JP2012078918A - 携帯端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1および第2の筐体が閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うことができ、かつ第1および第2の筐体に搭載された第1および第2の表示部が略180度まで開き、平らになる携帯端末を提供する。
【解決手段】第1の表示部を有する第1の筐体と、第1の表示部を有する第1の筐体と、第2の表示部を有する第2の筐体と、がクランク式の二軸ヒンジを介して開閉可能な携帯端末であって、前記二軸ヒンジの両軸に引き込みカムを設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、ノート型PCや電子書籍リーダーとして利用できる折り畳み型携帯端末に関する。
電子書籍リーダーやノート型PC等の複数の利用態様を有する携帯端末が提案されている。
例えば特許文献1においては、見開き状態に開閉可能に設けられた第1および第2の筐体に、それぞれLCDにタブレットを重合配置した第1および第2の表示部を配置し、第1および第2の筐体を見開き状態にすることにより、電子書籍リーダーとして利用することができ、第2の筐体を机上等の水平面に載置することにより、PC型ノートとして利用することができるという2つの表示画面を搭載した折り畳み式の電子機器が開示されている。
特開2005−266968号公報
特許文献1に記載されている電子機器は、一軸ヒンジにより第1および第2の筐体を連結しているため、電子書籍リーダーとして見開き状態にて利用する場合に、第1および第2の表示部が180度まで開かず、平らにすることが出来ないという問題があった。
そこで、第1および第2の表示部を略180度まで開き、平らにするためには、二軸ヒンジにより第1および第2の筐体を連結するという方法がある。
従来の二軸ヒンジは、歯車方式やリンク方式などにより二軸を連結して同角度にて回転させているが、歯車部やリンクの連結部においてガタが生じるという問題がある。
図7は、リンク方式の従来の二軸ヒンジ40を示す図である。二軸をA軸とB軸とした場合、二軸での連動した回動を実現するために、二軸ヒンジ構造はそれぞれの軸に対応した2つのヒンジユニットを有しており、B軸側に引き込み構造が構成されている。
具体的には、クランク5AはA軸に固定されA軸と共に動き、クランク5BはB軸に固定されB軸と共に動く。可動リンク3はクランク5Aと5Bとを連結し、可動リンク3はリンク軸3A、3Bがクランク5A、5Bに嵌め込まれて取り付けられている。つまりクランク5A、5Bは、A軸、B軸とともに回転し、リンク3はリンク軸3A、3Bを中心としてクランク5A、5Bと連動して回転する。
リンク4はA軸とB軸とが貫通する径の穴でA軸とB軸と嵌め合い、A軸とB軸を連結する。A軸とB軸はリンク4を貫通して嵌め合う部分で回動可能であるが、リンク4はA軸とB軸を連結固定しているので動かないようになっている。
二軸ヒンジのうち、B軸はリンク4に形成されている凹部4B(図7(b))に嵌め合うように凸部7D(図4(b))が形成されたカム7Bと、があり、カム7Bをリンク4側に押さえつけるための皿バネ8Bが座金9Bにより固定されて構成されている。ここでリンク4はA軸、B軸が貫通する径の穴が開いており、リンク4自体は動かないようになっている。カム7BはB軸と一緒に同角度で回転するようになっているが、カム7Bを押さえつけている皿バネ8Bの軸方向にはスライドするような構造である。なおA軸は筐体10に固定支持され、B軸は筐体20に固定支持されているため、筐体10,20を開閉するとA軸、B軸を中心として筐体10,20は回転する。従来はこのように二軸ヒンジの一軸だけの機構でトルク制御や引き込みを行っていた。
しかし従来の二軸ヒンジ構造は、図7に示すように、A軸に嵌め込まれているクランク5Aの取り付け誤差(クリアランス)、クランク5Aに嵌め込まれているリンク軸3Aの取り付け誤差(クリアランス)、さらにB軸に嵌め込まれているクランク5Bの取り付け誤差(クリアランス)、クランク5Bに嵌め込まれているリンク軸3Bの取り付け誤差(クリアランス)など部品間のクリアランスが積み重なるために、組み込みガタが生じ、第1の筐体と第2の筐体が折り畳まれたときに(携帯端末が閉じられた状態において)、第1の筐体と第2の筐体とで若干隙間が生じてしまうことがある(図7(c)を参照)、という問題があった。
