JP2012120641A - 骨固定装置 - Google Patents

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Shuji Isozaki
修二 磯崎
Takahiro Saito
貴裕 齋藤
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Abstract

【課題】ネジのねじ込み時に生じる骨の削りカスが、ネジの頭部とプレートとの間に挟み込まれることを抑制して、ネジの頭部がプレート表面から高く突出してしまうのを防止することができる、骨固定装置を提供する。
【解決手段】この骨固定装置は、頭部及び軸部を有するネジと、ネジ軸部が挿通される複数の挿通孔35を有する固定プレート30とを備え、接合すべき骨の一方に固定プレート30の挿通孔35に挿通されたネジを螺着し、前記骨の他方に前記固定プレート30の他の挿通孔35に挿通されたネジを螺着することにより、骨どうしを連結するように構成され、前記挿通孔35の内周には、ネジ軸部に適合する円弧状部39と、外径方向に空隙を形成する切欠き部41とが設けられ、円弧状部39と切欠き部41との境界部であって、ネジの締付け方向に位置する境界部が、角部45をなしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、頭蓋骨の一部を切除して開頭手術をした後、切除部分を頭蓋骨に戻して保持する際に用いられる、骨どうしを連結するための骨固定装置に関する。
例えば、脳腫瘍や脳血栓等の治療のために、開頭手術を行うことがある。この開頭手術は、側頭部の頭皮を切開して、頭蓋骨の側頭部にバーホールと呼ばれる孔を複数開け、これを起点として骨を切断し、切断した部分(骨弁という)を取り外して、頭蓋骨を開口し、この開口部を介して適宜治療を行った後、前記骨弁を開口部に戻して固定し、頭皮の傷を縫い合わせるという手順で行われる。
上記のように、開口部に戻された骨弁を頭蓋骨に固定する際には、両端に孔が形成された細長いプレートや、四隅に孔を有する四角枠状のプレートなどを用い、これらのプレートを頭蓋骨の開口部周縁及び骨弁周縁の間に配置し、前記孔にネジを挿入して締付けることにより、プレートを介して骨弁と頭蓋骨とが固定されるようになっている。
上記の骨固定に用いられるものとして、下記特許文献1には、ネジ山を有する軸部を備える自己穿孔式骨用ネジが記載されており、この骨用ネジは、プレートに設けられた穴に挿入されて、骨にねじ込まれるようになっている。また、プレートの穴の周縁には、円錐形状の凹部が形成されている。そして、プレートを骨と骨との間に配置して、穴に骨用ネジを挿入して締付け回転させると、骨用ネジのヘッドが前記穴周縁の凹部に係合して、骨どうしが固定されるようになっている。
特開2005−177473号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような骨用ネジを用いて、骨に対してネジを締付け回転させると、骨の削りカスが発生し、この骨の削りカスによって、次のような問題が生じていた。すなわち、ネジの締付け回転に伴って、プレートの孔周縁に骨の削りカスが集まり、この骨の削りカスがネジの頭部とプレートの孔周縁との間に挟み込まれ、その状態でネジが締付けられた結果、ネジの頭部がプレート表面側から高く突出してしまうことである。このようにネジの頭部が高くなると、上記のような開頭手術後、皮膚を被せたときに、皮膚が押圧されて皮下組織にダメージを与えたり、皮膚表面が出っ張ってしまったりするという不都合が生じる。
したがって、本発明の目的は、ネジを骨にねじ込むときに生じる骨の削りカスが、ネジの頭部とプレートとの間に挟み込まれることを抑制して、ネジの頭部がプレート表面から高く突出してしまうのを防止することができる、骨固定装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の骨固定装置は、頭部及び軸部を有するネジと、前記ネジの軸部が挿通される複数の挿通孔を有する固定プレートとを備え、接合すべき骨の一方に前記固定プレートの挿通孔に挿通されたネジを螺着し、前記骨の他方に前記固定プレートの他の挿通孔に挿通されたネジを螺着することにより、骨どうしを連結するように構成され、前記固定プレートの前記挿通孔の内周には、前記ネジの軸部に適合する円弧状部と、外径方向に空隙を形成する切欠き部とが設けられ、前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締付け方向に位置する境界部が、角部をなしていることを特徴とする。
本発明の骨固定装置においては、前記切欠き部は、前記挿通孔の内周から前記固定プレートの外縁に至るまで伸びて、同固定プレートの挿通孔周縁が切離されていることが好ましい。
