JP2012081142A - 歩行補助装置 - Google Patents

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惠美 安井
Katsuaki Yasui
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Abstract

【課題】履き心地、耐久性に優れ、エネルギー効率も良好な歩行補助装置を得ることを目的とする。
【解決手段】装着者の体重を支える補助脚の先端を足装着部の動きに追従する様に接続し、足装着部の立脚時に接地する部分と補助脚先端との、補助脚の伸縮方向の相対変位に基づいて補助脚の伸縮力を制御する様にして制御の元となるセンサを足装着部から外に出し、足装着部を柔軟で快適なものにするとともに、立脚期には補助脚の伸縮をロックすることにより、エネルギー効率を良くした。
【選択図】図1

Description

本発明は、脚力の弱い人や障害者の歩行や階段の昇降を補助するための、装着型の歩行補助装置に関するものである。
従来の歩行補助装置としては、例えば特開2007−616号公報や特開2007−20672号公報に記載されたものがある。これらの発明によると、両脚の足装着部にそれぞれ踏力センサを備え、それぞれの補助脚に、アクチュエータによってそれぞれの踏力センサにより検出された踏力に応じた補助力を与えることにより、違和感無く装着者の脚力の不足を補うことが出来る。
特開2007−616号公報 特開2007−20672号公報
上記特許文献1の発明では、それぞれの足装着部に設けられた踏力センサの出力によってそれぞれの脚に与える補助力の大きさを決定しているが、人間の足の裏や靴底は柔らかいため、足の裏で直に踏力センサを踏む様にすると、足の裏や靴底のセンサ装着部がへこんでしまい、正確に踏力を計測することが難しく、補助力の大きさが不安定になりやすいと言う課題が有った。また、歩行動作によって靴底のセンサ装着部が繰り返し撓むと、取付部やセンサ自体に永久変形が残ることが有り、耐久的な信頼性に課題が有った。
特許文献2の発明ではしっかりとした2枚の靴底板で踏力センサを挟む構造になっているため、踏力は安定して計測でき、耐久的な信頼性も高い。しかし、足裏が踏む部分に柔軟性が無いため、歩行動作に伴う足の変形に靴底板が追従せず、履き心地が悪いばかりでなく、歩行動作もスムーズに出来ないと言う課題が有った。また、両特許文献とも、補助脚を伸縮させるためのアクチュエータは、装着者が装置に体重を預けている間中力を出し続ける必要が有るため、エネルギーの消費量が大きいと言う課題が有った。
本発明は、履き心地、耐久性に優れ、エネルギー効率も良好な歩行補助装置を得ることを目的とする。
本発明による歩行補助装置は、装着者の体重を支える補助脚の先端を足装着部の動きに追従する様に接続し、足装着部の立脚時に接地する部分と補助脚先端との、補助脚の伸縮方向の相対変位に基づいて補助脚の伸縮力を制御する様にしたことを最も大きな特徴とする。
本発明の歩行補助装置は、履き心地、耐久性に優れ、エネルギー効率も良好な歩行補助装置を得ることが出来るという利点がある。
図1は歩行補助装置を示す一部断面側面図である。(実施例1) 図2は歩行補助装置を示す一部断面側面図である。(実施例2) 図3は歩行補助装置を示す側面図である。(実施例3)
簡単な構造で履き心地、耐久性に優れ、エネルギー効率も良好な歩行補助装置を実現した。
図1は、本発明の実施例1を示す一部断面側面図である。図において、1は歩行補助装置の装着者、10は装着者の体重を支持するサドル状の体重支持部、20は、体重支持部10にそれぞれ前後左右に揺動可能に接続された伸縮可能な左右の補助脚であり、補助脚以下は左右に同じ機能のものが対称的に配置されている。
21は補助脚先端の石突き部であり、右脚側の石突き部のみ断面で示してある。石突き部21は補助脚20の本体部分とボールジョイント22により2次元的に揺動可能且つ回動可能に接続されており、ボールジョイント22は、ゴムカバー23で保護されている。
50は柔軟なスリッパ状の足装着部であり、留め具等の手による特段の操作無しに脱着可能になっており、足の挿入有無を検出するセンサが備えられている。41は足装着部50と補助脚20を接続するためのアームであり、一端が補助脚先端の石突き部21に固定されており、他の1端が足装着部50のつま先部分に備えられたジョイント42に固定されている。ジョイント42は、アーム41と足装着部50のつま先部分を、足装着部の左右方向を軸として揺動可能に接続する。
