JP2012048812A - 情報記憶媒体、プログラム、情報再生方法、情報再生装置、データ転送方法、及びデータ処理方法 - Google Patents

情報記憶媒体、プログラム、情報再生方法、情報再生装置、データ転送方法、及びデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表現力豊かな再生が可能な情報記憶媒体などを提供することにある。
【解決手段】情報記憶媒体は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータを記憶しており、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行うデータ構造を有する。
【選択図】図188

Description

本発明は、光ディスクなどの情報記憶媒体、当該情報記憶媒体から情報を再生する情報再生方法及び情報再生装置に関する。
近年、高画質・高機能を有するDVDビデオ・ディスク及びそのディスクを再生するビデオ・プレーヤの普及が進み、そのマルチチャネル・オーディオを再生する周辺機器等も選択の幅が広がってきている。そして、コンテンツ利用者(ユーザ)にとっては、ホームシアターを身近に実現でき、高画質・高音質の映画やアニメーション等を家庭で自在に視聴し得る環境が整えられつつある。
また、ネットワークを利用することにより、ネットワーク上のサーバから画像情報を取得してそれをユーザ側の機器にて再生・表示するも容易に行われるようになってきた。例えば、特許文献1には、インターネットのホームページを介して広告受給を希望するユーザの機器に情報を供給し、ユーザの機器にて情報の表示を行うことが開示されている。
特許第3673166号公報(図2〜図5、図11〜図14等)
しかしながら、上記文献にも示されているように現行のインターネット上のホームページは“静的な画面”がほとんどで、アニメーションや一部動画がホームページ上で表示できるとしても、前記アニメーションや動画の表示開始/表示終了のタイミングや動画/アニメーションの切り替わりタイミングが複雑にプログラミングされた多彩な表現の実現が非常に難しい。
また、動画をホームページ上に表現できたとしてもユーザのネットワーク環境(ネットワークスループット値)に依っては表示される動画が途中で途切れる(再生が停止する)場合が多い。
更に動画を中心としたスクリプトの設定方法が比較的貧弱だった。
本発明の目的は、上記実情に鑑みてなされたものであり、表現力豊かな再生が可能な情報記憶媒体、プログラム、情報再生装置、情報再生方法、データ転送方法、及びデータ処理方法を提供することにある。
この発明の情報記憶媒体、プログラム、情報再生装置、情報再生方法、データ転送方法、及びデータ処理方法は、以下のように構成されている(図188等を参照)。
(1)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶されており、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行うデータ構造を有する情報記憶媒体である。
(2)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶された情報記憶媒体から、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)を参照し、前記アドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行うことをコンピュータに実現させることを特徴とするプログラムである。
(3)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶された情報記憶媒体から、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)を参照し、前記アドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行い、前記識別されたリソースを再生することを特徴とする情報再生方法である。
(4)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶された情報記憶媒体から、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)を参照し、このアドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行う手段と、前記識別されたリソースを再生する手段と、を具備することを特徴とする情報再生装置である。
(5)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶された情報記憶媒体から、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)を参照し、前記アドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行い、前記識別されたリソースを転送することを特徴とするデータ転送方法である。
(6)この発明は、複数のリソースファイルのアドバンストパック(ADV_PCK)を含むストリームデータが記憶された情報記憶媒体から、前記アドバンストパック(ADV_PCK)の中のアドバンストID(ADVCID)を参照し、前記アドバンストID(ADVCID)に基づいてそれぞれのリソースの識別を行い、前記識別されたリソースを転送して再生及び表示を行うことを特徴とするデータ処理方法である。
本発明によれば、表現力豊かな再生が可能な情報記憶媒体、プログラム、情報再生装置、情報再生方法、データ転送方法、及びデータ処理方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図。 現行のDVD-Videoに対するユーザ等の要求とそれに関係した現行のDVD-Video規格を拡張した場合の問題点、及び本実施形態における解決方法とその結果得られる新たな効果を示す図。 情報記録再生装置による映像コンテンツの再生方法の例を示す図。 スタンダードコンテンツのデータ構造を示す図。 情報記憶媒体の各種カテゴリーを示す図。 アドバンストコンテンツの再生時とスタンダードコンテンツとの再生時における遷移関係を示す図。 情報記憶媒体を装着した時の情報再生装置による媒体識別処理方法を示す図。 オーディオのみの情報再生装置におけるスタートアップシーケンスを示す図。 2種類のコンテンツへのアクセス方法の違いを示す図。 各種オブジェクトの関係を示す図。 アドバンストコンテンツに関するファイル構造を示す図。 アドバンストコンテンツ内のデータ構造を示す図。 図12に示す構成における特徴や効果を説明する図。 アドバンストコンテンツ再生部内の構造を示す図。 映像コンテンツの表示の例を示す図。 図15(c)における本編とコマーシャル用の別画面とヘルプアイコンとが同時に表示されているα点における表示画面の例を示す図。 プレイリスト内情報の概要を示す図。 各種プレゼンテーションクリップエレメントと、それに対応した表示・使用対象となるオブジェクト名との関係を示す図。 ファイル保存場所指定範囲を示す図。 ファイルへのパス指定記述方法を示す図。 プレイリストファイル内の情報を示す図。 XMLタグとプレイリストタグ内の情報を示す図。 プレイリスト内のタイトル情報を示す図。 属性情報、オブジェクトマッピングインフォメーション、プレイバックインフォメーションの内容を示す図。 各種表示対象オブジェクトコンテンツ再生部内でのデータの流れを示す図。 データアクセスマネージャ内の構造を示す図。 データキャッシュ内の構造を示す図。 ナビゲーションマネージャ内の構造を示す図。 アドバンストコンテンツプレーヤにおける状態遷移を示す図。 プレゼンテーションエンジン内の構造を示す図。 アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジン内の構造を示す図。 プレゼンテーションエンジンにおけるグラフィックプロセスモデルを示す図。 アドバンストサブタイトルプレーヤ内の構造を示す図。 フォントレンダリングシステム内の構造を示す図。 セカンダリービデオプレーヤ内の構造を示す図。 プライマリープレーヤ内の構造を示す図。 デコーダエンジン内の構造を示す図。 AVレンダラー内の構造を示す図。 表示画面上の各画面レイヤーを示す図。 グラフィックプレイン内の表示モデルを示す図。 映像合成モデルを示す図。 音声ミキシングモデルを示す図。 ネットワークサーバとパーシステントストレージメモリからのデータ供給モデルを示す図。 ユーザ入力ハンドリングモデルを示す図。 ユーザ入力イベントの一覧表を示す図。 プレーヤパラメータの一覧表を示す図。 プロファイルパラメータの一覧表を示す図。 プレゼンテーションパラメータの一覧表を示す図。 レイアウトパラメータの一覧表を示す図。 アドバンストコンテンツに対する起動時のシーケンスを示す図。 アドバンストコンテンツ再生時におけるアップデートシーケンスを示す図。 アドバンストコンテンツとスタンダードコンテンツとの混在再生時のシーケンスを示す図。 プレイリストのオブジェクトマッピングインフォメーション内における各種時間情報間の関係を示す図。 プライマリオーディオビデオクリップエレメントタグ内とセカンダリービデオクリップエレメントタグ内データの構造を示す図。 サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントタグ内とサブスティテュートオーディオクリップエレメントタグ内のデータ構造を示す図。 アドバンストサブタイトルセグメントエレメントタグ内とアプリケーションエレメントタグ内データ構造を示す図。 アプリケーションブロックの属性情報と言語属性情報の設定例を示す図。 各種アプリケーションアクティべーションインフォメーションの組合せとアドバンストアプリケーションの有効性判別の関係を示す図。 ビデオエレメント、オーディオエレメント、サブタイトルエレメント及びサブオーディオエレメント内のデータ構造を示す図。 トラックタイプとトラックナンバーアサインエレメントとの関係を示す図。 トラックナンバーアサインインフォメーションの記述例を示す図。 トラックナビゲーションインフォメーション内の各エレメント中に記述される情報内容と記述例を示す図。 アプリケーションリソースエレメント内とネットワークソースエレメント内のデータ構造を示す図。 リソースマネージメントモデルにおけるファイルキャッシュ内データ保存状態遷移を示す図。 リソースインフォメーションに基づくアドバンストアプリケーションのローディング・実行処理方法を示す図。 リソースインフォメーション内のデータ構造を示す図。 ネットワークソースエレメントを用いたネットワーク環境に最適なネットワークソース抽出モデルを示す図。 ネットワークソースエレメントを用いた最適なネットワークソース抽出方法を示す図。 プレイリストアプリケーションエレメント内のデータ構造を示す図。 プレイリストアプリケーションリソースとタイトルリソース、アプリケーションリソース間の関係を示す図。 図70の構成についての説明図。 図70の例に基づく表示画面γ、δ、εの具体例を示す図。 ファーストプレイタイトルとプレイリストアプリケーションリソースとの間の関係を示す図。 ファーストプレイタイトルエレメント内のデータ構造を示す図。 スケジュールドコントロールインフォメーション内のデータ構造を示す図。 ポーズアットエレメントの使用例を示す図。 イベントエレメントの使用例を示す図。 図77の例に基づくタイトルライムラインと同期してアドバンストサブタイトルを表示する方法を示す図。 メディア属性情報内のデータ構造を示す図。 プレイリスト内に存在する構造情報内のデータ構造を示す図。 マニフェストファイル内のデータ構造を示す図。 プレイリスト内でID情報を持つエレメントについての説明図。 各再生表示オブジェクトの保存場所を中心としたプレイリスト内の記述例を示す図。 各再生・表示オブジェクトの表示画面を中心とした管理情報の記述例を示す図。 プライマリービデオセットにおけるタイムマップ内データー構造を説明するための図。 プライマリービデオセットの管理情報内のデータ構造を説明するための図。 プライマリーエンハンストビデオオブジェクト内におけるデータ構造を説明するための図。 セカンダリービデオセットにおけるタイムマップ内におけるデータ構造を説明するための図。 セカンダリーエンハンストビデオオブジェクト内におけるデータ構造を説明するための図。 1個のエレメント(xml記述文)内のデータ構造を説明するための図。 マークアップ記述文内のデータ構造を説明するための図。 マークアップ上での字幕(テロップ)の表示例を説明するための図。 コンテントエレメント内で使用される属性情報を説明するための図。 タイミングボキャブラリーに属する各エレメント内で使用される属性情報を説明するための図。 スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される各種属性情報を説明するための図。 スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される各種属性情報を説明するための図。 スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される各種属性情報を説明するための図。 ステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される各種属性情報を説明するための図。 図91に示したコンテントエレメント内の属性情報とコンテント情報を説明するための図。 図91に示したタイミングボキャブラリーに属する各エレメント内の属性情報とコンテント情報を説明するための図。 図100と図94に示したselect属性情報の使い方と記述方法を説明するための図。 図101に示したselect属性情報を用いた場合の図92に対する他の記述方法を説明するための図。 本実施例における各種システムイベント内容一覧の説明図。 アドバンストアプリケーションにおけるマークアップとスクリプトの関係説明図。 本実施例におけるマークアップ/スクリプトとAPIコマンド間の関係説明図。 本実施例における各種APIコマンドの説明図その1。 本実施例における各種APIコマンドの説明図その2。 本実施例における各種APIコマンドの説明図その3。 本実施例における各種APIコマンドの説明図その4。 本実施例における各種APIコマンドの説明図その5。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその1。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその2。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその3。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその4。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその5。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその6。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその7。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその8。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその9。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその10。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその11。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその12。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその13。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその14。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその15。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその16。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその17。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその18。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその19。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその20。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその21。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその22。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその23。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその24。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその25。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその26。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその27。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその28。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその29。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその30。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその31。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその32−1。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその32−2。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその33。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその34。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその35。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその36。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその37。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその38。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその39。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその40。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその41。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその42。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその43。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその44。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその45。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその46。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその47。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその48。 APIコマンド内のファンクション内容を示すフローチャートその49。 同期再生表示を保証するときのファイルキャッシュ内のバッファーモデルの説明図。 オーバーフロー防止を保証したファイルキャッシュ内のバッファーモデルの説明図。 ストリーミングバッファ内にデータを一時保存する場合のバッファーモデルの説明図。 ストリーミングの取り込み/再生表示タイミングの設定の一例の説明図。 再生表示オブジェクトとアプリケーションソースのダウンロードタイプの比較説明図。 ソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの再生表示タイミングの説明図。 ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの再生表示タイミングの説明図。 図46に示したプレイヤーパラメーター一覧表に関する他の実施例の説明図。 図45〜図49に対する他の実施例である“対応可能な機能を示すパラメーター一覧”の説明図その1。 図45〜図49に対する他の実施例である“対応可能な機能を示すパラメーター一覧”の説明図その2。 図48に示したプレゼンテーションパラメーター一覧表に関する実施例の説明図その1。 図48に示したプレゼンテーションパラメーター一覧表に関する実施例の説明図その2。 図45〜図49に対する他の実施例である“オーディオパラメーター一覧”の説明図。 図49に示したレイアウトパラメーター一覧表に関する他の実施例の説明図その1。 図49に示したレイアウトパラメーター一覧表に関する他の実施例の説明図その2。 図45〜図49に対する他の実施例である“カーソルパラメーター一覧”の説明図。 図45〜図49に対する他の実施例である“アドバンストコンテンツ内で使用されるシステムパラメーター一覧”の説明図。 イフェクトオーディオのミキシングモデルの説明図。 図85に対するプライマリービデオセットにおけるタイムマップ内データ構造の他の実施例の説明図。 図86に対するプライマリービデオセットの管理情報内データ構造の他の実施例の説明図。 図88に対するセカンダリービデオセットにおけるタイムマップ内データ構造の他の実施例の説明図。 取込みを行うYCbCr描画形式に関する設定条件と取込みを行うYCbCr描画データ構造の説明図。 取込みを行うRGBA描画形式に関する設定条件と取込みを行うRGBA描画データ構造の説明図。 ヘッド情報内の情報内容の説明図。 図63(d)に示したアプリケーションリソースエレメント内データ構造に対する他の実施例の説明図。 図66(d)に示したタイトルリソースエレメント内データ構造に対する他の実施例の説明図。 図69(d)に示したプレイリストアプリケーションリソースエレメント内データ構造に対する他の実施例の説明図。 アドバンストパック内データ構造とマルチプレクストID/アドバンストIDの基本概念の説明図。 アドバンストコンテンツ起動時のシーケンスにおける図50に対する他の実施例の説明図その1。 アドバンストコンテンツ起動時のシーケンスにおける図50に対する他の実施例の説明図その2。 アドバンストコンテンツ再生時のアップデートシーケンス方法における図51に対する他の実施例の説明図その1。 アドバンストコンテンツ再生時のアップデートシーケンス方法における図51に対する他の実施例の説明図その2。 本実施例におけるアプリケーションセキュリティーの基本概念の説明図その1。 本実施例におけるアプリケーションセキュリティーの基本概念の説明図その2。 本実施例におけるアプリケーションセキュリティーに対応したプレイリストの取扱い方法の説明図。 アドバンストコンテンツ起動時のシーケンスにおいて図50に対するアプリケーションセキュリティーに基づく“制約モード”に対応した他の実施例の説明図その1。 アドバンストコンテンツ起動時のシーケンスにおいて図50に対するアプリケーションセキュリティーに基づく“制約モード”に対応した他の実施例の説明図その2。 アドバンストコンテンツ起動時のシーケンスにおいて図50に対するアプリケーションセキュリティーに基づく“制約モード”に対応した他の実施例の説明図その3。 本実施例のアプリケーションセキュリティーでの“制約モード”における制約条件の説明図。
本実施例では、図12に示すように、以下が可能である。
1、プレイリストPLLST → マニフェストMNFST → マークアップMRKUP の経路でアクセス/管理する。
2、マークアップMRKUP内ではイベントに対応した名前が定義され、スクリプトSCRPT内では前記マークアップMRKUP内で定義されたイベントに対応した名前に対応してイベントが発生する事をイベントリスナーにより監視し、前記イベントが発生した場合に処理を行うファンクション内容が指定されている。
また、本実施例では、図12に示すように、以下が可能である。
1、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに関して
プレイリストPLLST → タイムマップPTMAP → エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI→ プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB の経路でアクセス/管理する。
2、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBに関して
プレイリストPLLST → タイムマップSTMAP → セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの経路でアクセス/管理する。
いずれの経路においても必ずタイムマップが関与するため、再生表示範囲を時間情報で管理し、前記時間情報をアドレス情報に変換されるタイムマップ情報が標準装備されている現行 Video Recording 規格との間で高い互換性を保持できるばかりでなく、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに関する管理情報としてエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIが関与しているため、現行 DVD-Video 規格との間の互換性も保たれる。
まず、本発明の実施形態を詳細に説明する前に、当該実施形態の技術的特徴を以下に示す。これらの技術的特徴は、図3などに示した内容に基づいている。
* 再生・表示手順を示す管理情報を読み込み、前記管理情報の内容に基づき所定のタイミングに合わせて所定の保存場所から必要なコンテンツを事前にデータ転送し、さらに前記管理情報の内容に基づき指定されたタイミングで前記コンテンツの再生・表示を行うことを特徴とするデータ処理方法またはデータ転送方法、プログラム構造、情報再生方法、情報再生装置あるいは前記管理情報が記録されている情報記憶媒体
* 再生・表示手順を示す管理情報を読み込み、前記管理情報内で指定されたコンテンツを元々の保存場所から別の保存場所へデータ転送し、さらに前記データ転送後の保存場所情報に基づき前記管理情報の内容を更新し、更新後の前記管理情報の記録処理を行うことを特徴とする記録方法または情報記録再生装置
* 所定の保存場所から必要なコンテンツを事前にデータ転送するために必要な情報と、さらに前記情報に基付いて行われるデータ転送の後に前記コンテンツを再生・表示するための再生・表示手順の情報とを含む管理情報を編集し、編集後の前記管理情報の記録処理を行うことを特徴とする記録方法または情報記録再生装置
* 管理情報の解読とそれに基づく処理を行うナビゲーションマネージャとリソースの再生・表示前に前記リソースを一時保存するデータキャッシュと前記リソースを再生・表示するプレゼンテーションエンジンとを具備した情報再生装置により再生が可能であり、
前記データキャッシュ内に一時保存する前記リソースの元々の保存場所とリソース名情報と
前記データキャッシュへの一時保存を開始するタイミング情報と
前記データキャッシュ内に一時保存された前記リソースを用いた表示タイミング情報と
前記データキャッシュ内に一時保存された前記リソースを表示する場合の画面上の表示場所情報と表示サイズ情報が含まれると共に、
前記データキャッシュ内に一時保存する前記リソースの元々の保存場所がネットワークサーバ上に有る場合には、前記情報再生装置のネットワーク環境に対応したネットワークスループットに対応して前記データキャッシュ内に一時保存する前記リソースを選択するために利用可能な情報が含まれた管理情報が記録されていることを特徴とする情報記憶媒体
に有る。
以下に本実施形態の詳細な説明を行う。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
本システムは、パーソナルコンピュータ(PC)又はレコーダ又はプレーヤとして実現される情報記録再生装置(又は情報再生装置)1と、情報記録再生装置1に対して挿脱可能な光ディスクとして実現される情報記憶媒体DISCと、情報記憶媒体DISCに記憶された情報やパーシステントストレージPRSTRに記憶された情報やネットワークサーバNTSRVからルータ11を経由して得られた情報などを表示するディスプレイ13と、情報記録再生装置1に対して入力操作を行うためのキーボード14と、ネットワークを通じて情報を提供するネットワークサーバNTSRVと、光ケーブル12を通じてネットワークサーバNTSRVから提供される情報を無線データ17の形で情報記録再生装置1へ送信するルータ11と、情報記録再生装置1から無線データとして送信される画像情報を表示する大画面テレビモニタ15と、情報記録再生装置1から無線データとして送信される音声情報を出力するスピーカ16−1,16−2とを備えている。
前記情報記録再生装置1は、情報記憶媒体DISCに対する情報の記録/再生を行う情報記録再生部2と、固定形ストレージ(フラッシュメモリなど)やリムーバブルストレージ(SD(Secure Digital)カード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、可搬形HDD(Hard Disk Drive)など)を含むパーシステントストレージPRSTRを駆動するパーシステントストレージドライブ3と、ハードディスク装置6に対する情報の録画/再生を行う録画再生処理部4と、情報記録再生装置1全体の制御を司るメインCPU(Central Processing Unit)5と、情報を記憶するためのハードディスクを有するハードディスク装置6と、無線LAN(Local Area Network)に基づく無線通信を行う無線LAN制御部7−1と、後述するスタンダードコンテンツSTDCTの再生を行うスタンダードコンテンツ再生部STDPLと、後述するアドバンストコンテンツADVCTの再生を行うアドバンストコンテンツ再生部ADVPLとを備えている。
前記ルータ11は、情報記録再生装置1との間で無線LANに基づく無線通信を行う無線LAN制御部7−2と、ネットワークサーバNTSRVとの間の光通信を制御するネットワーク制御部8と、データの転送処理を制御するデータマネージャ9とを備えている。
前記大画面テレビモニタ15は、情報記録再生装置1との間で無線LANに基づく無線通信を行う無線LAN制御部7−3と、無線LAN制御部7−3により受信される情報から映像を生成する映像処理部24と、映像処理部24により生成された映像を大画面テレビモニタ15へ表示する映像表示部21とを備えている。
なお、図1に示されるシステムに関する詳細な機能や動作については後で説明する。
<解決方法と効果>
現行DVD-Videoに対する次世代規格へのユーザ要求とそれに関係した現行DVD-Video規格を拡張した場合の問題点、及び本実施形態における解決方法とその結果得られる新たな効果について図2を用いて説明を行う。現世代DVD-Video規格に対して、ユーザが求める要求機能は大きく分けて下記の3種類存在する。
1.柔軟かつ多様な表現力(現行パーソナルコンピュータの画面表示に近い表現力を確保する)
2.ネットワークアクション
3.映像関連情報の加工容易性と加工後情報の送信容易性
前記最初に示した“1.柔軟かつ多様な表現力”の要求機能を現行DVD-Video規格の小変更で実現しようとした場合、余りにもユーザ要求が多種多様なためカスタムメイド的な現行DVD-Video規格内のデータ構造の小変更だけでは対応しきれない。という問題点が生じる。前記問題点を解決するための技術的工夫内容として、本実施形態では汎用性を持ったPC世界での表現形式を採用するとともに新たにタイムラインの概念を導入する。その結果、本実施形態により下記の新たな効果を実現することができる。
1〕 ユーザアクションに対する柔軟かつ印象的なリアクションを行う
1.1)ボタン選択や実行指示した時にアニメーションやイメージが変化して応答する
1.2)ボタン選択や実行指示した時に音声応答する
1.3)ユーザの実行指示に対してわざと遅れたタイミングで実行操作に入る
1.4)(PCのような)ヘルプの回答を音声で対応する
1.5)メニューなどの使い方ガイドを音声表示する
2〕 映像自体やその再生方法に対する柔軟な切り替え処理を可能にする
2.1)オーディオの切り替え表示
2.2)サブタイトル(テロップ、字幕、静止画アイコンなど)の切り替え表示
2.3)ユーザ好みに合わせたサブタイトルの拡大表示が可能
2.4)ユーザがサブタイトルをマーキングしたり、サブタイトル実行命令を出す
2.5)映画監督がコメントしている間、コメントに合わせて特定映像部分をマーキング
3〕 再生中の映像にかぶせて別情報を同時に表示する
3.1)マルチウインドウによる複数映像を同時に表示する
3.2)マルチウインドウの各ウィンドサイズを自由に切り替えられる
3.3)事前の オーディオ・メッセージやユーザによる アフレコ・オーディオ・メッセージを同時表示
3.4)スクロールするテキストを映像にかぶせて同時表示する
3.5)(選択ボタンなどの)グラフィックメニューや図形を柔軟な形で同時表示する
4〕 見たい映像箇所への検索を容易にする
4.1)見たい場所をプルダウンメニューを使ってキーワード(テキスト)検索する次に示した“2.ネットワークアクション”を必須とする要求機能に対しては、現行DVD-Video規格で規定されたデータ構造とネットワーク対応画面との間の帰りが大きすぎる。という問題点が生じる。前記問題点を解決するための技術的工夫内容としては、本実施形態ではネットワークの画面表現に実績のあるWebのホームページ表示形式(XMLとスクリプト)をデータの管理構造の基本部分に採用し、映像の再生管理形式をそれに合わせている。その結果、本実施形態により下記の新たな効果を実現することができる。
5〕 ネットワークを用いたディスク上の情報更新機能を持たせる
5.1)オブジェクト情報の自動更新やディスク内管理情報の自動更新
5.2)メニューの使い方ガイドをネットワークダウンロード
5.3)ユーザへの情報の自動更新告知
5.4)更新情報表示可否のユーザへの告知
5.5)ユーザによるマニュアル更新機能
6〕 リアルタイムなオンライン処理
6.1)映像再生時にネットワークダウンロードされた音声情報に切り替え/ミキシング処理(映画監督の音声によるコメンタリ表示など)
6.2)ネットワークショッピング
6.3)インタラクティブなリアルタイム映像変化
7〕 ネットワークを通じた別ユーザとの間のリアルタイムでの情報共有
7.1)離れた所に居る別ユーザに対しても特定画面を同時に表示する
7.2)離れた所に居る別ユーザと対戦ゲーム/対話ゲームをする
7.3)映像再生中にチャットに参加する
7.4)映像を再生しながら同時にファンクラブへのメッセージ送受信
最後に示した “3.映像関連情報の加工容易性と加工後情報の送信容易性”の要求機能を実現するためには、現行DVD-Video規格の小変更では複雑な編集処理を柔軟かつ容易に対応できない。また、複雑な編集処理を柔軟かつ容易に対応するためには、新たな管理データ構造が必要となる。という問題点が発生する。そのため本実施形態における前記問題点を解決するための技術的工夫内容として、XMLの採用と後述するタイムラインの概念を導入する。その結果、本実施形態により下記の新たな効果を実現することができる。
8〕 ユーザによるプレイリストの選択・作成とその送信を行う
8.1)ユーザによるプレイリストの選択または作成を行う
8.2)ユーザが選択・作成したプレイリストを友人に送信する
8.3)ユーザが選択・作成したプレイリストは特定ディスクのみで再生可能とする
8.4)映像のハイライトシーン集もユーザが選択可能にする
8.5)映像中のお気に入り画面を取り込んだスクラップブックをWeb上で公開
8.6)ユーザが選択したマルチアングル/マルチシーン中のアングル/シーンを記憶して再生
9〕 映像に関する特定情報をユーザが付加し、その結果をネットワーク送信する
9.1)映像に対するコメントをユーザが付加し、ネットワーク上で別ユーザと共有
9.2)映像中のキャラクターの顔に入力画像を貼り込む
9.3)ユーザ情報や映像を見た時の経験情報を映像情報上に貼り付ける
9.4)ユーザ情報をパレンタルロックに利用し、表示映像の自動制限を掛ける
10〕 再生履歴情報の自動保存を行う
10.1)レジューム(再生中断)情報の自動保存機能を持つ
10.2)前回までのゲーム進行の途中情報の自動保存を行う
10.3)前回の再生環境(複数ユーザとの対戦ゲーム環境など)の自動保存を行う
図3を用い、本実施形態におけるデータ処理方法又はデータ転送方法、プログラム構造に関する基本概念の説明を行う。図3における右側の横実線は本実施形態の情報記録再生装置1内におけるコンテンツのデータ転送67を表し、横破線は図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGからアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各パートに対して転送されるコマンド68を意味している。図1に示す情報記録再生装置1内にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の構造は図14に示した構造を有する。図3の右側の縦の列に示したパーシステントストレージPRSTRは図14のパーシステントストレージPRSTRに対応し、図3の縦の列に示したネットワークサーバNTSRVは図14のネットワークサーバNTSRVに対応する。また図3の縦の列に示した情報記憶媒体DISCは図14に示す情報記憶媒体DISCに対応する。また図3右側の縦の列に示したプレゼンテーションエンジンPRSENは図14に示したプレゼンテーションエンジンPRSENを意味し、コンテンツの再生処理に利用される。また図3の右側の縦の列に示したデータキャッシュDTCCHは図14のデータキャッシュDTCCHに対応し、各アドバンストコンテンツの保存場所から必要に応じて前記データキャッシュDTCCHへアドバンストコンテンツADVCTが一時保存される。図14に示すナビゲーションマネージャNVMNGの内部構造を図28に示す。ナビゲーションマネージャNVMNG内にはプレイリストマネージャPLMNGが存在し、プレイリストマネージャPLMNGが本実施形態におけるコンテンツの再生・表示手順を示す管理情報が記述されたプレイリストPLLSTの内容を解読する。図3の右側の縦の線に示すナビゲーションマネージャNVMNGから発行されるコマンドは主に前記ナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGから発行されている。図14に示すデータアクセスマネージャDAMNGの内部構造は図26に示すようにネットワークマネージャNTMNG、パーシステントストレージマネージャPRMNG、ディスクマネージャDKMNGから構成される。データアクセスマネージャDAMNG内のネットワークマネージャNTMNGは各ネットワークサーバNTSRVと通信処理を行い、ネットワークサーバNTSRVからのコンテンツのデータ転送67の処理の仲介を行う。実際に、ネットワークサーバNTSRVからデータをデータキャッシュDTCCHに転送する時にはナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGから前記ネットワークマネージャNTMNGにコマンド68が転送され、前記コマンド68に基づきネットワークマネージャNTMNGが対応するネットワークサーバNTSRVからのコンテンツのデータ転送67処理を行う。前記図26に示すネットワークマネージャNTMNGが図3右側の縦の列に示すネットワークマネージャNTMNGを表す。また、図26に示すパーシステントストレージマネージャPRMNGが図3右側の縦の列に示すパーシステントストレージマネージャPRMNGを表す。図26に示すようにパーシステントストレージPRSTRに対してはデータアクセスマネージャDAMNG内のパーシステントストレージマネージャPRMNGが処理を行い、パーシステントストレージPRSTRから必要なデータの転送処理を行う。前記パーシステントストレージマネージャPRMNGに対してもナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGからコマンド68が発行される。図3の右側において各縦の列の上に横線(または破線)が明記されている場合には、各縦の列に示した部分を経由してコンテンツのデータ転送67またはコマンド68の伝達が行われる。また各縦の列の後ろに隠れて線が引かれている場合には、各縦の列に示したパーツを経由せずにコンテンツのデータ転送67もしくはコマンド68の伝達が行われる。また、図3では右側の各横線に示したコンテンツのデータ転送67に同期して図3左側に示す各処理ステップが記述されている。
図3の左側に示したフローチャートにおけるステップS11からステップS14に示すフローが、コンテンツのデータ転送を行った結果得られたコンテンツの保存場所変更に対応してプレイリストPLLSTの内容が変更され、保存される事を示す。また図3左側に示したフローチャート内のステップS15からステップS17までが本実施形態におけるデータ処理方法またはデータ転送方法、プログラム構造に関する基本概念の中核部分を示している。すなわち、プレイリストPLLSTに基づいて表示すべきコンテンツのデータをデータキャッシュDTCCH内に事前に保存し、必要なタイミングでデータキャッシュDTCCHからのデータをユーザに表示するためのフローを示している。図3においてユーザへの再生・表示手順を示す管理情報であるプレイリストPLLSTのファイルはパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRV、又は情報記憶媒体DISC内に存在する。以下に図3の左側に示したフローチャートの内容を詳細に説明する。ステップS11においてα線で示すようにパーシステントストレージPRSTRに保存されているプレイリストPLLSTを、パーシステントストレージマネージャPRMNGを経由しプレイリストマネージャPLMNG内に転送する。またβ線に示すようにネットワークサーバNTSRVに保存されているプレイリストマネージャPLMNGファイルをネットワークサーバNTSRVからネットワークマネージャNTMNGを介し、プレイリストマネージャPLMNGに転送する。さらに情報記憶媒体DISCに保存されているプレイリストマネージャPLMNGは情報記憶媒体DISCから図示していないが、ディスクマネージャDKMNGを経由しプレイリストマネージャPLMNG内に転送される。前記ステップS11に示すデータ処理方法又はデータ転送方法は図50のステップS44からステップS46までの処理又は図51に示すステップS61の処理と一致する。すなわち複数の記憶媒体に類似したプレイリストPLLSTが複数存在する場合には、図50のステップS46もしくは図51のステップS61に示すようにプレイリストPLLSTに設定されている番号の中で最も高い番号が設定されるプレイリストファイルPLLSTを最新のファイルとして利用する。次にステップS11で選択した最新のプレイリストPLLST情報を元にネットワークダウンロードに時間のかかる特定のコンテンツ(セカンダリービデオセットSCDVSのコンテンツなど)をネットワークサーバNTSRVからパーシステントストレージPRSTRへ向けてデータ転送処理を行う(ステップS12)。この時には事前にプレイリストマネージャPLMNGからネットワークマネージャNTMNGとパーシステントストレージマネージャPRMNGへコマンド68が転送され(δ線)、その前記コマンド68に基づきネットワークマネージャNTMNGが処理を行い、対応するネットワークサーバNTSRVからコンテンツをデータの取込みを行い、パーシステントストレージマネージャPRMNGを経由し、指定されたパーシステントストレージPRSTRへデータ転送する(ε線)。本実施形態においてステップS12のステップでは、セカンダリービデオセットSCDVSをデータ転送する場合は、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBと同時にセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPも転送する必要がある。またアドバンストアプリケーションADAPLをデータ転送する場合は、アドバンストナビゲーションADVNV(マニフェストMNFST、マークアップMRKUP、スクリプトSCRPT)と一緒にアドバンストエレメントである静止画IMAGE、イフェクトオーディオEFTAD、フォントFONT等も転送する。更にアドバンストサブタイトルADSBTをデータ転送する場合は、アドバンストナビケーションADVNVであるアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTS、アドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSと一緒にアドバンストエレメントADVELであるアドバンストサブタイトルのフォントFONTも転送する。(図12及び図25及び図11参照)。次のステップ(ステップS13)として、前記ステップS12に示したデータ転送により生じたコンテンツ(ソースデータ)の保存場所変更に合わせてプレイリストPLLST保存場所情報(src属性情報)をステップS12で行う前のネットワークサーバNTSRVからパーシステントストレージPRSTRに変更する。この時、情報記憶媒体DISC、ネットワークサーバNTSRV及びパーシステントストレージPRSTR内に変更前の既に保存されているプレイリストPLLSTの設定番号よりも大きな番号を保存予定のプレイリストファイルPLLSTに設定する必要がある。また将来、コンテンツプロバイダがネットワークサーバNTSRV内に保存されているプレイリストPLLSTの変更を行う可能性がある。その場合にはネットワークサーバNTSRV上で既に設定されている番号よりも“1”だけ値の大きい値がプレイリストファイルPLLST上に設定される。従って、更新されたネットワークサーバNTSRV上のプレイリストPLLSTと、今回保存するプレイリストPLLSTとの識別が行えるように、設定番号が重複しない充分大きな番号を今回更新するプレイリストPLLSTに設定し、パーシステントストレージPRSTRに保存する必要がある。本実施形態におけるデータ処理方法、又はデータ転送方法、プログラム構造に関する基本概念の中核部分はステップS15からステップS17に示すように大きく3ステップから構成されている。すなわち最初のステップ(ステップS15)においてはユーザへの再生・表示手順を示す管理情報(プログラム)であるプレイリストPLLSTをナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGが読み込む。図3に示す実施形態では更新したプレイリストファイルPLLSTをパーシステントストレージPRSTR内に保存している(ステップS14)ので、η線で示すようにパーシステントストレージPRSTRから最新のプレイリストPLLSTをプレイリストマネージャPLMNGが読み込む。本実施形態におけるデータ処理方法又はデータ転送方法においてはステップS16に示すように管理情報であるプレイリストPLLST(プログラム)の記述内容に応じ、所定のタイミング(LoadingBegin属性情報/PRLOAD又はpreload属性情報/PRLOAD)に合わせ、所定の保存場所(src属性情報)から必要なコンテンツである再生表示オブジェクト、インデックスインフォメーション、ナビゲーションデータ、リソースデータまたはソースデータ等をデータ転送処理する。本実施形態において上記必要なコンテンツ(リソース)を事前にデータキャッシュDTCCH内に転送するところに大きな特徴がある。管理情報(プレイリストPLLST、プログラム)に従い、所定のタイミングで指定された保存場所から必要なコンテンツをデータキャッシュDTCCH内に全保存する事でユーザへの再生表示を中断させずに複数の再生オブジェクトの同時再生・表示が可能となる。データ転送すべきコンテンツ(リソース)の保存場所又はファイル名(データ名)の検索方法は対応するコンテンツの種類により異なり、以下のような手順で行う。
* セカンダリービデオセットSCDVSに関しては、プレイリストPLLST→セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの順に検索を行う
本実施形態ではセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの中にセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBファイル名が記述されており、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの情報からセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBを検索する事が出来る。
* アドバンストサブタイトルADSBT又はアドバンストアプリケーションADAPL(プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPL、タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPL含む)に関しては、アプリケーションリソースエレメントAPRELE又はタイトルリソースエレメント、アプリケーションリソースエレメントAPRELE内のsrc属性情報(ソース属性情報)を参照する(図54、図55、図63、図66、図67、図69、図70、図71参照)。
すなわちプレイリストPLLST内でリソース(コンテンツ)の保存場所がパーシステントストレージPRSTR内と指定されたものに対しては、対応するパーシステントストレージPRSTRからパーシステントストレージマネージャPRMNGを経由して対応するリソース(コンテンツ)がデータキャッシュDTCCHへ転送される(λ線)。また情報記憶媒体DISC内に保存された情報はκ線に示すように情報記憶媒体DISCからデータキャッシュDTCCHへデータ転送される。更にプレイリストPLLST上で指定されたリソース(コンテンツ)がネットワークサーバNTSRV内に保存されていると記述されている場合には対応するネットワークサーバNTSRVからμ線に示すようにネットワークマネージャNTMNGを経由し、データキャッシュDTCCHへデータ転送される。この場合、前記コンテンツ(リソース)のデータ転送67に先立ち、プレイリストマネージャPLMNGからパーシステントストレージマネージャPRMNGとネットワークマネージャNTMNG及び図示していないがディスクマネージャDKMNGに対し、データ転送要求のコマンド68が発行される(θ線)。最後のステップとしてステップS17に示すように管理情報(プレイリスト・プログラム)の情報内容に基づき、管理情報内で指定されたタイミング(titleTimeBegin/TTSTTM又はtitleTimeEnd/TTEDTM)に合わせ、指定された画面上の場所に複数の再生・表示オブジェクトを同時に表示する(図11、図12、図25参照)。この時はナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGからデータキャッシュDTCCHに対してコマンド68(ν線)が送られ、またプレイリストマネージャPLMNGからξ線に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENに対し事前準備のコマンド68が送られる。それに基づき、データキャッシュDTCCH内から事前に保存されていたコンテンツ(リソース)の情報がプレゼンテーションエンジンPRSENに向けて転送され、再生・表示オブジェクトをユーザに表示する事になる(ο線)。また前記の処理と同時に平行して、図25に示すようにプライマリービデオセットPRMVSと一部のセカンダリービデオセットSCDVSはデータキャッシュDTCCHを介さず、情報記憶媒体DISCからプレゼンテーションエンジンPRSENに直接転送する事が出来る。このデータ転送が図3におけるρ線に対応する。また、セカンダリービデオセットSCDVSの一部はパーシステントストレージマネージャPRMNGからデータキャッシュDTCCHを介さず、直接プレゼンテーションエンジンPRSEN(内のセカンダリービデオプレーヤSCDVP)へ転送する事が出来る。このデータ転送が図3のπ線に対応し、前記データ転送67に先立ち、プレイリストマネージャPLMNGからパーシステントストレージマネージャPRMNGへ向けてデータ転送の指示コマンド68が発行される(ν線)。このようにしてデータ転送が行われ、複数の再生・表示オブジェクトを同時に再生する事が可能となる。管理情報(プレイリストPLLST・プログラム)内に再生表示タイミング制御情報を持たせる事により、動画(エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB)を含む複数の再生・表示オブジェクト(アドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBT含む)を同時にしかも中断させる事無く、再生・表示させる事が可能となる。図3においては主にデータ処理方法とデータ転送方法について説明してあるが本実施形態はこれに限らず、それを可能となる必要のタイミングやリソースの保存場所を記述し、前記データ処理方法又はデータ転送方法の実現を可能とするプログラム記述内容についても本実施形態の特徴の範囲内に含まれる。
図4に示すように、ユーザ要求として、
1.柔軟かつ多様な表現力(PC画面に近付く柔軟性を持つ)
2.ネットワークアクション
3.映像関連情報の加工容易性と加工後情報の送信容易性
というユーザ要求に答える為、本実施形態ではPC世界での表現形式に合わせたXML、スクリプトとタイムラインの概念を導入し、前記のユーザ要求に対応する。
しかしこの機能を持ったデータ構造の場合、従来のDVD-Videoとの互換性が損なわれるという問題点がある。
また、図4の構造のユーザ要求を満たすためにはネットワーク接続が前提条件となり、非常に安価な情報再生装置をユーザに提供することが難しくなる。その為本実施形態では、図4に対応したデータ構造を持つアドバンストコンテンツADVCTと、図4の構造のユーザ要求は満足できないが、従来のDVD-Videoとの互換性を確保し、非常に安い(インターネット接続を前提としない)情報再生装置で再生できるコンテンツとして、スタンダードコンテンツSTDCTをサポートしたところに大きな特徴がある。
<コンテンツの種類(Content Type)>
本実施形態では、スタンダードコンテンツSTDCTともう一方のコンテンツであるアドバンストコンテンツADVCTの2種類のタイプを定義できるようにしているところに本実施形態の特徴がある。
本実施形態におけるスタンダードコンテンツSTDCTには、映像情報自体が記録されているエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBと、そのエンハンストビデオオブジェクトデータの管理情報が記録されているナビゲーションデータIFOから成り立っている。前記スタンダードコンテンツSTDCTは、従来のDVD-Videoのデータ構造を純粋に拡張したデータ構造を持っている。
それに対してアドバンストコンテンツADVCTは、後述するような各種情報が記録される。
<スタンダードコンテンツ(Standard Content)>
図4を用いてスタンダードコンテンツSTDCTのデータ内容を説明する。
スタンダードコンテンツSTDCTはメニュー画面を表すビデオマネージャVMGと、映像データが記録されているスタンダードビデオタイトルセットSVTSが存在する。
メニュー画面が記録されているビデオマネージャVMGには、映像情報自体が記録されているエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBとその管理情報が記録されているナビゲーションデータIFOが存在し、スタンダードビデオタイトルセットSVTS内には映像情報自体が記録されているエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBと、その管理情報が記録されているナビゲーションデータIFOの組合せから成り立っている。
スタンダードコンテンツSTDCTは従来のDVD-Videoで規定されているコンテンツの拡張構造を表している。特に従来のDVD-Videoに比べ映像に対する高解像度と音声に対する高音質と新たな機能が追加されている。スタンダードコンテンツSTDCTは、図4に示すように1個のビデオマネージャVMGが記録されている領域と1以上のビデオタイトルセットVTSから記録されている領域からなっている。このビデオタイトルセットVTSが記録されている領域をスタンダードビデオタイトルセットSVTS又はVTSと呼ぶ。
従来のDVD-Videoと比べて本実施形態では以下の新たな機能が盛込まれている。
・映像情報に対する高解像度を保証するとともに、高解像度であり、かつ圧縮効率のよい圧縮方式を新たに採用する
・音声情報に対するチャネル数を上げるとともに高いサンプル周波数まで対応させる。又高音質を保証させ、高い圧縮効率を可能とする音声情報の圧縮方法を採用する
・副映像情報に対する機能拡張を行うとともに、新たにハイライト情報のストリームを定義する
・ナビコマンドの機能拡張を行う
・起動時に処理を行うファーストプレイドメイン、及びメニュー画像を管理するビデオマネージャドメイン、映像情報の再生時に処理を行うビデオタイトルセットドメインにおける従来存在していた特殊ないくつかの制限情報に対して制限情報を除去し、よりフレキシブルな表現を可能とする
・各ドメイン間の遷移制限に対していくつかの制限を除去し、よりフレキシブルな表現環境定義する
・途中で再生を中断した時の処理を表すレジウムシーケンス機能を新たに加え、中断後のユーザの利便性を高める
<スタンダードVTS(Standard VTS)>
本実施形態においてスタンダードビデオタイトルセットSVTSは、基本的には上述したスタンダードコンテンツSTDCT上で使用される。しかし、このスタンダードビデオタイトルセットSVTSは後述するタイムマップTMAPを返して、アドバンストコンテンツADVCT内でも使うことが可能である。
上記スタンダードビデオタイトルセットSVTS内で使用されるオブジェクト情報であるエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBはスタンダードコンテンツSTDCTに対する幾つかの特定の情報を持っている。その特定の情報は、例えばスタンダードコンテンツSTDCTで使用されるハイライトインフォメーションHLIやプレゼンテーションコントロールインフォメーションPCIは、本実施形態においてアドバンストコンテンツADVCT上では無視される。
<HDDVD_TS ディレクトリ(HDDVD_TS Directory)>
図4に示すスタンダードコンテンツSTDCTが情報記憶媒体内に記録される時のディレクトリ構造について説明を行う。本実施形態ではスタンダードコンテンツSTDCT及び後述するアドバンストコンテンツADVCTが共にHDDVD_TSディレクトリの中にまとめて記録される。上記HDDVD-TSディレクトリは情報記憶媒体のルートディレクトリの直下に配置される。例えばビデオマネージャVMGやスタンダードビデオタイトルセットSVTSなどの後述するプライマリービデオセットPRMVSに関係する全てのファイルはこのディレクトリの中に含まれる。
<ビデオマネージャ(Video Manager)>
図4に示すビデオマネージャVMGの中身について説明を行う。上記ビデオマネージャVMGは基本的に従来のDVD-Videoのメニュー画面及び制御情報が含まれる。上記説明したHDDVD_TSディレクトリの下にそれぞれコンポーネントファイルとして、ビデオマネージャインフォメーションVMGI、情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBに関するエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB、ビデオマネージャVMGのナビゲーションデータIFOのバックアップデータであるビデオマネージャインフォメーションVMGI_BUPなどが別々に記録される。
上記HDDVD_TSディレクトリ化において、ビデオマネージャメニューに関するエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSのサイズが1GB以上あるが、それらのデータは98以下のファイルにそれぞれ分割され記録される。
本実施形態において再生専用の情報記録媒体では、再生の利便性の為ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSのそれぞれの全てのファイルは、連続した位置に配置される必要がある。それによりビデオマネージャメニューに関するエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSの情報が1箇所にまとまって記録されている為データのアクセス利便性、データの収集の利便性、表示速度の高速化を確保することができる。
<スタンダードビデオタイトルセット(Standard Video Title Set)>
本実施形態において、上記HDDVD_TSディレクトリの中にビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは、それぞれコンポーネントファイルとして前記HDDVD_TSディレクトリ化に記録される。ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBS及び、各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSのサイズは1GBを超えることを許容されるがそのデータは99以内のファイルに分割、記録される必要がある。その結果、各ファイルサイズは1GB以下に設定できる。これらのファイルはHDDVD_TSディレクトリ化に個々のコンポーネントファイルとして記録される。ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBS及び各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSのファイルは、全てそれぞれ連続な位置に配置される必要がある。その結果上述したのと同様に1箇所にデータが記録されている為、データのアクセス利便性及び高速性とデータ処理の管理化が図れ、高速でユーザに対するこれらの情報を表示することができる。
<スタンダードビデオタイトルセットの構造(Structure of Standard Video Title Set)>
ビデオタイトルセットVTSは映像タイトルの集合体を意味している。このビデオタイトルセットは、上記ビデオタイトルセットに関する制御情報であるビデオタイトルセットインフォメーションVTSI、ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBS、各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSおよびビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPから構成される。
本実施形態においてビデオタイトルセットVTSに関して、以下のルールを適用させる。
1) 制御情報が記録されているビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは、1GB以下のそれぞれ1個のファイル内に記録しなければいけない。
2) ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBSとビデオタイトルセットVTS内における各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSトはそれぞれ1個が1GB以下のサイズのファイルに分割して記録しなければいけない。その分割されたファイル数が1個の情報記憶媒体内には99ファイル以下にしなければならない。
3) ビデオタイトルセットインフォメーションVTSIと、ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBSと、各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSと、ビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは、上記記載した順番で配置されなければならない。
4) ビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは1個の同一のECCブロック内に共存して記録してはいけない。すなわちビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUP は連続して記録されるが両者間の境界位置が同一のECCブロック内の中央に配置されることを禁止している。すなわち両者の境界部分が同一のECCブロック内に配置された場合、そのECCブロックが欠陥により再生できない場合、両方の情報が共に再生できないという問題が発生する。従ってビデオタイトルセットインフォメーションVTSI の終了位置でのECCブロック内での余った場所には、パディング情報を記録し、次のビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUP の先頭が次のECCブロックの先頭位置に来るようにし、互いに同一のECCブロック内に両方のデータが入ることを避けるところに本実施形態の特徴がある。それによりデータ再生の信頼性を大幅に向上させるだけでなくデータ再生時の再生処理を容易にする効果がある。
5) ビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBSを構成している複数のファイルが情報記憶媒体上で連続した位置に配置されなければいけない。更に各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSを構成する複数のファイルも同様に連続した位置に配置されなければいけない。そのように連続した位置に配置されることにより再生時の光学ヘッドの1回の連続した再生により各情報を一度に再生することができる(光学ヘッドのジャンピング処理を不要とする)。それにより上記各種情報のデータ再生時の処理の容易性を確保できるとともに、データ再生から表示するまでの時間の短縮化を図ることができる。
6) ビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは、ビデオタイトルセットインフォメーションVTSIと完全に一致しなければならない。上記情報は完全に一致することにより万一管理情報であるビデオタイトルセットインフォメーションVTSIがエラーによる再生不可能になったとしても、前記のビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPの再生により、安定した映像情報の再生が可能となる。
7) ボリューム空間上に記録されたビデオタイトルセットVTSに付与するビデオタイトルセットVTS番号は連続した番号が付与されなければならない。情報記憶媒体上に記録されたビデオタイトルセットVTSの配置位置を表す論理空間上のアドレスである論理ブロックナンバーLBNの若い順番にそれぞれのビデオタイトルセットVTSの番号が設定され、番号としては1〜511までの番号がつけられる。
8) 各ビデオタイトルセットVTSにおいて、ビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBSと、ビデオタイトルセットVTS内における各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSおよびビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPのそれぞれの情報の境界領域にはギャップ領域を持つことができる。すなわち前記説明した4種類の情報はそれぞれ異なるECCブロックに配置されることにより再生時のデータの信頼性と再生処理の容易性、処理の高速性が図られる。そのため各情報の最後のデータの記録位置が1個のECCブロックの中間で終わった場合には、余りの領域にパディング情報を入れ次の情報の先頭位置が次のECCブロックの先頭位置に一致するように本実施形態では工夫されている。前記ECCブロック内のパディング情報の部分を本実施形態ではギャップと表現する。
9) 各それぞれビデオタイトルセットメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSM_EVOBSにおいて、エンハンストビデオオブジェクトEVOBは連続して情報記憶媒体上に記憶されなければならない。それにより再生処理の利便性が向上する。
10) ビデオタイトルセットVTS内における各タイトルのエンハンストビデオオブジェクトセット(映像情報そのもの)VTSTT_EVOBSにおいて、各エンハンストビデオオブジェクトも情報記憶媒体上の連続した位置に記録されなければならない。それにより、情報再生の利便性と表示までに要する時間の短縮化を図ることができる。
11) ビデオタイトルセットインフォメーションVTSIとビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップデータVTSI_BUPは情報記憶媒体上のアドレス位置を表すロジカルブロックナンバーLSNの連続した番号で構成される連続した論理的な連続領域内にそれぞれ記録されなければならない。それにより、1回の連続再生(ジャンピング処理を含まない)により前記情報を読取ることができ再生処理の利便性、処理の高速化を図ることができる。
<ビデオマネージャの構造(Structure of Video Manager)>
ビデオマネージャVMGはスタンダードビデオタイトルセットSVTSのコンテンツテーブルを表し、それは後述するHDDVD-Videoゾーンに記録されている。ビデオマネージャVMGの構成要件は、ビデオマネージャインフォメーションVMGIである制御情報、情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOB、ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBS、ビデオマネージャインフォメーションVMGIである制御情報のバックアップデータVMGI_BUPとなっている。VMGIである制御情報は、各タイトルを再生する為に必要な正的な情報とユーザオペレーションをサポートするための情報が記録されている。情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBは、メニューで表示される言語を選択する為に使用される。すなわち情報記憶媒体装着直後にユーザ自身で最適なメニュー言語を選択してもらうことにより、最も理解しやすい言語で各種のメニュー画面を表示することができる。ビデオマネージャのメニューに関するエンハンストビデオオブジェクトVMGM_EVOBSは、ボリュームアクセスをサポートするメニューに使用されるエンハンストビデオオブジェクトの集まりになっている。すなわち、前記ユーザが選定した各言語で表示されるメニュー画面(個々の言語毎に別々の情報として持っている画面)の情報がエンハンストビデオオブジェクトセットとして記録されている。
<ビデオマネージャに適用されるルール(Rules Applied to Video Manager(VMG))>
本実施形態において、ビデオマネージャVMGに関しては以下のルールを適用する。
1) 1個のビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_BUPに関しては、1個のファイルが1GB以下になるように分割して情報記憶媒体内に記録する
2) 情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBのエンハンストビデオオブジェクトEVOBに関しては、1個のファイルが1GB以下になるように分割して情報記憶媒体内に記録する。また、ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSも1個のファイルが1GB以下になるように分割して記録するとともに、前記ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSの1枚の情報記憶媒体内に記録されるファイル数は98ファイル以下に設定する。上記のように1ファイルのデータサイズを1GB以下に設定することによりバッファメモリの管理が容易になるとともに、データのアクセス性が向上する。
3) ビデオマネージャインフォメーションVMGIと情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBとビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_ BUPはこの順番で情報記憶媒体に記録する。
4) ビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_BUPは同一のECCブロック内に記録してはならない。
…ビデオマネージャインフォメーションVMGIと情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBとビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSはオプショナルな情報な為、情報記憶媒体に記録されないことがある。その場合にはビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップVMGI_BUPが連続されて順番に配列されることがある。この場合にビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップVMGI_BUPの境界位置が1個のECCブロックの中間に境界位置が来ないようにすることを上記の内容は意味している。基本的に情報記録媒体から情報を再生する場合には、ECCブロック単位に情報を再生する。そのため両者の境界位置が同一ECCブロック内に入っている場合に、再生情報のデータ処理の利便性が損なわれるだけでなく、境界部分のECCブロック内にエラー発生時に再生できない場合にはビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップVMGI_BUPが両方とも再生されないことがある。従って両者の境界部分をECCブロックの境界部分に合わせることにより再生時の処理の優位性を確保するとともに、どちらか一方のECCブロックのエラーが多くなり再生できない場合でも、残りのデータで情報を復活させ再生することができる。従って両者の境界面をECCブロック内の境界面に合わせることにより、ビデオマネージャインフォメーションVMGIのデータ再生信頼性を向上することができる。
5) メニュー情報を表すビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSのデータは連続して記録しなければならない。前述したようにビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSのデータサイズは1GB以上超えることが許容されているが、1個のファイルサイズが1GB以下になるようにそのデータが複数のファイル内に分割記録するように本実施形態では規定されている。このそれぞれの分割された各ファイルが情報記憶媒体上に連続して記録されることを要求している。それにより1回の連続再生により、上記ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットを全て取込むことができ、再生制御の高信頼性とユーザ表示に向けての高速化を確保することができる。
6) ビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_BUPの内容は、ビデオマネージャインフォメーションVMGIの内容と完全に一致させる必要がある。
7) ビデオマネージャインフォメーションVMGIと情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBと、ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_ BUP間の境界位置にギャップがあることを許容する。上記4)で説明したように、各データ間の情報をECCブロック単位にまとめて記録する場合、各データの最後の部分の位置とECCブロックの境界位置にズレが生じECCブロック内に余りの領域が発生することがある。この、余りの領域をギャップと呼び、このようにギャップ領域の存在を許容することにより上記各情報がECCブロック単位に記録することができる。それにより上述したように再生時の利便性とデータ再生時の信頼性を確保することができる。
8) ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSにおいて各エンハンストビデオオブジェクトは連続して記録する必要がある。上述したようにビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSは、1GB以上超えることができそれぞれ1GB以下の情報を分割記録することができることを上述した。この場合、各分割されたファイルが情報記憶媒体上に連続して記録されることを上記内容は意味している。その結果ビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSを1度の再生でまとめて全部読取ることができ、再生処理の利便性とユーザに表示するまでの時間の短縮化が図れる。
9) 情報記憶媒体挿入直後の最初に表示するメニューFP_PGCM_EVOBとビデオマネージャメニューのエンハンストビデオオブジェクトセットVMGM_EVOBSが存在しない場合、ビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_ BUPは、互いに連続した論理セクタ番号で構成される連続領域内に配置される必要がある。それにより、ビデオマネージャインフォメーションVMGIとビデオマネージャインフォメーションのバックアップファイルVMGI_ BUPの再生・利便性が向上する。
<エンハンストビデオオブジェクトセットの構造(Structure of Enhanced Video Object Set)>
エンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSは、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの集合体で構成され、それらはビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータなどのデータから構成される。本実施形態において、エンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSに対して以下のルールが適用される。
1) 各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB、エンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSは、連続ブロック又はインターリーブドブロック内に記録される。
2) 1個のエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSは1以上のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBから構成される。
3) 各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBに割り付けられるID番号EVOB_IDは、各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBが情報記憶媒体上に記録されているアドレスを示す論理セクタ番号LSNが小さい順にID番号が割り振られる。そして、最初の番号が1となり、順次インクリメントされる。
1個のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBは1以上のセルから構成される。各セルに設定されたID番号C_IDは1個のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB内において、各セルが情報記憶媒体に記録された場所を表す論理セクタ番号LSNの小さい順に最小1として順次インクリメントされた数字が前記ID番号として設定される。
4) エンハンストビデオオブジェクトセットEVOBS内における各セルは、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBに割り付けられるID番号EVOB_IDと、各セルに設定されたID番号C_IDにより個々に識別することができる。
本実施形態において情報記憶媒体に記録する映像情報及びその管理情報として、アドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCTの2種類のコンテンツを設定する。アドバンストコンテンツADVCTを持たせることにより柔軟かつ多様な表現力と、ネットワークアクションの映像関連情報の加工容易性と加工後情報の送信容易性を確保したいというユーザ要求に応えるともに、同時にスタンダードコンテンツSTDCTを持たせることにより、従来のDVD-Videoとのデータの互換性を確保するとともにネットワーク接続を前提としない安形情報再生装置でも本実施形態の映像情報が再生できるようにしているところに大きな特徴がある。
図5に示すように各コンテンツが記録された情報記憶媒体として、図5に示すように3種類のカテゴリーを持つ情報記憶媒体を設定する。すなわち、図5(a)に示すように、カテゴリー1に対応した情報記憶媒体内に記録されるデータとしては、スタンダードコンテンツSTDCTの情報のみが記録された媒体を設定する。このカテゴリー1に対応した情報記憶媒体は、ネットワーク接続を前提としない安形情報再生装置とネットワーク接続を前提とした高級情報再生装置のいずれでも再生することができる。
カテゴリー2に対応した情報記録媒体内に記録されるデータとして、図5(b)に示すようにアドバンストコンテンツADVCTのみが記録されている情報記憶媒体も設定することが可能となる。この場合にはネットワーク接続を前提とした高機能な情報再生装置のみに再生が可能となる。更に図5(c)のように、同じ映像情報をアドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツとSTDCTの両方の形態でそれぞれ記録するカテゴリー3に対応した情報記憶媒体を認めるところに本実施形態の大きな特徴がある。これによりカテゴリー3に対応した情報記憶媒体を用いると、ネットワーク接続機能を持つ高級な情報再生装置ではアドバンストコンテンツADVCTを再生することができるとともにネットワーク接続を前提としない安形情報再生装置では、スタンダードコンテンツSTDCTを再生することができるため、どのような機種にも最適なコンテンツをユーザに表示(提供)することが可能となる。
<カテゴリ1のディスク(Category1 Disc)>
図5(a)に示すカテゴリー1に対応した情報記憶媒体においては、メニュー画面を構成する1個のビデオマネージャVMGと映像情報が管理される1以上のスタンダードビデオタイトルセットSVTSとから構成されるスタンダードコンテンツSTDCTが記録されている。
上記情報記憶媒体には、アドバンストコンテンツADVCTの情報は記録されていない。
<カテゴリ2のディスク(Category2 Disc)>
図5(b)に示すカテゴリー2に対応した情報記憶媒体においては、アドバンストコンテンツADVCTのみが記録され、スタンダードコンテンツSTDCTは記録されない。
<カテゴリ3のディスク(Category3 Disc)>
図5(c)に示すカテゴリー3に対応した情報記憶媒体においては、アドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCTが記録される。カテゴリー3に対応した情報記憶媒体内には、後述するプライマリービデオセットPRMVSが定義される。前記プライマリービデオセットPRMVS内において、情報記憶媒体挿入直後に表示する画面に対応したファーストプレイドメインFP_DOMもメニューが表示されるビデオマネージャメニュードメインVMGM_DOMも両方のドメインは、前記プライマリービデオセットPRMVS内には定義されない。しかし、前記プライマリービデオセットPRMVS以外の領域において、ファーストプレイドメインFP_DOMとビデオマネージャメニュードメインVMGM_DOMは、前記カテゴリー3に対応した情報記憶媒体内に存在してもよい。更に情報再生装置において、前記ファーストプレイドメインFP_DOMあるいはビデオマネージャドメインVMGM_DOMへの遷移を支持するナビゲーションコマンドは無視しなければならない。情報記憶媒体挿入直後に表示する画面に対応したファーストプレイドメインFP_DOMとビデオマネージャドメインVMGM_DOMは基本的にスタンダードコンテンツSTDCTにおけるメニュー操作の時に必要となる。しかし本実施形態では、図9もしくは、図6に示すようにアドバンスドコンテンツADVCTでメニュー処理を行い、必要に応じてスタンダードコンテンツSTDCT内の映像情報が記録されているスタンダードビデオタイトルセットSVTSを参照している。このように、情報記憶媒体挿入直後に表示されているメニューのファーストプレイドメインFP_DOMとビデオマネージャドメインVMGM_DOMへの遷移を禁止することで、常にアドバンストコンテンツADVCT上でのメニュー処理を確保でき、ユーザへの混乱を避けることができる。という効果を持っている。前期カテゴリー3に対応した情報記憶媒体はスタンダードコンテンツSTDCTを含むが、この情報記憶媒体は図5(b)で示したカテゴリー2に対応した情報記憶媒体のルールに従う。
<プライマリビデオセット(Primary Video Set)>
図5(c)に示した、プライマリービデオセットPRMVSの内容について以下に示す。アドバンストコンテンツADVCT内におけるプライマリービデオセットPRMVSは、アドバンストビデオタイトルセットADVTSとスタンダードビデオタイトルセットSVTSと、ビデオマネージャVMGにより構成される。これらのビデオタイトルセットは主にスタンダードコンテンツSTDCTに使われるが、基本的にはアドバンストビデオタイトルセットADVTSはアドバンストコンテンツADVCTにおいてのみ使われ、スタンダードビデオタイトルセットSVTSはアドバンストコンテンツADVCT内において使うこともできる。アドバンストコンテンツADVCT内において、プライマリービデオセットPRMVS内でのビデオマネージャVMGにおいては存在してもよい。しかし、アドバンストコンテンツADVCTを使用している最中に、前述したビデオマネージャメニュードメインVMGM_DOMやファーストプレイドメインFP_DOMへの遷移することは禁止されている。情報記憶媒体挿入直後に表示する画面に対応したファーストプレイドメインFP_DOMとビデオマネージャドメインVMGM_DOMは基本的にスタンダードコンテンツSTDCTにおけるメニュー操作の時に必要となる。しかし本実施形態では、図9もしくは、図6に示すようにアドバンスドコンテンツADVCTでメニュー処理を行い、必要に応じてスタンダードコンテンツSTDCT内の映像情報が記録されているスタンダードビデオタイトルセットSVTSを参照している。このように、情報記憶媒体挿入直後に表示されているメニューのファーストプレイドメインFP_DOMとビデオマネージャドメインVMGM_DOMへの遷移を禁止することで、常にアドバンストコンテンツADVCT上でのメニュー処理を確保でき、ユーザへの混乱を避けることができる。という効果を持っている。前記プライマリービデオセットPRMVSのデータは、カテゴリー3に対応した情報記憶媒体内に記録される。記録されるデータ構造として前述したHVDVD_TSディレクトリ内に配置されるが、それに限らず前記プライマリービデオセットPRMVSはパーシステントストレージ内に記録されてもよい。
<コンテンツの種類(Content Type)>
少なくとも、前記プライマリービデオセットPRMVSと少なくとも1個のプレイリストPLLST(詳細は後述する)は、前記カテゴリー2又はカテゴリー3に対応した情報記憶媒体内に記録されなければならない。図5(b)及び図5(c)に記載されたアドバンストコンテンツADVCTに関係する他の情報は、前記情報記憶媒体に記録することもできるが他にネットワークを経由してサーバから配信を受けることもできる。
<ボリュームスペースの構造(Structure of Volume Space)>
図5(c)を用い、情報記憶媒体内に記録されるアドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCTの記録場所について説明を行う。以下に説明する部分において、アドバンストコンテンツADVCTのみの記録場所が設定されているものが図5(b)に対応し、スタンダードコンテンツSTDCTのみの記録場所が設定されているものが図5(a)に示すカテゴリー1に対応した情報記憶媒体になる。図5(c)に示すように情報記憶媒体上に各コンテンツを記録する空間をボリュームスペースとして定義し前記ボリュームスペース内では全ての場所に論理セクタ番号LSNが付与されている。本実施形態において、ボリュームスペース内は以下の3つの領域から構成されている。
1) ボリュームとファイル構造が記載されている場所(ファイルシステム管理情報記録領域)
…この領域は図5(c)には記載されていないがファイルシステムの管理情報を記録する領域が定義されている。本実施形態では、UDF(Uniform Disc Format)に準拠しファイルシステムが構築されている。上記領域はそのファイルシステムの管理情報が記録される領域を示している。
2) 1個のHD_DVD-Videoゾーン
…上記の領域に図5(c)に記載された本実施形態におけるデータが記録されている。この領域はアドバンストコンテンツADVCTを記録する領域とスタンダードコンテンツSTDCTが記録される領域から構成されている。
3) 他のDVD関連情報記録領域
…本実施形態のHD_DVD-Videoで使用する以外のDVD関連の情報が記録される領域であり、例えばHD_DVDのビデオレコーディング規格に関係した情報や、現行DVD-Videoや現行DVD-Audioに関する情報をこの領域に記録することができる。
<HD_DVD-Video領域に適用されるルール(Rules Applied for HDDVD-Video Zone)>
上記2番目に記載し、図5(c)に記載されたHD_DVD-Video領域において、本実施形態では以下の規則を設定する。
1) カテゴリー1とカテゴリー3に準拠した情報記録媒体では、スタンダードコンテンツSTDCTの記録領域内には1個のビデオマネージャVMGの情報と1から1以上511以下のビデオタイトルセットVTSを記録することができる。カテゴリー2に対応した情報記憶媒体では前記スタンダードコンテンツSTDCTの記録領域を設定することはできない。
2) ビデオマネージャVMGはカテゴリー1に対応した情報記憶媒体においてビデオマネージャVMGは、HD_DVD-Video記録領域の中で最初の場所に記録しなければならない。
3) ビデオマネージャVMGは2以上最大102個のファイルから構成されなければならない。
4) アドバンストビデオタイトルセットADVTSを除く各ビデオタイトルセットVTSは、少なくとも3以上200以下のファイルから構成されなければならない。
5) アドバンストコンテンツADVCT記録領域は、アドバンストビデオタイトルセットADVTSからなるアドバンストコンテンツADVCTの情報が記録されたファイルから構成される。アドバンストコンテンツADVCT記録領域内で記録されるファイル数の最大数は512×2047個とする。
6) アドバンストビデオタイトルセットADVTSは、3以上2999以下のファイルから構成されなければならない。
図6を用いアドバンストコンテンツADVCTの再生時とスタンダードコンテンツSTDCTの再生時における遷移関係の説明を行う。図5(c)に示すカテゴリー3に対応した情報記憶媒体において、アドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCTはそれぞれ独立に再生することが可能な構造になっている。インターネット接続を持った高級な情報再生装置にカテゴリー3に対応した情報記憶媒体を挿入すると、前記再生装置は初期状態INSTTの段階でアドバンストコンテンツADVCTの中に含まれるアドバンストナビゲーションADVNVを読みに行く。その後、アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSへ遷移する。この処理状況は図5(b)に示したカテゴリー2に対応した情報記憶媒体が挿入された場合にも同じ処理がなされる。図6のアドバンストコンテンツ再生状態ADVPSにおいて、マークアップMRKUPやスクリプトSCRPTに対応したコマンドMSCMDが実行されることにより再生状況がスタンダードコンテンツ再生状態STDPSへ遷移することができる。またスタンダードコンテンツ再生状態STDPSにおいては、スタンダードコンテンツSTDCT内に設定されたナビゲーションコマンド内のコマンドNCCMDが実行されることによりアドバンストコンテンツ再生状態ADVPSへ戻ることが可能となる。
スタンダードコンテンツSTDCTにおいて現行のDVD-Videoと同様、例えば表示アングル番号や再生音声番号などシステム的に設定された情報が記録されているシステムパラメータが定義されているが、本実施形態においては、アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSにおいてもアドバンストコンテンツADVCTから前記のシステムパラメータに設定するデータを再生、あるいは前記システムパラメータの値を変更することが可能となっている。それにより従来のDVD-Videoの再生との互換性を確保できる。アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSとスタンダードコンテンツ再生状態STDPS間のどちらの方向の遷移が行われていても、本実施形態においては前記システムパラメータの設定値は遷移をされてもシステムパラメータの値の継続性が保たれる。
図5(c)に示したカテゴリー3に対応した情報記憶媒体に対し、ユーザの好みでアドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCT間で任意の遷移を行った場合、このようにシステムパラメータの値に継続性を持つことにより、例えば表示言語が遷移間でも同じに保たれユーザの再生時の利便性を確保することができる。
図5に示した3種類の情報記憶媒体を装着した時の本実施形態における再生装置の媒体識別処理方法について図7に示す。
ネットワーク接続機能を持った高級な情報再生装置に情報記憶媒体を装着すると、情報再生装置はHD_DVDに対応した情報記憶媒体か否かを示す(ステップS21)。HD_DVDに対応した情報記憶媒体の場合には図11に示すルートディレクトリの直下にあるアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの中に記録されているプレイリストファイルPLLSTを探しに行く。プレイリストファイルPLLSTが存在した場合には、前記情報記憶媒体はカテゴリー2もしくはカテゴリー3に対応していると判断する(ステップS22、S23)。もしプレイリストファイルPLLSTが存在しない場合には、スタンダードコンテンツSTDCT内のビデオマネージャインフォメーションVMGI内に記録されているビデオマネージャID番号VMGM_IDのチェックを行う(ステップS24)。もし、カテゴリー1に対応した情報記憶媒体の場合にはビデオマネージャID番号VMGM_IDが特定なデータとして記録されており、ビデオマネージャカテゴリーVMG_CAT内の情報からカテゴリー1に対応したスタンダードコンテンツSTDCTのみが記録されていることを識別することができる(ステップS24、S25)。もし、装着された情報記憶媒体が図5に記載されたいずれのカテゴリーにも属さない情報記憶媒体の場合には各再生装置の対応処理に任せる(ステップS26)。
本実施形態では、映像の表示機能を持たず音声情報(オーディオ)のみを再生する再生装置も対応する。前記オーディオのみの情報再生装置におけるスタートアップシーケンスを図8に示す。
前記情報再生装置に情報記憶媒体を装着すると、まずHD_DVDに対応した情報記憶媒体か否かを判定する(ステップS31)。本実施形態におけるHD_DVDに対応した情報記憶媒体でない場合には、ステップS34に示すように情報再生装置に依存した処理方法に任せる。装着した情報記憶媒体が本実施形態のHD_DVDに対応した情報記憶媒体の場合には、再生装置はルートディレクトリの直下にあるアドバンストコンテンツディレクトリADVCTに記録されたプレイリストファイルPLLSTの有無を確認する。もし、プレイリストファイルPLLSTが存在した場合には音声のみの情報再生を行う再生装置として音声情報の再生を行う(ステップS32)。この時にも前記情報再生装置は必ずプレイリストファイルPLLSTを経由し情報の再生を行う(ステップS33)。
図9を用い本実施形態におけるスタンダードコンテンツSTDCT内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBとアドバンストコンテンツADVCTのエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBに対する管理方法の違い(コンテンツへのデータアクセスの違いなど)について説明を行う。
本実施形態においてスタンダードコンテンツSTDCTでの管理情報であるスタンダードビデオタイトルセットインフォメーションSTVTSI上では、各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBへのアクセス情報として論理空間上のアドレス情報である論理セクタ番号LSNで指定されている。このように、アドレス情報で管理することにより、現行のDVD-Video規格との間の互換性を確保している。それに対し、アドバンストコンテンツADVCTにおけるエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの管理方法がアドレス情報ではなく、時間情報により管理しているところに大きな特徴がある。それにより、現行の録画再生が可能なビデオレコーディング規格との互換性を確保できるだけでなく編集の容易性を確保できる。すなわち、アドバンストコンテンツADVCT上での再生管理情報を表すプレイリストPLLSTでは、再生位置アドバンストビデオオブジェクトデータEVOB上の再生範囲を時間情報で設定している。本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTにおいては、プレイリストPLLSTで指定された時間情報をタイムマップインフォメーションTMAPIによりアドレス情報に変換することができる。前記タイムマップインフォメーションTMAPIは指定された時間情報から情報記憶媒体上の論理アドレス位置を示す論理セクタ番号LSNに変換するための情報である。前記タイムマップインフォメーションTMAPIは前記プレイリストPLLSTとは別位置に記録されている。更にスタンダードコンテンツSTDCTのスタンダードビデオタイトルセットインフォメーションSTVTSIに対応するものとして、アドバンストコンテンツADVCTではアドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIが存在する。このアドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSI内には各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの個々の属性情報が記録されているエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI情報が記録されている。このエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI情報が属性情報の管理として個々のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBを参照かつ管理している。このアドバンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI#3がスタンダードコンテーツSTDCT内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの属性を管理及び参照することによりアドバンストコンテンツADVCTの再生を管理するプレイリストPLLST内でスタンダードコンテンツSTDCT内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの再生をも指定することができる。
<アドバンストコンテンツによるスタンダードコンテンツの利用(Utilization of Standard Content by Advanced Content)>
上述したようにアドバンストコンテンツADVCTから、スタンダードコンテンツSTDCTの一部を利用できるようになっていることに本実施形態の特徴がある。
例えば図9に示すように、アドバンストコンテンツADVCT内のタイムマップインフォメーションTMAPI#3を利用し、アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSI内のエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI#3が、スタンダードコンテンツSTDCT内のエンハンストビデオオブジェクデータEVOB#3を参照し、前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#3を再生できるようになっている。また図9に示すようにアドバンストコンテンツ内のエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI#3から参照されたエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#3は、スタンダードビデオタイトルセットインフォメーションSTVTSIからも参照可能である。このように本実施形態において同一のスタンダードコンテンツSTDCT内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#3が複数のところから参照可能とすることにより、兼用して利用でき情報記憶媒体上に記録するデータの効率・向上が行える。
しかしながら、このエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#3の中にはハイライトインフォメーションHLIや、プレゼンテーションコントロールインフォメーションPCIなどの情報が含まれているが、これらの情報に対しては、アドバンストコンテンツADVCTはサポートせず、これらハイライトインフォメーションHLIやプレゼンテーションコントロールインフォメーションPCIで規定された情報はプレイリストPLLSTに基づくアドバンストコンテンツADVCT再生時には無視される。
<アドバンストビデオタイトルセット(Advanced VTS)>
図9に示すアドバンストビデオタイトルセットADVTSについて説明を行う。前記アドバンストビデオタイトルセットADVTSは、アドバンストコンテンツADVCTに対するビデオタイトルセットとして利用される。図9に示したアドバンストビデオタイトルセットADVTSとスタンダードビデオタイトルセットSVTSの違いを以下に示す。
1) アドバンストコンテンツADVCT内エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBサポート情報
1個のメインビデオストリームMANVDを持つことができ、最大8個までのメインオーディオストリームMANADと1個のサブビデオストリームSUBVDと最大8個までのサブオーディオストリームSUBADと最大32個までのサブピクチャーストリーム(副映像)SUBPTと1個のアドバンストストリーム(後述するアドバンストアプリケーションADAPLが記録されるストリームデータ)を持つことができる。
2) エンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSのインテグレーション
図4に示すようにスタンダードコンテンツSTDTCにおいてはメニュー画面を表すビデオマネージャVMG内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBと再生する映像そのものを表すスタンダードビデオタイトルセットSVTS内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBが完全に分離され、同時に動画とメニュー画面を同時に表示することはできなかった。それに対して本実施形態におけるアドバンストビデオタイトルセットADVCTでは、メニュー画面と動画を表す映像画面と混合して管理/表示することができる。
3) 映像に対する管理情報の階層化の廃止
現行のDVD-VideoおよびスタンダードコンテンツSTDCTにおいては、映像の管理単位としてプログラムチェーンPGC/パートオブタイトルPTT/セルの階層構造を取っていたが、本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTの管理方法としてはこのような階層構造を取らない。また、現行DVD-VideoとおよびスタンダードコンテンツSTDCTでは、ジャンプ処理など特殊処理を行うためのナビゲーションコマンドや、ユーザオペレーション処理を行っていたが、本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTでは、それらの処理も行わない。
4) 新たなタイムマップインフォメーションTMAPIの導入
後述するコンティギュアスブロックにおいて1個のタイムマップインフォメーションTMAPIは、1個のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBに対応して各タイムマップインフォメーションTMAPIはそれぞれ1ファイルとして情報記憶媒体上に記録される。インターリーブドブロックの場合には、そのインターリーブドブロック内のそれぞれのストリームに対応した複数のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBが含まれるが、個々のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBに対応してタイムマップインフォメーションTMAPIが設定され、1個のインターリーブドブロック単位でそれら複数のタイムマップインフォメーションTMAPIが1個のファイル内に記録される。さらに、従来のDVD-Video及びスタンダードコンテンツSTDCTで定義されるナビゲーションパックNV_PCK内の情報は簡素化され、記録される。
<アドバンストビデオタイトルセットの構造(Structure of Advanced Video Title Set (Advanced VTS))>
図9に示したアドバンストコンテンツADVCTにおけるアドバンストビデオタイトルセットADVTSの中のデータ構造について以下に説明を行う。
本実施形態においてアドバンストビデオタイトルセットADVTSは、映像情報そのものを表す1個のタイトルから1個のアドバンストビデオタイトルセットADVTSが成り立っている。本実施形態においてアドバンストビデオタイトルセットADVTSは、制御情報が記録されているアドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIと、映像そのものを表す映像のタイトルが入っているエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSと、図9に示すようなタイムマップインフォメーションTMAPIが記録されるビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPと、前記アドバンストビデオタイトルセットADVTSのバックアップ情報ADVTSI_BUPと前記タイムマップインフォメーションのバックアップVTS_TMAP_BUPから構成される。それらは、前記記載した順番に従い情報記憶媒体上に連続して記録されなければならない。本実施形態におけるアドバンストビデオタイトルセットADVTSが従うべきルールを以下に説明する。
1) 制御情報であるアドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIとそのバックアップ情報ADVTSI_BUPは、それぞれ1個ずつのファイルとして情報記憶媒体に記録される。
2) アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIとそのバックアップ情報ADVTSI_BUPは同じ1個のECCブロック内に共存してはならない。アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIとそのバックアップ情報ADVTSI_BUPが連続記録される場合、アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSI内の最後の情報が1個のECCブロックの途中に来た場合に、同一ECCブロック内の残りの部分にパディング情報を入れ、次に来るバックアップ情報ADVTSI_BUPとは別のECCブロック内に配置されるように工夫する必要がある。それにより、アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIと次に来るバックアップ情報ADVTSI_BUPとの間の境界部分でのECCブロックがエラーにより読めなくてもどちらか一方が再生でき、再生時の信頼性が向上する。
3) 各ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPとそのバックアップ情報VTS_TMAP_BUPは、それぞれ1個以上最大999以下のファイル内にそれぞれ記録されなければならない。
4) 各ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPとそのバックアップ情報VTS_TMAP_BUPは、1個の同一ECCブロック内に共存記録されてはならない。すなわち、2)と同様、両者の境界部分が1個のECCブロック内に配置されそうになった場合には、ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPの最後の部分が1ECCブロックの途中で終わった場合には、パディングデータを記録し、次のバックアップVTS_TMAP_BUPが次のECCブロックの先頭位置から記録されるように配置する。それにより再生時の信頼性を確保することができる。
5) 各ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPを構成する複数のファイルは、情報記憶媒体上において連続した場所に記録されなければならない。それにより、光学ヘッドの不必要なジャンプアクセス処理を不要とし、1回の連続再生で前記ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPを再生することができ、再生処理の容易性と高速性が図られる。
6) 各ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPのバックアップVTS_TMAP_BUPを構成する複数のファイルは、情報記憶媒体上の連続した位置に記録されなければならない。それにより、上記5)と同様、再生処理の簡素化と高速化が図れる。
7) タイトルが記録されたアドバンストビデオタイトルセットのエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSは、1個以上最大999個以下のファイルとして情報記憶媒体上に記録されなければならない。
8) アドバンストビデオタイトルセットのタイトルが記録されたエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSが記録された複数のファイルは、情報記憶媒体上で連続した位置に記録されなければならない。それにより、エンハンストビデオタイトルセットのタイトルが記録されたエンハンストビデオオブジェクトセットVTSTT_EVOBSを1度の連続再生で再生することができ、再生時の連続性を保証することができる。
9) アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIのバックアップADVTSI_BUPは、アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSIと完全に一致した内容を持たなければならない。
<エンハンストビデオオブジェクトセットの構造(Structure of Enhanced Video Object Set)>
以下に図9に示したアドバンストコンテンツADVCT内のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBのデータ構造について説明を行う。本実施形態では、前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの集合体をエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSと呼び、それらのデータはビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャーデータなどから構成される。アドバンストコンテンツADVCT内でのエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSに関しては、本実施形態では以下のルールが適用される。
1) 各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBは後述するコンティギュアスブロック又はインターリーブドブロック内に記録される。
2) 1個のエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSは、1以上のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBから構成される。前記、エンハンストビデオオブジェクトデータのID番号EVOB_IDは、情報記憶媒体上に記録された各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの配置順に設定される。すなわち、各論理空間上でのエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBが記録されたアドレスを表すロジカルセクタ番号LSNの若い順に前記ID番号EVOB_IDが付けられ、最初の番号は1として設定される。又、前記エンハンストビデオオブジェクトデータのID番号EVOB_IDは、アドバンストタイトルセットインフォメーションADVTSIで記述されるエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIの番号と一致する。すなわち図9示すように、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#1はID番号EVOB_IDが“1”と設定され、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#2のID番号EVOB_IDは“2”として設定され、それらを制御するエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI#1の番号が“1”、またエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB#2を管理するエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI#2の番号も“2”と設定される。
3) もし、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBがコンティギュアスブロック内に記録された場合には、各エンハンストビデオオブジェクトデータEVOBは、それぞれ対応した1個のタイムマップファイルを持つ。すなわち図9に示すように、エンハンストビデオオブジェクトデータ#1の時間を管理する部分としてタイムマップインフォメーションTMAPI#1が存在し、このタイムマップインフォメーションTMAPI#1が1個のタイムマップファイルとして情報記憶媒体上に記録される。複数のエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBがインターリーブドブロックを構成する場合には、1個のインターリーブドブロックに対応して1個のタイムマップファイルが情報記憶媒体上に記録される。
<表示オブジェクト間の関係(Relation among Presentation Objects)>
本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTでは、図10に示すオブジェクト情報を使用する。各オブジェクト情報のデータタイプ及びオブジェクト記録場所、デコーダー再生処理部の対応は図10に示すような状況になっている。まず始めにオブジェクトの記録場所としてネットワーク経由と、パーシステントストレージPRSTRについて説明を行う。
<ネットワークサーバ(Network Server)>
図10オブジェクトの記録場所に関するネットワーク経由について説明を行う。
本実施形態において、アドバンストコンテンツADVCTを再生するためのオブジェクトの記録場所としてネットワークサーバNTSRVからネットワークを経由して転送されたオブジェクトデータの再生を前提としている。従って本実施形態における高機能なプレーヤは、ネットワークアクセスを前提としている。ネットワーク経由でデータを転送する場合のオブジェクトが記録されている場所を表すネットワークサーバNTSRVは、通常再生時の情報記憶媒体DISCのアドバンストコンテンツADVCT内でアクセスすべきサーバが指定されており、そのサーバ設定はアドバンストコンテンツADVCTを作成したコンテンツプロバイダにより設定される。前記ネットワークサーバNTSRVは通常インターネット上にネットワークサーバNTSRVが設定されている。
<ネットワークサーバ上のデータカテゴリー(Data Categories on Network Server)> 本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTが記録されたファイルが、前記ネットワークサーバNTSRV内に事前に記録されている。事前に設定されたアプリケーション処理コマンドAPIにより、アドバンストナビゲーションADVNVがファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)又は後述するパーシステントストレージPRSTR上にダウンロードされる。本実施形態においては、前記ネットワークサーバNTSRVからプライマリービデオセットPRMVSをプライマリービデオセットプレーヤにより、直接再生はできないようになっている。前記プライマリービデオセットPRMVSは、パーシステントストレージPRSTRに1度記録され、後述するパーシステントストレージPRSTR経由でデータ再生が行われる。セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBは、ストリーミングバッファを利用しネットワークサーバNTSRVから直接セカンダリービデオプレーヤSCDVPにより再生することができる。図10に示したパーシステントストレージPRSTRについて以下に説明を行う。
<パーシステントストレージ/パーシステントストレージ上のデータカテゴリー(Persistent Storage/Data Categories on Persistent Storage)>
本実施形態において、パーシステントストレージPRSTRについては2種類定義する。1つ目としては、固定されたパーシステントストレージPRSTRと呼ばれ、本実施形態における情報記録再生装置1(プレーヤ)においては、前記パーシステントストレージPRSTRを必須で持つことを義務づけられている。前記固定されたパーシステントストレージPRSTRとして最も多く使われる具体的な記録媒体として本実施形態ではフラッシュメモリを想定している。本実施形態において前記固定されたパーシステントストレージPRSTRの容量は64MB以上あることを前提とする。前記のようにパーシステントストレージPRSTRの最低許容されるメモリ容量を設定することにより、情報記録再生装置1の具体的な詳細構成に依らずアドバンストコンテンツADVCTの再生安定性を保証できる。図10で示すようにオブジェクトの記録場所としてファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)が指定されている。前記ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)は、例えばDRAMやSRAMのような比較的容量の少ないキャッシュメモリを表している。また本実施形態における固定されたパーシステントストレージPRSTRはフラッシュメモリを内蔵し、そのメモリ自身は情報再生装置からの取出しが不可能な形として設定する。しかし本実施形態はそれに限らず、例えば前記固定型パーシステントストレージPRSTRに可搬形のフラッシュメモリを使用することもできる。
