JP2012105474A - 電気自動車用充電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性及び使い勝手の向上を図るとともに、雨水の有無に依らず屋外で使用することのできる電気自動車用充電装置を提供する。
【解決手段】内部に給電線10を有する長尺の給電用ダクト1と、給電用ダクト1に移動自在に保持される電源プラグ2と、電源プラグ2に充電ケーブル3を介して接続される電気自動車100を充電するための充電プラグ3とを備え、電源プラグ2は、非接触給電により給電線10から充電ケーブル3を介して充電プラグ30へと給電する給電手段としてピックアップ20及びコンバータ22を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車に搭載される蓄電池を充電するための電気自動車用充電装置に関する。
近年、100ボルト又は200ボルトの商用交流電源から充電ケーブルを介して蓄電池が充電される電気自動車(プラグインハイブリッド自動車を含む。以下同じ。)が提供され始めている。そして、電気自動車の提供に併せて、住戸の車庫(駐車スペース)などに設置される充電スタンドも提供されている。例えば、特許文献1には、屋外の地面に立設されるスタンド本体と、スタンド本体から導出されて先端にコネクタが設けられる充電ケーブルとを備える充電スタンド(充電装置)が開示されている。
特開平5−328619号公報 特開平7−004095号公報
ところで、特許文献1に記載の従来例では、駐車場所からスタンド本体までの距離が長くなるにつれて充電ケーブルのケーブル長も長くなるが、ケーブル長が長くなると充電ケーブルを地面に這わせなければならない。充電ケーブルが地面に這わせられていると、人が充電ケーブルに躓いたり、充電ケーブルに付着した土などが車体や衣服を汚してしまう虞があった。また、ケーブル長の増加とともに重量も増加することから、充電ケーブルの取り回しが大変になり、安全性や使い勝手が良くないという問題があった。
一方、縦型無端コンベアを用いる回転式立体駐車装置において、車両が駐車されるパレットを有するゴンドラに車両のバッテリーを充電するための充電装置を備えた構成が特許文献2に開示されている。この充電装置は、電源供給部として電源トロリー線と接続手段とを有している。電源トロリー線は、無端コンベアの無端チェーンとほぼ相似形に配設されており、商用電源に接続されている。接続手段は、各ゴンドラに配設されて電源トロリー線と常時接触して移動する。この接続手段によって、各ゴンドラに配設されて車両のバッテリーを充電する充電機と電源トロリー線とが電気的に接続される。このように構成することで、入庫時及び出庫時にゴンドラが回転移動されても、充電機への電源の供給が常時可能である。
したがって、特許文献2に記載の従来例では、特許文献1に記載の従来例とは異なり駐車場所であるゴンドラのパレットから充電機までの距離が常に一定であることから、ケーブル長が長くなることもなく、上記の問題点を解決することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の従来例では、電源トロリー線と接続手段とを常時接触させる必要があるため、電源トロリー線が剥き出しで配設されている。このため、電源トロリー線は雨水に対する耐性が無く、屋外で使用することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、安全性及び使い勝手の向上を図るとともに、雨水の有無に依らず屋外で使用することのできる電気自動車用充電装置を提供することを目的とする。
本発明の電気自動車用充電装置は、内部に給電線を有する長尺の給電用ダクトと、前記給電用ダクトに移動自在に保持される電源プラグと、前記電源プラグに充電ケーブルを介して接続される電気自動車を充電するための充電プラグとを備え、前記電源プラグは、非接触給電により前記給電線から前記充電ケーブルを介して前記充電プラグへと給電する給電手段を備えることを特徴とする。
この電気自動車用充電装置において、前記電源プラグには、前記充電プラグの前記電気自動車への接続を検知するとともに、前記充電プラグが前記電気自動車に接続される場合に前記電源プラグから前記充電プラグへの給電路を閉成する接続検知手段が設けられることが好ましい。
