JP2012065145A - 電子機器、電子機器の制御方法、及び、プログラム - Google Patents

電子機器、電子機器の制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】処理対象媒体を光学的に読み取って読取画像データを出力する装置において、読取画像データの容量が大きいことに起因する待ち時間の短縮を図る。
【解決手段】処理対象媒体を読み取る光学読取装置110と、ホストコンピューター200に接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイス43A、43B、43Cを備え、ホストコンピューター200が接続されたインターフェイスのいずれかを介して光学読取装置110による読取指示を受信した場合に、光学読取装置110による読み取りを実行させて読み取った画像データを上記インターフェイスから送信し、転送速度の遅いインターフェイスであることを検知し、ホストコンピューター200からの読取指示を受信した場合には、読取指示を破棄する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学読取装置を備えた電子機器、この電子機器の制御方法、及び、プログラムに関する。
従来、処理対象媒体の表面を光学的に読み取って読取画像データを出力する装置が知られている。このような装置においては、近年、性能向上によって読取解像度が大幅に高精細化しているが、読取解像度が高いほど読取画像データのデータ量が増大し、カラーの読み取りを行う場合にはさらに著しくデータ量が増大する。このため、読取画像データを出力する場合の転送速度が重要視されるようになった(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された装置は、印刷用の画像データを読み取る場合に、読取解像度を印刷解像度に合わせて低下させることでデータ量を抑え、転送速度の最適化を図っている。
特開2001−86292号公報
しかしながら、読取画像データの大容量化は著しく、データ量を多少抑制しても、読取画像データを全て出力するまでに要する時間が長くなる傾向にあった。特に、上記装置と読取画像データの出力先の装置とを繋ぐインターフェイスの仕様上、転送速度が低い場合には、実用性が損なわれるほどの時間がかかる可能性があった。通常、上記装置は読取画像データの送信が完了するまで次の読取動作等を行わない。これは、RAM等に一時的に保持している読取画像データが失われないうちに、確実に出力するために必要な動作であるが、データの転送に時間がかかる場合には、装置自体が長時間にわたって使用できなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、処理対象媒体を光学的に読み取って読取画像データを出力する装置において、読取画像データの容量が大きいことに起因する待ち時間の短縮を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスと、前記ホストコンピューターが接続された前記インターフェイスのいずれかを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信する制御部と、を備え、前記制御部は、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄することを特徴とする。
本発明によれば、ホストコンピューターから読取指示を受信した場合に、この読取指示を受信したインターフェイスから読み取った画像データを送信する電子機器が、転送速度の遅い種類のインターフェイスであることを検知してホストコンピューターからの読取指示を受信した場合、すなわち転送速度の遅い種類のインターフェイスから読取指示を受信した場合には、受信した読取指示を破棄するので、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データを送信する動作を回避できる。
また、本発明は、上記電子機器において、前記光学読取装置が設けられた搬送路において前記処理対象媒体を搬送する搬送部と、前記処理対象媒体を排出する排出口と、を備え、前記制御部は、前記搬送部により前記処理対象媒体を前記搬送路において搬送しながら前記光学読取装置による読み取りを実行させ、前記光学読取装置により前記処理対象媒体の読取対象範囲の読み取りが完了した場合には、少なくとも前記搬送部により前記処理対象媒体を前記排出口から排出するまでの間に、前記光学読取装置が読み取った画像データの前記ホストコンピューターへの送信を開始すること、を特徴とする。
本発明によれば、光学読取装置による読み取りが終了した処理対象媒体を排出口へ排出する間に、ホストコンピューターへの読取画像データの送信を開始するので、読取画像データの転送完了を待つ待ち時間を短縮できる。そして、待ち時間の短縮を図れないような転送速度の遅いインターフェイスから受信した読取指示を破棄することで、読取画像データの転送に起因する待ち時間をより確実に短縮できる。
また、本発明は、上記電子機器において、前記光学読取装置は前記搬送路の両面に配置された読取モジュールを備え、前記搬送部により搬送される前記処理対象媒体の表面と裏面の両面を読み取ることを特徴とする。
本発明によれば、光学読取装置によって処理対象媒体の両面を一緒に読み取ることができるので、高速に処理対象媒体の両面読み取りを完了できる上、転送速度の遅いインターフェイスから受信した読取指示を破棄することで、読み取った画像データの転送に起因する待ち時間をより確実に短縮できる。特に、両面を読み取った画像データは大容量となるため、転送速度の遅いインターフェイスからの送信を回避することで、より確実に待ち時間を短縮できる。
また、本発明は、上記電子機器において、一台の前記ホストコンピューターに対して転送速度の異なる複数の前記インターフェイスを介して接続され、前記複数のインターフェイスのうち転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合に、前記読取指示を破棄することを特徴とする。
本発明によれば、一台のホストコンピューターに対して転送速度の異なる複数のインターフェイスを介して接続され、転送速度の遅いインターフェイスから読取指示を受信した場合に、受信した読取指示を破棄するので、インターフェイスの選択を誤った読取指示により装置の動作が長時間停止する事態を回避できる。
また、本発明は、上記電子機器において、前記制御部は、前記ホストコンピューターから受信した読取指示に基づく読取条件で前記光学読取装置による読み取りを実行させ、前記読取条件により規定される取得する画像データの大きさが所定量より小さい場合には、前記複数種類のインターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知した場合であっても、前記読取指示を破棄せず、実行することを特徴とする。
本発明によれば、ホストコンピューターから受信した読取指示に基づいて読み取りを行った場合に取得する画像データの大きさが所定量より小さい場合には、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データを出力することに起因する待ち時間が短いことが想定されるので、読取指示を実行する。これにより、実質的な画像データの送信に要する時間が短い場合は転送速度の遅いインターフェイスを利用して読み取った画像データを送信できるので、全てのインターフェイスを有効に活用できる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスとを備えた電子機器の制御方法であって、いずれかの前記インターフェイスに接続された前記ホストコンピューターから前記インターフェイスを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信するとき、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄することを特徴とする。
本発明の制御方法を実行することにより、上記電子機器において、ホストコンピューターから読取指示を受信した場合に、この読取指示を受信したインターフェイスから読み取った画像データを送信する電子機器が、転送速度の遅い種類のインターフェイスであることを検知してホストコンピューターからの読取指示を受信した場合、すなわち転送速度の遅い種類のインターフェイスから読取指示を受信した場合には、受信した読取指示を破棄するので、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データを送信する動作を回避できる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスとを備えた電子機器を制御する制御部により実行可能なプログラムであって、前記制御部は、いずれかの前記インターフェイスに接続された前記ホストコンピューターから前記インターフェイスを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信するとき、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄することを特徴とする。
