JP2012066644A - ペダル装置 - Google Patents

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Atsushi Sakuta
敦 作田
Takahiro Kondo
卓宏 近藤
Ikuto Ishimatsu
郁人 石末
Yasuhiro Ota
康洋 太田
Kazutaka Inemitsu
和隆 稲満
Toshihiro Mori
俊廣 森
Yusuke Matsushita
雄介 松下
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Abstract

【課題】メンテナンスの機会と経費の削減を可能とするとともにフェール時にあってもアクセルペダルをアクセルオフの位置に戻すことができるペダル装置を提供することである。
【解決手段】上記した目的を解決するために、本発明におけるペダル装置1は、車両2に揺動可能に取付けられるアクセルペダル3と、アクセルペダル3と車両2との間に介装される緩衝器4とを備えたペダル装置1において、緩衝器4は、アクセルペダル3の踏み込み方向への回転に対してはアクセルペダル3の回転を抑制するとともにアクセルペダル3の戻り方向への回転に対してはアクセルペダル3の回転を制限しないことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペダル装置の改良に関する。
従来、この種のペダル装置にあっては、たとえば、車両に揺動可能に取付けられるアクセルペダルと、アクセルペダルと車両との間に介装されてアクセルペダルを戻り位置に附勢するリターンスプリングと、アクセルペダルの踏力(踏み応え)を変更する踏力変更手段とを備えて構成されているものがある。
詳しくは、踏力変更手段は、アクセルペダルの回転シャフトに設けた摩擦部材と、車両側に取付けたアクチュエータによって上記摩擦部材に離接可能とされる摩擦部材とを備えて構成されており、アクセルペダルの踏力を大きくする場合には、摩擦部材同士を強く接触させ、反対に小さくする場合には摩擦部材同士を離すか接触面圧を小さくするようにしている。
このようなペダル装置にあっては、アクセルペダルの踏み込み側の踏力と戻り側の踏力にヒステリシスを持たせて、運転者のペダルワークに伴う疲労を軽減したり、エンジンの回転数や車速に応じて踏力を調節して、運転特性の変化を運転者に容易に理解させるようにしたりしている(たとえば、特許文献1,2参照)。
また、特に、特許文献1に開示されたペダル装置にあっては、アクセルペダルが戻り位置、すなわち、アクセルオフの状態からのストローク量とエンジン回転数との関係から、燃料消費量が非常に大きくなるストローク量を予め把握しておき、アクセルペダルのストローク量が上記燃料消費大となるストローク量に達すると踏力を大きくして運転者に燃費の悪化を知らしめるようにしている。
特開2005−132225号公報 特開2004−314871号公報
しかしながら、上述の従来のペダル装置にあっては、踏力の調節に摩擦部材を使用しているので、摩擦部材の磨耗によって踏力の特性が変化してしまう可能性があり、また、磨耗を前提としているので摩擦部材の定期的な交換を余儀なくされて頻繁にメンテナンスを実施する必要があり、手間と経費がかかる問題がある。
また、アクセルペダルの踏力を調節する踏力変更手段に何らかの不具合が生じた場合、つまり、フェール時には、踏力変更手段がどのような状況であろうと、アクセルペダルをアクセルオフの位置に戻せるようになっていることが好ましい。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、メンテナンスの機会と経費の削減を可能とするとともにフェール時にあってもアクセルペダルをアクセルオフの位置に戻すことができるペダル装置を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明におけるペダル装置は、車両に揺動可能に取付けられるアクセルペダルと、アクセルペダルと車両との間に介装される緩衝器とを備えたペダル装置において、緩衝器は、アクセルペダルの踏み込み方向への回転に対してはアクセルペダルの回転を抑制するとともにアクセルペダルの戻り方向への回転に対してはアクセルペダルの回転を制限しないことを特徴とする。
本発明のペダル装置によれば、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作に応じて緩衝器が減衰力を発揮することになるので、アクセルペダルの急峻な移動が抑制されることになる。
このように、アクセルペダルの動きに応じて踏み応えである踏力を付与するのは緩衝器であって、磨耗を引き起こす摩擦部材を用いておらず、長期間に亘って交換やメンテナンスを実施しなくとも機能が損なわれないので、メンテナンスの機会と経費の削減が可能となる。
また、アクセルペダルの踏み込み方向への回転に対して緩衝器が発生する減衰力が付与される分、アクセルペダルの動きが緩慢となって、エンジンにおける回転数の急激な増加が回避され、エンジンにおける燃料消費量を低減することができる。
さらに、アクセルペダルを戻り方向へ回転させる場合には、緩衝器は当該アクセルペダルの回転を制限しないので、万が一緩衝器が伸縮不能な状態に陥ったとしても、アクセルペダルを緩衝器とは独立してアクセルオフの位置まで戻すことができ、フェールセーフが保証される。
