JP2012098011A - 冷却塔 - Google Patents

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Atsuo Kihara
敦夫 木原
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Abstract

【課題】冷却水の水質が悪化した場合に、冷却水を補給水にて希釈する前に廃棄することにより、廃棄する冷却水量を減らして補給水コストの低減を測ることが可能な冷却塔を提供する。
【解決手段】冷却手段20を備えた貯水タンク10と、貯水タンク内の冷却水Wcを外部に送る送り管50と、送り管と接続された冷却水の循環経路において加温された冷却水Whを貯水タンクに戻す戻し管60と、冷却水の水質を測定する水質測定手段44と、を備えた冷却塔1であって、戻し管の途中において冷却水を貯水タンクの外部に廃棄するブローバルブ64と、ブローバルブを開閉制御する制御手段70と、を備え、制御手段は、水質測定手段により貯水タンク内の冷却水の水質が所定値よりも悪化したことが検出された場合に、ブローバルブを開放して戻し管内の冷却水の一部を廃棄するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調設備の冷凍機や冷蔵設備等、冷却水を使用する装置にて加温された冷却水を回収して冷却する冷却塔に関し、特に、冷却水を循環させる過程において水質の悪化した冷却水の廃棄量を減らすことにより、補給水コストの低減を図ることができる冷却塔に関する。
ビルや病院施設等の空調設備に使用される冷凍機や、稼動中に発熱する機器を冷却するために冷却水が用いられている。これらの機器を冷却する際に加温された冷却水は、冷却塔において冷却されて再度冷凍機に送られるというように、循環使用されている。
ここで、従来の冷却塔について図2を用いて説明する。図2は、従来の冷却塔の概略図である。
冷却塔101は、冷却手段120を備えた貯水タンク110と、貯水タンク110内の低温冷却水Wcを外部に送る送り管150と、送り管と接続された冷却水の循環経路において加温された高温冷却水Whを貯水タンク110に戻すための戻し管160と、を備えている。また、冷却塔101は、貯水タンク110内に冷却水を補給する給水管190と、給水管190を開閉する給水バルブ192と、貯水タンク110の貯留可能量を超えた低温冷却水Wcを廃棄するオーバーフロー管140と、貯水タンク110内の低温冷却水Wcが所定量以下となったときに補給水を供給するボールタップ142と、貯水タンク110内の低温冷却水Wc中に水没して低温冷却水Wcの水質を測定する導電率計144と、導電率計144によって計測された低温冷却水の電気導電率に応じて給水バルブ192を開閉制御する制御手段170と、を備えている。
冷却水は、空調設備の冷凍機や冷蔵設備等、冷却水を使用する冷却水使用機器180と冷却塔との間に形成された循環経路内を循環している。
図示する冷却塔はいわゆる開放型の冷却塔であり、冷却水を循環使用する間に冷却水が濃縮されてスケールが析出したり、空気中の塵埃が混入したりして、冷却水の水質が徐々に悪化する。冷却水の水質が悪化すると、雑菌が繁殖したり冷却水使用機器180の故障を誘発することとなるので、冷却水の水質を一定以上に保つ必要がある。
従来、冷却水の水質を保持するために、導電率計144によって低温冷却水Wcの電気導電率を計測し、電気導電率が所定値を超えて水質が悪化したことが検知された場合には、制御手段170によって給水バルブ192を開放し、貯水タンク110の許容量を超えた冷却水をオーバーフロー管140から廃棄するという方法が採られている。このとき廃棄される冷却水は非常に多量であり、また低温冷却水Wcの水位がオーバーフロー管140まで上昇しているとき、冷却水使用機器180の停止時には、貯水タンク110、及び戻し管160(低温冷却水Wcの水面より上部分)の高温冷却水Whを廃棄することになる。廃棄される冷却水を減らして補給水コストの低減を図るために様々な発明がなされている。
例えば、特許文献1には、冷却水を循環させる循環ポンプの運転停止又は再開に応じてオーバーフロー管の排水又は止水を制御する開閉弁及び制御手段を備えた冷却塔の給排水制御装置が記載されている。また、特許文献2には、冷却水使用機器の放出熱量から補給水流量を算出することにより、補給水量を減らす冷却水の循環冷却装置が記載されている。
