JP2012087457A - 建設機械の旋回制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回が電動機方式の油圧ショベルにおいて、ブーム上げと旋回の複合操作時に、操作性を向上させると同時に、大幅な省エネを実現する。
【解決手段】旋回体を旋回駆動する電動機と、油圧ポンプからの圧油によって駆動されるブームシリンダとを具備した油圧ショベルにおいて、上記旋回体に対する速度とトルクの指令を出す旋回操作手段と、上記旋回体の速度を制限する旋回速度制限値設定手段42と、ブームシリンダ用のブーム用リモコン弁と、リモコン弁の操作量を検出する操作量検出手段と、これら旋回操作手段、旋回速度制限値設定手段、操作量検出手段等からの信号に基づいて上記電動機を制御する制御手段34とを備え、上記制御手段は、ブーム上げと旋回の複合操作時に、旋回速度の上限を上記旋回速度制限値設定手段にて設定された値に制御するように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、旋回体を旋回駆動する電動機と、油圧ポンプからの圧油によって駆動される油圧アクチュエータとを具備した油圧ショベル等の建設機械の旋回制御装置に関わり、特にブーム上げと旋回の複合操作時に、作業条件に応じた優れた操作性と省エネを実現する旋回制御装置に関するものである。
図1は、油圧ショベルの概略構成を示す模式図であるが、ショベル1は、下部走行体2と、上部旋回体3と、掘削アタッチメント4とから構成されている。上部旋回体3は下部走行体2上に旋回自在に搭載され、上部旋回体3に装着された掘削アタッチメント4は、ブーム6と、伸縮作動してブーム6を起伏させるブームシリンダ9と、アーム7と、アーム7を回動させるアームシリンダ10と、バケット8と、バケット8を回動させるバケットシリンダ11とから構成されている。
従来、このような油圧ショベル等の建設機械においては、一般に、ブーム上げ動作及び上部旋回体の旋回動作は共に油圧駆動で行われていた。この形式では、ダンプ積み等のブーム上げと旋回を同時に操作するいわゆる持ち上げ旋回において、ブーム上げが追いつかず、トラックの荷台高さまで上がらないことがあり、この改善のために、いわゆる持ち上げ旋回操作時には旋回モータへ圧油を供給する通路に絞りを入れることにより旋回モータへの圧油の供給を抑えて、ブーム上げを早くするものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、旋回動作を油圧駆動で行う場合にはコントロールバルブ等の絞り損失が多く、特に制動時には、旋回モータからの戻りの圧油が全てリリーフバルブからの熱損失となりエネルギー損失が大きいという問題があった。
また近年、地球温暖化、エネルギーの枯渇、原油高騰により環境面も考慮し、エネルギー効率のよいハイブリッド自動車、電気自動車が出現し、建設機械においても、ハイブリッドショベル、電気ショベルが出現し始めたが、これらのショベルでは旋回動作が電動機で行われている。
この電動機旋回方式は油圧駆動方式に比してエネルギー効率は大きく向上しており、また、いわゆる持ち上げ旋回操作時にブーム上げと旋回のマッチングを良くする為に、少し旋回を遅らせる方式として旋回トルクを下げて旋回加速度を下げるものも知られている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
特開平8−302751号公報 特開2001−010783号公報 特開2007−217992号公報 特開2008−88659号公報
特許文献1記載の発明は、旋回モータへ圧油を供給する通路に絞りを入れて、旋回モータへの圧力をこの絞りによる圧力損失分だけブームシリンダの負荷圧より低くすることにより、旋回モータの加速トルクを低くし、旋回の加速を抑える。これにより旋回モータへの圧油の供給が減った分だけブームシリンダへの供給が増え、ブーム上げが早くなる効果はあった。しかし、旋回の加速トルクを抑える為に、旋回モータへ圧油を供給する通路に絞りを入れて圧力損失を発生させているが、それは全て損失となり、更にその圧力損失が熱損失に変わった熱を冷やすために更に余分なエネルギーが必要であり、燃費の低下を招く恐れがあった。
