JP2012087336A - 基板処理装置、基板処理室のクリーニング方法、および電気光学装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置、基板処理室のクリーニング方法、および電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通穴内にリフトピンが設けられたサセプタが配置された基板処理室内を腐食性物質でクリーニングしても、リフトピンとリフトピン挿通用穴部との間の摺動抵抗が著しく増大するという事態が発生しない基板処理装置、該基板処理装置の基板処理室のクリーニング方法、および当該基板処理装置を用いた電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】基板処理装置400および基板処理室410のクリーニング方法では、基板10sが無い状態でリフトピン440を下降させ、リフトピン挿通用穴部433をリフトピン440の頭部443によって塞いだ状態で、基板処理室410の内部にフッ素ラジカルを発生させる。この状態で、リフトピン挿通用穴部433のピン受け部435と頭部443とが全周で接する。ピン受け部435は平坦面になっているのに対して、頭部443の下面444には凹部446(環状凹部446a)が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、サセプタの貫通穴内にリフトピンが設けられた基板処理装置、該基板処理装置における基板処理室のクリーニング方法、および当該基板処理装置を用いた電気光学装置の製造方法に関するものである。
液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置等の電気光学装置を製造する際には、基板処理装置の基板処理室において、サセプタ上に基板を配置して成膜等の処理が行われる。サセプタには、貫通穴からなるリフトピン挿通用穴部が形成されており、かかるリフトピン挿通用穴の内部には、基板をサセプタ上に載置するためのリフトピンが設けられている。
ここで、リフトピンは、例えば、図9に示すように、サセプタ430のリフトピン挿通用穴部433に挿通された軸部441と、軸部441の上端部で拡径した頭部443とを備えており、サセプタ430に対して上昇した際、頭部443の上面で基板を支持する。また、リフトピン440は、サセプタ430に対する下降する際に、頭部443の上面で支持していた基板をサセプタ430の上面に載置された状態とする。また、リフトピン挿通用穴部433の上端部は、拡径して環状のピン受け部435になっており、ピン受け部435は、リフトピン440がサセプタ430に対して下降した際に頭部443の下面444に全周で当接してリフトピン440を受ける(特許文献1、2参照)。
従って、特許文献1に記載の基板処理装置では、リフトピン440がサセプタ430に対して下降した際、環状のピン受け部435は、ピン受け部435と頭部443との対向面積と等しい接触面積をもって頭部443の下面444に面接触し、リフトピン440を受けることになる。
なお、リフトピン挿通用穴部433の内周面から突出した突出部を周方向で離間した位置に設け、かかる突出部によってピン受け部を構成した基板処理装置も提案されている(特許文献3参照)。かかる特許文献3に記載の基板処理装置では、ピン受け部は環状になっていない。このため、ピン受け部は、ピン受け部と頭部443との対向面積と等しい接触面積をもって頭部443の下面444に当接するが、全周で頭部443を受ける構成にはなっていない。
また、この種の装置において基板処理室410内に堆積した異物を除去する方法として、基板処理室410内でフッ素プラズマを発生させ、かかるフッ素プラズマにより生成したフッ素ラジカルによって堆積物を除去する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開平11−111821号公報 特開2003−142407号公報 特開2004−63865号公報 特開平9−64013号公報
特許文献1〜3に記載の基板処理装置において、基板が無い状態で、リフトピン440をサセプタ430に対して下降させた状態で、特許文献4に記載の方法で基板処理室のクリーニングを行うと、リフトピン440の軸部441が腐食してリフトピン440とリフトピン挿通用穴部433との間の摺動抵抗が著しく増大する結果、リフトピン440とサセプタ430との相対的な上下動に支障が発生するという問題点がある。より具体的には、特許文献1、2に記載の基板処理装置において、環状のピン受け部435は、ピン受け部435と頭部443との対向面積と等しい接触面積をもって頭部443の下面444に面接触しているため、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が広い。このため、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触圧が低いので、ピン受け部435と頭部443との間に隙間が発生しやすい。また、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が広いため、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に異物が挟まりやすく、かかる異物は、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に隙間を発生させる。このため、矢印Sで示すように、ピン受け部435と頭部443との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433内に侵入し、リフトピン440の軸部441を腐食させてしまうのである。
