JP2012070186A - 動画像復号装置、動画像復号方法、及び集積回路 - Google Patents

動画像復号装置、動画像復号方法、及び集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】多視点映像符号化技術において、エラー耐性を高める。
【解決手段】複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、第1復号部により復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、検出部により検出された所定領域を、第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する隠蔽部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、動画像が符号化された符号化データを復号する動画像復号装置、動画像復号方法、及び集積回路に関する。
近年、民生機器などで立体映像を視聴・録画する環境が整いつつある。特に、BDA(Blu-ray Disk Assosiation)は、立体映像フォーマット対応の規格化を決定した。TVや携帯電話など立体映像対応の市場も立ち上がりつつある。近い将来、デジタル放送でも立体(3D)映像放送の普及が見込まれる。
一方、立体映像放送や映像伝送において、伝送網の電波状態の悪さなどにより、放送波を正しく受信できない場合がある。放送波を正しく受信できない伝送エラーなどが発生すると、映像や音声は正しく復号出来なくなる。画像符号化の場合は、時間方向の予測を用いる為、エラーが発生したピクチャがIピクチャやPピクチャのように他のピクチャから参照されるピクチャである場合、そのエラー情報が参照され、エラーが複数のフレームに伝播してしまう。エラーが伝播するとエラーの影響範囲が拡大する。
そこで、エラーの伝播を防ぐため、エラーが発生したエラーピクチャ又はピクチャのエラー領域を、正しく復号できたピクチャ又はピクチャの所定領域を用いて、エラーを隠蔽(コンシールメント)する技術がある(例えば、特許文献1及び2)。
例えば、パニング検出を行い、エラーが発生した場合は近傍のマクロブロック(MB:MacroBlock)の動きベクトルに基づいて、エラーブロック用の動き補償用動きベクトルを設定する技術がある。
また、修復対象のマクロブロックの周辺のマクロブロックの有効性を判定し、有効と判定されたマクロブロックから画像修復用コンテキスト情報を取得し、修復に用いる推定動きベクトルを求める技術がある。
特開2006−203598号公報 特開2007−325206号公報
一方、ITU-T H.264(ITU-T : International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)/ISO/IEC MPEG-4 AVC(ISO/IEC : International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission)のStereo ProfileもしくはMVC(Multi-view Video Coding)の様な多視点映像符号化の場合は、図1に示すように、複数の各視点映像が参照、被参照の関係にある。図1は、各視点映像の参照、被参照関係の一例を示す図である。図1に示す例では、左目の視点(Left view)をBase viewとし、右目の視点(Right view)をEnhance view又はNon Base viewとする。以下、Base viewをBase側、Enhance view又はNon Base viewをDependent側ともいう。図1に示すように、Dependent側は、Base側のフレームを参照フレームとすることができる。このview間で予測を行うことを、View間予測という。図1に示す例では、Dependent側のPフレームがBase側のIフレーム又はPフレームを参照するが、これに限られず、例えばDependent側のBフレームがBase側のBフレームを参照してもよい。
ここで、多視点映像の復号化を考えた場合、エラー隠蔽処理を行うとき、それぞれの視点毎に前述した従来技術を適用することが考えられる。同一視点内の情報のみを使ってエラー隠蔽処理を行うと、ピクチャ全体が数ピクチャに渡ってエラーした際に、適切にエラーを隠蔽しきれない。
また、図1に示すように、多視点映像の符号化で複数視点間の相関を用いる場合、復号化時にBase側でエラーが発生した場合、Dependent側にもエラーが伝播し、Dependent側のエラー隠蔽処理が適切にできない。また、多視点映像符号化技術において、エラー隠蔽処理についてそれほど研究がされておらず、従来技術のエラー隠蔽処理を適用したとしても、エラー耐性が高くないという問題点があった。
そこで、開示の動画像復号装置は、上記課題に鑑みてなされたものであり、多視点映像符号化/復号化技術において、適切な復号済み画像データを用いてエラー隠蔽することでエラー耐性を高めることを目的とする。
開示の一態様における動画像復号装置は、複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、前記第1復号部により復号される所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、前記検出部により検出された所定領域を、前記第2復号部による復号済みの所定領域を用いて隠蔽する隠蔽部と、を備える。
また、他の態様における動画像復号方法は、動画像復号装置における動画像復号方法であって、複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得し、前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号し、前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号し、前記第1の視点の符号化データが復号される所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出し、前記検出された所定領域を、前記第2視点の符号化データが復号された復号済みの所定領域を用いて隠蔽する。
開示の動画像復号装置、動画像復号方法、及び集積回路によれば、多視点映像符号化技術において、適切な復号済み画像データを用いてエラー隠蔽することでエラー耐性を高めることができる。
各視点映像の参照、被参照関係の一例を示す図。 多視点映像符号化の発生情報量の一例を示す図。 動画像復号装置の概略構成の一例を示すブロック図。 多視点符号化データのストリームの一例を示す図。 実施例1における復号処理を説明するための図。 ブロック抽出部の構成の一例を示すブロック図。 エラーMB、視差MB、参照元MB、被参照MBの関係(その1)を示す図。 エラーMB、視差MB、参照元MB、被参照MBの関係(その2)を示す図。 Base側の動画像復号処理の一例を示すフローチャート。 Dependent側の動画像復号処理の一例を示すフローチャート。 適切なMBの選択処理の一例を示すフローチャート。 実施例2におけるブロック抽出部の構成の一例を示すブロック図。 エラーMB、同位置MB、参照元MB、被参照MBの関係を示す図。 エラーMB、同位置MB、被参照MBの関係を示す図。 映像再生装置の構成の一例を示すブロック図。 信号処理部の構成の一例を示すブロック図。 携帯端末の構成の一例を示すブロック図。
以下、添付図面を参照しながら実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、多視点映像符号化における各視点の発生情報量について考える。以下、多視点とは、右と左との2視点を例に説明するが、3視点以上あってもよい。また、一般的に、符号化の発生情報量について、IピクチャやPピクチャの参照ピクチャとなりうるピクチャは、Bピクチャなどの非参照ピクチャよりも、多く情報量が割り当てられる事が一般的である。情報量が多いとエラーが発生する確率が高いと考えられる。なお、符号化方式によっては、例えばH.264のようにBピクチャも参照ピクチャとなりうる。
図1に示したように、2眼(2視点)での多視点映像符号化の場合は、独立して通常再生可能なBase画像と、基本的にBase画像から差分符号化されるDependent画像の2つの視点の符号化を行う。ここで、発生情報量の観点から考えると、図2に示す様にBase画像の方が、Dependent画像よりも多く情報量が割り当てられる。
図2は、多視点映像符号化の発生情報量の一例を示す図である。図2に示す例は、HDTV映像(1280x720,30fps)をフレーム符号化で、2画面合わせて12Mbpsで符号化した場合のピクチャの発生情報量の例である。また、図2に示す例は、あるタイミングで30枚のピクチャ数を抽出した例である。図2(A)は、Base側の発生情報量を示し、図2(B)は、Dependent側の発生情報量を示す。
図2に示すように、Dependent側の符号化では、Base側でいうIピクチャ相当のピクチャ10は、Base側との差分符号化を行うことができるので、Base側のPピクチャ相当の情報量となる。また、Base側でいうPピクチャ相当のDependent側のPピクチャ20は、Dependent側の片方向予測に加え、Base側の片方向予測を行うことができるので、Base側のBピクチャに近い情報まで、発生情報量を抑制することが可能である。
