JP2012107019A - 化学合成した核酸の純度を測定する方法と組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドから保護されている合成オリゴヌクレオチドを分離する方法であって、保護されている合成オリゴヌクレオチドと完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドの混合物を、有機保護基が共有結合した合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、有機保護基が共有結合していない場合には該合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体に接触させるステップと、該抗体が結合した保護されたオリゴヌクレオチドから前記完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドを精製するステップとを含む方法。
【選択図】なし
Description
本願は、その開示内容が全体として本明細書に参照として組み入れられている、1999年12月31日に提出された同じ出願人による同時係属出願第09/476,975号の一部継続出願である。
C.W.,Kuo,K.C.,and Agris,P.F.(1979)Major and Modified Nucleosides in tRNA Hydrolysates by High Performance Liquid Chromatography.J.Chromatogr.173:281−298;Agris,P.F.,Tompson,J.G.,Gehrke,C.W.,Kuo,K.C.,and Rice,R.H.(1980)High−Performance Liquid Chromatography and Mass Spectrometry of Transfer RNA Bases for Isotropic Abundance.J.Chromatogr.194:205−212;Gehrke,C.W.,Kuo,K.C.,McCune,R.A.,Gerhardt,K.O.,and Agris,P.F.(1981)Quantitative Enczymatic Hydrolysis of tRNAs:RP−HPLC of tRNA Nucleosides.J.Chromatogr.230:297−308;Chromatography and Modification of Nucleosides Volumes A,B and C(Gehrke,C.W.and Kuo,K.C.T.,eds),Elsevier Publishing Co.1990;Agris,P.F. and Sierzputowska−Gracz,H.(1990)Three Dimensional Dynamic Structure of tRNA’s by Nuclear Magnetic Resonance.In Chromatography and Modification of Nucleosides(Gehrke,C.W.and Kuo,K.C.T.,eds.),Elsevier Publishing Co.,pp.225−253;Agris,P.F.,Hayden,J.,Sierzputowska−Gracz,H.,Ditson,S.,Degres,J.A.,Tempesta,M.,Kuo,K.C. and Gehrke and Gehrke,C.W.(1990)Compendium on Biological, Biochemical, Chemical,Physical and Spectroscopic Properties of RNA and DNA Nucleosides.In Chromatography and Modification of Nucleosides,Elsevier Publishing Co.参照。
保護を受けていない完全に保護されている合成オリゴマーであってもよい。アフィニティークロマトグラフィーを含むが、これに限定されない任意の分離方式を使用することができる。
本明細書において使用される「抗体」は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体の両方をいい、(IgGおよびIgM抗体を含むが、これらに限定されない)任意の免疫グロブリン型の抗体をいい、高頻度可変領域または結合領域を保持する抗体断片を含む。抗体はいかなる起源のものであってもよいが、典型的には、哺乳類である(例えば、ウマ、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ)。抗体は、既知の技法により、ニトロセルロース、アガロース、ガラス、有機ポリマー(「プラスチック」)等に結合または固定されてもよく、既知の技法により、他の検出可能な基で標識されても、または検出可能な基に接続されてもよい。
全体として本明細書に参照として組み入れられていることを意図している。
特定の保護基は、合成されるオリゴマーおよびそのオリゴマーが合成される方法に依存する。
idyno)−2−イル、フェニルチオエチル、ジフェニルカルバモイル、3,4−ジメトキシベンジル、3−クロロフェニル、2−ニトロフェニル、9−フェニルキサンテン−9−イル、9−(p−メトキシフェニル)キサンテン−9−イル、9−(p−オクタデシルオキシフェニル)キサンテン−9−イル、「架橋」ビス−ジメトキシトリチル基、フタノイル、スクシニル、ベンゼンスルホニルエトキシカルボニル、4,4’、4’’−トリス(ベブリニルオキシ(bevulinyloxy))トリストリチル、p−フェニルアゾフェニルオキシカルボニル、o−置換ベンゾイル、4,4’、4’’−トリス(4,5−ジクロロファルイミジン(phalimidin)トリチル、レベリニル(levelinyl)、アルキルオキシおよびアリールオキシアセチル、1,3−ベンゾジチオール
−2−イル、テトラヒドロフラニル、[2−(メチルチオ)フェニル]チオメチル、1−(2−クロロエチ(ethy)オキシ)エチル、1−[(2−フルオロ−フェニル]4−メトキシピペリジン−4−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、(1−メチル−1−メトキシ)エチル、テトラヒドロピラニル、3−メトキシ−1,5−ジカルボメトキシペンタム(pentam)−3−イル、2−ニトロベンジル、ベンジル、4−ニトロフェニルエチル−スルホニル、t−ブチルジメチルシリル、4−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、9−p−メトキシフェニルチオキサンテン−9−イル、式R1R2R3C−(ここで、R1、R2およびR3は、各々独立に、フェニル、p−モノメトキシフェニル、o−モノメトキシフェニル、ビフェニル、p−フルオロフェニル、p−クロロフェニル、p−メチルフェニル、p−ニトロフェニル等からなる群から選択される)の化合物。