なお、特許文献3に記載の基板処理装置では、ピン受け部が全周で頭部443を受ける構成にはなっていないため、ピン受け部の間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433の内部に侵入し、リフトピン440の軸部441を腐食させてしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、貫通穴内にリフトピンが設けられたサセプタが配置された基板処理室内を腐食性物質でクリーニングしても、リフトピンとリフトピン挿通用穴部との間の摺動抵抗が著しく増大するという事態が発生しない基板処理装置、該基板処理装置の基板処理室のクリーニング方法、および当該基板処理装置を用いた電気光学装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る基板処理装置は、上面に基板載置面をもって基板処理室内に配置されたサセプタと、該サセプタを上下方向に貫通するリフトピン挿通用穴部と、該リフトピン挿通用穴部に挿通された軸部、および該軸部の上端部で拡径して上面で前記基板を支持する頭部を備えたリフトピンと、前記リフトピンと前記サセプタとを相対的に上下動させる昇降装置と、前記リフトピン挿通用穴部の上端部で拡径し、前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際に前記頭部の下面に全周で当接する環状のピン受け部と、該ピン受け部および前記頭部の下面のうちの少なくとも一方側で凹んで前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際の前記ピン受け部と前記頭部との接触面積を前記ピン受け部と前記頭部との対向面積よりも狭くする凹部と、を有していることを特徴とする。
本発明では、基板がサセプタ上に配置されておらず、かつ、リフトピンをサセプタに対して下降させた状態で基板処理室内にフッ素ラジカル等の腐食性物質を供給して、基板処理室内の異物を除去する。その際、環状のピン受け部は、リフトピンの頭部の下面を全周にわたって受けるため、フッ素ラジカル等の腐食性物質がリフトピン挿通用穴部内に侵入しにくい。また、ピン受け部および頭部の下面のうちの少なくとも一方側には凹部が形成されており、かかる凹部の形成によって、リフトピンがサセプタに対して下降した際の環状のピン受け部と頭部との接触面積は、環状のピン受け部と頭部との対向面積よりも狭くなっている。このため、環状のピン受け部と頭部の下面との接触圧が高いので、頭部と環状のピン受け部との間に隙間が発生しにくい。また、環状のピン受け部と頭部の下面との接触面積が狭いため、ピン受け部と頭部の下面との間に異物が挟まるという事態が発生しにくい。従って、環状のピン受け部と頭部との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部内に侵入してリフトピンの軸部を腐食させるという事態が発生しにくいので、リフトピンとリフトピン挿通用穴部との間の摺動抵抗が著しく増大するという事態が発生しない。
本発明において、前記凹部は、前記頭部の下面に形成されていることが好ましい。凹部については、環状のピン受け部および頭部の下面のうちの何れの側に形成されていてもよい。但し、前記凹部が前記頭部の下面に形成されている構成であれば、リフトピンという比較的簡素な部品の構造を変えるだけでよいので、本発明を実施する際、改良に多大な手間が発生せず、著しいコスト増も発生しない。
本発明において、前記凹部は、前記ピン受け部に沿って延在する環状凹部である構成を採用することができ、かかる環状凹部については、1条である構成を採用することができるとともに、前記環状凹部が同心円状に複数条形成されている構成を採用することもできる。かかる構成によれば、全周に均等な力が加わるので、ピン受け部と頭部の下面との間に隙間が発生しにくいという利点がある。
本発明において、前記凹部は、周方向において途切れた複数の第1凹部と、該第1凹部より内周側位置で当該第1凹部の途切れ部分に重なる角度位置に形成されて周方向において途切れた複数の第2凹部と、を有している構成を採用してもよい。
本発明において、前記凹部は、前記環状のピン受け部が前記リフトピンの軸線方向と成す角度と、前記頭部の下面が前記リフトピンの軸線方向と成す角度とを相違させて、前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際に前記頭部の下面と前記環状のピン受け部とを周方向で連続する線接触状態とする円錐面を構成している構成を採用してもよい。
本発明において、前記基板処理室は、例えば、CVD(化学気相成膜)室である。かかる構成の基板処理装置を利用した電気光学装置の製造方法では、前記基板処理室内で前記基板上に対して成膜を行う成膜工程を有することを特徴とする。
本発明に係る前記基板処理室のクリーニング方法は、前記基板載置面上に前記基板がなく、かつ、前記リフトピンを前記サセプタに対して下降させた状態で、前記基板処理室内にフッ素ラジカルを発生させることを特徴とする。
本発明の実施の形態1に係る基板処理装置の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る基板処理装置のサセプタの平面図である。 本発明の実施の形態1に係る基板処理装置の要部(リフトピン周辺)の構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態1の変形例1に係る基板処理装置の要部(リフトピン周辺)の構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る基板処理装置の要部(リフトピン周辺)の構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る基板処理装置の要部(リフトピン周辺)の構造を示す説明図である。 本発明が適用される液晶装置に用いた液晶パネルの説明図である。 本発明が適用される液晶装置の製造工程を示す説明図である。 従来の基板処理装置の要部(リフトピン周辺)の構造を示す説明図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る基板処理装置の説明図であり、図1(a)、(b)、(c)は、リフトピンが上昇して頭部で基板を支持した状態の説明図、リフトピンが下降してサセプタの基板載置面上に基板を載置した状態の説明図、および基板処理室をクリーニングする様子を示す説明図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る基板処理装置のサセプタの平面図である。
