JP2012053522A - 情報配信システム - Google Patents

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啓輔 正時
Takayuki Furuya
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Abstract

【課題】コンテンツなどを配信する情報配信システムにおいて、配信サーバの通信負荷の低減を実現することのできる情報配信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】中継装置200は、端末装置300の配信要求により配信されるコンテンツの一部または全体を蓄積し、端末装置300に配信する。端末装置300は配信サーバ100にコンテンツの再生回数を通知し、配信サーバ100は再生情報からコンテンツの優先度を決定し、中継装置管理リスト101を更新し、中継装置200に優先度を送信する。中継装置200は、優先度を中継装置コンテンツリスト202に反映する。
【選択図】図1

Description

本発明は、航空機や列車等の旅客移動体に搭載され、サーバから配信されたコンテンツを中継装置を介して端末で受信し再生するように構成した情報配信システムに関するものである。
航空機などの旅客移動体において、客室内に設置されているIFE(In−Flight Entertainment)と呼ばれる機内エンターテイメントシステムにより、様々なサービスを乗客に提供している。
例えば、前座席の背部に設置された液晶ディスプレイと自座席の肘掛部に接続されたヘッドフォンを用いて、機内のサーバから配信される映画や音楽などのAVコンテンツを視聴することが出来る。さらに、各座席の肘掛部に設けられたハンドセットと呼ばれる操作端末によって、AVコンテンツの選択や、ゲーム、インターネット接続などをすることが出来る。
このようなAVコンテンツの視聴に際して、ユーザ(乗客)が各々に好きなタイミングでコンテンツを選択し視聴できるAVOD(Audio Video on Demand)と呼ばれる情報配信システムが普及している。
AVコンテンツなどを配信する情報配信システムでは、ユーザの数だけコンテンツを配信すると配信サーバにかかる通信負荷が非常に高くなる。そのため、コンテンツ配信を行うシステムは図7に示されるような構成を有し、通信負荷の低減を図っている。
図7は従来の情報配信システムの構成図である。
図7において、400はコンテンツを複数蓄積し、ユーザからの要求に応じて配信する機能を有する配信サーバである。600〜650はユーザが操作する端末装置である。500〜520は配信サーバ400と端末装置600〜650間に設けられる中継装置である。これらは有線または無線のネットワークを介して通信可能である。中継装置500〜520にはコンテンツを一時的に蓄積するための蓄積領域501〜521が備えられている。
図では、中継装置を3台、端末装置を1つの中継装置に対し各2台ずつ接続するようにしているが、簡略化のためであり、特に台数は限定されていない。
以上のように構成された情報配信システムについて、以下にその動作を説明する。
まず、ユーザが端末装置600を用いて配信サーバ400へコンテンツの要求を行う。
次に、ユーザから要求されたコンテンツが、中継装置500の蓄積領域501に蓄積されている場合、配信サーバ400から端末装置600へのコンテンツの配信は行わず、蓄積領域501に蓄積されているコンテンツを中継装置500から端末装置600へ配信する。
蓄積領域501にユーザから要求されたコンテンツが保持されていない場合、配信サーバ400は中継装置500へコンテンツを送信し、中継装置500は受信したコンテンツを蓄積領域501に蓄積しながら、端末装置600へ配信する。
蓄積領域501の容量が足りなくなった場合は、蓄積された順序の最も早いコンテンツから削除を行い、受信したコンテンツを蓄積する。
また、図に示すように、配信サーバ400に複数の中継装置500〜520が接続され、さらにそれぞれの中継装置500〜520に複数の端末装置600〜650が接続されている場合、コンテンツの配信が競合することも多く、このような場合は、タイミングをずらせて配信する。
