JP2012118697A - 航空管制支援装置、航空管制支援方法、及び、航空管制支援プログラム - Google Patents

航空管制支援装置、航空管制支援方法、及び、航空管制支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが回避案を作成する手間を軽減するとともに、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することが可能な航空管制支援装置を提供すること。
【解決手段】航空管制支援装置100は、航空管制を支援する装置である。この航空管制支援装置100は、航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための上記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成部101と、上記作成された回避案を出力する回避案出力部102と、を備える。
【選択図】図18

Description

本発明は、航空管制を支援する航空管制支援装置に関する。
航空管制を支援する航空管制支援装置が知られている。この種の航空管制支援装置の一つとして、特許文献1に記載の航空管制支援装置は、航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生を検出し、コンフリクトの発生が検出された場合、その旨を表す情報を出力する。コンフリクトは、航空機間の距離が、予め設定された閾値距離よりも小さい状態を表す。
この航空管制支援装置によれば、ユーザ(例えば、航空管制官)は、コンフリクトの発生を認識することができる。これにより、ユーザは、コンフリクトの発生を回避するように、航空機へ指示を送ることができる。
特開平11−120500号公報
しかしながら、上記航空管制支援装置においては、コンフリクトの発生を回避するための案(回避案)をユーザが作成する手間が煩雑であるという問題があった。また、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することができない虞があった。
このため、本発明の目的は、上述した課題である「ユーザが回避案を作成する手間が煩雑であること、及び、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避できない場合が生じること」を解決することが可能な航空管制支援装置を提供することにある。
かかる目的を達成するため本発明の一形態である航空管制支援装置は、
航空管制を支援する装置である。
更に、この航空管制支援装置は、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための上記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
上記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
を備える。
また、本発明の他の形態である航空管制支援方法は、航空管制を支援する方法である。
更に、この航空管制支援方法は、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための上記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成し、
上記作成された回避案を出力する方法である。
また、本発明の他の形態である航空管制支援プログラムは、
航空管制を支援する航空管制支援装置に、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための上記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
上記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
を実現させるためのプログラムである。
本発明は、以上のように構成されることにより、ユーザが回避案を作成する手間を軽減するとともに、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することができる。
本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置の機能を表すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行する回避案出力処理プログラムを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行する回避案作成処理プログラムを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が記憶する回避手順を表す情報を示したテーブルである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行する回避手順作成処理プログラムを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行する高度回避手順作成処理プログラムを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行するマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が実行する実行期間調整処理プログラムを示したフローチャートである。 航空機の飛行計画の一例を概念的に示した説明図である。 マックナンバーテクニックの適用条件を概念的に示した説明図である。 航空機の飛行計画の一例を概念的に示した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が作成する回避案の一例を概念的に示した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が優先度を算出する際に用いる評価テーブルの一部を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が優先度を算出する際に用いる評価テーブルの一部を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が優先度を算出する際に用いる評価テーブルの一部を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が出力する回避案の一例を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る航空管制支援装置が出力する回避案の一例を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る航空管制支援装置の機能を表すブロック図である。
以下、本発明に係る、航空管制支援装置、航空管制支援方法、及び、航空管制支援プログラム、の各実施形態について図1〜図18を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係る航空管制支援装置1は、航空管制を支援する装置である。本例では、航空管制支援装置1は、情報処理装置である。なお、航空管制支援装置1は、互いに通信可能に接続された複数の情報処理装置により構成されていてもよい。
航空管制支援装置1は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive)等)、入力装置(キーボード及びマウス等)、及び、出力装置(ディスプレイ等)を備える。航空管制支援装置1は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
(機能)
図1は、上記のように構成された航空管制支援装置1の機能を表すブロック図である。航空管制支援装置1の機能は、コンフリクト検出部(コンフリクト検出手段)11と、回避案作成部(回避案作成手段)12と、回避案出力部(回避案出力手段)13と、を含む。
コンフリクト検出部11は、航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生を検出する。コンフリクトは、航空機間の距離が予め設定された閾値距離(例えば、200フィート)よりも小さい状態を表す。
また、飛行計画情報は、出発地点から到着地点までの経路(経度、緯度、及び、高度)と、経路上の地点を通過する時刻と、を表す情報と、航空機の機体を特定するための機体特定情報(例えば、型式等)と、を含む。
また、コンフリクト検出部11は、回避案作成部12により作成された回避手順を飛行計画情報に反映した状態における、航空機間のコンフリクトの発生を検出する。
回避案作成部12は、コンフリクト検出部11により、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための飛行計画の変更を表す回避手順(を表す情報)を作成する。そして、回避案作成部12は、作成された回避手順により構成される回避案(を表す情報)を作成する。
具体的には、回避案作成部12は、作成中の回避案のそれぞれに対して、当該回避案を構成する回避手順を作成する処理を、当該回避案を構成する回避手順として既に作成された回避手順のすべてを飛行計画情報に反映しても新たにコンフリクトが発生しなくなるまで繰り返し実行する。ここで、上記処理において回避案作成部12が作成する回避手順は、上記回避案を構成する回避手順として既に作成された回避手順のすべてを飛行計画情報に反映することにより新たに発生するコンフリクトを回避するための回避手順である。
また、本明細書において、1つの回避案を作成するために、上記処理が実行される回数は、世代数とも呼ばれる。
例えば、飛行計画情報に基づいて、第1の航空機と第2の航空機との間のコンフリクトの発生が検出された場合、1世代目の世代(世代数が1である世代)における回避手順として、回避案作成部12は、第1の航空機の高度を変更する第1の回避手順を作成する。
更に、第1の回避手順を飛行計画情報に反映した状態において、第1の航空機と第3の航空機との間のコンフリクトの発生が検出される場合を想定する。この場合、2世代目の世代(世代数が2である世代)における回避手順として、回避案作成部12は、第3の航空機の高度を変更する第2の回避手順を作成する。
そして、第1の回避手順及び第2の回避手順を飛行計画情報に反映した状態において、いずれの航空機間においてもコンフリクトの発生が検出されなくなった場合を想定する。この場合、回避案作成部12は、第1の回避手順及び第2の回避手順により構成される回避案を作成する。
本例では、回避案作成部12は、マッハ数(マック・ナンバー)の変更を表す回避手順、及び、高度の変更を表す回避手順を作成する。
回避案作成部12は、マッハ数の変更を表す回避手順を作成する場合、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対して回避手順(即ち、2つの回避手順からなる回避手順組)を作成する。マッハ数の変更を表す回避手順は、コンフリクトを発生させる2つの航空機間の水平方向における距離を、予め設定された閾値距離(本例では、10分だけ航空機が飛行した場合に移動する距離)以上とするように設定された、変更後のマッハ数を表す情報を含む。