図1(a)に示す基板処理装置400は、プラズマCVD装置であって、基板10sが処理される基板処理室410を区画する壁部420を有している。基板処理装置400において、壁部420には、基板処理室410内に基板10sを搬入するとともに、基板処理室410内の基板10sを搬出する搬入搬出口(図示せず)が設けられている。また、壁部420には、基板処理室410の内部にガスを導入するガス導入口411と、基板処理室410からガスを排出する排出口413とが設けられている。基板処理室410の天面には、プラズマ励起用の上電極470が設けられている。
本形態の基板処理装置400において、基板処理室410には、上電極470の下面と対向するようにサセプタ430が設けられており、かかるサセプタ430の上面は、基板10sが載置される基板載置面431になっている。なお、図示を省略するが、サセプタ430は、プラズマ励起用の下電極、基板10sに対する加熱装置、基板10sを基板載置面431に吸着保持する静電式基板保持装置等も有している。
サセプタ430には、厚さ方向に貫通するリフトピン挿通用穴部433が複数、設けられており、かかる複数のリフトピン挿通用穴部433の各々の内側にはリフトピン440が配置されている。
本形態においては、図2に示すように、リフトピン挿通用穴部433およびリフトピン440は、サセプタ430において、基板載置面431の中央位置の周りを囲む等角度間隔の3か所に設けられている。
再び図1(a)において、サセプタ430の下方位置には、リフトピン440とサセプタ430とを相対的に上下動させる昇降装置460の出力軸461が配置されている。本形態において、サセプタ430は、カバー485を介して基板処理室410に固定された状態にあり、リフトピン440は、リフトピン挿通用穴部433の内側で上下動可能である。また、サセプタ430の下方位置はカバー485によって密閉されている。昇降装置460の出力軸461の先端部には駆動板465が連結されており、かかる駆動板465は、複数のリフトピン440の全てに対して、リフトピン440の軸線方向の下方に位置する。従って、昇降装置460の出力軸461が上昇して駆動板465が上昇すると、複数のリフトピン440は全て、駆動板465によって上方に押し上げられることになる。
(リフトピン440の詳細構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る基板処理装置400の要部(リフトピン440周辺)の構造を示す説明図であり、図3(a)、(b)、(c)は、リフトピン440の底面図、リフトピン440が上昇した状態の断面、およびリフトピン440が下降した状態の断面図である。なお、図3(a)において、頭部の下面に形成された凹部についてはグレーの領域として示してある。
図1および図3(a)、(b)に示すように、本形態の基板処理装置400において、リフトピン440は、リフトピン挿通用穴部433に挿通された軸部441と、軸部441の上端部で拡径して上面で基板10sを支持する頭部443とを備えている。かかる構成のリフトピン440は、セラミックス製、金属製、合成樹脂等からなる円筒状の軸部441の上端部に対して、断面T字形状のセラミックス製の頭部443の凸部を圧入する方法等により構成することができる。軸部441および頭部443に用いられるセラミックスとしてはアルミナ等を挙げることができる。
リフトピン挿通用穴部433は、リフトピン440の構成に対応して、軸部441の外径寸法よりわずかに大きな内径寸法をもって形成されており、リフトピン挿通用穴部433の内周面とリフトピン440の外周面とはわずかな隙間を介して対向している。リフトピン挿通用穴部433は、上端部で拡径しており、リフトピン440がサセプタ430に対して下降した際に頭部443の下面444に全周で当接する環状のピン受け部435が構成されている。より具体的には、リフトピン挿通用穴部433の上端部は、頭部443の外径寸法よりもわずかに大きな内径寸法の穴になっており、かかる穴の底部に環状のピン受け部435が形成されている。
かかるサセプタ430を構成するにあたって、本形態では、サセプタ430の本体部分438を構成する金属製等のブロックには、下方に向かって径が多段に拡大する段付きの穴439が形成されており、かかる穴439の内部にはセラミックス製の円筒体436が下方から装着されている。従って、本形態では、円筒体436の内部によってリフトピン挿通用穴部433が構成され、円筒体436の上端面によって環状のピン受け部435が構成される。なお、穴439内部には、円筒体436に対して下方で隣接する位置に止め輪437が装着されている。
ここで、円筒体436の上端面からなる環状のピン受け部435は平坦面になっているのに対して、リフトピン440において頭部443の下面444には、リフトピン440がサセプタ430に対して下降した際のピン受け部435と頭部443との接触面積をピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭くする凹部446が形成されている。より具体的には、頭部443の下面444には、軸部441の周りを囲む環状凹部446aが1条形成されており、環状凹部446aは軸部441と同心状である。かかる構成の凹部446(環状凹部446a)によれば、リフトピン440がサセプタ430に対して下降した際、頭部443において環状のピン受け部435と接触するのは、頭部443の下面444において環状凹部446aを挟む内周側環状部分および外周側環状部分のみであり、環状凹部446aに相当する部分は、ピン受け部435と接しないことになる。
(基板10sの搬出入動作)
本形態の基板処理装置400において、基板10sの表面にCVD法により成膜を行うには、まず、基板処理室410の内部に基板10sを搬入する。それには、図1(a)および図3(b)に示すように、昇降装置460によって駆動板465を上昇させると、リフトピン440が押し上げられ、頭部443は、サセプタ430の上面(基板載置面431)より上方に突出する。この状態で、ロボットハンド(図示せず)等によって、リフトピン440の頭部443の上面に基板10sを載置する。
次に、図1(b)および図3(c)に示すように、昇降装置460によって駆動板465を下降させると、リフトピン440が下降する。そして、リフトピン440の頭部443をサセプタ430のピン受け部435で受けた状態となった後、駆動板465がリフトピン440の下端部よりさらに下方まで下降すると、リフトピン440は、頭部443がピン受け部435に引っ掛かった状態で垂れ下がる。この状態で、リフトピン440の頭部443は、サセプタ430の上面(基板載置面431)より下方に位置する。このため、基板10sは、サセプタ430の基板載置面431に載置された状態となる。