図2に示したように、Dependent側は、発生情報量がBase側に比べると少ないので、エラーが発生する確率がBase側よりも低くなる。また、エラーの発生確率が低いと考えられるDependent側の符号化データは、正しく復号できる可能性がBase側よりも高いといえる。よって、Dependent側の復号ピクチャを用いてBase側のエラー隠蔽処理を行えば、Base側のエラーに依存せずにエラー隠蔽処理を行うことができる。そこで、実施例1では、Base側のピクチャにエラー領域が発生した場合でも、Dependent側の復号済みのピクチャ内で、エラー領域に類似する領域を推定し、推定された領域のデータを用いてエラーが発生した領域を隠蔽する。
なお、復号対象の動画像の符号化データに含まれるピクチャは、インタレース方式により取得されるフィールド、又はプログレッシブ方式により取得されるフレームの何れであってもよい。
<構成>
図3は、本実施例における動画像復号装置100の概略構成の一例を示すブロック図である。図3に示す動画像復号装置100は、取得部101を有する。動画像復号装置100は、Base側を復号する構成として、可変長復号部102、エラー検出部103、バッファメモリ104、選択部105、画像復号部106、隠蔽部107、ブロック抽出部108、選択部109、ピクチャメモリ110を有する。動画像復号装置100は、Dependent側を復号する構成として、可変長復号部122、エラー検出部123、バッファメモリ124、選択部125、画像復号部126、隠蔽部127、ブロック抽出部108、選択部129、ピクチャメモリ130を有する。
取得部101は、多視点映像符号化技術を用いて符号化された多視点符号化データを取得する。多視点符号化データは、多視点においてそれぞれ得られた各視点の動画像の符号化データを含む。動画像の符号化データは、各ピクチャが所定領域毎に符号化されたデータである。
取得部101は、多視点符号化データを取得すると、各視点の符号化データに分離し、各視点に対応する可変長復号部102、122に出力する。取得部101は、多視点符号化データの各ピクチャのヘッダを参照することで、どの視点の符号化データであるかを判定できる。各ピクチャのヘッダには、Base側かDependent側かを示すデータが含まれている。
図4は、多視点符号化データのストリームの一例を示す図である。図4に示す例では、Left viewの符号化データとRight viewの符号化データとが交互に混合されて一つのストリームとなる。図4に示す「L0」はLeft viewの1枚目のピクチャ、「L1」はLeft viewの2枚目のピクチャであり、「R1」はRight viewの1枚目のピクチャ、「R2」はRight viewの2枚目のピクチャである。図4に示す例は、フレームシーケンシャル方式である。
なお、多視点符号化データのストリームは、フレームシーケンシャル方式に限らず、Left viewとRight viewそれぞれのピクチャを左右に振り分けるサイドバイサイド方式や、上下に振り分けるトップアンドボトム方式などでもよい。
図3に戻り、Base側の構成について説明する。可変長復号部102は、Base viewの符号化データを取得する。可変長復号部102は、取得した符号化データに含まれる各ピクチャに関する可変長符号化された情報を、可変長符号化方式に対応する可変長復号方式に従って復号する。可変長復号方式は、例えば、ハフマン符号あるいは算術符号に対応する復号方式である。可変長復号部102は、マクロブロック(MB)毎に、量子化された周波数係数(係数情報)、量子化スケール、及び動きベクトル、マクロブックタイプなどを復号し、復号データを得る。
可変長復号部102は、可変長復号された各マクロブロックの識別番号やピクチャ及びマクロブロックに関する情報をエラー検出部103に出力する。可変長復号部102は、各マクロブロックの動きベクトルや係数情報、量子化スケールなどの復号データをバッファメモリ104に出力する。
また、可変長復号部102は、画像復号部106、ブロック抽出部108、隠蔽部107の処理よりも、復号順序に従って、2以上の所定枚数分のピクチャに含まれる可変長符号化されたデータを先行して可変長復号する。
これにより、動画像復号装置100は、エラー隠蔽対象となるピクチャよりも後に復号されるピクチャに含まれるマクロブロックが有する動きベクトルを用いることができる。なお、所定枚数は、2以上で、エラー隠蔽対象となるピクチャを参照する可能性のあるピクチャの枚数に1を加えた値までの範囲で設定される。
エラー検出部103は、符号化データに含まれる各ピクチャに対し、可変長復号及び/又は画像復号時にエラーが発生する領域を検出する。エラー検出部103は、動き補償が行われる領域の単位であるマクロブロック又は所定のブロックごとに、エラーが発生するか否かを検出する。例えば、エラー検出部103は、マクロブロック又は所定のブロックを復号するために必要なデータが欠落したか否かを検出する。
以下では、エラーが発生するマクロブロックをエラーマクロブロック(エラーMB)と呼ぶ。また、説明の簡略化のため、エラーが検出される各ピクチャの所定領域をマクロブロック単位で説明する。エラー検出部103は、エラーが検出される各ピクチャの所定領域が所定のブロック単位であっても、マクロブロックに対する処理と同様の処理を行うことでエラーを検出できる。
エラー検出部103は、マクロブロック毎に設けられるマクロブロックのマクロブロックアドレスの値からエラー検出対象となるマクロブロックを特定してもよい。エラー検出部103は、特定されたマクロブロックについて、符号化方式の規格によって定められた所定の情報が全て存在するか否かを調べる。エラー検出部103は、全ての情報が存在すれば、エラーがないと判定し、何れかの情報が欠けていれば、そのマクロブロックはエラーMBであると判定する。
また、エラー検出部103は、マクロブロックに与えられるマクロブロックアドレスのような識別番号が、連番になっているか否かを判定してもよい。エラー検出部103は、識別番号が連番になっていない場合、欠けた番号のマクロブロックは、復号できなかったエラーMBであると判定する。
エラー検出部103は、エラーの有無により、選択部105を制御する。エラー検出部103は、エラーMBを検出した場合、そのエラーMBについては、バッファメモリ104及び必要に応じてバッファメモリ124のデータがブロック抽出部108に読み出されるよう制御する。一方、エラー検出部103は、エラーMBを検出しなかった場合、バッファメモリ104のデータが画像復号部106に読み出されるよう制御する。エラー検出部103は、選択部109の制御も行う。この制御は後述する。
バッファメモリ104は、可変長復号部102により復号された動きベクトル、係数情報、量子化スケール、MBタイプなどの復号データを所定枚数分一時的に記憶する。
選択部105は、エラー検出部103により制御される。選択部105は、エラー検出部103によりエラーMB有りが通知されると、バッファメモリ104及びバッファメモリ124とブロック抽出部108とを接続し、エラー無しが通知されると、バッファメモリ104と画像復号部106とを接続する。
ここで、Dependent側について説明する。取得部101は、多視点符号化データの各ピクチャのヘッダを参照し、Dependent画像の符号化データを可変長復号部122に出力する。
可変長復号部122は、可変長復号部102と同様の処理を行う。例えば、可変長復号部122は、取得した符号化データのピクチャに含まれる可変長符号化データを復号し、復号データをバッファメモリ124に出力する。また、可変長復号部122は、エラー検出に用いられる復号データをエラー検出部123に出力する。
エラー検出部123は、エラー検出部103と同様の処理を行う。例えば、エラー検出部123は、前述した所定の方法により、各ピクチャに含まれるマクロブロックに対してエラーを検出する。また、エラー検出部123は、エラーMBの有無により選択部125を制御する。エラー検出部123は、選択部129の制御も行う。この処理は後述する。
バッファメモリ124は、可変長復号部122により復号された動きベクトル、係数情報、量子化スケールなどの復号データを一時的に記憶する。
選択部125は、エラーMB有りが通知されると、バッファメモリ124とブロック抽出部108とを接続し、エラー無しが通知されると、バッファメモリ124と画像復号部126とを接続する。
ここで、可変長復号部102と可変長復号部122との先行復号について図5を用いて説明する。図5は、実施例1における復号処理を説明するための図である。図5に示すブロック列は、動画像の符号化データの一部を示し、ブロック列内の各ブロックは、それぞれ1つのピクチャに対応する。ブロック内に示された記号I、P、Bは、そのピクチャタイプを表し、それぞれIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャである。また、ピクチャタイプに続いて示された数字は、再生順序に従ったピクチャの順番を表す。その数字が小さいほど、再生順序が早い。
図5(A)は、通常の復号処理の一例を示す図である。図5(A)に示す通常の復号順は、ブロック列201で示す通りである。
I2, B0, B1, P5, B3, B4, P8, B6, B7, ..
上記の順番で、可変長復号と画像復号とが同一のピクチャタイミングで処理される。
次に、通常の表示順は、ブロック列202で示す通りである。
B0, B1, I2, B3, B4, P5, B6, B7, P8, ..
