図1は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例1を示すブロック図である。実施例1は走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、その最小単位として、第1ランナーの指に装着可能な第1ランナー指輪センサブロック2、走行中の第1ランナーに伴走する車両への搭載や第1ランナーが通過する給水ポイントまたはトラックのコーナーなどの拠点への設置に適した生体情報の処理ブロック4(以下、「伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4」)、および第1ランナー指輪センサブロック2の出力を較正するための較正センサブロック6を含む。第1ランナー指輪センサブロック2と伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4は、電波8により近距離無線通信が可能であるともに、較正センサブロック6はケーブル10により伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に接続可能である。
伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4は、さらに複数のランナーの生体情報処理が可能であり、例えば第2ランナー指輪センサブロック12とも近距離無線通信を行う。第2ランナー指輪センサブロック12の構成は第1ランナー指輪センサブロック2と同様なので、図1では内部構成の図示を省略している。また、図1では、簡単のため、第1ランナー指輪センサフロック2および第2ランナー指輪センサブロック12のみ図示しているが、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4は他の多数のランナーの指にそれぞれはめられた同様の構成のランナー指輪センサブロックと交信し、各ランナーの生体情報を把握可能となっている。
ランナー指輪センサブロックの較正はランナー毎に行い、例えば、第1ランナー指輪センサブロック2が測定対象の第1ランナーの指に装着されるとともに較正センサブロック6が同一の第1ランナーの指を挟むよう装着されて同時に測定を行う。第2ランナー指輪センサブロック12他の較正も同様にして第2ランナー他を対象にそれぞれ行われる。
以下、第1ランナー指輪センサブロック2を例にとり、ランナー指輪センサブロックの構成について説明する。第1ランナー指輪センサブロック2は、全体として指輪程度の大きさと重量のブロックにまとめられており、指14の周囲にはまる指輪部14により第1ランナー指輪センサブロック2を指14にはめたとき、発光部18および受光部20が指14の手の甲側の同一側面に接するよう構成される。発光部18は受光部20の周囲に同心状に設けられた複数の発光ダイオードを含み、受光部20はこれら複数の発光ダイオードから射出して指14内の血液による吸収を受けながら指組織により反射してくる光を共通に受光する。この構成は、発光部18と受光部20の相対位置を高精度で容易且つコンパクトに配置するのに適する。また、この構成により、指14の片側から入射して反対側に抜けることができないような波長の光を測定に用いることも可能となる。
発光部18および受光部20を、脈波および酸素飽和度の測定が可能なパルスオキシメータとして構成する場合、発光部は受光部20を中心に反対側に設けられた少なくとも2対の発光ダイオードを含み、そのうちの一対は、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光度が近似する波長に出力ピークを持つとともに、他の一対は酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光度が異なる波長に出力ピークを持つ。このように波長の異なる発光ダイオードを用いるときは、発光タイミングを時分割し、全ての発光波長に受光感度を持つフォトダイオード等を用いた共通の受光部20により、それぞれの波長の光を分離して受光する。同じ波長の発光ダイオードに関しては、これらを同時に発光させてもよいが、その位置によって測定条件が異なるので、最適の条件の発光ダイオードを見つけるために時分割発光させてもよい。そして、最適の条件の発光ダイオードの出力に基づいて測定を行うようにする。
なお、酸素飽和度の測定を伴わない脈波および脈拍の測定を行う場合には、例えば発光部として青色発光ダイオード等を用いてもよい。また、使用波長の自由度を活用して、出力波長の異なる複数の発光ダイオードを時分割で発光させ、個人差に応じた最適の波長の発光ダイオードを見つけ、その出力により測定を行うよう構成してもよい。発光部18および受光部20の構成は以上のものに限らないが、ランナーなど動きの激しい対象を測定するためには上記のような種々の工夫を行うことができる。
第1ランナー指輪センサブロック全体を制御するセンサ制御部22は、発光部18の発光タイミングを制御するとともに受光部20の出力を受けてこれを処理し、脈波、脈拍、酸素飽和度などの生体情報として不揮発記憶部24に記憶させる。加速度センサ26は、第1ランナー指輪センサブロック2にかかる加速度を検知するもので、その主な機能は二つある。第一の機能は、第1ランナーの状態を検知するもので、第1ランナーが安静状態にあるか走行状態にあるかの識別および走行状態についても緩速走行か疾走かの識別などを行う。そしてこれらの識別情報を生体情報に付加する。
第二の機能は、ランニングによる振動が測定に与える悪影響を除去するもので、センサ制御部22は、加速度センサ25が検知した加速度情報に基づき、受光部20からの測定情報を補正するとともに、過度の加速度によって測定情報の信頼性が低下したときはその状態下での受光部20の出力を測定情報から破棄する。不揮発記憶部24に記憶される生体情報はこのような加速度センサ25からの情報も加味して処理されたものである。また、センサ制御部22は時計部26を有し、不揮発記憶部に記憶させる生体情報に、生体情報取得時のタイムスタンプを付加する。なお、不揮発記憶部24は、上記のような生体情報の記憶とともに、センサ制御部22の動作プログラムおよび動作に必要な一時データの記憶を行う。
第1ランナー指輪センサブロック2の近距離通信部28は、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4との近距離通信が可能となったとき、不揮発記憶部24から生体情報を読み出してこれを送信する。センサ電源部30は蓄電池32を有し、第1ランナー指輪センサブロック2の各部にそれぞれ所定電圧の電力を供給する。USB等からなる接点部34は、測定開始前または後において、第1ランナーの指14から外された第1ランナー指輪センサブロック2を伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に接続するためのものである。
接点部34の接続によって第1ランナー指輪センサブロック2は接点36を介して有線で伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4と交信可能となり、連携のための種々の情報交換を行うとともに、近距離通信部28によって送信できなかった生体情報がある場合は不揮発記憶部24からこれを読み出して一括送信する。また、接点部34の接続により、接点部34の接点38を介して伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4からセンサ電源部30の蓄電池32への充電が行われる。このようにして第1ランナー指輪センサブロック2を充電のために伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に接続することにより、不揮発記憶部24に残存する生体情報を漏れなく伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に集結することができる。太陽電池40は、第1ランナー指輪センサブロック2が伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4から分離されて第1ランナーの指14にはめられた状態において、例えば走行中などに蓄電池32に補助充電を行うためのものである。
以上のような第1ランナー指輪センサブロック2の機能は、操作部41に含まれる電源スイッチのオンによって動作開始し、オフによって停止する。また、センサ制御部22は受光部20の出力が所定時間以上変化しないことを検出することによって第1ランナー指輪センサブロック2の機能を自動停止させて蓄電池32の無用な消耗を防止する。自動停止した機能は、操作部41の電源スイッチオンによって復活させることができる。表示部39は、第1ランナー指輪センサブロック2の動作状態表示および指14への正常装着表示など最低限の情報表示を行う。
伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4の処置制御部42は、近距離通信部44によって受信される電波8または接点部46の接点48を介して有線で入力される第1ランナー指輪センサブロック2からの生体情報を処理し、生体情報に基づく第1ランナーの状態判断および表示のための処理を行う。この状態判断は予め登録されている典型的な脈波パターンとの比較等によって自動的に行われる。処理結果は、表示部50またはスピーカ52によって表示またはアナウンスされる。また、処理結果は生体情報の履歴として記憶部54に記憶される。この生体情報履歴は、生体情報取得のタイムスタンプおよびランナーのIDに基づき、個人別に時間順に記憶される。また、記憶部54に記憶された生体情報は、処理制御部42によって個人別および全ランナー平均にて統計処理され、表示部50またはスピーカ52によって表示またはアナウンスされる。なお、記憶部54は、上記のような生体情報の記憶とともに、処理制御部42の動作プログラムおよび動作に必要な一時データの記憶を行う。
操作部56は、上記の種々の処理や表示/アナウンスの指示入力または種々の設定入力を行う。また、処理電源部58は大容量蓄電池または電力線による一次電源を有し、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4の各部にそれぞれ所定電圧の電力を供給する。さらに処理電源部58は、接点62を介して、接点部46に接続された第1ランナー指輪センサブロック2に充電電力を供給するとともに、接点部64を介してケーブル10にて接続された較正センサブロック6に電力を供給する。