その間に、排出口413から基板処理室410の内部を真空引きし、基板処理室410の内部を減圧状態とする。また、ガス導入口411から基板処理室410の内部に原料ガスを導入しながら、上電極470とサセプタ430側の下電極(図示せず)との間にプラズマを発生させ、基板10sに成膜を行う。
このようにして成膜を行った後、昇降装置460によってリフトピン440を上昇させ、サセプタ430の基板載置面431から基板10sを持ち上げた後、ロボットハンド(図示せず)等によって、リフトピン440の頭部443の上面から基板10sを浮かせ、しかる後に、基板10sを基板処理室410から搬出する。以降、同様な動作を繰り返し行って、基板10sを順次処理する。
(基板処理室410のクリーニング動作)
本形態の基板処理装置400において成膜処理を行うと、壁部420の内面やサセプタ430に、シリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等の膜が堆積し、かかる膜が壁部420等から脱落すると、基板10sに異物が付着することになる。そこで、本形態では、図1(c)および図3(c)に示すように、基板10sが無い状態で、昇降装置460によってリフトピン440を下降させ、リフトピン440の頭部443をサセプタ430のピン受け部435で受けた状態とする。この状態で、リフトピン440の頭部443とサセプタ430のピン受け部435との接触圧は、リフトピン440の自重と、頭部443とピン受け部435との接触面積とによって規定される。
この状態で、ガス導入口411から基板処理室410の内部にクリーニング用ガスを導入しながら、上電極470とサセプタ430側の下電極(図示せず)との間にプラズマを発生させる。本形態では、クリーニング用ガスとして、三フッ化窒素(NF3)等の含フッ素ガス単体、あるいはフッ素ガスと他のガスとの混合ガスを基板処理室410の内部に供給し、フッ素ラジカルを発生させる。その間、排出口413から基板処理室410の内部を真空引きする。その結果、壁部420の内面やサセプタ430に堆積していた膜がフッ素ラジカルによって分解、エッチングされ、壁部420の内面やサセプタ430から除去されるとともに、基板処理室410から排出される。それ故、基板処理室410の内部をクリーニングすることができる。
かかるクリーニングを行う際、基板10sが無いため、サセプタ430の上面でリフトピン挿通用穴部433の上部開口は露出しているが、リフトピン440は下降した状態にあって、頭部443の下面444は、リフトピン挿通用穴部433の内部のピン受け部435と全周において接している。このため、リフトピン挿通用穴部433は、リフトピン440の頭部443によって塞がれた状態にある。従って、基板処理室410のクリーニングのために発生させたフッ素ラジカルは、リフトピン挿通用穴部433の内部に侵入しない。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の基板処理装置400および基板処理室410のクリーニング方法では、基板10sが無い状態でリフトピン440を下降させ、リフトピン挿通用穴部433をリフトピン440の頭部443によって塞いだ状態で、基板処理室410の内部にフッ素ラジカルを発生させる。この状態で、リフトピン挿通用穴部433のピン受け部435と頭部443とが全周で接して、リフトピン挿通用穴部433と頭部443との間のシールが行われているため、フッ素ラジカルは、リフトピン挿通用穴部433の内部に侵入しない。
また、ピン受け部435は平坦面になっているのに対して、リフトピン440の頭部443の下面444には凹部446(環状凹部446a)が形成されているため、ピン受け部435と頭部443とは径方向の一部で接している。このため、ピン受け部435と頭部443との接触面積は、ピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭い。従って、環状のピン受け部435と頭部443の下面444との接触圧が高いので、頭部と環状のピン受け部との間に隙間が発生しにくい。また、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が狭いため、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に異物が挟まるという事態が発生しにくい。従って、ピン受け部435と頭部443との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433内に侵入して、リフトピン440の軸部441の外周面やリフトピン挿通用穴部433の内周面を腐食させるという事態が発生しにくいので、リフトピン440とリフトピン挿通用穴部433との間の摺動抵抗が著しく増大するという事態が発生しない。それ故、リフトピン440は、リフトピン挿通用穴部433の内部でスムーズに移動することになる。
また、本形態では、環状のピン受け部435およびリフトピン440の頭部443の下面444のうち、頭部443の下面444の側に凹部446が形成されている。このため、リフトピン440という比較的簡素な部品の構造を変えるだけでよいので、改良に多大な手間が発生せず、著しいコスト増も発生しない。
さらに、凹部446は、ピン受け部435に沿って延在する環状凹部446aであるため、ピン受け部435と頭部443の下面444とは、周方向の全体にわたって均等な接触圧をもって接する。従って、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に隙間が発生しにくいという利点もある。
[実施の形態1の変形例1]