この電気自動車用充電装置において、前記充電ケーブルの一部を巻き取る巻取部を備えることが好ましい。
この電気自動車用充電装置において、前記給電用ダクトは床面に配設されることが好ましい。
この電気自動車用充電装置において、前記給電用ダクトは壁面に配設されることが好ましい。
本発明は、安全性及び使い勝手の向上を図ることができ、また、雨水の有無に依らず屋外で使用することができるという効果がある。
本発明に係る電気自動車用充電装置の実施形態を示す図で、(a)は概略図で、(b)は要部拡大図である。 同上の電源プラグのブロック図である。 同上の巻取部を備えた構成を示す概略図である。 同上の給電用ダクトを地面に埋め込み配設した構成を示す図で、(a)は概略図で、(b)は給電用ダクトの断面図である。
以下、本発明に係る電気自動車用充電装置の実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、図1における上下を上下方向と定めるものとする。本実施形態は、図1に示すように、給電用ダクト1と、給電用ダクト1に移動自在に保持される電源プラグ2と、電源プラグ2に充電ケーブル3を介して接続される電気自動車100を充電するための充電プラグ30とを備える。
給電用ダクト1は、その下面に充電ケーブル3を通すための開口(図示せず)が設けられた長尺の角筒状に形成される。給電用ダクト1は、図示しない天井と並行して設置され、その内部には電源プラグ2が内底面に載置される形で配置されている。また、給電用ダクト1の内部には、高周波電源4に接続されるとともに高周波電源4から出力される高周波電流が流れる給電線10が敷設されている。給電線10は、図示しないが金属材料から成る長尺の導体を筒状の合成樹脂成形品から成る絶縁体で被覆して構成される。
電源プラグ2は、図1(b)に示すように、給電線10と誘導結合されるピックアップ20と、ピックアップ20で取り込んだ電力を低周波(商用交流電源の周波数と同じ50Hz又は60Hz)の交流電力に変換するコンバータ22とを備える。なお、コンバータ22はケース21に収納される。
ピックアップ20は、給電線10を周方向に沿って囲む筒状のコア(図示せず)と、コアに巻線を巻き回して成るコイル(図示せず)とを有し、給電線10の周囲に生じる磁束の大半をコア内に通すことでコイルに誘起される誘導起電力を高めている。また、コアには、少なくとも給電線10が径方向に通過可能である開口溝(図示せず)が給電線10の軸方向に沿って設けられている。このため、給電線10へのピックアップ20の着脱を容易に行うことができるようになっている。なお、ピックアップ20のコアの形状は筒状であればよいが、その内周面及び外周面の少なくとも一方が曲面で構成されるのが望ましい。このように構成することで、給電線10からピックアップ20への電力の伝達効率を向上させ、給電量を増大させることができる。
ケース21内部には、図2に示すように、コンバータ22と、ピックアップ20とコンバータ22との間の給電路を開閉するリモコンブレーカ23と、リモコンブレーカ23を制御する制御部24とが設けられている。制御部24は、例えばマイコンから成り、その入力端子には充電ケーブル3の被覆内を通して充電プラグ30から引き出される信号線25が接続されている。なお、充電ケーブル3の被覆内には、コンバータ22に接続されるとともに充電プラグ30へ電力を供給するための電源線26も収納されている。したがって、ピックアップ20で取り込まれた電力がコンバータ22で低周波の交流電力に変換され、電源線26を介して充電プラグ3へと供給されるようになっている。つまり、ピックアップ20とコンバータ22とで、非接触給電により給電線10から充電ケーブル3を介して充電プラグ30へと給電する給電手段を構成している。
充電プラグ30が電気自動車100に接続されると、接続した旨を知らせる検知信号が制御部24に入力される。制御部24では、検知信号が入力されるとリモコンブレーカ23を制御して給電路を閉成する。充電プラグ30が電気自動車100に接続されていない場合には、制御部24に検知信号が入力されないので、制御部24はリモコンブレーカ23を制御して給電路を開成する。つまり、リモコンブレーカ23と制御部24とで、充電プラグ30の電気自動車100への接続を検知するとともに、充電プラグ30が電気自動車100に接続される場合に電源プラグ2から充電プラグ30への給電路を閉成する接続検知手段を構成している。
