JP2012088502A - 符号化装置、復号装置、符号化方法、復号方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る符号化は、ディジタル入力信号をスケーラブル符号化し、基本階層符号と1以上の拡張階層符号とを生成し、基本階層符号をロスレス符号化し、ロスレス符号を生成し、ロスレス符号と拡張階層符号との複数種類の組合せの中から、単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域以下であって、かつ、単位時間当たりの符号量が最も大きい組合せを選択する。
【選択図】図9
Description
音声信号をスケーラブル符号化、復号する従来技術として、非特許文献1記載のG.711.1が知られている。非特許文献1に記載されたG.711.1の符号化装置10及び復号装置20の動作について、図1を用いて説明する。
(A)モードA
G.711ビット列L0だけが入力されたG.711.1復号装置20は、入力されたビット列L0を復号し、復号により得られたサンプリング周波数が8kHzである電話帯域音声サンプルの列Y(1),Y(2),…,Y(N/2)を出力する。
(B)モードB
G.711ビット列L0と低域補強ビット列L1が入力されたG.711.1復号装置20は、入力されたビット列L0及びL1を復号し、復号により得られたサンプリング周波数は8kHzであるもののサンプル列Y(1),Y(2),…,Y(N/2)よりも聴覚品質の良い電話帯域音声サンプルの列V(1),V(2),…,V(N/2)を出力する。
(C)モードC
G.711ビット列L0と高域強調ビット列L2が入力されたG.711.1復号装置20は、入力されたビット列L0及びL2を復号し、復号により得られたサンプリング周波数が16kHzである広帯域音声サンプルの列W(1),W(2),…,W(N)を出力する。
(D)モードD
G.711ビット列L0と低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2が入力されたG.711.1復号装置20は、入力されたビット列L0、L1及びL2を復号し、復号により得られたサンプリング周波数は16kHzであるもののサンプル列W(1),W(2),…,W(N)よりも聴覚品質の良い広帯域音声サンプルの列U(1),U(2),…,U(N)を出力する。
<ロスレス符号化>
音声信号をロスレス符号化、復号する従来技術として、非特許文献2記載のG.711.0が知られている。非特許文献2に記載されたG.711.0の符号化装置30及び復号装置40の動作について、図3を用いて説明する。
スケーラブル符号化により得られる基本階層符号をロスレス符号化し、その符号量を減らし、ロスレス符号とスケーラブル符号化により得られる拡張階層符号とから成る符号の単位時間当たりの符号量を、利用伝送帯域以下にすることができれば、小さい符号量で品質の高い信号を伝送することができる。
図6及び図7を用いて実施例1に係る符号化装置100を説明する。符号化装置100はスケーラブル符号化部110とロスレス符号化部120を有する。本実施例では、G.711.1のスケーラブル符号化、G.711.0のロスレス符号化を用いた場合について説明し、スケーラブル符号の基本階層符号をG.711ビット列L0とし、拡張階層符号を低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2とし、ロスレス符号をロスレスビット列とする。但し、他のスケーラブル符号化及びロスレス符号化を用いてもよい。
スケーラブル符号化部110は、ディジタル入力信号X(1),X(2),…,X(N)をG.711.1により符号化し、G.711ビット列L0と低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2とを生成する(s110)。スケーラブル符号化部110は、L0をロスレス符号化部120に送り、L1及びL2を復号装置20に伝送する(s122)。スケーラブル符号化部110は、例えば、図1のG.711.1符号化装置10と同様に動作する(非特許文献1参照)。
ロスレス符号化部120は、G.711ビット列L0をG.711.0により符号化し、ロスレスビット列LLを生成し(s120)、復号装置20に伝送する(s122)。ロスレス符号化部120は、例えば、図3のG.711.0符号化装置30と同様に動作する(非特許文献2参照)。
利用伝送帯域が(64−d)kbit/s以上(80−d)kbit/s未満の場合は、符号化装置100が出力したビット列のうちロスレスビット列LLだけを実時間で伝送することができる。