特開2005−61680公報 特開2003−130587公報
しかしながら、特許文献1においては、補給水の供給に伴って貯水タンク内に溜まった設定水位以上の低温冷却水をオーバーフロー管から排出し、水質が悪化した冷却水を補給水と置換して、水質を設定範囲内に維持するように給排水を行うように構成されている。つまり、低温冷却水を補給水により希釈してから廃棄するため、冷却水の水質を向上させるという観点から見ると非効率的で無駄が多い。また、特許文献2においては、冷却水の水質や濃縮度に基づいた制御を行っていないため、冷却水にスケールが析出する虞があるという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、冷却水の水質が悪化した場合に、冷却水を補給水にて希釈する前に廃棄することにより、廃棄する冷却水量を減らして補給水コストの低減を測ることが可能な冷却塔を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、冷却手段を備えた貯水タンクと、該貯水タンク内の冷却水を外部に送る送り管と、該送り管と接続された冷却水の循環経路において加温された冷却水を前記貯水タンクに戻す戻し管と、前記冷却水の水質を測定する水質測定手段と、を備えた冷却塔であって、前記戻し管の途中において前記冷却水を前記貯水タンクの外部に廃棄するブローバルブと、前記ブローバルブを開閉制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記水質測定手段により前記貯水タンク内の冷却水の水質が所定値よりも悪化したことが検出された場合に、前記ブローバルブを開放して前記戻し管内の冷却水の一部を廃棄するように制御することを特徴とする。
請求項1の発明においては、貯水タンク内の冷却水の水質が悪化した場合、貯水タンクに戻る前の戻し管内を流れる冷却水の一部を廃棄する。戻し管を流れる冷却水は、冷却水を使用する機器により加温された冷却水であり、冷却手段により冷却されたり、貯水タンク内にて希釈されたりしないまま廃棄される。
請求項2に記載の発明は、複数の冷却手段と、該各冷却手段に対応する複数の戻し管と、該各戻し管から冷却水を廃棄する複数のブローバルブと、を備え、前記制御手段は、前記各ブローバルブから廃棄される冷却水量が夫々略同量となるように前記各ブローバルブを制御することを特徴とする。
請求項2の発明においては、複数の冷却手段に対応した戻し管に夫々ブローバルブを備えている場合、各ブローバルブから平均的に冷却水を廃棄して、各冷却手段の冷却能力が偏らないようにする。
請求項3に記載の発明は、前記冷却手段によって冷却された冷却水を一時的に受け止めるとともに受け止めた冷却水の上水を前記貯水タンクに流下させる受け皿を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明においては、冷却手段によって冷却された冷却水を、貯水タンク内に貯留する前に一端受け皿にて受け止めて、受け皿に溜まった冷却水の上澄み液を貯水タンクに流下させる。冷却水が冷却される過程において析出するスケールが受け皿に残り、貯水タンクに流下しないので、冷却水の水質を良好に保持しやすくなる。
請求項4に記載の発明は、前記受け皿に受け止められた冷却水を前記貯水タンクの外部に廃棄する受け皿バルブを備えたことを特徴とする。
請求項4の発明においては、受け皿に溜まった冷却水が析出したスケールとともに受け皿バルブから廃棄されるので、貯水タンクに貯留される冷却水の水質を良好に保持しやすくなる。
本発明によれば、戻し管内を流れる冷却水を廃棄するので、冷却水を補給水にて希釈しながら廃棄する従来の方法に比べて、廃棄する冷却水の量を少なくすることができ、補給水コストの低減を図ることができる。また、冷却水を希釈する前に廃棄するので、冷却水の水質を効率的に向上させることができる。また、加温された冷却水を廃棄するので、貯水タンク内にて冷却水を補給したときにその温度を低下させやすくなり、冷却水使用機器の冷却効率を高めることができる。
本発明に係る冷却塔の概略図である。 従来の冷却塔の概略図である。