このように、本実施形態では接続検知手段を設けているので、充電プラグ30が電気自動車100に接続されていない場合には通電せず、安全性を向上させることができる。なお、接続検知手段は上記のリモコンブレーカ23及び制御部24から成る構成に限定される必要はなく、充電プラグ3の電気自動車100への接続を検知して給電路を開閉できるものであればよい。また、本実施形態では上記のように接続検知手段を設けているが、接続検知手段を設けない構成であってもよい。
以下、本実施形態における電気自動車100への給電方法について図1を用いて説明する。先ず、充電ケーブル3を給電用ダクト1の長尺方向に沿って引っ張る等して、駐車した電気自動車100の近くまで電源プラグ2を移動させる。そして、充電ケーブル3の一端に設けられた充電プラグ30を電気自動車100に設けられた充電用の差込口101に接続することで、電気自動車100に電力が供給されて充電が開始する。充電が完了すると、電気自動車100の差込口101から充電プラグ30を外し、その後、充電ケーブル3を引っ張る等して邪魔にならない場所まで電源プラグ2を移動させる。
ここで、電源プラグ2は、ケース21を給電用ダクト1の内底面上で摺動させることで給電用ダクト1の長尺方向に沿って移動自在となっているが、例えばケース21にローラー等を設けることで、給電用ダクト1の内底面上を走行させるように構成してもよい。この構成であれば、摺動させる場合と比較して電源プラグ2を容易に移動させることができる。また、人力を要さずに電源プラグ2を移動させる構成であってもよい。例えば、給電用ダクト1と並行に移動用レールを配設するとともに、当該移動用レール上にリモコンの遠隔制御によって走行自在な移動ユニットを配設し、当該移動ユニットと電源プラグ2とを連結させる構成が考えられる。この構成であれば、リモコンの遠隔制御により移動ユニットを走行させることで、電源プラグ2も連動して給電用ダクト1上を移動させることができるので、人力を要さずに電源プラグ2を移動させることができる。
上述のように、本実施形態では、給電用ダクト1に電源プラグ2を移動自在に保持させているので、電源プラグ2を移動させることで電気自動車100と電源プラグ2との間の距離を一定に保つことができる。このため、充電ケーブル3のケーブル長を長くする必要がないので、充電ケーブル3を地面に這わせることがなく、したがって人が充電ケーブル3に躓いたり、充電ケーブル3に付着した土などが車体や衣服を汚してしまう虞がない。また、充電ケーブル3のケーブル長が長くならないことから、充電ケーブル3を容易に取り回すことができ、安全性や使い勝手を向上させることができる。
更に、本実施形態では、非接触給電により給電線10から充電ケーブル3を介して充電プラグ30へと給電するので、給電線10の導体を剥き出しにして配設する必要がない。したがって、本実施形態の絶縁体で被覆した給電線10のように給電線10の雨水に対する耐性を強くすることができ、雨水の有無に依らず屋外で使用することができる。
なお、図3に示すように、充電ケーブル3の中間部に巻取部5を設けてもよい。巻取部5は、充電ケーブル3を巻き取るものであり、充電ケーブル3が引き出される向きの回動をラッチするラッチ機構(図示せず)が設けられている。このため、充電ケーブル3の自重程度では巻取部5が回動しないようになっている。また、巻取部5には、モータ等によって充電ケーブル3を自動的に巻き取る自動巻取機構(図示せず)が設けられており、この自動巻取機構をリモコン61で遠隔制御することで、充電ケーブル3を所望のケーブル長に調整することができる。
したがって、上記構成であれば、電気自動車100を充電する場合には充電ケーブル3のケーブル長を長くして充電ケーブル3を下げ、不要の場合には巻取部5によって充電ケーブル3を巻き取ることで充電ケーブル3を天井側に上げることができる。このため、不要な場合に邪魔にならない場所まで電源プラグ2を給電用ダクト1の長尺方向に沿って移動させる必要がなく、利便性を向上させることができる。