図6及び図8を用いて実施例1に係る復号装置200を説明する。復号装置200はロスレス復号部230とスケーラブル復号部250を有する。復号装置200は、符号化装置100の出力ビット列を入力ビット列(例えば、LLのみ、LLとL1、LLとL2、または、LLとL1とL2)として受け取り復号し出力信号を生成し、出力する。
ロスレス復号部230は、入力ビット列に拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)とロスレスビット列LLの組合せ(LLのみ、LLとL1、LLとL2、または、LLとL1とL2)が含まれる場合には、ロスレスビット列LLを復号してG.711ビット列L0を得る(s230)。なお、LLのみも、拡張階層符号とロスレスビット列の組合せの1つとする。復号して得られたG.711ビット列L0をスケーラブル復号部250に出力する。ロスレス復号部230は、例えば、図3のG.711.0復号装置40と同様に動作する(非特許文献2参照)。
スケーラブル復号部250は、G.711ビット列L0と低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2を復号して、出力信号を得て(s255)、これを出力する。スケーラブル復号部250は、例えば、図1のG.711.1復号装置20と同様に動作する(非特許文献1参照)。
このような構成とすることによって、スケーラブル符号化の拡張階層符号をより多く伝送することができる。また、より多くの拡張階層符号を含んだ入力符号を復号し、品質の高い信号を出力することができるという効果を奏する。
図9から図11を用いて実施例2に係る符号化装置300を説明する。なお、符号化装置100と異なる部分のみを説明する。符号化装置300は、スケーラブル符号化部110とロスレス符号化部120に加え、ビット列選択部330を有する。
符号化装置300は、ロスレスビット列LLと低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2を得た後に、利用伝送帯域に応じて出力するビット列を選択する。
ビット列選択部330は、ロスレスビット列LLと拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)との複数種類の組合せ(LLのみ、LLとL1、LLとL2、または、LLとL1とL2)の中から、単位時間当たりに換算した符号量が利用伝送帯域以下であって、かつ、単位時間当たりに換算した符号量が最も大きい組合せを選択する(s330)。
(1)選択方法1
選択規則(例えば、「常に低域補強ビット列L1を選択する」や、「常に高域強調ビット列L2を選択する」する等)を予め記憶部331に記憶しておき、その選択規則に従って、拡張階層符号を選択する。
(2)選択方法2
G.711.1により規定された高域強調ビット列L2には、高域を強調する際のゲイン(MDCT gain)に対応する情報(8ビット)が含まれる。
なお、ビット列選択部330は、出力ビット列Lの他に、何れのビット列の組合せを出力ビット列Lとしたかを示す情報をモード情報として出力してもよい。
符号化装置300が出力したビット列Lは、実施例1で説明した復号装置200で復号することができる。
このような構成とすることによって、実施例1と同様の効果を得ることができる。さらに、利用伝送帯域とロスレスビット列LLの符号量に応じて出力するビット列を選択することにより、利用伝送帯域を最大限に活用した高い音質を得ることができる。
本実施例では、ビット列選択部330において、利用伝送帯域が既知の場合について説明しているが、未知であってもよい。例えば、出力ビット列Lの伝送に先立ち、図示しない利用伝送帯域測定部において、利用伝送帯域を調べ、記憶部331に記憶する構成としてもよい。また、既存のSIPサーバ等に問い合わせて利用伝送帯域を取得してもよい。
図14〜図18を用いて実施例3に係る符号化装置500を説明する。なお、符号化装置300と異なる部分のみを説明する。符号化装置500は、スケーラブル符号化部110とロスレス符号化部120に加え、さらに同期語挿入部550を有し、ビット列選択部530の処理内容が異なる。
ビット列選択部530は、モード情報生成部533を備え、ロスレスビット列LLと拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)との複数種類の組合せの中から、単位時間当たりに換算した符号量が利用伝送帯域以下であって、かつ、単位時間当たりに換算した符号量が最も大きい組合せを選択し、内部に備えたモード情報生成部533において、選択する組合せを示すモード情報を生成する(s530)。なお、図14中、s332〜s336については、実施例2のビット列選択部530と同様の処理を行う。