本発明の骨固定装置においては、前記固定プレートの前記挿通孔周縁は、前記固定プレートの主体部から前記挿通孔周縁を形成するように延出された腕状部分を有し、前記切欠き部は、前記腕状部分の先端側にあって、前記固定プレートの主体部に近接した部分に形成されていることが好ましい。
本発明の骨固定装置においては、前記固定プレートの前記挿通孔内周の前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締付け方向とは反対側に位置する境界部に、前記固定プレート表面の高さを低くした薄肉部が形成されていることが好ましい。
本発明の骨固定装置においては、前記固定プレートの前記挿通孔内周の前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締め付け方向とは反対側に位置する境界部に、切欠き部の開口幅を広くするカット部が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、ネジを骨にねじ込む際に発生する骨の削りカスが、ネジの頭部と固定プレートの挿通孔周縁との間に挟まれたとき、カスは、ネジの軸部や頭部に接触しつつその回転方向、すなわち締付け方向に移動する。そして、円弧状部から切欠き部に至るとその空隙に入り込む。この場合、カスが切欠き部を通り越そうとしても、ネジの締付け方向に位置する境界部をなす角部に当たるので、切欠き部に効果的に導入される。こうして、カスが切欠き部の空隙に入り込むことにより、ネジの頭部と固定プレートの挿通孔周縁との間にカスが挟み込まれて、ネジの頭部が固定プレート表面から高く突出してしまうのを防止することができる。
本発明に係る骨固定装置の第1実施形態を示す斜視図である。 同骨固定装置を構成する固定プレートの斜視図である。 同固定プレートを示しており、(a)は平面図、(b)は要部拡大平面図である。 同固定プレートの変形例を示す平面図である。 本発明の骨固定装置を用いて、骨どうしを連結した状態を示す断面図である。 同固定装置を用いて、骨どうしを連結した状態を示す斜視図である。 (a)は本発明に係る骨固定装置の第2実施形態を示す要部拡大斜視図、(b)は本発明に係る骨固定装置の第3実施形態を示す要部拡大斜視図である。 本発明の骨固定装置の第4実施形態を示しており、(a)はその平面図、(b)は変形例の平面図である。 本発明に係る骨固定装置の第5実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る骨固定装置の第6実施形態を示す平面図である。
以下、図1〜6を参照して、本発明の骨固定装置の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、例えば、脳腫瘍や脳血栓等の治療のために開頭手術を行う場合には、頭皮を切開してバーホール3を複数開けて、これらを基点として頭蓋骨1の一部を切除して、骨弁7を取外し、頭蓋骨1を開口した後、この開口部5を通して適宜治療を行うようになっている。この実施形態における骨固定装置は、上記治療後、骨弁7を開口部5に戻して、骨弁7と頭蓋骨1とを固定する際に用いられるものである。なお、本発明の骨固定装置は、上記のような開頭手術時の頭蓋骨と骨弁との固定以外にも、腕や足の骨折時において骨どうしを固定する際にも用いることができ、特に限定されるものではない。
そして、この骨固定装置は、図1,2,5に示すように、頭部11及び軸部13を有するネジ10(図5参照)と、このネジ10の軸部13が挿通される複数の挿通孔35を有する固定プレート30とを備えている。
図5に示すように、前記ネジ10は、略円盤状の頭部11と、該頭部11の裏面中央から所定長さで突出し、外周に雄ネジが形成された軸部13とを有している。頭部11の表面側には、ドライバー先端部が嵌合する溝部11aが形成されており、頭部11の裏面側には、頭部外縁から軸部13に向かって、頭部11を次第に肉厚とするように傾斜するテーパ面11bが形成されている。この実施形態のネジ10は、相手部材(骨)にねじ込むことで、相手部材にねじ立てをしながら締付け固定される、いわゆるタッピングネジであり、その締付け回転方向は、図3(a)の矢印Aに示すように、右回り(時計回り)となっている。上記ネジ10は、例えば、Ti、Ti系合金、ステンレス、Ni−Ti系合金、Co−Cr系合金等の金属材料や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、フッ素系樹脂等の樹脂材料などを用いることができ、生体適合性や耐食性の観点からTi又はTi系合金を用いることが好ましい。なお、ネジ10は、タッピングネジに限定されるものではなく、通常のネジを用いることもできる。
