JP2012117497A - Electric blower and method of manufacturing the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の実施形態は、遠心ファンの吸込口とファンカバーの吸気口との接続部をシールする円環状のシール部材を備えた電動送風機およびその製造方法に関する。 Embodiments described herein relate generally to an electric blower including an annular seal member that seals a connection portion between a suction port of a centrifugal fan and an intake port of a fan cover, and a manufacturing method thereof.
従来、例えば電気掃除機などに用いられる電動送風機は、電動機と、この電動機の回転軸に接続された遠心ファンと、これら電動機と遠心ファンとの間に位置する整流板と、遠心ファンおよび整流板を覆って電動機に取り付けられるファンカバーとを備えている。遠心ファンの中央部には円形状の吸込口が形成されており、ファンカバーの中央部には円形状の吸気口が開口形成されている。そして、ファンカバーの吸気口の周囲には、遠心ファンの吸込口の縁部が摺接する円環状のシール部材が固定されている。このシール部材は、吸気口と吸込口とを気密に接続することで、遠心ファンから外周方向へと吹き出された空気が吸込口へと循環すること(循環流)を防止している。 Conventionally, for example, an electric blower used for a vacuum cleaner, an electric motor, a centrifugal fan connected to a rotating shaft of the electric motor, a rectifying plate positioned between the electric motor and the centrifugal fan, a centrifugal fan and a rectifying plate And a fan cover attached to the electric motor. A circular suction port is formed at the center of the centrifugal fan, and a circular suction port is formed at the center of the fan cover. An annular seal member that is in sliding contact with the edge of the suction port of the centrifugal fan is fixed around the intake port of the fan cover. This sealing member prevents the air blown from the centrifugal fan in the outer circumferential direction from circulating to the suction port (circulation flow) by airtightly connecting the suction port and the suction port.
シール部材を製造する際に、例えば上記特許文献1記載のように、シート状のシール素材を円環状にくり抜く場合、シール素材に無駄な端材が生じ、コストが高くなる。
When manufacturing a seal member, for example, as described in
また、上記特許文献1記載のように、棒状にしたシール素材の両端部を合わせて円環状にする場合、シール素材の種類によっては両端部の接着が容易でなく、この合わせた両端部から空気漏れが生じるおそれがある。
Further, as described in
この点、特許文献2記載のように、短冊状に形成したシール素材にスリットを形成して円環状に開く構成が考えられるものの、このような構成の場合、シール部材の内径と外径との寸法差を吸収するために、外側に切込部を形成する必要があり、この切込部の位置から空気漏れが生じるおそれがある。 In this regard, as described in Patent Document 2, a configuration in which a slit is formed in a seal material formed in a strip shape and opened in an annular shape can be considered, but in such a configuration, the inner diameter and the outer diameter of the seal member In order to absorb the dimensional difference, it is necessary to form a cutout on the outside, and air leakage may occur from the position of the cutout.
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、製造コストを抑制しつつ、空気漏れを確実に防止できる電動送風機およびその製造方法を提供することを目的とする。 This invention is made | formed in view of such a point, and it aims at providing the electric blower which can prevent an air leak reliably, and its manufacturing method, suppressing manufacturing cost.
実施形態の電動送風機は、円形状の吸込口を有する遠心ファンを有する。この電動送風機は、遠心ファンを回転させる電動機を有する。また、この電動送風機は、吸込口と接続される円形状の吸気口を有し、遠心ファンを覆って電動機に取り付けられたファンカバーを有する。さらに、この電動送風機は、吸込口と吸気口との接続部をシールする円環状のシール部材を有する。そして、シール部材は、中心部にスリットを有し対をなす切込部を外側に有するシート状のシール素材をスリットから外方へ開いて円環状とし、外周側と内周側とを入れ替えて切込部の縁部を圧接させて切込部を閉塞するように変形させることで形成されている。 The electric blower of the embodiment has a centrifugal fan having a circular suction port. This electric blower has an electric motor that rotates a centrifugal fan. The electric blower has a circular intake port connected to the intake port, and has a fan cover that covers the centrifugal fan and is attached to the electric motor. Furthermore, this electric blower has an annular seal member that seals the connection portion between the suction port and the suction port. Then, the seal member is formed in a ring shape by opening a sheet-like seal material having a slit at the center and having a pair of cut portions on the outside from the slit, and the outer peripheral side and the inner peripheral side are switched. It is formed by deforming so as to close the cut portion by pressing the edge portion of the cut portion.