図4は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る基板処理装置400の要部(リフトピン440周辺)の構造を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)は、リフトピン440の底面図、リフトピン440が上昇した状態の断面、およびリフトピン440が下降した状態の断面図である。なお、図4(a)において、頭部の下面に形成された凹部についてはグレーの領域として示してある。また、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図4に示す基板処理装置400においても、実施の形態1と同様、基板処理室410の内部をクリーニングする際には、図4(c)に示すように、基板10sが無い状態で、昇降装置460によってリフトピン440を下降させ、リフトピン440の頭部443をサセプタ430のピン受け部435で受けた状態とする。そして、基板処理室410の内部にクリーニング用ガスを導入しながら、基板処理室410の内部にプラズマを発生させ、フッ素ラジカルを発生させる。かかるクリーニングを行う際、頭部443の下面444は、リフトピン挿通用穴部433の内部のピン受け部435と全周において接しているため、リフトピン挿通用穴部433は、リフトピン440の頭部443によって塞がれた状態にある。
本形態では、ピン受け部435は平坦面になっているのに対して、リフトピン440の頭部443の下面444には、ピン受け部435と頭部443との接触面積をピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭くする凹部446が形成されている。
より具体的には、図4(a)、(b)、(c)に示すように、凹部446は、リフトピン440の頭部443の下面444において、軸部441を中心とする外周側の第1環状凹部446bと、第1環状凹部446bと同心円状に形成された内周側の第2環状凹部446cとからなる。このため、ピン受け部435と頭部443との接触面積は、ピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭い。従って、環状のピン受け部435と頭部443の下面444との接触圧が高いので、頭部443とピン受け部435との間に隙間が発生しにくい。また、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が狭いため、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に異物が挟まるという事態が発生しにくい。従って、ピン受け部435と頭部443との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433内に侵入して、リフトピン440の軸部441の外周面やリフトピン挿通用穴部433の内周面を腐食させるという事態が発生しにくい等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態1の変形例2]
上記実施の形態1では、凹部446(第1環状凹部446bおよび第2環状凹部446c)をリフトピン440の頭部443の下面444に形成したが、頭部443の下面444を平坦面とする一方、ピン受け部435の側に凹部446を形成してもよい。また、頭部443の下面444およびピン受け部435の双方に凹部446を形成してもよい。
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の形態2に係る基板処理装置400の要部(リフトピン440周辺)の構造を示す説明図であり、図5(a)、(b)、(c)は、リフトピン440の底面図、リフトピン440が上昇した状態の断面、およびリフトピン440が下降した状態の断面図である。なお、図5(a)において、頭部の下面に形成された凹部についてはグレーの領域として示してある。また、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図5に示す基板処理装置400においても、実施の形態1と同様、基板処理室410の内部をクリーニングする際には、図5(c)に示すように、基板10sが無い状態で、昇降装置460によってリフトピン440を下降させ、リフトピン440の頭部443をサセプタ430のピン受け部435で受けた状態とする。そして、基板処理室410の内部にクリーニング用ガスを導入しながら、基板処理室410の内部にプラズマを発生させ、フッ素ラジカルを発生させる。かかるクリーニングを行う際、頭部443の下面444は、リフトピン挿通用穴部433の内部のピン受け部435と全周において接しているため、リフトピン挿通用穴部433は、リフトピン440の頭部443によって塞がれた状態にある。
本形態では、ピン受け部435は平坦面になっているのに対して、頭部443の下面444には、ピン受け部435と頭部443との接触面積をピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭くする凹部446が形成されている。
より具体的には、図5(a)、(b)、(c)に示すように、凹部446は、頭部443の下面444において、途切れ部分446fをもって軸部441を中心にして周方向に配置された複数の円弧状の第1凹部446dと、第1凹部446dより内周側で、途切れ部分446gをもって軸部441を中心にして周方向に配置された複数の円弧状の第2凹部446eとからなる。ここで、第1凹部446dは、第2凹部446eの途切れ部分446gに外周側で重なるように形成され、第2凹部446eは、第1凹部446dの途切れ部分446fに内周側で重なるように形成されている。また、第1凹部446dの端部と第2凹部446e端部とは繋がっている。
このように本形態では、頭部443の下面444に第1凹部446dおよび第2凹部446eが形成されているので、ピン受け部435と頭部443との接触面積は、ピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭い。従って、環状のピン受け部435と頭部443の下面444との接触圧が高いので、頭部443とピン受け部435との間に隙間が発生しにくい。また、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が狭いため、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に異物が挟まるという事態が発生しにくい。従って、ピン受け部435と頭部443との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433内に侵入して、リフトピン440の軸部441の外周面やリフトピン挿通用穴部433の内周面を腐食させるという事態が発生しにくい等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