すなわち図7(a)、図7(b)に示すように、二軸のうちの一方の軸に引き込みカムを設けた場合、例えばA軸側はB軸の動きにならって回転するが、連結部のガタによって同角度では回転せずに、第1および第2の筐体を閉じた際に、B軸側は引き込みカムにより閉じる方向に引き込まれるが、A軸側はガタの為に上手く引き込まれずに図7(c)に示すように第1および第2の筐体が揃わないという問題である。
従来の二軸ヒンジは動作原理からすれば、二軸ヒンジの一軸だけの機構でトルク制御および引き込みを行うことは可能であるかもしれない。しかしながら、所定の大きさのトルクを確保しつつ、第1の筐体10と第2の筐体20とを完全に揃えるためには、このような機構を片側の一軸だけに使用するだけでは不十分であった。
それは、二軸ヒンジ構造に限らず、折り畳み型の携帯端末全般において、第1の筐体と第2の筐体の引き込みにはヒンジ部品を使用するが、従来の折り畳み型の携帯端末でよく使用される片側ヒンジ構造では、引き込みの際に片側のみに負荷が掛かっており、上述したクリアランスによるガタのために偏った側にズレが生じやすいのである。
そして上述した第1の筐体10と第2の筐体20とのズレは、二軸ヒンジ構造においては、その構成部品と可動部分の多さから一軸ヒンジ構造の折り畳み型の携帯端末よりも大きくなる。
以上のように、例えば二軸をA軸とB軸とした場合、A軸とB軸が同角度で回転せずに第1および第2の筐体を完全に閉じたとしても隙間が生じるという問題があった。また略90度に開いた場合でもガタの為に第1および第2の筐体がずれて揃わないという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、第1および第2の筐体が閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うことができ、かつ第1および第2の筐体に搭載された第1および第2の表示部が略180度まで開き、平らになる携帯端末を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る携帯端末は、第1の表示部を有する第1の筐体と、第2の表示部を有する第2の筐体と、がクランク式の二軸ヒンジを介して開閉可能な携帯端末であって、前記二軸ヒンジの両軸に引き込みカムを設けたことを特徴とする。
本発明により、第1および第2の筐体が閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うことができ、かつ第1および第2の筐体に搭載された第1および第2の表示部が略180度まで開き、平らになる携帯端末を提供することが可能になる。
本発明の実施形態に係る携帯端末の外観図である。 本発明の実施形態に係る携帯端末を途中まで開いた状態図である。 本発明の実施形態に係る携帯端末を略180度開いた状態図である。 本発明の実施形態に係る携帯端末の二軸ヒンジを説明する図である。 本発明の実施形態に係る携帯端末の開閉動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る携帯端末の開閉動作を説明する図である。 従来の二軸ヒンジを説明する図である。
本発明の好適な実施の形態について以下に図面を参照して詳細に説明する。
<携帯端末の概要>
まず、図1〜図3を参照しながら、本実施形態の携帯端末の概要について説明する。
最初に概要説明の前に、本実施形態における携帯端末の、縦向き、横向き、内側の額縁、外側の額縁について定義しておく。
縦向きとは、図1に示す第1の表示部と第2の表示部を上下に開いた状態で、ノート型PCのように机上等に置いて使用するラップトップ状態の使用形態を示し、第1の表示部1をディスプレイとし、第2の筐体2をキーボードとして使用する使用形態を示す。横向きとは、図3に示す第1の表示部1と第2の表示部2を左右に開いた状態で、見開きの書籍リーダーのように第1の表示部1と第2の表示部2を左右に開いて両方をディスプレイとして使用する使用形態を示す。