なお、本明細書において、つま先部分とは装着者の足平の母趾球から小趾球にかけた中足趾節関節領域とそれより前側の、立脚期後半の推進期に体重を支える部分を指す。また、足装着部のつま先部分の底面を延長した面とアームのなす角度をアーム角度θcとし、補助脚先端の石突き部の底面が足装着部のつま先部分の底面を延長した面と重なる場合のθcを0度、それより下に飛び出す場合のθcを正と定義する。
ジョイント42には、角度θcを拡げる方向の力を発生するねじりばねと、アーム角度θcの動きをー5度程度から10度程度までに制限するためのストッパが備えられている。外部からの力が作用しない状態では、アーム角度θcはねじりばねの力によりストッパ位置の10度まで開ききった状態になっている。
61は、足装着部50のつま先部分に固定されたアーム角度センサである。アーム角度センサ61からはワイヤーが引き出されており、ワイヤーの先端はアーム41に接続されているので、ワイヤーの伸びを計測することにより、アーム角度θcを計測することが出来、ひいては足装着部のつま先部分の底面を延長した面と補助脚先端との、補助脚の伸縮方向の相対変位を知ることが出来る。
30は左右の補助脚の伸縮力を制御する補助脚伸縮制御装置、31はその機構部であり、補助脚の伸縮を制動したり開放したりする力を発生する機能を備える。32は機構部31から補助脚20に力を伝達する経路に設けられた弾性部材であり、補助脚着床の衝撃を吸収するとともに、歩行エネルギーを蓄積する機能を有する。33は機構部31の動きを制御する制御部である。制御部33は、アーム角度センサ61からの信号を受け、遊脚状態からθcが2度以上狭められたことを検出した場合には立脚期制御に入り、機構部31に制動をかける。また、機構部に制動がかけられた立脚期制御状態からθcがわずかに開くと遊脚期制御に入り、補助脚20を伸縮自在にする様に構成されている。
次に動作を説明する。装着者が直立している場合は、石突き部21は床面と接触しており、θcは0度に保たれている。初期状態では制御部33は、立脚期制御状態であり、左右両方の補助脚20が伸縮しない様に機構部31に制動をかけている。このため、装着者は歩行補助装置の体重支持部10に体重の大部分を預け、自らの脚力を休めておくことが出来る。
装着者が歩行を始めるために片足を持ち上げると、その足の側の足装着部50は装着者の足の動きに従って持ち上げられるが、ジョイント44に設けられたねじりばねの働きでθcが拡がり、石突き部は接地状態を維持する。アーム角度センサ61によってこのθcの拡がりを検知すると、制御部31の働きで補助脚20は伸縮自在になる。補助脚20は、元々体重支持部10と前後左右には自由に揺動出来る様に接続されているので、この状態では装着者のいかなる脚の動きにも抵抗無く追従出来る様になる。
遊脚期間中は、図1の右足の状態の様に、ジョイント42に設けられたねじりばねとストッパの働きでθcは10度に保たれているおり、遊脚期の終わりでは、装着者の足に体重がかかる立脚状態になる前に石突き部21が接地し、θcを狭める。θcが2度以上狭まると、制御部33の働きで機構部31の動きはロックされるが、補助脚20には装着者の体重がかかり始めるので、θcは0度にまで狭められる。さらに立脚期の中期までは補助脚に加わる力は増え続けるので、補助脚20は弾性部材32を変形させながら縮み、弾性部材32には弾性エネルギーが蓄えられる。
立脚期後半には、図1の左足の状態の様に踵が接地状態から離地し、上昇し始めるが、装着者のつま先部分は全面が接地を維持しており、θcは0度を保っているため、機構部31のロック状態は続いている。このとき、補助脚20は弾性部材32に蓄えられた弾性エネルギーを開放しながら伸びようとする力を発揮する。この力は、装着者の体重を支えるとともに、補助脚が前方に傾斜しているために装着者の体を前に押し出す分力も持っている。このため、装着者自身は小さな労力で歩行することが出来る。
その後、装着者がその足から体重を抜き、つま先部分の後端が離地するとθcが拡がるが、抜重後は速やかに補助脚を伸縮自在にしないと危険なので、θcが僅かに拡がったことが検出されると遊脚期制御に入り、補助脚20は伸縮自在の状態に戻る。
場合によると、遊脚期の終わりに、足を着地させかけ、補助脚20の伸縮がロックされた時点から急に足を引き上げる必要に迫られることも考えられる。この場合も、θcの絶対値によらず、θcが拡がる方向に変化したことが検出されると直ちに遊脚期制御に入り、補助脚20は伸縮自在の状態に戻り、引き上げ動作の支障にはならないようになっている。
また、装着者が足を持ち上げようとしたときに、故障等によって万が一にも補助脚20の伸縮のロック状態が解除されない事態が発生すると転倒に至る可能性が高く、大変危険である。このため、足装着部はスリッパ状の、留め具を外す等の手による特段の操作無しに足を抜ける構造になっており、この様な場合には足装着部から足を抜き、必要な場所に足を踏み換えることが可能である。