また、特許文献2、3,4記載の発明は、旋回動作を油圧駆動方式から電動機旋回方式に替えたことによりエネルギー効率が向上した上に、いわゆる持ち上げ旋回操作時にブーム上げと旋回のマッチングを良くする為に、旋回トルクを下げて旋回加速度を下げることに依っても更に少しエネルギー効率を改善している。
そこで、本発明の主な目的は、油圧の絞りに依る損失を引き起こすことなく、電動機旋回方式において、いわゆる持ち上げ旋回操作時に、旋回トルクを下げるのではなくて、旋回速度の上限を旋回速度制限値設定手段により設定された値に制御することにより、更に大幅な省エネ効果が得られる建設機械の旋回制御装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる建設機械の旋回制御装置は、旋回体を備え、この旋回体を旋回駆動する電動機と、油圧ポンプからの圧油によって駆動される油圧アクチュエータとを具備した建設機械において、上記旋回体に対する速度とトルクの指令を出す旋回操作手段と、上記旋回体の速度を制限する旋回速度制限値設定手段と、上記油圧アクチュエータに対する作動指令を出す油圧アクチュエータ操作手段と、上記油圧アクチュエータ操作手段の操作量を検出する油圧アクチュエータ操作量検出手段と、これら旋回操作手段、旋回速度制限値設定手段、油圧アクチュエータ操作量検出手段等からの信号に基づいて上記電動機を制御する制御手段を備え、上記制御手段は、旋回動作と、上記油圧アクチュエータによる油圧動作を同時に行わせる複合操作時に、旋回速度の上限を上記旋回速度制限値設定手段により設定された値に制御するように構成されたことを特徴とするものである。
また、この発明にかかる建設機械の旋回制御装置は、上記の発明において、上記油圧アクチュエータとしてはブームを上げ下げするブームシリンダ、上記油圧アクチュエータ操作手段としてはブーム上げの指令を出すブーム上げ操作手段、上記油圧アクチュエータ操作量検出手段としては上記ブーム上げ操作手段の操作量を検出するブーム上げ操作量検出手段、上記複合操作としては旋回動作とブーム上げ動作を同時に行わせる複合操作であることを特徴とするものである。
また、この発明にかかる建設機械の旋回制御装置は、上記の発明において、上記旋回速度制限値設定手段は、予めオペレータが手動操作によって複数の中から選択して設定することができることを特徴とするものである。
また、この発明にかかる建設機械の旋回制御装置は、上記の発明において、上記旋回速度制限値設定手段は、旋回動作と、上記油圧アクチュエータによる油圧動作を同時に行わせる複合操作時の旋回角度を1回または複数回演算し、その分析結果に基づいて、次の旋回速度制限値が自動的に設定されることを特徴とするものである。
この発明にかかる建設機械の旋回制御装置は、ダンプカーへの土砂積み込み作業等のブーム上げと旋回を同時に操作するいわゆる持ち上げ旋回操作において、オペレータの手動操作により予め設定されるか、または前の作動実績の分析より自動的に設定された旋回速度に達すると、旋回体の速度を設定値に抑える。これにより、作業に応じたマッチングの良い操作性を確保しながら、従来の加速トルクを下げる方式に比して、途中での旋回速度の最高値が低くてすみ、旋回動作で旋回体に投入された運動エネルギーが大幅に少なくなり、大きな省エネ効果が得られる。また、この省エネ分だけサイクルタイムの短縮も期待できる。
油圧ショベルの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施例として示すハイブリッド建設機械の全体構成図である。 本発明の第1の旋回制御装置の制御ブロック図である。(実施例1) 本発明の第2の旋回制御装置の制御ブロック図である。(実施例2) 本発明の第3の旋回制御装置の制御ブロック図である。(実施例3) 油圧ショベルの操作量と旋回速度及び旋回トルクの静特性図である。 従来の方式と本発明での旋回速度と旋回角度の特性を示す図である。 従来の方式と本発明での旋回の加減速トルクの特性を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
実施例1をまず図2の本発明の実施例として示すハイブリッド建設機械の全体構成図に従って説明する。油圧ショベルの作業アタッチメントはブーム6の上げ/
