JP2012103854A - 検索条件生成装置、方法、およびプログラム - Google Patents

検索条件生成装置、方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】検索対象が変化しやすい特徴を含む場合に、その特徴を対象とした検索要求が行われる場合であっても、所望の対象の情報を精度よく検索可能な検索条件を生成できる検索条件生成装置を提供する。
【解決手段】特徴消失度記憶手段81は、所望の対象についての特徴に対してその対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または消失度を導出可能な情報を記憶する。条件決定手段82は、所望の対象を表す複数の特徴のうち、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、自然言語で入力される検索要求に基づいて、所望の対象を得るための検索条件を生成する検索条件生成装置、検索条件生成方法および検索条件生成プログラムに関する。
近年、多種多様な検索が可能となっており、特に、キーワードの組み合わせを検索条件とするキーワード検索が普及している。しかしながら、対象を絞り込むための検索キーワードを的確に選択し、検索条件を作ることは容易ではない。そこで、検索者のキーワード選択の負担を軽減することを目的とし、検索要求として与えたキーワード集合や自然文から、自動で検索条件を生成する方式が考えられている。
自動で検索条件を生成する方式の一つが、特許文献1に記載されている。特許文献1では、検索要求として入力された自然文が長くなると、生成する検索条件に多くの検索キーワードが含まれることを問題点として挙げている。仮に、全ての検索キーワードを含む対象を検索しようとすると、条件を満たす対象が一つも無い状況に陥る可能性がある。また、いずれかの検索キーワードを含むことを条件にすると、検索結果が爆発的に増えるため、所望の対象か否かを確認するための手間が増えることになる。
そこで、特許文献1に記載された自然文検索装置では、質問文からキーワードを抽出してその重要度を計算し、重要度の高い上位のキーワードを必須(AND)条件、その他のキーワードを優先(OR)条件とし、優先条件のキーワードが含まれている文書の方が文書検索で上位にランクされるように文書検索条件を生成する。
特許第4153843号公報
しかしながら、検索対象が変化しやすい特徴を含む場合がある。このような場合、特許文献1に記載された方法による基準を用いて、この特徴を含む検索要求をもとにした検索条件を生成した場合、必ずしも所望の情報が得られやすくなると言うことはできない。
例えば、目撃証言に基づいて、ある人物を映像から検索することを想定する。ここで、目撃証言として「黒のTシャツにピンクの帽子をかぶった170cmくらいの男」が得られているものとする。また、映像中に映っている人物には、年齢、性別、身長、服飾、付帯物などの情報が付与されているものとする。このとき、目撃証言には人物を特定するキーワードとして、「黒のTシャツ」,「ピンクの帽子」,「170cm」,「男」が含まれている。
特許文献1に記載された方法では、ユニークなキーワードほど重要度が高いと判断し、その重要度が高いキーワードを必須条件(AND条件)に指定する。そのため、特許文献1に記載された方法による基準に従えば、一番ユニークと考えられる「ピンクの帽子」が必須条件になる。しかし、仮に、その人物(対象)が帽子を脱いでしまっていれば、その対象が検索結果に含まれないことになる。帽子の着脱といった特徴変化は日常的に発生するものであり、この想定は珍しいものではない。
そこで、本発明は、検索対象が変化しやすい特徴を含む場合に、その特徴を対象とした検索要求が行われる場合であっても、所望の対象の情報を精度よく検索可能な検索条件を生成できる検索条件生成装置、検索条件生成方法および検索条件生成プログラムを提供することを目的とする。
本発明による検索条件生成装置は、所望の対象についての特徴に対してその対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段と、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明による検索条件生成方法は、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、その対象における特徴の消失のし易さを示す消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定することを特徴とする。