較正センサブロック6は、構成制御部66によって制御されており、較正の際は、既に概説したように 第1ランナー指輪センサブロック2を測定対象の第1ランナーの指14に装着するとともに較正センサブロック6の発光部68および受光部70の間に第1ランナーの他の指72を挟み、処理制御部42の統括の下に、電波8およびケーブル10を介したセンサ制御部22と較正制御部66の連携によって、同時に測定を行う。この較正は、例えば第1ランナーを伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4近傍に着席させて行う。そして、較正センサブロック6の測定結果を基準に第1ランナー指輪センサブロック2の測定結果との比較により較正データを記憶部54または不揮発記憶部24に記憶させる。較正センサブロック6の記憶部74は、較正制御部66の動作プログラムおよび動作に必要な一時データの記憶を行う。また、較正電源部76は、ケーブル10に接続される接点78を介し、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4の一次電源60から給電を受けて、較正センサブロック6の各部にそれぞれ所定電圧の電力を供給する。
実施例1では、測定対象をランナーとして説明しているが、実施例1の構成は対象をランナーに限るものではなく、フィットネスクラブやスポーツジムやなど多数の人が種々の運動を行っている場所における各人の生体情報の取得、分析、統計化に有益なものである。この場合、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4は拠点としてのスポーツジムやアスレチックセンターのトレーニング室内に設置されることになる。
図2は、図1の第1実施例におけるセンサ制御部22の動作を示すフローチャートである。フローは操作部41の電源スイッチのオンによってスタートし、ステップS2で表示部39に電源オン状態の表示を指示する。そしてステップS4で蓄電池32の充電が充分かどうかチェックし、充分であればステップS6のID処理に移行して第1ランナー指輪センサブロック2のIDや第1ランナーの個人IDの登録などに関する処理を行う。その詳細は後述する。
ステップS6のID処理が完了すると、ステップS8で電源オンから所定時間が経過したかどうかチェックし、経過がなければステップS10で発光部18の間欠予備発光を指示してステップS12に移行する。ステップS12では、受光部S20の出力に基づき第1ランナー指輪センサブロック2が指14に装着されたかどうかチェックする。装着が検知されなければステップS14に移行し、表示部39に装着案内表示を指示してステップS8に戻る。以下、ステップS8で所定時間が経過するかステップS12で指への装着が検知されるまでステップS8からステップS14を繰り返し、指装着を待つ。このようにして測定のための発光部18と受光部20が指装着有無のチェックに兼用される。また、指装着検知のための発光部18の発光は測定時と異なる間欠発光として消費電力を抑える。
一方、ステップS12で受光出力により指への装着が検知されるとステップS16に移行し、表示部39に装着状態の表示を指示してステップS18に移行する。このとき、ステップS16にて併せて伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に装着完了の旨通信により通知する。ステップS18では、指への装着が検知されてから所定時間が経過したかどうかがチェックされ、経過がなければステップS20に進んで操作部41により測定開始操作が行われたかどうかチェックする。そして測定開始操作が検知されなければステップS18に戻り、所定時間が経過しない限りステップS18とステップS20を繰り返して測定開始操作を待つ。
ステップS20で測定開始操作が検知されるとステップS22に移行し、発光部18の複数のLEDの時分割発光に基づく受光部20の出力をサンプリングする。そしてステップS24に進み、サンプリング時点における加速度センサ25の出力をチェックし、加速度が検知されているかどうかチェックする。加速度検知があればステップS26に移行して走行状態であることおよび緩速走行から疾走までの走行状態の程度を判定するとともにステップS28で検知した加速度自体も記憶してステップS30に進む。一方ステップS24で加速度の検知がなければステップS32に移行して安静状態であると判定してステップS30に移行する。ステップS30では、ステップS22でサンプリングされた出力およびステップS24で検知された加速度に基づいて測定処理を行うとともに測定結果の送信処理を行う。その詳細は後述する。
ステップS30の測定/送信処理が終了するとステップS34に進み、蓄電池32の充電が充分かどうかチェックし、充分であればステップS36に進んで操作部41による電源スイッチのオフ操作が行われたかどうかチェックする。一方ステップS34で蓄電池の充電が不充分であると判断されたときはステップS38に移行し、測定を維持する上で充分な出力が太陽電池40から得られているかチェックし、出力が充分であればステップS36のオフ操作チェックに移行する。いずれの場合も、ステップS36でオフ操作が検知されなければステップS22に戻る。
以下、ステップS36においてオフ操作が検知されるまで、ステップS22からステップS38を繰り返して、測定を継続する。ここで、ステップS22におけるサンプリング数は時分割して発光しているそれぞれのLEDの受光出力について1回でもよいが、複数回のサンプリングをまとめて行ってもよい。後者の場合は、脈波形状が認識できる程度のサンプリングをまとめて行うよう構成してもよい。これについては、ステップS22からステップS38に割り振る時間と脈波測定および加速度検知の分解能によって適宜決定することができる。またステップの構成も同趣旨の機能を達成するために適宜変更が可能である。
これに対し、ステップS36でオフ操作が検知された時は、直ちにフローを終了する。フローの終了によって、第1ランナー指輪センサブロック2の電源はオフされる。このとき、第1ランナー指輪センサブロック2に未送信の測定データが残っていても、不揮発記憶部24が電力消費なしで測定データ保持し、次の送信機会を待つ。また、ステップS38で太陽電池出力が不充分であると判断された時も直ちにフローを終了して第1ランナー指輪センサブロック2の電源をオフする。また、ステップS4で蓄電池の充電が不充分であると判断されたときはステップS40に移行し、表示部39に充電の必要性を案内する表示をする。さらに、ステップS42に進んで、表示部39に強制電源オフを予告する表示を指示し、フローを終了する。また、ステップS8で所定時間の経過が検知されたとき、またはステップS18で所定時間の経過が検知されたときはステップS42に移行し、同様に強制電源オフを予告する表示を指示してフローを終了する。
図3は、図2のステップS6におけるID処理の詳細を示すフローチャートであり、フローがスタートするとまずステップS52において第1ランナー指輪センサブロック2のIDが伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に登録済かどうかチェックする。未登録であればステップS54に移行し、表示部39にセンサID未登録である旨の表示を行う指示をするとともにステップS56で伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4と交信可能かどうかチェックする。そして交信可能であればステップS58に進み、センサIDの送信および登録完了確認信号手続きなどを含むセンサID登録処理を行う。ステップS58では交信途絶や致命的な誤操作など不良等何らかのトラブルで登録がうまくいかなかった場合でもフローをロックすることなくステップSでステップS60に移行し、センサIDの登録が完了したかどうかチェックする。そして完了が確認されるとステップS62に移行する。一方、ステップS52で第1ランナー指輪センサブロック2のIDが伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に既に登録済であることが確認されたときは、直ちにステップS62に移行する。
ステップS62では、第1ランナー指輪センサブロック2を用いて較正した第1ランナーの較正データが個人IDとともに伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に登録済かどうかチェックする。未登録であればステップS64に移行し、表示部39に個人ID未登録である旨の表示を行う指示をするとともにステップS66で伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4と交信可能かどうかチェックする。そして交信可能であればステップS68に進み、較正/個人ID登録処理を行う。この較正/個人ID登録処理は、第1ランナー指輪センサブロック2を用いた第1ランナーについての較正処理および個人IDを付した較正データの送信および登録完了確認信号手続きなどを含むものである。ステップS58と同様にして、ステップS68でも何らかのトラブルで登録がうまくいかなかった場合でもフローをロックすることなくステップSでステップS70に移行し、較正の完了および較正データを伴う個人IDの登録が完了したかどうかチェックする。そして完了が確認されるとステップS72に移行する。一方、ステップS62において、第1ランナー指輪センサブロック2を用いて較正した第1ランナーの較正データが個人IDとともに伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に登録済であることが確認されたときは、直ちにステップS72に移行する。
ステップS72に至ったということは、センサIDおよび個人IDとその個人についてそのセンサで行った較正データ登録済であることを意味するので、センサIDと個人IDの指定に基づき、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4から較正データを受信する。そして受信した較正データはステップS74で吹きはつき億部24に記憶される。これによって、バラツキの可能性のあるどのセンサを用いて測定したとしても、同一個人IDで特定される個人に関しバラツキが較正された測定データが伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4に送信されることになる。ステップS76では、このような環境化での測定で得られる、個人IDおよびタイムスタンプ付の較正済測定データを送信する準備手順をセットしてフローを終了する。
