JP2012113418A - 製造ラインの検討システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検討システム1は、車両データベース2と、製造設備データベース3と、工程データベース4と、車両10、部品11、製造設備12および工程スペース14のうち、検討作業を行う作業者の目前に実物が存在しないものについて、車両データベース2、製造設備データベース3および工程データベース4に基づいて、仮想の各三次元映像(バーチャル映像)を生成する仮想映像生成手段たる演算装置5と、作業者の目前に、演算装置5により生成したバーチャル映像を、車両10、部品11、製造設備12および工程スペース14のうち、作業者の目前に実物が存在するもののリアル映像と、位置合せしつつ表示する映像表示部7と、を備える。
【選択図】図2
Description
また、このような検討作業においては、製品の試作品等を実際に配置して、シミュレーションを行う場合があるが、製品が車両等の大型の物体である場合には、製造ラインに試作品(試作車両)を配置するのに手間が掛かるという問題があった。
このような構成により、実際の製品を、実際の製造設備に配置することなく、容易に製造ラインにおける製造設備の配置等を検討することを可能にしている。
また、データベースの整備が不十分であると、製造ラインを構築した後に、検討したにも関わらず結局手戻りが発生する場合も少なくなかった。
このため、データベースの整備に要する労力を軽減させつつ、検討精度を向上させて、最終的な手戻りを少なくできる検討システムの開発が望まれていた。
まず始めに、本発明の一実施形態に係る製造ラインの検討システムの全体構成について、図1〜図4を用いて説明をする。
尚、本実施形態では、製造ラインで製造する製品が車両である場合を例示して説明をするが、本発明に係る製造ラインの検討システムの適用対象たる製造ラインを車両の製造ラインに限定するものではない。
具体的には、例えば、車両データベース2には、車両10の外形寸法や、該車両10を構成するフレームの形状および寸法、および車両10に搭載される部品11(例えば、エンジンやバッテリー等)の形状および寸法等、に係るデータが記憶されている。
尚、この製造設備データベース3には、製造設備12の本体に係るデータのみならず、製造設備12と同時に使用される治具13に係るデータも記憶されている。
具体的には、例えば、製造設備データベース3には、製造設備12の形状および寸法や、治具13の形状および寸法等、に係るデータが記憶されている。
具体的には、例えば、工程データベース4には、製造設備12を配置する建屋の形状および寸法や、製造設備12の配置場所に既に設置されている他の設備の形状、寸法、排置位置等、に係るデータが記憶されている。
具体的には、例えば、工程データベース4には、車両10を構成する各部品11・11・・・がどのタイミングで組み付けられていくかという情報が記憶されており、この組立順序に係る情報と、車両データベース2に記憶されている車両10の形状に係る情報と組み合わせることによって、車両10の製造工程の進行状況に応じて、そのときの車両10の組立状態を仮想的に再現することができる。
そして、演算装置5は、各データベース2・3・4に記憶されている各情報に基づいて、車両10、部品11、製造設備12、治具13、工程スペース14等のバーチャル映像Vを生成することができる。
尚、ここでいう「リアル映像R」は、検討作業を行っている作業者が直接的に視認できる物体の映像や、当該作業者の視野範囲に存在する物体のカメラ等を介して間接的に視認できる映像の両方を含む概念として規定している。
映像入力部6としては、例えば、作業者の頭部や顔面等に装着して、当該作業者の視野範囲に存在する物体を撮影することができるカメラ等を採用することができる。
そして、例えば、映像表示部7を透過性のある素材で構成する場合において、位置センサにより検出した位置情報に基づいて、リアル映像Rとバーチャル映像Vを位置合せする構成とする場合には、映像入力部6を省略することが可能である。
まず始めに、検討システム1による第一の検討状況として、部品11、製造設備12(治具13)および工程スペース14が現実に存在する場合であって、試作された車両10を仮想モデル化して組立作業の検討を行う場合について説明をする。
尚、本実施形態では、説明の便宜上、図6(a)(b)において、現実に存在する物体には(R)の文字を付して表示しており、仮想モデルには(V)の文字を付して表示するようにしている。
ここで、作業者Aが視認している映像は、図6(a)に示すように、現実に存在する工程スペース14に配置された製造設備12の所定位置に、バーチャル映像Vとして映し出される車両10と、現実に存在する治具13を用いて把持した部品11である。
これにより、実際に組立作業のシミュレーションを行っている作業者Aの視点からでは把握しにくい点(例えば、作業姿勢が適切であるかどうか等のエルゴノミクスの観点から見た作業性や作業者Bの死角となる部位に隙間が確保されているか否か等)についても、容易に検討をすることができ、より精度の高い(手戻りのない)検討を行うことができる。
尚、本実施形態では、映像入力部6および映像表示部7を二組組み備える構成の検討システム1を例示しているが、三組以上の映像入力部6および映像表示部7を備える構成とすることも可能である。
ここで、作業者Aが視認している映像は、図6(b)に示すように、バーチャル映像Vとして映し出された工程スペース14に配置されたバーチャル映像Vの製造設備12の所定位置に、リアル映像Rの車両10と、バーチャル映像Vとして映し出される治具13を用いて把持したバーチャル映像Vの部品11である。
ここで作業者Aは、治具13の代替となる部材であってマーカー15を付設したダミー治具16を把持している。
このような場合でも、製造設備12において、部品11を治具13を用いて作業性よく組み付けることができるか否かや、エルゴノミクスの観点から見た腕や手首等への負担を検討することができる。
また、検討システム1による第二の検討状況の場合、車両10が現実に存在しているため、検討システム1の構成において、車両データベース2のうち、車両10の全体形状に係るデータベースを省略することが可能であり、車両10を構成するための各部品11・11・・・に関する三次元形状の情報のみをデータベースに記憶しておく構成とすることが可能である。
即ち、本実施形態に係る検討システム1では、現実に存在している物体から得られるリアル映像Rを必ず使用するもの(即ち、バーチャル映像Vを生成する必要がないもの)については、その物体に係るデータベースを省略する構成とすることが可能である。
また、本発明の一実施形態に係る製造ラインの検討システム1では、一部を現実に存在する物体をそのまま用いて検討するため、検討精度をより高めることができる。
このような構成により、三次元形状データの準備に要する手間を省略することができ、また、検討精度を向上させることができる。
2 車両データベース
3 製造設備データベース
4 工程データベース
5 演算装置
6 映像入力部
7 映像表示部
10 車両
11 部品
12 組立装置
13 組立用治具
14 工程スペース
Claims (1)
- 製品および該製品を構成する部品の三次元形状データを有する製品データベースと、
前記製品を製造するための製造設備の三次元形状データを有する製造設備データベースと、
前記製品および前記製造設備が配置される工程スペースの三次元形状データを有する工程データベースと、
前記製品、前記部品、前記製造設備および前記工程スペースのうち、検討作業を行う作業者の目前に実物が存在しないものについて、前記製品データベース、前記製造設備データベースおよび前記工程データベースに基づいて、仮想の各三次元映像を生成する仮想映像生成手段と、
前記作業者の目前に、
前記仮想映像生成手段により生成した仮想の各三次元映像を、
前記製品、前記部品、前記製造設備および前記工程スペースのうち、前記作業者の目前に実物が存在するものの当該実物の映像と、
位置合せしつつ表示する仮想映像表示手段と、
を備える、
ことを特徴とする製造ラインの検討システム。
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