JP2012113527A - 靴装着型センサ及び送信機を有する歩数計 - Google Patents

靴装着型センサ及び送信機を有する歩数計 Download PDF

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Abstract

【課題】 特に、遅い歩行速度において、高レベルの歩数カウント精度をもたらすことができる歩数計を提供すること。
【解決手段】 歩数計が、第1の靴の内縁に沿って取り付けられ、一定距離だけ離された第1の信号生成器及び第2の信号生成器を有する。センサ及び送信機組立体が、第2の靴の内縁に沿って取り付けられる。このセンサ及び送信機組立体は、センサと、マイクロコントローラ・ユニットと、無線送信機とを含む。靴が近接した状態ですれ違う度に、マイクロコントローラ・ユニットが一対のインパルスを受信する。マイクロコントローラ・ユニットは、このインパルスに基づいて、種々の歩行者動作データを生成する。歩行者動作データは、歩行者に支持される表示ユニットに無線伝送される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、歩行者の歩数カウントを計測し、徒歩で移動した距離を計算するのに用いられる歩数計に関する。より具体的には、本発明は、歩行者の動作についてのデータを取得し、計算結果を別に設けられた表示ユニットに伝送する、靴装着型システムを含む歩数計に関する。
歩数計は、日常の運動の監視及び評価を助けるものとして、プロ及びアマチュア両方のフィットネス愛好家により、用いられる傾向が増加している。数例を挙げると、歩数計を用いることにより、使用者は、歩数カウント、移動距離、速度、及び消費カロリーのような様々なデータ・パラメータを計測し、記録することができる。これらのパラメータは、特定のフィットネス・プログラムの有効性及び効率を判断するのに有用である。さらに、日常の身体活動レベルを追跡し、これに対応して向上した活動レベルの目標を確立する手段を人に提供することによって、動機付け装置として歩数計を使用することが可能である。多くの場合、歩数計の使用は、人々に身体活動レベルを大幅に向上させる意欲を引き起こし、その結果、血圧の低下、体重の減少、身体全体の健康状態の改善がもたらされる。
幾つかの異なる種類の歩数計が知られており、現在入手可能である。これらの周知の歩数計は、様々な技術を用いて、歩数カウント及び距離を割り出す。1つの昔ながらのタイプの周知の歩数計は、振り子を用いて身体の動きを検出し、次いで、その動きを歩数カウントに変換する機械装置である。使用者は、一般に、機械式歩数計をベルト上にほぼ垂直方向の配向で装着する。着用者が歩くとき、腰により歩数計に上下の動きがもたらされ、これにより荷重のかかった振り子が歩数計のハウジング内で動く。振り子の慣性が、ラチェット機構すなわち機械的停止部により感知され、これにより、機械的カウンタが進められる。歩数の検出のために振り子を用いる歩数計は、ある程度の有用性はあるが、「誤った歩数」、すなわち、屈んだり寄りかかたりする、といった動きを誤って記録することが多い。さらに、振り子作動式歩数計は、通常、適切な垂直方向の位置合わせに対する感度が高く、歩数を正確に記録し、歩数を距離値に変換するために、ユーザの歩調/歩幅に関する機械的調整を必要とする。
他の種類の周知の歩数計は、電気機械式システムを用いて、歩数カウントを検出し、記録するものである。こうした歩数計の一つは、靴の中に埋め込まれた1つ又はそれ以上の電気機械式スイッチによって歩数をカウントするものである。着用者が歩くと、スイッチが開閉して電気信号が生成され、この電気信号を用いて、電子カウンタを歩進させる。この種類の歩数計は、通常、振り子式歩数計よりも正確であるが、体重を片足から別の足に移動させたときなどに、誤った歩数を記録することが依然として多くある。さらに、スイッチを靴に組み込んで、スイッチが一歩一歩を確実に感知するようにすることは、容易に達成できる事項ではない。さらに、スイッチは、現場で汚れやすく、苛酷な環境に置かれた場合に摩耗しやすい。
より高度な電気機械式歩数計は、1つ又はそれ以上の加速度計と適切にプログラムされたマイクロプロセッサを用いて、歩行者の歩数を検出するものである。これらの歩数計は、一般に、加速度を計測し、身体の動きに対応する電子信号を生成するために、1軸、2軸又は3軸の加速度計を有する。次いで、マイクロプロセッサ内のソフトウェアが、電子加速度信号を処理して、歩数カウント、歩数頻度、歩幅を判断する。この種類の歩数計は有用であり、高頻度の歩数カウントにおいては、ことによると、振り子ベース及びスイッチベースの歩数計よりも正確であるが、低速の動きにおいては、誤った歩数及び誤った距離が生成されることがある。さらに、使用中の加速度計の軸方向の位置合わせが不適切であると、これらの歩数計の精度に悪影響を与えることがある。