また、配信サーバ400からの通信負荷の集中を回避するため、ユーザから要求される可能性が高いコンテンツを、アクセス履歴より解析された通信負荷の低い時間帯に、中継装置500の蓄積領域501にあらかじめダウンロードしておく手法も知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−186785号公報
しかしながら、上記従来の情報配信システムにおいては、ユーザからの要求状況や中継装置の蓄積容量の制限によって、中継装置に蓄積されたコンテンツが有効に活用されないという問題点があった。
例えば、蓄積されたコンテンツを蓄積した順の早いコンテンツから削除する従来のシステムでは、中継装置の蓄積容量が少ない、もしくはユーザからの多様なコンテンツ要求があった場合、要求されたコンテンツはすでに他のコンテンツを蓄積するために削除されており、再度配信サーバからの配信を必要とする。
また、ユーザがコンテンツの途中で視聴を終了させたり(例えば、航空機などの旅客移動体では目的地に応じて視聴時間が限られるため、目的地へ到着した際に視聴が終わっていない場合もあり得る)、他のコンテンツに切り替えたりすることで、視聴されなかったコンテンツデータが中継装置の蓄積容量を無駄に消費する。
そのため、中継装置に蓄積されたコンテンツを有効に再利用できず、配信サーバにかかる通信負荷の低減効果が十分に発揮されないことがあった。
本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、中継装置における蓄積容量を有効に活用させることによって、配信サーバの通信負荷の低減効果が高い情報配信システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の情報配信システムは、複数のコンテンツが蓄積された配信サーバと、配信サーバから配信されるコンテンツを一時的に蓄積する中継装置と、中継装置を経由して配信サーバからコンテンツを受信し再生する端末装置とを備え、配信サーバは、端末装置の再生情報から複数のコンテンツの優先度を決定し、中継装置は、端末装置の配信要求により配信サーバから配信されたコンテンツの一部または全てを蓄積し、優先度に基づき、蓄積されたコンテンツの一部または全てを削除するようにしたものである。
本発明によれば、蓄積容量の限られた中継装置にコンテンツの一部または全体を蓄積することで、コンテンツの再生途中での視聴終了やコンテンツ切り替えによって無駄になる蓄積容量を低減し、有効にコンテンツを蓄積することが可能となるため、結果的に、配信サーバからコンテンツを配信する回数を減らし、配信サーバの通信負荷を低減するという効果が得られる。
本発明の実施の形態1における情報配信システムのシステム構成図 本発明の実施の形態1における中継装置管理リストの事例を示す図 本発明の実施の形態1における中継装置コンテンツリストの事例を示す図 本発明の実施の形態1における情報配信システムのフローチャート図 本発明の実施の形態2における情報配信システムのフローチャート図 本発明の実施の形態2における情報配信システムのタイミングチャート図 従来技術における情報配信システムのシステム構成図
本発明においては、複数のコンテンツが蓄積された配信サーバと、配信サーバから配信されるコンテンツを一時的に蓄積する中継装置と、中継装置を経由して配信サーバからコンテンツを受信し再生する端末装置とを備え、配信サーバは、端末装置におけるコンテンツの再生情報から複数のコンテンツの優先度を決定し、中継装置は、端末装置の配信要求により配信サーバから配信されたコンテンツの一部または全てを蓄積し、優先度に基づき、蓄積されたコンテンツの一部または全てを削除するという構成を有する。
これにより、中継装置の限られた蓄積容量内にコンテンツの一部(例えば1/2)または全体を蓄積することで、コンテンツの再生途中での視聴終了やコンテンツ切り替えによって無駄になる蓄積容量を低減するように作用し、有効に蓄積容量を使用することで、配信サーバからコンテンツを配信する回数を減らし、通信負荷を低減するという効果が得られる。
また、中継装置は、コンテンツの蓄積状況と、配信サーバにて決定された優先度に基づいて優先度の低いコンテンツを削除または蓄積しないという特徴を有する。
これにより、中継装置の限られた蓄積容量内で優先度の高いコンテンツが保持されるため、蓄積領域内のコンテンツの再利用性が高くなり配信サーバからの通信量が低減するという効果が得られる。