以下、第1の実施形態の構成を図1ないし図3を参照して説明する。 The configuration of the first embodiment will be described below with reference to FIGS.
図3において、11は電動送風機を示し、この電動送風機11は、例えば電気掃除機、あるいはブロワなどに用いられるものである。そして、この電動送風機11は、電動機13と、この電動機13に接続されて回転される遠心ファン14と、これら電動機13と遠心ファン14との間に位置する整流板であるディフューザ15と、遠心ファン14およびディフューザ15の一部を覆う略円筒状のファンカバー16とを備えており、図示しない制御手段により動作が制御される。なお、以下、便宜的に、電動機13側を下側、遠心ファン14側(ファンカバー16側)を上側として説明する。
In FIG. 3, 11 indicates an electric blower, and this electric blower 11 is used for, for example, a vacuum cleaner or a blower. The electric blower 11 includes an electric motor 13, a
電動機13は、本体部であるモータ本体部21と、このモータ本体部21を保持する胴体ケースとしてのフレーム22とを有している。
The electric motor 13 includes a motor
モータ本体部21は、例えば四角形枠状の固定子25の内方に回転子26が配置されて構成されたインナロータ型の周知のものであり、本実施形態では、ブラシ装置27を用いる整流子モータとするが、例えばブラシレスモータなどでもよい。
The motor
固定子25は、ステータ、あるいはフィールドとも呼ばれるもので、界磁巻線29により周方向に複数の固定磁極を形成する。
The
また、回転子26は、ロータ、あるいは電機子すなわちアーマチュアとも呼ばれるもので、回転中心となる出力軸である回転軸31に、ブラシ装置27と摺接する整流子32、および、この整流子32に電気的に接続され回転磁極を形成する回転子本体としてのアーマチュアコア33が一体的に形成されている。
The
回転軸31は、軸方向の一端部である上端部が、ディフューザ15に挿通され、この上端部に遠心ファン14が接続されている。また、この回転軸31は、両端側がベアリング35,36によりそれぞれ回転自在に保持されている。
The
また、フレーム22は、略有底円筒状の第1フレーム41とこの第1フレーム41の上端部に径方向に沿って配置された第2フレーム42とを有している。
The
第1フレーム41は、例えば金属、あるいは合成樹脂などにより形成され、内部に固定子25を保持している。また、この第1フレーム41の下端側には、各ブラシ装置27が取り付けられるブラシ取付孔44が互いに対向する位置に開口形成されているとともに、これらブラシ取付孔44の間の位置に、複数の排気口45が開口形成されている。さらに、この第1フレーム41の下端部には、ベアリング35を保持するモータヘッド部46が同軸状に形成されている。
The
第2フレーム42は、例えば金属、あるいは合成樹脂などにより形成され、両端部がねじ51を介して第1フレーム41の上端側に径方向に沿って固定されている。また、この第2フレーム42の中央部には、ベアリング36を内側に保持するベアリング保持部52が上側へと突出するように形成されており、このベアリング保持部52の外側が、ディフューザ15を固定する部分となっている。
The
また、各ブラシ装置27は、図示しない電源に対して電気的に接続される角柱状のカーボンブラシ54を内部に移動可能に保持しており、このカーボンブラシ54の先端側が整流子32に圧接されて電気的に接続されている。
Each
そして、遠心ファン14は、回転軸31と一体的に回転するもので、例えばアルミニウムなどの金属により形成されている。この遠心ファン14は、一のファンプレート(シュラウド)である円板状の下部ファンプレート56、この下部ファンプレート56に対して所定の間隙を介して略平行に対向し中央部に吸込口57を備えた他のファンプレート(シュラウド)である円板状の上部ファンプレート58、および、これらファンプレート56,58の間に一体的に挟持固定された平面視で渦巻状のブレードである複数のファン翼59を備えている。
The