一実施の形態におけるペダル装置の概略図である。 一実施の形態のペダル装置における緩衝器の断面図の一例である。 一実施の形態の一変形例におけるペダル装置の概略図である。 一実施の形態の他の変形例におけるペダル装置の概略図である。 一実施の形態のペダル装置における緩衝器の断面図の他例である。 一実施の形態のペダル装置における緩衝器の断面図の別例である。 他の実施の形態におけるペダル装置の概略図である。 他の実施の形態のペダル装置における緩衝器の断面図の一例である。 他の実施の形態のペダル装置における緩衝器の断面図の他例である。
以下、本発明におけるペダル装置を図に基づいて説明する。一実施の形態におけるペダル装置1は、図1に示すように、車両2に揺動可能に取付けられるアクセルペダル3と、アクセルペダル3と車両2との間に介装される緩衝器4とを備えて構成されている。
以下、各部について詳細に説明する。アクセルペダル3は、運転者が実際に踏み込むためのペダルプレート3aと、ペダルプレート3aに取付けられたペダルロッド3bと、ペダルロッド3bの先端に取付けたシャフト3cとを備えて構成されており、車両2には、シャフト3cを軸支するとともにブラケット5が設けられ、ペダルロッド3bとブラケット5との間にはペダルプレート3aを附勢してペダルプレート3aをアクセルオフの位置へ戻すリターンスプリング6が介装されている。
したがって、アクセルペダル3は、シャフト3cを回転軸として車両2に対して揺動することができるようになっていて、運転者の踏み込みが無いと、リターンスプリング6の附勢力によって図1に示したアクセルオフの位置に戻されるようになっている。すなわち、アクセルペダル3の回転方向のうち、運転者によって踏み込まれてアクセルペダル3が図1中反時計回りに回転する方向を踏み込み方向とし、反対に、アクセルペダル3が踏み込まれてから図1中時計回り方向へ回転してアクセルオフの位置に戻る方向を戻り方向としている。
そして、たとえば、アクセルペダル3の位置をシャフト3cの回転位置をセンシングすることで検知して、得られたアクセルペダル3の位置から図外の制御装置が車両2に設けられた図外のエンジンのスロットル開度を制御するようになっている。
他方、緩衝器4は、車両2とペダルロッド3bとの間に介装されており、アクセルペダル3の踏み込み方向(図1中時計回り)への回転に対してはアクセルペダル3の回転を抑制するとともに、アクセルペダル3の戻り方向(図1中反時計回り)への回転に対してはアクセルペダル3の回転を制限しないようになっている。詳しくは、緩衝器4は、車両2に対しては固定的に連結されるとともに、アクセルペダル3に対してペダルロッド3bに当接していて、アクセルペダル3の踏み込み方向の回転に対しては、ペダルロッド3bに押圧された緩衝器4が圧縮されて減衰力を発揮しアクセルペダル3の踏み込み方向への回転を抑制し、反対に、アクセルペダル3の戻り方向への回転に対しては、緩衝器4はアクセルペダル3に当接しているだけなので、アクセルペダル3の戻り方向の回転を抑制することがなく、緩衝器4とは独立してアクセルペダル3はリターンスプリング6の附勢力によってアクセルオフの位置へ戻ることになる。なお、緩衝器4が片ロッド型の緩衝器であって常に伸長する方向へ推力を発揮するものである場合、アクセルペダル3と緩衝器4とが接している限りにおいて、上記推力でアクセルペダル3を戻り方向へ押圧するので、アクセルペダル3と緩衝器4とが接している状態に保たれる場合にはリターンスプリング6と協働してアクセルペダル3をアクセルオフの位置へ戻すが、アクセルペダル3の戻り方向への回転を妨げて制限することは無い。
緩衝器4について詳細に説明すると、緩衝器4は、図2に示すように、シリンダ7と、シリンダ7内に摺動可能に挿入されてシリンダ7内に二つの作動室R1,R2を隔成するピストン8と、シリンダ7内に移動可能に挿入されて一端がピストン8に連結されるピストンロッド9とを備えて構成される片ロッド型に設定されており、上記作動室R1,R2内には流体として気体が充填されている。なお、ピストンロッド9の外周はシリンダ7に設けたシール10によって密にシールされ、流体の外部流出が防止されている。
さらに、この実施の形態の場合、アクセルペダル3がアクセルオフの位置にある状態であってピストンロッド9がペダルロッド3bに当接している状態において、ピストン8がシリンダ7に対して採りうる最も上方に位置して、伸びきり状態となるように設定されており、ストロークの無駄を省いて伸縮型の緩衝器4の全長を極力短くして狭い搭載スペースへの搭載を容易ならしめている。なお、図2では、説明の都合上、ピストン8がシリンダ7の中間に位置している状態にある緩衝器4を示している。
そして、ピストン8には、上記作動室R1,R2同士を連通する通路8aが設けられていて、当該通路8aは、通過する気体の流れに抵抗を与えるようになっている。したがって、緩衝器4は、シリンダ7に対してピストン8が移動する際に、圧縮側の作動室R1(R2)から膨張側の作動室R2(R1)へ通路8aを介して気体が移動すると、この気体の流れに通路8aで抵抗を与えて所定の圧力損失を生じさせて作動室R1と作動室R2の圧力に差を生じせしめて、ピストン8の移動を妨げる減衰力を発揮するようになっている。