図4は、図2のステップS30における測定/送信処理の詳細を示すフローチャートであり、フローがスタートするとまずステップS82において、時分割発光の各LEDを光源とする最新のサンプリング受光出力を仮記憶し、ステップS84で累積のサンプリング数が所定数の達したかどうかチェックする。この所定サンプリング数は、脈波形状を判断するに充分な数とする。ステップSでサンプリング数が所定値に到達したことが確認されるとステップS86に進み、時分割発光の各LEDを光源とする脈波をそれぞれ評価する処理を行う。この評価は、出力の絶対的な大きさおよびS/Nに基づいて行う。そしてこの評価に基づき、ステップS88で最適のLEDを光源とする受光出力を選択し、ステップS90で選択したLED出力群を脈波情報として不揮発記憶部24に正式記憶する。
次いで、ステップS92において正式記憶したサンプリング出力中に通常ありえない異常値があるかどうかチェックする。これがないことが確認されるとステップS94でサンプリング出力が通常ありえない不連続変化を示しているかどうかチェックし、不連続変化があればステップS96に移行する。また、ステップS92で個別異常値が検知されたときは直接ステップS96に移行する。ステップS96では、これらの異常値または不連続性の原因として予め知られている相関を持つパターンの加速度が記憶されているかどうかをチェックし、該当があればステップS98に進んで、加速度の相関から本来あるべき測定値を推定して異常値の補正または不連続性の補正を行ってステップS100に移行する。一方、ステップS96で相関加速度の記憶が検知されなかったときは直接ステップS100に移行する。
ステップS100では、以上のような補正を行った後の出力(補正を行わなかった場合も含む)がなお所定範囲外に逸脱しているかどうかチェックし、該当すればステップS102に進んでその出力を破棄してステップS104に移行する。一方、ステップS100で補正後の出力が所定範囲外にあることが検知されない場合は直接ステップS104に移行する。また、ステップS94で不連続変化が検知されなかったときは直接ステップS104に移行する。ステップS104では、以上のようにして処理された所定サンプリング数の受光出力(これを「ユニット脈波情報」と称することとする)を新規に記憶する。また、ステップS106では、このユニット脈波情報の記憶に走行状態または安定状態の判定情報を付加してステップS108に進む。なお、ステップS84でサンプリング数が所定値に達したことが検知されない場合は、まだユニット脈波情報を形成するには出力のサンプリング数が不足しているので直接ステップS108に進む。
ステップS108では、伴走車両搭載/拠点設置処理ブロック4と交信可能かどうかをチェックし、可能であればステップS110で未送信のユニット脈波情報の有無をチェックする。そして未送信脈波ユニット情報があればステップ112に進んでこれを一括自動送信してフローを終了する。一方、ステップS108で交信可が検知できないとき、またはステップS110で未送信ユニット脈波情報がないと判断されたときは直ちにフローを終了する。
図5は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例2を示すブロック図である。実施例2も、実施例1と同様にして走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、ランナーの指に装着可能なランナー指輪センサブロック102、およびこれと近距離無線通信可能な携帯電話104を主な構成要素とする。携帯電話104は、ランナー指輪センサブロック102から受信した生体情報の処理ブロックとしても機能するので、以下、「携帯電話/処理ブロック104」と称する。実施例2の生体情報測定システムは、はさらに、携帯電話/処理ブロック104の蓄電池160に充電を行うための電力線充電器ブロック106を含む。この電力線充電器ブロック106は通常の携帯電話の充電器と同様の構成であって、ACアダプタ108を介して交流電力線の電力を所定電圧の直流に変換して充電用接点部110から出力するものであるが、ランナー指輪センサブロック102の蓄電池32の充電器としても兼用される。
実施例2の構成の大半は実施例1と同様であり、実施例1と共通する部分については共通の番号を付して説明を省略するとともに、異なるところを中心に説明する。実施例2のランナー指輪センサブロック102は、有線交信や充電のために携帯電話/処理ブロック104に接続されることはないが、携帯電話/処理ブロック104の充電用接点部112と接点形状、定格電流および定格電圧が同規格の充電用接点部114を有しており、携帯電話/処理ブロック104における処理電源部116の蓄電池118を充電する場合と同様にして、充電用接点部114を電力線充電器ブロック106の充電用接点部110に接続することにより蓄電池32を充電することができる。
携帯電話/処理ブロック104は、通常の携帯電話に必要な機能を提供するための携帯電話機能部120および電話回線通信部122を有する。また、通話のためにスピーカ52とともにマイク124を有する。以上の構成によって、実施例2におけるランナー指輪センサブロック102からに携帯電話/処理ブロック104への生体情報の送信は、電波8による近距離通信部28と近距離通信部44の通信により行われる。なお、携帯電話/処理ブロック104が受信し処理した生体情報は、携帯電話機能部120と電話回線通信部122によって例えばかかりつけの医師に適宜送信することができる。またこの送信は生体情報取得時に自動的に行われるよう設定しておくこともできる。
実施例2のランナー指輪センサブロックには、実施例1と同様にして操作部41が設けられているが、主に電源のオンオフ操作を担当し、生体情報取得のための種々の操作は、携帯電話/処理ブロック104の操作部56の操作によって集中的に行われる。また、操作に伴う生体情報取得に関する種々の表示も主に携帯電話/処理ブロック104の表示部50が担当し、ランナー指輪センサブロック102の表示部39はオンオフ状態の表示等限られた表示のみを担当する。これによって、ランナー指輪センサブロック102はアプリケーションの一つとして生体情報取得機能を持った携帯電話のセンサアクセサリとして機能し、生体情報取得に関する操作および表示の大半は携帯電話/処理ブロック104側で集中管理される。従って、生体情報の取得および送信の指示も携帯電話/処理ブロック104側から行われる。
実施例2のセンサ制御部122の機能の大半は、図2に示した実施例1のフローチャートに基づいて実行することができる。異なる部分について説明すると、まず、実施例2では、ランナー指輪センサブロックが携帯電話/処理ブロックの所有者専用のものであった場合、ステップS6におけるID処理を省略することができる。但し、実施例1と同様にして複数のランナーにそれぞれランナー指輪センサブロックが装着され、コーチ等が携帯電話/処理ブロック104を保持して伴走する場合等では、ステップS6のID処理を活用することができる。
次に、実施例2では、図2のフローチャートのステップS14、S16、S40、S42等における「表示」は、それぞれ「携帯電話/処理ブロック104の表示部50への表示指示」と読み替えて理解するものとする。さらに、ステップS20における「測定開始操作?」は、「携帯電話/処理ブロック104からの測定開始信号受信?」と読み替えて理解するものとする。
また、図2のステップS30の測定/送信処理の詳細を示す図4のフローチャートについても、実施例2では、若干の変更を要する。実施例2のランナー指輪センサブロック102は、帯電話/処理ブロック104からの指示信号に基づき、生体情報送信に関して一括送信モードおよびリアルタイム送信モードのいずれかのモードが設定される。そして、一括送信モードが設定されている場合、図4のステップS108は「携帯電話/処理ブロック104からの送信要求あり?」と読替えて理解するものとする。一方、リアルタイム送信モードが設定されている場合、ステップS108は「携帯電話待受け中?」と読み替えるものとする。つまり、リアルタイム送信モードでは、携帯電話が待受け中で他の機能が実行中でない限り、ユニット脈波情報が作成され次第送信が行われ、通話中など携帯電話が他の機能を実行するとその間、送信が保留待機されることになる。
図6は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例3を示すブロック図である。実施例3も、実施例1および実施例2と同様にして走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、ランナーの指に装着可能な防水型ランナー指輪センサブロック202、およびこれと近距離無線通信可能なランナー腕時計204を主な構成要素とする。ランナー腕時計204は、防水型ランナー指輪センサブロック102から受信した生体情報の処理ブロックとしても機能するので、以下、「ランナー腕時計/処理ブロック204」と称する。実施例3の生体情報測定システムは、はさらに、ランナー指輪センサブロック202の蓄電池32の充電を行うための無接点充電器ブロック206を含む。
実施例3の構成の大半は実施例2と同様であり、実施例2と共通する部分については共通の番号を付して説明を省略する。なお、ランナー腕時計/処理ブロック204は、データ通信専用の電話回線通信部を有しており、実施例2と同様にして、生体情報データをかかりつけの医師に適宜送信することができる。実施例3が実施例2と異なるのは、防水型ランナー指輪センサブロック202が無接点充電誘導部208を有し、これが無接点充電器ブロックの無接点充電磁誘導部210と近接させられることにより、電磁誘導で充電電圧を発生することである。無接点充電器ブロック206はこの充電のために無接点充電誘導部210に電力を供給する一次電源212を有する。この一次電源は大容量電池であってもよいし、実施例2におけるような電力線に接続されるACアダプタであってもよい。なお、ランナー腕時計/処理ブロック204の処理電源部214は交換式の乾電池216を含む。この乾電池216は、外部から充電可能な蓄電池に置き換えられてもよい。
実施例3のような防水型ランナー指輪センサブロック202は、ランニングによる汗の水洗や、太くて多数での共用の際の水洗に適している。なお、実施例3のような無接点充電誘導部208を有する防水型ランナー指輪センサブロック202は、実施例1や実施例2の構成においても適宜採用することができる。
ランナー腕時計/処理ブロック204は、通常の時計/ストップウォッチ部218を有し、ランニングにおけるラップタイムの測定やチェック地点での経過タイムの測定に用いられる。防水型ランナー指輪センサブロック202がランナー腕時計/処理ブロック204から分離して設けられている理由は、手首が光学的な脈波測定に適さないからである。これに対し、ランナー腕時計/処理ブロック204には圧力脈拍センサ220が設けられており、ここで測定された脈拍信号は防水型ランナー指輪センサブロック202から送信される脈波信号を補正する際の同期信号として利用される。防水型ランナー指輪センサブロック202におけるセンサ制御部22の機能は実施例2とほぼ同様であり、基本的に実施例2で変更された形の図2から図4のフローを採用することができる。