電動機13側に位置する下部ファンプレート56は、中央部に丸孔状の孔部61が形成されており、この孔部61に挿通された回転軸31の上端部が、ワッシャ63,64およびナット65を介して遠心ファン14と一体的に連結される。そして、この一方のワッシャ63の下側には、間隙を保持するための円筒状のスリーブ67が当接している。
The
また、上部ファンプレート58は、周縁部から吸込口57へと徐々に上方すなわち下部ファンプレート56から離間される側へと突出するように形成されている。すなわち、吸込口57の周縁部57aが、ファンカバー16側である上方に向けて突出する円筒形状に形成されている。
Further, the
また、各ファン翼59は、吸込口57の外方から、各ファンプレート56,58の周縁部近傍に亘って円弧状に湾曲して延びている。さらに、各ファン翼59は、各ファンプレート56,58に対して面方向が略直交するように配置され、各ファンプレート56,58に対して例えばかしめなどによって一体的に固定されている。
Further, each
また、ディフューザ15は、遠心ファン14から外周側へと吹き出された空気を整流して電動機13側へと導くもので、電動機13と遠心ファン14との間に位置している。さらに、このディフューザ15は、整流板本体としてのディフューザ本体75と、このディフューザ本体75の一主面である上面から上方へと突出した複数の上流側ブレード76と、ディフューザ本体75の他主面である下面から下方へと突出した複数の下流側ブレード77とを一体に有している。そして、このディフューザ15は、ディフューザ本体75の中央部に形成された保持孔部78に対して第2フレーム42のベアリング保持部52が下側から挿入されており、ねじ79を介して第2フレーム42と固定されている。
The
また、ファンカバー16は、例えば亜鉛めっき鋼板などの金属によりプレス成形されており、電動機13のフレーム22の第1フレーム41の上端側の外周縁部に圧入嵌合される。このファンカバー16は、円筒状の外板部81と、この外板部81の一端部である上端部から中心側へと延びる整流板対向部である延出部82と、この延出部82の中心側から一端側である上方に向けて段差状に突出する段差部としてのカバー突出部83と、このカバー突出部83の一端部である上端部から中心側へと徐々に上側へと突出するように形成された遠心ファン対向部である傾斜部84と、この傾斜部84の一端部である上端部から中心側へと伸びる壁部としての平板部85とを一体に有しており、この平板部85の中央部に、円筒状のバーリング部である筒部86が一体に形成され、この筒部86の内側が丸孔状の吸気口87となっている。なお、延出部82、カバー突出部83、傾斜部84および平板部85により、外板部81に連続しファンカバー16の遠心ファン14およびディフューザ15の上流側(上側)を覆う覆い部88が形成されている。
The
外板部81は、ファンカバー16の最外周を構成するものであり、吸気口87の外部に位置し、フレーム22の第1フレーム41の外縁部に対して下端部が圧入固定される。
The
延出部82は、吸気口87の外部に位置し、ファンカバー16(外板部81)の軸方向に対して交差(直交)する方向に沿って平面状に形成されており、例えばディフューザ15の上流側ブレード76の上端部が圧接されることで、互いに隣接する上流側ブレード76,76との間に流路を形成するものである。
The extending
カバー突出部83は、外板部81と同軸状に形成された円筒状の部分であり、吸気口87の外部に位置し、遠心ファン14よりもわずかに大きい径寸法を有している。そして、このカバー突出部83は、遠心ファン14との干渉を避けるように、遠心ファン14に対して離間される方向へと延出部82に対して突出している。
The
傾斜部84は、吸気口87の外部に位置し、カバー突出部83側から平板部85側へと、徐々に傾斜が大きくなるように湾曲した湾曲板状に形成されている。
The
平板部85は、ファンカバー16の最上端を構成する、すなわちファンカバー16の遠心ファン14(電動機13のフレーム22)に対して反対側の端部に位置するものであり、吸気口87の外部に位置し、ファンカバー16の軸方向に対して交差(直交)する方向に沿って平面状に形成されている。
The
筒部86は、例えばバーリング加工などによって平板部85の中央部に形成されており、下側、すなわち遠心ファン14側へと突出している。また、この筒部86は、外板部81およびカバー突出部83と同軸状に形成されている。さらに、この筒部86の外周と平板部85との間には、円環状のシール部材92が取り付けられている。
