JP2012070458A - 優先制御システム、優先制御装置、優先制御方法、及び優先制御プログラム - Google Patents

優先制御システム、優先制御装置、優先制御方法、及び優先制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】Ethernet(登録商標)フレームの優先制御を行う。
【解決手段】送信側優先制御装置は、1Byte(8bit)の優先制御情報のうち1bitを優先制御の有効/無効を定義するための優先制御イネーブルビットとし、フレームの先頭に優先制御情報を付加し、フレームを送信する。受信側優先制御装置は、フレームを受信し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されているか確認し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されている場合、優先制御イネーブルビットが有効と定義されているか確認し、優先制御イネーブルビットが有効と定義されている場合、フレームの優先制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、優先制御装置に関し、特にEthernet(登録商標)フレームの優先制御装置に関する。
近年、VoIP(Voice over IP(Internet Protocol))による音声通信に並び、映像配信サービスも急激に普及し始めている。これに伴い、品質を確保するための優先制御が要求されるようになってきている。
VoIPは、インターネット等のネットワークを使って音声データを送受信する技術である。VoIPは、社内LAN(Local Area Network)を使った内線電話や、インターネット電話等に応用されている。映像配信サービスは、インターネット等のネットワークを使って映像データを送受信する。映像配信サービスの例として、ストリーミング(streaming)がある。ストリーミングは、インターネット等のネットワークを通じて映像や音声等のマルチメディアデータを視聴する際に、データを受信しながら同時に再生を行う方式である。インターネット等のネットワークはLANの集合体であり、VoIPによる音声通信も映像配信サービスもLANを介する機会が多い。そのため、特にLANにおいて、品質を確保するための優先制御を行うことが有効であると考えられる。
現在、特殊な用途を除いて、ほとんどのLANはEthernet(登録商標)である。Ethernet(登録商標)は、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.3委員会によって標準化されたLAN規格である。
しかし、Ethernet(登録商標)のフレームフォーマットでは、下位レイヤに優先制御情報を定義していないため、データ通信の優先制御は、インターネットプロトコルがIPv4の場合は、ヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドを使用し、インターネットプロトコルがIPv6の場合は、ヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用して優先制御を実施する方法が一般的である。また、上位レイヤのプロトコル識別を必要とするため、一連の優先制御に過剰なメモリ及びS/W(ソフトウェア)制御を必要としていた。
関連する技術として、特開2001−257686号公報(特許文献1)に計算機システムのデータ通信方法が開示されている。
このデータ通信方法では、送信順序は送信されたパケットのフレーム中に含まれている優先度符号列の値を比較することによって決定される。パケットは優先度符号列領域と、6バイトの送信先アドレス領域、6バイトの送信元アドレス領域、2バイトのタイプ領域とデータ部分に加え、最初と最後にプリアンブル(preamble)領域及びFCS(Frame Check Sequence)領域が付け加えられて構成される。プリアンブル領域と送信先アドレス領域の間に優先度符号列領域が確保されているところが通常のEthernet(登録商標)フレームと異なる部分である。
また、特開昭64−051840号公報(特許文献2)にデータバス優先伝送制御方式が開示されている。
このデータバス優先伝送制御方式では、パケット内にプリアンブル長を示す値を書き込むフィールドを設け、パケット送信に成功したノードは送信成功時のプリアンブル長を示す値をこのフィールドに書き込んでパケットを送信する。複数のノードが同時に送信した場合には、送信に成功したパケット内のプリアンブル長を示す値に基づいて、次の優先順位のパケットを判断する。
特開2001−257686号公報 特開昭64−051840号公報
本発明の目的は、Ethernet(登録商標)フレームのプリアンブル(preamble)領域の一部をIPデータの優先順位情報領域として扱うことで、インターネットプロトコルを意識せずに、データ通信の優先制御を可能とする優先制御システム、優先制御装置、優先制御方法、及び優先制御プログラムを提供することである。
本発明の優先制御システムは、1Byte(8bit)の優先制御情報のうち1bitを優先制御の有効又は無効を定義するための優先制御イネーブルビットとし、フレームの先頭に優先制御情報を付加し、フレームを送信する送信側優先制御装置と、フレームを受信し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されているか確認し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されている場合、優先制御イネーブルビットが有効と定義されているか確認し、優先制御イネーブルビットが有効と定義されている場合、フレームの優先制御を行う受信側優先制御装置とを含む。
本発明の優先制御装置は、1Byte(8bit)の優先制御情報、及び優先制御情報を付加する位置に関する情報を格納する優先制御情報管理手段と、優先制御情報のうち1bitを優先制御の有効又は無効を定義するための優先制御イネーブルビットとし、フレームを送信する際、フレームの先頭に優先制御情報を付加し、フレームを受信した際、フレームの先頭に優先制御情報が付加されているか確認し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されている場合、優先制御イネーブルビットが有効と定義されているか確認し、優先制御イネーブルビットが有効と定義されている場合、フレームの優先制御を行う優先制御手段とを具備する。