例えば、4通りのモードを区別できるように、モード情報に2ビットを割り当てる。ビット列選択部530は、選択したビット列とモード情報を同期語挿入部550に出力する。
同期語挿入部550は、フレーム内の予め定められた位置に、所定の同期語を挿入する(s550)。なお、同期語とは「0」と「1」のビットの組合せから成る所定のビットパターンである。
図19及び図20を用いて、実施例3に係る復号装置600を説明する。なお、復号装置200と異なる部分のみを説明する。復号装置600は、ロスレス符号化部230に加え、さらに同期語判定部610及びモード判定部620を有し、スケーラブル復号部650の処理内容が異なる。
同期語判定部610は、符号化装置500の出力ビット列Lを入力ビット列として入力され、フレーム内の予め定められた位置に、所定の同期語が存在するか否かを判定し(s610)、存在する場合には、同期が確立されたものとみなして、フレーム毎のビット列部分を特定し、入力ビット列Lをモード判定部620に出力する。なお、その際に、フレーム内の同期語及びダミービットを削除して、モード判定部620に出力する構成としてもよい。同期語が存在しない場合、エラー処理を行う(s661)。エラー処理として、通信を終了したり、再度符号化装置500と同期処理を行ってもよい。
モード判定部620は、モード情報を用いて、拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)とロスレスビット列LLの組合せを判定する(s620)。
ロスレス復号部230は、入力されるロスレスビット列LLを復号してG.711ビット列L0を得て(s230A〜s230D)、スケーラブル復号部650に出力する。
スケーラブル復号部650は、モード情報と各モード情報に対応するビット列(L0、L0とL1、L0とL2、または、L0とL1とL2の何れか)を入力され、入力されたモード情報が表わすモードα〜δから特定される復号可能なモード(少なくともモードAを含む、モードA〜Dの何れかモード)のうちの所望のモードを選択して復号を行い(s655A〜s655D)、復号により得られた音声サンプルの列を出力する。復号により得られた出力信号は実施例1のスケーラブル復号部250と同様である。
このような構成とすることによって、実施例2と同様の効果を得ることができる。さらに、現在普及している電話回線の伝送帯域(64kbit/s)で、G.711よりも高品質な音声を実時間で伝送するができる。
図21及び図22を用いて実施例4に係る符号化装置700を説明する。なお、符号化装置500と異なる部分のみを説明する。符号化装置700は、スケーラブル符号化部110とロスレス符号化部120に加え、さらに省略符号生成部760を有し、ビット列選択部730及び同期語挿入部750の処理内容が異なる。
ビット列選択部730のモード情報生成部740は、ビット列選択部730で選択した組合せを示すモード情報、または、後述する省略符号生成部760で省略ビット列を生成する際の生成規則を示すモード情報を生成する(s730)。
(モードα〜δの場合)
選択したビット列とビット列選択部730で選択した組合せを示すモード情報を入力された場合、同期語挿入部750は、フレーム内の予め定められた位置に、所定の同期語を挿入する(s550)。さらに、同期語挿入部750は、同期語と、ビット列選択部730が出力したモード情報と、選択されたビット列とを含めたものを出力ビット列Lとして出力する。また、選択したビット列が((J−K)×8−m))ビット未満である場合には、同期語挿入部750は、出力ビット列LがJバイトとなるように、余ったビットにダミービット(例えば、0または1)を格納する。
(モード1〜8の場合)
省略ビット列を生成する際の生成規則を示すモード情報を入力された場合、同期語挿入部750は、フレームを作成し、フレーム内の予め定められた位置に、所定の同期語を挿入する(s750)。同期語が挿入されたフレームに対し、省略ビット列を生成する際の生成規則を示すモード情報を格納し、省略符号生成部760に出力する。
省略符号生成部760は、同期語、省略ビット列L00を生成する際の生成規則を示すモード情報及びスケーラブル符号化部110の出力であるG.711ビット列L0を入力される。