下げ、アーム7 の押し(上向き回動)/ 引き(下向き回動)、バケット8の掘削(すくい)/ 戻しの各動作によって掘削、積み込み等の各種作業を行うが、課題は特にブーム上げと旋回の複合操作時を対象としている為に、図2においてはブーム上げと旋回電動機とその制御構成部とを主に記載して、他は省いてある。
図2において、油圧ポンプ23は動力分配装置22を経てエンジン21によって駆動され、コントロールバルブ24に圧油を送る。コントロールバルブ24は操作に応じて、他の油圧アクチュエータ25、ブームシリンダ9にそれぞれ圧油を送る。
図2において、発電電動機26は動力分配装置22を経てエンジン21によって駆動され、発電した電力をバッテリ28または旋回電動機31に送る。なお、発電電動機26は発電だけでなく、必要に応じてエンジン21をアシストすべく電動機としても作動する。これらはコントローラ34の指令でインバータ27の制御により実行される。
旋回電動機31は減速機32を経て、図1の上部旋回体3と、掘削アタッチメント4と、バケットの中身(土砂等)から構成されている上部旋回体33を旋回駆動する。なお、旋回電動機31の制御はコントローラ34の指令に基づきインバータ29の制御により実行されるが、電動機作用の時は発電電動機26またはバッテリ28からの電力を受け、旋回を制動する発電機作用の時は、逆に発電電動機26またはバッテリ28に電力を戻す。また、30は旋回電動機31に連結された速度センサであり、旋回電動機31の速度信号はこの速度センサ30によりコントローラ34に送られる。
37はブーム用リモコン弁で、このブーム用リモコン弁37によって、コントロールバルブ24を経てブームシリンダ9が制御される。また、35は旋回用の旋回操作部で、この旋回操作部35によって、コントローラ34、インバータ29を経て旋回電動機31が制御される。
なお、本発明ではブーム上げの複合操作時に関する事柄を問題としているため、図の簡略化の観点から、主旨と無関係な他のリモコン弁の図示を省略するとともに、ブーム用のリモコン弁37についても、ブーム上げのパイロットラインのみを図示している。
36はブーム用リモコン弁37のブーム上げパイロット圧力Pbを検出する圧力センサで、この圧力センサ36からの圧力信号がコントローラ34に送られる。また、38はダイヤルであり、このダイヤル38は上部旋回体33の速度を制限する旋回速度制限値設定手段として、オペレータの手動操作によって作業条件にマッチした旋回速度制限値を予め設定できる。この設定された値の信号はコントローラ34に送られる。なお、38のダイヤルはタッチパネル等でも良い。
詳細な制御内容は後述するが、34はコントローラであり、このコントローラは旋回用の旋回操作部35からの旋回操作量信号と、圧力センサ36からのブーム上げパイロット圧力信号と、速度センサ30からの旋回電動機31の速度信号と、ダイヤル38からの旋回速度制限値信号とを受けてブーム上げと旋回の複合操作と判定した場合には旋回速度に制限を加える制御をすべく、旋回電動機31を制御するインバータ29にその指令を送る。
次に、図3は本発明の第1の旋回制御装置の制御ブロック図であるが、このブロック図に基づいてコントローラの働きを詳細に説明する。
図3の44は旋回速度目標値演算手段であり、この旋回速度目標値演算手段44は、旋回用の旋回操作部35からの旋回操作量信号を受けると、予め、図6(油圧ショベルの操作量と旋回速度及び旋回トルクの静特性図)のA―B―Cの線図に示すように操作量に応じた旋回速度特性が記憶されており、この操作量信号に応じた旋回速度目標値を求め、これを45の旋回速度指令値制御手段に送る。
また、図3の47は旋回トルク制限値演算手段であり、この旋回トルク制限値演算手段47は、旋回用の旋回操作部35からの旋回操作量信号を受けると、予め、図6の最大加速トルク、最大制動トルク線図に示すように、操作量に応じた加速及び制動トルクの最大値特性が記憶されており、この操作量信号に応じた旋回トルク制限値を求め、これを48の旋回トルク指令値制御手段に送る。
また、41は複合操作判定手段であり、この複合操作判定手段41は圧力センサ36から、図2に示すブーム用リモコン弁37のブーム上げパイロット圧力Pbの信号を受け、このブーム上げパイロット圧力Pbが、ブーム上げ操作の有無を判定するパイロット圧の所定値Pb1(図示せず)より大きいか判定する。つぎに、旋回用の旋回操作部35からの旋回操作量信号から旋回操作の有無を判定する。ブーム上げ操作と旋回操作が共に有りと判定されると、複合操作有りの信号が42の旋回速度制限値制御手段に送られる。