図7は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例4を示すブロック図である。実施例4は、実施例1から実施例3と同様にして走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、ランナーの耳朶301に装着可能な耳朶センサブロック302、これとケーブル通信可能な音楽プレーヤ/処理ブロック304、および音楽プレーヤ/処理ブロック304からの音楽を聞くためのイヤホンブロック306を主な構成要素とする。音楽プレーヤ/処理ブロック304は、携帯音楽端末として構成され、上記のようにイヤホンブロックの音源としての音楽プレーヤとして機能するとともに耳朶センサブロック302から受信した生体情報の処理ブロックとしても機能する。実施例4についても、実施例2または実施例3と同様にして、音楽プレーヤ/処理ブロック304充電用の電力線充電器ブロック等がシステムに含まれるが、煩雑を避けるため、図示を省略している。
実施例4についても、基本構成は実施例2または実施例3と同様なので、共通する部分については実施例2または実施例3と共通の番号を付して説明を省略する。但し、実施例1から実施例3が指を測定対象としているのに対し、実施例4は耳朶301を対象としている。そして、発光部18および受光部20が耳朶301に密着するよう、耳朶センサ302を耳朶301に挟む挟持構造308を有する。このような挟持構造308としては、ピンチやフックなどが採用可能である。
一方、音楽プレーヤ/処理ブロック304は、音楽信号を出力する音楽プレーヤ機能部310を備えており、出力される音楽信号はイヤホンケーブル312を通る音信号線314を介してイヤホンブロック306のスピーカ316に伝えられ、イヤホンブロック306が挿入される耳穴318内に音が出力される。イヤホンケーブル312にはさらに音楽プレーヤ/処理ブロック304の処理制御部42と耳朶センサブロック302のセンサ制御部322を有線で結ぶ生体情報伝達線318が通っていて、分岐ケーブル320に分岐している。また、イヤホンケーブル312には音楽プレーヤ/処理ブロック304の処理電源部116から耳朶センサブロック302のセンサ電源部322に電力を供給する電力供給線324が通っていて、分岐ケーブル320に分岐している。このように、耳栓センサブロック302は、イヤホンブロック306が挿入される耳穴318と同じ耳の耳朶を挟むよう構成されるので、音楽プレーヤ/処理ブロック304から耳までの有線の生体信号伝達線をイヤホンケーブル312を兼用して設けることが可能となる。
なお、上記の実施例4において、耳朶センサブロック302はイヤリングとして構成することも可能である。このとき、ケーブルが繋がっていることが意匠上望ましくない場合は、耳朶センサブロック302と音楽プレーヤ/処理ブロック304との間の生体情報伝達は、図6と同様の近距離通信部28および44を採用して無線通信とすることができる。また、その場合の電源構成としては、センサ電源部322に図6と同様の蓄電池32および無接点充電誘導部208を設け、これを図6と同様の無接点充電器ブロックで充電するよう構成することができる。さらに、耳朶センサブロックとしては、図7のように発光部18から射出して耳朶301内の血液による吸収を受けながら耳朶組織により反射して耳朶の同じ側の受光部20に戻る構成に限るものではない。例えば、受光部20を耳朶の発光部18とは反対側に設け、発光部18と受光部20で耳朶を挟むよう構成することも可能である。
実施例4のセンサ制御部322の機能は実施例2とほぼ同様であり、基本的に実施例2で変更された形の図2から図4のフローを採用することができる。従って、生体情報取得のための種々の操作は、音楽プレーヤ/処理ブロック304の操作部56の操作によって集中的に行われる。また、操作に伴う生体情報取得に関する種々の表示も主に音楽プレーヤ/処理ブロック304の表示部50が担当する。これによって、耳朶センサブロック302は生体情報取得機能を持った音楽プレーヤのセンサアクセサリの一つとして機能し、生体情報取得に関する操作および表示は音楽プレーヤ/処理ブロック304側で集中管理される。
実施例4のような音楽プレーヤと生体情報測定装置との連携には音楽を鑑賞している耳が測定対象となることに関する上記のような利点の他に種々の利点がある。例えば、生体情報測定中に出力されている音楽が特定できるので、音楽が生体情報に与える影響や相関関係を情報として把握することができる。また、生体情報をモニタに基づいて、緊張や過負荷状態の緩和に適した曲を自動選曲したり、音楽の音量や音質を自動調整したりすることも可能である。
図8は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例5を示すブロック図である。実施例5は、実施例4と同様にして耳を測定対象として走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成している。その構成の大半は実施例4と同様なので、共通する部分については実施例4と共通の番号を付して説明を省略する。図8の実施例5が図7の実施例4と異なるのは、センサブロックがイヤホンブロックと一体化され、イヤホンセンサブロック402として構成されている点である。また、測定対象は、耳朶ではなく、耳穴内壁となっている。
具体的に説明すると、イヤホンセンサブロック402において、発光部18および受光部20は、イヤホンセンサブロックが耳穴318に挿入されたとき、耳穴318の内壁404に密着するよう構成される。これによって、発光部18から射出して耳穴周りの血管内の血液による吸収を受けながら耳穴周りの組織により反射して受光部20に戻る光が測定される。同時に耳穴318内のスピーカ316からは鼓膜406に向かって音が出力される。また、上記のような一体構成としたことにより、音信号線314、生体情報伝達線318および電力供給線324はそれぞれイヤホンケーブル312を通ってイヤホンセンサブロック402と音楽プレーヤ/処理ブロック304を有線で結んでいる。
図9は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例6を示すブロック図である。実施例6は、実施例5と同様にして耳を測定対象として走行中のランナーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成している。実施例6のシステムは、図8の実施例5と同様にして、センサブロックが音楽プレーヤの音出力部であるヘッドホンと一体化され、ヘッドホンセンサブロック502として構成されている。また、ヘッドホンセンサブロック502は音楽プレーヤ/処理ブロック504とワイヤレスで通信する。なお、実施例6における測定対象は実施例4と同様にして耳朶となっている。実施例6の内部構成の基本は実施例1から実施例5と同様なので、共通する部分については実施例1から実施例5と共通の番号を付して説明を省略する。
以下、実施例6の特長となっている部分を具体的に説明する。ヘッドホンセンサブロック502には、右耳穴506に当たる右耳スピーカ508、および右耳朶510に当たる右耳発光部512と右耳受光部514が設けられている。これに対応して、左耳ブロック516には、左耳穴518に当たる左耳スピーカ520、および左耳朶522に当たる左耳発光部524と左耳受光部526が設けられている。左耳ブロック516は、ヘッドホンアーム528によってヘッドホンセンサに保持されており、ヘンドホンセンサブロック502と左耳ブロック516によって頭頂部から両耳を挟むよう構成される。これによって、右耳発光部512、右耳受光部514、左耳発光部524および左耳受光部526は、ヘッドホンを頭部に装着することによってそれぞれ左右の耳穴の下にある左右耳朶に密着することになり、格別の挟持手段は不要となる。また、左右耳朶をそれぞれ同時に測定することにより脈波測定の情報量が増加する。なお、図9では、図示の単純化のため、ヘッドホンセンサブロック502、左耳ブロック516およびヘッドホンアーム528全体の位置関係は天地が逆に図示されている。
右耳発光部512、右耳受光部514、左耳発光部524および左耳受光部526は、それぞれセンサ制御部22に接続され制御される。また、右耳スピーカ508および左耳スピーカ520は、それぞれ赤外通信部530で受信されるステレオ音信号に基づいて左右の耳穴にそれぞれ音を出力する。音楽プレーヤ/処理ブロック504は、赤外通信部532によって、音楽プレーヤ機能部310から出力される音信号を赤外腺534に変換してヘッドホンセンサ502の赤外線通信部530に送信する。なお、図9では煩雑化を避けるため概念化して図示しているが、赤外線通信部530から左耳スピーカ520への音信号線および左耳発光部524と左耳受光部526をセンサ制御部22に接続している接続線は、実際にはヘッドホンアーム部528内部を通してヘッドホンセンサ502と左耳ブロック516を結んでいる。
図10は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例7を示すブロック図である。実施例7は、プールでトレーニング中の複数のスイマーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、実施例1と同様、その最小単位として、第1スイマーの指に装着可能な防水型第1スイマー指輪センサブロック602、プールサイド処理ブロック604、および防水型第1スイマー指輪センサブロック602の近距離通信部28から送信される生体情報を受信する近距離通信部群606を備えたプール内のコースロープ群608を含む。近距離通信部群606は第1スイマーがプールのどの位置を泳いでいてもリアルタイムで生体情報を受信できるよう、コースロープ群の随所に受信アンテナ部を設けている。また、このような近距離通信部群606またはそのアンテナ部は、少なくともプール内の1本おきの複数のコースロープに分散して設けられており、スイマーがどのコースを泳いでいても、少なくともそのコースの左側または右側のコースロープから生体情報の受信が可能なように構成される。