図25及び図26を用いて実施例4に係る復号装置800を説明する。なお、復号装置600と異なる部分のみを説明する。復号装置800は、同期語判定部610及びロスレス復号部230に加え、さらに挿入部840を有し、モード判定部820及びスケーラブル復号部850の処理内容が異なる。
モード判定部820は、同期語判定部610の出力である入力ビット列LまたはL00を入力され、入力ビット列に含まれるモード情報を用いて、省略ビット列L00における省略規則、または、拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)とロスレスビット列LLの組合せを判定する(s820)。ここで、省略ビット列L00の省略規則とは、符号化装置700における省略ビット列L00を生成した際の生成規則と一対一に対応する規則のことである。
モード情報が省略ビット列L00における省略規則を示す場合(s820)、つまりモード情報がモード1〜8を示す場合、モード情報と省略ビット列L00を挿入部840に出力する。
挿入部840は、モード情報と省略ビット列L00を入力され、省略符号生成部760で説明したように(図23及び図24参照)、省略された部分に所定の値を挿入し、G.711ビット列L0’とする(s840)。
モード情報がモードα〜δを示す場合(s820)、スケーラブル復号部850の処理内容は、実施例3のスケーラブル復号部650と同様である。
モード情報がモード1〜8の場合、挿入部840で得られたG.711ビット列L0’を復号して、出力信号を得る(モードAの復号)。そして、スケーラブル復号部850は、復号により得られた出力信号(サンプリング周波数が8kHzである電話帯域音声サンプルの列Y’(1),Y’(2),…,Y’(N/2))を出力する。
このような構成とすることによって、実施例3と同様の効果を得ることができる。さらに、ロスレス圧縮の効果がある場合はモードα〜δの何れかを用いて、ロスレス圧縮の効果が無い場合にはモード1〜8の何れかを用いて、出力信号を得ることができるので、設定された伝送帯域で情報を伝送することができるという効果を奏する。
<符号化装置700A>
図21及び図22を用いて実施例4の変形例1に係る符号化装置700Aを説明する。なお、符号化装置700と異なる部分のみを説明する。符号化装置700Aは、ビット列選択部730内のモード情報生成部740Aの処理内容が異なる。
モード情報生成部740Aは、ビット列選択部730で選択した組合せ(モードα〜δ)を示すモード情報、または、省略符号生成部で省略ビット列L00を生成する際の生成規則(モード1〜8)を示すモード情報を生成し、生成規則(モード1〜8)を示すモード情報が組合せ(モードα〜δ)を示すモード情報よりも符号量が少なくなるように生成する(s537〜s539、s733)。つまり、図27及び図28に示すようにモード情報を可変長符号とする。
図25及び図26を用いて実施例4の変形例1に係る復号装置800は、実施例1と同様の処理を行う。但し、省略ビット列における省略規則(モード1〜8)を示すモード情報は、拡張階層符号とロスレスビット列の組合せ(モードα〜δ)を示すモード情報よりも符号量が少ない点が異なる。以下、具体的に説明する。
このような構成とすることで実施例4と同様の効果を得ることができる。さらに、モード1〜8を表わすモード情報のビット数が、モードα〜δを表わすモード情報のビット数よりも少なくなるようにモード情報を可変長符号化することで、下位ビット省略の聴覚品質への影響を小さくすることができるという効果を奏する。
<符号化装置700B>
図21及び図22を用いて実施例4の変形例2に係る符号化装置700Bを説明する。なお、符号化装置700と異なる部分のみを説明する。符号化装置700Bは、同期語挿入部750B及び省略符号生成部760Bの処理内容が異なる。
同期語挿入部750Bは、省略符号生成部で省略ビット列L00を生成する際の生成規則(モード1〜8)を示すモード情報を受け取った場合(つまり、ロスレスビット列LLを単位時間当たりに変換した符号量が利用伝送帯域よりも大きい場合)、フレーム内の予め定められた位置に、特定の同期語を挿入する(s750B)。この特定の同期語とは、省略符号生成部760で省略ビット列L00を生成する際の生成規則を示す同期語を意味する。つまり、特定の同期語内に省略ビット列L00を生成する際の生成規則を示すモード情報が含まれる。同期語挿入部750Bは、空のフレームに特定の同期語を挿入し、省略符号生成部760に出力する。