2000年11月14日にEbeling他に付与された米国特許第6,145,389号(この開示全体が引用により本明細書に組み入れられる)に説明される1つの周知の加速度計型歩数計においては、加速度計が靴に取り付けられ、マイクロプロセッサは、加速度計により生成される信号を用いて、歩幅を計算する。この歩数計は、加速度計測の軸が、歩行者の足の移動方向と実質的に位置合わせされるように、加速度計を慎重に位置合わせすることが必要である。これに対応して、使用中に加速度計の不適切な軸方向の位置合わせが生じた場合には、不完全かつ不正確な計測がもたらされることがある。
2001年1月16日にPyles他に付与された米国特許第6,175,608号(この開示全体が引用により本明細書に組み入れられる)に説明される別の周知の加速度計型歩数計においては、慣性装置をユーザの胴部、胸部、又は脚部に取り付けて、歩幅カウントを求める。この歩数計の慣性装置は、振り子式歩数計と同様に身体の動き全体を検出する。この種類の歩数計は有用ではあるが、誤った歩数、すなわち、屈んだり、寄りかかったりする、といった関係のない動きを歩数として誤って記録することがある。さらに、慣性装置は、加速度に基づいて歩数カウントを判断するので、低速の歩数を正確に検出することができない。さらに、使用中の慣性装置の不適切な位置合わせが、これらの歩数計の精度に悪影響を与えることがある。
米国特許第6,145,389号 米国特許第6,175,608号
上述した欠点をなくした歩数計を提供する取り組みは、これまでのところ成功していない。
本発明は、誤った歩数カウントの読み取りを実質的に低減し、低速で高精度をもたらし、既存の履物に実装するのが比較的簡単な、上述の欠点を伴わない歩数計からなるものである。
最も広い態様において、本発明は、第1の靴の第1の部分に支持される第1の信号生成器と、第1の靴の第2の部分に支持される第2の信号生成器とを有し、第1の信号生成器及び第2の信号生成器は一定距離だけ離されており、第1の信号生成器及び第2の信号生成器により生成された信号を感知し、対応する電気信号を生成するためのセンサと、対応する電気信号を受信し、該対応する電気信号を歩行者の動作データに変換するための、入力がセンサに結合されるマイクロコントローラ・ユニットとを含むセンサ組立体が、第2の靴と結合された歩数計からなる。第1の信号生成器と第2の信号生成器、及びセンサは、ユーザが第1の靴及び第2の靴を履いた状態で、該第1の靴及び第2の靴上で向かい合う関係で位置合わせされ、センサによる、第1の信号生成器及び第2の信号生成器からの信号の検出頻度を最大にするようにすることが好ましい。
第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、第1の靴の内縁に隣接して取り付けられ、センサは、第2の靴の内縁に隣接して取り付けられることが好ましい。第1の信号生成器と第2の信号生成器との間の一定の距離間隔は、第1の靴のほぼ長手方向に延びることが好ましい。
第1の信号生成器と第2の信号生成器、及びセンサは、代替的に、様々な技術を用いて実施される。磁気技術の実施においては、第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、永久磁石を含み、センサは、永久磁石により生成された磁場を対応する電気信号に変換するための、ホール効果センサ又はMRセンサのような装置を含む。光学技術を用いた実施形態においては、第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、発光ダイオードのような光放射源を含み、センサは、該光放射源により生成された光放射を対応する電気信号に変換するための装置を含む。無線周波数技術を用いた実施形態においては、第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、既知の周波数の無線周波数(r.f.)信号を生成するためのRFIDタグを含み、センサは、該RFIDタグから受信したr.f.信号を対応する電気信号に変換するためのRFID読取装置を含む。RFID信号生成器タグは、能動型又は受動型RFIDタグを含むことができる。
歩数計は、歩行者動作データを受信機/表示ユニットに伝送して、リアルタイムでユーザ・フィードバックを与えるための、マイクロコントローラ・ユニットに結合された送信機をさらに含むことができる。
