JP2012107589A - 圧縮機システム及び圧縮機システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直前の負荷運転モードから無負荷運転モードへの切替時における流量調節弁3の開度を記憶しており、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際に、当該記憶した流量調節弁3の開度に合わせた初期開度で流量調節弁3を開放する。
【選択図】図1
Description
このようなプラントにて必要とされる圧縮ガスの流量は、経時的に変化する。このため、圧縮機システムは、圧縮機の上流側にインレットガイドベーンを備え、圧縮機へのガスの供給量を調節することによって、圧縮ガスの吐出量を調整可能とされている。
このため、プラントが圧縮ガスを必要としない場合には、圧縮機の後段に設けられた放風弁を開放し、圧縮機で生成した圧縮ガスを大気放風しており、いわゆる放風ロスが発生する。
放風ロスの発生を低減させる方法として、特許文献1〜4に示されているような運転制御方式が提案されている。代表的な方法として、放風弁を全開に開き、インレットガイドベーンを全閉付近まで閉じて圧縮機軸動力を低減し、省エネ対策を行う方式がある。
このため、インレットガイドベーンを全閉状態から全開状態(あるいは全開状態近く)に移行するまでの間、圧縮機で生成された圧縮ガスは、放風弁から大気開放されてしまい、放風ロスとなる。
プラント側の圧縮ガスの使用状態によっては、負荷運転モードと、無負荷運転モードとを頻繁に繰り返す場合がある。このような場合には、上述のように、無負荷運転モードから負荷運転モードへ切り替わる際の放風ロスが積み重なり、トータルとしての放風ロスが非常に大きくなる。
そこで、特許文献5に開示された技術を応用し、最大開度手前の開度を予め記憶しておき、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際に、予め記憶した開度にインレットガイドベーンの開度を調節することで放風ロスを低減させることが考えられる。
例えば、予め記憶する開度による圧縮ガスの流量が、プラント側が必要とする圧縮ガスの流量に対して非常に少ない場合には、プラント側が必要とする圧縮ガスとするために、インレットガイドベーンを制御する動作が必要となり、結果として、プラント側が必要とする圧縮ガスの流量に合わせるのに非常に長い時間が必要となる。
また、予め記憶する開度による圧縮ガスの流量が、プラント側が必要とする圧縮ガスの流量に対して非常に少ない場合には、放風ロスの削減効果が低減する。
つまり、一般的に、負荷運転モードから無負荷運転モードに切り替わる直前に使用されていた圧縮ガスの流量は、次に再びプラント等が圧縮ガスを必要とする際の流量に近い。
つまり、本発明によれば、無負荷運転モードに移行する直前に吐出していた圧縮ガスの流量とほぼ等しい流量の圧縮ガスが、再び負荷運転モードとなった際に吐出される。
このため、本発明によれば、無負荷運転モードから負荷運転モードに切り替わる際に吐出する圧縮ガスの流量が、プラント等が必要とする流量近傍となる確率が極めて高い。
したがって、本発明によれば、無負荷運転モードと負荷運転モードとの切替可能な圧縮機システムにおいて、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替時における放風ロスを低減すると共に必要量の圧縮ガスを短時間で吐出することが可能となる。
この図に示すように圧縮機システム1は、フィルタ2と、インレットガイドベーン3(流量調節弁)と、圧縮機4と、モータ5と、ガスクーラ6と、流量計7と、圧力計8と、温度計9と、放風弁10と、制御装置11(制御手段)と、配管A〜Dと、圧縮空気を一時的に貯留するレシーバタンクEとを備えている。
なお、本実施形態においては、インレットガイドベーン3は、全閉状態であっても、僅かな流量の空気を通気可能に構成されている。
なお、多段圧縮を行うシステム構成を採用する場合には、各圧縮段の中間部位にもガスクーラが設置される。
そして、圧力計8は、プラント等に供給される圧縮空気の圧力を計測するものであり、配管Cの途中部位に接続されている。
また、配管Cには逆止弁Fが設置されており、レシーバダンクEからの圧縮空気の逆流を抑止している。