足装着部は足の挿入有無を検出する手段を備えており、足が抜かれたことを検知すると非常用制御に切り替え、補助脚を伸縮自在の状態に戻す。これによって、補助脚が体勢立て直しの邪魔になることを防ぐ。
さらに、この様な事態に陥った場合、咄嗟に足装着部から足を抜くことが出来ない場合も考えられるので、足装着部のつま先部分の底面を延長した面とアームのなす角度θcをストッパ位置の10度を超えてさらに強く拡げようとした場合には、足装着部と補助脚の機械的な接続が切り離され、装着者の足を自由にする様になっている。
以上の様に、実施例1では、制動機構を作動させるため以外には全くエネルギーを使わないでおきながら、装着者の体重のほとんどを支えることが出来るので、非常にエネルギー効率の高い歩行補助が可能となる。
上記実施例は、脚力の弱い人のための歩行補助装置の例を示したが、骨折等で下肢をギブスで固定している人や、下肢に欠損が有る人の場合は、足装着部をギブスや義足に固定する様にしても良い。
また、上記実施例では足装着部50をスリッパ状にしたが、足平全体を覆う靴状や下駄状、或いは通常の靴の上に装着するためのオーバーシューズ状で有ったり、装着箇所がギブスや義足の場合には、金具やバンドや紐で有っても良い。
また、上記実施例では、アーム角度センサ61と制御部33で補助脚の伸縮に制動がかかる様に構成したが、アームと足装着部の相対角度θcの変化を機械的リンクで伝達してブレーキ機構を動かし、制動をかける様にしても良い。この構成にすると、モーター等の能動的な装置を全く使わずに歩行補助を行うことが可能となる。
また、上記実施例では足装着部の動きを検出する手段として、足装着部とアームの間に張られたワイヤーの伸びを検出するセンサを用いたが、光学式センサや磁気式センサ等、足装着部のつま先部分の底面と補助脚先端の、補助脚の伸縮方向の相対変位を検出できる手段であればどんな手段を用いても良い。
また、上記実施例ではスライド動作によって伸縮する補助脚を用いたが、屈曲動作によって伸縮させても良い。
図2は、本発明の実施例2を示す一部断面側面図である。図において、同一符合は実施例1と同様な機能を持つ部分を指す。図において、31bは補助脚の伸縮力を制御する機構部であり、実施例1と異なり、能動的に補助脚を伸縮させる力を発生する機能を備える。62は、足装着部50のつま先部分に固定された足装着部角度センサである。足装着部角度センサ62からはワイヤーが引き出されており、ワイヤーの先端は補助脚20の下部に接続されているので、ワイヤーの伸びを計測することにより、補助脚と足装着部の底面のなす角度θfを計測することが出来る。
遊脚期には、制御部33bは、アーム角度センサ61の出力をフィードバック制御することにより、補助脚を装着者の脚の動きに追従する様に伸縮させ、θcを常に制御目標値θtに近づく様に制御している。しかしこの収縮力は、石突き部が接地し、装着者の体重がかかると潰れてしまう程度の強さに調整されており、体重がかかることによりθcが2度以上狭められると立脚期の制御に入り、実施例1と同様に機構部31の動きをロックさせてフィードバック制御を停止する様に構成されている。
立脚期の終わりには、θcの制御目標値θtは0にセットされ、再び足を引き上げることにより遊脚期制御に入るとゆっくりと拡大し、最終的にθtは8度程度の一定値に落ち着く様になっている。
装着者が直立している場合は、実施例1と同様に石突き部21は床面と接触しており、θcは0度に保たれている。初期状態では制御部33は、補助脚20が伸縮しない様に制動をかけており、装着者は、歩行補助装置の体重支持部10に体重の大部分を預けておくことが出来る。
装着者が歩行を始めるために、片足を持ち上げると、θcが拡がり始めるが、アーム角度センサ61がθcが拡がり始めたことを検出すると、制御部33は遊脚期制御に入り、フィードバック制御を始める。このとき、θcの目標値θtは、0からゆっくり大きくなる様にしてあり、装着者が足を持ち上げる早さを追い越してθcが急拡大し、石突き部が再び着地して歩行を妨げることの無いようになっている。
その後、θtは8度程度に落ち着き、制御部は、足の動きに追従して常にθcを8度に保ち続ける様に補助脚20の伸縮をフィードバック制御する。この状態において、ジョイント42は、ねじりばねによってθcを拡げる方向の力を発生させており、補助脚20はこのねじりばねの力に抗してθcを8度に保つために収縮しようとするので、結果として装着者の足平を持ち上げる力を発揮することになる。実施例1ではこの制御が無かったために、装着者は自分自身の脚の重さと補助脚20の重さおよび摩擦抵抗に抗しながら補助脚20を縮めるために自らの脚力を使う必要が有ったが、、実施例2では、上記の様に遊脚期の自分自身の脚や補助脚の重さも歩行補助装置が支えてくれるため、非常に軽い力で脚上げ動作を行うことが出来る。