以下、本発明の実施形態を図1に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る冷却塔の概略図である。本発明に係る冷却塔は、循環利用される過程で水質の悪化した冷却水を、冷却塔の貯水タンクに戻る前に廃棄する点に特徴がある。
冷却塔は、空調設備の冷凍機や冷蔵設備等、冷却水を使用する機器(冷却水使用機器)において加温された高温冷却水を冷却して、冷却水使用機器に向けて冷却水(低温冷却水)を送出する設備であり、冷却水使用機器との間で循環経路が形成されている。
冷却塔1は、冷却手段20を備えた貯水タンク10と、貯水タンク10内の低温冷却水Wcを外部に送る送り管50と、送り管50と接続された冷却水の循環経路において加温された高温冷却水Whを貯水タンク10に戻すための戻し管60(60a、60b)と、低温冷却水Wcの水質を測定する導電率計44(水質測定手段)と、戻し管60の途中において低温冷却水Wcの水面から充分距離を取ったところに高温冷却水Whを貯水タンク10の外部に廃棄するブローバルブ64(64a、64b)と、ブローバルブ64を開閉制御する制御手段70と、を備えている。
冷却手段20は、戻し管60から貯水タンク10内に戻された高温冷却水Whを冷却する手段であり、戻し管60から流下した高温冷却水Whを外気と直接接触させることにより冷却する充填材22(22a、22b)と、貯水タンク10内に外気を導入するルーバー24と、貯水タンク10内に導入された外気を貯水タンク10外に放出する送風機26と、を備えている。図示する冷却塔1は、複数の充填材22a、22bを備えている。
戻し管60と充填材22との間には、戻し管60から貯水タンク10内に戻された高温冷却水Whを充填材22の上面に平均的に散水する散水パイプや、戻し管60から貯水タンク10に戻された高温冷却水Whを一時的に貯留する上部水槽及び上部水槽から充填材22に平均的に散水する散水バー等を備えていてもよい。
充填材22の直下には、充填材22を通過する過程で冷却された低温冷却水Wcを一時的に受け止めるとともに受け止めた低温冷却水Wcの上水を貯水タンク10下方の貯水部12に流下させる受け皿30を備えている。受け皿30は、受け皿30に落下した低温冷却水Wcの一部を廃棄するためのブロー管32及び受け皿バルブ34を備えている。なお、複数の充填材22a、22bがある場合、各充填材22a、22bの夫々に対応する受け皿30と、ブロー管32と、受け皿バルブ34とを有する。
本実施形態における冷却塔は、いわゆる開放型の冷却塔であり、冷却水の一部を蒸発させることにより、蒸発せずに残った冷却水を水の潜熱により冷却している。従って、冷却水の一部が蒸発する際に、冷却水中に含まれるシリカ、カルシウム、マグネシウム、鉄等の無機物が濃縮され、スケールとして析出する。スケールの一部は低温冷却水Wcとともに充填材22を伝って受け皿30に落下する。
受け皿30の側面は、貯水タンクの側面寄りが高く形成され、貯水タンク10の中央寄り、言い換えれば貯水タンク10の側面から離間した位置が低く形成されており、受け皿30が貯留可能な分量を超えた低温冷却水Wcは、貯水タンク10の中央寄りから落下して貯水部12に貯留される。従って、受け皿30に溜まった低温冷却水Wcの上澄み液が貯水部12に流下する。析出したスケールが受け皿30に残留し、貯水部12に流下しないので、貯水部12内の冷却水の水質を良好に保持しやすくなる。また、受け皿から落下する低温冷却水Wcが、ルーバー24から貯水タンク10の外部に飛散することを防止できる。
また、受け皿30の底部には傾斜がつけられており、受け皿30の底部が最も低くなる部分にブロー管32が接続されている。
受け皿バルブ34はモーターバルブであり、その開閉動作は制御手段70にて制御されている。受け皿バルブ34は定期的に、あるいは貯水部12内の低温冷却水Wcの導電率が設定値を超えたとき等、一定の条件の下に開放するように制御される。つまり、所定の条件を具備したときに、制御手段70は、受け皿バルブ34を開放するようにバルブ制御信号S2を送信する。バルブ制御信号S2を受けて、受け皿バルブ34を開閉させるモータ(不図示)は、受け皿バルブ34を開放させるように動作する。そして、受け皿30に溜まったスケールは、一部の低温冷却水Wcとともに貯水タンク10の外部に廃棄される。
また、開放された受け皿バルブ34は、所定時間経過後に、或いは、低温冷却水Wcの導電率が設定値内に収まったとき等、一定の条件の下に閉止するように制御される。