保護基を含有し、本発明を実施するために使用することができる合成オリゴヌクレオチドには、DNAおよびRNAなどの天然型、並びにホスホネート、ホスホールアミド、ホスホンアミド、ホスファイト、ホスフィンアミド等、などのポリ(ホスフェート誘導体)スルホン、スルホネート、スルファイト、スルホンアミド、スルフェンアミド(sulfenamides)のようなポリ(硫黄誘導体)等などの修飾された骨格の化合物が含まれる。本発明の抗体は特定の「試薬」または「ベンチマーク」オリゴヌクレオチドとの選択的な結合によって特徴づけることができるが、同じ抗体は、同じ保護基を含有する種々の他のオリゴヌクレオチド(例えば、より長いヌクレオチド)または他の化合物にも結合することができるということが注目される。
R1はHまたはβ−シアノエチルなどの保護基であるが、ただし、前記保護されている塩基が前記オリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドでない場合には、R1は隣接ヌクレオチドとの共有結合であり、
R2はHまたは−OR3であり、
R3はHまたはtert−ブチルジメチルシリルなどの保護基であり、
塩基はプリンまたはピリミジン塩基であり、
R4は、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ジメチルホルムアミジン(dmf)、イソブチル(isobutyrl)(Ibu)、フェノキシアセチル(Pac)およびイソプロピル−フェノキシアセチル(ipr−Pac)からなる群から選択される保護基などの前記塩基のアミノ基に結合した保護基であるが、ただし、R、R1、R3およびR4の1つが保護基である場合には、R、R1、R3およびR4の残りは保護基でない)の保護されたヌクレオチドである。
R1は隣接ヌクレオチドとの共有結合であり、
R2は−Hまたは−OHであり、
塩基はプリンまたはピリミジン塩基である)の保護されたヌクレオチドである5’ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドに選択的に結合するものであってもよい。
R1はβ−シアノエチルなどの保護基であり、
R2は−Hまたは−OHであり、
塩基はプリンまたはピリミジン塩基である)の保護されたヌクレオチドである3’ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドに選択的に結合するものであってもよい。
R1は隣接ヌクレオチドとの共有結合であり、
R2は−OR3であり、
R3はtert−ブチルジメチルシリルなどの保護基であり、
塩基はプリンまたはピリジン塩基である)の保護されたヌクレオチドであるオリゴヌクレオチドに選択的に結合するものであってもよい。
R1は隣接ヌクレオチドとの共有結合であり、
R2は−Hまたは−OHであり、
塩基はプリンまたはピリジン塩基であり、
R4は、アセチル、ベンゾイル、ジメチルホルムアミジン、イソブチリル、フェノキシアセチルおよびイソプロピル−フェノキシアセチルなどの、前記塩基のアミノ基に結合した保護基である)の保護されたヌクレオチドであるオリゴヌクレオチドに選択的に結合するものであってもよい。
上記のように、本発明は、有機保護基が共有結合した合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体(例えば、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体)を提供する。
本発明は、イムノアッセイによって(保護基を含有する中断された(aborted)配列を含む)合成オリゴヌクレオチドの不完全な脱保護を検出する方法を提供する。一般に、このようなイムノアッセイは、(a)上記の抗体に合成オリゴヌクレオチドを接触させるステップと、(b)前記抗体と前記オリゴヌクレオチドとの結合の有無を検出するステップであって、結合の存在が前記合成オリゴヌクレオチドの不完全な脱保護を示すステップとを含む。不均一なイムノアッセイおよび均一なイムノアッセイを含む、任意の好適なアッセイ方式を使用することができる。例えば、イムノアッセイはイムノドット−ブロットアッセイであっても、またはサンドイッチアッセイであってもよい。脱保護について試験されるオリゴヌクレオチドは、溶液または固体担体に固定された形態などの任意の好適な形態であってもよい。
イムノアッセイ以外に、本発明はまた、完全に脱保護されたオリゴヌクレオチドを、部分的に脱保護されたオリゴヌクレオチド(完全に保護されているオリゴヌクレオチドを含む)(例えば、保護基を除去するために脱保護過程を実施したオリゴヌクレオチドと脱保護過程を実施していないオリゴヌクレオチドの両方)から分離する親和性精製技法を提供する。このような手法は、典型的には、(a)保護されている合成オリゴヌクレオチドと完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドの混合物を上記の抗体に接触させるステップであって、保護されている合成オリゴヌクレオチドは、抗体が選択できる有機保護基が共有結合されており、その結果、保護されている合成オリゴヌクレオチドが抗体に結合するステップと、次いで前記抗体を前記完全に脱保護されたオリゴヌクレオチドから分離する
ステップとを含む。保護されている合成オリゴヌクレオチドは部分的に保護されている合成オリゴヌクレオチドであっても、脱保護を受けていない完全に保護されている合成オリゴヌクレオチドであってもよい。アフィニティークロマトグラフィーを含むが、これに限定されない任意の分離方式を使用することができる。
有機保護基が共有結合している合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には、前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体を作製する方法は、(a)有機保護基が共有結合した合成オリゴヌクレオチドを(好ましくは、例えば、スクシニルリンカーで共有結合している)固体粒状担体で合成するステップと、前記固体担体からオリゴヌクレオチドまたはヌクレオチドをはずすことなく、(b)抗体を形成するのに十分な量の、固体担体に結合した合成オリゴヌクレオチドで動物を免疫するステップとを含む。また、有機保護基が結合している1つのヌクレオチドを固体粒状担体に結合してもよく、本明細書に上記するように使用することができる。
CPGビーズ−dT(DMT基のみ)。
Bz−dCおよびIbu−dGによるPac−dA−Pac−dA−CPG
ビーズ、
Bz−dCおよびIbu−dGによるIpr−Pac−dG−Ipr−Pa