遊脚期の終わりに石突き部21が接地してθcが2度以上狭められると、実施例1と同様に機構部31bの動きはロックされるが、補助脚20には装着者の体重がかかり始めるので、θcは0度にまで狭められる。さらに立脚期の中期までは補助脚に加わる力は増え続けるので、補助脚20は弾性部材32を変形させながら縮み、弾性部材32には弾性エネルギーが蓄えられる。
立脚期後半の推進期には、実施例1と同様に、補助脚20は弾性部材32に蓄えられた弾性エネルギーを開放しながら伸びようとする。足装着部角度センサの出力より、θfが90〜80度程度より小さくなったことを示す信号が発せられた場合、制御部33は歩行の段階が推進期にあることを知り、弾性部材32と平行して機構部31bにも補助脚20を伸長させる補助力を発生させる。この補助力が推進力になり、実施例1よりも楽に歩行することが可能になる。
特許文献1、2に示された従来例では、アクチュエータは終始体重を支える力を出し続ける必要があるが、この実施例では、能動的なアクチュエータは立脚期後半の短い時間だけしか働かないので、エネルギー効率の面で有利である。
しかし、装着者が足を持ち上げようとしたときに、故障等によって万が一にも補助脚20の伸縮のロック状態が解除されなかったり、補助脚の伸縮が遅れたりする事態が発生すると転倒に至る可能性があり、大変危険である。このため、アーム角度θcを10度を超えて拡げようとした場合には、非常用制御に切り替え、機構部と補助脚の力の伝達経路を切り離して補助脚の伸縮を自由とする様になっている。
平地を歩行する場合は以上の動作を繰り返せば良いが、階段を昇降する場合は制御モードを切り換える必要が有る。この制御モードの切り換えは、操作スイッチで行っても良いし、θcやθfの角度や特定の動作パターンにスイッチの機能を持たせても良い。
階段登りモードでは、装着者が遊脚を引き上げ、上の段に接地させるまでは平地歩行モード時と同様に働くが、引き上げた脚の上段への接地検出直後には、通常θfは90度を大きく超えており、そのまま伸縮をロックしたり伸張方向の補助力を発生させると、上の段への体重移動に支障が有るばかりでなく、装着者を階段から背後に突き落としかねないため、接地後も補助脚の制御を遊脚期制御の状態にしておく。
この後、装着者が体重を前方に移動し、θfが90〜60度程度の設定値より小さくなったことを検出すると、機構部に補助脚に伸張させる方向の力を発生させる。この状態では、歩行補助装置は装着者を前上方に押し上げる補助力を発生するので、装着者は後方に突き倒される心配をすることなく、安心して楽に階段を登ることが出来る。
場合によっては、上の段の支持脚に重心を移していた装着者が階段を上る動作を途中で中止し、下の段の脚に重心を戻す必要が生じることも考えられる。この場合、上段側の補助脚が伸長を続けると危険なので、この段階でθfが一定以上増加すると上段側の補助脚をゆっくりと短縮する様に制御する。
階段降りモードでは、立脚期に支持脚側の補助脚が装着者の体重を支えながら縮む必要が有る。そこで、接地した状態で補助脚に体重がかかると、補助脚は設定された制動力を効かせながらゆっくり縮む様に制御される。遊脚期の制御は平地歩行モードと同様である。この制御により、装着者は楽に階段を降りることが出来る。
階段登りモードや降りモード時に、装着者が遊脚側の足平を底屈や背屈させることによりθfを変化させることにより支持脚側の補助脚に働く制動力や伸長力をコントロール出来る様にしても良い。
図3は、本発明の実施例3を示す側面図である。図において、10aは脇の下を支持する体重支持部、10bは股間を支持する体重支持部であり、体重支持部10aの、補助脚接続部の前後から吊られた股間に回るスリングである。71はハンドル、72は操作レバー、73は操作スイッチである。
実施例3では、股間の他に脇の下やハンドルでも体重を支えることが出来るので、実施例1や実施例2よりも安定した歩行補助が可能である。また、操作レバーによってそれぞれの補助脚の制動力や伸長力を手動で制御したり、操作スイッチによって制御モードを変更したりすることが可能なので、歩行補助装置の柔軟なコントロールが可能になる。
また、機構部31bから補助脚20の力の作用点までの力の伝達経路の距離が長いために、伝達経路となるベルトやワイヤー等が自然に備える弾性変形量が大きく、弾性部材としての働きを持つ場合には、別途弾性部材を顕在させる必要は無い。
自力では移動することが困難な障害者や老齢者が、他人の介護や車椅子に頼ること無く自分の行きたい場所に移動する自由を提供する。能動的な動力を使わないタイプは安価かつ軽量に製造可能なので、松葉杖の代わりとして手軽に使用することが可能である。
1 装着者
10 体重支持部