内側の額縁とは、図1及び図3に示す、第1の表示部1と第2の表示部2の間に挟まれた領域の額縁1D,2Dを示す。外側の額縁とは、図1及び図3に示す、内側の額縁1D,2Dを除いた、第1の表示部1と第2の表示部2の外側に配置される額縁1A,1B,1Cと2A,2B,2Cのことを示す。
本実施形態の携帯端末100は、第1の表示部1を有する第1の筐体10と、第2の表示部2を有する第2の筐体20と、が二軸ヒンジ30A、30Bにより連結され開閉可能な携帯端末100である。
図1に示すように、本実施形態の携帯端末100は、第2の筐体20を机上等の水平面に載置した状態(以下、縦向きのラップトップ状態と記述する)で、第2の表示部2に、携帯端末100を操作するタッチパネル液晶の操作画面(ソフトウエアキーボード等)を少なくとも表示することが可能となっている。
従って、本実施形態の携帯端末100は、図1に示すように、ノート型PCのように第1の表示部と第2の表示部を上下に開いた縦向きのラップトップ状態にて使用することができる。また、図2に示すように、携帯端末100を見開きの書籍のように第1の表示部1と第2の表示部2を左右に開いた横向きにして使用することもできる。さらに、第1の筐体10と第2の筐体20とを表示部1、2よりも外側の額縁1B,2B,1C,2Cに配置した2つの二軸ヒンジ30A、30Bにより連結しているため、図3に示すように、第1の表示部1と第2の表示部2とを近接して略180度まで開くことが可能であり、平らな状態にすることができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の携帯端末100について詳細に説明する。
<携帯端末の構成>
最初に、図1〜図3を参照しながら、本実施形態の携帯端末100の構成について説明する。
本実施形態の携帯端末100は、第1の表示部1を有する第1の筐体10と、第2の表示部2を有する第2の筐体20と、が2つの二軸ヒンジ30A、30Bにより連結して折り畳み可能になっている。そして2つの二軸ヒンジ30A、30Bを表示部1、2よりも外側の額縁1B,2B,1C,2Cに配置することにより、第1の表示部1と第2の表示部2とを近接して略180度まで開くことが可能であり、平らな状態にすることができる。第1の表示部1および第2の表示部2は、それぞれが各種情報を表示したり、各種操作をしたりすることができるタッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Monitor)であり、本実施形態の携帯端末100は、図1、図2、図3に示すように、第1の筐体10と、第2の筐体20と、が2つの二軸ヒンジ30A、30Bを介して開いた状態で第1の表示部1や第2の表示部2に各種情報を表示したりして使用する。
例えば、本実施形態の携帯端末100をノート型PCのように使用する場合は、図1に示すように第1の表示部と第2の表示部を上下に開いた縦向きのラップトップ状態で、第2の表示部2にタッチパネル液晶の操作画面(ソフトウエアキーボード等)などを表示し、そのソフトウエアキーボード等を操作して第1の表示部1に各種情報を表示するように制御する。
また、本実施形態の携帯端末100を見開きの書籍のように第1の表示部1と第2の表示部2を左右に開いた横向きにして電子書籍リーダーのように使用する場合は、図2、図3に示すように、第1の表示部1と第2の表示部2とに各種情報を表示するように制御する。
図3に示す本実施形態の携帯端末100は、表示部1、2よりも外側の額縁1B,2B、1C,2Cに配置した2つの二軸ヒンジ30Aと二軸ヒンジ30Bにより連結された、第1の筐体10と第2の筐体20との開き角度が少なくとも略180度になるように構成し、近接した第1の表示部1と第2の表示部2とに跨って画像を表示することができ、大画面表示を可能にしている。また第1の筐体10と第2の筐体20を折り畳むことができるので、持ち運ぶ時にはコンパクトになる。
また、本実施形態の第1の表示部1と第2の表示部2は、第1の表示部1と第2の表示部2の間に挟まれた領域の内側の額縁1D,2Dの形状を、他の位置の額縁1A,1B,1C、2A,2B,2Cよりも細長い形状で構成し、第1の表示部1と第2の表示部2がより近接して配置する構成となっている。なお、本実施形態では、第1の表示部1と第2の表示部2とは同じタイプのものを使用し、第1の表示部1と第2の表示部2とに跨って全画面表示をする際の表示制御を簡素化するようにしている。