本実施形態における他のパーシステントストレージPRSTRのタイプは付加的なパーシステントストレージPRSTRと呼ぶ。前記付加的なパーシステントストレージPRSTRはリムーバブルなストレージデバイスであり、例えばUSBメモリや可搬形HDD、またはメモリカードなどで実現することができる。
本実施形態では固定的なパーシステムテントストレージPRSTRとしての例としてフラッシュメモリ、また付加的なパーシステントストレージPRSTRとして、USBメモリ、可搬形HDD、メモリカードなどを挙げたが、本実施形態はそれに限らず他の記録媒体を使うことも可能である。
本実施形態においては、それらのパーシステントストレージPRSTRに対してはデータ処理コマンドAPI(アプリケーションインタフェース)を利用してデータ出し入れなどの処理を行う。特定のアドバンストコンテンツADVCTが記録されたファイルは、前記パーシステントストレージPRSTR内に記録することができる。アドバンストナビゲーションADVNVはデータソースからアドバンストナビゲーションADVNVが記録されたファイルを、前記パーシステントストレージPRSTRやファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)などにコピーすることができる。プライマリービデオプレーヤPRMVPはプライマリービデオセットPRMVSを前記パーシステントストレージPRSTRから直接読取り、表示することができる。またセカンダリービデオプレーヤSCDVPは、セカンダリービデオセットSCDVSを前記パーシステントストレージPRSTRから直接読取り、表示することができる。
<表示オブジェクトに関する事項(Notes concerning Presentation Objects)>
本実施形態において情報記憶媒体や前記パーシステントストレージPRSTR、またはネットワークサーバNTSRVに記録されたアドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTの情報は必ず一度ファイルキャッシュ内に記録された後データ処理される。本実施形態のようにアドバンストアプリケーションADAPLや、アドバンストサブタイトルADSBTをファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)に一度取込むことにより表示処理や制御処理の高速化を保証することができる。
図10に示す再生処理部であるプライマリービデオプレーヤPRMVPとセカンダリービデオプレーヤSCDVPについては後述するが、プライマリービデオプレーヤPRMVP内にはメインビデオデコーダーMVDEC、メインオーディオデコーダーMADEC、サブビデオデコーダーSVDEC、サブオーディオデコーダーとSADECとサブピクチャーデコーダーSPDECを持ち、セカンダリービデオプレーヤSCDVPは、メインビデオデコーダーMADEC、メインオーディオデコーダーMADEC、サブビデオデコーダーSVDECとサブオーディオデコーダーSADECを前記のプライマリービデオプレーヤPRMVP内の各種デコーダーと兼用する。またアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENとアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLについても後述する。
<プライマリービデオセット(Primary Video Set)>
本実施形態において1枚の情報記憶媒体DISC内に、唯一1個のプライマリービデオセットPRMVSが存在する。このプライマリービデオセットPRMVSは、その管理情報と1以上のエンハンストビデオオブジェクトEVOBファイルと、タイムマップTMAPファイルから構成され、それぞれの組で一致したファイル名が使われる。
<プライマリービデオセット(Primary Video Set)>(続き)
プライマリービデオセットPRMVSは、プライマリーオーディオビデオPRMAVのフォーマットを含む。プライマリービデオセットPRMVSのデータ構造は、アドバンストビデオタイトルセットインフォメーションADVTSI、タイムマップTMAP及びプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBなどから構成されている。プライマリービデオセットPRMVSはプライマリービデオプレーヤPRMVPにより再生される。
図10に示すプライマリービデオセットPRMVSのデータ中身について説明を行う。
本実施形態においてプライマリービデオセットPRMVSは主に情報記憶媒体に記録されたメインの映像データを意味する。このプライマリービデオセットPRMVSのデータタイプとしてプライマリーオーディオPRMAVがあり、メインビデオMANVDとメインオーディオMANADと副映像SUBPTは従来のDVD-Videoや、本実施形態におけるスタンダードコンテンツSTDCTのビデオ情報、オーディオ情報、副映像と同じものを意味する。本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTでは新たに同時に二つまでの画面を表示することが可能となっている。すなわち、メインビデオMANVDと同時に再生が可能な映像としてサブビデオSUBVDが定義され、また同様、メインオーディオMANADと同時に出力が可能なサブオーディオSUBADが新たに定義されている。
本実施形態において、サブオーディオSUBADの使い方として以下の2種類を考えることができる。
1) 同時にメインビデオMANVDとサブビデオSUBVDが表示される場合、前記サブビデオSUBVDの音声情報をサブオーディオSUBADで出力する方法
2) 画面にはメインビデオMANVDのみが再生・表示され、それに対応したメインビデオMANVDの映像に対応した音声であるメインオーディオMANADが出力されている時に、例えば監督のコメントを音声で重ねて表示をする場合、前記サブオーディオSUBADを監督のコメントとしてメインオーディオMANADに重ねて表示する
<セカンダリービデオセット(Secondary Video Set)>
セカンダリービデオセットSCDVSは、プライマリービデオセットPRMVS内のメインオーディオMANADに対する置換えとして使用される場合と、プライマリービデオセットPRMVSの付加情報もしくは、代替情報として使われる使い方がある。また本実施形態ではそれに限らず、セカンダリービデオセットSCDVSをサブスティテュートオーディオSBTADのメインオーディオMANADの置換えあるいは、セカンダリーオーディオビデオSCDAVの追加(重ねた状態での表示)あるいは、置換えとして使うこともできる。本実施形態においてセカンダリービデオセットSCDVSのコンテンツは、前述したようなネットワークサーバNTSRVからネットワーク経由でダウンロードすることもできるし、前述したパーシステントストレージPRSTRに記録され、利用されるか、あるいは、本発明の情報記憶媒体DISCに事前に記録されることもできる。もし、前記セカンダリービデオセットSCDVSの情報が本発明情報記憶媒体DISC内に記録されている場合には、前記セカンダリービデオセットSCDVSのファイルがファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)又はパーシステントストレージPRSTRに一度記録され、その後ファイルキャッシュ又はパーシステントストレージPRSTRから再生される形態を取る。また前記セカンダリービデオセットSCDVSの情報は、プライマリービデオセットPRMVSの一部のデータと同時に再生することもできる。本実施形態において、情報記憶媒体DISCに記録されたプライマリービデオセットPRMVSを直接アクセスし表示することができるが、本実施形態における情報記憶媒体DISCに記録されたセカンダリービデオセットSCDVSは直接再生することはできない。また本実施形態において、プライマリービデオセットPRMVS内の情報は、前述したパーシステントストレージPRSTRに記録され、パーシステントストレージPRSTRから直接プライマリービデオセットPRMVSを再生することができる。すなわち、前記セカンダリービデオセットSCDVSがネットワークサーバNTSRV上に記録されている場合には、前記セカンダリービデオセットSCDVSの内容を全てファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)かパーシステントストレージPRSTRに1度転送した後、再生するようになっている。また本実施形態においてはそれに限らず、ネットワークサーバNTSRV上に記録されたセカンダリービデオセットSCDVSをストリーミングバッファがオーバーフローさせない範囲で適宜部分的にセカンダリービデオセットSCDVSの一部をストリーミングバッファに格納し、そこから再生することもできる。
<セカンダリービデオセット(Secondary Video Set)>(続き)
セカンダリービデオセットSCDVSは、サブスティテュートオーディオSBTADとセカンダリーオーディオビデオSCDAVの2種類のタイプのオブジェクトが含まれる。セカンダリービデオセットSCDVSは、情報記憶媒体DISC、ネットワークサーバNTSRV、パーシステントストレージPRSTRやファイルキャッシュから情報を読取ることが可能である。セカンダリービデオセットSCDVSのデータ構造は、アドバンストビデオタイトルセットADVTSを簡素化し、一部修正したものである。セカンダリービデオセットSCDVSはタイムマップTMAPとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBからなる。セカンダリービデオセットSCDVSは、セカンダリービデオプレーヤSCDVPにより再生される。
図10に示すセカンダリービデオセットSCDVSのデータ中身について説明を行う。
基本的にはセカンダリービデオセットSCDVSはパーシステントストレージPRSTRやネットワークを経由し、本実施形態に示す情報記憶媒体以外から情報を取込み、前記説明したプライマリービデオセットPRMVSと一部置換えて表示するデータのことを示している。すなわち、図10に示すメインオーディオデコーダーMADECはプライマリービデオプレーヤPRMVPとセカンダリービデオプレーヤSCDVPのメインオーディオデコーダーMADECは共通のものを示し、セカンダリービデオプレーヤSCDVPでのメインオーディオデコーダーMADECを使い、セカンダリービデオセットSCDVSのコンテンツを再生する時には、プライマリービデオプレーヤPRMVPによるプライマリービデオセットPRMVSのサブオーディオSUBADは再生されず、セカンダリービデオセットSCDVSのデータで置換えられて表示される。セカンダリービデオセットSCDVSにはサブスティテュートオーディオビデオSBTAV、サブスティテュートオーディオSBTADとセカンダリーオーディオビデオSCDAVの3種類が存在する。サブスティテュートオーディオSBTAD内のメインオーディオMANADは基本的にプライマリービデオセットPRMVS内のメインオーディオMANADと置換えられる時に利用される。前記サブスティテュートオーディオSBTADは、1個のメインオーディオストリームMANADから構成される。例えば、プライマリービデオセットPRMVSとして予め情報記憶媒体DISCに記録されたメインオーディオMANADが、メインビデオMANVDのビデオ映像に対し日本語と英語が記録されている場合、メインオーディオMANADではユーザ表示する時に日本語か英語の音声しか表示することができない。それに対して、例えば中国語を母国語としているユーザでは、ネットワーク経由でネットワークサーバNTSRV内に記録されている中国語の音声情報をネットワークダウンロードし、前記日本語又は英語で表示する代わりに、プライマリービデオセットPRMVSのメインビデオMANVD再生時の音声をセカンダリービデオセットSCDVSのメインオーディオMANADとして中国語に置き換えて音声出力することが本実施形態により可能となる。
同様にサブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインビデオMANVDとメインオーディオMANADは基本的にプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDとメインオーディオMANADとを同時に置換えられる時に利用される。前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVは、1個のメインビデオストリームMANVDと1個のメインオーディオストリームMANADから構成される。例えば、プライマリービデオセットPRMVSとして図15に示す上映予告41がメインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADの形で予め情報記憶媒体DISCに記録された場合、前記情報記憶媒体DISC発売日から大幅に日付が経過し前記上映予告41の内容を変更したい時にネットワークサーバNTSRVから前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインビデオMANVDとメインオーディオMANADを同時に置き換えてユーザに表示する時に利用できる。それに対して、セカンダリービデオセットSCDVSのサブオーディオSUBADは、例えば前述したようなプライマリービデオセットPRMVSのメインビデオMANVDと同期して出力されるメインオーディオMANADにかぶせて、例えば監督のコメント情報を同時に表示させるなど、2画面で表示する時のセカンダリーオーディオビデオのSCDAVのサブビデオSUBVDの画面に同期した音声を表示する時にセカンダリービデオセットSCDVSのサブオーディオSUBADを使用することができる。
<セカンダリーオーディオセット(Secondary Audio Video)>
本実施形態においてセカンダリーオーディオビデオSCDAVは、1個以下(0を含む)のサブビデオUBVDと1個以下の(0を含む)サブオーディオSUBADを含む。本実施形態において、セカンダリーオーディオビデオSCDAVはプライマリービデオセットPRMAVに重ねて(追加して)表示するために使われている。また、本実施形態において前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVはプライマリービデオセットPRMVS内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADとの置換えとして使うこともできる。
<セカンダリーオーディオセット(Secondary Audio Video)>(続き)
セカンダリーオーディオビデオSCDAVは、プライマリーオーディオビデオPRMAVのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADの置換えとして使用される。セカンダリーオーディオビデオSCDAVは、次のような条件が含まれている。
1) サブビデオSUBVDストリームのみを持つ
2) サブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADが共に含まれる場合
3) サブオーディオSUBADが単独で存在する
前記、セカンダリーオーディオビデオSCDAV内のストリーム再生時において、プライマリーオーディオビデオPRMAV内のサブビデオSUBVDやサブオーディオSUBADを再生することはできない。前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVはセカンダリービデオセットSCDVSに含まれる。
<アドバンストアプリケーション(Advanced Application)>
図10におけるアドバンストアプリケーションADAPL内の情報には、マークアップMRKUP、スクリプトSCRPT、静止画IMAGE、イフェクトオーディオEFTAD、フォントFONTなどが含まれる。前述したようにこれらのアドバンストアプリケーションADAPLの情報は、一度ファイルキャッシュに蓄えられ使用される。ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)へのダウンロードに関する情報は後述するマニュフェストファイルMNFSTの中に記録される。また前記アドバンストアプリケーションADAPLのダウンロードタイミングなどの情報は、プレイリストPLLST内のリソースインフォメーションRESRCI内に記述されている。また本実施形態では前記マニュフェストファイル内MNFSTには、初期に実行されるマークアップMRKUP情報に関するローディングに関する情報や、スクリプトファイルSCRPTに記録された情報をファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)にローディングする時に必要な情報なども記録されている。
<アドバンストアプリケーション(Advanced Application)>(続き)
アドバンストアプリケーションADAPLは、以下に述べる3つの機能を持っている。
最初の機能はアドバンストコンテンツADVCTの再生遷移に対する制御機能(例えば異なる画面間のジャンプ制御など)であり、2番目の機能としてメニューボタンなどのグラフィカルな表示を実現することである。そして3番目の機能としては音声再生時のイフェクト制御機能である。アドバンストナビゲーションADVNVのファイルは、アドバンストアプリケーションADAPLの実現において、マニュフェストMNFST、スクリプトSCRPT及びマークアップMRKUPなどからなる。アドバンストエレメントADVELファイル内の情報は静止画IMAGEやフォントFONTなどに関する情報であり、前記2番目の機能のグラフィカル表示やオーディオ表示の時の表示アイコンや表示オーディオとして使用される。
<アドバンストサブタイトル(Advanced Subtitle)>
アドバンストサブタイトルADSBTもアドバンストアプリケーションADAPLと同様、一度ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)に保存された後使用される。アドバンストサブタイトルADSBTの情報は情報記憶媒体DISCやパーシステントストレージPRSTR、あるいはネットワークから取込むことができる。本実施形態におけるアドバンストサブタイトルADSBTは基本的に、従来の映像に対する置換えされた字幕やテロップもしくは絵文字や静止画などのイメージが記録される。字幕の置換えとしては基本的には前記イメージ以外にはテキストがベースとなっているが、フォントFONTが変わって表示することもできる。これらアドバンストサブタイトルADSBTはネットワークサーバNTSRVからダウンロードして追加でき、例えば情報記憶媒体DISCに入っているプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDを再生しながら新しい字幕や、その映像に対する説明文を流す為に使うこともできる。前述したように例えばプライマリービデオセットPRMVS内の字幕として日本語と英語のみの字幕が副映像SUBPTに入っていた場合、中国語を母国語としているユーザがネットワークダウンロードにより、中国語の字幕をアドバンストサブタイトルADSBTとしてネットワークサーバNTSRVから読取り、表示するなどの使用方法がある。この場合のデータタイプはアドバンストサブタイトルADSBTやフォントFONTに対するマークアップMRKUPSのタイプとして設定される。
<アドバンストサブタイトル(Advanced Subtitle)>(続き)
本実施形態において前記アドバンストサブタイトルADSBTは、プライマリービデオセットPRMVSのメインビデオMANVDと同期して表示されるサブタイトル(字幕など)として使用することができる。前記アドバンストサブタイトルADSBTは、プライマリービデオセットPRMVS内の副映像SUBPTに対する同時表示(追加表示処理)として使うこともできるし、前記プライマリービデオセットPRMVSの副映像SUBPTの置換えとして利用することもできる。前記アドバンストサブタイトルADSBTは、アドバンストサブタイトルADSBTに対する1個のマニュフェストファイルMNFSTSと、アドバンストサブタイトルADSBTの1個のマークアップファイルMRKUPSとそして1個のフォントファイルFONTSから構成される。前記アドバンストサブタイトルADSBTのマークアップファイルMRKUPSは、アドバンストアプリケーションADAPLのマークアップMRKUPのサブセットとして存在している。
<アドバンストサブタイトル(Advanced Subtitle)>(続き)
アドバンストコンテンツADVCTでは、サブタイトルに関し2つの意味を持つ。
1つ目としてスタンダードコンテンツSTDCTの副映像機能と同様、プライマリーオーディオビデオPRMAVにおける副映像ストリームとして使われる。また、もう一つの意味としてアドバンストサブタイトルADSBTとして使用される。両方のそれぞれの意味は同時に両方の目的で使ってはならない。前記アドバンストサブタイトルADSBTはアドバンストアプリケーションADAPLのサブセットとして位置付けられる。
<アドバンストストリーム(Advanced Stream)>
アドバンストストリームはプライマリービデオセットPRMVSを除く、1以上のアドバンストコンテンツファイルADVCTから構成されるパッケージファイルを意味している。前記アドバンストストリームはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBSの中にマルチプレクスされて記録され、一旦ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)に転送される。このプライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBSは、プライマリービデオプレーヤPRMVPにより再生処理が行われる。これら、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBS内にマルチプレクスされて記録されたファイルは、アドバンストコンテンツADVCTの再生時には必須なファイルであり、本実施形態の情報記憶媒体DISC上にファイル構造で記録されている。
<アドバンストナビゲーション(Advanced Navigation)>
アドバンストナビゲーションADVNVに関するファイルは、アドバンストコンテンツADVCTの再生時、割込み処理に利用される。
<プライマリーオーディオビデオ(Primary Audio Video)>
プライマリーオーディオビデオPRMAVは、メインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBADと副映像SUBPTなどが含まれるストリームから構成される。情報再生装置は、メインビデオMANVDとメインオーディオMANVD再生時に、付加的にサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADを同時に再生することができる。プライマリーオーディオビデオPRMAVは情報記憶媒体DISC、もしくはパーシステントストレージPRSTRに記録することができる。プライマリーオーディオビデオPRMAVは、プライマリービデオセットPRMVSの一部として含まれる。ビデオとオーディオの組合せ再生は、プライマリーオーディオビデオPRMAVとセカンダリービデオセットSCDVS内のオブジェクト条件により制限される。プライマリーオーディオビデオPRMAVはアドバンストアプリケーションADAPLや、アドバンストサブタイトルADSBTなどに使われる各種データファイルを一緒に持つことができる。これらのファイルに含まれるストリームはアドバンストストリームと呼ばれている。
<サブスティテュートオーディオ(Substitute Audio)>
サブスティテュートオーディオSBTADは、プライマリーオーディオビデオPRMAVのメインオーディオMANADの置換えとして使用される。それは、メインオーディオMANADストリームのみから構成されている。サブスティテュートオーディオSBTAD再生時において、プライマリービデオセットPRMVS内のメインオーディオMANADを再生することはできない。前記サブスティテュートオーディオSBTADは、セカンダリービデオセットSCDVSに含まれる。
<サブスティテュートオーディオビデオ(Substitute Audio Video)>
サブスティテュートオーディオビデオSBTAVは、プライマリービデオセットPRMVSのメインビデオMANVDとメインオーディオMANADの両方を同時に交換して表示する時に利用される。前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVはメインビデオストリームMANVDを含むことが必須となる。また前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVは、メインオーディオストリームMANADを含んでもよい。前記プライマリービデオセットPRMVSと前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVを同時に再生表示することはできない。前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVはセカンダリービデオセットSCDVSの一種として含まれる。
<アドバンストコンテンツのプライマリーエンハンストビデオオブジェクト(Primary Enhanced Video Object for Advanced Content)>
アドバンストコンテンツADVCTのプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBはプライマリービデオセットPRMVSの再生データを表すデータストリームを意味している。プライマリービデオセットPRMVSの再生データのタイプとしては、メインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBADと副映像SUBPTが含まれる。本実施形態においてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内に含まれるパックとしては、現行DVD及びスタンダードコンテンツSTDCTと同様ナビゲーションパックNV_PCKを持つと共に、アドバンストストリームが記録されるアドバンストストリームパックが存在する。本実施形態においてメインオーディオMANADと副映像SUBPTと同様、サブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに対するオフセット情報がシンクロナスインフォメーションSYNCI内に記録されている。
図10に示した各種オブジェクトストリームが、情報記憶媒体上に記録される時のファイル構造を図11に示す。本実施形態においてアドバンストコンテンツADVCTに関しては情報記憶媒体のルートディレクトリ直下にアドバンストコンテンツディレクトリADVCTを配置し、全ファイルをその中に記録している。アドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下には再生に関する情報が記録されているプレイリストファイルPLLSTが存在し、それと同時にアドバンストアプリケーションに関する情報を記録するアドバンストアプリケーションディレクトリADAPLとプライマリービデオセットに関する情報を記録するプライマリービデオセットディレクトリPRMVSとセカンダリービデオセットに関する情報を記録するセカンダリービデオセットディレクトリSCDVSと、アドバンストサブタイトルに関する情報を記録するアドバンストサブタイトルディレクトリADSBTが記録されている。
アドバンストアプリケーションディレクトリADAPLの下には、アドバンストアプリケーションに関する管理情報が記録されているアドバンストナビゲーションディレクトリADVNVとアドバンストアプリケーションで使われる各種アドバンストエレメント(オブジェクト情報など)に関する情報が記録されているアドバンストエレメントディレクトリADVELが存在している。前記アドバンストナビゲーションディレクトリADVNVには、アドバンストアプリケーション内で使用される各種管理情報間の関係や、ネットワークダウンロードに必要な情報リストがまとめて記録されているマニュフェストに関するマニュフェストファイルMNFST、ページレイアウトなどに関するマークアップが記録されているマークアップファイルMRKUP、スクリプトコマンドが記録されているスクリプトファイルSCRPTが存在する。また、アドバンストエレメントディレクトリADVELには、静止画像を記録する静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオを記録するイフェクトオーディオファイルEFTAD、フォント情報を記録するフォントファイルFONTとその他ファイルOTHERが存在する。
プライマリービデオセットディレクトリPRMVSの下には、プライマリーオーディオビデオディレクトリPRMAVが存在し、プライマリーオーディオビデオのエンハンストビデオオブジェクトに関する属性情報や管理情報が記録されているビデオタイトルセットインフォメーションに関する情報を記録するビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSI、プライマリービデオセットの時間情報からアドレス情報に変換するタイムマップを記録するプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAPとプライマリーエンハンストビデオオブジェクトを記録するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトファイルP-EVOBが存在する。
セカンダリービデオセットディレクトリSCDVSの下には、サブスティテュートオーディオビデオディレクトリSBTAV、サブステュートオーディオディレクトリSBTADとセカンダリーオーディオビデオディレクトリSCDAVが存在し、セカンダリーオーディオビデオディレクトリSCDAVの下にはセカンダリービデオセットの時間情報からアドレス情報に変換するタイムマップを記録するセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトを記録するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBが存在する。また、サブスティテュートオーディオディレクトリSBTAD及びサブスティテュートオーディオビデオディレクトリSBTAVの下にもセカンダリービデオセットの時間情報からアドレス情報に変換するタイムマップファイルSTMAPとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBを格納することができる。
アドバンストサブタイトルディレクトリADSBTの下には、アドバンストサブタイトルに関する管理情報が記録されるアドバンストナビゲーションディレクトリADVNVとアドバンストサブタイトルのエレメント情報であるアドバンストエレメントディレクトリADVELが存在する。前記アドバンストナビゲーションディレクトリADVNVには、アドバンストサブタイトルのマニュフェストファイルMNFSTSとアドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSが存在する。前記アドバンストサブタイトルのマニュフェストファイルMNFSTSには、アドバンストサブタイトルに関係する各種管理情報間の関係や、ネットワークダウンロードに必要な情報が記録されている。また前記アドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPS内にはアドバンストサブタイトルの画面上の表示位置などを指定するマークアップ情報が記録されている。また、アドバンストエレメントディレクトリADVELには、アドバンストサブタイトルのフォント情報を記録するアドバンストサブタイトルのフォントファイルFONTSが存在する。
<アドバンストコンテンツディレクトリ(Directories for Advanced Content)>
アドバンストコンテンツディレクトリADVCTの名前及びそれに含まれる各ディレクトリとファイル名は、DキャラクターズまたはD1キャラクターズで記載される。また、このアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下にサブディレクトリを配置するが、このサブディレクトリの階層の深さは8階層以下とし、トータルサブディレクトリの数は本実施形態では512以下に設定する。仮に余りにディレクトリが深い場合、またはトータルサブディレクトリの数が多い場合はアクセス性が低下する。従って本実施形態では、階層の数や、ディレクトリの数を制限することでアクセスの高速性を確保することができる。
<アドバンストコンテンツのファイル群(Files for Advanced Content)>
図11に示すアドバンストコンテンツディレクトリADVCT以下に記録することのできるトータルファイル数は512×2047個以下とし、各ディレクトリ内に記録できるファイル数は2048ファイル以下に設定する。また、ファイル名としては各ファイル名の後ろにピリオド“.”を配置し、ピリオド“.”の後ろに拡張子を配置する構造にする。前記アドバンストコンテンツディレクトリADVCTは、情報記録媒体のルートディレクトリ直下に記録され、このアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの直下にプレイリストファイルPLLSTが記録される。
<プレイリスト(Playlist)の設定>
このプレイリストファイルPLLSTは情報記憶媒体上に複数個記録することができる。プレイリストファイルPLLSTは2種類のプレイリストファイルPLLSTを設定可能であり、情報再生装置が直接再生時にアクセスするプレイリストファイルPLLSTに対してはファイル名として “VPLIST%%.XML”の名前にし、情報再生装置が直接アクセスしないプレイリストPLLSTのファイル名を “APLIST&&.XML”という名前に設定する。ここにおいて“%%”と“&&”は00から99までの数字が入る。
<ファイル名(File name)>
図11に示したアドバンストビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSIのファイル名は、“AVI00001.IFO”という名前にする。また、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトファイルP-EVOBおよびセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBの拡張子はEVOと設定する。また、プライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAPとセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの拡張子は、“IFO”に設定する。
前記プライマリービデオセットタイムマップファイルPTMAPとセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPファイルは、999以下のファイル数にしなければならない。このようにタイムマップファイルの数の上限を規定することにより、エンハンストオブジェクトデータEVOBへのアクセス制御の高速化を保証することができる。
アドバンストコンテンツ内のデータ構造例を図12に示す。
<アドバンストコンテンツ(Advanced Content)内のデータ構造例>
スタンダードコンテンツSTDCTが実現するオーディオビデオの表現形式をさらに拡張し、かつインタラクティブな操作が可能にするためアドバンストコンテンツADVCTが本実施形態では設定されている。
アドバンストコンテンツADVCTはプレイリストPLLSTと図10に示すプライマリービデオセットPRMVS、セカンダリービデオセットSCDVS、アドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTから構成されている。図12に示すプレイリストPLLSTは、各種オブジェクト情報の再生方法に関する情報が記録されており、それらの情報は図11に示すようにアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下に1個のプレイリストファイルPLLSTとして記録されている。
<プレイリスト(Playlist)に含まれる情報>
プレイリストPLLSTもしくはそれが記録されているプレイリストファイルPLLSTはXMLにより記述され、情報記憶媒体内に1以上のプレイリストファイルPLLSTとして記録されている。本実施形態におけるカテゴリー2もしくはカテゴリー3に属するアドバンストコンテンツADVCTが記録されている情報記憶媒体においては、情報記憶媒体挿入直後に情報再生装置は前記プレイリストファイルPLLSTの検索を行うようになっている。本実施形態において、プレイリストファイルPLLSTは以下の情報を含んでいる。
1) オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI
オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIは、プライマリービデオセットPRMVS、セカンダリービデオセットSCDVS、アドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTなどのオブジェクトに関する再生情報として設定される。本実施形態においては前記各オブジェクトデータの再生タイミングは、後述するタイトルタイムライン上にマッピングされる形で記載される。前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIにおいてプライマリービデオセットPRMVSや、セカンダリービデオセットSCDVSの配置場所はそれらのタイムマップファイルPTMAPまたはSTMAPが存在する場所(ディレクトリあるいはURL)を参照することにより指定される。また、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIにおいて、アドバンストアプリケーションADAPLや、アドバンストサブタイトルADSBTは、それらに対応したマニュフェストファイルMNFSTあるいはMNFSTSが配置されている場所(ディレクトリまたはURL)を指定することにより決定される。
2) トラックナンバーアサイメントインフォメーション
本実施形態においては、オーディオストリームや副映像ストリームを複数持つことが許されているが、プレイリストPLLST上に何番目のストリームデータを表示するかを表す情報が記載される。これら何番目のストリームが使用されるかという情報は、トラック番号として記述される。この対象となるトラック番号としては、ビデオストリームに対するビデオトラック番号、サブビデオストリームに対するサブビデオトラック番号、オーディオストリームに対するオーディオトラック番号、サブオーディオストリームに対するサブオーディオトラック番号、サブタイトルストリームに対応するサブタイトルトラック番号と、アプリケーションストリームに対応するアプリケーショントラック番号が設定される。
3) トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI
このトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIは、前記アサインされたトラックナンバーに対する関連情報を記載しているものであり、トラック番号毎の属性情報がリストとして記録されユーザの選択への便宜を図っている。例えばトラック番号毎に言語コードなどが前記ナビゲーションインフォメーションに記録され、トラック番号1番が日本語、トラック番号2番が英語、トラック番号3番が中国語など前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIを利用することにより、ユーザが好みの言語を即座に判定しやすくしている。
4) リソースインフォメーションRESRCI
このリソースインフォメーションRESRCIは、ファイルキャッシュ内にいつまでにリソースファイルを転送しなければいけないかなどのタイミング情報を示している。また、このリソース内インフォメーションにはアドバンストアプリケーションADAPL内においていつ各リソースファイルを参照するかのタイミングなども記載されている。
5) プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI
前記プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIは、例えば1個のタイトル内のチャプター情報など、ユーザがチャプター位置へのジャンプ処理がしやすいような情報が記録されている。このプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIは、タイトルタイムラインTMLEにおける時刻指定ポイントとして表示されている。
6) システムコンフィギュレーションインフォメーション
システムコンフィギュレーションインフォメーションは、例えばインターネット経由でファイルキャッシュにデータを格納する時に必要なデータサイズを表すストリーミングバッファサイズなどのシステムを構成するために必要な構造的な情報が記録されている。
<プレイリストからのデータ参照方法>
図12では、各オブジェクトへのプレイリストPLLSTでのデータ参照方法を示している。例えばプレイリストPLLST上で特定のプライマリーエンハンストオブジェクトP-EVOBを再生したい場合には、その属性情報が記録されているエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照した後、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBにアクセスする必要がある。またプレイリストPLLSTでは、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBの再生範囲をタイムライン上で時間情報として規定している。そのため指定された時間に対する情報記憶媒体上のアドレス位置に変換するツールとして、プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPが最初に参照される必要がある。同様にセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの再生範囲もプレイリストPLLST上では時間情報で記載されており、その範囲の情報記憶媒体上でのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの記録場所を探すために、最初にセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップSTMAPが参照される。また、アドバンストアプリケーションADAPLのデータは図10に示すように、情報再生装置で使われる前に必ずファイルキャッシュ上に格納される必要がある。そのため、アドバンストアプリケーションADAPLの各種データを使用する場合には、プレイリストPLLSTからマニュフェストファイルMNFSTを参照し、マニュフェストファイルMNFST内に記載された各種リソースファイル(前記リソースファイルの保存場所とリソースファイル名も前記マニュフェストファイルMNFST内に記載されている)をファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)上に転送する必要がある。同様にアドバンストサブタイトルADSBTの各種データを使用する場合も、事前にファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)上での格納が必要となるため、アドバンストサブタイトルADSBTのマニュフェストMNFSTSを利用してファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)へのデータ転送が可能となる。アドバンストサブタイトルADSBT内のマークアップMRKUPSにより、画面上でのアドバンストサブタイトルADSBTの表示場所と表示タイミングを知ることができるとともに、アドバンストサブタイトルADSBT情報を画面上に表示する時にアドバンストサブタイトルADSBTのフォントFONTSの情報を利用できる。
<タイムマップの参照>
プライマリービデオセットPRMVSを表示するにはタイムマップPTMAPを参照し、エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIで定義されたプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBにアクセス処理をする必要がある。
本実施形態のアドバンストコンテンツADVCT内のデータ構造における、ポイント内容と効果について図13を用いて説明を行う。ポイント内容と効果については下記の通り8点挙げられる。
本実施形態における特徴・ポイント内容を以下に示す。
(1) 時間軸上レイアウトとユーザ表示画面上の2次元的レイアウトに関する設定管理情報として、プレイリストPLLSTとマークアップMRKUPの階層構造を持ち、両者が同一の記述形式(XML)で記述される。
(2) プレイリストPLLST上ではタイトルタイムラインTMLEに合わせたメディアクロックを持ち、マークアップMRKUPではタイミングエレメントによる設定に合わせたページクロック/アプリケーションクロックを持つ。また、両クロック間は互いに独自に設定できる(同期する必要がない)。
(3) 動画(エンハンストビデオオブジェクトEVOB)における初期時の画面上レイアウトは、プレイリストPLLST(ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM)上で指定され、スクリプトSCRPTの実行に合わせて変更が可能である。
(4) 画面上でのアドバンストアプリケーションADAPLの表示領域(アプリケーション領域APPRGN)のレイアウトをマニフェストMNFST内で指定し、その中の各エレメント毎のレイアウトをマークアップMRKUP上で指定する。
(5) 1個のプレイリストPLLSTに対し複数のマークアップMRKUPの設定が可能である。
(6) マークアップページ内で設定されたスクリプトSCRPTの実行により、同一プレイリストPLLST内での複数のマークアップページMRKUP間の遷移が行われる。
(7) 同一プレイリストPLLST内で遷移対象となる複数のマークアップページMRKUPが複数のマニフェストMNFSTにより指定可能である。また、前記複数のマークアップページMRKUPの内、最初に表示されるマークアップページMRKUPが各対応したマニフェストMNFST内に記述される。指定されたマークアップファイルMRKUPは事前にファイルキャッシュFLCCH内に一時保存され、前記ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されるべきマークアップファイルMRKUP及び静止画IMAGEやイフェクトオーディオEFTADなどのエレメントファイルの元々の保存場所がアプリケーションリソースエレメントAPRELEの一覧表としてプレイリストPLLST内に記述されている(図63参照)。
(8) プレイリストPLLSTからアドバンストアプリケーションセグメントADAPLのSRC属性情報(リソース属性情報)、マニフェストMNFST内のマークアップエレメントMRKUPのSRC属性情報(リソース属性情報)を経由し、初期に表示するマークアップページMRKUPを指定する。
次に上記特徴・ポイント内容(1)〜(8)に対する効果について説明を行う。
(1) レイアウトに関する設定管理情報の拡張性と柔軟性が向上する。また、同一の記述形式により管理情報の解読処理の容易化と共有化が図れる。
(2) タイトルタイムラインTMLEに同期した動画情報を高速再生/巻戻し再生している最中に、アプリケーションクロック上にて標準速度で再生したアプリケーション画面(アドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTに関係した画面)を同時に表示することができ、ユーザに対する表現力が大幅に向上する。
(3) ユーザ画面上での動画の表示領域が任意に設定できるため、ユーザに対する表現力が大幅に向上する。
(4) アドバンストアプリケーションADAPLの各エレメントの配置場所が(アプリケーション領域APPRGNにより)グルーピングされているため、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGによる管理が容易となる。また、動画の表示領域との間のレイアウト管理(重なり防止など)が容易となる。
(5) 同一の動画を表示している途中で複数のマークアップページMRKUP間の遷移表示が可能となり、ユーザに対する表現力が大幅に向上する。
(6) 複数のマークアップページMRKUP間の遷移方法が大幅にフレキシブルになる。(例として、ユーザがアクションを指定した直後にマークアップページMRKUP間の遷移が起きず、動画の表示画面に合わせてディレイを持たせた遷移をスクリプトSCRPTで設定できる(図2の技術的工夫を行った結果得られる新たな効果(1.3)参照))。前記ディレイを持たせた遷移は、図75の(f)に示すイベントエレメントEVNTELにより設定する事ができる。
(7) マニフェストMNFSTにより指定されたマークアップページMRKUP情報を事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存できるため、複数のマークアップページMRKUP間の遷移が高速で行え、ユーザが使用し易い(ユーザに好印象を与える事ができる)。また、ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されるべきマークアップファイルMRKUP及び静止画IMAGEやイフェクトオーディオEFTADなどのエレメントファイルの元々の保存場所がアプリケーションリソースエレメントAPRELEの一覧表としてプレイリストPLLST内に記述されているので、ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されるべきリソース一覧を事前に知る事ができ、ファイルキャッシュFLCCHへのリソースのダウンロード処理の効率化を図る事ができる。
(8) プレイリストPLLSTからのマークアップページMRKUP指定に対する拡張性が向上すると共に編集容易性も向上する。
図1ではネットワークサーバNTSRVから情報記録再生装置1までのネットワーク経路が光ケーブル12を介して家庭内のルータ11を経由し、家庭内で無線LANによりデータ接続されている例で示してあるが、これに限らず本実施形態において別経由でのネットワーク経路を有してもよい。また図1では情報記録再生装置1としてパーソナルコンピュータの図面を書いているが、これに限らず本実施形態においては情報記録再生装置として家庭用レコーダ単体または家庭用プレーヤ単体として設定することが可能である。また、無線を使わず直接有線でモニタに表示してもよい。
本実施形態において、図10に示すセカンダリービデオセットSCDVSとアドバンストアプリケーションADAPL及びアドバンストサブタイトルADSBTの情報は、事前に図1に示すネットワークサーバNTSRVに保存されており、それらの情報が光ケーブル12を返して家庭内に配信されることが可能となっている。光ケーブル12から送られた前期各種データは家庭内でルータ11を経由して情報記録再生装置1へ無線データ17の形で転送される。ルータ11は無線LAN制御部7-2とデータマネージャ9及びネットワーク制御部8から構成され、ネットワーク制御部8によりネットワークサーバNTSRVとの間のデータ更新を制御し、無線LAN制御部7-2により家庭内無線LANへデータ転送する。それらのデータの転送処理をデータマネージャ9が制御している。ルータ11から無線データ17に乗せられて送られてきたセカンダリービデオセットSCDVS、アドバンストアプリケーションADAPL、及びアドバンストサブタイトルADSBTの各種コンテンツは、無線LAN制御部7-1でデータを受けた後アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内に送られ、一部は図14に示すデータキャッシュDTCCHに保存される。本実施形態の情報再生装置は、アドバンストコンテンツADVCTを再生するアドバンストコンテンツ再生部ADVPLとスタンダードコンテンツSTDCTを再生するスタンダードコンテンツ再生部STDPLと録画可能な情報記憶媒体DISCもしくはハードディスク装置6に映像録画を行い、そこから再生が可能な録画再生処理部4が内蔵されている。それらの再生部及び録画再生処理部はメインCPU5により有機的に制御される。図1に示すように、情報記憶媒体DISCは情報記録再生部2の中で再生もしくは情報の記録が行われる。本実施形態において、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが再生対象とするメディアは前記情報記録再生部2やパーシステントストレージドライブ3(固定形あるいは携帯形フラッシュメモリのドライブ)からの情報の再生を前提としている。また本実施形態では前述したように、ネットワークサーバNTSRVに記録されたデータの再生も可能となっている。この場合には前述したようにネットワークサーバNTSRVに保存されているデータが光ケーブル12を経由し、ルータ11内のネットワーク制御からルータ11内の無線LAN制御部7-2を経由し、無線データ17の形で転送され無線LAN制御部7-1を経由してアドバンストコンテンツ再生部ADVPLへ情報が転送される。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生される映像情報は、ディスプレイ13に表示することが可能であるか、より大画面で表示したいというユーザ要求に合わせ無線LAN制御部7-1から無線データ18の形で大画面テレビモニタ15に映し出されることが可能となる。大画面モニタ15には映像処理部24、映像表示部21、無線LAN制御部7-3が内蔵されており無線データ18は、前記無線LAN制御部7-3で受信した後映像処理部24で映像処理し、映像表示部21を返して大画面テレビモニタ15に表示されるとともにスピーカ16-1、16-2で音声出力される。
図1に示したシステム説明図におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの内部構造について図14を用い以下に説明を行う。本実施形態において、アドバンスコンテンツ再生部ADVPLは下記の5つの論理的な機能モジュールから構成されている。
<データアクセスマネージャ(Data Access Manager)>
データアクセスマネージャDAMNGは、アドバンストコンテンツADVCTが記録された外部の情報記録場所とアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各モジュールとの間のデータのやりとりの管理に利用される。本実施形態ではアドバンストコンテンツADVCTの記録場所としてパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVと情報記憶媒体DISCを前提としており、それらの情報がデータアクセスマネージャDAMNGとやりとりされる。また各種アドバンストコンテンツADVCTの情報は、データアクセスマネージャDAMNGを介して後述するナビゲーションマネージャNVMNG、データキャッシュDTCCH、プレゼンテーションエンジンPRSENとの間のデータのやりとりを行う。
<データキャッシュ(Data Cache)>
データキャッシュDTCCHは、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおけるテンポラルなデータ保存場所(一時保存場所)として利用される。
<ナビゲーションマネージャ(Navigation Manager)>
ナビゲーションマネージャNVMNGは、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの全機能モジュールの制御を行い、それらはアドバンストアプリケーションADAPLの記載内容に応じて制御される。前記ナビゲーションマネージャNVMNGは、ユーザオペレーションUOPEとの制御も行う。前記ユーザオペレーションUOPEは、例えば情報再生装置におけるフロントパネルのキーインとか、リモコンによるキーインなどによりユーザオペレーションが発生する。これらの処理により発生するユーザオペレーションUOPEから受け取った情報は、前記ナビゲーションマネージャNVMNGにより処理される。
<プレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)>
プレゼンテーションエンジンPRSENは、アドバンストコンテンツADVCTの表示再生を行う。
<AVレンダラ(AV Renderer)>
AVレンダラーAVRNDは他のモジュールから入力されたビデオ情報と音声情報の合成処理を行い、スピーカ16や大画面テレビモニタ15などに対する外部への出力を行う。このとき利用される音声情報は単独ストリーム情報でもサブオーディオSUBADとメインオーディオMANADを混合されたオーディオ情報でもよい。
<オブジェクト情報などの自動更新の実現>
図2に示すように、本実施形態による技術的工夫を行った結果得られる新たな効果に対する具体的な例を図15に表す。図2の効果において、“5〕ネットワークを用いたディスク上の情報更新機能を持たせる”内の“5.1)オブジェクト情報の自動更新やディスク内管理情報の自動更新”という新たな効果を発揮する方法として本実施形態では図15に示すように、コマーシャルCM44やコマーシャル用の別画面32およびテロップCM43、上映予告41を常に最新の映像としてユーザに供給することができるところに本実施形態の大きな特徴がある。
上映予告41を常に最新の情報に変更させることにより、タイムリーな映画の上映予告PRがユーザに対して可能となりユーザを映画館に呼ぶきっかけをつくることができる。また本実施形態ではコマーシャルCM44、コマーシャル用の別画面32およびテロップCM43を本編31の再生にリンクして表示することにより、通常のテレビの放送のようにコマーシャルのスポンサーからスポンサー料を取り、それにより情報記憶媒体DISCのユーザに対する販売価格を低く抑えるということが可能となる。映像情報にコマーシャルを入れるという概念は従来から多く提案されているが、本実施形態のようにネットワークサーバNTSRVから適宜最新のコマーシャル情報を読み取り、情報記憶媒体DISCに記録されている本編31の上映とリンクして、コマーシャル情報を最新のコマーシャルを表示することに本実施形態の大きな技術的な特徴がある。最新の上映予告41やコマーシャル情報は図1に示すネットワークサーバNTSRVに逐次更新保存され、情報記憶媒体DISC内に記録されている本編31の再生タイミングに合わせてネットワークダウンロードを行う。図15に示した各オブジェクトと図10に示す各オブジェクトとの間の関係を以下に示す。
図15においていずれも本編31はプライマリービデオセットPRMVSの中のプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDとメインオーディオMANADから構成されている。上映予告41とコマーシャルCM44及びコマーシャル用の別画面32も情報記憶媒体DISC内のプライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADとして記録されているが、情報記憶媒体DISC作成後特定の時間が経過した後はそれらの情報が表示するに当たらないほど古くなってしまう。その場合にはネットワークサーバNTSRV内に保存されたセカンダリービデオセットSCDVSのセカンダリーオーディオビデオSCDAVにおけるサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに置き換えられてコマーシャルCM44または、コマーシャル用の別画面32で表示される。本実施形態では予め情報記憶媒体DISCに記録されたコマーシャルCM44は、他の実施形態としてプライマリービデオセットPRMVSのプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDとメインオーディオMANADとして記録することも可能である。同様に上映予告41の情報も情報記憶媒体DISC内に記録する場合には、プライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに記録するか、あるいはプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDとメインオーディオMANADに記録し、再生時に情報記憶媒体DISC作成から特定の時間を経過した後はセカンダリービデオセットSCDVSのセカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADの情報としてネットワークサーバNTSRVからダウンロードし、そのダウンロードした情報を表示するようにしている。それにより、本実施形態ではコマーシャルCM44、コマーシャル用の別画面32またはテロップCM43と上映予告41の情報を常に最新の形でユーザに表示することができ、PR効果も向上させることができる。
<映像コンテンツの具体的な再生方法>
次に図15(a)(b)(c)を用い、本実施形態における映像コンテンツの表示例の説明を行う。
図15(a)においては情報記憶媒体DISCを情報記録再生装置1に挿入すると、最初に詳細ナビの必要性説明映像42が表示される。詳細ナビゲーションの必要をユーザが感じない場合にはそのままやり過ごすが、もしユーザがこの情報記憶媒体DISCのアドバンストコンテンツADVCTを再生する方法の説明を知りたい場合には、詳細ナビの必要を入力することで図示していないが詳細ナビの使用説明を表示することができる。また、図15(c)の場合には、詳細ナビの必要性説明映像42内に後述するヘルプキーの使い方を説明し、ヘルプアイコンを常に出すことでユーザが必要な時にヘルプアイコンを指定し、使い方の説明を問い合わせることができる。
図15(a)では、放送テレビ画面のように本編31の表示の途中で前述したコマーシャルCM44を挿入する形となっており、このコマーシャルCM44の表示方法及び表示タイミングは通常放送受信テレビで表示するコマーシャルの表示タイミング、表示方法と同じものを示している。また、図15(a)では情報記憶媒体DISCのコンテンツプロバイダが上映する映画の近日の上映予告41を本編31の表示終了後に表示するようになっている。
図15(b)では、テロップの形で最新のコマーシャル情報CM43が本編31の表示に重ね合わせて表示される。また、上記テロップCM43の表示情報を常に最新の情報にする方法として、本実施形態ではアドバンストサブタイトルADSBTを利用しネットワークダウンロードを活用しているところに大きな特徴がある。すなわち情報記憶媒体DISC内には初期の時点ではプライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVの副映像SUBPT内にテロップ(流れるテキスト情報)の形でテロップCM43を表示している。次に情報記憶媒体DISC製造後、特定の時間経過後は最新のテロップCM43の情報をネットワークサーバNTSRV内のアドバンストサブタイトルADSBTとして記録しておりネットワーク経由でデータを取込み、テロップCM43として表示している。
図15(c)における映像コンテンツ表示例の説明を行う。図15(c)では、詳細ナビの必要性説明映像42の直後に映画館で上映される上映予告41が表示され、上映予告41の表示後に始めて本編31が表示される形となっている。この場合、本編31とは別のコマーシャル用の別画面32が表示され、それと同時にヘルプアイコン33が表示されている。本実施形態において、本編31の内容はプライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDとメインオーディオMANADとして情報記憶媒体DISC内に予め記録されている。別のコマーシャル用の別画面32は、情報記憶媒体内DISCではプライマリービデオセットPRMVSのプライマリーオーディオビデオPRMAVのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADとして記録され、この情報が初期の時点ではユーザに表示される。情報記憶媒体DISCの製造後特定の時間が経過した後では、本実施形態では別のコマーシャル用の別画面32は、更新された映像を表示することができる。その方法として、最新のコマーシャル用の別画面32の情報をネットワークサーバNTSRV内にセカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAVのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADとして保存しておきネットワークを経由して適宜ダウンロードし、ユーザに表示する。また図15(c)の実施形態では、ヘルプアイコン33はアドバンストアプリケーションADAPLの静止画IMAGEとスクリプトSCRPTで構成される。
図15(c)における本編31とコマーシャル用の別画面32とヘルプアイコン33が同時に表示されているα点における表示画面の例を図16に示す。
図16の左上が本編31を表示し右上にコマーシャル用の別画面32が表示され、下側にヘルプアイコン33が表示されている。図16の画面と図2に示した本実施形態による技術的工夫を行った結果得られる新たな効果について以下に説明を行う。
図2に示すように本実施形態による技術的工夫を行った結果得られる新たな効果の“1〕ユーザアクションに対する柔軟かつ印象的なリアクションを行う”については本実施形態を利用することにより、インターネットのホームページに近い柔軟な印象的な画面を作ることが可能となる。具体的な本実施形態による新たな効果の“1.4)PCのようなヘルプ”や“1.5)メニューなどの使い方ガイド”に対応したものが図16のヘルプアイコン33に対応する。この画面上でのヘルプアイコン33の画像はアドバンストアプリケーションADAPLの静止画IMAGEとしてデータが存在し、その情報は図11に示す情報記憶媒体DISC内のアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下のアドバンストアプリケーションディレクトリADAPL内のアドバンストエレメントディレクトリADVEL内に格納されている。ヘルプアイコン33をユーザがクリックすると、ヘルプ対応画像が動き出すがそれに関するコマンド処理はアドバンストアプリケーションADAPL内のスクリプトSCRPTとして記録され、図11のアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下のアドバンストアプリケーションディレクトリADAPLの中にあるアドバンストナビゲーションディレクトリADVNVの下にスクリプトファイルSCRPTとして表示される。またこれらのヘルプアイコン33の静止画像やスクリプトの定義する領域の指定する情報が図11に示すマークアップファイルMRKUP内に記録され、これらの一連の情報間の関連付け情報(データダウンロードに必要な関連情報)が、マニュフェストファイルMNFST内に記録されている。図16に示すようなストップボタン34、プレイボタン35、FR(巻戻し)ボタン36、ポーズボタン37、FF(早送り)ボタン38などの情報もアドバンストアプリケーションADAPLとして分類され、それぞれのアイコンに対応した静止画像が図11の静止画ファイルIMAGE内に格納され、それぞれのボタンを指定した時の実行コマンドが図11のスクリプトファイル内に記録され、それらの領域指定がマークアップファイルMRKUP内に記録されている。
図2に示した本実施形態による技術的工夫を行った結果新たな効果の中での“3〕再生中の映像にかぶせて別情報を同時に表示する”の中のとりわけ“3.1)マルチウインドウによる複数映像を同時に表示する”や“3.4)スクロールするテキストを映像にかぶせて同時表示する”に対応した図16上の画面の説明を行う。
現行DVDにおいては、1画面に1種類の映像しか表示することができない。それに対し本実施形態ではメインビデオMANVDとメインオーディオMANADと同時にサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADを表示することが可能となっている。すなわち図16における本編31は、プライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDとメインオーディオMANADに対応し、右側のコマーシャル用の別画面32はサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに対応し、2画面が同時に表示できる格好となっている。更に本実施形態では図16の右側に示すコマーシャル用の別画面32をセカンダリービデオセットSCDVSのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに置き換えて表示できるところに大きな特徴がある。すなわち、プライマリービデオセットPRMVSのプライマリーオーディオビデオ内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADは予め情報記憶媒体DISC内に記録されており、更新すべきセカンダリービデオセットSCDVSのサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADがネットワークサーバNTSRV内に記録され、情報記憶媒体DISC作成直後に作成される場合には情報記憶媒体DISC内に事前に記録されたコマーシャル用の別画面32を表示し、情報記憶媒体DISC作成後特定の時間経過後には、コマーシャル用の別画面32を最新の映像と取り替えるために、ネットワークサーバNTSRV内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADをネットワーク経由でダウンロードし、取り替えて表示をする。これにより、常に最新のコマーシャル用の別画面32をユーザに表示することができスポンサーのコマーシャル効果を上げることをできるため、スポンサーからの多額のコマーシャル量を徴収することにより、販売する情報記憶媒体DISCの価格を安く抑え、本実施形態における情報記憶媒体DISCの普及を促進することができる。また、それとは別に図16に示すテロップ文字39を本編31に重ねて表示することも可能となる。テロップ文字として、例えばニュースや天気予報など最新の情報をアドバンストサブタイトルADSBTの形でネットワークサーバNTSRV上に保存しておき、適宜ネットワーク経由でダウンロードしつつ表示することでユーザの利便性を大幅に向上させることが可能となる。なお、この時のテロップ文字の文字フォント情報は、図11に示すようにアドバンストサブタイトルディレクトリADSBT内のアドバンストエレメントディレクトリADVPL内のフォントファイルFONTSに記憶することができる。また、このテロップ文字39の大きさや本編31上での表示場所の情報は、図11のアドバンストサブタイトルディレクトリADSBTの下のアドバンストナビゲーションディレクトリADVNVの中のアドバンストサブタイトルADSBTのマークアップファイルMRKUPSに記録することができる。
<プレイリスト内の情報の概要>
本実施形態におけるプレイリストPLLST内情報の概要について図17を用いて説明する。本実施形態におけるプレイリストPLLSTは、図11に示すように情報記憶媒体DISC内もしくはパーシステントストレージPRSTR内のアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの直下に存在するプレイリストファイルPLLST内に記録され、アドバンストコンテンツADVCTの再生に関する管理情報が記録されている。プレイリストPLLST内にはプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIとオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIおよびリソースインフォメーションRESRCIなどの情報が記録されている。プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIは、情報記憶媒体DISC内もしくはパーシステントストレージPRSTR内、ネットワークサーバNTSRV内に存在するアドバンストコンテンツADVCTにおける各タイトルの情報とタイトル内で映像情報を細かく分割する各チャプターの切れ目位置情報が記録されている。オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内では各タイトル毎のそれぞれのオブジェクトの表示タイミングと、画面上の表示位置が管理されている。各タイトル毎にはタイトルタイムラインTMLEが設定されており、そのタイトルタイムラインTMLE上の時間情報を利用して、各オブジェクトの表示開始/終了タイミングが設定可能となっている。リソースインフォメーションRESRCIでは、各タイトル毎に画面に表示する前にデータキャッシュDTCCH(ファイルキャッシュFLCCH)内に格納する各オブジェクト情報の事前格納タイミングの情報が記録されており、例えばデータキャッシュDTCCH(ファイルキャッシュFLCCH)にローディングを開始するローディング開始時間LDSTTMやそれぞれのデータキャッシュDTCCH(ファイルキャッシュFLCCH)内での使用有効期間VALPRDなどの情報が記録されている。
プレイリストPLLST上ではユーザに表示する1つの映像のまとまり(1番組など)をタイトルとして管理する。プレイリストPLLSTに基づきアドバンストコンテンツADVCTを再生・表示する時に最初に表示するタイトルをファーストプレイタイトルFRPLTTとして定義することが可能である。前記ファーストプレイタイトルFRPLTT再生中に図70に示すようにプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSをファイルキャッシュFLCCH内に転送し、タイトル#1以降の再生時に必要なリソースのダウンロード時間を短縮する事ができる。コンテンツプロバイダの判断により、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの設定を行わないようにプレイリストPLLSTを設定する事もできる。
<タイトルタイムラインに基づく表示制御>
図17に示すように本実施形態において表示対象となるオブジェクトの指定やその画面上の表示場所を指定する管理情報がプレイリストPLLSTと(マニュフェストファイルMNFST及びアドバンストサブタイトルADSBTのマニュファストMNFSTSを経由して)マークアップファイルMRKUP及びアドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSの2段階に階層化され、プレイリストPLLST内において表示対象となるオブジェクトの表示タイミングをタイトルタイムラインTMLEに同期して設定されているところに大きな特徴がある。さらに、前記マークアップファイルMRKUPまたはアドバンストサブタイトルADSBTのマークアップファイルMRKUPSでも同様にタイトルタイムラインTMLEに同期して対象とするオブジェクトの表示タイミングが設定されるところに次の大きな特徴がある。更に本実施形態では前記表示するオブジェクトや表示場所を指定する管理情報であるプレイリストPLLSTとマークアップファイルMRKUP及びアドバンストサブタイトルADSBTのマークアップファイルMRKUPSの情報内容が同一の記載言語(XML)で記述されていることが次の特徴となっている。それによりアドバンストコンテンツADVCTの作成者の編集や変更の容易性が従来のDVD-Videoに比べて大幅に向上する。また他の効果としては再生場所のスキップ処理など、特殊再生時の表示処理を行うアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の簡素化を図ることができる。
<画面上の各種情報とプレイリストとの関係>
図16を用いて上記本実施形態の特徴についての説明を行う。図16では本編31とコマーシャル用の別画面32と下側に記載されている各種アイコンボタンが画面上に表示されているが、プライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDを本編31として画面の左上に表示し、及びその表示タイミングが前記プレイリストPLLSTに記載されている。またこの本編31の表示タイミングは、タイトルタイムラインTMLEに同期して設定されている。また例えばサブビデオSUBVDとして記録されているコマーシャル用の別画面32の表示場所と表示タイミングも、前述した同一のプレイリストPLLSTに記載されている。このコマーシャル用の別画面32の表示タイミングも同様のタイトルタイムラインTMLE上に同期して指定されている。現行DVD-Videoにおいては、例えば図16のヘルプアイコン33からFFボタン38までの画面に関しては、映像オブジェクト内に副映像SUBPTとして記録されており、ヘルプアイコン33からFFボタン38までの各ボタンを押した時のコマンド情報が同様に映像オブジェクト内のナビゲーションパックの中のハイライトインフォメーションHLIとして記録されている。その結果、コンテンツ作成者の編集や変更の容易性が損なわれるという問題があった。それに対して、本実施形態では図16のヘルプアイコン33からFFボタン38までの画面情報と対応したコマンド情報に対しては、アドバンストアプリケーションADAPLとして一括して見なされ、プレイリストPLLST上は前記一括されたアドバンストアプリケーションADAPLの表示タイミングと画面上の表示場所のみが指定される。前記一括されたアドバンストアプリケーションADAPLに関する情報は、画面上に表示する前に必ずファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)にダウンロードしておく必要がある。プレイリストPLLST上では前記アドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTに関するデータをダウンロードする時に必要な情報が記録されているマニュフェストファイルMNFST(MNFSTS)のファイル名とファイル保存場所のみが記述されている。図16のヘルプアイコン33からFFボタン38までの画面情報自体は、静止画ファイルIMAGEとしてアドバンストエレメントディレクトリADVEL内に保存されている(図11)。図16に示すヘルプアイコン33からFFボタン38までの各静止画像IMAGEの画面上の配置場所と表示タイミングを管理している情報がマークアップMRKUP内に記録されており、前記情報は図11において、アドバンストナビゲーションディレクトリADVNV内のマークアップMRKUPファイル内に記録されている。また、ヘルプアイコン33からFFボタン38までの各ボタンを押した時の制御情報(コマンド情報)は、図11のアドバンストナビゲーションディレクトリADVNV内のスクリプトファイルSCRPT内に保存されており、それらのスクリプトファイルSCRPTのファイル名とそのファイルの保存場所がマークアップファイルMRKUP(及びマニュフェストファイルMNFST内)に記載されている。図11では、各マークアップファイルMRKUP 、スクリプトファイルSCRPT、静止画ファイルIMAGEが情報記憶媒体DISC内に記録されているようになっているが、本実施形態にはそれに限らずそれらのファイルがネットワークサーバNTSRV内やパーシステントストレージPRSTR内に保存されていてもよい。このように画面上の全体の配置と表示タイミングがプレイリストPLLSTで管理されているとともに、各種ボタンやアイコンの配置位置と表示タイミングがマークアップファイルMRKUPで管理されており、プレイリストPLLSTから前記マークアップMRKUPに対してはマニュフェストMNFSTを経由して指定する構造となっている。各種アイコンやボタン及びコマンド情報が映像オブジェクト内に入っている従来のDVD-Videoと比べそれぞれの映像とコマンド(スクリプト)が別ファイル化され、マークアップMRKUPで中間管理される構造にすることによりコンテンツ作成者の編集、変更容易性が大幅に向上する。また同様に図16に示すテロップ文字39に対しても、プレイリストPLLSTからはアドバンストサブタイトルのマニュフェストファイルMNFSTSを経由して、アドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSのファイル名とファイル保存場所が指定される構造となっている(図11参照)。前記アドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSは、情報記憶媒体DISC内に記録されているだけでなく、ネットワークサーバNTSRV内やパーシステントストレージPRSTRに保存されることも本実施形態では可能となっている。
<プレイリスト(Playlist)の使用目的とデータ構造>
本実施形態ではアドバンストコンテンツADVCTの再生時において、プレイリストPLLSTの使用目的は以下に述べるように2個存在する。第一の使用目的は情報再生装置1における初期時のシステム構造(データキャッシュDTCCH内の必要なメモリ領域の事前設定など)を定義するところにある。また他の目的は、アドバンストコンテンツADVCTにおける各種オブジェクトの再生方法を明示するところにある。プレイリストPLLSTのデータ構造は下記に示すような構造を持っている。
* 各タイトル毎のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI
・トラックナンバーアサイメント
・リソースインフォメーションRESRCI
* 各タイトル毎のプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI
* アドバンストコンテンツADVCTの再生に関するシステムコンフィギュレーション
<リソースインフォメーション(Resource Information)>
図17に示すリソースインフォメーションRESRCIの概要を以下に説明する。プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIにおいて、アドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTの再生に必要な各情報が記録されているリソースファイルを、いつどのタイミングでデータキャッシュDTCCH(ファイルキャッシュFLCCH)に取り込むかの情報がリソースインフォメーションRESRCI内に記録されている。本実施形態においてリソースインフォメーションRESRCIには、下記の2種類のタイプが存在する。リソースインフォメーションRESRCIの第一のタイプはアドバンストアプリケーションADAPLに関するリソースインフォメーションRESRCIであり、他のタイプはアドバンストサブタイトルADSBTに関連したリソースインフォメーションRESRCIである。
<トラックとオブジェクトマッピングとの関係(Relationship between Track and Object Mapping)>
図17に示したタイトルタイムラインTMLE上で表示する各種オブジェクトに対応したオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中に、プレイリストPLLST内で定義されたトラックナンバーアサイメントインフォメーションを含む。
本実施形態のアドバンストコンテンツADVCTにおいて、異なるオブジェクトに対応した各種ストリームの選別用にトラック番号が定義される。例として、複数の音声情報(オーディオストリーム)の中からユーザに対して表示する音声情報を前記トラック番号の指定により選択することができる。例えば図10に示すようにサブスティテュートオーディオSBTAD内にメインオーディオMANADが存在するが、このメインオーディオMANAD内に互いに異なる内容の複数のオーディオストリームが存在する場合がある。オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメント)内で事前に定義されたオーディオトラック番号を指定することにより、複数のオーディオストリームの中でユーザに表示するオーディオストリームを選択することができる。また前記サブスティテュートオーディオSBTAD内のメインオーディオMANADとして記録されている音声情報を、プライマリーオーディオビデオPRMAVの中のメインオーディオMANADに重畳して音声出力することができる。このように重畳されて出力されるプライマリーオーディオビデオPRMAV内のメインオーディオMANADが内容の異なる複数の音声情報(オーディオストリーム)を持っている場合がある。この場合にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメント)内で事前に定義されたオーディオトラック番号を指定することにより、複数のオーディオストリームの中でユーザに表示するオーディオストリームを選択することができる。
前記説明したトラックの中には5種類のタイプが存在し、メインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブタイトルADSBT、サブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADの5種類のタイプにはそれぞれ内容の異なる複数のストリームを同時に記録することが可能となっている。そのため前記5種類のオブジェクトタイプに対してはそれぞれのストリームに対応してトラック番号を割り振り、トラック番号選択によりユーザに表示するストリームの選択が可能になる。
<字幕やテロップなどの情報>
本実施形態において字幕やテロップなどの情報は、プライマリーオーディオビデオPRMAV内の副映像SUBPTで表示する方法とアドバンストサブタイトルADSBTで表示する方法の2通りが存在する。本実施形態では前記アドバンストサブタイトルADSBTのタイムラインTMLE上でのマッピングは、例えばプライマリーオーディオビデオPRMAVなどのマッピング状況と関わりなく単独にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上でマッピング定義することができる。その結果、字幕やテロップなどの情報をプライマリーオーディオビデオPRMAV内の副映像SUBPTとアドバンストサブタイトルADSBTを同時に表示できるばかりでなく表示開始/終了のタイミングをそれぞれ独自に設定できる。またどちらか一方のみを選別して表示することも可能となりそれによる字幕やテロップの表示能力を大幅に向上させることができる。
図17において、プライマリーオーディオビデオPRMAVに対応した部分はP-EVOBという形で一本の帯で表示されているが、実はこの中にはメインビデオトラックMANVD、メインオーディオトラックMANAD、サブビデオトラックSUBVD、サブオーディオトラックSUBAD、副映像トラックSUBPTが含まれ、それぞれが複数のトラックから構成されるとともに表示の時にはそれぞれ1つずつのトラック(ストリーム)が選別されて表示されている。また同様にセカンダリービデオセットSCDVSではS-EVOBでの帯として記載されているが、それはサブビデオトラックSUBVDやサブオーディオトラックSUBADが含まれ、それぞれ1トラック(1ストリーム)ずつ選択されて表示される構造となっている。もしタイトルタイムラインTMLE上で唯一プライマリーオーディオビデオPRMAVのみがオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上にマッピングされている場合には本実施形態では以下のルールを規定し再生制御処理の容易性を確保している。
* メインビデオストリームMANVDは、必ずオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上にマッピングされ、再生されなければならない。
* メインオーディオストリームMANADのうち1トラック(1ストリーム)もオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上にマッピングされ再生される(ただし再生しなくてもよい)。本実施形態はそれに関わらず、メインオーディオストリームMANADがオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上にマッピングされないことも許容する。
* タイトルタイムラインTMLE上にマッピングされたサブビデオストリームSUBVDはユーザへの表示が前提とされるが、(ユーザ選択などにより)必ずしも表示しなくても良い。
* タイトルタイムラインTMLE上にマッピングされたサブオーディオストリームSUBADのうちの1トラック(1ストリーム)はユーザへの表示が前提とされるが、(ユーザ選択などにより)必ずしも表示しなくても良い。
また、タイトルタイムラインTMLE上でプライマリーオーディオビデオPRMAVとサブスティテュートオーディオビデオSBTAVがオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上に同時にマッピングされ両者が有効(アクティブ)な状態にある場合には、本実施形態では以下のルールを規定し再生制御処理の容易性と信頼性を確保している。
* プライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオストリームMANVDの代わりにセカンダリーオーディオビデオSCDAV内のメインビデオストリームMANVDを再生表示することができる。
* プライマリーオーディオビデオPRMAVのメインオーディオストリームMANADに代わってサブスティテュートオーディオビデオSBTAD内のメインオーディオストリームMANADを再生表示することができる。
* サブビデオストリームSUBVDを上記メインビデオストリームMANVDと同時に再生することができるが、必ずしも同時に再生する必要はない。
* サブオーディオストリームSUBADの内の1個を上記メインオーディオストリームMANADと同時に再生出力できるが、必ずしも再生出力する必要はない。
もし、プライマリーオーディオビデオPRMAVとサブスティテュートオーディオSBTADがタイトルタイムラインTMLE上に同時にマッピングされ同時に表示される場合には、本実施形態では以下のルールを規定し、アドバンストコンテンツ再生部内ADVPLの制御処理の容易性と信頼性を確保している。
* プライマリーオーディオビデオPRMAV内におけるメインビデオMANVDは、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にマッピングされ、必ず再生されなければならない。
* プライマリーオーディオビデオPRMAV内におけるメインオーディオストリームMANADに代わって、サブスティテュートオーディオSBTAD内のメインオーディオストリームMANADを再生することができる。
* サブビデオストリームSUBVDは、同時に表示することを前提としているが、(ユーザ選択などにより)必ずしも表示しなくても良い。
* サブオーディオSUBADにおいては、(複数トラックのうち)1トラック(1ストリーム)を表示することが前提となっているが、(ユーザ選択などにより)必ずしも表示しなくても良い。
プライマリーオーディオビデオPRMAVとセカンダリーオーディオビデオSCDAVが、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内でタイトルタイムラインTMLE上に同時にマッピングされていた場合には、本実施形態では以下のルールを規定しアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理の簡素化と信頼性向上を確保している。
* プライマリーオーディオビデオPRMAV内のメインビデオストリームMANVDは、必ず再生されなければならない。
* メインオーディオストリームMANADのうちの1トラック(1ストリーム)は表示することが前提とされるが、(ユーザ選択などにより)必ずしも表示しなくても良い。
* プライマリーオーディオビデオPRMAV内におけるサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADに代わって、セカンダリーオーディオビデオSCDAV内におけるサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADを再生することができる。セカンダリーオーディオビデオSCDAV内でのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの中にサブオーディオストリームSUBADとサブビデオストリームSUBVDが多重化されて記録されている場合には、サブオーディオストリームSUBADのみが再生することを禁止している。
<オブジェクトマッピング位置(Object Mapping Position)>
本実施形態におけるタイトルタイムラインTMLEの単位の取り方について以下に説明を行う。
本実施形態におけるタイトルタイムラインTMLEは、映像(ビデオ)情報のフレームやフィールドの表示タイミングに同期した時間刻みを持ち、この時間刻みのカウント数でタイトルタイムラインTMLE上の時刻を設定するところに大きな特徴がある。例えばNTSC系ではインターレース表示の場合には1秒間に60フィールドと30フレームを持っている。従って、本実施形態におけるタイトルタイムラインTMLEの最小時間刻みの長さを1秒間に60分割し、その時間刻み(ユニット)のカウント数でタイトルタイムラインTMLE上の時刻を設定する。またNTSC系のプログレッシブ表示では1秒間に60フィールド=60フレームが存在し、前記の時間刻みに合致している。またPAL系は50Hz系となっており、インターレース表示では1秒間に50フィールド/25フレーム存在し、プログレッシブ表示では1秒間に50フィールド=50フレーム存在している。この50Hz系の映像の場合には、1秒間にタイトルタイムラインTMLEを50等分し、各等分された1個の間隔(1/50秒)を基準としたカウント数でタイトルタイムラインTMLE上の時刻/タイミングを設定する。このようにタイトルタイムラインTMLEの基準長さ(最小時間単位)を映像のフィールドやフレームの表示タイミングに同期して設定することにより、各映像間の同期合わせタイミング表示制御が容易となるばかりでなく、現実的に意味のある範囲内での最高精度の時間設定が可能となる。
本実施形態において基本的には上記カウント数でタイトルタイムラインTMLE上の時刻/タイミングを設定するが、同一タイトル内の表示時間が長時間に亘る場合に時間換算が容易なようにプレイリストPLLST内でのタイトルタイムラインTMLE上の時間情報を“時間、分、秒とカウント値(HH:MM:SS:FF)”を用いて表現する。上記の表現形式において、“HH”は時間単位を表し“00”〜“23”の値を入れることができる。また“MM”は分単位を表し、“00”〜“59”の値を入れることができる。さらに“SS”は秒単位を表し“00”〜 “59”の値を入れることができる。最後に“FF”は上記カウント数(プログレッシブ表示の場合にはフレーム数、インターレース表示の場合にはフィールド数)を表し、50Hz系の映像(例えばPAL系)の場合には“00”〜“49”の値が入り、60Hz系の映像(例えばNTSC系)の場合には“00”〜“59”の値が入る。上記表現方法を採用することにより、タイトルタイムラインTMLE上の経過時間を容易に把握することができる。
上述したように本実施形態では映像(ビデオ)のフィールドやフレームに合わせて時間刻みを設定しており、60Hz系での1個の時間単位は1/60秒であり、50Hz系での1個の時間刻みの単位は1/50秒となっているが、この各時間刻み位置(時刻)で全ての表示オブジェクトの切替わり(表示開始、または表示終了、または別画面への切替わり)のタイミングを行うように制御がなされる。すなわち本実施形態ではあらゆる表示オブジェクトの表示期間が前記タイトルタイムラインTMLE上の時間刻み(1/60秒または1/50秒)に合わせて設定される。音声情報のフレーム間隔は、前記映像(ビデオ)のフレーム/フィールド間隔とは異なる場合が多い。この場合にはオーディオ情報の再生/終了タイミングは、タイトルタイムラインTMLE上での各刻み間隔に合わせて切り上げしたタイミングで表示期間(表示開始/終了時刻)が設定される。それにより、タイトルタイムラインTMLE上での複数の音声オブジェクトの表示間での出力の重なり(オーバーラップ)を回避することが可能となる。
また、アドバンストアプリケーションADAPL情報の表示タイミングがタイトルタイムラインTMLEの刻み間隔と異なる場合、(例としてアドバンストアプリケーションADAPLが1秒間に24フレーム持ち、それを60Hz系のタイトルタイムラインTMLE上で表示期間を表す場合には)アドバンストアプリケーションADPALの表示タイミングをそれぞれ切り上げ処理し、60Hz系の(時間刻みが1/60秒)のタイトルタイムラインTMLEに表示タイミング(表示開始/終了時刻)を合わせる。
<アドバンストアプリケーションのタイミングモデル(Timing Model for Advanced Application)>
本実施形態において、アドバンストアプリケーションADAPLのタイトルタイムラインTMLE上の有効期間は、プリスクリプト期間、マークアップ表示期間とポストスクリプト期間の3つの期間に分けることができる。前記マークアップ表示期間は、アドバンストアプリケーションADAPLのマークアップMRKUPの情報に基づきタイトルタイムラインTMLEの各時間刻みに対応して表示する期間を表す。前述したプリスクリプト期間は前記マークアップ表示期間に先行し、アドバンストアプリケーションADAPLの画面を表示する準備期間として利用される。前記ポストスクリプト期間は前記マークアップ表示期間の直後に設定され、アドバンストアプリケーションADAPLの各表示オブジェクトの表示直後の終了期間(例えばメモリリソースの解放処理に使用される期間)として利用される。また本実施形態ではそれに限らず、プリスクリプト期間はアドバンストアプリケーションADAPL表示に先立つ事前の制御処理時間(例えばゲームのユーザに与えられた持ち点をクリアする)として使用することもできる。またポストスクリプト期間では、前記アドバンストアプリケーションADAPLの再生直後のコマンド処理(例えばゲームのユーザの持ち点のポイントアップ処理)などに使用することもできる。
<遷移タイミングモデル(Jump Timing Model)>
次に前述したマークアップ表示期間内での画面について説明を行う。例えば、図16の表示画面を例とした場合、本実施形態では例えば映像表示中にストップボタン34を押すと映像が静止すると共に、ストップボタン34の形状や色が変化するなどの画面表示を変更することができる。それは、図2の“技術的工夫を行った結果得られる新たな効果”欄に記載の“1〕ユーザアクションに対する柔軟かつ印象的なリアクションを行う”内の“1.1)ボタン選択や実行指示した時にアニメーションやイメージが変化して応答する”の効果を意味している。上記の例のように図16の表示画面自身が大きく変更される場合には、アドバンストアプリケーションADAPL内での対応するマークアップMRKUPが別のマークアップMRKUPに遷移する。このようにアドバンストアプリケーションADAPLの表示画面内容を設定するマークアップMRKUPを別のマークアップMRKUPに遷移させることにより、見た目の画面表示を大幅に変更させることができる。すなわち、本実施形態においてマークアップ表示期間中に異なる画面に合わせて複数のマークアップMRKUPを設定し、画面の切り替えに合わせて対応するマークアップを切替える(その切り替え処理はスクリプトSCRPTで記述された方法で切替えられる)。従って本実施形態において、マークアップMRKUP表示期間中でのタイトルタイムラインTMLE上でのマークアップページの開始タイミングは、前記複数存在するマークアップ内での最初に表示するマークアップMRKUP情報の表示開始タイミングと一致し、タイトルタイムラインTMLE上でのマークアップページの終了タイミングは、前記複数存在するマークアップMRKUP内での最後のマークアップMRKUPの表示終了タイミングと一致する。このようなマークアップページの遷移(表示画面内でのアドバンストアプリケーションADAPL部分での表示画面の変化)の方法として、本実施形態では以下の2つの遷移モデルを規定している。
<ソフトシンク遷移(Soft Synch Jump)>
最初に上げる遷移方法はマークアップページのソフトシンク遷移(ジャンプモデル)であり、この遷移タイミングではユーザに表示する画面上においてタイトルタイムラインTMLEの時間の流れが停止することがない。すなわち、前記マークアップページの切替えタイミングは前述したタイトルタイムラインTMLEの刻み位置(時刻)とタイミングが一致し、前のマークアップページの終了タイミングと次のマークアップページ(アドバンストアプリケーションADAPLの表示画面)の開始タイミングとが、タイトルタイムラインTMLE上で一致する。これらを可能とするために、本実施形態において前のマークアップページを終了させるために必要な時間(例えばデータキャッシュDTCCH内での割当てられたメモリ空間の開放に使われる時間など)と次のマークアップページを表示している時間をオーバーラップさせる。さらに前のマークアップページの表示期間中にオーバーラップして次のマークアップページの表示準備期間が設定される。前記マークアップページのソフトシンク遷移(ジャンプ)は、タイトルタイムラインTMLEに同期したアドバンストアプリケーションADAPLまたは、アドバンストサブタイトルADSBTに対して使用することができる。
<ハードシンク遷移(Hard Synch Jump)>
次に他の遷移方法として本実施形態では、マークアップページのハードシンク遷移(ジャンプ)も規定している。一般的にはユーザに表示する画面上ではタイトルタイムラインTMLE上での時間変化が生じ(タイトルタイムラインTMLE上でのカウントアップが行われ)、それに同期して例えばプライマリーオーディオビデオPRMAVの画面が変化する。例えばタイトルタイムラインTMLE上での時間が止まった(タイトルタイムラインTMLE上でのカウント値が固定された)場合には、対応してプライマリーオーディオビデオPRMAVの画面が止まり静止画面としてユーザに表示される。本実施形態におけるマークアップページのハードシンク遷移(ジャンプ)が起きた時には上記のタイトルタイムラインTMLE上での時間が止まった(タイトルタイムラインTMLE上でのカウント値が固定された)期間が生じる。前記、マークアップページのハードシンク遷移(ジャンプ)においては、タイトルタイムライン(TMLE)上での見かけ上の切替え前のマークアップページの終了タイミング時刻と、次のマークアップページのタイトルタイムラインTMLE上での再生開始タイミングは一致する。前記遷移の場合には、前に表示したマークアップページの終了期間と次のマークアップページを表示するために必要な準備期間とが、オーバーラップすることはない。そのため、前記遷移期間中ではタイトルタイムラインTMLE上の時間の流れが一時的に止まり、例えばプライマリーオーディオビデオPRMAVなどのオブジェクトの表示が一時的に停止される。前記、マークアップページのハードシンク遷移(ジャンプ)処理は、本実施形態においてはアドバンストアプリケーションADAPLのみ使用される。それにより例えばアドバンストサブタイトルADSBTの表示画面の切替え時には、タイトルタイムラインTMLEの時間上の時間変化が止まることなく(例えばプライマリーオーディオビデオPRMAVが停止することなく)アドバンストサブタイトルADSBTの画面変化を行うことが可能となる。
前記、マークアップページで指定されるアドバンストアプリケーションADAPLや、アドバンストサブタイトルADSBTなどの画面の切替えは、本実施形態においてはフレーム単位での画面の切替えを行う。例えばインターレース表示において1秒間のフレーム数とフィールド数が異なるが、常にフレーム単位でアドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTの画面の切替えを行うように制御することにより、インターレース/プログレッシブに関わらず同じタイミングで切替え処理が行えるため制御が容易となる。すなわち直前のフレーム表示タイミングで次のフレームに必要な画面の準備を開始させる。そして次のフレームの表示タイミングまでに準備を完了させるとともに、次のフレームの表示タイミングに合わせて画面を表示する。例えばNTSCのインターレース表示の場合、60Hz系なのでタイトルタイムラインTMLEの時間刻みの間隔は1/60秒になっている。また、この場合には1秒間に30フレーム表示されるため、タイトルタイムラインTMLEの2単位(2個の刻みの境界位置)の間隔でフレームの表示タイミングが設定される。従って、例えば、n番目のタイトルタイムラインTMLE上のカウント値に画面を表示しようと思えばその2カウント前のn−2のタイミングで次のフレームの表示準備の開始を行い、タイトルタイムラインTMLEのカウントnの段階で準備したグラフィックフレーム(アドバンストアプリケーションADAPLに関係した各種画面をまとめて表示する画面を本実施形態ではグラフィックフレームと呼ぶ)を表示する。本実施形態ではそのようにフレーム単位でのグラフィックフレームの準備と表示を設定することで、ユーザに対して連続的にグラフィカルフレームの切替えを表示することができ、ユーザに違和間を与えないというメリットがある。
<プレゼンテーションクリップエレメント及びオブジェクトマッピングインフォメーション(Presentation Clip element and Object Mapping Information)>
図17に示したプレイリストPLLST内に記述されるオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にプレゼンテーションクリップエレメントと呼ばれるエレメントのリスト情報が記載される。前記、各種プレゼンテーションクリップエレメントと、それに対応した表示・使用対象となるオブジェクト名との関係を図18に示す。
図18に示すように、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内で記述されるプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPは、プライマリーオーディオビデオPRMAVに関するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIを説明している。また、サブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCPは、サブスティテュートオーディオビデオSBTAVのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの説明をしている。また、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPは、セカンダリーオーディオビデオSCDAVのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの説明をしている。またサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPは、サブスティテュートオーディオSBTADのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIを説明している。オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内におけるアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGは、アドバンストサブタイトルADSBTに関するマークアップMRKUPSに関する情報が記載されている。また、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内におけるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGは、アドバンストアプリケーションADAPLのマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTに関する情報が記載されている。前記再生・使用対象となる各オブジェクトに関するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中には、タイトルタイムラインTMLE上の各オブジェクトの有効な期間(表示期間もしくは、その準備期間や終了処理期間も含む)に関する情報が記載されている。タイトルタイムラインTMLE上での前記有効期間は、タイトルタイムラインTMLE上での開始時間(時刻)と終了時間(時刻)により規定される。各クリップエレメントにおいて、タイトルタイムラインTMLE上における開始時間(時刻)と終了時間(時刻)は、titleTimeBegin属性とtitleTimeEnd属性により規定されている。すなわち各クリップエレメント内で個々に前記titleTimeBegin属性情報とtitleTimeEnd属性情報が記録され、タイトルタイムラインTMLE上においてtitleTimeBegin属性で記述された時刻から対応したオブジェクトの表示が開始され、titleTimeEnd属性で記述された時刻で表示が終了される。アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGとアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGを除くプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP及びサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPにおいては各オブジェクトが記録されている開始位置から算出した表示経過時間を意味するclipTimeBeginにより、プライマリーオーディオビデオPRMAVやセカンダリーオーディオビデオSCDAV、サブスティテュートオーディオビデオSBATAV、サブスティテュートオーディオSBTADの表示が開始される。すなわち前述したtitleTimeBegin属性とtitleTimeEnd属性は、タイトルタイムラインTMLE上での時刻情報を意味し、前述したclipTimeBeginは各オブジェクト内での単独の時間経過を意味し、前記titleTimeBegin属性と前記clipTimeBeginの各時刻間での同期合わせをすることにより異なる複数のオブジェクトを同一のタイトルタイムラインTMLE上で同期して表示させることができる。
本実施形態では各種表示オブジェクトの表示期間と、前述したtitleTimeBegin、titleTimeEnd、clipTimeBeginとの間には以下の関係を設定することで、表示タイミングの矛盾を発生せず表示処理の精度を向上させることができる。
・ titleTimeBegin < titleTimeEnd
・ titleTimeEnd ≦ [タイトルの表示期間]
・ clipTimeBegin + titleTimeEnd − titleTimeBegin ≦ [表示オブジェクトの表示期間]
更に本実施形態において下記の条件を設定することにより、表示精度を向上させている。
・ 各プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの有効期間が互いにタイトルタイムラインTMLE上でオーバーラップしてはならない。
・ 各セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPの有効期間が互いにタイトルタイムラインTMLE上でオーバーラップしてはならない。
・ 各サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPの有効期間が互いにタイトルタイムラインTMLE上でオーバーラップしてはならない。
・ セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPの有効期間とサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPの有効期間が互いにタイトルタイムラインTMLE上でオーバーラップしてはならない。
図12で示したように、プレイリストPLLSTからはプライマリービデオセットPRMVSのタイムマップPTMAP、セカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップSTMAP、マニュフェストMNFSTとアドバンストサブタイトルADSBTのマニュフェストMNFSTSを参照する。
具体的には図18に示すように、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内で参照するファイル名としてプライマリービデオセットPRMVSのタイムマップファイルPTMAPのファイル名とその保存場所がプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に記述されている。同様にセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップファイルSTMAPのファイル名とその保存場所は、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述されている。さらにセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップファイルSTMAPのファイル名と保存場所はサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内、又はサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内に記述されている。またアドバンストサブタイトルADSBTのマニュフェストファイルMNFSTSのファイル名とその保存場所がアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に記述されており、アドバンストアプリケーションADAPLのマニュフェストファイルMNFSTのファイル名とその保存場所はアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記述されている。
また、図18に示したオブジェクトの再生・使用時にインデックスとして参照されるファイルが保存している場所は図10に記載されているが、再度確認のため図18の前記オブジェクトが元々記録されている欄に記述した。
なお本実施形態において情報記憶媒体DISC内にプレイリストPLLSTのみ記録させ、前記プレイリストPLLSTからネットワークサーバNTSRVまたはパーシステントストレージPRSTR内に記録された再生・使用対象となる各種オブジェクトを指定できる。
各クリップエレメント内に記述され、オブジェクトの再生・使用時にインデックスとして参照されるファイルは図18に示すように、各種記録媒体(ネットワークサーバNTSRVを含む)内に記録することができる。前記、各クリップエレメント内に記述されるファイルの保存場所指定方法を図19に示す。すなわち、ネットワークサーバNTSRV内にファイルが保存されている場合には、図19に示すようにHTTPサーバまたはHTTPSサーバのアドレスを、“ http:… ”または“ https:… ”により記述する。本実施形態において、各クリップエレメント内で記述されるファイル保存場所指定情報(URI:Uniform Resource Identifier)の記述範囲は1024バイト以下で記述しなければならない。また情報記憶媒体DISCや、ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)やパーシステントストレージPRSTR内にこれらが記録されている場合には、データファイルとしてファイル保存場所を指定する。
図19で示した、情報記憶媒体DISCや、ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)や、パーシステントストレージPRSTR内に各ファイルが保存されている場合、媒体メディアを識別する必要がある。本実施形態では各種クリップエレメント内で図20に示すようなパス指定記述方法を採用することにより媒体メディアを識別できるようにしているところに特徴がある。
<コンテンツの参照(Content Referencing)>
本実施形態において、パーシステントストレージPRSTRに対して2種類の記録メディアを視野に入れている。最初のものは固定形パーシステントストレージPRSTRであり、本実施形態においては情報記録再生装置1内について1台のパーシステントストレージドライブ3のみを規定する。また、他のものは携帯形パーシステントストレージPRSTRであり、本実施形態においては情報記録再生装置1内では、1以上(複数可)を装備することが可能としている。ファイルへのパス指定記述においては、図20に示すような記述方法を規定し、この内容がプレイリストPLLST内の各種クリップエレメント内に記述される。すなわち、情報記憶媒体DISC内にファイルが記録されている場合には、File:///dvddisc/と記述し、ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)内にファイルが記載されている場合には、パス指定記述方法としてFile:///filecache/とする。また、必須形パーシステントストレージPRSTR内にファイルが記録されている場合には、パス指定記述方法としてFile:///required/とする。また、追加形パーシステントストレージPRSTR 内にファイルが記録されている場合にはパス指定記述方法として、File:///additional/とする。また必須形パーシステントストレージPRSTR内の共通領域に記載されている場合には、パス指定記述方法としてFile:///common/required/とする。また、追加形パーシステントストレージPRSTR(複数可)内の共通領域に記載されている場合には、File:///commom/additional/とする。また情報記憶媒体DISCやファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)またはパーシステントストレージPRSTR内に各種ファイルが記録される場合には、各記録メディア内で図11に示すファイル構造を形成し、それぞれの対応したディレクトリの下に各ファイルが記録される。
<プレイリストファイル内のデータ構造>
図17に示したプレイリストPLLSTに関する情報が記録されているプレイリストファイルPLLSTの中でのデータ構造を図21に記載する。このプレイリストファイルPLLSTは、図11に示すようにアドバンストコンテンツディレクトリADVCTの下に直接プレイリストファイルPLLSTの形で記録される。前記プレイリストファイルPLLST内は、管理情報と各表示オブジェクト間の同期合わせ情報及び初期時のシステム構造に関する情報(データキャッシュDTCCH内で使用するメモリ空間の事前割付など)に関する情報が記載されている。前記プレイリストファイルPLLSTは、XMLに基づく記述方法により記載される。前記プレイリストファイルPLLST内の概略データ構造を図21に示す。
図21における<Playlist[プレイリスト]…>と</Playlist>で囲まれた領域をプレイリストエレメントと呼ぶ。前記プレイリストエレメント内の情報としては、構造情報CONFGIとメディア属性情報MDATRIとタイトル情報TTINFOが前記の順番で記載される。本実施形態において、プレイリストエレメント内の各種エレメントの配置順番は、図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおける映像表示開始前の動作手順に対応して設定されている。すなわち、図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のデータキャッシュDTCCH内での使用するメモリ空間の割付作業が再生準備の段階で最も必要となる。そのため、プレイリストエレメント内で構造情報エレメントCONFGIが最初に記述される。次に各表示オブジェクト内の情報の属性に応じて図14内のプレゼンテーションエンジンPRSENの準備がなされる必要がある。そのため、構造情報エレメントCONFGIの後ろかつタイトル情報エレメントTTINFOの前に前記メディア属性情報エレメントMDATRIが記述される必要がある。このようにデータキャッシュDTCCHとプレゼンテーションエンジンPRSENの準備が整った後、タイトル情報エレメントTTINFOに記載された情報に従いアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが表示処理を開始する。そのため、各準備に必要な情報の後に(最後の位置に)タイトル情報エレメントTTINFOが配置される。