c−dG−CPGビーズ、
Bz−dCおよびIbu−dGによるAc−dC−Ac−dC−CPGビー
ズ、
Bz−dCおよびIbu−dGによるdmf−G−dmf−G−CPGビー
ズ、および
上記の4つのオリゴヌクレオチドの混合物。
ポリdT20mers(DMT基のみ)、
ポリdT20mers(シアノエチル基のみ)、
ポリIbu−dG20mers(部分的に脱保護されている)、
ポリIpr−Pac−dG20mers(部分的に脱保護されている)、
ポリBz−dC20mers(部分的に脱保護されている)、
ポリPac−dA20mers(部分的に脱保護されている)、および
ポリAc−dC20mers(部分的に脱保護されている)。
初日 最初の注射
14日め 最初の追加免疫投与
28日め 2回めの追加免疫投与
融合4日前 最後の追加免疫投与
望ましい場合には、追加の注射を使用してもよい。抗原量は、1回あたり各マウスについて、50μgまたは100μgの未保護(対照抗体用)または保護オリゴヌクレオチドであってもよい。好ましくは、オリゴヌクレオチド合成の担体として使用されるビーズまたは他の個体担体が動物に注射される場合には、ビーズまたは粒子は水に懸濁され、次いでマウスに注射される。ヌクレオチド溶液を使用する場合には、溶液をフロイントの完全または不完全アジュバントと混合し、マウスに注射する。
ポリIbu−dG20mers(ビオチン有または無)
ポリIbu−dA20mers(ビオチン有または無)
ポリIbu−dC20mers(ビオチン有または無)
ポリIpr−Pac−dG20mers(ビオチン有または無)
ポリBz−dC20mers(ビオチン有または無)
ポリBz−dA20mers(ビオチン有または無)
ポリdT20mers(ビオチン有または無)
ポリPac−dA20mers(ビオチン有または無)
ポリAc−dC20mers(ビオチン有または無)、および
ポリdmf−G20mers(ビオチン有または無)。
保護基特異的抗体についての血清およびハイブリドーマ細胞培養培地のスクリーニングは以下のように実施することができる。
1.固体担体に(直接またはオリゴマーを介して)接続した保護基を接種する予定のマウスから免疫前(免疫する前)血清を標準的な手段によって採取する。
2.接種後血清も採取する。
3.特異的な保護基が、マイクロタイタープレートに結合されたビオチン化オリゴヌクレオチドに残存するELISAアッセイを実施する。他のマイクロタイタープレートウェルは、保護基のない対照オリゴマーまたは他の保護基のオリゴヌクレオチドを含有する。二次抗体は、抗体を可視化するためにホスファターゼがコンジュゲートされているヤギ抗マウスIgGである。
4.特異的な保護基に対して陽性の活性を有するマウスに追加抗原投与し、ハイブリドーマを作製するために犠牲にした。
1.約100の培養物を各脾臓ハイブリッド細胞生成物から作製した。
2.培養物をマイクロタイタープレートウェル、96ウェルプレートで増殖する。
3.培養培地を各ウェルから除去し、上記のように、〜1000マイクロタイタープレートウェルの各々がプレートに結合された保護されたオリゴヌクレオチドを含有するELISAアッセイに使用した。
4.陽性の活性を有する抗体を産生する培養物をより大型の培養ウェル、24ウェルマイクロタイタープレートに移した。
5.大型の培養物の培養培地を、保護基に対する活性について再度試験し、特異性についてもアッセイする;すなわち、保護基がないものおよび他の保護基の対照。
6.陽性である培養物を分離(希釈)し、再度試験し、各最終培養が1細胞の結果となる点;すなわち、モノカルチャーまで再度分離した。これらの最終培養物の培地を特異性および親和性について十分に評価する。特異性および親和性はドット−ブロットアッセイを使用して評価する。
1.一部の保護基に対する抗体は、マイクロタイタープレートウェル環境において試験するのに扱い難く、ドット−ブロットアッセイを使用して試験する必要がある。一例は、5’−末端保護基、ジメチル−トリチル(DMT)である。
2.ニトロセルロース膜でのドット−ブロットアッセイは、ほとんどの目的のための用途において別の文献に記載されているように実施される。しかし、利用できる培地が少量しかない〜1000マイクロタイターウェル培養物により抗体産生を評価する際にはこれは不可能である。従って、新規改良法が開発された。
a)保護されているオリゴヌクレオチドを、UV−架橋を使用してニトロセルロースにドット状に結合する。DMTの場合には、膜上の5’−DMTの存在は弱酸でドットを処理することによって確認され、反転は黄色−橙色に変わる。3’−ビオチンの存在は市販のアビジン染色で確認することができる。
b)膜をブロックする(ドット−ブロットアッセイ参照)。
c)乾燥した膜のドットを慎重に印をつけ(鉛筆)、膜から「くりぬく」。
c)個々のドットを、個々のマイクロタイタープレートウェルの細胞培養培地
に加えてインキュベーションする。
d)個々のドットを取り、洗浄し、二次抗体、ホスファターゼ(phosph
otase)反応を実施し、適当な試薬を用いたマイクロタイタープレートウェ
ルを使用して呈色させる。
e)陽性のドットを、少量の培養培地を得た元のマイクロタイタープレートウ
ェル培養物に戻って関連させる。
f)さらに培養および分離をBに記載するように実施する。
本発明は、マイクロアレイなどの固体支持体に固定したオリゴヌクレオチドを、固体担体で合成したオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または伸長について試験またはスクリーニングするために使用することができる。
,571,639号、同第6,056,926号、同第5,445,934号および同第5,703,223号に記載されているものを含むが、これらに限定されない。このような装置は、本発明を実施するためにそこに記載されているように使用することができる。
オリゴヌクレオチドのアレイを含む。
(a)上記のオリゴヌクレオチドアレイを提供するステップ、
(b)上記の抗体(すなわち、有機保護基が共有結合した合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には、前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体)を提供するステップであって、好ましくは、抗体は、そのアレイが保有するオリゴヌクレオチドの有機合成過程中に保護基が使用される場合に、有機保護基を有するオリゴヌクレオチドに特異的に結合するステップ、次いで
(c)前記抗体に前記オリゴヌクレオチドアレイを接触させ、それによってオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を検出するステップであって、定性的であっても、定量的であってもよいこのような検出は上記の任意の好適なイムノアッセイ技法によって実施することができるステップ。