本発明の教示に従って製造される歩数計は、比較的低費用で製造時に、又はアフターマーケット商品として履物に組み込むのが簡単である。こうした歩数計は、歩速、歩数カウント、移動距離、歩調、及びユーザが潜在的に関心をもつ他の多くの行動パラメータのような、正確な歩行者動作データを提供することができる。
本発明の性質及び利点をより十分に理解するために、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照する。
図面において、同様の参照符号は、一般に、異なる図全体にわたって同じ部品を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、むしろ、一般に、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。以下の説明においては、本発明の種々の実施形態が、以下の図面を参照して説明される。
二足歩行サイクルの概略図である。 本発明による、靴装着型歩数計を示す正面図である。 靴に取り付けられた信号生成器、センサ及び送信機、並びに関連した別個の歩行者パラメータ表示ユニットを有する歩数計のブロック図である。 典型的な二足歩行サイクルの拡大概略図である。 センサ信号対時間を示すグラフである。 歩速対時間を示すグラフである。
ここで図面を参照すると、図1は、典型的な二足歩行サイクル100の概略図である。この図に見られるように、ほぼ線形の前進運動についての典型的な人間又は二足動物の歩行サイクル100は、右足の波形経路101と、左足の波形経路102とを含んでいる。右足波形経路101及び左足波形経路102の両方が組み合わせられると、ほぼ直線状の前進運動をもたらす二足歩行サイクル100が達成される。歩行サイクル100を開始するために、前足104が、人の体重の大部分を支える。次に、後ろ足106が持ち上げられ、方向矢印で示されるように、ほぼ前方方向に移動される。後ろ足106が前足104の方向に移動すると、後ろ足106の動きは、前足104の方向へ内側に曲がり、弧状経路を形成する。最初の前足104及び最初の後ろ足106が最小分離距離を達成したときに、両方の足104と足106の間の最小空間距離108が定められる。歩行サイクル100のこの時点で、最初の後ろ足106は、通常、体重を支えておらず、最初の前足104が人の全体重を支持する。次に、最初の後ろ足106は最初の前足104から離れる方向に曲がり、最初の前足104のほぼ前方にある位置110で地面と接触し、最大空間距離112を達成する。最初の後ろ足106が支持可能に地面と接触すると、人の体重は、最初の前足104と最初の後ろ足106の両方の間で分散される。
図1に示すように、歩行サイクル100は、既述したのと同様の方法で、最初の状態の前足104と同様の動作が繰り返されるが、足の役割が逆になる。したがって、足106が人の体重の大部分を支えている状態で、次に、足104が持ち上げられ、方向矢印で示されるように、ほぼ前方方向に移動される。足104が足106の方向に移動すると、足104の経路は足106の方向へ内側に曲がり、弧状経路を形成する。足104と足106とが最小距離間隔に到達したときに、両方の足104と足106の間の最小空間距離108が定められる。歩行サイクル100のこの時点では、足104は、通常、体重を支えておらず、足106が人の全体重を支持する。次に、足104は足106から離れる方向に曲がり、足106のほぼ前方にある位置で地面と接触し、最大空間距離112に到達する。足104が支持状態に地面と接触すると、人の体重は足104と足106の両方の間で分散される。
右側波形経路101及び左側波形経路102の正確な形状は、通常、腰部の回転、体重移動、及び、二足歩行運動に必要とされる多数の他の姿勢調整といった身体力学的結果のものである。最小空間距離108は、0.5インチ未満であることがあり、通常、歩いている人の身体構造及び他の属性によって決まる。最大空間距離112は、通常、およそ人の肩幅であるが、人の歩調/歩幅によって変化する。
最小空間距離108では両足が近接しているため、靴に取り付けられた信号生成器及び近接センサを実装して、歩行サイクル中にいつ足がすれ違うかを検出することが可能である。通り過ぎる足の検出については、図4に関して以下にさらに詳述される。