回避案作成部12は、高度の変更を表す回避手順を作成する場合、コンフリクトを発生させる2つの航空機の一方である指示機に対して回避手順を作成する。高度の変更を表す回避手順は、コンフリクトを発生させる2つの航空機間の高度差を、予め設定された閾値高度差(本例では、1000フィート)以上とするように設定された、変更後の高度を表す情報を含む。
また、回避手順は、高度の変更、又は、マッハ数の変更を実行すべき期間である実行期間(保証時間)と、当該回避手順を実行すべき航空機(対象機、指示機)を識別するための情報(対象機ID)と、を含む。
回避案出力部13は、回避案作成部12により作成された回避案を出力装置を介して出力する(本例では、回避案をディスプレイに表示する)。
具体的には、回避案出力部13は、回避案作成部12により作成された回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して、当該回避手順の実行を優先する程度を表す優先度を算出する。更に、回避案出力部13は、算出された優先度に基づいて、回避案作成部12により作成された回避案を出力する。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、例えば、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案、又は、航空機がより安全に飛行できる回避案等を容易に選択させることができる。
より具体的に述べると、回避案出力部13は、回避案作成部12により作成された回避案毎に、回避案が出力される順序を表すパラメータ(順序パラメータ)を取得する。パラメータは、回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して算出された優先度の合計値、回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して算出された優先度の平均値、又は、回避案を構成する回避手順の数である。
回避案出力部13は、取得されたパラメータが表す順序に従って、回避案作成部12により作成された回避案を出力する。
本例では、回避案出力部13は、パラメータが優先度の合計値である場合、回避案に対する優先度の合計値が大きくなるほど、当該回避案がディスプレイ内のより上方(上位)に位置するように、回避案を出力する。また、回避案出力部13は、パラメータが優先度の平均値である場合、回避案に対する優先度の平均値が大きくなるほど、当該回避案がディスプレイ内のより上方に位置するように、回避案を出力する。また、回避案出力部13は、パラメータが回避手順の数である場合、回避案を構成する回避手順の数が少なくなるほど、当該回避案がディスプレイ内のより上方に位置するように、回避案を出力する。
(作動)
次に、上述した航空管制支援装置1の作動について説明する。
航空管制支援装置1は、図2にフローチャートにより示した回避案出力処理プログラムを実行するようになっている。
具体的に述べると、航空管制支援装置1は、回避案出力処理プログラムの処理を開始すると、ステップS101にて、コンフリクトを探査する(ステップS101)。具体的には、航空管制支援装置1は、飛行計画情報を他の情報処理装置から受信し、受信した飛行計画情報を記憶する。そして、航空管制支援装置1は、記憶されている飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生を検出する。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS101にてコンフリクトの発生が検出されたか否かを判定する(ステップS102)。コンフリクトの発生が検出されなかった場合、航空管制支援装置1は、「No」と判定して、回避案出力処理プログラムの処理を終了する。
一方、コンフリクトの発生が検出された場合、航空管制支援装置1は、「Yes」と判定してステップS103へ進み、回避案を作成する。具体的には、航空管制支援装置1は、図3にフローチャートにより示した回避案作成処理プログラムを実行する。
なお、回避案作成処理プログラムは、コンフリクト情報のリストと、世代数と、回避手順IDと、が入力されるプログラムである。コンフリクト情報は、コンフリクトの内容を表す情報である。
本例では、コンフリクト情報は、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対する航空機識別情報と、コンフリクトの発生の開始時点と、コンフリクトの発生の終了時点と、当該2つの航空機のうちのいずれの航空機が先行するかを表す情報と、当該2つの航空機の経路間の関係を表す情報と、を含む。航空機識別情報は、航空機を識別するための情報である。回避手順IDは、回避手順を識別するための情報である。
この時点では、航空管制支援装置1は、ステップS101にて検出されたコンフリクトのそれぞれに対するコンフリクト情報のすべてからなるコンフリクト情報のリストと、世代数としての1と、回避手順IDとしての空の情報と、を回避案作成処理プログラムに入力する。
航空管制支援装置1は、入力されたコンフリクト情報のそれぞれを1つずつ順に処理対象とする第1のループ処理(ステップS201〜ステップS212)を実行する。
第1のループ処理において、先ず、航空管制支援装置1は、処理対象となるコンフリクト情報に対して回避手順を作成する(ステップS202)。具体的には、航空管制支援装置1は、図5にフローチャートにより示した回避手順作成処理プログラムを実行する。
なお、この回避手順作成処理プログラムは、コンフリクト情報と、回避手順IDと、が入力されるプログラムである。また、この回避手順作成処理プログラムは、回避手順のリストを出力するプログラムである。この時点では、航空管制支援装置1は、処理対象となるコンフリクト情報と、回避案作成処理プログラムに入力された回避手順IDと、を回避手順作成処理プログラムに入力する。なお、この回避手順作成処理プログラムに係る処理については後述する。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS202にて作成された(即ち、回避手順作成処理プログラムにより出力された)回避手順のそれぞれを1つずつ順に処理対象とする第2のループ処理(ステップS203〜ステップS210)を実行する。なお、航空管制支援装置1は、回避手順がマッハ数の変更を表す場合、当該回避手順が構成する回避手順組を処理対象として第2のループ処理を実行する。
第2のループ処理において、先ず、航空管制支援装置1は、処理対象となる回避手順(又は、回避手順組)に固有の回避手順IDを生成する(ステップS204)。そして、航空管制支援装置1は、処理対象となる回避手順と、生成された回避手順ID(単にIDとも表記される)と、回避案作成処理プログラムに入力された世代数と、親IDとしての、回避案作成処理プログラムに入力された回避手順IDと、副IDと、完了フラグと、を対応付けて記憶する。
親IDは、当該回避手順が作成される基となったコンフリクトの発生の基となった回避手順(即ち、当該回避手順の直前の世代の回避手順)を識別するための回避手順IDである。即ち、ある回避手順と、当該回避手順と対応付けられた親IDを回避手順IDとして有する回避手順と、は、同一の回避案を構成している。
また、副IDは、同一の世代数と対応付けられた回避手順を識別するための情報である。即ち、副IDは、処理対象が回避手順組である場合、当該回避手順組を構成する2つの回避手順のそれぞれに固有の情報である。本例では、副IDは、一方の回避手順に対して1であり、他方の回避手順に対して2である。
完了フラグは、回避案の作成が完了したか否かを表す情報である。本例では、完了フラグは、1である場合に回避案の作成が完了した旨を表し、0である場合に回避案の作成が完了していない旨を表す。この時点では、完了フラグは、0に設定される。
また、本例では、航空管制支援装置1は、図4に示したように、回避手順を表す情報として、対象機ID、手順内容、実行期間の開始時点、及び、実行期間の終了時点、を含む。対象機IDは、当該回避手順を実行すべき航空機(対象機、指示機)を識別するための情報である。手順内容は、回避手順の内容を表す情報である。
本例では、手順内容は、「↑FL370」、「↓FL340」、及び、「M80 LESS」、「M81 GREATER」等である。「↑FL370」は、上昇によって高度を37000フィートへ変更する旨を表す。また、「↓FL340」は、下降によって高度を34000フィートへ変更する旨を表す。また、「M80 LESS」は、マッハ数を0.80以下に変更する旨を表す。また、「M81 GREATER」は、マッハ数を0.81以上に変更する旨を表す。
そして、航空管制支援装置1は、処理対象となる回避手順(又は、回避手順組)と、当該回避手順と同一の回避案を構成する回避手順のすべてと、を記憶されている飛行計画情報に反映した状態にて、コンフリクトを探査する(ステップS206)。なお、航空管制支援装置1は、親ID及び回避手順IDを参照することにより、同一の回避案を構成する回避手順を特定する。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS206にてコンフリクトの発生が検出されたか否かを判定する(ステップS207)。コンフリクトの発生が検出されなかった場合、航空管制支援装置1は、「No」と判定してステップS211へ進み、ステップS205にて記憶した回避手順と対応付けられた完了フラグを1に設定(更新)する。これにより、処理対象となる回避手順により構成される回避案の作成が完了する。
その後、航空管制支援装置1は、処理対象となる回避手順に対する第2のループ処理の実行を終了し、ステップS203へ戻る。
一方、コンフリクトの発生が検出された場合、航空管制支援装置1は、「Yes」と判定してステップS208へ進み、回避案作成処理プログラムに入力された世代数に1を加算する。次いで、航空管制支援装置1は、回避案作成処理プログラムを実行する(即ち、再帰呼び出しを行う)(ステップS209)。
この時点では、航空管制支援装置1は、ステップS206にて検出されたコンフリクトのそれぞれに対するコンフリクト情報のすべてからなるコンフリクト情報のリストと、ステップS208にて更新された世代数と、ステップS204にて生成された回避手順IDと、を回避案作成処理プログラムに入力する。これにより、航空管制支援装置1は、次の世代における回避手順を作成する。
その後、航空管制支援装置1は、ステップS209の処理が終了すると、この回避手順に対する第2のループ処理の実行を終了し、ステップS203へ戻る。
そして、航空管制支援装置1は、ステップS202にて作成された回避手順のすべてに対して、上記第2のループ処理(ステップS203〜ステップS210)を実行した後、ステップS212へ進み、このコンフリクト情報に対する第1のループ処理の実行を終了し、ステップS201へ戻る。