(a)複数の異なるオリゴヌクレオチドが固定された基板30であって、前記異なるオリゴヌクレオチドが前記基板の異なる離れた別個の位置31に固定されている基板30と、
(b)前記アレイに関連する複数の証拠であって、これらの証拠は複数の異なるオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録し、前記異なるオリゴヌクレオチドは前記アレイの離れた別個の位置に位置づけられている証拠とを組み合わせて含む。これらの証拠は、マイクロリソグラフィーなどの技法によってアレイ32の領域に印刷されてもよく、紙などの従来の媒体に印刷されて、アレイとともに出荷されてもよく、アレイチップ(位置32に組み込まれてもよい)に接続されたまたはアレイチップに形成されたメモリーまたは記憶装置に収納されてもよく、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に提供することができる別のデータまたはコンピュータファイルの形態で提供されてもよく、アレイのエンドユーザーによるダウンロードのためにワールドワイドウェブのウェブサイトに格納されてもよい。証拠が別のデータファイルの形態で提供される場合には、アレイは、好ましくは、アレイに形成される、またはアレイに接続されるまたはアレイに関連するコード番号などの識別子(identifier)をさらに含む(例えば、アレイを含む包装に印刷される、またはアレイと共に包装されるインフォメーションシートに印刷される、および/またはアレイに直接印刷される)。不十分な脱保護および/または伸長の記録を含む正しい証拠が、アレイの最終的なエンドユーザーによってアレイに最終的に関連づけられることを保証するために、識別子を別の証拠に関連づけることができる(例えば、データシートに印刷する、コンピュータファイルのパスワード、ファイル識別子および/またはアクセスコード等として使用する)。
(a)上記の基板を提供するステップ、
(b)上記の前記アレイに関連する少なくとも1つまたは複数の証拠を提供するステップ、
(c)試験化合物を提供するステップであって、試験化合物は、試験化合物ライブラリーのメンバーであっても、タンパク質、ペプチドまたはオリゴヌクレオチド(例えば、DNAまたはmRNAなどのRNA)などの任意の好適な化合物であってもよいステップ、
(d)(例えば、アレイに試験化合物を接触させることによって)前記複数の異なるオリゴヌクレオチドの少なくとも1つへの前記試験化合物の結合を検出するステップ、次いで、
(d)(i)前記検出された結合、および(ii)不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録する前記証拠から、アレイの1つ以上のオリゴヌクレオチドへの試験化合物の結合の程度(単に、結合の有無を含む)を検出し、測定するステップを含む方法において、前記アレイのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長を補正するために上記の証拠を使用することができる。従って、アレイの1つ以上の位置のオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長は、測定ステップ中に補正することができる。このような補正は、アレイの特定の離れた別個の領域を無視することを含む(例えば、同じオリゴヌクレオチドを含有するアレイの他の離れた別個の領域を支持する)、任意の手段によって実施することができる。別の例では、1つ以上の位置が不十分な脱保護または伸長を含有し、それによってそのような位置への結合が減少する場合には、記録されている証拠によって対照を可能にしない場合に示されるものより大きい結合を示すために、そのアレイを用いた実験から誘導される結合データをそれらの位置について上向きに調整することができる。検出または測定ステップは、結合の程度の呈色表示を形成する、結合の程度の数値表示を形成する、結合の程度のグラフまたは他の記号表示を形成する等などの任意の好適な手段によって実施することができる。結合の程度は、結合親和性、結合量、または結合親和性と結合量の両方であるが、典型的には、アレイの特定の離れた別個の領域に結合する試験化合物の量の表示である結合の表示であってもよい。
オリゴヌクレオチドの合成
合成は、製造業者のプロトコールに従い、ABI DNA/RNA Synthesizer、モデル394(PE Biosystems,850 Lincoln Centre Drive,Foster City,CA 94404)で実施した。合成中、わずかに改良した1マイクロモルスケールサイクルを使用した(製造業者の取り扱い説明書参照)。主な出発物質(および供給業者/製造業者は括弧内に記載されている)は以下のようであった。
アクティベーター(0.45M テトラゾールのアセトニトリル溶液)、CAP A(無水酢酸/テトラヒドロフラン/2,6ルチジン),CAP B(N−メチルイミダゾール/テトラヒドロフラン)および酸化剤(0.02Mヨウ素/ピリジン/THF/H2O)(Prime Synthesis) Pac−dA(5’−ジメトキシトリチル−N−フェノキシアセチル−2’−デオキシアデノシン、3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト(Glen Research)
Ipr−Pac−dG(5’−ジメトキシトリチル−N−p−イソプロピル−フェノキシアセチル−2’−グアノシン、3’ −[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト(Glen Research)
Ac−dC(5’−ジメトキシトリチル−アセチル−2’−デオキシシチジン、3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト(Glen Research)
dmf−G(5’−ジメトキシトリチル−ジメチルホルムアミジン−グアノシン、2’−O−TBDMS−3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト(Glen Research)
Bz−dC−CPGビーズ(5’−ジメトキシトリチル−N−ベンゾイル−2’−デオキシシチジン、3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト−スクシニルリンカー−ビーズ(3000Ang)(CPG Inc.)
Ibu−dG−CPGビーズ(5’−ジメトキシトリチル−N−イソブチル−2’−デオキシシチジン、3’−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホールアミダイト−スクシニルリンカー−ビーズ(3000Ang)(CPG Inc.)
