられる。
本形態例の電気分散補償器は、信号光を生成する送信部と、信号光を伝搬する光ファイバと、信号光を受信する受信部とを備えるコヒーレント方式またはOSSB方式の光通信システムにおいて、送信部に電気分散補償器を設けて行うプリ分散補償、受信部に電気分散補償器を設けて行うポスト分散補償のいずれにも好適に使用可能である。
図4に、OSSB方式においてプリ分散補償を行う光通信システムの構成例を示す。
送信部は、光源31と、変調信号を発生する信号発生器32と、変調信号のプリ分散補償を行う電気分散補償器33と、光源31からの出射光を変調信号により変調する光変調器35とを備え、変調した光信号を光ファイバ36に入力する。電気増幅器34を用いると、電気分散補償器33による信号の減衰を補うことができる。
光伝送路は、光ファイバ36の光信号を増幅する光増幅器37を所定の間隔で備える。図4において破線で囲み“N sections”と添えた範囲は、複数繰り返される1つの区間を表している。
受信部は、光フィルタ38を介して光信号を受光するフォトダイオード39と、フォトダイオード39により光電変換された電気信号を検出する信号検出器40を備える。
なお、図4は、OSSB方式におけるプリ分散補償の構成例を例示するが、コヒーレント方式でも送信部に電気分散補償器を設けることにより、プリ分散補償を行うことができる。
図5に、OSSB方式においてポスト分散補償を行う光通信システムの構成例を示す。
送信部は、光源41と、変調信号を発生する信号発生器42と、光源41からの出射光を変調信号により変調する光変調器43とを備え、変調した光信号を光ファイバ44に入力する。
光伝送路は、光ファイバ44の光信号を増幅する光増幅器45を所定の間隔で備える。図5において破線で囲み“N sections”と添えた範囲は、複数繰り返される1つの区間を表している。
受信部は、光フィルタ46を介して光信号を受光するフォトダイオード47と、フォトダイオード47により光電変換された電気信号を処理する電気フィルタ48と、信号のポスト分散補償を行う電気分散補償器49と、分散補償された信号を検出する信号検出器51を備える。電気増幅器50を用いると、電気分散補償器49による信号の減衰を補うことができる。
なお、図5は、OSSB方式におけるポスト分散補償の構成例を例示するが、コヒーレント方式でも受信部に電気分散補償器を設けることにより、ポスト分散補償を行うことができる。
マイクロストリップ線路は、図6(a)に示すように、ストリップ導体5の幅方向の一方の側と他方の側とが対称であってもよい。この場合、中央線を長手方向に沿った直線状としてマイクロストリップ線路を形成することができる。
マイクロストリップ線路は、図6(b)に示すように、ストリップ導体5の幅方向の一方の側が長手方向に沿った直線状であり、他方の側の形状変化によって幅分布w(z)が設けられていても良い。
マイクロストリップ線路は、全体が直線状であっても良く、必要に応じて湾曲させても良い。
マイクロストリップ線路は、図7に示すように、メアンダ状であっても良い。なお、図7では、作図の便宜上、幅分布w(z)を無視してマイクロストリップ線路1のストリップ導体5を図示している。メアンダ状の場合、線路長さに対して基板の長さを抑えることができ、デバイスの寸法を小さくすることができる。ストリップ導体5の湾曲部を除く直線部は、図6(a)または図6(b)に示す形状とすることができる。
本形態例の電気分散補償器は、システム全体でインピーダンスを整合させるため、適宜の特性インピーダンスを有するように設計することが好ましい。特性インピーダンスZは、例えば25Ω≦Z≦300Ωの範囲内から選択することができる。
本形態例の電気分散補償器は、伝送帯域の中心波長における分散Dが−10ps/nm/km≦D≦+20ps/nm/kmの範囲内であり、分散スロープSと分散Dとの比S/DであるRDSが−0.01nm−1≦RDS≦+0.01nm−1の範囲内であり、長さが50〜5000kmである光ファイバの残留分散を補償することも可能である。
光ファイバにおける信号光の波長λは、特に限定されないが、例えば1300nm≦λ≦1600nmの範囲内から選択することができる。
分散補償する周波数帯域幅は、特に限定されるものではないが、例えば0〜40GHzである。
本形態例の電気分散補償器によれば、後述する実施例7,8に示すように、周波数が高くなるにつれ、群速度が速く(群遅延量が小さく)なり、周波数に対する群遅延の傾き(ps/GHz)が負である遅延特性が得られ、しかも、低周波信号が0GHz付近まで通過可能である。この場合、光ファイバの伝送帯域の長波長側(低周波数側)が電気信号の低周波数側に対応し、光ファイバの伝送帯域の短波長側(高周波数側)が電気信号の高周波数側に対応するような光電変換をして、分散Dが0ps/nm/km未満(すなわち負)の光ファイバからなる伝送路を分散補償するために好適である。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として、波長1550nmにおいて、分散D=17ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=0.0034nm−1である長さ1000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は17000ps/nm(波長1550nmにおいて−136.24ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは57.8ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが20GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.5、システムの特性インピーダンスが50Ωとして、設計を行った。図8は、厚さh=1mm、比誘電率ε=10の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図9は、図8に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約23cmと小型である。
図10および図11は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図11に示されるEDCの群遅延スロープは約136ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
図12、図13および図14は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図14に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ1000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
(実施例1において特性インピーダンスを変更した例)
上記設計は、特性インピーダンスを50Ωとした例を示したが、特性インピーダンスは特に限定されるものではなく、システムに要求される特性インピーダンスに合わせることができる。
