JP2012076962A - 光ファイバ用ガラス母材製造方法および光ファイバ - Google Patents

光ファイバ用ガラス母材製造方法および光ファイバ Download PDF

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Abstract

【課題】所望の波長分散特性を有するノンゼロ分散シフト光ファイバを歩留りよく製造することができる光ファイバ用ガラス母材製造方法を提供する。
【解決手段】出発ロッドの外周にガラス微粒子堆積体を作製する堆積工程と、出発ロッドを引き抜く引抜工程と、ガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス管材を作製する透明化工程と、中心孔表面をエッチングするエッチング工程と、透明ガラス管材の内部を減圧し加熱して中実のガラス母材を作製する中実化工程とを備え、堆積工程は、内側から外側へ向かって半径方向0からR0まではクラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少するように、ガラス微粒子堆積体を作製し、エッチング工程は、エッチングをR0にまで到達しない範囲で行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ファイバ用ガラス母材製造方法および光ファイバに関するものである。
光ファイバの波長分散特性は径方向の屈折率構造に依存する。波長1550nm付近で波長分散の値が0でないノンゼロ分散シフト光ファイバは、セグメント型コアを有する屈折率構造により所望の波長分散特性を有することができる(特許文献1,2を参照)。また、セグメント型コアを有するノンゼロ分散シフト光ファイバを製造する方法としてOVD法が知られている(特許文献2を参照)。
特表2003−508812号公報 特表2007−523384号公報
ノンゼロ分散シフト光ファイバは、波長分割多重伝送による大容量伝送網に用いられるので、特性要求が厳しく、特に伝送波長帯における波長分散に対して許容トレランスが非常に狭い。その故、ノンゼロ分散シフト光ファイバ製造時には波長分散外れに因る製造歩留りの低下が大きな問題となる。
光ファイバの波長分散特性は径方向の屈折率構造に敏感に依存する。したがって、光ファイバ製造プロセスに起因する屈折率構造の長手変動により、波長分散値が長手方向で大きく変動してしまうことがある。
特に、セグメント型のノンゼロ分散シフト光ファイバの屈折率構造は複雑であるので、光ファイバ母材全長で波長分散値が安定するよう制御することは困難である。セグメント型コアをOVD法に拠り製造する場合、ガラス母材製造工程において、ガラス微粒子堆積体から出発ロッドを引抜く際の中心孔内面からのスス剥がれや、中実工程前に中心孔表面をエッチングする際のエッチング量長手変動は、ガラス母材コア部の屈折率構造に長手変動を発生させる大きな要因の1つとなる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、所望の波長分散特性を有するノンゼロ分散シフト光ファイバを歩留りよく製造することができる光ファイバ用ガラス母材製造方法および光ファイバを提供することを目的とする。
本発明の光ファイバ用ガラス母材製造方法は、出発ロッドの外周にガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する堆積工程と、堆積工程の後に出発ロッドをガラス微粒子堆積体から引き抜く引抜工程と、引抜工程の後にガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス管材を作製する透明化工程と、透明化工程の後に中心孔表面をエッチングするエッチング工程と、エッチング工程の後に透明ガラス管材の内部を減圧するとともに透明ガラス管材を加熱して中実のガラス母材を作製する中実化工程と、を備え、堆積工程において、透明化工程後の径方向の屈折率構造は、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0まではクラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少するように、ガラス微粒子堆積体を作製し、エッチング工程でのエッチングを、R0にまで到達しない範囲で行うことを特徴とする。ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5であり、Δ1>Δ0≧Δ3>Δ2≧0 または Δ1>Δ3>Δ0≧Δ2≧0 である。
本発明の光ファイバは、径方向の屈折率構造が、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0まではクラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少することを特徴とする。ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5であり、Δ1>Δ0≧Δ3>Δ2≧0 または Δ1>Δ3>Δ0≧Δ2≧0 である。
本発明によれば、所望の波長分散特性を有するノンゼロ分散シフト光ファイバを歩留りよく製造することができる。