Pac−dA−Pac−dA−Bz−dC−スクシニルリンカー−ビーズ
Pac−dA−Pac−dA−Ibu−dG−スクシニルリンカー−ビーズ
Ipr−Pac−dG−Ipr−Pac−dG−Bz−dC−スクシニルリンカー−ビーズ
Ipr−Pac−dG−Ipr−Pac−dG−Ibu−dG−スクシニルリンカー−ビーズ
Ac−dC−Ac−dC−Bz−dC−スクシニルリンカー−ビーズ
Ac−dC−Ac−dC−Ibu−dG−スクシニルリンカー−ビーズ
dmf−G−dmf−G−Bz−dC−スクシニルリンカー−ビーズ
dmf−G−dmf−G−Ibu−dG−スクシニルリンカー−ビーズ。
動物の接種
8〜12週齢の雌BALB/cマウスをCharles River,Raleigh,North Carolina,USAから購入した。マウスは、フィルターキャップ付きのケージで飼育した。
注射時間スケジュール
注射 日数(日)
1回め 0
2回め 14日め
3回め 28日め
4回め 42日め
5回め 56日め
6回め 70日め
7回め 84日め
8回め 98日め
9回め 112日め
10回め 138日め
11回め(最後、融合の4日前) 142日め
抗体の特徴づけのためのイムノドット−ブロットアッセイ
イムノドット−ブロットアッセイは膜の紙へのオリゴヌクレオチドのUV架橋に関係し、生成物オリゴマーの保護基を検出、同定および定量するための試験キットに直接適用することができる。この手法は以下のように実施することができる:(a)TBS(10mM Tris,pH7.2;150mM NaCl)で膜の紙を濡らす、(b)減圧下で膜の紙に試験対象のオリゴヌクレオチドをドットする、(c)膜の紙にヌクレオチドをUV架橋する、(d)室温において2時間または4℃において終夜1%カゼイン−TBST(TBSプラスTween20,0.1容量%)で膜の紙をブロックする、(e)TBSTで各々15分ずつ3回膜を洗浄する、(f)室温においてプレートを試験対象の試料(1%カゼイン−TBSTで希釈)と共に1時間インキュベーションすることによって抗原−抗体複合体を形成する、(g)上記のように洗浄する、(h)室温において1時間第2抗体接合体(1%カゼイン−TBSTで希釈)と反応させる、(i)上記のように洗浄する、(j)膜を基板溶液と共にインキュベーションすることによって呈色反応を形成する。
モノクローナル抗体1H11のドット−ブロットアッセイ
上記の実施例2に記載するように作製したモノクローナル抗体1H11をドット−ブロットアッセイによって特徴づけた。結果は、図1の棒グラフとして示す。図1において、レーン(またはカラム)1および2は、それぞれ、65℃において6時間および4℃において15分間NH4OHで処理したオリゴPac−dA20mersを示す。カラム3および4は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴBz−dC20mersを示す。カラム5および6は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴAc−dC20mersを示す。カラム7および8は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴIpr−Pac−dG20mersを示す。カラム9および10は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴIbu−dG20me
rsを示す。カラム11、12および13は、それぞれ、DMT基だけおよびシアノエチル基だけを有する完全に脱保護されているオリゴdT20mersを示す。抗体活性はELISAの光学密度(479nm)として示し(以下の実施例7)、ドット−ブロットアッセイの陽性または陰性の結果は、棒グラフの各カラムの上方の白丸または黒丸で示してある。モノクローナル抗体1H11の活性はカラム10ではオリゴIbu−dG20merに選択的に結合していることに注目すべきである。
モノクローナル抗体7H3のドット−ブロットアッセイ
上記の実施例2に記載するように作製したモノクローナル抗体7H3を、上記の実施例3に記載するドット−ブロットアッセイによって特徴づけた。結果は、図1の棒グラフとして示す。図1において、レーン(またはカラム)1および2は、それぞれ、65℃において6時間および4℃において15分間NH4OHで処理したオリゴPac−dA20mersを示す。カラム3および4は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴBz−dC20mersを示す。カラム5および6は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴAc−dC20mersを示す。カラム7および8は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴIpr−Pac−dG20mersを示す。カラム9および1
0は、それぞれ、65℃において6時間および15分間NH4OHで処理したオリゴIbu−dG20mersを示す。カラム11、12および13は、それぞれ、DMT基だけおよびシアノエチル基だけを有する完全に脱保護されているオリゴdT20mersを示す。抗体活性は上記の光学密度として示し、ドット−ブロットアッセイの陽性または陰性の結果は、棒グラフの各カラムの上方の白丸または黒丸で示してある。モノクローナル抗体1H11の活性はカラム4ではオリゴBz−dC20merに選択的に結合していることに注目すべきである。
抗体を特徴づけるためのウェスタンブロットアッセイ
ウェスタンブロットアッセイは、オリゴヌクレオチドのゲルから膜の紙への低電圧移動およびオリゴヌクレオチドの膜へのUV架橋に関係する。このアッセイは以下のように実施することができる:(a)10mMMgCl2を含有する15%未変性ゲルを注ぐ、(b)ゲルのウェルにオリゴヌクレオチド(オリゴマー)をロードする、(c)氷浴中で200ボルトでゲルを泳動する、(d)氷浴中で25ボルトで25分間ゲルから膜の紙にオリゴヌクレオチドを移動させる、(e)膜にヌクレオチドをUV架橋する、(f)室温において2時間または4℃において終夜1%カゼイン−TBSTで膜の紙をブロックする、(g)TBSTで各々15分ずつ3回膜を洗浄する、(h)室温において試験対象の試料(1%カゼイン−TBSTで希釈)を1時間インキュベーションする、(i)上記のように洗浄する、(j)室温において1時間膜を第2抗体接合体(1%カゼイン−TBSTで希釈)と共にインキュベーションする、(k)上記のように洗浄する、(l)膜を基板溶液と共にインキュベーションすることによって呈色を形成する。
抗原としてビオチン化ポリヌクレオチドを使用した抗体の検出およびストレプトアビジン−ビオチン系に関係するELISA
抗体を検出するための酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)は以下のように実施する:(a)ストレプトアビジンを事前にコーティングしたマイクロタイタープレートを事前スクリーニングする、(b)試験対象のビオチン化オリゴヌクレオチドまたは他の物質(濃度5μg/mlのPBS溶液)(PBS:15mM NaCl,10mM リン酸緩衝液、pH7.4)の調製物でプレートをコーティングし、次いで室温において2時間インキュベーションする、(c)0.1%TweenのPBS溶液(PBST)で各々15分ずつ3回を洗浄する、(d)室温において時間または4℃において終夜1%カゼインのPBST溶液でブロックする、(e)上記のように洗浄する、(f)プレートを抗体と共に室温において1時間インキュベーションすることによって抗原−抗体複合体を形成する