また、中継装置は、1つの前記配信サーバに対して複数接続され、配信サーバの中継装置蓄積状況記憶手段に記憶された中継装置に蓄積されたコンテンツの蓄積状況に基づいて、複数の中継装置で同一のコンテンツを蓄積しないように制御するという特徴を有する。
これにより、複数の中継装置において同一のコンテンツを蓄積することがなくなるという作用があり、冗長な蓄積領域の使用を抑制し中継装置ごとの通信量を低減するという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態における情報配信システムについて、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における情報配信システムのシステム構成図である。
図1において、情報配信システムは、映画や音楽などの複数のコンテンツを有する配信サーバ100と、コンテンツを配信サーバ100に要求し、配信されたコンテンツを視聴する複数の端末装置300〜350(例えば、液晶ディスプレイ、携帯電話やハンドセットなど)と、配信サーバ100と端末装置300〜350との間に、配信サーバ100から配信されたコンテンツを一時的に蓄積し、端末装置300〜350へ配信する複数の中継装置(例えば、中継装置サーバなど)200〜220とを配置している。
これらはネットワークを介して情報通信が可能である。なお、ネットワークは有線か無線かに関わらず、またLAN(Local Area Network)かインターネットかにも限定されない。
図では、中継装置を3台、端末装置を1つの中継装置に対し各2台ずつ接続するようにしているが、従来例と同様、簡略化のためであり、台数は限定されるものではない。
配信サーバ100において、101は、配信サーバ100に接続される中継装置200〜220のコンテンツ蓄積状況を管理し、またコンテンツ固有情報から算出される優先度を管理する中継装置管理リスト(請求項における中継装置管理手段に対応する)である。
102は、配信サーバ100から配信する全ての映画や音楽などのコンテンツが蓄積されたコンテンツデータベース(請求項におけるコンテンツ蓄積手段に対応する)、103はコンテンツデータベース102に蓄積された複数のコンテンツの情報が記憶されたコンテンツリスト(請求項におけるコンテンツリスト記憶手段に対応する)である。
コンテンツリスト103には、コンテンツ固有の情報(例えば、コンテンツ番号、タイトル、圧縮方式、言語情報、再生時間(容量)、蓄積日時(新着度)、再生回数など)が記載されている。
図2は中継装置管理リスト101の内容の一例を示すもので、中継装置200〜220ごとに蓄積されているコンテンツの番号と蓄積割合、コンテンツ容量の他に、コンテンツリスト103から入手した、言語情報や新着度、再生回数や、後述する優先度なども記載されている。
104は、中継装置管理リスト101に記載される優先度を算出する優先度算出部(請求項における優先度算出手段に対応する)である。
優先度算出部104にて優先度を算出する際に用いる情報は、コンテンツリスト103や中継装置管理リスト101に記載の情報を用いる。なお、上記のリスト以外にもコンテンツ固有の情報を得られる手段があれば、優先度の算出に使用してもよい。
中継装置200において、201は、配信サーバ100から配信されるコンテンツを一時的に蓄積する蓄積領域(請求項における中継装置蓄積手段に対応する)である。
202は、蓄積領域201に蓄積されているコンテンツのリストを記憶する中継装置コンテンツリスト(請求項における中継装置コンテンツリスト記憶手段に対応する)である。
中継装置コンテンツリスト202には、蓄積されている各コンテンツの番号、蓄積割合、コンテンツ容量、優先度が記載されるが、その他の固有の情報(例えば、コンテンツのタイトル、新着度、言語情報、再生時間など)が記載されていてもよい。
中継装置コンテンツリスト202は、更新された内容が中継装置管理リスト101に反映され、逆に中継装置管理リスト101の情報が中継装置コンテンツリスト202に反映されて、常に情報を共有している。
他の中継装置210、220においても同様の蓄積領域211、221、中継装置コンテンツリスト212、222を備えている。
図3は、中継装置210の中継装置コンテンツリスト212を示している。