このように、析出したスケールを受け皿30にて受け止めて廃棄するので、貯水タンクに貯留される冷却水の水質を良好に保持しやすい。また、後述するストレーナ46の点検周期を長くすることができ、送り管50内にスケールが混入することを防止できる。
貯水タンク10は、冷却手段20により冷却された冷却水(低温冷却水Wc)を貯水部12において貯留する。貯水タンク10は、貯留可能量を超えた低温冷却水Wcを廃棄するオーバーフロー管40と、貯水部12の低温冷却水Wcが所定量以下となった場合に補給水を供給するボールタップ42と、貯水部12内の低温冷却水Wc中に水没して低温冷却水Wcの水質を測定する導電率計44と、貯水部12内に貯留された低温冷却水Wc中の塵埃やスケール等の異物を濾過するストレーナ46と、を備えている。
オーバーフロー管40は、貯水部12内の低温冷却水Wcが所定量を超えたときに、その一部を廃棄するための管である。例えば、冷却水使用機器80の運転が停止したことに伴って、冷却水の循環が停止した後に、充填材22から流下した冷却水が貯水部12の許容水量を超えた場合に、低温冷却水Wcを廃棄する。
ボールタップ42は、レバーの先端に浮き玉43と、レバーの付け根部分に配置された給水弁とを備え、貯水部12内の低温冷却水Wcを一定量に保持する。貯水部12内の水位低下に伴って浮き玉43が下がると、ボールタップ42の給水弁が開き、自動的に補給水を供給する。なお、ボールタップ42の補給水供給口よりもオーバーフロー管40の開口部の方が高い位置にある。
導電率計44は、冷却水の水質が悪化すると導電率が上昇することを利用して、低温冷却水Wcの水質を測定する装置である。
低温冷却水Wcは、ストレーナ46を通過して、送り管50から冷却水使用機器80に向けて送り出される。
送り管50と戻し管60は、貯水タンク10と冷却水使用機器80とを接続する配管である。送り管50には、循環ポンプ(不図示)が設けられており、冷却塔1と冷却水使用機器80との間において、冷却水を循環させるようになっている。
冷却塔1によって冷却された低温冷却水Wcは、送り管50によって冷却水使用機器80に向けて送出される。また、冷却水使用機器80にて使用されて加温された冷却水(高温冷却水Wh)は、戻し管60を通って貯水タンク10に戻され、冷却塔1にて冷却され、再度冷却水使用機器80にて使用される。
なお、図示する冷却塔1は、複数の充填材22a、22bの夫々に対応する複数の戻し管60a、60bを備えている。
戻し管60の途中には、戻し管60内を流れる高温冷却水Whを貯水タンク10の外部に廃棄するブロー管62及びブローバルブ64が設けられている。ブローバルブ64は、モーターバルブであり、その開閉動作は制御手段70にて制御されている。なお、複数の戻し管60a、60bがある場合、各戻し管60a、60bの夫々から高温冷却水Whを廃棄する、複数のブローバルブ64a、64bを備えている。
制御手段70は、導電率計44により貯水部12内の低温冷却水Wcの水質が所定値よりも悪化したことが検出された場合に、ブローバルブ64を開放して戻し管60内の高温冷却水Whの一部を廃棄するように制御する手段であり、周知のマイクロコンピュータ等を用いることができる。
制御手段70によるブローバルブ64の制御は、導電率計44にて計測された低温冷却水Wcの導電率に基づいて行われる。導電率計44によって低温冷却水Wcの導電率が設定値を超えたと検知されたときに、制御手段70は、ブローバルブ64を開放するようにバルブ制御信号S1を送信する。バルブ制御信号S1を受けて、ブローバルブ64を開閉動作させるモータ(不図示)は、ブローバルブ64を開放させる。この動作により、戻し管60内の高温冷却水Whの一部が、貯水タンク10内に戻る前に廃棄される。逆に、導電率計44によって検知された低温冷却水Wcの導電率が設定値内となったとき、制御手段70はブローバルブ64を閉止するようにバルブ制御信号S1を送信する。バルブ制御信号S1を受けて、ブローバルブ64のモータは、ブローバルブ64を閉止させる。
なお、導電率の設定値は任意に設定することができる。また、ブローバルブ64を開放する契機となる導電率と、ブローバルブ64を閉止する契機となる導電率とを別個に設定できるようにしてもよい。別個に設定することにより、ブローバルブ64の開閉制御が短時間で多数回繰り返されることを防止できる。