このように構成された緩衝器4は、具体的には、図1に示すように、シリンダ7の端部に設けたブラケット7aを車両2に固定的に連結し、ピストンロッド9がその先端に備えている車輪9aをペダルロッド3bに当接させてあって、アクセルペダル3の踏み込み側への回転に対して車輪9aがペダルロッド3b上を回転して緩衝器4が滑らかに収縮することができるようになっている。なお、緩衝器4とアクセルペダル3の当接にあたり、ペダルロッド3bのほかアクセルペダル3の踏み込み方向の回転によって緩衝器4を収縮させることができる部位に当接させてもよく、車輪9aを用いずにピストンロッド9の先端を球面状や円弧面状としてアクセルペダル3に当接させてもよい。また、シリンダ7をアクセルペダル3へ当接させてピストンロッド9を車両2に固定的に連結するようにしてよい。
このように構成されたペダル装置1にあっては、運転者がアクセルペダル3を踏み込み側へ回転させようとすると、アクセルペダル3の移動に応じて緩衝器4が減衰力を発揮することになるので、当該アクセルペダル3を踏み込む踏力を変化させる場合にアクセルペダル3の急峻な移動が抑制されることになる。すると、アクセルペダル3の動きを抑制する緩衝器4が発生する減衰力が付与される分、アクセルペダル3の踏み込み側への動きが緩慢となって、エンジンにおける回転数の急激な増加が回避され、エンジンにおける燃料消費量を低減することができる。
そして、アクセルペダル3の動きに応じて踏み応えである踏力を付与するのは緩衝器4であって、磨耗を引き起こす摩擦部材を用いておらず、長期間に亘って交換やメンテナンスを実施しなくとも機能が損なわれないので、メンテナンスの機会と経費の削減が可能となる。
反対に、アクセルペダル3を戻り方向へ回転させる場合には、緩衝器4はアクセルペダル3に当接しているが連結されていないので、アクセルペダル3の戻り方向への回転が緩衝器4には伝達されず当該アクセルペダル3の回転を緩衝器4が制限しないので、万が一緩衝器4が伸縮不能な状態に陥ったとしても、アクセルペダル3を緩衝器4とは独立してアクセルオフの位置まで戻すことができ、フェールセーフが保証される。
また、この実施の形態の場合、緩衝器4の作動室R1,R2内には、アクセルペダル3がアクセルオフの位置にある状態において、作動室R1,R2内の圧力が大気圧以上となるように気体が封入されていて、緩衝器4の伸長方向をアクセルペダル3の戻り方向に一致させてある。
上述のように、アクセルペダル3がアクセルオフの位置にある状態において、作動室R1,R2内の圧力が大気圧以上となるように気体が封入されていることに加えて、緩衝器4が作動室R1内のみにピストンロッド9が挿入される片ロッド型に設定されていて、作動室R1内の圧力と作動室R2内の圧力を受けるピストン8の受圧面積が作動室R1側より作動室R2側の方が大きいため、緩衝器4には常に伸長しようとする推力が作用している。それゆえ、緩衝器4は、アクセルペダル3が踏み込まれた状態にあるときの姿勢からアクセルペダル3がアクセルオフの位置にあるときに採るべき姿勢へ復帰することができ、つまり、緩衝器4がアクセルペダル3によって押圧されて収縮した姿勢からアクセルペダル3がアクセルオフの位置にあってピストンロッド9がアクセルペダル3に当接して伸び切った姿勢へ上記推力で復帰することができ、アクセルペダル3をアクセルオフ側へ戻してから切換して踏み込む場合にも、緩衝器4がアクセルペダル3の戻し方向への回転に追随してアクセルペダル3との当接状態を維持し、アクセルペダル3の踏み込み方向への操作に対して必ず減衰力を発揮し、エンジンにおける回転数の急激な増加を回避させてエンジンにおける燃料消費量を低減することができる。なお、この場合、アクセルペダル3がアクセルオフの位置にあるときに、緩衝器4が伸び切って最伸長状態となるように設定されているが、アクセルペダル3がアクセルオフ状態の位置にあるときに緩衝器4が採るべき姿勢とは、ペダル装置1に組み込まれた緩衝器4がアクセルペダル3がアクセルオフの位置にあってピストンロッド9がアクセルペダル3に当接した状態にある際の姿勢であって、当該姿勢は緩衝器4の単体の最伸長状態における姿勢を示すものではない。
このように、緩衝器4は、アクセルペダル3がアクセルオン状態にあるときに採る姿勢、つまり、アクセルペダル3が踏み込み側へ回転されて収縮されている状態となる姿勢から、上記したアクセルオフ状態の位置にあるときに採るべき姿勢へ復帰する復帰手段を備えることで、緩衝器4がアクセルペダル3の戻し方向への回転に追随してアクセルペダル3の位置に係わらずアクセルペダル3との当接状態を維持して、アクセルペダル3の踏み込み方向への操作に対して必ず減衰力を発揮することができるのである。この実施の形態の場合、復帰手段は、緩衝器4を作動室R1内のみにピストンロッド9が挿入される片ロッド型に設定し、作動室R1,R2内の圧力を大気圧以上に設定することである。この緩衝器4の場合、作動室R1,R2内に充填する流体を気体としているが、流体を液体としてもよく、その場合も、緩衝器4を作動室R1内のみにピストンロッド9が挿入される片ロッド型に設定し、作動室R1,R2内の圧力を大気圧以上に設定することで復帰手段を構成することができる。また、緩衝器4を伸長させるばねを設けておいて、これを復帰手段とするようにしてもよい。具体的には、この例では、アクセルペダル3の踏み込み方向への回転によって圧縮される作動室R2内へ作動室R1を圧縮させる方向へ附勢力を発揮するばねを設けておくか、作動室R1を圧縮する方向へピストン8を附勢するばねを作動室R1内に設けるか、または、緩衝器4を伸長させるばねを緩衝器4に並列させて設けることで復帰手段を構成してもよい。