なお、本形態では、第1凹部446dの端部と第2凹部446eの端部とが繋がっている構成であったが、第1凹部446dの端部と第2凹部446e端部とが離間している構成であってもよい。
[実施の形態2の変形例]
上記実施の形態2では、凹部446(第1凹部446dおよび第2凹部446e)をリフトピン440の頭部443の下面444に形成したが、頭部443の下面444を平坦面とする一方、ピン受け部435の側に凹部446を形成してもよい。また、頭部443の下面444およびピン受け部435の双方に凹部446を形成してもよい。
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施の形態3に係る基板処理装置400の要部(リフトピン440周辺)の構造を示す説明図であり、図6(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、リフトピン440の底面図、円筒体436の平面図、リフトピン440が上昇した状態の断面、リフトピン440が下降した状態の断面図、および円錐面がリフトピンの軸線と成す角度を示す説明図である。なお、図6(a)において、頭部の下面に形成された凹部についてはグレーの領域として示してある。また、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図6に示す基板処理装置400においても、実施の形態1と同様、基板処理室410の内部をクリーニングする際には、図6(d)に示すように、基板10sが無い状態で、昇降装置460によってリフトピン440を下降させ、リフトピン440の頭部443をサセプタ430のピン受け部435で受けた状態とする。そして、基板処理室410の内部にクリーニング用ガスを導入しながら、基板処理室410の内部にプラズマを発生させ、フッ素ラジカルを発生させる。かかるクリーニングを行う際、頭部443の下面444は、リフトピン挿通用穴部433の内部のピン受け部435と全周において接しているため、リフトピン挿通用穴部433は、リフトピン440の頭部443によって塞がれた状態にある。
ここで、ピン受け部435および頭部443の下面444のうちの少なくとも一方には、ピン受け部435と頭部443との接触面積をピン受け部435と頭部443との対向面積よりも狭くする凹部が形成されている。
より具体的には、図6(b)、(c)、(d)、(e)に示すように、ピン受け部435には、径方向外側に比して径方向内側で深く凹んだ凹部434が形成されており、ピン受け部435は径方向内側に斜面を向けた円錐面435aになっている。また、図6(a)、(c)、(d)、(e)に示すように、頭部443の下面444には、径方向外側に比して径方向内側で浅く凹んだ凹部446jが形成されており、頭部443の下面444は径方向外側に斜面を向けた円錐面444aになっている。
また、図6(e)に示すように、ピン受け部435を構成する円錐面435aがリフトピン440の軸線Lに成す角度Θ1と、頭部443の下面444を構成する円錐面444aがリフトピン440の軸線Lに成す角度Θ2とは相違している。しかも、角度Θ1は、角度Θ2よりも小さい。このため、頭部443の下面444とピン受け部435とが全周において接した状態で、頭部443の角部分449がピン受け部435に線接触状態にあり、頭部443とピン受け部435とが接する面積は、頭部443の下面444とピン受け部435とが対向する面積に比してかなり狭い。従って、本形態によれば、環状のピン受け部435と頭部443の下面444との接触圧が高いので、頭部443とピン受け部435との間に隙間が発生しにくい。また、ピン受け部435と頭部443の下面444との接触面積が狭いため、ピン受け部435と頭部443の下面444との間に異物が挟まるという事態が発生しにくい。従って、ピン受け部435と頭部443との間の隙間からフッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433内に侵入して、リフトピン440の軸部441の外周面やリフトピン挿通用穴部433の内周面を腐食させるという事態が発生しにくい等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態3の変形例]
上記実施の形態3では、環状のピン受け部435およびリフトピン440の頭部443の下面444の双方に凹部434、446jを設けて、環状のピン受け部435および頭部443の下面444の双方に円錐面435a、444aを設けた。但し、環状のピン受け部435および頭部443の下面444のうちの一方のみ凹部を設けて円錐面とし、ピン受け部435を構成する円錐面435aがリフトピン440の軸線Lに成す角度Θ1と、頭部443の下面444を構成する円錐面444aがリフトピン440の軸線Lに成す角度Θ2とを相違させればよい。かかる構成でも、頭部443の下面444とピン受け部435とが全周において接した状態で、頭部443の角部分449とピン受け部435とを線接触状態とすることができるので、頭部443の角部分449とピン受け部435とを接触面積を狭くすることができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、リフトピン440の頭部443の下面444およびピン受け部435の少なくとも一方に凹部を設けた構成であるが、さらにリフトピン440の頭部443の下面444およびピン受け部435の一方側に設けた凹部の内側に他方側に設けた凸部が入り込んでラビリンスシールを構成してもよい。かかる構成によれば、リフトピン440の頭部443の下面444とピン受け部435との間に隙間が発生した場合でも、フッ素ラジカルがリフトピン挿通用穴部433に侵入しにくいという利点がある。
上記実施の形態では、リフトピン440の頭部443がピン受け部435にリフトピン440の自重で接触する構成であったが、リフトピン440が駆動板465に連結されていて、昇降装置460の駆動力でリフトピン440の頭部443がピン受け部435に押圧される構成の基板処理装置に本発明を適用してもよい。また、上記実施の形態では、サセプタ430が固定でリフトピン440が上下動する基板処理装置400を説明したが、リフトピン440が固定でサセプタ430が上下動する基板処理装置や、リフトピン440およびサセプタ430が上下動する基板処理装置に本発明を適用してもよい。