The
このシール部材92は、図2および図3に示すように、遠心ファン14から外周方向へと吹き出された空気の吸込口57への循環流を遮断するものである。また、このシール部材92は、遠心ファン14およびファンカバー16を構成する部材よりも軟質で、かつ、弾性、耐熱性および滑り性(摺動性)を有する部材などにより形成されている。具体的には、シール部材92は、例えばPTFE(Poly-Tetra-Fluoro-Ethylene)などの、削り屑が生じない(生じにくい)材質により形成されたシール素材95(図1)が用いられる。また、このシール部材92は、断面四角形状に形成されており、内周面92a全体が筒部86の外周に密着し、遠心ファン14側(下側)の(一方の)主面92bに遠心ファン14が食い込み、かつ、遠心ファン14に対して反対側(上側)の(他方の)主面92c全体が平板部85に密着している。
As shown in FIGS. 2 and 3, the sealing
図1に示すシール素材95は、シール部材92の外径の約半分の長手寸法L1、および、シール部材92の幅寸法wの2倍よりも若干大きい幅寸法L2を有する短冊シート状に形成されている。また、このシール素材95には、シール部材92に形成する際に、中央部に直線状のスリット97が形成されるとともに、長手方向の両端部の外側に、それぞれ複数ずつの切込部98が対をなして形成される。
The
なお、このシール素材95は、より大きいシート状に成形されたシール素材から四角形短冊状に切り出される。また、スリット97および切込部98は、シール素材95をより大きいシート状のシール素材から切り出す際に同時に形成してもよい。
The
スリット97は、シール素材95の長手方向に沿って形成され、このスリット97の両端部97a,97aは、シール素材95の両端部95a,95aに対してシール部材92の幅寸法w分、離間される。また、このスリット97の長さは、シール部材92の内径の約半分の長さとなっている。さらに、このスリット97は、一定の幅寸法を有しているとともに、両端部97a,97aが、この幅寸法を直径とする半円弧状に形成されて、シール素材95を円環状に変形させる際のこれら両端部97a,97aでの歪みを抑制するように構成されている。このため、シール素材95の幅寸法L2は、シール部材92の幅寸法wの2倍にスリット97の幅寸法を加えた寸法と略等しく設定されている。
The slit 97 is formed along the longitudinal direction of the
各切込部98は、シール素材95をスリット97から円環状に開く際の歪みを吸収するためのもので、先端側がスリット97の両端部97a,97aに向けて形成されており、先端側へと徐々に幅狭となる楔状(二等辺三角形状)となっている。また、各切込部98は、互いに離間されているとともに、先端側がスリット97の両端部97a,97aに対してそれぞれ離間されている。また、切込部98としては、例えばシール素材95の両端部95a,95aの両側にそれぞれ位置する(第1および第2の)側部切込部98a,98bと、シール素材95の両端部95a,95aに位置する端部切込部98cとが設定されている。なお、これら切込部98(各切込部98a〜98c)の幅寸法は、短冊シール状のシール素材95の外周と、このシール素材95を円環状としたときの外径(外周長)との寸法差、および、この円環状としたときのシール素材95の外径と内径(内周長)との寸法差、換言すればシール部材92の外周と内周との寸法差に対応して設定されており、シール部材92を形成したときに各切込部98(各切込部98a〜98c)の内縁部に互いに適切な押圧力が作用する状態でこれら内縁部が圧接されて隙間が開かず、かつ、必要以上に押圧力が作用してシール部材92に歪みが生じないようにしている。
Each notch portion 98 is for absorbing distortion when the sealing
そして、ファンカバー16の吸気口87は、シール部材92を介して遠心ファン14の吸込口57と気密に接続されている。
The
次に、上記第1の実施形態の製造方法を説明する。 Next, the manufacturing method of the first embodiment will be described.