なお本携帯端末100は、第1の表示部と第2の表示部を上下に開いた縦向きか、第1の表示部1と第2の表示部2を左右に開いた横向きか、を検知するセンサを有しているので、検知した向きにより、表示部への表示向きを制御する。
なお、本実施形態では、第1の筐体10と、第2の筐体20と、を2つの二軸ヒンジ30A、30Bで連結することにした。しかし、第1の筐体10と、第2の筐体20と、を1つの二軸ヒンジで連結することにすることも可能である。この場合は、表示部1、表示部2に挟まれた内側の領域の一箇所に二軸ヒンジを配置することで、その2軸ヒンジ内を通して配設されるケーブル類(第1の筐体10内の電子回路と第2の筐体20内の電子回路とを接続するケーブル)の引き回しを容易にすることができる。ただし、二軸ヒンジを第1の表示部1と第2の表示部2の間に挟まれた領域の内側の額縁1D,2Dに設けるためには額縁1D,2Dの幅を広く取る必要があるために、第1の表示部1と第2の表示部2とを近接して配置することが出来ず、電子書籍リーダーのように使用する場合は、違和感があるものとなるので好適ではない。
<二軸ヒンジの構成例と動作>
次に、図4〜図6を参照しながら、本実施形態の携帯端末100の二軸ヒンジの構成例について説明する。なお本実施形態の二軸ヒンジはクランク式を例にして説明するがこれに限定されることではなく歯車式など公知の二軸ヒンジが適用できる。
本実施形態の二軸ヒンジ30は、図4(a)に示すように、二軸をA軸とB軸とした場合、例えば第1の筐体10側を支持するA軸と第2の筐体20側を支持するB軸で構成される。つまりA軸は第1の筐体10に固定支持され、B軸は第2の筐体20に固定支持されているため、第1及び第2の筐体を開閉するとA軸、B軸を中心として第1の筐体、第2の筐体は回転する。二軸での連動した回動を実現するために、二軸ヒンジ構造はそれぞれの軸に対応した2つのヒンジユニット(A軸側とB軸側)を有しており、A軸とB軸とに引き込み構造が構成されている。具体的には、図4及び図5に示すように二軸を連動するクランク機構は、可動リンク3と、可動リンク3の支持部材であるA軸に固定され第1の筐体と同じ方向に動くクランク5AとB軸に固定され第2の筐体と同じ方向に動くクランク5Bと、で構成されている。可動リンク3は、クランク5A、5Bとに嵌め込まれて回動するリンク軸3A、3Bとにより支持されている。つまりクランク5A、5Bは、A軸、B軸を中心として第1の筐体、第2の筐体とともに回転し、リンク3はリンク軸3A、3Bを中心としてクランク5A、5Bと連動して動作する。また、A軸とB軸とが貫通しており、A軸とB軸を直接連結するリンク4がある。リンク4は回転しないがA軸とB軸はリンク4を貫通して嵌め合った部分で回動可能である。また図示しないが、A軸は第1の筐体に固定支持され、B軸は第2の筐体に固定支持されているため、第1及び第2の筐体を開閉するとA軸、B軸を中心として第1の筐体、第2の筐体は回転する。
二軸ヒンジのうち、A軸とB軸とを直接連結して固定するリンク4と、そのリンク4に形成されている凹部4A、4B(図4(b))に嵌め合うように凸部7C、7D(図4(b))が形成されたカム7A、7Bと、があり、カム7A、7Bをリンク4側に押さえつけるための皿バネ8A、8Bが座金9A、9Bにより固定されて構成されている。ここでリンク4はA軸、B軸が貫通する径の穴が開いており、リンク4自体は動かないようになっている。カム7A、7BはA軸、B軸に固定され、A軸、B軸を中心として第1の筐体、第2の筐体と一緒に回転するようになっているが、カム7A、7Bを押さえつけている皿バネ8A、8Bの方向側にはスライドするような構造となっている。なおカム7A、7Bをリンク4側に押さえつけるために皿バネを例に示したが、これに限ることではなく、カム7A、7Bを押圧する弾性体であれば適用可能である。
ここで、図4(a)〜(e)を参照して、引き込み動作を概説すると、まず、リンク4とカム7A、7Bのなす回転角度(θ)が0と第1臨界角(α)の間にある場合、カム7A、7Bの凸部7C、7Dはリンク4の凹部4A、4Bから完全に抜け出していないので、皿バネ8A、8Bの押圧力、およびリンク4の凹部4A、4Bの斜面に働く、ずれ応力等に起因して、カム7A、7Bの凸部7C、7Dとリンク4の凹部4A、4Bとが合わさるように、リンク4とカム7A、7Bの間に引き込みトルクが働くのである。また、回転角度(θ)が第1臨界角(α)と最大角度(θmax)の間にある場合、カム7A、7Bの凸部7C、7Dはリンク4の凹部4A、4Bから完全に抜け出しているので、皿バネ8A、8Bによる押圧力、リンク4とカム7A、7Bと間の摩擦力等に起因して、静止トルクが生じるのである。なお引き込み動作の詳細な説明は後述する。