[電気光学装置の説明]
上記実施の形態に係る基板処理装置400の製造方法において利用される電気光学装置の代表例として液晶装置を説明する。以下に説明する液晶装置において、第1基板10および第2基板20のうちの少なくとも一方が上記実施の形態における「基板10s」に相当する。
(液晶装置の構成)
図7は、本発明が適用される液晶装置に用いた液晶パネルの説明図であり、図7(a)、(b)は各々、液晶パネルを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。図7(a)、(b)に示す液晶装置100は、TN(Twisted Nematic)モードやVA(Vertical Alignment)モードの液晶パネル100pを備えている。液晶パネル100pでは、第1基板10(素子基板/液晶装置用基板)と第2基板20(対向基板/液晶装置用基板)とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。第1基板10と第2基板20との間のうち、シール材107で囲まれた領域内には液晶層50が保持されている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバーあるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。液晶パネル100pにおいて、第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、液晶パネル100pの略中央には、画像の表示に直接寄与する画素領域10a(画像生成領域)が四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、シール材107の内周縁と画素領域10aの外周縁との間には、略四角形の周辺領域10bが額縁状に設けられている。
第1基板10の一方側の基板面において、画素領域10aの外側では、第1基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。
また、第1基板10の一方側の基板面において、画素領域10aには、画素トランジスター(図示せず)や画素電極9aがマトリクス状に形成されており、かかる画素電極9aの上層側には配向膜16が形成されている。配向膜16は、ポリイミド等の樹脂膜、あるいはシリコン酸化膜等の斜方蒸着膜からなる。
また、第1基板10の一方側の基板面において、周辺領域10bには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。ダミー画素電極9bについては、ダミーの画素トランジスターと電気的に接続された構成、ダミーの画素トランジスターが設けられずに配線に直接、電気的に接続された構成、あるいは電位が印加されていないフロート状態にある構成が採用される。かかるダミー画素電極9bは、画素領域10aと周辺領域10bとの高さ位置を圧縮し、配向膜16が形成される面を平坦面にするのに寄与する。また、ダミー画素電極9bを所定の電位に設定すれば、画素領域10aの外周側端部での液晶分子の配向の乱れを防止することができる。
第2基板20において第1基板10と対向する一方の基板面には共通電極21が形成されており、共通電極21の上層には配向膜26が形成されている。配向膜16は、ポリイミド等の樹脂膜、あるいはシリコン酸化膜等の斜方蒸着膜からなる。
共通電極21は、第2基板20の略全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素に跨って形成されている。また、第2基板20において第1基板10と対向する一方の基板面には、共通電極21の下層側に遮光層108が形成されている。本形態において、遮光層108は、画素領域10aの外周縁に沿って延在する額縁状に形成されている。遮光層108は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた領域と重なる領域等にも形成されることがある。
このように構成した液晶パネル100pにおいて、第1基板10には、シール材107より外側において第2基板20の角部分と重なる領域に、第1基板10と第2基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通用電極109が形成されており、かかる基板間導通用電極109は、共通電位線(図示せず)に電気的に接続している。また、基板間導通用電極109と重なる位置には、いわゆる銀点等の基板間導通材109aが配置されており、第1基板10の共通電位線と第2基板20の共通電極21とは、基板間導通材109aを介して電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位が印加されている。
かかる構成の液晶装置100において、第1基板10の基板本体10w、第2基板20の基板本体20w、画素電極9aおよび共通電極21を透光性材料により形成すると、透過型の液晶装置を構成することができる。これに対して、画素電極9aおよび共通電極21の一方を透光性導電膜により形成し、他方を反射性導電膜により形成すると、反射型の液晶装置を構成することができる。液晶装置100が反射型である場合、第1基板10および第2基板20のうち、一方側の基板から入射した光が他方側の基板で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。液晶装置100が透過型である場合、第1基板10および第2基板20のうち、一方側の基板から入射した光が他方側の基板を透過して出射される間に変調されて画像を表示する。
液晶装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、第2基板20には、カラーフィルター(図示せず)や保護膜が形成される。また、液晶装置100では、使用する液晶層50の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が液晶パネル100pに対して所定の向きに配置される。さらに、液晶装置100は、投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
(液晶装置の製造方法)