本発明による検索条件生成プログラムは、所望の対象についての特徴に対してその対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段を備えたコンピュータに適用される検索条件生成プログラムであって、コンピュータに、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、検索対象が変化しやすい特徴を含む場合に、その特徴を対象とした検索要求が行われる場合であっても、所望の対象の情報を精度よく検索可能な検索条件を生成できる。
本発明による検索条件生成装置の一実施形態を示すブロック図である。 本実施形態における条件判定部の動作の例を示すフローチャートである。 特徴消失度記憶部が記憶する情報の例を示す説明図である。 特徴消失度記憶部が記憶する情報の他の例を示す説明図である。 検索項をソートした結果の例を示す説明図である。 本発明による検索条件生成装置の最小構成の例を示すブロック図である。
本実施形態では、犯人の目撃者や、目撃者から証言を聞いた警察官などが、その目撃証言に基づいて、事件発生現場の周辺カメラから犯人らしき人物を検索する状況を想定する。例えば、検索対象である犯人は、逃走時に服飾や付帯物などを取り、特徴を消失させている可能性もある。そのため、目撃証言を検索要求とした場合、その検索要求に基づいて検索する対象には、変化しやすい特徴が含まれると言える。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による検索条件生成装置の一実施形態を示すブロック図である。本実施形態における検索条件生成装置は、特徴消失度記憶部10と、条件判定部12とを備えている。また、図1に例示するように、特徴集合100が条件判定部12に入力され、検索条件102が条件判定部12から出力される。
特徴消失度記憶部10は、検索しようとする所望の対象についての特徴ごとに、その対象における特徴の消失のし易さ(以下、消失度)を記憶する。特徴消失度記憶部10は、例えば、磁気ディスク等により実現される。
条件判定部12は、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する。具体的には、条件判定部12は、検索要求として入力された特徴の集合に含まれる各特徴に対し、消失度が低い特徴を優先した検索を行う検索条件を決定する。図1に示す例では、検索対象を表す複数の特徴が特徴集合100に相当し、決定された検索条件が検索条件102に相当する。
ここで、特徴集合100の内容について説明する。特徴集合100は、ある対象を特定するための検索項の集合を表す。例えば、検索対象が「黒のTシャツを着た170cmくらいの30代の男性」であるとする。この例でいえば、特徴集合100は、「男」,「170cmくらい」,「30代」,「黒のTシャツ」といった検索項の集合で表される。特徴集合100は、検索者が指定するものであってもよい。また、事前に証言されやすい表現を辞書として保有しておき、検索者が入力した「黒のTシャツを着た170cmくらいの30代の男性」といった自然文に合致する表現の集合を特徴集合100としてもよい。
条件判定部12は、例えば、プログラム(検索条件生成プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。例えば、プログラムは、検索条件生成装置の記憶部(図示せず)に記憶され、CPUは、そのプログラムを読み込み、プログラムに従って、条件判定部12として動作してもよい。
次に、動作について説明する。まず、本実施形態において検索条件を生成する方法について説明する。具体的には、映像情報の中からある人(以降、対象)を検索するというタスクにおいて、特徴集合100で表される検索要求から生成される検索条件102の内容について説明する。ここで、特徴集合100には、検索対象を表す複数の特徴が含まれる。
検索条件102は、対象を特定するための検索式であり、検索項と呼ばれる各特徴を示す条件と検索項間の論理演算からなる。例えば、「黒のTシャツを着た170cmくらいの30代の男性」を探すのであれば、検索条件102は、例えば、「男 AND 170cmくらい AND 30代 AND 黒のTシャツ」と表される。