なお、リモコン61は、充電プラグ30と同様にケーブル60によって給電用ダクト1から吊り下げられる。即ち、ケーブル60の一端がリモコン61に接続され、他端が給電用ダクト1の内部に保持される電源プラグ6に接続される。電源プラグ6は、図示しないが電源プラグ2と同様にピックアップ及びコンバータを備えている。したがって、非接触給電により給電線10からケーブル60を介してリモコン61へと給電することができるようになっている。勿論、ケーブル60を給電用ダクト1の長尺方向に沿って引っ張る等することで、電源プラグ6を移動させることができるので、不要な場合には邪魔にならない場所までリモコン61を移動させることができる。
ところで、本実施形態では、給電用ダクト1を天井面に並行して設置しているが、図4(a),(b)に示すように、給電用ダクト8を地面A1に埋め込み配設してもよい。
給電用ダクト8は、図4(b)に示すように、上面に後述するピックアップ70を通すための開口81が設けられた長尺の角筒状に形成され、その内部には給電線80が敷設されている。そして、給電用ダクト8が埋め込み配設された地面A1上には、充電ケーブル3及び充電プラグ30を備えたスタンド本体7が設置される。
スタンド本体7は、その下面から突出するピックアップ70を備える。ピックアップ70は、上述のピックアップ20と同様の構造を有し、その内側に開口溝71を通して給電線80が挿入可能となっている。したがって、スタンド本体7を地面A1上の任意の場所に設置し、ピックアップ70に給電線80を挿入させることで、非接触給電により給電線80から充電ケーブル3を介して充電プラグ30へと給電することができる。
このように構成することで、スタンド本体7を地面A1上の任意の場所に容易に移設させることができる。なお、スタンド本体7の下面にキャスター(図示せず)等を取り付けることで、スタンド本体7が給電用ダクト8の長尺方向に沿って走行自在となるように構成してもよい。この場合、スタンド本体7を駐車した電気自動車100の近くまで容易に移動させることができるので、利便性を向上させることができる。
なお、給電用ダクト8を地面A1に埋め込み配設する他に、電気安全をとった上で給電用ダクト8を地面A1から露出する形で配設してもよい。また、給電用ダクト8を壁面に配設してもよい。この場合も、スタンド本体7を容易に移設させることができるとともに、利便性を向上させることができる。
1 給電用ダクト
11 給電線
2 電源プラグ
20 ピックアップ(給電手段)
22 コンバータ(給電手段)
3 充電ケーブル
30 充電プラグ
100 電気自動車

Claims (5)

  1. 内部に給電線を有する長尺の給電用ダクトと、前記給電用ダクトに移動自在に保持される電源プラグと、前記電源プラグに充電ケーブルを介して接続される電気自動車を充電するための充電プラグとを備え、前記電源プラグは、非接触給電により前記給電線から前記充電ケーブルを介して前記充電プラグへと給電する給電手段を備えることを特徴とする電気自動車用充電装置。
  2. 前記電源プラグには、前記充電プラグの前記電気自動車への接続を検知するとともに、前記充電プラグが前記電気自動車に接続される場合に前記電源プラグから前記充電プラグへの給電路を閉成する接続検知手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の電気自動車用充電装置。
  3. 前記充電ケーブルの一部を巻き取る巻取部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電気自動車用充電装置。
  4. 前記給電用ダクトは床面に配設されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気自動車用充電装置。
  5. 前記給電用ダクトは壁面に配設されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気自動車用充電装置。
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