本実施形態においてプレイリストエレメントPLLST内のデータ構造として、プレイリストエレメントPLLST内の最初の位置に構造情報CONFGIが記載されているところに大きな特徴がある。それにより、プレイリストPLLSTで共通に使用するシステム内の条件(各パラメータ)設定が先行でき、起動時の再生開始までの時間を短縮化できる。また更に、メディア属性情報MDATRIとタイトル情報TTINFOを分離記述したところにも特徴がある。それにより、異なるタイトル間で同一の属性情報を共有化でき、記述文章量の節約とデコーダー内パラメータ設定等の処理の簡素化が図れるという効果が生じる。また、メディア属性情報MDATRIがタイトル情報TTINFOより先行した場所に記述されているところに次なる特徴がある。その結果、デコーダー内パラメータ設定等の処理を先行させる事で起動時の再生開始までの時間の短縮化が図れる。
図21における最初の行は“以下の文がXML記述方式により記載される”ということを宣言する定義文章であり、“< ?xml”と“? >”の間にxml属性情報XMATRIの情報が記載される構造となっている。
前記xml属性情報XMATRI内の情報内容を図22(a)に示す。
前記xml属性情報XMATRIの情報はXMLの対応バージョン情報と子関係にある別のXMLを参照しているか否かを示す情報が記載されている。前記子関係にある別のXMLを参照しているか否かを示す情報は“yes”と“no”で記述され、子関係にある別のXMLをこの対象とする記載文章の中に直接参照している場合は“no”、別のXMLをこのXML文章内で直接参照せず単独XMLとして存在する場合は“yes”を記述する。XMLの宣言文として、例えばXMLの対応バージョン番号が1.0で別のXMLを参照せず単独のXMLとして存在する場合には図22(a)の記載例として、“< ?xml version = ‘1.0’ standalone =‘yes’ ? >”を記述する。
プレイリストエレメントの範囲を規定するプレイリストエレメントタグ内の記載文章は、“< Playlist”に続き、プレイリストタグの名前空間定義情報PLTGNMとプレイリスト属性情報PLATRIを記述し、最後に“>”で閉じてプレイリストエレメントタグを形成する。前記プレイリストエレメントタグ内の記載情報を図22(b)に記載する。本実施形態においてプレイリストファイルPLLST内に存在するプレイリストエレメントの数は1個を原則としているが、特殊な場合には複数のプレイリストエレメントが記載可能なようになっている。その場合、プレイリストファイルPLLST内に複数のプレイリストエレメントタグが記載される可能性があるので、各プレイリストエレメント毎の識別が可能なように、プレイリストタグの名前空間定義情報PLTGNMを“< Playlist”の直後に記述する。また、プレイリスト属性情報PLATRI内の情報はアドバンストコンテンツバージョン番号の整数部の値MJVERNと、アドバンストコンテンツバージョン番号情報の小数点以下の値MNVERN及び、前記プレイリストエレメント内における前記プレイリストに関する付加情報(名前など)PLDSCIの情報がこの順番に記載される。例えば、記載例としてアドバンストコンテンツバージョン番号が“1.0”の場合にはアドバンストコンテンツバージョン番号の整数部の値MJVERNは“1”、アドバンストコンテンツバージョン番号の小数点以下の値MNVERNは “0”の値が入り、プレイリストPLLSTに関する付加情報をstringとし、プレイリストタグの名前空間定義情報PLTGNMをhttp://www.dvdforum.org/HDDVDVideo/Playlist とした場合には、プレイリストエレメントタグ内の記述文章は、
“< Playlist xmlns = ‘http://www.dvdforum.org/HDDVDVideo/Playlist’
majorVersion = ‘1’
minorVersion = ‘0’
description = string >”となる。
更に図22(b)に示すように、プレイリスト属性情報PLATRI内には一般的によく使われるテキストフォーマットで記述されるプレイリスト名PLDPNMが、displayName属性情報として記述される。本実施形態におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは、情報記憶媒体DISCのディスク名として前記プレイリスト名PLDPNMをユーザに表示することができる。また、前記プレイリスト名PLDPNMはプレイリストタグ内での記述を省くことができる。更にプレイリストコンテンツのタイプ情報PLTYPEとして、“Advanced”又は“Interoperable”のいずれかの値を記述することができる。本実施形態において、録画再生が可能なアドバンストビデオレコーディング規格に基づいてユーザが録画・編集した映像コンテンツをアドバンストコンテンツADVCTの一部として再生することができる。その場合には、前記ユーザが録画・編集した映像コンテンツを“インターオペラブルコンテンツ”として設定することで、前記プレイリストPLLST内での再生が可能となる。この場合には、前記プレイリストコンテンツのタイプ情報PLTYPEの値として“Interoperable”の値が記載される。それ以外の一般的なアドバンストコンテンツADVCTの映像情報の場合には、前記プレイリストコンテンツのタイプ情報PLTYPEの値として“Advanced”の値が記述される。本実施形態において、プレイリストタグ内の情報として前記プレイリストコンテンツのタイプ情報PLTYPEの記載を省くことが可能である。この場合には、デフォルト値である“Advanced”の値がプレイリストコンテンツのタイプ情報PLTYPEの値として自動設定される。
図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内では、前記プレイリストエレメントタグ内に記述されたアドバンストコンテンツバージョン番号を最初に再生し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLがサポートしているバージョン番号の範囲内にあるか否かを判断する。
もし、アドバンストコンテンツバージョン番号が、サポート範囲を超えた場合にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは、ただちに再生処理を停止する必要がある。そのため、本実施形態ではプレイリスト属性情報PLATRI内では最も先行した位置にアドバンストコンテンツバージョン番号の情報が記載されている。
本実施形態におけるプレイリストPLLST内に記載される各種情報は、図23と図24に示すような階層構造を有している。
<タイトルインフォメーション(Title Information)>
前述したプレイリストファイルPLLST内に記録されている情報においてプレイリストエレメント内に含まれるタイトル情報TTINFOは、図23(b)に示すように < TitleSet> と < /TitleSet >に挟まれたタイトルセットエレメントにより記述される。この前記タイトルセットエレメントはプレイリストPLLST内で定義されたアドバンストコンテンツADVCTのタイトルセットに関係した情報が記述される。前記タイトルセットエレメントタグ内に記述されるタイトルセット属性情報TTSTATは、図23(d)に示すようにフレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)及びマークアップページ内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)、タイトルセットでのデフォルト状態におけるメニュー言語情報DEFLNG(defaultLanguage属性情報)が存在する。
<データタイプとタイトルセットエレメント(Datatype and TitleSet Element)>
前記タイトルセットエレメントはプレイリストPLLST内におけるアドバンストコンテンツADVCTに関するタイトルのセットの情報が記述されている。前記タイトルセットエレメント内に記述されるタイトルエレメント情報TTELEMの配置順に従い、各タイトル番号が設定される。すなわち、前記タイトルセットエレメント内の最初に記述されるタイトルエレメント情報TTELEMで管理されるタイトルのタイトル番号が1番となり、順次連続した番号が各タイトルエレメント情報TTELEMで管理されるタイトルのタイトル番号として設定される。
図23(d)に示すフレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)はフレームレート値を表している。各タイトル内における時間管理はタイトルタイムラインTMLE上でのカウント値(“HH:MM:SS:FF”のFFの値)で行われている。この時のタイトルタイムラインTMLEのカウント周波数が50Hz系か60Hz系かのいずれを採用するかが前記フレームレート情報FRAMRT(timeBase属性情報)の値により設定される。前記フレームレートは“fps”(フレームパーセック)を単位としたレート値で表し、前記レート値は“50”又は“60”のいずれかの値が選択的に設定される。次に、マークアップページ内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)についての説明を行う。マークアップページMRKUP毎に設定されるページクロックの周波数とアドバンストアプリケーションADAPL毎に設定されるアプリケーションクロックの周波数は前記チッククロックの周波数TKBASEと一致する。また、前記チッククロックの周波数TKBASEはタイトルタイムラインTMLE上のメディアクロックの周波数とは別に独自に設定できる。タイトル毎のタイトルタイムラインTMLEの基準周波数を表すフレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)のクロックをメディアクロックと呼ぶ。また、チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)に対応し、マークアップページMRKUP毎に設定されるクロックであるページクロックとアプリケーション毎に設定されるアプリケーションクロックが前記メディアクロックとは独自に設定できるところに本実施形態の大きな特徴がある。それによりアドバンストアプリケーションADAPLを標準速度で再生しながらタイトルタイムラインTMLE上でのFF、FR、ポーズ再生が可能となる効果が生まれる。また更に、timeBase/FRAMRTに対してTickBase/TKBASEを大幅に遅くすることでアドバンスト再生部ADVPLの負担を軽減できるという効果も生まれる。前記チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)は、“fps”を単位としたチック値の値で表示され、前記チック値は“24”、“50”、“60”のいずれかの値が設定される。もし、前記フレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)の値が“50”の場合には前記チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)の値として“50”か“24”の値が設定され、前記フレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)の値が“60”の場合には、前記チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)の値として“60”か“24”の値が設定される。このように、前記チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)の値が前記フレームレート(1秒間のフレーム数)情報FRAMRT(timeBase属性情報)の値の整数分の1に設定することにより、前記チッククロックと前記メディアクロック間のクロック設定が容易となる(例えば前記メディアクロックを分周することで容易に前記チッククロックを生成することができる)。前記タイトルセット属性情報TTSTAT内で前記チッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)の記述を省くことができる。この場合には、前記チッククロック周波数は前記フレームレート値と一致する。本実施形態において、timeBase/FRAMRTとtickBase/TKBASEをタイトルセットエレメント内で設定するところに大きな特徴がある。それにより同一タイトルセット内で共通化する事でアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内部での処理簡素化が図れる。
タイトルセットでのデフォルト状態におけるメニュー言語情報DEFLNG(defaultLanguage属性情報)について説明を行う。図47に示すようにプロファイルパラメータとしてメニュー言語が設定される。前記メニュー言語に合致したタイトル内のアプリケーションセグメントAPPLSG(図56(d)参照)が存在しない場合には、タイトルセットでのデフォルト状態におけるメニュー言語情報DEFLNG(defaultLanguage属性情報)で設定された言語に対応したアプリケーションセグメントAPPLSGが実行・表示可能な状態となる。タイトルセット属性情報TTSTAT内で前記タイトルセットでのデフォルト状態におけるメニュー言語情報DEFLNG(defaultLanguage属性情報)の記載を省くことができる。
<タイトルインフォメーション(Title Information)>
前記タイトルセットエレメント内には1番最初にファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEが記述可能であり、次に1以上のタイトルエレメント情報TTELEMが順番に記載され、各タイトルに関する管理情報がそれぞれ対応したタイトルエレメント情報TTELEM内に記録されている。図17の例ではタイトル#1〜#3までの3個のタイトルを持っており、それに対応させて図23(b)でもタイトル#1に関するタイトルエレメント情報TTELEMからタイトル#3に関するタイトルエレメント情報TTELEMまでを記述しているが、それに限らず1以上任意数まで各タイトルに関するタイトルエレメント情報TTELEMを記述することができる。また、前記タイトルセットエレメント内には前記タイトルエレメント情報TTELEMの後ろにプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEの記述が可能になっている。各タイトルエレメント情報TTELEMに対応したタイトル毎にそれぞれ独自にタイトルタイムラインTMLEが設定される。各タイトル毎のタイトルタイムラインTMLEの表示期間は、前記タイトルエレメント情報TTELEM内のtitleDulation属性情報(タイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDUR)内に記載される。前記タイトルセットエレメント内で記述される各タイトルエレメント情報TTELEMの記載順番に従い、各対応するタイトルの番号が設定される。図23(b)に示すように、タイトルセットエレメント内に最初に記述するタイトルエレメント情報TTELEMに対応したタイトルのタイトル番号を1と設定する。本実施形態において、前記タイトルセットエレメント内に記述可能なタイトルエレメント情報TTELEMの数(1個のプレイリストPLLST内で定義できるタイトル数)は、512以下にしている。そのようにタイトル数の上限値を設定することにより、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLでの処理が発散するのを防止している。各タイトルエレメント情報TTELEM内に記載される情報は、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIとトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIが前記記載した順番に記録される。またオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内には、各表示オブジェクト内のストリーム(トラック)の番号を設定したトラックナンバーアサイメントインフォメーションの情報が含まれている。前記オブジェクトマッピングインフォーメーションOBMAPI内には、図24で説明するように各種クリップエレメントのリストが記述されている。また前述した表示クリップエレメント内での各トラック番号の設定情報を表すトラックナンバーアサイメントインフォメーションに関するリストが前記オブジェクトマッピングインフォーメーションOBMAPI内に記述されている。本実施形態ではビデオ情報や、オーディオ情報や副映像情報などの各再生オブジェクトが複数のストリームを持つことが可能となっており、各ストリーム毎に別々のトラックを対応づけ、それと共にトラック番号を設定することにより表示オブジェクト内での再生ストリームの識別が可能となっている。このようにトラックナンバーアサイメントエレメントのリストを設定することで、各表示オブジェクト内で含まれるストリーム数と個々のストリーム間の識別が可能となる。リソースインフォメーションRESRCI内ではタイトルエレメント情報TTELEM内におけるリソースエレメントのリストが説明されている。トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内では、トラックナビゲーションリストエレメントに関する情報が記述されている。また、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI内では、同一タイトル内での映像内容の分割に対応したチャプターの先頭位置を表すチャプターリストエレメントの情報が記載されている。
図23(c)に示すようにタイトルエレメント情報TTELEM内でのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIと、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI、スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIの配列順は、情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)の処理手順に対応している。すなわち、タイトルエレメント情報TTELEM内の最初の場所に同一タイトル内で使用されるアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTの情報が記載されたオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの情報が記載される。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは最初に記録されているオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中から同一タイトル内で使用されるアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTの内容を最初に把握する。図10の説明のところで説明したようにアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTの情報は、ユーザへの表示に先立ちファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)内に事前に保存されている必要がある。そのため、情報記録再生装置1内でのアドバンストコンテンツ再生部ADVPLでは、再生に先立ってどのようなアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTがタイトル内で設定され、それぞれがどのタイミングでファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)内に事前格納しておくかについての情報が必要となる。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは次にリソースインフォメーションRESRCIを読み取り、アドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTのファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)内の格納タイミングを知ることができる。従ってリソースインフォメーションRESRCIがオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの後ろに記述されることでアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが処理しやすくなる。また、ユーザがアドバンストコンテンツADVCTを再生する時に見たい映像を即座に移動できやすいようにプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIが重要となるため、リソースインフォメーションRESRCIの後ろにプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIが配置されている。トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIはユーザへの表示直前に必要な情報なので、タイトルエレメント情報TTELEM内で最後の場所に記述される。前記各種インフォメーションに合わせた条件設定後に初めてスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIに基づく条件設定を行うので、タイトルエレメント情報TTELEM内の最後にスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが配置される。
図23(c)に示すようにタイトルエレメント情報TTELEM内タイトルエレメントタグ内の最初にタイトルのID情報TTIDIを記述する事で
1) タイトル情報TTINFO内に複数のタイトルエレメント情報TTELEMが記述でき、(異なるタイトル毎に対応した再生管理情報としてタイトルエレメント情報TTELEMがそれぞれ設定される)。
さらに、
2) タイトルエレメントタグ内の最初に記述されたタイトルのID情報TTIDIの内容を解読する事でタイトル情報TTINFO内の各タイトルエレメント情報TTELEMを即座に識別でき、プレイリストPLLST内の内容判別処理の高速化が図れる。
また、本実施形態においてタイトルエレメント情報TTELEM内で記述する内容の関連する情報同士をそれぞれまとめてグルーピングして互いに近い位置に記述した。各グループ名としてオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIと名付ける。それによりプレイリストマネージャPLMNG(図28参照)内でのプレイリストPLLSTの内容解読処理の簡素化と高速化が図れる。
<タイトルエレメント(Title Element)>
本実施形態において、各タイトルエレメント情報TTELEMの開始を表すタイトルエレメントタグ内に記載されている情報を図24に示す。前記タイトルエレメントタグ内には、各タイトルの識別を行うためのタイトルのID情報TTIDが最初に記載される。次にタイトル番号情報TTNUMが記述される。本実施形態においてタイトル情報TTINFOの中に図24(b)に示すように複数のタイトルエレメント情報TTELEMを記述することができる。前記タイトル情報TTINFO内の最初から記述されるタイトルエレメント情報TTELEMに対し、記述順に従ってタイトル番号が設定され、このタイトル番号が前記タイトル番号情報TTNUM内に記述される。また、タイトルエレメント情報TTELEMで管理されるタイトルのタイプ(種類)に関してタイトルタイプ情報TTTYPEが記述される。本実施形態において、前記タイトルタイプ情報TTTYPEとして“Advanced”、“Original”及び“UserDefined”の3種類のタイプ情報の値を設定することができる。本実施形態において、ユーザが録画・編集・再生が可能なアドバンストビデオレコーディングフォーマットで記録された映像情報をアドバンストコンテンツADVCTの一部として活用することができる。前記アドバンストビデオレコーディングフォーマットで記録された映像情報をインターオペーラブルコンテンツと呼ぶ。前記インターオペーラブルコンテンツに関するオリジナルタイトル(録画直後で編集を行う前の状態のインターオペーラブルコンテンツ)に対するタイトルタイプ情報TTTYPEを “Original”と設定する。また、前記インターオペーラブルコンテンツに関してユーザが編集した後の(ユーザにより定義された(Defineded))タイトルに対するタイトルタイプ情報TTTYPEを“UserDefined”と設定する。また、それ以外のアドバンストコンテンツADVCTに関しては“Advanced”と設定する。本実施形態においては、タイトル属性情報TTATRI内に前記タイトルタイプ情報TTTYPEの記述を省略することができる。この場合には、デフォルト値である“Advanced”の値が自動的に設定される。次に選択属性情報が記述される。この選択属性情報は、指定されたタイトルがユーザオペレーションによる対応が可能か否かの選択情報を表す。例えば図1に示すシステムの場合、ユーザが大画面テレビモニタ15に向かい、(図示していないが)リモコンによる画面操作(例えば早送りFFや巻戻しFR)を行う場合がある。このようにユーザが指示する処理をユーザオペレーションと言い、そのユーザオペレーションに対応してタイトルが処理されるか否かを表すのが前記選択属性情報(セレクタブルアトリビューション)に対応する。この情報は“true”か“false”どちらかの単語を記入する。例えば対応したタイトルの映像内容がコマーシャルCM44や上映予告41などユーザに早送りされては困る場合には、対応したタイトル全体がユーザオペレーション禁止にすることができる。この場合には前記選択属性情報を“false”とし、対応したタイトルをユーザオペレーション禁止とし、ユーザによる早送りや巻戻しなどの要求を拒否できる。またこの値が“true”の場合にはユーザのオペレーションに対応し、ユーザのリクエストに応じ巻戻しや早送りなどの処理(ユーザオペレーション)を行うことができる。本実施形態において、前記選択属性(セレクタブルアトリビューション)の情報としてデフォルト値を“true”(ユーザオペレーションの対応可能)に設定している。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)は前記選択属性情報に基づきタイトルの再生処理方法が大きく変わる。従って前記選択属性情報をタイトルのID情報TTIDの直後で他の情報よりも先行した位置に配置することにより、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL処理の利便性を向上させることができる。本実施形態においてはタイトルエレメントタグ内で、前記選択属性情報の記述を省くことが可能である。記載が省かれた場合には、デフォルト値の“true”として設定される。
図23(d)に示すタイトルセットエレメント内のフレームレート情報FRAMRT(timeBase属性情報)は画面表示する映像の1秒間のフレーム数を表し、タイトルタイムラインTMLEの基準時間間隔に対応する。図17で説明したように、本実施形態ではタイトルタイムラインTMLEとして、50Hz系(1秒間にタイトルタイムラインTMLE上で50カウント分だけカウントアップされる)と、60Hz系(1秒間にタイトルタイムラインTMLE上で60カウント分だけカウントアップされる)の2方式が設定可能としている。例えばNTSCにおけるインターレース表示の場合には、1秒間に30フレーム(60フィールド)が表示される。この場合には60Hz系に対応し、タイトルタイムラインの1刻みの間隔(1カウントの時間間隔)が1/60秒となる。本実施形態において、タイトルタイムラインTMLEに準拠したクロックをメディアクロックと呼び、マークアップMRKUP毎に設定されるクロックであるページクロックと区別される。更に本実施形態では、マークアップMRKUP内で指定されるアドバンストアプリケーションADAPL実行時に定義されるアプリケーションクロックが存在する。前記ページクロックと前記アプリケーションクロックの基準周波数は互いに等しくチッククロックの周波数と呼ぶ。本実施形態では前記タイトルタイムラインTMLEに対応したメディアクロックと前記チッククロックが独自に設定可能にした所に大きな特徴がある。それにより例えば、プライマリーオーディオビデオPRMAVの映像情報に対する高速再生や巻戻し再生などの特殊再生を行っている最中にアドバンストアプリケーションADAPLで定義されたアニメーションに対して上記チッククロック(アプリケーションクロック)に基づく標準速度再生を行うことができ、ユーザに対する表現形式を大幅に向上させることができる。前記マークアップページ内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASEを図23(d)の“tickBase = ”の直後に記述する。前記マークアップMRKUP内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASEの値は上記フレームレート(1秒間のフレーム数)情報として記述された値以下の値として設定されなければならない。それにより、チッククロックに基づくアドバンストアプリケーションADAPLの実行(アニメーションの表示など)をタイトルタイムラインTMLEに合わせて(メディアクロックと矛盾が起きないように)スムーズに表示することが可能となるばかりでなく、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の回路構造の簡素化を図ることができる。図24(b)に示すtimeBaseDivisor属性情報は、アドバンストアプリケーションマネージャ内での処理クロックのアプリケーションチッククロックに対する減衰比TICKBDを表している。すなわち前記情報は、図28内に示すアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGが処理を行う時の前記アプリケーションチック(チッククロックの周波数情報TKBASE)に対する減衰比を意味している。例えば前記timeBaseDivisor属性情報の値を“3”と設定した場合には、前記アプリケーションチックのクロック(アプリケーションクロック)が3カウントインクリメントされる毎に前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGの処理が1ステップ進む。このように前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGの処理クロックをチッククロック(アプリケーションクロック)より遅くすることにより、動きの遅いアドバンストアプリケーションADAPLに対してCPUパワーを掛けずに処理ができるため、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での発熱量を低く抑えることが可能となる。
タイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURは、対応したタイトル上でのタイトルタイムラインTMLEの全体の長さを表している。タイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURは、フレームレート(1秒間のフレーム数)情報に対応した50Hz系もしくは60Hz系のトータルカウント数で記述される。例えば該当するタイトルの全体の表示時間がn秒の場合にはタイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURとしてはトータルカウント数として60nまたは50nの値が入る。本実施形態において全ての再生オブジェクトの終了時間は、前記タイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURより小さくならなければならない。このようにタイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURはタイトルタイムラインTMLE上の時間刻み間隔に依存するため、この情報をフレームレート情報の後ろに配置することでアドバンストコンテンツ再生部ADVPLのデータ処理のし易さを向上させている。
次のパレンタルレベル情報は再生対応したタイトルのパレンタルレベルを示している。
前記パレンタルレベルの値は8以下の数字を記入する。本実施形態において、前記タイトルエレメントタグ内でこの情報を省くことも可能である。デフォルト値としての値は“1”として設定される。
このタイトル終了後に表示されるべきタイトルの番号情報を表すonEnd情報は、現在のタイトルが終了した後、次に再生すべきタイトルに関するタイトル番号の情報が記載される。前記タイトル番号に記入される値が“0”の時は、タイトル終了後にポーズ(終了画面を表示したまま)となる。デフォルト値としてはこの値は“0”に設定される。またタイトルエレメントタグ内でこの情報の記載を省くことも可能であり、その場合にはデフォルト値の“0”に設定される。
前記情報記録再生装置1が表示するタイトル名情報であるdisplayNameは、対応するタイトルの名前がテキストフォーマットで記述される。ここに記載された情報が情報記録再生装置1のタイトル名として表示することができる。また、この情報はタイトルエレメントタグ内で省くことも可能である。
4:3 TVモニタ上への許容表示モード情報SDDISPを表すalternativeSDDisplayMode属性情報は、対応するタイトル再生時において4:3 TVモニタに出力する時に許容される表示モードを表している。前記の値が“panscanOrLetterbox”と設定された場合には、4:3 TVモニタに出力する場合にはパンスキャンモードとレターボックスモードのいずれの表示モードで出力することも許容される。また、“panscan”と設定された場合には、4:3 TVモニタに出力する場合にはパンスキャンモードでの出力しか許容されない。更に前記の値が“letterbox”と設定された場合には、4:3 TVモニタに出力する場合にはレターボックスの表示モードしか許容されない。情報記録再生装置1は4:3 TVモニタに出力する場合には許容された表示モードにより強制的に表示・出力しなければならない。前記4:3 TVモニタ上への許容表示モード情報SDDISPの記述を省くことができるが、その場合にはデフォルト値である“panscanOrLetterbox”に自動設定される。
更にタイトルに関する付加情報(description)の欄には、前記タイトルに関する付加情報がテキストフォーマットで記載される。前記情報はタイトルエレメントタグ内で記載を省略することが可能となる。前記情報記録再生装置1が表示するタイトル名情報(displayName)とタイトルに関する付加情報(description)は、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの再生用処理を行う上での本質的な情報ではないので、タイトルの属性情報TTATRI内で後ろの場所に記録される。最後にタイトルエレメントに対応したファイル保存場所URI記述形式XMBASEは、XMLに準拠したURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)に関する記述形式フォーマット(XML_BASE)を示している。
タイトルエレメントタグの具体的な情報例として例えばタイトルの識別用ID情報を“Ando”とし、60Hz系でのタイトル全体の時間的な長さが80000の場合には、
記述例:< Title = ‘Ando’titleDuration = ‘80000’>と記載される。
60Hz系においては、1秒間にタイトルタイムラインTMLEのカウント数が60カウントアップされるので前記80000の値は80000÷60÷60 ≒ 22分に対応する。
タイトルエレメント情報TTELEM内の情報は、図23(c)に示す各表示クリップエレメントのリストで記述されるオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIと、タイトルリソースエレメントが記録されているリソースインフォメーションRESRCIと、チャプターリストエレメントが記載されているプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIとトラックリストナビゲーションリストエレメントで記載されるトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIとタイトルタイムラインTMLE上での一時停止(ポーズ)場所(時間)とイベント開始場所(時間)のスケジュールが予め記述されたスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIから構成されている。前記表示クリップエレメントは、図24(c)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップPRAVCPとサブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップSBADCP、セカンダリーオーディオビデオクリップSCAVCP、アドバンストサブタイトルセグメントADSTSGとアプリケーションセグメントAPPLSGで記述される。前記表示クリップエレメントは、タイトル内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述される。また、前記表示クリップエレメントは各エレメンタリーストリームに対応してトラックナンバーアサイメントインフォメーションの一部として記述される。
プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIは図24(d)に示すようにチャプターリストエレメントのリストとして記載される。
<チャプターリストエレメント及びプレイバックシーケンスインフォメーション(Chapter elements and Playback Sequence Information)>
プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI内でのチャプターリストエレメントは、タイトル内のチャプター構造を記述している。チャプターリストエレメントはチャプターエレメント(図24(d)に示すように<Chapter title Time Begin >タグから始まる各行)のリストとして記述されている。チャプターリスト内で最初に記述されたチャプターエレメントの番号を“1”とし、それぞれ各チャプターエレメントの記述順番に応じて各チャプター番号が設定される。1個のチャプターリスト(タイトル)内でのチャプター数は512以下と設定し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLでの処理時の発散を防いでいる。各チャプターエレメント内でのtitleTimeBegin属性(“<Chapter title Time Begin > = ”以降に記載される情報)は、タイトルタイムライン上での各チャプターの開始位置を示す時刻情報(タイトルタイムラインTMLE上でのカウント数)を表している。前記各チャプターの開始位置を示す時刻情報は、時・分・秒・フレーム数を表した“HH: MM:SS:FF”により表示される。このチャプターの終了位置は次のチャプターの開始位置で表される。また、最後のチャプターの終了位置に関してはタイトルタイムラインTMLE上の最後の値(カウント値)として解釈される。各チャプターのタイトルタイムラインTMLE上での開始位置を表す時刻情報(カウント値)は、各チャプター番号の増加(インクリメント)に対応して単調に増加するように設定されなければならない。このように設定することにより各チャプターの再生順に従った順次ジャンプアクセス制御が容易となる。チャプターエレメント毎の付加情報は、人が理解し易いようにテキストフォーマットで記述される。また前記チャプターエレメント毎の付加情報は、チャプターエレメントタグ内での記述を省くことができる。更に、“displayName = ”の直後に対応チャプター名を人が理解し易いテキストフォーマットで記述することができる。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)は、前記対応チャプター名情報を各チャプター毎の名前として、大画面TVモニタ15上に表示することができる。また、前記対応チャプター名情報は、前記チャプターエレメントタグ内での記述を省くことができる。
前述した図10で定義された各種再生表示オブジェクトのアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのデータの流れを図25に示す。
図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の構造を図14に示した。図25における情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVはそれぞれ図14の対応するものに一致する。図25におけるストリーミングバッファSTRBUFとファイルキャッシュFLCCHを総称してデータキャッシュDTCCHと呼び、図14のデータキャッシュDTCCHに対応する。図25におけるプライマリービデオプレーヤPRMVP、セカンダリービデオプレーヤSCDVP、メインビデオデコーダーMVDEC、メインオーディオデコーダーMADEC、サブピクチャーデコーダーSPDEC、サブビデオデコーダーSVBEC、サブオーディオデコーダーSADEC、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN及びアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLは、図14におけるプレゼンテーションエンジンPRESENに含まれる。また、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での各種再生表示オブジェクトデータの流れを管理する部分が図14におけるナビゲーションマネージャNVMNGであり、各種アドバンストコンテンツADVCTの保存場所とアドバンストコンテンツ再生部ADVPL間のデータの仲介をする部分が図14におけるデータアクセスマネージャDAMNGになる。
図10に示すように再生オブジェクトの再生時にはプライマリービデオセットPRMVSのデータは情報記憶媒体DISCに記録されている必要がある。
本実施形態においてプライマリービデオセットPRMVSは、高解像度の映像情報をも取り扱うことができる。従って、プライマリービデオセットPRMVSのデータ転送レートが非常に高くなる危険性がある。ネットワークサーバNTSRVから直接再生を試みた場合もしくはネットワークライン上での一時的なデータ転送レートの低下が生じた場合に、ユーザに対する連続的な映像表現が中断される危険がある。また図43に示すようにパーシステントストレージPRSTRとしてSDカードSDCDやUSBメモリUSBM、USBHDD、NASなど多様な情報記憶媒体を想定しており、パーシステントストレージPRSTRとして使用される情報記憶媒体によってはデータ転送レートの低い場合も想定される。従って、本実施形態において高解像度の映像情報をも取り扱うことのできるプライマリービデオセットPRMVSが前記情報記憶媒体DISCのみに記録可能にすることにより高解像度のプライマリービデオセットPRMVSのデータに対しても中断することなく、ユーザへの連続表示を保証することができる。このように情報記憶媒体DISCから読み出されたプライマリービデオセットPRMVSは、プライマリービデオプレーヤPRMVP内へ転送される。プライマリービデオセットPRMVS内ではメインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBADと副映像SUBPTが2048単位のパックとして多重化されて記録されている。それぞれのパックは再生時に分割され、メインビデオデコーダーMVDEC、メインオーディオデコーダーMADEC、サブビデオデコーダーSVDEC、サブオーディオデコーダーSADECとサブピクチャーデコーダーSPDEC内でデコード処理される。セカンダリービデオセットSCDVSのオブジェクトは情報記憶媒体DISCかパーシステントストレージPRSTRから直接再生されるルートと、一時データキャッシュDTCCHに保存された後データキャッシュDTCCHから再生される方法との2種類の方法を本実施形態では認めている。前述した最初の方法においては、情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTRに記録されたセカンダリービデオセットSCDVSが直接セカンダリービデオプレーヤSCDVPに転送され、メインオーディオデコーダーMADEC、サブビデオデコーダーSVDECまたはサブオーディオデコーダーSADECによりデコード処理される。また前述した2番目の方法としてセカンダリービデオセットSCDVSは情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVのいずれに記録されている場合もデータキャッシュDTCCH内に一度記録され、データキャッシュDTCCHからセカンダリービデオプレーヤSCDVPへ送られる。この時情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に記録されているセカンダリービデオセットSCDVSは、データキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCHに記録されるが、ネットワークサーバNTSRVに記録されているセカンダリービデオセットSCDVSはストリーミングバッファSTRBUFに一時保存される。情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTRからのデータ転送に対しては大幅にデータ転送レートが低下することはない。しかし、ネットワークサーバNTSRVから送られてくるオブジェクトデータのデータ転送レートはネットワーク事情で一時的に大幅に低下する危険性がある。従ってネットワークサーバNTSRVから送られてくるセカンダリービデオセットSCDVSに対しては、ストリーミングバッファSTRBUFに記録することでシステム的なネットワーク上のデータ転送レートの低下をバックアップすると共にユーザ表示時の連続再生を保証できるようにしている。また、本実施形態ではそれに限らずネットワークサーバNTSRV内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVSのデータをパーシステントストレージPRSTRに保存することもできる。その後、パーシステントストレージPRSTRからセカンダリービデオプレーヤSCDVPにセカンダリービデオセットSCDVSの情報を転送し、再生表示することも可能である。
図10に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTの情報はオブジェクトの記録場所によらず、全て一時的にデータキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に保存するようにしている。それによりプライマリービデオセットPRMVSや、セカンダリービデオセットSCDVSとの同時再生時の図1に示す情報記録再生部内における光学ヘッドのアクセス回数を減らし、ユーザへの連続表示を保証することができる。このようにファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されたアドバンストアプリケーションADAPLは、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENに送られ、ユーザへの表示処理がなされる。また、ファイルキャッシュFLCCH内に保存されたアドバンストサブタイトルADSBTの情報はアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLに転送され、ユーザに表示される。
<データアクセスマネージャ(Data Access Manager)>
図14に示したアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のデータアクセスマネージャDAMNG内の構造を図26に示す。
本実施形態におけるデータアクセスマネージャDAMNGは、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVおよび情報記憶媒体DISC内に記録された各種再生オブジェクトのアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内へのやりとりを制御する場所である。データアクセスマネージャDAMNGはディスクマネージャDKMNG、パーシステントストレージマネージャPRMNGとネットワークマネージャNTMNGから構成される。始めにディスクマネージャDKMNGの動作説明を行う。本実施形態においてディスクマネージャDKMNGは情報記憶媒体DISCから情報を読取り、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各種内部モジュールへデータを転送する時のデータ制御を行う。ディスクマネージャDKMNGは本実施形態における情報記憶媒体DISCに対し、API(アプリケーションインタフェース)のコマンドに従い情報記憶媒体DISC内に記録された各種ファイルの再生を行う。本実施形態において、情報記憶媒体DISCへの情報の書込み機能は前提としていない。
パーシステントストレージマネージャPRMNGは、パーシステントストレージPRSTRとアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各種内部モジュールとの間のデータ転送を制御している。パーシステントストレージマネージャPRMNGも前述したディスクマネージャDKMNGと同様、APIのコマンドセットに対応して、パーシステントストレージPRSTR内のファイルアクセス制御(ファイルの読取り制御)を行う。本実施形態におけるパーシステントストレージPRSTRは、記録と再生機能を前提としている。
ネットワークマネージャNTMNGは、ネットワークサーバNTSRVとアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内における内部モジュールとの間のデータ転送制御を行う。ネットワークマネージャNTMNGはネットワークサーバNTSRVに対するAPIセットのコマンドに基づきファイルアクセス制御(ファイルの読取り制御)を行う。本実施形態において、ネットワークサーバNTSRVはネットワークサーバNTSRVからのファイルダウンロードを通常サポートするだけでなく、ネットワークサーバNTSRVへのファイルアップロードもサポートできる。
さらに、本実施形態においては、ネットワークマネージャNTMNGが、プレゼンテーションエンジンPRSENへ送る各種再生オブジェクトのプロトコルレベルでのアクセス制御機能まで管理している。また、図25に示すようにセカンダリービデオセットSCDVSがネットワークサーバNTSRVからストリーミングバッファSTRBUFを返してセカンダリービデオプレーヤSCDVPへのデータ転送制御を行うことができる。これらの制御もネットワークマネージャNTMNGが制御・管理している。
<データキャッシュ(Data Cache)>
図14に示したアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のデータキャッシュDTCCH内の構造を図27に示す。
本実施形態においてデータキャッシュDTCCHは、テンポラルなデータの一時保存場所として下記に述べる2種類の領域に分割される。最初の領域はファイルキャッシュFLCCHであり、ファイルデータに対する一時保管場所(テンポラルバッファ)として使われる。また、次の領域として本実施形態ではストリーミングデータに対する一時保管場所として使用されるストリーミングバッファSTRBUFを定義することができる。図25に示すように本実施形態においては、ストリーミングバッファSTRBUFにはネットワークサーバNTSRVから転送されたセカンダリービデオセットSCDVSが一時保存可能な形となっている。また前記ストリーミングバッファSTRBUF内にはセカンダリービデオセットSCDVSに含まれるサブスティテュートオーディオSBTAD、サブスティテュートオーディオビデオSBTAV、またはセカンダリーオーディオビデオSCDAVが一時的に記録される。プレイリストPLLST内のリソースインフォメーションRESRCIの中のストリーミングバッファSTRBUFに関する情報記述欄の中にデータキャッシュDTCCH内に割当てられるストリーミングバッファSTRBUF領域に関する情報(ストリーミングバッファSTRBUF領域のサイズやストリーミングバッファSTRBUF領域として割り付けられるメモリ空間上のアドレス範囲など)が記載される。
また、アドバンストコンテンツADVCTの再生起動処理(スタートアップシーケンス)中に前記データキャッシュDTCCHの割当て作業(ファイルキャッシュFLCCHに割当てるデータサイズとストリーミングバッファSTRBUFに割当てるデータサイズの割付処理)がなされる。本実施形態において前記データキャッシュDTCCH内のデータサイズは、64MB以上あることを前提としている。64MB以上を前提とすることによりアドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTのユーザへの表示処理をスムーズに行うことを保証している。
<データキャッシュの初期化(Data Cache Initialization)>
本実施形態においてアドバンストコンテンツADVCT再生時の再生における起動処理時(スタートアップシーケンス)に、前述したデータキャッシュDTCCH内の割付作業(ファイルキャッシュFLCCHとストリーミングバッファSTRBUFの割当てメモリサイズの設定など)の変更が行われる。プレイリストファイルPLLST内に前記ストリーミングバッファSTRBUFに割当てるべきメモリサイズ情報が記述されている。もし、ストリーミングバッファSTRBUFのサイズがプレイリストPLLST内に表示されていない場合には、ストリーミングバッファSTRBUFに割当てられるメモリサイズは“0”とみなされる。図23に示すプレイリストファイルPLLST内の構造情報CONFGI内で記述されるストリーミングバッファSTRBUFのサイズ情報はパックサイズ(論理ブロックサイズまたは論理セクタサイズ)を単位として記述される。本実施形態において1パックサイズと1論理ブロックサイズと1論理セクタサイズは全て一致し、2048バイト(約2キロバイト)となる。例えば前述した構造情報CONFGI内で記述されるストリーミングバッファサイズが1024と記述された場合には、実際にデータキャッシュDTCCH内で割当てられるストリーミングバッファSTRBUFのメモリ空間上のサイズは、1024 × 2 = 2048キロバイトとなる。また、ストリーミングバッファSTRBUFの最小サイズは0バイトと規定してある。本実施形態においてプライマリービデオセットPRMVS内に含まれるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBやセカンダリービデオセットSCDVS内に含まれるセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBは、それぞれパック単位のストリームが論理ブロック(論理セクタ)毎に記録されている。従って本実施形態においてストリーミングバッファSTRBUFのサイズ情報をパックサイズ(論理ブロックサイズまたは論理セクタサイズ)を単位として記述することにより、各ストリームパックへのアクセス制御を容易にするという効果がある。
<ファイルキャッシュ(File Cache)>
ファイルキャッシュFLCCHは、データアクセスマネージャDAMNGを経由して外部から取込まれたアドバンストコンテンツADVCTのデータを一時保存する場所として利用され、図27に示すようにナビゲーションマネージャNVMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENの両方が使用することができる。
<ストリーミングバッファ(Streaming Buffer)>
図27に示すように本実施形態では、ストリーミングバッファSTRBUFはプレゼンテーションエンジンPRSENのみが使用するメモリ空間になっている。図25に示すように本実施形態では、ストリーミングバッファSTRBUFはセカンダリービデオセットSCDVSのデータが記録され、セカンダリービデオプレーヤSCDVPにおけるセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENにより使用することができる。セカンダリービデオプレーヤSCDVPは、ネットワークマネージャNTMNG(図26に示すデータアクセスマネージャDAMNG内に存在する)に要求を出し、セカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの少なくとも一部をネットワークサーバNTSRVから読取り、前記ストリーミングバッファSTRBUFに一時保存する。その後、ストリーミングバッファSTRBUF内に一時保存されたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBをセカンダリービデオプレーヤSCDVPが読取り、図35に示すセカンダリービデオプレーヤSCDVP内のデマルチプレクサDEMUXへデータ転送しデコーダーエンジンDCDEN内でデコーダー処理が施される。
図14に示したアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャMVMNGの内部構造を図28に示す。本実施形態においてナビゲーションマネージャNVMNGは、パーサーPARSER、プレイリストマネージャPLMNG、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG、ファイルキャッシュマネージャFLCMNGとユーザインタフェースエンジンUIENGの5つの主要な機能モジュールから構成される。
<パーサー(Parser)>
本実施形態においては、プレイリストマネージャPLMNGまたはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGからのリクエストに応じ、アドバンストナビゲーションファイル(図11に示すアドバンストナビゲーションディレクトリADVNV内のマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUPとスクリプトファイルSCRPT)を図28に示すパーサーPARSERが解読し内容の分析処理を行う。パーサーPARSERは前記分析結果に基づき、各種必要な情報を各機能モジュールへ送る。
<プレイリストマネージャ(Playlist Manager)>
図28に示したプレイリストマネージャPLMNG内では以下に示す処理を行う。
* 図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSENとAVレンダラーAVRNDを始めとする全ての再生制御モジュールの初期化
* タイトルタイムラインTMLE制御(タイトルタイムラインTMLEに同期した各表示オブジェクトの同期化処理やユーザ表示時でのタイトルタイムラインTMLEの一時停止や早送り制御など)
* ファイルキャッシュFLCCH(データキャッシュDTCCH)内でのリソースマネージメント
* アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSENとAVレンダラーAVRNDを始めとした再生表示制御モジュールの管理
* プレーヤシステムのインタフェース処理
<全プレイバックコントロールモジュールの初期化(Initialization of All Playback Control Modules)>
本実施形態において、図28に示したプレイリストマネージャPLMNGがプレイリストファイルPLLST内に記述された内容に基づき初期処理を行う。具体的な内容として、図27に示したデータキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCHに割当てられるメモリ空間サイズとストリーミングバッファSTRBUFとして割当てられるメモリ空間内のデータサイズをプレイリストマネージャPLMNGが変更する。アドバンストコンテンツADVCTの再生表示時には前記プレイリストマネージャPLMNGが各再生制御モジュールに対して必要な再生表示情報を転送処理している。例として、プライマリービデオマネージャPRMVPに対しては、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの再生期間中にプライマリービデオセットPRMVSのタイムマップファイルPTMAPを送信する。また、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGに対し、マニュフェストファイルMNFSTをプレイリストマネージャPLMNGからデータ転送する。
<タイトルタイムコントロール(Title Time Control)>
プレイリストマネージャPLMNGは以下の3つの制御を行う。
1) アドバンストアプリケーションADAPLからの要求に応じ、タイトルタイムラインTMLEの進行処理を行う。図17の説明の所で、アドバンストアプリケーションADAPL再生時のハードシンクジャンプによりマークアップページ遷移が生じる場合の説明を行った。例えば図16の例を用いて説明する。本編31とコマーシャル用の別画面32を同時に表示している最中にユーザがアドバンストアプリケーションADAPLに含まれるヘルプアイコン33を押した場合に対応して、画面の下側に表示されているアドバンストアプリケーションADAPLにより構成される画面内容の変更(マークアップページの遷移)が生じる場合がある。この時、次に表示される画面の下側に表示されている内容(次に表示されるマークアップページ)の準備に所定の時間が必要なことがある。このような場合には次のマークアップページの準備が完了するまでの間にプレイリストマネージャPLMNGがタイトルタイムラインTMLEの進行を止め、映像や音声を静止状態にすることがある。これらの処理をプレイリストマネージャPLMNGが行う。
2) 各種再生表示制御モジュールからの再生状況の再生表示処理状況(ステータス)の制御、その具体的な例として、本実施形態においてはプレイリストマネージャPLMNGが各部署の進行状況を把握し、異常が生じた時の対応処理を行う。
3) 現行のプレイリストPLLSTにおけるデフォルト状態での再生表示スケジュール管理
タイトルタイムラインTMLEに同期して表示される各種表示オブジェクトが連続した(シームレスな)再生の必要性に限らず、本実施形態においてプレイリストマネージャPLMNGは、プライマリービデオプレーヤPRMVPやセカンダリービデオプレーヤSCDVPなどの再生表示モジュールの監視を行っている。また、タイトルタイムラインTMLEに同期して再生表示される各種表示オブジェクトが連続した(シームレスな)再生表示が不可能になった場合には、前記同期して表示・再生されるオブジェクトとタイトルタイムラインTMLE上での時刻(時間)との間の再生タイミングの調整をプレイリストマネージャPLMNGが行いユーザに対して違和感を与えない表示制御を行うことができる。
<ファイルキャッシュリソース管理(File Cache Resource Management)>
ナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にあるリソースインフォメーションRESRCIの読み出しと解析を行う。プレイリストマネージャPLMNGは、読出したリソースインフォメーションRESRCIをファイルキャッシュFLCCHに転送する。タイトルタイムラインTMLEの進行に合わせて、リソースマネージメントテーブルに基づきファイルキャッシュマネージャFLCMNGがリソースファイルをロードまたは消去処理をするように前記プレイリストマネージャPLMNGからファイルキャッシュマネージャFLCMNGに指示する。
<プレイバックコントロールモジュール管理(Playback Control Module Management)> ナビゲーションマネージャNVMNGにおけるプレイリストマネージャPLMNGは、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENに対し、再生表示制御に関係する各種のコマンド(API)を発生させ、プレイリストマネージャPLMNGが前記プログラミングエンジンPRGENの制御を行う。前記プレイリストマネージャPLMNGから発生する各種コマンド(API)の例として、セカンダリービデオプレーヤSCDVP(図34)に対して制御を行うコマンドや、オーディオミキシングエンジンADMXEN(図38)に対する制御コマンド及びイフェクトオーディオEFTADの処理に関するAPIコマンドなどを発行する。
<プレーヤシステムのインタフェース(Interface of Player System)>
また、プレイリストマネージャPLMNGは、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENに対するプレーヤシステムAPIコマンドも発行する。これらのプレーヤシステムAPIコマンドは、システムインフォメーションにアクセスするコマンドなどが挙げられる。
<アドバンストアプリケーションマネージャ(Advanced Application Manager)>
本実施形態において、図28に示すアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGの機能について説明を行う。前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは、アドバンストコンテンツADVCTの全ての再生表示処理に関する制御を行う。また更に前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは、アドバンストアプリケーションADAPLのマークアップMRKUPやスクリプトSCRPTの情報に関連して、連携作業として図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENの制御も行う。図28に示すようにアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGはディクレラティブエンジンDECENとプログラミングエンジンPRGENから構成される。
<ディクレラティブエンジン(Declarative Engine)>
前記ディクレラティブエンジンDECENは、アドバンストアプリケーションADAPLにおけるマークアップMRKUPに対応して、アドバンストコンテンツADVCTの宣言処理の管理及び制御を行う。前記ディクレラティブエンジンDECENは、以下の項目に対し対応する。
* アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN(図30)の制御
・ グラフィックオブジェクト(アドバンストアプリケーションADAPL)とアドバンストテキスト(アドバンストサブタイトルADSBT)のレイアウト処理
・ グラフィックオブジェクト(アドバンストアプリケーションADAPL)とアドバンストテキスト(アドバンストサブタイトルADSBT)の表示スタイル制御
・ グラフィックプレイン(アドバンストアプリケーションADAPLに関係した表示)の表示予定に合わせた表示タイミング制御とイフェクトオーディオEFTADの再生時のタイミング制御
* メインビデオMANVDの制御処理
・ プライマリーオーディオビデオPRMAVにおけるメインビデオMANVDの属性制御
…図39に示すようにメインビデオプレインMNVDPL内でのメインビデオMANVDの画面サイズは、アドバンストアプリケーションADAPL内のAPIコマンドにより設定される。この場合、ディクレラティブエンジンDECENがアドバンストアプリケーションADAPL内に記述されたメインビデオMANVDの画面サイズと画面配置場所情報に対応して前記メインビデオMANVDの表示制御を行う。
* サブビデオSUBVDの制御
・ プライマリーオーディオビデオPRMAV内またはセカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブビデオSUBVDの属性制御
…図39に示すようにサブビデオプレインSBVDPL内でのサブビデオSUBVDの画面サイズは、アドバンストアプリケーションADAPL内のAPIコマンドにより設定される。この場合、ディクレラティブエンジンDECENがアドバンストアプリケーションADAPL内に記述されたサブビデオSUBVDの画面サイズと画面配置場所情報に対応して前記サブビデオSUBVDの表示制御を行う。
* スケジュール管理されたスクリプトコール
・ アドバンストアプリケーションADAPL内で記述されたタイミングエレメントの実行に対応してスクリプトコールのタイミングを制御する。
<プログラミングエンジン(Programming Engine)>
本実施形態においてプログラミングエンジンPRGENは、APIセットコールや、アドバンストコンテンツADVCTのある種の制御などの各種イベントに対応した処理を管理する。また前記プログラミングエンジンPRGENにより、標準的にはリモコン操作処理などのユーザインタフェースイベントが取り扱われる。前記ユーザインタフェースイベントUIEVTなどにより、ディクレラティブエンジンDECEN内で定義されたアドバンストアプリケーションADAPLの処理変更や、アドバンストコンテンツADVCTの処理変更などをすることができる。
<ファイルキャッシュマネージャ(Flie Cache Manager)>
ファイルキャッシュマネージャFLCMNGは、以下の事柄に対応して処理する。
* プライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBS内に多重化されているアドバンストアプリケーションADAPLに関するパックやアドバンストとサブタイトルADSBTに関するパックを抜き出し、ソースファイルとしてまとめてファイルキャッシュFLCCH内にリソースファイルとして保存する。前記、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBS内に多重化されたアドバンストアプリケーションADAPLに対応したパックやアドバンストサブタイトルADSBTに対応したパックは図35に示すデマルチプレクサDEMUXにより、抽出される。
* 情報記憶媒体DISC、ネットワークサーバNTSRVまたはパーシステントストレージPRSTR内に記録されている各種ファイルを、ファイルキャッシュFLCCH内にリソースファイルとして保存する。
* プレイリストマネージャPLMNGやアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGのリクエストに応じ過去に前記各種データソースからファイルキャッシュFLCCHに転送したソースファイルの再生を行う。
* ファイルキャッシュFLCCH内におけるファイルシステム管理処理を行う。
前述したように、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBS内に多重化され、プライマリービデオプレーヤPRMVP内のデマルチプレクサDEMUXで抜き出されたアドバンストアプリケーションADAPLに関係したパックの処理を前記ファイルキャッシュマネージャFRCMNGで行うが、
この時にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトセットP-EVOBS内に含まれているアドバンストストリームパック内のプレゼンテーションストリームヘッダは外され、アドバンストストリームデータとしてファイルキャッシュFLCCH内に記録される。また、プレイリストマネージャPLMNGやアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGの要請に応じて情報記憶媒体DISC、ネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージPRSTR内に保存されていたリソースファイルの獲得もファイルキャッシュマネージャFLCMNGが行う。
<ユーザインタフェースエンジン(User Interface Engine)>
ユーザインタフェースエンジンUIENGには、図28に示すようにリモートコントロールコントローラーRMCCTR、フロントパネルコントローラーFRPCTR、ゲームパッドコントローラーGMPCTR、キーボードコントローラーKBDCTR、マウスコントローラーMUSCTRやカーソルマネージャCRSMNGが含まれる。本実施形態において、フロントパネルコントローラーFRPCTRとリモートコントロールコントローラーRMCCTRのうちいずれか一方はサポートされなければならない。また、本実施形態において、カーソルマネージャCRSMNGは必須となり、画面上でのユーザ処理としてはパーソナルコンピュータと同様のカーソル利用が前提となる。それ以外の各種コントローラーについては本実施形態ではオプション扱いとする。図28に示したユーザインタフェースエンジンUIENG内の各種コントローラーは、実際の対応したデバイス(マウスやキーボードなど)が使用可能かどうかを検出するとともにユーザオペレーションのイベントを監視している。前記のユーザ入力処理が行われると、その情報がユーザインタフェースイベントUIEVTとアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENへ情報が伝わる。また、カーソルマネージャCRSMNGはカーソルの形状と画面上のカーソル位置の制御を行う。また、前記カーソルマネージャCRSMNGはユーザインタフェースエンジンUIENG内で検出された動き情報に対応し、図39に示すカーソルプレインCRSRPLのアップデートを行う。
<Player State Machine for Advanced Content Player>
図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが処理する状態は、サスペンドステートSPDST、ポーズステートPSEST、ファストステートFASTST/スロウステートSLOWST/フォワードステートFWDST/リバースステートRVCST、スタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST、ストップステートSTOPST、プレイバックステートPBKST、プレジャンプステートPRJSTとポストジャンプステートPOJSTの8つの状態が存在する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが持つ状態間の状態遷移図を図29に示す。これらの状態遷移図に示された各状態の制御は図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADAPL内でのナビゲーションマネージャNVMNGが制御する。例えば図1に示したシステム例の場合、ユーザがリモコンにより大画面テレビモニタ15へ向かい、リモコンを操作すると無線データ18が情報記録再生装置1内の無線LAN制御部7-1を介しアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内に入力される。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャNVMNGに上記ユーザオペレーションUOPEの情報が入力されると、図28に示すようにリモートコントロールコントローラーRMCCTRが作動し、ユーザインタフェースイベントUIEVTとしてアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGに入力される。アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内ではユーザが指定した画面上の位置に対応して、ユーザ指定内容を解読しパーサーPARSERに通知する。パーサーPARSERはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGからの通知に対応し、図29に示す各ステートへの遷移を行う。図29に示すように各状態遷移が起きると、パーサーPARSERはプレイリストマネージャPLMNGで解析されたプレイリストPLLSTの情報に対応し、最適な処理の制御を行う。以下に各状態(ステート)の動作内容について説明を行う。
A) スタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST
アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが起動処理またはアップデート処理を開始すると、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTSTに遷移される。スタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTSTが通常に完了すると、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはプレイバックステートPBKSTへ遷移する。
B) プレイバックステートPBKST
プレイバックステートPBKSTはアドバンストコンテンツADVCTの通常速度での再生状態を意味する。すなわち、前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLがプレイバックステートPBKSTにある時には、通常の再生速度でタイトルタイムラインTMLEに沿った処理がなされる。
C) ストップステートSTOPST
ストップステートSTOPSTは、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが終了状態になったことを意味し、この時にはタイトルタイムラインTMLEの時間軸に合わせた処理は行われず、またあらゆるアプリケーション処理も停止状態にある。
D) ポーズステートPSEST
ポーズステートPSESTは一時停止の状態を表す。この時には一時的にタイトルタイムラインTMLEの時間進行(タイトルタイムラインTMLE上のカウントアップ)は一時的に停止された状態にある。
E) ファストFASTST /スロウSLOWST /フォワードFWDST /リバースRVCSTステート
ファストステートFASTSTは動画の高速再生モードを意味し、スロウステートSLOWSTは動画のゆっくりした再生モードを表し、フォワードステートFWDSTは通常の再生方向に沿った再生情報で、同一タイトル内への全方向へのジャンプ(特定の時間経過後の再生位置にアクセスする)の処理も含まれる。リバースステートRVCSTは通常の再生方向に対する逆方向の再生(巻戻し)を意味し特定時間前へのジャンプ再生なども含まれる。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが前記ステート上にある時には、タイトルタイムラインTMLE上の時間進み(カウント変化状況)は、それぞれの再生ステートに合わせてタイトルタイムラインTMLE上の時刻変化(カウントアップ/カウントダウン)の処理が行われる
F) プレジャンプステートPRJST
プレジャンプステートPRJSTは、再生中コンテンツ(タイトル)の終了処理を意味している。本実施形態において、アドバンストアプリケーションADAPLにより画面上に各種制御用ボタンを表示するがユーザがその中でジャンプをクリックするとアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはプレジャンプステートPRJSTへ遷移する。アドバンストアプリケーションADAPLにより表示された“ジャンプボタン”で指定されたジャンプ先は異なるタイトル先にジャンプする場合や、同一タイトル内においてもタイトルタイムラインTMLEで指定された時刻(カウント値)と大きく異なる場合が有る。現在画面上に表示されているアドバンストアプリケーションADVPLが、移動先に対応したタイトルタイムラインTMLE時刻(カウント値)上では使用されない(有効期限が切れている)場合が有る。この場合には現在画面上に表示されているアドバンストアプリケーションADAPLの終了処理が必要となる。従って本実施形態においてはプレジャンプステートPRJST内において、移動先のタイトルタイムラインTMLEの時刻(カウント値)を調べ、有効期間の切れているアドバンストアプリケーションADAPLの終了処理や、新たに(ジャンプ前の画面には無かった)有効期間となるアドバンストアプリケーションADAPLの表示準備処理を行う。その後アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは、ポストジャンプステートPOJSTへ遷移される。
G) ポストジャンプステートPOJST
ポストジャンプステートPOJSTは次のコンテンツ(タイトル)のローディング処理モードを表す。図17に示すように各タイトル毎にそれぞれ独自のタイトルタイムラインTMLEが設定されている。プレジャンプステートPRJSTにおいて、例えばタイトル#2の再生途中にプレジャンプステートPRJSTに遷移するとタイトル#2のタイトルタイムラインTMLEの時間進行が停止され、例えばポストジャンプステートにおいてPOJST次のタイトル#3の再生準備がなされる場合にはタイトルタイムラインTMLEが#2のものからタイトル#3に対応したタイトルタイムラインTMLEに移動する。ポストジャンプステートPOJSTにおいては、例えばデータキャッシュDTCCHのメモリ空間の設定や前記設定されたデータキャッシュDTCCH内へのアドバンストアプリケーションADAPLのローディング処理などの準備が行われる。これら一連の準備が終了するとアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはプレイバックステートPBKSTへ遷移する。
H) サスペンドステートSPDST
サスペンドステートSPDSTは、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが待機状態にあることを意味する。この状態においてはタイトルタイムラインTMLEの時間進行は一時停止されると共に、各種再生表示オブジェクトも表示待機の状態にある。この状態の例として、例えば図1において、大画面テレビモニタ15上にはスタンダードコンテンツSTDCTのみが表示され、アドバンストコンテンツADVCTが非表示の状態などの時、この状態になる。
ユーザが情報記憶媒体DISCを情報記録再生装置1内の情報記録再生部2内に挿入するとアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはスタートアップステートSTUPSTになり、それと共にイニシャル状態としてのアップデートステートUPDTSTに入る。その後通常の場合にはすぐにプレイバックステートPBKSTに遷移し、アドバンストコンテンツADVCTの表示モードに入る。この時例えばユーザがスタンダードコンテンツSTDCTに切替えた場合、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはサスペンドステートSPDSTに遷移される。また再びユーザが、アドバンストコンテンツADVCTの再生を開始するとプレイバックステートPBKSTに遷移する。次にユーザが別の画面(タイトル)への画面遷移を支持するとプレジャンプステートPRJSTを経てポストジャンプステートPOJSTに遷移した後、ユーザが指定したタイトルのプレイバックステートPBKSTに遷移される。ここで、ユーザが再生時にポーズボタンを押すとポーズステートPSESTに遷移され、その後高速送りをユーザが指定するとファストステートへ遷移される。その後ユーザが情報記録再生装置1を終了させるとストップステートSTOPSTに遷移する。このような形でユーザオペレーションUOPEに対応してアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの状態遷移が起こる。
<プレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)>
図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSENの内部構造を図30に示す。
まず初めにプレゼンテーションエンジンPRSENの位置づけを説明する。各種記録媒体に記録されたアドバンストコンテンツADVCTは、図14に示すようにデータアクセスマネージャDAMNGを通過した後、プレゼンテーションエンジンPRSENを経てAVレンダラーAVRNDへデータ転送される。この時の制御をナビゲーションマネージャNVMNGが行う。すなわち前記プレゼンテーションエンジンPRSENは、ナビゲーションマネージャNVMNGから発生される制御コマンドに対応し各種表示オブジェクトに対応した再生表示データをデコード処理し、その結果をAVレンダラーAVRNDへ転送する。図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENは、6種類の主な処理機能モジュールと1種類のグラフィックバッファメモリで構成される。前記6個の主な機能モジュールは、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN、フォントレンダリングシステムFRDSTM、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPL、セカンダリービデオプレーヤSCDVP、プライマリービデオプレーヤPRMVPとデコーダーエンジンDCDENから構成される。また、前記グラフィックバッファメモリはピクセルバッファPIXBUFが対応する。例えばテキストイメージや、PNGイメージなどのようなピクセルイメージを保存するグラフィックメモリとして前記ピクセルバッファPIXBUFが共有利用される。図30に示すように前記ピクセルバッファPIXBUFはアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN、フォントレンダリングシステムFRDSTM及びアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLで共用される。すなわち、後述するようにアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENでは、アドバンストアプリケーションADAPLに関するイメージ画像(例えば図16に示すヘルプアイコン33からFFボタン38に至る一連の画面イメージ)を作成するが、その時に前記イメージ画像の一時保存場所として前記ピクセルバッファPIXBUFを利用する。同様、フォントレンダリングシステムFRDSTMでフォントに合わせたテキスト情報を作成するが、その特定指定されたフォント形状のテキスト情報であるイメージ画像も一時的に前記ピクセルバッファPIXBUFを一時保存場所として共有利用される。またアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLで、例えばアドバンストサブタイトルADSBTの字幕情報を作った場合、そのイメージ画像も同様に前記ピクセルバッファPIXBUFに一時格納できる。
図10に示すように本実施形態において、再生表示オブジェクトは4種類存在し、それらの再生表示オブジェクトのアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのデータの流れを図25に記述されている。図30と前述した図25の関係を以下に説明する。
まず初めにプライマリービデオセットPRMVSについて説明する。図25に示すように、情報記憶媒体DISCに記録されたプライマリービデオセットPRMVSは直接プライマリービデオプレーヤPRMVPに転送され、各種デコーダーでデコード処理される。これに対応して図30を用いて説明すると、情報記憶媒体DISCに記録されたプライマリービデオセットPRMVSはデータアクセスマネージャDAMNGを経由し、プライマリービデオプレーヤPRMBVPを経た後デコーダーエンジンDCDENでデコードされAVレンダラーAVRNDで画像合成される。
次にセカンダリービデオセットSCDVSについて説明する。図25に示すように、情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTRに記録されたセカンダリービデオセットSCDVSは、セカンダリービデオプレーヤSCDVPを経由し各種デコーダーでデコード処理される。これに対応して図30を用いて説明すると、セカンダリービデオセットSCDVSはデータアクセスマネージャDAMNGを経由し、セカンダリービデオプレーヤSCDVPで処理された後デコーダーエンジンDCDENでデコード処理され、AVレンダラーAVRNDで画像合成される。また、図25に示すようにネットワークサーバNTSRV内に記録されているセカンダリービデオセットSCDVSはストリーミングバッファSTRBUFを経由し、セカンダリービデオプレーヤSCDVPへ到達するようになっている。これに対応して図30を用いて説明すると、ネットワークサーバNTSRVに記録されたセカンダリービデオセットSCDVSは、データキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUF(図示していないが)で一時保存された後、データキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUFからデータがセカンダリービデオプレーヤSCDVPへ送られデコーダーエンジンDCDENでデコードされた後AVレンダラーAVRNDで画像構成される。
次にアドバンストアプリケーションADAPLについて説明する。図25に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLは一時的にファイルキャッシュFLCCHに一時保存された後、アドバンストエレメントプレゼンテーションエンジンAEPENへ転送される。これに対応して図30を用いて説明すると、アドバンストアプリケーションADAPLは、一時保存されたファイルキャッシュFLCCHからアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN転送され、前記アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内でイメージ画像として構成された後、AVレンダラーAVRNDで画像合成される。
最後にアドバンストサブタイトルADSBTについて説明する。図25に示すように、アドバンストサブタイトルADSBTは必ずファイルキャッシュFLCCH内に一時保存された後、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLへ転送される。これに対応して図30を用いて説明すると、ファイルキャッシュFLCCH内に保存されたアドバンストサブタイトルADSBTは、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLでテキスト内容を表現したイメージ画像に変換され、AVレンダラーAVRND上で画像合成される。特に指定されたフォント形式で画面に表示したい場合には図11に示すようにアドバンストエレメントディレクトリADVEL内に保存されたフォントファイルFONTを利用し、そのデータを使いファイルキャッシュFLCCH内に保存されたアドバンストサブタイトルADSBTがフォントレンダリングシステムFRDSTM内で指定されたフォント形式での文字画像(イメージ画像)に変換された後、AVレンダラーAVRNDで画像合成される。本実施形態においては、フォントレンダリングシステムFRDSTMで作成した独自のフォント形式の文字画像(イメージ画像)がピクセルバッファPIXBUFに一時保存され、そのイメージ画像はアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLを経由してAVレンダラーAVRNDへ転送される。
<アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジン(Advanced Application Presentation Engine)>
図14に示すように本実施形態において、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENの内部構造を図31に示す。
本実施形態においてアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENは、以下に述べる2種類の再生表示ストリーム(再生表示オブジェクト)をAVレンダラーAVRNDへ転送する。AVレンダラーAVRNDへ転送する再生表示ストリームの1つは、図39に示すグラフィックプレインGRPHPL上で表示されるフレームイメージである。また、次の再生表示ストリームはイフェクトオーディオストリームEFTADが対応する。図31に示すように、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENは、サウンドデコーダーSNDDEC、グラフィックスデコーダーGHCDECとレイアウトマネージャLOMNGから構成される。
アドバンストアプリケーションADAPL内におけるイフェクトオーディオEFTAD(図10参照)情報は、事前に一時保管されたファイルキャッシュFLCCH内からサウンドデコーダーSNDDECに転送され、前記サウンドデコーダーSNDDEC内でデコードされた後AVレンダラーAVRND内でオーディオミキシングされる。また、アドバンストアプリケーションADAPL内のイメージ画像を構成する個々の静止画IMAGE(図10参照)は、一時保管されたファイルキャッシュFLCCHからグラフィックデコーダーGHCDEC内でビットマップ上のイメージ画像(の構成要素)に変換される。さらにレイアウトマネージャLOMNGでサイズ変換(スケーラーの処理)を行い、静止画IMAGE毎にレイアウト上の合成をされてイメージ画像が形成された後、AVレンダラーAVRNDで画像構成される。
図16に示した例を用いて上記の処理の説明を行う。図16に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLに対応してヘルプアイコン33、ストップボタン34、プレイボタン35、FRボタン36、ポーズボタン37およびFFボタン38に対応した個々の静止画像情報がファイルキャッシュFLCCH内に保存されている。グラフィックレコーダGHCDEC内では前記個々の静止画像をデコーダー処理によりビットマップ上のイメージ画像(の構成要素)に変換する。次にレイアウトマネージャLOMNGにより前記ヘルプアイコン33の位置やストップボタン34の位置などが設定され、ヘルプアイコン33からFFボタン38までの画像の並びとして構成されるイメージ画像がレイアウトマネージャLOMNG内で作成される。このレイアウトマネージャLOMNGで作成されたヘルプアイコン33からFFボタン38までの一連のイメージ画像がAVレンダラーAVRNDで他の画像と合成される。
<サウンドデコーダー(Sound Decoder)>
サウンドデコーダーSNDDECはファイルキャッシュFLCCHからWAVファイルを読取り、連続的にAVレンダラーAVRNDへリニアPCMの形で連続的に出力を行う。図28に示すように、ナビゲーションマネージャNVMNG内にプログラミングエンジンPRGENが存在する。この前記プログラムエンジンPRGENからプレゼンテーションエンジンPRSENに対してAPIコマンドが発行されるが、そのAPIコマンドをトリガーとして前記データ処理が行われる。
<グラフィックデコーダー(Graphics Decoder)>
グラフィックデコーダーGHCDECは、ファイルキャッシュFLCCH内に保存されたグラフィックデータのデコード処理を行う。本実施形態において取り扱うイメージ画像(の構成要素)は、MNGイメージ、PNGイメージ、またはMPEGイメージなどを取り扱う。これらイメージ画像に関する情報が記録されたイメージファイルは前記グラフィックデコーダーGHCDEC内でデコードされると共に前記デコードされたイメージ画像(の構成要素)は、図30に示すピクセルバッファPIXBUF内に一時保存される。その後一時保存されたイメージ画像(の構成要素)は、レイアウトマネージャLOMNGからリクエストを受けて前記レイアウトマネージャLOMNGへ転送される。
<レイアウトマネージャ(Layout Manager)>
本実施形態において、前記アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENで扱うイメージ画像は図39に示すグラフィックプレインGRPHPL上の表示画面を構成する。これらグラフィックプレインGRPHPL上のイメージ画像を作成し、AVレンダラーAVRNDへ合成のため転送する処理を行うのがレイアウトマネージャLOMNGである。図39に示すグラフィックプレインGRPHPL内の表示画面(イメージ画像の構成要素)毎にそれぞれ対応したレイアウト情報が存在しており、グラフィックプレインGRPHPL内の画面内容が変化する毎に対応した異なるレイアウトインフォメーションが存在し、そのレイアウトインフォメーションに基づきレイアウトマネージャLOMNG内でレイアウト設定される。このレイアウト情報は図28に示すように、ナビゲーションマネージャNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGに含まれるディクレラティブエンジンDECENから発行される前記レイアウトインフォメーションがレイアウトマネージャLOMNGに転送される。前記レイアウトマネージャLOMNG内には、グラフィックスサーフェスGRPHSFと呼ばれるメモリを内蔵しており、グラフィックプレインGRPHPL上のイメージ画像を作成する時に利用される。グラフィックプレインGRPHPL内に複数の画像(イメージ画像の構成要素)を配置する場合には、前記レイアウトマネージャLOMNGが個々にグラフィックデコーダーGHCDECを起動させ、それぞれのイメージ画像の構成要素毎のデコードをさせた後フレームイメージ(イメージ画像)としてそれぞれのイメージ画像の構成要素毎の配置設定を行う。図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内にフォントレンダリングシステムFRDSTMが存在し、指定されたフォント形式による文字情報をイメージ画像に変換するということを説明したが、この特定のフォントによる表示を行う場合には、前記レイアウトマネージャLOMNGから前記フォントレンダリングシステムFRDSTMを動かし、テキスト情報をフレームイメージ(イメージ画像)に変換しグラフィックプレインGRPHPL上に配置することもできる。本実施形態では図39に示すようにグラフィックプレインGRPHPL上のイメージ画像全体または個々のイメージ画像の構成要素を半透明とし、その下側に存在するサブピクチャープレインSBPCPLやサブビデオプレインSBVDPLまたはメインビデオプレインMNVDPLの映像が透けて見えるように設定することができる。上記グラフィックプレインGRPHPL内の各イメージ画像の構成要素(またはイメージ画像全体)の下側の面に対する透明度をアルファ値で定義される。もしこのようにアルファ値が設定された場合には、そのアルファ値に応じて半透明な形としてグラフィックプレインGRPHPL上の指定された場所に配置するように前記レイアウトマネージャLOMNGが設定する。
<グラフィックプロセスモデル>
本実施形態におけるプレゼンテーションエンジンPRSENにおけるグラフィックプロセスモデルを図32に示す。
グラフィックプロセスを行う前にアドバンストアプリケーションADAPLの情報は、本実施形態では予めファイルキャッシュFLCCH内に圧縮された形で(コンプレッションフォームCMPFRM)記録されている。また、前記グラフィックプロセスにより作成されたグラフィックイメージ(イメージ画像)は、後述するように図39のグラフィックプレインGRPHPL上に表示される。また前記グラフィックプレインGRPHPL上においては図40に示すようにカンバス座標CNVCRDが定義され、前記カンバス座標CNVCRD上に各デコード後のグラフィックイメージ(アニメーションを含むイメージ画像)が配置される。
1) 図32の実施形態では、ファイルキャッシュFLCCH内に(a)(b)(c)の3種類のグラフィックオブジェクトがコンプレッションフォームCMPFRM(圧縮された形)で事前に記録されている。また、ファイルキャッシュFLCCH内に“ABC”の例に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLのテキスト情報も記録することができる。
2) 図31に示すグラフィックデコーダーGHCDECにより図32(1)に示す圧縮された(a)(b)(c)の情報がデコード処理されてイメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)に変換され、その結果がピクセルバッファPIXBUF内に保存される(図32(2))。また同様にファイルキャッシュFLCCH内に記録されたテキスト情報“ABC”は、フォントレンダリングシステムFRDSTMによりイメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)に変換され、ピクセルバッファPIXBUF内に記録される。図28に示すように本実施形態では、ナビゲーションマネージャNVMNG内にマウスコントローラーMUSCTRもサポートしている。前記マウスコントローラーMUSCTRを経由し、ユーザがマウスにより図形を描画する場合、各線の始点と終点位置の座標としてラインオブジェクトの形で図形入力されるが、前記ラインオブジェクトはマウスコントローラーMUSCTRを経由しAPIコマンドの形で前述したカンバス座標CNVCRD上にイメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)として描かれる。前記ラインオブジェクトとして描かれたイメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)も同様にピクセルバッファPIXBUF内に記録される。
3) 前記一時保存されたデコード後の各種イメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)は、図31のレイアウトマネージャLOMNG内によりグラフィックサーフェスGRPHSF上(グラフィックプレインGRPHPL上)での配置位置と表示サイズが設定される。図32(3)に示すように同一グラフィックサーフェスGRPHSF上(グラフィックプレインGRPHPL上)に(a)(b)(c)の図面とテキストイメージ“ABC”及びAPIコマンドにより描かれた図形が重なって表示されている。本実施形態においては、各イメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)に対し透明度を規定することで重なった部分の裏側の図形が透けて見えるようになっている。前記各イメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)毎の半透明度をアルファ値(アルファインフォメーション)で定義する。前記レイアウトマネージャLOMNGでは、各イメージ画像(ピクセルイメージPIXIMG)毎にアルファ値を計算し、重なっている部分において裏側が透けて見えるように設定することができる。図32(3)の例においては(a)(b)のアルファ値を40%(40%透過する)にしている。
4) このように合成したグラフィックサーフェスGRPHSF上(グラフィックプレインGRPHPL上)のイメージ画像(フレームイメージ)は、レイアウトマネージャLOMNGからAVレンダラーAVRNDへ送られる。
<アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジン(Advanced Application Presentation Engine)>
図1に示すように情報記録再生装置1内にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には、図14に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。またその中に図30に示すようにアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLが存在している。以下に前記アドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内の構造を説明する。
図39に示すように、表示画面上にサブピクチャーやアドバンストサブタイトルADSBTを表示するサブピクチャープレインSBPCPLが存在するが、前記アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLは、前記サブピクチャープレインSBPCPLに表示するサブタイトルイメージを出力する。前記アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLは図33に示すように、パーサーPARSER、ディクレラティブエンジンDECENとレイアウトマネージャLOMNGから構成されている。また、アドバンストサブタイトルADSBTはアドバンストアプリケーションADAPLのサブセットとして位置づけられる。従って、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG(図28参照)とアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN(図30参照)のサブセットモジュールを前記アドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内に持っている。すなわち図30に示すようにアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLとアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENが同一のピクセルバッファPIXBUFを共有している。また図33に示すようにアドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内のレイアウトマネージャLOMNGが図31に示すようにアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のレイアウトマネージャLOMNGと共用し、またアドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内のディクレラティブエンジンDECENが図28に示すようにアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のディクレラティブエンジンDECENを共有している。
まず初めにアドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内のパーサーPARSERはデータキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に格納されているアドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSを読取り、その内容の解析を行う。その解析結果をディクレラティブエンジンDECENへ転送する。前記ディクレラティブエンジンDECENは、アドバンストサブタイトルADSBTのレイアウトや表示形式(スタイル)、表示タイミングに関するプレゼンテーションインフォメーションを管理する。タイトルタイムラインTMLE上の時間進行に合わせてサブタイトルイメージ(テロップ文字のイメージなど)を作成するため、ディクレラティブエンジンDECENは各種コマンドをレイアウトマネージャLOMNGに転送する。前記ディクレラティブエンジンDEDENから送られるコマンド情報に合わせて、前記レイアウトマネージャLOMNGはプレゼンテーションエンジンPRSEN内のフロントレンダリングシステムFRDSTMを動かしてテキストイメージ(イメージ画像)を作成する。その後サブピクチャーフレームイメージ(サブピクチャープレインSBPCPL)内における適切な位置に、前記作成したテキストイメージ(イメージ画像)を配置する。その時、前記作成されたテキストイメージ(イメージ画像)はピクセルバッファPIXBUF上に記録されると共に、レイアウトマネージャLOMNGによりサブピクチャープレインSBPCPL上にレイアウト処理される。そして、その結果のイメージ画像(フレームイメージ)をサブピクチャープレインSBPCPL上に出力する。
<フォントレンダリングシステム(Font Rendering System)>
図30に示すようにフォントレンダリングシステムFRDSTMはプレゼンテーションエンジンPRSEN内に存在し、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENや、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLからのリクエストに応じテキストイメージ(イメージ画像)を作成する。前記フォントレンダリングシステムFRDSTM内の構造を図34に示す。
フォントレンダリングシステムFRDSTMは、フォントエンジンFONTENを内蔵したデコーダーDECDERとラステライザーRSTRZとフォントキャッシュFONTCCから構成される。ファイルキャッシュFLCCHから読み出されたアドバンストサブタイトルADSBT情報あるいはアドバンストアプリケーションADAPL情報がフォントエンジンFONTENを利用してデコーダーDECDER内によりテキストのイメージ(イメージ画像)が作られる。作成されたテキストイメージ(イメージ画像)のサブピクチャープレインSBPCPL(図39参照)内での表示サイズがラステライザーRSTRZ内のスケーラーSCALERにより設定される。その後、前記作成されたテキストイメージ(イメージ画像)の透明度がアルファマップジェネレーションAMGRTにより指定される。前記作成されたテキストイメージ(イメージ画像)は、必要に応じてフォントキャッシュFONTCC内に一時保存され、必要なタイミングでフォントキャッシュFONTCCからテキストイメージ(イメージ画像)が読み出されて画像表示される。前記アルファマップジェネレーションAMGRTにより作成されたテキストイメージ(イメージ画像)の透明度が規定される。その結果、テキストイメージの重なった部分の下にあるサブビデオプレインSBVDPLまたはメインビデオプレインMNVDPLの(図39参照)の映像を透けて見ることができる。
本実施形態において前記アルファマップジェネレーションAMGRTでは、その前段にあるデコーダーDECDERで作成されたテキストイメージ(イメージ画像)全体の透明度を均一に設定できるばかりでなく、前記テキストイメージ(イメージ画像)内の透明度を部分的に変化させることもできる。本実施形態においては、デコーダーDECDERによりテキストキャラクターからテキストイメージ(イメージ画像)に変換する段階でピクセルバッファPIXBUFを使うこともできる。本実施形態において前記フォントレンダリングシステムFRDSTMがサポートするフォントタイプは、基本的にオープンタイプ(従来一般的に使われるフォントタイプ)である。しかし、それに限らず図11に示したアドバンストエレメントディレクトリADVELの下にあるフォントファイルFONTを利用して、前記フォントファイルFONTに対応したフォントタイプの形でテキストイメージを作成することもできる。
<セカンダリービデオプレーヤ(Secondary Video Player)>
図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にプレゼンテーションエンジンPRSENが存在し、前記プレゼンテーションエンジンPRSEN内にセカンダリービデオプレーヤSCDVPが存在する(図30参照)。図35を用い本実施形態におけるセカンダリービデオプレーヤSCDVP内構造説明を行う。
図10に示すようにセカンダリービデオセットSCDVSにはサブスティテュートオーディオビデオSBTAV、サブスティテュートオーディオSBTAD、とセカンダリーオーディオビデオSCDAVが含まれるが、これらの再生処理を行う部分が前記セカンダリービデオプレーヤSCDVPである。前記セカンダリービデオセットSCDVSの再生表示オブジェクトは、情報記憶媒体DISC、ネットワークサーバNTSRVおよびパーシステントストレージPRSTRのいずれ内に保存しておくことができる。図16に示す表示画面例のようにプライマリービデオセットPRMVSとセカンダリービデオセットSCDVSとを同時に同一画面上に表示する場合には、前記セカンダリービデオセットSCDVSの表示再生オブジェクトを事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存し、セカンダリービデオセットSCDVSからは前記ファイルキャッシュFLCCHから再生する必要がある。例えば同一の情報記憶媒体DISC内にプライマリービデオセットPRMVSとセカンダリービデオセットSCDVSが異なる場所に記録されている場合、両者を同時に再生しようとすると図1に示す情報記録再生装置1内の情報記録再生部2の中に存在する光学ヘッド(図示していないが)がプライマリービデオセットPRMVSの記録場所とセカンダリービデオセットSCDVSの記録場所間を交互のアクセス制御の繰返しが必要となり、光学ヘッドのアクセス時間の影響で両者を同時に連続再生することが難しくなる。それを回避するため本実施形態ではセカンダリービデオセットSCDVSをファイルキャッシュFLCCH内に保存しておき、情報記録再生部2内の光学ヘッドはプライマリービデオセットPRMVSのみを再生できるようにする。その結果、光学ヘッドのアクセス回数が大幅に低減しプライマリービデオセットPRMVSとセカンダリービデオセットSCDVSとを連続に同一画面上に表示することが可能となる。また、ネットワークサーバNTSRV内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVSをセカンダリービデオプレーヤSCDVPで再生処理する場合には、セカンダリービデオプレーヤSCDVP内のデマルチプレクサDEMUXにデータを転送する前に、事前にデータキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUF内にセカンダリービデオセットSCDVSを保存しておく必要がある(図25参照)。それにより、ネットワーク経路の転送レートの変動が生じても転送するデータの枯渇を防止することができる。基本的にはネットワークサーバNTSRV内に保存されたセカンダリービデオセットSCDVSは、データキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUF内に事前に保存されるが、本実施形態ではそれに限らずセカンダリービデオセットSCDVSのデータサイズが小さい場合には、データキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に保存することもできる。この場合には、データキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCHからセカンダリービデオセットSCDVSがデマルチプレクサDEMUXへ転送される。図35に示すようにセカンダリービデオプレーヤSCDVPは、セカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENとデマルチプレクサDEMUXから構成される。図10に示すようにセカンダリービデオセットSCDVS内にはメインオーディオMANADとメインビデオMANVDがパック単位で多重化され、データが記録される(サブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADについてもパック単位で多重化され記録されている)。デマルチプレクサDEMUXで、それらのデータをパック毎に分割しデコーダーエンジンDCDENに転送する。すなわちデマルチプレクサDEMUXで抽出されたサブピクチャーパックSP_PCKはサブピクチャーデコーダーSPDECに転送され、サブオーディオパックAS_PCKはサブオーディオデコーダーSADECに転送され、サブビデオパックVS_PCKはサブビデオデコーダーSVDECに転送され、メインオーディオパックAM_PCKはメインオーディオデコーダーMADECに転送されるとともにメインビデオVM_PCKにはメインビデオデコーダーMVDEDに転送される。
<セカンダリービデオプレイバックエンジン(Secondary Video Playback Engine)>
図35に示すセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENは、セカンダリービデオプレーヤSCDVPにおける全ての機能モジュールの制御処理を行う。このセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENの制御は図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGからのリクエストに応じて処理を行う。セカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を行う場合には、図12に示すようにプレイリストPLLSTがセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップSTMAPを参照することを既に説明した。前記セカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENは、前記セカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップSTMAPファイルを再生すると共に内容解析を行い、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの最適な再生開始位置を算出し、情報記録再生部2(図1参照)内の光学ヘッドに対するアクセス指示を行う。
<デマルチプレクサ(Demux)>
セカンダリービデオプレーヤSCDVP内のデマルチプレクサDEMUXは、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBストリームを再生し、各パック毎に分割し、前述したようにデコーダーエンジンDCDEN内の各種デコーダーにパック単位でデータを転送する。デマルチプレクサDEMUXがデコーダーエンジンDCDENに各パックを転送する時には、デコーダーエンジンDCDEN内に含まれる標準クロックのシステムクロックタイミング(SCRタイミング)に合わせ、各パック内に記述されたDTS(デコーディングタイムスタンプ)のタイミングで各種デコーダーへ転送される。
<プライマリービデオプレーヤ(Primary Video Player)>
図1に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には、図14に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。図30に示すように前記プレゼンテーションエンジンPRSEN内にプライマリービデオプレーヤPRMVPが存在するが、その内部構造を図36に示す。
本実施形態においてプライマリービデオプレーヤPRMVPは、プライマリービデオセットPRMVSの再生に対応している。前記プライマリービデオセットPRMVSは情報記憶媒体DISC内にのみ保存される。図36に示すようにプライマリービデオプレーヤPRMVPは、DVDプレイバックエンジンDPBKENとデマルチプレクサDEMUXから構成される。図10に示すようにプライマリービデオセットPRMVSの各種のデータタイプには、メインビデオMANVDから副映像SUBPTに至る各種のデータタイプが存在する。デマルチプレクサDEMUXはそれらの各種のデータタイプに応じてデコーダーエンジンDCDEN内の対応したデコーダーに接続されている。すなわち、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内に存在するサブピクチャーパックSP_PCKは、サブピクチャーデコーダーSPDEC内へ転送され、サブオーディオパックAS_PCKはサブオーディオデコーダーSADECに転送され、サブビデオパックVS_PCKはサブビデオデコーダーSVDECに転送され、メインビデオパックAM_PCKはメインオーディオデコーダーMADECに転送されるとともに、メインビデオパックVM_PCKは、メインビデオデコーダーMADECへ転送される。
<DVDプレイバックエンジン(DVD Playback Engine)>
図28に示すように、ナビゲーションマネージャNVMNG内にはプレイリストファイルPLLSTの内容を解析するプレイリストマネージャPLMNGが存在する。前記プレイリストマネージャPLMNGからの要求に対応して、プライマリービデオプレーヤPRMVP内のあらゆる機能モジュールの制御に対応する部分が図36に示すDVDプレイバックエンジンDPBKENである。まず、前記DVDプレイバックエンジンDPBKENはプレイバックに関する管理情報(図11に示すプレイリストファイルPLLSTとビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSI)の内容を解析し、プライマリービデオセットディレクトリPRMAVの下にあるタイムマップファイルPTMAPを利用し、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内の再生開始位置へアクセス制御する。また、それのみならず前記DVDプレイバックエンジンDPBKENは例えばマルチアングル、オーディオ、サブピクチャーのトラック(ストリーム)切替え、サブビデオSUBVDやサブオーディオSUBADを用いた2画面同時再生などプライマリービデオセットPRMVSの特殊な再生機能の制御も行う。
<デマルチプレクサ(Demux)>