また、図示するように複数のブローバルブ64a、64bが設けられている場合、廃棄される高温冷却水Whの量がブローバルブ64aとブローバルブ64bとの間で大きく異なると、充填材22a、22bにおける冷却水の冷却能力が偏ったり、付着するスケール量が異なる等の問題が発生するため、ブロー管62a、62bから廃棄される高温冷却水Whの量が略同量となるように、制御手段70は、ブローバルブ64a、64bを開閉制御する。
本実施形態に係る冷却塔における冷却水の廃棄及び補給手順について説明する。
導電率計44により低温冷却水Wcの導電率が設定値を超えたことが測定された場合、制御手段70は、ブローバルブ64を開放する旨のバルブ制御信号S1を送信して、バルブのモータを動作させる。ブローバルブ64の開放により戻し管60内の高温冷却水Whが廃棄されると、貯水部12内の低温冷却水Wc量が低下する。ボールタップ42は貯水部12内の冷却水量を一定に保持するように補給水を供給する。低温冷却水Wcに補給水が供給されることにより、低温冷却水Wcの水質が改善する。導電率計44が低温冷却水Wcの導電率が設定値内にあることを検知すると、制御手段70は、ブローバルブ64を閉止する旨のバルブ制御信号S1を送信して、バルブのモータを動作させる。ブローバルブ64が閉止し、貯水部12内の低温冷却水Wcの量が所定量に達すると、ボールタップ42は補給水の供給を停止する。
なお、導電率計44を設置できない場合には、ブローバルブ64の開度を手動にて適宜調整して高温冷却水Whを廃棄するようにしてもよい。また、ブローバルブ64を手動バルブに置き換えて実施してもよい。この場合も、ブローバルブ64は低温冷却水Wcの水面から充分距離があるので、冷却水使用機器80停止時には高温冷却水Whの廃棄は停止する。
[実施例]
<高温冷却水と低温冷却水の温度差について>
冷却水使用機器の冷却効率を高めるためには、低温冷却水の温度が低い方がよいことが知られている。言い換えれば、冷却塔において高温冷却水と低温冷却水の温度差を大きくすることができれば、冷却水使用機器の冷却効率を高めることができるといえる。
本発明に係る冷却塔を導入した場合と導入しなかった場合に関し、高温冷却水と低温冷却水の温度差を測定した結果を示す。高温冷却水の温度として、貯水タンク入口部分における温度を測定した。また、低温冷却水の温度として、貯水タンク出口部分における温度を測定した。
測定は、大阪警察病院の空調設備に使用されている冷却塔について、冷却水インバータ100%のときに行った。また、導入前の測定値は2008年7月、2009年7月のものであり、導入後の測定値は2010年7月のものである。比較に際し、測定した日の外気温及び湿度が近い日のデータを選んで、平均値をとった。また、冷却水廃棄条件に関わる冷却水の電気導電率等、その他の設定は同一である。
本発明に係る冷却塔導入前である2008年7月では平均温度差が4.35℃、2009年7月では平均温度差が4.18℃であった。一方、本発明に係る冷却塔導入後である2010年7月では、平均温度差が4.53℃であった。
2010年の平均温度差は、2008年と比べて0.18℃大きく、2009年と比べると0.35℃拡大している。すなわち、1%近い冷却効果の改善を確認できた。
<廃棄冷却水温度とエネルギー削減効果に関する試算>
本発明に係る冷却塔導入後のデータを参照してエネルギー削減効果を検討する。
大阪警察病院の空調設備に使用されている2つの冷却塔(1号冷却塔と3号冷却塔)について、高温冷却水温度、低温冷却水温度、及び廃棄冷却水量を測定した。この冷却塔では、一般市水と地下水とをブレンドした水を補給水として使用しているため、電気導電率を1000μS/cmに設定した。なお、測定は、2010年9月4日の11時30分に行った。このとき、冷却塔の設置された屋上の周囲温度は33.1℃、補給水温は28℃であった。
1号冷却塔は、充填材の上部に上部水槽を備えたタイプの冷却塔であり、一日当たりの連続運転時間は24時間である。上部水槽の冷却水温、すなわち高温冷却水の温度は、36.0℃であった。貯水タンク内の低温冷却水の温度は30.0℃であった。上記電気導電率の設定下において、戻し管のブローバルブから廃棄される冷却水量は、1.1L/4秒、つまり24立米/日であった。