本発明のプログラムを実行することにより、上記制御部によって、ホストコンピューターから読取指示を受信した場合に、この読取指示を受信したインターフェイスから読み取った画像データを送信する電子機器が、転送速度の遅い種類のインターフェイスであることを検知してホストコンピューターからの読取指示を受信した場合、すなわち転送速度の遅い種類のインターフェイスから読取指示を受信した場合には、受信した読取指示を破棄するので、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データを送信する動作を回避できる。
本発明によれば、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データをホストコンピューターへ送信する動作を回避し、処理の待ち時間の短縮を図ることができる。
実施形態における複合機の外観斜視図である。 複合機の本体を示す斜視図である。 複合機本体の側断面図である。 複合機の制御系のブロック図である。 ホストコンピューターと複合機の機能的構成を示すブロック図である。 複合機の動作の一例を示すフローチャートである。 スキャン実行コマンドに係る複合機の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る複合機10の外観を示す正面斜視図である。図2は、複合機10の本体11(上本体を外した状態)を示す外観斜視図である。図3は、図1の複合機10を示す側断面図である。
図1に示す複合機10は、処理対象媒体としての記録媒体Sに、SIDM(Serial Impact DotMatrix)方式の記録ヘッド18(図3参照)により印刷するプリンター機能、記録媒体Sに磁気インクで記録された文字を読み取るMICR(Magnetic Ink Character Recognition)機能、記録媒体Sに設けられた磁気ストライプに記録された情報または記憶する情報の読取/書込を行うMSR(Magnetic Stripe Reader/Writer)機能、記録媒体Sの両面を光学読取装置110(図3参照)によって光学的にスキャンするスキャナー機能を備えた装置である。
複合機10で使用可能な記録媒体S(媒体)としては、所定長さに切断されたカット媒体と、複数枚が連接された連続紙とが挙げられる。カット媒体としては、例えば単票紙や単票複写紙などの他、通帳や葉書、封筒などがあり、連続紙には連続複写紙やミシン目などで連接されたファンフォールド紙を含む。本実施形態では、記録媒体Sとして、金融機関等が発行する小切手または手形(以下、総称して小切手という)や、金融機関等が発行する通帳が使用される。小切手は、磁気インクによって、その表面の一部の領域MAに使用者の口座番号や当該小切手のシリアル番号等のMICR情報が印刷された単票紙である。通帳は、複数枚の記録用紙が綴じられた冊子形態となっており、この冊子を開いた内側の面が記録面となっている。通帳の裏表紙に相当する面の後部には、磁気ストライプが設けられている。
なお、以下の説明では、矩形の記録媒体Sの4辺のうち、複合機10へ向かって差し込まれる側の辺を先端とし、この先端と対向する側の辺を後端とする。
複合機10は、図1に示すように、外装体としての上部カバー12、上部ケース13及び下部ケース14を備え、上部ケース13及び下部ケース14の前面には、記録媒体Sを挿入及び排出する手差口15が開口している。一方、上部ケース13及び下部ケース14の背面には記録媒体Sを排出する排出口20が開口している。複合機10により処理された記録媒体Sを手差口15から排出するか、或いは排出口20から排出するかは、後述するホストコンピューター200から複合機10に対して送信されるコマンドにより設定できる。手差口15が開口した側、すなわち図3中の左側をフロント(前)側とし、排出口20が開口した側、すなわち図3中の右側をリア(後)側とする。
複合機10は、図2に示すように、上記の外装体に覆われる本体11を有している。本体11は、下本体部11Aと、この下本体部11Aの後端部に軸11Cで支持される上本体部(図示略)とを備えている。上本体部は、上本体部の左側面に設置されている開閉レバー(図示略)の操作によって回転可能であり、上本体部を回転させると本体11の内部が露出する。
図2及び図3に示すように、本体11は、ベースフレーム16と、このベースフレーム16の両端に固定される一対の右サイドフレーム17A及び左サイドフレーム17Bとを備える。両サイドフレーム17A、17Bの外側には、上本体部の両サイドフレーム(図示略)があり、その間にキャリッジガイド軸31が架け渡されると共に、両サイドフレーム17A、17B間に平坦面形状の前方媒体案内24及び後方媒体案内25が固定して設けられる。これらの前方媒体案内24と後方媒体案内25との間に、平面形状のプラテン21が配置され、このプラテン21の上方には、プラテン21に対向するように記録ヘッド18が配置されている。
記録ヘッド18は、キャリッジガイド軸31に摺動自在に挿通されるキャリッジ19に搭載されている。キャリッジ19は、当該キャリッジ19を駆動するキャリッジ駆動モーター56(図4)の正転又は逆転により、タイミングベルト(図示略)を介して駆動され、キャリッジガイド軸31に案内されて往復移動される。キャリッジ19は、図1中符号Xで示す方向、すなわち、キャリッジガイド軸31の軸方向及びプラテン21の長手方向と一致する主走査方向に、上本体部両サイドフレームの間で往復走査される。なお、キャリッジ19の主走査方向Xに直交する方向、すなわち図1中符号Yで示す方向を副走査方向とする。
キャリッジ19に搭載される記録ヘッド18は、キャリッジ19と共に走行される間に、その先端面においてプラテン21に対向するワイヤー突出部(図示略)から記録ワイヤーを突出させてインクリボンに打ち当て、プラテン21と記録ヘッド18との間に搬送される記録媒体Sにインクリボンのインクを付着させて、記録媒体Sに文字を含む画像を記録する。インクリボンは、上記の本体フレーム又はキャリッジ19に装着されるリボンカートリッジ(図示略)内に折り畳まれて収納され、キャリッジ19の走査に伴って繰り出される。また、記録ヘッド18の後方側には、図3に示すように、プラテン21の上方に位置するように媒体幅センサー55が配設される。媒体幅センサー55は、キャリッジ19に搭載されてキャリッジ19とともにプラテン21上を走査され、記録媒体Sの側端の位置や記録媒体Sの幅を求めるために使用される。
プラテン21は、図2、図3に示すように、キャリッジ19の走行方向に延在して平面形状に形成され、付勢ばね180により記録ヘッド18に向けて付勢され、かつ弾性支持されている。付勢ばね180は圧縮コイルばねであり、この付勢ばね180の付勢力により、記録ヘッド18の記録動作時における記録ワイヤーの突出力が支持される。また、プラテン21は、記録媒体Sの搬送中にこの記録媒体Sの厚さが変化した場合、又は本体11に厚さの異なる記録媒体Sが搬入された場合に、付勢ばね180の付勢力に抗して、記録ヘッド18の先端により押圧されて記録ヘッド18から離れる方向に移動する。これにより、記録媒体の厚さにかかわらず、記録ヘッド18の先端と記録媒体Sの記録面との間のギャップが一定に確保される。
本体11は、図3に示すように、記録媒体Sを搬送する媒体搬送機構100(搬送部)と、この媒体搬送機構100により搬送される記録媒体Sの先端が突き当てられて当該記録媒体Sを整列させる整列機構28と、小切手に設けられたMICR情報の読み取りや、通帳に設けられた磁気ストライプに対して磁気情報の読み取り又は書き込みを行う磁気ヘッド34を備えた磁気データ読書部29と、この磁気データ読書部29の磁気ヘッド34がMICR情報の読み取りを含む磁気情報処理の実行時に、記録媒体Sの浮き上がりを抑制すべく、記録媒体Sを上から押える媒体押え部30と、を有している。
媒体搬送機構100は、図2、図3に示すように、プラテン21、第1駆動ローラー22A、第1従動ローラー22B、第2駆動ローラー23A、第2従動ローラー23B、第3駆動ローラー124A、第3従動ローラー124B、前方媒体案内24、後方媒体案内25、媒体搬送モーター26及び駆動輪列部27を備えて構成されている。媒体搬送機構100は、前方媒体案内24及び後方媒体案内25上に、各ローラーを介して記録媒体Sを搬送する搬送路Pを構成し、前方媒体案内24及び後方媒体案内25の上面が搬送路Pの搬送面PAとなっている。