省略符号生成部760Bは、特定の同期語を挿入されたフレームの残り部分に、スケーラブル符号化部110から受け取ったG.711ビット列L0を格納し、G.711ビット列から聴覚的に影響の少ない部分を省略して、単位時間当たりに換算した符号量が利用伝送帯域以下となる省略ビット列を生成する(s760B)。
図25及び図26を用いて実施例4の変形例2に係る復号装置800Bを説明する。なお、復号装置800と異なる部分についてのみを説明する。復号装置800Bは、同期語判定部810B、モード判定部820Bの処理内容が異なる。
同期語判定部810Bは、フレーム内の予め定められた位置に、同期語が存在するか否かを判定し(s810)、さらに、同期語が、省略規則を示す特定の同期語か、拡張階層符号(低域補強ビット列L1と高域強調ビット列L2)とロスレスビット列LLの複数種類の組合せ全てに対応する1つの所定の同期語と、の何れかであるかを判定する。同期語が所定の同期語の場合には、拡張階層符号とロスレスビット列LLの組合せ(モードα〜δ)を示すモード情報が存在すると考えられるため、入力ビット列をモード判定部820に出力する。(s820B)。
このような構成とすることで実施例4と同様の効果を得ることができる。さらに、省略符号生成部で省略ビット列を生成する際の生成規則(モード1〜8)を示すモード情報は、同期語に含まれるため、モード1〜8を表わすモード情報のビット数を実質0ビットとすることができ、下位ビット省略の聴覚品質への影響を小さくすることができるという効果を奏する。
図32は、実施例1の符号化装置100を用いて符号化を行った場合の圧縮後の1フレーム当たりのバイト数を示す。ほとんどのフレームで(単位時間当たりに換算した場合に)16kbit/s以上の符号量を削減できているので、低域補強ビット列L1か高域強調ビット列L2を一緒に伝送することができ、G.711ビット列L0のみを伝送する場合よりも品質の高い信号を伝送することができる。
IPパケットを用いた伝送の場合は、図33のようなIPパケット構成とすればよい。すなわち、1つのIPヘッダに対してIPペイロードとしてビット列LL、L1、L2を含め、モード情報はIPヘッダに含めて伝送すればよい。この場合は、全てのモードのモード情報を同一のビット数で表わす固定長符号を用いてもよいし、図27や図28のような可変長符号を用いてもよい。また、図12Bに示すように、ビット列LL、L1、L2をそれぞれ別のIPパケットとし、LLを含むIPパケットのヘッダにモード情報を含めて伝送してもよい。
コンピュータを上述した符号化装置及び復号装置として機能させてもよい。この場合はコンピュータに、目的とする装置(各種実施例で図に示した機能構成をもつ装置)として機能させるためのプログラム、またはその処理手順(各実施例で示したもの)の各過程をコンピュータに実行させるためのプログラムを、CD−ROM、磁気ディスク、半導体記憶装置などの記録媒体から、あるいは通信回線を介してそのコンピュータ内にダウンロードし、そのプログラムを実行させればよい。
200、600、800、800B 復号装置
110 スケーラブル符号化部
120 ロスレス符号化部
230 ロスレス復号部
250、650、850 スケーラブル復号部
330、530、730 ビット列選択部
533、740、740A モード情報生成部
550、750、750B 同期語挿入部
610、810B 同期語判定部
620、820 モード判定部
760、760B 省略符号生成部
840 挿入部
Claims (17)
- ディジタル入力信号をスケーラブル符号化し、基本階層符号と1以上の拡張階層符号とを生成するスケーラブル符号化部と、
前記基本階層符号をロスレス符号化し、ロスレス符号を生成するロスレス符号化部と、
前記ロスレス符号と前記拡張階層符号との複数種類の組合せの中から、単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域以下であって、かつ、単位時間当たりの符号量が最も大きい組合せを選択する符号選択部と、
を有する符号化装置。 - 請求項1記載の符号化装置であって、
前記ロスレス符号の単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域よりも大きい場合、前記基本階層符号から聴覚的または視覚的に影響の少ない部分を省略し、単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域以下となる省略符号を生成する省略符号生成部を備える、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項2記載の符号化装置であって、