なお、図4(b)に拡大して示したカム7A、7Bは、回転する側に凸部を設け、固定であるリンク4側に凹部を形成していたが、回転する側に凹部を設け、固定側に凸部を形成してもよい。また、カムの凸部およびリンクの凹部の形状は、略台形断面を有する形状であったが、他の形状を採用することも可能である。さらに、回転するカム7A、7Bおよび固定であるリンク4の相対的な位置関係(回転角)に起因して、所望の引き込みトルクおよび静止トルクを発生させるような構造であればよい。ただし、簡易な構成および製造コストの観点からは、図4に示す構造であることが好ましい。また、カムの材質についても金属その他の様々な材料を選択することが可能である。また、バネは、皿バネとして描かれているが、必ずしもこれに限定されない。その他の弾性材料を使用することが可能である。回転するカム7A、7Bと固定であるリンク4とが常に押圧されている状態を実現するものであれば良いためである。ただし、製造工程を容易にする観点からは、皿バネを採用することが好ましい。
図5(a)に示すように、A軸側が第1の筐体でB軸側が第2の筐体とすると例えば第1の筐体10を矢印41の方向に開くとクランク5Aのリンク軸3Aが矢印43の方向へ回動すると同時に可動リンク3がリンク軸3Bを矢印44の方向へ回動するように動作して第2の筐体20は矢印42の方向に開くことになる。図5(b)は、図5(a)の第1の筐体10と第2の筐体20が閉じた状態からクランク5A、5Bのリンク軸3A、3BがA軸、B軸を中心として第1の筐体と第2の筐体とが略45度回動した状態を示している(第1の筐体は時計回りに45度、第2の筐体は反時計回りに45度回動した状態)。そして第1の筐体10と第2の筐体20は、略90度開いた状態を示している。なお、それぞれが45度(同角度)回動するものでなくても、合計で90度であれば良い。例えば、A軸側の第1の筐体が40度回動し、B軸側の第2の筐体が50度回動して、合計90度開いた状態であっても良い。
図6(a)に示すように、A軸側が第1の筐体でB軸側が第2の筐体とすると例えば第1の筐体10を矢印51の方向に閉じるとクランク5Aのリンク軸3Aが矢印53の方向へ回動すると同時に可動リンク3がリンク軸3Bを矢印54の方向へ回動するように動作して第2の筐体20は矢印52の方向に閉じることになる。図6(b)は、図6(a)の第1の筐体10と第2の筐体20が開いた状態からクランク5A、5Bのリンク軸3A、3BがA軸、B軸を中心として第1の筐体と第2の筐体とが略30度回動して第1の筐体10と第2の筐体20が閉じた状態を示している(第1の筐体は反時計回りに30度、第2の筐体は時計回りに30度回動した状態)。そして第1の筐体10と第2の筐体20は、揃って閉じた状態を示している。
<二軸ヒンジの引き込み動作>
次にヒンジのトルク制御と引き込みについて説明する。図4(b)は凹部4A、4Bが形成されたリンク4と凸部7C、7Dが形成されたカム7A、7Bが嵌め合った状態を示す側面図である。この図4(b)の状態が第1の筐体10と第2の筐体20が閉じた状態である。図4(c)は図4(a)のカム7A、7Bとリンク4を座金9A、9B側から見た図である。また図4(d)は、第1の筐体10と第2の筐体とに連動してA軸、B軸を中心にカム7A、7Bが略90度回動して凹部4A、4Bから抜け出た状態を示す側面図である。つまり、図4(b)に示すカム7A、7Bの凸部7C、7Dがリンク4の凹部4A、4Bから乗り上げてカム7A、7Bの厚み方向が厚くなっている(図4(d))。このとき図4(a)に示す皿バネ8A、8Bは縮んでカム7A、7Bをリンク4側に押さえつけて静止トルクを発生している。この状態が第1の筐体10と第2の筐体20が略180度開いた状態である。図4(e)は図4(a)のカム7A、7Bとリンク4を座金9A、9B側から見た図である。