次に、配信サーバ100の中継装置管理リスト101の一例を図2に示す。中継装置管理リスト101には、配信サーバ100に接続される中継装置200〜220を示す中継装置番号、各中継装置200〜220に蓄積されているコンテンツの番号、各コンテンツの蓄積割合および蓄積量と、コンテンツ固有の情報(例えば、新着度、言語情報など)と、端末装置300〜350における各コンテンツ再生回数の合計、コンテンツの優先度などが記載されている。
ここで、コンテンツの蓄積割合とは、1つのコンテンツの全体のデータ量に対して、中継装置に蓄積されているデータ量の割合であり、例えば、「50%」であれば先頭から50%のデータが蓄積されていることを表している。
先頭からとしているのは、すぐに再生が行え、残りのデータは再生中にダウンロードすることができるからである。
また、コンテンツの蓄積量は正味のデータ量を示しており、コンテンツの蓄積割合および蓄積量は中継装置200〜220の中継装置コンテンツリスト202〜222から通知する。
また、端末装置のコンテンツ再生回数は、中継装置200〜220を介して各端末装置300〜350から入手する。
また、コンテンツの優先度は、優先度算出部104により、コンテンツの新着度、言語情報、端末装置から送られたコンテンツ再生回数などから算出、決定される。
例えば、番号「3」のコンテンツの場合、再生回数は最も多いが、新着度は「1(最も古い)」のため、優先度は「B(中)」、番号「10」のコンテンツの場合、新着度は「3(最も新しい)」であるが、その割には再生回数が多いため、優先度は「A(大)」、番号「5」のコンテンツの場合、新着度は「1」であり、かつ再生回数も少ないため、優先度は「C(小)」となる。
以下に、本実施の形態の情報配信システムの動作を図4のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ユーザが端末装置300を操作し、視聴したいコンテンツを配信サーバ100へ要求する(S101)。
次に、配信サーバ100はユーザから要求されたコンテンツが、配信サーバ100が保持しているコンテンツの情報を記載しているコンテンツリスト103に存在するかどうか検索する(S102)。存在しない場合はエラーとして、端末装置300に通知する。
そして、要求されたコンテンツがコンテンツリスト103に存在していた場合、配信サーバ100は、中継装置管理リスト101を参照し、要求されたコンテンツが中継装置200〜220に設けられている各蓄積領域201〜221にて蓄積されているかどうかを検索する(S103)。
例えば、要求されたコンテンツ番号が「8」である場合、中継装置管理リスト101を参照した結果、中継装置210が保持していることが分る。
次に、配信サーバ100は、該当コンテンツを保持している中継装置210に、端末装置300へのコンテンツ配信を要求する(S104)。
該当コンテンツを保持する中継装置210は、中継装置200を介し、端末装置300へ該当コンテンツを配信し、中継装置コンテンツリスト212を更新し、配信サーバ100へ送信する(S105)。
端末装置300は、配信された該当コンテンツを再生し、再生終了後、コンテンツ「8」の再生回数を、中継装置200を介して配信サーバ100に送信する。
最後に、配信サーバ100は、端末装置300から受信した該当コンテンツの再生回数を中継装置管理リスト101に反映させ、中継装置管理リスト101に記載されている中継装置210のコンテンツ「8」の再生回数を「6」から「7」に更新する。
そして、優先度算出部104によって、コンテンツの新着度、言語情報、端末装置のコンテンツ再生回数などから該当コンテンツの優先度を算出する。
算出した結果、優先度が「A」に上がった場合は、中継装置管理リスト101のコンテンツ「8」の優先度を「B」から「A」に更新する。
もちろん、計算の結果、優先度が変わらない場合もあり得る。
その後、今度は配信サーバ100からコンテンツ「8」が蓄積されている中継装置210にコンテンツ「8」の優先度を送信する(S106)。
中継装置210は、配信サーバ100から受け取った優先度を中継装置コンテンツリスト212へ反映し、コンテンツ「8」の優先度を「B」から「A」に更新する(S107)。
また、該当コンテンツがいずれの中継装置200〜220の蓄積領域201〜221にも蓄積されていなかった場合、配信サーバ100は中継装置管理リスト101を参照し、蓄積領域の容量に空きがある、もしくは最も優先度の低いコンテンツを蓄積している中継装置(例えば、中継装置210)に、該当コンテンツを配信する(S108)。