ここで、歩行者の歩行運動中のリアルタイムの歩行者動作データを得ることができる靴装着型システムを含む、全体が参照符号200で示される歩数計を示す正面図である図2を参照する。図2に示すように、歩数計200は、右の靴204及び対応する左の靴206内に組み込まれる。右靴204及び左靴206の両方は、一般に、ウォーキング、ランニング、及びジョギング等の歩行運動で着用し、使用するのに適した揃いの対を形成する。右靴204には、第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210が、取り付けられる。第1の信号生成器208は、右靴204の比較的前方部分212に隣接して配置され、第2の信号生成器210は、右靴204の比較的後方部分214に隣接して配置される。第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210の両方は、対応する左靴206に最も近くなるように、右靴204の内縁に沿って、右靴204の足の甲の領域213に近接して配置されることが好ましい。例示的な実施形態においては、第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210の各々は、センサ及び送信機組立体202が配置される左靴206の領域に達するのに十分な磁場を生成する永久磁性材料から製造される。当業者には明らかなように、強磁性材料(例えば、コバルト、ニッケル)及びフェリ磁性材料、Alnico及びTiconalのような複合体、並びに、粉末状酸化鉄と炭酸バリウム/ストロンチウム・セラミックの焼結複合体のような、多くの異なる種類の磁性材料を用いることができる。信号生成器の長手方向距離間隔216は、右靴204のほぼ長手方向の軸に沿って、第1の信号生成器208と第2の信号生成器210との間に一定距離を定める。例示的な実施形態においては、長手方向分離距離216は、約5インチであるが、靴の相対的なサイズ及び構成に応じて、長手方向距離間隔216に対して他の一定寸法を用い得ることも考えられる。例示的な実施形態においては、信号生成器208、210は、右靴204の一部を形成する靴底(図示せず)内に埋め込まれる。信号生成器208、210は、成形又は接着によって右靴204の他の部品に組み込んでもよく、或いは、Velcroの商標名で市販されているループ・フック型ファスナ材料等のいずれかの好適な取り付け技術によって、右靴204の適切な部分に機械的に取り付けてもよいことが分かる。
左靴206には、該左靴206の定位置に配置されたセンサ及び送信機組立体202が取り付けられる。例示的な実施形態においては、センサ及び送信機組立体202は、右靴204上に取り付けられた信号生成器208、210が生成する磁場信号を感知することができる少なくとも1つの近接センサ(ホール効果センサのような)と、マイクロコントローラ・ユニットと、送信機とを含む。これらの要素は、図3に関して以下にさらに詳細に説明される。センサ及び送信機組立体202は、左足206の一部を形成する靴底(図示せず)内に埋め込まれるように企図されている。代替的な実施形態においては、センサ及び送信機組立体202は、左靴204の他の部品及び領域に結合することができる。信号生成器208、210は右靴に関して説明され、センサ及び送信機組立体202は左靴206に関して説明されたが、当業者であれば、右靴と左靴の構成を逆にすることもできることを容易に理解するであろう。
図3は、靴装着型信号生成器208、210と、靴装着型センサ及び送信機組立体202と、関連した別個の表示ユニット300とを有する、図2の歩数計のブロック図である。この図に見られるように、近接センサ302は、第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210の動作可能範囲に配置されるので、信号生成器208、210が近接センサ302の動作範囲内で左靴206の領域を通り過ぎるような形で、右靴204と左靴206の間に相対的な動きが存在するとき、センサ302内に磁気パルス信号が生じる。説明される磁気の実装において、近接センサ302は、Allegro Microsystems,Inc.,社から入手可能なホール効果センサ(部品番号:A1395SEHLT)であることが好ましい。代替的に、近接センサ302は、Honeywell Microelectronics社から入手可能なMRセンサ(部品番号:HMC1001)とすることができる。