図15および図16は、特性インピーダンスを25Ωとして設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布および形状をそれぞれ示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約21cmと小型である。
図17および図18は、特性インピーダンスを100Ωとして設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布および形状をそれぞれ示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約24cmと小型である。
図19および図20は、特性インピーダンスを300Ωとして設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布および形状をそれぞれ示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約48cmと小型である。
いずれも、厚さh=1mm、比誘電率ε=10の誘電体層を備える基板を用いた場合であり、その他の条件も、特性インピーダンス以外は、同じにした。
(実施例2)
実施例2として、波長1550nmにおいて、分散D=17ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=0.0034nm−1である長さ1000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は17000ps/nm(波長1550nmにおいて−136.24ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは57.8ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが実施例1より狭い帯域である10GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.5、システムの特性インピーダンスが50Ωとして、設計を行った。図21は、厚さh=1mm、比誘電率ε=10の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図22は、図21に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約16cmと小型である。
図23および図24は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図24に示されるEDCの群遅延スロープは約136ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
図25、図26および図27は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図27に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ1000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
(実施例3)
実施例3として、波長1590nmにおいて、分散D=2.95ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=0.018nm−1である長さ2000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は5900ps/nm(波長1590nmにおいて−49.75ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは106.2ps/nmである。
光伝送方式は、40Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが40GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.4、システムの特性インピーダンスが50Ωとして、設計を行った。図28は、厚さh=1mm、比誘電率ε=10の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図29は、図28に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ2000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約18cmと小型である。
図30および図31は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図31に示されるEDCの群遅延スロープは約50ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
図32、図33および図34は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図34に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ2000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
(実施例4)
設計の中心波長と異なる近傍の波長でもEDCが使用可能であるかを検証するため、実施例1により波長1550nmに合わせて設計したEDCを、波長1555nmで使用した。なお、この波長は、周波数間隔100GHzのITUグリッドでは、5チャンネルも長波長側に位置するチャンネルに相当する。本実施例において、波長1555nmにおける分散Dは、17.3ps/nm/kmである。
図35、図36および図37は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図37に示すように、信号波長が設計波長と異なる場合でも、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ1000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
すなわち、このEDCは、設計波長の近傍のチャンネルでも使用できる。
(実施例5)
実施例5として、波長1550nmにおいて、分散D=17ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=0.0034nm−1である長さ1000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は17000ps/nm(波長1550nmにおいて−136.24ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは57.8ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが実施例1より広い帯域である30GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.3、システムの特性インピーダンスが50Ωとして、設計を行った。図38は、厚さh=0.635mm、比誘電率ε=10.2の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図39は、図38に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約35cmと小型である。