リンク4とカム7A、7Bのなす回転角度(θ)がゼロである場合、本携帯端末は閉じられているとする。まず、回転角度が0と第1臨界角(α)の間にある場合、リンク4とカム7A、7Bの間には第1の筐体10と第2の筐体20が閉じる方向にはたらく「引き込みトルク」が生じる。回転角度がこの間にある場合は、回転角度がゼロになるようにトルクが働く。つまり本実施形態ではA軸、B軸とも引き込みのためのカム7A、7Bを設けたため、第1の筐体10と第2の筐体20は、各々が「引き込みトルク」により閉じる方向に動作する。
この動作があるために、例えばA軸とB軸の連結部のガタにより第1の筐体と第2の筐体が上手く連動せずにズレが生じた場合でも、最初に引き込みを開始した片方の軸の引き込み力によって閉じる方向に引っ張られるため、続いて他方の軸が引き込みを開始することになるので、第1の筐体と第2の筐体とが閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うことができる。なお、最初から第1の筐体と第2の筐体の引き込み臨界角を違うように設定して、片方が引き込みを開始したら、続けて他方も引き込みを開始するようにしても良い。また、第1の筐体と第2の筐体の重量に差がある場合、重い方の筐体側の「引き込みトルク」を他方より強く設定しても良い。また仮に引き込みタイミングにズレが生じたとしても、上述した、片方の引き込み力により引っ張られる為に、引き込みが遅れた方は、続けて引き込みを開始することになる。
次に、回転角度が第1臨界角(α)と最大角度(θmax)の間にある場合は、リンク4とカム7A、7Bの位置関係を維持するように働く「静止トルク」が生じる。回転角度がこの間にある場合、所定値以上の力ないしトルクが加えられるまでは、リンク4とカム7A、7B間の角度が維持される。第1臨界角(α)、最大角度(θmax)の具体的な数値は、例えば、20〜30度、および90度である。
なお図4(b)には図示していないが、回転するカム7A、7Bは片方が固定された皿バネ8A、8Bによりリンク4側に常に押圧されている。
また図4(b)に示されているように、回転するカム7A、7Bにはカムの直径方向に略台形断面を有する凸部7C、7Dが設けられ、リンク4には、この凸部に適合するような逆台形断面を有する凹部4A、4Bが形成されている。
なお上述した回転するカム7A、7Bにはカムの直径方向に略台形断面を有する凸部7C、7Dが1つ設けられ、リンク4には、この凸部に適合するような逆台形断面を有する凹部4A、4Bが1つ形成された例を示して説明したが、凸部と凹部は1つに限定されることはなく、複数の凸部をカム7A、7Bの外周の内側に沿って形成し、それに嵌め合う複数の凹部をリンク4に形成しても良い。また凸部と凹部はそれぞれ逆でも良い。
本実施形態の携帯端末では、第1の筐体10と第2の筐体20の収納(閉じた)時および使用(開いた)時位置での筐体の固定を確実にするための引き込み係合機能をリンク4とカム7A、7Bに設けた凸凹部の圧接で実現している。したがって引き込み係合開始位置および強さの設計はリンク4とカム7A、7Bの凸凹の高さおよび傾斜角度(θ)の選択組み合わせから可能である。
<本実施形態の携帯端末の作用・効果>
このように、本実施形態の携帯端末100は、第1の筐体10と第2の筐体とを連結する2つの二軸ヒンジ30A、30Bを構成する部品に引き込みカムを設けたので、二軸ヒンジ構造の部品に組み込みガタが生じても第1の筐体10と第2の筐体20とを揃えて閉じることができる。
また、本実施形態の携帯端末100は、第1の筐体10と第2の筐体20とを表示部1、2よりも外側の額縁1B,2B、1C,2Cに配置した2つの二軸ヒンジ30A、30Bにより連結しているため、図3に示すように、第1の表示部1と第2の表示部2とを近接して略180度まで開くことが可能であり、平らな状態にすることができる。
また、本実施形態の携帯端末100の第1の表示部1と第2の表示部は、図3に示すように、第1の表示部1と第2の表示部2の間に挟まれた領域の内側の額縁1D,2Dの形状を、他の位置の額縁1A、1B、1C、2A、2B、2Cよりも細長い形状で構成したので、第1の表示部1と第2の表示部2とを、より近接して配置することができ、書籍リーダーのように使用する場合でも第1の表示部1と第2の表示部2とに跨って画像を表示することができるので違和感がない。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