本構成では、第1駆動ローラー22A、第1従動ローラー22Bは、プラテン21及び記録ヘッド18に対して本体11のフロント側に配置され、第2駆動ローラー23A、第2従動ローラー23B及び第3駆動ローラー124A、第3従動ローラー124Bは、プラテン21及び記録ヘッド18に対して本体11のリア側に順次配置されている。
第1駆動ローラー22Aと第1従動ローラー22Bとは、上下方向に配置されて対をなし、第2駆動ローラー23Aと第2従動ローラー23Bとは、上下方向に配置されて対をなし、第3駆動ローラー124Aと第3従動ローラー124Bとは、上下方向に配置されて対をなす。
第1駆動ローラー22A、第2駆動ローラー23A及び第3駆動ローラー124Aは、媒体搬送モーター26及び駆動輪列部27によって回転駆動される駆動ローラーであり、第1従動ローラー22B、第2従動ローラー23B及び第3従動ローラー124Bは、それぞれ第1駆動ローラー22A、第2駆動ローラー23A、及び、第3駆動ローラー124A側に所定の押圧力でばね42A、42B、42Cによりばね付勢されている従動ローラーである。これによって、第1駆動ローラー22Aと第1従動ローラー22Bとが互いに反対方向に回転駆動され、第2駆動ローラー23Aと第2従動ローラー23Bとが互いに反対方向に回転駆動され、第3駆動ローラー124Aと第3従動ローラー124Bとが互いに反対方向に回転駆動される。
駆動輪列部27は、図2に示すように、右サイドフレーム17Aの外側に配置される。この駆動輪列部27は、正転又は逆転可能な媒体搬送モーター26の駆動軸に回転一体に固定されたモーターピニオン51を備える。このモーターピニオン51からの駆動力が、減速ギア52を介して第2駆動ローラー23Aの第2ローラー軸33に取り付けられた第2駆動ギア53Bへ伝達され、更に、この第2駆動ギア53Bから中間ギア54を介して第1駆動ローラー22Aの第1ローラー軸32に取り付けられた第1駆動ギア53Aに伝達される。また、第2駆動ローラー23Aの第2ローラー軸33の回転力が、例えば、駆動ベルト(図示略)によって第3駆動ローラー124Aの第3ローラー軸134に伝達される。これにより、図3に示す第1駆動ローラー22A、第2駆動ローラー23A、及び、第3駆動ローラー124Aが同一方向に回転して、記録媒体Sを本体11内に搬送可能とする。つまり、図3に示す第1駆動ローラー22A、第2駆動ローラー23A、及び、第3駆動ローラー124Aは、媒体搬送モーター26が正転している場合、副走査方向に沿って、図中符号Aで示すように本体11内に記録媒体Sを搬送し、媒体搬送モーター26が逆転している場合、図中符号Bで示すように、本体11内から排出する方向に記録媒体Sを搬送する。
整列機構28は、記録ヘッド18による記録媒体Sへの記録や、光学読取装置110による記録媒体Sの表面の読み取りを行う前に、この記録媒体Sを整列するものである。整列機構28は、第1駆動ローラー22A及び第1従動ローラー22Bと記録ヘッド18及びプラテン21との間に、主走査方向に並べて設けられ、搬送路P内に突出する複数の整列板38と、整列板38を駆動する整列モーター58(図4)とを備え、これら整列板38に記録媒体Sの先端部を突き当てることで記録媒体Sの向き整列させることができる。
本体11は、図2に示すように、搬送路Pにおける整列板38の上流側近傍に、これら整列板38に突き当てられた記録媒体Sの有無を検知する複数の整列センサー39を備える。整列センサー39は、それぞれ搬送路Pを挟んで対向する発光部(LED等)と受光部(フォトトランジスター等)とを備える光透過型のセンサーであり、主走査方向に並べて配設されている。複数の整列センサー39のうち記録媒体Sの先端を検出したセンサーの数及び配置により、整列機構28による整列後の記録媒体Sの搬送方向に対する傾きが、許容範囲内あるか否かを判定できる。
また、複合機10は、媒体搬送モーター26の駆動制御、キャリッジ19の走行制御、記録ヘッド18の記録ワイヤーによる記録動作の制御、光学読取装置110の読取動作の制御等、複合機10の全体を制御する制御部として、例えば本体11の後側の下方に、制御基板部(図示略)を備えている。
本体11において、第1駆動ローラー22Aのフロント側には、搬送路Pへの記録媒体Sの挿入を検知する複数の媒体端センサー47が並設されている。これら媒体端センサー47は、搬送路Pに向けて光を発する発光部と、その反射光を検出する受光部とを備えた光反射型センサーであり、手差口15から挿入された記録媒体Sを検出する。なお、媒体端センサー47は搬送路Pを挟んで対向するように発光部と受光部とを配した光透過型センサーであっても良い。本構成では、すべての媒体端センサー47の受光部が、受光した状態から、いずれか1つの媒体端センサー47で受光が遮られた場合には、記録媒体Sが搬送路P内に挿入されたと判断される。
また、本体11は、図3に示すように、記録媒体Sの表面に表示された文字、記号または画像等を読み取る光学読取装置110を備える。この光学読取装置110は、記録媒体Sの上面側に印刷等で表示されている情報を読み取る第1スキャナーモジュール111と、この第1スキャナーモジュール111に対向配置され、当該記録媒体Sの下面側に印刷等で表示されている情報を読み取る第2スキャナーモジュール112とを備える。通常、記録媒体Sは、MICR情報が印刷されている面が下面になるよう、手差口15から挿入される。
第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112は、第2駆動ローラー23Aと第3駆動ローラー124Aとの間に配置され、搬送路Pを搬送中の記録媒体Sの情報を連続的に読み取る光学イメージセンサーである。
第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112は、例えば、CIS(Contact Image Sensor)型の画像読取センサーであり、記録媒体Sに密着する平坦なカバーガラス140、150と、これらカバーガラス140、150を保持する本体ケース141、151とをそれぞれ備える。これら本体ケース141、151の内側には、LED等の光源から出力される光を記録媒体Sの読み取り領域に対して照射する照射部(図示略)と、主走査方向(X方向)に一列に配列された複数の受光センサー(図示略)と、この受光センサーからの信号を上記制御基板部に出力する出力部(図示略)とがそれぞれ収容されている。
本実施形態では、第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112はCISを備えたものに限らず、CCD(Charge Coupled Device)を備えたものであってもよい。また、第2スキャナーモジュール112は、図2に示すように、プラテン21と略平行に複合機10の幅方向に延在して長手形状に構成される本体ケース151及びカバーガラス150を備え、この本体ケース151は、カバーガラス150の上面(ガラス面)が後方媒体案内25に形成された開口を通じて搬送路Pに露出するように配置されている。第1スキャナーモジュール111は、図3に示すように、カバーガラス140の下面(ガラス面)が、上記カバーガラス150の上面に対向するように第2スキャナーモジュール112の上方に設けられ、幅方向においても第2スキャナーモジュール112と略同一の長さの長手形状に形成されている。
第1スキャナーモジュール111の上部には付勢部材113が設けられ、第1スキャナーモジュール111は、付勢部材113によって後方媒体案内25の記録媒体Sに対して近接するように付勢されている。また、付勢部材113は、第1スキャナーモジュール111を幅方向に渡って略均一な力で第2スキャナーモジュール112側に押し付けている。ここで、付勢部材113としては、コイルばねや板ばね、或いは、エラストマー製のクッション部材等を使用できる。カバーガラス140、150のガラス面間には、所定の厚さの記録媒体が入り込み可能な間隔が設けられており、記録媒体Sを読み取る際には、搬送された記録媒体Sによって第1スキャナーモジュール111が上方に押し退けられ、付勢部材113が縮むことによりカバーガラス140、150間を記録媒体Sが通過可能となる。すなわち、光学読取装置110では、付勢部材113によって付勢された第1スキャナーモジュール111によって記録媒体Sを第2スキャナーモジュール112側に押し付けることで、記録媒体Sとカバーガラス140、150のガラス面とを確実に密着させて、読み取り品質を向上させている。
第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112の受光センサー(図示略)は、複合機10の主走査方向に一列に並べられ、主走査方向に延びるライン状に読み取りを行う。第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112の受光センサーは、主走査方向における記録ヘッド18の印字可能範囲よりも広い範囲に配設されており、複合機10が印刷可能な全ての記録媒体よりも広い幅で読み取りを行える。すなわち、光学読取装置110は、複合機10で使用する全ての記録媒体Sの全面を読み取ることができる。