なお、ここで例示した検索条件には論理演算として「AND」のみが用いられているが、論理演算はANDに限定されない。それ以外の論理演算として、和集合を表す「OR」や補集合を表すNOT演算なども用いることができる。特に、検索条件において、「AND」で指定された検索項は、検索対象を絞り込むための必須条件(すなわち、検索時の必須条件)となる。そのため、「AND」で指定される検索項は、対象において変化しづらい特徴とすることが望ましい。そこで、条件判定部12は、必須条件とすべき特徴を決定する基準に基づいて、特徴集合100における検索項の順序を決定し、上位の順序に決定された検索項を必須条件とした検索条件102を生成する。
上述の通り、特徴消失度記憶部10は、各特徴の消失のし易さを表す消失度を記憶する。以下、その詳細について説明する。消失度は、検索条件生成装置の管理者や開発者、利用者等により、想定される特徴集合100に対して事前に決定され、特徴消失度記憶部10に記憶される。消失度は、消失がしやすいものほど値が大きくなる連続値(例えば、0〜1)で指定される。ここで、特徴の消失のし易さは、下記の仮定(基準)に基づいて決定される。
1.対象の形質に関わる特徴ほど消失は起こりづらい。
2.体裁や機能の維持に必要なものほど消失は起こりづらい。
3.消失に手間がかかる特徴ほど消失は起こりづらい。
1つ目の基準について説明する。対象の特徴といっても様々であるが、例えば、対象が人であれば、身長、体型、髪の色、肌の色など、形質に関わるものは短い期間で変わりにくい(すなわち、特徴が消失しにくい)と言える。一方、サングラス、マスク、帽子などは、着脱容易なものであり、消失の可能性が高い(すなわち、特徴の消失がし易い)ものといえる。この場合、特徴が形質に関わるものほど、その特徴の消失度を低い値に決定する。
同様に、例えば、対象が車であれば、ボディーカラーや車種、メーカーといった特徴は変わるものではなく、スピードや運転手の有無などの特徴は変化する可能性が高いものである。このような観点からも、特徴の消失のし易さが判断できる。
図3は、特徴消失度記憶部10が記憶する情報の例を示す説明図である。図3に示す例では、特徴消失度記憶部10が「特徴,消失度」というフォーマットで、その特徴に対して付与する消失度を記憶している。図3に示す例では、例えば、「サングラス」に対しては0.8という消失度が付与されていることが分かる。また、例えば、「帽子」に対しては0.4という消失度が付与されていることが分かる。
なお、帽子といっても、キャップ、麦わら帽子、カンカン帽、テンガロンハットなど様々な種類が存在する。そこで、帽子の種類ごとに消失度を指定する手間を省くため、上位語と下位語の関係を表す辞書を利用してもよい。この場合、上位語である「帽子」に対して消失度を設定した場合に、その下位語にまでその消失度を反映させるようにすればよい。このような仕組みにより、消失度の指定の手間を省くことが可能になる。
次に、2つ目の基準について説明する。例えば、「白いシャツ」と「青いジーンズ」とが特徴集合100に含まれている場合、ジーンズは、シャツが消失する可能性よりも低いと考えられる。ジーンズの下は下着である可能性が高く、体裁の維持に必要であることから、消失が起こりづらいためである。また、車椅子や杖といった持ち物も、人を探す際の特徴になりうる。しかし、これらはバッグに比べると、生活を支える機能を提供するもの(すなわち、機能の維持に必要なもの)であるため、消失する可能性は低いと考えられる。この2つ目の基準に対しても、特徴消失度記憶部10は、図3に示す例のように、「特徴:消失度」というフォーマットで、その特徴に対して付与される消失度を記憶すればよい。
次に、3つ目の基準について説明する。例えば、黒いTシャツの上に白いシャツを着ていた人がいるとする。気温などが上昇した場合、この人は、白いシャツを脱ぐ可能性があるが、黒いTシャツだけ脱ぐ可能性は低いと考えられる。そのため、対象がシャツとTシャツとを有する場合、Tシャツの方が消失に手間がかかることから、シャツの消失度はTシャツの消失度よりも高いと考えられる。この消失度の関係は、2つの同質の特徴における相対関係で決まる。例えば、白いシャツの上に青いジャケットを着ていた場合、同じシャツでも、青いジャケットの消失度を高くすべきである。
3つ目の基準では、特徴間の相対的関係により決定される消失度が指定される。そのため、図3に例示するフォーマットとは異なるフォーマットで消失度が指定される。図4は、特徴消失度記憶部10が記憶する情報の他の例を示す説明図である。図4に示す例では、特徴消失度記憶部10が「(特徴1,特徴2):(特徴1の消失度,特徴2の消失度)」というフォーマットで、その特徴に対して付与する消失度を記憶していることを示す。