、(g)上記のように洗浄する、(f)室温において1時間第2抗体−ペルオキシダーゼ接合体(1%カゼイン−PBST溶液)と反応させる、(i)上記のように洗浄する、(j)テトラメチルベンジジン(TMB)溶液(TMB溶液:42mM TMB、0.004%H2O2、0.1M酢酸緩衝液、pH5.6)を添加し、室温において15分間インキュベーションし、次いで2MH2SO4で反応を停止することによって呈色反応を形成する、(k)469nmの吸光度値を読む。
ベンゾイル、イソブチリルおよびイソプロピルフェノキシアセチルに対するモノクローナル抗体のELISAおよびドット−ブロットアッセイ
上記の実施例2に記載するように作製した、保護基ベンゾイル(Bz)、イソブチリル(ibu)およびイソプロピルフェノキシアセチル(ipr−Pac)に対するモノクローナル抗体(mAb)を、上記の実施例3に記載する、標準的なELISAアッセイおよびドット−ブロットアッセイによって特徴づけた。96−ウェルマイクロタイタープレートに各々結合した20残基のビオチン化核酸で展開したELISAアッセイは、それぞれの抗原に対する抗体の特異性を証明した。図3A、図4Aおよび図5Aは、それぞれ、Bz、ibuおよびipr−Pacに対するモノクローナル抗体の結果を示す。図は、オリゴdC(Bz)と名づけられる、すなわち、最初はBzで保護されていた、完全に脱保護されている(<1%Bz残存)dC残基のホモポリマー(レーン1、白ぬきの棒)、保護されている(>97%Bz残存)オリゴBz−dC(レーン2、影つきの棒)、完全に(<1%ipr−Pac残存)脱保護されているオリゴdG(ipr−P
ac)(レーン3)、保護されている(>76%ipr−Pac)オリゴipr−PacdG(レーン4)、完全に(<1%ibu残存)脱保護されているオリゴdG(ibu)(レーン5)、保護されている(>91%ibu残存)オリゴibu−dG(レーン6)および完全に脱保護されているオリゴdT(レーン7)を示す。dTポリマーは、1つの保護基以外に、弱酸で5’−末端残基の5’OHから除去されるジメチルトリチル(DMT)を有した。最後にレーン8は、DMTが残存するオリゴdTを示す。
ゴdA(ibu)、オリゴibu−dC、オリゴdC(ibu)であり、全てドット−ブロットの上部に記載されている。図4Bは、抗ibumAbは、保護基のうち最も一般的な用途の、dGのibuを認識したが、dAでも認識したことを示している。抗ipr−PacmAbを試験するために使用したDNAsは、ELISAについて記載したものプラス保護されているオリゴibu−dA、脱保護されているオリゴdA(ibu)、オリゴibu−dC(ibu)、オリゴBz dA(Bz)であり、全てドット−ブロットの上部に記載されている。図5Bは、抗ipr−PacmAbは、保護基のうち最も一般的な用途の、dGのipr−Pacを認識したが、dAおよびdCでも認識したことを示している。mAbはまたibu保護基を認識した(ibu−dG、ibu−dAおよびib
u−dC)。この交差反応は、抗体は、ipr−Pacおよびibuに共通の化学、おそらくCH(CH3)2の識別に選択性が高いことを示している。従って、抗ibuおよび抗ipr−PacmAbsは、オリゴに残存する保護基を同定するために組み合わせて使用することができると思われる。
保護基のmAbドット−ブロットアッセイとHPLC
標準化した20merのオリゴdC分子に残存するBz基のドット−ブロット検出を実施例3に記載するように実施した。完全に脱保護されたdC20merと未処理のdC20merを、全く独立した異なる定量方法を使用して分析した。2つのオリゴマーを構成ヌクレオシドに加水分解し、濃縮した試料を用いた認識されている高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して同定し、定量した。感度が悪いので、HPLC検出は、mAbアッセイに使用されるBz−dCの量の50〜100倍が必要であった(図7参照)。図6Aは、保護されているオリゴBz−dCのnmole量のBz基に対して試験した抗BzmAbの結果(右のカラム)およびBz−dCの同じnmole量のBz−の結果(左のカラム)示す。各量のBz−dCオリゴを同じ鎖長(20mer)の完全に脱保護されているdCオリゴで希釈して、2500倍のdCが存在する場合でも(すなわち、0.04%)mAbの検出感度があることを証明した。mAbアッセイは、mAbは、2500倍過剰量のdCがDNA中に存在する場合でも、DNAのBz基を検出することができることを証明した。
たBz−dCストックによるものであった。従って、HPLC応答は、既知量のBz−dCを用いて較正した。これらの実験の結果は、抗BzmAbによるBzの検出はpmole範囲内であるが、BzのHPLC検出はnmole範囲に制限されることを示している。
市販の試料中の残存保護基の検出
市販の試料中の残存保護基のmAbによる検出を証明するために盲検検討を実施した。この実験の目的は、オリゴ合成業界において通常実施されているように処理されたおそらく完全に脱保護されている試料においてmAb技術で保護基を検出および同定できるかどうかを判定することであった。選択した8社によって使用されている保護基の性質は未知であったので、実験は盲検試験であった。8社の各々製の2つの20merオリゴ(オリゴdA−dCおよびオリゴdG−dT)を合成して、脱保護するように注文し、できるだけ理想的な条件下で塩を除去した。オリゴは通常どおり速達で出荷され、ドット−ブロットによるmAb分析を実施した。1社(#6)とおそらくもう1社(#2)製のdA−dCオリゴは、抗BzmAb試験によって測定したとき、Bz保護基が残存していた(図8
A)。2社(#2および#6)製のdG−dTオリゴは、抗ipr−PacmAbで測定したとき、ipr−Pac保護基が残存していた(図8B)。市販の試料中の残存保護基は、試料の量を増加し、さらに脱保護して再分析することによって確認した。#2社および#6社製のオリゴdA−dC試料は、Bz保護基の存在を確認するためにより大量で試験した。また、標準的なプロトコールを使用して、残存する保護基を除去するために試料を処理した。さらに脱保護した後の再分析は、基は今度は除去されたことを示した(図8C)。これは、高価な核酸試料を再処理して保護基を除去すると、それらを破棄する必要がないことを証明している。オリゴdG−dT試料を再処理して、残存する保護基を除去し、抗ipr−PacmAbで再分析すると、ipr−Pac基はDNAを犠牲にするこ
となく除去されうるという結果が得られた(図8D)。