近接センサ302は、マイクロコントローラ・ユニット(MCU)304と動作可能に結合されるので、該近接センサ302が受信した磁気インパルス信号は、電気信号に変換され、種々の信号処理機能(図5及び図6に関して、下記にさらに詳述される)のためにMCU304に結合される。MCU304は、処理された歩行者動作データを表示ユニット300に無線伝送するために、送信機306と動作可能に結合される。動作データは、総歩数、1分当たりの歩数、瞬間歩速、平均歩速、歩調、総移動距離、一歩当たりの距離、消費カロリー、及びMCU304により生成される他のパラメータ・データを含むことができる。MCU304及び送信機306は、カナダ国アルバータ州Cochrane所在のANT社からのSensRcore、部品番号nRF24LO1として入手可能なAT3型チップセット内に組み込まれることが好ましい。送信機306は、動作データ及び歩数情報を表示ユニット300に一方向又は双方向に転送することによって、表示ユニット300と無線通信する。表示ユニット300は、Garmin Ltd.,社から入手可能なEdge705ユニット(部品番号010−00555−20)のようなサード・パーティの動作監視装置又はフィットネス・コンピュータとすることができると考えられる。代替的な実施形態においては、送信機306は、動作データを、携帯電話、Mp3プレイヤー、又は他の携帯型表示装置のような他の電子装置に通信及び転送するように構成することができる。
例示的な実施形態においては、送信機306と表示ユニット300との間で用いられる無線通信プロトコルは、カナダ国アルバータ州、Cochrane所在のDynastream Innovations,Inc.社から入手可能な、一般に「ANT」と呼ばれる無線センサ・ネットワーク通信プロトコルである。ANTプロトコルの幾つかの特徴は、低電力消費、低コスト・オーバーヘッド、及び他の類似した送受信機に近接して共存する多数の送受信機の能力を含む。ANTプロトコルは、待機状態での電力消費を減少させる種々のプログラミング構成のために、約47パーセントの推定効率を有する。しかしながら、当業者であれば、Bluetooth又はZigBee(IEEE規格802.15.4に基づく)等の他のタイプの無線通信プロトコルを用いて、送信機306と表示ユニット300との間のデータ伝送を容易にできることを直ちに理解するであろう。
バッテリ(図示せず)のような好適なD.C.電力源を用いて、図3に示すシステム要素302、304、及び306に電力を供給する。代替的手法においては、磁石208、210により生成される磁場が、組立体202内に含まれるコイル及びD.C.整流回路と組み合わされたとき、エネルギー源として働くようにすることができる。この構成により、バッテリから有用なエネルギーが使い果たされたときにバッテリを交換する必要性がなくなる。表示ユニット300には、バッテリのような別個の電源が与えられる。
ここで図4及び図5を参照すると、図4は二足歩行サイクル100の代表的な部分の拡大概略図であり、図5は時間に対するセンサ信号を示すグラフである。本発明による歩数計は、片方の靴が他方の靴を通り過ぎたときに、歩数カウント及び一歩時間を生成する。例えば、図4において、右靴204が右足の波形経路101を辿ると、第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210が、首尾よくセンサ及び送信機組立体202と近接するようになる。最小空間距離108において、第1の信号生成器208が組立体202内の近接センサを通り過ぎたとき、第1のインパルス信号500(図5)がセンサ302(図3)により生成され、生成器208とセンサ302との間の最も接近した時点で最大値が生じる。この第1のインパルス信号は、センサ及び送信機組立体202内のMCU304(図3)に結合される。右靴204が、一定の長手方向距離間隔216と等しい距離だけさらに前方に移動したとき、第2の信号生成器210が組立体202内の近接センサを通り過ぎ、第2のインパルス信号502を生成し、この第2のインパルス信号502は、MCU304により受信される。信号生成器208、210間の既知の距離間隔を前提として、第1のインパルス信号500及び第2のインパルス信号502のこの対は、MCU304により求めることができる第1の時間間隔「t」だけ分離される。左靴206が歩行サイクル100における次の一歩を進むと、センサ及び送信機組立体202内に含まれる近接センサ302が第2の信号生成器210の近くを移動するとき、第3のインパルス信号504が、第2の時間間隔で生成される。この第3のインパルス信号504が生成されると、MCU304により、一歩時間「T」と呼ばれるパラメータ値を求めることができる。