該当コンテンツを受信した中継装置210は、蓄積領域211の容量に空きがある場合は、受信した該当コンテンツを蓄積領域211に蓄積し、容量に空きがない場合は、中継装置コンテンツリスト212を参照して、最も優先度の低いコンテンツ(例えば、コンテンツ「5」)を蓄積領域211から削除した後、配信サーバ100から受信した該当コンテンツを蓄積領域211に蓄積する(S109)。
その後は、上記と同様に、中継装置210は該当コンテンツを端末装置300に配信し、中継装置コンテンツリスト212を更新し、配信サーバ100へ送信する(S105)。
配信サーバ100は優先度を算出するとともに、中継装置管理リスト101を更新し、優先度を中継装置210に送信する(S106)。
そして、中継装置210は受信した優先度を中継装置コンテンツリスト212に反映する(S107)。
上記の構成により、コンテンツ固有の情報を用いて算出された優先度を利用し、優先度の低いコンテンツから順に削除をすることで、ユーザが要求する可能性の高いコンテンツを優先的に蓄積領域に保持できるため、蓄積されているコンテンツを有効に再利用することが出来る。
また、中継装置管理リスト101によってコンテンツを保持している中継装置200〜220の情報を管理し、同一のコンテンツを重複して蓄積しないようにする。
さらに、本実施の形態において、コンテンツはユーザからの要求に基いて端末装置300〜320に配信される際にのみ蓄積されるため、無駄な蓄積がない。
なお、S105にて、中継装置210は中継装置コンテンツリスト212を配信サーバ100へ送信しているが、中継装置コンテンツリストの更新された情報(例えば、コンテンツの蓄積割合)のみでよく、その他の情報は配信サーバ100側で判断することもできるため、必ずしも中継装置コンテンツリスト全体を送信しなくてもよい。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2における情報配信システムの動作を示すフローチャート、図6はタイミングチャート図である。
本実施の形態2のシステム構成は、実施の形態1と同様の構成を有しており、その説明は省略する。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、配信サーバからコンテンツを端末装置に配信する際に、複数の中継装置に、1つのコンテンツの全てまたは一部を分割(例えば1/2)して蓄積する点である。
以下に、本実施の形態における動作を図5、図6、および実施の形態1の図2を参照しながら説明する。
まず、端末装置300から配信サーバ100にコンテンツを要求し(S201)、配信サーバ100は、コンテンツリスト103に該当コンテンツが登録されているか検索を行う(S202)。
該当コンテンツが登録されている場合、次に、配信サーバ100は、該当コンテンツの蓄積状況を中継装置管理リスト101から検索し(S203)、中継装置200〜220に該当コンテンツが蓄積されていなければ、配信サーバ100は、中継装置管理リスト101で中継装置200〜220の蓄積領域201〜221の空き容量を確認し、該当コンテンツの容量(例えば26GB)と比較し、各中継装置200〜220の空き容量が足りない場合、該当コンテンツを分割(例えば1/2)する。
そして、空き容量の最も大きい(15GB)中継装置200に該当コンテンツの前半部(13GB)を配信し(S204)、端末装置300への配信を要求する。
該当コンテンツの前半部を受信した中継装置200は、蓄積領域201に蓄積するとともに、該当コンテンツの前半部を端末装置300に配信し、中継装置コンテンツリスト202を更新する。そして更新した中継装置コンテンツリスト202を配信サーバ100へ送信する(S205)。
該当コンテンツの前半部を配信された端末装置300は、該当コンテンツの再生を開始し、再生回数を配信サーバ100に通知する(S206)。
次に、該当コンテンツの後半部における動作について、図6のタイミングチャート図を用いて説明を行う。
コンテンツの後半部における処理は、端末装置300がコンテンツの前半部を再生中に行う。
端末装置300が、配信された該当コンテンツの前半部を一定時間(例えば1/2)再生した時点で、配信サーバ100は、中継装置管理リスト101から該当コンテンツの後半部(13GB)を蓄積可能な中継装置を検索し、蓄積可能な空き容量のある中継装置がない場合は、最も優先度の低いコンテンツ「5」を保持している中継装置210へ該当コンテンツの後半部を配信(S207)する。