そして、航空管制支援装置1は、回避案作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報のすべてに対して、上記第1のループ処理(ステップS201〜ステップS212)を実行した後、回避案作成処理プログラムの実行を終了する。
ここで、航空管制支援装置1が、図5にフローチャートにより示した回避手順作成処理プログラムを実行する際の、航空管制支援装置1の作動について説明する。
先ず、航空管制支援装置1は、回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報に含まれる航空機識別情報により識別される航空機のそれぞれに対して、図6にフローチャートにより示した高度回避手順作成処理プログラムを実行することにより、高度の変更を表す回避手順である高度回避手順を作成する(ステップS301)。
この高度回避手順作成処理プログラムは、指示機を識別するための航空機識別情報(指示機ID)と、相手機を識別するための航空機識別情報(相手機ID)、回避手順IDと、が入力されるプログラムである。また、高度回避手順作成処理プログラムは、回避手順のリストを出力する。
この時点では、先ず、航空管制支援装置1は、回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報と、指示機IDとしての、コンフリクト情報に含まれる第1の航空機識別情報と、相手機IDとしての、コンフリクト情報に含まれる第2の航空機識別情報と、回避手順作成処理プログラムに入力された回避手順IDと、を高度回避手順作成処理プログラムに入力する。
次いで、航空管制支援装置1は、回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報と、指示機IDとしての、コンフリクト情報に含まれる第2の航空機識別情報と、相手機IDとしての、コンフリクト情報に含まれる第1の航空機識別情報と、回避手順作成処理プログラムに入力された回避手順IDと、を高度回避手順作成処理プログラムに入力する。
なお、この高度回避手順作成処理プログラムに係る処理については後述する。
そして、航空管制支援装置1は、図7にフローチャートにより示したマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムを実行することにより、マッハ数の変更を表す回避手順であるマックナンバーテクニック回避手順を作成する(ステップS302)。
このマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムは、コンフリクト情報と、回避手順IDと、が入力されるプログラムである。また、マックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムは、回避手順のリストを出力する。
この時点では、航空管制支援装置1は、回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報と、回避手順作成処理プログラムに入力された回避手順IDと、をマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに入力する。
なお、このマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに係る処理については後述する。
ここで、航空管制支援装置1が、図6にフローチャートにより示した高度回避手順作成処理プログラムを実行する際の、航空管制支援装置1の作動について説明する。
なお、航空管制支援装置1は、既に作成された回避手順のうちの、高度回避手順作成処理プログラムに入力された回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順の中に、高度回避手順作成処理プログラムに入力された指示機IDにより識別される航空機と同一の航空機に実行させるための回避手順が含まれている場合、この高度回避手順作成処理プログラムの処理を終了する。
先ず、航空管制支援装置1は、指示機IDにより識別される航空機の機体を特定するための機体特定情報と対応付けて記憶されている機体特性情報を取得する(ステップS401)。本例では、機体特性情報は、飛行可能高度、高度変更可能幅、飛行可能マッハ数、マッハ数変更可能幅、及び、推奨速度等を含む。
飛行可能高度は、航空機が飛行(巡航)可能な高度の範囲を表す。高度変更可能幅は、航空機が変更可能な高度の範囲を表す。飛行可能マッハ数は、航空機が飛行(巡航)可能なマッハ数の範囲を表す。マッハ数変更可能幅は、航空機が変更可能なマッハ数の範囲を表す。推奨速度は、航空機が飛行(巡航)する際に(例えば、消費される燃料の量の点から)推奨される(即ち、例えば、消費される燃料の量を最小とする)速度を表す。
次いで、航空管制支援装置1は、コンフリクト時の高度を取得する(ステップS402)。具体的には、航空管制支援装置1は、高度回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報及び回避手順IDと、記憶されている飛行計画情報と、に基づいて、コンフリクト時の高度を取得する。即ち、航空管制支援装置1は、記憶されている回避手順のうちの、回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順のすべてを、記憶されている飛行計画情報に反映した状態にてコンフリクトが発生する高度を取得する。
そして、航空管制支援装置1は、ステップS402にて取得されたコンフリクト時の高度と異なる高度のうちの、ステップS401にて取得された機体特性情報に含まれる飛行可能高度が表す範囲内の高度であり、且つ、当該機体特性情報に含まれる高度変更可能幅が表す範囲内の高度(変更可能な高度)を抽出する(ステップS403)。
なお、本例では、航空管制支援装置1は、予め設定された閾値高度差(本例では、1000フィート)ずつ異なる高度を抽出するように構成されている。従って、航空管制支援装置1が、ステップS402にて取得されたコンフリクト時の高度と異なる高度を抽出することは、コンフリクトを発生させる2つの航空機間の高度差を閾値高度差以上とする高度を抽出することに対応している。
一例として、コンフリクト時の高度が38000フィートであり、飛行可能高度が33000フィートから44000フィートまでの範囲であり、高度変更可能幅が、−2000フィートから+3000フィートまでの範囲である場合を想定する。この場合、航空管制支援装置1は、変更可能な高度として、36000、37000、39000、40000、及び、41000フィートを抽出する。
また、他の例として、コンフリクト時の高度が38000フィートであり、飛行可能高度が37000フィートから44000フィートまでの範囲であり、高度変更可能幅が、−2000フィートから+3000フィートまでの範囲である場合を想定する。この場合、航空管制支援装置1は、変更可能な高度として、37000、39000、40000、及び、41000フィートを抽出する。
次いで、航空管制支援装置1は、実行期間を設定する(ステップS404)。具体的には、航空管制支援装置1は、現時点を、実行期間の開始時点として設定し、且つ、コンフリクト情報に含まれるコンフリクトの発生の開始時点を、実行期間の終了時点として設定することにより、実行期間を設定する。
そして、航空管制支援装置1は、ステップS403にて抽出された、変更可能な高度のそれぞれに対して、当該高度への変更を表す手順内容と、対象機IDとしての指示機IDと、ステップS404にて設定された実行期間と、を含む仮の回避手順(仮回避手順)を作成する(ステップS405)。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS405にて作成された仮回避手順のそれぞれを1つずつ順に処理対象とするループ処理(ステップS406〜ステップS408)を実行する。
ループ処理において、航空管制支援装置1は、処理対象となる仮回避手順に対して実行期間を調整するため、図8にフローチャートにより示した実行期間調整処理プログラムを実行する(ステップS407)。
具体的には、図8に示したように、航空管制支援装置1は、記憶されている回避手順のうちの、上記回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順のすべてを、記憶されている飛行計画情報に反映した状態にて、コンフリクトを探査する(ステップS501)。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS501にてコンフリクトの発生が検出されたか否かを判定する(ステップS502)。
コンフリクトの発生が検出されなかった場合、航空管制支援装置1は、「No」と判定してステップS503へ進み、処理対象となる仮回避手順を回避手順として作成する。即ち、この回避手順が含む実行期間は、ステップS404にて設定された実行期間である。その後、航空管制支援装置1は、実行期間調整処理プログラムの実行を終了する。
一方、コンフリクトの発生が検出された場合、航空管制支援装置1は、「Yes」と判定してステップS504へ進み、仮回避手順が表す変更後の高度にてコンフリクトの発生が検出されたか否かを判定する。
ここでは、仮回避手順が表す変更後の高度にてコンフリクトの発生が検出された場合を想定する。この場合、航空管制支援装置1は、「Yes」と判定してステップS505へ進む。そして、航空管制支援装置1は、仮回避手順と同一の回避手順を作成する。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトのそれぞれに対するコンフリクト情報を1つずつ順に処理対象とするループ処理(ステップS506〜ステップS508)を実行する。
このループ処理において、航空管制支援装置1は、処理対象となるコンフリクト情報に対して、仮回避手順に含まれる実行期間の開始時点を、当該コンフリクト情報に含まれるコンフリクトの発生の終了時点に設定(更新)した仮回避手順を、回避手順として作成する。即ち、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトの数と同じ数だけ回避手順を作成する。
そして、航空管制支援装置1は、コンフリクト情報のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS506〜ステップS508)を実行した後、実行期間調整処理プログラムの実行を終了する。
例えば、図9に示したように、第1の航空機(A機)と第2の航空機(B機)との間で、FL320(32000フィート)の高度において、12:30からコンフリクトが発生する場合を想定する。更に、仮に、現時点から、A機がFL320にて飛行した場合、FL320にて10:20から11:10までX機との間でコンフリクトが発生し、且つ、FL320にて11:20から11:40までY機との間でコンフリクトが発生する場合を想定する。
更に、この場合において、航空管制支援装置1が、B機との間のコンフリクトの発生を回避するために、A機の高度をFL320に変更する仮回避手順を作成した場合を想定する。
この場合、航空管制支援装置1は、ステップS502及びステップS504の両方にて「Yes」と判定する。