上述のような、リアルタイムの歩行者データ「t」及び「T」を得ることにより、歩調、速度、及び総移動距離といった種々の他の動作パラメータを計算することができる。歩数計のケーデンスは、総歩数を一歩時間の合計で割ることによって計算される。次いで、標準時間変換を適用することにより、ケーデンス値を、歩数/分のような種々の単位に変換することができる。総移動距離について、図6を参照すると、第1に、第1の時間間隔「t」にわたる平均歩速V1が求められる。平均歩速は、第1の信号生成器208と第2の信号生成器210との間の一定分離距離と、第1の時間間隔「t」とを用いて計算される。例示的な実施形態においては、第1の信号生成器208及び第2の信号生成器210を分離する長手方向距離は5インチであり、結果として得られる、第1の時間間隔「t」にわたる歩速は、V1=5/tインチ/秒により定められる。第2に、平均歩速V1を平均一歩速度V2に比例的に拡大縮小するために、係数「K」が用いられる。係数Kは、実際のユーザのストライド長に基づいた較正によって、又は、ストライド長を人の身長と関連させる標準的な身体属性に基づいた平均ストライド長の表の構築によって決定することができる。「K」が決定されると、一歩速度についての方程式が、V2=KV1により定められる。第3に、V2に「T」を掛けることにより、一歩幅「d」が求められる、すなわちd=V2T。歩数の総数「N」は、一歩時間「T」の総数を累積することによって求められる。最後に、総移動距離「D」を得るために、一歩幅「d」に総歩数「N」を掛ける、すなわちD=Nd。上述のアルゴリズムの全ては、標準的な技術を用いて、MCU304により容易に実施することができる。
MCU304により求められる結果として得られた動作データは、後の分析のためにMCU304のメモリ内に格納することができ、また、送信機306により表示ユニット300に伝送し、リアルタイムの動作データ・フィードバックをユーザに与えることができる。
磁界区域内で動作するものとして上述されたが、信号生成器208、210及びセンサ302は、光学及びr.f.技術等の他の技術を用いて実施することができる。例えば、光学技術を用いる実施形態においては、信号生成器208、210は、既知の波長の光ビームを生成する発光ダイオード(LED)を含むことができ、センサ302は、LED波長における光放射を感知するための光センサを含むことができる。こうした実施形態においては、バッテリのような電気エネルギー源を設けて、LED信号生成器208、210に電力を供給する必要がある。同様に、無線周波数技術を用いる実施においては、信号生成器208、210は、既知の周波数でr.f.信号を生成するRFIDタグを含むことができ、センサ302は、既知の周波数におけるr.f.信号を感知することができるRFID読取装置/呼掛器を含むことができる。RFIDタグは、能動型又は受動型RFIDタグを含むことができる。能動型RFIDタグを用いる場合には、バッテリのような電気エネルギー源を設けて、RFIDタグに電力を供給する必要がある。受動型RFIDタグを用いる場合には、センサ302からのr.f.呼掛信号により電力が供給され、信号生成器208、210に対して別個の電力源は必要としない。受動型RFIDタグについての1つの好適な選択肢は、カリフォルニア州San Jose所在のAtmel Corporation社から入手可能なAtmel型のATA5577 RFIDタグである。RFID読取装置/呼掛器についての1つの好適な選択肢は、同じくカリフォルニア州San Jose所在のAtmel Corporation社から入手可能なAtmel型のATA5577装置である。
これまでに明らかになったように、本発明の教示に従って製造される歩数計は、周知の歩数計に優る精度と好都合な利点を提供する。第1に、靴装着型の近接センサ及び信号生成器を使用することにより、歩数カウントを求める精度が向上する。この向上した精度は、足がすれ違う度にインパルス信号を生成することからもたらされる。さらに、本発明の教示に従って製造される歩数計は、加速度計の機械的運動及び軸方向の位置合わせへの依存をなくすことにより、「誤った歩数」の記録を減少させる。さらに、別個の表示装置と無線通信する靴装着型センサ及び送信機を用いることにより、一体型の表示ユニットを有する歩数計と比較すると、ユーザの利便性が大きくなる。最後に、図2−図5に示す近接センサ及び信号生成器の構成を用いることにより、非常に遅い歩行速度において、高レベルの歩数カウント精度を達成することができる。
本発明は、特定の実施形態に関して説明されたが、本発明の精神から逸脱することなく、種々の修正、代替的構成、及び同等物を用いることができる。例えば、特定の回路部品が開示されたが、所望であれば、他の同等なユニットを用いることもできる。したがって、上記は、添付の特許請求の範囲により定められる本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