なお、図4に例示するフォーマットで指定される特徴の消失度は、特徴1と特徴2の2つに合致する特徴が特徴集合100に含まれる場合のみ適用されるものとする。また、図3に例示するフォーマットで指定された特徴(具体的には、特徴1および特徴2)の消失度よりも、図4に例示するフォーマットで指定される特徴の消失度の方が優先度は高いものとする。例えば、特徴集合100内に「Tシャツ」という検索項が含まれる場合、図3に例示するフォーマットで指定された消失度は0.2であるが、特徴集合100内に「Tシャツ」と「シャツ」の両方が含まれる場合には、図4に例示するフォーマットで指定された消失度が適用され、「Tシャツ」の消失度は、0.1になる。なお、図4に示す例では、特徴が2つの場合に対説明しているが、特徴は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。この場合、全ての特徴に合致する特徴が特徴集合100に含まれる場合に適用すればよい。
特徴消失度記憶部10は、特徴を条件項とするルールによって表現した消失度を記憶してもよい。具体的には、特徴消失度記憶部10は、予め定められた条件に応じて特徴の消失度を決定するルールを消失度として記憶してもよい。この場合、条件判定部12は、そのルールに基づいて消失度を決定する。例えば、検索要求を受け取った時刻(以下、A時刻)の方が、映像情報を記録していた時刻(以下、B時刻)よりも、気温が上がっているならば、上着にあたる特徴「服装」の消失度は高まると考えられる。また、気温が非常に低くなっている場合は、上着のボタンをとめる可能性が高まるため、特徴「インナー」の消失度は高まると考えられる。このとき、消失度を決定するルールを、例えば、「If(A時刻の温度>B時刻の温度+3)Then 消失度(シャツ,Tシャツ)=(0.1,0.5)」のように、If−Then形式で記述してもよい。ただし、ルールの記述形式は、If−Then形式に限定されない。条件とその条件に対応する消失度の対応関係が示されていれば、他の記述形式であってもよい。また、この形式は、図4に例示する特徴間の相対的関係により決定される消失度に用いてもよい。
図2は、本実施形態における条件判定部12の動作の例を示すフローチャートである。まず、条件判定部12は、特徴集合100を受け取ると、特徴消失度記憶部10に記憶された特徴集合100に含まれる各特徴の消失度を得る(ステップS1)。続いて、条件判定部12は、各特徴の消失度を昇順にソートする(ステップS2)。最後に、条件判定部12は、予め定めた基準に基づいて必須条件と非必須条件とを識別し(ステップS3)、識別した結果作成された条件を検索条件102として出力する。
以下、特徴消失度記憶部10が図3および図4に例示する情報記憶している場合に、条件判定部12が行う処理について具体的に説明する。
まず、条件判定部12は、特徴消失度記憶部10を参照し、特徴集合100の各特徴の消失度を得る(ステップS1)。ここで、条件判定部12には、特徴集合100として、「男性」,「170cmくらい」,「30代」,「黒のTシャツ」,「白いシャツ」,「サングラス」,「ニット帽」の7個の検索項が与えられたとする。
検索項と文字列が一致する特徴を特徴消失度記憶部10から特定する方法によれば、条件判定部12は、検索項と文字列が一致する「サングラス」の消失度0.8を得ることが出来る。
なお、このように、検索項と完全一致する特徴のみを特定する場合、検索項「白いシャツ」は、特徴「シャツ」と同じであると特定されなくなる。さらに、検索項「男性」は、特徴「性別」の下位概念であるが、これも同じであると特定されなくなる。この場合、特徴消失度記憶部10は、下位概念や形容表現を含めた多くのパターンを特徴消失度記憶部10に記憶させておいてもよい。ただし、この場合、多くのパターンを特徴消失度記憶部10に記憶させる人的負担が増加するため、条件判定部12がこのような表現の差異を取り除く機能を備えていることが好ましい。
例えば、条件判定部12は、検索項に形態素解析を実施してもよい。この場合、例えば、「黒 の Tシャツ」や「白い シャツ」のように、検索項を構成する単語に分解できる。条件判定部12が、このように分解した単語レベルの検索項と、特徴消失度記憶部10に記憶された特徴とが一致するか否かを判断することで、その検索項に該当する消失度を得ることが出来る。
また、特徴とその特徴の下位概念を示す辞書を予め用意し、その辞書を特徴消失度記憶部10に記憶させておいてもよい。例えば、特徴「性別」とその下位概念「男性」を含む辞書を予め用意していた場合、条件判定部12は、「男性」という検索項を元に、特徴消失度記憶部10に記憶された上位概念「性別」を特定できるため、その「性別」に該当する消失度を得ることが出来る。