プールサイド処理ブロック604は、上記のようにしてコースロープ608に設けられている近距離通信部606を介し。さらにプール内の複数のスイマーの生体情報処理が可能であり、例えば第2スイマーの指610にはめられた防水型第2スイマー指輪センサブロック612の近距離通信部614ともコースロープを介して近距離無線通信を行う。防水型第2スイマー指輪センサブロック612の構成は防水型第1スイマー指輪センサブロック602と同様なので、図10では近距離通信部614以外の内部構成の図示を省略している。また、図10では、簡単のため、防水型第1スイマー指輪センサフロック602および防水型第2スイマー指輪センサブロック612のみ図示しているが、プールサイド処理ブロック604は、コースロープ608に設けられている近距離通信部606を介し、プール内の他の多数のスイマーの指にそれぞれはめられた同様の構成の防水型スイマー指輪センサブロックと交信し、各スイマーの生体情報を把握可能となっている。
プールサイド処理ブロック604の各部は、ACアダプタ616から給電される処理電源部618により給電されるとともに、処理電源部618は、無接点充電電磁誘導部620にも給電している。これによって、防水型第1スイマー指輪センサブロック602の無接点充電誘導部208をプールサイド処理ブロック604の無接点充電電磁誘導部620と近接させられることにより、電磁誘導により蓄電池32への充電が可能である。図10の実施例7のその他の構成は実施例1から実施例6と同様なので、共通する部分については実施例1から実施例5と共通の番号を付して説明を省略する。特に、防水型第1スイマー指輪センサブロック602の内部構成は図6の実施例3とほぼ同じである。但し、実施例3の防水が生活防水程度であるのに対し、実施例10の防水はスイマーがプールに潜り、かつ水に対する動作も激しいことを考慮し、よりレベルの高い防水仕様となっている。
図11は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例8を示すブロック図である。実施例8も、実施例1や実施例2と同様にして人体の脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成している。また、実施例8は実施例2と同様携帯電話機能と連携している。しかしながら、実施例2では、携帯電話/処理ブロック104の構成が基本的には通常の携帯電話であり、ランナー指輪センサブロック102が別に設けられていて形態電話/処理ブロック104の処理ブロックとしての機能が携帯電話のアプリケーションソフトの一つとして位置づけられている。これに対し、実施例8は携帯電話702が生体情報センサと合体させられており、発光部18および受光部20がハードとして携帯電話702に搭載されている。
実施例8の構成は、基本的には実施例2におけるランナー指輪センサブロック102と携帯電話/処理ブロック104が携帯電話702として合体したものであり、その内部構成自体は基本的に同様である。従って、実施例2と共通する部分については共通の番号を付して説明を省略するとともに、異なるところを中心に説明する。まず、合体の結果、処理制御部42とセンサ制御部122は携帯電話702が近距離通信部等を介さずに携帯電話702の内部で直接交信している。また、合体の結果、生体情報測定のための構成要素への給電は処理電源部116が兼用している。なお、太陽電池25はこのような兼用の処理電源部116の蓄電池118に出力を提供している。さらに、それぞれ設けられていた操作部56や表示部50が一つに統合されている。
実施例8のセンサ制御部122の機能としては、基本的に実施例2で変更された形の図2から図4のフローを採用することができる。但し、発光部18と受光部20が携帯電話702の表面に配置された結果、測定はこれら発光部18と受光部20の位置に指などを充てることにより行われるので、この形では例えば走行中に生体情報を測定する場合よりも安静時の測定に適する。ランナーとして走行中の測定を行うには、腕装着ベルト保持部704に腕装着ベルト706を通し、これによって発光部18および受光部が腕708に対向するように、携帯電話702を腕に装着する。
図12は、本発明の実施例2における図5の処理制御部42の機能を示すフローチャートである。フローは携帯電話/処理ブロック104の主電源のオンでスタートし、ステップS122で電話機の初期立上を行うとともに各部の機能チェックを行う。そしてステップS124で表示部50に待ち受けおよびメニュー画面が表示される。このメニューの中には、生体情報測定も含まれており、選択することができる。
次いで、ステップS126に進み、操作部56の操作によってメニューから生体情報測定が選ばれて測定の設定がされているかどうかチェックする。設定があればステップS128でランナー指輪センサブロック102の電源がオン状態にあるかどうかチェックし、オン状態であればステップS130に進む。ステップS130では、充電案内表示、指装着案内表示および強制オフ予告表示のいずれかの指示が図2のフローに従ってランナー指輪センサブロック102から指示されているかどうかチェックする。これらいずれの指示もない場合はステップS132に進み、操作部56による測定開始が済んでいるかどうかチェックして、操作済みであればステップS134に移行する。
一方、ステップS132で測定開始操作済みが検知されなければステップS128に戻り、以下、ランナー指輪センサブロック102の電源がオンで、且つ充電等の表示の指示がない限り、ステップS128からステップS132のループを繰り返して測定開始操作を待つ。なお、後述するように、ランナー指輪センサブロック102のオンから所定時間経過しても測定開始操作がなければ図2のステップS8によりランナー指輪センサブロックが強制オフとなるので、ステップS238によって上記のステップS126からステップS132のループから抜け、生体情報測定設定がキャンセルされる。
ステップS134では、リアルタイム送信モード設定がなされているかどうかのチェックが行われ、リアルタイム送信モードであればステップS136に進んで携帯電話/処理ブロック104が通話中または他の生体情報測定以外の機能動作中であるかどうかチェックする。通話中か他機能動作中であればステップS140に進み、待受状態にない旨の信号をランナー指輪センサブロック102に送信してステップS142に移行する。ランナー指輪センサブロック102では、これを受け、図4のステップS108にてユニット脈波情報の送信を保留する。一方、ステップS136で通話中および他機能動作中のいずれでもないことが検知されたときはステップS144に進み、待受中である旨の信号をランナー指輪センサブロック102に送信してステップS142に移行する。ランナー指輪センサブロック102では、これを受け、図4のステップS108からステップS112にてユニット脈波情報が新たに取得され次第リアルタイムでこれを携帯電話/処理ブロックに送信する。
ステップS142では、ユニット脈波情報を受信したかどうかチェックし、受信があればステップS146に進んでユニット脈波情報統合処理を行う。これは、脈波情報の断片であるユニット脈波情報を脈波情報として波長別、および個人別に統合する処理である。ついでステップS148に進み、脈波の形状の評価や典型パターンとの照合診断などの分析、脈波情報に基づく酸素飽和度等の演算、分析や演算結果の記録およびこれらに基づく生体情報測定結果の表示などの処理を行ってステップS150に移行する。なお、ステップS148において、脈波情報を電話回線通信部122からかかりつけの医師に自動送信する処理を加えるよう構成してもよい。脈波情報を一方、ステップS142でユニット脈波情報の受信が検地されない場合は直接ステップS150に移行する。
また、ステップS134でリアルタイム送信モードが検知されない場合は、一括送信モードが設定されていることを意味するので、ステップS152に移行し、操作部56によって送信要求操作がなされたかどうかがチェックされる。そして送信要求操作が検知されるとステップS142に移行してユニット脈波情報の受信チェックに入る。一方、ステップS152で送要求操作が検知されない場合は、直接ステップS150に移行する。
ステップS150では、生体情報測定の設定がされているかどうかチェックする。生体情報測定設定は操作部56の操作で解除できるが、この解除操作の結果、ステップS150で生体情報測定設定がなされていないことが検知されるとステップS154に移行する。一方、ステップS150で生体情報設定の継続が検知されるとステップS128に戻り、以下、センサブロック電源オフや充電案内等の表示指示または生体情報測定設定の解除がない限りステップS128からステップS152を繰り返して測定を継続する。
なお、ステップS126で生体情報測定設定が検知されない場合も直ちにステップS154に移行する。また、ステップS128でランナー指輪センサブロック102の電源オンが検知できない場合も、ステップS156で表示部50によるセンサブロックの電源オン案内表示を指示してからステップS154に移行する。さらに、ステップS130において、充電案内表示、指装着案内表示および強制オフ予告表示のいずれかの指示がランナー指輪センサブロック102から指示されているかことが検知された場合も、ステップS158で表示部50による該当する案内表示をしてからステップS154に移行する。
ステップS154では、通常携帯電話機能の処理が行われる。ステップS154における通常電話機能処理は、処理の節目または処理の終了により待受/メニュー画面表示に戻った時点でステップS160に移行し、携帯電話/処理ブロックの主電源をオフする操作が行われたかどうかチェックする。そして主電源オフが検知されるとフローを終了する。一方、ステップS160で主電源オフが検知されない場合は、ステップS126に戻り、以下主電源がオフされない限り、ステップS126からステップS160を繰り返す。
図13は、本発明の図7の実施例4から図9の実施例6に示した音楽プレーヤ/処理ブロックにおける処理制御部42の機能を示すフローチャートである。フローは音楽プレーヤ/処理ブロック304または504の主電源のオンでスタートする。図13のフローは図12のフローと共通部分が多いが、これら共通部分は、後述において個別に説明するように図13においてまとめて図示するとともに、適宜説明を省略する。図13のフローがスタートすると、ステップS162で初期処理を行ってステップS164に移行する。ステップS162の初期処理は図12のステップS122およびステップS124に該当する。
次いで、ステップS164に移行し、操作部56の操作によって生体情報測定の設定がされているかどうかチェックする。設定があればステップS166に進み、耳朶センサブロック302またはイヤホンセンサブロック402またはヘッドホンセンサブロック502が測定可能な状態にあるかどうかチェックする。ステップS166およびステップS168は、図12のステップS128、ステップS130、ステップS156およびステップS158に該当し、これらをまとめて図示したものである。