204 右靴; 208 第1の信号生成器; 210 第2の信号生成器;
300 表示ユニット; 302 近接センサ;
304 マイクロコントローラ・ユニット(MCU); 306 送信機。

Claims (15)

  1. 第1の靴の第1の部分に支持される第1の信号生成器を含み、
    前記第1の靴の第2の部分に支持される第2の信号生成器を含み、前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は一定距離だけ離されており、
    第2の靴に結合されたセンサ組立体を含み、そのセンサ組立体には、前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器により生成された信号を感知し、対応する電気信号を生成するセンサが備えられ、且つ、前記センサに結合された入力を持ち、前記対応する電気信号を受信して該対応する電気信号を歩行者の動作データに変換するマイクロコントローラ・ユニットが備えられている、
    ことを特徴とする歩数計。
  2. 前記第1の信号生成器と第2の信号生成器、及び前記センサは、ユーザが前記第1の靴及び第2の靴を履いたときに、該第1の靴及び第2の靴上で向かい合う関係に位置合わせされることを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  3. 前記第1の靴は内縁を有し、前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、該第1の靴の前記内縁に隣接して取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  4. 前記第2の靴は内縁を有し、前記センサは、該第2の靴の前記内縁に隣接して取り付けられることを特徴とする、請求項3に記載の歩数計。
  5. 前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は永久磁石を含み、前記センサは、前記永久磁石により生じる磁場を対応する電気信号に変換するための装置を含むことを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  6. 前記センサは、ホール効果センサ装置を含むことを特徴とする、請求項5に記載の歩数計。
  7. 前記センサは、MRセンサ装置を含むことを特徴とする、請求項5に記載の歩数計。
  8. 前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は光放射源を含み、前記センサは、前記光放射源により生じる光放射を対応する電気信号に変換するための装置を含むことを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  9. 前記光放射源は、発光ダイオードであることを特徴とする、請求項8に記載の歩数計。
  10. 前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、既知の周波数のr.f.信号を生成するためのRFIDタグを含み、前記センサは、前記RFIDタグから受信したr.f.信号を対応する電気信号に変換するRFID読取装置を含むことを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  11. 前記RFIDタグは能動型RFID装置であることを特徴とする、請求項10に記載の歩数計。
  12. 前記RFIDタグは受動型RFID装置であることを特徴とする、請求項10に記載の歩数計。
  13. 前記歩行者動作データを受信機/表示ユニットに伝送して、リアルタイムのユーザ・フィードバックを与えるための、前記マイクロコントローラ・ユニットに結合された送信機をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  14. 前記一定距離は前記第1の靴のほぼ長手方向に延びることを特徴とする、請求項1に記載の歩数計。
  15. 前記第1の靴は内縁を有し、前記第1の信号生成器及び第2の信号生成器は、該第1の靴に挿入される足の甲の領域において前記内縁に沿って配置されることを特徴とする、請求項14に記載の歩数計。
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