デマルチプレクサDEMUXは、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内に分散配置されている各種ストリーム(パック)データを、プライマリービデオプレーヤPRMVPに接続されているデコーダーエンジンDCDEN内の対応したデコーダーへ転送しデコード処理をさせる。図示していないが、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内の各パックPCK内にはDTS(デコーディングタイムスタンプ)の情報が含まれており、システムクロック(SCR)のタイミングに合わせ、指定されたDTSの時刻に各パック情報を各種デコーダーへ送り込んでいる。マルチアングルストリームに対しては、プライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAP内の情報またはナビゲーションパックNV_PCKの情報に対応して、情報記憶媒体DISC内に記録されたプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのインターリーブドブロック内の適正なデータを再生する処理をデマルチプレクサDEMUXが対応している。
<デコーダー(Decoder)>
図14に示すように本実施形態におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にプレゼンテーションエンジンPRSENが存在し、図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内にデコーダーエンジンDCDENが存在する。前記デコーダーエンジンDCDEN内は図37に示すようにサブオーディオデコーダーSADEC、サブビデオデコーダーSVDEC、メインオーディオデコーダーMADEC、メインビデオデコーダーMVDECとサブピクチャーデコーダーSPDECの5種類のデコーダーから構成されている。また、各デコーダーにはそれぞれサブオーディオバッファSABUF、サブビデオバッファSVBUF、メインオーディオバッファMABUF、メインビデオバッファMVBUFとサブピクチャーバッファSPBUFが存在する。また、サブビデオデコーダーSVDECとメインビデオデコーダーMVDEC及びサブピクチャーデコーダーSPDECには、画面上の表示サイズと表示場所を設定するスケーラーSCALERが付属されている。各デコーダーはプライマリービデオプレーヤPRMVP内のDVDプレイバックエンジンDPBKENと接続されるとともにその制御を受けるばかりでなく、またセカンダリービデオプレーヤSCDVP内のセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENと接続されるとともにその制御を受ける。
プライマリービデオセットPRMVSとセカンダリービデオセットSCDVSは図10内のデータタイプ欄に記載された各種のデータを持っている。
プライマリービデオセットPRMVSに含まれる各データは、プライマリービデオプレーヤPRMVP内のデマルチプレクサDEMUXからそれぞれ5種類のストリームに分離されて出力される。各ストリームの処理方法について以下に説明する。メインビデオMANVDのデータが記録されているメインビデオパックVM_PCKは、メインビデオバッファMVBUFを経由しメインビデオデコーダーMVDEC内でデコード処理される。また、メインオーディオMANADのデータが記録されたメインオーディオパックAM_PCKは、メインオーディオバッファMABUFを経由し、メインオーディオデコーダーMADEC内でデコード処理される。また、サブビデオSUBVDのデータが記録されたサブビデオパックVS_PCKは、サブビデオバッファSVBUFを経由し、サブビデオデコーダーSVDEC内でデコード処理される。また、サブオーディオSUBADのデータが記録されたサブオーディオパックAS_PCKは、サブオーディオバッファSABUFを経由し、サブオーディオデコーダーMADEC内でデコード処理される。最後に副映像SUBPTのデータが記録された副映像パックSP_PCKは、サブビデオバッファSVBUFを経由し、サブピクチャーデコーダーSPDEC内でデコード処理される。
同様にセカンダリービデオセットSCDVSに含まれる各データは、セカンダリービデオプレーヤSCDVP内のデマルチプレクサDEMUXからそれぞれ4種類のストリームに分離され出力される。各ストリームの処理方法について以下に説明する。サブスティテュートオーディオSBTADまたはサブスティテュートオーディオビデオSBTAV内に含まれるメインオーディオMANADのデータが記録されたメインオーディオパックAM_PCKは、メインオーディオバッファMABUFを経由し、メインオーディオデコーダーMADEC内でデコード処理される。また、サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインビデオMANVDのデータが記録されたメインビデオパックVM_PCKは、メインビデオバッファMVBUFを経由し、メインビデオデコーダーMVDEC内でデコード処理される。また、セカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブビデオSUBVDのデータが記録されたサブビデオパックVS_PCKは、サブビデオバッファSVBUFを経由し、サブビデオデコーダーSVDEC内でデコード処理される。最後にセカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブオーディオSUBADのデータが記録されたサブオーディオパックAS_PCKはサブオーディオバッファSABUFを経由し、サブオーディオデコーダーSADEC内でデコード処理される。
<サブピクチャーデコーダー(Subpicture Decoder)>
図37に示すプライマリービデオプレーヤPRMVP内のDVDプレイバックエンジンDPBKEN、またはセカンダリービデオプレーヤSCDVP内のセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENからのリクエストに対応して、サブピクチャーデコーダーSPDECはサブピクチャーストリームのデコード処理を行う。図39の所で表示画面上の各画面レイヤーについて説明してあるが、前記サブピクチャーデコーダーSPDECの出力はサブピクチャープレインSBPCPL上に表示される。また、本実施形態においては前記サブピクチャープレインSBPCPL内では副映像SUBPTと、アドバンストサブタイトルADSBTのデコード結果を共通に(2者択一的に)表示する。前記アドバンストサブタイトルADSBTは、図30に示すアドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内でデコード処理され出力される。
<Sub Audio Decoder>
サブオーディオデコーダーSADECは、サブオーディオSUBADと呼ばれるオーディオストリームのデコーディングを処理する。本実施形態においてサブビデオデコーダーSVDECは、最大2チャンネルまでの対応を可能とすると共にサンプルレートを48kHz以下にしている。このようにサブオーディオデコーダーSADECの性能を低く抑えることにより、デコーダーエンジンDCDEN内の製造コストを安く抑えることができる。また、前記サブオーディオデコーダーSADECから出力されるオーディオストリームは、サブオーディオストリームSUBADと呼ばれている。
<サブビデオデコーダー(Sub Video Decoder)>
サブビデオデコーダーSVDECは、サブビデオSUBVDと呼ばれるビデオストリームのデコード処理をサポートする。前記サブビデオデコーダーSVDECは、SD(スタンダードデフィニション)の解像度のサポートを必須とし、オプションとしてHD(ハイデフィニション)の解像度もサポート可能にしている。前記サブビデオデコーダーSVDECから出力されるデータは、サブビデオプレインSBVDPL(図39参照)上に表示される。
<サブビデオデコーダーのスケーリング機能(Scaling Function in Sub Video Decorder)>
サブビデオデコーダーSVDECの出力側に存在するスケーラーSCALERは以下の3種類の機能を持っている。
1) 出力に必要なディスプレイ解像度に合わせて、サブビデオSUBVDの解像度を変化させる。
図1に示す大画面テレビモニタ15に出力される時の理想的なサブビデオSUBVDの解像度が決まっている場合、どのような大画面テレビモニタ15の解像度にも対応するように前記スケーラーSCALERによりデコードされたサブビデオSUBVDの解像度変化を行う。
2) 表示するアスペクト比に合わせたスケーリング機能
大画面テレビモニタ15に表示される画面のアスペクト比が元々サブビデオSUBVDで表示すべきアスペクト比と異なっていた場合には、アスペクト比変換を行い大画面テレビモニタ15に最適な形で表示するような処理を行う。
3) APIコマンドに基づくスケーリング処理
図39に示した例のように、サブビデオSUBVDとしてコマーシャル用の別画面32を同一画面上の一部に表示する場合、アドバンストアプリケーションADAPLに基づくAPIコマンドにより、前記コマーシャル用の別画面32(サブビデオSUBVD)のサイズを設定することができる。このように本実施形態ではAPIコマンドに基づき、前記スケーラーSCALER内で最適な表示画面サイズを設定する。この場合には元々設定されていたサブビデオSUBVDのアスペクト比は、変わらず全体のサイズのみが変化される形となる。
<メインオーディオデコーダー(Main Audio Decoder)>
本実施形態においてメインオーディオデコーダーMADEC内は、7.1チャンネルまでのマルチチャンネルオーディオとサンプリングレート192kHzまでの音声に対してデコードをサポートする。前記、メインオーディオデコーダーMADECでデコードされたデータをメインオーディオMANADと呼ぶ。
<メインビデオデコーダー(Main Video Decoder)>
メインビデオデコーダーMVDECは、HD(ハイデフィニション)の解像度をサポートすることができ、デコードされた映像情報はメインビデオMANVDと呼ばれている。このようにメインビデオデコーダーMVDECで高解像度のデコードを可能とすることによりユーザ要求に応じた高画質を可能とする。さらにそれと平行してサブビデオデコーダーSVDECを持つことで、同時に2画面表示が可能になるばかりでなく、サブビデオデコーダーSVDECのデコード能力を制限することにより、デコーダーエンジンDCDENの価格を抑えることができる。前記メインビデオデコーダーMVDECでデコードされた画面は、メインビデオプレインMNVDPL(図39参照)上に表示される。メインビデオデコーダーMVDECはメインビデオMANVDをデコードするが、本実施形態においてデコード後の映像の表示サイズは、アパーチャーAPTR(図40参照)と呼ばれるグラフィックプレインGRPHPL(図39参照)上のサイズと一致しなければならない。また、本実施形態ではナビゲーションマネージャNVMNGから与えられるポジションインフォメーションPOSITIとスケールインフォメーションSCALEIに対応し(図41参照)、デコード後のメインビデオMANVDはスケーラーSCALERにより、前記アパーチャーAPTR上の適正なサイズにスケーリングされるとともに前記アパーチャーAPTR上の適正な位置に配置される。また、前記ナビゲーションマネージャNVMNGから転送されるスケール情報の中には、メインビデオプレインMNVDPLの画面の枠を表示する枠部分の色に対する情報も含まれる。本実施形態においては、前記枠組みの色はデフォルト状態において、“0,0,0”(黒色)として設定されている。
<メインビデオデコーダーのスケーリング機能(Scaling Function in Main Video Decoder)>
メインビデオデコーダーMVDECの出力側に存在するスケーラーSCALERは、以下に述べる3種類の機能を持っている。
1) 出力に必要なディスプレイ解像度に合わせて、メインビデオMANVDの解像度を変化させる。
図1に示す大画面テレビモニタ15に出力される時の理想的なメインビデオMANVDの解像度が決まっている場合、どのような大画面テレビモニタ15(図1参照)にも対応するように前記スケーラーSCALERによりデコードされたサブビデオSUBVDメインビデオMANVDを行う。
2) 表示するアスペクト比に合わせたスケーリング機能
大画面テレビモニタ15に表示される画面のアスペクト比が元々メインビデオMANVDで表示すべきアスペクト比と異なった場合、大画面テレビモニタ15に最適な形で表示するようにアスペクト比の変換処理を行う。
3) APIコマンドに基づくスケーリング処理
図39に示すようにメインビデオMANVD(本編31)を表示する場合、アドバンストアプリケーションADAPLに対応したAPIコマンドによりメインビデオMANVD(本編31)のサイズを指定することができる。このようにAPIコマンドに基づき、前記スケーラーSCALER内で最適な画面サイズを設定する場合には、元々設定されていたメインビデオMANVDのアスペクト比は、元のまま変わらずに全体のサイズのみが変化される(APIコマンドによっては特定のアスペクト比への変換は許されない)ことになる。この場合デフォルト状態において、メインビデオMANVDはフルスクリーンに表示されるように設定されている。例えばアスペクト比が4:3の場合にはワイド画面に表示すると幅が狭くなるので、ワイド画面上の中央部に幅の狭い表示画面が表示される。また、特にアパーチャーAPTRのサイズを「1920×1080」もしくは「1280×720」と設定した場合(ワイド画面対応)には、ワイド画面全体に表示される。
<AVレンダラー(AV Renderer)>
図1に示すように情報記録再生装置1内にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在するが、図14に示すように前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には、AVレンダラーAVRNDが存在する。前記AVレンダラーAVRNDは図38に示すように、グラフィックレンダリングエンジンGHRNENとオーディオミキシングエンジンADMXENから構成されている。グラフィックレンダリングエンジンGHRNENは、図14に示すナビゲーションマネージャNVMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENから来る情報を元にグラフィックプレインGRPHPL(図39参照)上での画像の合成処理を行う。また、前記オーディオミキシングエンジンADMXENでは、プレゼンテーションエンジンPRSENから来る音声情報(PCMストリーム)を合成し、合成された音声情報を出力する。
<グラフィックレンダリングエンジン(Graphic Rendering Engine)>
ユーザに表示する画面は図39で詳しく説明するように、カーソルプレインCRSRPL、グラフィックプレインGHRHPL、サブピクチャープレインSBPCPL、サブビデオプレインSBVDPLとメインビデオプレインMDVDPLの5プレインから構成されており、前記グラフィックレンンダリングエンジンGHRNEN上で前記5プレインを合成処理する。図38に示すプレゼンテーションエンジンPRSENは、グラフィックプレインGHRHPL、サブピクチャープレインSBPCPL、サブビデオプレインSBVDPLとメインビデオプレインMNVDPLの各プレイン上の画像を作成し、グラフィックレンダリングエンジンGHRNENへ転送する。前記グラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内では新たにカーソルプレインCRSRPLを作成する。前記グラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内でカーソルイメージCRSIMGを作成するとともにナビゲーションマネージャNVMNGから送られてくるカーソルのカーソルイメージCRSIMGの位置情報に基づいてカーソルプレインCRSRPL上にカーソルイメージCRSIMGを配置する。その結果、前記グラフィックレンダリングエンジンGHRNENは、ナビゲーションマネージャNVMNGからの制御情報に基づき前記5プレインを合成処理した後、合成した画像をビデオ信号として出力する。
<オーディオミキシングエンジン(Audio Mixing Engine)>
オーディオミキシングエンジンADMXENは、プレゼンテーションエンジンPRSENから送られてくる最大3種類までのリニアPCMストリームを同時に受取り、音声合成することができる。その時、前記オーディオミキシングエンジンADMXENは、ナビゲーションマネージャNVMNGから与えられるミキシングレベル情報に基づき前記リニアPCMストリーム毎の音量設定をした後出力する。
<ビデオ合成モデル(Video Compositing Model)>
図39に示すように本実施形態において表示画面上では画面がカーソルプレインCRSRPL、グラフィックプレインGRPHPL、サブピクチャープレインSBPCPL、サブビデオプレインSBVDPLとメインビデオプレインMNVDPLの5画面レイヤーから構成されている。本実施形態において、カーソルプレインCRSRPLである1画面レイヤーは、AVレンダラーAVRND内のグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN(図41参照)内で作成される。また、図39におけるグラフィックプレインGRPHPL、サブピクチャープレインSBPCPL、サブビデオプレインSBVDPLとメインビデオプレインMNVDPLの4画面レイヤーはプレゼンテーションエンジンPRSEN(図41参照)内で作成される。前記グラフィックレンダリングエンジンGHRNENに入力されるプレゼンテーションエンジンPRSEN内で作成されるグラフィックプレインGRPHPL、サブピクチャープレインSBPCPL、サブビデオプレインSBVDPLとメインビデオプレインMNVDPLの4画面レイヤーのフレームレートはそれぞれ独自に設定することが可能となっている。すなわち、プレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENから出力される映像のフレームレートとアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLから出力される映像のフレームレートとセカンダリービデオプレーヤSCDVPから出力される映像のフレームレート及び、プライマリービデオプレーヤPRMVPから出力される映像のフレームレートがそれぞれ独自のフレームレートを持つことが可能となっている。図39に示すメインビデオプレインMNVDPLは、図41または図30に示すプライマリービデオプレーヤPRMVPからデコーダーエンジンDCDENを経由しスケーラーSCALERを経た後の出力として得られる。また、サブビデオプレインSBVDPLの画面レイヤーはセカンダリービデオプレーヤSCDVPからデコーダーエンジンDCDENを経た後スケーラーSCALERの出力として作成される。また、サブビデオプレインSBVDPLは、図41または図30に示すアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLの出力またはサブピクチャーデコーダーSPDECからスケーラーSCALERを経た画面のいずれかが選択されて作成される。グラフィックプレインGRPHPLとアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENの出力として得られる。
以下に図39の例を用いてグラフィックプレインGRPHPL内の領域定義について説明する。図39の下側に示す合成画面はユーザが見る画面のフルサイズ画面を現している。テレビの画面に対するワイド画面や標準画面などにより最適に表示すべき画面寸法サイズ(解像度)が異なる。本実施形態ではこのユーザに表示すべき最適な画面サイズをグラフィックプレインGRPHPLで定義する。すなわち、グラフィックプレインGRPHPL上でユーザに表示する最適な画面サイズ(走査線の数とドット数で設定されるが、このユーザに表示される最適な画面サイズ(画素数)をグラフィックプレインGRPHPL上のアパーチャーAPTR(グラフィック領域)サイズとして定義する。従って、ユーザに表示する画面が高解像度の画面の場合には、グラフィックプレインGRPHPL上でのアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズが大きくなり、ユーザに表示すべき画面サイズ(解像度)が従来の標準サイズの場合には、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズが解像度(トータル画素数)に比例して小さくなる。もし、図39に示した例と異なり、ユーザ画面上前面に亘りプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDをフル画面で表示した場合には、このメインビデオプレインMNVDPL上の画面サイズがグラフィックプレインGRPHPL上でのアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズに完全に一致する。図39に示すように、合成画面の下側領域にヘルプアイコン33からFFボタン38までに至るアドバンストアプリケーションADAPLをまとめて表示する場合には、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内で前記アドバンストアプリケーションADAPLをまとめて表示する領域(アプリケーション領域APPRGN)を定義したほうが表示制御し易くなる。このため本実施形態ではアドバンストアプリケーションADAPLに含まれる複数のエレメントをまとめて表示する領域としてアプリケーション領域APPRGNを定義することができる。本実施形態においては、グラフィックプレインGRPHPL上のアパーチャーAPTR(グラフィック領域)内に複数のアプリケーション領域APPRGNを設定することができる。以下の内容の詳細については図40を用いて詳細に説明する。
<グラフィックプレイン(Graphic Plane)>
図39に合成画面の画面サイズに合わせてグラフィックプレインGRPHPL上にアパーチャーAPTR(グラフィック領域)が設定できることを説明した。また前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内に1以上のアドバンストアプリケーションADAPLをまとめて表示する領域として、1以上のアプリケーション領域APPRGNが設定できることを説明した。図40を用いて、より詳細な説明を行う。
グラフィックプレインGRPHPLは、カンバスと呼ばれる座標系(カンバス座標CNVCRD)を定義することができる。本実施形態において、グラフィックプレインGRPHPL上に画面合成することができる四角い領域が、前記カンバス座標CNVCRD内に定義することができる。この四角い領域をアパーチャーAPTR(グラフィック領域)と呼ぶ。前記カンバス座標CNVCRDにおけるグラフィック領域の原点位置(0,0)と前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)の端点(原点)の位置が本実施形態では一致させている。従ってカンバス座標CNVCRDにおいて、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)の端点(原点)の位置は(0,0)となる。アパーチャーAPTR(グラフィック領域)のX軸とY軸の単位はそれぞれ画素数単位で識別される。例えばユーザに表示する画面の画素数が1920×1080の場合には、それに対応したアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のもう一方の端の位置の(1920,1080)を定義することができる。前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズは、プレイリストPLLST内で定義される。本実施形態においてアドバンストアプリケーションADSBTは、独自の座標系を設定することができる。前記独自の座標系は、四角い領域で前記カンバス座標CNVCRD内に設定することができ、前記四角い領域はアプリケーション領域APPRGNと呼ぶ。各アドバンストアプリケーションADAPLは、それぞれ少なくとも1個のアプリケーション領域APPRGNを持つことができる。また、前記アプリケーション領域APPRGNの設定場所は前記カンバス座標CNVCRD上のX、Y座標値により指定することができる。すなわち図40に示すようにアプリケーション領域APPRGN#1のアパーチャーAPTRグラフィック領域)の配置場所はアプリケーション領域APPRGN#1の端点(原点)のカンバス座標CNVCRD内でのカンバス座標CNVCRD座標値で設定される。
本実施形態では前記アプリケーション領域APPRGN内にアドバンストアプリケーションADAPL内の複数のエレメント(アプリケーションエレメント又はチャイルドエレメント)として特定の静止画IMAGEなどを配置することができる。前記アプリケーション領域内の各エレメントの配置場所を示す方法として、前記アプリケーション領域APPRGN内の独立した座標系のX、Y値を定義することができる。すなわち図40に示すように、アプリケーション領域APPRGN#1内に独自のアプリケーション領域内座標系を持ち、前記アプリケーション領域内座標値として前記エレメントの配置場所を指定することができる。例えば図40に示すように、アプリケーション領域APPRGN#1のサイズが原点(0,0)から(x2,y2)まで規定されていた場合、エレメント例として白抜き四角の部分を配置する時に(x1,y1)の座標により、前記白抜き四角のアプリケーション領域APPRGN内の位置を指定することができる。このように複数の前記エレメントは、独自な座標系(アプリケーション領域内座標)により配置することができ、前記エレメントの一部が前記アプリケーション領域APPRGNからはみ出してもよい。この場合にはアパーチャーAPTR(グラフィック領域)内に配置されたアプリケーション領域APPRGN内の中に含まれるエレメント部分のみがユーザに対して表示される。
図38に示したAVレンダラーAVRND内のグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内の詳細構造と図30に示したプレゼンテーションエンジンPRSEN内の各種エンジンとプレーヤとの関係を図41に示す。
本実施形態において図39に示すようにユーザに表示する画面は、5つの画面レイヤーから構成され、それらの各画面レイヤーの画像はオーバーレイコントローラーOVLCTRで合成される。また本実施形態においては、オーバーレイコントローラーOVLCTRへ入力される各画面レイヤーにおけるフレームレート(1秒間に表示される画面の数)を、それぞれ各画面レイヤー毎に独自に設定できるところに本実施形態の大きな特徴がある。それによりフレームレートの制約を受けることなく、各画面レイヤー毎の最適なフレームレートが設定でき、ユーザに対してより効果的な画面を表示することができる。
図39に示すメインビデオプレインMNVDPLに関しては、プライマリービデオプレーヤPRMVPの出力動画とセカンダリービデオプレーヤSCDVPの出力動画の中のサブスティテュートオーディオビデオSBTAVのうち、いずれか一方が選択されクロマインフォメーションCRMIを考慮された後、デコーダーエンジンDCDEN内のメインビデオデコーダーMVDEC内でデコード処理される。その後、スケーラーSCALERにより画面サイズと表示画面位置が設定され、オーバーレイコントローラーOVLCTRに入力される。
サブビデオプレインSBVDPLにおいては、プライマリービデオプレーヤPRMVPから出力されたサブビデオSUBVDかセカンダリープレーヤSCDVPから出力されたサブビデオSUBVDを、クロマインフォメーションCRMIを考慮した上でデコーダーエンジンDCDEN内のサブビデオデコーダーSVDECに入力される。そこでデコードされた出力動画は、スケーラーSCALERにより表示サイズと画面上の表示位置が設定された後クロマイフェクトCRMEFTの処理を行い、オーバーレイコントローラーOVLCTRに入力される。この時サブビデオプレインSBVDPLは、下側のメインビデオプレインMNVDPLを表示できるようにする透明度を表すアルファインフォメーションに対応して、半透明な形でオーバーレイコントローラーOVLCTRに入力することができる。
サブピクチャープレインSBPCPLに表示される映像は、アドバンストサブタイトルADSBTかプライマリーオーディオビデオPRMAVの副映像SUBPTのいずれかが表示される。すなわちアドバンストサブタイトルADSBTはアドバンストサブタイトルプレーヤASBPL内のレイアウトマネージャLOMNGで表示画面サイズと表示位置が設定された後、スイッチSWITCHへ入力される。また、プライマリーオーディオビデオPRMAVの副映像SUBPTはプライマリービデオプレーヤPRMVPからデコーダーエンジンDCDEN内のサブピクチャーデコーダーSPDEC内に副映像SUBPTが入力され、そこでデコードされた後スケーラーSCALERにより表示画面サイズと表示位置画面サイズが設定される。その後同様にスイッチSWITCHに入力される。本実施形態では、図41に示すようにスイッチSWITCHによる選択処理によりアドバンストサブタイトルADSBTかプライマリーオーディオビデオPRMAV内の副映像SUBPTのいずれか一方が選択され、オーバーレイコントローラーOVLCTRへ入力される。
グラフィックプレインGRPHPLについては、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のレイアウトマネージャLOMNGで表示サイズと表示位置が設定された後、直接オーバーレイコントローラーOVLCTRに入力される。
カーソルプレインCRSRPLに対してはナビゲーションマネージャNVMNG内のカーソルマネージャCRSMNGによりカーソルイメージCRSIMGとカーソルの表示位置を示すポジションインフォメーションPOSITIが出力され、オーバーレイコントローラーOVLCTR内でカーソルの画面レイヤーが作成される。以下に各画面レイヤー毎の詳細な説明を行う。
<カーソルプレイン(Cursor Plane)>
カーソルプレインCRSRPLは、本実施形態の映像合成モデルにおいては、5画面レイヤー存在する中で最も上側に存在する画面レイヤーを表し、グラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内で画面が作成される。カーソルプレインCRSRPLの解像度はグラフィックプレインGRPHPL上のアパーチャーAPTR(グラフィック領域)の解像度と一致する(図39の説明文章を参照のこと)。前述したように、前記カーソルプレインCRSRPLはグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内のオーバーレイコントローラーOVLCTR内で作成・管理される。ナビゲーションマネージャNVMNG内に存在するカーソルマネージャCRSMNGは、カーソルイメージCRSIMGを作成し前記オーバーレイコントローラーOVLCTRへ転送する。また、前記カーソルマネージャCRSMNGは画面上のカーソル位置を表すポジションインフォメーションPOSITIの情報を管理作成し、前記オーバーレイコントローラーOVLCTRに転送するとともに、ユーザ入力に対応し常に前記カーソルのポジションインフォメーションPOSITIをタイムリーにアップデートし、オーバーレイコントローラーOVLCTRに転送する。デフォルト(初期状態)におけるカーソルイメージCRSIMGとその位置を表すX,Y座標(hotspotXY)は、各アドバンストコンテンツ再生部ADVPLに依存する。本実施形態においてデフォルト(初期状態)におけるカーソル位置(X,Y)は、(0,0)(原点位置)に設定される。前記カーソルイメージCRSIMGとその位置を示すポジションインフォメーションPOSITIはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGEN(図28参照)からのAPIコマンドによりアップデートされる。本実施形態において、前記カーソルイメージCRSIMGの最大解像度を256×256ピクセル(画素)に設定する。この数値を設定することにより、ある程度表現力のあるカーソルイメージCRSIMGを表現できるとともに、無駄な解像度設定を防ぐことでカーソル表示処理速度を早くすることができる。また、前記カーソルイメージCRSIMGのファイルフォーマットはPMG(8ビットカラー表現)により設定される。また、本実施形態において前記カーソルイメージCRSIMGは、APIコマンドにより完全に画面上に表示される状態かまたは完全に透明で画面上には見えない状態かのいずれかに切替えることができる。カーソルマネージャCRSMNGから送られるポジションインフォメーションPOSITIに応じて、前記オーバーレイコントローラーOVLCTR内でカーソルプレインCRSRPL上にカーソルイメージCRSIMGが配置される。それとともにオーバーレイコントローラーOVLCTRによりカーソルプレインCRSRPLよりも下側の画面レイヤーの画面に対する半透明の状態を示すアルファミックスの設定(アルファインフォメーションに基づく透明度の設定)を行うことができる。
<グラフィックプレイン(Graphic Plane)>
本実施形態の映像合成モデルにおいてグラフィックプレインGRPHPLにおいては、グラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内で作成する上から2番目の画面レイヤーに相当する。図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGからの制御を受けて、図41に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENによりグラフィックプレインGRPHPLの画面が作成される。図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGが、図31に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のグラフィックデコーダーGHCDECとフォントレンダリングシステムFRDSTMを動かしてグラフィックプレインGRPHPLの画面の一部を作成する。最終的にはアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のレイアウトマネージャLOMNGによりグラフィックプレインGRPHPLの合成画面を作成する。前記レイアウトマネージャLOMNGによりそこから出力される画面(フレーム)の出力ビデオサイズとその表示場所が設定される。前記レイアウトマネージャLOMNGから出力されるフレームレート(1秒間に変化する画面数)は、例えばメインビデオMANVDやサブビデオSUBVDなどの映像のフレームレートに関わりなく独自に設定することができる。また本実施形態では、アニメーションなどグラフィックイメージの連続としてアニメーションイフェクトを表示することもできる。
図31に示すレイアウトマネージャLOMNGでグラフィックプレインGRPHPL上の画面設定をする時には個々の構成画面に対してアルファインフォメーション(アルファ値)の条件を設定することはできない。本実施形態においては、グラフィックプレインGRPHPL内の各グラフィックイメージ(個々の構成画面)単位でアルファ値を設定することはできず、グラフィックプレインGRPHPL全体でのアルファ値を設定することができる。従って下の画面に対する透明度(アルファ値)はグラフィックプレインGRPHPL上至るところで一定に設定される。
<サブピクチャープレイン(Subpicture Plane)>
本実施形態における映像合成モデルにおいてサブピクチャープレインSBPCPLは、グラフィックレンダリングエンジンGHRNENで作成される上から3番目の画面レイヤーに対応している。前記サブピクチャープレインSBPCPLは、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLまたはデコーダーエンジンDCDEN内のサブピクチャーデコーダーSPDECにより作成される(図41参照)。プライマリービデオセットPRMVSは指定された表示フレームサイズを持った副映像SUBPTイメージを含んでいる。前記副映像SUBPTのイメージの表示サイズが指定された場合には、サブピクチャーデコーダーSPDECは前記副映像SUBPTイメージを直接スケーラーSCALERによるサイズ変更をせずに直接グラフィックレンダリングエンジンGHRNENへ転送される。例えば図39の説明で示したように、合成画面の表示サイズがグラフィックプレインGRPHPL上のアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズで規定されており、メインビデオプレインMNVDPL上のメインビデオMANVDが合成画面上にフル画面で表示された場合には、メインビデオMANVDの表示サイズは前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズと一致する。この場合、副映像SUBPTの表示サイズは前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズにより自動的に副映像SUBPTの表示サイズが決まる。このような場合には、前述したようにサブピクチャーデコーダーSPDECの出力画面(フレーム)がスケーラーSCALERの処理をせずに直接グラフィックレンダリングエンジンGHRNENへ転送される。逆に図39に示すように、メインビデオプレインMAVDPL上の本編31の表示サイズがアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズよりも大幅に小さい場合には、対応して副映像SUBPTのフレームサイズも変える必要がある。このように副映像SUBPTイメージの適正な表示サイズが設定されない場合には、サブピクチャーデコーダーSPDECの後ろに存在するスケーラーSCALERが前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)の最適な表示サイズと表示位置が設定され、その後グラフィックレンダリングエンジンGHRLENへ転送される。しかし本実施形態では上記に限らず、前期副映像の表示適正サイズがわからない(存在しない)場合には、前記副映像SUBPTを前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)における左上に詰めて表示することもできる。本実施形態においては、図41に示すようにサブピクチャープレインSBPCPLのグラフィックレンダリングエンジンGHRNENに転送する画面のフレームレートは、ビデオ出力のフレームレートとは関わりなく独自に設定することができる。このように副映像SUBPTやアドバンストサブタイトルADSBT、あるいはアドバンストアプリケーションADAPLを表示する前記サブピクチャープレインSBPCPLやグラフィックプレインGRPHPLのフレームレートをメインビデオプレインMNVDPLやサブビデオプレインSBVDPLのフレームレートと関わりなく独自に設定することで、プレゼンテーションエンジンPRSENの処理の効率化を図ることができる。何故ならメインビデオプレインMNVDPLやサブビデオプレインSBVDPLは1秒間に50ないしは60フィールド変化するが、サブピクチャープレインSBPCPLやグラフィックプレインGRPHPLで表示される画面は比較的画面変化の速度が遅く、例えばグラフィックプレインGRPHPLで表示される画面は10秒間同じ画面が表示されることがある。この時に前記ビデオプレインに合わせて1秒間に50ないしは60フィールドに合わせたフレームレートで画像をAVレンダラーAVRNDに転送する場合にはアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENやアドバンストサブタイトルプレーヤASBPLの付加が重くなりすぎるため、フレーム転送レートを独自に設定することで両者の負担を大幅に低減することができる。また、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLは、アドバンストアプリケーションADAPLのサブセットに対応したサブピクチャープレインSBPCPLの画面を提供することができる。前述したように各画面レイヤーを合成した合成画面を作成するオーバーレイコントローラーOVLCTRに転送するサブピクチャープレインSBPCPLは、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLかサブピクチャーデコーダーSPDECの出力のうち、どちらか一方のみが使われる。本実施形態ではナビゲーションマネージャNVMNGから転送されるオーバーレイインフォメーションOVLYIに基づき、プレゼンテーションエンジンPRSENから供給されるサブピクチャープレインSBPCPLに表示される画面がグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内のスイッチモジュールSWITCHにより選択される。本実施形態においてサブピクチャープレインSBPCPLに表示される画面も透明度を設定することができ、その下に存在するサブピクチャープレインSBPCPLやメインビデオプレインMNVDPLの画面が透けて見えるように設定することができる。本実施形態ではサブピクチャープレインSBPCPLに対し、透明度を表すアルファ値(アルファインフォメーション)を設定することができ、サブピクチャープレインSBPCPL内の至るところで同一のアルファ値(アルファインフォメーション)が設定される。
<サブビデオプレイン(Sub Video Plane)>
本実施形態の映像合成モデルについて、サブビデオプレインSBVDPLはグラフィックレンダリングエンジンGHRNENから合成される上から4番目の画面レイヤーに相当する(図39参照)。前記サブビデオプレインSBVDPLは、デコーダーエンジンDCDEN内のサブビデオデコーダーSVDEC内でデコードされた映像が表示される。ナビゲーションマネージャNVMNGから送られるスケールインフォメーションSCALEIとポジションインフォメーションPOSITIに基づき、サブビデオデコーダーSVDECの出力側に存在するスケーラーSCALERによりサブビデオプレインSBVDPL上の副映像SUBPT画面のサイズと表示位置が設定され、最終的な表示ビデオサイズとしてスケーラーSCALERから出力される(図41参照)。デフォルト(初期値)において、前記スケールインフォメーションSCALEIで示されるスケーリングレーシオは1(縮小されずアパーチャーAPTR(グラフィック領域)サイズ全体に表示される)と設定される。また、デフォルト(初期値)においては前記ポジションインフォメーションPOSITIの情報としてはX方向のポジションは“0”、Y方向のポジションも“0”(アパーチャーAPTR(グラフィック領域)の原点位置)に設定される。また、アルファ値は100%透過するように設定される。また、本実施形態においてはそれに限らずアルファ値としては、100%表示される(透明度0%)と設定することもできる。前記のアルファ値及びスケールインフォメーションSCALEI、ポジションインフォメーションPOSITIの値は、APIコマンドにより変更することができる。もし、新しいタイトルを表示する場合には、前記の値はデフォルト値(初期値)に設定される。本実施形態において、サブビデオプレインSBVDPLの出力フレームレートはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの映像出力のフレームレート(メインビデオプレインMNVDPLにおけるフレームレート)とは関係なく独自に設定することができる。それにより、例えばサブビデオプレインSBVDPLのフレームレートを落とすことでネットワークサーバNTSRVから転送される時のローディング時の連続性を保証することができる。前記サブビデオSUBVDストリームにおいてクロマインフォメーションCRMIが設定された場合には、グラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内においてクロマイフェクトCRMEFTによりサブビデオSUBVD内の映像オブジェクトの輪郭抽出をすることができる。映像において例えば青い背景上に移った人の映像があった場合、クロマキーの処理をすることにより青色部分を透明にし、青以外の色で構成された人物などを不透明にし、青色部分に別の画面を重ねる処理が可能となる。例えば、図39の各画面レイヤー説明図を用いた例の場合、例えばメインビデオプレインMNVDPLの画面をアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズにフル画面表示し、その1部に重ねてサブビデオプレインSBVDPL上の画面を重ねて表示した場合を考える。この時、サブビデオプレインSBVDPL上の画面が青色背景上に特定の人物が移されている映像があった場合、クロマカラーを青色に設定して、青色の部分だけを透明とすることによりサブビデオプレインSBVDPL上の人物のみを後ろ側のメインビデオプレインMNVDPL上の映像と重ねて表示することができる。このようにクロマキー(クロマイフェクトCRMEFT)の技術を利用することにより、サブビデオプレインSBVDPL上の特定オブジェクトに対し輪郭抽出し、背景色を透明にして後ろ側のメインビデオプレインMNVDPLと重ねる処理などができる。このように本実施形態においては、セカンダリービデオプレーヤSCDVPまたはプライマリービデオプレーヤPRMVPに対応したサブビデオプレーヤモジュールに対し、前記クロマインフォメーションCRMIを適用することができる。前記クロマイフェクトCRMEFTからの出力映像に対しては、2つのアルファ値(アルファインフォメーション)が設定される。すなわち、一方のアルファ値は100%可視の状態であり、裏側に存在するサブビデオプレインSBVDPLの映像は見えない。前記の例では青色の背景の中に存在する青とは異なる色を持ったオブジェクト(人物)などがそれに対応する。また、もう一方のアルファ値は100%透過するように設定され、前記の例では青色の背景部分がそれに対応する。その部分は100%透過となり、下側に存在するメインビデオプレインMNVDPLの画面が透けて見える。本実施形態においてはそれに限らずアルファ値として100%と0%の中間の値を設定することができる。最も下側に存在するメインビデオプレインMNVDPLと重なるサブビデオプレインSBVDPL内の映像の各位置のアルファ値(アルファインフォメーション)の中間の値は、ナビゲーションマネージャNVMNGから転送されるオーバーレイインフォメーションOVLYIにより設定され、その値に基づきグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内のオーバーレイコントローラーOVLCTRにより設定される。
<メインビデオプレイン(Main Video Plane)>
本実施形態の映像合成モデルにおいて、メインビデオプレインMNVDPLはグラフィックレンダリングエンジンGHRNEN内で合成される最も下側に存在する画面レイヤーに対応する。前記メインビデオプレインMNVDPLの映像は、デコーダーエンジンDCDEN内のメインビデオデコーダーMVDECによりデコードされた映像で構成される。ナビゲーションマネージャNVMNGから転送されるスケールインフォメーションSCALEIとポジションインフォメーションPOSITIに基づき、メインビデオデコーダーMVDECの出力段に配置されたスケーラーSCALERにより、メインビデオプレインMNVDPL上の表示画面サイズと表示位置が設定される。メインビデオプレインMNVDPL上のメインビデオ画面のデフォルト(初期値)におけるサイズと表示場所はアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズと一致する。本実施形態におけるアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズ情報は、図21に示すようにプレイリストPLLSTファイル内の構造情報CONFGI内に規定され、画面のアスペクト比が元の状態で保持された形で指定される。例えばメインビデオプレインMNVDPL上に表示される映像のアスペクト比が4:3であり、グラフィックプレインGRPHPL上で規定されるアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のアスペクト比が16:9で指定された場合、メインビデオプレインMNVDPLの映像の前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内での表示位置は、表示画面の高さが前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)と一致し、画面の横方向においてはアパーチャーAPTR(グラフィック領域)の中央位置にフル画面に対して幅の狭い画面が表示される。前記プレイリストファイルPLLST内の構造情報CONFGIで指定されたビデオの表現色とメインビデオプレインMNVDPLで設定された表現色が異なった場合には、前記メインビデオプレインMNBDPLにおけるデフォルト(初期値)における表示色条件を前記構造情報CONFGIに変換処理を行わず、元々のデフォルト時の色を使用する。メインビデオプレインMNVDPL内における映像の表示サイズ、表示位置、および表示色、アスペクト比などの値はAPIコマンドにより変更することが可能である。プレイリストPLLST内の新たな別のタイトルに移動する場合には、移動前において前記映像サイズ、映像表示位置、表示色やアスペクト比などの情報はデフォルト(初期値)に設定される。その後、次のタイトルの再生開始時に前記映像サイズ、表示位置、表現色とアスペクトレシオなどの値がプレイリストPLLSTで設定された指定値に変更される。
<オーディオミキシングモデル(Audio Mixing Model)>
本実施形態において情報記録再生装置1内にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する(図1参照)が、図14に示すように前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にAVレンダラーAVRNDが存在し、図38に示すように前記AVレンダラーAVRND内にオーディオミキシングエンジンADMXENが存在する。前記オーディオミキシングエンジンADMXENとその前段に存在するプレゼンテーションエンジンPRSEN間の関係を示す音声ミキシングモデルを図42に示す。
本実施形態において、オーディオミキシングエンジンADMXENに入力されるオーディオストリームは、イフェクトオーディオEFTADとサブオーディオSUBADとメインオーディオMANADの3種類のオーディオストリーム(図10参照)が存在する。前記3種類のオーディオストリームにおいて、イフェクトオーディオEFTADは図42におけるアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のサウンドデコーダーSNDDECの出力として与えられる。また、前記サブオーディオストリームSUBADはデコーダーエンジンDCDEN内のサブオーディオデコーダーSADECの出力として与えられ、メインオーディオストリームMANADは前記デコーダーエンジンDCDEN内のメインオーディオデコーダーMADECの出力として与えられる。本実施形態において、前記各種オーディオストリーム間のサンプル周波数は一致している必要はなく、それぞれのオーディオストリーム毎に異なるサンプリング周波数(サンプルレート)を持つことが許容される。これら3種類の異なるサンプリング周波数を持ったオーディオストリームを合成するにあたって、オーディオミキシングエンジンADMXEN内にはそれぞれのオーディオストリームに対応したサンプリングレートコンバーターSPRTCVが存在している。すなわち、前記サンプリングレートコンバーターSPRTCVは各種オーディオデコーダー(SNDDEC、SADEC、MADEC)の出力時のサンプル周波数(サンプリングレート)を最終的な音声出力のサンプリング周波数(サンプルレート)に統一する働きを持っている。本実施形態において図42に示すように、ナビゲーションマネージャNVMNGからミキシングレベルインフォメーションMXLVIの情報がオーディオミキシングエンジンADMXEN内のサウンドミキサーSNDMIXへ向けて転送され、その転送された情報に基づき前記サウンドミキサーSNDMIX内で前記3種類のオーディオストリームの合成時のミキシングレベルが設定される。その後の最終的なオーディオ出力AOUTの出力ダイナミックレンジは各種アドバンストコンテンツ再生部ADVPLによりそれぞれ独自に設定が可能となる。
<イフェクトオーディオストリーム(Effect Audio Stream)>
本実施形態の音声ミキシングモデルにおける3種類のオーディオストリームの対応方法及び内容について以下に説明を行う。
イフェクトオーディオストリームEFTAD(図10参照)は、基本的にユーザがグラフィカルボタンをクリックした時に使われるオーディオストリームである。図16を用いて使用例を説明する。図16に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLが画面上に表示され、その中にヘルプアイコン33が表示されているが、例えばユーザがヘルプアイコン33をクリック(指定)した時にユーザに対してヘルプアイコン33をクリックしたことを示す一つの手段として、ヘルプアイコン33を押した直後に特定の音声が出力され、ユーザにヘルプアイコン33をクリックしたことを明示することが可能となる。このようにクリックしたことを知らせる効果音が前記イフェクトオーディオEFTADに対応する。本実施形態において前記イフェクトオーディオEFTADはシングルチャンネル(モノラル)又はステレオチャンネル(2チャンネル)のWAVフォーマットをサポートしている。本実施形態においてナビゲーションマネージャNVMNGから送られるコントロールインフォメーションCTRLIの情報内容に応じて、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のサウンドデコーダーSNDDECでイフェクトオーディオストリームEFTADを発生した後、オーディオミキシングエンジンADMXEN内に転送される。また、このイフェクトオーディオストリームEFTADの音源はファイルキャッシュFLCCH内にWAVファイルとして事前に保存されており、アプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のサウンドデコーダーSNDDECが前記WAVファイルを読取り、リニアPCMの形に変換し、オーディオミキシングエンジンADMXENへ転送する。本実施形態において、イフェクトオーディオEFTADは2以上のストリームを同時に表示することはできない。本実施形態において例えば1個のイフェクトオーディオストリームEFTADを表示している間に次のイフェクトオーディオストリームEFTADの表示出力を要求された場合、次に指定されたイフェクトオーディオEFTADストリームが優先されて出力される。図16を用い、具体的な例として説明を行うと例えばユーザがFFボタン38を押していた場合を考える。イフェクトボタン38を押した時にはユーザに表示するためにそれに対応したイフェクトオーディオEFTADが例えば数秒間鳴り続ける場合を考える。ユーザがFFボタン38を押した直後にイフェクトオーディオEFTADが鳴り終わる前にプレイボタン35を押した場合、FFボタン38のイフェクトオーディオEFTADが鳴り終らない段階でプレイボタン35を押したことを示すイフェクトオーディオEFTADが変わって出力されるようになる。そうすることによって、ユーザが画面上に表示されたアドバンストアプリケーションADAPLの複数のイメージオブジェクトを続けて押した時にユーザに対するクイックなレスポンスを表示することができユーザの使いやすさを大幅に向上させることができる。
<サブオーディオストリーム(Sub Audio Stream)>
本実施形態においてサブオーディオストリームSUBADは、セカンダリーオーディオビデオSCDAVにおけるサブオーディオストリームSUBADとプライマリーオーディオビデオPRMAVにおけるサブオーディオストリームSUBADの2つのサブオーディオストリームSUBADをサポートする。
セカンダリーオーディオビデオSCDAVは、タイトルタイムラインTMLEに対して同期して表示することも、非同期な形で表示することもできる。もし、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVがサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADの両方を含む場合には、セカンダリーオーディオビデオSCDAVがタイトルタイムラインTMLEに同期していようがいまいが、前記サブビデオSUBVDと前記サブオーディオSUBADは互いに同期していなければならない。プライマリーオーディオビデオPRMAVにおけるサブオーディオSUBADに対してはタイトルタイムラインTMLEと同期していなければならない。また、本実施形態においてはサブオーディオストリームSUBADのエレメンタリーストリーム内のメタデータ制御情報も前記サブオーディオデコーダーSADECで処理される。
<メインオーディオストリーム(Main Audio Stream)>
本実施形態においてメインオーディオストリームMANADは、サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインオーディオビデオMANAD、サブスティテュートオーディオ内SBTADのメインオーディオストリームMANADとプライマリーオーディオビデオPRMAV内のメインオーディオストリームMANADの3種類のメインオーディオストリームMANADが存在する。前記各異なる再生表示オブジェクト内に含まれる全てのメインオーディオストリームMANADは、タイトルタイムラインTMLEに同期していなければならない。
<ネットワークサーバとパーシステントストレージメモリからのデータ供給モデル(Network and Persistent Storage Data Supply Model)>
本実施形態におけるネットワークサーバNTSRVとパーシステントストレージPRSTRメモリからのデータ供給モデルを図43に示す。
本実施形態においてはパーシステントストレージPRSTR内にアドバンストコンテンツファイルADVCTを保存することができる。また、ネットワークサーバNTSRV内にはプライマリービデオセットPRMVSを除くアドバンストコンテンツADVCTを保存しておくことができる。本実施形態において、図43のデータアクセスマネージャDAMNG内のネットワークマネージャNTMNGとパーシステントストレージマネージャPRMNGは、前記アドバンストコンテンツADVCTに関する各種ファイルへのアクセス処理を行う。更に前記ネットワークマネージャNTMNGは、プロトコルレベルでのアクセス機能を持っている。ネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージPRSTRからネットワークマネージャNTMNG、パーシステントストレージマネージャPRMNGを介して、アドバンストアプリケーションADAPLに関するアドバンストストリームファイルを直接入手する時の制御をナビゲーションマネージャNVMNG内のファイルキャッシュマネージャFLCMNGが行う。前記パーサーPARSERはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの起動時において、プレイリストファイルPLLSTの中身を直接読取ることはできる。前記プレイリストファイルPLLSTは、情報記憶媒体DISCに入っていることが前提とされるが、本実施形態においてそれに限らず前記プレイリストファイルPLLSTがパーシステントストレージPRSTRやネットワークサーバNTSRVなどに保存され、そこから直接プレイリストファイルPLLSTを読取ることも可能である(図50及び図51参照)。本実施形態においてはアドバンストナビゲーションファイル(図11参照)に示すアドバンストナビゲーションディレクトリADVNVの下に存在し、ネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージPRSTRから得られるマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUPおよびスクリプトファイルSCRPTなどのファイルをナビゲーションマネージャNVMNG内のパーサーPARSERが直接再生することはできない。
つまり、本実施形態においてはアドバンストナビゲーションADVNV (内のマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUPおよびスクリプトファイルSCRPTなどのファイル)をパーサーPARSERが再生する場合には事前にファイルキャッシュFLCCH内に1度記録され、その後ファイルキャッシュFLCCHから前記アドバンストナビゲーションADVNVを前記パーサーPARSERが再生することを前提としている。プレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENが使用するアドバンストエレメントADVEL(図11に示す静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONT及びその他のファイルOTHERなどのファイル)は、事前にファイルキャッシュFLCCHに保存されていることを前提としている。すなわち前記アドバンストエレメントADVELは、事前にネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージマネージャPRMNGからアドバンストコンテンツADVCTをアクセスマネージャDAMNGに介してアドバンストコンテンツADVCTをファイルキャッシュFLCCH内に事前保存し、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENは前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存されたアドバンストエレメントADVELを読取る。またプレゼンテーションエンジンPRSEN内にあるアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENは、ネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージPRSTR内にある各種ファイルをファイルキャッシュFLCCHにコピーする制御を行う。前記アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENはナビゲーションマネージャNVMNG内のファイルキャッシュマネージャFLCMNGを動かして、ファイルキャッシュFLCCH内に必要なファイル(や必要な情報の中で足りないファイル)を保存させる。それに応じファイルキャッシュマネージャFLCMNGは、ファイルキャッシュFLCCH内に保存されているリストを表すファイルキャッシュテーブルの内容を確認し、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENから要求されたファイルが前記ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されているかどうかの確認を行う。本実施形態において、前記説明したようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENがナビゲーションマネージャNVMNG内のファイルキャッシュマネージャFLCMNGを動かして必要なアドバンストコンテンツADVCTをファイルキャッシュFLCCH内に事前保存するように説明を行った。しかし、本実施形態はそれに限らず例えばナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGがプレイリストPLLST内のリソースインフォメーションRESRCIの内容を解読し、その結果をパーサーPASERに報告して、パーサーPARSERが前記リソースインフォメーションRESRCIに基づきファイルキャッシュマネージャFLCMNGを動かして事前に必要なアドバンストコンテンツADVCTをファイルキャッシュFLCCH内に保存することもできる。その結果、ファイルキャッシュFLCCH内に必要なファイルが全て一時保存されている場合にはファイルキャッシュマネージャFLCMNGは、必要なファイルデータをファイルキャッシュFLCCHから直接アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENに転送処理を行う。また逆に前記ファイルキャッシュFLCCH内に必要な全てのファイルが存在していない場合には、ファイルキャッシュマネージャFLCMNGは元々あった場所(ネットワークサーバNTSRVまたはパーシステントストレージPRSTR内)から必要なファイルを読取り、前記ファイルキャッシュFLCCHに転送する。その後、必要なファイルデータを前記アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENへ転送する。セカンダリービデオプレーヤSCDVPは、例えばセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAP(図11参照)やセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBのセカンダリービデオセットファイルSCDVSをネットワークサーバNTSRVやパーシステントストレージPRSTRからネットワークマネージャNTMNGやパーシステントストレージマネージャPRMNGを介してファイルキャッシュFLCCHへ転送させる。ネットワークサーバNTSRVから読み取ったセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBデータは、一時的にストリーミングバッファ内に保存される。その後ストリーミングバッファSTRBUFから前記保存したセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBをセカンダリービデオプレーヤSCDVP内のセカンダリービデオプレイバックエンジンSVPBENが再生する。また、ストリーミングバッファSTRBUF内に保存されたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの一部はセカンダリービデオプレーヤSCDVP内のデマルチプレクサDEMUX内に転送され、デマルチプレクス処理される。
<ユーザ入力モデル(User Input Model)>
本実施形態においてアドバンストコンテンツADVCTの再生時には、あらゆるユーザ入力イベントがアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENにより最初に処理される。本実施形態におけるユーザ入力ハンドリングモデルを図44に示す。
例えばキーボードやマウスあるいはリモコンなどの各種ユーザインタフェースドライブで発生されるユーザオペレーションUOPEの信号は図28に示すようにユーザインタフェースエンジンUIENG内の各種デバイスコントローラーモジュール(例えばリモートコントロールコントローラーRMCCTR、キーボードコントローラーKBDCTRやマウスコントローラーMUSCTRなど)によりユーザインタフェースイベントUIEVTとして入力される。すなわち、ユーザオペレーションUOPEの信号は、図44に示すようにユーザインタフェースエンジンUIENGを介し、ユーザインタフェースイベントUIEVTとしてアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGEN内に入力される。各種スクリプトSCRPTの実行を対応するECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGEN内に存在する。本実施形態においてアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内のプログラミングエンジンPRGEN内には図44に示すようにアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLSの保存場所とデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPの保存場所がある。本実施形態におけるユーザ入力イベントの一覧表を図45に示す。前記図45に示すように、例えば画面上でカーソルを移動させるなどの簡単な操作またはそれらの簡単な操作の組合せをユーザ入力イベントと呼び、早送り再生を行うなどの一連の操作の組合せ処理をインプットハンドラーと呼ぶ。また前記ユーザ入力イベントやインプットハンドラーに対応してバーチャルキーコード(インプットハンドラーコード)が設定されている。本実施形態においてプログラミングエンジンPRGEN内に図45に示したデフォルトインプットハンドラーコードやユーザ入力イベントに対応したバーチャルキーコードの情報がデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に予め記録されている。またネットワークサーバNTSRVや情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTRから取り込んだアドバンストアプリケーションADAPLのスクリプトファイルSCRPT(図11参照)内に記録された情報が図44に示すようにプログラミングエンジンPRGEN内のアドバンストアプリケーションのスクリプト記録領域ADAPLS内に記録される。
ECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPがユーザインタフェースイベントUIEVTを受取るとそのユーザインタフェースイベントUIEVT内に含まれるイベントハンドラーコード(デフォルトインプットハンドラーコードまたはユーザ入力イベントに対応したバーチャルキーコード)を解析し、ユーザインタフェースイベントUIEVT内に記述されたイベントハンドラーコードがアドバンストアプリケーションのスクリプト記録領域ADAPLS内に全て登録されているイベントハンドラーコードに対応しているかどうかの検索を行う。もしユーザインタフェースイベントUIEVT内に記述された全てのイベントハンドラーコードがアドバンストアプリケーションのスクリプト記録領域ADAPLS内に登録されたイベントハンドラーコードに該当していた場合にはECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPは直ちにその内容に応じた実行処理を開始する。もし、前記ユーザインタフェースイベントUIEVT内に記述されたイベントハンドラーコードがアドバンストアプリケーションのスクリプト記録領域ADAPLS内に登録されていないイベントハンドラーコードが存在した場合には、ECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPは、デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内を検索し、対応したイベントハンドラーコードが存在するか否かを調べる。デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に不足したイベントハンドラーコードに対する情報が全て存在していた場合には、ECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPはアドバンストアプリケーションのスクリプト記録領域ADAPLSとデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に登録されているイベントハンドラーコードを利用し、ユーザインタフェースイベントUIEVTの内容に従い実行処理を行う。もし、前記デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内にもユーザインタフェースイベントUIEVT内に含まれるイベントハンドラーコードが登録されていない場合にはECMA(エクマ)スクリプトプロセッサECMASPは、前記ユーザインタフェースイベントUIEVTの内容を無視し、ユーザインタフェースイベントUIEVTの実行を無効とする。
<デフォルトインプットハンドラー(Default Input Handler)>
図44の説明文内で記述したイベントハンドラーとイベントハンドラーコードの内容を図45に示す。図45の内容は図44のデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に事前に登録されたイベントハンドラーやバーチャルキーコードの内容を表し、図44で説明したユーザイベントハンドラーが図45のデフォルトインプットハンドラーに対応し、図44で説明したデフォルトイベントハンドラーコードが図45のバーチャルキーコードに対応する。図45におけるインストラクションとは前記バーチャルキーコードに対応した実行内容を表し、具体的な内容は機能概要により説明する。
図45に示すようにデフォルトインプットハンドラーを持っているイベントは、15種類のバーチャルキーコードに対応している。バーチャルキーコードが“VK_PLAY”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“playHandler”、値は“0xFA”であり、標準速度再生時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_PAUSE”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“pauseHandler”、値は“0xB3”であり、一時停止/再生時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_FF”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“fastForwardHandler”、値は“0xC1”であり、早送り再生時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_FR”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“fastReverseHandler”、値は“0xC2”であり、高速巻戻し再生時に設定する。次にバーチャルキーコードが “VK_SF”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“slowForwardHandler”、値は“0xC3”であり、ゆっくり再生の時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_SR”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“slowReverseHandler”、値は“0xC4”であり、ゆっくり巻戻しの時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_STEP_PREV”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“stepPreviousHandler”、値は“0xC5”であり、前のステップに戻る時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_STEP_NEXT”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“stepNextHandler”、値は“0xC6”であり、次のステップへ飛ぶ時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_SKIP_PREV”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“skipPreviousHandler”、値は“0xC7”であり、前のチャプターを再生する時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_SKIP_NEXT”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“skipNextHandler”、値は“0xC8”であり、次のチャプターを再生する時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_SUBTITLE_SWITCH”の場合、デフォルトイ

プットハンドラーは“switchSubtitleHandler”、値は“0xC9”であり、サブタイトルの表示有無の設定を行う。次にバーチャルキーコードが“VK_SUBTITLE”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“changeSubtitleHandler”、値は“0xCA”であり、サブタイトルトラックの変更時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_CC”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“showClosedCaptionHandler”、値は“0xCB”であり、クローズドキャプションの表示をする時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_ANGLE”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“changeAngleHandler”、値は“0xCC”であり、アングルの切替え時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_AUDIO”の場合、デフォルトインプットハンドラーは“changeAudioHandler”、値は“0xCD”でありオーディオトラックの切替えをする時に設定する。
また、デフォルトインプットハンドラーを持っていないイベントについても、バーチャルキーコードに対しての値、インストラクションを設定することができる。バーチャルキーコードが“VK_MENU”の場合、値は“0xCE”であり、メニュー表示時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_TOP_MENU”の場合、値は“0xCF”であり、トップメニューの表示をする時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_BACK”の場合、値は“0xD0”であり、前の画面に戻る又は再生開始位置に戻る時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_RESUME”の場合、値は“0xD1”であり、メニューからの戻り時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_LEFT”の場合、値は“0x25”であり、カーソルを左にずらす時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_UP”の場合、値は“0x26”であり、カーソルを上に上げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_RIGHT”の場合、値は“0x27”であり、カーソルを右にずらす時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_DOWN”の場合、値は“0x28”であり、カーソルを下に下げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_UPLEFT”の場合、値は“0x29”であり、カーソルを左上に上げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_UPRIGHT”の場合、値は“0x30”であり、カーソルを右上に上げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_DOWNLEFT”の場合、値は“0x31”であり、カーソルを左下に下げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_DOWNRIGHT”の場合、値は“0x32”であり、カーソルを右下に下げる時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_TAB”の場合、値は“0x09”であり、タブ使用時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_A_BUTTON”の場合、値は “0x70”であり、Aボタン押下時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_B_BUTTON”の場合、値は“0x71”であり、Bボタン押下時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_C_BUTTON”の場合、値は“0x72”であり、Cボタン押下時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_D_BUTTON”の場合、値は“0x73”であり、Dボタン押下時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_ENTER”の場合、値は“0x0D”であり、OKボタン押下時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_ESC”の場合、値は“0x1B”であり、キャンセル時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_0”の場合、値は“0x30”であり“0”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_1”の場合、値は“0x31”であり、“1”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_2”の場合、値は“0x32”であり、“2”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_3”の場合、値は“0x33”であり、“3”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_4”の場合、値は“0x34”であり、“4”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_5”の場合、値は“0x35”であり、“5”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_6”の場合、値は“0x36”であり、“6”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_7”の場合、値は“0x37”であり、“7”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_8”の場合、値は“0x38”であり、“8”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_9”の場合、値は“0x39”であり、“9”と設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_MOUSEDOWN”の場合、値は“0x01”であり、指定エレメントを入力不可能とする(非最前面に移す)時に設定する。次にバーチャルキーコードが“VK_MOUSEUP”の場合、値は“0x02”であり、指定エレメントを入力可能とする(最前面に移す)時に設定する。
<スタンダードコンテンツのシステムパラメータ(System Parameters for Advanced Content)>
現行DVD-Videoまたは本実施形態におけるスタンダードコンテンツSTDCTにおいて、システム的に利用するパラメータを設定するものとしてSPRM(システムパラメータ)が定義されている。しかし、本実施形態においてアドバンストコンテンツナビゲーションでは前記SPRM(システムパラメータ)は使用されず、前記SPRM(システムパラメータ)に変わるものとして図46〜図49に至るシステムパラメータが設定される。アドバンストコンテンツADVCT再生時においてはAPIコマンド処理により前記SPRM(システムパラメータ)の値を知ることができる。本実施形態におけるシステムパラメータは、下記の4種類のパラメータを設定することができる。前記システムパラメータは情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL毎にそれぞれ設定される。図46に示すプレーヤパラメータは、各情報記録再生装置1毎に共通して設定することができる。図47に示すプロファイルパラメータは、ユーザプロファイルのデータを示している。図48に示すプレゼンテーションパラメータは、画面上の表示状態を示している。また、図49に示すレイアウトパラメータは、映像表示時のレイアウト(図39参照)に関するパラメータを意味している。
本実施形態において前記システムパラメータは、図14におけるデータキャッシュDTCCH内にテンポラリーに設定するが、それに限らず図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のパーサーPARSER内に設定されているテンポラリーメモリ(図示していないが)内に設定することもできる。以下に各図面毎の説明を行う。
<プレーヤパラメータ>
図46に本実施形態におけるプレーヤパラメータの一覧表を示す。
本実施形態においてプレーヤパラメータは、プレーヤパラメータオブジェクトと、データキャッシュオブジェクトの2個のオブジェクトからなる。前記プレーヤパラメータとは、図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが映像再生処理を行う上で必要とされる一般的なパラメータ情報を意味する。前記プレーヤパラメータの中でネットワークダウンロードやパーシステントストレージPRSTRからデータキャッシュDTCCHへのデータ転送に関わらない一般的なパラメータ情報がプレーヤパラメータに属する。本実施形態における前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理は、前記データキャッシュDTCCHへのデータ転送処理を前提としている。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが必要とされるパラメータ情報として、前記データキャッシュへのデータ転送処理に必要なパラメータがデータキャッシュに対応したプレーヤパラメータとして定義される。プレーヤパラメータオブジェクト内には、13個のプレーヤパラメータが設定されている。プレーヤパラメータの内容として“majorVersion”については、対応規格書のバージョン番号の正数値を意味する。“minorVersion”については、対応規格書のバージョン番号の小数点以下の数字を意味する。“videoCapabilitySub”については、サブビデオの表示可能を意味する。“audioCapabilityMain”については、メインオーディオの表示可能を意味する。“audioCapabilitySub”については、サブオーディオの表示可能を意味する。“audioCapabilityAnalog”については、アナログオーディオの表示可能を意味する。“audioCapabilityPCM”については、PCMオーディオの表示可能を意味する。“audioCapabilitySPDIF”については、S/PDIFオーディオの表示可能を意味する。“regionCode”については、リージョンコードを意味する。前記リージョンコードとは地球上を6つの地域に分け、各地域毎にリージョンコード番号を設定したものを意味する。映像再生時には前記リージョンコード番号に合致した地域でのみ再生表示を許可することができる。 “countryCode”については、国コードを意味する。“displayAspectRatio”については、アスペクト比を意味する。前記アスペクト比とは、ユーザに表示する映像画面の縦横比のことである。“currentDisplayMode”については、表示モードを意味する。“networkThroughput”については、ネットワークスループットを意味する。前記ネットワークスループットとは、ネットワークを経由しネットワークサーバNTSRVから転送されるデータの転送レートのことである。
また、データキャッシュオブジェクト内には“dataCacheSize”が設定され、その内容としてデータキャッシュサイズを意味する。
<プロファイルパラメータ>
図47に本実施形態におけるプロファイルパラメータの一覧表を示す。
本実施形態においてプロファイルパラメータは、プロファイルパラメータオブジェクトからなる。前記プロファイルパラメータとは、図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより処理される画面の表示形式に関するパラメータを意味する。プロファイルパラメータオブジェクト内には4個のプロファイルパラメータが設定されている。プロファイルパラメータの内容として“parentalLevel”とは、例えばアダルトビデオや暴力/残虐シーンが盛込まれた映像など子供に見せられない映像に対し、子供に見せられるレベルを規定したパラメータを意味している。上記パラメータを利用することにより例えばパレンタルレベルが高い映像を子供に見せる場合には、子供が見れる部分だけ編集した映像を表示することが可能となる。“menuLanguage”については、メニュー言語を意味する。“initialAudioLanguage”については、初期時のオーディオ言語を意味する。“initialSubtitleLanguage”については、初期時のサブタイトル言語を意味する。
<プレゼンテーションパラメータ>
図48に本実施形態におけるプレゼンテーションパラメータの一覧表を示す。
本実施形態においてプレゼンテーションパラメータは、図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで処理される表示画面や表示音声に関するパラメータを意味し、プレイリストマネージャPLMNGオブジェクトと、オーディオミキシングエンジンADMXENオブジェクトとデータキャッシュDTCCHオブジェクトの3個のオブジェクトからなる。前記プレイリストマネージャPLMNGオブジェクトとは、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNG内での処理に必要なパラメータである。また、オーディオミキシングエンジンADMXENオブジェクトは図38に示すAVレンダラーAVRND内のオーディオミキシングエンジンADMXEN内での処理に必要なパラメータであり、データキャッシュDTCCHオブジェクトは図27に示すデータキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUF内での処理に必要なパラメータ(データキャッシュ)に分類することができる。
プレイリストマネージャPLMNGオブジェクト内には11個のプレイリストマネージャPLMNGが設定されている。プレイリストマネージャPLMNGの内容として、“playlist”についての説明を以下に行う。プレイリストファイルPLLSTには、ファイル名に番号が付加できるようになっており、プレイリストファイルPLLSTを編集または更新した場合には、過去の付加番号のうち最も値の高い番号より“1”値の高い番号を付加して保存することで最新のプレイリストファイルPLLSTができる構造になっている。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが再生すべきプレイリストファイルPLLSTの付加番号を前記パラメータに設定することでユーザが望む最適なプレイリストPLLSTに基づき映像再生することが可能となる。本実施形態はそれに限らず他の実施形態としてタイトルID(titleId)とタイトルタイムライン上の経過時間(titleElapsedTime)と組み合せることにより、ユーザが最後に再生中断した場所(最後に再生を終了させた場所)の記録に利用することもできる。“titleId”については、再生中断した時の(最後に再生した)タイトルの識別情報(タイトルID)を記録することにより、ユーザが再び再生開始した時に前回再生中断したタイトルから再生を開始できるようにする。“titleElapsedTime”については、タイトルタイム上の経過時間を意味する。 “currentVideoTrack”については、メインビデオのトラック番号を意味する。“currentAudioTrack”については、メインオーディオのトラック番号を意味する。“currentSubtitleTrack”についてはサブタイトルのトラック番号を意味する。“selectedAudioLanguage”とはユーザが選択し、再生時に音声出力される言語(日本語JA、英語ENなど)を意味する。“selectedAudioLanguageExtension”については、選択されたオーディオ言語の拡張領域を意味する。“selectedSubtitleLanguage” とはユーザが選択し、再生時に出力されるサブタイトルの言語(日本語JP、英語ENなど)を意味する。“selectedSubtitleLanguageExtension”については、選択されたサブタイトル言語の拡張領域を意味する。“selectedApplicationGroup”とはユーザが選択し、再生時に出力されるアプリケーショングループの言語(日本語JP、英語ENなど)を意味する。例えば図16に示したヘルプアイコン33に表示される文字が“ヘルプ”と表示するか“Help”と表示するかの表示言語識別を表している。
また、オーディオミキシングエンジンADMXENオブジェクト内には10個のオーディオミキシングエンジンADMXENが設定されている。オーディオミキシングエンジンADMXENの内容として、“volumeL”については、左側チャンネルの音量を意味する。“volumeR”については、右側チャンネルの音量を意味する。“volumeC”については、中央チャンネルの音量を意味する。“volumeLS”については、左側サラウンドチャンネルの音量を意味する。 “volumeRS”については、右側サラウンドチャンネルの音量を意味する。“volumeLB”については、左後ろ側のチャンネルの音量を意味する。“volumeRB”については、右後ろ側のチャンネルの音量を意味する。“volumeLFE”については、サブウーハーチャンネルの音量を意味する。“mixSubXtoX”については、サブオーディオのダウンミックス係数(パーセンテージ)を意味する。例えば図16に示すようにメインビデオMANVDにより表示された本編31とサブビデオSUBVDにより表示されたコマーシャル用の別画面32を同時に表示する場合、本編31に対応したメインオーディオMANADとコマーシャル用の別画面32に対応したサブオーディオSUBADを同時に音声出力する必要が発生する。その時のメインオーディオMANAD音量に対するサブオーディオSUBVDの出力音量比をサブオーディオのダウンミックス係数と言う。“mixEffectXtoX”については、サブイフェクトオーディオのダウンミックス係数(パーセンテージ)を意味する。例えば図16に示すようにメインビデオMANVD表示中にユーザがアドバンストアプリケーションADAPLで構成される各種アイコン33〜38を押すことがある。ユーザが前記アドバンストアプリケーションADAPL内の各エレメント(アイコン)の実行を指示したことを表す効果音がサブイフェクトオーディオの一例を意味する。この場合、本編31に対応したメインオーディオMANADと同時に前記サブイフェクトオーディオを音声出力する必要が起きる。この時のメインオーディオMANAD音量に対するサブイフェクトオーディオの出力音量比をサブイフェクトオーディオのダウンミックス係数と言う。
また、データキャッシュDTCCHオブジェクト内には“streamingBufferSize”が設定され、その内容としてストリーミングバッファサイズを意味する。ネットワークサーバNTSRVから転送されたセカンダリービデオセットSCDVSのデータは一時的にストリーミングバッファSTRBUF内に格納される。これを可能にするには予めデータキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUFのサイズを割当てておく必要があるが、この時必要なストリーミングバッファSTRBUFサイズはプレイリストファイルPLLST内の構造情報CONFGI内に規定されている。
<レイアウトパラメータ>
図49に本実施形態におけるレイアウトパラメータの一覧表を示す。
本実施形態においてレイアウトパラメータは、プレゼンテーションエンジンPRSENオブジェクトからなる。前記レイアウトパラメータとは、図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより処理され、ユーザに表示される画面上のレイアウトに関係するパラメータを意味する。
プレゼンテーションエンジンPRSENオブジェクト内には16個のプレゼンテーションエンジンPRSENが設定されている。プレゼンテーションエンジンPRSENの内容として、“mainVideo.x”については、メインビデオの原点位置のX座標値を意味する。“mainVideo.y”については、メインビデオの原点位置のY座標値を意味する。“mainVideoScaleNumerator”については、メインビデオのスケーリング値の分子の値を意味する。“mainVideoScaleDenominator”については、メインビデオのスケーリング値の分母の値を意味する。“mainVideoCrop.x”については、サブビデオ表示領域のX座標値を意味する。“mainVideoCrop.y”については、サブビデオ表示領域のY座標値を意味する。“mainVideoCrop.width”については、サブビデオ表示領域の幅を意味する。“mainVideoCrop.height”については、サブビデオ表示領域の高さを意味する。“subVideo.x”については、サブビデオの原点位置のX座標値を意味する。“subVideo.y”については、サブビデオの原点位置のY座標値を意味する。“subVideoScaleNumerator”については、サブビデオスケーリング値の分子を意味する。“subVideoScaleDenominator”については、サブビデオスケーリング値の分母を意味する。“subVideoCrop.x”については、サブビデオ表示領域のX座標値を意味する。“subVideoCrop.y”については、サブビデオ表示領域のY座標値を意味する。“subVideoCrop.width”については、サブビデオ表示領域の幅を意味する。“subVideoCrop.height”については、サブビデオ表示領域の高さを意味する。
本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTの再生に使用するプレイリストファイルPLLSTの設定方法について図50と図51を用いて説明を行う。本実施形態において、基本的にはプレイリストファイルPLLSTが情報記憶媒体DISC内に存在することを前提としている。初期時においては前記情報記憶媒体DISC内に保存されたプレイリストファイルPLLSTを用いてアドバンストコンテンツADVCTの再生処理を行う。しかし、本実施形態においては以下に述べる方法によりアドバンストコンテンツADVCTの再生用のプレイリストファイルPLLSTの内容を更新する事が出来る。
1. ネットワークサーバNTSRVを利用して、プレイリストファイルPLLSTの内容を更新する。
2 ユーザがアドバンストコンテンツADVCTの再生手順を独自に編集または作成したプレイリストファイルを用いてアドバンストコンテンツADVCTの再生処理を行う。
前記1.に示したネットワークサーバNTSRVを用いてダウンロードした新しいプレイリストファイルPLLSTをパーシステントストレージPRSTR内に保存することができる。その後、前記パーシステントストレージPRSTR内のプレイリストファイルPLLSTを用いて前記アドバンストコンテンツADVCTの再生を行う。前記1.と2.いずれの方法においても、古いプレイリストファイルPLLSTと更新後又は編集・作成された新しいプレイリストファイルPLLSTとの識別を可能にする為、本実施形態ではプレイリストファイルPLLST(のファイル名内)に連番の番号を設定し、最も新しいプレイリストファイルPLLSTに最も高い番号を設定する。それにより、同一のアドバンストコンテンツADVCTに対し複数のプレイリストファイルPLLSTが存在したとしても、最も高い番号が付加されたプレイリストファイルPLLSTを利用する事で最新のアドバンストコンテンツADVCTに対する再生方法を知る事が出来る。
上記2.の方法について説明を行う。
コンテンツプロバイダが供給するアドバンストコンテンツADVCTをユーザに編集を禁止する場合にはアドバンストコンテンツADVCT内の再生表示オブジェクトにコピープロテクション処理(スクランブル処理)をかける事でユーザによる編集を禁止する事が出来る。また、コンテンツプロバイダがユーザによる編集を許可する再生表示オブジェクトを供給する場合には前記再生表示オブジェクトに対し、コピーコントロール制御(スクランブル処理)を行わない事によりユーザによる編集処理を許可する。前記コンテンツプロバイダが編集の許可(コピー制御/スクランブル処理)を施していない再生表示オブジェクトに対して、ユーザが編集処理を行う事で作成するプレイリストファイルPLLSTは本実施形態ではパーシステントストレージPRSTR内に保存出来るようにしている。このように、パーシステントストレージPRSTR内に所定のプレイリストファイルPLLSTを記録出来るようにする事により、
A) ネットワークサーバNTSRVに保存されているアップデートされたプレイリストファイルPLLSTのダウンロード時間が不要になる為、アップデートされたプレイリストファイルPLLSTに基づく再生開始時間の短縮化が図れる
B) 編集・作成が許可されたアドバンストコンテンツADVCTに対し、ユーザが自由に編集・作成処理をする事で、ユーザの好みに応じたアドバンストコンテンツADVCTの再生が可能になる
という効果が発生する。
上記2.の方法と図2に示す本実施形態における効果の関係を、以下に説明する。
図2に示すように画像関連情報の加工容易性と加工後情報の送信容易性を確保したいというユーザ要求に対し、従来のDVD-Videoの規格では管理データ構造自身が比較的カスタマイズされた構造になっているため、複雑な編集処理を柔軟かつ容易に対応出来ない。それに対し、本実施形態ではプレイリストファイルPLLSTの記述内容にXMLを用いると共に前記プレイリストファイルPLLSTの記述コンセプトにタイトルタイムラインTMLEの概念を導入した。更に、本実施形態ではこれによって作成されたプレイリストファイルPLLSTの更新処理を可能にする事により、図2〔8〕に示すユーザによるプレイリストファイルPLLSTの選択作成や、その送信が容易になる。すなわち、上記2.の方法に対応して図2(8.1)ユーザによるプレイリストファイルPLLSTの選択または作成・編集が行えるだけでなく、図2(8.2)に示すようにユーザが選択・作成したプレイリストファイルPLLSTを友人に送信し、受信した友人がプレイリストファイルPLLSTの設定番号の最適化処理をする事により、受信側でも送信されたプレイリストファイルPLLSTを利用する事が出来る。
本実施形態においては、更新された、又は編集・作成された新しいプレイリストファイルPLLSTは設定番号をインクリメントした形でパーシステントストレージPRSTR内に保存される。従って、アドバンストコンテンツADVCT再生の起動時には、図50に示すように情報記憶媒体DISCとパーシステントストレージPRSTR内に存在するあらゆるプレイリストファイルPLLSTを検索し、そこに設定されている番号の最も高いプレイリストファイルPLLSTを抽出する事により最新のプレイリストファイルPLLSTに基づいた再生制御を行う事が出来る。
またネットワークサーバNTSRV上にあるアップデートされたプレイリストファイルPLLSTをダウンロードする場合には、図51に示すようにネットワークサーバNTSRVから最新のプレイリストファイルPLLSTをダウンロードすると共に、そこに設定されている番号を既存のプレイリストファイルPLLSTよりも大きな値に設定した後、パーシステントストレージPRSTR内に保存する事でネットワークサーバNTSRV上に保存されていたプレイリストファイルPLLSTのアップデート後のプレイリストファイルPLLSTに基づく再生が可能となる。
<アドバンストコンテンツに対する起動時のシーケンス(Startup Sequence of Advanced Content)>
図50を用いて本実施形態におけるアドバンストコンテンツADVCTに対する起動時のシーケンス説明を行う。基本的には情報記憶媒体DISC内と接続されているあらゆるパーシステントストレージPRSTR内におけるプレイリストファイルPLLSTを検索し、最も高い番号が設定されているプレイリストファイルPLLSTを抽出し、それに基づく再生処理を行う。
図5に示すように、本実施形態としてはカテゴリー1〜カテゴリー3に至る三種類の情報記憶媒体DISCを設定している。その中で、図5(b)と図5(c)に示すカテゴリー2とカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISC内にアドバンストコンテンツADVCTの情報が記録出来る。まず始めに情報記憶媒体DISCのカテゴリーを判別し、アドバンストコンテンツADVCTが記録されているカテゴリー2またはカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISCを検出する。
本実施形態における情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には図14に示すようにナビゲーションマネージャNVMNGが存在し、前記ナビゲーションマネージャNVMNGの中にプレイリストマネージャPLMNGが存在する(図28参照)。前記プレイリストマネージャPLMNGは情報記憶媒体DISCからシステムパラメータに関するディスプレイモードインフォメーションを再生する(ステップS41)。前記ディスプレイモードインフォメーションを利用し、プレイリストマネージャPLMNGは“VPLIST$$.XML”ファイルを再生する。また、本実施ではそれに限らず前記プレイリストマネージャPLMNGは“VPLIST$$.XML”ファイルも再生することが出来る(“$$と“##”は、“00”から“99”までの数字を意味している)。
本実施形態においては情報記憶媒体DISCを再生するにあたり、そこに必要なプロバイダID・コンテンツID及びサーチフラグがパーシステントストレージPRSTR内のDISCID.DATファイル中に記録されている。前記プレイリストマネージャPLMNGは前記パーシステントストレージPRSTR内にあるDISCID.DATファイルを再生し、その中からプロバイダID・コンテンツID及びサーチフラブを再生する(ステップS42)。プレイリストマネージャPLMNGは前記サーチフラグの内容を解釈し、そのサーチフラグが“1b”か否かを判定する(ステップS43)。前記サーチフラグが“0b”の場合には接続されているあらゆるパーシステントストレージPRSTR内をサーチし、前記プロバイダIDと前記コンテンツIDに対応したプレイリストファイルPLLSTを検索する(ステップS44)。また、前記サーチフラグが“1b”の場合には、前記ステップS44のステップをスキップ処理する。次に前記プレイリストマネージャPLMNGは、情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”のディレトリの下にあるプレイリストファイルPLLSTを探す(ステップS45)。その後、前記情報記憶媒体DISC内及びパーシステントストレージPRSTR内に保存されたプレイリストファイルPLLSTに設定されている番号の中で最も高い番号が設定されているプレイリストファイルPLLSTを抽出し、その内容を前記プレイリストマネージャPLMNGが再生する(ステップS46)。次に、前記ステップS46で抽出したプレイリストファイルPLLSTの内容に基づき、前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはシステムコンフィグレーションの変更・処理を行う(ステップS47)。また、この時に前記プレイリストファイルPLLST内に記述されているストリーミングバッファサイズに基づき、ストリーミングバッファSTRBUFのサイズを変更する。また、図27に示すファイルキャッシュFLCCHとストリーミングバッファSTRBUFの中に既に記録されているあらゆるファイルと全てのデータ内容の消去処理を行う。次に、タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化を行う(ステップS48)。図24に示すように、プレイリストファイルPLLST内にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIとプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIの情報が記録されており、前記プレイリストマネージャPLMNGはそれらの情報を利用し、最初に表示するタイトルに対応したタイトルタイムラインTMLE上での各再生表示オブジェクトの再生タイミングを計算すると共に、プレイバックシーケンスに基づく各キャプチャーエントリーポイントのタイトルタイムラインTMLE上の位置を計算する。次に、最初に再生を行うタイトルの再生準備を行う(ステップS49)。ステップS49の具体的な処理内容を以下に説明する。図28に示すように前記ナビゲーションマネージャNVMNG内にはファイルキャッシュマネージャFLCMNGが存在する。前記ファイルキャッシュマネージャFLCMNGは、最初に再生するタイトルの開始に先立って必要な各種ファイルの再生制御を行うと共に、ファイルキャッシュFLCCH内にそれらのファイルを一時保管する。ファイルキャッシュFLCCH内に一時保管する対象となるファイルは、アドバンストアプリケーションマネージャ(図28参照)で使われる。具体的なファイル名としては、図11に示すアドバンストナビゲーションディレクトリADVNV内に存在するマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUP及びスクリプトファイルSCRPTなどが挙げられる。またそれ以外にセカンダリービデオプレーヤSCDVP(図35参照)で使われるセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップファイルSTMAPとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOB(図11参照)、及びアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN(図30参照)で使うアドバンストエレメントディレクトリADVEL内の下にある静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONT及びその他のファイルOTHERがファイルキャッシュ内に保存される。また、このタイミングに前記プレイリストマネージャPLMNGは図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN、セカンダリービデオプレーヤSCDVPやプライマリービデオプレーヤPRMVPなどの各種再生モジュールの初期化処理を行う。またステップS49に示したタイトルの再生準備の一環としてプライマリーオーディオビデオPRMAVに関する再生準備の方法について以下に説明する。図24に示すように、プレイリストファイルPLLST内にはオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが存在し、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが存在している。前記プレイリストマネージャPLMNGは、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内の前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの情報を解析し、その情報をプレゼンテーションエンジンPRSEN内のプライマリービデオプレーヤPRMVP(図30参照)に送信する。また、図11に示すようにプライマリービデオセットPRMAVに関する管理ファイルは、プライマリーオーディオビデオディレクトリPRMAVの下にあるビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSIやプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAPなどが存在し、それらのファイルの保存場所の情報に関して前記プレイリストマネージャPLMNGから前記プライマリービデオプレーヤPRMVPへ転送される。前記プライマリービデオプレーヤPRMVPは前記ビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSIやプライマリービデオセットPRMVSのタイムマップファイルPTMAPを情報記憶媒体DISCからの再生制御を行った後、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIに基づき、プライマリービデオセットPRMVSの再生制御に必要な初期パラメータの準備を行う。更に、図36に示すようにプライマリービデオプレーヤPRMVPは、対応したデコーダーエンジンDCDEN内のビデオレコーダとの接続準備も行う。また、セカンダリービデオプレーヤSCDVPにより再生されるサブスティテュートオーディオビデオSBTAV、サブスティテュートオーディオSBTADやセカンダリーオーディオビデオSCDAVを再生する場合には、同様に前記プレイリストマネージャPLMNGがオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの関連するクリップエレメントの情報をセカンダリービデオプレーヤSCDVPに転送すると共に、セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAP(図11参照)の保存場所をセカンダリービデオプレーヤSCDVPに転送する。セカンダリービデオプレーヤSCDVPは、前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの情報に関する再生制御を行い、またオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの情報に基づき、再生制御に関する初期のパラメータ設定をすると共に図35に示すデコーダーエンジンDCDEN内の関連レコーダとの接続準備を行う。前記タイトルの再生準備が終了すると、最初に再生を行うトラックの再生を開始する(ステップS50)。その時に、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはタイトルタイムラインTMLEのカウントアップを開始し、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIに記述されたスケジュールに従い、タイトルタイムラインTMLEの進行に従って各再生表示オブジェクトの再生表示処理を行う。再生が開始されると常に再生終了のタイミングを検出し(ステップS51)、再生終了時期に達すると再生終了処理を行う。
図51を用いて本実施形態におけるアドバンストコンテンツ再生時におけるアップデートシーケンス方法の説明を行う。主にネットワークサーバNTSRV上でプレイリストファイルPLLST内容の更新(アップデート)がなされた場合、ユーザ側に設置された情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)も対応してプレイリストファイルPLLST内容の更新(アップデート)を行う事ができる。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが行うプレイリストファイルPLLST内容の更新(アップデート)処理方法を図51が示している。
図5に示すように、本実施形態としてはカテゴリー1〜カテゴリー3に至る三種類の情報記憶媒体DISCを設定している。その中で、図5(b)と図5(c)に示すカテゴリー2とカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISC内にアドバンストコンテンツADVCTの情報が含まれている。まず始めに情報記憶媒体DISCのカテゴリーを判別し、アドバンストコンテンツADVCTが記録されているカテゴリー2またはカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISCを検出する。次に図51でも図50のステップS41からステップS45までの処理は同様に行い、情報記憶媒体DISCに記憶されているプレイリストファイルPLLSTとパーシステントストレージPRSTR内に記録されたプレイリストファイルPLLSTを検索する。次に、前記情報記憶媒体DISC内及びパーシステントストレージPRSTR内に保存されたプレイリストファイルPLLSTを比較し、プレイリストファイルPLLSTに設定されている番号の中で最も高い番号が設定されているプレイリストファイルPLLSTを抽出し、その内容を前記プレイリストマネージャPLMNGが再生する(ステップS61)。次に、前記ステップS61で抽出したプレイリストファイルPLLSTの内容に基づき、システムコンフィグレーションの変更処理を行う(ステップS62)。前記システムコンフィグレーションの変更処理の具体的な内容としては本実施形態では
1. システムリソースコンフィグレーションの変更処理
2. データキャッシュDACCH内のストリーミングバッファSTRBUF(図27参照)のサイズ変更
… 図80(c)に記載されているプレイリストPLLST内の構造情報CONFGIの中に配置されているストリーミングバッファエレメントSTRBUFの“予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ(size属性情報)”に合わせてサイズ変更を行う
3. 図27に示すファイルキャッシュFLCCHとストリーミングバッファSTRBUFの中に既に記録されているあらゆるファイルと全てのデータ内容の消去処理などを前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの中に存在するナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNG(図28)が中心に行う。
次にステップS63によりタイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化を行う。図24に示すように、プレイリストファイルPLLST内にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIとプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIの情報が記録されており、前記プレイリストマネージャPLMNGはそれらの情報を利用し、最初に表示するタイトルに対応したタイトルタイムラインTMLE上での各再生表示オブジェクトの再生タイミングを計算すると共に、プレイバックシーケンスに基づく各キャプチャーエントリーポイントのタイトルタイムラインTMLE上の位置を計算する。その後、ステップS64で最初に再生を行うタイトルの再生準備を行う。ステップS64の具体的な処理内容を以下に説明する。図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャNVMNGが存在し、前記ナビゲーションマネージャNVMNG内にはファイルキャッシュマネージャFLCMNGが存在する(図28参照)。最初に再生するタイトルの再生開始に先立ち、前記ファイルキャッシュマネージャFLCMNGは再生に必要な各種ファイルをファイルキャッシュFLCCH内に一時保管する。前記ファイルキャッシュFLCCH内に一時保管されるファイルとしては図11に示すように、アドバンストナビゲーションディレクトリADVNV内に存在するマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUP及びスクリプトファイルSCRPTやアドバンストエレメントディレクトリADVEL内の下にある静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONT及びその他のファイルOTHERが上げられる。また、前記ファイルキャッシュFLCCHに保存するファイルとしてはそれ以外にもセカンダリービデオプレーヤSCDVPで使われるセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPと、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBが存在する。またステップS64に示す“最初に再生を行うタイトルの再生準備”のタイミングと同時に、前記プレイリストマネージャPLMNGは図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN、セカンダリービデオプレーヤSCDVPやプライマリービデオプレーヤPRMVPなどの各種再生モジュールの初期化処理を行う。前記プレイリストマネージャPLMNGが行う各種再生モジュールの初期化処理に付いての具体的内容の説明を以下に示す。
1. プライマリービデオプレーヤPRMVPの初期化処理
(再生対象のタイトル内でプライマリーオーディオビデオPRMAVの再生・表示が必要な場合)
*プレイリストマネージャPLMNGからプライマリービデオプレーヤPRMVPへ下記の情報が転送される
・タイトルタイムラインTMLE上のプライマリーオーディオビデオPRMAVの再生タイミングなど、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP(図54参照)内に記述された情報