本発明の優先制御方法は、1Byte(8bit)の優先制御情報のうち1bitを優先制御の有効又は無効を定義するための優先制御イネーブルビットとし、フレームの先頭に優先制御情報を付加し、フレームを送信するステップと、フレームを受信し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されているか確認し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されている場合、優先制御イネーブルビットが有効と定義されているか確認し、優先制御イネーブルビットが有効と定義されている場合、フレームの優先制御を行うステップとを含む。
本発明の優先制御プログラムは、1Byte(8bit)の優先制御情報のうち1bitを優先制御の有効又は無効を定義するための優先制御イネーブルビットとし、フレームの先頭に優先制御情報を付加し、フレームを送信するステップと、フレームを受信し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されているか確認し、フレームの先頭に優先制御情報が付加されている場合、優先制御イネーブルビットが有効と定義されているか確認し、優先制御イネーブルビットが有効と定義されている場合、フレームの優先制御を行うステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
簡単な回路構成で、下位層での通信データの優先制御を可能にする。
図1は、本発明の優先制御システムの構成例を示す概念図である。 図2は、本発明の第1実施形態におけるフレームフォーマットを示す図である。 図3は、本発明の第1実施形態におけるプリアンブル/優先制御領域を示す図である。 図4は、優先制御情報の一例を示す図である。 図5は、本発明の優先制御方法を実施する優先制御装置:100の構成例を示すブロック図である。 図6は、本発明の優先制御方法における送信時の動作を示すフローチャートである。 図7は、本発明の優先制御方法における受信時の動作を示すフローチャートである。 図8は、本発明の第2実施形態におけるプリアンブル/優先制御領域を示す図である。 図9は、本発明の第3実施形態におけるフレームフォーマットを示す図である。 図10は、IFG(フレーム間隔時間)について説明するための図である。
以下に、本発明の第1実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1を参照して、本発明に係るEthernet(登録商標)フレーム(以下、フレーム(frame))の優先制御システムの構成例について説明する。
本発明に係る優先制御システムは、PC(Personal Computer):1と、STB(Set Top Box):2と、TV(Television):3と、IP電話機(IP phone):4と、ルータ:5と、ネットワーク:6と、ルータ:7と、VOD(Video On Demand)サーバ:8と、放送サーバ:9と、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ:10と、ルータ:11と、PC:12と、IP電話機:13を含む。
図1のシステム構成例において、ルータ:5は、端末側インタフェース(I/F:interface)として、ユーザー端末と接続されている。ここでは、ルータ:5は、PC:1、STB:2、及びIP電話機:4と接続されている。STB:2は、TV:3と接続されている。また、ルータ:7は、VODサーバ:8、放送サーバ:9、及びSIPサーバ:10と接続されている。ルータ:11は、PC:12とIP電話機:13と接続されている。ルータ:5、ルータ:7、及びルータ:11は、回線事業者が提供するネットワーク:6により接続され、インターネット、IP電話、VOD等のサービスの提供を行う。
PC:1、STB:2、TV:3、及びIP電話機:4は、ユーザー端末である。PC:12及びIP電話機:13も同様である。PC:1及びPC:12は、パソコン等の個人用のコンピュータである。PC:1及びPC:12は、プリンタ等の周辺機器、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、インターネット家電、インターネット対応のゲーム機や音楽プレーヤー、その他のガジェット(gadget)でも良い。STB:2は、テレビをネットワークに接続して様々なサービスを受けられるようにする機器である。例えば、STB:2は、テレビをCATV(ケーブルテレビ)回線に接続して番組を受信したり、テレビを電話回線に接続してインターネット接続や通信カラオケを提供したりする。STB:2は、テレビに接続される録画装置やDVDプレーヤー、チューナー、又はテレビチューナーカード(TV tuner card)を搭載したパソコンでも良い。TV:3は、テレビ等の表示装置である。TV:3は、LCD(liquid crystal monitor)やPDP(Plasma Display Panel)等のディスプレイでも良い。また、TV:3は、プロジェクタ等の映像機器や、オーディオ等の音響機器、又は、何らかの出力装置でも良い。IP電話機:4及びIP電話機:13は、IP(Internet Protocol)を利用して音声通信を行うインターネット電話機である。IP電話機:4及びIP電話機:13は、音声をデジタルデータに変換し、パケットと呼ばれる単位に分割した上で、ネットワークを介して通話相手まで送ることで音声通話を行う。IP電話機:4及びIP電話機:13は、IP電話機能を有するパソコンでも良い。なお、IP電話機:4及びIP電話機:13は、IP電話機に限らず、インターネット電話機(Internet phone)全般を含む。
ルータ:5、ルータ:7、及びルータ:11は、中継装置である。ルータ:5、ルータ:7、及びルータ:11は、ネットワーク上を流れるデータを他のネットワークに中継する。ルータ:5、ルータ:7、及びルータ:11は、スイッチ(switch)、ゲートウェイ(gateway)、プロキシ(proxy)、PLC(Power Line Communications:電力線通信)アダプタ、携帯電話の基地局、無線LANのアクセスポイント等でも良い。なお、スイッチは、回線やパケットの交換(スイッチング)機能を持った通信装置であり、宛先を判断して特定の相手にしか通信を取り次がないよう設計されている機器である。ゲートウェイは、ネットワーク上で、媒体やプロトコルが異なるデータを相互に変換して通信を可能にする機器である。プロキシは、内部ネットワークとインターネットの境にあって、直接インターネットに接続できない内部ネットワークのコンピュータに代わって、「代理」としてインターネットとの接続を行うコンピュータである。PLCアダプタは、家庭内の電気配線(電力線)に、情報信号を乗せて送る通信装置である。PLCアダプタは、電力と通信用信号の重ね合わせや分離を行う装置で、親装置と子装置とから構成される。