上記の順番で数字の小さい順に表示される。
図5(B)は、実施例1のBase側、Dependent側の復号処理の一例を示す図である。ブロック列211は、Base側の各ピクチャの可変長復号処理のタイミングを表す。ブロック列212は、Base側の各ピクチャの画像復号処理のタイミングを表す。ブロック列213は、Base側の各ピクチャの表示のタイミングを表す。
ブロック列211及びブロック列212に示すように、可変長復号部102は、例えば3ピクチャ分、画像復号部106の処理などに先行して可変長復号処理を行う。これにより、ブロック抽出部108、隠蔽部107では、エラー隠蔽対象のピクチャよりも復号順で後に位置するピクチャが持つ動きベクトルを利用することができる。
例えば、ピクチャP5内にエラー領域がある場合、ブロック抽出部108や隠蔽部107は、図5(B)に示す点線の矢印元のピクチャB3、B4の可変長復号を行った結果の情報を利用することができる。
ピクチャB3やB4は、ピクチャP5を参照ピクチャとして、フレーム間符号化を行うピクチャであるため、ピクチャP5のある位置を参照して符号化されている。つまり、ピクチャB3やB4は、ピクチャP5よりも画像の復号順は後である。例えば、ピクチャP5のある領域の情報がエラーにより欠落した場合でも、その領域を参照しているピクチャB3、B4内の領域の動きベクトルを利用して、隠蔽部107によるエラー隠蔽処理が可能となる。
ブロック列221は、Dependent側の各ピクチャの可変長復号処理のタイミングを表す。ブロック列222は、Dependent側の各ピクチャの画像復号処理のタイミングを表す。ブロック列223は、Dependent側の各ピクチャの表示のタイミングを表す。
ブロック列221及びブロック列222に示すように、可変長復号部122は、例えば3ピクチャ分、画像復号部126の処理などに先行して可変長復号処理を行う。これにより、ブロック抽出部108、隠蔽部107、127では、エラー隠蔽されるピクチャよりも復号順で後に位置するピクチャが持つ動きベクトルを利用することができる。ここで、ピクチャP5'は、ピクチャP5を参照ピクチャとして符号化されていたとする。つまり、ピクチャP5'は、ピクチャP5よりも画像の復号順では後になる。
例えば、ピクチャP5内にエラー領域がある場合、ブロック抽出部108や隠蔽部107は、図5(B)に示す一点鎖線の矢印元のピクチャP5'の可変長復号を行なった結果の情報を利用することができる。また、ブロック抽出部108や隠蔽部107は、同様に、ピクチャB3'、B4'の可変長復号結果の情報も利用可能である。
ピクチャP5'は、ピクチャP5を参照ピクチャとして、フレーム間符号化を行うピクチャであるため、ピクチャP5のある領域を参照して符号化されている。例えば、ピクチャP5のある領域の情報がエラーにより欠落した場合でも、その領域を参照しているピクチャP5'内の領域を参照する動きベクトルを利用して、隠蔽部107によるエラー隠蔽処理が可能となる。
また、ブロック抽出部108、隠蔽部127でも、エラー隠蔽対象のピクチャよりも復号順で後に位置するピクチャが持つ動きベクトルを利用することができる。
例えば、ピクチャP5'内にエラー領域がある場合、ブロック抽出部108や隠蔽部127は、図5(B)に示す破線の矢印元のピクチャB3'、B4'の可変長復号を行った結果の情報を利用することができる。
ピクチャB3'やB4'は、ピクチャP5'を参照ピクチャとして、フレーム間符号化を行うピクチャであるため、ピクチャP5'のある位置を参照して符号化されている。つまり、ピクチャB3'やB4'は、ピクチャP5'よりも復号順は後である。例えば、ピクチャP5'のある領域の情報がエラーにより欠落した場合でも、その領域を参照している、ピクチャB3'、B4'内の領域の動きベクトルを利用して、隠蔽部127によるエラー隠蔽処理が可能となる。
図3に戻り、Base側とDependent側の画像復号及びエラー隠蔽処理について説明する。Base側の画像復号部106は、可変長復号された復号データに対応するピクチャの各マクロブロックを復号する。画像復号部106は、例えば、可変長復号された復号データに含まれる係数情報に対して逆量子化処理及び逆直行変換処理を行う。画像復号部106は、逆直行変換処理により得られた差分信号を、動きベクトルにより特定される参照ピクチャの対応ブロックから求められる予測画像に加算する。参照ピクチャは、ピクチャメモリ110に記憶されている。これにより、ピクチャのマクロブロックが復号される。
画像復号部106は、復号されたピクチャのマクロブロックを、そのマクロブロックに対応するマクロブロックアドレス及びそのマクロブロックを含むピクチャの識別番号とともに選択部109へ出力する。
Dependent側の画像復号部126は、Base側の画像復号部106と同様の処理を行い、ピクチャのマクロブロックを復号する。画像復号部126と画像復号部106との違いは、画像復号部126は、画像復号部106により復号されたBase側のピクチャも画像復号部126により復号されたピクチャも参照ピクチャとすることができる。一方、画像復号部106は、画像復号部106により復号されたピクチャのみ参照ピクチャとすることができる。
次に、ブロック抽出部108について説明する。ブロック抽出部108は、バッファメモリ104及び/又はバッファメモリ124から動きベクトルを取得して、その動きベクトルを用いてエラーMBに類似するマクロブロックを推定し、推定したマクロブロックを抽出する。ブロック抽出部108の詳細は、図6を用いて説明する。
図6は、ブロック抽出部108の構成の一例を示すブロック図である。ブロック抽出部108は、視差情報抽出部141、動きベクトル計算部142、参照ブロック抽出部143を有する。まず、Base側にエラーMBが発生した場合、ブロック抽出部108が処理する内容を説明する。
視差情報抽出部141は、Base側のピクチャでエラーMBが発生した場合、バッファメモリ124からBase側のエラーMBを参照先とする動きベクトルを抽出する。この動きベクトルは、View間の動きベクトルとなるので視差情報を示す。視差情報抽出部141は、抽出した視差情報を動きベクトル計算部142に出力する。なお、視差情報抽出部141は、バッファメモリ124にエラーMBを参照先とする動きベクトルがなかった場合、その旨を動きベクトル計算部142に通知する。
動きベクトル計算部142は、取得した視差情報を有するマクロブロック(以下、視差MBともいう)を特定し、この視差MBを参照する動きベクトル(以下、参照元動きベクトルともいう)をバッファメモリ124から抽出する。
動きベクトル計算部142は、参照元動きベクトルを有するマクロブロック(以下、参照元MBともいう)が、もう一つの動きベクトルを有するかを判定する。もう一つの動きベクトルが復号済みピクチャのマクロブロック(以下、被参照MBともいう)を参照先とする場合、動きベクトル計算部142は、参照元MBが有する二つの動きベクトルを用いて、エラー隠蔽用の動きベクトルを計算する。以下、エラー隠蔽用の動きベクトルは、隠蔽動きベクトルともいう。動きベクトル計算部142は、計算した隠蔽動きベクトルを参照ブロック抽出部143に出力する。
隠蔽動きベクトルは、エラーMBと被参照MBとのピクチャ内での水平方向及び垂直方向のずれ量と、エラーMBが含まれるピクチャに対応するDependent側のピクチャから被参照MBが含まれるピクチャまでのピクチャ数とを、それぞれベクトルの要素として持つ。
なお、動きベクトル計算部142は、視差情報抽出部141から動きベクトルがない旨の通知を受けると、バッファメモリ104からエラーMBを参照先とする動きベクトルを抽出する。動きベクトル計算部142は、この動きベクトルを有するブロック(同視点参照元MB)が、もう一つの動きベクトルを有するかを判定する。もう一つの動きベクトルが復号済みのピクチャを参照先とする場合、動きベクトル計算部142は、同視点参照元MBが持つ二つの動きベクトルを用いて隠蔽動きベクトルを計算する。動きベクトル計算部142は、計算した隠蔽動きベクトルを参照ブロック抽出部143に出力する。
参照ブロック抽出部143は、取得した隠蔽動きベクトルが指す復号済みピクチャのマクロブロックのマクロブロックアドレス、及びそのマクロブロックを含むピクチャの識別番号を抽出し、隠蔽部107に出力する。参照ブロック抽出部143により特定されたマクロブロックは、エラーMBに類似するマクロブロックとして推定されたことを表す。
次に、Dependent側にエラーMBが発生した場合、ブロック抽出部108が処理する内容を説明する。動きベクトル計算部142は、Dependent側にエラーMBが発生した場合、バッファメモリ124からエラーMBを参照先とする動きベクトルを抽出する。動きベクトル計算部142は、抽出した動きベクトルの参照元となるブロック(同視点参照元MB)をバッファメモリ124から特定する。
動きベクトル計算部142は、特定した同視点参照元MBが、もう一つの動きベクトルを有するか否かを判定する。もう一つの動きベクトルが復号済みピクチャを参照先とする場合、動きベクトル計算部142は、同視点参照元MBが有する二つの動きベクトルを用いて、隠蔽動きベクトルを計算する。動きベクトル計算部142は、計算した隠蔽動きベクトルを参照ブロック抽出部143に出力する。
参照ブロック抽出部143は、取得した隠蔽動きベクトルが指す復号済みピクチャのマクロブロック(被参照MB)のマクロブロックアドレス、及びそのマクロブロックを含むピクチャの識別番号を抽出し、隠蔽部127に出力する。
なお、動きベクトル計算部142は、参照元MBが複数ある場合に、いずれのブロックにするかを決めるための評価部150を有する。評価部150は、参照元MBが有する情報を用いて評価値を計算し、評価値に基づいて1つの参照元MBを選択する。評価部150の詳細は後述する。なお、評価部150は、視差MB、同視点参照元MBが複数ある場合にも評価値を計算し、1つのマクロブロックを選択する。
(隠蔽動きベクトルの具体例)
次に、エラーMB、視差MB、参照元MB、被参照MBの関係について説明し、隠蔽動きベクトルの計算を具体的に説明する。図7は、エラーMB、視差MB、参照元MB、被参照MBの関係(その1)を示す図である。図7に示す例では、図5に示す例と同じように、Base側のピクチャI2、B3、B4、P5と同じ位置関係にあるDependent側のピクチャI2'、B3'、B4'、P5'を示している。図7に示すPtypeは、ピクチャタイプを表す。
例えば、Base側の復号順3のピクチャP5 301内のMB302の情報がエラーにより欠落した場合に、Dependent側の同じ復号順3のピクチャP5'内に、視差情報311分だけずれたエラーMB302を参照しているマクロブロック(視差MB)305が存在する。
視差情報311分の移動量をMVDとする。ピクチャP5'は、Base側ピクチャP5の直後に復号されるピクチャであるので、ピクチャP5'の復号画像は、ピクチャP5の復号時点ではまだ存在しない。
一方、Dependent側のBピクチャの可変長復号を先行して行なっているので、ピクチャP5'の視差MB305を参照している参照元MB306のベクトル情報312、313がバッファメモリ124に存在する。この参照元MB306のベクトル情報312、313を用いて、動きベクトル計算部142は、仮隠蔽動きベクトル(MVC')314を生成する。
図7に示す例は、ピクチャB4'の参照元MB306の後方向ベクトルMVB'312が視差MB305を指していたとすると、参照元MB306の前方向ベクトルFMV'313を用いて、仮隠蔽動きベクトル314は、式(1)により求められる。
MVC'=MVF'−MVB' ・・・式(1)
動きベクトル計算部142は、仮隠蔽動きベクトル314と、視差情報(MVD)311とを用いて、隠蔽動きベクトル(MVC)315を式(2)により求める。
MVC=MVC'−MVD ・・・式(2)
ここで、仮隠蔽動きベクトル314の参照先はピクチャI2'であるが、ピクチャI2'は、ピクチャP5'を復号する際に、画像復号部126により復号済みである。ピクチャI2'の被参照MB307と隠蔽動きベクトル315とを用いて予測した画像を、エラー隠蔽用のブロックとする。
なお、参照ブロック抽出部143は、ピクチャI2'の被参照MB307と仮隠蔽動きベクトル(MVC')314とを用いて、ピクチャP5'の視差MB305を復号し、更に視差情報311を用いてエラーMB302のエラー隠蔽処理を行ってもよい。
図8は、エラーMB、視差MB、参照元MB、被参照MBの関係(その2)を示す図である。図8に示す例は、視差MBを参照する動きベクトルを有する参照元MBが、双方向予測MBの場合でも、被参照MBが、Bピクチャ(参照Bピクチャ)内に存在する場合、エラー隠蔽処理ができない例である。図8に示すPtypeは、ピクチャタイプを表す。
図8に示すDependent側の復号順は、
I3', rB1', B0', B2', P7', rB5', B4', B6', ..