3号冷却塔は、充填材の上部に上部水槽を備えたタイプの冷却塔であり、一日当たりの連続運転時間は12時間である。上部水槽の冷却水温、すなわち高温冷却水の温度は、34.2℃であった。貯水タンク内の低温冷却水の温度は28.8℃であった。上記電気導電率の設定下において、戻し管のブローバルブから廃棄される冷却水量は、1L/3秒、つまり14.4立米/日であった。
ブローバルブから廃棄する冷却水量は冷却塔の規模やその他の条件により異なるが、廃棄冷却水量を少なく見積もって、1分当たり12Lが廃棄されると仮定すると、1日(24時間)当たり17,280L(kg)の冷却水が廃棄されることとなる。高温冷却水の温度と低温冷却水との温度差が5℃あるとすれば、この温度差から生ずるエネルギー削減効果は、水の比熱が4.2kJ/kg℃であるので、
17,280[kg/日]×5[℃]×4.2[kJ/kg℃]≒360[MJ/日]
つまり、24時間連続運転をすると、少なくとも1日当たり360MJ冷凍能力の向上が図れることとなる。従来、低温冷却水を廃棄していたところ、本発明においては高温冷却水を廃棄していることから、上記エネルギー削減効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、水質の低下した冷却水(高温冷却水)を補給水により希釈する前に廃棄するので、効率よく冷却水の水質改善をすることができる。また、水質の低下した冷却水を希釈せず廃棄するので、廃棄する冷却水の量を減らすことかできる。また、廃棄により減少した分の冷却水を補給するので、補給水を減らすことができ、補給水コストを低減させることができる。また、高温冷却水を廃棄して低温の補給水を補給するので、冷却塔の冷却効率を高めることができ、エネルギーを削減することができる。また、従来の戻し管にブローバルブを取り付けるとともに、制御手段によるバルブ制御プログラムを変更するだけで済み、従来の冷却塔を活かすことができるので、低コストで施工できる。
S1、S2…バルブ制御信号、1…冷却塔、10…貯水タンク、12…貯水部、20…冷却手段、22、22a、22b…充填材、24…ルーバー、26…送風機、30…受け皿、32…ブロー管、34…受け皿バルブ、40…オーバーフロー管、42…ボールタップ、43…浮き玉、44…導電率計、46…ストレーナ、50…送り管、60、60a、60b…戻し管、62、62a、62b…ブロー管、64、64a、64b…ブローバルブ、70…制御手段、80…冷却水使用機器、101…冷却塔、110…貯水タンク、120…冷却手段、140…オーバーフロー管、142…ボールタップ、144…導電率計、150…送り管、160…戻し管、170…制御手段、180…冷却水使用機器、190…給水管、192…給水バルブ

Claims (4)

  1. 冷却手段を備えた貯水タンクと、該貯水タンク内の冷却水を外部に送る送り管と、該送り管と接続された冷却水の循環経路において加温された冷却水を前記貯水タンクに戻す戻し管と、前記冷却水の水質を測定する水質測定手段と、を備えた冷却塔であって、
    前記戻し管の途中において前記冷却水を前記貯水タンクの外部に廃棄するブローバルブと、前記ブローバルブを開閉制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記水質測定手段により前記貯水タンク内の冷却水の水質が所定値よりも悪化したことが検出された場合に、前記ブローバルブを開放して前記戻し管内の冷却水の一部を廃棄するように制御することを特徴とする冷却塔。
  2. 複数の冷却手段と、該各冷却手段に対応する複数の戻し管と、該各戻し管から冷却水を廃棄する複数のブローバルブと、を備え、前記制御手段は、前記各ブローバルブから廃棄される冷却水量が夫々略同量となるように前記各ブローバルブを制御することを特徴とする請求項1記載の冷却塔。
  3. 前記冷却手段によって冷却された冷却水を一時的に受け止めるとともに受け止めた冷却水の上水を前記貯水タンクに流下させる受け皿を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の冷却塔。
  4. 前記受け皿に受け止められた冷却水を外部に廃棄する受け皿バルブを備えたことを特徴とする請求項3記載の冷却塔。
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