そして、航空管制支援装置1は、現時点を実行期間の開始時点に設定し、且つ、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL320へ変更する旨を表す回避手順(即ち、仮回避手順と同一の回避手順)を作成する(ステップS505)。
そして、航空管制支援装置1は、X機との間のコンフリクトの発生の終了時点である11:10を実行期間の開始時点に設定し、且つ、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL320へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS507)。
更に、航空管制支援装置1は、Y機との間のコンフリクトの発生の終了時点である11:40を実行期間の開始時点に設定し、且つ、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL320へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS507)。
そして、航空管制支援装置1は、図6のステップS405にて作成された仮回避手順のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS406〜ステップS408)を実行した後、高度回避手順作成処理プログラムの実行を終了する。
一方、航空管制支援装置1が図8のステップS501に進んだとき、仮回避手順が表す変更の途中の高度にてコンフリクトの発生が検出された場合を想定する。この場合、航空管制支援装置1は、ステップS504にて「No」と判定してステップS509へ進む。そして、航空管制支援装置1は、仮回避手順と同一の回避手順を作成する。
次いで、航空管制支援装置1は、仮回避手順に含まれる実行期間のうちの、ステップS501にて検出されたコンフリクトのそれぞれに対するコンフリクト期間以外の期間のそれぞれを、実行期間として設定(更新)した仮回避手順を、回避手順として作成する(ステップS510)。コンフリクト期間は、コンフリクトの発生の開始時点から終了時点までの期間である。即ち、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトの数に1を加えた数と同じ数だけ回避手順を作成する。
次いで、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトのそれぞれに対するコンフリクト情報を1つずつ順に処理対象とするループ処理(ステップS511〜ステップS514)を実行する。
このループ処理において、先ず、航空管制支援装置1は、処理対象となるコンフリクト情報に対して、仮回避手順に含まれる実行期間の終了時点を、当該コンフリクト情報に含まれるコンフリクトの発生の開始時点に設定(更新)した仮回避手順を、回避手順として作成する(ステップS512)。即ち、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトの数と同じ数だけ回避手順を作成する。なお、航空管制支援装置1は、ステップS510にて作成された回避手順と同一の回避手順の作成を省略する。
更に、航空管制支援装置1は、処理対象となるコンフリクト情報に対して、仮回避手順に含まれる実行期間の開始時点を、当該コンフリクト情報に含まれるコンフリクトの発生の終了時点に設定(更新)した仮回避手順を、回避手順として作成する(ステップS513)。即ち、航空管制支援装置1は、ステップS501にて検出されたコンフリクトの数と同じ数だけ回避手順を作成する。なお、航空管制支援装置1は、ステップS510にて作成された回避手順と同一の回避手順の作成を省略する。
そして、航空管制支援装置1は、コンフリクト情報のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS511〜ステップS514)を実行した後、実行期間調整処理プログラムの実行を終了する。
例えば、図9に示した場合において、航空管制支援装置1が、B機との間のコンフリクトの発生を回避するために、A機の高度をFL330に変更する仮回避手順を作成した場合を想定する。
この場合、航空管制支援装置1は、ステップS502にて「Yes」と判定し、且つ、ステップS504にて「No」と判定する。
そして、航空管制支援装置1は、現時点を実行期間の開始時点に設定し、且つ、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順(即ち、仮回避手順と同一の回避手順)を作成する(ステップS509)。
そして、航空管制支援装置1は、現時点を実行期間の開始時点に設定し、且つ、X機との間のコンフリクトの発生の開始時点である10:20を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS510)。
更に、航空管制支援装置1は、X機との間のコンフリクトの発生の終了時点である11:10を実行期間の開始時点に設定し、且つ、Y機との間のコンフリクトの発生の開始時点である11:20を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS510)。
加えて、航空管制支援装置1は、Y機との間のコンフリクトの発生の終了時点である11:40を実行期間の開始時点に設定し、且つ、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS510)。
そして、航空管制支援装置1は、現時点を実行期間の開始時点に設定し、且つ、Y機との間のコンフリクトの発生の開始時点である11:20を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS512)。
次いで、航空管制支援装置1は、X機との間のコンフリクトの発生の終了時点である11:10を実行期間の開始時点に設定し、B機との間のコンフリクトの発生の開始時点である12:30を実行期間の終了時点に設定し、且つ、A機の高度をFL330へ変更する旨を表す回避手順を作成する(ステップS513)。
次に、航空管制支援装置1が、図7にフローチャートにより示したマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムを実行する際の、航空管制支援装置1の作動について説明する。
先ず、航空管制支援装置1は、マックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報に基づいて、適用条件が成立しているか否かを判定する(ステップS601)。適用条件は、第1の条件、及び、第2の条件、の少なくとも1つが成立している場合に成立する条件である。
第1の条件は、図10の(A)に示したように、コンフリクト期間において、コンフリクトを発生させる2つの航空機の経路及び高度が同一である、という条件である。第2の条件は、図10の(B)に示したように、コンフリクト期間において、コンフリクトを発生させる2つの航空機の高度が同一であり、且つ、当該2つの航空機の経路がある地点から分岐(離間)する場合において、2つの経路がなす角度が90度よりも小さい、という条件である。
適用条件が成立していない場合、航空管制支援装置1は、「No」と判定して、このマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムの実行を終了する。
一方、適用条件が成立している場合、航空管制支援装置1は、「Yes」と判定してステップS602へ進む。
そして、航空管制支援装置1は、マックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報に含まれる航空機識別情報のそれぞれに対して、当該航空機識別情報により識別される航空機の機体を特定するための機体特定情報と対応付けて記憶されている機体特性情報を取得する。
次いで、航空管制支援装置1は、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対して、コンフリクト時のマッハ数(マックナンバー)を取得する(ステップS603)。具体的には、航空管制支援装置1は、マックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに入力されたコンフリクト情報及び回避手順IDと、記憶されている飛行計画情報と、に基づいて、コンフリクト時のマッハ数を取得する。即ち、航空管制支援装置1は、記憶されている回避手順のうちの、回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順のすべてを、記憶されている飛行計画情報に反映した状態にて、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれのマッハ数を取得する。
そして、航空管制支援装置1は、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対して、変更可能なマッハ数を抽出する。具体的には、航空管制支援装置1は、ステップS603にて取得されたコンフリクト時のマッハ数と異なるマッハ数のうちの、ステップS602にて取得された機体特性情報に含まれる、飛行可能マッハ数が表す範囲内のマッハ数であり、且つ、当該機体特性情報に含まれるマッハ数変更可能幅が表す範囲内のマッハ数を抽出する(ステップS604)。
そして、航空管制支援装置1は、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対して抽出されたマッハ数の中から、セパレーションを確保可能な組み合わせを抽出する(ステップS605)。具体的には、航空管制支援装置1は、コンフリクトを発生させる2つの航空機間の水平方向における距離を、予め設定された閾値距離(本例では、10分だけ航空機が飛行した場合に移動する距離)以上とする、マッハ数の組み合わせを抽出する。
なお、航空管制支援装置1は、既に作成された回避手順のうちの、マックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムに入力された回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順の中に、上記2つの航空機の一方のマッハ数の変更を表す回避手順が含まれる場合、上記セパレーションを確保可能な組み合わせとして抽出されたマッハ数の組み合わせの中から、当該回避手順と適合するマッハ数の組み合わせのみを更に抽出する。
即ち、例えば、同一の回避案を構成する回避手順として、A機のマッハ数を0.81に変更する回避手順と、B機のマッハ数を0.82に変更する回避手順と、が既に作成されている場合を想定する。この場合において、B機とC機との間のコンフリクトの発生を回避するために、B機及びC機に対して、セパレーションを確保可能な組み合わせとして、B機のマッハ数を0.81とし、且つ、C機のマッハ数を0.82とする組み合わせと、B機のマッハ数を0.82とし、且つ、C機のマッハ数を0.83とする組み合わせと、が抽出された場合を想定する。