一方、この実施形態における前記固定プレート30は、図2及び図3(a)に示すように、細長く帯状に伸びた主体部31と、この主体部31の長さ方向両端部に設けられ、前記挿通孔35が形成された固定部33,33とを有している。前記挿通孔35は円形状に形成されており、この挿通孔35の表側周縁からは、前記固定プレート30の表面側に向かって、次第に拡開するように傾斜するテーパ面37が形成されている。このテーパ面37は、前記ネジ10のテーパ面11bに適合する傾斜角度とされている(図5参照)。
なお、上記固定プレート30において、「表面」とは、生体の皮膚(この実施形態では頭蓋骨を覆う頭皮)側に配置される面を意味し、「裏面」とは、上記表面とは反対側であって、骨(この実施形態では頭蓋骨)に当接する面を意味する。
また、特に図3に示すように、両固定部33,33に形成された各挿通孔35の内周には、前記ネジ10の軸部13に適合する円弧状部39と、外径方向に空隙を形成する切欠き部41とが設けられている。この実施形態における切欠き部41は、挿通孔35の内周から固定部33の外縁に至るまで伸びて、固定部33の挿通孔周縁が切離されている。
そして、両固定部33,33の挿通孔周縁は、前記主体部31から円形状の挿通孔周縁を形成するように、円弧状に延出された腕状部分43をなしている。前記切欠き部41は、前記腕状部分43の先端側にあって、前記主体部31に近接した部分に形成されており、腕状部分43は外側に撓み変形可能となっている。両固定部33,33に形成された切欠き部41,41は、腕状部分43のネジ締付け方向A側に位置する端部であって、主体部31に近接した部分に配置されている。また、切欠き部41は、挿通孔35側の開口幅が広く形成され、外径方向に向かうにつれて次第に幅狭となり、固定部33の外縁側の開口幅が、挿通孔35側の開口幅よりも狭く形成されている(図3(a),(b)参照)。
そして、図3(a),(b)に示すように、前記挿通孔35の円弧状部39と、切欠き部41との境界部であって、前記ネジ10の締付け方向Aに位置する境界部が、角部45をなしている。この角部45は、面取りされることなく、その先端が尖った形状をなしている。また、図3(b)に示すように、角部45の切欠き部41側の側辺は、前記挿通孔35の接線Bに対して所定角度θで形成されている。この角度θは、60〜140°であることが好ましく、100〜140°であることがより好ましい。すなわち、図4に示す変形例の固定プレート30のように、角部45の切欠き部41側の側辺の、挿通孔35の接線Bに対する角度θとしては、図2,3に示す固定プレート30の角度θよりも大きく鈍角とされ、上述のように100〜140°であることがより好ましいものとなっている。なお、図4の固定プレート30の場合、切欠き部41は、挿通孔35側の開口幅が狭く、外径方向に向かうにつれて次第に幅広となるように形成されることとなる。
上記固定プレート30は、前記ネジ10と同様に、例えば、Ti、Ti系合金、ステンレス、Ni−Ti系合金、Co−Cr系合金等の金属材料や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、フッ素系樹脂等の樹脂材料などを用いることができ、生体適合性や耐食性の観点からTi又はTi系合金を用いることが好ましく、電気化学的腐食を抑制する観点から前記ネジ10と同一材料を用いることがより好ましい。
次に、上記構造からなる骨固定装置の使用方法の一例について説明する。
ここでは上述したように、開頭手術の際に、頭蓋骨1の一部を切除して骨弁7として取出して治療を施した後、骨弁7を開口部5に戻して、骨弁7と頭蓋骨1とを固定する用途に適用した例として説明する。
すなわち、頭蓋骨1から切除された骨弁7の表面に、固定プレート30の一端の固定部33を当接させた後、挿通孔35の表側からネジ10の軸部先端を挿入し、図示しないドライバーでネジ10を締付け方向A(図3参照)側に回転させ、ネジ10の頭部11が固定プレート30の挿通孔35の表面周縁に当接するまで、ネジ10をねじ込んでいく。
骨弁7に対してネジ10をねじ込んでいくと、固定プレート30の挿通孔内周とネジ10の軸部外周との隙間から、骨の削りカスが排出されて、挿通孔35の表側周縁近傍やテーパ面37上に付着してくる。更に骨弁7に対してネジ10が深くねじ込まれ、骨の削りカスが、ネジ10の頭部11と固定部33の挿通孔35の周縁との間に挟み込まれていくと、骨の削りカスは、ネジ10の頭部11や軸部13に接触しつつ、締付け方向A側に移動する。
そして、骨の削りカスが、挿通孔35の円弧状部39から切欠き部41に至ると、切欠き部41の挿通孔35側の開口から、切欠き部41の空隙に入り込む。このとき、切欠き部41の挿通孔35側の開口幅は、切欠き部41の外縁側の開口幅よりも幅広とされているので(図3(a)参照)、空隙内に骨の削りカスをスムーズに導入することができる。