これによって、インレットガイドベーン3の開度に応じた流量の空気が圧縮機4に供給される。ここで放風弁10が閉鎖されていることから、配管Dが大気開放されていない。このため、圧縮機4において供給された空気が圧縮されて配管Bを介して圧送される。そして、配管Bの圧縮空気は、配管C及びレシーバタンクEを介して、要求に応じてプラント等に吐出される。
また、プラント等における圧縮空気の使用量が圧縮機4で生成される圧縮空気よりも少ない場合には、圧力計8で検出される圧力が上昇するため、制御装置11は、インレットガイドベーン3の開度を縮小し、これに応じて圧縮機4で生成される圧縮空気量が減少する。
そして、制御装置11は、圧力計8の出力が一定値となるように、流量計7の検出結果も考慮しつつ、インレットガイドベーン3をフィードバック制御する。
具体的には、無負荷運転モードの場合には、制御装置11は、インレットガイドベーン3を閉鎖すると共に放風弁10を開放する。
これによって、僅かな量の空気がサージングの防止のために圧縮機4に供給されるが、放風弁10が開放され、配管Dが大気開放されているため、圧縮機4における空気の圧縮は行われない。
なお、以下の動作説明において、その主体となっているのは制御装置11である。
このため、制御装置11は、予め、負荷運転モードに移行するための吐出圧力を再負荷設定値として記憶しており、レシーバタンクEの圧力が再負荷設定値以下となった場合に、次のステップS4に進む(ステップS3)。
なお、圧縮機システム1において無負荷運転モードと負荷運転モードとが繰り返されている状況では、ステップS4におけるインレットガイドベーン3の開度調節は、後述のステップS11で設定された初期開度に合わせて行われる。
これに対して、圧縮機システム1の稼動直後においては、ステップS4におけるインレットガイドベーン3の開度は任意であり、制御装置11が予め記憶する開度や最大開度とされる。
なお、このようなステップS4に合わせて、放風弁10が閉鎖され、本実施形態の圧縮機システム1は、負荷運転モードに移行する。
そして、モータ電流値が定格値以上または吐出圧力が定格設定値以上である場合には、インレットガイドベーン3の開度を減少させる(ステップS7)。
なおインレットガイドベーン3の開度を減少させる目的は、モータ5の電流(もしくは電力)が定格値以上になる場合はモータ5の過負荷保護として、一方で吐出圧力が定格圧力設定値以上になる場合は、圧縮空気の吐出流量がプラント等の要求量に対して過多であることを解消させるためであり、両者は相反する目的で動作する。
一方、ステップS8において、流量と圧力との関係がサージングを防止するために予め設定された移行条件に合致しない場合には、繰り返しステップS5及びステップS6が行われる。
具体的には、ステップS9で記憶したインレットガイドベーン3の開度を初期開度に設定する。
その後、必要に応じて初期開度の補正を行う(ステップS12)。なお、当該ステップS12の補正については、後に詳しく説明することとし、ここでは、ステップS12の補正を行わないものとする。
そして、本実施形態の圧縮機システム1では、ステップS11で初期開度が設定されて以降は、ステップS4におけるインレットガイドベーン3の開度調節が、ステップS11で設定された初期開度に合わせて行われる。
この結果、制御装置11は、図3に示すように、現時点の流量と圧力との関係Yから、ラインL2を通って、流量と圧力との関係を負荷運転モードであるXに移行させる。
つまり、本実施形態の圧縮機システム1及びその制御方法によれば、無負荷運転モードに移行する直前に吐出していた圧縮空気の流量とほぼ等しい流量の圧縮空気が、再び負荷運転モードとなった際に吐出される。
このため、本実施形態の圧縮機システム1及びその制御方法によれば、無負荷運転モードから負荷運転モードに切り替わる際に吐出する圧縮空気の流量が、プラント等が必要とする流量近傍となる確率が極めて高い。
したがって、本実施形態の圧縮機システム1及びその制御方法によれば、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替時における放風ロスを低減すると共に必要量の圧縮空気を短時間で吐出することが可能となる。
このため、上述のステップS12にて、圧縮機4に供給される空気の温度差に起因する流量変化に基づいて予め設定されたマージンを足すことにより初期開度を補正するようにしても良い。