この場合、既に作成された回避手順のうちの、回避手順IDにより識別される回避手順と同一の回避案を構成する回避手順の中に、上記2つの航空機の一方のマッハ数の変更を表す回避手順が含まれる。従って、航空管制支援装置1は、当該回避手順と適合するマッハ数の組み合わせとして、B機のマッハ数を0.82とし、且つ、C機のマッハ数を0.83とする組み合わせのみを抽出する。
次いで、航空管制支援装置1は、抽出された組み合わせのそれぞれを1つずつ順に処理対象とするループ処理(ステップS606〜ステップS609)を実行する。
ループ処理において、先ず、航空管制支援装置1は、許容範囲を設定する(ステップS607)。即ち、航空管制支援装置1は、処理対象となる組み合わせを構成する2つのマッハ数のうちの大きい方に、マッハ数を当該マッハ数以上にしてもよい旨を表す情報(本例では、「GREATER」)を付加する。また、航空管制支援装置1は、処理対象となる組み合わせを構成する2つのマッハ数のうちの小さい方に、マッハ数を当該マッハ数以下にしてもよい旨を表す情報(本例では、「LESS」)を付加する。
そして、航空管制支援装置1は、コンフリクトを発生させる2つの航空機のそれぞれに対して、許容範囲が設定された、マッハ数の変更を表す回避手順(即ち、回避手順組を構成する2つの回避手順)を作成する。
そして、航空管制支援装置1は、抽出された組み合わせのすべてに対して、上記ループ処理(ステップS606〜ステップS609)を実行した後、このマックナンバーテクニック回避手順作成処理プログラムの実行を終了する。
ここで、図2のステップS103にて回避案作成処理プログラムを実行する際の航空管制支援装置1の作動について、具体例を用いて説明する。
いま、図11に示したように、飛行計画情報に基づいてコンフリクトを探査した結果、高度FL350にて、12:10〜12:30の期間において、A機とB機との間のコンフリクトCNF1の発生が検出された場合を想定する。
この場合、航空管制支援装置1は、図12に示したように、1世代目の世代(1世代)にて、A機に対して、高度をFL370、FL360、FL340、及び、FL330のそれぞれに変更する回避手順を作成する。更に、航空管制支援装置1は、B機に対して、高度をFL370、FL360、FL340、及び、FL330のそれぞれに変更する回避手順を作成する。
加えて、航空管制支援装置1は、A機のマッハ数をM79に変更し且つB機のマッハ数をM78に変更する回避手順組と、A機のマッハ数をM79に変更し且つB機のマッハ数をM79に変更する回避手順組と、A機のマッハ数をM80に変更し且つB機のマッハ数をM79に変更する回避手順組と、を作成する。更に、航空管制支援装置1は、A機のマッハ数をM82に変更し且つB機のマッハ数をM81に変更する回避手順組と、A機のマッハ数をM79、M80、又は、M81に変更し且つB機のマッハ数をM80又はM81に変更する回避手順組と、を作成する。
A機の高度をFL360に変更する回避手順を飛行計画情報に反映した場合、いずれのコンフリクトも発生しない。従って、航空管制支援装置1は、A機の高度をFL360に変更する回避手順のみからなる回避案を作成する。
また、A機の高度をFL360に変更する回避手順を飛行計画情報に反映した場合、高度FL360にて、11:40〜12:00の期間において、A機とD機との間でコンフリクトCNF2が発生する。従って、航空管制支援装置1は、コンフリクトCNF2の発生を回避するために、更に回避手順を作成する。
即ち、航空管制支援装置1は、2世代目の世代(2世代)にて、D機に対して、高度をFL370、及び、FL380のそれぞれに変更する回避手順を作成する。
A機の高度をFL360に変更する回避手順、及び、D機の高度をFL370に変更する回避手順を飛行計画情報に反映した場合、いずれのコンフリクトも発生しない。従って、航空管制支援装置1は、A機の高度をFL360に変更する回避手順、及び、D機の高度をFL370に変更する回避手順からなる回避案を作成する。
更に、A機の高度をFL360に変更する回避手順、及び、D機の高度をFL380に変更する回避手順を飛行計画情報に反映した場合、いずれのコンフリクトも発生しない。従って、航空管制支援装置1は、A機の高度をFL360に変更する回避手順、及び、D機の高度をFL380に変更する回避手順からなる回避案を作成する。
このようにして、航空管制支援装置1は、コンフリクトの発生を回避する回避案を作成する。
次いで、図2のステップS103にて実行した回避案作成処理プログラムの実行が終了すると、航空管制支援装置1は、作成された回避案を評価する(ステップS104)。具体的には、航空管制支援装置1は、作成された回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して、予め記憶されている評価テーブルに基づいて優先度を算出する。
図13乃至図15に示したように、評価テーブルは、評価基準と、評価要素と、評価点数と、を対応付けた情報を含む。
航空管制支援装置1は、各評価基準に対して、回避手順が該当する評価要素に対応付けられた評価点数を取得し、当該取得された評価点数の総和を、当該回避手順に対する優先度として算出する。以下、各評価基準について説明する。
第1の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる(当該回避手順を実行すべき)航空機の進行方向における風速が変化する程度である。風速が負の値であることは、航空機に対する逆風であることを表す。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機に対する風速の逆風成分が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第2の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映した状態における、当該回避手順の対象となる航空機の高度と、当該航空機に対する飛行計画における巡航高度と、の差である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の高度が、当該航空機に対する飛行計画における巡航高度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第3の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映した状態における、当該回避手順の対象となる航空機の速度(マッハ数)と、当該航空機に対する飛行計画における巡航速度(マッハ数)と、の差である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の速度が、当該航空機に対する飛行計画における巡航速度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第4の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映した状態における、当該回避手順の対象となる航空機の速度(マッハ数)と、当該航空機の機体特性に基づく(即ち、機体特性情報に含まれる)推奨速度(マッハ数)と、の差である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の速度が、当該航空機の機体特性に基づく推奨速度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第5の評価基準は、回避手順の対象となる航空機の残距離が予め設定された閾値残距離よりも小さいか否かである。残距離は、当該回避手順が実行される時点における、航空機が飛行する残余の距離(即ち、全行程から航行距離を減じた値)である。全行程は、航空機の出発地点から到着地点までの距離である。航行距離は、出発地点から当該時点における航空機の位置までの距離(即ち、当該時点までに飛行した距離)である。
航空管制支援装置1は、回避手順の対象となる航空機の残距離が閾値残距離よりも小さい場合、当該航空機が到着機であると判定し、一方、当該残距離が当該閾値残距離以上である場合、当該航空機が巡航機であると判定する。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順の対象となる航空機が到着機である場合よりも当該航空機が巡航機である場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第6の評価基準は、回避手順の対象となる航空機の航行距離が予め設定された閾値航行距離よりも小さいか否かである。航空管制支援装置1は、回避手順の対象となる航空機の航行距離が閾値航行距離よりも小さい場合、当該航空機が出発機であると判定し、一方、当該航行距離が当該閾値航行距離以上である場合、当該航空機が巡航機であると判定する。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順の対象となる航空機が出発機である場合よりも当該航空機が巡航機である場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第7の評価基準は、回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する飛行計画にて、当該航空機の航行距離に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致するか否かである。本例では、航空管制支援装置1は、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第8の評価基準は、回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する飛行計画にて、当該航空機の残距離に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致するか否かである。本例では、航空管制支援装置1は、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第9の評価基準は、回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する飛行計画にて、当該航空機の航行距離割合に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致するか否かである。航行距離割合は、全行程に対する航行距離の割合である。本例では、航空管制支援装置1は、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第10の評価基準は、回避手順が高度の変更を表す場合に、当該高度の変更が、上昇、及び、下降のいずれを表すかである。