5’末端保護基、ジメトリチル(DMT)に対するポリクローナル抗体の作製および分析は実施例2に記載されているとおりであった。4匹のマウスにDMTを接種し、数週間抗原で追加免疫投与してから、血清をマウスから採取した。DMT[DMT−OH]、デオキシヌクレオチドトリマーd(T)3[(DMT)3−d(T)3]の5’−末端の3つのDMT、3’−ビオチンを有するデオキシヌクレオチド20mer[(DMT)3−d(T)20−ビオチン]の5’−末端の3つのDMT、3’−ビオチンを有するデオキシヌクレオチド20mer[DMT−d(T)20−ビオチン]の5’−末端の1つのDMT、3’−ビオチンを有するdT20mer[d(T)20−ビオチン],ビオチンを有するDMT[DMT−ビオチン]の1つのDMTおよびトリス−ボレート生理食塩液対照をニト
ロセルロース膜に適用し、次いで抗DMT抗体を評価するためのマウス血清(接種マウス#1〜4および対照血清、正常)、DMTの存在をあきらかにするための弱酸(TBS)およびビオチンの存在を明らかにするためのアビジンを用いてアッセイした(図9)。マウス#2および#4の血清はDMT[(DMT)3−d(T)3として]を認識したが、#1、#3および正常なマウスは認識しなかった。弱酸は黄色としてDMTの存在を明らかにし(図には示していない)、アビジンはビオチンの存在を明らかにした。
Claims (55)
- 有機保護基が共有結合している合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体。
- 前記オリゴヌクレオチドが3〜20のヌクレオチドからなり、前記ヌクレオチドの1つが、式(I)、
R1はHまたは保護基であるが、ただし、前記保護されている塩基が前記ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドでない場合には、R1は隣接ヌクレオチドとの共有結合であり、
R2はHまたは−OR3であり、
R3はHまたは保護基であり、
塩基はプリンまたはピリミジン塩基であり、
R4は前記塩基のアミノ基に結合した保護基であるが、
ただし、R、R1、R3およびR4の1つが保護基である場合には、R、R1、R3およびR4の残りは保護基でない)の保護されているヌクレオチドである、請求項1に記載の抗体。 - 前記オリゴヌクレオチドが3〜20のヌクレオチドからなり、前記ヌクレオチドの1つが感光性保護基で保護されている、請求項1に記載の
抗体。 - 抗体がポリクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
- 抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
- 固体担体に固定した請求項1に記載の抗体。
- 請求項9に記載の抗体を発現する細胞。
- 細胞がハイブリドーマである、請求項11に記載の細胞。
- 細胞が、前記抗体をコードする異種核酸を含有し、発現する、請求項11に記載の細胞。
- 請求項1に記載の抗体に合成オリゴヌクレオチドを接触させるステップと、
前記抗体と前記オリゴヌクレオチドとの結合の有無を検出するステップであって、結合の存在が前記合成オリゴヌクレオチドの不完全な脱保護を示すステップと
を含む、イムノアッセイによって合成オリゴヌクレオチドの不完全な脱保護を検出する方法。 - 前記イムノアッセイが不均一なイムノアッセイである、請求項14に記載の方法。
- 前記イムノアッセイが均一なイムノアッセイである、請求項14に記載の方法。
- 前記イムノアッセイがサンドイッチアッセイである、請求項14に記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドが固体担体に固定されている、請求項14に記載の方法。
- 完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドから保護されている合成オリゴヌクレオチドを分離する方法であって、
保護されている合成オリゴヌクレオチドと完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドの混合物を請求項1に記載の抗体に接触させるステップであって、前記保護されている合成オリゴヌクレオチドに有機保護基が共有結合されており、その結果前記保護されている合成オリゴヌクレオチドは前記抗体に結合するステップと、
前記完全に脱保護された合成オリゴヌクレオチドから前記抗体を分離するステップと
を含む方法。 - 前記抗体が固体担体に固定されている、請求項19に記載の方法。
- 前記保護されている合成オリゴヌクレオチドが、部分的に保護されている合成オリゴヌクレオチドである、請求項19に記載の方法。
- 前記接触させるステップおよび分離するステップがアフィニティークロマトグラフィーによって実施される、請求項19に記載の方法。
- イムノアッセイにおいて合成オリゴヌクレオチドの不完全な脱保護を測定するのに有用な物品であって、
少なくとも2つの離れた別個の領域が形成されている表面部分を有する固体担体と、
前記離れた別個の領域の1つに結合した、保護基が結合している第1のオリゴヌクレオチドと、
前記離れた別個の領域の残りの1つに結合した、前記保護基が結合していない第2のオリゴヌクレオチドと
を含み、前記第1および第2のオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が同じである物品。 - 前記離れた別個の領域の残りの1つに結合した、前記第1のオリゴヌクレオチドに結合している前記保護基が結合している第3のオリゴヌクレオチドをさらに含み、
前記第3のオリゴヌクレオチドが部分的に脱保護されており、
前記第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が同じである、請求項23に記載の物品。 - 前記基質がニトロセルロースストリップを含む、請求項23に記載の物品。
- 有機保護基が共有結合している合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には、抗体が前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体を作製する方法であって、
前記有機保護基が共有結合した前記合成オリゴヌクレオチドを固体粒状担体で合成するステップ、または前記有機保護基が結合したヌクレオチドを前記固体担体で合成するステップと、
前記固体担体から前記オリゴヌクレオチドまたはヌクレオチドをはずすことなく、前記抗体を形成するのに十分な量の、前記固体担体に結合した前記合成オリゴマーまたはヌクレオチドにより動物を免疫するステップと
を含む方法。 - 前記合成するステップに続いて、前記免疫するステップの前に、前記ビーズを断片化するステップを実施する、請求項26に記載の方法。
- 前記動物から前記抗体を回収するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
- 前記動物から脾臓細胞を回収するステップと、次いで、
前記脾臓細胞から複数のハイブリドーマ細胞系統を作製するステップと、次いで、
前記複数のハイブリドーマ細胞系統から、前記抗体を作製する特定のハイブリドーマ細胞系統を単離するステップと
をさらに含む請求項26に記載の方法。 - 前記合成オリゴヌクレオチドが前記固体担体に共有結合している、請求項26に記載の方法。
- 前記合成オリゴヌクレオチドが、スクシニルリンカーにより前記固体担体に共有結合している、請求項26に記載の方法。