まず、シール部材92の製造方法について説明する。シール部材92を製造する際には、直線状のスリット97を長手方向に沿って中央部に有するとともに、複数の切込部98(各切込部98a〜98c)を両端部95a,95aにそれぞれ有する四角形短冊シート状のシール素材95(図1(a))を、スリット97から外方に開いて円環状とする(図1(b))。この状態で、シール素材95の外周には、切込部98(各切込部98a〜98c)が互いに対向する位置、換言すれば円環状のシール素材95の中心に対して対称な2箇所に配置されており、切込部98(各切込部98a〜98c)は、それらの幅寸法が狭くなっていることにより、短冊シート状のシール素材95を円環状に変形する際の歪みを吸収する。
First, a method for manufacturing the
次いで、図1(c)に示すように、円環状のシール素材95の全体の内周側95b(スリット97側)と外周側95cとを入れ替える(裏返す)ように可撓変形させる。このとき、図1(d)に示すように、切込部98(各切込部98a〜98c)がそれぞれシール部材92の内周側に位置するとともに、これら切込部98(各切込部98a〜98c)の互いに対向する内縁部が内径と外径との寸法差によって互いに圧接されることで、切込部98(各切込部98a〜98c)が接着剤などを用いることなく閉塞された閉塞部99となる。
Next, as shown in FIG. 1 (c), the entire inner
そして、電動送風機11の組み立ての際には、第1フレーム41内にモータ本体部21を収容し、ベアリング35に回転軸31の下端部を挿入固定するとともに、第2フレーム42を第1フレーム41にねじ51により固定し、ベアリング36に回転軸31の上端側を挿入固定し、第1フレーム41のブラシ取付孔44にブラシ装置27を取り付ける。
When the electric blower 11 is assembled, the motor
さらに、第2フレーム42のベアリング保持部52の外側をディフューザ15の保持孔部78に挿入してディフューザ15を第2フレーム42に取り付け、ねじ79により固定する。
Further, the outer side of the
また、ベアリング保持部52よりも突出した回転軸31にスリーブ67、ワッシャ63、遠心ファン14およびワッシャ64を順次取り付け、ナット65によりこれらを回転軸31に連結固定する。
Further, the
一方、プレス加工などにより予め形成したファンカバー16に対して、シール部材92を筒部86の外周に取り付け、このファンカバー16の外板部81を、第1フレーム41に圧入して固定する。この結果、シール部材92の主面92bに対して遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aが押し付けられる。
On the other hand, a
この状態で、遠心ファン14を適宜回転させることにより、吸込口57の周縁部57aがシール部材92を削り、シール部材92の主面92bに、周縁部57aに密着する溝部92dが形成されて吸込口57の周縁部57aがシール部材92に食い込み、すなわち、遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aの上端部とファンカバー16の吸気口87(筒部86)の下端部とが、軸方向にラップし(遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aの上端部がファンカバー16の吸気口87(筒部86)の下端部よりも上側に位置し)、シール部材92と遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aとが、滑らかな摺接状態を維持し、吸込口57と吸気口87とが気密に接続される。なお、シール部材92は、削り屑が生じにくい部材により形成しているため、遠心ファン14の周縁部57aの食い込みによって削り屑が生じたり、溝部92dが次第に広がって行ったりすることはない。
In this state, by rotating the
そして、電動機13を駆動させると、回転軸31に連結された遠心ファン14が回転することで負圧を発生させ、吸気口87および吸込口57を介して空気を遠心ファン14へと吸い込む。この後、各ファン翼59により導かれた空気は、遠心ファン14から外周方向へと吹き出され、ディフューザ15の上流側ブレード76により整流されつつディフューザ15の外周方向へと流れる。このとき、遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aがシール部材92の主面92bに食い込んで吸込口57と吸気口87との接続部の気密性が保持されていることにより、遠心ファン14から外周方向へと吹き出された空気が、相対的に圧力が高くなっている遠心ファン14の上部ファンプレート58とファンカバー16との間から相対的に圧力が低くなっている吸込口57へと循環することを防止する。
When the electric motor 13 is driven, the
上述したように、上記第1の実施形態によれば、シール部材92を、中心部に直線状のスリット97を有し切込部98を両端部95a,95aの外側にそれぞれ有する短冊シート状のシール素材95をスリット97から外方へ開いて円環状とし、外周側95cと内周側95bとを入れ替えて切込部98の縁部を圧接させて切込部98を閉塞するように変形させることで形成することで、より大きいシール素材からのシール素材95の材料取りがより良好となり、製造コストをより低減できる。
As described above, according to the first embodiment, the sealing
次に、第2の実施形態を図4を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。 Next, a second embodiment will be described with reference to FIG. In addition, about the structure and effect | action similar to the said 1st Embodiment, the same code | symbol is attached | subjected and the description is abbreviate | omitted.