ネットワーク:6は、通信回線である。ネットワーク:6は、有線、無線を問わない。ネットワーク:6の例として、インターネット、イントラネット、無線LAN(Wireless LAN)、家庭内LAN、店舗内LAN、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、CATV(ケーブルテレビ)回線、光ファイバー回線、専用線、電話回線、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、WiMAX、3G(第3世代携帯電話)、シリアル通信等が考えられる。また、ネットワーク:6は、物理的な通信回線の上に論理的に構築されたL2TP(Layer 2 Tunneling Protocol)やVLAN(Virtual LAN)のような論理的な通信回線でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
VODサーバ:8、放送サーバ:9、及びSIPサーバ:10は、サービス提供装置である。VODサーバ:8、放送サーバ:9、及びSIPサーバ:10は、ネットワーク:6を介して自身の持っている機能やデータを提供する。VODサーバ:8、放送サーバ:9、及びSIPサーバ:10は、ユーザー端末となることもある。例えば、PC:1及びPC:12が、VODサーバ:8、放送サーバ:9、及びSIPサーバ:10となることもある。なお、VODサーバ:8は、見たい時に見たいビデオが見られるサービスを提供する。放送サーバ:9は、ハードディスク内蔵チューナーを使用し、放送されている番組を蓄積していつでも取り出せるサービスを提供する。SIPサーバ:10は、VoIPを応用したインターネット電話機等のSIP UA(User Agent)のアドレスを一元管理する。また、SIPサーバ:10は、IP電話サービスにおけるSIP UA毎の通話時間や料金を管理する。
次に、図2を参照して、本発明におけるEthernet(登録商標)フレームのフレームフォーマットについて説明する。
本発明におけるEthernet(登録商標)フレーム:20のフレームフォーマットは、サイズが「8Byte」のプリアンブル(preamble)/優先制御:21と、「6Byte」の宛先MAC(Media Access Control)アドレス:22と、「6Byte」の送信元MACアドレス:23と、「2Byte」のフレーム・タイプ:24と、「46〜1500Byte」のデータ部:25と、「4Byte」のFCS(Frame Check Sequence):26を含む。このように、OSI参照モデル(OSI reference model)のようなネットワークプロトコルの階層モデルにおける下位層のフレームに優先制御情報を持つことにより、小規模の回路構成で、通信データの優先制御を可能とする。
プリアンブル/優先制御:21は、プリアンブルと、優先制御情報を格納するためのフィールド(領域)である。プリアンブルは、LANに接続しているインタフェースにフレーム送信の開始を認識させ、同期を取るタイミングを与えるための情報である。プリアンブルは、1と0が交互に続くパターンである。すなわち、プリアンブルは、「10101010」というパターンの繰り返しである。一般的に、Ethernet(登録商標)フレームは、プリアンブルから始まる。優先制御情報は、フレームの送受信の優先制御を行うための情報である。プリアンブルと優先制御情報とのサイズの合計が8Byteとなるようにする。
ここでは、図3に示すように、プリアンブル/優先制御:21は、「7Byte」のプリアンブル:211と、「1Byte」の優先制御:212を含む。プリアンブル:211は、プリアンブルを格納するためのフィールドである。優先制御:212は、優先制御情報を格納するためのフィールドである。
宛先MACアドレス:22は、宛先となる端末のインタフェースのMACアドレスを設定するためのフィールドである。複数のインタフェース宛てのマルチキャスト・アドレスを設定することもできる。
送信元MACアドレス:23は、フレームを送信したインタフェースのMACアドレスを設定するためのフィールドである。送信元MACアドレス:23は、上位のプロトコルやラーニング・ブリッジにより参照されるフィールドである。
フレーム・タイプ:24は、多重化/多重分離のために、次に続くデータ部:25に格納する上位層プロトコルを示すIDを設定するためのフィールドである。
データ部:25は、最小46Byteから最大1500Byteまでのデータを格納するためのフィールドである。データが46Byte未満の場合、
先頭の/優先制御:21は除き、宛先アドレス:22からFCS:26まで全て含んだフレームの全体長が、64Byte以上になるようにするため、
パディングデータを付加し、46Byteにする。
FCS:26は、フレームのエラーを検出するためのフィールドである。例えば、FCS:26には、宛先MACアドレス:22、送信元MACアドレス:23、フレーム・タイプ:24、データ部:25の各フィールドから計算したCRC(Cyclic Redundancy Check)値を設定する。ユーザー端末等の受信側でも同様にCRCを計算し、FCS:26の値と一致しない場合はエラーが発生したと判断し、そのフレームを破棄する。
図1の優先制御システムの構成例において、ルータ:5とルータ:7は、PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(登録商標))で接続されるのが、一般的な方法である。同様に、ルータ:7とルータ:11もPPPoEで接続される。また、IP電話機:4とIP電話機:13は、通話時、SIPサーバ:10により「END−TO−END」で接続される。「END−TO−END」で接続された場合、ネットワーク:6に接続されている端末同士ならば、どれに対しても、どこからでもアクセスできる。但し、実際には、ネットワーク:6に対して双方向通信を開始できても、ネットワーク:6側から呼び出せない端末もある。
この優先制御システムにおいて、STB:2とVODサーバ:8との間、及びSTB:2と放送サーバ:9との間は、動画をIPデータに変換したデータが転送される。また、IP電話機:4とIP電話機:13との間は、音声をIPデータに変換したデータが転送される。ここで、映像や音声データの場合、パケットの欠落は、耳や目に見えるノイズにつながるため、通常のインターネットアクセス時のデータより優先して制御することが要求される。
しかし、一般的なEthernet(登録商標)のフレームフォーマットには、下位レイヤに優先制御情報を定義していないため、インターネットプロトコルが、IPv4の場合は、ヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドを使用し、インターネットプロトコルがIPv6の場合は、ヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用して優先制御を実施する方法が一般的であり、上位レイヤのプロトコル識別を必要とするため、一連の優先制御に過剰なメモリ及びS/W(ソフトウェア)制御を必要としていた。