つぎに、図3の旋回速度制限値制御手段42は、ダイヤル38からの旋回速度制限値信号を受けて、予め、図6の制限値(a){D―E}、または制限値(b){F―G}等の複数の線図に示すように、旋回速度制限値信号に応じた旋回速度制限値特性が記憶されており、この旋回速度制限値信号に応じた旋回速度制限値を求め、複合操作判定手段41からの複合操作有りの信号を受けた時のみ、この旋回速度制限値を旋回速度指令値制御手段45に送る。
図3の43は旋回速度検出値演算手段であり、この旋回速度検出値演算手段43は、速度センサ30からの旋回電動機31の速度信号を受けると、油圧ショベルの本体速度Nを演算する。速度センサ30からの旋回電動機31の速度nと、減速機32の減速比ZとからNは次式より演算される。
N=Z*n -----(1)
演算すると、油圧ショベルの本体速度Nは46の旋回速度制御手段に送られる。
一方、図3の旋回速度指令値制御手段45は、旋回速度目標値演算手段44からの旋回速度目標値信号と、旋回速度制限値制御手段42からの旋回速度制限値信号を受けて、その低いほうの速度を旋回速度指令値として求め、これを旋回速度制御手段46に送る。
つぎに、図3の旋回速度制御手段46は、旋回速度検出値演算手段43からの旋回速度検出値信号と、旋回速度指令値制御手段45からの旋回速度指令値信号を受けて、旋回速度フィードバック制御(PI制御)を行い、指令速度を実現するために必要な旋回トルクを求め、これを旋回トルク指令値として、48の旋回トルク指令値制御手段に送る。
図3の旋回トルク指令値制御手段48は、旋回速度制御手段46からの旋回トルク指令値と、旋回トルク制限値演算手段47からの旋回トルク制限値を受けて、その低いほうのトルクを旋回トルク指令値として、49の電動機トルク制御手段49に送る。
つぎに、図3の電動機トルク制御手段49は、旋回トルク指令値制御手段48からの旋回トルク指令値に応じた電流値を求め、これをインバータ29に向けて出力する。これにより、旋回電動機31が作動する。
以上により、ダンプカーへの土砂積み込み作業等のブーム上げと旋回を同時に操作するいわゆる持ち上げ旋回操作において、オペレータの手動操作により予め設定された旋回速度に達すると、旋回体の速度を設定値に抑える。これにより、作業に応じたマッチングの良い操作性を確保しながら、従来の加速トルクを下げる方式に比して、途中での旋回速度の最高値が低くてすみ、旋回動作で旋回体に投入された運動エネルギーが大幅に少なくなり、大きな省エネ効果が得られる。また、この省エネ分だけサイクルタイムの短縮も期待できる。
図7は従来の方式と本発明での旋回速度と旋回角度の特性を示す図であり、縦軸は上方が本体の旋回速度、下方が本体の旋回角度、横軸は時間(秒)である。なお、本図は理論値として回転のしゅう動抵抗、操作量の立ち上がり時間等を省いたものである。
図7において、(イ)は従来の電動機旋回方式、(ロ)は電動機旋回方式で、いわゆる持ち上げ旋回操作時に旋回トルクを下げるもの(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)、(ハ)は本発明のものである。
図7の(イ)において、ダンプカーへの土砂積み込み作業等のブーム上げと旋回を同時に操作するいわゆる持ち上げ旋回操作においては、旋回角度(θo)が大きくないために、旋回速度が定常速度までには至らずに、加速から直ちに減速となる。図7のA―0は加速領域で、A―Bは減速領域である。旋回速度はω0に達し、作業に必要な旋回角度θoに到達する時間はtoであるが、このtoが早すぎてブーム上げが追いつかないので、旋回トルクを抑えてt1まで時間を延ばしたものが(ロ)である。
図7の(ロ)においては、作業に必要な旋回角度θoに到達する時間を、toからブーム上げにマッチングしたt1に伸ばすために、いわゆる持ち上げ旋回操作時に旋回の加速トルクを抑えた線図0、Cとなっている。なお、減速トルクは(イ)と同一である。なお、旋回角度は速度を時間で積分したものであり、三角形A,0,Bと、三角形C,0、Dの面積は等しい。底辺が延びたので、到達する旋回速度は下がりω1となる。