・プライマリービデオセットのタイムマップ情報PTMAPやエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI(図12参照)等のプライマリービデオセットPRMVSに関する管理情報
*プライマリービデオプレーヤPRMVPは上記の情報に基づき初期パラメータの設定を行う
*プライマリービデオプレーヤPRMVPは、デコーダーエンジンDCDEN内の必要なデコーダーモジュールと前記プライマリービデオプレーヤPRMVP間の接続準備(図36参照)を行う
2. セカンダリービデオプレーヤSCDVPの初期化処理
(再生対象のタイトル内でセカンダリービデオセットSCDVSの再生・表示が必要な場合)
*ナビゲーションマネージャNVMNGからセカンダリービデオプレーヤSCDVPへ下記の情報が転送される
・セカンダリービデオセットSCDVS内の各種再生表示オブジェクトに関するタイトルタイムラインTMLE上での再生タイミングなど、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP(図54参照)やサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に記述された情報
・セカンダリービデオセットのタイムマップ情報STMAP(図12参照)等のセカンダリービデオセットSCDVSに関する管理情報
*セカンダリービデオプレーヤSCDVPは上記の情報に基づき初期パラメータの設定を行う
*プライマリービデオプレーヤSCDVPは、デコーダーエンジンDCDEN内の必要なデコーダーモジュールと前記セカンダリービデオプレーヤSCDVP間の接続準備(図37参照)を行う
前記タイトルの再生準備が終了すると、再生を行う予定トラックの再生を開始する(ステップS65)。その時に、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはタイトルタイムラインTMLEのカウントアップを開始し、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIに記述されたスケジュールに従い、タイトルタイムラインTMLEの進行に従って各再生表示オブジェクトの再生表示処理を行う。前記ステップS65によりタイトルを再生した時、ユーザがより新しいアップデートされたタイトルを用いて再生したいと願った場合、プレイリストファイルPLLSTのアップデート処理の実行が開始される(ステップS66)。
<アドバンストコンテンツ再生のアップデートシーケンス(Update Sequence of Advanced Content Playback)>
上述したようにステップS66においてプレイリストファイルPLLSTのアップデート処理の実行が開始されると、次のステップとして新しいプレイリストファイルPLLSTが存在するか否かの検索処理が開始される。アドバンストコンテンツADVCTの再生方法に関するアップデートをする為には、アドバンストアプリケーションADAPLによるアップデート処理が実行される必要がある。前記アドバンストアプリケーションADAPLにより前記再生方法に関するアップデート処理をさせるためには、「最新のプレイリストPLLSTを探してアップデート処理を行う」機能が設定されたスクリプトシーケンス(スクリプトSCRPTにより設定された処理プログラム)を元々情報記憶媒体DISC内に記録されていたアドバンストアプリケーションADAPLが持っている必要が有る。前記スクリプトシーケンスは、更新された最新のプレイリストファイルPLLSTの保存されている場所を検索する。更新された最新のプレイリストファイルPLLSTは一般的にはネットワークサーバNTSRV内に保存されている場合が多い。ここでネットワークサーバNTSRV上に新しいプレイリストファイルPLLSTが存在する場合には、プレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理を行い(ステップS69)、もし、新しいプレイリストファイルPLLSTが存在しない場合には、タイトルの再生を終了するか否かを判定し(ステップS68)、ユーザ要求に応じてタイトルの再生を終了したい場合は終了処理を行う。もし、ユーザが古いプレイリストファイルPLLSTに基づく再生を容認する場合にはステップS65のタイトルの継続再生へ戻る。次に、プレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理(ステップS69)についての説明を行う。図1に示すように本実施形態における情報記録再生装置1内にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在し、図14に示すように前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャNVMNGが存在する。前記ナビゲーションマネージャNVMNG内にはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGが存在し(図28参照)、前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内にはプログラミングエンジンPRGENが存在する。もし、ネットワークサーバNTSRV内に新しいプレイリストファイルPLLSTが存在する場合には、アドバンストアプリケーションADAPL内のスクリプトファイルSCRPT(前記スクリプトシーケンス)が、前記プログラミングエンジンPRGEN内で起動し、ネットワークサーバNTSRVから最新のプレイリストファイルPLLSTをファイルキャッシュFLCCHまたはパーシステントストレージPRSTRへダウンロード処理する。前記最新のプレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理が完了すると、次にそのプレイリストファイルPLLSTが再生時に使用されるか否かが判断される。もしユーザがステップS70において、ユーザが更新されたプレイリストファイルPLLSTを次の再生時に使用せず前記更新されたプレイリストファイルPLLSTが一時的に使用される場合には、前記プレイリストファイルPLLSTはファイルキャッシュFLCCH内に一時的に記録される。その場合、次回再生する時には現状の(更新される前の)プレイリストファイルPLLSTが読み込まれる。また前記ステップS70においてユーザが最新のプレイリストファイルPLLSTを次回の再生時に使用するように要求した場合には、ステップS71に示すように前記更新されたプレイリストファイルPLLSTをファイルキャッシュFLCCH内に保存すると共にパーシステントストレージPRSTR内のプロバイダIDとコンテントIDにより指定された特定領域内にも保存されなければならない。それにより、次回の再生時に前記更新されたプレイリストファイルPLLSTがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生される準備が整う。また、ユーザ要求に応じて更新されたプレイリストファイルPLLSTをパーシステントストレージPRSTR内に保存するしないに関わらず、ステップS72においてソフトリセット処理を行う必要が有る。アドバンストコンテンツADVCTの再生開始時(起動時)のシーケンスを再起動(リスタート)するために、アドバンストアプリケーションADAPLはソフトリセットAPI(コマンド)の発行をする必要が有る。前記ソフトリセットAPI(コマンド)は図28に示すアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG(と図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN)に対して前記更新されたプレイリストファイルPLLSTの内容を登録し、現行の各種パラメータとプレイバックコンフィグレーション(再生に必要な各種構造情報)のリセットを行う。その後、前記更新されたプレイリストファイルPLLSTの内容に基付いてシステムコンフィグレーションの変更(ステップS62と類似した内容の処理)と下記の処理を実行する。
* 前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは前記一時保存された最新のプレイリストファイルPLLSTをファイルキャッシュFLCCHに再度、保存する
* ファイルキャッシュFLCCHに再保存した前記最新のプレイリストファイルPLLST内容に合わせてアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはアサイメントインフォメーションファイルを再度、保存する
上記のソフトリセット処理(ステップS72)を行った後、ステップS63のタイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理に繋がる。
図6において、アドバンストコンテンツ再生とスタンダードコンテンツ再生による遷移関係の説明を行った。実際の遷移時の図6に対応したアドバンストコンテンツADVCT再生とスタンダードコンテンツSTDCT再生における遷移関係を図52のフローチャートで示す。
下記シーケンスの開始直後の初期状態では、ステップS81に示すようにアドバンストコンテンツADVCTの再生処理が行われる。次にスタンダードコンテンツSTDCTの生成処理に遭遇しない場合には(ステップS82)、アドバンストコンテンツADVCTの再生処理を終了する(ステップS85)まで、アドバンストコンテンツADVCTの再生が繰り返され、アドバンストコンテンツADVCTの再生終了時に終了処理に到達する。アドバンストコンテンツADVCTの再生途中でスタンダードコンテンツSTDCTの再生処理に遭遇した場合には(ステップS82)、スタンダードコンテンツSTDCTの再生(ステップS83)に移る。その後、アドバンストコンテンツADVCTの再生コマンドを受信するまで(ステップS84)スタンダードコンテンツSTDCTの再生が繰り返される。必ず終了時にはアドバンストコンテンツADVCTの再生コマンドを受信(ステップS84)し、アドバンストコンテンツADVCTの再生(ステップS81)に戻った後、終了処理する。このようにアドバンストコンテンツADVCT再生モードで始まり、アドバンストコンテンツADVCT再生モードで終わることにより情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)が全体のシーケンスを統合管理でき、各種コンテンツ再生の切り替え制御と管理の煩雑さを回避できる。
<アドバンストコンテンツとスタンダードコンテンツの遷移シーケンス(Transition Sequence between Advanced VTS and Standard VTS)>
図5(c)に示すカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISCを再生する場合には、アドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCT間の混在再生を行う場合が存在し、図52に示す両者間の遷移が発生する。
以下に各ステップについての詳細な説明を行う。
<ステップS81:アドバンストコンテンツADVCTの再生処理>
前記カテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISCの再生時には、アドバンストコンテンツADVCTの再生から開始しなければならない。図1に示すように、情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの中には図14に示すようにナビゲーションマネージャNVMNGが存在する。前記アドバンストコンテンツADVCT再生時の再生進行上の管理は、前記ナビゲーションマネージャNVMNGが行う。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSEN(図14参照)内には図30に示すようにプライマリービデオプレーヤPRMVPが存在する。また、前記ナビゲーションマネージャNVMNG内には図28に示すように、プレイリストマネージャPLMNGが存在する。もし、前記プライマリービデオプレーヤPRMVPで処理すべきユーザ要求が存在した場合には、前記プレイリストマネージャPLMNGは情報記憶媒体DISC内に記録されたプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBを間断なくデータ転送するように保証しなければならない。
<ステップS82:スタンダードコンテンツSTDCT(スタンダードビデオタイトルセット)の再生処理に遭遇する場合>
前記アドバンストコンテンツADVCTはアドバンストナビゲーション内におけるコールスタンダードコンテンツプレーヤという名のAPIコマンドによりアドバンストコンテンツADVCTの再生からスタンダードコンテンツSTDCTの再生への遷移が行われなければならない。前記コールスタンダードコンテンツプレーヤというAPIコマンドは、スタンダードコンテンツSTDCTにおける再生開始位置情報(スタンダードコンテンツSTDCT内のどこから再生を開始するかを示す情報)も指定する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの中には、図14に示すようにナビゲーションマネージャNVMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。また、図28に示すように前記ナビゲーションマネージャNVMNG内にはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGとプレイリストマネージャPLMNGが存在し、図30に示すように前記プレゼンテーションエンジンPRSEN内にはプライマリービデオプレーヤPRMVPが存在する。ステップS81に示すように、アドバンストコンテンツADVCTの再生処理中にはステップS82に示すようにスタンダードコンテンツSTDCT(スタンダードビデオタイトルセット)の再生処理に遭遇するか否かをいつも判定している。ここでスタンダードコンテンツSTDCTの再生処理に遭遇した場合には、前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは前記のコールスタンダードコマンドプレーヤAPIコマンドの発行の必要性を判定する。前記コールスタンダードコンテンツプレーヤAPIコマンドの発行が必要な場面に遭遇すると、前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは前記プレイリストマネージャPLMNGに対しアドバンストコンテンツADVCT再生中止の要求を出す。前記要求に合わせて前記プライマリービデオプレーヤPRMVPはアドバンストコンテンツADVCTの再生を中止させる。それと同時に、前記アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは、前記プレイリストマネージャPLMNGに対し、コールスタンダードコンテンツプレーヤAPIコマンドをコールする。
<ステップS83:スタンダードコンテンツSTDCT(スタンダードビデオタイトルセット)の再生>
前記プレイリストマネージャPLMNGがコールスタンダードコンテンツプレーヤAPIコマンドを発行すると、前記プライマリービデオプレーヤPRMVPはアドバンストコンテンツADVCTの再生中断場所からスタンダードコンテンツSTDCTの再生開始場所へジャンプする。図1に示すように、情報記録再生装置1の中にはスタンダードコンテンツ再生部STDPLとアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する。本実施形態においては、図30に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはプライマリービデオプレーヤPRMVPが存在するが、本実施形態では前記プライマリービデオプレーヤPRMVPをスタンダードコンテンツ再生部STDPL内でも共用する事を特徴としている。従って、ステップS83におけるスタンダードコンテンツSTDCTの再生時において、スタンダードコンテンツ再生部STDPL内のプライマリービデオプレーヤPRMVPが処理を行い、スタンダードコンテンツSTDCTの再生表示を行っている。このフェーズの間中、前記ナビゲーションマネージャNVMNGは中止状態が保持される。その結果、ユーザが指定するイベントは前記プライマリービデオプレーヤPRMVPに直接インプットされる。このフェーズの間中、前記プライマリービデオプレーヤPRMVPはナビゲーションコマンドに基づくコマンドに対応し、スタンダードコンテンツSTDCT内での再生時の遷移(再生場所のジャンプ処理)の対応を行う。
<ステップS84:アドバンストコンテンツADVCTの再生コマンド受信確認>
前記ナビゲーションコマンドの一種である“コールアドバンストコンテンツプレーヤ”というコマンドによって、スタンダードコンテンツSTDCTからアドバンストコンテンツADVCTへの再生処理への遷移が指定される。前記プライマリービデオプレーヤPRMVPがコールスタンダードコンテンツプレーヤAPIコマンドを受けると、前記スタンダードコンテンツSTDCTの再生を中止する。その後、アドバンストコンテンツADVCTの再生処理途中で前記コールスタンダードコンテンツプレーヤAPIコマンドを受けて再生中断した丁度その場所から、再生を再開するようにプレイリストマネージャPLMNGが処理を行う。
図54に示すプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPタグ内のデータと、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のタグ内データ、及び図55に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPのタグ内データと、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPのタグ内データ、図56内アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGのタグ内データと、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGのタグ内データに用いられる時間関連情報間の説明について図53を用いて行う。
本実施形態において、各再生表示オブジェクトのユーザへの表示タイミングをタイトルタイムラインTMLE上の表示開始時間TTSTTMと終了時間TTEDTMを用いてプレイリストファイルPLLST内に記述する。プレイリストファイルPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上では、この時のタイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTMを、titleTimeBegin属性情報で記述する。また同様、タイトルタイムラインTMLE上の終了時間TTEDTMはtitleTimeEnd属性情報に記述する。本実施形態における前記タイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTMと終了時間TTEDTMは、タイトルタイムラインTMLE上のカウント数で表される。前記タイトルタイムラインTMLE上の時間表示方法としてはタイトルタイムラインTMLEの開始時間からの経過時間を“HH:MM:SS:FF”で記述される。すなわち、前記時間表示方法における“HH”は時間単位を意味し、“00”から“23”までの値が入る。また、“MM”は分単位を表し、“00”から“59”までの数字が入る。また、“SS”は秒単位を意味し、“00”から“59”までの値が入る。さらに“FF”はフレームレートを意味し、1秒間に50フレーム(50fps:PAL系)の場合には“FF”の値として“00”から“49”までのカウント数が入り、“FF”が“50”になった時に1秒として繰り上がる。またフレームレートが60ヘルツ系(60fps:NTSC系)の場合には、カウント値として“FF”の値が“00”から“59”までの値が入る。この場合には、“FF”の値が60になった段階で1秒経過したとみなし、秒の値に繰り上がる。タイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)で再生を開始する再生・表示オブジェクト(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBなど)内の開始場所をエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)で表す。前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)の値はプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB(またはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB)内におけるビデオストリームのコードフレームのプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSにより記述される。図12に示すようにプレイリストPLLSTからはプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPまたはセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを参照し、前記タイムマップPTMAP、STMAPを経由してエンハンストビデオオブジェクトEVOBへアクセスする。前記タイムマップPTMAP、STMAPは、指定された時間情報からエンハンストビデオオブジェクトEVOB内の相対的なアドレス情報への変換に用いられる。従ってエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)の値として時間情報であるプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSにより指定することにより上記のアクセス制御が容易になるという効果が生まれる。
また、再生表示オブジェクトであるプライマリービデオセットPRMVSのエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはセカンダリービデオセットSCDVSのエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの全再生期間OBTPTを定義する。上記4種類の時間情報に対し、本実施形態では以下の条件を定義している。
titleTimeBegin < titleTimeEnd
titleTimeEnd ≦ titleDuration
上記条件を課する事により表示時間のオーバーフローを防止すると共に時間管理制御の容易性を確保している。上記関係式におけるtitleDurationに関する属性情報は、図24に示すタイトルエレメント情報TTELEMのタグ内(タイトルの属性情報TTATRI)に存在し、タイトルタイムラインTMLE上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDURを意味している。更に本実施形態においては、
clipTimeBegin + titleTimeEnd − titleTimeBegin ≦ オブジェクトデータの全再生期間OBTPT
の条件も設定している。上記条件を設定することによりタイトルタイムラインTMLE上で指定する再生時間範囲がエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBの全再生期間OBTPTをはみ出すことなく、安定な再生・管理を保証している。再生表示オブジェクトであるプライマリービデオセットPRMVSのエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはセカンダリービデオセットSCDVSのエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBに関しては、前述したようにプライマリービデオセットPRMVSのタイムマップファイルPTMAPまたはセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップファイルSTMAPを参照することになっている(図12参照)。前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTMの情報(clipTimeBegin属性情報)は、前記プライマリービデオセットPRMVSのタイムマップファイルPTMAPまたはセカンダリービデオセットSCDVSのタイムマップファイルSTMAPを参照する事により、情報記憶媒体DISC上の再生開始する場所を表す物理的なアドレス情報に変換される。それにより、図1に示す情報記録再生装置1内の情報記録再生部2の中に存在する光学ヘッド(図示していない)が指定された情報記憶媒体DISC上のアドレス位置に直接アクセスし、それにより前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)のところから再生開始する事が出来る。また再生表示する事にあたり、アドバンストコンテンツADVCTのビデオタイトルセットインフォメーションファイルADVTSIの情報を利用し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のデコーダーエンジンDCDENの各種条件設定を行う事が出来る。
<Presentation Clip element and Object Mapping Information >
オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIは、タイトルタイムラインTMLE上で各種再生表示オブジェクトの表示有効期間を持つ。前記表示有効期間は、タイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)からタイトルタイムラインTMLE上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)までの期間を意味している。タイトルタイムラインTMLE上において、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上に複数のプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが記述されている場合には、タイトルタイムラインTMLE上において、互いのプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP間でオーバーラップしてはならない。すなわち、本実施形態において、図37に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAVに対応したメインビデオデコーダーMVDECは1個しか存在しない。その為、複数のプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP間でタイトルタイムラインTMLE上の表示期間が重なると、前記メインビデオデコーダーMVDEC上でデコードすべきオブジェクトが衝突してしまい、安定に再生する事が出来なくなる。その為、上記条件を設定することにより、ユーザへの表示画面の安定化を確保する事が出来る。同様にタイトルタイムラインTMLE上において、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中に複数のセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPを記述する場合には、各セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP間で、お互いにタイトルタイムラインTMLE上でのオーバーラップがあってはならない。セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPで管理されるセカンダリーオーディオビデオSCDAVには、図10に示すようにサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADが含まれる。図37に示すように、セカンダリーオーディオビデオをデコードするサブビデオデコーダーSVDECも1個しか存在しない為、互いにオーバーラップするとサブビデオデコーダーSVDEC上で混乱が起きる。その為、安定に動画を表示する為に同様に上記の制限が加わっている。オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上に、複数のサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPが存在する場合には、タイトルタイムラインTMLE上で各サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPの有効期間が互いに重なってはならない。前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に複数のサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPが存在する場合にも、タイトルタイムラインTMLE上の各サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPの有効期間が互いに重なってはならない。また、本実施形態としてはプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPのタイトルタイムラインTMLE上の有効期間とサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPのタイトルタイムラインTMLE上での有効期間が互いに重なってはならない。更に、本実施形態においてはサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP、及びサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPのタイトルタイムラインTMLE上の有効期間も互いに重なってはならない。これらの条件を設定する事により、各種デコーダー上で表示すべき再生表示オブジェクトの重なりを防止し、ユーザに表示する画面の安定性を確保する事が出来る。
ユーザに表示する画面の安定性を確保する他の方法として、本実施形態においては図1内に記述された情報記録再生部2内に存在する光学ヘッド(図示していないが)のアクセス頻度を低下させるための以下の工夫を行っている。図54と図55 において、各種クリップエレメントタグ内に再生表示オブジェクトの保存場所SRCTMPがsrc属性情報(ソース属性情報)として記録されている。タイトルタイムラインTMLE上の有効期間が互いに重なる複数のクリップエレメント内に記載されているsrc属性情報の値が重複して情報記憶媒体DISCに設定されないように本実施形態では規定されている。すなわち、複数のクリップエレメントで指定された再生表示オブジェクトのタイトルタイムラインTMLE上の有効期間が重なると、同一情報記憶媒体DISC上のアクセス頻度が増し、前記再生表示オブジェクトの再生時の連続性が確保されなくなる。その為、本実施形態において上記条件を設定するだけでなく、さらに下記に説明する工夫を行っている。すなわち上記条件を設定してもやむを得ず同一の情報記憶媒体DISCに保存された複数の再生表示オブジェクトのタイトルタイムラインTMLE上での表示期間が重複した場合にはプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP以外のクリップエレメントで管理される再生表示オブジェクトに対してはデータキャッシュDTCCH内に事前に一時保存し、前記データキャッシュDTCCHからデータを再生する事で情報記憶媒体DISCへのアクセス頻度を減らし、再生の連続性を確保する事が出来る。
本実施形態において、プレイリストファイルPLLSTに記載される情報の中身は図23(a)に示すように構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI及びタイトル情報TTINFOが存在する。前述したタイトル情報TTINFOの中には、図23(b)に示すようにファーストプレイタイトルエレメントFPTELE、各タイトル毎に関するタイトルエレメント情報TTELEMとプレイリストアプリケーションエレメントPLAELEが存在し、前記タイトルエレメント情報TTELEMの中には図23(c)に示すようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI及びトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIとスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが存在する。前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中は、図24(c)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG及びアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが記録可能になっている。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの詳細なデータ構造を図54(c)に示す。図54(b)に示すように、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPのタグ内のデータ構造はプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPのID情報PRAVIDとプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの属性情報PRATRIから構成されている。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPのID情報PRAVIDは、図54 (c)に示すように“id=”と記述した後、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPのID情報PRAVIDが記述される。同様に、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPの具体的なデータ構造を図54(d)に示す。セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPタグ内のデータ構造はセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPのID情報SCAVIDとセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPの属性情報SCATRIから構成されている。
<プライマリーオーディオビデオクリップエレメント(PrimaryAudioVideoClip element)>
前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPは、図18に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAVに関する再生表示クリップエレメントを意味する。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内には、プライマリーオーディオビデオPRMAVのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの内容と、プライマリーオーディオビデオPRMAVのトラックナンバーアサイメントインフォメーションが記述されている。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPは、再生表示オブジェクトとしてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBまたはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのインターリーブドブロックに関する再生表示管理情報が記述されている。また、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にはタイトルタイムラインTMLE上の再生表示オブジェクト(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB)のタイトルタイムラインTMLE上のマッピング状況(図17内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI部分を参照)と、前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内の各種エレメンタリーストリームに関するトラックナンバーアサイメント情報が記述されている。図54(c)及び(d)における“src属性情報(ソース属性情報)”とは、プライマリーオーディオビデオクリップPRAVCPが管理する再生表示オブジェクト(プライマリーオーディオビデオPRMAVのプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB)に対するインデックスインフォメーションファイル(プライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAP)の保存場所SRCTMP又はセカンダリーオーディオビデオクリップSCAVCPが管理する再生表示オブジェクト(セカンダリーオーディオビデオSCDAVのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB)に対するインデックスインフォメーションファイル(セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAP)の保存場所SRCTMPを意味している。前記インデックスインフォメーションファイルの保存場所SRCTMPは、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式に従って記述される。
図54(c)に示すプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPタグ内の参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーション保存場所SRCTMPとして本実施形態は上記記載内容に限らず、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはプライマリービデオエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのインターリーブドブロックに対応したインデックスインフォメーションファイル(プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPまたはセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP)の保存場所を設定することもできる。すなわち、図18に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPで再生・使用時にインデックスとして表示されるファイル名はプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAPであり、前記プライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAPが記録されている場所が“SRC属性情報”内に記述される。タイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)とタイトルタイムラインTMLE上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)は、図53に示すように前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの(インターリーブドブロックの)有効期間の開始時間と終了時間をそれぞれ表している。また、エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)は、プライマリービデオセットPRMVSのプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの開始位置VBSTTMを意味しており、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内に存在するビデオストリームのプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSにより表現する(図53参照)。前記3種類の時間情報はプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内において“HH:MM:SS:FF”で表示され、“時間:分:秒:フィールド(フレーム数)”により記述される。図10に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAV内には、メインビデオMAMVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBAD、および副映像SUBPTが含まれる。それに対応して、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの中身はメインビデオエレメントMANVD、メインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADのリストから構成されている。また前記リストはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBSの内における各エレメンタリーストリームのトラックナンバーアサイメントインフォメーション(各エレメンタリーストリーム毎のトラック番号設定情報)をも含んでいる。本実施形態において、マルチアングル等に対応した各アングル毎の映像情報が混在されて情報記憶媒体DISCに記録されている場合には、前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBがインターリーブドブロックの形で情報が記憶されている事になる。このように、インターリーブドブロックを構成しているプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBに対して、前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPにより管理情報が記録されている場合には、前記メインビデオエレメントMANVDはインターリーブドブロック内の表示可能なアングル番号情報についてトラックナンバーアサイメント(トラック番号)の設定方法が記述されている。すなわち、後述するようにメインビデオエレメントMANVDに対応したタグ情報内にアングル番号(図59(c)インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNM(angleNumber属性情報))が規定されており、前記メインビデオエレメントMANVDのタグ情報内で表示されるべきアングル番号を対応させる事が出来る。メインオーディオエレメントMANADは、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内におけるどのオーディオストリーム(AM_PCK)が再生可能になっているかを表し、それらはオーディオトラック番号により設定される。また、サブタイトルエレメントSBTELEはエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBにおけるどの副映像ストリーム(SP_PCK)が再生可能かを表し、サブタイトルトラック番号により設定される。また、サブオーディオエレメントSUBADは、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBにおけるどの副映像ストリーム(SP_PCK)が再生可能かを表し、サブオーディオトラック番号により設定される。更にサブビデオエレメントSUBVDは、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの中でのサブビデオストリーム(VS_PCK)の表示可能性を記述している。もし、上記プレイリストファイルPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に前記サブビデオエレメントSUBVDの記述がある場合には、プライマリービデオセットPRMVSのエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内におけるサブビデオストリームが再生可能であり、その場合にはサブビデオ番号が“1”に設定される。
以下にプライマリーオーディオビデオクリップエレメントの属性情報PRATRI内のデータについて説明を行う。各情報は図54(c)に示すように、“dataSource=”、“titleTimeBegin=”、“clipTimeBegin=”、“titleTimeEnd=”、“src=”、“seamless=”および“description=”のそれぞれの直後に情報が記載される形になっている。図18に示すように、プライマリーオーディオビデオPRMAVは情報記憶媒体DISC内に記録されている。それに対応して再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値は、“Disc”を記入しなければならない。前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値として“Disc”が記録されている場合には、対応するプライマリーオーディオビデオPRMAVのプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBは情報記憶媒体DISC内に記録されている事を示している。前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCは、前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内での記載を省く事が出来るが、もし前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの情報が記述されない場合には、これに対応した前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCは“Disc”の情報が入るものとみなされる。また図53に示すように前記タイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)と前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)は、互いに時間軸上で同期した時間を表している。すなわち“HH:MM:SS:FF”の標記方法に基づくフレームカウント数で表示されるタイトルタイムラインTMLE上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)とビデオストリーム内でのプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSで表示されるエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTMとの間の対応関係を上記の情報により得ることが可能となる。従って上記の関係を利用し、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)から終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)に至る有効期間内におけるタイトルタイムラインTMLE上の任意の時間からエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上でのビデオストリーム内のプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSに換算することが可能となる。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP上では、前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)の情報の記載を省く事が出来る。もし、前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)の記載を省いた場合には、プライマリービデオセットPRMVSのプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータファイルP-EVOBの先頭位置から再生を開始することになる。本実施形態において、前記プライマリーオーディオビデオクリップに関する付加情報の前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントタグ内での記述を省く事が出来る。また、シームレスフラグ情報SEAMLS(seamless属性情報)は、前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが管理するプライマリーオーディオビデオPRMAVのつなぎ目をシームレスに(途中で途切れる事なく連続して)再生できることを保証するか否かの情報を示している。前記値が“true”の場合には、タイトルタイムラインTMLE上で直前にマッピングされた別のプライマリーオーディオビデオPRMAVから前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが管理するプライマリーオーディオビデオPRMAVへの再生の切替を直接行う場合にその間のつなぎ目で映像が途切れる事なく連続してスムーズにつながる事を保証している。また、前記の値が“false”の場合には前記のつなぎ目での連続再生(シームレス条件)が満足されない事を示している。前記シームレスフラグ情報SEAMLS(seamless属性情報)の記載を省く事が可能であり、その場合にはデフォルト値である“false”の値が自動的に設定される。
本実施形態において、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内の各クリップエレメントタグ内に記述される情報は、全て共通して“ID = ID情報”が最初の位置に記述される(図55/図56を参照)事を特徴としている。それにより、同一オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に同じ種類のクリップエレメントを複数設定出来る(同じ種類のクリップエレメント間は上記“ID情報”により互いの識別は可能)だけで無く、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)による各クリップエレメントの識別が容易となり、起動時の再生開始までの時間の短縮化が図れるという効果がある。更に図82に示すように前記の“ID情報”を用いてAPIコマンドにより必要なクリップエレメントを指定することが可能となり、APIコマンド処理が容易となる。同時に、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内の各クリップエレメントタグ内に記述される情報は全て共通して“description=付加情報”が最後の位置に記述される(図55/図56を参照)という特徴もある。それにより、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)による各クリップエレメント毎の“付加情報”の検索が容易になるという効果が存在する。また、本実施形態においてオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内の各クリップエレメントタグ内に記述される情報は、クリップエレメントタグの種類に依らず全て共通して“titleTimeBegin=[タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM]”が最初に記述され、その後ろに“titleTimeEnd=[タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM]”が配置されており、クリップエレメントタグによってはその間に“clipTimeBegin=[エンハンストビデオオブジェクトデータ上の先頭位置からの開始時間VBSTTM]”を挿入配置する事が出来る。このように3種類の時間情報に対する記述順序が全てのクリップエレメントタグ内で共通する事により、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)による各クリップエレメント内での関連情報検索の容易化と高速化を図る事が出来る。
<セカンダリーオーディオビデオクリップエレメント(SecondaryVideoClip element)> 以下に図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPタグ内のデータ構造について説明をする。図18に示すように前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPは、セカンダリーオーディオビデオSCDAVに対する再生表示クリップエレメントを表している。前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVは、セカンダリービデオセットSCDVSのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの中に存在しており、その中にサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADを含んでいる。前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPは、タイトル内におけるセカンダリーオーディオビデオSCDAVのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIを示している。また同時に、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPはセカンダリーオーディオビデオSCDAVのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内における各エレメンタリーストリームのトラックナンバーアサイメントインフォメーションの情報も表している。図18に示すようにセカンダリーオーディオビデオSCDAVは情報記憶媒体DISK、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVおよびファイルキャッシュFLCCH内に記録する事が出来る。従って、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVは、情報記憶媒体DISCやネットワークサーバNTSRVに記録されているだけで無く、事前にパーシステントストレージPRSTRやファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードしても良い。図54(d)に示すSRC属性情報(ソース属性情報)は、再生表示オブジェクトであるセカンダリーオーディオビデオSCDAVのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBに関するインデックスインフォメーションファイルの保存場所SRCTMPを表している。図18に示すように、セカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生・使用時にインデックスとして参照されるファイル(インデックスインフォメーションファイル)はセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPを意味している。また、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)とタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)の情報は、それぞれセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの有効期間における開始と終了時間を表している。また図53に示すように、エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)はセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの開始位置を時間情報で表している。前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内においても、前記3種類の時間情報は“HH:MM:SS:FF”の“時間:分:秒:フィールド(フレーム数)”により表される。プライマリーオーディオビデオセットPRMVS内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADに対して、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADは二者択一の状態で使用され、同時に再生する事が出来ず、どちらか一方のみがそれぞれ再生可能な形となっている。従って、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内においてはプライマリービデオセットPRMVS内のサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADのタイトルタイムラインTMLE上での有効期間と前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPに記載された有効期間とは互いにタイトルタイムラインTMLE上で重ならないように配置されなければならない。このようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI上で制約をつけることにより、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での再生表示処理の衝突を防止し、ユーザに対して安定に表示させる事が出来るという効果がある。前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内には、サブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADが含まれる。また、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のサブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADが、セカンダリービデオセットエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内における各エレメンタリーストリームに対するトラックナンバーアサイメントインフォメーションを表している。図10に示すようにセカンダリーオーディオビデオSECDAV内には、サブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADを含むことができる。それに対応し、本実施形態においてはセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内では少なくともサブビデオエレメントSUBVDの1個またはサブオーディオエレメントSUBADの1個のみを記述する事が出来る。また本実施形態においては、サブビデオトラック番号とサブオーディオトラック番号は共に“1”を設定しなくてはならない。前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブビデオエレメントSUBVDが記述されている場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内のVS_PCK(セカンダリービデオパック)内にサブビデオストリームが存在している事を意味し、前記サブビデオストリームはセカンダリービデオレコーダ(図37参照)によりレコード処理されなければならない。また同様に、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブオーディオエレメントSUBADが記述されている場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのAS_PCK(セカンダリーオーディオパック)内にサブオーディオストリームが含まれている事を意味し、そのサブオーディオストリームはセカンダリービデオプレーヤSCDVPに対応したデコーダー(図37参照)によりレコード処理されなければならない。再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCを示すデータソース属性情報の内容がネットワークサーバNTSRVを意味し、“dataSource=Network”と記述された場合には、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述しなければならない。また、その時に参照すべき表示再生オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMPを記述するsrc属性情報の値としては“http”または“https”から始まるアドレス情報の値が記述されなければならない。前記ネットワークソースエレメントNTSELE内にはネットワークのスループット(データ転送レート)に応じて選択すべきストリーミングソースの内容が記述されている。それにより、ユーザのネットワーク環境(ネットワーク転送速度)に応じて最適な映像情報をユーザに提供する事が出来るという効果が存在する。再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの内容が記述されるデータソース属性情報の中には“dataSource=”の後ろに“Disc”、“P-Storage”、“Network”または “FileCache”のいずれかの情報が入る。もし、この値として“Disc”を記述された場合にはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBは、情報記憶媒体DISC内に記録されてなければならない。もし、この値が“P-Storage”と記述された場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはパーシステントストレージPRSTR内に記録されている事を示している。もし、前記データソース属性情報の値が“Network”と記述された場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはネットワークサーバNTSRVから供給されたストリーミングを意味している。また、前記データソース属性情報の値が“FileCache”と記述されている場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの情報はファイルキャッシュFLCCH内に保存されている事を意味している。本実施形態において前記src(ソース)属性情報の記述を省く事が出来るが、その場合にはデフォルト値である“P-Storage”の値が自動設定される(再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCはパーシステントストレージPRSTR内に保存されている事を意味している)。
本実施形態において、エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)の情報の記載を省く事が出来る。もし、前記エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)の情報記載が省かれた場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの先頭位置から再生を開始することを意味する。参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMPが記録されるsrc属性情報にはURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形で情報が記述される。図12又は図18に示すようにセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBに対しては、プレイリストファイルPLLSTからはセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPを参照する事になっている。従って、本実施形態において前記参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイルの保存場所SRCTMPは、前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの保存場所を意味している。次に再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの情報(preload属性情報)は、前記再生表示オブジェクトの取り込みをアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが開始する時のタイトルタイムラインTMLE上の時間を表している。(図65(a)参照。)また、本実施形態において前記情報の記述を省く事が出来る。更に再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATを表すsync(シンク)属性情報の値として、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントタグSCAVCP内では“hard”“soft”“none”の3種類を選ぶことが出来る。もし、この値として“hard”を選択した場合には、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVはハード同期オブジェクトを意味する。この値が設定されると、対応するセカンダリーオーディオビデオSCDAVのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)になってもデータキャッシュDTCCH内に前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVのローディングが完了しない場合には、一時的にタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を止め(ユーザに対して画面の静止状態を表示する期間となり)、ローディング終了後にタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を再開する形となる。また前記同期属性情報(src属性情報)の値が“soft”の場合には、ソフト同期オブジェクトを意味する。この値が設定されると、対応するセカンダリーオーディオビデオSCDAVのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)になってもデータキャッシュDTCCH内に前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVのローディングが完了しない場合には、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVを表示させる事なくタイトルタイムラインTMLE上の時間進行を進め、前記ローディングが完了した時点で始めて(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMより遅れた時間で)前記サカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生を開始する。もし、前記シンク属性情報が“none”の場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBがタイトルタイムラインTMLEと同期せず、非同期の状態で再生する事を意味している。セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPタグ内では前記シンク属性情報SYNCATの記述を省く事が出来、もし記述が省かれた場合にはシンク属性情報値はデフォルト値である“soft”と設定される。ノーキャッシュ属性情報NOCACHを表すノーキャッシュ属性情報は、“true”または “false”のどちらかの値が記述される。前記ノーキャッシュ属性情報NOCACHはHTTPの通信プロトコルに関係した情報であり、もしこの値が“true”の場合にはHTTPのGETリクエストメッセージ内にCash-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれる必要がある事を意味している。セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPに関する付加情報を表すディスクリプション属性情報内にはユーザが良く使うテキストフォーマットで記述される。前記付加情報はセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPタグ内で記述を省く事が出来る。
図23(a)に示すように、プレイリストファイルPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI、タイトル情報TTINFOが存在する。図23(b)に示すように、前記タイトル情報TTINFO内には1以上のタイトルそれぞれにタイトルエレメント情報TTELEMが存在し、図23(c)に示すように前記1個に対するタイトルエレメント情報TTELEM内はオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI、スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが存在する。図55に示すように、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPとサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPが存在する。以下に図55(c)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内のデータ構造について説明を行う。
<サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメント(SubstituteAudioVideoClip element)>
図18に示すようにサブスティテュートオーディオビデオSBTAVに関する再生表示クリップエレメントをサブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCPと呼ぶ。図10に示すように、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVはセカンダリービデオセットSCDVS内に含まれ、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内にメインビデオMANVDとメインオーディオMANADの情報が含まれる。前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPはタイトル内のサブスティテュートオーディオビデオSBTAVに関するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの情報を説明している。また、前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPは前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内に含まれる各エレメンタリーストリームに関するトラックナンバーアサイメント情報をも示している。図18に示すように、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVは、元々記録されている場所として情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRV、およびファイルキャッシュFLCCH内に記録する事が出来る。図18に示すようにサブスティテュートオーディオビデオSBTAVに関する再生オブジェクトであるセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの再生使用時にインデックスとして参照されるファイル名はセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPとなっている。従って、前記サブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCPタグ内で記述されるsrc属性情報(ソース属性情報)としては前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPが記録されている保存場所SRCTMPの情報がURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式で記述される。図55(b)に示すように前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内にはメインビデオエレメントMANVDとメインオーディオエレメントMANADが含まれる。前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内のメインビデオエレメントMANVDとメインオーディオエレメントMANADは対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内における各エレメンタリーストリームのトラックナンバーアサイメント情報(トラック番号設定情報)に関する説明記述がなされている。もし、前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内において前記メインビデオエレメントMANVDに関する記述が存在する場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内のメインビデオパックVM_PCK内におけるビデオストリームが存在し、かつ前記ビデオエレメントストリームが再生可能である事を示している。また同時に前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのメインビデオパックVM_PCK内のビデオストリーム毎には、指定されたビデオトラック番号が設定されている。また、もし前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内に前記メインオーディオエレメントMANADに関する記述がなされている場合には前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのメインオーディオパックVM_PCK内におけるオーディオストリームが存在し、かつ前記オーディオストリームが再生可能であることを示している。また前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのメインオーディオパックAM_PCK内におけるオーディオストリームは、それぞれ指定されたオーディオトラック番号が設定されている。また図55(c)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内の再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORC(dataSource属性情報)の値として“Network”が指定されている場合には、図55(b)に示すようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内にネットワークソースエレメントNTSELEの記述が存在する。また、このように再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が“Network”の場合には、参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(SRC属性情報)の値が“http”または“https”から始まるアドレス情報(パス)とファイル名が記述される。また、図63(c)に示すようにネットワークソースエレメントNTSELEは、指定されたネットワークのスループット(ネットワーク経路におけるデータ転送レートの許容最小値)に基づいて選択されるストリーミングソース(サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインビデオMANVDまたはメインオーディオMANADのコンテンツ内容)が記述されている。それによりユーザのネットワーク経路(例えば光ケーブル・ADSLまたはモデムなどによるネットワーク経路によるデータ転送レートが異なる)に基づく最適なデータソース(前記メインビデオMANVDまたはメインオーディオMANAD)をローディングする事が可能となる。例えば光ケーブルを用いた高速のデータ通信が可能なネットワーク環境においては、メインビデオMANVDとして高解像度の映像を転送する事が可能となる。また、それとは逆にモデム(電話回線)などによるデータ転送レートが低いネットワーク環境の場合には、高解像度のメインビデオMANVDの映像をダウンロードした場合には膨大なダウンロード時間が必要となる。その為、前記モデムなどのデータ転送レートが低いネットワーク環境の場合には解像度を大幅に落としたメインビデオMANVDのダウンロードをする事が出来る。このように複数のネットワークソースエレメントNTSELEに対応したダウンロード対象のデータまたはファイルを選別する事により、ユーザのネットワーク環境に最適なネットワークソースをダウンロードする事が可能となる。再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORC(dataSource属性情報)は、再生表示オブジェクトであるサブスティテュートオーディオビデオSBTAVのデータソースの記録されている場所のテリトリーを表している。図18に示すようにサブスティテュートオーディオSBTAVが元々記録されている場所としては情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRV又はファイルキャッシュFLCCHが存在する。それに応じて前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値として“Disc”、“P-Storage”、“Network”および“FileCache”のいずれかの値が入る。前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値として“Disc”と設定された場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBは情報記憶媒体DISC内に記録されている事を意味している。また再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が“P-Storage”の場合には、あらかじめダウンロードされたコンテンツとしてセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはパーシステントストレージPRSTR内に記録されなければならない。前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が“Network”の場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBがネットワークサーバNTSRVからストリーミングとして供給されていなければならない。更に前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が“FileCache”の場合には、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはファイルキャッシュFLCCH内に供給されなければならない。もし前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントの属性情報SVATRI内に前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が記述されていない場合には、前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値としてデフォルト値である“P-Storage”の値が自動的に設定される。タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)及び、タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)はタイトルタイムラインTMLE上での再生表示オブジェクトであるサブスティテュートオーディオビデオSBTAV(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB)の開始時間TTSTTMおよび終了時間TTEDTMを表している。またそれらの時間は“HH:MM:SS:FF”の時間情報として表示される。前記エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTMは図53で示すようにタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)に対応して表示を開始するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB(サブスティテュートオーディオビデオSBTAV)上の位置を表し前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内のビデオストリームのプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSにより値が指定される。前記のタイトルタイムライン上の開始位置TTSTTMの値とエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTMとの対応関係を利用し、有効期間内における任意位置でのタイトルタイムラインTMLE上での値からビデオストリーム内のプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSを算出することが可能となっている。前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内で前記エンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTMの情報の記述を省くことができる。このようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントの属性情報SVATRI内に前記エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTMの記載が省かれている場合には、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの先頭位置から再生が開始される。再生表示オブジェクトであるサブスティテュートオーディオビデオSBTAV(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS_EVOB)が参照されるべきインデックスインフォメーションファイルの保存場所SRCTMP(SRC属性情報)は、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式で記述される。図18に示すように前記のインデックスとして参照されるファイルは、セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPが記録されている場所を表している。また再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(preload属性情報)は、前記タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMと同じ時刻もしくはそれよりも先行する時刻に設定され、前記サブスティテュートオーディオSBTADをユーザに表示する前に事前にデータキャッシュDTCCH内にローディングをする時のローディング開始時間を表している。前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントの属性情報SVATRIから前記再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの記述を省く事が出来る。更に再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)の値としては“hard”または“none”のいずれかの値が設定される。もし前記の値が“hard”の場合には、対応するサブスティテュートオーディオビデオSBTAVはハードシンクロナイズド(ハード同期)オブジェクトを表している。ユーザへ動画表示時に新たなサブスティテュートオーディオビデオSBTAVをデータキャッシュDTCCH内にローディングする必要が生じた場合について説明する。この場合には再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADから前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVをデータキャッシュDTCCH内にローディング処理する。タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMまでにローディングが完了するか或はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまで前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVを間断なく再生・表示できる場合には、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMから前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVの再生・表示を開始する。それに対し、前記ローディング処理が間に合わない場合、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値が“hard”と設定されている時にはタイ

トルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を一時的に停止し、ユーザに対して動画を静止した状態に保持する。その間に前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVを前記データキャッシュDTCCH内にローディング継続する。前記データキャッシュDTCCHへのローディング処理が終了した段階か又はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまで前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVを間断なく再生・表示できる段階に達した時に始めて前記タイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)が再開されると共にユーザに表示している動画像が動き出し、そしてサブスティテュートオーディオビデオSBTAVをユーザに表示する同期処理を開始する。また前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATが“none”の場合には、非同期オブジェクトを表し、前記サブスティテュートオーディオSBTADはタイトルタイムラインTMLEの進行とは独自に(非同期状態)でユーザへの表示がなされる。前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントの属性情報SVATRI内から前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの記載を省く事が出来る。その場合には、デフォルト値である“hard”が自動設定される。更にノーキャッシュ属性情報NOCACHはHTTPTの通信プロトコルに関係した情報であり、“true”または“false”のいずれかの値が設定される。もし“true”の場合には、HTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれる必要がある。また前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値が“Network”と記載され、更に前記ノーキャッシュ属性情報NOCACHが“false”と指定された場合にはHTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれない事を意味している。また前記ノーキャッシュ属性情報NOCACHの記述を省く事が出来るが、その場合はデフォルト値である“false”の値に自動的に設定される。サブスティテュートオーディオビデオクリップに関する付加情報としては、人に馴染みのあるテキストフォーマットで記述される。また、前記サブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCPに関する付加情報の記載を省く事が出来る。
<サブスティテュートオーディオクリップエレメント(SubstituteAudioClip element)>
図10に示すようにサブスティテュートオーディオSBTADはセカンダリービデオセットSCDVSのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内に存在している。また前記サブスティテュートオーディオSBTADはメインオーディオMANADの情報を含み、プライマリービデオセットPRMVSのメインオーディオと選択的に(二者択一的に)表示再生される。すなわち本実施形態においてはプライマリービデオセットPRMVS内のメインオーディオMANADと前記サブスティテュートオーディオSBTADのメインオーディオMANADを同時にユーザに対して表示再生する事は出来ない。サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPは、タイトル内のサブスティテュートオーディオSBTADに関するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの情報を示している。またそれと同時に前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPはサブスティテュートオーディオSBTADのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBにおける各エレメンタリーストリームのトラックナンバーアサイメント(トラック番号設定)の情報も示している。図18に示すようにサブスティテュートオーディオSBTADは、情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVまたはファイルキャッシュFLCCH内に記録する事が出来る。図55に示すように、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内には複数のメインオーディオエレメントMANADを含む事が出来る。また、その場合には前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内のメインオーディオエレメントMANADはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのメインオーディオパックAM_PCK内に含まれるメインオーディオストリームのオーディオトラック番号の設定情報が前記メインオーディオエレメントMANADの中に記述される。図55(d)に記述された再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値として“Network”と記述されている場合には、対応したサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内にネットワークソースエレメントNTSELEが記述される。また、その場合には図55(d)に示す参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMPの値として“http”または“https”から始まるURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の情報が記述される。また情報記録再生装置1が接続されているネットワーク環境におけるネットワークスループット(データ転送レート)に基づき、最適に選択されるべきストリーミングソースのアクセス先情報が前記ネットワークソースエレメントNTSELEに記述されている。それにより上記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPのところで説明したように情報記録再生装置1が自動的に最適に表示すべきサブスティテュートオーディオの情報を選択する事が出来る。図55(d)に示すようにサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPタグ内にID情報SCAVIDを記述する事で、同一のタイトル内のタイトルタイムラインTMLE上での異なる時刻に表示すべき複数のサブスティテュートオーディオSBTADを設定する事が出来る。また、図82に示すように前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内にID情報SBADIDを持たす事により、APIコマンドによる前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPの参照が容易となり、APIコマンド処理の簡素化が図れる。またサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPタグ内での再生表示オブジェクトが記録されているデータソースdtsorcの値として“Disc”、“P-Storage”、“Network”および“FileCache”のいずれかの値を設定する事が出来る。もし、値として“Disc”が設定された場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBは情報記憶媒体DISC内に保存されている事を意味している。また前記値は“P-Storage”の場合には、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータは事前にダウンロードされたコンテンツとしてパーシステントストレージPRSTR内に記録されている。また再生表示オブジェクトが記録されているデータソースの値が“Network”の場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはネットワークサーバNTSRVから転送されたストリーミングとして供給される。更に前記の値が“FileCache”の場合には、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBはファイルキャッシュFLCCHから供給される。前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントの属性情報SAATRI内で前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの記述が無い場合には、前記再生表示オブジェクトが記録されているデータソースDTSORCの値としてデフォルト値である“P-Storage”の値が自動設定される。サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPタグ内で記述されるタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)とタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)はタイトルタイムライン上での再生表示オブジェクト(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB)の連続した塊の中での開始時間情報と終了時間情報をそれぞれ示している。またそれらの時間情報は“HH:MM:SS:FF”で記述される。またエンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)は、図53に示すようにセカンダリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの開始位置を表し、ビデオストリーム内のプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSにより表示される。また前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントの属性情報SVATRI内において前記エンハンストビデオオブジェクトデータ上の開始位置VBSTTMの情報の記載を省く事が出来る。もし前記情報の記載が省かれていた場合には、セカンダリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの先頭位置から再生・表示が開始される事を意味する。参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(SRC属性情報)は、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)のフォーマットで記述される。図18に示すようにサブスティテュートオーディオクリップSBADCPにおけるオブジェクトの再生・使用時にインデックスとして参照されるファイルはセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPを表している。従って、前記参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMPは前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの保存場所が記述される。また再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(preload属性情報)は、タイトルタイムラインTMLE上で対応するサブスティテュートオーディオSBTADのユーザへの表示に先立ち、データキャッシュDTCCHにネットワークサーバNTSRVからローディングされる時のローディング開始時間を表している。また前記サブスティテュートオーディオSBTADが情報記憶媒体DISCまたはネットワークサーバNTSRVに保存されている場合には、図25に示すように前記サブスティテュートオーディオSBTADはデータキャッシュDTCCHにプリロードされるが、この時のデータキャッシュDTCCHにダウンロードを開始する開始時間も前記再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADで表示される。更に再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)としては、前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内では“hard”または“soft”のいずれかの値を設定する事が出来る。もし再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATが“hard”として設定された場合には、対応するサブスティテュートオーディオSBTADがハードシンクロナイズド(ハード同期)オブジェクトとしてみなされる。ユーザへ再生表示オブジェクトの表示時に新たなサブスティテュートオーディオSBTADをデータキャッシュDTCCH内にローディングする必要が生じた場合について説明する。この場合には再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADから前記サブスティテュートオーディオSBTADをデータキャッシュDTCCH内にローディング処理する。タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMまでにローディングが完了するか或はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまで前記サブスティテュートオーディオSBTADを間断なく再生出力できる場合には、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMから前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を開始する。それに対し、前記ローディング処理が間に合わない場合、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値が“hard”と設定されている時にはタイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を一時的に停止する。その間に前記サブスティテュートオーディオSBTADを前記データキャッシュDTCCH内にローディング継続する。前記データキャッシュDTCCHへのローディング処理が終了した段階か又はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまでに前記サブスティテュートオーディオSBTADを間断なく再生・表示できる段階に達した時に始めて前記タイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)が再開され、そしてサブスティテュートオーディオSBTADをユーザに表示する同期処理を開始する。また、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATが“soft”として設定された場合には、対応するサブスティテュートオーディオSBTADがソフトシンクロナイズド(ソフト同期)オブジェクトとしてみなされる。ユーザへ再生表示オブジェクトの表示時に新たなサブスティテュートオーディオSBTADをデータキャッシュDTCCH内にローディングする必要が生じた場合について説明する。この場合には再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADから前記サブスティテュートオーディオSBTADをデータキャッシュDTCCH内にローディング処理を開始する。タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMまでにローディングが完了するか或はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまで前記サブスティテュートオーディオSBTADを間断なく再生出力できる場合には、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMから前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を開始する。それに対し、前記ローディング処理が間に合わない場合、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値が“soft”と設定されている時にはタイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を一時的に停止する事なく、前記ローディングを行っているサブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を行わないままの状態でタイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を継続させる。前記ローディングを行っているサブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を行わないままの状態でタイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を継続させている間も平行して前記サブスティテュートオーディオSBTADを前記データキャッシュDTCCH内にローディング継続する。前記データキャッシュDTCCHへのローディング処理が終了した段階か又はローディング途中であってもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまでに前記サブスティテュートオーディオSBTADを間断なく再生・表示できる段階に達した時点で初めて前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を開始する。このように前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値が“soft”と設定されている場合には、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMより遅れて前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生出力を開始する可能性が高くなる。この遅延を防止するため、ユーザに前記サブスティテュートオーディオSBTADを表示するタイミングに先行して、あらかじめ前記サブスティテュートオーディオSBTADをデータ

キャッシュDTCCHに保存してローディングしておき、タイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)を止めること無く、連続してデータキャッシュDTCCHに保存されたサブスティテュートオーディオSBTADの再生開始を行うような同期表示をする(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMから前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生開始を行う)事が望ましい。従って、前記ソフトシンクロナイズドオブジェクトの場合(sync属性情報の値が“soft”と記述された場合)にはタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMよりも先行した時間(タイトルタイムラインTMLE上のカウント値が小さい値)になるように再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADを設定する(サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの情報が記述される)必要がある。しかしサブスティテュートオーディオクリップエレメントの属性情報SAATRI内で前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの情報の記載を省く事が出来る。この場合には、デフォルト値として“soft”の値が自動設定される。従って再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値が“soft”と記述されるかまたは記載が省かれる場合には、前記再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの記載される事が望ましい。また、ノーキャッシュ属性情報NOCACHはHTTPの通信プロトコルに関係した情報を示している。ノーキャッシュ属性情報NOCACHの取りえる値は“true”または“false”のいずれかの値を設定する事が出来る。もし前記ノーキャッシュ属性情報NOCACHの値が“true”の場合には、HTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれる必要がある。また、もしノーキャッシュ属性情報NOCACHの値が“false”の場合には、HTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーは含まれない。更にサブスティテュートオーディオクリップに関する付加情報は、人が馴染みのあるテキストフォーマットで記述される。また前記サブスティテュートオーディオクリップに関する付加情報は、前記サブスティテュートオーディオクリップエレメントの属性情報SAATRI内から記述を省く事が出来る。
図23(a)に示すようにプレイリストファイルPLLST内にタイトル情報TTINFOが存在し、図23(b)に示すように前記タイトル情報TTINFO内にファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE、各タイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEM及びプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが存在する。また、図23(c)に示すように前記タイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEM内にはオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーションを含む)が存在する。前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーションを含む)内には図56(b)に示すように、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGが存在する。以下に前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内のデータ構造について説明を行う。
<アドバンストサブタイトルセグメントエレメント(AdvancedSubtitleSegment element)>
図18に示すように前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGは、アドバンストサブタイトルADSBTに関する再生表示クリップエレメントの情報を表す。前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGはタイトル内におけるアドバンストサブタイトルADSBTのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの内容を説明している。また前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内において、サブタイトルのトラック番号の設定も行っている。図18に示すようにアドバンストサブタイトルADSBTの再生使用時にインデックスとして参照されるファイル名はアドバンストサブタイトルのマニフェストファイルMNFSTSである。それに対応し、図56(c)に示すsrc属性情報は前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGに対応したアドバンストサブタイトルADSBTに関するマークアップファイルMRKUPのファイル名と保存場所(パス)を示している。またタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)とタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)の属性情報はアドバンストサブタイトルADSBTの有効期間における開始時間と終了時間を示している。また、図56(b)に示すように前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGは1以上のサブタイトルエレメントSBTELEと1個以上のアプリケーションリソースエレメントAPRELEの情報を含む事ができる。また前記サブタイトルエレメントSBTELE内において、サブタイトルトラックの番号が設定される。前記サブタイトルトラック番号はメインビデオMANVDに対するサブタイトル(テロップや字幕等に用いられる)としてのアドバンストサブタイトルADSBTの選択に使用される。また、図56(c)に示す参照すべき再生表示オブジェクトのマニュフェストファイル保存場所SRCMNF(src属性情報)はURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式で記述される。再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)は、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGにおける同期属性情報を意味しているが、それは後述するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGに対するジャンプタイミングモードの定義と一致している。前記アドバンストアプリケーションADAPLにおけるジャンプタイミングモデルは、図17の説明文中に記述してある。本実施形態においてアドバンストサブタイトルセグメントADSTSGにおいては、前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATとして“hard”または“soft”のいずれかの値が設定される。すなわち、本実施形態においてはアドバンストサブタイトルADSBTの同期として“none”の設定をする事は無く、常にアドバンストサブタイトルADSBTはタイトルタイムラインTMLEに対して同期して表示されなければならない。前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATの値として“hard”を設定した場合には、ハードシンクジャンプの状態を表す。すなわち、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMに合わせてアドバンストサブタイトルADSBTをファイルキャッシュFLCCH内へローディング開始する間はタイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を一時停止させ(対応した表示画面を一時静止状態に保持し)、前記アドバンストサブタイトルADSBTのローディング処理が完了した段階で再度タイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を再開する。またそれに対し、前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATを“soft”に設定した場合には、ソフトシンクジャンプの状態を意味する。すなわち、ソフトシンクジャンプの状態とはアドバンストサブタイトルADSBTを表示する前に先行して前記アドバンストサブタイトルADSBTのファイルキャッシュFLCCH内へのローディング処理を行う(完了させる)事で、タイトルタイムラインTMLEの進行を停止する事無く、シームレスに次に表示するアドバンストサブタイトルADSBTの準備を終了させる同期方法を意味している。また本実施形態において前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATを“hard”に設定した場合でも必要なリソースを事前にローディング開始しても良い。しかしこの場合、タイトルタイムラインTMLE上の時間がタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)に達しても事前のローディングが完了しないかもしくは仮にアドバンストサブタイトルADSBTの表示を開始したとしてもタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまで連続表示できるまでのローディングが未達の場合には、タイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を一時停止させ(対応した表示画面を一時静止状態に保持し)てファイルキャッシュFLCCH内のローディング量が特定値を超えるまで待つ。また、本実施形態において前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCATを“soft”と設定した場合には図65(b)に示すような同期処理を行っても良い。すなわちタイトルタイムライン上の開始時間からアドバンストサブタイトルADSBTに対応したリソースのローディングを開始させ(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMとローディング時間LOADPEの開始時間を一致させ)、前記アドバンストサブタイトルADSBTに対応したリソースのローディング中にもタイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を継続させる。ファイルキャッシュFLCCH内のリソースデータ量がある程度溜まり、アドバンストサブタイトルADSBTの連続表示が可能になった段階で(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMよりも遅れて)対応するアドバンストサブタイトルADSBTの再生を開始する。
図56(c)に示すアドバンストサブタイトルセグメントADSTSGに関する付加情報は、人が馴染みやすいテキストフォーマットで記述される。前記アドバンストサブタイトルセグメントADSTSGに関する付加情報は、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントの属性情報ADATRI内での記述を省略する事が出来る。
<アプリケーションセグメントエレメント(ApplicationSegment element)>