図40および図41は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図41に示されるEDCの群遅延スロープは約136ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
図42、図43および図44は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図44に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ1000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。図44は、実施例1の図14に比べると、より広い周波数帯域での分散補償を考慮した分、口が開いたアイパターンになっている。
(実施例6)
実施例6として、波長1550nmにおいて、分散D=17ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=0.0034nm−1である長さ100kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は1700ps/nm(波長1550nmにおいて−13.62ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは5.78ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが20GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.5、システムの特性インピーダンスが50Ωとして、設計を行った。図45は、厚さh=0.508mm、比誘電率ε=2.2の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図46は、図45に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ100kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約8.5cmと小型である。
図47および図48は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図48に示されるEDCの群遅延スロープは約13.6ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
図49、図50および図51は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図51に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ100kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
(実施例7)
実施例7として、波長1300nmにおいて、分散D=−2ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=−0.04nm−1である長さ5000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は−10000ps/nm(波長1300nmにおいて56.37ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは400ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが20GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.5、システムの特性インピーダンスが75Ωとして、設計を行った。図52は、厚さh=0.635mm、比誘電率ε=10.2の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図53は、図52に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ5000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約17cmと小型である。
図54および図55は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図55に示されるEDCの群遅延スロープは約−56ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
なお、図55の遅延特性は従来技術の透過型のマイクロストリップ線路などの分散特性を利用する透過型デバイス(非特許文献5〜7)で実現できない。透過型のマイクロストリップ線路は、通常周波数が高くなるにつれ、群速度が遅く(群遅延量が大きく)なる特性をもち、本件のように周波数が高くなるにつれ、群速度が速く(群遅延量が小さく)なる特性が得られない。また、空洞導波管は周波数が高くなると、群速度が速くなるが、カットオフ周波数があり、低周波信号が通過できない。本件の反射型マイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれ、群速度が速く(群遅延量が小さく)なり、群遅延スロープ(ps/GHz)が負である遅延特性が得られる上、低周波信号が0GHz付近まで通過可能であり、分散補償が可能な帯域幅をより広くすることができる。
図56、図57および図58は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図58に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ5000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
(実施例8)
実施例8として、波長1300nmにおいて、分散D=−2ps/nm/km、分散と分散スロープとの比RDS=−0.04nm−1である長さ1000kmのシングルモードファイバ(SMF)の残留分散を補償する電気分散補償器(EDC)を設計した。この場合、光ファイバ伝送路全体の分散は−2000ps/nm(波長1300nmにおいて11.27ps/GHz)であり、光ファイバ伝送路全体の分散スロープは80ps/nmである。
光伝送方式は、10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)信号をOSSB変調する場合を想定し、EDCが20GHzまでSMFの残留分散を打ち消すようにした。ただし、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)のような光増幅器を用いて光信号の強度が保たれるものとし、非線形による歪みは考慮していない。