第1スキャナーモジュール111と第2スキャナーモジュール112とは、図3に示すように搬送路Pを挟んで対向して配設されているが、第1スキャナーモジュール111が備えるライン状の受光センサーと、第2スキャナーモジュール112が備えるライン状の受光センサーとは、記録媒体Sの搬送方向において5mm程度オフセットされている。この構成により、互いの光源からの光が他方の受光センサーに与える影響を解消でき、より高い読取品質が得られる。
第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112は、それぞれ、R、G、Bの光源を備え、モノクロ(2値、16階調、256階調)及びフルカラーの読み取りが可能である。また、第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112の読取解像度は、例えば、200dpi(ドット/インチ)、300dpi、600dpiの3段階に設定可能である。記録媒体Sの搬送方向(副走査方向)における読取ライン数は、主走査方向における読取解像度に合わせて設定され、読み取り時の記録媒体Sの搬送速度は読取解像度と、受光センサーの検出値の処理速度等の仕様に合わせて調整される。
図4は、複合機10の制御系の構成を示すブロック図である。
この図4に示す各部は、制御基板(図示略)に実装されたハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
複合機10は、制御プログラムに基づいて複合機10の全体を制御する制御部としてのCPU40、CPU40によりFlash-ROM42(フラッシュROM)から読み出された制御プログラムやデータ等を一時的に記憶するRAM41、CPU40により実行される制御プラグラムや処理されるデータ等を記憶したFlash-ROM42、各種センサー類に接続されたゲートアレイ(G/A)45、各種モーターを駆動するモータードライバー46、及び、ヘッドを駆動するヘッドドライバー48を備え、これらの各部はバス49を介して接続されている。
また、複合機10は、複合機10を制御するホストコンピューター200との間で情報を送受信する際のデータ形式を変換するインターフェイスとして、USBインターフェイス43A、シリアルインターフェイス43B、及びパラレルインターフェイス43Cを備えている。これらインターフェイス43A、43B、43Cの転送速度は、USBインターフェイス43Aが最も高速であり、これに対してシリアルインターフェイス43B及びパラレルインターフェイス43Cの転送速度は低速である。
RAM41は、ホストコンピューター200から送信された各種コマンドを一時的に記憶する受信バッファー66(図5)、光学読取装置110が読み取った読取画像データを一時的に記憶する画像バッファー67(図5)等のバッファーメモリーとして機能する。
ゲートアレイ45には、整列センサー39、媒体端センサー47、媒体幅センサー55、第1スキャナーモジュール111、及び、第2スキャナーモジュール112が接続されている。ゲートアレイ45は、整列センサー39、媒体端センサー47及び媒体幅センサー55から入力されるアナログ電圧を量子化してデジタルデータとし、CPU40に出力する。光学読取装置110の第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112は、記録媒体Sの表面をCISにより光学的に読み取り、CISの検出電圧をCISの画素毎にゲートアレイ45に供給し、ゲートアレイ45は、第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112から供給されたアナログ電圧を量子化してデジタルデータとしCPU40に出力する。また、ゲートアレイ45には磁気ヘッド34が接続され、ゲートアレイ45は磁気ヘッド34に対して読取/書込用の駆動電流を出力するとともに、磁気データの読み取りを行う場合には、磁気ヘッド34の検出電圧(アナログ電圧)を検出し、デジタルデータとしてCPU40に出力する。
モータードライバー46は、媒体搬送モーター26、キャリッジ駆動モーター56、磁気ヘッド駆動モーター57、及び整列モーター58に接続され、これら各モーターに駆動電流や駆動パルスを供給して、これらのモーターを動作させる。 ヘッドドライバー48は、記録ヘッド18に接続され、記録ヘッド18に対して駆動電流を供給することによって記録ワイヤーを突出させる。
CPU40は、Flash-ROM42に格納された制御プログラムに基づいて、ゲートアレイ45、モータードライバー46及びヘッドドライバー48を介して、各種センサーの検知状態を取得するとともに各モーターを駆動して記録媒体Sを搬送し、各ヘッドを駆動することにより、記録媒体Sへの記録を実行する。また、CPU40は、媒体搬送機構100により記録媒体Sを搬送し、ゲートアレイ45によって第1スキャナーモジュール111及び第2スキャナーモジュール112によって記録媒体Sの表面を読み取る。この読取の実行中、CPU40は、ゲートアレイ45から入力されるデータを順次RAM41内に設けられたバッファーメモリー(図示略)に一時的に記憶させる。そして、CPU40は、このバッファーメモリー(図示略)に記憶された画像データを読み出して、シリアルインターフェイス43、USBインターフェイス44を介してホストコンピューター200へ送信する。
この図4に示す複合機10の制御系は、Flash-ROM42に記憶された制御プログラムをCPU40により実行することで、複合機10の本体11の各部を駆動制御して、ホストコンピューター200から送信されるコマンドに従って動作し、上記の印刷機能、MICR機能、MSR機能、及び光学読取機能を実現する。
図5は、複合機10及びホストコンピューター200の機能的構成を示すブロック図である。
ホストコンピューター200は、CPU(図示略)によって各種プログラムを実行することにより、図5に示す各部を実現する。すなわち、ホストコンピューター200は、アプリケーションプログラム201と、アプリケーションプログラム201に対して複合機10を制御するための機能モジュールを提供するスキャナードライバー211、MICRドライバー213、MSRドライバー215、及びプリンタードライバー217の各デバイスドライバーと、各デバイスドラ一バーに対しホストコンピューター200が備える入出力ポートを割り当てるポートハンドラー221とを備え、ポートハンドラー221の制御により、USBポート231、シリアルポート233及びパラレルポート235を介して複合機10との間で各種データや制御信号が入出力される。
ポートハンドラー221は、ホストコンピューター200のCPU(図示略)が実行するオペレーティングシステムの機能としてソフトウェア的に実現される。USBポート231は、ホストコンピューター200のハードウェア基板に実装されたUSB規格に準拠したコネクター及びUSBホストコントローラーと、これらに対応するオペレーティングシステム上の論理的な入出力ポートで構成される。シリアルポート233は、上記ハードウェア基板に実装された、RS−232C規格に準拠したコネクター及びRS232コントローラーと、これらに対応するオペレーティングシステム上の論理的な入出力ポートで構成される。パラレルポート235は、上記ハードウェア基板に実装された、IEEE1284規格に準拠したコネクター及びパラレルポートコントローラーと、これらに対応するオペレーティングシステム上の論理的な入出力ポートで構成される。
アプリケーションプログラム201は、例えば金融機関において帳票を処理するためのアプリケーションプログラムであり、帳票印刷、小切手処理、通帳処理等の機能を備えている。アプリケーションプログラム201は、上記の機能の実行時に、スキャナードライバー211、MICRドライバー213、MSRドライバー215及びプリンタードライバー217の各デバイスドライバーに対して要求を出力し、この要求への応答として入力されるデータを処理する。このアプリケーションプログラム201の要求により、複合機10における通帳への印刷、小切手への印刷、小切手のMICR文字の読取、通帳の磁気ストライプの読取、小切手の両面スキャン等が行われる。
スキャナードライバー211、MICRドライバー213、MSRドライバー215、及びプリンタードライバー217の各デバイスドライバーは、アプリケーションプログラム201から出力される要求を実現するためのコマンドを生成し、ポートハンドラー221に出力し、このコマンドへの応答として複合機10から送信されたデータを取得することで、複合機10を管理する。
これに対し、複合機10は、USBインターフェイス43A、シリアルインターフェイス43B、及びパラレルインターフェイス43Cの3種類のインターフェイスを備え、これらのどのインターフェイスにもホストコンピューター200を接続可能である。本実施形態ではインターフェイス43A、43B、43Cの全てをホストコンピューター200に接続した場合を例に挙げて説明する。