図7の(ハ)が本発明のものであるが、旋回の加速トルクは(イ)と同一であり、減速トルクは(イ)、(ロ)と同一であるが、到達する旋回速度はかなり下がってω2となる。ここにおいて、ω2は台形E、F、0、Dが先の三角形A、0、BとC,0、Dと同じ面積となるように設定された旋回速度である。
また、図8は従来の方式と本発明での旋回の加減速トルクの特性を示す図であり、それぞれ(イ)、(ロ)、(ハ)の旋回加速トルクと旋回減速トルクを示す。
つぎに、いわゆる持ち上げ旋回操作時に土砂を含めた上部旋回体33の慣性モーメントは非常に大きいが、これをIとして回転速度をωとし、その運動エネルギーをKとすると、Kは次式となる。
K=1/2*I*ω -----(2)
表1は、旋回時間toをt1まで、マッチングの為に遅らせる比率を、10%、15%、20%の場合に分けて、(ロ)、(ハ)方式における各々の旋回速度ω1、ω2の(イ)方式の旋回速度ω0に対する比率を求め、得られた旋回速度ω1、ω2を(2)式に代入して(ロ)、(ハ)方式の上部旋回体33が獲得した運動エネルギーを(イ)方式の上部旋回体33が獲得した運動エネルギーと比較した表である。なお、一番下段には従来の改善案(ロ)に対する本発明案(ハ)の運動エネルギーの削減率を示した。
上記表1からも分かる如く、作業に必要な旋回角度θoに到達するのに上部旋回体33に必要な運動エネルギーが、従来の電動機旋回方式(イ)に対して、本発明のもの(ハ)は10%のt1の遅れの時に41%で良く、20%の時には僅かに28%ですみ、約70%の削減となる。また、電動機旋回方式で、いわゆる持ち上げ旋回操作時に旋回トルクを下げるもの(ロ)に対する、本発明のもの(ハ)の運動エネルギーの削減率は10%のt1の遅れの時に51%、20%の時には59%と大幅な削減となり、大きな省エネ効果が期待できる。
図4は本発明の第2の旋回制御装置の制御ブロック図であるが、実施例1の図3を次の如く一部変更したものである。即ち、図3の旋回速度指令値制御手段45を省き、図3の旋回速度制限値制御手段42を図4の旋回速度制限値制御手段51に、図3の旋回速度目標値演算手段44を図4の旋回速度目標値演算手段52に、各々変更したものである。他は全て同じであるので、変更部以外の詳細説明は省略する。なお、図4中、図3に示した部材と同等のものには同じ符号を付している。
図4の旋回速度制限値制御手段51は、ダイヤル38からの旋回速度制限値信号を受けて、予め、図6の制限値(a){A―D―E}、または制限値(b){A―F―G}等の複数の特性図に示すように、旋回速度制限値信号に応じた旋回速度制限値特性が記憶されており、この旋回速度制限値信号に応じた旋回速度制限値特性を求め、複合操作判定手段41からの複合操作有りの信号を受けた時のみ、この旋回速度制限値特性を図4の旋回速度目標値演算手段52に送る。
図4の旋回速度目標値演算手段52は、通常は旋回用の旋回操作部35からの旋回操作量信号を受けると、予め、図6(油圧ショベルの操作量と旋回速度及び旋回トルクの静特性図)のA―B―Cの線図に示すように操作量に応じた旋回速度特性が記憶されており、この操作量信号に応じた旋回速度目標値を指令値として、旋回速度制御手段46に送っているが、旋回速度制限値制御手段51からの旋回速度制限値特性(例えばA―D―Eの線図)を受けると、A―B―Cの線図に替えてA―D―Eの線図により旋回速度目標値を求め、これを指令値として、旋回速度制御手段46に送る。
以降は実施例1と同じであり、以上により、実施例と同じ働きが得られて、大きな省エネ効果が得られる。
図5は本発明の第3の旋回制御装置の制御ブロック図であるが、実施例1の図3を次の如く一部変更したものである。即ち、図3のダイヤル38と旋回速度制限値制御手段42を省き、図5の複合操作時旋回角度演算手段53と旋回速度制限値設定手段54を加えて、旋回速度制限値の設定を自動的に行えるようにしたものである。他は全て同じであるので、変更部以外の詳細説明は省略する。なお、図5中、図3に示した部材と同等のものには同じ符号を付している。