本実施形態では、図3に示すように、プリアンブルのみがアサイン(assign:割り当て)されていたプリアンブルの領域の一部をIPデータの優先順位情報領域として扱うことで優先制御を行うことを可能とする。
図4に、優先制御情報の一例を示す。
優先制御情報の8bit中の「bit0」〜「bit6」を「P(Priority bit):優先順位ビット」として定義し、「1111111」を最優先(最も高い優先度)、「0000000」を低優先(最も低い優先度)として、「bit0」〜「bit6」の値に応じた優先順位の定義を行う。
このように、「P(Priority bit):優先順位ビット」は、優先順位を示す。ここでは、「bit0」を最下位ビット、「bit7」を最上位ビットとし、「bit0」〜「bit6」を、それぞれ「P0」〜「P6」として定義する。
更に、優先制御情報の8bit中の「bit7」を「E(Enable bit):優先制御イネーブルビット」として定義し、「E=0」の時、優先制御を有効と定義する。また、「E=1」の時、優先制御を無効と定義する。このように、「E(Enable bit):優先制御イネーブルビット」は、優先制御の有効/無効を示す。有効であれば優先制御を行う。無効であれば優先制御を行わない。但し、実際には、「bit7」の代わりに、「bit0」〜「bit6」のいずれかを「E(Enable bit)」として定義しても良い。例えば、「bit1」を「E(Enable bit)」として定義し、「bit0」、「bit2」〜「bit7」を「P(Priority bit)として定義することも可能である。なお、優先制御情報が「10101010」の場合は、プリアンブルの一部となる。
これにより、OSI参照モデル(OSI reference model)のようなネットワークプロトコルの階層モデルにおける下位層のEthernet(登録商標)フレームにて優先制御を可能とする。例えば、IP電話機:4とIP電話機:13との間のEthernet(登録商標)フレーム中の優先制御情報を「P=1111111」として最優先で制御を行い、PC1がインターネットにアクセスする時のEthernet(登録商標)フレーム中の最優制御情報を「P=0000000」として、IP電話機の音声データを優先させた通信を行うことが可能になる。
図5を参照して、本発明によるEthernet(登録商標)フレームの優先制御方法を実施する優先制御装置:100の構成例について説明する。
なお、PC:1、STB:2、TV:3、IP電話機:4、ルータ:5、ルータ:7、VODサーバ:8、放送サーバ:9、SIPサーバ:10、ルータ:11、PC:12、及びIP電話機:13は、いずれも優先制御装置:100である。或いは、優先制御装置:100は、これらの機器が搭載しているNIC(Network Interface Card)等の拡張カードでも良い。
優先制御装置:100は、優先制御情報管理手段:101と、優先制御手段:102と、フレーム処理手段:103と、フレーム受信手段:104と、フレーム送信手段:105を備える。なお、Ethernet(登録商標)フレーム:20は、優先制御装置:100内で作成されたフレーム、ネットワーク:6を介して取得されたフレームを問わない。
優先制御情報管理手段:101は、優先制御のルール又は条件に関する情報を格納する。例えば、優先制御情報管理手段:101は、Ethernet(登録商標)のフレームフォーマットや、優先制御情報の挿入位置に関する情報、及び優先制御情報の8bit中の「E(Enable bit)」の位置に関する情報を記憶する。優先制御情報管理手段:101は、ユーザーによる直接入力、或いはネットワーク:66を介した入力により、優先制御のルール又は条件に関する情報を取得することができる。ここでは、優先制御情報管理手段:101は、Ethernet(登録商標)のフレームフォーマットを記憶し、フレームフォーマットに基づいて、Ethernet(登録商標)フレーム:20における優先制御情報の挿入位置を特定するための情報を格納する。また、優先制御情報管理手段:101は、優先制御情報が予め設定されている場合、優先制御情報を格納する。例えば、優先制御情報管理手段:101として、メモリやストレージ等の記憶装置、又は記憶媒体(メディア)が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
優先制御手段:102は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を解析し、フレームフォーマット又は優先制御情報の位置に関する情報に基づいて、Ethernet(登録商標)フレーム:20から優先制御情報を抽出し、抽出された優先制御情報を優先制御情報管理手段:101に通知する。また、優先制御手段:102は、抽出された優先制御情報における「E(Enable bit)」の値を判定し、優先制御が有効であれば、抽出された優先制御情報に基づいて、フレームの優先順位を決定する。或いは、優先制御手段:102は、優先制御情報が予め設定されている場合、優先制御情報管理手段:101から優先制御情報を取得して、Ethernet(登録商標)フレーム:20内で優先制御情報と一致する情報を検索し、検索された情報に基づいて、フレームの優先順位を決定する。このとき、優先制御手段:102は、フレームフォーマット又は優先制御情報の挿入位置に関する情報に基づいて、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20に優先制御情報を挿入するようにしても良い。例えば、優先制御手段:102として、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の処理装置が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