該当コンテンツの後半部を受信した中継装置210は、コンテンツ「5」を蓄積領域211から削除し、そのあとに該当コンテンツの後半部を蓄積する。
そして、該当コンテンツの後半部を保持する中継装置210は、端末装置300へコンテンツを配信し、中継装置コンテンツリスト212を更新する。そして更新した中継装置コンテンツリスト212を、配信サーバ100へ送信する(S208)。
端末装置300は、該当コンテンツの後半部の再生を行う(S209)。
配信サーバ100は、端末装置300から受信した再生回数、中継装置200から受信した中継装置コンテンツリスト202、および中継装置210から受信した中継装置コンテンツリスト212の情報を中継装置管理リスト101に反映させ、最後に優先度算出部104にて、中継装置管理リスト101を用いて該当コンテンツの優先度を算出し、中継装置管理リスト101を更新し、優先度を中継装置200および中継装置210へ送信する(S210)。
配信サーバ100から送信された優先度を受信した中継装置200および中継装置210は、受信した優先度を中継装置コンテンツリスト202、212へ反映する(S211)。
なお、本実施の形態における動作説明では、1つのコンテンツを1/2に分割して2つの中継装置に蓄積されるようにしたが、これに限定されるものではなく、分割サイズの割合は実施環境によって変更されてもよい。また、コンテンツごとに分割サイズを変更してもよい。あるいは、さらに多くの中継装置に分割して蓄積してもよい。
また、本実施の形態において、中継装置210は優先度の低いコンテンツ「5」の全てを削除するようにしたが、該当コンテンツの後半部(13GB)を蓄積できればよいため、優先度の低いコンテンツ「5」の一部を削除するだけでもよい。
つまり、すでに空き容量として5GBあるため、後半の8GBのみ削除するようにすれば、次にコンテンツ「5」の配信を要求された場合、配信サーバ100からの配信を待たず、すぐに対応することができる。
また、該当コンテンツの前半部を再生中にユーザーが視聴を止めてしまう場合もあり、このような場合は前半部を中継装置200に蓄積するだけで終了し、中継装置210の優先度の低いコンテンツ「5」は削除しなくてもよい。
また、該当コンテンツの再生回数が増え、優先度が上がった場合は、中継装置200に蓄積されている優先度の低い他のコンテンツの全てまたは一部を削除し、中継装置210に蓄積された該当コンテンツの後半部を中継装置200に配信して、該当コンテンツの前半部と合体させて蓄積するようにしてもよい。
このように、コンテンツを複数の中継装置200〜220の蓄積領域201〜221で分担して蓄積することができ、また、コンテンツの一部(例えば1/2)を蓄積することで、コンテンツの再生途中での視聴終了やコンテンツ切り替えによって無駄になる蓄積領域を低減し、有効に蓄積領域を使用することが可能となるため、ユーザ要求へのヒット率が向上し通信負荷の低減効果がある。
なお、上記実施の形態において、端末装置300(〜350)からコンテンツの再生情報を配信サーバ100に送るようにしたが、必ずしもその必要はなく、中継装置200〜220が端末装置300(〜350)に送信した回数を再生情報として配信サーバ100に送信し、中継装置管理リスト101に反映させてもよい。
あるいは、端末装置300〜350から配信サーバ100にコンテンツ配信要求があった回数をそのまま再生情報として中継装置管理リスト101に反映させてもよい。
このようにすれば、端末装置300〜350から配信サーバ100への送信回数を減らすことができ、さらに通信負荷を低減させることができる。
本発明は、コンテンツ配信などの情報配信システムにおいて中継装置の蓄積領域を効率よく使用することができ、通信負荷の低減に寄与する。例えば、航空機に限らず列車、船舶等の旅客移動体内に設置したコンテンツ配信システムに幅広く利用することができる。
100 配信サーバ
101 中継装置管理リスト
102 コンテンツデータベース
103 コンテンツリスト
104 優先度算出部
200、210、220 中継装置
201、211、221 蓄積領域
202、212、222 中継装置コンテンツリスト
300〜350 端末装置