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順が、下降を表す高度の変更を表す場合よりも、当該回避手順が、上昇を表す高度の変更を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第11の評価基準は、回避手順が高度の変更を表す場合における高度の変更幅である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順が高度の変更を表す場合、当該高度の変更幅が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第12の評価基準は、回避手順がマッハ数の変更を表す場合におけるマッハ数の変更幅である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順がマッハ数の変更を表す場合、当該マッハ数の変更幅が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第13の評価基準は、回避手順の種類である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順がマッハ数の変更を表す場合よりも、上昇を表す高度の変更を当該回避手順が表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。更に、航空管制支援装置1は、下降を表す高度の変更を回避手順が表す場合よりも、当該回避手順がマッハ数の変更を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第14の評価基準は、回避手順の対象となる航空機の種類である。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順の対象となる航空機が軍用機、緊急機、又は、優先機である場合よりも、当該航空機が軍用機、緊急機、又は、優先機でない(即ち、一般機である)場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第15の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が遭遇する乱気流の強さである。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が遭遇する乱気流の強さが弱くなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
第16の評価基準は、回避手順を飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が乱気流に遭遇するとき、当該回避手順が表す速度の変更が、加速、及び、減速のいずれであるかである。本例では、航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が乱気流に遭遇するとき、当該回避手順が当該航空機を加速させる旨を表す場合よりも、当該回避手順が当該航空機を減速させる旨を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する評価点数として取得する。
そして、航空管制支援装置1は、作成された回避案毎に、回避案が出力される順序を表すパラメータ(順序パラメータ)を取得する。パラメータは、回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して算出された優先度の合計値、回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して算出された優先度の平均値、又は、回避案を構成する回避手順の数である。
次いで、航空管制支援装置1は、取得されたパラメータが表す順序に従って、作成された回避案を出力する(ステップS105)。
本例では、航空管制支援装置1は、順序パラメータとして優先度の平均値を用いた場合、図16に示したように、回避案に対する優先度の平均値が大きくなるほど、当該回避案がディスプレイ内のより上方に位置するように、回避案を出力する。
また、航空管制支援装置1は、順序パラメータとして回避手順の数を用いた場合、図17に示したように、回避案を構成する回避手順の数が少なくなるほど、当該回避案がディスプレイ内のより上方に位置するように、回避案を出力する。
なお、航空管制支援装置1は、ユーザにより入力された情報に基づいて順序パラメータを変更可能に構成される。
また、航空管制支援装置1は、実行期間の開始時点が早い回避手順ほど、より左方に位置するように、回避案を出力するように構成されていてもよい。
その後、航空管制支援装置1は、回避案出力処理プログラムの実行を終了する。
以上、説明したように、第1実施形態に係る航空管制支援装置1によれば、航空管制支援装置1は、コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避案を出力する。これにより、ユーザ(例えば、航空管制官)は、コンフリクトの発生とともに、回避案を知ることができる。この結果、ユーザが回避案を作成する手間を軽減することができる。更に、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することができる。
更に、第1実施形態に係る航空管制支援装置1は、回避手順を飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合、更にそのコンフリクトの発生を回避するための回避手順を作成するように構成されている。これによれば、コンフリクトの発生をより一層確実に回避することができる。
更に、第1実施形態に係る航空管制支援装置1は、作成された回避案を構成する回避手順のそれぞれに対して、当該回避手順の実行を優先する程度を表す優先度を算出し、当該算出された優先度に基づいて、作成された回避案を出力する。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、例えば、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案、又は、航空機がより安全に飛行できる回避案等を容易に選択させることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る航空管制支援装置について図18を参照しながら説明する。
第2実施形態に係る航空管制支援装置100は、航空管制を支援する装置である。
更に、この航空管制支援装置100は、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための上記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成部(回避案作成手段)101と、
上記作成された回避案を出力する回避案出力部(回避案出力手段)102と、
を備える。
これによれば、航空管制支援装置100は、コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避案を出力する。これにより、ユーザ(例えば、航空管制官)は、コンフリクトの発生とともに、回避案を知ることができる。この結果、ユーザが回避案を作成する手間を軽減することができる。更に、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することができる。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、上記各実施形態において航空管制支援装置の各機能は、CPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されていたが、回路等のハードウェアにより実現されていてもよい。
また、上記各実施形態においてプログラムは、記憶装置に記憶されていたが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
航空管制を支援する航空管制支援装置であって、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
前記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
を備える航空管制支援装置。
これによれば、航空管制支援装置は、コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避案を出力する。これにより、ユーザ(例えば、航空管制官)は、コンフリクトの発生とともに、回避案を知ることができる。この結果、ユーザが回避案を作成する手間を軽減することができる。更に、コンフリクトの発生を迅速に且つ確実に回避することができる。
(付記2)
付記1に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、前記回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避手順を、当該回避案を構成する回避手順として作成する処理を、当該回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映しても新たにコンフリクトが発生しなくなるまで繰り返し実行するように構成された航空管制支援装置。
ところで、回避手順を飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合がある。そこで、上記のように航空管制支援装置を構成することにより、コンフリクトの発生をより一層確実に回避することができる。
(付記3)
付記1又は付記2に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、前記コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機間の水平方向における距離を、予め設定された閾値距離以上とするように、当該2つの航空機のそれぞれに対して、マッハ数の変更を表す前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、前記コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機間の鉛直方向における距離である高度差を、予め設定された閾値高度差以上とするように、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機の一方である指示機に対して、高度の変更を表す前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
(付記5)
付記4に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避手順は、高度の変更を実行すべき期間である実行期間を含み、
前記回避案作成手段は、