フレーム処理手段:103は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を処理する。ここでは、フレーム処理手段:103は、フレームの処理時に優先制御を行う場合、優先制御手段:102からEthernet(登録商標)フレーム:20を受け取り、処理対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を処理用バッファ(buffer)に蓄積し、フレームの優先順位に基づいて、優先順位の高いEthernet(登録商標)フレーム:20から順に処理用バッファから取り出し、処理する。このとき、フレーム処理手段:104は、フレームの優先順位毎に処理用バッファを設け、フレームの優先順位に基づいて、処理対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を、フレームの優先順位に応じた処理用バッファに振り分けるようにしても良い。なお、フレーム処理手段:103は、優先制御情報が予め設定されていない場合や、フレームの優先順位が決定していない場合は、処理対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を優先制御手段:102に提供し、フレームの優先順位が決定されるようにする。このとき、フレーム処理手段:103は、フレームの優先順位が決定されるまでは、処理要求された順に、処理対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20をそのまま外部に処理するようにしても良い。フレーム処理手段:103は、優先制御手段:102からフレームの優先順位に関する通知を受けると、フレームの優先順位に基づいて、処理されたEthernet(登録商標)フレーム:20を処理用バッファに蓄積する。例えば、フレーム処理手段:103として、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の処理装置が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
フレーム受信手段:104は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を受信する。ここでは、フレーム受信手段:104は、フレームの受信時に優先制御を行う場合、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20を受信キュー(queue)に蓄積し、フレームの優先順位に基づいて、優先順位の高いEthernet(登録商標)フレーム:20から順に受信キューから取り出し、優先制御手段:102に提供する。このとき、フレーム受信手段:104は、フレームの優先順位毎に受信キューを設け、フレームの優先順位に基づいて、受信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を、フレームの優先順位に応じた受信キューに振り分けるようにしても良い。なお、フレーム受信手段:104は、優先制御情報が予め設定されていない場合や、フレームの優先順位が決定していない場合は、受信された順にEthernet(登録商標)フレーム:20を優先制御手段:102に提供し、フレームの優先順位が決定されるようにする。フレーム受信手段:104は、フレームの優先順位が決定されると、フレームの優先順位に基づいて、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20を受信キューに蓄積する。例えば、フレーム受信手段:104として、ネットワークアダプタや通信ポート等の通信用インタフェースが考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
フレーム送信手段:105は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を送信する。ここでは、フレーム送信手段:105は、フレームの送信時に優先制御を行う場合、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を送信キューに蓄積し、フレームの優先順位に基づいて、優先順位の高いEthernet(登録商標)フレーム:20から順に送信キューから取り出し、外部に送信する。このとき、フレーム送信手段:105は、フレームの優先順位毎に送信キューを設け、フレームの優先順位に基づいて、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を、フレームの優先順位に応じた送信キューに振り分けるようにしても良い。なお、フレーム送信手段:105は、優先制御情報が予め設定されていない場合や、フレームの優先順位が決定していない場合は、送信前に、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を優先制御手段:102に提供し、フレームの優先順位が決定されるようにする。このとき、フレーム送信手段:105は、フレームの優先順位が決定されるまでは、送信要求された順に、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20をそのまま外部に送信するようにしても良い。フレーム送信手段:105は、フレームの優先順位が決定されると、フレームの優先順位に基づいて、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を送信キューに蓄積する。例えば、フレーム送信手段:105として、ネットワークアダプタや通信ポート等の通信用インタフェースが考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
なお、優先制御装置:100がルータ:5、ルータ:7、及びルータ:11等の中継装置である場合、優先制御装置:100は、更に、フレーム転送手段:106を備えていても良い。なお、フレーム転送手段:106は、フレーム処理手段:103、フレーム受信手段:104、及びフレーム送信手段:105のいずれかに含まれていても良い。
フレーム転送手段:106は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を転送するための処理を行う。ここでは、フレーム転送手段:106は、フレーム受信手段:104からEthernet(登録商標)フレーム:20を受け取り、転送対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を転送用バッファ(buffer)に蓄積し、フレームの優先順位に基づいて、優先順位の高いEthernet(登録商標)フレーム:20から順に転送用バッファから取り出し、フレーム送信手段:105に引き渡す。このとき、フレーム転送手段:104は、フレームの優先順位毎に転送用バッファを設け、フレームの優先順位に基づいて、転送対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を、フレームの優先順位に応じた転送用バッファに振り分けるようにしても良い。なお、フレーム転送手段:106は、優先制御情報が予め設定されていない場合や、フレームの優先順位が決定していない場合は、転送対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20を優先制御手段:102に提供し、フレームの優先順位が決定されるようにする。このとき、フレーム転送手段:106は、フレームの優先順位が決定されるまでは、転送要求された順に、転送対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20をそのままフレーム送信手段:105に引き渡すようにしても良い。フレーム転送手段:106は、優先制御手段:102からフレームの優先順位に関する通知を受けると、フレームの優先順位に基づいて、転送されたEthernet(登録商標)フレーム:20を転送用バッファに蓄積する。例えば、フレーム転送手段:106として、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の処理装置が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