図18に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGはアドバンストアプリケーションADAPLに関する再生表示クリップエレメントを意味している。前記アプリケーションセグメントAPPLSGはタイトル内におけるアドバンストアプリケーションADAPLのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの内容を説明している。前記アドバンストアプリケーションADAPLはタイトルタイムラインTMLE上での特定時間範囲内にスケジューリングされなければならない。前記特定時間範囲をアドバンストアプリケーションADAPLの有効期間と呼ぶ。タイトルタイムラインTMLE上の進行時間(カウント値)が前記有効期間に差し掛かった時には前記アドバンストアプリケーションADAPLは有効時間に入ったと呼ばれる。また、前期アドバンストアプリケーションADAPLのタイトルタイムラインTMLE上での有効期間は、タイトルタイムラインTMLE上での開始時間と終了時間により設定される。すなわち前記有効期間の開始時間は図56(d)のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)で設定され、同様にアドバンストアプリケーションADAPLの有効期間の終了時間はタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)によりそれぞれ設定される。また、図12または図18に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLを参照する場合にはプレイリストファイルPLLST上からはマニフェストファイルMNFSTを参照する。アドバンストアプリケーションの初期設定情報を含んだマニフェストファイル保存場所URIMNFを表わすsrc属性情報(ソース属性情報)の値はURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式により記述される。それにより、アドバンストアプリケーションADAPLにおける初期状態に必要な情報を獲得する事が出来る。図56(b)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にはアプリケーションリソースエレメントAPRELEのリストを含む事が出来る。前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEは、対応するアドバンストアプリケーションADAPLに対するリソースインフォメーションRESRCIの情報を示している(図63(d)参照)。図56(d)に示すように、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内には言語属性情報LANGAT(language属性情報)、アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLAT(appblock属性情報)、アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT(group属性情報)、およびオートラン属性情報ATRNAT(autorun属性情報)を含むが、それらの4種類の属性情報をアプリケーションアクティベーションインフォメーションと呼ぶ(前記アプリケーションアクティベーションインフォメーションの使い方は図58を用いて後述する)。アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内にはアプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRIに先行して、アプリケーションセグメントエレメントのID情報APPLIDが“ID=”の直後に記述される格好になっている。このようにアプリケーションセグメントエレメントのID情報APPLIDを設定出来る事により、本実施形態ではオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内で複数のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGを設定する事が出来る。その為、1個のタイトルの表示期間中にそれぞれ表示形式が異なる複数のアドバンストアプリケーションADAPLを表示する事が可能となり、ユーザへの表現方法を格段に向上させる事が出来る。更に図82に示すように前記ID情報APPLIDを設定することにより、APIコマンドによる前記ID情報APPLIDを用いた特定のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの指定が容易となりAPIコマンド処理制御の簡素化が図れる。また、図56 (d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRI内の最初に、タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)の情報とタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)の情報が記述される。図56(c)からも判るように、本実施形態においてアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG、およびアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内ではアドバンストサブタイトルセグメントエレメントの属性情報ADATRIおよびアプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRIのそれぞれ先頭位置に前記タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMと終了時間TTEDTMを記述するようになっている。このようにタイトルタイムライン上での有効期間の開始/終了時間を最初に記述する事により、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)でのタイトルタイムラインTMLE上での表示タイミング設定処理の高速化を図る事が出来る。本実施形態において、アドバンストアプリケーションADAPLにおいては再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)としては“hard”または“soft”の2種類の情報を設定出来るようになっている。すなわち、前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)の値を“hard”に設定した場合には、図17の説明文章で記述したようにハードシンクジャンプの状態を表す。すなわち、前記アドバンストアプリケーションADAPLをローディングしている間はタイトルタイムラインTMLE上の進行(カウントアップ)を一時停止すると共に、表示する映像(例えばプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBに基づく映像情報)の表示も一時停止して静止画の状態にする。前記アドバンストアプリケーションADAPLのローディング処理が終了した段階で、前記タイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を再開させると同時に前記映像の動きを再開させ、対応したアドバンストアプリケーションADAPLの表示を行う。また、前記再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が“soft”に設定された場合にはソフトシンクジャンプを意味する。すなわち、事前にアドバンストアプリケーションADAPLのローディング処理がなされ、前記ローディングが完了したアドバンストアプリケーションADAPLの表示開始をタイトルタイムラインTMLEの進行(カウントアップ)を一時停止する事無く、シームレスに表示させたまま前記アドバンストアプリケーションADAPLを開始する事が出来る。また本実施形態において再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が“soft”に設定された場合には、上記内容に限らず図65 (b)に示す同期処理を行っても良い。すなわち図65(b)に示す同期処理はクリップエレメントやセグメントエレメント内に再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(preload属性情報)の記述が無い場合に専ら使用するもので、クリップエレメントやセグメントエレメント内に設定されたタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報の値)からクリップエレメントやセグメントエレメントで指定した(管理している)再生表示オブジェクトで使用されるリソースのファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを開始させる(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMとファイルキャッシュFLCCH内へのローディング時間LOADPEの開始時間を一致させる)。その後は前記リソースのファイルキャッシュFLCCH内へのローディング処理とタイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)を平行して継続させてユーザに表示する動画の進行を中断させない処理を行う。前記リソースのファイルキャッシュFLCCH内へのローディング時間LOADPEが終了した段階で初めて対応するアドバンストアプリケーションADAPLの表示または実行を開始し、アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに入る。前記実施形態においては
1)アドバンストアプリケーションADAPLで使用するリソースのファイルキャッシュFLCCH内へのローディング中にも中断する事無く、タイトルタイムラインTMLE上の時間進行(カウントアップ)が継続される
2)アドバンストアプリケーションADAPLの表示または実行を開始するアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEの開始時間が、クリップエレメントやセグメントエレメント内で規定されたタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)の値より遅れる
という特徴を持つ。
次にアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に配置されるZオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの説明を行う。図16に示すようにユーザへの表示画面上にヘルプアイコン33からFFボタン38に至る複数のボタンを表示する事がある。前記表示画面上にヘルプアイコン33からFFボタン38に至る複数のボタンを表示する方法として、マニフェストMNFSTによりアドバンストアプリケーションADAPLの表示領域を設定後、各アプリケーションエレメントとしてヘルプアイコン33・ストップボタン34・プレイボタン35・FRボタン36・ポーズボタン37およびFFボタン38の表示場所と表示サイズを前記マニフェストMNFST内から指定されるマークアップMRKUP内で設定する事が出来る(図84参照)。この場合、ヘルプアイコン33が1個のアプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)に対応し、ストップボタン34からFFボタン38に至る各ボタンも、それぞれ別々のアプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)に対応させて設定する事が出来る。本実施形態において前記アドバンストアプリケーションADAPLの表示領域全体を1個のアドバンストアプリケーションADAPLと見なして同一のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGで統合的に管理しても良い。またそれに限らず、コンテンツプロバイダの作成意図に応じてストップボタン34からFFボタン38に至る各ボタン毎に別々のアドバンストアプリケーションADAPLと見なし、各ボタンに対応した表示図形やそのボタンを押した時に実行されるスクリプトSCRPT単位でアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGにより管理することもできる。この場合、ストップボタン34からFFボタン38までを同時にユーザが入力可能な状態(フォーカス状態)にできるようにストップボタン34に対応したアドバンストアプリケーションADAPLからFFボタン38に対応したアドバンストアプリケーションADAPLまでをまとめてグループ化できる。このようにストップボタン34に対応したアドバンストアプリケーションADAPLからFFボタン38に対応したアドバンストアプリケーションADAPLまでをまとめてグループ化した場合には、ストップボタン34に関連したアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT(group属性情報)の設定値からFFボタン38に関連したアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT(group属性情報)の設定値までをすべて同じ値に設定する。図16においては各アプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)がそれぞれ異なる位置に配置されているが、本実施形態では前記複数のアプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)を一部重ねて表示する事が可能になる。例えば、図16の実施形態で示すとヘルプアイコン33の上に一部重ねてストップボタン34を表示させる事が出来る。このように本実施形態では複数のアプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)を一部重ねて表示することが出来る。また、各アプリケーションエレメント(コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)毎に別々にアドバンストアプリケーションADAPLを対応付けた場合には複数のアドバンストアプリケーションADAPL間で一部重ねて配置されることになり、どちらのアドバンストアプリケーションADAPLを“上側”に表示するか制御する必要が生じる。上記制御を可能にするため、各アドバンストアプリケーションADAPL毎にレイヤーを設定し、そのレイヤーを重ねた形でグラフィックプレインGRPHPL(図39参照)内に表示するデータ管理方法を採用する。すなわち“上側”のレイヤーに設定されたアドバンストアプリケーションADAPLに対応する図形(アプリケーションエレメント、コンテントエレメント、または図40に示すグラフィックオブジェクト)が、“下側”のレイヤーに設定されたアドバンストアプリケーションADAPLに対応する図形よりも画面上で“上側”に表示されることになる。これに対応して各アドバンストアプリケーションADAPL毎に対応するレイヤー番号を設定する事が出来る。すなわち前記Zオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDER(zOrder属性情報)により、対応するアドバンストアプリケーションADAPLのグラフィックプレインGRPHPL上でのレイヤー番号を設定する。前記レイヤー番号情報の値としては“0”または整数値が設定出来る。前記Zオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDER(zOrder属性情報)は、図24(b)で示したマークアップ内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASE(tickBase属性情報)により使用(切り替わり制御)される。次に記述される言語属性情報LANGAT(language属性情報)は、アドバンストアプリケーションADAPLにより画面上(例えばメニュー画面など)に表示される文字や音声などに使用される言語を指定する情報である。ここで指定した言語内容がアプリケーション言語システムパラメータ(図46から図49参照)で指定されている言語内容と異なる場合にはこのアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGで指定したアドバンストアプリケーションADAPL無効状態(アクティブでない状態)となる。前記言語属性情報LANGATはISO−639において設定される言語コード(two-letter lowercase symbols)から構成される。本実施形態においては前記言語属性情報LANGATを前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの属性情報APATRI内での記述を省く事が出来る。もし、このように前記言語属性情報LANGATの記述が省かれた場合には、前記アドバンストアプリケーションADAPLの言語は状況に対応した任意の言語として設定される。またアプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLAT(appblock属性情報)は図57の説明文中で詳細に説明するように、対応するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGで指定したアドバンストアプリケーションADAPLが所属するアドバンストブロックのインデックス番号(整数値)を表している。前記アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATは、前記アプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRI内での記述を省く事が出来る。もし、前記アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATの記述を省いた場合には、対応するアドバンストアプリケーションADAPLはアプリケーションブロック内に属さず単独で存在する事を意味している。
前述したように図16にしめすストップボタン34に対応したアドバンストアプリケーションADAPLからFFボタン38に対応したアドバンストアプリケーションADAPLまでをまとめてグループ化してユーザ入力に対応した処理の簡素化を図ることができる。このようにグループ化された対象を“アドバンストアプリケーショングループ”と呼ぶ。本実施形態ではアドバンストアプリケーショングループ毎に“インデックス番号(整数値)”を設定し、各アドバンストアプリケーショングループ間の識別を可能にしている。前記インデックス番号(整数値)の値がアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT(group属性情報)として設定(記述)される。コンテンツプロバイダの意図に基づき、図16に示すストップボタン34からFFボタン38までを同時に表示開始または表示終了したり、ストップボタン34からFFボタン38までのどれでもユーザによる実行指定を可能にする(ストップボタン34からFFボタン38までを同時にフォーカス状態にする)事ができる。ストップボタン34に対応したアドバンストアプリケーションADAPLからFFボタン38に対応したアドバンストアプリケーションADAPLで構成されるアドバンストアプリケーショングループ全体を実行状態(アクティブ状態)にした場合には、前記アドバンストアプリケーショングループ内の全てのアドバンストアプリケーションADAPLが同時に実行状態(アクティブ状態)になる。本実施形態において全てのアドバンストアプリケーションADAPLがアドバンストアプリケーショングループに属している必要は無い。アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが管理するアドバンストアプリケーションADAPLがアドバンストアプリケーショングループに属さず、単独に存在する場合には前記アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATの記述が省かれる。
オートラン属性情報ATRNAT(autorun属性情報)の値として“true”もしくは“false”のいずれかを設定する事が出来る。タイトルタイムラインTMLEのカウント値が有効期間(titleTimeBegin(TTSTTM)からtitleTimeEnd(TTEDTM)までの範囲内)に入った時、上記オートラン属性情報ATRNATの値が“true”の場合には、アドバンストアプリケーションADAPLが自動的に起ち上がり(アクティブとなり)、“false”の場合には、APIコマンドにより指定を受けない限りアクティブにならない事を意味している。また、前記オートラン属性情報ATRNATは前記アプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRI内での記述を省く事が出来る。このようにオートラン属性情報ATRNATの記述が省かれた場合は、オートラン属性情報ATRNATのデフォルト値である“true”が自動的に設定される。またアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内の最後に記述されるアプリケーションセグメントに関する付加情報(description属性情報)は、人が容易に解釈出来るテキストフォーマットにより記述されている。前記付加情報はアプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRI内での記述を省く事が出来る。
<アプリケーションアクティベーションインフォメーション(Application Activation Information)>
図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内にオプショナルな情報として言語属性情報LANGAT、アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLAT、アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT、およびオートラン属性情報ATRNATを記述する事が出来る。前記4つの属性情報はアプリケーションアクティベーションインフォメーション(対応アプリケーションを実行状態にするか否かを設定するための判定情報)と呼ばれる。タイトルタイムラインTMLE上において前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効期間内(図56(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内で設定されたタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)から終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)までの期間)においては前記アプリケーションアクティベーションインフォメーションにより、前記アドバンストアプリケーションADAPLが実行可能であるか、或いは実行が不可能であるかを判定する事が出来る。
<アプリケーションブロックの言語(Language and Application Block)>
アドバンストアプリケーションADAPLが実行可能であるか、若しくは不可能であるかを判定する基準として、前記言語属性情報LANGATと前記アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATとの関係を図57に示す。図57の実施形態においてタイトルのデフォルト言語を英語に設定し、図47におけるプロファイルパラメータとしてメニュー言語を英語で記録した場合を説明する(図47におけるプロファイルパラメータは図14に示すナビゲーションマネージャNMVNG内に内蔵されたメモリ領域内に保存されている)。図57に示すように同じメニュー内容を異なるメニュー言語により表示するアドバンストアプリケーションをセットとして持たす事が可能である。このように本実施形態においては、同じメニュー内容を持ちユーザに表示する時の言語が異なるアドバンストアプリケーションADAPLのセットをアプリケーションブロックと呼んでいる。同一アプリケーションブロック内においてユーザが理解出来る(理解しやすい)言語で表現されたアドバンストアプリケーションADAPLを選択的に実行(表示)させる事で、互いに異なる言語に馴染んだ複数の人に対してそれぞれ適正な形(各人に合わせた言語表現)で同一のメニュー内容を表示する事が可能となる。例えば図57においてアプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATの値が1(appblock = “1”)の中にはメニュー言語が英語となっているアドバンストアプリケーションADAPL #1_en(英語)とメニュー言語としてフランス語で表示されるアドバンストアプリケーションADAPL #1_fr(仏語)及びメニュー言語が日本語で表示されるアドバンストアプリケーションADAPL #1_ja(日本語)の3種類を持たせ、ユーザが理解しやすい言語に応じて最適なアドバンストアプリケーションADAPLを選択し、実行(表示)させる事が出来る。アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGにおけるメニュー表示される言語内容は図56(d)に示す言語属性情報LANGATにより設定されている。またユーザに表示すべきメニュー言語内容はシステムパラメータにおけるメニュー言語(図47参照)の値により設定されている。同一タイトル内において前記アプリケーションブロックは複数のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの組み合わせ(セット)の構造を有している。また同一アプリケーションブロック内においては前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内におけるアプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATは同一の値で設定される。従って、各アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内の前記アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATの値を見る事により、各アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが、どのアプリケーションブロックに属しているかを知ることが出来る。同一の1個のアプリケーションブロック内においては、全てのアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGは以下の条件を満足しなければならない。
(1) 本来は図56(d)に示す言語属性情報LANGATはオプショナルな情報として設定されているが、対応するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGがアプリケーションブロック内に存在している場合には、前記言語属性情報LANGATは対応するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内に必ず記述されなくてはならない。また同一のアプリケーションブロック内に属する互いに異なるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG間では異なる言語属性情報LANGATの値が設定されなければならない
…すなわち同一アプリケーションブロック内において各アプリケーションセグメントエレメトAPPLSG内の言語属性情報LANGATの値をユニーク(唯一)に設定する事により、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)が使用可能な(実行・表示する)アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの選択抽出が容易となる。
(2) 同一アプリケーションブロック内に属する別々のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG間での有効期間(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMからタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMまでの時間)は全て一致しなければならない。
…それにより、表示言語によらず全てのアドバンストアプリケーションADAPLのユーザへの表示期間が等しくなるため、プレイリストマネージャPLMNGのタイトルタイムラインTMLE上の時間管理が容易となる。
(3) 同一アプリケーションブロック内に属する、異なる全てのアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内のオートラン属性情報ATRNATは全て同じ値に設定しなければならない。
…例えば図57に示すアプリケーションブロック“1”の中でアドバンストアプリケーションADAPL #1_en(英語)のオートラン属性情報ATRNATを“true”にした場合には、他の仏語および日本語に対応したアドバンストアプリケーションADAPLにおけるオートラン属性情報ATRNATの値も“true”に設定しなければならない。またアプリケーションブロック“2”に含まれるアドバンストアプリケーションADAPL #2_en(英語)のオートラン属性情報ATRNATを“false”にした場合には対応する仏語・日本語・中国語のアドバンストアプリケーションADAPLのオートラン属性情報ATRNATの設定値も“false”に設定しなければならない。
…もしアドバンストアプリケーションADAPL毎にオートラン属性情報ATRNATの値が異なると、特定言語で表示するアドバンストアプリケーションは自動的に立ち上がり、他の言語で表示するアドバンストアプリケーションでは自動的に立ち上がらずにAPIコマンドを発行しない限り実行状態に遷移しない場合にはプレイリストマネージャPLMNGの管理・制御が非常に煩雑になる。上記条件を設定する事で上記煩雑さを回避し、プレイリストマネージャPLMNGの管理・制御の簡素化を図る事が可能となる。
(4) アプリケーションブロック内に含まれるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGタグ内においてはアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATの記述を省略しなければならない。
…前記アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATはユーザオプションを含むAPIコマンドにより同時に実行状態(アクティブ)に設定できるアドバンストアプリケーションADAPLをまとめてグループしたものであり、同一ブロック内の特定のアドバンストアプリケーションADAPLをグループ化させると前記のAPIコマンドにより特定の言語メニューを持ったアプリケーションのみが起ち上がる事になり、その言語が理解出来ないユーザにとっては違和感を与える事になる。従って、本実施形態においてアプリケーションブロックに含まれるアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストアプリケーショングループに含まれるアドバンストアプリケーションADAPLを完全に分離する事により(同一のアドバンストアプリケーションADAPLがアプリケーションブロックとアドバンストアプリケーショングループの両方に含まれない)特定の言語のみ理解出来るユーザに対する間違った言語によるメニュー表示の誤動作を回避する事が可能となる。
また、本実施形態においては図56(d)に示す言語属性情報LANGATがプレイリストPLLST内に記述されている場合には、必ずアプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATも記述しなければならない。すなわち、図57に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL #3_en(英語)は1個しか存在しない(日本語や仏語などのメニュー言語に対応したアドバンストアプリケーションADAPLを持たない)場合でも、アプリケーションブロック“3”の中に単独で存在するように定義している。このようにアドバンストアプリケーションADAPL内において言語コードが設定されている場合に、必ずアプリケーションブロックを構成するように設定する事によりプレイリストマネージャPLMNG(図28参照)におけるユーザが表示すべき(実行・使用すべき)アドバンストアプリケーションADAPLの選択処理を容易にしている。
図57の実施形態においてタイトルのデフォルト言語を英語に設定した場合には、各有効期間内においてアドバンストアプリケーションADAPL #1_en(英語)とアドバンストアプリケーションADAPL #2_en(英語)、及びアドバンストアプリケーションADAPL #3_en(英語)が実行・表示されるアプリケーションとして選択される。また、もしタイトルのデフォルト言語を日本語に設定した場合には、有効期間中においてアドバンストアプリケーションADAPL #1_ja(日本語)とアドバンストアプリケーションADAPL #2_ja(日本語)のみが実行・表示されるべきアドバンストアプリケーションとして抽出され、アドバンストアプリケーションADAPL #3_en(英語)の表示期間では、対応する日本語のメニュー言語が無い為、アドバンストアプリケーションADAPLの表示が行われないような処理となる。
<アプリケーションアクティベーションインフォメーション(Application Activation Information)>
図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントの属性情報APATRI内にはオプショナル属性情報として言語属性情報LANGAT、アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLAT、アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT、およびオートラン属性情報ATRNATの4種類の属性情報が存在している。これらの4種類の属性情報をアプリケーションアクティベーションインフォメーション(対応アプリケーションを実行状態にするか否かを設定するための判定情報)と呼ばれている。タイトルタイムラインTMLE上において前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効期間(図56(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内で設定されたタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)から終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)までの期間)内においては前記アプリケーションアクティベーションインフォメーションにより、前記アドバンストアプリケーションADAPLが実行可能であるか、或いは実行が不可能であるかを判定する事が出来る。前記タイトルタイムラインTMLE上での表示時間が前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効期間内にある場合、対応するアドバンストアプリケーションADAPLが有効であるか否かを判定する基準を図58に示す。図1に示すように本実施形態における情報記憶媒体DISC内にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する。更に前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には図14に示すように、ナビゲーションマネージャNVMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。また前記ナビゲーションマネージャNVMNG内には、図28に示すようにプレイリストファイルPLLSTの内容を解析するプレイリストマネージャPLMNGとアドバンストアプリケーションADAPLの処理を制御するアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGが存在する。始めに図56(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの内容を前記プレイリストマネージャPLMNGが解析する。図58に示すアドバンストアプリケーションADAPLの有効性判断は前記プレイリストマネージャPLMNGが行う。本実施形態においては、それに限らず他の実施形態としてプレイリストマネージャPLMNGが図56(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの内容を抽出し、その抽出した結果をアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGに送り、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内で図58に基づくアドバンストアプリケーションADAPLの有効性判別を行っても良い。ここで前記アドバンストアプリケーションADAPLの表示の無効性が判定されるとユーザに対して前記アドバンストアプリケーションADAPLの表示(及びそれに基づく実行処理)は行われない。それとは反対にプレイリストマネージャPLMNG内(またはアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内)で、前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効性が判定されると、アドバンストアプリケーションマネージャADAMNGが図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENを制御し、対象の(有効と判断された)アドバンストアプリケーションADAPLの表示および実行処理が開始される。
図58に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLの有効性判別が開始されると、まず始めにオートラン属性情報ATRNATが“false”かどうかが判定される(ステップS91)。もし、図56(d)内に記述されているオートラン属性情報ATRNATが“false”と判定された場合には、アドバンストアプリケーションADAPLは無効とみなされ(ステップS97)、ユーザへの表示および一切の実行処理は行われず、終了に移る。但し、この状態においてもAPI(アプリケーションインタフェースコマンド)により対応するアドバンストアプリケーションADAPLを有効に変更する事が出来る。次にステップS91の判定において、オートラン属性情報ATRNATが“false”で無い場合(“true”と指定された場合)には、図56(d)内に記述されたアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATが、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記述されているか否かが判定される(ステップS92)。もし、ここでアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATが記述されている場合には、記述されているアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATが有効であるか否かが判定される(ステップS93)。ここで記載されているアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATが有効である場合には、アドバンストアプリケーションADAPLは有効とみなされる(ステップS98)。この場合には対応するアドバンストアプリケーションADAPLの表示画面がユーザに表示されると共に、ユーザアクションに対応したアドバンストアプリケーションADAPLの実行処理が開始される。また、ユーザ要求に基づくAPIコマンド入力が入った場合、もしくはタイトルタイムラインTMLE上の前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効期間からはみ出た場合には、終了になる。ここでステップS93の判定時に規定されているアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATが無効の場合には、アドバンストアプリケーションADAPLは無効とみなされる(ステップS97)。但し、この場合にもユーザ入力や特定のスクリプトに基づくAPIコマンドにより有効なアプリケーショングループの選別もしくは変更が可能であり、ステップS97に示すアドバンストアプリケーションADAPLが無効とみなされた時でも、前記APIコマンドに基づく有効となるアプリケーショングループの変更処理(または別の選択処理)により、ステップS93での有効性に変更が起き、ステップS98に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLが有効に変更される事がある。前記オートラン属性情報ATRNATとアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATの判別以外で下記に示すように言語属性情報LANGATによるアドバンストアプリケーションADAPLの有効性判別が行われる。すなわち、ステップS91に基づくオートラン属性情報ATRNATが“true”であり、更にステップS92に示すアドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRATがアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記述されていない場合、アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATと言語属性情報LANGATが記述されているか否かが判定される(ステップS94)。もし、ステップS94に示すようにアプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APBLATと言語属性情報LANGATが記述されている場合には、言語属性情報LANGATがメニュー言語に指定されているか否かが判定される(ステップS95)。既に情報記録再生装置1内にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する事は説明した。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には、システムパラメータの情報を一時保管出来るメモリ領域を持っている。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内に一時保存されているシステムパラメータのうちプロファイルパラメータの一覧表を図47に示す。図47に示すように前記プロファイルパラメータ内にメニュー言語を指定するパラメータが存在している。ステップS95で説明するメニュー言語とは、前記図47に示すプロファイルパラメータ内のメニュー言語を意味している。前記ナビゲーションマネージャNVMNG内では、前記メニュー言語で指定された言語情報と図56(d)で設定されている言語属性情報LANGATが一致しているか否かを判定し、一致しているアドバンストアプリケーションADAPLに対して有効と設定される(ステップS98)。もし、この時に言語属性情報LANGATが前記メニュー言語と一致していない場合には、タイトルエレメント内の言語属性情報LANGATがデフォルト状態の言語属性LANGATとなり、かつアプリケーションブロック内のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGがメニュー言語の言語属性情報LANGATを持たない場合(ステップS96)には、自動的に対応するアドバンストアプリケーションADAPLが前記プロファイルパラメータであるメニュー言語とみなされ、アドバンストアプリケーションADAPLが有効と見なされる(ステップS98)。また、そうでない場合には前記アドバンストアプリケーションADAPLは無効と見なされる(ステップS97)。またステップS94に示すようにアプリケーションブロックと言語属性情報LANGATが記述されていない場合には、自動的にアドバンストアプリケーションADAPLが無効とみなされ(ステップS97)、ユーザへの表示や実行処理を行わずに、そのまま終了へ進む。
プレイリストPLLST内のデータ構造としては、図23(a)に示すようにタイトル情報TTINFOが存在し、図23(b)に示すように前記タイトル情報TTINFOはタイトル毎に設定されたタイトルエレメント情報TTELEMが記述され、図23(c)に示すように1個のタイトルエレメント情報TTELEM内にはオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIとスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが存在する。図59に前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に存在するメインビデオエレメントMANVD、メインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVD及びサブオーディオエレメントSUBAD内のデータ構造を示す。
図10に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAV内にはメインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBADと副映像SUBPTを含む事が出来る。それに対応し、図59(b)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内にはメインビデオエレメントMANVD、メインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVD及びサブオーディオエレメントSUBADの情報を記述する事が可能となっている。図59(b)では各エレメントを1個ずつ記載しているが、それに限らず例えば対応するプライマリーオーディオビデオPRMAV内にサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADが存在しない場合には、対応してサブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADの記述を省く事が可能である。また、例えば同一プライマリーオーディオビデオPRMAV内に複数のメインオーディオMANADが存在する場合には、前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内にトラック毎のメインオーディオエレメントMANADを複数記述する事が可能となる。図10に示すように本実施形態ではサブスティテュートオーディオビデオSBTAV内にはメインビデオMANVDとメインオーディオMANADを含む事が出来る。それに対応し、図59(b)に示すようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内にはメインビデオエレメントMANVDとメインオーディオエレメントMANADを記述する事が可能である。更に、図10に示すようにサブスティテュートオーディオビデオSBTAVのオブジェクトの記録場所としてネットワーク経由(ネットワークサーバNTSRV)に記録されている場合には、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事が可能である。同様にサブスティテュートオーディオSBTADとセカンダリーオーディオビデオSCDAVもネットワークサーバNTSRV内に記録される場合には対応してサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP及びセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事も可能である。また、図10に示すように本実施形態ではサブスティテュートオーディオSBTAD内にメインオーディオMANADを含む事が出来、またセカンダリーオーディオビデオSCDAV内にはサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADを含む事が出来る。従って、それに対応してサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内にメインオーディオエレメントMANADを記述する事が出来ると共に、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADを記述する事が出来る。プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内で説明したように各クリップエレメント内に複数のトラックが存在する場合にはそれぞれトラック毎に各エレメントを複数記述する。前記メインビデオエレメントMANVD内のデータ構造を図59(c)内に示し、またメインオーディオエレメントMANAD内のデータ構造を図59(d)に示す。更に、サブタイトルエレメントSBTELE内のデータ構造を図59(e)内に記述すると共にサブビデオエレメントSUBVD内のデータ構造を図59(f)に、サブオーディオエレメントSUBAD内のデータ構造を図59(g)内に説明をする。図59(c)から(g)に示す各エレメントタグ内の情報はエレメントタグの種類によらず、共通して以下の特徴を持っている。
(1) “track = [トラック番号TRCKAT]”は各エレメントタグ内の最初に記述されている。トラック番号を各エレメントタグ内の最初に記述する事により、エレメントタグ毎のトラック番号の識別が容易になると共に高速に識別する事が可能となる。
(2) 各エレメントタグ内に共通して最後に“description = [付加情報]”が記述(配置)される。(図54から図56に示すように各クリップエレメント内でも前記“description = [付加情報]”が一番最後に記述されており、各エレメントタグ内での配置の共通化が図れる。このように“description = [付加情報]”の配置位置が共通化されているため、図28に示すようにナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGにおいて“description = [付加情報]”の場所抽出が容易となり、プレイリストPLLST内のデータ解析の容易化と高速化が図れる。
(3) 前記トラック番号情報TRCKATと付加情報の情報が記述されている間に“mediaAttr = [メディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM]”が記述(配置)される。
(4) 前記トラック番号情報TRCKATとメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMとの間に“streamNumber = [ストリーム番号]”または“angleNumber = [アングル番号情報ANGLNM]”が記述(配置)される。
前記(3)と(4)に示したようなデータ配置の共通化を図る事により、前記プレイリストマネージャPLMNGによる各エレメントタグ内での関連情報検索の容易化と高速化を図る事が出来る。以下に各オブジェクトエレメント内のデータ構造の説明を行う。
<ビデオエレメント(Video Element)>
まず始めにメインビデオエレメントMANVD内のデータ構造の説明を行う。プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内に存在するメインビデオパックVM_PCKにおけるメインビデオMANVDストリーム毎に設定されるビデオトラック番号に関する情報が前記メインビデオエレメントMANVD内に記載される。本実施形態において前記メインビデオエレメントMANVDはプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内に記述する事が出来る。プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのインターリーブドブロックを参照しているプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に前記メインビデオエレメントMANVDが存在している場合には、前記メインビデオエレメントMANVDはインターリーブドブロック内にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトが存在する事を示されている。また同時に前記メインビデオエレメントMANVD内にはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のメインビデオMANVDに対するビデオトラック番号の設定情報が記述されている。前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBがインターリーブドブロックを形成していない場合には、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のメインビデオMANVDが単独で存在し、前記メインビデオMANVDのトラック番号は“1”と設定される。図59(c)で記述されたトラック番号情報TRCKATの情報は対応するメインビデオエレメントMANVDが指定しているビデオトラック番号の情報を意味している。本実施形態においては、ビデオトラック番号は1から9までのいずれかの正数に設定しなくてはならない。前記トラック番号情報TRCKATの値は、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIのビデオトラックエレメントVDTRKタグ内におけるビデオトラック番号VDTKNM(図62(d)参照)に対応している。すなわちトラックナンバーアサイメントインフォメーション(オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI)におけるメインビデオエレメントMANVDタグ内に記述したメインビデオMANVDの属性情報やアングル番号情報とトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIにおけるビデオトラックエレメントVDTRKタグ内に記述したユーザ選択可否情報との間の関係は、一致した値を持つトラック番号情報TRCKATとビデオトラック番号VDTKNMを介して知る事が出来る。図59(c)に示すインターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMは、インターリーブドブロック内にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBが存在している事を示している。また前記インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMにより、対応する表示クリップがプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのインターリーブドブロックを参照する場合には、表示するビデオトラック番号の選択するための情報として利用される。すなわち、インターリーブドブロック内にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBが存在している場合に、メインビデオストリーム毎にトラック番号情報TRCKATと同時にインターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMを設定する事により、プレーヤがユーザ要求に応じてユーザに表示するアングルの選択が容易となる。もし対応するメインビデオMANVDがインターリーブドブロック内に存在しない場合には前記インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNM(angleNumber属性情報)の記載が省略される。前記メインビデオエレメントMANVDがプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に記述されている場合には前記インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMは最大“9”まで設定する事が出来る。また、前記メインビデオエレメントMANVDがサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に記述されている場合には前記インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMの値は“1”として設定される。本実施形態においては前記インターリーブドブロック内で選択されるアングル番号情報ANGLNMの値のデフォルト値は“1”として設定される。図59(c)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMは対応するメインビデオストリームに対するメディア属性情報MDATRIのメディア属性インデックス番号の値を示している。図79(a)に示すようにプレイリストPLLST内にメディア属性情報MDATRIが存在し、図79(b)に示すように前記メディア属性情報MDATRI内にビデオに対するビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMが記述されている。図59(b)に示すようにメインビデオエレメントMANVDとサブビデオエレメントSUBVDにおける解像度や画面表示サイズなどの属性が全て共通の場合には、図79(b)に示すようにメディア属性情報MDATRI内に1個のビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMが存在し、全てのメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値が“1”と設定され、共通な属性情報が参照される。それに対し、各メインビデオエレメントMANVDとサブビデオエレメントSUBVDの解像度や表示画面サイズなどの属性情報が互いに異なり、複数の属性情報をそれぞれ参照する場合には図79(b)内においてはそれぞれの各属性情報に応じた複数のビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMが記述され、前記複数のビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内の何番目のビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMが対応するかの番号が図59(c)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMに記述される。このように本実施形態においてプレイリストPLLST内に記載される情報としてオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが記述されるタイトル情報TTINFOと異なる領域にメディア属性情報MDATRIをまとめて記述させる事により、ビデオエレメント毎の属性検索が容易になるばかりで無く、共通したビデオ属性情報を異なるビデオエレメント間で参照する事によりプレイリストPLLST内に記載されるデータ量を減らす事が可能となる。本実施形態においては前記メディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの記載を省く事が出来る。その場合にはデフォルト値である“1”の値が自動設定される。図59(c)に示すようにメインビデオエレメントタグ内の最後にビデオエレメントに関する付加情報は人が馴染みの深いテキストフォーマットで記述される。前記ビデオエレメントに関する付加情報はメインビデオエレメントタグ内での記載を省く事が可能となる。
<オーディオエレメント(Audio Element)>
次に図59(d)に示すメインオーディオエレメントMANAD内のデータ構造について以下に説明を行う。メインオーディオエレメントMANADはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのメインオーディオパックAM_PCK内におけるメインオーディオストリームのオーディオトラック番号設定についての情報もしくはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのメインオーディオパックAM_PCK内のメインオーディオストリームに関するオーディオトラック番号設定に関する情報が記載されている。プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP及びサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内におけるオーディオエレメントのリストにより、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内における存在しうる(使用可能な)オーディオトラックの情報がそれぞれ記載される。すなわち、例えば対応するオーディオストリームにおいてオーディオトラックが3トラック存在する場合にはプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に1から3までの各トラック番号が設定された3個のメインオーディオエレメントMANADが記述される。前記メインオーディオエレメントMANADは各オーディオトラック番号から対応するメインオーディオストリームMANADへ変換される情報が記述されている。すなわち図59(d)に示すようにメインオーディオMANAD毎のトラック番号情報TRCKATから、それに対応するオーディオパックのオーディオストリーム番号ADSTRNの対応関係を抽出する事が出来る。指定されたトラック番号から対応するオーディオストリーム番号ADSTRNを抽出する事により、エンハンストビデオオブジェクトEVOB内に設定されたオーディオストリーム番号ADSTRNの情報を用いて、再生必要なメインオーディオストリームMANADを抽出する事が可能となる。図59(d)に示すtrack属性情報はトラック番号情報TRCKATを示す。本実施形態において、トラック番号情報TRCKATの値として1から8までの正数値を記述する事が出来る。すなわち、本実施形態においてはメインオーディオMANADとして最大8トラックまで情報を記録する事が可能となる。前記トラック番号情報TRCKATの値は、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIのオーディオトラックエレメントADTRKタグ内におけるオーディオトラック番号ADTKNM(図62(d)参照)に対応している。すなわちトラックナンバーアサイメントインフォメーション(オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI)におけるメインオーディオエレメントMANADタグ内に記述したメインオーディオMANADの属性情報やオーディオストリーム番号情報とトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIにおけるオーディオトラックエレメントADTRKタグ内に記述したユーザ選択可否情報や言語コード情報との間の関係は、一致した値を持つトラック番号情報TRCKATとオーディオトラック番号ADTKNMを介して知る事が出来る。また、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのメインオーディオパックAM_PCK内のオーディオストリームはそれぞれ別々のオーディオトラック番号が設定されており、上記トラック番号に対応したオーディオパックのオーディオストリーム番号ADSTRNの情報が前記対応関係を表している。前記トラック番号に対応したオーディオパックのオーディオストリーム番号ADSTRNの値はオーディオストリームのID番号に“1”を加算した値が設定される。LineatPCM、DD+、DTS-HD、またはMLPにおいてはオーディオストリームIDの値はサブストリームIDの意味のある下位3bitで表される。またMPEG1オーディオ、或いはMPEG2オーディオにおいてはオーディオストリームIDの値はパケットヘッダー内のストリームIDの意味のある(有効な)下位3bitで定義される。本実施形態において、オーディオストリーム番号ADSTRNの値は1から8までの正数で設定される。前記オーディオストリーム番号ADSTRNのデフォルト値は“1”として設定される。図59 (d)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMはオーディオストリームに対応したメディア属性情報MDATRIのメディア属性インデックス番号を表す。前記オーディオストリームに対応したメディア属性情報MDATRIは図79 (b)に示すようにプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRI内のオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内に記載される。図59(b)に示すようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のメインオーディオエレメントMANADとサブオーディオエレメントSUBADのオーディオの圧縮コードやサンプリング周波数量子化ビット数などのオーディオ属性情報が全て一致する場合には図79(b)内には1個の共通したオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMが記述される。また逆に図59に示すメインオーディオエレメントMANADとサブオーディオエレメントSUBAD内にそれぞれ異なる圧縮コード情報やオーディオのサンプリング周波数などの属性情報がそれぞれ複数異なる情報が設定されている場合には、図79(b)にはその異なるオーディオ属性数に応じた数のオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMが記述される。複数のオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMが記述された場合には、どのオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMに対応するかを指定する必要が有るので、前記オーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内に記述されたメディアインデックス番号情報INDEXを指定する事により各メインオーディオエレメントMANADまたはサブオーディオエレメントSUBADに対応したオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMを対応づける事が可能となる。このようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが記述されているタイトル情報TTINFOと異なる場所にオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMをまとめて記載したメディア属性情報MDATRIの場所を設定する事により、オーディオ情報再生時におけるオーディオデコーダーの設定・管理を容易にすると共に、共通の属性情報を持ったオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMを共有させる事により、プレイリストPLLST内の記載情報量を少なく出来るという効果がある。図59(d)に示すオーディオエレメントに関する付加情報は人が馴染み深いテキストフォーマットで記述されている。前記オーディオエレメントに関する付加情報はメインオーディオエレメントMANADタグ内で記載を省く事が出来る。
<サブタイトルエレメント(Subtitle Element)>
プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内にサブタイトルエレメントSBTELEが存在する場合には、前記サブタイトルエレメントSBTELEはサブタイトルトラック番号からプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内の副映像ストリームへの変換情報が前記サブタイトルエレメントSBTELE情報内に記述されている。すなわち図59(e)内にサブタイトルのトラック番号情報TRCKATと上記トラック番号に対応した副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの対応情報が記述されているので、前記対応情報を利用して指定された副映像のトラック番号情報TRCKATから副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの情報を知る事が出来る。もしアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に前記サブタイトルエレメントSBTELEが存在した場合には、対応するアドバンストサブタイトルのセグメントが指定されたサブタイトルトラック番号に設定されている設定情報が前記サブタイトルエレメントSBTELE内に記述される。図59(e)に示すサブタイトルのトラック番号情報TRCKATはサブタイトルのトラック番号を意味し、本実施形態において前記サブタイトルトラック番号は1から32までの正数値を設定する事が出来る。すなわち本実施形態においてのサブタイトルとしては32個までのトラックを同時に設定する事が可能となる。前記トラック番号情報TRCKATの値は、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIのサブタイトルトラックエレメントSBTRELタグ内におけるサブタイトルトラック番号STTKNM(図62(d)参照)に対応している。すなわちトラックナンバーアサイメントインフォメーション(オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI)におけるサブタイトルエレメントSBTELEタグ内に記述した属性情報や副映像ストリーム番号情報とトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIにおけるサブタイトルトラックエレメントSBTRELタグ内に記述したユーザ選択可否情報や言語コード情報との間の関係は、一致した値を持つトラック番号情報TRCKATとサブタイトルトラック番号STTKNMを介して知る事が出来る。前記サブタイトルエレメントSBTELEがプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に存在する場合には、上記トラック番号に対応した副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの値はサブストリーム番号に“1”を加えた値が設定される。エンハンストビデオオブジェクトのサブピクチャーストリーム属性情報EVOB_SPST_ATTRを利用する事で、前記サブピクチャーストリーム番号はディスプレイタイプ毎にデコードされるストリーム番号に変換されなければならない。また前記デコーディングストリーム番号はプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内の副映像パックSP_PCKと1対1に対応付けられる。本実施形態において前記副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNは、1から32までの正数値として指定されなければならない。本実施形態においてアドバンストサブタイトルADSBTの情報は副映像パックSP_PCK内に保存されるようなマルチプレクストパッキング形態を取らない。従って副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの規定が不可能となる。そのためサブタイトルエレメントSBTELEがアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に記述されている場合には、前記副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの記載は前記サブタイトルエレメントSBTELEタグ内から省かれる。前記サブタイトルエレメントSBTELEタグ内に前記副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの記述が省かれた場合にはデフォルト値である“1”が自動的に設定される。図79(b)に示すようにプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRI内にサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMが存在する。もし、メディア属性情報MDATRI内に複数のサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMが存在する場合には、それぞれ異なるサブピクチャーの圧縮コード情報SPCDCに対応した個々のメディアインデックス番号情報INDEXが図79(e)に示すように組となって記述される。図79(b)に示すメディアインデックス番号情報INDEXを図59(e)に記載されたメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMで指定する事により、対応するサブピクチャーの圧縮コード情報SPCDCの対応を取る事が可能となる。このようにメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM情報は副映像ストリームに対するメディア属性情報のインデックス番号を指定している。本実施形態において前記サブタイトルエレメントSBTELE内でのメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの情報記載を省く事が可能となる。その場合にはデフォルト値である“1”の値が自動的に設定される。アドバンストサブタイトルADSBTにおいては前記サブピクチャーの圧縮コード情報SPCDCの情報は意味を持たない。従って、前記サブタイトルエレメントSBTELEがアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に記述されている場合には、前記メディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値は無視されなければならない。図59(e)に示すサブタイトルエレメントSBTELEに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述され、前記付加情報は前記サブタイトルエレメントSBTELEタグ内での記述を省く事が可能となる。
<サブビデオエレメント(Subvideo Element)>
更に図59(f)に示すサブビデオエレメントSUBVDタグ内のデータ構造の説明を行う。前記サブビデオエレメントSUBVDはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのサブビデオパックVS_PCKにおけるサブビデオストリームに対応し、各サブビデオストリーム毎にサブビデオトラック番号設定情報が記載されている。またはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのセカンダリービデオパックVS_PCK内に記録されたサブストリームのサブビデオトラック番号の設定情報を前記サブビデオエレメントSUBVD内に記述する事ができる。プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に前記サブビデオエレメントSUBVDの記載が有る場合には、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのセカンダリービデオパックVS_PCK内にサブビデオとしてサブビデオストリームが存在する(再生可能である)事を意味している。それとは異なる他の場合、すなわち前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内にサブビデオエレメントSUBVDが存在しない場合には、セカンダリービデオパックVS_PCKの形でサブビデオストリームが記録されていない事になる。もし、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に前記サブビデオエレメントSUBVDが存在する場合には、サブビデオとしてセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのセカンダリービデオパックVS_PCK内にサブビデオストリームが存在する(使用可能である)事を意味する。それ以外の前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブビデオエレメントSUBVDの記述が無い場合には、セカンダリービデオパックVS_PCKの形でサブビデオストリームが存在していない事になる。図59(f)に示すトラック番号情報TRCKATはサブビデオトラック番号を示すが、本実施形態においてサブビデオトラックは複数持つ事を禁止しているので前記トラック番号情報TRCKATは常に“1”と設定しなければならない。図59(f)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMは図79(d)に記載されたビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内のメディアインデックス番号情報INDEXの情報が記載され、それにより対応するサブビデオの圧縮コード、アスペクト比、解像度、及び表示画面サイズなどの情報を指定する事が可能となる。図59(f)に示すサブビデオエレメントに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述され、前記情報をサブビデオエレメントSUBVDタグ内での記述を省く事が可能となる。
<サブオーディオエレメント(SubAudio Element)>
最後に図59(g)に示すサブオーディオエレメントSUBADタグ内のデータ構造の説明を行う。前記サブオーディオエレメントSUBADはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのセカンダリーオーディオパックAS_PCK内におけるサブオーディオストリームに関する管理情報を示している。前記サブオーディオストリーム毎に設定されるサブオーディオトラック番号設定情報が前記サブオーディオエレメントSUBAD内に記述されている。また前記サブオーディオエレメントSUBADはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのセカンダリーオーディオパックAS_PCK内のサブオーディオストリームに関する管理情報を示す事も有る。この場合には前記サブオーディオストリーム毎に設定されるサブオーディオトラック番号設定情報が前記サブオーディオエレメントSUBAD内に記述される。もし、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に前記サブオーディオエレメントSUBADが存在する場合には、サブオーディオとしてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのセカンダリーオーディオパックAS_PCK内にサブオーディオストリームが存在する(再生可能である)事を示している。それ以外としてプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内でサブオーディオエレメントSUBADが存在しない場合には、セカンダリーオーディオパックAS_PCK内でサブオーディオストリームが存在しない事を意味している。もし、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブオーディオエレメントSUBADが記述されている場合には、サブオーディオとしてセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのセカンダリーオーディオパックAS_PCK内にサブオーディオストリームが存在する(再生可能)事を意味している。それ以外としてセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にサブオーディオエレメントSUBADの記述が無い場合にはセカンダリーオーディオパックAS_PCK内にサブオーディオストリームが存在しない事になる。またプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内の使用可能なサブオーディオトラックは、それぞれプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のサブオーディオエレメントSUBADのリストとして記述される。図59(g)に示すトラック番号情報TRCKATはサブオーディオトラック番号を表し、本実施形態においては前記サブオーディオトラック番号として1から8までの正数が記載されなければならない。前記トラック番号情報TRCKATの値は、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIのオーディオトラックエレメントADTRKタグ内におけるオーディオトラック番号ADTKNM(図62(d)参照)に対応している。すなわちトラックナンバーアサイメントインフォメーション(オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI)におけるサブオーディオエレメントSUBADタグ内に記述したサブオーディオSUBADの属性情報やサブオーディオストリーム番号情報と、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIにおけるオーディオトラックエレメントADTRKタグ内に記述したユーザ選択可否情報や言語コード情報との間の関係は、互いに一致した値を持つトラック番号情報TRCKATとオーディオトラック番号ADTKNMにより関連付けられる。図59(g)に示すように、上記トラック番号とサブオーディオパックのサブオーディオストリーム番号SASTRNは一対一対応している。すなわちプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内にマルチプレクスされているセカンダリーオーディオパックAS_PCK内に記録されたオーディオストリーム毎にそれぞれサブオーディオトラック番号が設定され、前記サブオーディオエレメントSUBAD内に記述されている。前記上記トラック番号に対応したサブオーディオパックのサブオーディオストリーム番号SASTRNの情報は、オーディオストリームIDの値に“1”を加えた情報として設定される。また、前記サブオーディオパックのサブオーディオストリーム番号SASTRNの値は1から8までの正数を設定しなければならない。本実施形態においてセカンダリーオーディオビデオSCDAV内にはサブオーディオSUBADのトラックは1個しか持つ事が出来ない。従って、前記サブオーディオエレメントSUBADがセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述されている場合には、前記サブオーディオパックのサブオーディオストリーム番号SASTRNの記述を省くか、もしくは“1”の値が設定されなければならない。本実施形態において前記サブオーディオパックのオーディオストリーム番号SASTRNのデフォルト値は“1”が設定さる。図79(c)に示すようにオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内にはメディアインデックス番号情報INDEXが記述され、前記メディアインデックス番号INDEXを指定する事により対応するオーディオの圧縮コード情報ADCDCやサンプリング周波数ADSPRT、量子化ビット数SPDPTなどのオーディオ属性情報が対応する。図59(g)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号 MDATNMの値として図79(c)に記述したメディアインデックス番号情報INDEXの値を設定する事で、サブオーディオエレメントSUBAD毎に前記のオーディオ属性情報を対応づける事が可能となる。図59(g)に示すサブオーディオエレメントに関する付加情報は人の馴染みの深いテキストフォーマットで記述され、前記サブオーディオエレメントSUBADタグ内で前記付加情報の記載を省く事が可能である。
<トラックナンバーアサインエレメント及びトラック(Track Number Assignment Element and Track)>
全ての再生表示対象オブジェクトの再生期間はオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIによりタイトルタイムラインTMLE上で設定されている。また各再生表示オブジェクトは“1”以上のエレメンタリーストリームから構成されている。例えば、図10に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAVの再生表示対象オブジェクトであるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBはメインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBAD、及び副映像SUBPTなどのエレメンタリーストリームから構成されている。また各再生表示オブジェクト内における各エレメンタリーストリームがどのタイミングで表示されて有効期間となるかを、図59(b)に示すプレイリストファイルPLLST内に記述されている。図60に示すように表示再生オブジェクト内におけるエレメンタリーストリーム毎に設定される論理的な識別単位をトラックと呼ぶ。例えば、図10に示すようにメインオーディオMANADはプライマリーオーディオビデオPRMAV、サブスティテュートオーディオSBTAD、或いはサブスティテュートオーディオビデオSBTAVの中に存在する事が可能である。各メインオーディオMANADの識別単位毎にそれぞれメインオーディオトラックMATRKと対応づける事が可能となる。特定のタイトル再生中においてAPIコマンドまたはユーザ指定により表示再生すべきトラックが選択され、ユーザに対し表示再生される。各トラックはタイトル内においてトラック番号によって他のトラックと識別する事が出来る。本実施形態では図60に示すようにメインビデオトラックMVTRK、メインオーディオトラックMATRK、サブタイトルトラックSBTTRK、サブビデオトラックSVTRK、サブオーディオトラックSATRKからなる5種類のタイプのトラックを定義する事が出来る。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内において前記トラック番号を指定する事により、特定のメインビデオMANVD、メインオーディオMANAD、サブビデオSUBVD、サブオーディオSUBAD及び副映像SUBPTを選択する事が可能となる。再生表示オブジェクトとそれに対応するエレメンタリーストリーム及び各トラック間の関係を図60に示す。前記関係は図10に示す一覧表の内容と対応している。図59(c)から(g)に示すように本実施形態では各エレメントタグ内にトラック番号情報TRCKATが記述可能な形になっている。従ってこれらのエレメントをトラック番号設定エレメント(トラックナンバーアサイメントエレメント)と呼ばれる。図59(c)から(g)に示すようにトラック毎にトラック番号がプレイリストファイルPLLST内に(トラック番号情報TRCKATとして)それぞれ設定されている。また前記トラック番号TRCKATは“1”以上の正数値で設定されなければならない。前記トラック番号TRCKATはAPIコマンドまたはユーザ指定によりトラック番号が選択され、ユーザへの表示再生するトラックの選択に利用される。前記トラック番号TRCKATは図62(d)に示す各種トラック番号に対応している。図62(d)に示すトラックナビゲーションインフォメーション内にはトラック選択に必要な情報が記述されている。従って、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内(図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNG)において、前記トラックナビゲーションインフォメーションの情報を利用してAPIコマンドまたはユーザ設定によりトラック選定が行われる。具体的にはビデオトラック番号VDTKNM(図62参照)を用いてメインビデオMANVD内のユーザに表示するビデオアングルの選定を行う事が出来る。またオーディオトラック番号ADTKNMを用いてメインオーディオMANAD内のトラック選択をする事が出来る。またサブタイトルトラック番号STTKNMの番号を指定する事により、副映像SUBPT或いはアドバンストサブタイトルADSBTの所定のトラック選択が行える。またサブビデオトラック番号とサブオーディオトラック番号によりサブビデオSUBVDとサブオーディオSUBADのトラック選択を行う事が可能となる。図59(d)内にはトラック番号情報TRCKATと前記トラック番号に対応したオーディオパックのオーディオストリーム番号ADSTRNとの対応情報が記述されており、図59(e)に示すようにトラック番号情報TRCKATと前記トラック番号に対応した副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRNの対応情報が記述されている。上記の例からわかるようにトラック番号設定情報(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)内には各トラック番号TRCKATから表示再生オブジェクト内の各エレメンタリーストリームを対応させる情報が記述されている。再生表示オブジェクト内に記録されている各エレメンタリーストリームに対応したトラック番号設定情報(トラックナンバーアサイメント)が、前記再生表示オブジェクトを管理する表示再生クリップエレメント(プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPなど)内のチャイルドエレメント(例えばメインビデオエレメントMANVD)内にそれぞれ記述されている。すなわち図59(c)に示すようにメインビデオエレメントMANVD内のトラック番号情報TRCKAT(track属性情報)の値としてトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内の対応したビデオトラックエレメントVDTRKのビデオトラック番号VDTKNMの値(図62(d)参照)が記述されている。また図59(d)に示すようにメインオーディオエレメントMANAD内のトラック番号情報TRCKAT(track属性情報)の値としてトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内の対応したオーディオトラックエレメントADTRKのオーディオトラック番号ADTKNMの値(図62(d)参照)が記述されている。更に、図59(e)に示すようにサブタイトルエレメントSBTELE内のトラック番号情報TRCKAT(track属性情報)の値としてトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内の対応したサブタイトルトラックエレメントSBTRELのサブタイトルトラック番号STTKNMの値(図62(d)参照)が記述されている。同様に図59(g)に示すようにサブオーディオエレメントSUBAD内のトラック番号情報TRCKAT(track属性情報)の値としてトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内の対応したオーディオトラックエレメントADTRKのオーディオトラック番号ADTKNMの値(図62(d)参照)が記述されている。また、本実施形態においてはサブビデオトラック番号(図59(f)内のサブビデオトラックに対応したトラック番号情報TRCKAT)は“1”に設定されなければならない。また本実施形態においては、各再生表示クリップエレメント内における異なるエレメンタリーストリーム毎に異なる(それぞれ独自の)トラックナンバーが設定されなければならない。例えば複数の異なる再生表示クリップエレメント上で指定したタイトルタイムライン上の有効期間が互いに重なる場合には、前記有効期間が重なった時間帯において、異なる再生表示クリップエレメントに属するエレメンタリーストリーム間でトラックナンバー(トラック番号)が重複しないようなトラックナンバーの設定をする必要がある。本実施形態ではトラックタイプ(ビデオ/オーディオ/サブタイトルなどのエレメンタリーストリームの内容を示すタイプ)が異なるエレメンタリーストリーム間では同一のトラックナンバー(トラック番号)を設定しても良い。
トラックナンバーアサイメントインフォメーション記述例を図61に示す。前記図61の内容に記述された各エレメンタリーストリームにおいて設定されたトラック番号設定方法は、図60に示した関係に従っている。図61(c)の例において、プライマリーオーディオビデオPRMAVに関するタイムマップPTMAPの情報が情報記憶媒体DISC内にAVMAP001.MAPというファイル名で保存されている。本実施形態においては対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのファイル名および保存場所も前記タイムマップファイルPTMAPと一致させている(但しファイル名の拡張子のみが“MAP”と“EVO”と異なる)。すなわちプライマリーオーディオビデオPRMAVに対応したプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBが記録されているファイル名はAVMAP001.EVOというファイル名になっている。図61(c)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内で「clipTimeBegin =“00:00:00:00”」となっているので、プレイリストPLLSTで再生される場合には前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBファイルの先頭から再生が開始されることになる。プレイリストPLLST上では、タイトルタイムラインTMLEの最初の位置から10分21秒経過した所まで再生する事になっている。前記プライマリーオーディオビデオPRMAV内に存在するメインビデオMANVDはマルチアングル化され、アングルナンバーが“1”の物をビデオトラック番号“1”と設定し、アングル番号“2”の物がビデオトラック番号“2”として設定される。前記プライマリーオーディオビデオPRMAVの中にはオーディオトラックが3本存在し、ストリーム番号 “0”の物がオーディオトラック番号“1”、ストリーム番号“2”のエレメンタリーオーディオストリームがオーディオトラック番号“2”、オーディオストリームナンバー“3”の物がオーディオトラック番号“3”と設定されている。また同時にサブタイトルトラックを2本持っている構造となっている。図61(c)の実施形態ではプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインオーディオMANADに代わってパーシステントストレージPRSTR内に保存されているサブスティテュートオーディオSBTADを再生表示する事が出来る。この場合のオーディオトラック番号を“4”として設定する事により、ユーザはオーディオトラック番号“1”からオーディオトラック番号“4”のうちのいずれかのメインオーディオMANADを選択的に再生表示する事が可能となっている。また図61(c)の実施形態では、プライマリーオーディオビデオPRMAVの表示時期と全く同じ時期にパーシステントストレージPRSTRに記録されたアドバンストサブタイトルADSBTを同時に表示する事が可能である。この場合のアドバンストサブタイトルADSBTのトラック番号を“3”と設定されており、事前にプライマリーオーディオビデオPRMAV内に設定され、副映像SUBPTと選択的に表示する事が可能となっている。すなわち、サブタイトルトラックは“1”から“3”まで存在し、プライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDの特定アングルのメインビデオMANVDを表示しながら“1”から“3”までのいずれかのサブタイトルトラックを選択的に表示させる事が可能となっている。
図59(c)から(g)までに示したトラックナンバーアサイメントインフォメーション情報は対応するストリームのストリーム番号とトラック番号TRCKATとの対応、及び各トラック番号TRCKATに対応したメディア属性情報(メディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM)との間の関係を示している。それに対して図62(d)から(e)に示すトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIの内容は、各トラック番号に対しユーザが選択するのに必要な情報がまとめて記述されている。前記トラックナンバーアサイメントインフォメーションと前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIとの間の情報のリンクはそれぞれのトラック番号TRCKATにより関係づけられる。すなわち図62(d)に示すビデオトラック番号VDTKNM、オーディオトラック番号ADTKNM、及びサブタイトルトラック番号は、図59(c)から(d)に示すトラック情報TRCKATと同じ値が設定され、その同じ値を利用して前記トラックナンバーアサイメントインフォメーションの情報と前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIの情報をリンクさせる事が出来る。以下に図62を用い、プレイリストPLLST内でのトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIの記載場所の説明を行う。図62に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRIとタイトル情報TTINFOが存在する。図62(b)に示すように前記タイトル情報TTINFO内にはファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEと各タイトル毎に関するタイトルエレメント情報TTELEM、及びプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが存在する。図62(c)に示すようにトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIはタイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEM内に存在している。
<トラックナビゲーションインフォメーションエレメント及び属性(Track Navigation Information Element and Aattribute of Track)>
前述したようにプレイリストファイルPLLST内のタイトルエレメント情報TTELEM内にトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIが存在する。前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIは図62(e)に示すようにトラックナビゲーションリストエレメントにより構成されている。前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内にはユーザが選択可能なメインビデオトラックMVTRK、メインオーディオトラックMATRK、及びサブオーディオトラックSATRKとサブタイトルトラックSBTTRKに関するリストが記述されている。図62(d)に示すようにトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内にはユーザが選択可能なメインビデオトラックMVTRKに関する属性情報がビデオトラックエレメントVDTRK内に記述されている。また同様にユーザが選択可能なメインオーディオトラックMATRK、及びサブオーディオトラックSATRKに関する属性情報がオーディオトラックエレメントADTRK内に記録され、ユーザが選択可能なサブタイトルトラックSBTTRKに関する属性情報がサブタイトルトラックエレメントSBTREL内に記述されている。図62(d)に示すようにビデオトラックエレメントVDTRK、オーディオトラックエレメントADTRK及びサブタイトルトラックエレメントSBTRELいずれのトラックエレメントにおいてもユーザ選択可を示すフラグUSIFLG(selectable属性情報)が存在している。前記ユーザ選択可を示すフラグUSIFLG(selectable属性情報)に示された値により対応するトラックがユーザ選択可能であるか否かを示す。すなわち“selectable=”の後に入れる値が“true”の場合には、対応するトラックがユーザ選択可能である事を示し、“selectable=”の後に記載する値が“false”の場合には、対応するトラックがユーザによる選択不可能である事を意味している。このように、selectable属性情報の値が“true”と設定されたメインビデオトラックMVTRK、メインオーディオトラックMATRK、サブオーディオトラックSATRK、及びサブタイトルトラックSBTTRKをユーザ選択可能なトラック(ユーザセレクタブルトラック)と呼ばれる。図44に示すようにアドバンストアプリケーションマネージャADAMNG内にデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPの保存場所が存在する。前記デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に保存されているデフォルトインプットハンドラー内容を図45に示す。図45に示すようにデフォルトインプットハンドラー名changeSubtitleHandler(バーチャルキーコードVK_SUBTITLE)はサブタイトルトラック変更のユーザ入力イベントを意味する。また、デフォルトインプットハンドラー名changeAudioHandler(バーチャルキーコードがVK_AUDIO)はオーディオトラックの切替えに関するユーザ入力イベントを意味している。前記デフォルトイベントハンドラーにより定義されたユーザオペレーションにより前記ユーザ選択可能なトラック(ユーザセレクタブルトラック)の選択が行われる。また図62(e)に示すように“selectable=”の値が“false”に設定されたトラックは、ユーザ選択不可能なトラック(ノンユーザセレクタブルトラック)と呼ばれている。更にメインオーディオトラックMATRK、及びサブオーディオトラックSATRKに関してはオーディオトラックエレメントADTRK内に記述されるオーディオ言語コードとオーディオ言語コード拡張記述子ADLCEX(langcode属性情報)によりるオーディオ言語コードと言語コード拡張記述子の情報が設定される。また、サブタイトルトラックSBTTRKに関してもサブタイトルトラックエレメントSBTREL内のサブタイトル言語コードとサブタイトル言語コード拡張記述子STLCEX(langcode属性情報)により言語コードと言語コード拡張記述子の情報が設定される。前記言語コードと言語コード拡張記述子はトラックを選択するAPIコマンドにより利用される。またサブタイトルトラックエレメントSBTREL内に記述される強制出画を示すフラグFRCFLG(forced属性情報)の属性の値が“true”と設定された場合には、対応するサブタイトルトラックSBTTRK(副映像SUBPT)をユーザの意思に関係なく、強制的に画面に出力しなければならない。逆に前記強制出画を示すフラグFRCFLG(forced属性情報)の値が“false”と設定された場合には、対応するサブタイトル(副映像SUBPT)は必ずしも強制出画する必要は無く、ユーザ選択により表示可否が設定出来る。例えばユーザ選択により字幕表示を行わない設定にとしていた場合でもコンテンツプロバイダの意図により特定の領域だけ強制的に字幕を画面に表示する事で、ユーザへの表現力を向上させる事がある。このような場合に前記強制出画を示すフラグFRCFLG(forced属性情報)の値を“true”にする事でコンテンツプロバイダのユーザへの表現力を向上させる事が出来る。またトラックエレメント毎にテキストフォーマットで記述された付加情報を記述する事が可能となり、各トラック毎の識別に利用する事も可能となる。
<トラックナビゲーションリストエレメント(TrackNavigationList Element)>
前記トラックナビゲーションリストエレメントはタイトル内におけるトラック情報の説明を行っている。前記トラックナビゲーションリストの中身はビデオトラックエレメントVDTRK、オーディオトラックエレメントADTRK、及びサブタイトルトラックエレメントSBTRELのリストから構成され、これらのエレメントはトラックナビゲーションインフォメーションエレメントTRNAVIと呼ばれる。またタイトル内での前記トラック情報は前述したビデオトラックエレメントVDTRK、オーディオトラックエレメントADTRKおよびサブタイトルトラックエレメントSBTREL内に記述されている。さらにビデオトラックエレメントVDTRK、オーディオトラックエレメントADTRKおよびサブタイトルトラックエレメントSBTRELは対応するトラックに対する属性情報をも示している。
<ビデオトラックエレメント(VideoTrack Element)>
以下に図62(d)及び(e)に示すビデオトラックエレメントVDTRKの説明を行う。前記ビデオトラックエレメントVDTRKはメインビデオトラックMVTRKの属性情報リストを示している。ビデオトラックエレメントVDTRK内のビデオトラック番号VDTKNM(track属性情報)は各ビデオトラックを識別するためのビデオトラック番号VDTKNMを示している。本実施形態においては前記ビデオトラック番号VDTKNMの値として1から9までの正数を設定しなければならない。すなわち本実施形態においては9個までのメインビデオトラックMVTRKを設定する事が出来、どれか1つをユーザが選択出来る。9個までユーザが選択できるメインビデオトラックMVTRKを設定する事により、コンテンツプロバイダのユーザに対する表現力が大幅に増す事が出来る。またユーザ選択可を示すフラグUSIFLG(selectable属性情報)は、対応するメインビデオトラックMVTRKがユーザオペレーションによる選択が出来るか否かを表している。ユーザ選択可を示すフラグUSIFLGの値が“true”の場合には、対応するメインビデオトラックMVTRKがユーザオペレーションにより選択可能である事を示し、“false”の場合には、ユーザオペレーションによる選択が不可能である事を意味している。ビデオトラックエレメントVDTRK内で前記ユーザ選択可を示すフラグUSIFLGの記述を省く事が出来る。また、この場合にはデフォルト値である“true”が自動的に設定される。ビデオトラックに関する属性情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが前記付加情報はビデオトラックエレメントVDTRK内で記述を省く事が可能となる。
<オーディオトラックエレメント(AudioTrack Element)>
次に図62(d)及び(e)に示すオーディオトラックエレメントADTRKの説明を行う。オーディオトラックエレメントADTRKはメインオーディオトラックMATRK及びサブオーディオトラックSATRKの属性リストを示している。オーディオトラックエレメントADTRK内のオーディオトラック番号ADTKNM(track属性情報)は各オーディオトラック間の識別に利用されるオーディオトラック番号ADTKNMが設定される。ユーザ選択可を示すフラグUSIFLG(selectable属性情報)は対応したメインオーディオトラックMATRK又はサブオーディオトラックSATRKがユーザオペレーションにより選択可能であるか否かを示している。もし前記ユーザ選択可を示すフラグUSIFLGの値が“true”の場合には、対応するオーディオトラックがユーザオペレーションにより選択可能である事を示し、“false”の場合には、ユーザオペレーションにより選択が不可能である事を示している。前記オーディオトラックエレメントADTRK内で前記ユーザ選択可を示すフラグUSIFLGの記述を省く事が出来る。この場合にはデフォルト値である“true”が自動的に設定される。本実施形態においてはオーディオトラック番号ADTKNMの値は、1から8までの正数値を入れなければならない。このようにオーディオトラックを8トラックまで選択可能にする事により、コンテンツプロバイダのユーザへの表現力を大幅に向上する事が可能となる。またオーディオ言語コードとオーディオ言語コード拡張記述子ADLCEX(langcode属性情報)は、対応するオーディオトラック番号ADTKNMに対する特定のコード及び特定のコード拡張記述子を記述している。ここで図62(e)に示すように日本語を表す場合には値として“ja”を示し、また英語を表す場合には“en”を表している。また、同一日本語もしくは同一英語でもオーディオトラックの内容が異なる場合を想定し、オーディオ言語コードとオーディオ言語コード拡張記述子ADLCEX(langcode属性情報)の値として言語コード番号の後にコロンを配置し、その後に数字(例として“ja:01”)を設定する事が出来る。またオーディオトラックに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが前記付加情報はオーディオトラックエレメントADTRK内の記述を省く事が出来る。
<サブタイトルトラックエレメント(SubtitleTrack Element)>
以下にサブタイトルトラックエレメントSBTRELの説明を行う。前記サブタイトルトラックエレメントSBTRELはサブタイトルトラックSBTTRKの属性リストを示している。サブタイトルトラック番号STTKNM(track属性情報)は各サブタイトルトラックSBTTRK間の識別に利用され、サブタイトルトラック番号STTKNMの値は1から32までの正数を記載しなくてはならない。本実施形態においてサブタイトルトラックSBTTRKを32トラックに設定する事によりユーザに対する大幅な表現力アップを図る事が出来る。またユーザ選択可を示すフラグUSIFLG(selectable属性情報)はユーザオペレーションによるサブタイトルトラックSBTTRKの選択が可能であるかを示している。前記値が“true”の場合には、サブタイトルトラックSBTTRKはユーザオペレーションによる選択が可能である事を示し、“false”の場合には、ユーザオペレーションの選択が不可能である事を示す。前記ユーザ選択可を示すフラグUSIFLGは前記サブタイトルトラックエレメントSBTREL内での記述を省く事が出来るが、その場合はデフォルト値である“true”が自動的に設定される。サブタイトル言語コードとサブタイトル言語コード拡張記述子STLCEXは該当するサブタイトルトラックSBTTRKに関する特定のコードと特定のコード拡張記述子を示す。また強制出画を示すフラグFRCFLG(forced属性情報)は対応するサブタイトルトラックSBTTRKが強制的に出画されるかどうかを示す。もし前記の値が“true”の場合には、対応するサブタイトルトラックSBTTRKは強制的に出画されなければならず、“false”の場合には、必ずしも強制的に出画する必要は無い。前記値は(前記強制出画を示すフラグFRCFLGは)対応するサブタイトルトラックエレメントSBTREL内での記述を省く事が出来る。この場合にはデフォルト値である“false”が自動的に設定される。またサブタイトルトラックSBTTRKに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが、前記付加情報はサブタイトルトラックエレメントSBTREL内で記載を省く事が可能である。
図62(e)に示したトラックナビゲーションリストの具体例について説明を行う。図62(e)においてはビデオトラックは3トラック存在する。そのうちトラック番号“1”と “2”に対してユーザが選定可能であり、トラック番号“3”のメインビデオトラックMVTRKに関してはユーザ選択不可能になっている。またオーディオトラックに関しては4トラック設定されている。図62(e)に示した実施形態ではメインオーディオトラックMATRKとサブオーディオトラックSATRKは、それぞれオーディオトラック番号ADTKNMが重複しない形でトラック番号が設定されており、メインオーディオトラックMATRKとサブオーディオトラックSATRKはそれぞれ異なるオーディオトラック番号ADTKNMが設定されている。それにより、再生すべきオーディオトラックとしてメインオーディオトラックMATRKとサブオーディオトラックSATRKを選択的に選定できる。オーディオトラック番号ADTKNMが“1”のオーディオトラックは英語(en)により表示されており、オーディオトラック番号ADTKNMが“2”と“3”のものは日本語(ja)により表示されている。オーディオトラック番号ADTKNMの“1”から“3”まではユーザが選択可能であるが、オーディオトラック番号ADTKNM“4”のオーディオトラックはユーザ選択が不可能な形となる。オーディオトラック番号ADTKNM“2”と“3”は同様に日本語で表示されているが音声内容が異なる為、オーディオ言語コードとオーディオ言語コード拡張記述子ADLCEXの値が“ja:01”と“ja: 02”に識別される。また“1”から“4”までのサブタイトルトラック番号STTKNMで設定された4個のサブタイトルトラックSBTTRKが設定されている。サブタイトルトラック番号STTKNMが“1”のサブタイトルトラックSBTTRKは英語(en)で表示され、ユーザ選択可能であるが、前記サブタイトルトラックSBTTRKは強制出画を示すフラグFRCFLGが“true”と設定されている。従って、英語で表示される前記サブタイトルトラック番号STTKNMが“1”のサブタイトルトラックSBTTRKは強制的に出画しなければならない。またサブタイトルトラック番号STTKNMが“2”のサブタイトルトラックSBTTRKは日本語(ja)で表示され、サブタイトルトラック番号STTKNMが“3”のサブタイトルトラックSBTTRKは中国語(ch)により表示される。サブタイトルトラック番号STTKNMが“2”及び“3”のサブタイトルトラックSBTTRKは、いずれもユーザ選択が可能となっている。それに対してサブタイトルトラック番号STTKNMが“4”と設定されたサブタイトルトラックSBTTRKはユーザによる選択が不可能となっている。
今まで説明してきたようなオーディオトラックエレメントADTRKの設定(記述)方法に従えば、図84(a)の具体例に示すようにメインオーディオトラックMATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRK内で設定されるオーディオトラック番号ADTKNMとサブオーディオトラックSATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRK内で設定されるオーディオトラック番号ADTKNMとの間では重複して同じ番号が設定されないよう配慮する必要がある。その結果、メインオーディオトラックMATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRK内とサブオーディオトラックSATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRK内で異なるオーディオトラック番号ADTKNMが設定される。それによりトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIを用いてユーザが特定のオーディオトラック番号ADTKNMを選択する事により、ユーザに表示・出力する音声情報としてメインオーディオトラックMATRKとサブオーディオトラックSATRKのいずれかが選択できる。上記実施形態では図62(d)に示すようにトラックナビゲーションリストエレメント(トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI)内にメインオーディオトラックMATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRKとサブオーディオトラックSATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRKの両方を配置(記述)している。本実施形態は上記に限らず、下記に示す他の応用例を採用することができる。すなわち他の応用例としてメインオーディオトラックMATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRKのみを設定し、サブオーディオトラックSATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRKを設定しない方法である。この場合には図62(d)に示すオーディオトラックエレメントADTRKに対応したトラック欄にはメインオーディオトラックMATRKのみが記述され、サブオーディオトラックSATRKは削除される。この応用例ではメインオーディオトラックMATRKに対応したオーディオトラックエレメントADTRKのみがトラックナビゲーションリストエレメント(トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI)内に配置(記述)され、表示・出力する音声情報としてユーザはメインオーディオトラックMATRKのみを選択する事になる。上記応用例ではサブオーディオトラックSATRKはメインオーディオトラックMATRKに連動して自動選択される事になる。例えば前記トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVIを利用してユーザが“トラック番号3”のメインオーディオトラックMATRKを選択した場合には、ユーザに表示・出力されるサブオーディオトラックSATRKとしては“トラック番号3”のサブオーディオトラックSATRKが自動選択される。
プレイリストPLLSTの中に含まれるオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のネットワークソースエレメントNTSELEのデータ構造を図63(c)に示す。また、同様にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のアプリケーションリソースエレメントAPRELEのデータ構造を図63(d)に示す。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが事前にデータキャッシュDTCCH内に一時保存しておくリソースがネットワークサーバNTSRV内に存在する時に、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述することができる。図18に示すように元々記録されている場所がネットワークサーバNTSRV内に存在しうる再生表示対象となるオブジェクト名はサブスティテュートオーディオビデオSBTAV、セカンダリーオーディオビデオSCDAV、サブスティテュートオーディオSBTAD、及びアドバンストサブタイトルADSBTとアドバンストアプリケーションADAPLが存在する。従って元々記録されている場所としてネットワークサーバNTSRVを設定出来るオブジェクトに対応したクリップエレメントはサブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCP、セカンダリーオーディオビデオクリップSCAVCPとサブスティテュートオーディオクリップSBADCP、及びアドバンストサブタイトルセグメントADSTSGとアプリケーションセグメントAPPLSGとなる。それに対応して、図63に示すようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPとセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事が出来る。図63(b)内においては各クリップエレメント毎に1個ずつのネットワークソースエレメントNTSELEが記述されているが、実際には同一のクリップエレメント内に複数のネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事ができる。図67に示すように同一クリップエレメント内に1個以上のネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事により、情報記録再生装置1のネットワーク環境に最適なリソースを設定する事が可能となる。
<ネットワークソース(NetworkSource)>