さらに、緩衝器4をピストンロッド9が両方の作動室R1,R2内に挿入される、いわゆる両ロッド型の緩衝器に設定するようにしてもよく、この場合には復帰手段として作動室R1(R2)内或いは緩衝器4に並列されるばねを設けるとよい。また、緩衝器4とアクセルペダル3、車両2との間にリンクや緩衝器4の運動を減速や増速してアクセルペダル3へ伝達する機器を設けてもよい。なお、上述したところでは、アクセルペダル3が上方からペダルロッド3bにて吊り下げられる、いわゆる吊り下げ式とされているが、ペダルロッド3bを廃してペダルプレート3aの下端が車両2に揺動可能に取付けられるいわゆるオルガン式に設定される場合には、緩衝器4をペダルプレート3aには当接させつつ車両2に固定するとしてペダルプレート3aと車両2との間に介装すればよく、後述する緩衝器4と同じ伸縮型の緩衝器を使用したペダル装置の各実施形態においても同様である。
なお、この緩衝器4の場合、作動室R1,R2内に充填される流体は気体とされているので、万が一、シリンダ7外へ流出するようなことがあっても、車両2における車内を汚すことがない。また、気体を用いることで、流体を液体とした場合に必要となるリザーバや気室を設けずともよい構成を採用することが可能となって、緩衝器4を小型化することができ、車両への搭載性が向上する。
これに対して、緩衝器4に使用する流体を液体とする場合には、シリンダ7から出没するピストンロッド9の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室を設けるようにすればよい。
なお、図3に示すように、緩衝器4を車両2に縦置きに連結しておき、アクセルペダル3のペダルロッド3bの図3中上端に緩衝器4の下端が当接するレバー3dを設けるようにしてもよい。このようにしてもアクセルペダル3を踏み込み方向へ回転させるとレバー3dが図3中時計回りに回転して、緩衝器4を圧縮せしめて減衰力が発揮され、アクセルペダル3の踏み込み方向への回転を抑制でき、反対にアクセルペダル3が戻り方向へ回転する場合、レバー3dと緩衝器4とは当接しているだけでありアクセルペダル3の戻り方向への回転が緩衝器4には伝達されず当該アクセルペダル3の回転を緩衝器4が制限しないので、アクセルペダル3を緩衝器4とは独立してアクセルオフの位置まで戻すことができる。
さらに、上述したところでは、アクセルペダル3が踏み込み方向へ回転される際に緩衝器4が圧縮されるようになっているが、反対に緩衝器4が伸張されるようにしてもよい。詳しくは、図4に示すように、緩衝器4のシリンダ7を車体2に固定的に連結するとともに、ピストンロッド9の先端に垂直に設けたレバー9bをアクセルペダル3のペダルロッド3bの車体側となる図4中左側に引掛けて当接させてある。この場合、なんら負荷の無い状態では緩衝器4を最収縮状態に復帰させるばねをシリンダ7内に設けていて、アクセルペダル3の位置に係わらずレバー9bがアクセルロッド3bに当接状態に維持されるようになっている。
このようにしてもアクセルペダル3を踏み込み方向へ回転させるとレバー9bが図3中時計回りに回転して、緩衝器4を伸長せしめて減衰力が発揮されアクセルペダル3の踏み込み方向への回転を抑制でき、反対にアクセルペダル3が戻り方向へ回転する場合、レバー9bとアクセルロッド3bとは当接しているだけでありアクセルペダル3の戻り方向への回転がレバー9bには伝達されず当該アクセルペダル3の回転を緩衝器4が制限しないので、アクセルペダル3を緩衝器4とは独立してアクセルオフの位置まで戻すことができ、フェールセーフが保証される。
ところで、ペダル装置には、図5に示すように、アクセルペダル3の戻り方向への回転に対しては減衰力を発揮しない片効きの緩衝器11を用いることも可能である。
この緩衝器11は、図5に示すように、ピストン12に二つの通路12a,12bを設け、一方の通路12aの出口端には減衰弁13を設け、他方の通路12bの出口端には逆止弁14を設け、シリンダ7内に摺動自在にフリーピストン15を挿入してシリンダ7内に気室Gを設け、作動室R1,R2内に充填する流体を液体とした点が、上述の緩衝器4と異なっている。なお、緩衝器11における他の各部の構成は、緩衝器4の構成と同様であるので、緩衝器4と同様の構成については説明が重複するので、同じ符号を付するのみとして詳細な説明を省略することとする。
そして、この緩衝器11では、減衰弁13によって、通路12aが作動室R2からピストンロッド9が挿入されている作動室R1へ向かう液体の流れのみを許容する一方通行に設定され、減衰弁13が通過する液体の流れに抵抗を与えるようになっている。他方、通路12bは、逆止弁14によって、ピストンロッド9が挿入されている作動室R1から作動室R2へ向かう液体の流れのみを許容する一方通行に設定され、逆止弁14が通過する液体の流れに殆ど抵抗を与えないようになっている。
この緩衝器11の場合、シリンダ7内にピストンロッド9が出入りすることにともなって生じる作動室R1,R2の合算容積の増減を、フリーピストン15のシリンダ7に対する変位によって気室Gを拡縮させることで補償している。
また、緩衝器11は、この場合、緩衝器4と同様に、伸長方向をアクセルペダル3の戻り方向に一致させて、アクセルペダル3と車両2との間に介装される。
したがって、気室G内の圧力で作動室R1,R2内を加圧しておくことにより、緩衝器11に常に伸長方向の推力を発揮させ、アクセルペダル3がアクセルオフの位置にあるときに緩衝器11が採るべき姿勢へ復帰させることができる。なお、作動室R1,R2内に充填される液体としては、たとえば、油のほか、水や水溶液といった各種の液体を使用することができる。