20 補助脚
21 石突き部
22 ジョイント
23 ゴムカバー
30 補助脚伸縮制御装置
31 機構部
32 弾性部材
33 制御部
41 アーム
42 ジョイント
50 足装着部
61 アーム角度センサ
62 足装着部角度センサ

Claims (10)

  1. 脚力の弱い人や障害者の歩行や階段の昇降を補助するためのものであって、装着者が体重を預ける体重支持部と、体重支持部に前後左右に揺動可能に接続された伸縮可能な補助脚と、装着者の足平や義足、足部ギブス等を保持するための足装着部と、補助脚先端を足装着部の動きに追従する様に接続する手段と、足装着部と補助脚先端との、補助脚の伸縮方向の相対変位に基づいて補助脚の伸縮力を制御する手段を備えたことを特徴とする歩行補助装置。
  2. 一端が足装着部に揺動可能に接続され、他端が補助脚先端に接続されたアームを備え、足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面とアームのなす角度をθcとし、補助脚先端が足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面と重なる場合のθcを0度、それより下に飛び出す場合のθcを正と定義すると、遊脚期にはθcが正で補助脚先端が足装着部の立脚時に接地する部分より若干突き出た状態を維持し、立脚期には、装着者が足装着部に体重をかけることにより、θcが踏み込まれて0にまで狭まる様に構成され、遊脚状態にあった方の脚の足装着部に装着者が体重をかけることにより、θcが狭まると立脚期制御に移行し、立脚期制御の状態からθcが拡がると遊脚期制御に移行する補助脚伸縮制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩行補助装置。
  3. 立脚期の少なくとも一部の期間は補助脚の伸縮を制御する機構部の動きに制動をかけ、遊脚期には補助脚を伸縮自在にする補助脚伸縮制御装置を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩行補助装置。
  4. θcが拡がる方向に動作する時、θcが拡がる速度を一定速度以下に制限する手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩行補助装置。
  5. 足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面とアームのなす角度θcを拡げる方向に力を発生する弾性部材と、θcを計測する手段と、θcの大きさに基づいて、θcが定められた制御目標値に近づく様に補助脚の伸縮をフィードバック制御することのできる補助脚伸縮制御手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩行補助装置。
  6. 足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面とアームのなす角度θcが一定範囲を超えた場合には非常用制御に切り替える機能を備えたことを特徴とする請求項2に記載の歩行補助装置。
  7. 足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面とアームのなす角度θcを正常動作範囲を超えてさらに強く拡げようとした場合には足装着部と補助脚の機械的拘束力の有る接続が切り離されることを特徴とする請求項2に記載の歩行補助装置。
  8. 足装着部の立脚時に接地する部分の底面を延長した面と、補助脚の両端を結ぶ線、或いは補助脚の一部とのなす角度をθfと定義すると、θfを検出する手段と、θfに応じて補助脚の伸縮力を制御したり、θfが特定角度になったり特定パターンで変化したことを検出して制御モードを変更する補助脚伸縮制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩行補助装置。
  9. 階段登りモードでは、装着者が遊脚を引き上げ、上の段に接地させても遊脚期制御を継続させ、装着者が体重を前方に移動し、θfが設定値よりも小さくなったことを検出してから機構部に補助脚に伸張させる方向の力を発生させる様にしたことを特徴とする請求項8に記載の歩行補助装置。
  10. 足装着部への人体の挿入有無を検出する手段と、留め具を外す等の手による特段の操作無しに人体を抜ける構造の足装着部と、人体が抜けたことを判断すると非常用制御に切り替える制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歩行補助装置。
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