また、切欠き部41に至った骨の削りカスが切欠き部41を通り越そうとしても、挿通孔内周における円弧状部39と切欠き部41との境界部の、ネジ10の締付け方向Aに位置する角部45に当たるので、切欠き部41を通り越すことなく、切欠き部41の空隙に効果的に導入することができる。
なお、角部45の切欠き部41側の側辺の、挿通孔35の接線Bに対する角度θ(図3(b),図4参照)が、60〜140°とされていれば、角部45に骨の削りカスを当たりやすくすることができると共に、切欠き部41の開口幅を比較的大きく確保することができ、骨の削りカスを切欠き部41の空隙内に導入しやすくすることができる。
その後、ネジ10の頭部11が固定プレート30の挿通孔周縁に当接するまで、ネジ10を骨弁7にねじ込むことにより、ネジ10により固定プレート30を骨弁7に締付け固定することができる。
このとき、この骨固定装置においては、上述したように、ネジ10のねじ込みに際して生じる骨の削りカスを、切欠き部41の空隙に入り込ませると共に、切欠き部41を通り越そうとした削りカスも、角部45に当たって切欠き部41の空隙内に導入させることができるので、ネジ10の頭部11と固定プレート30の挿通孔周縁、ここでは、頭部11のテーパ面11bと、挿通孔35のテーパ面37との間に、骨の削りカスが挟み込まれることを防止することができ、ネジ10の頭部11が固定プレート30の表面から高く突出することを防止することができる(図5参照)。
なお、この実施形態では、固定プレート30の挿通孔35のテーパ面37は、ネジ10の頭部裏面のテーパ面11bに適合する傾斜角度で形成されているので、ネジ10を介して固定プレート30を骨弁7に締付け固定すると、挿通孔35のテーパ面37に、ネジ10のテーパ面11bがほぼ隙間なく密接するため(図5参照)、ネジ10の頭部11の固定プレート30の表面からの突出をより効果的に防止することができる。
また、ネジ10の締付け回転に伴って移動して、切欠き部41の空隙内に直接或いは角部45に当たって入り込んだ骨の削りカスは、切欠き部41における固定部33の外縁側開口から固定プレート30の外部に流出される。すなわち、この実施形態では、切欠き部41により挿通孔周縁が切離されているため、ネジ10を骨弁7にねじ込む際に、骨の削りカスが多量に発生する場合でも、この骨の削りカスを、切欠き部41を通して外部に流出することができ、骨の削りカスが、ネジ10の頭部11と固定プレート30の挿通孔周縁との間に挟み込まれるのを、より確実に防止することができる。
なお、図4に示す変形例の固定プレート30を適用した場合、角部45の切欠き部41側の側辺の、挿通孔35の接線Bに対する角度θが100〜140°とされ、切欠き部41が外径方向に向けて次第に幅広となっているので、切欠き部41の空隙内に導入した骨の削りカスを、切欠き部41内に滞留させることなく、スムーズに外部に排出することができる。
上記のように、ネジ10により固定プレート30を骨弁7に締付け固定した後、骨弁7を頭蓋骨1の開口部5に戻して、骨弁7の外周から延出した固定プレート30の他端の固定部33を、頭蓋骨1の開口部5の周縁に当接させる。その状態で、上述した骨弁7への固定プレート30の固定作業と同様に、固定プレート30の他端の挿通孔35の表側からネジ10の軸部先端を挿入し、図示しないドライバーでネジ10を締付け方向A側に回転させ、ネジ10の頭部11が固定プレート30の挿通孔35の表面周縁に当接するまで、ネジ10をねじ込むことで、図5及び図6に示すように、開口部5を骨弁7で覆った状態で、頭蓋骨1と骨弁7とを連結することができる。
このとき、固定プレート30に形成された切欠き部41は、挿通孔35の内周から固定プレート外縁に至るまで伸びて、挿通孔周縁が切離されているので、ネジ10の軸部13が挿通孔35の中心Cから固定プレート30の外側にずれてねじ込まれた場合でも、図3(b)に示すように、挿通孔周縁部が外側に適宜撓み変形して、ネジ10の位置ずれを吸収することができるため、ネジ10の頭部11と挿通孔35とを整合させた状態で、ネジ10の頭部11を固定プレート30に密接させることができ、ネジ10の頭部11の、固定プレート30の表面からの突出量を低く抑えることができる。
また、固定プレート30の挿通孔周縁は、主体部31から挿通孔周縁を形成するように延出された腕状部分43を有し、切欠き部41は、腕状部分43の先端側で、主体部31に近接した部分に形成されているため、腕状部分43を長く形成することが可能となり、腕状部分43をより撓みやすく形成することができ、図3(b)に示すように、ネジ10の軸部13が固定プレート30の挿通孔35の中心Cから固定プレート30の外側にずれてねじ込まれた場合でも、腕状部分43が撓んで位置ずれをより吸収しやすくなると共に、ネジ10が切欠き部41内に入り込んで外れてしまうことを防止できる。