となる。rBで示したピクチャは、参照Bピクチャを示す。
ピクチャP7 401にエラーMB402がある場合、ピクチャP7 401の画像復号時には、ピクチャP7'、rB5'、B4'、B6'の可変長復号処理が終了しているとする。
Base側のピクチャP7 401にエラーMB402がある場合、Dependent側のピクチャP7'内に視差情報411分だけずれたエラーMB402を参照しているマクロブロック(視差MB)403が存在する。ピクチャP7'は、Base側のピクチャP7の直後に復号されるピクチャであるので、ピクチャP7'の復号画像はピクチャP7の復号時点ではまだ存在しない。
一方、Dependent側では、可変長復号を先行して行なっているので、ピクチャP7'の視差MB403を参照しているピクチャB6'の参照元MB404のベクトル情報412、413はバッファメモリ124に存在する。この参照元MB404のベクトル情報412、413を用いて仮隠蔽動きベクトル(MVC')414を生成する。
ここで、図8に示す例では、ピクチャB6'の参照元MB404の後方向ベクトルMVB'412が参照元MB403を指していても、前方向ベクトルMVF'413は、ピクチャrB5'のブロック405を参照していたとする。この場合、図7に示す例と同様に、参照元MB404の前方向ベクトルFMV'413を用いて、仮隠蔽動きベクトル414を求めることはできない。なぜなら、この仮隠蔽動きベクトル414の参照先はピクチャrB5'となり、ピクチャrB5'は、ピクチャP7'よりも後に画像復号されるので、被参照MBが存在しない。
よって、図8に示すように、前方向ベクトルがまだ復号されていないピクチャ内のMBを指す参照元MB404は、動きベクトル計算部142により選択されないようにする。
(参照元MBが複数ある場合)
視差MBを参照する参照元MBが複数存在する場合がある。1枚のピクチャP5'に対して、そのピクチャを参照する可能性のあるピクチャはピクチャB3'やB4'のように複数存在する。さらに、ブロック毎に複数本の動きベクトルを用いた動き予測を行うことが可能であるため、視差MBを参照する参照元MBは複数存在する可能性がある。
そこで、図6に示す動きベクトル計算部142の評価部150が、複数の参照元MBを評価することで、1つのマクロブロックを選択する。
評価部150は、複数のマクロブロックが、視差MBを参照している場合、複数のマクロブロックの中から、動き予測として尤も適したものをマクロブロックの情報を用いて判定する。マクロブロックの情報は、予測タイプ、差分情報(係数情報)、動きベクトルの成分などである。
(1)予測タイプを用いる判定
予測タイプで判定する場合について説明する。例えば、図7に示したP5'の視差MBを参照するブロックは、少なくとも後方向の動きベクトルを持っている。よって、予測タイプとしては、後方向予測MB(Backward MB)、双方向予測MB(Bi-direction MB)が考えられる。この場合、後方向予測MBでは、復号済みのピクチャを参照先とする可能性がある前方向の動きベクトルが存在しない。よって、
Bi-Direction MB > Backward MB
とする優先順位を付け、評価部150は、双方向予測MBを選択する。
(2)差分情報を用いる判定
次に、差分情報を用いて判定する場合について説明する。符号化処理において、差分情報は、動きベクトルによりフレーム間差分を取り、その差分(予測誤差)をDCT、量子化の処理を施して、可変長符号化される。つまり、可変長復号後の差分情報としては、量子化係数(Coef)および量子化値(Qscale)がブロック毎に得られる。
ここで、より正確に差分情報を用いるとすると、逆量子化処理、逆DCT処理まで施し、画素レベルの差分情報を求め、その差分情報の成分の絶対値和等を求めればよい。しかし、ここでは、処理を簡略化する為に、以下の評価を行うことにする。
複数の候補ブロックが、 MB0, MB1, .., MBnであったとして、各ブロックのQscale値が、Q0, Q1, .., Qn、量子化係数値がCoef0_i,j、Coef1_i,j、,,、Coefn_i,jであったとする。評価部150は、差分がもっとも小さいブロックを選択する。
・第1の例
評価部150は、量子化スケールが小さいブロックが、差分の小さいブロックと判定する。
SelectQ = maxQ;
for (x=0; x<n;x++) {
SelectQ = min(SelectQ, Qx); //SelectQが更新されれば、選択するMBも更新する
}
・第2の例
評価部150は、量子化係数の差分絶対値和が小さいブロックが、差分の小さいブロックと判定する。
SelectCoef = maxCoeff;
for (x=0; x<n;x++) {
SelectCoef = min(SelectCoef, Σi,j |Coefx_i,j| ); // SelectQが更新されれば、選択するMBも更新する
}
・第3の例
評価部150は、単純に量子化係数の有効係数の個数が小さいブロックが、差分の小さいブロックと定する。
SelectNum = maxNum;
for (x=0; x<n;x++) {
SelectNum = min(SelectNum, Countif(Coefx_i,j != 0) ); // SelectNumが更新されれば、選択するMBも更新する
}
評価部150は、上記3つの例のいずれかを用いて、1つのブロックを選択すればよい。
(3)動きベクトルを用いる判定
評価部150は、動きベクトルが指す参照エリアとして、より多くのエリアが含まれるベクトル成分を持つブロックが、差分の小さいブロックと判定する。
動きベクトルは、マクロブロックのサイズが16x16である場合、ベクトルの成分が16の倍数に近い方が原画ブロックと参照画ブロックの重なりが大きい。よって、その観点で動きベクトルを求める。
評価部150は、動きベクトルが16の倍数に近いとき、16の剰余(modulo)を取った値が、0,1,2,3,…,14,15となったとすると、0>1,15>2,14>3,13>…>7,9>8の順序で優先度を高くする。評価部150は、優先度に基づき以下に示す式によりブロックを選択する。この式が示す意味は、成分8からより離れた動きベクトルを選択する為に、値を0〜15に丸めた上で8を減算した値-8〜7の中で絶対値の大きな動きベクトルを選択する。
SelectMV = MV0;
for (x=0; x<n;x++) {
SelectMV = min(|mod(SelectMV,16)-8|, |mod(MVx,16)-8|); // SelectMVが更新されれば、選択するMBも更新する
// 16は、MBの水平サイズ、垂直サイズを参照する場合、フレーム予測であればmod16、フィールド予測であれば mod8を用いる
}
なお、実際の動きベクトルとしては、0.5画素精度(値2が動きベクトル1)、0.25画素精度(値4が動きベクトル1)と符号化方式により、動きベクトルをあらわす精度が異なるので、評価部150は、その精度によって計算式を変更する。
例えば、0.25画素精度で動きベクトルが表現されている場合、
SelectMV = MV0;
for (x=0; x<n;x++) {
SelectMV = max(|mod(SelectMV,64)-32|, |mod(MVx,64)-32|); // SelectMVが更新されれば、選択するMBも更新する
}
評価部150は、上記に示すように精度によって計算式を変更する。同様に、動きベクトルの表現精度だけでなく、マクロブロックのサイズが16x16以外の値を取った場合でも、評価部150は、サイズに応じて計算式を変更すればよい。
これにより、参照元MBが複数ある場合でも、評価部150により適切なブロックを選択することができる。
なお、エラーMBを参照する視差MBが複数ある場合も考えられ、このときは、差分情報を用いる判定などにより動きベクトル計算部142が1つの視差MBを選択するようにすればよい。
また、図7に示すように、1枚のP5ピクチャに対して、そのピクチャを参照するピクチャはDependent画像のピクチャP5'のみでなく同一視点内のピクチャB3、B4の様に複数枚存在する可能性がある。また、ブロック毎に複数本の動きベクトルを用いた動き予測を行う事が可能であるため、ピクチャP5のエラーMBを動き予測により参照しているブロック(同視点参照元MBや視差MB)が複数存在する可能性がある。
この場合、評価部150は、エラーMBを参照するブロックが複数あれば、同視点のブロック、別視点のブロックのどちらを優先するかを決めておく。この実施例では、別視点のブロックを優先して用いることにするが、同視点のブロックを優先してもよい。
次に、選んだ視点に対し、エラーMBを参照するブロックが複数ある場合には、前述したように、評価部150により1つのブロックを選択すればよい。なお、視差MBを選択する場合は、評価部150は、(2)の差分を用いる判定や(3)の動きベクトルを用いる判定により1つのマクロブロックを選択すればよい。
図3に戻り、Base側の隠蔽部107は、ブロック抽出部108により抽出されたブロックの情報と、隠蔽動きベクトルとを用いて、隠蔽用のマクロブロックを生成する。隠蔽部107は、隠蔽用のマクロブロックを選択部109に出力する。
これにより、隠蔽部107は、先行して復号された視差情報を用いることで、同視点の復号ピクチャだけでなく、別視点の復号ピクチャを用いてエラー隠蔽することができる。
選択部109は、エラー検出部103により制御され、エラーMBの場合は、隠蔽部107により出力されるマクロブロックを選択するようにし、エラーがない場合は、画像復号部106により出力されるマクロブロックを選択する。選択部109は、同一のピクチャの識別番号及びマクロブロックアドレスに応じて、画像復号部106により復号されたマクロブロック又は隠蔽部107により生成されたマクロブロックを順に配列して、ピクチャメモリ110に出力する。