複合機10は、ホストコンピューター200からインターフェイス43A、43B、43Cを介して受信したコマンド及びデータを一時的に記憶する受信バッファー66を備えている。インターフェイス43A、43B、43Cは、それぞれホストコンピューター200のUSBポート231、シリアルポート233、及びパラレルポート235に接続され、これら各ポートからインターフェイス43A、43B、43Cを介して受信したデータは、受信したインターフェイスを特定する情報とともに、全て受信バッファー66に一時的に記憶される。また、複合機10は、光学読取装置110によって読み取った読取画像データを一時的に記憶する画像バッファー67を備えている。画像バッファー67は、後述するスキャナー制御モード75の機能によりスキャンを実行した場合の読取画像データを記憶する記憶領域であり、画像バッファー67に記憶された読取画像データは、その後ホストコンピューター200へ送信される。
複合機10は、受信バッファー66に蓄積されたコマンドを実行する制御部70を有する。この制御部70は、CPU40(図4)により制御プログラムを実行することで実現される。
制御部70は、プリンター制御モード71、スキャナー制御モード75、MICR制御モード76、及びMSR制御モード77の各動作モードを切り替えて実行可能である。プリンター制御モード71は、記録ヘッド18によって、記録媒体Sとしての小切手や通帳に印刷を行う動作モードであり、図4に示したゲートアレイ45、モータードライバー46及びヘッドドライバー48により、整列センサー39、媒体端センサー47、媒体幅センサー55の各センサーの検出値に基づいて、媒体搬送モーター26、キャリッジ駆動モーター56、整列モーター58及び記録ヘッド18を駆動する。これにより、プリンター制御モード71は、必要に応じて記録媒体Sの搬送と整列を行い、記録媒体Sに文字や記号等を印刷する。
スキャナー制御モード75は、光学読取装置110によって記録媒体Sの光学的な読取を実行する動作モードである。スキャナー制御モード75は、制御部70が、ホストコンピューター200が送信したスキャン実行コマンドを実行する際に、選択実行される。スキャナー制御モード75の実行中、制御部70は、ゲートアレイ45及びモータードライバー46を制御して、媒体端センサー47及び媒体幅センサー55の各センサーの検出値に基づいて、媒体搬送モーター26を駆動し、必要に応じて記録媒体Sを搬送し、第1スキャナーモジュール111、第2スキャナーモジュール112が出力するデータを元に、読取画像データを取得する。このスキャナー制御モード75では、制御部70が取得した読取画像データを、インターフェイス43A、43B、43Cを介してホストコンピューター200へ送信する。この場合、制御部70は、スキャン実行コマンドをホストコンピューター200から受信したインターフェイスを介して、読取画像データを送信する。例えば、ホストコンピューター200のUSBポート231からUSBインターフェイス43Aに対して、スキャン実行コマンドが送信された場合、このスキャン実行コマンドの実行により取得した読取画像データを、制御部70はUSBインターフェイス43Aからホストコンピューター200へ送信する。
また、複合機10は、制御部70の制御に従って、インターフェイス43A、43B、43Cを介して受信したデータを受信バッファー66に記憶させる一方、画像バッファー67に記憶された読取画像データや制御部70が送信する各種制御情報をインターフェイス43A、43B、43Cを介して送信する送受信部65を備えている。
MICR制御モード76は、記録媒体Sに記録された磁気インク文字を読み取る動作モードである。MICR制御モード76は、ゲートアレイ45、モータードライバー46及びヘッドドライバー48を制御して、媒体端センサー47及び媒体幅センサー55の各センサーの検出値に基づいて、媒体搬送モーター26、磁気ヘッド駆動モーター57及び磁気ヘッド34を駆動し、磁気ヘッド34の検出値を取得して解析を行う。
MSR制御モード77は、記録媒体Sが有する磁気ストライプに記録された情報の読取と情報の書込を行う動作モードである。MSR制御モード77は、ゲートアレイ45、モータードライバー46及びヘッドドライバー48を制御して、媒体端センサー47及び媒体幅センサー55の各センサーの検出値に基づいて、媒体搬送モーター26、磁気ヘッド駆動モーター57及び磁気ヘッド34を駆動し、必要に応じて記録媒体Sを搬送し、磁気ヘッド34の検出値を取得して磁気ストライプの読取を行うとともに、磁気ストライプへの情報の書込を行う。
複合機10の制御部70は、ホストコンピューター200から送信されて受信バッファー66に蓄積されているコマンドを、例えば受信順に解析して実行する。制御部70は、プリンター制御モード71、スキャナー制御モード75、MICR制御モード76及びMSR制御モード77のいずれかの動作モードを実行しており、いずれの動作モードも実行していない状態にはならない。本実施形態の複合機10は、基本的な動作モードとしてプリンター制御モード71を実行する。プリンター制御モード71が対応するコマンド体系には、他の動作モードへの切り換えを指示するコマンドが含まれており、このコマンドを受信した制御部70が、プリンター制御モード71からスキャナー制御モード75、MICR制御モード76、及びMSR制御モード77へ移行する。また、プリンター制御モード71が対応するコマンド体系では、スキャナー制御モード75、MICR制御モード76及びMSR制御モード77が対応するコマンド体系のコマンドが定義され、このコマンドを受信した場合に、その対応する動作モードに移行してコマンドを実行可能になっている。例えば、プリンター制御モード71が対応するコマンド体系にはスキャン実行コマンドが含まれている。このため、複合機10がプリンター制御モード71によりプリンターとして動作した後に、スキャン実行コマンドを受信した場合には、プリンター制御モード71からスキャナー制御モード75に移行して光学読取装置110による読取が実行される。
図6は、複合機10の動作の一例を示すフローチャートである。
この図6に例示する動作は、記録媒体Sとして小切手が手差口15から挿入された場合に、この小切手のMICR文字を読み取り、小切手の両面をスキャンし、印刷を行って排紙する一連の動作である。
複合機10の制御部70は、プリンター制御モード71で起動し、手差口15に小切手が挿入されたことを媒体端センサー47の検出値に基づいて検出すると(ステップS11)、モータードライバー46を制御して整列モーター58を動作させ、整列板38を搬送路Pに進出させるとともに、媒体搬送モーター26を動作させて、小切手の向きを整える整列動作を行う(ステップS12)。ここで、制御部70は、ゲートアレイ45により整列センサー39の出力値を取得し、小切手の向きが整ったと判定したら、整列モーター58を動作させて整列板38を退避させて、整列動作を終了する。
ここで、ホストコンピューター200からMICR文字の読み取りを指示するコマンドが送信されると(ステップS13)、制御部70はこのコマンドを受信して、動作モードをMICR制御モード76に切り換えてコマンドを実行する。すなわち、制御部70は、モータードライバー46を制御して媒体搬送モーター26を動作させ、小切手を整列位置から幅検出位置まで搬送させ(ステップS14)、キャリッジ駆動モーター56を駆動させて、この動作中の媒体幅センサー55の検出値を監視することにより、小切手の紙幅を検出する(ステップS15)。続いて、制御部70は、モータードライバー46を制御して媒体搬送モーター26を動作させ、MICR文字の読み取り位置まで小切手を搬送させ(ステップS16)、磁気ヘッド駆動モーター57を駆動して磁気ヘッド34を走査させて、磁気ヘッド34の検出値を取得する(ステップS17)。制御部70は、取得した磁気ヘッド34の検出値を解析することで、MICR文字を特定し(ステップS18)、MICR文字の読み取りを完了する。
ここで、ホストコンピューター200から、印字開始位置を指定するコマンドが送信されると(ステップS19)、制御部70は、受信バッファー66に記憶されたこのコマンドを読み出して、動作モードをプリンター制御モード71に切り換え、コマンドを実行する。すなわち、制御部70は、モータードライバー46を制御して媒体搬送モーター26を駆動し、小切手を印字開始位置まで搬送する(ステップS20)。ここで、ホストコンピューター200から印字コマンドと改行コマンドが送信されると(ステップS21)、制御部70はこれらのコマンドを実行して、媒体搬送モーター26及びキャリッジ駆動モーター56を駆動し、ヘッドドライバー48を制御して記録ヘッド18による印字を行わせ、1行の印字が終了する毎に小切手を搬送して改行する(ステップS22)。この一連の印字が終了すると、制御部70は、媒体搬送モーター26を駆動して小切手を印字終了位置まで搬送する(ステップS23)。