図8は、本発明が適用される液晶装置100の製造工程を示す説明図である。図7に示す液晶装置100を製造するには、図8に示すように、第1基板10に対して画素電極9a等の形成工程S1を行った後、印刷法やスピンコート等により配向膜16を形成する配向膜形成工程S2を行う。次に、配向膜16がポリイミド膜である場合、第1基板10の配向膜16に対するラビング工程S3を行った後、シール材107を形成するシール印刷工程S4を行う。一方、第2基板20に対しては、共通電極21等の形成工程S11を行った後、印刷法やスピンコート等により配向膜26を形成する配向膜形成工程S12を行う。次に、配向膜26がポリイミド膜である場合、第2基板20の配向膜26に対するラビング工程S13を行う。
次に、重ね合わせ工程S21においては、シール材107を間に挟んで第1基板10と第2基板20とを重ね合わせた後、シール硬化工程S22においてシール材107を硬化させる。次に、液晶封入工程S23では、シール材107の途切れ部分からシール材107の内側に液晶を注入した後、途切れ部分を封止材105で封止する。
なお、第1基板10にシール材107を形成した後、シール材107の内側に液晶を滴下し、その後、シール材107を間に挟んで第1基板10と第2基板20とを重ね合わせた後、シール材107を硬化させることもある。かかる方法の場合、シール材107に対しては、途切れ部分や封止材105を設ける必要がない。
かかる方法により、液晶装置100を製造する場合、第1基板10および第2基板20の一方あるいは双方に大型基板を用い、大型のパネル構造体を形成した後、単品サイズの液晶パネル100pに切断することもある。
かかる液晶装置100の製造方法において、第1基板10に対して画素トランジスターや画素電極9a等の形成工程S1、あるいは第2基板20に対して共通電極21等の形成工程S11において、CVD法により成膜する際、上記実施の形態1〜3で説明した基板処理装置400が使用される。
なお、上記実施の形態1〜3で説明した基板処理装置400については、液晶装置100以外にも、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出を用いた装置(Field Emission Display)、DLP(Digital Light Processing)等の電気光学装置の製造に用いることができる。さらには、上記実施の形態1〜3で説明した基板処理装置400については、電気光学装置以外の半導体装置の製造に用いることができる。
10・・第1基板、10s・・基板、20・・第2基板、100・・液晶装置、400・・基板処理装置、410・・基板処理室、430・・サセプタ、431・・基板載置面、433・・リフトピン挿通用穴部、434、446、446j・・凹部、435・・ピン受け部、435a、444a・・円錐面、440・・リフトピン、441・・軸部、443・・頭部、444・・下面、446a・・環状凹部(凹部)、446b・・第1環状凹部(凹部)、446c・・第2環状凹部(凹部)、446d・・第1凹部(凹部)、446e・・第2凹部(凹部)、446f、446g・・途切れ部分、460・・昇降装置、L・・リフトピンの軸線

Claims (9)

  1. 上面に基板載置面をもって基板処理室内に配置されたサセプタと、
    該サセプタを上下方向に貫通するリフトピン挿通用穴部と、
    該リフトピン挿通用穴部に挿通された軸部、および該軸部の上端部で拡径して上面で前記基板を支持する頭部を備えたリフトピンと、
    前記リフトピンと前記サセプタとを相対的に上下動させる昇降装置と
    前記リフトピン挿通用穴部の上端部で拡径し、前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際に前記頭部の下面に全周で当接する環状のピン受け部と、
    該ピン受け部および前記頭部の下面のうちの少なくとも一方側で凹んで前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際の前記ピン受け部と前記頭部との接触面積を前記ピン受け部と前記頭部との対向面積よりも狭くする凹部と、を有していることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記凹部は、前記頭部の下面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記凹部は、前記ピン受け部に沿って延在する環状凹部であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記環状凹部は、同心円状に複数条形成されていることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記凹部は、周方向において途切れた複数の第1凹部と、該第1凹部より内周側位置で当該第1凹部の途切れ部分に重なる角度位置に形成されて周方向において途切れた第2凹部と、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  6. 前記凹部は、前記ピン受け部が前記リフトピンの軸線方向と成す角度と、前記頭部の下面が前記リフトピンの軸線方向と成す角度とを相違させて、前記リフトピンが前記サセプタに対して下降した際に前記頭部の下面と前記ピン受け部とを周方向で連続する線接触状態とする円錐面を構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  7. 前記基板処理室は化学気相成膜室であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の基板処理装置。
  8. 請求項7に記載の基板処理装置における前記基板処理室のクリーニング方法であって、
    前記基板載置面上に前記基板がなく、かつ、前記リフトピンを前記サセプタに対して下降させた状態で、前記基板処理室内にフッ素ラジカルを発生させることを特徴とする基板処理室のクリーニング方法。
  9. 請求項7に記載の基板処理装置を利用した電気光学装置の製造方法であって、
    前記基板処理室内で前記基板上に対して成膜を行う成膜工程を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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