ピクチャメモリ110は、選択部109により出力されるマクロブロックをピクチャ単位で一時的に記憶する。ピクチャメモリ110に記憶されたピクチャは、表示順に従って表示部などに出力される。また、ピクチャメモリ110に記憶されたピクチャは、Base側やDependent側で参照される可能性があるため、必要に応じて画像復号部106やピクチャメモリ130に出力される。また、ピクチャメモリ110に記憶されたピクチャは、エラー隠蔽用にも利用されるため、必要に応じて隠蔽部107により読み出される。
Dependent側の隠蔽部127は、Base側の隠蔽部107と基本的には同様の処理を行う。異なるところは、隠蔽部127は、同視点の復号ピクチャを用いてエラー隠蔽処理が行われることである。
選択部129は、Base側の選択部109と同様の処理を行う。例えば、選択部129は、同一のピクチャの識別番号及びマクロブロックアドレスに応じて、画像復号部126により復号されたマクロブロック又は隠蔽部127により生成されたマクロブロックを順に配列して、ピクチャメモリ130に出力する。
ピクチャメモリ130は、選択部129により出力されるマクロブロックをピクチャ単位で一時的に記憶する。ピクチャメモリ130は、ピクチャメモリ110から出力されるBase側のピクチャを一時的に記憶する。Base側のピクチャもDependent側で参照される可能性があるからである。
また、ピクチャメモリ130に記憶されたDependent側のピクチャは、表示順に従って表示部などに出力される。また、ピクチャメモリ130に記憶されたDependent側のピクチャは、隠蔽部127により読み出される。また、ピクチャメモリ130に記憶されたBase側及びDependent側のピクチャは、参照ピクチャとして、必要に応じて画像復号部126に出力される。
以上の構成を有することで、隠蔽部107、127は、先行して可変長復号された動きベクトルを利用して、エラーMBに類似すると推定されたマクロブロックを隠蔽処理に用いることができる。また、隠蔽部107は、先に復号された他視点の動きベクトル(視差情報)を利用することで、他視点の復号済みピクチャから、エラーMBに類似すると推定されたマクロブロックを隠蔽処理に用いることができる。
<動作>
次に、実施例1における動画像復号装置の動作について説明する。図9は、Base側の動画像復号処理の一例を示すフローチャートである。
(Base側の復号処理)
ステップS101で、可変長復号部102は、取得部101により振り分けられたBase側の符号化データを1ピクチャ分、画像復号部106による画像復号に先行して可変長復号する。可変長復号部102は、可変長復号して得られた動きベクトルや係数情報などの復号データをバッファメモリ104に記憶する。また、可変長復号部102は、エラー検出に必要なデータ、例えばマクロブロックアドレスなどをエラー検出部103に出力する。
ステップS102で、動画像復号装置100は、バッファメモリ104に記憶された復号データが所定枚数のピクチャ分蓄積されたか否かを判定する。所定枚数のピクチャ分、復号データが蓄積された場合(S102−Yes)、ステップS103に進み、所定枚数分のピクチャが蓄積されていない場合(S102−No)、ステップS101に戻る。これにより、可変長復号部102は、画像復号部106の画像復号に先行して、所定枚数分のピクチャを可変長復号することができる。
ステップS103で、可変長復号部102は、所定枚数の次のピクチャを可変長復号する。可変長復号部102は、可変長復号して得られた動きベクトルや係数情報などの復号データをバッファメモリ104に記憶する。また、可変長復号部102は、エラー検出に必要なデータ、例えばマクロブロックアドレスなどをエラー検出部103に出力する。
ステップS104で、エラー検出部103は、可変長復号部102から取得したデータに基づいて、復号順の早いピクチャからエラー領域をマクロブロック単位で検出する。エラー検出部103は、例えば、マクロブロックアドレスの値の連続性が途切れることなどでエラーを検出できる。
ステップS105で、エラー検出部103は、検出対象のマクロブロックにエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合(ステップS105−Yes)、ステップS106に進み、エラーが発生しなかった場合(ステップS105−No)、ステップS113に進む。
ステップS106で、ブロック抽出部108は、Dependent側のバッファメモリ124に、エラーMBを参照する視差MBがあるか否かを判定する。視差MBは、エラーMBを参照する動きベクトル(視差情報)を有するDependent側のマクロブロックである。視差MBがある場合(ステップS106−Yes)、ステップS107に進み、視差MBがない場合(ステップS106−No)、ステップS109に進む。
ステップS107で、ブロック抽出部108は、Dependent側のバッファメモリ124に、視差MBを参照する参照元MBがあるか否かを判定する。参照元MBは、視差MBを参照する動きベクトルを有するDependent側のマクロブロックである。参照元MBがある場合(ステップS107−Yes)、ステップS108に進み、参照元MBがない場合(ステップS107−No)、ステップS109に進む。
ステップS108で、ブロック抽出部108は、参照元MBが複数ある場合、エラーMBに類似すると推定される適切なマクロブロック(MB)を選択する。ステップS108の処理は、図11を用いて後述する。
ステップS109で、ブロック抽出部108は、Base側のバッファメモリ104に、エラーMBを参照する同視点参照元MBがあるか否かを判定する。同視点参照元MBは、Base側のピクチャにおけるマクロブロックで、エラーMBを参照する動きベクトルを有するマクロブロックである。同視点参照元MBがある場合(ステップS109−Yes)、ステップS110に進み、同視点参照元MBがない場合(ステップS109−No)、ステップS112に進む。
ステップS110で、ブロック抽出部108は、同視点参照元MBが複数ある場合、エラーMBに類似すると推定される適切なマクロブロックを選択する。この選択処理は、ステップS108と同様であるので、図11を用いて後述する。
ステップS111で、隠蔽部107は、前述したように、先行して可変長復号された動きベクトルを用いて、復号済みのピクチャの中から、エラーMBに類似すると推定されるマクロブロックを隠蔽処理(隠蔽処理A)に利用する。なお、隠蔽部107は、ステップS108に続く場合、別視点であるDependent側で復号された復号済みのピクチャの中に含まれるマクロブロックを隠蔽処理に用いる。隠蔽部107は、ステップS110に続く場合、同視点であるBase側で復号された復号済みのピクチャの中に含まれるマクロブロックを隠蔽処理に用いる。
ステップS112で、隠蔽部107は、先行して可変長復号された動きベクトルにエラーMBを参照する動きベクトルがなければ、既知の隠蔽処理(隠蔽処理B)を行う。既知の隠蔽処理とは、例えば、エラーMBの周辺マクロブロックの動きベクトルが参照するマクロブロックを用いて隠蔽したり、1つ前に復号されたピクチャの中で、エラーMBと同一位置のマクロブロックを用いて隠蔽したりする。ステップS112の処理では、先行して可変長復号して得られた動きベクトルを用いない既知の隠蔽方法であれば、いずれの隠蔽方法を用いてもよい。
ステップS113で、画像復号部106は、前述した通り、マクロブロック単位で画像を復号する。
ステップS114で、動画像復号装置100は、1ピクチャ分のマクロブロックを画像復号処理したか否かを判定する。1ピクチャ分終了していない場合(ステップS114−No)、ステップS104に戻り、次のマクロブロックの処理を行い、1ピクチャ分終了している場合(ステップS114−Yes)、ステップS115に進む。
画像復号部107で復号されたマクロブロック、又は隠蔽部107により隠蔽処理されたマクロブロックは、選択部109により、マクロブロックアドレスやピクチャの識別番号などで配列され、ピクチャ単位でピクチャメモリ110に記憶される。
ステップS115で、動画像復号装置100は、符号化データに含まれる全てのピクチャを復号したか否かを判定する。全ピクチャの復号化が終了している場合(ステップS115−Yes)、動画像復号装置100は復号処理を終了し、全ピクチャの復号処理が終了していない場合(ステップS115−No)、ステップS103に戻り、1ピクチャ分の復号処理を行う。
(Dependent側の復号処理)
次に、Dependent側の復号処理について説明する。図10は、Dependent側の動画像復号処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS201で、可変長復号部122は、取得部101により振り分けられたDependent側の符号化データを1ピクチャ分、画像復号部126による画像復号に先行して可変長復号する。可変長復号部122は、可変長復号して得られた動きベクトルや係数情報などの復号データをバッファメモリ124に記憶する。また、可変長復号部122は、エラー検出に必要なデータ、例えばマクロブロックアドレスなどをエラー検出部123に出力する。
ステップS202で、動画像復号装置100は、バッファメモリ124に記憶された復号データが所定枚数のピクチャ分蓄積されたか否かを判定する。所定枚数のピクチャ分、復号データが蓄積された場合(S202−Yes)、ステップS203に進み、所定枚数分のピクチャが蓄積されていない場合(S202−No)、ステップS201に戻る。これにより、可変長復号部122は、画像復号部126の画像復号に先行して、所定枚数分のピクチャを可変長復号することができる。
ステップS203で、可変長復号部122は、所定枚数の次のピクチャを可変長復号する。可変長復号部122は、可変長復号して得られた動きベクトルや係数情報などの復号データをバッファメモリ124に記憶する。また、可変長復号部122は、エラー検出に必要なデータ、例えばマクロブロックアドレスなどをエラー検出部123に出力する。
ステップS204で、エラー検出部123は、可変長復号部122から取得したデータに基づいて、復号順の早いピクチャからエラー領域をマクロブロック単位で検出する。エラー検出部123は、例えば、マクロブロックアドレスの値の連続性が途切れることなどでエラーを検出できる。