比較例の透明ガラス管材1Aの径方向の屈折率構造を示す図である。 本実施形態の透明ガラス管材1Bの径方向の屈折率構造を示す図である。 比較例の透明ガラス管材1Aの径方向の屈折率構造のパラメータを示す図である。 本実施形態の透明ガラス管材1Bの径方向の屈折率構造のパラメータを示す図である。 比較例の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときの、R1〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である。 比較例の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、Δ1を各値としたときの波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である。 本実施形態の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときの、R0〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である(実施例1)。 本実施形態の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときの、R0〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である(実施例2)。 本実施形態の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときの、R0〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である(実施例3)。 図5(b)に示される計算結果をグラフにして示す図である。 図6(b)に示される計算結果をグラフにして示す図である。 図5(b),図7(b),図8(b)および図9(b)それぞれに示される計算結果をグラフにして示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の光ファイバ用ガラス母材製造方法は、OVD法に拠るものであって、出発ロッドの外周にガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する堆積工程と、堆積工程の後に出発ロッドをガラス微粒子堆積体から引き抜く引抜工程と、引抜工程の後にガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス管材を作製する透明化工程と、透明化工程の後に中心孔表面をエッチングするエッチング工程と、エッチング工程の後に透明ガラス管材の内部を減圧するとともに透明ガラス管材を加熱して中実のガラス母材を作製する中実化工程とを備え、ノンゼロ分散シフト光ファイバを製造するのに好適なものである。
図1は、比較例の透明ガラス管材1Aの径方向の屈折率構造を示す図である。また、図2は、本実施形態の透明ガラス管材1Bの径方向の屈折率構造を示す図である。これらの図は、中実化工程前の透明ガラス管材の縦方向の断面を示し、また、その断面における径方向の屈折率構造を示す。比較例および本実施形態の何れも、透明ガラス管材1A,1Bは、堆積工程,引抜工程および透明化工程を経て得られるもので、引抜工程において出発ロッドが引き抜かれた処に中心孔2を有している。また、透明ガラス管材1A,1Bは、上記したようなセグメント型の屈折率構造を有している。
ガラス微粒子堆積体からセラミクス製の出発ロッドを引抜く引抜工程において、中心孔2の内面からのスス剥がれが生じる場合があり、また、このスス剥がれ量が長手方向に変動する場合がある。また、中実工程前のエッチング工程にて中心孔2の内面をエッチングするが、その際のエッチング量が長手方向に変動する場合がある。これらスス剥がれ量やエッチング量の長手方向変動は、ガラス母材コア部の屈折率構造に長手方向変動を発生させる。
しかし、本実施形態の透明ガラス管材1Bは、比較例の透明ガラス管材1Aに対して、中心孔2内壁面近傍の屈折率差を急激に小さくしたディップ構造を有している点で相違する。本実施形態の光ファイバ用ガラス母材製造方法は、このような透明ガラス管材1Bから中実化工程において中実のガラス母材を製造するので、スス剥がれ量やエッチング量の長手方向変動がガラス母材コア部の波長分散値の長手方向変動に与える影響が小さくなる。
次に、比較例および本実施形態それぞれの計算例について説明する。図3は、比較例の透明ガラス管材1Aの径方向の屈折率構造のパラメータを示す図である。図4は、本実施形態の透明ガラス管材1Bの径方向の屈折率構造のパラメータを示す図である。また、図5〜図12は、計算結果を示す図である。
図3に示されるように、比較例の透明ガラス管材1Aでは、クラッド部の屈折率を基準(0)としたとき、中心孔2内面から径R1の位置までのクラッド部の屈折率に対する屈折率差がΔ1であり、径R1の位置から径R2の位置までの間に屈折率差がΔ1からΔ2まで減少し、径R2の位置から径R3の位置までの屈折率差はほぼΔ2であり、径R3の位置から径R4の位置までの間に屈折率差がΔ2からΔ3まで増加し、径R4の位置から径R5の位置までの間に屈折率差がΔ3から0まで減少し、径R5の位置から外面まで(クラッド部)の屈折率差がほぼ0である。なお屈折率差は、クラッド部の屈折率を基準としたときの差分の値であり、絶対値ではなく正負を含むものとする。