前記符号選択部で選択した組合せを示すモード情報、または、前記省略符号生成部で前記省略符号を生成する際の生成規則を示すモード情報を生成し、前記生成規則を示すモード情報が前記組合せを示すモード情報よりも符号量が少なくなるように生成するモード情報生成部を備える、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項2記載の符号化装置であって、
前記ロスレス符号の単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域よりも大きい場合は、前記省略符号生成部で前記省略符号を生成する際の生成規則を示す特定の同期語を、上記以外の場合は、上記以外の場合に共通する同期語を、フレーム内の予め定められた位置に挿入する同期語挿入部を備える、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1記載の符号化装置であって、
前記スケーラブル符号化はG.711.1により規定されたものであり、前記拡張階層符号は低域補強符号と高域強調符号からなり、前記高域強調符号には高域を強調する際のゲインに対応する情報が含まれ、
前記符号選択部において、前記ロスレス符号と前記低域補強符号の組合せ、または、前記ロスレス符号と前記高域強調符号の組合せを選択する際に、前記ゲインが閾値以下の場合には前記ロスレス符号と前記低域補強符号の組合せを選択する、
ことを特徴とする符号化装置。 - 入力符号は、所定のスケーラブル符号化の1以上の拡張階層符号と、前記スケーラブル符号化の基本階層符号をロスレス符号化して得られるロスレス符号との組合せ、または、前記基本階層符号から聴覚的または視覚的に影響の少ない部分を省略して得られる省略符号を含み、さらに、入力符号は、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを示すモード情報、または、前記省略符号における省略規則を示すモード情報を含むものとし、
前記モード情報を用いて、前記省略符号における省略規則、または、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを判定するモード判定部と、
入力符号に前記省略符号が含まれる場合には、前記省略符号の省略された部分に所定の値を挿入したものを基本階層符号とする挿入部と、
入力符号に前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せが含まれる場合には、前記ロスレス符号を復号して基本階層符号を得るロスレス復号部と、
前記挿入部で得られた基本階層符号、または、前記ロスレス復号部で得られた基本階層符号と前記拡張階層符号、を復号して出力信号を得るスケーラブル復号部と、
を有する復号装置。 - 請求項6記載の復号装置であって、
前記省略符号における省略規則を示すモード情報は、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを示すモード情報よりも符号量が少ない、
ことを特徴とする復号装置。 - 請求項6記載の復号装置であって、
前記入力符号はフレーム内の予め定められた位置に同期語を有し、前記同期語は前記省略符号における省略規則を示す特定の同期語と、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の複数種類の組合せの全てに対応する1つの所定の同期語と、の何れかであり、
フレーム内の予め定められた位置に存在する同期語が、前記何れの同期語であるかを判定し、前記同期語が前記省略規則を示す特定の同期語である場合は、該同期語が何れの省略規則を示すものであるかを判定する同期語判定部を備える、
ことを特徴とする復号装置。 - ディジタル入力信号をスケーラブル符号化し、基本階層符号と1以上の拡張階層符号とを生成するスケーラブル符号化ステップと、
前記基本階層符号をロスレス符号化し、ロスレス符号を生成するロスレス符号化ステップと、
前記ロスレス符号と前記拡張階層符号との複数種類の組合せの中から、単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域以下であって、かつ、単位時間当たりの符号量が最も大きい組合せを選択する符号選択ステップと、
を有する符号化方法。 - 請求項9記載の符号化方法であって、