図7(a)には、本発明の骨固定装置の第2実施形態が示されている。前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、前記実施形態に対して、固定プレートの切欠き部41近傍の形状が異なっている。すなわち、この実施形態に係る骨固定装置の固定プレート30aには、挿通孔35の内周の、円弧状部39と切欠き部41との境界部であって、ネジ10の締付け方向Aとは反対側に位置する境界部に、固定プレート30aの表面の高さを低くした薄肉部47が形成されている。ここでは、切欠き部41の、ネジ10の締付け方向Aとは反対側に位置する角部の表面側に、テーパ面37よりも急勾配で、挿通孔35に向けて次第に傾斜する傾斜面が形成され、薄肉部47が設けられている。これによれば、骨に対するネジ10の締付け回転に伴って移動する骨の削りカスを、切欠き部41の、締付け方向Aに対して手前にある薄肉部47から、切欠き部41の空隙内に導入しやすくすることができる。
図7(b)には、本発明の骨固定装置の第3実施形態が示されている。前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、前記実施形態に対して、固定プレートの切欠き部41近傍の形状が異なっている。すなわち、この実施形態に係る骨固定装置の固定プレート30bには、挿通孔35の内周の、円弧状部39と切欠き部41との境界部であって、ネジ10の締付け方向Aとは反対側に位置する境界部に、切欠き部41の開口幅を広くするカット部49が設けられている。これによれば、骨に対するネジ10の締付け回転に伴って移動する骨の削りカスを、切欠き部41の、締付け方向Aに対して手前にあるカット部49から、切欠き部41の空隙内に導入しやすくすることができる。
図8には、本発明の骨固定装置の第4実施形態が示されている。前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、前記実施形態に対して、切欠き部の形状が異なっている。すなわち、図8(a)に示すように、この実施形態に係る骨固定装置の固定プレート30cでは、挿通孔35の内周から外径方向に向けて、挿通孔周縁を切離しない程度の長さで伸びる切欠き部41aが設けられており、固定部33の挿通孔周縁は、全周が切れ目なく連続した形状となっている。また、切欠き部41aは、挿通孔35側が幅広に開口し、固定部33外周側が狭まったU字形のノッチ形状をなしている。更に、各切欠き部41aは、各固定部33の挿通孔35の内周における、ネジ10の締付け方向Aの終端部(ネジ10の締付け長さが最長となる位置)に、それぞれ形成されている。
また、図8(b)には、第4実施形態の変形例が示されている。この変形例における固定プレート30dは、各固定部33の挿通孔35の内周に、周方向に均等な間隔をあけて、複数の切欠き部41aが形成されたものとなっている(ここでは3つ)。
上記第4実施形態に係る骨固定装置の場合も、前記実施形態と同様に、ネジ10の締付けに伴い生じる骨の削りカスを、切欠き部41aの空隙内に導入してネジ頭部の突出を防止できる。
図9には、本発明の骨固定装置の第5実施形態が示されている。前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、前記実施形態に対して、固定プレートの主体部の形状が異なっている。すなわち、この実施形態に係る骨固定装置の固定プレート30eは、四角枠状の主体部31aを有しており、その4つの角部に挿通孔35を有する固定部33がそれぞれ形成されている。
図10には、本発明の骨固定装置の第6実施形態が示されている。前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、前記実施形態に対して、固定プレートの主体部の形状が異なっている。すなわち、この実施形態に係る骨固定装置の固定プレート30fの主体部31bは、略円板状をなしており、その周縁から内方に向けて複数のスリット32aが形成され、これらのスリット32aを介して、複数の切片32が放射状に設けられた形状となっている。そして、各切片32の先端部に、挿通孔35を有する固定部33がそれぞれ形成されている。この固定プレート30fは、開頭手術時のバーホール3(図1,6参照)を塞ぐために、好適に使用することができる。このように、本発明の骨固定装置においては、骨どうしの接続だけでなく、骨の欠損部を塞ぐために用いる固定プレートも含まれることとする。