このように構成された緩衝器11は、作動室R2から作動室R1へ向かう液体の流れに対しては逆止弁14が開弁せずに通路12aのみを有効として減衰弁13で抵抗を与え、作動室R1から作動室R2へ向かう液体の流れに対しては逆止弁14が通路12bを開放してこれを殆ど抵抗無く許容するので、圧縮作動時には減衰力を発揮するものの伸長作動時には減衰力を殆ど発揮しないようになっている。
したがって、アクセルペダル3の踏み込み方向への動きに対しては緩衝器11が発生する減衰力によって踏み応えが重くなり、反対に、アクセルペダル3の戻り方向への動きに対しては緩衝器11がアクセルペダル3の動きに追随するのでアクセルペダル3への戻り方向への追随性が向上し、緩衝器11のアクセルペダル3に対する戻り遅れが発生せず、アクセルペダル3の戻し操作から踏み込み操作へ切換した際に、減衰力が発揮されない期間を生じさせず、より効果的に燃費低減を図ることができる。
そして、アクセルペダル3の動きに応じて踏み応えである踏力を付与するのは緩衝器11であるので、磨耗を引き起こす摩擦部材を用いておらず、長期間に亘って交換やメンテナンスを実施しなくとも機能が損なわれないので、メンテナンスの機会と経費の削減が可能となるのは上述の緩衝器4と同様である。
なお、上述したところでは、緩衝器11は、圧縮作動時には減衰力を発揮するものの伸長作動時には減衰力を殆ど発揮しないようになっているが、反対に、伸長作動時には減衰力を発揮するものの圧縮作動時には減衰力を殆ど発揮しないように設定される場合、つまり、減衰弁13と逆止弁14の向きを逆とする構成を採用する場合、図4に示す緩衝器4と同様に、アクセルペダル3の戻り方向と緩衝器の圧縮方向を一致させ、何ら負荷の無い状態では緩衝器11を最収縮状態に復帰させるばねをシリンダ7内に設ければよい。
また、減衰弁13が、オリフィスである場合には、ピストン速度の自乗に比例して減衰力が発生する特性から、緩衝器11の急激な圧縮に対しては非常に大きな減衰力が発生され、他方、緩衝器11の緩慢な圧縮に対しては非常に小さな減衰力が発生されることになり、アクセルペダル3の急峻な踏み込み方向への移動に対しては踏力を大きくし、アクセルペダル3の緩慢な踏み込み方向への移動に際しては踏力を小さくすることができるので、運転者に対して燃料消費量の増加する運転であることを踏力の増加をもって知らしめることができ、運転者に燃料消費量の多いアクセルペダル操作であることを知覚させて、運転者のアクセルペダル操作を燃料消費量が少なくなるように矯正することができる。
なお、減衰弁13をオリフィスのみとしたときに、オリフィス口径にもよるが、アクセルペダル3の急峻な踏み込みに対して緩衝器11の減衰力が過剰となる虞がある場合には、オリフィスと並列してリリーフ弁を設けるようにしてもよい。具体的には、減衰弁13を通路12aの出口端を開閉するリーフバルブとしてこれをリリーフ弁とし、リーフバルブの外周やピストン12にオリフィスを設けておくといった構成を採用すればよい。また、上述した緩衝器4の通路8aにオリフィスを設けることが可能であることは当然である。
さらに、通路に設けられる減衰弁を可変減衰弁とされてもよい。具体的にはたとえば、図6に示したように、緩衝器16における作動室R3とリザーバRとを連通する通路17の途中に可変減衰弁18を設けてある。
緩衝器16は、シリンダ21と、シリンダ21内に摺動自在に挿入されてシリンダ21内にピストンロッド23が挿入される作動室R3とピストンロッド23の挿入されない作動室R4を隔成するピストン22と、シリンダ21内に移動自在に挿入されて一端がピストン22に連結されるピストンロッド23と、シリンダ21の外周を覆うとともにシリンダ21との間にリザーバRを形成する外筒24と、シリンダ21と外筒24との間に介装されてリザーバRと作動室R4とを仕切る仕切部材25と、環状であってシリンダ21と外筒24の一端を閉塞するとともにピストンロッド23を摺動自在に軸支するロッドガイド26と、ロッドガイド26に設けられて作動室R3とリザーバRとを連通する通路17と、仕切部材25に設けられてリザーバRから作動室R4へ向かう流体の流れのみを許容する一方通行通路27と、ピストン22に設けられて作動室R4から作動室R3へ向かう流体の流れのみを許容する一方通行通路28とを備えて構成されている。
このように構成された緩衝器16にあっては、伸長する場合、作動室R3内の流体が通路17を介してリザーバRへ移動するとともに、拡大する作動室R4内には一方通行通路27を介してリザーバRから流体が供給され、反対に、圧縮する場合、圧縮される作動室R4内の流体は一方通行通路27がリザーバRへの移動を妨げるので、全てが一方通行通路28を介して作動室R3へ流入し、ピストンロッド23がシリンダ21内に侵入する体積分の流体が作動室R3で過剰となって通路17を介してリザーバRへ移動する。
すなわち、この緩衝器16にあっては、流体が作動室R3、作動室R4およびリザーバRを順に一方通行で循環するユニフロー型に設定されていて、伸縮時に通路17を通過する流体の流れに可変減衰弁18で抵抗を与えて減衰力を発生するようになっている。なお、ピストンロッド23の断面積をピストン22の断面積の2分の1に設定すると、緩衝器16の伸縮時に通路17を通過する流体の流量が等しくなるので、可変減衰弁18における抵抗を同じくすれば、緩衝器16が発生する減衰力を伸圧両側で略等しくすることができる。このように緩衝器16のように、緩衝器をユニフロー型に設定することも可能であり、上述の緩衝器4,11においてもユニフロー型の構成を採用することができ、緩衝器16においても緩衝器4,11のような構成を採用して作動室R1,R2を連通する通路8a,12aに可変減衰弁18を設ける構成とすることができる。なお、ユニフロー型に設定することで、緩衝器16内での流体の移動方向は一方向となるので、緩衝器16の減衰力発生応答性がよく、運転者に違和感を知覚させることもない。