図4に示されるように、本実施形態の透明ガラス管材1Bでは、中心孔2内面から径R0の位置までの屈折率差がΔ0からΔ1まで増加し、径R0の位置から径R1の位置までの屈折率差がΔ1であり、径R1の位置から外面までは比較例の場合と同様である。
パラメータR0〜R5の各値の大小関係は 0<R0<R1<R2<R3<R4<R5 である。また、パラメータΔ0〜Δ3の各値の大小関係はΔ1>Δ0≧Δ3>Δ2≧0 または Δ1>Δ3>Δ0≧Δ2≧0 である。J倍率(コアロッドとその外周のジャケット部との径の比率)として3.8倍を想定する。
図5および図6それぞれは、比較例の計算結果を纏めた図表である。図5(a)は、比較例図3の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときのR1〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表であり、狙いのプロファイルに対してエッチング量が過剰・不足した場合について、エッチング量を可変量として、波長分散を計算した結果である。図5(b)は、図5(a)のエッチング量および波長1550nmでの波長分散値のみを抜き出して纏めた図表である。図6(a),(b)は、比較例図3の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、Δ1のみを可変とし、その他のパラメータは、図5(a)の狙いプロファイルと同じにした場合に、Δ1を各値としたときの波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表である。
図7〜図9それぞれは、図5と同様に、本実施形態の計算結果を纏めた図表である。各図(a)は、本実施形態図4の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、中実化工程前のエッチング量を各値としたときのR0〜R5の各値ならびに波長1550nmでの波長分散値を纏めた図表であり、狙いのプロファイルに対してエッチング量が過剰・不足した場合について、エッチング量を可変量として、波長分散を計算した結果である。各図(b)は、各図(a)のエッチング量および波長1550nmでの波長分散値のみを抜き出して纏めた図表である。図7〜図9の間ではΔ0の値が相違する。すなわち、図7の実施例1の条件より図8の実施例2の条件の方が、また、図8の実施例2の条件より図9の実施例3の条件の方が、Δ0が小さく、図7〜9のR1は等しいので、Δ0が小さいということは、ディップの傾斜が鋭いことを示している。
図10は、図5(b)に示される計算結果をグラフにして示す図である。このグラフに示されるように、比較例図3の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、波長分散値は、エッチング過不足量に対して正の相関を有しており、エッチング過不足量を変数とする1次式または2次式で近似され得る。波長分散値yをエッチング過不足量xの1次式で近似する場合、その近似式は例えばy = 36.741x-3.27 なる式で表される。また、波長分散値yをエッチング過不足量xの2次式で近似する場合、その近似式は例えばy = 58.136x2+36,741x-4.0329 なる式で表される。このことは、狙いのプロファイルが同じであっても、エッチング量の過不足により波長分散がばらつき、エッチング量が過剰なほど波長分散値は大きく、エッチング量が不足するほど波長分散値は小さくなることを示している。
図11は、図6(b)に示される計算結果をグラフにして示す図である。このグラフに示されるように、比較例図3の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、波長分散値yは、Δ1に対して負の相関を有しており、Δ1を変数とする1次式で近似され得る。その近似式は例えばy=−76.485Δ1+66.362 なる式で表される。このことは、Δ1によっても波長分散値は変化し、Δ1が大きいほど波長分散値は小さく、Δ1が小さいほど波長分散値は大きくなることを示している。
これら図10および図11から判るように、図3の屈折率構造をもつ光ファイバ用ガラス母材において、波長分散値はエッチング過不足量に対して正の相関を有し、その一方で、波長分散値はΔ1に対して負の相関を有している。本実施形態のガラス母材製造方法は、これらの関係を利用するものであって、内側にディップを作成しておくことにより、エッチングの過不足が波長分散値に与える影響を低減させるものである。つまり、スス剥がれやエッチングが過剰になったときは中実化前のディップの深さが小さくなるので実質的なΔ1が大きくなり、逆に、スス剥がれやエッチングが不足したときは中実化前のディップの深さが大きくなるので実質的なΔ1を小さくなる。上記したように、波長分散値に対するエッチング量とΔ1との相関関係は逆であるため、エッチング量が過剰であれば波長分散値は大きくなるのに対し、実質的なΔ1が大きくなることは、波長分散値は小さくなる方向に働く。逆にエッチング量が不足した場合も、同様にディップの存在が波長分散値の変動を緩和する方向に働く。このようにして、スス剥がれ変動やエッチング過不足に伴う急激な波長分散値の変動の緩和を図ることができる。