制御部70は、動作モードをスキャナー制御モード75に切り換えて、受信バッファー66に記憶されたスキャン実行コマンドを実行する(ステップS24)。スキャン実行後に排紙する場合には、スキャン実行コマンドに続いて排紙コマンドが送信され、受信バッファー66に記憶される(ステップS25)。制御部70は、スキャン実行コマンドに従って、モータードライバー46を制御して媒体搬送モーター26を動作させ、小切手をスキャン開始位置まで搬送させる(ステップS26)。次に、制御部70は、媒体搬送モーター26を動作させ、スキャンを実行し、第1スキャナーモジュール111、第2スキャナーモジュール112の出力データを、ゲートアレイ45を介して取得する(ステップS27)。そして、制御部70は、取得した第1スキャナーモジュール111、第2スキャナーモジュール112の出力データを解析して小切手の両面の読取画像を取得するとともに、OCR(Optical Character Reader)認識を行う(ステップS28)。制御部70は、取得した読取画像データ及びOCR認識の結果データを画像バッファー67に格納し、インターフェイス43A、43B、43Cのうち、スキャン実行コマンドを受信したインターフェイスを介して、画像バッファー67のデータをホストコンピューター200へ送信する(ステップS29)。
このデータ転送の開始後、制御部70は、データ転送が完了する前に排紙コマンドを実行し、媒体搬送モーター26を駆動して、媒体搬送機構100によって小切手を手差口15または排出口20へ搬送する動作を開始する(ステップS30)。
言い換えれば、スキャンが完了した後に、小切手を排出する動作の間に、読取画像データのホストコンピューター200への転送(出力)を開始する。
この動作は、例えば制御部70が、スキャン実行コマンドを実行する前に、このスキャン実行コマンドに続いて受信バッファー66に記憶されたコマンドを解析することで可能となる。すなわち、スキャン実行コマンドの実行前に、このスキャン実行コマンドに続いて排紙コマンドが送信されたか否かを判別し、排紙コマンドが送信された場合には、スキャン実行コマンドと排紙コマンドとを連続して実行するよう設定してから、スキャン実行コマンドを実行する。また、或いは、制御部70が、スキャン実行コマンドの実行によりデータを転送する間に、スキャナー制御モード75の機能によって、受信バッファー66の次のコマンドを解析する機能を持つものとしてもよい。この場合、スキャナー制御モード75は、受信バッファー66に記憶されている次のコマンドが排紙コマンドである場合のみ、この排紙コマンドを、読取画像データの実行中に実行する。スキャン実行コマンドに続いて印字コマンド等のコマンドが受信された場合には、スキャン実行コマンドの実行後の読取画像データの転送完了を待って、次のコマンドを実行すればよい。
制御部70は、記録媒体Sである小切手を手差口15または排出口20から排出させ(ステップS31)、排紙が完了したら、記録媒体Sの挿入に待機する状態に移行して(ステップS32)、本処理を終了する。
なお、図6の動作では読取画像データの転送中に排紙コマンドを実行して小切手を搬送するので、排紙が完了しても読取画像データの転送が終了していない場合がある。このような場合、制御部70は、読取画像データの転送が完了してからステップS32に移行すればよい。
この動作では、読取画像データの転送中に記録媒体Sを排出する動作が開始されるので、読取画像データの転送に時間がかかる場合には、読取画像データの転送中に、記録媒体Sを手差口15または排出口20から取り出せるようになる。これにより、複合機10を操作するオペレーターは、読取画像データの転送を待つ間に記録媒体Sを取り出して処理できるので、画像データの転送を待つ時間を有効に使用して、次の記録媒体Sの処理に備えることができる等、利便性を向上させ、業務効率を高めることが期待できる。
このように、制御部70は、ホストコンピューター200から送信されたコマンドに対応する動作モードで、コマンドを実行し、プリンター機能、スキャナー機能、MICR機能、MSR機能を実行する。
ところで、光学読取装置110によって読み取られる読取画像データのデータ量は非常に大きくなることが多い。例えば、200dpi、フルカラー各色8bit出力の条件でA4サイズ(297mmx210mm、11.69inch×8.27inch)の記録媒体Sの両面を読み取った場合、両面の読取解像度のデータ量は22MByte程度となる。このようなデータ量は、旧来使用されてきた、いわゆるレガシーインターフェイスの転送速度と比較して膨大であり、本実施形態で例示するシリアルインターフェイス43B及びパラレルインターフェイス43Cを介して上記の読取画像データを転送するためには、数分〜数十分にも及ぶ膨大な時間が必要となる。具体的な所要時間はハードウェアの仕様によって異なるが、各インターフェイスの理論的な最大転送速度を考慮しても膨大な時間を要することは明らかである。また、近年では光学読取装置の性能向上が著しく、ピクセル数及び各色の量子化ビット数が高解像度化するにつれて、読取画像データのデータ量はさらに大きくなっている。
また、制御部70は、画像バッファー67内の読取画像データを転送する間は、新たなデータが画像バッファー67に書き込まれないように、新たなコマンドを実行しない。従って、画像バッファー67のデータの転送が完了するまで、複合機10は受信したコマンドを受信バッファー66に蓄積し、ホストコンピューター200から見れば待機状態が続く。この待機状態は、上述したように、読取画像データを送信するインターフェイスの転送速度と読取画像データのデータ量により、極めて長い時間になることがある。
このため、複合機10のように、高解像度でカラースキャンが可能な光学読取装置110を備えた装置は、通常、最大の読取画像データを実用的な時間で転送できるように、比較的高速なインターフェイスを備えている。例えば複合機10は、高速とされるUSBインターフェイス43Aを備えており、USBインターフェイス43Aを介してホストコンピューター200に読取画像データを転送する場合の待ち時間は、数秒程度となる。このため、ホストコンピューター200は、複合機10に対し、光学読取装置110によるスキャンを指示するスキャン実行コマンドを、通常はUSBインターフェイス43Aを介して送信する。そして、ホストコンピューター200がシリアルインターフェイス43Bやパラレルインターフェイス43Cにスキャン実行コマンドを送信した場合、膨大な待ち時間の発生を招くことから、何らかの誤りによるものと解することができる。
そこで、複合機10は、複数種類のインターフェイス43A、43B、43Cを備え、このうち転送速度が遅いインターフェイスであるシリアルインターフェイス43B及びパラレルインターフェイス43Cから、スキャン実行コマンドを受信した場合には、このスキャン実行コマンドを破棄する(読み捨てる)制御を行う。
以下、この機能について説明する。
図7は、スキャン実行コマンドに係る複合機の動作を示すフローチャートである。
この図7に示す動作は、例えば図6に示したような通常の動作中において、ホストコンピューター200から送信されるコマンドを処理する際に実行される。
制御部70は、受信バッファー66を参照し、ホストコンピューター200から受信して実行していないコマンドの有無を判別する(ステップS41)。未実行のコマンドがない場合は新たなコマンドを受信するまで待機する(ステップS42)。ここで新たなコマンドを受信した場合(ステップS42;Yes)、及び、受信バッファー66に未実行のコマンドがある場合(ステップS42;Yes)、制御部70は、受信順に一つのコマンドを実行対象のコマンドとして選択し、解析する(ステップS43)。
この解析の結果に基づき、制御部70は、選択したコマンドがスキャン実行コマンドであるか否かを判別し(ステップS44)、スキャン実行コマンドである場合には(ステップS44;Yes)、このスキャン実行コマンドを受信したインターフェイスがUSBインターフェイス43Aであるか否かを判別する(ステップS45)。スキャン実行コマンドをUSBインターフェイス43Aから受信していた場合(ステップS45;Yes)、制御部70は、スキャナー制御モード75に移行して光学読取装置110による記録媒体Sの読み取りを実行する(ステップS46)。読取動作の詳細はステップS20〜S22(図6)で説明したとおりである。制御部70は、光学読取装置110の読取画像データを取得するとともにOCR認識を行い(ステップS47)、読取画像データとOCR認識の結果データとを受信バッファー66に出力し、この受信バッファー66に記憶したデータを、USBインターフェイス43Aからホストコンピューター200へ送信する(ステップS48)。データの送信が完了した後、複合機10の動作が停止される場合(ステップS49;Yes)は本動作を終了し、動作停止しない場合は(ステップS49;No)、制御部70はステップS41に戻る。