本発明に係る携帯端末は、前記二軸ヒンジの軸同士を固定するためのリンクを有し、前記引き込みカムは、前記リンクを介在して前記軸の回転方向に固定され、片方の軸に固定支持された前記第1の筐体と他方の軸に固定支持された前記第2の筐体とが連動するように回動し、該引き込みカムの直径方向に略台形断面を有する凸部が設けられ、前記リンクには、前記凸部に適合するような逆台形断面を有する凹部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る携帯端末は、前記二軸ヒンジの片方の軸の前記引き込みカムが前記第1の筐体を閉じる方向に引き込みを開始し、それに続けて他方の軸の前記引き込みカムが前記第2の筐体を閉じる方向に引き込みを開始することを特徴とする。
また、本発明に係る携帯端末は、前記第1の筐体と比較して前記第2の筐体の重量が重い場合に、前記二軸ヒンジの前記第2の筐体が固定支持された軸の前記引き込みカムの引き込み力は、前記二軸ヒンジの前記第1の筐体が固定支持された軸の前記引き込みカムの引き込み力に対して、同等、もしくは、強く設定されることを特徴とする。
また、本発明に係る携帯端末の前記二軸ヒンジは、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うと共に、前記第1の筐体に搭載された前記第1の表示部と前記第2の筐体に搭載された前記第2の表示部とが略180度まで開いて平らにすることができることを特徴とする。
本発明によれば、携帯端末及び電子書籍リーダーなどの用途に適用できる。
1 第1の表示部
1A、1B、1C、1D 額縁
2 第2の表示部
2A、2B、2C、2D 額縁
3、4 リンク
3A、3B リンク軸
4A、4B 凹部
5A、5B クランク
7A、7B カム
7C、7D 凸部
8A、8B 皿バネ
9A、9B 座金
10 第1の筐体
20 第2の筐体
30、30A、30B 二軸ヒンジ
41、42、43、44 矢印
51、52、53、54 矢印
100 携帯端末

Claims (5)

  1. 第1の表示部を有する第1の筐体と、第2の表示部を有する第2の筐体と、がクランク式の二軸ヒンジを介して開閉可能な携帯端末であって、
    前記二軸ヒンジの両軸に引き込みカムを設けたことを特徴とする携帯端末。
  2. 前記二軸ヒンジの軸同士を固定するためのリンクを有し、
    前記引き込みカムは、前記リンクを介在して前記軸の回転方向に固定され、片方の軸に固定支持された前記第1の筐体と他方の軸に固定支持された前記第2の筐体とが連動するように回動し、該引き込みカムの直径方向に略台形断面を有する凸部が設けられ、
    前記リンクには、前記凸部に適合するような逆台形断面を有する凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
  3. 前記二軸ヒンジの片方の軸の前記引き込みカムが前記第1の筐体を閉じる方向に引き込みを開始し、それに続けて他方の軸の前記引き込みカムが前記第2の筐体を閉じる方向に引き込みを開始することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末。
  4. 前記第1の筐体と比較して前記第2の筐体の重量が重い場合に、
    前記二軸ヒンジの前記第2の筐体が固定支持された軸の前記引き込みカムの引き込み力は、前記二軸ヒンジの前記第1の筐体が固定支持された軸の前記引き込みカムの引き込み力に対して、同等、もしくは、強く設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末。
  5. 前記二軸ヒンジは、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが閉じた時に筐体同士が揃うように引き込みを行うと共に、前記第1の筐体に搭載された前記第1の表示部と前記第2の筐体に搭載された前記第2の表示部とが略180度まで開いて平らにすることができることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯端末。
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