これによって、流量と圧力との関係がYから、ラインL2を通って、流量と圧力との関係を負荷運転モードであるXに移行させる。
なお、ステップS12にて行う初期開度の補正は、これに限られるものではなく、直前の負荷運転モードから無負荷運転モードへの切替時における空気の温度と、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際の空気の温度とから、圧縮空気の流量差を算出し、この流量差がなくなるように初期開度を補正しても良い。これによって、放風ロスの増加を最小限に抑えつつ、圧縮機4でのサージングを確実に防止することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他のガスを本発明におけるガスとすることも可能である。
Claims (5)
- ガスを圧縮して圧縮ガスとして圧送する圧縮機と、当該圧縮機に供給するガスの流量を調節する流量調節弁と、前記圧縮ガスを圧力開放して放出する放風弁とを備え、前記流量調節弁を全閉とすると共に前記放風弁を開放する無負荷運転モードと、前記流量調節弁を開放すると共に前記放風弁を全閉とする負荷運転モードとを有する圧縮機システムであって、
直前の負荷運転モードから無負荷運転モードへの切替時における前記流量調節弁の開度を記憶しており、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際に、当該記憶した前記流量調節弁の開度に合わせた初期開度で前記流量調節弁を開放する制御手段を備えることを特徴とする圧縮機システム。 - 前記圧縮機に供給されるガスの温度を計測する温度計を備え、
前記制御手段は、直前の負荷運転モードから無負荷運転モードへの切替時におけるガスの温度と、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際のガスの温度とに基づいて前記初期開度を補正する
ことを特徴とする請求項1記載の圧縮機システム。 - 前記制御手段は、前記圧縮機に供給されるガスの温度差に起因する流量変化に基づいて予め設定されたマージンを足すことにより前記初期開度を補正することを特徴とする請求項1記載の圧縮機システム。
- 前記圧縮ガスの圧力を計測する圧力計と、前記圧縮ガスの流量を直接的または間接的に計測する計測手段とを備え、
前記制御手段は、無負荷運転モードから負荷運転モードに移行中に、前記圧縮ガスの圧力と流量との関係が、サージングの発生を防止するために設定された条件に合致した場合には、前記初期開度に関わらず前記流量調節弁の開度を大きくする
ことを特徴とする請求項1〜3いずれかの記載の圧縮機システム。 - ガスを圧縮して圧縮ガスとして圧送する圧縮機と、当該圧縮機に供給するガスの流量を調節する流量調節弁と、前記圧縮ガスを圧力開放して放出する放風弁とを備え、前記流量調節弁を全閉とすると共に前記放風弁を開放する無負荷運転モードと、前記流量調節弁を開放すると共に前記放風弁を全閉とする負荷運転モードとを有する圧縮機システムの制御方法であって、
直前の負荷運転モードから無負荷運転モードへの切替時における前記流量調節弁の開度を記憶しており、無負荷運転モードから負荷運転モードへの切替の際に、当該記憶した前記流量調節弁の開度に合わせた初期開度で前記流量調節弁を開放することを特徴とする圧縮機システムの制御方法。
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---|---|---|---|---|
US10935016B2 (en) | 2016-04-12 | 2021-03-02 | Atlas Copco Airpower, Naamloze Vennootschap | Method for protecting an electric motor of a device with a motor driven consumer with a continuous capacity control system and choice of such a motor |
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2010
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