なお、優先制御情報管理手段:101、優先制御手段:102、フレーム処理手段:103、フレーム受信手段:104、フレーム送信手段:105、及びフレーム転送手段:106は、コンピュータを優先制御装置:100として機能させるためのプログラムでも良い。
このように、本発明によるEthernet(登録商標)フレームの優先制御方法は、Ethernet(登録商標)フレームの受信時、送信時、処理時、又は転送時のどの時点でも実施可能である。
図6を参照して、本発明の優先制御方法を用いた送信時の動作の一例について説明する。
ここでは、優先制御装置:100は、送信側の優先制御装置である。なお、優先制御装置:100は、中継装置でも良い。
(1)ステップS101
優先制御装置:100は、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20のフレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容に基づいて、Ethernet(登録商標)フレーム:20が優先制御の対象であるか判定する。例えば、優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20のフレーム・タイプ:24の種類、又はデータ部:25の容量に基づいて、Ethernet(登録商標)フレーム:20が音声データや動画データであるか判定する。このとき、優先制御手段:102は、フレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容を確認する。なお、実際には、優先制御装置:100は、ユーザーからの指示に応じて、Ethernet(登録商標)フレーム:20が優先制御の対象であるか否かを決定するようにしても良い。優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20が優先制御の対象でない場合、優先制御を行わず、通常のフレーム送信処理を行う。
(2)ステップS102
優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20が優先制御の対象である場合、優先制御情報を保有しているか確認する。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報管理手段:101に優先制御情報が格納されているか確認する。
(3)ステップS103
優先制御装置:100は、優先制御情報を保有している場合、フレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容に応じた優先制御情報を選択する。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報管理手段:101から、フレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容に応じた優先制御情報を取得する。
(4)ステップS104
優先制御装置:100は、優先制御情報を保有していない場合、優先制御情報を作成し、作成された優先制御情報を記憶する。ここでは、優先制御装置:100は、優先制御情報を1Byteと定義し、1Byte(8bit)の優先制御情報のうち7bitを「P(Priority bit)」として定義し、1bitを「E(Enable bit)」として定義する。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報を作成し、作成された優先制御情報を優先制御情報管理手段:101に格納する。
(5)ステップS105
優先制御装置:100は、送信対象となるEthernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル領域に、優先制御情報を挿入する。このとき、優先制御手段:102は、Ethernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル/優先制御:21に、優先制御情報を挿入する。
(6)ステップS106
優先制御装置:100は、優先制御情報に定義された優先順位に従って、Ethernet(登録商標)フレーム:20を送信する。このとき、フレーム送信手段:105は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を送信する。
図7を参照して、本発明の優先制御方法を用いた受信時の動作の一例について説明する。
ここでは、優先制御装置:100は、受信側の優先制御装置である。なお、優先制御装置:100は、中継装置でも良い。
(1)ステップS201
優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を受信する。このとき、フレーム受信手段:104は、Ethernet(登録商標)フレーム:20を送信する。
(2)ステップS202
優先制御装置:100は、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20を解析し、Ethernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル領域に、優先制御情報が挿入されているか確認する。このとき、優先制御手段:102は、Ethernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル/優先制御:21に、優先制御情報が挿入されているか確認する。
(3)ステップS203
優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル/優先制御:21に、優先制御情報が挿入されている場合、優先制御情報の「E(Enable bit)」が有効か確認する。優先制御装置:100は、優先制御情報の「E(Enable bit)」が有効ではない場合、優先制御を行わず、通常のフレーム受信処理を行う。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報の「E(Enable bit)」が「E=0」(有効)であるか確認する。優先制御手段:102は、優先制御情報の「E(Enable bit)」が「E=1」(無効)である場合、優先制御を行わず、通常のフレーム受信処理を行う。