なお、ある対象を検索する際に使用される語彙を予め調査したり、使用される語彙を制限したりしておくことで、上記辞書を構築しやすくなる。例えば、対象が人であれば、○○cmという表現や、120〜200位の数字は、身長を意味していることが容易に推察できる。そのため、このような単位や数字を身長と対応付けておけば、その単位や数字が検索項として特徴集合100に含まれている場合に、条件判定部12は、その検索項を特徴「身長」と対応させることで、消失度を得ることができる。
次に、条件判定部12は、このようにして得られた消失度の昇順に各検索項をソートする(ステップS2)。図5は、上述する検索項をソートした結果の例を示す説明図である。なお、検索項「黒のTシャツ」および「白いシャツ」の消失度は、図4に例示する相対的関係により定まる消失度から得られている。
最後に、条件判定部12は、得られた消失度順の各検索項をもとに。所定の基準に基づいて必須条件と非必須条件とを定め、検索条件を生成する(ステップS3)。なお、基準の定め方は任意である。ここで、必須条件とは、検索対象が満たすべき必須の検索項(特徴)を表し、非必須条件とは、必須条件と判断された検索項以外の検索項(特徴)を表す。
必須条件と非必須条件とを定める基準として、例えば、昇順に並べられた消失度の特徴のうち、上位N個を必須条件にすると定めておいてもよい。すなわち、条件判定部12は、消失度が小さい順に上位N個だけ選択した特徴を必須条件とする検索条件を決定してもよい。なお、Nの値については、検索条件生成装置の管理者や利用者などが定めればよい。ここで、N=4とした場合、図5に例示する情報から、必須条件は、「男性」,「30代」,「170cmくらい」,「黒のTシャツ」になり、非必須条件は、「白いシャツ」,「ニット帽」,「サングラス」になる。この場合、条件判定部12は、以下に例示する検索条件を生成する。
検索条件:
男性 AND 30代 AND 170cmくらい AND 黒のTシャツ AND (白いシャツ OR ニット帽 OR サングラス OR TRUE)
検索条件内の「()」は、演算の優先順位が上位であることを表し、TRUEは真を表す。「()」の項内にTRUEを入れているのは、仮に、非必須条件の全てを満たさない対象であっても、必須条件を満たす対象であれば検索結果として出力する対象にするためである。
一般に検索装置は、検索条件に当てはまる特徴が多い条件ほど重要度が高いと判定する。そのため、この基準によれば、対象において消失しづらい特徴が必須条件となり、非必須条件が必須条件である特徴の重要度を上げるために作用する検索条件を生成できる。すなわち、この基準によれば、検索者が所望する対象を手に入れやすい検索条件を生成できる。
必須条件と非必須条件とを定める別の基準として、消失度が予め定められた基準よりも低い特徴(検索項)を必須条件にすると定めてもよい。例えば、消失度が0であるもののみを必須条件にすると定めておいてもよい。なお、この基準は、ユーザ等が予め定めておけばよい。図5に例示する情報の場合、必須条件は、「男性」,「30代」,「170cmくらい」になり、非必須条件は、「黒のTシャツ」,「白いシャツ」,「ニット帽」,「サングラス」になる。この場合、条件判定部12は、以下に例示する検索条件を生成する。
検索条件:
男性 AND 30代 AND 170cmくらい AND(黒のTシャツ OR 白いシャツ OR ニット帽 OR サングラス OR TRUE)
この基準によれば、消失の可能性がある特徴を必須条件としないため、検索対象が漏れる可能性を抑えながら、検索者が所望する対象を手に入れやすい検索条件を生成できる。
また、絞り込む検索結果の件数に基づいて、どこまでの検索項を必須条件と決めるかを動的に決定する、とする基準を定めておいてもよい。具体的には、まず、利用者等が検索結果の対象数(検索結果数)を決めておく。そこで、消失度の小さい検索項から1つずつ必須条件に追加し、検索結果数を下回った時点で必須条件の追加を停止する。すなわち、条件判定部12は、作成した検索条件によって検索される対象の件数が、予め定められた検索結果数を下回るまで、消失度の小さい特徴から順に必須条件に追加した検索条件を作成する。なお、検索決定部12自身が、作成した検索条件をもとに検索処理を行って対象の件数を把握してもよく、他の検索装置(図示せず)に検索条件を通知し、その検索装置から検索結果を受け取って対象の件数を把握してもよい。この基準によれば、検索者が確認可能な程度に検索結果を抑えられるという利点がある。
なお、検索装置によっては、各検索項の重みを反映し、対象の重要度を計算できるものもある。その場合、消失度をそのままキーワードの重みとして用いることで、消失しにくい特徴を重視した重要度判定が行われるため、検索者が所望する対象を得やすい検索条件を生成できる。