この第2の実施形態は、上記第1の実施形態のシール部材92を、十字状のシール素材101から形成するものである。
In the second embodiment, the sealing
すなわち、図4に示すシール素材101は、長手寸法L5および幅寸法L6を有する直線状の素材部102,102,102,102が互いに連続した十字シート状に形成されている。また、このシール素材101には、シール部材92に形成する際に、中央部に十字状のスリット103が形成されるとともに、各素材部102の外側に、それぞれ複数ずつの切込部104が対をなして形成される。
That is, the
なお、このシール素材101は、より大きいシート状に成形されたシール素材から十字状に切り出す。また、スリット103および切込部104は、シール素材101をより大きいシート状のシール素材から切り出す際に同時に形成してもよい。
The
各素材部102の長手寸法L5は、シール部材92の外径の約1/8程度に設定されている。また、各素材部102の幅寸法L6は、シール部材92の幅寸法wの2倍よりも若干大きく設定されている。
The longitudinal dimension L5 of each
また、スリット103は、シール素材101の各素材部102,102,102,102の中央部に沿って形成され、シール素材101の中央部で略直交している。このスリット103の各端部103a,103a,103a,103aは、シール素材101の各素材部102の各先端部102a,102a,102a,102aに対してシール部材92の幅寸法w分、離間される。また、このスリット103の全長は、シール部材92の内径の約半分の長さとなっている。さらに、このスリット103は、一定の幅寸法L7を有しているとともに、各端部103a,103a,103a,103aが、この幅寸法L7を直径とする円弧状に形成されて、シール素材101を円環状に変形させる際のこれら端部103a,103a,103a,103aでの歪みを抑制するように構成されている。このため、シール素材101の各素材部102の幅寸法L6は、シール部材92の幅寸法wの2倍にスリット103の幅寸法を加えた寸法と略等しく設定されている。さらに、このスリット103は、各素材部102の基端に位置する交差部103b,103b,103b,103bが、それぞれ1/4円弧状に形成されている。したがって、素材部102,102,102,102の基端部102b,102b,102b,102bの内側が、シール素材101の中心側に向けて凸形状となる1/4円弧状に屈曲している。
The slit 103 is formed along the center of each
また、各切込部104は、シール素材101をスリット103から円環状に開く際の歪みを吸収するためのもので、先端側がスリット103の各端部103a,103a,103a,103aに向けて形成されており、先端側へと徐々に幅狭となる楔状(二等辺三角形状)となっている。また、各切込部104は、互いに離間されているとともに、先端側がスリット103の各端部103a,103a,103a,103aに対してそれぞれ離間されている。また、切込部104としては、例えばシール素材101の各素材部102,102,102,102の各先端部102a,102a,102a,102aの両側にそれぞれ位置する(第1および第2の)側部切込部104a,104bと、シール素材101の各素材部102,102,102,102の各先端部102a,102a,102a,102aに位置する端部切込部104cとが設定されている。なお、これら切込部104(各切込部104a〜104c)の幅寸法は、短冊シール状のシール素材101の外周と、このシール素材101を円環状としたときの外径(外周長)との寸法差、および、この円環状としたときのシール素材101の外径と内径(内周長)との寸法差、換言すればシール部材92の外周と内周との寸法差に対応して設定されている。
Each
次に、上記第2の実施形態の製造方法を説明する。 Next, the manufacturing method of the said 2nd Embodiment is demonstrated.
シール部材92を製造する際には、十字状のスリット103を各素材部102に沿って中央部に有するとともに、複数の切込部104(各切込部104a〜104c)を各素材部102の先端部102aにそれぞれ有する四角形短冊シート状のシール素材101(図4(a))を、スリット103から各素材部102の基端部102bを外方に開いて円環状とする(図4(b))。この状態で、シール素材101の外周には、切込部104(各切込部104a〜104c)が互いに対向する位置、換言すれば円環状のシール素材101の中心に対して対称な4箇所に配置されており、切込部104(各切込部104a〜104c)は、それらの幅寸法が狭くなっていることにより、十字シート状のシール素材101を円環状に変形する際の歪みを吸収する。
When manufacturing the
次いで、図4(c)に示すように、円環状のシール素材101の全体の内周側101aと外周側101bとを入れ替えるように可撓変形させる。このとき、図4(d)に示すように、切込部104(各切込部104a〜104c)がそれぞれシール部材92の内周側に位置するとともに、これら切込部104(各切込部104a〜104c)の互いに対向する内縁部が内径と外径との寸法差によって互いに圧接されることで、切込部104(各切込部104a〜104c)が接着剤などを用いることなく閉塞された閉塞部105となる。
Next, as shown in FIG. 4C, the entire inner