前記ロスレス符号の単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域よりも大きい場合、前記基本階層符号から聴覚的または視覚的に影響の少ない部分を省略し、単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域以下となる省略符号を生成する省略符号生成ステップを備える、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項10記載の符号化方法であって、
前記符号選択ステップで選択した組合せを示すモード情報、または、前記省略符号生成ステップで前記省略符号を生成する際の生成規則を示すモード情報を生成し、前記生成規則を示すモード情報が前記組合せを示すモード情報よりも符号量が少なくなるように生成するモード情報生成ステップを備える、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項10記載の符号化方法であって、
前記ロスレス符号の単位時間当たりの符号量が利用伝送帯域よりも大きい場合は、前記省略符号生成ステップで前記省略符号を生成する際の生成規則を示す特定の同期語を、上記以外の場合は、上記以外の場合に共通する同期語を、フレーム内の予め定められた位置に挿入する同期語挿入ステップを備える、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項9記載の符号化方法であって、
前記スケーラブル符号化はG.711.1により規定されたものであり、前記拡張階層符号は低域補強符号と高域強調符号からなり、前記高域強調符号には高域を強調する際のゲインに対応する情報が含まれ、
前記符号選択ステップにおいて、前記ロスレス符号と前記低域補強符号の組合せ、または、前記ロスレス符号と前記高域強調符号の組合せを選択する際に、前記ゲインが閾値以下の場合には前記ロスレス符号と前記低域補強符号の組合せを選択する、
ことを特徴とする符号化方法。 - 入力符号は、所定のスケーラブル符号化の1以上の拡張階層符号と、前記スケーラブル符号化の基本階層符号をロスレス符号化して得られるロスレス符号との組合せ、または、前記基本階層符号から聴覚的または視覚的に影響の少ない部分を省略して得られる省略符号を含み、さらに、入力符号は、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを示すモード情報、または、前記省略符号における省略規則を示すモード情報を含むものとし、
前記モード情報を用いて、前記省略符号における省略規則、または、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを判定するモード判定ステップと、
入力符号に前記省略符号が含まれる場合には、前記省略符号の省略された部分に所定の値を挿入したものを基本階層符号とする挿入ステップと、
入力符号に前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せが含まれる場合には、前記ロスレス符号を復号して基本階層符号を得るロスレス復号ステップと、
前記挿入ステップで得られた基本階層符号、または、前記ロスレス復号ステップで得られた基本階層符号と前記拡張階層符号、を復号して出力信号を得るスケーラブル復号ステップと、
を有する復号方法。 - 請求項14記載の復号方法であって、
前記省略符号における省略規則を示すモード情報は、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の組合せを示すモード情報よりも符号量が少ない、
ことを特徴とする復号方法。 - 請求項14記載の復号方法であって、
前記入力符号はフレーム内の予め定められた位置に同期語を有し、前記同期語は前記省略符号における省略規則を示す特定の同期語と、前記拡張階層符号と前記ロスレス符号の複数種類の組合せ全てに対応する1つの所定の同期語と、の何れかであり、
フレーム内の予め定められた位置に存在する同期語が、前記何れの同期語であるかを判定し、前記同期語が前記省略規則を示す特定の同期語である場合は、該同期語が何れの省略規則を示すものであるかを判定する同期語判定ステップを備える、
ことを特徴とする復号方法。 - 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の符号化装置、または、請求項6から請求項8の何れか1項に記載の復号装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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