Claims (11)

  1. 複数のコンテンツが蓄積された配信サーバと、
    前記配信サーバから配信されるコンテンツを一時的に蓄積する中継装置と、
    前記中継装置を経由して前記配信サーバからコンテンツを受信し再生する端末装置とを備え、
    前記配信サーバは、前記端末装置におけるコンテンツの再生情報から前記複数のコンテンツの優先度を決定し、
    前記中継装置は、前記端末装置の配信要求により前記配信サーバから配信されたコンテンツの一部または全てを蓄積し、前記優先度に基づき、蓄積されたコンテンツの一部または全てを削除することを特徴とする情報配信システム。
  2. 前記配信サーバは、前記複数のコンテンツを蓄積するコンテンツ蓄積手段と、
    前記コンテンツ蓄積手段に蓄積されたコンテンツの前記端末装置における再生情報を含む情報を記憶するコンテンツリスト記憶手段と、
    前記中継装置に蓄積されたコンテンツの蓄積状況を記憶する中継装置管理手段と、
    前記コンテンツリスト記憶手段に記憶された前記端末装置におけるコンテンツの再生情報に基づいて、前記複数のコンテンツの優先度を算出する優先度算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  3. 前記中継装置は、前記配信サーバから配信されたコンテンツの一部または全てを一時的に蓄積する中継装置蓄積手段と、
    前記中継装置蓄積手段に蓄積されたコンテンツの蓄積情報を記憶する中継装置コンテンツリスト記憶手段と、を備え、
    前記中継装置コンテンツリスト記憶手段のコンテンツの蓄積状況と、前記配信サーバにて決定された優先度に基づいて、前記優先度の低いコンテンツを削除または蓄積しないことを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  4. 前記中継装置は、1つの前記配信サーバに対して複数接続され、前記配信サーバの中継装置管理手段に記憶された中継装置のコンテンツの蓄積状況に基づいて、複数の前記中継装置で同一のコンテンツを蓄積しないように制御することを特徴とする請求項3に記載の情報配信システム。
  5. 前記中継装置は、接続される前記端末装置が配信を要求するコンテンツが、前記中継装置蓄積手段に蓄積されている場合は、前記中継装置蓄積手段から前記端末装置に配信することを特徴とする請求項3または4に記載の情報配信システム。
  6. 前記中継装置は、接続される前記端末装置が配信を要求するコンテンツが、前記中継装置蓄積手段に蓄積されていない場合は、前記配信サーバの中継装置管理手段に記憶された中継装置のコンテンツの蓄積状況に基づいて、他の中継装置から当該コンテンツを受信し、前記端末装置に配信することを特徴とする請求項5に記載の情報配信システム。
  7. 前記中継装置は、前記中継装置蓄積手段のコンテンツ蓄積状況を前記配信サーバへ通知することによって、前記配信サーバの前記中継装置管理手段に記憶されたコンテンツ蓄積状況を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  8. 前記端末装置の再生情報は、コンテンツ毎に前記端末装置から要求された回数であることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  9. 前記中継装置が、前記端末装置のコンテンツの再生情報を前記配信サーバに通知することにより、前記配信サーバの前記優先度算出手段が当該コンテンツの優先度を算出し、前記中継装置管理手段に記憶された当該コンテンツの優先度を更新することを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  10. 前記中継装置蓄積手段にコンテンツの一部を蓄積する場合は、再生の先頭から所定の時間分とすることを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  11. 前記中継装置蓄積手段にコンテンツの一部を蓄積する場合は、1つのコンテンツを分割して別々の中継装置に蓄積することを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
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