図5の複合操作時旋回角度演算手段53は、複合操作判定手段41からの複合操作の信号と、速度センサ30からの旋回電動機31の速度信号を受ける。つぎに、複合操作が有る場合には、旋回角度を旋回電動機31の速度信号から演算して求める。この旋回角度を直接または複数回の平均値として、旋回速度制限値設定手段54に送る。
図5の旋回速度制限値設定手段54は、複合操作時旋回角度演算手段53からの旋回角度信号を受けると、予め、54のブロック図内に、速度制限値と旋回角度の特性線図で示すように旋回角度に応じた速度制限値が記憶されており、この旋回角度に応じた旋回速度制限値を求めて、これを旋回速度制限値制御手段42に送る。
以降は実施例1と同じであり、以上により、ダンプカーへの土砂積み込み作業等のブーム上げと旋回を同時に操作するいわゆる持ち上げ旋回操作において、前の作動実績の分析より自動的に設定された旋回速度に達すると、旋回体の速度をこの設定値に抑える。これにより、作業に応じたマッチングの良い操作性を確保しながら、従来の加速トルクを下げる方式に比して、途中での旋回速度の最高値が低くてすみ、旋回動作で旋回体に投入された運動エネルギーが大幅に少なくなり、大きな省エネ効果が得られる。また、この省エネ分だけサイクルタイムの短縮も期待できる。
1 ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 掘削アタッチメント
5 キャビン
6 ブーム
7 アーム
8 バケット
9 ブームシリンダ
10 アームシリンダ
11 バケットシリンダ
30 速度センサ
35 旋回操作部
36 圧力センサ
37 ブーム用リモコン弁
38 ダイヤル







Claims (4)

  1. 旋回体を備え、この旋回体を旋回駆動する電動機と、油圧ポンプからの圧油によって駆動される油圧アクチュエータとを具備した建設機械において、上記旋回体に対する速度とトルクの指令を出す旋回操作手段と、上記旋回体の速度を制限する旋回速度制限値設定手段と、上記油圧アクチュエータに対する作動指令を出す油圧アクチュエータ操作手段と、上記油圧アクチュエータ操作手段の操作量を検出する油圧アクチュエータ操作量検出手段と、これら旋回操作手段、旋回速度制限値設定手段、油圧アクチュエータ操作量検出手段等からの信号に基づいて上記電動機を制御する制御手段を備え、上記制御手段は、旋回動作と、上記油圧アクチュエータによる油圧動作を同時に行わせる複合操作時に、旋回速度の上限を上記旋回速度制限値設定手段により設定された値に制御するように構成されたことを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
  2. 上記油圧アクチュエータとしてはブームを上げ下げするブームシリンダ、上記油圧アクチュエータ操作手段としてはブーム上げの指令を出すブーム上げ操作手段、上記油圧アクチュエータ操作量検出手段としては上記ブーム上げ操作手段の操作量を検出するブーム上げ操作量検出手段、上記複合操作としては旋回動作とブーム上げ動作を同時に行わせる複合操作であることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の旋回制御装置。
  3. 上記旋回速度制限値設定手段は、予めオペレータが手動操作によって複数の中から選択して設定することができることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の旋回制御装置。
  4. 上記旋回速度制限値設定手段は、旋回動作と、上記油圧アクチュエータによる油圧動作を同時に行わせる複合操作時の旋回角度を1回または複数回演算し、その分析結果に基づいて、次の旋回速度制限値が自動的に設定されることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の旋回制御装置。








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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015196968A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 住友建機株式会社 ショベル
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