条件判定部12は、このようにして得られた検索条件102を出力する。
以上のように、本実施形態によれば、条件判定部12が、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する。よって、検索対象が変化しやすい特徴を含む場合に、その特徴を対象とした検索要求が行われる場合であっても、所望の対象の情報を精度よく検索可能な検索条件を生成できる。
次に、本発明の最小構成の例を説明する。図6は、本発明による検索条件生成装置の最小構成の例を示すブロック図である。本発明による検索条件生成装置は、所望の対象についての特徴に対してその対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または消失度を導出可能な情報(例えば、消失度を決定するルール)を記憶する特徴消失度記憶手段81(例えば、特徴消失度記憶部10)と、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定手段82(例えば、条件判定部12)とを備えている。
そのような構成により、検索対象が変化しやすい特徴を含む場合に、その特徴を対象とした検索要求が行われる場合であっても、所望の対象の情報を精度よく検索可能な検索条件を生成できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)所望の対象についての特徴に対して当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段と、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、前記消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定手段とを備えたことを特徴とする検索条件生成装置。
(付記2)条件決定手段は、消失度が予め定められた基準よりも低い特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する付記1記載の検索条件生成装置。
(付記3)条件判定手段は、予め定められた数の特徴を消失度が小さい順に選択し、選択した特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する付記1記載の検索条件生成装置。
(付記4)条件決定手段は、作成した検索条件によって検索される対象の件数が、予め定められた検索結果数を下回るまで、消失度の小さい特徴から順に必須条件に追加した検索条件を作成する付記1記載の検索条件生成装置。
(付記5)条件決定手段は、消失度の値が0である特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する付記1または付記2記載の検索条件生成装置。
(付記6)特徴消失度記憶手段は、特徴の組合せに応じた消失度を記憶し、条件決定手段は、所望の対象を表す複数の特徴が前記組合せにおける全ての特徴を含んでいる場合、当該組合せに対応する消失度をもとに検索条件を決定する付記1から付記5のうちのいずれか1つに記載の検索条件生成装置。
(付記7)特徴消失度記憶手段は、消失度を導出可能な情報として、予め定められた条件の結果に応じて特徴の消失度を決定するルールを記憶し、条件決定手段は、前記ルールに基づいて決定される消失度をもとに検索条件を決定する付記1から付記6のうちのいずれか1つに記載の検索条件生成装置。
(付記8)所望の対象を表す複数の特徴をもとに、当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定することを特徴とする検索条件生成方法。
(付記9)消失度が予め定められた基準よりも低い特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する付記8記載の検索条件生成方法。
(付記10)予め定められた数の特徴を消失度が小さい順に選択し、選択した特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する付記8記載の検索条件生成方法。
(付記11)作成した検索条件によって検索される対象の件数が、予め定められた検索結果数を下回るまで、消失度の小さい特徴から順に必須条件に追加した検索条件を作成する付記8記載の検索条件生成方法。