(4)ステップS204
優先制御装置:100は、優先制御情報の「E(Enable bit)」が有効である場合、この優先制御情報に基づいて、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20の優先制御を行う。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報の「E(Enable bit)」が「E=1」の場合、優先制御情報に基づいて、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20の優先制御を行う。
(5)ステップS205
優先制御装置:100は、この優先制御情報を記憶する。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報管理手段:101に優先制御情報を格納する。優先制御手段:102は、既に優先制御情報管理手段:101に優先制御情報が格納されている場合、優先制御情報を上書きして更新する。なお、優先制御装置:100は、優先制御情報とフレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容とを関連付けて記憶することが好適である。但し、実際には、この例に限定されない。
(6)ステップS206
優先制御装置:100は、Ethernet(登録商標)フレーム:20のプリアンブル/優先制御:21に、優先制御情報が挿入されていない場合、優先制御情報を保有しているか確認する。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報管理手段:101に優先制御情報が格納されているか確認する。優先制御装置:100は、優先制御情報を保有していない場合、優先制御を行わず、通常のフレーム受信処理を行う。
(7)ステップS207
優先制御装置:100は、優先制御情報を保有している場合、保有している優先制御情報の中から、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20に対応する優先制御情報を検出し、検出された優先制御情報に基づいて、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20の優先制御を行う。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報管理手段:101に格納された優先制御情報の中から、Ethernet(登録商標)フレーム:20のフレーム・タイプ:24又はデータ部:25の内容に関連付けられた優先制御情報を検出し、検出された優先制御情報に基づいて、受信されたEthernet(登録商標)フレーム:20の優先制御を行う。
本実施形態では、音声データの優先処理を行うことができるので、簡単な回路構成で通話品質の向上が可能である。また、本実施形態では、動画データの優先処理を行うことができるので、簡単な回路構成で動画品質の向上が可能である。更に、本実施形態では、プリアンブルの一部を優先制御情報として定義を行っているが、従来フレームのデータを受信した場合も、優先制御がOFF状態に見えるため、従来フレームの受信も可能である。
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態では、その基本的構成は上記の第1実施形態と同じであるが、優先制御情報について更に工夫している。その構成を図8に示す。
IEEE802.3では、「8Byte」のプリアンブル/優先制御:21は、「7Byte」のプリアンブルと、「1Byte」のSFD(Start Frame Delimiter)を含む。プリアンブルは、1と0が交互に続くパターンである。すなわち、プリアンブルは、「10101010」というパターンの繰り返しである。SFDは、「10101011」というパターンである。SFDは、フレームのデータ部分の始まりを知らせる符号である。図2に示すフレームフォーマットの例では、宛先アドレス:22からFCS:26までがフレームのデータ部分となるため、SFDは、宛先アドレス:22の始まりを知らせる符号となる。ユーザー端末等の受信側は、ネットワーク:6上のデータのキャリアを検知すると、フレームの受信を開始する。Ethernet(登録商標)では、フレームの先頭のプリアンブル部分で同期を取り、SFDを検出すると、その次の信号からフレームを組み立てはじめる。
図8では、優先制御情報をプリアンブルの「7Byte目」にアサインしている。すなわち、本実施形態では、「8Byte」のプリアンブル/優先制御:21は、「6Byte」のプリアンブル:211と、「1Byte」の優先制御:212と、「1Byte」のプリアンブル/SFD:213を含む。プリアンブル:211は、プリアンブルを格納するためのフィールドである。優先制御:212は、優先制御情報を格納するためのフィールドである。プリアンブル/SFD:213は、プリアンブル又はSFDを格納するためのフィールドである。
本実施形態では、優先制御情報をプリアンブルの「7Byte目」にアサインすることで、通常のEthernet(登録商標)フレーム(Ethernet(登録商標)2)だけでなく、「802.3」、「802.3 with SNAP(Subnetwork Access Protocol)」、「802.3 with LLC2(Logical Link Control Type 2)」のフレームフォーマットに対しても優先制御を可能にすることができる。
本実施形態において、優先制御情報をプリアンブルの「7Byte目」にアサインすることが好適である。但し、実際には、プリアンブルの「7Byte目」以外の場所に、優先制御情報をアサインすることも可能である。例えば、優先制御情報をプリアンブルの「6Byte目」にアサインすることが可能である。このとき、優先制御情報管理手段:101は、優先制御情報をアサインする場所に関する情報を格納する。優先制御手段:102は、優先制御情報をアサインする場所に優先制御情報をアサインする。
なお、SNAPでは、フレーム・タイプ:24のような「Type」フィールドを持たないIEEE802.3標準のMACフレームに、Ethernet(登録商標)フレームと同じように「Type」フィールドを設けて解決する。SNAPは、OUI(管理組織識別子)と、PID(プロトコル識別子)を含む。また、LLC2は、IEEE802規格の通信方式で用いられるデータ通信方式のLLC(Logical Link Control)のタイプのうち、コネクション型の通信を行うタイプを示す。コネクション型通信では、通信の前に接続関係(コネクション)を予め確立する手順がとられる。
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。