図12は、図5(b),図7(b),図8(b)および図9(b)それぞれに示される計算結果をグラフにして示す図である。このグラフに示されるように、図3の屈折率構造をもつ比較例と比べて、図4の屈折率構造をもつ実施例1〜3では、ディップの存在によりエッチング過不足に対する波長分散値の変動が緩和する方向に実質的なΔ1が変化するため、波長分散値の変動が緩やかになっている。つまり、エッチング量の過不足が波長分散値のばらつきに与える影響が小さくなっていることが判る。また、実施例1に比べ、実施例3の方がグラフの傾きが緩やかであることから、ディップの傾斜が鋭いほど、エッチング過不足に起因する波長分散値の変動は緩やかになることが判る。
このように、本実施形態の光ファイバ用ガラス母材製造方法は、所望の波長分散特性を有するノンゼロ分散シフト光ファイバを歩留りよく製造することができる。なお、本実施形態において、光ファイバにおいてディップが残っていたとしても、光ファイバの他の特性には特に問題が生じることはない。
1A、1B…透明ガラス管材、2…中心孔。

Claims (4)

  1. 出発ロッドの外周にガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する堆積工程と、前記堆積工程の後に前記出発ロッドを前記ガラス微粒子堆積体から引き抜く引抜工程と、前記引抜工程の後に前記ガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス管材を作製する透明化工程と、前記透明化工程の後に中心孔表面をエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程の後に前記透明ガラス管材の内部を減圧するとともに前記透明ガラス管材を加熱して中実のガラス母材を作製する中実化工程と、を備え、
    前記堆積工程において、前記透明化工程後の径方向の屈折率構造は、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0までは前記クラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少するように、前記ガラス微粒子堆積体を作製し(ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5、Δ1>Δ0≧Δ3>Δ2≧0)、
    前記エッチング工程でのエッチングを、前記R0にまで到達しない範囲で行う
    ことを特徴とする光ファイバ用ガラス母材製造方法。
  2. 出発ロッドの外周にガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する堆積工程と、前記堆積工程の後に前記出発ロッドを前記ガラス微粒子堆積体から引き抜く引抜工程と、前記引抜工程の後に前記ガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス管材を作製する透明化工程と、前記透明化工程の後に中心孔表面をエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程の後に前記透明ガラス管材の内部を減圧するとともに前記透明ガラス管材を加熱して中実のガラス母材を作製する中実化工程と、を備え、
    前記堆積工程において、前記透明化工程後の径方向の屈折率構造は、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0までは前記クラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少するように、前記ガラス微粒子堆積体を作製し(ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5、Δ1>Δ3>Δ0≧Δ2≧0)、
    前記エッチング工程でのエッチングを、前記R0にまで到達しない範囲で行う
    ことを特徴とする光ファイバ用ガラス母材製造方法。
  3. 径方向の屈折率構造が、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0までは前記クラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少する(ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5、Δ1>Δ0≧Δ3>Δ2≧0)、ことを特徴とする光ファイバ。
  4. 径方向の屈折率構造が、クラッド部の屈折率を基準としたとき、内側から外側へ向かって順に半径方向0からR0までは前記クラッド部の屈折率との屈折率差がΔ0からΔ1へ増加し、その外側の半径方向R1からR2までは屈折率差がΔ1からΔ2へ減少し、さらにその外側の半径方向R3からR4までは屈折率差がΔ2からΔ3へ増加し、さらにその外側の半径方向R4からR5までは屈折率差がΔ3から0へ減少する(ただし、0<R0<R1<R2<R3<R4<R5、Δ1>Δ3>Δ0≧Δ2≧0)、ことを特徴とする光ファイバ。
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