また、可変減衰弁18は、たとえば、詳しくは図示しないが、ソレノイドと、ソレノイドによって駆動される弁体と、通路17の途中に設けた弁座とを備えていて、ソレノイドは発生する推力を弁体に作用させて、流路面積を可変としたり、開弁圧を変更したりすることによって、可変減衰弁18を通過する流体の流れに与える抵抗を調節することができるようになっている。
なお、可変減衰弁18の構成については、任意であり、弁体の駆動についてもソレノイド以外にも、モータを利用して送り螺子機構の要領で弁体を駆動してもよいし、また、可変減衰弁18がロータリバルブ、つまり、筒状であって側部に透孔を備えた弁体と、当該弁体を収容するとともに弁体の透孔に対向可能な孔を備えたハウジング(多くの場合、中空のピストンロッドとされる)とを備えて、弁孔の透孔とハウジングの孔との重なり度合によって流路面積を調整するバルブである場合、弁体をステッピングモータで駆動するとしてもよく、弁体の構造に適した駆動源を採用すればよい。
そして、可変減衰弁18は、たとえば、図外の制御装置の制御下におかれ、制御装置がアクセルペダル操作に応じて緩衝器16に発生させるべき減衰力を求めて、求めた減衰力通りに緩衝器16に減衰力を発揮させて、アクセルペダル3の踏み応えである踏力を調節するようになっている。また、アクセルペダル操作のほか、エンジン回転数や車速といった運転状況に基づいてアクセルペダル3の踏み応えを調節してもよい。
このように緩衝器16が可変減衰弁18を備えて、減衰力を調節することができるので、アクセルペダル3の踏力をアクセルペダル操作に応じて、あるいは運転状況に応じて変更することができるので、燃料消費量が増加するようなアクセルペダル操作や運転状況となる場合にアクセルペダル3の踏力を大きくし、運転者に対して燃料消費量の増加する運転であることを踏力の増加をもって知らしめることができ、運転者に燃料消費量の多いアクセルペダル操作であることを知覚させて、運転者のアクセルペダル操作を燃料消費量が少なくなるように矯正することができる。なお、少なくとも、アクセルペダル3の戻り方向への回転に対して、可変減衰弁18が流路面積を最大として、緩衝器16が減衰力を最低とする場合には、アクセルペダル3の戻りを妨げないので、より効果的に燃料消費を低減することができる。さらに、燃料消費量の増加を招かないアクセルペダル操作や運転状況となる場合には踏み込み方向へのアクセルペダル3の踏力を小さくするようにすれば、運転者のアクセルペダル操作の邪魔をせずに、燃料消費量の低減効果を得ることができる。
また、可変減衰弁18にて、通路17を完全に閉塞することができる場合には、車両の盗難を検知する検知手段を設けて、盗難を検知すると緩衝器16を伸縮不能な状態としてアクセルペダル3をアクセルオフの位置にロックしてアクセルペダル操作を不能として盗難防止に役立てることも可能となる。
そして、この緩衝器16を使用する場合にあっても、アクセルペダル3の動きに応じて踏み応えである踏力を付与するのは緩衝器16であるので、磨耗を引き起こす摩擦部材を用いておらず、長期間に亘って交換やメンテナンスを実施しなくとも機能が損なわれないので、メンテナンスの機会と経費の削減が可能となるのは上述の緩衝器4と同様であり、アクセルペダル3の戻りを制限しないので、フェール時にアクセルペダル3が戻らなくなってしまうこともない。
上述したところでは、減衰弁を可変減衰弁とすることで、緩衝器の減衰力を調節するようにしているが、流体を電気粘性流体とする場合には、上記した各緩衝器4,11,16の通路に可変減衰弁を設ける代わりに通路に大きさを変更可能な電界を作用させるようにしてもよく、また、流体を磁気粘性流体とする場合には、上記した各緩衝器4,11,16の通路に可変減衰弁を設ける代わりに通路に大きさを変更可能な磁界を作用させて減衰力を調節できるようにしてもよい。
さらに、他の実施の形態におけるペダル装置30について説明する。図7および図8に示すように、ペダル装置30は、車両2に揺動自在に連結されたアクセルペダル31と、車両2に固定されるとともにアクセルペダル31に当接される緩衝器32と備えて構成されている。
以下、各部について詳細に説明する。アクセルペダル31は、運転者が実際に踏み込むためのペダルプレート31aと、ペダルプレート31aに取付けられたペダルロッド31bと、ペダルロッド31bの先端に取付けたシャフト31cとを備えて構成されており、車両2には、シャフト31cを回転自在に軸支するブラケット40が設けられ、ペダルロッド31bとブラケット40との間にはペダルプレート31aを附勢してペダルプレート31aをアクセルオフの位置へ戻すリターンスプリング41が介装されている。
緩衝器32は、車両2に固定されるとともにアクセルペダル3にレバー38を当接させていて、アクセルペダル31の踏み込み方向への回転に対してのみ減衰力を発生して、アクセルペダル31の戻り方向の回転に対してはこれを制限しないようになっている。