ステップS166でセンサブロックが測定可能な状態にあることが検知されるとステップS170に進み、操作部56による測定開始が済んでいるかどうかチェックして、操作済みであればステップS172に移行する。一方、ステップS170で測定開始操作済みが検知されなければステップS166に戻り、以下、センサブロックが測定可能な状態にある限り、ステップS166とステップS170を繰り返して測定開始操作を待つ。
ステップS170で測定開始が検知されるとステップS172に進み、音楽連動モードの設定が行われているかどうかチェックする。音楽連動モードが設定されていればステップS174に進み、音楽が既に再生中かどうかチェックして再生中でなければステップS176で生体情報測定との相関に適切な曲を自動選曲しステップS178でその曲の自動再生を開始してステップS180に移行する。一方、ステップS174で音楽が既に再生中であることが検知されたときはステップS182に移行して生体情報測定との相関情報として再生中の曲名を記録してステップS180に移行する。また、ステップS172で音楽連動モードでなければ、直接ステップS180に移行する。この場合は、音楽が再生されていてもこれと無関係に生体情報測定がおこなわれるとともに音楽が再生されていない場合に自動再生を開始することもない。
ステップS180の測定/分析/演算/記録/表示処理は、図12のステップS134からステップS148およびステップS152をまとめたものであり、その内容の説明は省略する。ステップS180からステップS184に移行すると、ここで再び音楽連動モードの設定が行われているかどうかチェックする。そして設定が検知されるとステップS186に進み、音楽相関分析処理が行われる。この相関は、曲のテンポ、拍子、楽器、ダイナミック変化、音量などと生体情報の相関を分析するものであり、曲による精神状態の高揚やリラクゼーション効果などを調べるものである。そしてステップS188に進み、ステップS186の分析の結果として生体情報の状態が曲を変更すべき条件に該当するかどうかチェックし、条件に該当すればステップS190で曲をより適切なものに自動変更してステップS192に移行する。一方、ステップS188で曲変更条件に該当しなければ直接ステップS192に移行する。また、ステップS184で音楽連動モード設定が検知されない場合も直接ステップS192に移行する。
ステップS192では、生体情報測定の設定がされているかどうかチェックする。生体情報測定の解除が検知されるとステップS194に移行する。一方、ステップS192で生体情報設定の継続が検知されるとステップS166に戻り、以下、センサブロックが測定可能な状態でなくなるか生体情報測定設定の解除がない限りステップS166からステップS192を繰り返し、測定および設定に応じた音楽との連動を継続する。
なお、ステップS164で生体情報測定設定が検知されない場合も直ちにステップS194に移行する。また、ステップS166でセンサブロックが測定可能な状態でなくなったことが検知された場合も、ステップS168で表示部50によるセ案内表示を指示してからステップS194に移行する。
ステップS194では、通常音楽プレーヤの処理が行われる。ステップS194における通常音楽プレーヤ処理は、処理の節目または処理の終了によりメニュー画面表示に戻った時点でステップS196に移行し、音楽プレーヤ/処理ブロックの主電源をオフする操作が行われたかどうかチェックする。そして主電源オフが検知されるとフローを終了する。一方、ステップS196で主電源オフが検知されない場合は、ステップS164に戻り、以下主電源がオフされない限り、ステップS164からステップS196を繰り返す。
図14は、本発明の実施例1における図1の処理制御部42および本発明の実施例7における図10の処理制御部42における機能を示すフローチャートである。フローは伴走車搭載/拠点設置処理ブロック4または図10のプールサイド処理ブロック604の主電源のオンでスタートする。フローがスタートすると、まずステップS202で伴走車搭載/拠点設置処理ブロック4プールサイド処理ブロック604(以下、代表として「拠点」と称する)にて、測定を開始する個人のIDが入力されたかどうかチェックする。
拠点において個人IDの入力があった場合はステップS204に進み、入力されたIDが登録済みのものかどうかチェックする。そして登録済みのIDでなければステップS206の個人登録処理を経てステップS208に移行する。一方、ステップS204において登録済みのIDであることが確認されたときは直接ステップS208に移行する。なお、ステップS202において個人IDの入力が確認されなかったときも直接ステップS208に移行する。
ステップS208では、特定のセンサブロックにおいて測定を開始する操作があったかどうかチェックする。このチェックは、センサブロックから拠点に測定開始操作の報告通信があったかどうかをチェックすることにより可能である。なお、測定開始操作は拠点側で行うことも可能であり、この場合は、測定開始指示信号をセンサ側に送信する。以上のようなチェックの結果、測定開始操作が検知されるとステップS210に進み、測定開始操作に先立って測定を開始する個人のIDが入力済みかどうかチェックして、入力済みでなければステップS202に戻り、入力に対応させる。つまり、特定のセンサブロックについて新たに測定を開始する場合、ステップS208で測定開始操作を検知しても、これに先立って個人IDが入力されていない限り測定には入らない。
一方、ステップS210で個人IDが入力済みであることが確認されるとステップSステップS212に進み、センサが測定を開始する個人の指に装着されたかどうかチェックする。このチェックは、図2のセンサ側のステップS10からステップS14の機能を経て、装着OK信号を受信することによって可能である。ステップS212においてセンサ装着が検知されるとステップS214に進む。一方、ステップS212でセンサの装着が確認されない場合は、ステップS216に移行して装着を案内する表示を表示部50にて行うとともに装着案内信号をセンサに送信してセンサ側の表示部39でこれを表示させ、ステップS202に戻る。このようにセンサ装着が確認されない限り、測定操作が行われても測定に入ることはない。
ステップS214では、センサ固有のIDおよびセンサ側で入力した個人IDをセンサから受信してステップS218に移行する。ステップS218では、ステップ214で受信したセンサIDが登録済みのものかどうかチェックする。そして登録済みでなければステップS220に移行してセンサIDの新規登録を行う。次いで、ステップS222に進み、センサと共同して較正/個人ID登録処理を行い、較正データをセンサIDおよび個人IDで特定できるようにして記憶部54に記憶するとともにステップS224に移行する。一方、ステップS218においてセンサIDが登録済みであることが確認された場合にはステップS226に移行し、今回の測定のためにIDを入力した個人の指が今回装着したセンサにおいて較正済みかどうかチェックする。そして較正済みでなければステップS222の較正/個人ID登録処理に移行する。また、ステップS226においてIDを入力した個人の指が較正済であることが確認できた場合は、直接す224に移行する。
ステップS224では、センサIDおよび個人IDにて特定されるセンサ/個人別較正データを記憶部54から読み出してセンサに送信する。以上のようなステップS208からステップS224の機能に必要な拠点との通信は登録設定専用チャネルにて行われる。次いでステップS228では、以上の処理により測定データが送信可能となったセンサに送信用チャネルを割り当ててステップS230に移行する。なお、ステップS208で測定開始操作が検知されないときは直接ステップS230に移行する。
ステップS230は、拠点の制御下にある測定中の複数のセンサブロックのうちデータを受信するセンサを一つ指定する処理を行う。その詳細は後述する。そしてステップS232に移行し、指定したセンサブロックからユニット脈波情報が受信されているかどうかチェックするとともに受信があればステップS234に進んで受信情報整理処理を行い、ステップS236に移行する。ステップS234の受人情報整理処理の詳細は後述する。一方、ステップS232でユニット脈波情報の受信が確認できない場合は、直接ステップS236に移行する。ステップS236では、拠点の主電源がオフされたかどうかチェックし、オフされなければステップS202に戻って、以下ステップS202からステップS236を繰り返す。これによって、主電源がオフされない限り、拠点は、新規な測定のための個人IDの入力、新規な測定の開始、および測定中の複数のセンサブロックからのユニット脈波情報の受信と整理に対応することができる。
図15は、図14のステップS230における受信センサ指定処理の詳細を示すフローチャートであり、フローがスタートすると、まずステップS242において、いずれかのセンサブロックに割り当てられたチャネルが現在受信時間内にあるかどうかチェックする。このような受信時間内チャネルがあれば、これに加えて他のチャネルが指定されることはなく、直ちにフローは終了する。換言すれば、該当チャネルにおいて、その割当時間帯が終了するまでは、そのチャネルが割り当てられたセンサブロックからの受信または受信への待機が継続される。
これに対し、受信時間内チャネルがない場合、つまりあるチャネルに割り当てられた先行する割当時間帯が終了したときは、次の割当時間帯におけるチャネルを指定するためテップS244以下に進む。まずステップS224では、割当済みの全てのチャネルが通信圏内にあるかどうか順次サーチし、応答の有無を確認していく。そしてステップS246に進み、サーチの結果として少なくとも一つのセンサブロックが通信圏内にあり、割り当てられたチャネルを通じて応答があったかどうかチェックする。そして、通信圏内にセンサブロックがなく、いずれのチャネルを通じても応答がないときは直ちにフローを終了する。
一方、少なくとも一つのセンサブロックが通信圏内にあったときは、ステップS248に進み、前回通信圏内にあることが確認された割当済みチャネルリストを読み出す。そして、ステップS250に進み、ステップS248で読み出したリストとステップS246のチェック結果とを比較することにより新規に通信圏内に入ったチャネルの有無をチェックする。この結果、新規圏内チャネルがあればステップS252に進み、そのチャネルにおける単位時間当たりのユニット脈波情報受信回数が全チャネル平均のそれより所定以上多いかどうかチェックする。そして該当すれば新規圏内チャネルを特別扱いせずステップS254に移行して通信圏内割当済チャネルリストの更新のみを行う。また、ステップS250で新規に通信圏内に入ったチャネルがないことが確認できたときは直接ステップS254に移行して通信圏内割当済チャネルリストの更新を行う。この場合、新規圏内チャネルの追加はないから、更新があれば通信圏外になったチャネルの削除のみが行われる。