また、解析したコマンドがスキャン実行コマンドであり、このスキャン実行コマンドを受信したインターフェイスがUSBインターフェイス43Aでなかった場合(ステップS45;No)、すなわち、シリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cを解してスキャン実行コマンドを受信した場合、制御部70は、このスキャン実行コマンドを読み捨てて(ステップS50)、ステップS49に移行する。
スキャン実行コマンドを読み捨てるとは、このスキャン実行コマンドを実行しないで、受信バッファー66からスキャン実行コマンドを消去する処理を指す。このスキャン実行コマンドに、スキャン実行に関係するデータ(例えば、スキャン解像度を示すデータ、カラースキャンか白黒スキャンかを示すデータ、スキャンする範囲を示す座標データ等)が付加されて、受信バッファー66に記憶されている場合には、このデータも消去される。
さらに、解析したコマンドがスキャン実行コマンドでない場合(ステップS44;No)、制御部70は、このコマンドに対応する動作モードを実行して、当該コマンドを実行し(ステップS51)、ステップS49に移行する。
以上のように、本発明を適用した実施形態に係る複合機10は、処理対象媒体の表面を読み取る光学読取装置110と、ホストコンピューター200に接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイス43A、43B、43Cとを備え、ホストコンピューター200に接続されたインターフェイスのいずれかを介して、読取指示すなわち光学読取装置110によるスキャン実行コマンドを受信した場合に、制御部70により、光学読取装置110による読み取りを実行させて、読み取った読取画像データを、スキャン実行コマンドを受信したインターフェイスから出力する。そして、制御部70は、複数種類のインターフェイスの中で転送速度の遅いインターフェイスを介してコマンドを受信したことを検知し、受信したコマンドがホストコンピューター200からのスキャン実行コマンドであった場合には、このスキャン実行コマンドを破棄するので、転送速度の遅いインターフェイスから読取画像データをホストコンピューター200に送信する動作を回避できる。
複合機10は、ホストコンピューター200から実行コマンドが入力された場合に、そのコマンドを受信したインターフェイスに対してコマンドの実行結果を返す(送信する)ので、スキャン実行コマンドが入力されたインターフェイスに対し、スキャンした読取画像データを送信することになる。通常、読取画像データのデータ量は大きく、シリアルインターフェイス43Bやパラレルインターフェイス43Cの転送速度では転送に長時間を要することが多い。このため、シリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cから受信したスキャン実行コマンドを実行すると、読取画像データの転送が終わるまで長い待ち時間の発生が懸念される。
しかしながら、本実施形態では、USBインターフェイス43Aから受信したスキャン実行コマンドを通常通り実行する一方で、より転送速度が遅いシリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cを介して受信したスキャン実行コマンドは破棄するので、シリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cからホストコンピューター200へ読取画像データを送信する動作を行うことがないので、長い待ち時間の発生を回避できる。
また、上記実施形態では、複合機10が複数種類のインターフェイス43A、43B、43Cを備えているので、ホストコンピューター200はUSBインターフェイス43Aにスキャン実行コマンドを送信することでスキャンを実行させることができる。つまり、複合機10が備える複数種類のインターフェイス43A、43B、43Cのうち、転送速度が遅いインターフェイス43B、43Cで受信したスキャン実行コマンドを破棄しても、より高速なUSBインターフェイス43Aによりスキャン実行コマンドを受信できる。このため、コマンドを読み捨てることによる不利益はほとんど無く、極めて長い待ち時間を回避できることのメリットの方が大きく、有用である。さらに、上記実施形態では、複合機10とホストコンピューター200とが同時に複数のインターフェイスを介して接続されているので、より高速なUSBインターフェイス43Aによりスキャン実行コマンドを送受信すればよく、コマンドを破棄することによる不利益は実質的に無いといってよい。
また、複合機10は、光学読取装置110が設けられた搬送路において処理対象媒体を搬送する媒体搬送機構100と、記録媒体Sを排出する排出口としての手差口15及び排出口20を備え、制御部70は、媒体搬送機構100により記録媒体Sを搬送路Pにおいて搬送しながら光学読取装置110による読み取りを実行させ、少なくとも光学読取装置110により記録媒体Sの読取対象範囲の読み取りが完了した場合には、媒体搬送機構100により記録媒体Sを排出口から排出するまでの間に、光学読取装置110が読み取った画像データのホストコンピューター200への送信を開始する。つまり、図6を参照して説明したように、スキャン実行コマンドの実行後に記録媒体Sを排出する場合、制御部70は、読取画像データの転送中であっても媒体搬送機構100を動作させて記録媒体Sを手差口15または排出口20へ搬送する。このため、複合機10を操作するオペレーターは、読取画像データの転送を待つ間に記録媒体Sを取り出して処理できるので、画像データの転送を待つ時間を有効に使用して、次の記録媒体Sの処理に備えることができる等、利便性を向上させ、業務効率を高めることが期待できる。
また、光学読取装置110は搬送路の上下両面に配置された第1スキャナーモジュール111、第2スキャナーモジュール112を備え、媒体搬送機構100により搬送される記録媒体Sの表面と裏面の両面を読み取る。この構成では、高速に処理対象媒体の両面の読み取りを完了できる上、転送速度の遅いインターフェイスから入力されたスキャン実行コマンドを読み捨てることで、読取画像データの転送に起因する待ち時間をより確実に短縮できる。特に、両面を読み取った読取画像データは大容量となるため、転送速度の遅いインターフェイスからの出力を回避することで、より確実に待ち時間を短縮できる。
また、複合機10は、一台のホストコンピューター200に対して転送速度の異なるインターフェイス43A、43B、43Cのうちの複数のインターフェイスを介して接続され、これら複数のインターフェイスの中で転送速度の遅いインターフェイスを介して、ホストコンピューター200からのスキャン実行コマンドを受信した場合に、このスキャン実行コマンドを破棄するので、インターフェイスの選択を誤った場合等にスキャン実行コマンドが遅いインターフェイスで送信された場合に、このコマンドの実行により装置の動作が長時間停止する事態を回避できる。
さらに、制御部70は、ホストコンピューター200から受信したスキャン実行コマンドに基づく読取条件で光学読取装置110による読み取りを実行させ、読取条件により規定される、取得する読取画像データの大きさが所定量より小さい場合には、複数種類のインターフェイスの中で転送速度の遅いインターフェイスを介して受信したスキャン実行コマンドであっても実行する構成としてもよい。
すなわち、スキャン実行コマンドで指示されたスキャンの条件が、狭い範囲のみを読み取る場合、読み取りのカラーモードが白黒の場合やカラーの量子化ビット数が小さい場合、読取解像度が低い場合等、読取画像データのデータ量が小さくなるような条件である場合には、転送速度の遅いシリアルインターフェイス43Bやパラレルインターフェイス43Cを介して読取画像データを転送しても、その待ち時間は、許容できる程度で収まる可能性がある。そこで、制御部70は、ホストコンピューター200から送信されたスキャン実行コマンドを解析し、このスキャン実行コマンドがシリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cから受信されたコマンドであった場合には、読み取り条件に基づいて、読取画像データのデータ量を推定または算出する。そして、読取条件より推定または算出されたデータ量が、予め設定されたしきい値より小さい場合に、このスキャン実行コマンド読み捨てることなく実行しても良い。この場合のしきい値は、スキャン実行コマンドを受信したインターフェイスの種類毎に、Flash-ROM42に記憶されていても良い。