EDCの反射率が0.8、システムの特性インピーダンスが75Ωとして、設計を行った。図59は、厚さh=0.635mm、比誘電率ε=10.2の誘電体層を備える基板を用いて設計した反射型マイクロストリップ線路の幅分布w(z)を示す。また、図60は、図59に示す幅分布w(z)を有し、伝送線路の中心線を直線状とし、中心線に対して対称とした反射型マイクロストリップ線路の形状を示す。長さ1000kmという長距離のSMFの残留分散を補償するにもかかわらず、本実施例のEDCの線路長は約3.3cmと小型である。
図61および図62は、本実施例の反射型マイクロストリップ線路が無反射終端されたときの反射波の振幅特性および群遅延特性を示す。これらの図中の“designed”は設計に用いた値を示し、“realized”は得られた結果を示す。図示のように、“designed”と“realized”とにはほとんど差異がないことが分かる。また、図62に示されるEDCの群遅延スロープは約−11ps/GHzであり、光ファイバ伝送路の残留分散を正確に補償するために必要な特性が得られている。
なお、図62の遅延特性は従来技術の透過型のマイクロストリップ線路などの分散特性を利用する透過型デバイス(非特許文献5〜7)で実現できない。透過型のマイクロストリップ線路は、通常周波数が高くなるにつれ、群速度が遅く(群遅延量が大きく)なる特性をもち、本件のように周波数が高くなるにつれ、群速度が速く(群遅延量が小さく)なる特性が得られない。また、空洞導波管は周波数が高くなると、群速度が速くなるが、カットオフ周波数があり、低周波信号が通過できない。本件の反射型マイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれ、群速度が速く(群遅延量が小さく)なり、群遅延スロープ(ps/GHz)が負である遅延特性が得られる上、低周波信号が0GHz付近まで通過可能であり、分散補償が可能な帯域幅をより広くすることができる。
図63、図64および図65は、それぞれ初期入力のアイパターン、EDCを省略した出力のアイパターン、EDCを行った出力のアイパターンを示す。EDCはOSSB変調器の前で行うプリ分散補償でも、フォトダイオード(PD)で検波した後に行うポスト分散補償でも有効である。図65に示すように、EDCを行うことによりきれいなアイパターンを示し、長さ1000kmのSMFを伝搬した後でもSMFの残留分散を正確に補償することができた。
1…不均一マイクロストリップ線路、2…基板、3…接地導体層、4…誘電体層、5…ストリップ導体、10…反射型のマイクロストリップ線路、11…不均一ストリップ導体、13…反射端、14…透過端、15…サーキュレータまたは方向性結合器、16…無反射終端、20…電気分散補償器。

Claims (14)

  1. 光ファイバの残留分散を電気信号として補償する電気分散補償器であって、
    ストリップ導体の幅が長手方向に不均一に分布し、前記光ファイバの残留分散として分散Dおよび分散スロープSを補償するための前記電気信号の群遅延特性を有する反射型のマイクロストリップ線路から構成されることを特徴とする電気分散補償器。
  2. 前記反射型のマイクロストリップ線路は、Zakharov-Shabat方程式における、スペクトルデータからポテンシャルを導く逆問題に基づく設計法を用いて前記ストリップ導体の幅の分布が設定されたことを特徴とする請求項1に記載の電気分散補償器。
  3. 前記反射型のマイクロストリップ線路の透過端が無反射終端により終端され、前記反射型のマイクロストリップ線路の反射端には、入力と出力を分離するためのサーキュレータまたは方向性結合器が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気分散補償器。
  4. 前記マイクロストリップ線路は、幅方向の一方の側が長手方向に沿った直線状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  5. 前記マイクロストリップ線路は、幅方向の一方の側と他方の側とが対称であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  6. 前記マイクロストリップ線路は、メアンダ状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  7. 特性インピーダンスZが25Ω≦Z≦300Ωの範囲内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  8. 伝送帯域の中心波長における分散Dが−10ps/nm/km≦D≦+20ps/nm/kmの範囲内であり、分散スロープSと分散Dとの比S/DであるRDSが−0.01nm−1≦RDS≦+0.01nm−1の範囲内であり、長さが50〜5000kmである光ファイバの残留分散を補償することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  9. 前記光ファイバにおける信号光の波長λが1300nm≦λ≦1600nmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  10. 前記光ファイバの分散Dが0ps/nm/km未満であり、前記反射型のマイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれて群遅延量が小さくなる特性を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電気分散補償器。
  11. 信号光を生成する送信部と、前記信号光を伝搬する光ファイバと、前記信号光を受信する受信部とを備えるコヒーレント方式またはOSSB方式の光通信システムであって、前記送信部または前記受信部に請求項1〜10のいずれか一項に記載の電気分散補償器を備えることを特徴とする光通信システム。
  12. ストリップ導体の幅が長手方向に不均一に分布し、光ファイバの残留分散を電気信号として補償する前記電気信号の群遅延特性を有する反射型のマイクロストリップ線路から構成される電気分散補償器の設計方法であって、
    前記光ファイバの分散D、分散スロープSと分散Dとの比S/DであるRDS、および光ファイバの長さLを、それぞれ非零の値に設定したスペクトルデータを用意し、
    Zakharov-Shabat方程式における、スペクトルデータからポテンシャルを導く逆問題に基づく設計法を用いて前記ストリップ導体の幅の分布を設定することを特徴とする電気分散補償器の設計方法。
  13. 前記スペクトルデータとして、マイクロストリップ線路のスペクトル応答G(ω)を、下記式
    Figure 2012129737
    (ただし、jは虚数単位、ωは信号の角周波数、βは光ファイバの2次伝搬定数、βは光ファイバの3次伝搬定数、Lは光ファイバの長さ、GはGの複素共役である。)により表し、前記スペクトル応答に対して前記ポテンシャルを導くことを特徴とする請求項12に記載の電気分散補償器の設計方法。
  14. 前記光ファイバの分散Dが0ps/nm/km未満であり、前記反射型のマイクロストリップ線路は、周波数が高くなるにつれて群遅延量が小さくなる特性を有することを特徴とする請求項12または13に記載の電気分散補償器の設計方法。
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