以下、上記第1の実施形態と同様に電動送風機11を組み立てることで、シール部材92の主面92bに、周縁部57aに密着する溝部92dが形成されて吸込口57の周縁部57aがシール部材92に食い込み、すなわち、遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aの上端部とファンカバー16の吸気口87(筒部86)の下端部とが、軸方向にラップし(遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aの上端部がファンカバー16の吸気口87(筒部86)の下端部よりも上側に位置し)、シール部材92と遠心ファン14の吸込口57の周縁部57aとが、滑らかな摺接状態を維持し、吸込口57と吸気口87とが気密に接続される。
Hereinafter, by assembling the electric blower 11 in the same manner as in the first embodiment, the
このように、上記第2の実施形態によれば、シール部材92を、中心部に十字状のスリット103を有し切込部104を各素材部102の先端部102aの外側にそれぞれ有する十字シート状のシール素材101をスリット103から外方へ開いて円環状とし、外周側101bと内周側101aとを入れ替えて切込部104の縁部を圧接させて切込部104を閉塞するように変形させることで形成することにより、シール素材101の中心側に向けて凸形状の各素材部102の基端部102bの内側の屈曲形状を、シール素材101をスリット103から円環状に開いて外周側101bと内周側101aとを入れ替えることでシール部材92の外周側とすることができる。したがって、シール素材101を変形する前から予め屈曲している部分を、シール素材101を変形させてシール部材92とした状態で屈曲している部分に対応させることとなるため、シール素材101を、より円環状にしやすく、シール素材101を変形させてシール部材92を形成する際の歪みを、より効果的に抑制できる。
As described above, according to the second embodiment, the cross member having the sealing
そして、以上説明した各実施形態によれば、電動送風機11のシール部材92を、中心部に直線状のスリット97を有し対をなす切込部98を両端部95a,95aの外側に有する短冊シート状のシール素材95、あるいは、中心部に十字状のスリット103を有し切込部104を各素材部102の先端部102aの外側に有する十字状のシール素材101を、スリット97,103から外方へ開いて円環状とし、外周側95c,101bと内周側95b,101aとを入れ替えて切込部98,104の縁部を圧接させて切込部98,104を閉塞するように変形させることで形成する。このため、例えばより大きいシール素材から円環状にシール部材をくり抜く場合と比較して、シール素材95,101の材料取りが良好で、無駄な端材などが生じにくく、素材を有効利用して製造コストを抑制できるとともに、円環状としたシール素材95,101の外周側95c,101bと内周側95b,101aとの入れ替えによって外周と内周との寸法差により切込部98,104を効果的に閉塞でき、切込部98,104からの空気漏れを確実に防止できる。
According to each of the embodiments described above, the
特に、短冊状、あるいは十字状のシール素材95,101を円環状にする際の歪みを吸収する切込部98,104の内縁部を、外周と内周との寸法差によって、接着することなく圧接させてこれら切込部98,104を閉塞できるため、シール素材95,101を構成する素材として、接着が容易でないPTFEを用いることが可能となり、PTFEの機能性によって、気密性および摺動性が良好なシール部材92を構成できる。
In particular, the inner edges of the
なお、上記各実施形態において、シール素材95の両端部95a,95aの外側、あるいはシール素材101の各素材部102,102,102,102の先端部102a,102a、102a,102aのそれぞれの外側を、半円弧状に形成して、シール素材95,101によりシール部材92を製造した際にシール部材92の内周側に突出部が形成されないようにしてもよい。
In each of the above embodiments, the outer sides of both
また、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。 Moreover, although some embodiment of this invention was described, these embodiment is shown as an example and is not intending limiting the range of invention. These novel embodiments can be implemented in various other forms, and various omissions, replacements, and changes can be made without departing from the scope of the invention. These embodiments and modifications thereof are included in the scope and gist of the invention, and are included in the invention described in the claims and the equivalents thereof.