前記コンフリクトの発生が検出された場合、前記指示機に対して、高度の変更を表し、且つ、現時点から、当該コンフリクトの発生が開始する時点まで、の期間である基本実行期間を前記実行期間として含む、仮の回避手順である仮回避手順を作成し、当該作成された仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該高度の変更に伴って当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が開始する時点、又は、当該コンフリクトの発生が終了する時点に基づいて設定した前記実行期間を含み、且つ、当該高度の変更を表す回避手順を作成し、一方、当該高度の変更に伴って当該指示機と他の航空機との間にコンフリクトが発生しない場合、前記基本実行期間を前記実行期間として含み、且つ、当該高度の変更を表す回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
ところで、指示機が基本実行期間において高度の変更を実行することにより、新たにコンフリクトが発生する場合であっても、当該高度の変更を実行する期間(実行期間)を適切に設定することにより、コンフリクトの発生を回避することができる場合がある。そこで、上記のように航空管制支援装置を構成することにより、コンフリクトの発生をより一層確実に回避することができる。
(付記6)
付記5に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、
前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更後の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が終了する時点を、前記実行期間が開始する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が終了する時点を、当該実行期間が終了する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
基本実行期間における高度の変更を表す仮回避手順を飛行計画情報に反映することにより、当該変更後の高度にて指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合を想定する。この場合、変更後の高度にて新たに発生するコンフリクトの1つが終了する時点以降に、指示機が高度を変更すれば、そのコンフリクトの発生を回避することができる。更に、その時点以降において上記変更後の高度にて新たに発生するコンフリクトに対しては、指示機以外の航空機(相手機)の高度を変更すること等により、コンフリクトの発生を回避できる可能性が存在する。
従って、上記のように構成された航空管制支援装置によれば、コンフリクトの発生を回避可能な回避案をより多く作成することができる。
(付記7)
付記5又は付記6に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、
前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が開始する時点を、前記実行期間が終了する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が開始する時点を、当該実行期間が開始する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
基本実行期間における高度の変更を表す仮回避手順を飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合を想定する。
この場合、変更の途中の高度にて新たに発生するコンフリクトの1つが開始する時点以前に、指示機が高度を変更すれば、そのコンフリクトの発生を回避することができる。更に、その時点以前において上記変更の途中の高度にて新たに発生するコンフリクトに対しては、指示機以外の航空機(相手機)の高度を変更すること等により、コンフリクトの発生を回避できる可能性が存在する。
従って、上記のように構成された航空管制支援装置によれば、コンフリクトの発生を回避可能な回避案をより多く作成することができる。
(付記8)
付記5乃至付記7のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、
前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が終了する時点を、前記実行期間が開始する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が終了する時点を、当該実行期間が終了する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
基本実行期間における高度の変更を表す仮回避手順を飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合を想定する。
この場合、変更の途中の高度にて新たに発生するコンフリクトの1つが終了する時点以降に、指示機が高度を変更すれば、そのコンフリクトの発生を回避することができる。更に、その時点以降において上記変更の途中の高度にて新たに発生するコンフリクトに対しては、指示機以外の航空機(相手機)の高度を変更すること等により、コンフリクトの発生を回避できる可能性が存在する。
従って、上記のように構成された航空管制支援装置によれば、コンフリクトの発生を回避可能な回避案をより多く作成することができる。
(付記9)
付記5乃至付記8のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案作成手段は、
前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、前記基本実行期間のうちの、当該コンフリクトが発生する期間以外の期間のそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該期間を前記実行期間として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
基本実行期間における高度の変更を表す仮回避手順を飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合を想定する。この場合、基本実行期間のうちの、当該コンフリクトが新たに発生する期間以外の期間にて指示機が高度を変更すれば、コンフリクトの発生を回避することができる。
従って、上記のように構成された航空管制支援装置によれば、コンフリクトの発生を回避可能な回避案をより多く作成することができる。
(付記10)
付記1乃至付記9のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記作成された回避案を構成する前記回避手順のそれぞれに対して、当該回避手順の実行を優先する程度を表す優先度を算出し、当該算出された優先度に基づいて、前記作成された回避案を出力するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、例えば、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案、又は、航空機がより安全に飛行できる回避案等を容易に選択させることができる。
(付記11)
付記10に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、
前記作成された回避案毎に、当該回避案を構成する前記回避手順のそれぞれに対して算出された前記優先度の合計値又は平均値、若しくは、当該回避案を構成する前記回避手順の数を、前記回避案が出力される順序を表すパラメータとして取得し、当該取得されたパラメータが表す順序に従って、前記作成された回避案を出力するように構成された航空管制支援装置。
(付記12)
付記10又は付記11に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機に対する風速の逆風成分が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案を容易に選択させることができる。
(付記13)
付記10乃至付記12のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の高度が、当該航空機に対する前記飛行計画における巡航高度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案を容易に選択させることができる。
(付記14)
付記10乃至付記13のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の速度が、当該航空機に対する前記飛行計画における巡航速度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案を容易に選択させることができる。
(付記15)
付記10乃至付記14のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映することによって、当該回避手順の対象となる航空機の速度が、当該航空機の機体特性に基づく推奨速度に近づくほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機が消費する燃料の量がより少ない回避案を容易に選択させることができる。
(付記16)
付記10乃至付記15のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順の対象となる航空機が到着機である場合よりも当該航空機が巡航機である場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記17)
付記10乃至付記16のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順の対象となる航空機が出発機である場合よりも当該航空機が巡航機である場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記18)
付記10乃至付記17のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する前記飛行計画にて、当該航空機の航行距離に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記19)
付記10乃至付記18のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する前記飛行計画にて、当該航空機の残距離に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記20)
付記10乃至付記19のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順と、当該回避手順の対象となる航空機に対する前記飛行計画にて、当該航空機の全行程に対する航行距離の割合に応じて予め設定された優先回避手順と、が一致しない場合よりも、当該回避手順と当該優先回避手順とが一致する場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記21)