(実施例) 図1〜3に示す固定プレート30を用いた。この固定プレート30の厚さは0.5mmで、挿通孔35の内径は2.0mmである。
(比較例) 切欠き部41が設けられていない以外は、実施例と同様の固定プレートを用いた。
(使用ネジ) 使用するネジは、軸部外径が1.5mm、頭部外径が2.6mmの、タッピングネジを用いた。
(試験1)
実施例及び比較例の固定プレートを被固定部材上に載置し、挿通孔の中心に、ネジの軸部中心を整合させた状態で、ドライバーでネジを締付け回転して、ネジが動かなくなるまで締付けた。このときの、固定プレートの表面からの、ネジの頭部の突出量(mm)を測定した。これを実施例及び比較例について10個ずつ行い、その平均を求めた。その結果を表1に示す。
これによれば、実施例におけるネジ頭部の平均突出量は0.072mmとなっており、比較例におけるネジ頭部の平均突出量0.167mmに比べて、56.8%もネジ頭部の平均突出量が低くなることが分かり、切欠き部41の効果が認められる。
(試験2)
上記の実施例及び比較例の固定プレートを被固定部材上に載置した後、挿通孔の中心に対してやや外側(主体部から離れる方向)に、ネジの軸部中心をずらした状態で、ドライバーでネジを締付け回転して、ネジが動かなくなるまで締付けた。このときの、固定プレートの表面からの、ネジの頭部の突出量(mm)を測定した。これを実施例及び比較例について10個ずつ行い、その平均を求めた。その結果を表2に示す。
これによれば、実施例におけるネジ頭部の平均突出量は0.157mmとなっており、比較例におけるネジ頭部の平均突出量0.299mmに比べて、47.5%もネジ頭部の平均突出量が低くなることが分かった。すなわち、切欠き部が固定プレート外縁まで形成され、挿通孔周縁部が撓み可能に形成されたことにより、ネジが挿通孔中心から位置ずれした場合であっても、その位置ずれを吸収して、ネジ頭部の突出量を低く抑えることが可能となることを確認できた。
10 ネジ
11 頭部
13 軸部
30,30a,30b,30c,30d,30e,30f 固定プレート
31,31a,31b 主体部
35 挿通孔
39 円弧状部
41,41a 切欠き部
43 腕状部分
45 角部
47 薄肉部
49 カット部

Claims (5)

  1. 頭部及び軸部を有するネジと、
    前記ネジの軸部が挿通される複数の挿通孔を有する固定プレートとを備え、
    接合すべき骨の一方に前記固定プレートの挿通孔に挿通されたネジを螺着し、前記骨の他方に前記固定プレートの他の挿通孔に挿通されたネジを螺着することにより、骨どうしを連結するように構成された骨固定装置において、
    前記固定プレートの前記挿通孔の内周には、前記ネジの軸部に適合する円弧状部と、外径方向に空隙を形成する切欠き部とが設けられ、前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締付け方向に位置する境界部が、角部をなしていることを特徴とする骨固定装置。
  2. 前記切欠き部は、前記挿通孔の内周から前記固定プレートの外縁に至るまで伸びて、同固定プレートの挿通孔周縁が切離されている請求項1記載の骨固定用プレート。
  3. 前記固定プレートの前記挿通孔周縁は、前記固定プレートの主体部から前記挿通孔周縁を形成するように延出された腕状部分を有し、前記切欠き部は、前記腕状部分の先端側にあって、前記固定プレートの主体部に近接した部分に形成されている請求項2記載の骨固定用プレート。
  4. 前記固定プレートの前記挿通孔内周の前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締付け方向とは反対側に位置する境界部に、前記固定プレート表面の高さを低くした薄肉部が形成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の骨固定用プレート。
  5. 前記固定プレートの前記挿通孔内周の前記円弧状部と前記切欠き部との境界部であって、前記ネジの締付け方向とは反対側に位置する境界部に、切欠き部の開口幅を広くするカット部が設けられている請求項1〜3のいずれか1つに記載の骨固定用プレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020044315A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 合碩生技股▲分▼有限公司 骨錐穴カバー装置
JP7462514B2 (ja) 2020-08-19 2024-04-05 株式会社パイオラックスメディカルデバイス 骨固定プレート

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