11 電動送風機
13 電動機
14 遠心ファン
16 ファンカバー
57 吸込口
87 吸気口
92 シール部材
95,101 シール素材
97,103 スリット
98,104 切込部
11 Electric blower
13 Electric motor
14 Centrifugal fan
16 Fan cover
57 Suction port
87 Air intake
92 Seal material
95, 101 Seal material
97, 103 slit
98, 104 notch
Claims (6)
この遠心ファンを回転させる電動機と、
前記吸込口と接続される円形状の吸気口を有し、前記遠心ファンを覆って前記電動機に取り付けられたファンカバーと、
前記吸込口と前記吸気口との接続部をシールする円環状のシール部材とを具備し、
前記シール部材は、中心部にスリットを有し対をなす切込部を外側に有するシート状のシール素材を前記スリットから外方へ開いて円環状とし、外周側と内周側とを入れ替えて前記切込部の縁部を圧接させて前記切込部を閉塞するように変形させることで形成されている
ことを特徴とした電動送風機。 A centrifugal fan having a circular suction port;
An electric motor that rotates the centrifugal fan;
A fan cover that has a circular inlet connected to the inlet and covers the centrifugal fan and is attached to the motor;
An annular seal member for sealing a connection portion between the suction port and the suction port;
The sealing member is formed in a ring shape by opening a sheet-like sealing material having a slit at the center and having a pair of cut portions on the outside from the slit, and the outer peripheral side and the inner peripheral side are switched. An electric blower characterized in that the electric blower is formed by press-contacting an edge portion of the cut portion so as to close the cut portion.
ことを特徴とした請求項1記載の電動送風機。 The sealing member has a slit-shaped sealing material having a slit in the center and a cut portion on each outer side of both ends, and is formed in an annular shape by opening outward from the slit, and the outer peripheral side and the inner peripheral side are switched. The electric blower according to claim 1, wherein the electric blower is formed by press-contacting an edge portion of the cut portion so as to close the cut portion.
ことを特徴とした請求項1記載の電動送風機。 The seal member is formed in a circular shape by opening a cross-sheet-like seal material having a cross-shaped slit in the center and a cut portion on the outside of each end outward from the slit, and has an outer periphery and an inner periphery. The electric blower according to claim 1, wherein the electric blower is formed by changing the sides and bringing the edges of the cut portions into pressure contact so as to close the cut portions.
シート状のシール素材の中心部にスリットを形成するとともに、このシール素材の外側に対をなす切込部を形成し、
前記シール素材を前記スリットから外方へと開いて円環状とし、
このシール素材の外周側と内周側とを入れ替えて前記切込部の縁部を圧接させて前記切込部を閉塞するように変形させることで前記シール部材を形成する
ことを特徴とした電動送風機の製造方法。 A centrifugal fan having a circular suction port, an electric motor for rotating the centrifugal fan, a circular suction port connected to the suction port, and a fan cover attached to the electric motor so as to cover the centrifugal fan And a manufacturing method of an electric blower comprising a seal member that seals a connection portion between the suction port and the suction port,
A slit is formed in the center of the sheet-like seal material, and a notch that forms a pair on the outside of the seal material is formed.
The sealing material is opened outward from the slit to form an annular shape,
The seal member is formed by changing the outer peripheral side and the inner peripheral side of the seal material so as to press-contact the edge of the cut portion so as to close the cut portion. A method for manufacturing a blower.
前記シール素材を前記スリットから外方へと開いて円環状とし、
このシール素材の外周側と内周側とを入れ替えて前記切込部の縁部を圧接させて前記切込部を閉塞するように変形させることで前記シール部材を形成する
ことを特徴とした請求項4記載の電動送風機の製造方法。 While forming a slit in the center of the strip-shaped seal material, and forming cuts on the outside of both ends of this seal material,
The sealing material is opened outward from the slit to form an annular shape,
The seal member is formed by changing the outer peripheral side and the inner peripheral side of the sealing material so as to press-contact the edge of the cut portion so as to close the cut portion. Item 5. A method for manufacturing an electric blower according to Item 4.
前記シール素材を前記スリットから外方へと開いて円環状とし、
このシール素材の外周側と内周側とを入れ替えて前記切込部の縁部を圧接させて前記切込部を閉塞するように変形させることで前記シール部材を形成する
ことを特徴とした請求項4記載の電動送風機の製造方法。 A cross-shaped slit is formed at the center of the cross-sheet-shaped seal material, and a notch is formed outside each end of the seal material,
The sealing material is opened outward from the slit to form an annular shape,
The seal member is formed by changing the outer peripheral side and the inner peripheral side of the sealing material so as to press-contact the edge of the cut portion so as to close the cut portion. Item 5. A method for manufacturing an electric blower according to Item 4.
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JPH07224940A (en) * | 1994-02-15 | 1995-08-22 | Nippondenso Co Ltd | Seal material |
JP2000257589A (en) * | 1999-03-05 | 2000-09-19 | Sanyo Electric Co Ltd | Electric blower |
JP2003148621A (en) * | 2001-11-07 | 2003-05-21 | Japan Gore Tex Inc | Coating type seal material |
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