また、制御部70が実行するスキャナー制御モード75が、レガシーインターフェイスをエミュレートする場合に、本発明を適用しても良い。例えば、ホストコンピューター200のスキャナードライバー211がシリアルポート233またはパラレルポート235により複合機10に接続されることを想定して動作するプログラムである場合が考えられる。この場合に、実際にはUSBインターフェイス43Aを介して複合機10をホストコンピューター200に接続しておきながら、スキャナードライバー211を、シリアルポート233またはパラレルポート235により複合機10に接続したものとして動作させる場合を想定する。このような場合、ポートハンドラー221及び制御部70は、シリアルインターフェイス43Bまたはパラレルインターフェイス43Cの規格に準拠した形態のデータを、スキャナードライバー211に対して送受信することで、インターフェイスをエミュレートする。この場合は、エミュレートするインターフェイスでなく、実際に複合機10がスキャン実行コマンドを受信したインターフェイスがUSBインターフェイス43Aであればスキャン実行コマンドを実行する構成とすればよい。つまり、シリアルインターフェイス43B、パラレルインターフェイス43Cをエミュレートする場合であっても、実際にスキャン実行コマンドを受信したインターフェイスがシリアルインターフェイス43B、パラレルインターフェイス43Cでなければスキャン実行コマンドを読み捨てない構成となる。この場合、実際に使用するインターフェイスが高速なUSBインターフェイス43Aであれば長い待ち時間が発生しないので、実用上の問題はない。
なお、上述した実施形態は、本発明を適用した一具体例を示すものであり、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、複合機10がホストコンピューター200に接続されるインターフェイスとして、USBインターフェイス、シリアルインターフェイス、パラレルインターフェイスを備えた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、IEEE1394インターフェイス、10/100BASE−T、1000BASE−TX等のLANインターフェイス、無線通信インターフェイス等を備えていてもよく、インターフェイスの総数や種類は限定されない。すなわち、複数のインターフェイスを備え、そのうち転送速度が遅いインターフェイスを介してスキャン実行コマンドを受信した場合に、これを読み捨てる構成とすればよい。
さらに、上記実施形態では、複合機10に搭載された制御基板(図示略)に実装された制御部が、図4、図5の機能ブロックに示す機能を有し、複合機10の各部を制御する構成を例に挙げて説明したが、例えば、複合機10に外部接続された装置が、図4に示す各機能部の一部ないし全部として機能し、複合機10を制御する構成としてもよい。さらに、図4及び図5に示した各機能ブロックは、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されるものであって、具体的なハードウェアの実装形態やソフトウェアの仕様等は任意であり、その他の細部構成についても、上記の実施形態は本発明を適用した一例に過ぎず、本発明の趣旨を損なわない範囲で任意に変更可能である。
さらに、上記実施形態では、SIDM方式の記録ヘッド18、磁気ヘッド34、及び光学読取装置110を備えた複合機10を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、インクジェット式のプリンターや、サーマルプリンター、レーザープリンター等に、光学読取装置110に相当する光学読取部を設けた構成としても良い。さらに、独立して使用される機器に限らず、他の機器(ATM(Automated Teller Machine)やCD(Cash Dispenser)等)に組み込まれた装置に本発明を適用することも勿論可能である。
また、上記実施形態に示した複合機10(電子機器)の各処理をプログラムとして提供することが可能である。更に、そのプログラムをハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリー等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
10…複合機(電子機器)、15…手差口(排出口)、18…記録ヘッド、20…排出口、29…磁気データ読書部、40…CPU、41…RAM(記憶部)、43A…USBインターフェイス(インターフェイス)、43B…シリアルインターフェイス(インターフェイス)、43C…パラレルインターフェイス(インターフェイス)、66…受信バッファー、67…画像バッファー、70…制御部、71…プリンター制御モード、75…スキャナー制御モード、100…媒体搬送機構(搬送部)、110…光学読取装置、200…ホストコンピューター、S…記録媒体(処理対象媒体)。

Claims (7)

  1. 処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、
    ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスと、
    前記ホストコンピューターが接続された前記インターフェイスのいずれかを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信する制御部と、を備え、
    前記制御部は、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄すること、
    を特徴とする電子機器。
  2. 前記光学読取装置が設けられた搬送路において前記処理対象媒体を搬送する搬送部と、
    前記処理対象媒体を排出する排出口と、を備え、
    前記制御部は、前記搬送部により前記処理対象媒体を前記搬送路において搬送しながら前記光学読取装置による読み取りを実行させ、前記光学読取装置により前記処理対象媒体の読取対象範囲の読み取りが完了した場合には、少なくとも前記搬送部により前記処理対象媒体を前記排出口から排出するまでの間に、前記光学読取装置が読み取った画像データの前記ホストコンピューターへの送信を開始すること、
    を特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 前記光学読取装置は前記搬送路の両面に配置された読取モジュールを備え、前記搬送部により搬送される前記処理対象媒体の表面と裏面の両面を読み取ることを特徴とする請求項1または2記載の電子機器。
  4. 一台の前記ホストコンピューターに対して転送速度の異なる複数の前記インターフェイスを介して接続され、前記複数のインターフェイスのうち転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合に、前記読取指示を破棄することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電子機器。
  5. 前記制御部は、前記ホストコンピューターから受信した読取指示に基づく読取条件で前記光学読取装置による読み取りを実行させ、前記読取条件により規定される取得する画像データの大きさが所定量より小さい場合には、前記複数種類のインターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知した場合であっても、前記読取指示を破棄せず、実行することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子機器。
  6. 処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスとを備えた電子機器の制御方法であって、
    いずれかの前記インターフェイスに接続された前記ホストコンピューターから前記インターフェイスを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信するとき、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄すること、
    を特徴とする電子機器の制御方法。
  7. 処理対象媒体を読み取る光学読取装置と、ホストコンピューターに接続可能な転送速度の異なる複数種類のインターフェイスとを備えた電子機器を制御する制御部により実行可能なプログラムであって、
    前記制御部は、いずれかの前記インターフェイスに接続された前記ホストコンピューターから前記インターフェイスを介して前記光学読取装置による読取指示を受信した場合に、前記光学読取装置による読み取りを実行させて、読み取った画像データを前記インターフェイスから送信するとき、複数種類の前記インターフェイスの中で転送速度の遅い前記インターフェイスであることを検知し、前記ホストコンピューターからの読取指示を受信した場合には、前記読取指示を破棄すること、
    を特徴とするプログラム。
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