本発明の第3実施形態では、その基本的構成は上記の第1実施形態と同じであるが、転送情報について更に工夫している。その構成を図9、図10に示す。
図9では、優先制御情報をプリアンブルの前のIFG(Interframe GAP:フレーム間隔時間)にアサインしている。すなわち、本実施形態では、プリアンブルを送出する直前のフレーム間隔時間に、優先制御情報を送出している。このとき、本実施形態におけるEthernet(登録商標)のフレームフォーマットは、「1Byte」の優先制御:212と、「8Byte」のプリアンブル:211と、「6Byte」の宛先MACアドレス:22と、「6Byte」の送信元MACアドレス:23と、「2Byte」のフレーム・タイプ:24と、「46〜1500Byte」のデータ部:25と、「4Byte」のFCS:26を含む。優先制御:212は、フレーム間隔時間に送出される。
図10に示すように、Ethernet(登録商標)では、送出されるフレームとフレームの間にIFG(フレーム間隔時間)がある。Ethernet(登録商標)では、送信を始める前には必ずIFG(フレーム間隔時間)以上待つことにより、各ノードに平等に送信の機会が与えられる。通常、IFG(フレーム間隔時間)は、96bit時間(96bit分の信号を送信するのにかかる時間)である。このIFG(フレーム間隔時間)に優先制御情報を送出することで、擬似的にフレームに優先制御情報が追加された形となる。但し、実際には、フレームとして送信されるフレーム本体には優先制御情報が含まれないため、フレーム本体は、一般的なEthernet(登録商標)フレームとなる。このとき、優先制御手段:102は、優先制御情報をプリアンブルの前のIFG(フレーム間隔時間)にアサインする。
本実施形態では、優先制御情報をプリアンブルの前のIFG(フレーム間隔時間)にアサインすることで、フレームフォーマットを変えることなく、優先制御を可能とする。
以上のように、本発明によるEthernet(登録商標)フレームの優先制御方法では、データ転送時にEthernet(登録商標)フレームのプリアンブル領域の一部をIPデータの優先順位情報領域として扱うことで、データ転送時の優先制御を行うことを特徴としている。
1,12… PC(Personal Computer)
2… STB(Set Top Box)
3… TV(Television)
4,13… IP電話機(IP phone)
5,7,11… ルータ
6… ネットワーク
8… VOD(Video On Demand)サーバ
9… 放送サーバ
10… SIP(Session Initiation Protocol)サーバ
20…Ethernet(登録商標)フレーム
21…プリアンブル(preamble)/優先制御
22…宛先MAC(Media Access Control)アドレス
23…送信元MACアドレス
24…フレーム・タイプ
25…データ部
26…FCS(Frame Check Sequence)
100… 優先制御装置
101… 優先制御情報管理手段
102… 優先制御手段
103… フレーム処理手段
104… フレーム受信手段
105… フレーム送信手段
106… フレーム転送手段

Claims (4)

  1. 送信側優先制御装置と、
    前記送信側優先制御装置とPPPoEで接続される受信側優先制御装置と
    を含み、
    前記送信側優先制御装置は、前記受信側優先制御装置へのデータ転送時に、IPv4のヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドや、IPv6のヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用せずに、前記優先制御情報を、送出されるフレームとフレームの間のフレーム間隔時間に割り当てることで、前記フレーム間隔時間に、前記優先制御情報を送出し、擬似的にフレームのプリアンブル領域に前記優先制御情報が追加された形にして、フレームフォーマットを変えることなく、従来のフレームフォーマットと同じ長さで、データ転送時の優先制御を行い、
    前記受信側優先制御装置は、受信フレームの優先制御情報を確認し、優先制御が有効であれば、データの優先処理を行う
    優先制御システム。
  2. 他の優先制御装置へのデータ転送時に、IPv4のヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドや、IPv6のヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用せずに、送出されるフレームとフレームの間のフレーム間隔時間に割り当てることで、前記フレーム間隔時間に、前記優先制御情報を送出し、擬似的にフレームのプリアンブル領域に前記優先制御情報が追加された形にして、フレームフォーマットを変えることなく、従来のフレームフォーマットと同じ長さで、データ転送時の優先制御を行う手段と、
    受信フレームの優先制御情報を確認し、優先制御が有効であれば、データの優先処理を行う手段と
    を更に具備する
    優先制御装置。
  3. 他の優先制御装置へのデータ転送時に、IPv4のヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドや、IPv6のヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用せずに、送出されるフレームとフレームの間のフレーム間隔時間に割り当てることで、前記フレーム間隔時間に、前記優先制御情報を送出し、擬似的にフレームのプリアンブル領域に前記優先制御情報が追加された形にして、フレームフォーマットを変えることなく、従来のフレームフォーマットと同じ長さで、データ転送時の優先制御を行うことと、
    受信フレームの優先制御情報を確認し、優先制御が有効であれば、データの優先処理を行うことと
    を更に含む
    優先制御方法。
  4. 他の優先制御装置へのデータ転送時に、IPv4のヘッダーフィールド内のTOS(Type of Service)フィールドや、IPv6のヘッダーフィールド内のTC(Traffic Class)フィールドを使用せずに、送出されるフレームとフレームの間のフレーム間隔時間に割り当てることで、前記フレーム間隔時間に、前記優先制御情報を送出し、擬似的にフレームのプリアンブル領域に前記優先制御情報が追加された形にして、フレームフォーマットを変えることなく、従来のフレームフォーマットと同じ長さで、上位層のプロトコル識別を必要とせずに、データ転送時の優先制御を行うステップと、
    受信フレームの優先制御情報を確認し、優先制御が有効であれば、データの優先処理を行うことと
    ステップ
    を更に計算機に実行させるための
    優先制御プログラム。
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