図63(c)に示すネットワークソースエレメントNTSELEは、データキャッシュDTCCHに一時保存するネットワークコンテンツの候補を示している。また前記ネットワークソースエレメントNTSELE内には、その候補に対応したリソースをファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードする時に保証するネットワークスループット条件に関する情報も記載されている。また、アプリケーションリソースエレメントAPRELEまたはタイトルリソースエレメント内のSRC属性情報に記述される値が“http”または“https”で記述されている場合には、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEまたはタイトルソースエレメント内に前記ネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事が出来る。図63(c)に記載したネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTは対応するSRC属性情報SRCNTSで指定した保存場所からのネットワークソース(データまたはファイル)をダウンロードする場合のネットワークスループット(データ転送レート)に関し、ネットワークシステムとして許容される最小値を表している。また、前記ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTの値としては1000bpsを単位として記述される。前記ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTに記録される値は“0”もしくは自然数の値を記録しなければならない。図63(c)に記述するネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報には前述したネットワークスループットの許容最小値に対応したネットワークソースの保存場所SRCNTSの値が記入され、URI(ユニフォーム・リソース・インフォメーション)の表示形式に基づいて記述される。このネットワークソースエレメントNTSELEがセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内またはサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内で設定されている場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのタイムマップファイルSTMAPの保存場所を指定する。また前記ネットワークソースエレメントNTSELEがアプリケーションリソースエレメントAPRELE内またはタイトルリソースエレメント内で設定されている場合には、src属性情報はファイルキャッシュFLCCHへローディングするファイルの保存場所を示している。前記ファイルキャッシュFLCCHへローディグする具体的なファイル内容としては、図11に示すアドバンストアプリケーションディレクトリADAPLの中に含まれるファイルであるマニュフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUP、スクリプトファイルSCRPT、静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONT、及びアドバンストサブタイトルディレクトリADSBT内に存在するアドバンストサブタイトルのマニュフェストファイルMNFSTS、アドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPS、及びアドバンストサブタイトルのフォントファイルFONTSなどが上げられる。図10もしくは図25に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLとアドバンストサブタイトルADSBTは情報記憶媒体DISC、パーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバNTSRVいずれに保存されていたとしても事前にファイルキャッシュFLCCH内に一時保存され、前記ファイルキャッシュFLCCHから再生表示される必要が有る。このようにアドバンストサブタイトルADSBTから参照(使用)されるリソースの保存場所(パス)とファイル名やデータサイズの情報が図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記述される。また前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEはアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内、またはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記述できる。また本実施形態においてコンテンツ毎に参照(利用)されるリソース毎に別々のアプリケーションリソースエレメントAPRELEとして記述されなければならない。例えば図12もしくは図11に示すようにアドバンストサブタイトルADSBTを構成するコンテンツとしてアドバンストサブタイトルのマニュフェストMNFSTS、アドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPS、アドバンストサブタイトルのフォントFONTSが存在する場合には、図63(b)内のアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に前記アドバンストサブタイトルのマニュフェストMNFSTSに対応した1個のアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述されると共に、アドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSに対応したアプリケーションリソースエレメントAPRELE、前記アドバンストサブタイトルのフォントFONTSに対応したアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述される。図63(b)ではアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内に1個のみのアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述され、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に1個のアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述されているが、実際にはアドバンストサブタイトルADSBTを構成する各コンテンツ毎にアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述されると共にアドバンストアプリケーションADAPLから参照(使用)されるリソース毎に複数のアプリケーションリソースエレメントAPRELEが記述される。更に図63(d)に示すようにアプリケーションリソースエレメントAPRELEで管理されるリソースがネットワークサーバNTSRV内に保存されている場合には、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内にネットワークソースエレメントNTSELEが記述できる仕組みになっている。図67の例に示すように同一内容のコンテンツ(同一内容を示すファイル)を示す(互いにデータサイズが異なる)複数のリソースがネットワークサーバNTSRV内に保存されている場合には、同一のアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に1個以上のネットワークソースエレメントNTSELEが記述でき、情報記録再生装置1のネットワーク環境に応じた最適なリソースを選択してダウンロードできる形になっている。
<アプリケーションリソースエレメント(ApplicationResourced Element)>
例えばアドバンストサブタイトルADSBTやアドバンストアプリケーションADAPLなどのアプリケーションで参照(使用)されるリソースに関するリソースインフォメーションRESRCIが図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELEに記述される。また前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEは、ファイルキャッシュFLCCHに保存(ロード)すべきリソースの保存場所(パス)とファイル名(データ名)を示す。前記リソースの保存場所(パス)とファイル名(データ名)がsrc属性情報内に記述される。アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはアドバンストサブタイトルADSBTやアドバンストアプリケーションADAPLなどのアプリケーションが実行開始される前にアプリケーションリソースエレメントAPRELEで指定されたリソースファイルをファイルキャッシュFLCCH内に保存しなければならない。またアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内の有効期間(図56(d)のtitleTimeBegin/TTSTTMからtitleTimeEnd/TTEDTMまでの期間)の中に前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEの有効期間が含まれる必要が有る。前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEで定義されたリソースのタイトルタイムラインTMLE上での有効期間内の開始時間は、それぞれ対応するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの有効期間の開始時期を示すタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)と一致し、また前記リソースのタイトルタイムライン上での有効期間の終了時間は対応するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記載された有効期間の終了時間を表すタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)と一致する。図73(d)にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内にアドバンストパックADV_PCKがマルチプレックスされた状態が示されている。このように図63(d)に示したアプリケーションリソースエレメントAPRELEで示すリソースがプライマリービデオセットPRMVS内にマルチプレックスされて記録されても良い。この場合の対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin)は、対応するリソースを含むプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのアドバンストパックADV_PCKのローディング期間の開始時間を表している。また前記リソースの保存場所としてパーシステントストレージPRSTR内を指定できる。この場合の対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin)は前記パーシステントストレージPRSTRからリソースをダウンロードするローディング期間の開始時間を意味している。また前記リソースの保存場所としてネットワークサーバNTSRVを指定しても良い。この場合のsrc属性情報は“http”若しくは“https”から始まるURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)で記述される。この場合の対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin)は、対応するリソースをダウンロードするローディング期間の開始時間を表す。図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内のsrc属性情報の値が“http”若しくは“https”で始まるURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)で記述された場合には、データキャッシュDTCCH内にダウンロードされるデータまたはファイルの保存場所SRCDTCがネットワークサーバNTSRV内に存在する事を示す。またその場合には前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内にネットワークソースエレメントNTSELEが記述される事が有る。前記ネットワークソースエレメントNTSELEは図67に示すようにネットワークスループットの設定に応じ、選択されるべきリソース情報を示している。以下に図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELEタグ内の各属性情報について説明を行う。データキャッシュにロードする前記データ又はファイルのサイズ情報DTFLSZはバイトを単位とした正数値で表現し、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEタグ内での記述を省いても良い。対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)はタイトル又は実行中のアドバンストアプリケーションから参照されなくなった対応リソースをデータキャッシュから削除する場合の優先順位を示している。すなわちアドバンストアプリケーションが参照(使用)しなくなったアプリケーションリソースエレメントAPRELEは、優先順位の高いものから順に削除される。また前記の値は1から“2の31乗−1”までの範囲の正数値を記述する事が出来る。priority属性情報で設定される値が高いリソースから先に削除する。前記アプリケーションリソースが2048バイト毎に分割され、各2048バイト毎のデータがアドバンストパックADV_PCKの中にパッケージングされ、図73(d)に示すようにプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内にマルチプレックスされて情報記憶媒体DISC内に記録される事がある。前記アプリケーションリソースが前記マルチプレックスされた形で記録されているか否かを示す情報がマルチプレックスト属性情報MLTPLX(multiplexed属性情報)と呼ぶ。もし、前記マルチプレックスト属性情報MLTPLXが“true”の場合はタイトルタイムライン上のローディング時間LOADPE中に保存データをプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のアドバンストパックADV_PCKの中からローディングする事を示し、また前記マルチプレックスド属性情報MLTPLX(multiplexed属性情報)が“false”の場合は、元々保存されている場所SRCDTCからファイルとしてプリロードされなければならない事を意味している。前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内での前記マルチプレックスド属性情報MLTPLXの記載を削除しても良い。対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)は“HH:MM:SS:FF”で記述される。もし、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内に前記対象対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADを記述されない場合にはローディング期間の開始時間は対応した対応したアドバンストアプリケーションADAPLの有効期間の開始時間(図56(d)のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM)と一致しなければならない。このようにアドバンストアプリケーションADAPLの開始時間にアプリケーションリソースのローディングを開始させる事により、ドバンストアプリケーションADAPLの有効期間内で最も早い時間で前記アプリケーションリソースをローディング完了させる事が出来、アドバンストアプリケーションADAPL内での必要な時での前記アプリケーションリソースの活用時間を早く出来るという効果がある。前記対象対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADは、それが記述されているアプリケーションリソースエレメントAPRELEのペアレントエレメント(アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGまたはアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG)内で記述されているタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM以前の時間を示す必要が有る。またマルチプレックスト属性情報MLTPLXが“true”の場合は図65(a)に示す方法でリソースをファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードするので、対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)の記述を省いてはならない。
またノーキャッシュ属性情報NOCACH(noCache属性情報)が“true”の場合は、HTTPのGETリクエスト内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれる事を示し、“false”の場合はHTTPのGETリクエスト内に前記Cach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれない事を意味している。前記ノーキャッシュ属性情報NOCACHの記載を省く事が出来、その場合にはデフォルト値として“false”が設定される。更に、アプリケーションエレメントに関する付加情報を表すdescription属性情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述され、前記属性情報の記載を省く事も可能である。
本実施形態における各種再生・表示オブジェクトをタイトルタイムラインTMLEの進行に合わせて予定通り表示/実行するための技術的ポイントを以下に示す。本実施形態における技術的ポイントは、“タイトルタイムラインTMLEの進行に合わせて表示又は実行の開始を保証できるしくみ”と“データキャッシュDTCCH内の事前のローディングが間に合わなかった場合の対応のしくみ”に二分できる。以下に本実施形態における技術的ポイントを箇条書きする。
1.タイトルタイムラインTMLEの進行に合わせ、表示又は実行開始を保証できるしくみ *1 アドバンストアプリケーションADAPL、アドバンストサブタイトルADSBTと一部のセカンダリービデオセットSCDVSを事前にデータキャッシュDTCCH内に一時保存し、データキャッシュDTCCH内に一時保存したデータを使ってユーザへの表示又は実行処理を行う(図25参照)
*2 データキャッシュDTCCH内に事前に一時保存すべきデータ名又はファイル名及びそれらの元々の保存場所情報がプレイリストPLLST内(各種クリップエレメント、ネットワークソースエレメントNTSELE、アプリケーションリソースエレメントAPRELE、タイトルリソースエレメント、プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内)のsrc属性情報(ソース属性情報)内に記述されている(図83参照)
…データキャッシュDTCCH内に事前に一時保存すべきデータ又はファイルとそのためのアクセス先が判る
*3 データキャッシュDTCCH内に事前にローディングを開始するタイミングがプレイリスPLLST内(クリップエレメント、アプリケーションリソースエレメントAPRELE、タイトルリソースエレメント内)の“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性又はpreload属性)”により指定される(図65、図54、図55、図63、図66参照)
*4 情報記録再生装置1のネットワーク環境に合わせてローディングに最適なデータ又はファイルを選択できる情報がプレイリストPLLST内(ネットワークソースエレメントNTSELE)に記述されている(図67、図68参照)
2.データキャッシュDTCCH内の事前のローディングが間に合わなかった場合の対処のしくみ
*5 プレイリストPLLST内(クリップエレメント内、セグメントエレメント内)の “再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNAT(sync属性情報)”内に再生表示オブジェクトに合わせた対処方法が指定される(図54、図55、図56参照)
・ sync = “ hard ”(ハード同期属性)の場合は、ローディングが完了するまでタイトルタイムラインTMLEの進行を止め、動画像を一時的に静止させる
・ sync = “ soft ”(ソフト同期属性)の場合は、タイトルタイムラインTMLE上の進行はそのまま継続させ、ローディングが完了してから(タイトルタイムラインTMLE上で指定された表示開始時間TTSTTM/titleTimeBeginよりも遅れて)再生開始させる 前述した技術的なポイントを実行した場合には、ファイルキャッシュFLCCH内でのリソース保存時間として図64に示す5つの状態が存在する。
<リソースステートマシン(Resource State Machine)>
前記5つの状態としてはローディング時間LOADPE、実行・使用時間USEDTM、準備時間READY、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXST、ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEが存在し、タイトルタイムラインTMLE上での時間進行に合わせて各状態間の遷移が発生する。以下に図64における状態遷移についての説明を行う。
(A)ファイルキャッシュFLCCH内にリソースが保存されていない時には、対応するリソースはファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTになる。プレイリストアプリケーションリソースPLAPRS以外の全てのリソースは、タイトルの再生開始前にはファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTとなっている。また既にファイルキャッシュFLCCH内にリソースが一時保存されていたとしても、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のファイルキャッシュマネージャFLCMNGが前記リソースの削除処理を行った後には、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTとなる。
(B)リソースのローディングが開始されるとファイルキャッシュFLCCH内データ保存状態はローディング時間LOADPEの状態に遷移する。図28に示すようにナビゲーションマネージャNVMNG内のファイルキャッシュマネージャFLCMNGがファイルキャッシュFLCCH内に保存されるデータの管理を行っている。前記リソースのローディング開始に先立ってファイルキャッシュFLCCH内における保存すべきリソースに対して充分空きのあるメモリブロックを準備しておく必要があり、保存すべきリソースに対応したメモリブロックの空き領域設定の保証を前記ファイルマネージャFLCMNが行う。本実施形態においては図66(c)、(d)に示すようにプレイリストファイルPLLST内のリソースインフォメーションRESRCIの内容はタイトルリソースエレメントのリストを意味している。それに限らず本実施形態における他の応用例としてリソースインフォメーションRESRCIの概念を拡張し、リソースインフォメーションRESRCIに含まれる情報として図66(d)に示すタイトルリソースエレメントのみならず図70及び図71に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELEとプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEの3種類のリソースエレメントを総合してリソースインフォメーションRESRCIと呼ぶ事も出来る。前記応用例に従った場合のリソースインフォメーションRESRC内において、図66(d)に示すタイトルリソースエレメントと図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)が存在する場合には、前記対象リソースの取込(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの時間(LoadingBegin属性情報)から前記ローディング時間LOADPEが開始される。前記タイトルリソースエレメント内もしくは前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内に前記対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)の記述が省かれていた場合には、対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)から前記ローディング時間LOADPEが開始される(図65(b)参照)。図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にオートラン属性情報ATRNATの情報が存在する。前記オートラン属性情報ATRNATの値が“false”の場合には、対応するアプリケーションを自動的に実行状態に入らずAPIコマンドにより初めてアクティブ(実行)状態になる。このようにオートラン属性情報ATRNATの値が“false”の場合には対応するアドバンストアプリケーションADAPLで参照(使用)されるリソースのローディングは開始されない。図56(b)に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLから参照(使用)されるリソースに関する情報がアプリケーションリソースエレメントAPRELEのリストとして記述され、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEのリストがアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に配置されている。従ってオートラン属性情報ATRNATの値が“false”の場合には、対応したアプリケーションリソースエレメントAPRELEで管理されたリソースのローディング開始は行われない。指定されたアドバンストアプリケーションADAPLが参照(使用)するリソースのローディング期間中に前記オートラン属性情報ATRNATが“false”に変更された場合には、ローディング途中のリソースのローディングがキャンセルされ、既にファイルキャッシュFLCCH内にローディングされたリソースが削除される。また図57で説明したように使用する言語情報に応じて実行(アクティブ)状態になるアドバンストアプリケーションADAPLが選択される。更に図58に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアプリケーションアクティベーションインフォメーションの設定値の組み合わせにより、図58の判定に従ってアドバンストアプリケーションADAPLが有効であるか無効であるかが判定される。このように図57もしくは図58に示す手順によりアドバンストアプリケーションADAPLが無効と見なされた場合にも、対応アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内で指定されたリソースのローディング開始は行われない。このように確実に使用される事が決まっているアドバンストアプリケーションADAPLが参照(使用)するリソースのみをファイルキャッシュFLCCH内へローディングする事でファイルキャッシュFLCCH内に不要なリソースのローディングを排除し、ファイルキャッシュFLCCH内のリソースの有効活用を図る事が出来る。
(C)指定されたリソースのファイルキャッシュFLCCH内のローディングを完了させると、ファイルキャッシュ内におけるデータ保存状態は準備時間READYに遷移される。前記準備時間READYとはリソースを参照(使用)するアプリケーションがタイトルタイムライン上で有効期間VALPRD/APVAPEに到達する以前の状態(実行・使用時間USEDTMの前の状態)を意味する。
(D)リソースのローディングが完了し、アプリケーションが実行・使用状態になった時にファイルキャッシュFLCCH内データ保存状態は実行・使用時間USEDTMに遷移する。前記リソースが1以上の実行中の各(アクティブな)アプリケーションにより使われている場合には前記リソースは実行・使用状態になっている。
(E)プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLから参照(使用)されるリソースのローディングが完了すると、ファーストプレイタイトルFRPLTT以外の任意のタイトル再生中で前記リソースは実行・使用時間USEDTMとなる。プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLが存在する場合には、任意のタイトル内で(アドバンストアプリケーションADAPLやタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLにより)前記リソースを使用する事が前提となるからである。
(F)使用中のアプリケーションが例えばAPIコマンド等により実行中止になった場合には、前記アプリケーションは非実行状態となる。もしタイトルタイムラインTMLE上の位置(時間)がアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内又はアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内で指定されたタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)(図56参照)に到達していない場合には、ファイルキャッシュFLCCH内データ保存状態は準備時間READYに遷移する。
(G)ファイルキャッシュFLCCH内のリソースが現状で準備時間READYであり、それを参照(使用)するアプリケーションが実行・使用状態になった時、前記リソースは実行・使用時間USEDTMへ遷移される。
(H)ファイルキャッシュFLCCH内のリソースを参照する(複数の)アプリケーションがいずれも有効で無い時には、前記リソースはファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLE内となる。
(I)リソースがファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEになっていた場合、前記リソースを参照(使用)するアプリケーションが実行・使用状態に変わると前記リソースは実行・使用時間USEDTMに遷移する。
(J)リソースがファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEになっていた場合、前記リソースを参照(使用)するアプリケーションが有効な状態に変わった時点で前記リソースは準備時間READYへ遷移する。
図64にファイルキャッシュFLCCH内のリソースの保存状態(時間)遷移の説明を行った。前記図64の図面に対応し、各ファイルキャッシュFLCCH内のデータ保存状態とアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEと有効時間APVAPEとの関係、及びリソースインフォメーションRESRCIに基づくアドバンストアプリケーションADAPLのローディング・実行処理方法を図65に示す。図65(a)(b)(c)のいずれにおいても共通した遷移順として、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTから始まり、次にローディング時間LOADPE、実行・使用時間USEDTMに遷移した後ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEの後、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTの順に遷移する。また前記遷移順の途中に準備時間READYが挿入される。
<LoadingBeginを含むリソースインフォメーションのステートマシンのイメージ(Image of State Machine of Resource Information including LoadingBegin)>
図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内もしくは図66(d)に示すリソースインフォメーションRESRCIであるタイトルリソースエレメント内に、対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)の情報が存在する。図66(c)に示すように、リソースインフォメーションRESRCIとは狭義的にはタイトルリソースエレメントのリストを意味する。しかし本実施形態ではそれに限らず前記タイトルリソースエレメントと図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE、図69(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEを総称して広義のリソースインフォメーションRESRCIと呼ぶ。前記リソースインフォメーションRESRCI(タイトルリソースエレメント及びアプリケーションリソースエレメントAPRELE)内に「対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)」が記述されていた場合の、「ファイルキャッシュ内におけるリソースデータ保存状態の遷移”及び“アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEとアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEとの関係」を図65(a)に示す。一般的には「対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)」よりもタイトルタイムラインTMLE上の先行した時間に「対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)」が設定される。それにより前記「対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)」で設定された時間までにリソースのローディングが完了でき、予定した「対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)」から例えばタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの再生・表示・実行を開始できる。
この場合には、図65(a)におけるローディング時間LOADPEがアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEよりも先行した場所に設定されているので、アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEとアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEが一致する。アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE中は、ファイルキャッシュFLCCH内のリソースは実行・使用時間USEDTMとなる。図65(a)の示した実施形態では、図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELEが含まれるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内においてオートラン属性情報ATRNATが“true”に設定されている(図56(d)参照)。そのためタイトルタイムラインTMLE上の時間が「タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM」を超えると、対応したアドバンストアプリケーションADAPLが自動的に起動して有効状態となる。図65(a)の実施形態では前記ファイルキャッシュFLCCHに保存されるリソースファイルAPMUFLはアドバンストパックADV_PCKの形で分割され、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの中にマルチプレックス(多重化)された形で保存されている。この場合には図63(d)内に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内のマルチプレクスト属性情報MLTPLX(multiplexed属性情報)の値が“true”の状態になっている。図65(a)の実施形態では情報記憶媒体DISC内のアドバンストパックADV_PCKがマルチプレクストされている領域(図73(e)参照)をローディング時間LOADPEの間に再生し、ファイルキャッシュFLCCH内へ転送する。図65(a)に示した実施形態の場合には対応するリソースのローディング処理が終了した後、実行・使用時間USEDTMまでの間、準備時間READYが存在する格好となる。本実施形態では前記内容に限らず、例えばネットワークサーバNTSRV内にマルチプレクス(多重化)されて無い状態で保存されているリソースファイルをローディングしても良い。この場合、「対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD」からローディングを開始し、ローディング時間LOADPEの間にファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを終了させる。
タイトルタイムラインTMLE上でアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに入ると、ファイルキャッシュFLCCH内のリソースは実行・使用時間USEDTMに遷移する。その後、タイトルタイムラインTMLE上の時間がタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMに到達すると、ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEに遷移する。その後ファイルキャッシュマネージャFLCMNG(図28参照)により削除処理が行われると、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTに遷移する。
<LoadingBegin の無いリソースのステートマシンのイメージ(Image of State Machine of Resource without LoadingBegin)>
タイトルリソースエレメントもしくはアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に「対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)」の記述がない場合の、リソースインフォメーションRESRCIとファイルキャッシュ内データ保存状態との関係を図65(b)に示す。この場合にはタイトルタイムラインTMLE上の時間がアドバンストアプリケーションADAPLのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)に到達した段階で、リソースのローディングを開始する。その結果、ローディング時間LOADPEがアドバンストアプリケーションの有効期間APVAPEと一部重なる。図65(b)に示す実施形態ではローディング時間LOADPEの期間が完了した後(ローディングが終了した後)、初めて対応したアドバンストアプリケーションADAPLの実行・使用・処理に入る(アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEになる)。従ってアドバンストアプリケーションの有効期間APPVAPE途中から実行時間APACPEに入る。そのため、ファイルキャッシュFLCCH内でのリソースの実行・使用時間USEDTMとアドバンストアプリケーションの実行時間ADACPEが一致する。図65(a)に示した例ではローディング時間LOADPEと実行・使用時間USEDTMとの間に準備時間READYが存在するが、図65(b)に示した例ではローディング時間LOADPEから直接実行・使用時間USEDTMへ遷移する。その後アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEが終了すると、ファイルキャッシュFLCCH内のリソースは準備時間READYに遷移する。タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd)を超えると、ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEに遷移する。ファイルキャッシュマネージャFLCMNGによるリソースのファイルキャッシュからのデータ削除FLCREM処理が行われると、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTに遷移する。
同一のリソースが複数のアプリケーションから参照(使用)される場合にはファイルキャッシュ内のデータ保存状態は下記のように定義され、前記複数のアプリケーションの各状態の組み合わせに依存する。
1.少なくとも1個のアプリケーションが実行状態になっていた場合には、前記アプリケーションから参照(使用)されるリソースは実行・使用時間USEDTMになっていると定義される。
2.少なくとも1個のアプリケーションから見たときにリソースが準備時間READYとして扱われ、前記リソースを参照(使用)する全てのアプリケーションが実行状態(アクティブ)でない場合には、前記リソースは準備時間READYになっていると定義される。
3.ファイルキャッシュFLCCH内にリソースが保存され、かつ、そのリソースを参照(使用)する有効なアプリケーションもしくは実行中のアプリケーションが存在しない場合には、前記リソースはファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEと定義される。
<オーバーラップトリソースインフォメーションのステートマシンのイメージ(Image of State Machine of Overlapped Resource Information)>
リソースを参照する複数のアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEが互いにタイトルタイムラインTMLE上で重なる場合(または同一のリソースを意味する複数のリソースインフォメーションRESRCIが互いに異なるペアレントエレメント内に存在し、かつ各リソースインフォメーションRESRCI内で指定される有効時間APVAPEの範囲が一部重複している場合)における、リソースインフォメーションRESRCIとファイルキャッシュFLCCH内データ保存状態の関係を図6.2.3.20-4(c)に示す。図6.2.3.20-4(c)は2つの異なるアドバンストアプリケーションADAPLが同一のリソースを参照(使用)する場合を示している。同一のリソースを参照(使用)するアドバンストアプリケーションADAPL #1 が終了した後でも別のアドバンストアプリケーションADAPL #2 が実行時間中となっている。前記リソースをアドバンストアプリケーションADAPL #1のみでを参照(使用)する場合には、アドバンストアプリケーションADAPL #1が終了すると前記リソースはファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLEとなる。しかし別のアドバンストアプリケーションADAPL #2から見ると、前記リソースは準備時間READYまたは実行・使用時間USEDTMとなる。互いにオーバーラップしたアドバンストアプリケーションADAPL #1と #2 によりファイルキャッシュFLCCH内のリソースが異なる状態になる場合には、ファイルキャッシュ内の前記リソースの保存状態は“最も影響の強い状態”として表現(適用)される。ファイルキャッシュ内のリソースの各状態に関する“影響の強い状態”の順番は、以下の順に優先順位が設定される。
USEDTM > READY > AVLBLE > LOADPE > N-EXST
上記の優先順位(影響の強い状態を示す順位)を示す式において、USEDTMは実行・使用時間を表し、READYは準備時間を表す。また、AVLBLEはファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間を表し、LOADPEはローディング時間、N-EXSTはファイルキャッシュからのデータ削除後時間を表す。図65(c)に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL #1 と #2 の有効時間APVAPEがタイトルタイムラインTMLE上でオーバーラップ(重なる)している場合には、前記リソースは既にローディングが完了しているかローディング期間中のいずれかを示す(ファイルキャッシュマネージャFLCMNGが再度ローディングを繰り返す事はあり得ない)。従ってローディング時間LOADPEはファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTとのみオーバーラップする可能性が有る。ローディング時間LOADPEとファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTが重複した場合には、ローディング時間LOADPEの方がファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTよりも影響が強い(優先順位が高い)ので“ローディング時間LOADPE”と見なされる。また、図71に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS、タイトルリソースTTRSRC及びアプリケーションリソースAPRSRCのリソースインフォメーションRESRCIで規定されたいずれのリソースも実行・使用中のタイトルから別のタイトルを再生した場合には、移動先の新しいタイトルで前記リソースが使用されない限り“ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLE”中となる。このようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが別のタイトルを再生した場合には、前記リソースのファイルキャッシュFLCCH内保存状態は、新たなタイトル上で定義された状態に優先的に設定される。
<リソースローディング(Resource Loading)>
プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されたリソースインフォメーションRESRCIに基づき、ファイルキャッシュマネージャFLCMNGは対応したリソースのファイルキャッシュFLCCHへのローディング制御を行う。図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にアプリケーションアクティベーションインフォメーション(言語属性情報LANGAT、アプリケーションブロックの属性(インデックス番号)情報APPLAT、アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT及びオートラン属性情報ATRNAT)の記述が無い場合には、前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGで指定したリソースのローディング処理を行う。一般的にリソースのローディング処理はファイルキャッシュマネージャFLCMNGが制御する。またアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に前記アプリケーションアクティベーションインフォメーションが存在し、対応するアドバンストアプリケーションADAPLが使用可能と認識・選択され、かつオートラン属性情報ATRNATの値が“true”である場合(アドバンストアプリケーションADAPLが自動的に起動する場合)、あるいはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGで記述された対応するアドバンストアプリケーションADAPLが実行状態になるよう予定されている場合には、前記実行予定のアドバンストアプリケーションADAPLで参照(使用)されるリソースに対してのみファイルキャッシュマネージャFLCMNGによるローディング制御が行われる。このようにアプリケーションアクティベーションインフォメーションやオートラン属性情報ATRNATなどの情報を利用し、実行状態になる予定がわかっているアドバンストアプリケーションADAPLが参照(使用)するリソースのみをファイルキャッシュFLCCH内にローディング処理する事により、無駄なリソースのファイルキャッシュFLCCH内への保存を省きファイルキャッシュFLCCH内の有効活用をすることが出来る。また実行・使用時間USEDTM内にあるリソース、ローディング時間LOADPE内にあるリソース及びファイルキャッシュFLCCH内へのアプリケーション保存時間AVLBLE内にあるリソースの合計リソースサイズが64メガバイト以下になるようにコンテンツプロバイダ(アドバンストアプリケーションADAPLの編集者)は使用するリソースのトータールサイズを考慮しなければならない。前記制限を加える事でファイルキャッシュFLCCH内のリソース保存に使用できるデータサイズを64メガバイト以下に設定でき、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの低価格化を図る(内蔵に必要なメモリ量を小さくできる)事が可能となる。
<タイトルタイムライン上におけるリソースマッピング(Resource Mapping on Title Timeline)>
図65(d)にタイトルタイムラインTMLE上におけるリソースマッピング例を示す。前記リソースを参照するアプリケーションは実行状態もしくは実行状態の予定されているものと仮定する。もし、タイトルタイムラインTMLE上の時間が“T0”からにずれた時にはファイルキャッシュマネージャFLCMNGはリソースAとリソースC及びリソースEを読み取り、 “T1”から再生を開始するように制御しなければならない。時間“T1”はリソースAに対してはローディング時間LOADPE中であり、対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin)とタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)の間に存在する。従って、リソースAは通常のノーマル再生時においてローディング時間LOADPEの状態にする事が出来る。時間“T1”はリソースAから見ると有効時間BALPRDよりも先行した時間になっており、準備時間READYにも対応する。従って、リソースAはファイルキャッシュマネージャFLCMNGによりファイルキャッシュFLCCH内へ転送される。またそれとは別にタイトルタイムラインTMLE上の時間が“T0”から“T2”に移動した場合には、ファイルキャッシュマネージャFLCMNGはリソースAとリソースB及びリソースCとリソースEのデータを読み取らなければならない。そして、リソースA、リソースB及びリソースCとリソースEのデータ(ファイル)は参照するアプリケーション上で使用される。またタイトルタイムラインTMLEが“T0”から“T3”に移動した場合にはファイルキャッシュマネージャFLCMNGはリソースAとリソースD及びリソースEのデータを読み取り参照するアプリケーションに利用される。
図66(a)に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI及びタイトル情報TTINFOが存在する。図66(b)に示すようにタイトル情報TTINFOはファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEと1個以上のタイトルエレメント情報TTELEM及びプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが記述される。更に、図66(c)に示すように1個のタイトルエレメント情報TTELEM内はオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI及びスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが配置されている。前記リソースインフォメーションRESRCIの中身は図66(d)に示すように1個以上のタイトルリソースエレメントのリストが記述されている。以下に図66(d)に示すタイトルリソースエレメント内に記述されるデータ構造について説明を行う。
<タイトルリソースエレメント(TitleResource Element)>
タイトルリソースエレメントはタイトルに対応したリソースインフォメーションRESRCIの情報を記述している。前述したタイトルに対応したリソースインフォメーションRESRCIで指定するリソースはアドバンストアプリケーションADAPL(タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLを含む)又はアドバンストサブタイトルADSBT内で使用されるパッケージ化されたアーカイブファイル又はデータを意味している。図71に示すように本実施形態におけるファイルキャッシュFLCCHに一時保存するリソースはプレイリストアソシエーションリソースPLATRSとタイトルリソースTTRSRC、アプリケーションリソースAPRSRCに分類する事が出来る。
図66(d)に示すタイトルリソースエレメントで管理されるリソースは前記のうち同一タイトル内で複数のアドバンストアプリケーションADAPLにより共通に使用されるタイトルリソースTTRSRCを示す。前記タイトルリソースエレメントはファイルキャッシュFLCCHにロードすべきアーカイビングデータ又はアーカイビングファイルがどこに保存されているかを指定している。src属性情報(リソース属性情報)は前記アーカイビングデータ又はアーカイビングファイルの保存場所SRCDTCを示してしている。本実施形態におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは対応するアプリケーションライフサイクルが開始する時期(対応するアプリケーションの実行時間APACPE)の前までに前記リソースファイルをファイルキャッシュFLCCH内にロード終了させなければならい。前記リソースはプライマリービデオセットPRMVS内にマルチプレクストされた形で保存する事が出来る。図73(b)に示すようなアプリケーションリソースAPRSRC(図73ではプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを示しているが、それに限らずタイトルリソースTTRSRCやタイトル内で使用されるアプリケーションリソースAPRSRCについても同じ内容を適用する事が出来る)はそれぞれ2048バイト毎のデータに分割され、図73(c)に示すように2048バイト単位でアドバンストパックADV_PCKにパッキングされ、図73(d)に示すようにプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内に他のパックに混ざって前記アドバンストパックADV_PCKが分散配置される。このような状況をマルチプレクス(多重化)されていると呼んでいる。このような場合には図65(a)に示すように対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)によりローディング時間LOADPEの開始時間が指定される。それにより対応したリソースをパーシステントストレージPRSTRからファイルキャッシュFLCCHへダウンロードする事が出来る。本実施形態においてはそれに限らず、情報記憶媒体DISC又はネットワークサーバNTSRVからリソースを前記ファイルキャッシュFLCCHへダウンロードする事も可能である。前記のようにネットワークサーバNTSRVからリソースをダウンロードする場合には、図66(d)に示すデータキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)として“http”または“https”から始まるURI(ユニバーサル・リソース・アイデンティファイヤー)情報が記述される。この場合には対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)の値はネットワークサーバNTSRVから対応したリソースをダウンロードするローディング時間LOADPEの開始時間を表している。対応するリソースをネットワークサーバNTSRVからダウンロードし、またデータキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)が“http”又は“https”から始まる場合には、対応するタイトルリソースエレメント内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事が出来る。前記ネットワークソースエレメントNTSELEの情報により図67あるいは図68に示すように情報記録再生装置1内のネットワーク環境におけるネットワークスループットに応じてダウンロードすべき最適なリソースを選択する事が出来る。次にデータキャッシュにロードする前記リソースのデータ又はファイルのサイズ情報DTFLSZ(size属性情報)はバイト単位とした正数値で表現され、この情報はタイトルリソースエレメント内での記述を省く事が出来る。更に対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)は、タイトルタイムラインTMLE上での対応したリソースの有効期間VALPRDの開始時間を示し、“HH:MM:SS:FF”により記述される。また対応したリソースのタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)は、タイトルタイムラインTMLE上における対応リソースの有効期間VALPRDの終了時間TTEDTMを表し、“HH:MM:SS:FF”により記述される。次に対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)はタイトル又は実行中のアドバンストアプリケーションADAPLから参照されなくなった対応リソースをデータキャッシュDTCCHから削除する場合の優先順位情報を表し、設定された値の高いリソースから先に削除するようになる。またここの値は0から“231−1”までの範囲の正数値を記述する事が出来る。本実施形態においてプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはファーストプレイタイトルFRPLTTの再生中にファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードされ、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが使用されている間中、ファイルキャッシュFLCCH内に保存され続ける。それに対してタイトルリソースTTRSRCとアプリケーションリソースAPRSRCは使われなくなり、また今後使われる予定がなくなった時にはファイルキャッシュFLCCHから削除される事でファイルキャッシュFLCCH内の有効活用を図ると共に必要とされるファイルキャッシュFLCCHサイズを小さくして、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの低価格化を図る事が出来る。この時のタイトルリソースTTRSRC及びアプリケーションリソースAPRSRCのファイルキャッシュFLCCHから削除される順番が前記の対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)に指定される。図64(A)の説明のところで記述したようにファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデータ保存時間AVLBLE内にあるタイトルリソースTTRSRCとアプリケーションリソースAPRSRCに関するプライオリティーレベルとして
Ptitle_available > Papp_available
の関係が設定されている。上記の式はファイルキャッシュFLCCH内にあるアプリケーションリソースAPRSRCをタイトルリソースTTRSRCよりも優先的に先にファイルキャッシュFLCCH内から削除するように指定している。それに応じて対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)に設定する値の最小値をタイトルリソースTTRSRCとアプリケーションリソースAPRSRCとの間で異なるように設定している。すなわちアプリケーションリソースAPRSRCを管理するアプリケーションリソースエレメントAPRELE(図63(d)参照)内においては対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)の設定最小値が“1”となっているのに対し、タイトルリソースTTRSRCを管理するタイトルリソースエレメント(図66(d)参照)においての対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)の最小値を“0”に設定している。その結果、タイトルリソースエレメント内の対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)とアプリケーションリソースエレメントAPRELE内における値をそれぞれ最小値に設定した場合でもアプリケーションリソースエレメントAPRELE内の対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)の値の方が高くなるため、アプリケーションリソースAPRSRCをファイルキャッシュFLCCH内から先に削除出来るようになっている。それによりファイルキャッシュFLCCH内のリソース管理を有効に行う事が出来る。またマルチプレクスト属性情報MLTPLXの値としては“true”または“false”のいずれかが設定される。“true”の場合は、図73(d)に示すようにリソースデータがプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のアドバンストパックADV_PCKの中に存在しており、指定されたローディング時間LOADPE中にファイルキャッシュFLCCHへ向けてダウンロード処理を完了させる必要がある。また“false”の場合は、上記もともとの保存場所SRCDTC(指定されたURI)からまとまったファイルの形でプリロードされなければならない。このマルチプレクスト属性情報MLAPLXの記述を省く事は可能であり、その場合にはデフォルト値である“true”の値が自動的に設定される。対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)は“HH:MM:SS:FF”により記述される。前記タイトルリソースエレメント内で前記対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(LoadingBegin属性情報)の記述を省く事が出来る。その場合には自動的に対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADは“00:00:00:00”と自動的に設定され、対応したタイトルの再生開始時間に対象リソースの取込み(ローディング)を開始するように自動設定される。更にノーキャッシュ属性情報NOCACHの値が“true”の場合は、HTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれる必要がある。逆に“false”の場合は、HTTPのGETリクエストメッセージ内にCach-ControlヘッダーとPragmaヘッダーが含まれない。タイトルリソースエレメントに対する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが前記付加情報の記述は省く事が可能である。前述したように(図66(d)に示すように)タイトルソースエレメント内にネットワークソースエレメントNTSELEを記述する事が可能である。前記ネットワークソースエレメントNTSELE内のデータ構造は図66(e)に示すようにネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(NetworkThroughput属性情報)と前記ネットワークスループットの許容最小値に対応したネットワークソースの保存場所SRCNTS(src属性情報)の組として構成される。前記ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(NetworkThroughput属性情報)は対応するsrc属性情報SRCNTSで指定した保存場所からネットワークソース(データ又はファイル)をダウンロードする場合のネットワークスループット(データ転送レート)に関し、ネットワークシステムとして許容される最小値で表し、1000bpsの単位で記述される。また、ネットワークスループットの許容最小値に対応するネットワークソースの保存場所SRCNTS(src属性情報)はURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述され、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP又はサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内で設定されている場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのタイムマップファイルSTMAPの保存場所を指定する。また前記src属性情報がアプリケーションリソースエレメントAPRELE内又はタイトルリソースエレメント内で設定される場合にはファイルキャッシュFLCCHへローディングするマニフェストファイルMNFST、マークアップファイルMRKUP、スクリプトファイルSCRPT、静止画ファイルIMAGE、イフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONTなどの保存場所を指定している。
図63(c)または図66(e)に示すネットワークソースエレメントNTSELEの機能と使用方法について以下に説明を行う。
<ネットワークソースエレメント及びネットワークスループットセッティングによるコンテンツの選択(NetworkSource Element and Selection of Content according to Network Throughput Setting)>
図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPで管理されたセカンダリーオーディオビデオSCDAV、図55(c)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPで管理されたサブスティテュートオーディオビデオSBTAV、及び図55(d)に示すサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPで管理されたサブスティテュートオーディオSBTADに関してはネットワークサーバNTSRV内に保存されている再生表示オブジェクトをデータキャッシュDTCCHへ保存して再生・表示に利用する事ができる。このように再生表示オブジェクトがネットワークサーバNTSRV内に保存されている場合には、リソースインフォメーションRESRCI(アプリケーションリソースエレメントAPRELE、タイトルリソースエレメント)内にネットワークソースエレメントNTSELEを配置(記述)できる。この場合にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは前記ネットワークソースエレメントNTSELEのリストを利用し、情報記録再生装置1(図1参照)のネットワーク環境に最適な再生表示オブジェクトを選択する事が出来る。また図63(d)に示すように、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGまたはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に存在するアプリケーションリソースAPRSRCの「データキャッシュDTCCH内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)」の値、又は図66(d)に示すタイトルリソースエレメント内の「データキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)」の値が“http”又は“https”から始まる場合には、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE又はタイトルリソースエレメント内にネットワークソースエレメントNTSELEを配置する事が出来る。前記ネットワークソースエレメントNTSELE内にはそれぞれネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTの値が記述されており、前記のネットワークソースエレメントNTSELEを用い図1に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは情報記録再生装置1が存在するネットワーク環境内におけるネットワークスループットの値に合わせ、前記ネットワークソースエレメントNTSELEのリストの中から最適なリソースを選択する事が出来る。図1に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは情報記録再生装置1が置かれたネットワーク環境に基づくネットワークスループットの情報を次の手順により知ることが出来る。すなわち図68のステップS101に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの初期設定時において、ステップS102に示すようにユーザにネットワーク環境の情報を入力してもらう。具体的に一般ユーザはネットワーク環境におけるネットワークスループットの値は知らない。しかし、情報記録再生装置1が繋がっているネットワークがモデムによる電話回線なのか、または光ケーブルによる接続なのか、もしくはADSLに基づくネットワーク回線なのかの情報は知っている。従って前記のレベルでネットワーク環境情報の入力する事はできる。その後、前記ステップS102の結果に基づきアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内では予想されるネットワークスループット値を算出し(予想し)、図46に示すプレーヤパラメータ内のネットワークスループット欄(networkThroughput)の内に予想されるネットワークスループット値を記録する(ステップS103)。その結果、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内に設定されたメモリ領域内にされた(図46に示す)プレーヤパラメータに属するネットワークスループット欄(networkThroughput)の値を参照する事により前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは対応する情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境(に基づくネットワークスループットの許容最小値の値)を知る事が出来る。図67(b)に示す実施形態では高いネットワークスループットの値に対応し、高精細な映像を表示するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBが保存されるファイル名をS-EVOB_HD.EVOとし、それに使われるセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの名前をS-EVOB_HD.MAPとする。前記オブジェクトファイルであるS-EVOB_HD.EVOと対応したセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPであるS-EVOB_HD.MAPファイルはネットワークサーバNTSRV内の同一のフォルダ(ディレクトリ)内に配置されている。また低いネットワークスループットに対応し、解像度の低いセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBが記録されているオブジェクトファイルをS-EVOB_LD.EVOと呼び、それに使われるセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPをS-EVOB_LD.MAPとする。前記オブジェクトファイルをS-EVOB_LD.EVOと対応したタイムマップファイルS-EVOB_LD.MAPもネットワークサーバNTSRV内の同一フォルダ(ディレクトリ)内に配置されている。本実施形態ではプレイリストファイルPLLST内の各種クリップエレメント内のsrc属性情報の値としてセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBに対応したセカンダリービデオセットのタイムマップのファイル名と保存場所(パス)を記載する事になっている。本実施形態では前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPとオブジェクトファイルをネットワークサーバNTSRV内の同一フォルダ(ディレクトリ)内に一緒に保存する事により、最終的なセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBのオブジェクトファイルへのアクセスを容易としている。また本実施形態ではプレイリストファイルPLLSTからのアクセスをより一層容易にするため、図67(b)に示すように対応するオブジェクトファイル名とタイムマップファイル名のファイル名を一致させている(拡張子は“.EVOB”と“.MAP”と変えて識別可能にしている)。従って前記参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)に記述された保存場所(パス)とファイル名によりデータキャッシュDTCCHに保存すべきセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBの保存場所(パス)とファイル名がわかる。前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPタグ又はサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPタグ、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPタグ内に記述するsrc属性情報の値と前記各クリップエレメント内に配置した各ネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報の値(参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーション保存場所SRCTMP)はそれぞれ異なる値(保存場所(パス)とファイル名)が設定されている。また同様に図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記述されている「データキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)」の値や図66(d)に示すタイトルリソースエレメント内に記述されている「データキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)」の値と、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内または前記タイトルリソースエレメント内に配置された各ネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報の値は互いに異なっている。すなわち前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内または前記タイトルリソースエレメント内で指定された「データキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)」とは別にネットワークスループットの許容最小値に対応したネットワークソースの保存場所SRCNTSが設定されている。前記各ネットワークソースエレメントNTSELE内にはネットワークソースの保存場所SRCNTSで規定したネットワークソースにアクセスしデータキャッシュDTCCH内へダウンロードする時に保証されるネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)が記述されている。ところで図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内、または図55(c)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内、図55(d)示すサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に配置されたネットワークソースエレメントNTSELEではsrc属性値内にネットワークコンテンツに対応したセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPのURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)が記述されている。また図63(d) に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内または図66(d)に示すタイトルリソースエレメント内に配置されたネットワークソースエレメントNTSELEにおいては、src属性情報値は「リソースファイルまたはネットワークコンテントに対応したファイルの保存場所」がURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式で記述されている。更に図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内または図55(c)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内、図55(d)に示すサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に配置されたネットワークソースエレメントNTSELEでは、ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)の値は各プレゼンテーションクリップエレメント内でユニークな(他とは異なる)値が設定される必要が有る。なぜなら異なるネットワークソースエレメントNTSELE内でネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkSource属性情報)の値が互いに同じ値だった場合、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはどちらのセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBへアクセスすべきか迷ってしまう。そのため前記の規定を設ける事によりアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのアクセスすべきセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB(タイムマップSTMAP)の選定が容易となる。また同様の理由から図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE内または図66(d)に 示すタイトルリソース内に配置されたネットワークソースエレメントNTSELEにおいては、前記ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報値)は同一のリソースインフォメーションエレメント内ではユニークに(異なるネットワークソースエレメントNTSELE間では異なる値に)設定されなければならない。
また前記ネットワークソースエレメントNTSELE内に記述されたネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報値)の値が情報記録再生装置1に置かれたネットワーク環境におけるネットワークスループットの条件を満足しない場合(例えば情報記録再生装置1のネットワーク環境が電話回線を用いているためにネットワークのスループットが非常に低く、前記ネットワークソースNTSELE内で指定されたネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTの値よりも低い場合)の時には本実施形態では下記の対応を推奨している。
1.各プレゼンテーションクリップエレメント(セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPまたはサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP)内で規定されたsrc属性情報がデフォルト状態におけるソースとしてみなされ、データキャッシュDTCCHへのダウンロードに利用される。
2.ネットワークソースエレメントNTSELE内に記述されたsrc属性情報で規定された所へファイルキャッシュFLCCHへのダウンロードのためのアクセスを行わず、前記リソースインフォメーションエレメント(アプリケーションリソースエレメントAPRELEまたはタイトルリソースエレメント)内に記述されたsrc属性情報がデフォルトソースとして取り扱われ、ファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードされるリソース対象として取り扱われる。
上述したネットワークソースエレメントNTSELEの情報を利用した具体的な実施形態について図67を用いて説明を行う。図67(a)に示すように高精細なセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBが保存されたオブジェクトファイルであるS-EVOB_HD.EVOを参照するタイムマップファイルS-EVOB_HD.MAPをsrc属性情報として設定したネットワークソースエレメントNTSELEのリストによると、前記S-EVOB_HD.EVOファイルをネットワーク経路50を経由してダウンロードするには最低でも100Mbpsのネットワークスループットが保証されなければならない。また解像度の低いセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOBが記録されたオブジェクトファイルS-EVOB_LD.EVOを参照するタイムマップファイルS-EVOB_LD.MAPをsrc属性情報で指定したネットワークソースエレメントNTSELEのリストによると、前記オブジェクトファイルS-EVOB_LD.EVOをネットワーク経路50を介してダウンロードするには56Kbpsのネットワークスループット以上あれば大丈夫である。前記図67(d)に示すようにナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは前述した図46に示すプレーヤパラメータ内のネットワークスループット(networkThroughput)の欄の中に情報記録再生装置1のネットワーク環境に基づく平均的なネットワークスループットの情報を持っている。従って図67(a)に示したネットワークソースエレメントNTSELEのリストを解読し、プレイリストマネージャPLMNGはどちらのオブジェクトファイルにアクセスし、ダウンロードしたら良いかを判断する。その結果に基づきプレイリストマネージャPLMNGはデータアクセスマネージャDAMNG内のネットワークマネージャNTMNGとネットワークI/O部7-3を介し、ネットワークサーバNTSRVへアクセスする。その結果、設定されたネットワークサーバNTSRV内に保存されているオブジェクトファイルはネットワークI/O部7-3とデータアクセスマネージャDAMNG内のネットワークマネージャNTMNGを経由し、データキャッシュDTCCHへダウンロードされる。このようにダウンロードするデータ、又はファイルに関係したデータ、又はファイルの保存場所(又はアクセス先)情報とネットワークスループット最小値をネットワークソースエレメントNTSELEとして管理情報(プレイリストファイルPLLST)内に記録される。本実施形態ではネットワーク環境に合わせて、ダウンロードするデータ又はファイルを選択できるところに大きな特徴がある。それによりネットワーク環境に最適なネットワークソースのダウンロードが可能となる。
図67(a)に示すように、ネットワークソースエレメントNTSELEのリストが記述された場合に図67(d)に示すプレイリストマネージャPLMNGが選択する最適なリソース(オブジェクトファイル又はタイムマップファイルを含む)を選択する方法を図68に示す。
<ネットワークリソースの選択>
アドバンストコンテンツADVCTの再生を開始する起動シーケンス時においてタイトルタイムラインTMLE内のマッピング初期設定を行う期間中にプレイリストマネージャPLMNGがファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードするネットワークリソースを選択する。この時の基本となる考え方を以下に説明する。まず始めにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの初期設定を開始(ステップS101)すると、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはユーザに対し、情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境をユーザに入力してもらうようリクエストを出す。ネットワーク環境としてユーザは例えばモデムによる電話回線かADSL回線か、または光ケーブルによるネットワーク経路50なのかを選択する。その結果、ユーザによるネットワーク環境情報を入力する事になる(ステップS102)。前記の結果に基づきナビゲーションマネージャNVMNG内で情報記録再生装置1における予想されるネットワークスループット値を算出し、図46に示すプレーヤパレメーター内のネットワークスループット欄内に保存する(ステップS103)。前記図46に示すプレーヤパラメータはアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のメモリ領域内に保存される。その結果、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの初期設定が完了する(ステップS104)。次に、アドバンストコンテンツADVCTの再生を開始するとプレイリストマネージャPLMNGは前記プレーヤパラメータ内のネットワークスループット値を読み取る(ステップS105)。その後、プレイリストファイルPLLST情報を前記プレイリストマネージャPLMNGが読み込む(ステップS106)。次にステップS107及びS108においてプレイリストファイルPLLST内のネットワークソースエレメントNTSELE内を解読し、最適なネットワークソースエレメントNTSELEの抽出処理を行う。最適なネットワークソースエレメントNTSELEの抽出処理に関する具体的な内容としてはステップS107に示すように、ネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)の値が、前記プレーヤパラメータ内のネットワークスループット欄内に記述されたネットワークスループット値以上の値を取るネットワークソースエレメントNTSELEのみを抽出する。前記抽出したネットワークソースエレメントNTSELEにおいて情報記録再生装置1に対応したネットワークスループット条件を満足するネットワークソースエレメントNTSELEが1個だけ存在する場合には、前記のネットワークソースエレメントNTSELEを選択し前記ネットワークソースエレメントNTSELE内に記述されたsrc属性情報に対してアクセスし対応するリソースやオブジェクトファイル、タイムマップファイルSTMAPをデータキャッシュDTCCH内へダウンロードする。また前記とは異なり、前記抽出したネットワークソースエレメントNTSELEの中で情報記録再生装置1が置かれたネットワーク環境に基づくネットワークスループットの条件を満足するネットワークソースエレメントNTSELEが2以上(複数)存在する場合には、アクセスすべきリソースまたはオブジェクトファイルまたはタイムマップファイルに対して、最も大きなネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)の値を持つネットワークソースを選択し、その選択したネットワークソースエレメントNTSELE内に記述されたsrc属性情報に対してアクセスし、対応するネットワークソースまたはオブジェクトファイルまたはタイムマップファイルをデータキャッシュDTCCH内へダウンロードする(ステップS107〜ステップS109)。また上述した2条件とは異なり情報記録再生装置1に対応したネットワークスループットの条件を満足するネットワークソースエレメントNTSELEが抽出されなかった場合には、前記ネットワークソースエレメントNTSELEのペアレントエレメントであるプレゼンテーションクリップエレメントやアプリケーションソースエレメントAPRELE、またはタイトルソースエレメント内のsrc属性情報の値で記述された保存場所にアクセスし、対応するリソースまたはオブジェクトファイルまたはタイムマップファイルをデータキャッシュDTCCHへ保存する。また前記の方法で最適なネットワークソースエレメントNTSELEを抽出し、前記抽出されたネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報内に記述された先にアクセスしても予定のリソースファイルが存在しなかった場合には、前記のネットワークソースエレメントNTSELEの情報を利用する代わりに前記ネットワークソースエレメントNTSELEのペアレントエレメントであるアプリケーションリソースエレメントAPRELEまたはタイトルリソースエレメント内のsrc属性情報に記述された場所へアクセスし、データキャッシュDTCCHへダウンロード処理を行う。前記リソースデータまたはリソースファイルのダウンロードが終了した後、データキャッシュDTCCH内に保存されたデータまたはファイルを用いてユーザへの再生・表示を行う(ステップS110)。前記アドバンストコンテンツADVCTの再生が終わると再生終了処理を行う(ステップS111)。
図69(a)に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI、及びタイトル情報TTINFOが存在する。前記タイトル情報TTINFOの中は図69(b)に示すようにファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEと1個以上のタイトルエレメント情報TTELEMが存在し、前期タイトル情報TTINFOの最後にプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが配置されている。
<プレイリストアプリケーションエレメント及びプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーション(PlaylistApplication Element and Playlist Associated Advanced Application)>
プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLのオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIについてはタイトルセットエレメント(タイトル情報TTINFO)内のプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEにより記述される。図70及び図71に示すようにプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLはアドバンストアプリケーションADAPLの一種であり、前記アドバンストアプリケーションADAPLの特殊なタイプとして分類される。プレイリストPLLST内で規定される全てのタイトル内における全タイトルタイムラインTMLE領域において前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLのライフタイム(有効時間APVAPE)が設定される。すなわち、前記図70に示すようにプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの実行(表示)時間APACPEはファーストプレイタイトルFRPLTTを除くプレイリストPLLST内で定義される全てのタイトル内の全タイトルタイムラインTMLE上で有効となり、任意のタイトル内の任意の時間で前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLを使用する事が可能である。それと比べ、図70に示すようにタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLは1個のタイトル内における全タイトルタイムラインTMLE上で有効となり、タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPL(アドバンストアプリケーションADAPL#B)の有効時間APVAPEは対応するタイトル#2内の全タイトルタイムラインTMLE設定時間と一致する。また、前記タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLは異なるタイプ(例えばタイトル#1又はタイトル#3)内では必ずしも有効とはならず、例えばタイトル#1又はタイトル#3の再生時にはタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLで参照(使用)するタイトルリソースTTRSRCを削除する事がある。また前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの有効時間APVAPEと比らべ、一般的なアドバンストアプリケーションADAPLの有効時間APVAPEは特定のタイトル内の特定な時間間隔にのみ対応する。そして前記一般的なアドバンストアプリケーションADAPLが参照(使用)するアプリケーションリソースAPRSRCは前記アドバンストアプリケーションADAPLの有効時間APVAPE以外ではファイルキャッシュFLCCHからデータが削除される事がある。上記のようにプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPL以外でタイトルのタイトルタイムラインTMLE中に有効時間APVAPEを持つアドバンストアプリケーションADAPL#BをタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLと呼ばれる。前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLで参照さえる(使用される)リソースであるプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS(データソース)は情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTR内に保存されている。前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの同期属性情報SYNCATは常にハードシンク(ハード同期)形のアプリケーションになっている。すなわちプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLが参照する(使用する)プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSをファイルキャッシュFLCCH内にローディング完了するまではタイトルタイムラインTMLEの進行が一時停止され、前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディングが完了した後、初めてタイトルタイムラインTMLEの進行が許される形となっている。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは後述するファーストプレイタイトルFRPLTTの再生中にファイルキャッシュFLCCH内にダウンロード完了する事が前提とされている。従って前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLがハードシンク(ハード同期)アプリケーションであったとしても前記ファーストプレイタイトルFRPLTT以外のタイトル再生中にはタイトル再生中にタイトルタイムラインTMLEを停止させられる事は稀である。しかしファーストプレイタイトルFRPLTTが終了しても前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのファイルキャッシュFLCCH内へのローディングが完了しない場合には、ハードシンク(ハード同期)であるため、前記ローディングが完了するまでタイトルの再生は停止(タイトルタイムラインTMLEの時間進行が停止)される。本実施形態において前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの選択属性(ユーザオペレーションの対応可否属性(selectable属性情報))は一時的に“false”に設定され、基本的には前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生中にユーザによる他のタイトルへのジャンプやファーストプレイタイトルFRPLTTの早送りが出来ないようになっている。しかし、何らかの設定ミスにより前記ファーストプレイタイトルFRPLTT再生中で前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディング完了する前に別のタイトルにジャンプした場合には、前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLがハードシンク(ハード同期)アプリケーションであるため、ジャンプ先のタイトルでのタイトルタイムラインTMLEが前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを完了するまで停止する状況となる。前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPL内で使用されるマークアップMRKUPはチッククロックを使用してはならない。プレイリストPLLST内に記述される全てのプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEは同一のアプリケーションブロック内に属している。図69(c)に示すプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内の言語属性情報LANGAT(languate属性情報)は必ず記述されなければならず(記載の省略が出来ない)、前記言語属性情報LANGATの値は同一のプレイリストPLLST内で一意的に(共通して)設定されなければならない。例えば前記プレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内で言語属性情報LANGAT(language属性情報)を日本語に設定した場合には同一プレイリストPLLST内では前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLは同一のプレイリストPLLST内で全て日本語として使用されなければならない。図69(b)では1個のプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが記述されているが実際にはそれぞれ言語属性情報LANGAT(language属性情報)で異なる言語で設定された複数のプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが記述されている。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のメモリ領域に図47に示すプロファイルパラメータの情報を記述する領域を持っている。図47に示すプロファイルパラメータの中でメニュー言語(menulanguage)の情報を記録する場所がある。このアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のメモリ領域内で設定されたメニュー言語(menulanguage)に対応して、表示・実行となるプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEが選択される。すなわち図47の中で示されたメニュー言語(menulanguate)に記録された言語情報と図69(c)で記述された言語属性情報LANGAT(language属性情報)の値が一致したプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEのみが有効として抽出され、表示・実行に利用される。
<PlaylistApplication Element>
前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLは、ファーストプレイタイトルFRPLTTを除く全てのタイトル内のタイトルタイムラインTMLEで設定された全時間領域について有効であるようにスケジューリングされている。前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLを管理するプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内で記述されるsrc属性情報(ソース属性情報)は、対応アプリケーションの初期設定情報を含んだマニュフェストファイル保存場所URIMNFとして指定される。すなわち、プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとしてプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEから参照される情報はマニュフェストファイルMNFSTの保存場所が参照され、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述される。前記マニュフェストファイルMNFSTは対応するアプリケーションの初期設定情報を含んでいる。図69(c)に示すようにプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内にはプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEのリストが含まれている。前記プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE情報は前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLで使用されるリソースインフォメーションRESRCIの情報について記述されている。図69(c)に示すようにプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内にはプレイリストアプリケーションのID情報PLAPIDが含まれているが図82に示すように前記プレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内に前記プレイリストアプリケーションのID情報PLAPIDを持つ事により、APIコマンドによる参照がしやすくなっている。次にZオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERはグラフィックプレインGRPHPL内で重ねて配置されるアプリケーション又はアプリケーションエレメントが存在するレイヤー番号が指定され、値として“0”又は正数値が設定される。また前記レイヤー番号はチェッククロックの周波数に合わせて使用(設定変更)される。前記言語属性情報LANGAT(language属性情報)は前述したようにプロファイルパラメータ内のメニュー言語に対応して複数の中から特定のプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEを選択する時に利用される。また前記情報は画面上(メニュー画面など)に表示される文字や音声などに使用される言語を指定している。その為、前記言語属性情報LANGAT(language属性情報)は前記プレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内で記述を省略する事が出来ず必ず記述しなくてはならない。また最後に配置される事ができるプレイリストアプリケーションに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが前記付加情報の記載を省く事が出来る。
<プレイリストアプリケーションリソースエレメント(PlaylistApplicationResource Element)>
図69(d)に詳細構造を示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEはプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSに関する管理情報が記述されている。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSとしてはプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPL内で使用されるパッケージ化されたアーカイブファイル又はアーカイブデータなどが対応する。前記プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEはファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードされるべきアーカイビングデータ又はアーカイビングファイルを指定(規定)する。データキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTCを示すsrc属性情報はURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)で記述され、情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTR内に保存されているアーカイビングデータ又はアーカイビングファイルを参照する事ができる。本実施形態において対応するデータキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイル保存場所SRCDTC(src属性情報)としてはファイルキャッシュFLCCH内のAPI管理領域やネットワーク上を指定してはならない。このようにネットワーク上のネットワークサーバNTSRVに保存されているデータを指定しない事によりプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのダウンロード時間LOADPE内でのダウンロード完了する事を保証している。その結果、前記ファーストプレイタイトルFRPLTT再生中にプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのダウンロードが完了する。情報記録再生装置1を取り巻くネットワーク環境におけるネットワークスループットはユーザのネットワーク環境に大きく依存し、例えばネットワーク環境がモデム(電話回線)により転送される場合にはネットワークスループットが大幅に低い。そのようなネットワーク環境内でプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのダウンロードを試みるとファーストプレイタイトルFRPLTT再生中にダウンロードを完了する事が非常に難しくなる。本実施形態ではネットワークサーバNTSRVからのダウンロードを禁止し、そのような危険を排除している所に大きな特徴がある。またデータキャッシュにロードする前記データ又はファイルのサイズ情報DTFLSZ(size属性情報)はバイト単位で記述されるが、前記属性情報の記述を省く事が出来る。更にマルチプレクスト属性情報MLTPLXの値を“true”とした場合には、ローディング時間LOADPE内においてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内のアドバンストパックADV_PCKから対応するアーカイビングデータをローディングしなければならない(図73(d)参照)。またこの場合、(“true”の場合)、ファーストプレイタイトルFRPLTTを管理するファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEがプレイリストPLLST内に記述されなければならない。このようにファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEがプレイリストPLLST内に記述されている場合には、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディング時間LOADPEはファーストプレイタイトルFRPLTTの再生時間に対応する。また前記マルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“false”の場合にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはsrc属性情報で指定された場所から対応するリソースをプリロードしなければならない。また前記マルチプレクスト属性情報MLTPLXの記述を省く事は出来るが、その場合には自動的にマルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“true”と設定される。またプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSに関する付加情報は人に馴染みの深いテキストフォーマットで記述されるが前記付加情報の記述を省く事が出来る。
図69(c)に示すデータ構造を有するプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEはプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの管理を行っている。また、前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLが参照する(使用する)リソースは図69(d)に示すデータ構造を有するプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEにより管理されている。また、図56(c)に示すデータ構造を有するアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGはアドバンストサブタイトルADSBTの管理を行い、図56(d)に示すデータ構造を有するアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGはアドバンストアプリケーションADAPLの管理を行っている。また前記アドバンストサブタイトルADSBTもしくはアドバンストアプリケーションADAPLが参照する(使用する)リソースは、アプリケーションリソースAPRSRCと呼ばれ、図63(d)に示すデータ構造を有するアプリケーションリソースエレメントAPRELEにより管理されている。更に、図66(d)に示すデータ構造を有するタイトルリソースエレメントはタイトルリソースTTRSRCの管理を行っている。前記タイトルリソースTTRSRCはタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLにより参照(使用)される。前記タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLを管理する情報は、前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが対応している。以上、説明したプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSと前記タイトルリソースTTRSRC、前記アプリケーションリソースAPRSRCとの間の関係(違い)を図70及び図71により説明する。また同時に、図70及び図71に前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPL、アドバンストアプリケーションADAPLとの間の関係(違い)も説明する。図70に示す実施形態ではタイトル#1からの再生を説明しているが、実はタイトル#1に先行し、図17に示すファーストプレイタイトルFRPLTTが最初に設定されている場合が多い。本実施形態においてプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLが使用され、そこで使用されるプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを前記タイトル#1の再生前にファイルキャッシュFLCCH内にローディング完了させる使用ケースにおいては、図17に示すようにプレイリストPLLSTの再生開始時に(最も最初に)ファーストプレイタイトルFRPLTTを再生する必要がある。従って図70に示した説明図はタイトル#1の再生に先立ち、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTを再生する事を前提としており、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生期間を省いている。図70に示すように前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLはファーストプレイタイトルFRPLTTを除く全タイトル内で実行(表示)できる。すなわち、前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの実行(表示)時間APACPEはファーストプレイタイトルFRPLTTを除く全タイトル再生期間に渡り跨って広がっている。それに比べ、図70に示すようにタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLは同一タイトル内にのみ有効になっている。従って前記タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLの実行(表示)時間APACBEは、同一タイトル(図70の実施形態ではタイトル#2を意味する)内のタイトルタイムラインTMLE上の時間“T3”から前記タイトルが終了するまでの期間に渡っている。それに比べ、図70に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLの実行(表示)時間APACPEは同一タイトル内の限定された特定時間のみ設定される。本実施形態において前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLは広義のアドバンストアプリケーションADAPLに属し、前記広義のアドバンストアプリケーションADAPL内の特殊ケースとしてプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLが定義される。前述した各種アドバンストアプリケーションADAPLで参照(使用)される各種リソースの関係を図71に示す。プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはタイトルを跨り、任意のアドバンストアプリケーションADAPLにより共通に使用されるリソースを意味している。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLのみならず、タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLやアドバンストアプリケーションADAPLから参照(使用)される事が出来る。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは前述したようにファーストプレイタイトルFRPLTTの再生期間中にファイルキャッシュFLCCH内にローディングされ、アドバンストコンテンツADVCTが終了するまで複数のタイトル再生時に渡り、前記ファイルキャッシュFLCCHに保存され続けている。従って、前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはファイルキャッシュFLCCH内でファーストプレイタイトルFRPLTTを除く全タイトルの再生期間中とその再生期間の間(α位置とβ位置)に渡り、有効時間APVAPE内になっている。その結果、前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを参照(使用)するプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLは異なるタイトル間で共通に使用(ユーザへの表示)する事ができる。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを管理するプレイリストPLLST内のリソースエレメント名は図69(d)に示すデータ構造を有するプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEになる。本実施形態において前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを設定し、それを参照(使用)するプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLを設定する事により異なるタイトル間の遷移中(図70内におけるα期間及およびβ期間)にも途切れること無く、前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLのユーザへの表示が行う事が出来る。また前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはファーストプレイタイトルFRPLTT再生中以外には、ファイルキャッシュFLCCH内へのローディング時間が不要となる為、表示開始や表示切り替えを高速に行えるという効果がある。またタイトルリソースTTRSRCはタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLとタイトル内のアドバンストアプリケーションADAPLにより参照する(使用する)事が出来るばかりで無く、同一タイトル内で異なる複数のアドバンストアプリケーションADAPLにより共通に使用する事が出来る。前記タイトルリソースTTRSRCを管理するプレイリストPLLST内のリソースエレメント名は図66(d)にデータ構造を有するタイトルリソースエレメントである。前記タイトルリソースTTRSRCのファイルキャッシュFLCCH内の保存タイミングを以下に説明する。図66(d)に示すようにタイトルリソースエレメント内に対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)を設定できる構造になっている。前記タイトルリソースエレメント内に前記対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)が記述されている場合には、図65(a)のようなタイミングでローディングされる事になる。すなわち前記対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADの値は、対応したリソースのタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)の値よりも早い時間を示しており、前記タイトルリソースTTRSRCの実行開始時間よりも早い時間からローディングが開始される。それに比べ、図66(d)に示す対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)の記述が省かれていた場合には、図65(b)に示すようにタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMのタイミングでローディングを開始され、ローディングが終了した直後から前記タイトルリソースTTRSRCを参照する(使用する)タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLの実行時間APACPEとなる。図70に示した実施形態は図65(b)の方法に準拠して記述してある。図70に示すように前記タイトルリソースTTRSRCはタイトル#2が終了した後、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTとなる。すなわち、前記タイトルリソースTTRSRCは再生対象のタイトルが変わらない限りファイルキャッシュFLCCH内に保存され続けるが、再生対象のタイトルが変更されると(別のタイトルに移動すると)ファイルキャッシュFLCCHからは削除される。前記タイトルリソースTTRSRCを利用すると同一タイトル内での継続表示が可能になる。また、コンテンツが複数タイトルから構成されている場合、別のタイトルに移動した時にファイルキャッシュFLCCH内からは削除されるので前記ファイルキャッシュFLCCHの有効利用が可能となる。次にアプリケーションリソースAPRSRCはアドバンストアプリケーションADAPL毎に独自に使用されるリソースであり、タイトル内の特定のアドバンストアプリケーションADAPL内でのみ使用される。前記アプリケーションリソースAPRSRCを管理するプレイリストPLLST内のリソースエレメント名は図63(d)に示すようにアプリケーションリソースエレメントAPRELEが対応する。図63(d)に示すように前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内には対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(loadingBegin属性情報)が記述可能になっている。前記loadingBegin属性情報が記述されている場合にはファイルキャッシュFLCCH内のローディングタイミングは図65(a)に示すタイミングとなり、逆に前記loadingBegin属性情報が記述されていない場合には図65(b)に示すタイミングでファイルキャッシュFLCCH内にローディングされる。また記述されている場合には前記loadingBegin属性情報の値は前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEが属するペアレントエレメント(アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGまたはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG)内で設定されているタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)の値よりも早い時間に設定されている。図70に示すアプリケーションリソースAPRSRCのファイルキャッシュFLCCH内のローディングタイミングは図65(b)に準拠している。図70に示すように前記アプリケーションリソースAPRSRCを参照する(使用する)アドバンストアプリケーションADAPL#Cの実行(表示)時間APACPEが終了した後は、ファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTとなる。すなわち前記アプリケーションリソースAPRSRCは各アドバンストアプリケーションADAPLの使用(実行)前にファイルキャッシュFLCCH内に保存され、そのアドバンストアプリケーションADAPLの使用(実行)後にファイルキャッシュFLCCH内から削除される。本実施形態において前記アプリケーションリソースAPRSRCを利用する事により特定のアドバンストアプリケーションADAPLの使用(実行)後に対応リソースが削除されるので、ファイルキャッシュFLCCHの有効利用が図れるという効果が生まれる。その結果、必要とするファイルキャッシュFLCCHのメモリサイズが小さく出来るので装置が安価になるというメリットがある。