- 前記固体担体が、コントロールされた孔のガラスビーズを含む、請求項26に記載の方法。
- オリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長についてオリゴヌクレオチドアレイをスクリーニングする方法であって、
(a)複数の異なるオリゴヌクレオチドが固定された基板を含むオリゴヌクレオチドアレイを提供するステップであって、前記異なるオリゴヌクレオチドは、前記基板の異なる離れた別個の位置に固定されているステップと、
(b)有機保護基が共有結合した合成オリゴヌクレオチドに特異的に結合し、前記有機保護基が共有結合していない場合には、前記合成オリゴヌクレオチドに結合しない抗体を提供するステップと、
(c)前記オリゴヌクレオチドアレイに前記抗体を接触させ、それによって前記アレイの選択された別個の位置への前記抗体の結合の有無を検出するステップであって、前記アレイの離れた別個の位置への結合の存在がオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長を示すステップと
を含む方法。 - 前記基板がケイ素を含有する、請求項33に記載の方法。
- アレイを提供する前記ステップが、前記基板上で前記オリゴヌクレオチドをin situで合成することによって実施される、請求項33に記載の方法。
- アレイのオリゴヌクレオチドにおける複数の異なる保護基を検出できるように、各反復時に異なる抗体を用いてステップ(b)〜ステップ(c)を少なくとも1回反復するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
- 前記アレイの少なくとも1つの離れた別個の位置のオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録する証拠を作成するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
- 前記証拠が定性的な証拠である、請求項37に記載の方法。
- 前記証拠が定量的な証拠である、請求項37に記載の方法。
- (a)複数の異なるオリゴヌクレオチドが固定された基板であって、前記異なるオリゴヌクレオチドが前記基板の異なる離れた別個の位置に固定されている基板と、
(b)前記アレイに関連する複数の証拠であって、前記証拠は少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録し、前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの各々は、前記アレイの異なる離れた別個の位置に位置していることを特徴とする証拠とを組み合わせて含む修正可能なオリゴヌクレオチドアレイ。 - 前記基板は、前記基板の異なる離れた別個の位置に少なくとも1000の異なるオリゴヌクレオチドが固定されている、請求項40に記載のアレイ。
- 前記証拠が前記アレイに記憶されているか、または印刷されている、請求項40に記載のアレイ。
- 前記証拠がコンピュータファイルに収納され、前記アレイが、前記基板および前記証拠に関連する識別子をさらに含む、請求項40に記載のアレイ。
- 前記証拠がウェブサイトに収容され、前記アレイが、前記基板および前記証拠に関連する識別子をさらに含む、請求項40に記載のアレイ。
- オリゴヌクレオチドアレイを使用して、前記アレイのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長を補正する方法であって、
(a)複数の異なるオリゴヌクレオチドが固定された基板を提供するステップであって、前記異なるオリゴヌクレオチドが前記基板の異なる離れた別個の位置に固定されているステップと、
(b)前記アレイに関連する証拠を提供するステップであって、前記証拠が少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録し、前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが前記アレイの離れた別個の位置に位置しているステップと、
(c)試験化合物を提供するステップと、
(d)前記複数の異なるオリゴヌクレオチドの少なくとも1つへの前記試験化合物の結合を検出するステップと、次いで、
(e)(i)前記検出された結合と(ii)不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録する前記証拠から、前記オリゴヌクレオチドへの前記試験化合物の結合の程度を測定するステップであって、それによって前記不十分な脱保護または不十分な伸長が前記測定ステップ中に補正されるステップと
を含む方法。 - 前記試験化合物が、タンパク質、ペプチドまたはオリゴヌクレオチドである、請求項45に記載の方法。
- 前記試験化合物が、mRNAである、請求項45に記載の方法。
- 前記測定するステップが、結合程度の呈色を形成することによって実施される、請求項45に記載の方法。
- 前記測定するステップが、結合の程度の数値表示を作成することによって実施される、請求項45に記載の方法。
- 結合の前記程度が、結合親和性、結合量、または結合親和性と結合量の両方である、請求項45に記載の方法。
- オリゴヌクレオチドアレイを使用すると同時に前記アレイのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長を補正する方法であって、
(a)複数の異なるオリゴヌクレオチドが固定されている基板を提供するステップであって、前記異なるオリゴヌクレオチドが前記基板の異なる離れた別個の位置に固定されているステップと、
(b)前記アレイに関連する証拠を提供するステップであって、前記証拠が少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの不十分な脱保護または不十分な伸長の存在を記録し、前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが前記アレイの離れた別個の位置に位置づけられているステップと、
(c)試験化合物を提供するステップと、
(d)前記試験化合物と前記アレイを接触させるステップと、
(e)不十分な脱保護を有する離れた別個の位置における前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを分析から削除するステップであって、前記アレイへの前記試験化合物の結合が、分析から削除されていない離れた別個の位置上で残存するオリゴヌクレオチドにより検出されるステップと、
(f)前記アレイにおいて離れた別個の位置上で前記残存するオリゴヌクレオチドへの前記試験化合物の結合を検出するステップと
を含む方法。 - 試験化合物が、タンパク質、ペプチドまたはオリゴヌクレオチドである、請求項51に記載の方法。
- 前記試験化合物が、mRNAである、請求項51に記載の方法。
- 前記検出するステップが、結合の呈色を形成することによって実施される、請求項51に記載の方法。
- 前記検出するステップが、結合の数値表示を作成することによって実施される、請求項51に記載の方法。
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