具体的には、緩衝器32は、車両2に取付けられた容器33と、容器33内に回転自在に挿入された回転軸34と、当該回転軸34に取付けられて容器33内に回転自在に挿入され容器33内に流体が封入される二つの作動室R5,R6を隔成するベーン35と、回転軸34に取付けられたレバー38と、作動室R5と作動室R6とを連通する通路36と、通路36の途中に設けた減衰弁37と、作動室R6内に収容されてベーン35を作動室R5を圧縮する方向へ附勢する復帰手段としてのばね39を備えて構成されている。なお、容器33は、この場合、車両2に固定したブラケット40を介して車両2に取付けられ、レバー38がアクセルペダル31のペダルロッド31bに当接している。
そして、この緩衝器32は、回転軸34が回転してベーン35が一方の作動室R5(R6)を圧縮し他方の作動室R6(R5)を拡大する際に、通路36を通過する流体の流れに減衰弁37で抵抗を与えて作動室R5,R6に差圧を生じさせて回転軸34の回転を抑制する減衰力を発揮するようになっている。なお、図示はしないが、流体の温度変化による体積変化を補償するアキュムレータが作動室R5,R6或いは通路36に設置される。
この回転軸34は、アクセルペダル31が踏み込み方向へ回転する場合には、レバー38がペダルロッド31bによって押されて当該アクセルペダル31の当該回転が回転軸34に伝達されてベーン35によって作動室R6を圧縮するが、反対に、アクセルペダル31が戻り方向へ回転する場合には、ペダルロッド31bがレバー38から離間する方向へ回転するため、アクセルペダル31の回転が回転軸34へ伝達されないようになっている。そのため、緩衝器32は、アクセルペダル31が踏み込み方向へ回転される場合には、回転軸34が回転して減衰弁37にて減衰力を発揮し当該アクセルペダル31の踏み込み方向への回転が抑制されるが、アクセルペダル31が戻り方向へ回転させる場合には、回転軸34に当該回転が伝達されず、アクセルペダル31が回転軸34とは独立して戻り方向へ回転するので、アクセルペダル31の戻り方向への回転は緩衝器32によって妨げられず、当該回転が制限されることが無い。
よって、上記ペダル装置1と同様に、運転者がアクセルペダル31を踏み込む際に、アクセルペダル31の踏み込み方向の回転に対して緩衝器32が減衰力を発揮することになるので、アクセルペダル31の動きを抑制する緩衝器32が発生する減衰力が付与される分、アクセルペダル31の動きが緩慢となって、エンジンにおける回転数の急激な増減が回避され、エンジンにおける燃料消費量を低減することができる。
また、アクセルペダル31の動きに応じて踏み応えである踏力を付与するのは緩衝器32であるので、磨耗を引き起こす摩擦部材を用いておらず、長期間に亘って交換やメンテナンスを実施しなくとも機能が損なわれないので、メンテナンスの機会と経費の削減が可能となるのは上述の緩衝器4と同様であり、アクセルペダル31の戻りを制限しないので、フェール時にアクセルペダル3が戻らなくなってしまうこともなく、フェールセーフが保証される。
なお、緩衝器32の作動室R6内にはばね39が収容されており、このばね39がベーン35を作動室R5を圧縮する方向へ附勢しているので、アクセルペダル31が踏み込まれた状態における緩衝器32の姿勢からアクセルペダル31がアクセルオフの位置にあるときの緩衝器32が採るべき姿勢へ復帰できる。この場合、緩衝器32が伸縮するテレスコピック型ではなくロータリ型に設定されているので、アクセルペダル31が踏み込まれてアクセルオンとされてベーン35が作動室R6側へ回転した姿勢からレバー38がペダルロッド31bに当接したままアクセルペダル31がアクセルオフの位置にあってベーン35が作動室R5側へ回転した姿勢へばね39が発生する附勢力で復帰することができるようになっている。このように、緩衝器32はアクセルオフのときに採るべき姿勢へ復帰するようにばね39で附勢されているので、アクセルペダル31が戻り方向へ回転しても、レバー38がアクセルペダル31の戻し方向への回転に追随してアクセルペダル31との当接状態を維持し、アクセルペダル31の踏み込み方向への操作に対して必ず減衰力を発揮し、アクセルペダル31の戻し方向から切換して踏み込み方向へ回転操作する場合にあっても、エンジンにおける回転数の急激な増加を回避させてエンジンにおける燃料消費量を低減することができる。
また、この緩衝器32にあっても、通路を複数にして一方の通路のみに減衰弁を設け、他方の通路に逆止弁を設け、片効きの緩衝器とすれば、緩衝器11と同様に、アクセルペダル31の踏み込み方向への動きに対しては緩衝器が発生する減衰力によって踏み応えを重くし、反対に、アクセルペダル31の戻り方向への動きに対しては緩衝器をアクセルペダル31の動きに追随させて、緩衝器のアクセルペダル31に対する戻り遅れを生じず、アクセルペダル31の戻し操作から踏み込み操作へ切換した際に減衰力が発揮されない期間を生じさせないようにすることができ、より効果的に燃費低減を図ることができる。