ステップS205で、エラー検出部123は、検出対象のマクロブロックにエラーが発生したか否かを判定する。エラーが発生した場合(ステップS205−Yes)、ステップS206に進み、エラーが発生しなかった場合(ステップS205−No)、ステップS210に進む。
ステップS206で、ブロック抽出部108は、Dependent側のバッファメモリ124に、エラーMBを参照する同視点参照元MBがあるか否かを判定する。同視点参照元MBは、Dependent側のピクチャにおけるマクロブロックで、エラーMBを参照する動きベクトルを有するマクロブロックである。同視点参照元MBがある場合(ステップS206−Yes)、ステップS207に進み、同視点参照元MBがない場合(ステップS206−No)、ステップS209に進む。
ステップS207で、ブロック抽出部108は、同視点参照元MBが複数ある場合、エラーMBに類似すると推定される適切なマクロブロックを選択する。この選択処理は、図11を用いて後述する。
ステップS208で、隠蔽部127は、前述したように、先行して可変長復号された動きベクトルを用いて、復号済みのピクチャの中から、エラーMBに類似すると推定されるマクロブロックを隠蔽処理(隠蔽処理A)に利用する。なお、隠蔽部127は、同視点であるDependent側で復号された復号済みのピクチャの中に含まれるマクロブロックを隠蔽処理に用いる。
ステップS209で、隠蔽部127は、先行して可変長復号された動きベクトルにエラーMBを参照する動きベクトルがなければ、既知の隠蔽処理(隠蔽処理B)を行う。既知の隠蔽処理とは、例えば、エラーMBの周辺マクロブロックの動きベクトルが参照するマクロブロックを用いて隠蔽したり、1つ前に復号されたピクチャの中で、エラーMBと同一位置のマクロブロックを用いて隠蔽したりする。ステップS209の処理では、先行して可変長復号して得られた動きベクトルを用いない既知の隠蔽方法であれば、いずれの隠蔽方法を用いてもよい。
ステップS210で、画像復号部126は、前述した通り、マクロブロック単位で画像を復号する。
ステップS211で、動画像復号装置100は、1ピクチャ分のマクロブロックを画像復号処理したか否かを判定する。1ピクチャ分終了していない場合(ステップS211−No)、ステップS204に戻り、次のマクロブロックの処理を行い、1ピクチャ分終了している場合(ステップS211−Yes)、ステップS212に進む。
画像復号部127で復号されたマクロブロック、又は隠蔽部127により隠蔽処理されたマクロブロックは、選択部129により、マクロブロックアドレスやピクチャの識別番号などで配列され、ピクチャ単位でピクチャメモリ130に記憶される。
ステップS212で、動画像復号装置100は、符号化データに含まれる全てのピクチャを復号したか否かを判定する。全ピクチャの復号化が終了している場合(ステップS212−Yes)、動画像復号装置100は復号処理を終了し、全ピクチャの復号処理が終了していない場合(ステップS212−No)、ステップS203に戻り、1ピクチャ分の復号処理を行う。
(選択処理)
次に、図9のステップS108やS110、図10のステップS207に示した適切なマクロブロックの選択処理について説明する。いずれの処理も同様に行うことができるので、図11ではステップS108について例を用いて説明することにする。
図11は、適切なMBの選択処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す例は、参照元MBが複数ある場合であるが、同視点参照元MBが複数ある場合でも同様に適用できる。
ステップS301で、ブロック抽出部108は、参照元MBのMBタイプが両方向予測であるか否かを判定する。参照元MBのMBタイプが両方向予測である場合(ステップS301−Yes)、ステップS302に進み、参照元MBのMBタイプが両方向予測でない場合(ステップS301−No)、ステップS305に進む。
ステップS302で、ブロック抽出部108は、参照元MBが有する前方向動きベクトル(MV:Motion Vector)が参照するピクチャが、復号済みのピクチャか否かを判定する。このピクチャが復号済みのピクチャである場合(ステップS302−Yes)、ステップS303に進み、このピクチャが復号済みのピクチャでない場合(ステップS302−No)、ステップS305に進む。なお、ブロック抽出部108は、例えば、視差MBを有するピクチャよりも復号順が前であれば復号済みであると判定すればよい。
ステップS303で、ブロック抽出部108は、差分係数(係数情報)や量子化スケールから計算される評価値が、所定値よりも小さいか否かを判定する。所定値の初期値は十分大きい値が設定されている。ブロック抽出部108は、評価対象の評価値が所定値よりも小さい値と判定した場合、その評価値を所定値に更新する。評価値の算出の仕方は、前述した評価計算の(2)や(3)の計算を用いればよい。評価値が所定値よりも小さい場合(ステップS303−Yes)、ステップS304に進み、評価値が所定値よりも大きい場合(ステップS303−No)、ステップS305に進む。
ステップS304で、ブロック抽出部108は、ステップS303で評価値が小さいと判定されたマクロブロックを適切な参照元MBとして更新する。
ステップS305で、ブロック抽出部108は、エラーMBを参照する参照元MBが他にあるか否かを判定する。参照元MBが他にある場合(ステップS305−Yes)、ステップS301に戻り、参照元MBが他にない場合(ステップS305−No)、最適な参照元MBの選択処理を終了する。この処理で最終的に更新された参照元MBが適切な参照元MBである。これにより、参照元MBが複数ある場合、適切な参照元MBを選択することができる。適切な参照元MBとは、エラーMBに一番類似すると思われるMBである。
以上、実施例1によれば、Base側のピクチャにエラー領域が発生した場合でも、Dependent側の復号済みのピクチャ内で、エラー領域に類似する領域を推定し、推定された領域のデータを用いてエラーが発生した領域を隠蔽することができる。この処理は、可変長符号化された符号化データを、画像復号されるよりも先行して数ピクチャ分可変長復号することで実現できる。
実施例1では、Base側のエラーMBを参照する視差情報を用いて、Dependent側でエラーMBに類似する視差MBを抽出する。この視差MBは、この時点ではまだ復号されていない。よって、動画像復号装置100は、この視差MBを参照する参照元MBを特定し、この参照元MBが有する動きベクトルを用いて、視差MBに類似する被参照MBを復号済みピクチャから抽出する。この被参照MBは、視差MBに類似し、視差MBはエラーMBに類似するため、被参照MBは、エラーMBに類似することになる。よって、動画像復号装置100は、この被参照MBを用いてエラーMBの隠蔽処理を行うことで、エラー耐性を高めることができる。また、発生符号量の観点から、Dependent画像は、Base画像よりもエラーが発生しにくいので、Dependent画像から被参照MBを抽出すれば、エラー耐性を向上させることができる。
また、復号対象となる動画像の符号化データは、例えば、MPEG(Moving Picture Expert Group)−2、H.264などに基づく多視点符号化技術に従って符号化されたデータである。また、図3に示した動画像復号装置100が有する各部は、例えば、それぞれ別個の回路とすることができる。また、動画像復号装置100は、動画像復号装置100が有する各部の機能を有する回路が集積された集積回路であってもよい。また、動画像復号装置100が有する各部は、動画像復号装置100が有する一つ又は複数のプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムにより実現される機能モジュールであってもよい。
また、図3に示す例では、Base側の各部とDependent側の各部とを分ける構成を示したが、対応するそれぞれの部を一つで構成し、内部処理でBase側とDependent側とを分けて処理するようにしてもよい。例えば、可変長復号部を1つにし、この可変長復号部がBase側とDependent側の符号化データをそれぞれ可変長復号するようにすればよい。
[実施例2]
次に、実施例2における動画像復号装置100について説明する。実施例2は、エラーMBを参照する視差情報が取得できない場合に適用する。エラーMBを参照する視差情報が取得できない場合とは、エラー領域が大きく、視差情報もエラーで欠落した場合などである。また、そもそもエラーMBを参照する視差情報がない場合も含まれる。実施例2における動画像復号装置100は、図3に示す構成と同様の構成を有する。ただし、実施例1と異なる構成は、ブロック抽出部108の構成である。以下、ブロック抽出部108の構成について説明する。
なお、立体映像においては視差が存在するものの、Base側の画像とDependent側の画像とは、基本的に似通った映像を生成していると考えられる。この考えに基づき、実施例2では、Dependent画像において、エラーMBと同等の位置のマクロブロックの情報を用いて、エラー隠蔽処理を行う。
<構成>
図12は、実施例2におけるブロック抽出部108の構成の一例を示すブロック図である。ブロック抽出部108は、同位置ブロック抽出部501、動きベクトル計算部502、参照ブロック抽出部503を有する。まず、Base側のエラー隠蔽処理について説明する。Dependent側のエラー隠蔽処理は実施例1と同様にすればよい。
同位置ブロック抽出部501は、Base側のエラーMBを含むピクチャと同じ時刻に撮像されたピクチャをDependent側から特定し、このDependent側のピクチャの中から、エラーMBと同じ位置にあるマクロブロックを抽出する。以下、このエラーMBと同じ位置にあるマクロブロックを同位置MBと呼ぶ。同位置ブロック抽出部501は、抽出した同位置MBのマクロブロックアドレスなどの情報を動きベクトル計算部502に出力する。
動きベクトル計算部502は、同位置MBを参照する動きベクトル又は同位置MBが有する動きベクトルを用いて、隠蔽動きベクトルを計算する。隠蔽動きベクトルの計算の詳細は、図13、14を用いて後述する。動きベクトル計算部502は、計算した隠蔽動きベクトルを参照ブロック抽出部503に出力する。