(付記12)所望の対象についての特徴に対して当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段を備えたコンピュータに適用される検索条件生成プログラムであって、前記コンピュータに、所望の対象を表す複数の特徴をもとに、前記消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定処理を実行させるための検索条件生成プログラム。
(付記13)コンピュータに、条件決定処理で、消失度が予め定められた基準よりも低い特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定させる付記12記載の検索条件生成プログラム。
(付記14)コンピュータに、条件決定処理で、予め定められた数の特徴を消失度が小さい順に選択させ、選択した特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定させる付記12記載の検索条件生成プログラム。
(付記15)コンピュータに、条件決定処理で、作成した検索条件によって検索される対象の件数が、予め定められた検索結果数を下回るまで、消失度の小さい特徴から順に必須条件に追加した検索条件を作成させる付記12記載の検索条件生成プログラム。
本発明は、自然言語で入力される検索要求に基づいて、所望の対象を得るための検索条件を生成する検索条件生成装置に好適に適用される。
10 特徴消失度記憶部
12 条件判定部
100 特徴集合
102 検索条件

Claims (9)

  1. 所望の対象についての特徴に対して当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段と、
    所望の対象を表す複数の特徴をもとに、前記消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定手段とを備えた
    ことを特徴とする検索条件生成装置。
  2. 条件決定手段は、消失度が予め定められた基準よりも低い特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する
    請求項1記載の検索条件生成装置。
  3. 条件判定手段は、予め定められた数の特徴を消失度が小さい順に選択し、選択した特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する
    請求項1記載の検索条件生成装置。
  4. 条件決定手段は、作成した検索条件によって検索される対象の件数が、予め定められた検索結果数を下回るまで、消失度の小さい特徴から順に必須条件に追加した検索条件を作成する
    請求項1記載の検索条件生成装置。
  5. 条件決定手段は、消失度の値が0である特徴を検索時の必須条件とする検索条件を決定する
    請求項1または請求項2記載の検索条件生成装置。
  6. 特徴消失度記憶手段は、特徴の組合せに応じた消失度を記憶し、
    条件決定手段は、所望の対象を表す複数の特徴が前記組合せにおける全ての特徴を含んでいる場合、当該組合せに対応する消失度をもとに検索条件を決定する
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の検索条件生成装置。
  7. 特徴消失度記憶手段は、消失度を導出可能な情報として、予め定められた条件の結果に応じて特徴の消失度を決定するルールを記憶し、
    条件決定手段は、前記ルールに基づいて決定される消失度をもとに検索条件を決定する
    請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の検索条件生成装置。
  8. 所望の対象を表す複数の特徴をもとに、当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する
    ことを特徴とする検索条件生成方法。
  9. 所望の対象についての特徴に対して当該対象における特徴の消失のし易さを示す消失度または前記消失度を導出可能な情報を記憶する特徴消失度記憶手段を備えたコンピュータに適用される検索条件生成プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    所望の対象を表す複数の特徴をもとに、前記消失度がより低い特徴をより優先する検索を行うことを規定した検索条件を決定する条件決定処理
    を実行させるための検索条件生成プログラム。
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