次いで、ステップS256では、そのチャネルにおける単位時間当たりのユニット脈波情報受信回数が全チャネル平均のそれより所定以上少ないかどうかチェックする。そして該当するものがあればステップS258に進み、そのチャネルの単位時間当たりの選定回数が全チャネル平均のそれより所定以上多いかどうかチェックする。これに該当する場合は、平均よりも所定以上多い回数チャンネルを指定したにもかかわらず実績としての受信回数が平均よりも所定以上少ないことを意味するのでステップS260に進み、当該チャネルを指定対象リストから外すとともにこのチャネルが割り当てられているセンサブロックに送信能力上の異常がある旨の表示を行ってステップS262に移行する。一方、ステップS256で単位時間当たりの受信回数が全チャネル平均のそれより所定以上少ないものがない場合は、直接ステップS262に移行する。
ステップS262では、ステップS254で更新され必要に応じステップS260で修正されたリストに基づき、その中から、単位時間当たりのユニット脈波情報受信回数が最小のチャネルを一つ選定してステップS264に移行する。同数のものが複数あればランダムにそのうちの一つを選定する。このようにして、似通った受信回数のチャネルの一つが受信回数の少ないものから順に一つ選定されることになる。これに対し、新規に受信圏内に入ったチャネルであって単位時間当たりのユニット脈波情報受信回数が全チャネル平均のそれより所定以上多いわけではない場合はステップS270に移行し、新規に受信圏内に入ったチャンネルを最優先して直ちに選定し、ステップS265に移行する。それまで通信圏外に出ていたセンサユニットであれば再び通信圏外に去る可能性があり、次にいつ通信圏内に戻るか不明なので、今回通信圏内に入った機会を逃がさず最優先で最新のユニット脈波情報を受信する趣旨である。但し、受信回数が全チャネル平均より多い場合はこのような特別扱いをする必要がないので、既に述べたようにステップS252からステップS254に移行させる。
ステップS264では、ステップS264またはステップS270で選定されたチャネルに対し通常の受信割当時間帯を設定してステップS266に移行する。これに対し、ステップS256で単位時間当たりのユニット脈波情報受信回数が全チャネル平均のそれより所定以上少ないと判定されかつステップS258で単位時間当たりの選定回数が全チャネル平均のそれより所定以上多いわけでもないと判定されたチャネルがリストにあればステップS272に進み、直ちにこのチャネルを選定する。平均から見て明らかに受信実績の少ないチャネルがリスト中にあればこれを最優先する趣旨である。さらに、ステップS274では、このチャネルに対し、通常よりも割増した受信割当時間帯を設定してステップS266に移行する。受信実績が少ない場合は何らかの通信上の悪条件が想定されるので、該当チャネルを最優先で選定するのに加え、割当時間帯を割増することで受信機会を増加させる趣旨である。
ステップS266では、以上のようにして選定されたチャネルを通じてこのチャネルが割り当てられたセンサブロックに対しユニット脈波情報の送信を指示するとともに、ステップS268でその受信開始を指示してフローを終了する。
図16は、図14のステップS234における受信情報整理処理の詳細を示すフローチャートであり、フローがスタートすると、まずステップS272において、受信したデータの中から、個人IDを抽出する。次いで、ステップS274ではセンサIDを抽出する。さらに、ステップS276では情報の本体であるユニット脈波情報を抽出するとともに、参考情報としてステップS278で走行/暗線状態判定情報を、ステップS280でタイムスタンプを抽出する。
次に、ステップS282では、センサIDを不問として個人ID別にデータを分別する。さらにステップS284では個人ID別および走行/安静状態別にユニット脈波情報の計時変化を記録する。さらに、この記録に基づき、ステップS286において経時変化も含め個人別の健康状態を判定する処理を行う。実施例では、複数のセンサブロック自体のバラツキおよびセンサと各人の指の関係のバラツキに対処するため、個々のセンサと個人のそれぞれの組合せについて較正データを作成しているので、分別に当たってはどのセンサを用いたかにかかわらず、個人データとしてはセンサIDを不問としてデータの分別を行うことができる。
一方、ステップS288では、個人IDを不問としてセンサID別にデータ平均の集計を行う。さらに、ステップS290で全センサデータの集計を行う。そしてこれらセンサ毎の集計と全センサの平均に基づき、ステップS292において偏差分析による個別センサの異常判定処理を行ってフローを終了する。
以上に説明した本発明の種々の特徴の実施は、上記の実施例に限るものではなく他の実施形態においても可能である。例えば、どのセンサブロックをどの個人が装着しているかの関連づけについては、実施例では、図14のステップS214におけるように、センサブロック側で入力された個人IDをそのセンサブロックのセンサIDとともに受信することにより行っている。しかしながら、このようなセンサブロック特定情報と個人の特定情報との関連づけは、実施例におけるような形態に限るものではない。例えば、図14のステップS202においてチェックしている個人ID入力操作の際、装着のためにその時個人に手渡されるセンサブロックのIDを個人IDとともに拠点側で入力しておけば、センサ側で個人IDを入力しなくても、ステップS214でセンサIDを受信するだけで、そのセンサブロックが特定の個人に装着されたことが確認でき、ステップS218以降に進むことができる。
図17は、本発明の実施の形態に係る生体情報測定装置の実施例9を示すブロック図である。実施例9は、フィットネスクラブでトレーニング中の複数のメンバーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムを構成しており、その最小単位として、第1メンバーの指に装着可能な防水型第1メンバー指輪センサブロック802、フィットネスクラブ処理ブロック804、および防水型第1メンバー指輪センサブロック802の赤外線通信部828から送信される生体情報を受信する赤外線通信部806を備えた第1マシン808を含む。第1マシン808は例えばランニングマシンであり、ランニングマシンの駆動部や制御部からなるマシン機能部809を有する。なお、マシン機能部はマシン固有のマシンIDを保持している。なお、図17の実施例9における具体的な構成の大半は図1の実施例1および図10の実施例10と同様であり、共通する部分については共通の番号を付して説明を省略する。
防水型第1メンバー指輪センサブロック802は、さらに防水型第1メンバー指輪センサブロック802のセンサIDを保持するICタグ827を有する。そして、防水型第1メンバー指輪センサブロック802がどのメンバーの指14に装着されているかは、フィットネスクラブ処理ブロック804の操作部56によって入力され、記憶部54に記憶される。このような入力は、例えば、フィットネスクラブに入場する個々のメンバーに対して防水型第1メンバー指輪センサブロック802を配布する際に行われる。一方、第1マシン808はICタグ827のセンサIDを読み取るためのICタグリーダ811を有する。そして、ICタグリーダ811がICタグからのセンサIDを読み取ることによって、防水型第1メンバー指輪センサブロック802を装着した第1メンバーがトレーニングのために第1マシン808に接近したことを検知して赤外線通信部828および806による近距離通信にトリガーをかける。
第1マシン808の赤外線通信部806、マシン機能部809およびICタグリーダ811は、それぞれフィットネスクラブ処理ブロック804の処理制御部とそれぞれ通信線831、833、835で通信可能となっている。そしてこの通信によってICタグリーダ811が読み取ったセンサIDおよびマシン機能部が保持するマシンIDおよび赤外通信部806が受信した生体情報を処理制御部に送信する。
第2マシン813は例えば自転車型エルゴメータであり、防水型第2メンバー指輪センサブロック815を装着した第2メンバーがこれを使用しており、ICタグ817および赤外線通信部819によって第2マシン813と近距離通信している。第2マシン813はマシン機能部を除き基本的に第1マシンと同様の構成である。また防水型第2メンバー指輪センサブロック815は防水型第1メンバー指輪センサブロック802と基本的には全く同様の構成なので内部の図示および説明を省略する。また、図17では、第2マシン813における赤外線通信部、マシン機能部およびICタグリーダと処理制御部42との通信線を簡単のため一本の太線837で示しているが、通信形式についても第1マシンと同様である。なお、図17では説明の便のため赤外線通信部896、マシン機能部809およびICタグリーダ811と処理制御部42との間をそれぞれ専用の通信線831、833、835で結ぶごとき図示をしているが、実際には一本の通信ケーブルを用いた通信システムに従い、時分割でこれらの間の有線通信が行われる。
以上のような構成において、例えば、防水型第1メンバー指輪センサブロック802を装着した第1メンバーがトレーニングのために第2マシン813に接近するとともに、防水型第2メンバー指輪センサブロック817を装着した第2メンバーがトレーニングのために第1マシン803に接近したときは、それぞれ第1メンバーのICタグ827が第2マシンによって、第2メンバーのICタグ817が第1マシンによって識別される。このようにして、各メンバーがフィットネスクラブの種々のマシンによってトレーニングするとき誰がどのマシンでトレーニングをしているか、また赤外線通信によってフィットネス倶楽部処理ブロックに集結される生体情報が誰のものなのかが識別される。このようにして、個人別の各種マシンにおけるトレーニング中の生体情報が処理制御部42に送られることになる。
図17では、簡単のためマシンと防水型メンバー指輪センサブロックを2つ図示しているが、実際には、フィットネスクラブには種々のマシンが多数設けられている。各マシンは必ずしも異なったタイプのものに限らず、同種のマシンが複数併設されていてもよい。このような同種のマシンであっても、マシン機能部が有するマシンIDはそれぞれことなっており、一つ一つのマシンを識別可能である。また、「マシン」の特別の形としてトレーニング用ではなくメンバー休息用のパーソナルチェアタイプのものも配備される。このようなパーソナルチェアタイプのマシンでは、マシン機能部はトレーニング用の機能は持たず、単にマシンIDを保持している。従って、メンバーがこのようなマシンで休息する場合、そのメンバーの安静状態の生体情報が処理制御部42に送られることになる。なお、マシンの数とメンバーの数は同数とは限らず、フィットネスクラブが空いているときは配布される防水型メンバー指輪センサブロックの数よりもマシンの数の方が多いことになるし、混んでいるときは、マシンの数よりも多数の防水型メンバー指輪センサブロックが配布されることになる。但し、このようにメンバーの方が多い場合でも、実施例9の場合、防水型メンバー指輪センサブロックとマシンの間では一対一の通信が行われる。