参照ブロック抽出部503は、取得した隠蔽動きベクトルが指す復号済みピクチャのマクロブロック(被参照MB)のマクロブロックアドレス、及びそのマクロブロックを含むピクチャの識別番号を抽出し、隠蔽部107に出力する。
隠蔽部107は、隠蔽動きベクトルが参照するマクロブロックを用いて、エラーMBの隠蔽処理を行う。
(隠蔽動きベクトルの具体例)
次に、エラーMB、同位置MB、参照元MB、被参照MBの関係について説明し、隠蔽動きベクトルの計算を具体的に説明する。図13は、エラーMB、同位置MB、参照元MB、被参照MBの関係を示す図である。
例えば、Base側の復号順3のピクチャP5 601内のMB602の情報がエラーにより欠落した場合に、Dependent側の同じ復号順3のピクチャP5'内で、Base画像のエラーMB602と同じ位置にあるマクロブロック(同位置MB)603が存在する。
ピクチャP5'は、Base側ピクチャP5の直後に復号されるピクチャであるので、ピクチャP5'の復号画像は、ピクチャP5の復号時点では存在しない。
一方、Dependent側のBピクチャの可変長復号を先行して行なっているので、ピクチャP5'の同位置MB603を参照している参照元MB604のベクトル情報611、612がバッファメモリ124に存在する。この参照元MB604のベクトル情報611、612を用いて、動きベクトル計算部502は、仮隠蔽動きベクトル(MVC')613を生成する。
図13に示す例は、ピクチャB4'の参照元MB604の後方向ベクトルMVB'611が同位置MB603を指していたとすると、参照元MB604の前方向ベクトルFMV'612を用いて、仮隠蔽動きベクトル613は、前述した式(1)により求められる。
動きベクトル計算部502は、仮隠蔽動きベクトル613を隠蔽動きベクトルとしてもよい。この場合、ピクチャI2'のブロック605が被参照MBとなる。また、仮隠蔽動きベクトル613を隠蔽動きベクトル614として、エラーMB602から参照させてもよい。この場合、エラーMBの位置から動きベクトル614が指すピクチャI2のブロック606が被参照MBとなる。
図13に示す例は、視差情報を用いないので、多視点映像符号化技術が視差情報を用いない場合であっても適用できる。
図14は、エラーMB、同位置MB、被参照MBの関係を示す図である。例えば、Base側の復号順3のピクチャP5 701内のMB702の情報がエラーにより欠落した場合に、Dependent側の同じ復号順3のピクチャP5'内で、Base画像のエラーMB702と同じ位置にあるマクロブロック(同位置MB)703が存在する。
ピクチャP5'は、Base側ピクチャP5の直後に復号されるピクチャであるので、ピクチャP5'の復号画像はピクチャP5の復号時点では存在しない。
一方、Dependent側のBピクチャの可変長復号を先行して行なっているので、ピクチャP5'の同位置MB703が有する動きベクトル(MVO)712がバッファメモリ124に存在する。この動きベクトル712が参照するピクチャI2'内のブロック704は、視差情報(MVD2)713を有するとする。ここで、動きベクトル計算部502は、動きベクトル712を隠蔽動きベクトルとし、ブロック704を被参照MBとしてもよい。
また、動きベクトル計算部502は、この視差情報713を同位置MB703に適用し、視差情報713分同位置MB703からずれたマクロブロック707を特定する。このマクロブロック707にピクチャI2'を参照する動きベクトル714があった場合、動きベクトル計算部502は、この動きベクトル714を隠蔽用動きベクトルとし、この動きベクトル714が参照するブロック706を被参照MBとしてもよい。
また、動きベクトル計算部502は、動きベクトル714と同じ動きベクトル715をエラーMB702に適用し、この動きベクトル715を隠蔽動きベクトルとし、この動きベクトル715が参照するブロック708を被参照MBとしてもよい。
評価部510は、実施例1と同様の処理を行い、対象のマクロブロックが複数ある場合に1つのマクロブロックを選択する。
以上、実施例2によれば、エラーMBを参照する視差情報が取得できない場合でも、Base側のエラーMBを、Dependent側のマクロブロックを用いてエラー隠蔽処理を行うことができる。また、実施例2によれば、視差情報を用いない多視点映像符号化により符号化されたデータであっても、図13に示す処理を適用できる。
[実施例3]
次に、実施例1、2で説明した動画像復号装置100を有する映像再生装置について説明する。図15は、映像再生装置800の構成の一例を示すブロック図である。図15に示す映像再生装置800は、入力部801、信号処理部802、表示部803、音声出力部804を有する。
入力部801は、例えばアンテナ805と接続され、アンテナ805を介して、無線電波により搬送された映像信号を受信する回路を有する。入力部801は、受け取った映像信号をアナログ−デジタル変換する。入力部801は、デジタル化された映像信号を搬送波の変調方式に応じた復調方式で復調する。入力部801は、その復調された映像信号に対して、前方誤り訂正などの誤り訂正処理を行う。入力部801は、復調され、かつ誤り訂正処理された映像信号を信号処理部802に出力する。
信号処理部802は、例えば1個又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。信号処理部802は、映像信号に含まれる符号化された動画像の符号化データ及びオーディオ信号を復号する。このとき、動画像の符号化データは、多視点映像符号化された符号化データとする。信号処理部802は、復号された動画像データを表示部803に出力する。信号処理部802は、復号されたオーディオ信号を音声出力部804に出力する。
表示部803は、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置である。表示部803は、信号処理部802から取得した動画像データを表示する。
音声出力部804は、例えばスピーカである。音声出力部804は、信号処理部802から取得したオーディオ信号を出力する。
図16は、信号処理部802の構成の一例を示すブロック図である。図16に示す信号処理部802は、デマルチプレクサ811、動画像復号部812、音声復号部813を有する。
デマルチプレクサ811は、映像信号を、動画像の符号化データと、符号化されたオーディオ信号とに分離する。デマルチプレクサ811は、符号化データをピクチャ単位で動画像復号部812に出力する。デマルチプレクサ811は、符号化されたオーディオ信号を音声復号部813に出力する。
動画像復号部812は、上記各実施例で説明した動画像復号装置100とすることができ、デマルチプレクサ811から取得した動画像の符号化データを復号する。動画像復号部812は、符号化データに含まれる何れかのピクチャにエラー領域が発生した場合、エラーが発生した領域を前述したように隠蔽処理を行う。動画像復号部812は、復号された動画像データを表示部803に出力する。
音声復号部813は、デマルチプレクサ811から取得した、符号化されたオーディオ信号を、その符号化方式に応じた復号方法を用いて復号する。その符号化方式として、例えば、MPEG-2 AAC又はMPEG-4 AACなどがある。
以上、実施例3によれば、映像再生装置800は、実施例1、2で説明した動画像復号装置を用いているので、エラーの耐性を高めることができ、伝送エラーなどによる画質の劣化を抑制することができる。
[実施例4]
次に、実施例1、2で説明した動画像復号装置100の処理を有する携帯端末について説明する。図17は、携帯端末900の構成の一例を示すブロック図である。図17に示す携帯端末900は、入出力コントローラ901、CPU(Central Processing Unit)902、補助記憶部903、主記憶部904、無線通信回路905、アンテナ906、ディスプレイ907を有する。
入出力コントローラ901は、入力装置(携帯端末900のキー入力部など)からの入力を制御する。入出力コントローラ901は、ディスプレイ(モニタなど)907への出力を制御する。CPU902は、様々なプログラムを実行する。CPU902は、いわゆるプロセッサであり、各部の処理を制御する。
補助記憶部903及び主記憶部904は、プログラム及びプログラムの実行に必要なデータを格納する。補助記憶部903は、前述した動画像復号装置100の処理を行う動画像復号プログラムを有する。無線通信回路905は、アンテナ906を介したネットワークによる通信を行う。アンテナ906は、無線信号や映像信号の送受信を行う。
CPU902は、アンテナ906により受信された動画像の符号化データを、無線通信回路905を介して取得する。CPU902は、前述した動画像復号プログラムを主記憶904上にロードし、このプログラムを実行することで、実施例1、2で説明したエラー隠蔽処理を行うことができる。
以上、実施例4によれば、携帯端末900は、実施例1、2で説明した動画像復号装置の処理を実行するので、エラーの耐性を高めることができ、伝送エラーなどによる画質の劣化を抑制することができる。
なお、多視点映像符号化において、Base側の画像を2Dの映像として復号再生する場合でも、敢えて再生しないDependent側の画像からエラー隠蔽処理を行うことで、エラー耐性を高めることができる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、上記変形例以外にも種々の変形及び変更が可能である。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、
前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、
前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、
前記第1復号部により復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、
前記検出部により検出された所定領域を、前記第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する隠蔽部と、