付記10乃至付記20のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順が、下降を表す高度の変更を表す場合よりも、当該回避手順が、上昇を表す高度の変更を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記22)
付記10乃至付記21のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順が高度の変更を表す場合、当該高度の変更幅が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機がより容易に且つより短時間にて実行可能な回避案を容易に選択させることができる。
(付記23)
付記10乃至付記22のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順がマッハ数の変更を表す場合、当該マッハ数の変更幅が小さくなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機がより容易に且つより短時間にて実行可能な回避案を容易に選択させることができる。
(付記24)
付記10乃至付記23のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順がマッハ数の変更を表す場合よりも、上昇を表す高度の変更を当該回避手順が表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記25)
付記10乃至付記24のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、下降を表す高度の変更を前記回避手順が表す場合よりも、当該回避手順がマッハ数の変更を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記26)
付記10乃至付記25のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順の対象となる航空機が軍用機、緊急機、又は、優先機である場合よりも、当該航空機が軍用機、緊急機、又は、優先機でない場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
(付記27)
付記10乃至付記26のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が遭遇する乱気流の強さが弱くなるほど大きくなる値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機がより安全に飛行できる回避案を容易に選択させることができる。
(付記28)
付記10乃至付記27のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
前記回避案出力手段は、前記回避手順を前記飛行計画情報に反映した場合において、当該回避手順の対象となる航空機が乱気流に遭遇するとき、当該回避手順が当該航空機を加速させる旨を表す場合よりも、当該回避手順が当該航空機を減速させる旨を表す場合の方が大きい値を、当該回避手順に対する前記優先度として算出するように構成された航空管制支援装置。
これによれば、ユーザ(例えば、航空管制官)に、航空機がより安全に飛行できる回避案を容易に選択させることができる。
(付記29)
航空管制を支援する航空管制支援方法であって、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成し、
前記作成された回避案を出力する、航空管制支援方法。
(付記30)
付記29に記載の航空管制支援方法であって、
前記回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避手順を、当該回避案を構成する回避手順として作成する処理を、当該回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映しても新たにコンフリクトが発生しなくなるまで繰り返し実行する、航空管制支援方法。
(付記31)
航空管制を支援する航空管制支援装置に、
航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
前記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
を実現させるための航空管制支援プログラム。
(付記32)
付記31に記載の航空管制支援プログラムであって、
前記回避案作成手段は、前記回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避手順を、当該回避案を構成する回避手順として作成する処理を、当該回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映しても新たにコンフリクトが発生しなくなるまで繰り返し実行するように構成された航空管制支援プログラム。
本発明は、航空管制を支援する航空管制支援装置等に適用可能である。
1 航空管制支援装置
11 コンフリクト検出部
12 回避案作成部
13 回避案出力部
100 航空管制支援装置
101 回避案作成部
102 回避案出力部

Claims (10)

  1. 航空管制を支援する航空管制支援装置であって、
    航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
    前記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
    を備える航空管制支援装置。
  2. 請求項1に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、前記回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映することにより新たにコンフリクトが発生する場合、当該コンフリクトの発生を回避するための回避手順を、当該回避案を構成する回避手順として作成する処理を、当該回避案を構成する前記回避手順として既に作成された回避手順のすべてを前記飛行計画情報に反映しても新たにコンフリクトが発生しなくなるまで繰り返し実行するように構成された航空管制支援装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、前記コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機間の水平方向における距離を、予め設定された閾値距離以上とするように、当該2つの航空機のそれぞれに対して、マッハ数の変更を表す前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、前記コンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機間の鉛直方向における距離である高度差を、予め設定された閾値高度差以上とするように、当該コンフリクトを発生させる2つの航空機の一方である指示機に対して、高度の変更を表す前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  5. 請求項4に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避手順は、高度の変更を実行すべき期間である実行期間を含み、
    前記回避案作成手段は、
    前記コンフリクトの発生が検出された場合、前記指示機に対して、高度の変更を表し、且つ、現時点から、当該コンフリクトの発生が開始する時点まで、の期間である基本実行期間を前記実行期間として含む、仮の回避手順である仮回避手順を作成し、当該作成された仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該高度の変更に伴って当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が開始する時点、又は、当該コンフリクトの発生が終了する時点に基づいて設定した前記実行期間を含み、且つ、当該高度の変更を表す回避手順を作成し、一方、当該高度の変更に伴って当該指示機と他の航空機との間にコンフリクトが発生しない場合、前記基本実行期間を前記実行期間として含み、且つ、当該高度の変更を表す回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  6. 請求項5に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、
    前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更後の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が終了する時点を、前記実行期間が開始する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が終了する時点を、当該実行期間が終了する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、
    前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が開始する時点を、前記実行期間が終了する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が開始する時点を、当該実行期間が開始する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の航空管制支援装置であって、
    前記回避案作成手段は、
    前記指示機に対する高度の変更を表す前記仮回避手順を前記飛行計画情報に反映することにより、当該変更の途中の高度にて当該指示機と他の航空機との間に新たにコンフリクトが発生する場合、当該発生するコンフリクトのそれぞれに対して、互いに異なる前記回避案を構成する前記回避手順として、当該コンフリクトの発生が終了する時点を、前記実行期間が開始する時点として設定し、且つ、前記基本実行期間が終了する時点を、当該実行期間が終了する時点として設定した前記回避手順を作成するように構成された航空管制支援装置。
  9. 航空管制を支援する航空管制支援方法であって、
    航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成し、
    前記作成された回避案を出力する、航空管制支援方法。
  10. 航空管制を支援する航空管制支援装置に、
    航空機の飛行計画を表す飛行計画情報に基づいて、航空機間のコンフリクトの発生が検出された場合、当該コンフリクトの発生を回避するための前記飛行計画の変更を表す回避手順を作成し、当該作成された回避手順により構成される回避案を作成する回避案作成手段と、
    前記作成された回避案を出力する回避案出力手段と、
    を実現させるための航空管制支援プログラム。
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