図18は、本発明の実施例9における図17の処理制御部42における機能を示すフローチャートである。フローはフィットネスクラブ処理ブロック804の主電源のオンでスタートする。フローがスタートすると、ステップS302において、メンバーがフィットネスクラブに入場する際、そのメンバーに対してどの防水型メンバー指輪センサブロックを配布したかの個人ID/センサID関連づけ情報を入力する操作が新たに行われたかどうかチェックする。
ステップS302において、個人ID/センサID関連情報の入力があった場合はステップS304に進み、関連づけにおいて入力された個人IDが登録済みのものかどうかチェックする。そして登録済みの個人IDでなければステップS306の個人登録処理を経てステップS308に移行する。一方、ステップS304において登録済みの個人IDであることが確認されたときは直接ステップS308に移行する。
ステップS308では、ステップS302で入力されたセンサIDと個人IDに基づき、そのセンサブロックがその個人について較正されたものであり、その結果の較正データが登録済かどうかチェックする。そして未登録であればステップS310に進み、そのセンサブロックと個人の組合せについて較正を行いその結果の較正データを登録する処理を行ってステップS312に移行する。一方、該当する較正データが登録みのセンサブロックであることがステップS308で確認された時は直接ステップS312に移行する。ステップS312では、ステップS302で入力された個人ID/センサID関連づけ情報を登録する。この登録は、その個人がセンサブロックを返却してフィットネスクラブを退出するまで維持される。
次いで、ステップS314では、いずれかのマシンにおいてIDタグから新たなセンサIDがICタグリーダによって検知されたかどうかチェックする。ステップS312において個人ID/センサID関連づけ情報が登録されているので、このチェックは、個人IDが得られるかどうかのチェックでもある。そしてセンサIDの検知があればステップS316に進み、センサブロックがメンバーの指に装着されたかどうかのチェックをセンサブロックに指示する。この指示は赤外線通信部806、828を通じて行われる。次いで、ステップS318では、センサブロックがメンバーの指に装着されているかどうかをチェックし、装着が確認されると、ステップS320に進んで既に赤外線通信中かどうかのチェックを行い、まだ通信中でなければステップS324に移行して赤外線通信を開始する指示を行う。さらにステップS324においてセンサと個人の組合せ別の較正データセンサブロックに送信してステップS326に移行する。一方、ステップS320で赤外線通信中であることが確認された場合は、直接ステップS326に移行する。このようにして、実施例9では、ICタグの検知によって赤外線通信のトリガーがかけられる。なお、測定のトリガーは、各センサブロック側でかけられる。
ステップS326では、以上の処理を経て通信が確立している種々のマシンとフィットネスクラブ処理ブロック804との間の赤外線通信に関する管理処理を行う。そしてステップS328に移行し、管理処理に基づいてマシンを介してセンサブロックからユニット脈波情報が受信されているかどうかチェックするとともに受信があればステップS330に進んで受信情報整理処理を行い、ステップS332に移行する。ステップS330の受信情報整理処理の詳細は図16が準用可能である。なお、このとき、図16のステップS278およびステップS284における「走行/安静状態」は「マシン」と読み替えるものとする。
なお、ステップS314でセンサIDが検知されないときはステップS334に移行して赤外線通信を解除し、ステップS332に移行する。また、ステップS318でセンサの装着が確認されない場合は、ステップS336に移行して装着を案内する表示を表示部50にて行うとともに装着案内信号をセンサブロックに送信してセンサ側の表示部39でこれを表示させ、ステップS334に移行する。
一方、ステップS328でユニット脈波情報の受信が確認できない場合は、直接ステップS332に移行する。ステップS332では、フィットネスクラブ処理ブロックの主電源がオフされたかどうかチェックし、オフされなければステップS302に戻って、以下ステップS302からステップS334を繰り返す。これによって、主電源がオフされない限り、拠点は、新規な測定のための個人ID/センサID関連情報の入力、および測定中の複数のセンサブロックからのユニット脈波情報の受信と整理に対応することができる。
図19は、図18のステップS326における通信管理処理の詳細を示すフローチャートであり、フローがスタートすると、まずステップS342において、処理制御部42がセンサブロックからのユニット脈波情報を受信するためいずれかのマシンと通信中であるかどうかチェックする。通信中であれば、これに加えて他のマシンを通じた受信開始を行うことなく、直ちにフローは終了する。換言すれば、あるマシンと通信中であるときは、その通信に割り当てられている通信時間帯が終了するまでは、そのマシンを通じた通信が継続される。
これに対し、通信中のマシンがない場合、つまりあるマシンとの通信に割り当てられた先行する通信割当時間帯が終了したときは、次の割当時間帯におけるマシンを指定するためテップS344以下に進む。まずステップS344では、センサブロックのICタグを検知しているマシンがあるかどうか順次サーチし、応答の有無を確認していく。そしてステップS346に進み、サーチの結果としてICタグを検知している少なくとも一つのマシンの有無を検知する。そしていずれのマシンもICタグを検知さいていないときは直ちにフローを終了する。
一方、ステップS346において、少なくとも一つのマシンがセンサブロックのICタグを検知していることが確認された場合はステップS348に進み、前回ICタグを検知していることが確認されたマシンで指定順序が割り当てられたもののリストを読み出す。そして、ステップS350に進み、ステップS348で読み出したリストとステップS346のチェック結果とを比較することにより新規にICタグを検知したマシンの有無をチェックする。そして新規マシンがなければステップS352に進み、やはりステップS348で読み出したリストとステップS346のチェック結果とを比較することにより前回ICタグを検知していたが今回ICタグを検知しなくなったマシンの有無をチェックする。そして該当するものがあればステップS354に進み、これをICタグ検知マシンリストから削除してステップS356に進む。一方、ステップS352でICタグを検知しなくなったマシンがないと判断された時は直接ステップS356に移行する。
一方、ステップS356では、更新された最新のICタグ検知マシンリストにおける指定順序に従い、前回通信が終わったマシンの次の順位に該当するマシンを指定する。そしてステップS358に進んで、指定したマシンを通じたセンサブロックからのユニット脈波情報の受信を指示してフローを終了する。
これに対し、ステップS350で新規にICタグを検知したマシンがあることが検知されると、ステップS360に進み、更新された最新のICタグ検知マシンリストにおける指定順序に従い、前回通信が終わったマシンの次の順位に該当するマシンのリスト位置を検知してステップS362に進み、新規にICタグを検知したマシンをステップS360で検知したマシンの一つ前の位置に割り込ませてリストに追加する。そして、その追加した新規マシンを指定してステップS358に移行する。なお、ステップS350において、新規にICタグを検知したマシンが複数存在したときは、ICタグ検知が一番早い一つのマシンを選定してステップS360に移行し、他のマシンについては、次回にステップS350に至った時新規ICタグ検知マシンとして検知するようにする。この検知は、S350の検知条件を「新規にICタグを検知したマシンであって未だステップS364による優先指定がされていないもの」とすることにより可能である。
なお、図19のフローは、一つのマシンとの通信時間を比較的まとまったデータ量のユニット脈波情報を一括送信することを前提に構成しているが、本発明の実施はこのようなものに限られるものではない。例えば、通信時間を時分割し、一つのマシンに割り当てる時間を極めて短くするとともに、図18のステップS326において図19のフローを複数回繰り返すことにより各マシンとの通信を並行して行うように構成してもよい。この場合、図19の「終了」に代えて、「単位並行通信時間終了?」をチェックするステップS366を追加し、該当する場合のみフローを終了させるとともに、単位並行通信時間が終了しない限りステップS342に戻って、ステップS342からステップS366を繰り返すよう構成する。
また、図19の通信管理処理または上記ステップS366を採用する構成例では、新規ICタグ検知マシンやICタグ検知消失マシンがあればこれにきめ細かに対応して通信時間割当の管理を行っている。しかしながら、これに代え、図18におけるステップS326の通信管理処理の内容を単純化し、単位並行通信時間内において、ICタグの検知にかかわらず、つまりセンサブロックからのユニット脈波情報の送信の有無にかかわらず、フィットネスクラブ内の全てのマシンとの間で常に時分割通信を行うよう構成してもよい。なお、実施例9は近距離通信部を赤外線通信部として構成しているが、近距離通信手段はこれに限るものではなく近距離無線通信部として構成してもよい。また、これと逆に実施例1から実施例8についても必要に応じ近距離通信部を赤外線通信部として構成してもよい。
上記図17から図19における実施例9の構成は、図10の実施例7におけるようなプールでトレーニング中の複数のスイマーの脈波および脈拍さらには構成によっては酸素飽和度の測定が可能な生体情報測定システムにも適用できる。また、実施例9のフィットネスクラブに実施例7のプールシステムの構成を統合することもできる。これらの場合、図10のコースロープ群をそれぞれ識別可能とするため、図17のマシン機能部809のマシンIDに相当するコースロープIDをそれぞれのコースロープに設けるまた、ICタグを有するセンサブロックに対応するため、コースロープの適所にICタグリーダを設ける。
なお、図17に示した各マシンは必ずしも全てフィットネスクラブ処理ブロックと別体に構成される必要はなく、フィットネスクラブ処理ブロックと一体に構成されるマシンが存在してもよい。また、上記ICタグに関する種々の特徴は、生体情報測定システムに限らず、測定ブロックと処理ブロックを有する種々の測定システムに広く応用可能なものである。