を備える動画像復号装置。
(付記2)
前記第2視点の符号化データは、前記第1視点の符号化データの復号ピクチャを参照ピクチャとすることが可能な符号化方式を用いて符号化され、
前記第2復号部は、
前記第1復号部により復号された復号ピクチャが参照ピクチャである場合、前記参照ピクチャとなる復号ピクチャを用いて前記第2視点の符号化データの所定領域を復号し、
前記隠蔽部は、
前記参照ピクチャとなる復号ピクチャ内に、前記検出部により検出された所定領域がある場合、前記第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する付記1記載の動画像復号装置。
(付記3)
前記復号不可能な所定領域を参照する視差情報を前記第2視点の符号化データから抽出する抽出部と、
前記抽出された視差情報を有する所定領域を参照する第1動きベクトルを有する参照元領域が第2動きベクトルを有する場合、前記第1及び第2動きベクトルに基づき、隠蔽用の動きベクトルを算出する算出部と、をさらに備え、
前記隠蔽部は、
前記隠蔽用の動きベクトルが参照する第2視点の復号ピクチャの所定領域の復号データを用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する付記2記載の動画像復号装置。
(付記4)
前記第2復号部は、
前記第1復号部が前記復号不可能な領域を含む第1ピクチャを復号する前に、前記第1ピクチャに対応する前記第2視点の符号化データに含まれる第2ピクチャ、及び前記第2ピクチャより復号順が後の複数のピクチャから動きベクトル及び視差情報を復号する付記3記載の動画像復号装置。
(付記5)
前記算出部は、
前記参照元領域が複数ある場合、前記第2動きベクトルが復号済みピクチャを参照する参照元領域を選択する付記3又は4いずれか一項に記載の動画像復号装置。
(付記6)
前記算出部は、
前記第2動きベクトルが復号済みピクチャを参照する参照元領域が複数ある場合、前記参照元領域が有する差分係数又は量子化スケールから計算される評価値に基づいて参照元領域を選択する付記5記載の動画像復号装置。
(付記7)
前記復号不可能な所定領域を含むピクチャと同時刻に撮像された第2視点のピクチャに含まれる所定領域のうち、前記復号不可能な所定領域と同一位置にある所定領域を特定する特定部をさらに備え、
前記隠蔽部は、
前記特定された所定領域が有する第3動きベクトルを隠蔽用の動きベクトルとし、第1視点の復号ピクチャの所定領域のうち、前記隠蔽用の動きベクトルが参照する所定領域を用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する付記1記載の動画像復号装置。
(付記8)
前記復号不可能な所定領域を含むピクチャと同時刻に撮像された第2視点のピクチャに含まれる所定領域のうち、前記復号不可能な所定領域と同一位置にある所定領域を特定する特定部と、
前記特定された所定領域を参照する第4動きベクトルを有する参照元領域が第5動きベクトルを有する場合、前記第4及び第5動きベクトルに基づき、隠蔽用の動きベクトルを算出する算出部と、をさらに備え、
前記隠蔽部は、
第1視点の復号ピクチャの所定領域のうち、前記隠蔽用の動きベクトルが参照する所定領域を用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する付記1記載の動画像復号装置。
(付記9)
動画像復号装置における動画像復号方法であって、
複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得し、
前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号し、
前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号し、
前記第1の視点の符号化データが復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出し、
前記検出された所定領域を、前記第2視点の符号化データが復号された復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する動画像復号方法。
(付記10)
複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、
前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、
前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、
前記第1復号部により復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、
前記検出部により検出された所定領域を、前記第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する隠蔽部と、
を備える集積回路。
101 取得部
102、122 可変長復号部
103、123 エラー検出部
104、124 バッファメモリ
105、125 選択部
106、126 画像復号部
107、127 隠蔽部
108 ブロック抽出部
109、129 選択部
110、130 ピクチャメモリ
141 視差情報抽出部
142、502 動きベクトル計算部
143、503 参照ブロック抽出部
150 評価部
501 同位置ブロック抽出部
800 映像再生装置
900 携帯端末

Claims (8)

  1. 複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、
    前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、
    前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、
    前記第1復号部により復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された所定領域を、前記第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する隠蔽部と、
    を備える動画像復号装置。
  2. 前記第2視点の符号化データは、前記第1視点の符号化データの復号ピクチャを参照ピクチャとすることが可能な符号化方式を用いて符号化され、
    前記第2復号部は、
    前記第1復号部により復号された復号ピクチャが参照ピクチャである場合、前記参照ピクチャとなる復号ピクチャを用いて前記第2視点の符号化データの所定領域を復号し、
    前記隠蔽部は、
    前記参照ピクチャとなる復号ピクチャ内に、前記検出部により検出された所定領域がある場合、前記第2復号部による復号済みの所定領域の復号データを用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する請求項1記載の動画像復号装置。
  3. 前記復号不可能な所定領域を参照する視差情報を前記第2視点の符号化データから抽出する抽出部と、
    前記抽出された視差情報を有する所定領域を参照する第1動きベクトルを有する参照元領域が第2動きベクトルを有する場合、前記第1及び第2動きベクトルに基づき、隠蔽用の動きベクトルを算出する算出部と、をさらに備え、
    前記隠蔽部は、
    前記隠蔽用の動きベクトルが参照する第2視点の復号ピクチャの所定領域の復号データを用いて、前記検出された所定領域を隠蔽する請求項2記載の動画像復号装置。
  4. 前記第2復号部は、
    前記第1復号部が前記復号不可能な所定領域を含む第1ピクチャを復号する前に、前記第1ピクチャに対応する前記第2視点の符号化データに含まれる第2ピクチャ、及び前記第2ピクチャより復号順が後の複数のピクチャから動きベクトル及び視差情報を復号する請求項3記載の動画像復号装置。
  5. 前記算出部は、
    前記参照元領域が複数ある場合、前記第2動きベクトルが復号済みピクチャを参照する参照元領域を選択する請求項3又は4いずれか一項に記載の動画像復号装置。
  6. 前記算出部は、
    前記第2動きベクトルが復号済みピクチャを参照する参照元領域が複数ある場合、前記参照元領域が有する差分係数又は量子化スケールから計算される評価値に基づいて参照元領域を選択する請求項5記載の動画像復号装置。
  7. 動画像復号装置における動画像復号方法であって、
    複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得し、
    前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号し、
    前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号し、
    前記第1の視点の符号化データが復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出し、
    前記検出された所定領域を、前記第2視点の符号化データが復号された復号済みの所定領域の復号データを用いて隠蔽する動画像復号方法。
  8. 複数の視点でそれぞれ得られる各視点の動画像の各ピクチャが所定領域毎に符号化された符号化データを含む多視点符号化データを取得する取得部と、
    前記多視点符号化データに含まれる第1視点の符号化データを所定領域毎に復号する第1復号部と、
    前記多視点符号化データに含まれる第2視点の符号化データを所定領域毎に復号する第2復号部と、
    前記第1復号部により復号される複数の所定領域のうち、復号不可能な所定領域を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された所定領域を、前記第2復号部による復号済みの所定領域のデータを用いて隠蔽する隠蔽部と、
    を備える集積回路。
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