具体的には、図9に示すように、緩衝器32における作動室R5と作動室R6とを連通する通路42,43を設け、通路42に作動室R5から作動室R6へ向かう流体の流れのみを許容する逆止弁44を設けるとともに、通路43に減衰弁45を設けるようにし、アクセルペダル31の踏み込み側への回転の際に作動室R6が圧縮されて作動室R5が膨張するようになっていればよい。そうすることで、アクセルペダル31が踏み込まれる場合、圧縮側の作動室R6から膨張側の作動室R5へ流体が移動するが、通路42の逆止弁44が閉じたままとなるので、流体は減衰弁45を通過して移動することになり、緩衝器32は、アクセルペダル31の踏み込みに対して減衰力を発揮する。これに対して、アクセルペダル31が戻り方向へ回転する場合、アクセルペダル31を踏み込む踏力が小さくなってレバー38に作用する力も小さくなり、ばね39によってベーン35が押圧されて作動室R5が圧縮されて圧縮側の作動室R5から膨張側の作動室R6へ流体が移動するが、通路42の逆止弁44が開弁するので、流体は減衰弁45のある通路43に優先して通路42を通過して移動することになり、緩衝器32は、アクセルペダル31の戻りに対して殆ど減衰力を発揮することが無い。それゆえ、アクセルペダル31の踏み込み方向への動きに対しては緩衝器32が発生する減衰力によって踏み応えが重くなり、反対に、アクセルペダル31の戻り方向への動きに対しては緩衝器32がアクセルペダル31の動きに追随するのでアクセルペダル31への戻り方向への追随性が向上し、緩衝器32のアクセルペダル31に対する戻り遅れが発生せず、アクセルペダル31の戻し操作から踏み込み操作へ切換した際に、減衰力が発揮されない期間を生じさせず、より効果的に燃費低減を図ることができる。
なお、減衰弁45を、図9に示すように、ソレノイド45aで駆動される電磁弁としておくことで、流体の流れに与える抵抗を調節することができ、アクセルペダル31の操作に対して踏力を調節して、運転者に燃料消費量の多いアクセルペダル操作であることを知覚させて、運転者のアクセルペダルを燃料消費量が少なくなるように矯正することができる。さらに、この場合、緩衝器32内での流体の移動方向は一方向となるので、緩衝器32の減衰力発生応答性がよく、運転者に違和感を知覚させることもない。
なお、この緩衝器32にあっても、流体を電気粘性流体や磁気粘性流体としたりして発生減衰力を調節できるようにする場合には、緩衝器16を備えたペダル装置と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上述した各緩衝器において、通路の設置位置は、ピストンやベーン、ピストンロッド以外にもシリンダあるいは容器の外部とされてもよく、伸縮型の緩衝器にあっては、片ロッド型および両ロッド型以外にもシリンダ外にリザーバを設けておけばラム型とされてもよい。
以上で、ペダル装置の各実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
本発明はペダル装置に利用可能である。
1,30 ペダル装置
2 車両
3,31 アクセルペダル
3a,31a ペダルプレート
3b,31b ペダルロッド
3c,31c シャフト
3d,9b,38 レバー
4,11,16,32 緩衝器
5,40 ブラケット
6,41 リターンスプリング
7,21 シリンダ
7a ブラケット
8,12,22 ピストン
8a,12a12b,17,36,42,43 通路
9,23 ピストンロッド
9a 車輪
10 シール
13,37,45 減衰弁
14,44 逆止弁
15 フリーピストン
18 可変減衰弁
24 外筒
25 仕切部材
26 ロッドガイド
27,28 一方通行通路
33 容器
34 回転軸
35 ベーン
39 復帰手段としてのばね
45a ソレノイド
G 気室
R リザーバ
R1,R2,R3,R4,R5,R6 作動室

Claims (4)

  1. 車両に揺動可能に取付けられるアクセルペダルと、アクセルペダルと車両との間に介装される緩衝器とを備えたペダル装置において、緩衝器は、アクセルペダルの踏み込み方向への回転に対してはアクセルペダルの回転を抑制するとともにアクセルペダルの戻り方向への回転に対してはアクセルペダルの回転を制限しないことを特徴とするペダル装置。
  2. 緩衝器は、アクセルペダルがアクセルオン状態にあるときに採る姿勢からアクセルオフ状態の位置にあるときに採るべき姿勢へ復帰する復帰手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のペダル装置。
  3. 緩衝器は、シリンダと、シリンダ内に摺動可能に挿入されてシリンダ内に流体が封入される二つの作動室を隔成するピストンと、シリンダ内に移動可能に挿入されて一端がピストンに連結されるピストンロッドとを備え、シリンダとピストンロッドの一方を車両に連結するとともに、シリンダとピストンロッドの他方をアクセルペダルの踏み込み方向への回転のみを伝達可能に当接させたことを特徴とする請求項1または2に記載のペダル装置。
  4. 緩衝器は、容器と、容器内に回転自在に挿入される回転軸と、容器内に収容されるとともに回転軸に連結されて容器内に流体が封入される二つの作動室を隔成するベーンとを備え、容器と回転軸の一方を車両に連結するとともに、容器と回転軸の他方にアクセルペダルの踏み込み方向への回転のみを伝達するレバーを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のペダル装置。
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CN112208496A (zh) * 2020-09-03 2021-01-12 盐城市步高汽配制造有限公司 带缓冲机构的油门踏板
US11953930B2 (en) 2022-05-02 2024-04-09 Hyundai Motor Company Electronic pedal apparatus

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