図70及び図71に示した内容に関する、より具体的な内容を図72に示す表示画面例を用いて説明をする。図70に示すようにタイトル#2再生時にはプライマリービデオセットPRMVSを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#1が再生されていると共にプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLが同時に表示されている。その時の表示画面例をγで表し図72(a)に表す。図72に示すようにタイトル1の本編31がプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#1を表し、画面の下側に表示されたストップボタン34からFFボタン38に至る各種ボタンが配列された画面が、前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLにより表示されている。図72(d)に示す画面は図72(b)に表示される表示画面δと、図72(c)に表示されるε共に共通に表示されている。すなわち図72(d)に示すプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLにより表示される画面は異なるタイトル間で共通な画面となっており、そこで発揮する機能も共通になっている。前記の画面を構成する静止画IMAGEおよび機能を実現するスクリプトSCRPTおよびマニフェストMNFST、マークアップMRKUPがプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSになる。図72(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを管理し、図69(d)内に示すデータ構造を有するプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEにおいて、図72(d)に示した例ではマルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“true”となっている。この場合には、図73の説明からわかるように前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはファーストプレイタイトルFRPLTTを再生する時に使用されるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#0内にマルチプレクスされて保存されている。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを参照(使用)するプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLを管理するプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内には図69(c)に示すように、Zオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERが存在し、図72(d)の例ではその値を“1”に設定している。前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは異なるリソース間で跨って共通に使用(表示)されるため、例えばタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLで表示される画面や、アドバンストアプリケーションADAPLで表示される画面と画面上で重なった場合、下側に隠れて表示出来るようにしておく事が望ましい。そのため図72(d)に示した実施形態では、前記Zオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの値を低い値に設定している。次に図70に示すタイトル#2の再生中において、タイトルタイムラインTMLEの時間が“T4”から“T2”の間では、プライマリービデオセットPRMVSを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#2とプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLの3つを同時に表示する。その時の画面を表示画面εで表し図72(c)に示す。すなわち、前記タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLで表示する画面が図72(f)に示すナビゲート用アニメーション55を意味している。最近のWindows Officeではヘルプ用アニメーションとしてイルカが現れ、使い方をサポートしている。それと同様に図72(f)に示すナビゲート用アニメーション55により画面操作のガイドができる。またそれに限らず前記ナビゲート用アニメーション55を用い、タイトル#2の本編31で表示された画面内容の説明をさせる事も可能である。前記ナビゲート用アニメーション55は同一タイトル(タイトル#2)内で共通に使われる画面や機能を表しており、タイトルリソースTTRSRCを使用している。前記タイトルリソースTTRSRCを管理するタイトルリソースエレメント内には図66(d)に示すようにマルチプレクスト属性情報MLTPLXが存在し、図72(f)に示す実施形態では前記の値が“false”に設定されている。すなわちこの場合にはタイトルリソースTTRSRCはアドバンストパックADV_PCKの形でマルチプレクスされておらず、特定のファイルの形で指定された場所に保存されている事を表している。図70及び図71で説明したように前記タイトルリソースTTRSRCが使用されているタイトル(タイトル#2)から別のタイトルへ再生場所が移動した時には、前記タイトルリソースTTRSRCはファイルキャッシュFLCCH内から削除する事が出来る。この時の削除の優先順位が図66(d)に示す対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)により指定されている。図66(d)に示すように、前記の値が高いリソースから優先的に削除する格好となっているので、図72(f)の実施形態における“8”の値は比較的先に削除して良い事を意味している。図70に示すタイトル#2再生中でのタイトルタイムラインTMLEの時間が“T3”から“T4”までの間ではプライマリービデオセットPRMVSを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#2とプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLとタイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLとアドバンストアプリケーションADAPLの画面が組み合わされて表示されており、その時の表示画面δを図72(b)に示す。前記アドバンストアプリケーションADAPLで示す画面は図72(e)に示すように、言語選択メニュー54を示している。図72(e)に示す特定のアドバンストアプリケーション内にのみ有効となる画面や機能がアプリケーションリソースAPRSRCを利用して実現している。前記アプリケーションリソースAPRSRCを管理するアプリケーションリソースエレメントAPRELE内には、図63(d)に示すようにマルチプレクスト属性情報MLTPLXが記述可能になっている。図72(e)の実施形態では前記の値が“false”に設定されており、前記アプリケーションリソースAPRSRCがアドバンストパックADV_PCKの形でマルチプレクスされて保存されていたのではなく特定のファイルとして単独で存在していた事を意味している。また、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内で指定される対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT(priority属性情報)の値は“2”の値として設定されている。図63(d)に示すように前記の値が高いリソースから先に削除するので“2”の値は、なるべく長期間ファイルキャッシュFLCCH内に保存しておく事を意味している。図72(f)ではpriority属性値が“8”に設定され、図72(e)では前記の値が“2”で指定されているので、前記のpriority属性値のみを単独で比較した時には図72(f)に示すナビゲート用アニメーション55のリソースを先に削除出来るようにあたかも見える。しかし、図64で説明したようにアプリケーションリソースAPRSRCのプライオリティーレベルの方が、タイトルリソースTTRSRCのプライオリティーレベルよりも低いので実際には図72(e)に示す言語選択メニュー54に対応したアプリケーションリソースAPRSRCの方を優先的にファイルキャッシュFLCCHから削除する事になる。前記アプリケーションリソースAPRSRCを管理するアプリケーションリソースエレメントAPRELEを含むペアレントエレメントであるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にはオートラン属性情報ATRNATが記載可能になっている。図72(e)での実施形態では前記の値が“true”となっており、図70で示すようにタイトル#2の再生開始と同時に前記アプリケーションリソースAPRSRCがローディング開始される形となっている。また、図70に示す実施形態では、アプリケーションリソースAPRSRCのローディング方法として図65(e)に示す方法を採用している。また図72(e)に示す実施形態では、図56 (d)に含まれる再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)の値が“soft”に設定されている。従って、図70に示す実施形態においてタイトル#2の再生開始時から前記アプリケーションリソースAPRSRCのローディングが開始されるが、ローディング予定時間LOADPEが終了するタイトルタイムラインTMLE上の時間“T3”になっても前記アプリケーションリソースAPRSRCのローディングが完了しない場合には図72(e)の画面をユーザに表示する事無く、そのままタイトルタイムラインTMLEの時間進行を継続させ、ローディングが終了した段階で初めて言語選択メニュー54の表示を行う事になる。また図72 (e)の実施形態では、図56(d)に示すZオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの値が“5”に設定されており、図72(d)に示した同じ属性情報の値“1”よりも大きな値になっている。従って万一、画面上で図72(d)に示す各種ボタン画面と図72(e)に示す言語選択メニュー54の画面の表示場所が一部重なる場合には、前記Zオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの値が大きな言語選択メニュー54の方が上側に表示される事になる。このようにZオーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの値を設定する事により異なるアドバンストアプリケーションADAPL間で表示する画面が同一画面上で重なった場合、どちらの画面を上側に表示するかを自動設定する事が出来、コンテンツプロバイダのユーザに対する表現力を向上させる事が出来る。
図73(a)に示すファーストプレイタイトルFRPLTTはユーザに対して最初に再生・表示するタイトルを表しており、プレイリストPLLST内では図74(c)に示すようにタイトル情報TTINFO内のファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEにより管理されている。またプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLは図70に示すように複数のタイトル間に跨って実行(表示)時間APACPEが確保されたものであり、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTを除く任意のタイトル内で表示・実行する事が可能になっている。また前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLにより参照(使用)されるリソースをプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSと呼ぶ。ファイルキャッシュFLCCH内への前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディングを前記ファーストプレイタイトルFRPLTT再生時に完了させるところに本実施形態の大きな特徴がある。それにより前記ファーストプレイタイトルFRPLTT以外の任意のタイトル再生開始時に前記プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの表示・実行を開始できる。図73(a)の実施形態では前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生時にはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#1が再生される。その期間が前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディング時間LOADPEとなる。その結果、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生終了時間(タイトルタイムラインTMLE上での時間“T0”)においてファイルキャッシュFLCCH内に前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSが保存完了された状態となる。その結果、タイトル#1の再生開始時間にはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB#1と同時にプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの再生が可能となる。前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存されるプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS(図73(b))の獲得経路は図73に示すように経路A及び経路B、経路Cの複数存在する。本実施形態における経路AではファーストプレイタイトルFRPLTTの再生に利用されるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB #0 の中に前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSがマルチプレクスされた形となる。すなわち図73(b)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはそれぞれ2048バイトのデータ毎に分割され、各2048バイト毎にアドバンストパックADV_PCK内にパッキングされる。前記アドバンストパックADV_PCKは他のメインオーディオパックAM_PCKやメインビデオパックVM_PCK、サブピクチャー(副映像)パックSP_PCKなどと多重化(マルチプレクス化)されてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBを構成する。前記プレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内で使用するプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは、図69(d)に示すようにプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEにより管理されている。前記プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内には図69(d)に示すようにマルチプレクスト属性情報MLTPLXが存在する。図73(b)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSの獲得経路が前述した経路Aを通るのか、後述するそれ以外の経路Bまたは経路Cを通るのかの識別が前記マルチプレクスト属性情報MLTPLXの値により可能となる。すなわち前記マルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“true”の場合には、図73に示すように対応したプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSの獲得に経路Aを通る。前記マルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“true”の場合にはデータキャッシュ内にダウンロードされるデータ又はファイルの保存場所SRCDTCが図73(a)に示すファーストプレイタイトルFRPLTTを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB #0 の保存場所を示す事となる。この場合、ファーストプレイタイトルFRPLTTの管理情報を示し、図74(c)に示したファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内にプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが配置される。前記プレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELE内に配置されたプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内の図54(c)に示す参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)には図73(a)に示すファーストプレイタイトルFRPLTTを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB #0 のタイムマップPTMAPの保存場所(パス)とファイル名が記述される。プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内ではタイムマップPTMAPの保存場所(パス)とファイル名しか記述していないが、本実施形態ではそれに対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB #0 ファイルの保存場所(パス)が前記タイムマップPTMAPの保存場所(パス)と一致しており、さらにプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB #0 ファイルのファイル名が前記タイムマップPTMAPと一致(但し拡張子は“.MAP”と“EVO”と異なる)しているので、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB #0 ファイルへのアクセスが容易になっている。また図69(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のマルチプレクスト属性情報MLTPLXの値が“false”の場合には、図73に示す経路Aとは異なる経路(経路Bまたは経路C)を経由して前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSをファイルキャッシュFLCCH内にローディングする事になる。すなわち経路Bでは前記プレイリストアプリケーションリソースファイルPLRSFLが情報記憶媒体DISC内に保存されており、前記ファーストプレイタイトルFRPLTTを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB #0 の再生と平行して前記情報記憶媒体DISCからデータ再生し、ファイルキャッシュFLCCH内に保存する事となる。また経路CではパーシステントストレージPRSTR内に前記プレイリストアプリケーションリソースファイルPLRSFLが保存されており、前記ファーストプレイタイトルFRPLTT再生時に平行してパーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストアプリケーションリソースファイルPLRSFLをファイルキャッシュFLCCH内にローディングする。もし、仮に前記プレイリストアプリケーションリソースファイルPLRSFLをネットワークサーバNTSRV内に保存した場合には、ダウンロード途中でネットワークトラブルが発生し、ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生が終了するまでにファイルキャッシュFLCCH内へのローディングが終了出来ない危険性がある。従って本実施形態ではプレイリストアプリケーションリソースファイルPLRSFLの保存場所をネットワークサーバNTSRV以外とする事によりファーストプレイタイトルFRPLTT再生期間中でのローディング完了を保証している所に大きな特徴がある。このように前記プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内にマルチプレクスト属性情報MLTPLXを配置(記述)しているところに大きな特徴がある。それにより、図36に示すプライマリービデオプレーヤPRMVP内のデマルチプレクサDEMUXの事前準備を行う事が出来、前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディング時間LOADPEの短縮化を図ることが可能となる。また更に本実施形態ではファーストプレイタイトルFRPLTTに対し、ビデオトラック数もオーディオトラック数も1トラックずつにする等多くの制約条件を設定し、より一層ファーストプレイタイトルFRPLTT再生期間中でのローディング終了を確実な物としている。
<ファーストプレイタイトル(FirstPlay Title)>
本実施形態においてファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEはタイトルセットエレメント(タイトル情報TTINFO)の内に存在する。すなわち図74(a)に示すように、プレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI、及びタイトル情報TTINFOが存在し、図74(b)に示すように前記タイトル情報TTINFO内の最初の位置に前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEが配置される構造となっている。前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEにはファーストプレイタイトルFRPLTTに関する管理情報が記述されている。また図17に示すようにファーストプレイタイトルFRPLTTは特殊なタイトルとして位置づけられる。本実施形態において前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEは以下の特徴を持っている。
− ファーストプレイタイトルFRPLTTが存在する場合には、タイトル#1の再生前に前記ファーストプレイタイトルFRPLTTが再生されなければならない。
… すなわちタイトル#1の再生に先立って最初にファーストプレイタイトルFRPLTTを再生する事により、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのダウンロードする時間を確保している。
− ファーストプレイタイトルFRPLTTは1以上のプライマリーオーディオビデオPRMAV、サブタイトルオーディオビデオのみから(どちらか一方でも可)構成されなければならない。
… このようにファーストプレイタイトルFRPLTTを構成する再生・表示オブジェクトの種類を限定する事により、ファーストプレイタイトルFRPLTT内にマルチプレクストされたアドバンストパックADV_PCKのローディング処理をしやすくしている。
− ファーストプレイタイトルFRPLTTは通常の再生速度によりタイトルタイムラインTMLE上での最初から終了位置まで再生し続けなければならない。
… ファーストプレイタイトルFRPLTTを標準速度で全て再生する事により、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのダウンロード時間を確保でき、他のタイトル内でプレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPLの再生開始時間を短縮化する事が出来る。
− ファーストプレイタイトルFRPLTTの再生時においては、ビデオトラック番号1とオーディオトラック番号1のみ再生可能にする。
… このように、ビデオトラック数とオーディオトラック数を限定する事により、ファーストプレイタイトルFRPLTTを構成するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB内のアドバンストパックADV_PCKからのダウンロードをしやすくしている。
− プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSはファーストプレイタイトルFRPLTTの再生中にロードする事が出来る。
更に本実施形態においてはファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEに対し、以下の制約を満足しなければならない。
− ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEはプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP又はサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPのみを含む。
− サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPで規定されたデータソースDTSORCはファイルキャッシュFLCCH又はパーシステントストレージPRSTR内に保存されている。
− ビデオトラック番号とオーディオトラック番号ADTKNMのみが設定可能であり、ビデオトラック番号とオーディオトラック番号ADTKNMはいずれも“1”に設定されなければならない。またファーストプレイタイトルFRPLTT内においてはサブタイトル、サブビデオ及びサブオーディオトラック番号は設定してはならない。
− ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内には図24(b)に示すタイトル番号情報TTNUM、パレンタレベル情報(parentaLevel属性情報)、タイトルタイプ情報TTTYPE、アドバンストアプリケーションマネージャ内での処理クロックのアプリケーションチッククロックに対する減衰比TICKDB、選択属性:ユーザオペレーションの対応可否属性(selectable属性情報)、情報再生装置が表示するタイトル名情報、このタイトル終了後に表示されるべきタイトルの番号情報(onEnd属性情報)、及びタイトルに関する属性情報(description属性情報)の情報は記述されない。
プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのローディング時間LOADPEとしてファーストプレイタイトルFRPLTTの再生時間を利用する事が出来る。図69(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のマルチプレクスト属性情報MLTPLXが “true”と設定されている場合には、図73(d)に示すようにプライマリーオーディオビデオPRMAV内のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBからマルチプレクストされたアドバンストパックADV_PCKを抽出し、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSとしてファイルキャッシュFLCCH内にロードする事が出来る。
<ファーストプレイタイトルエレメント(FirstPlayTitle Element)>
図74(c)に詳細構造を示すファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEはアドバンストコンテンツADVCTに対するファーストプレイタイトルFRPLTTの管理情報が記述されている。また前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内においてオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIとエレメンタリーストリームに対するトラック番号設定(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)も構成されている。すなわち図74(c)に示すようにファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内にプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPが記述可能になっている。前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPの記述内容が前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーションを含む)の一部を構成している。このようにファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEのコンテンツは表示・再生クリップエレメントのリスト(プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPのリスト)から構成されている。またファーストプレイタイトルFRPLTT内におけるサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPで使用されるデータソースDTSORCはファイルキャッシュFLCCH又はパーシステントストレージPRSTRのいずれかに保存されていなければならない。プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP又はサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPから構成される再生・表示クリップエレメントはエレメンタリーストリームのトラックナンバーアサイメントインフォメーション(トラック番号設定情報)を記載している。図74(c)においてタイトルタイムライン上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDUR(titleDuration属性情報)は“HH:MM:SS:FF”のフォーマットで記述される。ファーストプレイタイトルFRPLTT内で表示される再生・表示オブジェクトの終了時間は図54(c)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内のタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)及び図55(c)内で示されるようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内のタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)で規定されるが、全ての前記タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTMの値は前記タイトルタイムライン上でのタイトル全体の時間的な長さ情報TTDUR(titleDuration属性情報)の中で設定された値よりも小さな値で設定されなければならない。それによりファーストプレイタイトルFRPLTT内で各再生・表示オブジェクトを矛盾無く表示する事が可能となる。以下に、4:3TVモニタ上への許容表示モード情報SDDISP(alternative SDDisplay Mode属性情報)の説明を行う。前記4:3TVモニタ上への許容表示モード情報SDDISPはファーストプレイタイトルFRPLTT再生時における4:3TVモニタに表示する時の許容される表示モードを表している。前記の値が“Panscan Or Letterbox”と設定された場合には、4:3TVモニタに表示する時にパンスキャンとレターボックスのいずれも許可される。また前記の値が“Panscan”と設定された場合には、4:3TVモニタに表示される時にパンスキャンモードのみが許容される。更に前記の値として“Letterbox”と指定された場合には4:3TVモニタに表示する時にレターボックスのモードでしか表示が許されない。情報記録再生装置1は前記設定された許容ディスプレイモードに合わせて4:3TVモニタに強制的に画面出力しなければならない。本実施形態においては前記属性情報の記述を省く事が出来るが、その場合はデフォルト値である“Panscan Or Letterbox”が自動的に設定される。また、ファーストプレイタイトルエレメント内で使用される主な(基本的な)リソースの保存場所FPTXML(xml:base属性情報)は前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内においてURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述される。
図75に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRI、及びタイトル情報TTINFOが存在する。図75(b)に示すように前記タイトル情報TTINFO内はファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEと1個以上のタイトルエレメント情報TTELEM、及びプレイリストアプリケーションエレメント情報PLAELEのリストから構成される。更に前記タイトルエレメント情報TTELEM内のデータ構造は図75(c)に示すようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーションを含む)、リソースインフォメーションRESRCI、プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI、トラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI、及びスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIの情報が記述されている。図75(c)に示す前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIについて以下に説明を行う。
<スケジュールドコントロールリスト及びスケジュールドコントロール(ScheduledControlList and Scheduled Control)>
前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIはスケジュールドコントロールリストエレメントから構成される。前記スケジュールドコントロールリストエレメントはタイトル再生時における下記のスケジューリングされた制御についての管理情報が記述されている。
− タイトルタイムラインTMLE上における指定された時間でのスケジュールで予定されたポーズ(一時停止処理)
− 指定された時間におけるアドバンストアプリケーションADAPLに対するイベント実行処理
スケジュールドコントロールリストエレメントで構成されるスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIは、図75(d)に示すようにポーズアットエレメントPAUSELとイベントエレメントEVNTELのリストで構成されている。前記スケジュールドコントロールリストエレメント内に記述され、タイトルタイムラインTMLEに基づき時間設定されるポーズアットエレメントPAUSELとイベントエレメントEVNTELの配置場所は、各ポーズアットエレメントPAUSELとイベントエレメントEVNTELで指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEの進行に沿った順番に合わせて、前記スケジュールドコントロールリストエレメント内の最初の方(前の方)から順次配置される。すなわち前記スケジュールドコントロールリストエレメント内において前の方から順次記述されるポーズアットエレメントPAUSELとイベントエレメントEVNTELが指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEの値は、配列順に合わせて順次時間経過が増加する格好となる。このようにスケジュールドコントロールリストエレメント内においてタイトルタイムラインTMLEの時間進行に沿ってポーズアットエレメントPAUSELとイベントエレメントEVNTELを順番に配置されていると、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは前記スケジュールドコントロールリストエレメント内に記述された各エレメントを配列順に実行処理するだけでタイトルタイムラインTMLEの時間進行に沿った実行処理が行える。その結果、前記プレイリストマネージャPLMNGのスケジュール管理処理が非常に容易となる。スケジュールドコントロールリストエレメント内において異なるポーズアットエレメントPAUSEL又は異なるイベントエレメントEVNTEL間で指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEは互いに重複してはならない。また同時に、ポーズアットエレメントPAUSELで指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEとイベントエレメントEVNTELで指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEは互いに重複してはならない。なぜなら例えば図75(d)の記述例においてポーズアットエレメントPAUSEL#1が指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEとイベントエレメントEVNTEL#1が指定するタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEの値が一致した場合には、図28に示すプレイリストマネージャPLMNGがポーズアット(一時停止)処理とアドバンストアプリケーションADAPLに対するイベント実行処理のいずれを選択したら良いかわからなくなり、前記プレイリストマネージャPLMNGの処理に破綻が生じる。
本実施形態においてアドバンストアプリケーションADAPLの実行中(再生中)にスクリプトSCRPTを起動させて複雑な処理をさせる場合がある。例えばユーザがアドバンストアプリケーションADAPLの実行を指示すると、特定時間が経過した後に初めて実際の実行を開始するように前記スクリプトSCRPTの遅延時間を設定する事ができる。従って前記イベントエレメントEVNTEL内のタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEで設定された時間よりも遅れて前記アドバンストアプリケーションADAPLがイベントを実行開始しても良い。
<スケジュールドコントロールエレメント(ScheduledControlList Element)>
前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIはタイトル再生におけるスケジューリングされたポーズ(一時停止)処理とイベント実行のタイミングを定義している。また前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIの内容を記述したスケジュールドコントロールリストエレメントはポーズアットエレメントPAUSEL又はイベントエレメントEVNTELのリストから構成されている。前記ポーズアットエレメントPAUSELはタイトル再生時におけるポーズ(一時停止)処理の時間が記述されており、前記イベントエレメントEVNTELはタイトル再生時におけるイベント実行開始時間が記述されている。
<ポーズアットエレメント(Pauseat Element)>
図75(e)に前記ポーズアットエレメントPAUSEL内のデータ構造を示す。前記ポーズアットエレメントPAUSEL内にはポーズアットエレメントのID情報PAUSID(id属性情報)が存在し、図82に示すようにAPIコマンドによる前記ポーズアットエレメントPAUSELの指定が容易となる。また前記ポーズアットエレメントPAUSELにはタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIME(titleTime属性情報)が含まれている。前記タイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIME(titleTime属性情報)はタイトルタイムラインTMLE上におけるポーズ(一時停止)処理場所を示している。前記の値は“HH:MM:SS:FF”(時間:分:秒:フレーム数(カウント値))のフォーマットで記述される。本実施形態においてプライマリービデオセットPRMVS及びセカンダリービデオセットSCDVSに属する再生表示オブジェクトは図53に示すように対応するクリップエレメント内でタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin)とエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin)の時間タイミングが一致している。従って前記情報に基づき、タイトルタイムラインTMLE上の時間とプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBないしはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB内のビデオストリーム上で設定されるプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSとの間の関係(対応)が導かれる。その結果、図75(e)に指定されたタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIME(titleTime)で指定されたポーズ(一時停止)位置が前記再生表示オブジェクト(エンハンストビデオオブジェクトEVOB)の有効期間VALPRD内に指定された場合には、前記ポーズ位置がプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOB(またはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデータS-EVOB)内におけるビデオストリームのプレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSの対応した値に関連付けられる。前記の関連を利用し、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNGのプレイリストマネージャPLMNGがポーズアットエレメントPAUSEL内のタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIME(titleTime属性情報)の値から前記プレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSの値に換算し、その換算した結果を前記プレイリストマネージャPLMNGが図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSENへ転送できる。その結果、図30に示すデコーダーエンジンDCDENは前記プレゼンテーションスタートタイム(プレゼンテーションタイムスタンプ値)PTSを用いたデコード処理が行えるので、デコーダーエンジンDCDENの対応処理が容易となる。
<イベントエレメント(Event Element)>
次に図75(f)に示すイベントエレメントEVNTEL内のデータ構造の説明を行う。前記イベントエレメントEVNTELでもイベントエレメントのID情報EVNTID(id属性情報)がイベントエレメントEVNTELタグ内の最初に記述されており、図82に示すようにAPIコマンドによる前記イベントエレメントEVNTELの参照が容易な形となっている。イベントエレメントEVNTEL内のタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIME(titleTime属性情報)は、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGがプレイリストマネージャイベント(Describes the time on Title Timeline, at which PlaylistManager fires the PlaylistManagerEvent)を実行する時のタイトルタイムラインTMLE上の時間を示している。この値は“HH:MM:SS:FF”(時間:分:秒:フレーム数)のフォーマットで設定する。
図75(e)に示すデータ構造を有するポーズアットエレメントPAUSELの機能及び使用例について、図76を用いて説明をする。本実施形態において図75(d)に示すスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが存在しない場合、ユーザに表示している例えばプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBなどの再生表示オブジェクトに対するタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を停止しようとした場合、APIコマンドでポーズ(一時停止)をしようとしても前記APIコマンド処理時の遅延時間が発生し、フレーム(フィールド)単位での精度の良い一時停止位置を指定する事が難しい。それに対し、本実施形態において前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIを設定し、ポーズアットエレメントPAUSELを設定する事により動画像のフィールド(フレーム)単位での正確なポーズ(一時停止)位置の指定が出来るようになる。またアドバンストサブタイトルADSBTやアドバンストアプリケーションADAPL、プレイリストアソシエーティドアドバンストアプリケーションPLAPL、タイトルアソシエーティドアドバンストアプリケーションTTAPLの表示タイミングに対しては一般的にチッククロック(ページクロック、アプリケーションクロック)を使用する場合が多い。この場合タイトルタイムラインTMLEの進行に対応したメディアクロックとは独自に動くので、前記アプリケーションからタイトルタイムラインTMLEに対する一時停止指示設定がし辛いという問題点があった。それに対し、前記スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECI内のポーズアットエレメントPAUSELを設定する事により前記アプリケーションとタイトルタイムラインTMLE間の表示タイミングの同期を取る事も出来る。前記ポーズアットエレメントを用いた使用例を図76(a)に示す。例えば、図76(a)におけるタイトルタイムラインTMLE上の時間“T0”において図76(b)に示すように、プライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDが本編31として画面に表示されている場合を考える。コンテンツプロバイダが前記本編31内での特定フレーム(特定フィールド)の部分で本編31の表示を一時停止し(静止画状態とし)、その一時停止された画面の説明をアニメーションを用いて解説しようとする事がある。この場合には、タイトルタイムラインTMLE上で時間“T1”において本編31を一時停止させて静止状態とし、それと平行して図76(c)に示すように解説用のアニメーションANIM #1 を表示させ、前記本編31は静止状態のまま、前記映像解説用アニメーションANIM #1 話をさせて前記静止状態のメインビデオMANVDのフレーム内容の解説をさせる事が出来る。また更に図76(a)に示すように時間“T2”と時間“T3”でも同様に一時的に本編31を停止させ(静止状態とし)、動画解説用アニメーションANIM #2、#3 を動かして音声による解説をさせるような事も出来る。それを可能とするタイトルタイムラインTMLE上のマッピング方法としては、図76(a)のような方法を取る事が出来る。すなわちタイトルタイムラインTMLEの進行に合わせてプライマリービデオセットPRMVSの画面をプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBにより表示させ、タイトルタイムラインTMLE上の時間“T1”よりもほんの僅かに先行する時間“T1−ΔT”の段階で、アドバンストアプリケーションADAPLを起動(実行開始)し、前記アドバンストアプリケーションADAPL #1 内のマークアップMRKUPによりプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBの映像解説用アニメーションANIM #1 を表示する。前記映像解説用アニメーションANIM#1の再生表示が完了するとスクリプトSCRPTが動き出し、タイトルタイムラインTMLE上での時間進行を一時停止からノーマル再生に切り替えさせるAPIコマンドNPLCMDを発行させる。それによりタイトルタイムラインTMLEの時間進行がノーマル再生に戻り、通常通りの時間進行(カウントアップ)が再開される。また同様にアドバンストアプリケーションADAPL #2 に対しても時間“T2−ΔTt”のところで起動(実行開始)させる。映像解説用アニメーションANIN #2 の再生表示が終了直後にスクリプトSCRPTが動き出し、タイトルタイムラインTMLEがノーマル再生になるようなAPIコマンドNPLCMDを発行させ、再びタイトルタイムラインTMLEの時間進行を再開される。
図75(f)に示した構造を有するイベントエレメントEVNTELの機能の特徴と具体的な使用例を図77に示す。前記イベントエレメントEVNTELの基本的な特徴は図76(d)に示したポーズアットエレメント機能の特徴と同様、スケジュールドコントロールインフォメーションSCHECI内のイベントエレメントEVNTELにより各種アプリケーションを駆動するチッククロックとタイトルタイムラインTMLEとの間の同期を取る事と、APIコマンド処理時の遅延によるタイミングずれの対策として動画のフレーム(フィールド)単位での精度でイベント開始時間設定が出来る所に有る。本実施形態において図16に示すように、字幕やテロップ文字39をアドバンストサブタイトルADSBTを用いて表示させる事が出来る。アドバンストサブタイトルADSBTを用いて前記字幕やテロップ文字39を表示させる方法として、前記アドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSを用いて表現する事が出来る。しかし、本実施形態の他の応用例として図77に示すイベントエレメントEVNTELを用いて字幕を表示する事により、よりフレキシブルな字幕の表示を行う事が出来る。具体的な字幕を行う場合のタイトルタイムラインTMLE上でのマッピング方法を図77(a)に示す。プライマリービデオセットPRMVSを表示するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデータP-EVOBのタイトルタイムラインTMLE上での表示進行に平行してアドバンストサブタイトルADSBTを配置し、各イベント実行タイミングEVNTPTに合わせてアドバンストサブタイトルADSBTの表示開始(切り替え)を行う。すなわちタイトルタイムラインTMLE上での時間“T1”から“T2”の期間中にアドバンストサブタイトルADSBT #1 を字幕として表示し、次にタイトルタイムラインTMLE上での時間“T2”から“T3”の期間内にアドバンストサブタイトルADSBT #2 を字幕として表示させる。図77(c)に本実施形態におけるアドバンストサブタイトルのフォントファイルFONTS内のデータ構造を示す。前記ファイル内の先頭位置にアドバンストサブタイトル一般情報SBT_GI が存在し、その中にはフォントファイルのID情報FTFLIDとフォントの言語属性情報FTLANGと合計字幕行数情報FTLN_Nsが記録されている。各字幕サーチポインターFT_SRPT内には各字幕情報の開始アドレスFTLN_SAが相対バイト数で記述されると共に各字幕情報のデータサイズFTLN_SZがバイト数で記述される。また字幕情報FONTDT内には各行毎の字幕情報FTLNDTが記述される。
図78に図77の例に基づくタイトルタイムラインTMLEと同期してアドバンストサブタイトルADSBTの表示方法の説明したフローチャートを示す。前記のフローチャートはプレイリストマネージャPLMNG(図28参照)内で処理される。まず始めにアドバンストサブタイトルADSBTのフォントファイルFONTをファイルキャッシュFLCCH内に一時保存する(ステップS121)。その次に表示対象字幕の行数カウンターをi =“0”と初期設定する(ステップS122)。その後、アドバンストサブタイトルADSBTの有効期間VALPRD内にタイトルタイムラインTMLE上の時間が入っているか判断を行う(ステップS123)。アドバンストサブタイトルADSBTの有効期間VALPRD内にタイトルタイムラインTMLE上の時間が入っている場合には、タイトルタイムラインTMLEの時間がイベントエレメントEVNTELで指定された時間TTTIME(titleTime)に到達したかを判断する(ステップS126)。前記ステップS126においてタイトルタイムラインTMLEの時間がイベントエレメントEVNTELで指定された時間TTTIME(titleTime)に到達しなければ到達するまでずっと待ち続ける。そしてタイトルタイムラインTMLEの時間がイベントエレメントEVNTELで指定された時間TTTIME(titleTime)に到達した場合には、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPL(図30参照)内に既に表示すべき字幕情報FTLNDTが入力されているかを判断し(ステップS127)、もし入力されていない場合にはステップS129へ飛ぶ。また入力されている場合には、表示すべき字幕情報FTLNDTをAVレンダラーAVRND(図30参照)に出力する(ステップS128)。次に行数カウンター“i”の値に従い、ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されたアドバンストサブタイトルのフォントファイルFONTS内の先頭からFTLN_SA #iだけずれた位置からFTLN_SA #iのサイズのデータを読み取り、アドバンストサブタイトルプレーヤASBPLへ転送する(ステップS129)。次に行数カウンター“i”の値を“1”だけインクリメントする(ステップS130)。その後、ステップS123に戻る。前記ステップS123においてアドバンストサブタイトルADSBTの有効期間VALPRDよりも外にタイトルタイムラインTMLE上の時間になっている場合には、タイトルタイムラインTMLE上の時間がアドバンストサブタイトルADSBTの有効期間VALPRDの後ろになっているかを判断し(ステップS124)、後ろになっていない場合には前記ステップS123に戻り、もし後ろになっている場合にはファイルキャッシュからのデータ削除FLCREMを実行する。(ステップS125)。
図79(a)に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGI、メディア属性情報MDATRIとタイトル情報TTINFOが記述される構造になっている。図79(a)に示すメディア属性情報MDATRIは、図79(b)に示すようにオーディオデータの属性を表すオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM、ビデオデータの属性情報を表すビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM、及びサブピクチャーデータ(副映像データ)の属性を表すサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMが記録可能になっている。図79(b)に示した図では各データの属性情報についてそれぞれ1個ずつのアイテムエレメントが記述されているが、本実施形態においてはそれに限らず、プレイリストPLLST内で指定された各再生表示オブジェクトが持つ異なる属性情報毎に複数のアトリビュートアイテムエレメントを記述する。図59(c)から(g)に示すようにメインビデオエレメントMANVD、メインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVD、及びサブオーディオエレメントSUBADに関係する属性情報に対し、図79(a)に示すメディア属性情報MDATRI内の各アトリビュートアイテムエレメントを指定する事により、それぞれの属性情報の共有化が図れる。このようにプレイリストPLLST内で定義される各種再生表示オブジェクトの属性情報を前記メディア属性情報MDATRI内にまとめて記述し、タイトル情報TTINFO内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内から前記メディア属性情報MDATRI内の情報を参照(指定)する事により、タイトル情報TTINFO内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション含む)における共通なメディア属性情報に関する重複記述を避けられる。その結果、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)の記述データ量を減らし、プレイリストPLLST内に記載されるトータルの情報量を減らす事ができる。それにより、プレイリストマネージャPLMNG(図28参照)の処理の簡素化も図れる。
<メディアアトリビュートエレメント及びメディアアトリビュートインフォメーション(Media Attribute Element and Media Attribute Information)>
前記メディア属性情報MDATRIはアトリビュートアイテムエレメントと呼ばれる各エレメントのリストにより構成されている。前記メディアアトリビュートアイテムエレメントはオーディオデータの属性情報を示すオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM、ビデオデータの属性情報を表すビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM、及びサブピクチャー(副映像)の属性情報を表すサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMのいずれかに属する。また各メディアアトリビュートアイテムエレメントはエンハンストビデオオブジェクトデータEVOBを構成する各エレメンタリーストリームに関するメディア属性情報MDATRIを示しているとも言える。前記メディアアトリビュートアイテムエレメント内に記述が必須である属性情報はデータコード情報又は圧縮コード情報になっており、それ以外の属性情報については前記メディアアトリビュートアイテムエレメント内での記述を省く事が出来る。図12に示したエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI内、又はセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内の属性情報記録領域内にはEVOB_VTS_ATR又はEVOB_ATRの情報が記述されている。前記メディアアトリビュートアイテムエレメント内の各属性情報の値は、前述したEVOB_VTS_ATR又はEVOB_ATR内で設定された情報内容と一致しなければならない。それにより図12に示すプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRIとエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI内に記述されたメディア属性情報MDATRI、及びセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内に記述されたメディア属性情報MDATRIとの間の関係に統一性が取れ、図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSENにおける再生・制御処理の安定性を確保する事が出来る。前述したように、トラックナンバーアサイメントインフォメーション(トラック番号設定情報)内のメインビデオエレメントMANVD、メインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVDとサブオーディオエレメントSUBADから図79(c)から(e)までの各メディアアトリビュートアイテムエレメントが参照(指定)される。前記の参照(指定)方法を以下に説明する。図79(c)から(e)に示すようにオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM、及びビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM、サブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAIPMいずれのメディアアトリビュートアイテムエレメントにおいてもメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)が存在する。また図59(c)から(g)に示すようにトラックナンバーアサイメントインフォメーション(オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI)内のメインビデオエレメントMANVD、及びメインオーディオエレメントMANAD、サブタイトルエレメントSBTELE、サブビデオエレメントSUBVD、サブオーディオエレメントSUBAD内にはメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報)の記述欄が共通に存在している。前記メディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報)により図79(c)から(e)に示すメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)を指定し、対応したメディアアトリビュートアイテムエレメントを参照している。上記の対応付けを保証する条件として、メディア属性情報MDATRI(メディアアトリビュートリストエレメント)内の異なるメディア属性のタイプ(オーディオ属性、ビデオ属性、サブピクチャー属性の各タイプ)毎にそれぞれ独自に(重複せずに)メディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報の値)が設定されなければならない。本実施形態においてはオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内のメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報の値)とビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内のメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報の値)をどちらも同じ“1”の値に設定する事は出来る。また各メディアアトリビュートアイテムエレメント内で前記メディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)の記述を省く事が出来る。この場合にはデフォル値である“1”が自動的に設定される。
<オーディオアトリビュートアイテムエレメント(AudioAttributeItem Element)>
以下に図79(c)に示すオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内のデータ構造の説明を行う。前記オーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMはメインオーディオストリームMANADとサブオーディオストリームSUBAD関する属性情報について記述されている。前述したように前記EVOB_VTS_ATR又はEVOB_ATRで設定された内容と前記オーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内で記述される各属性情報の値は一致しなければならない。前述したようにメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)は図59(d)及び(g)に示すようにメインオーディオエレメントMANADとサブオーディオエレメントSUBADから参照される。次にオーディオの圧縮コード情報ADCDC(codex)の値として、本実施形態では“LPCM(リニアPCM)”“DD+”“DTS-HD”“MLP”“MPEG”又は“AC-3”を選択する事が出来る。特に“AC-3”はインターオペラブルコンテンツに対してのみ使用される。またオーディオストリームのサンプル周波数ADSPRT(sampleRate属性情報)はオーディオストリームのサンプルレートを表し、前記属性情報の記載を省く事が出来る。更にサンプルデプス情報又は量子化ビット数SPDPT(sampleDepth属性情報)はサンプルデプス情報を表し、前記属性情報の記載を省く事が出来る。更に、オーディオチャンネル数情報ADCLN(channels属性情報)はオーディオチャンネル数を表し正数により値が記述される。前述したようにエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI内、もしくはセカンダリービデオセットのタイムマップ内の属性情報記録領域内に存在するEVOB_AMST_ATRTに設定された内容と前記オーディオチャンネル数情報ADCNL(channels属性情報)の値が一致しなければならない。もし、前記オーディオチャンネル数ADCNLが小数点以下の端数を持つ場合には前記属性情報の値として小数点以下を切り上げした正数で記述しなければならない。例えば、5.1チャンネルの場合には小数点以下を切り上げして前記オーディオチャネル数情報ADCNLの値としては“6”を設定する。また前記属性情報の記述を省く事も出来る。更にデータビットレート(データ転送レート)情報DTBTRTを示すBITRATE属性情報は前記オーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内での記述を省いても良い。
<ビデオアトリビュートアイテムエレメント等(VideoAttributeItem Element and SampleAspectRatio refers to Shape of Encoded Samples or ”Pixels”)>
次に図79(d)に示すビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内のデータ構造について説明を行う。前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMはメインビデオストリームMANVDとサブビデオストリームSUBVDの属性情報について記述されている。前述したようにEVOB_VTS_ATR又はEVOB_ATR内で設定された内容とビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内の各属性情報に設定される値が一致する必要が有る。前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内のメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報の値)は図59(c)又は(f)に記述されたメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報の値)と一致し、メインビデオエレメントMANVD及びサブビデオエレメントSUBVDから参照(指定)される。次にビデオの圧縮コード情報VDCDCを表すコーデック属性情報の値としては“MPEG-2”“VC-1”“AVC”又は“MPEG-1”のいずれかを選択できる。前記MPEG-1はインターオペラブルコンテンツに対してのみ使用する。またアスペクト比情報ASPRT(sampleAspectRatio属性情報)はエンコードされユーザに表示される画面又はピクセルの形状(縦横比)を表している。前記アスペクト比情報ASPRTのとり得る値として、標準画面サイズ・画面形状を表す “4:3”又はワイド画面の形状を表す“16:9”のいずれかの値が設定される。前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内において前記アスペクト比情報ASPRTの記述を省く事が出来る。次の水平方向の解像度属性情報HZTRL(horizontalResolution属性情報)はエンコードされた映像の水平方向のサンプル数(画素数)を表している。前記値はデコードにより作成されうるピクセル数を表してはいない。その次に記述されている垂直方向の解像度属性情報VTCRL(verticalResolution属性情報)はエンコード後の映像の垂直方向のサンプル数(画素数)を表している。前記値はデコードの結果得られうるピクセル数を示しているわけではない。前記水平方向の解像度属性情報HZTRLと垂直方向の解像度属性情報VTCRLに関する情報記述を省く事が出来る。また、encodedFrameRate属性情報はユーザ表示時のフレームレート属性情報ENFRRTを表している。前記の情報はエンコードされたフレームレートであり、それはフレーム数により表現されフィールド数により表示されるものでは無い。例えば、NTSCにおけるインターレース表示モードでは1秒間に60フィールド存在し、それは30フレームに対応している。このようにインターレース表示モードの場合にはフィールド数とフレーム数が異なるが、前記ユーザ表示時のフレームレート属性情報ENFRRTではフィールド数では無くフレームにおけるフレームレートを表している。また前記ユーザ表示時のフレームレート属性情報ENFRRTの情報記述を省いても良い。次に記述されるソースフレームレート属性情報SOFRRT(sourceFrameRate属性情報)は取り込まれたソースコンテンツの“およそ”のフレームレートを示している。つまり映画館で表示される映像フィルムのソースフレームレートは“24”として表示されるが、実際のビデオレートは23.976Hzとなっている。またその映画館で表示される映像フィルムは29.970Hzでのリピートフィールドフラグによりエンコードされうる。本実施形態において、ソースフレームレート属性情報SOFRRTの値は前記23.976や29.970の値を記述せず、おおよそのフレームレートとして“24”や“30”の値で記述される。またこの情報の記述も省く事が出来る。本実施形態では図67及び図68に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが内蔵された情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境に対応したネットワークバンド幅に基づき、複数のネットワークソースの中から適正なネットワークソースを選択してネットワーク転送する事が出来る。各情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境(ネットワークバンド幅)に合わせて選択される異なった再生表示オブジェクトストリームを転送した場合のそれぞれのビットレート間の平均値に対する近似値をデータビットレート(データ転送レート)情報DTBTRT(bitrate属性情報)が表している。図67の例を示し前記(データビットレート情報DTBTRT(bitrate属性情報))の値についての説明を行う。プレイリストPLLST内のネットワークソースエレメントNTSELEには個々のネットワークスループットに対応したsrc属性情報(リソースの保存場所(パス)とファイル名)が記述されている。前記ネットワークソースエレメントNTSELEのリストを活用する事で個々のネットワーク環境におけるネットワークスループットに対応し最適なオブジェクトファイルを選択できる。例えば電話回線を用いたモデム通信の場合にはネットワークスループットとして56 Kbps しかネットワークスループットを得る事が出来ない。この場合には再生表示オブジェクトのストリームが記録されているファイルとしてS-EVOB_LD.EVOがネットワーク環境に最適なオブジェクトファイルになる。また光通信などを用いたネットワーク環境の場合にはネットワークスループットとして1Mbpsを保証する事が出来る。このようなネットワークスループットの高いネットワーク環境を持ったユーザに対しては高精細な映像情報を持っているE-EVOB_HD.EVOファイルのデータ転送が適切な形になる。このようにネットワーク環境によって選択される最適なソースファイルが異なり、この1Mbps と56Kbpsに対する平均値の近似値は (1000+56)÷2 = 528 ≒ 500 になるので、“500”の値が前記ソースフレームレート属性情報SOFRRT内に記述される。前記説明したようにソースフレームレート属性情報SOFRRTの値はKbit/sを単位とした数字で表される。ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に記述されるactiveAreaX1属性情報からactiveAreaY2属性情報に至るアクティブエリア座標の情報はエンコード後ユーザに表示されるフレーム内におけるアクティブイメージエリアを示している。前記エンコードされユーザに表示されるフレームのアクティブイメージエリアはイメージにより埋められるものでは無く、例えば黒などの固定単色により埋められた領域を含んでいる。例えばテレビのワイド画面内に標準画面を表示した場合に、テレビのワイド画面の両サイドに黒帯が表示される事が有る。この例では標準画面(イメージ領域)では無く、両サイドの黒帯を含んだテレビのワイド画面に対応する領域が前記「エンコードされたユーザに表示されるフレームにおけるアクティブイメージ領域」を示している。前記アクティブイメージの四角い領域はフルスクリーンの表示座標(図40に示すカンバス座標CNVCRD)内における指定された領域として定義される。また前記の属性情報の表示を省く事も可能である。前記アクティブイメージ領域内において
ActiveAreaX1属性情報はアパーチャー内でのビデオ表示画面左上端位置のX座標値APARX1を表し、
ActiveAreaY1属性情報はアパーチャー内でのビデオ表示画面左上端位置のY座標値APARY1を表し、
ActiveAreaX2属性情報はアパーチャー内でのビデオ表示画面右下端位置のX座標値APARX2を表し、
ActiveAreaY2属性情報はアパーチャー内でのビデオ表示画面右下端位置のY座標値APARY2を表し
ている。前記属性情報に関する具体的なイメージについて図84(c)を用いて説明する。図84(c)に示す表示画面例においてプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDで構成される本編31の画面の左上端の座標位置が(Xp1,Yp1)で表され、前記本編31の右下端の座標位置が(Xp2,Yp2)で与えられているとする。図84(a)の記載例では、メディア属性情報MDATRI内のメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)の値を“1”としたビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に前記の左上端と右下端の座標値を記載する(図84(c)との対応を破線βと破線γで示して有る)。また図84(c)に示すようにセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDの画面の左上端の座標を(Xs1,Ys1)で規定し、また右下端の位置の座標を(Xs2,Ys2)で指定されている場合を考える。図84(a)の記述例では、メディア属性情報MDATRI内においてメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)の値を“2”に設定したビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に前記の座標値を記述する。図84(c)に指定された座標値と図84(a)に記述された座標値の対応を破線δと破線εにより示す。次に図84(a)に示したタイトル情報TTINFO内のタイトルエレメント情報TTELEM内に含まれるオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)内においてプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内のメインビデオエレメントMANVD内でメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報)の値を“1”と設定する事により、一点鎖線ηで示した関係に対応してメディアインデックス番号情報INDEXの値が“1”のビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMと関係づけられる。その結果、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に記述された前記メインビデオエレメントMANVDの表示画面領域が図84(c)に示す本編31の領域として設定される。また同様にセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のサブビデオエレメントSUBVD内においてメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報)の値を“2”に設定することにより、一点鎖線ζで対応を示したようにメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報の値)が“2”と設定されたビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMとリンクされる。その結果、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述されたサブビデオエレメントSUBVDの画面上の表示サイズが図84(c)に示すセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオエレメントSUBVDの領域として設定される。
<サブピクチャーアトリビュートアイテムエレメント(SubpictureAttributeItem Element)>
以下に図79(e)に示すサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITM内のデータ構造を示す。前記サブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMはサブピクチャーストリーム(副映像ストリームSUBPT)の属性情報を説明している。前記サブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITM内に記述される各属性情報値は、前述したようにEVOB_VTS_ATR又はEVOB_ATR内に設定された内容と一致する必要が有る。サブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITM内のメディアインデックス番号情報INDEX(index属性情報)は図59(e)内のトラック番号に対応した副映像パックの副映像ストリーム番号SPSTRN(streamNumber属性情報)により参照される。またサブピクチャーの圧縮コード情報SPCDC(codec属性情報)に設定される値としては“2bitRLC(ランレングス圧縮)”又は“8bitRLC(ランレングス圧縮)”のいずれかが設定される。
図80(a)に示すようにプレイリストファイルPLLSTは構造情報CONFGIを含む。前記構造情報CONFGIはシステム的な構造パラメータに関する情報が記載されている。
<コンフィグレーションエレメント(Configuration Element)>
前記構造情報CONFGI内のデータ構造を図80(b)に示す。前記構造情報CONFGIはコンフィグレーションエレメントにより記述されている。前記コンフィグレーションエレメントはアドバンストコンテンツADVCTに関するシステム構造のセット情報により構成されている。また前記コンフィグレーションエレメントの中身はシステム情報に関する情報のリストから構成されている。前記システム構造に関するリストとしてはストリーミングバッファエレメントSTRBUF、アパーチャーエレメントAPTR、メインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCLとネットワークタイムアウトエレメントNTTMOTの各種エレメントから構成されている。
図80(c)に前記ストリーミングバッファエレメントSTRBUF内のデータ構造を説明する。前記ストリーミングバッファエレメントSTRBUFはデータキャッシュDTCCH内におけるストリーミングバッファSTRBUFの必要とされるサイズ情報が記述されている。図25に示すようにネットワークサーバNTSRV内に保存されたセカンダリービデオセットSCDVSはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLによりユーザに再生表示される前にデータキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファSTRBUF内に一時保存される必要が有る。実際にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより前記セカンダリービデオセットSCDVSを表示する場合には、ストリーミングバッファSTRBUF内に一時保存されているセカンダリービデオセットSCDVSを読み取り、セカンダリービデオプレーヤSCDVPに転送しながらユーザへの表示処理を行う。この時、図25に示すようにストリーミングバッファSTRBUFに一時保存される再生表示オブジェクトはセカンダリービデオセットSCDVSのみであり、他の多くの表示再生オブジェクトはデータキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に一時保存される。従ってコンテンツプロバイダが供給するアドバンストコンテンツADVCTの中にセカンダリービデオセットSCDVSが含まれない場合にはデータキャッシュDTCCH内にストリーミングバッファSTRBUF設定領域を設ける必要が無い。前記構造情報CONFGI内に前記ストリーミングバッファエレメントSTRBUFを配置する事で、ユーザへの表示前にネットワークサーバNTSRVから事前に転送されるセカンダリービデオセットSCDVSの保存(図25参照)のために必要なストリーミングバッファSTRBUFのメモリ領域サイズが分かるので、前記セカンダリービデオセットSCDVSの転送処理をスムーズに行う事ができる。このようにアドバンストコンテンツADVCTを作成する作成者(コンテンツプロバイダ)がアドバンストコンテンツ再生部ADVPLに対して要求するデータキャッシュDTCCH内に事前に設定が必要となるストリーミングバッファSTRBUFのメモリサイズが図80(c)に示す「予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ(size属性情報)」になる。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは起動時のシーケンス処理中にデータキャッシュDTCCH内の構造(ストリーミングバッファSTRBUFに割り当てるメモリ空間)を変更する。前記データキャッシュDTCCH内の構造(ストリーミングバッファSTRBUFに割り当てるメモリ空間)の設定は図51のステップS62の処理の一部として行われる。前記「予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ(size属性情報)」の値は“キロバイト(1024バイト)”の単位で記述される。例えばストリーミングバッファSTRBUFサイズとして1Mbとして設定する必要がある場合には、前記予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ(size属性情報)の値として“1024”の値を設定する。前述したように前記の記述する値の単位が1024バイト単位になるのでトータルのストリーミングバッファSTRBUFサイズのバイト換算をすると1024×1024バイトの値となり、ほぼ1MBに等しい値になる。また前記「予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ(size属性情報)」に記述する値は正数値で記載されなければならない(小数点以下は切り上げして表示する)。また前記の値は偶数に設定しなければならない。なぜならアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのデータキャッシュDTCCHのメモリ空間の設定はビット(バイト)単位で処理を行う。従って前記ビット単位の処理に合わせて前記「予め設定が必要なストリーミングバッファサイズSTBFSZ」の値を偶数値にすることで、バイト単位で行うアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の処理をしやすくしている。
<アパーチャーエレメント(Aperture Element)>
次に、構造情報CONFGI内のアパーチャーエレメントAPTR内のデータ構造を図80(d)に示す。前記アパーチャーエレメントAPTRはユーザに表示する画面において表示可能な(見える)イメージのフルサイズ情報を示している。前記アパーチャーサイズ情報APTRSZ(size属性情報)は前述したようにユーザが見る事の出来る(表示可能な)イメージサイズのフルサイズの情報を表しており、“1920×1080”又は“1280×720”のいずれかの値が設定可能となっている。前記アパーチャーサイズ情報APTRSZは図40に示すグラフィックプレイン内のアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のフルサイズを表している。図40において、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)を示す太枠の右下に座標値として(1920, 1080)となっており、この場合には前記アパーチャーサイズ情報APTRSZの値として“1920×1080”の値が設定される。前記のアパーチャーサイズ情報APTRSZを設定する具体的な実施形態を図84に示す。図84(c)に示す表示画面例において黒枠で囲った全体の画面のうち左上の座標が(0,0)になっており、右下の座標値が(Xa,Ya)となっている。前記(Xa,Ya)の座標がアパーチャーサイズ情報APTRSZとなり、破線αの対応線に従って前記の値がアパーチャーエレメントAPTR内のアパーチャーサイズ情報APTRSZ内に記述される。この場合の記述例としては“Xa×Ya”の値が設定される。
<メインビデオデフォルトカラーエレメント(MainVideoDefaultColor Element)>
次に構造情報CONFGI内に含まれるメインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCL内のデータ構造を図80(e)に示す。前記メインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCLはメインビデオMANVDに対するアウターフレームカラーの内容を説明している。前記メインビデオMANVDに対するアウターフレームカラーは、メインビデオMANVDに関するメインビデオプレインMNVDPL(図39参照)における外側の背景色を意味している。例えば図79(d)内に記載されたactiveAreaX1からactiveAreaY2の情報によりユーザに表示する画面サイズがビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMで設定され、図59(c)に示すメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNM(mediaAttr属性情報)により対応するメインビデオMANVDにより前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMとリンクづける事により前記メインビデオMANVDの表示画面サイズが設定される。もし実際に表示される画面よりも横幅の広い画面(ワイド画面)を持つテレビをユーザが見ていた場合には、テレビ画面上の両端は前記メインビデオMANVDの表示画面が存在しない領域になる。前記の領域がメインビデオプレインMNVDPLにおける外側の部分を意味し、前記映像(前記メインビデオMANVD)が表示されない領域の色を前記「メインビデオに対するアウターフレーム属性情報COLAT(color属性情報)」により設定される。前記メインビデオに対するアウターフレーム属性情報COLAT(color属性情報)に設定される値はY, Cr, Cb色を6ヘキサゴナルデジタルデータで表示する。具体的な設定値としては下記のフォーマットで記述する。
Color = Y Cr Cb
Y, Cr, Cb := [0-9A-F][0-9A-F]
ここにおいてYとCbとCrに対して設定する値としての条件は
16 ≦ Y ≦ 235, 16 ≦ Cb ≦ 240, 16 ≦ Cr ≦ 240
として設定する。本実施形態において「メインビデオに対するアウターフレーム属性情報COLAT(color属性情報)」を単純に赤とか青とか設定せず、前記のようにY, Cr, Cb色で表すことにより、非常に表現豊かな色をユーザに表示する事が可能となる。
<ネットワークタイムアウトエレメント(NetworkTimeout Element)>
次に、構造情報CONFGI内に存在するネットワークタイムアウトエレメントNTTMOT内のデータ構造を図80(f)に示す。前記ネットワークタイムアウトエレメントNTTMOTはネットワークに要求されるタイムアウト時間を表している。本実施形態においてはネットワークを経由しネットワークサーバNTSRVから必要な再生表示オブジェクト及びその管理情報をダウンロードする。ネットワーク環境のトラブルによりネットワーク通信が不可能になった場合、ネットワーク通信回線を自動的に切断する必要が出てくる。ネットワーク通信が滞った後、ネットワーク回線を切るまでの時間をタイムアウト時間と定義する。前記ネットワーク接続時のタイムアウト設定情報NTCNTO(timeout属性情報)はmSの単位で記述される。
図12が示すように、プレイリストPLLSTからマニフェストMNFSTもしくはアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTSを参照する形になっている。その状況をより詳しく説明した図が図18になっている。すなわち、アドバンストサブタイトルADSBTの管理を行うアドバンストサブタイトルセグメントADSTSGから再生・使用時にインデックスとして参照されるファイル名はアドバンストサブタイトルのマニフェストファイルMNFSTSとなる。またアドバンストアプリケーションADAPLの管理を行うアプリケーションセグメントAPPLSGが再生・使用時にインデックスとして参照するファイルはアドバンストアプリケーションのマニフェストファイルMNFSTである。前記アドバンストサブタイトルのマニフェストファイルMNFSTSとアドバンストアプリケーションのマニフェストファイルMNFST内のデータ構造を図81に示す。
<マニフェストファイル(Manifest File)>
前記マニフェストファイルMNFSTはタイトルに対応したアドバンストアプリケーションADAPLの初期(初期設定)情報を示す。図1に示す情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは前記マニフェストファイルMNFSTに記載されている情報に基づきアドバンストアプリケーションADAPLの実行・表示処理を行う。前記アドバンストアプリケーションADAPLはマークアップMRKUPに基づく表示処理とスクリプトSCRPTに基づく実行処理からなる。前記マニフェストMNFST内で記述される初期(初期設定)情報は以下の内容を示している。
* 実行すべき最初のマークアップファイルMRKUP
* アプリケーションの起動処理時に実行されるべきスクリプトファイルSCRPT
前記マニフェストファイルMNFSTはXMLに基づき記述され、XMLの文法に基づきエンコード処理される。マニフェストファイルMNFST中のデータ構造は図81(a)に示すアプリケーションエレメントから構成されている。前記アプリケーションエレメントタグの中はアプリケーションエレメントのID情報MNAPIDと対応エレメントのベースURI情報MNFURI(xml:base属性情報)から構成されている。前記アプリケーションエレメントタグ内にアプリケーションエレメントのID情報MNAPIDを持つ事により図59に示すようにAPIコマンドにより前記アプリケーションエレメントのID情報MNAPIDを参照する事が可能となり、APIコマンドによる対応したアプリケーションエレメントの検索が容易となる。また前記アプリケーションエレメント内のチャイルドエレメントとして領域エレメントRGNELE、スクリプトエレメントSCRELE、マークアップエレメントMRKELE、及びリソースエレメントRESELEを含む事が可能である。
<領域エレメント(Region Element)>
図81(a)に示したアプリケーションエレメント内に配置されうる領域エレメントRGNELE内のデータ構造を図81(b)に示す。図39に示すようにユーザに表示する表示画面上ではメインビデオプレインMNVDPL、サブビデオプレインSBVDPL、サブピクチャープレインSBPCPL、グラフィックプレインGRPHPL、及びカーソルプレインCRSRPLの各レイヤーが存在し、前記各レイヤーの合成された合成画面が図39の下に示すようにユーザに表示される。前記各レイヤーのうちグラフィックプレインGRPHPLは本実施形態においてはアドバンストアプリケーションADAPLに関する表示画面レイヤーとして扱われる。図39に示すグラフィックプレインGRPHPLの画面全体をアパーチャーAPTR(グラフィック領域)として定義する。また図39の下側の画面に示すようにヘルプアイコン33からFFボタン38までの各ボタンが配置されている領域を図39の上側のグラフィックプレインGRPHPL内に示すようにアプリケーション領域APPRGNと定義する。前記アプリケーション領域APPRGNは本実施形態においてアドバンストアプリケーションADAPLに対応するアドバンストコンテンツADVCTを表示する画面領域を示しており、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内における前記アプリケーション領域APPRGNの配置場所と及び領域寸法が図81(b)に示す領域エレメントRGNELE内に記述される。前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内におけるアプリケーション領域APPRGNの配置方法についての詳細説明を図40を用いて行う。図40に示すようにグラフィックプレインGRPHPL内の領域をカンバスと呼ぶ。また前記カンバス上での各アプリケーション領域APPRGNの配置場所を指定する座標系をカンバス座標CNVCRDと定義する。図40の実施形態では前記カンバス座標CNVCRD上にアプリケーション領域APPRGNが#1 から #3 まで設定されている。前記アプリケーション領域APPRGN #1 内の白抜き部分をグラフィックオブジェクトの位置と呼んでいる。本実施形態においては前記グラフィックオブジェクトをコンテントエレメントと呼ぶことがある。前記1個のグラフィックオブジェクト(コンテントエレメント)は図39の下側に示すヘルプアイコン33やストップボタン34など各アイコンもしくはボタンの1個1個に対応する。つまりアプリケーション領域APPRGN #1 内での前記ヘルプアイコン33やストップボタン34の配置場所と表示画面サイズが、図40に示すアプリケーション領域APPRGN #1 内座標値(x1,y1)により規定される。ヘルプアイコン33やストップボタン34などのグラフィックオブジェクト(コンテントエレメント)のアプリケーション領域APPRGN #1 内の配置場所と表示サイズは図84(b)のマークアップエレメントMRKELEの下に星印で記述したようにマークアップファイルMRKUP.XMU内にそれぞれ記述される。図40に示すようにカンバス座標CNVCRDにおけるX軸はユーザに表示する画面の横方向を表し、右方向がプラス方向になる。X軸方向の座標値の単位は原点位置からの画素数の値で示される。またカンバス座標CNVCRDにおけるY軸はユーザに表示する画面の縦方向を表し、下方向がプラス方向になる。X軸方向の座標値の単位も原点位置からの画素数の値で示される。本実施形態におけるアパーチャーAPTR(グラフィック領域)の左上端位置がカンバス座標CNVCRDの原点位置(カンバス座標内における(0,0)の位置)になる。その結果、アパーチャーAPPTR(グラフィック領域)の画面サイズは前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内の右下端のカンバス座標CNVCRDにより規定される。図40の例ではユーザに表示される画面は1920×1080となり、アパーチャーAPTR(グラフィック領域)の右下端位置でのカンバス座標値が(1920,1080)となる。前記アパーチャーAPTR(グラフィック領域)内のアプリケーション領域APPRGN #1 の配置場所は、図40の例に示すように前記アプリケーション領域APPRGN #1 の左上端位置でのカンバス座標CNVCRD値(X,Y)により定義される。それに対応して図81(b)に示す領域エレメントRGNELE内のX属性情報はカンバス上アプリケーション領域の始点位置のX座標値XAXIS(図40参照)が設定される。また同様に前記領域エレメントRGNELE内のY属性値はカンバス上アプリケーション領域始点位置のY座標値YAXISが設定される。また図40に示すように、アプリケーション領域内座標においてはアプリケーション領域APPRGN #1 の左上端位置が原点(0,0)として定義され、アプリケーション領域APPRGN #1 内のアプリケーション内座標における右下端位置の座標(x2,y2)により、アプリケーション領域APPRGN#1内の幅と高さの値が規定される。すなわちアプリケーション領域APPRGN #1 の幅は“x2”で規定され、またアプリケーション領域APPRGN #1 の高さは“y2”の値で規定される。それに対応し、本実施形態ではアプリケーション領域APPRGNの表示サイズを“幅”と“高さ”で規定する。すなわち図81(b)に示す領域エレメントRGNELE内のwidth属性情報はカンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHを表す。また図81(b)に示した領域エレメントRGNELE内のheight属性情報はカンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTを表す。もし、前記領域エレメントRGNELE内でのカンバス上アプリケーション領域始点位置のX座標値XAXISとカンバス上アプリケーション領域始点位置のY座標値YAXISの記述を省いた場合には、カンバス上アプリケーション領域始点位置のX座標値XAXISの値としてデフォルトの“0”の値が設定されると共にカンバス上アプリケーション領域始点位置のY座標値YAXISの値としてデフォルト値の“0”の値が自動的に設定される。この場合には図40から判るように対応するアプリケーション領域APPRGN #1 の始点の座標値(X,Y)が(0,0)となるので、前記アプリケーション領域APPRGNがアパーチャーAPTR(グラフィック領域)の左上端に合わせて貼り付く形となる。また更に本実施形態では図81(b)に示すように領域エレメントRGNELE内でのカンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHとカンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTの記述を省く事が出来る。このようにカンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHの記述を省いた場合にはデフォルト値としてカンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHの値がアパーチャーAPTR(グラフィック領域)の幅サイズに一致する。またカンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTの記述を省いた場合には、前記カンバス領域内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTの値がデフォルト値としてアパーチャーAPTRの高さが自動設定される。従って前記カンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHとカンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTの記述を省いた場合には前記アプリケーション領域APPRGN#1のサイズはアパーチャーAPTR(グラフィック領域)のサイズと一致する事になる。このように記載を省略した時のデフォルト値がアパーチャーAPTP(グラフィック領域)の位置とサイズに一致させることで、(前記情報の記載を省略した場合の)マークアップMRKUP内での各グラフィックオブジェクト(コンテントエレメント)毎の表示サイズ/表示場所設定方法が簡単になる。
<スクリプトエレメント(Script Element)>
図81(c)にスクリプトエレメントSCRELE内のデータ構造を示す。本実施形態におけるスクリプトSCRPTは、ECMAの国際標準化で設定されたグローバルコード(ECMA 10.2.10)に準拠している。前記スクリプトエレメントSCRELEはアプリケーションの起動処理時に行われるアドバンストアプリケーションADAPLに関するスクリプトファイルSCRPTの内容を説明している。アプリケーションが起動すると、図44に示すナビゲーションマネージャNVMNGはsrc属性情報内に記述されたURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)を参照とし、最初に使用するスクリプトファイルSCRPTをダウンロードする。その直後、ECMAスクリプトプロセッサーECMASPは前記ダウンロードしたスクリプトファイルSCRPTの情報を前記グローバルコード(ECMA 10.2.10 に規定されたエクマスクリプト)に基づき解読し、解読結果に合わせた実行処理を行う。図81(c)に示すように前記スクリプトエレメントSCRELE内にはスクリプトエレメントのID情報SCRTIDとsrc属性情報が記述されている。前記スクリプトエレメントのID情報SCRTIDがスクリプトエレメントSCRELE内に存在する事によってAPIコマンドにより特定のスクリプトエレメントSCRELEを参照しやすくし、APIコマンド処理を容易にする効果が出来る。また前記src属性情報は最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCRを表し、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述される。
<マークアップエレメント(Markup Element)>
図81(d)に詳細なデータ構造を示すマークアップエレメントMRKELEは、アドバンストアプリケーションADAPLに対する最初に表示するマークアップファイルのファイル名と保存場所(パス)を示している。図81(a)に示す例のように、アプリケーションエレメント内にスクリプトエレメントSCRELEが記述されている場合には、アプリケーションの起動時において最初に前記スクリプトエレメントSCRELEで規定された初期のスクリプトファイルの実行を行う。その後、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャADAMNGは、前記マークアップエレメントMRKELEで規定されたsrc属性情報で指定されたURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)を参照し、対応したマークアップファイルMRKUPのロード処理を行う。このように図81(c)に示すsrc属性情報は最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCR(保存場所(パス)とファイル名)を表し、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の形式で記述される。また、図82に示すように図81(d)に示すマークアップエレメントのID情報MARKIDを利用してAPIコマンドにより前記マークアップエレメントMRKELEの参照が行われる事により、APIコマンド処理が容易になる。
<リソースエレメント(Resource Element)>
以下に図81(e)に詳細なデータ構造を示すリソースエレメントRESELEの説明を行う。前記リソースエレメントRESELEは、アドバンストアプリケーションADAPLで使用されるリソースについての情報が示されている。また、API管理領域を除いてアドバンストアプリケーションADAPLで使用される全てのリソースは、前記リソースエレメントRESELEのリストにより記述されなければならない。前記マニフェストMNFST内のリソースエレメントRESELEのリストで規定されたリソースをファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを行う。その後、図28に示すナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGが、対応したアドバンストアプリケーションADAPLの実行状態にする。図81(e)に示すリソースエレメントRESELE内のsrc属性情報は、対応リソースの保存場所SRCRSC(保存場所(パス)とファイル名)を表し、URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述される。前記対応リソースの保存場所SRCRSCの値はリソースが元々保存されていた場所を表す後述するURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)により記述されなければならず、プレイリストPLLST内で規定されたリソースインフォメーションエレメント(リソースインフォメーションRESRCIの情報)により記述されたsrc属性情報値のどれか1個を示している。すなわち図63(c)または図66(e)に示すリソースインフォメーションRESRCI内にネットワークソースエレメントNTSELEのリストを持つ事で、図67または図68に示すように同一内容のコンテンツに対し、ユーザが所有する情報記録再生装置1のネットワーク環境内でのネットワークスループットに合わせた最適なリソースが選択出来るようになっている。このように、同一のアドバンストコンテンツ内容ADVCTを持った(解像度や表示画面の修飾状況など異なる詳細属性を持つ)複数のリソース個々に対し、それぞれの保存場所(パス)をファイル名が記述されているsrc属性情報を有するネットワークソースエレメントNTSELEがそれぞれ設定されている。前記ネットワークソースエレメントNTSELEが設定されているぺアレントエレメント(図66(d)に示すタイトルリソースエレメントまたは図63(d)に示すアプリケーションリソースエレメントAPRELE)内のsrc属性情報で規定されたURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)の値が図81(e)に示す対応リソースの保存場所SRCRCSの値として設定されなければならない。図68で説明したように、ネットワークソースエレメントNTSELEで指定されたネットワークスループット条件を情報記録再生装置1のネットワーク環境が満足しない場合には前記タイトルリソースエレメントまたは前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE)内のsrc属性情報で指定された保存場所(パス)とファイル名へアクセスするので、図81(e)に示す対応リソースの保存場所SRCRCSを上述した方法で設定する事により情報記録再生装置1のネットワーク環境に依らずにアクセスが行える。その結果、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLのマニュフェストMNFSTに関するアクセス制御が容易となる。
最後に図84を用い、図81に示したマニフェストファイルMNFST内のデータ構造と、ユーザに表示する表示画面内のレイアウトとの関係を示す。
図84(c)に、ユーザに表示する表示画面の例を示す。図84(c)に示す表示例によれば、画面の下側にプレイボタン34からFFボタン38に至る各種ボタンが配置されている。前記プレイボタン34からFFボタン38が配置される領域全体を、アプリケーション領域APPRGNとして定義する。図84(c)に示す表示画面例はそれぞれカンバス座標CNVCRDに対応し、前記画面の左上端位置がカンバス座標CNVCRDにおける(0,0)の座標に対応する。前記カンバス座標CNVCRDに基づき、前述したアプリケーション領域APPRGNの左上端の座標を(Xr,Yr)で表す。前述したように、前記アプリケーション領域APPRGNの配置場所は、マニフェストファイルMNFST内の領域エレメントRGNELE内に記述される。前記説明した(Xr,Yr)の座標値は、図84(b)に示すように領域エレメントRGNELE内において“Xr”と“Yr”で記述され、対応が破線νで示される。また図84(c)の表示画面例において前記アプリケーション領域APPRGNの幅はrwidthで示され、高さはrheightで定義される。前記アプリケーション領域APPRGNの幅rwidthは破線ξに示すように領域エレメントRGNELE内のカンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTHの値として記述され、また前記アプリケーション領域APPRGNの高さrheightの値は同様に領域エレメントRGNELE内での破線πに示すように領域エレメントRGNELE内のカンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHTの値として記述される。また、図84(c)に示すストップボタン34やプレイボタン35のアプリケーション領域APPRGN内の配置場所と表示サイズは、図84(b)のマークアップエレメントMRKELEの直後に記述した“*”マーク以降に示すように、対応するマークアップファイルMRKUP. XMUの中で指定される。また前記ストップボタン34やプレイボタン35の配置及びサイズを示すマークアップファイルMRKUP.XMUに対するファイル名とその保存場所(パス)がマークアップエレメントMRKELE内のsrc属性情報の値として設定される。
本実施形態においてプレイリストPLLST内に配置された各種エレメントにおいて、図82(a)に示すようにタイトルエレメントTTELEMとプレイリストアプリケーションエレメントPLAELE、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG、チャプターエレメント、ポーズアットエレメントPAUSEL、イベントエレメントEVNTELがエレメント内にID情報を持ち、図82(a)の右側に示すように、ストリーミングバッファエレメントSTRBUFからスケジュールコントロールリストエレメントに至る各種エレメント内にID情報を持っていない。本実施形態において図82(c)に示すように、APIコマンドにより比較的多く参照されるエレメントの最初にID情報を設置している。それによりAPIコマンドからはID情報を使って特定のエレメントを参照している。その結果、APIコマンドによる各エレメントへのアクセス制御処理が容易となり、APIコマンドによる各エレメントへのアクセス制御・処理が容易となる。更に各エレメントの最初にID情報が配置されているのでプレイリストマネージャPLMNG(図28参照)は前記各エレメント内のID情報の検索が容易となる。更に、本実施形態において各エレメントの識別に“番号”を指定する代わりに“ID情報”を利用しているところに大きな特徴がある。図51や図3に示すようにプレイリストPLLSTの更新処理を行う事が可能となっている。もし各エレメントの識別に“番号”を付けていた場合には前記プレイリストPLLSTを更新する度に必要に応じて番号のずらし処理が必要となる。それに対し、各エレメントの識別に“ID情報”を指定している場合には、プレイリストPLLSTの更新時に前記ID情報の変更が不要となる。その為、プレイリスト更新時の変更処理が容易になるという特徴がある。図82(b)にAPIコマンドによる各エレメント内のID情報の活用例を示す。本実施形態の位置活用例としてはAPIコマンドによりタイトルのID情報TTID(図24(b)参照)を指定し、タイトル間の遷移処理を行う事が出来る。また別の活用例としてAPIコマンド上でチャプターエレメントのID情報CHPTID(図24(d)参照)を指定し、特定チャプターへのアクセス制御を行う事が出来る。
データキャッシュDTCCHに保存するデータやファイルの保存場所、およびその保存場所に対応したダウンロード方法については、図64、図65、図70、図71、図54、図55、図56、図63、図66及び図67の所で個々に説明を行っている。前記の説明内容をまとめる目的で、図83に各再生表示オブジェクトの保存場所についての記述を中心したプレイリスト内の記述例と、それに対応した各再生表示オブジェクトの保存場所の対応について説明をする。図83(a)に、ユーザに表示する画面の例を示す。ユーザに表示する画面のうち、左上側にプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDにより表示される本編31が表示され、上の右側にセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDが表示されている。また画面の下側にはアドバンストアプリケーションADAPLに対応したストップボタン34からFFボタン38に至る各種ボタンが配置され、前記本編31内の上側にアドバンストサブタイトルADSBTから構成されるテロップ文字39が表示されている。図83に示す例では、前記本編31を構成するプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVD及びその関連情報が、図83(b)に示すように情報記憶媒体DISC内に保存されている。前記プライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDに関係した情報は、前記情報記憶媒体DISCの /HVDVD_TS/ のディレクトリ(フォルダ)内に保存され、プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPに対応したファイル名が RMVS.MAP であり、エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIに対応したファイル名が PRMVS. VTI で、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに対応したファイル名が PRMVS.EVO とする。また前記セカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDの関連ファイルは、図83(c)に示すようにネットワークサーバNTSRV内に保存されているものとする。前記対応したネットワークサーバNTSRVのネットワーク上のアドレス(URL:ユニフォーム・リソース・ロケーション)はwww.toshiba.co.jpとし、その中のHD_DVDのディレクトリ(フォルダ)内に関連ファイルが保存されている。図83(c)に示すように、対応するサブビデオSUBVDとして高解像度で転送時に要求されるネットワークスループットが高いSCDVS1.EVOファイルと解像度が低く転送時のネットワークスループットが低くても良いセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが記録されているSCDVS2.EVOファイルが存在し、各セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBファイルで使われるセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPとして SCDVS1.MAP とSCDVS2.MAPが保存されている。本実施形態においてセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBと、それに利用される(前記ファイルを参照する)セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのファイルは同一ネットワークサーバNTSRV内の同一ディレクトリ(フォルダ)一緒に保存されると共に拡張子を除くファイル名は互いに一致するように設定している。次に前記テロップ文字39を表現するアドバンストサブタイトルADSBTに関連したファイルが図83(d)に示すネットワークサーバNTSRV内に保存されている。前記ネットワークサーバNTSRVのアドレス(URL:ユニフォーム・リソース・ロケーション)名はwww.ando.co.jpとし、その中のタイトルTITLEフォルダ(ディレクトリ)内に各種ファイルが保存されているとする。前記アドバンストサブタイトルADSBTをアクセスする時に使用されるマニフェストファイルMNFSTのファイル名がMNFSTS.XMFであり、前記テロップ文字39を表示する時の表示文字と、その表示場所および表示サイズを規定したアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSのファイルが3 個存在し、それぞれのファイル名が MRKUPS1.XAS と MRKUPS2.XASとMRKUPS3.XASで設定される。ユーザのネットワーク環境に応じて表示させるテロップ文字39の表示状況および装飾が各マークアップファイルMRKUPで異なり、それに応じてファイルキャッシュFLCCHへダウンロードする時に必要とされるネットワークスループットの値も異なる。前記 MRKUPS1.XAS で使用されるフォントの変換テーブルが FONTS1.XAS 内に記録され、また前記 MRKUPS2.XAS で使われるフォントファイルが MRKUPS2.XAS となる。また図83(a)に示すストップボタン34からFFボタン38に至るアドバンストアプリケーションADAPLに関するリソースファイルが図83 (e)に示すパーシステントストレージPRSTR内のルート内に保存されていると共に、図83(f)に示すデータ構造を有するプレイリストPLLSTのプレイリストファイルが PLLST.XPL のファイル名で同様のパーシステントストレージPRSTR内に保存されている。また前記パーシステントストレージPRSTR内に保存されているマニフェストファイルMNFSTのファイル名が MNFST.XMF とし、対応したマークアップファイルMRKUPのファイル名が MRKUP.XMU とする。また図83(a)に示すストップボタン34からFFボタン38までの各ボタンの画像はJPGの形式で保存され、それぞれIMAGE_***.JPGのファイル名で保存される。また前記各種ボタンをユーザが設定した時に起きる処理に対応したスクリプトファイルSCRPTがSCRPT_$$$.JSの形で保存されている。前記本編31を表すプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDに対応し、情報記憶媒体DISC内に保存されたタイムマップファイルSTMAP(PRMVS.MAP)のファイル名とその保存先情報が、図83(f)に示すようにプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内に存在するプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPにおける参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)の記述欄に記載されている。本実施形態では図12に示すように、前記プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内のsrc属性情報内に記述された保存場所SRCPMTに沿って始めにプライマリービデオセットのタイムマップPTMAP(PRMVS.MAP)にアクセスを行う。その後、前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAP(PRMVS.MAPファイル)の中に参照しているエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIのファイル名(PRMVS.VTS)を抽出し、前記ファイルにアクセスする。その後、前記エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI (PRMVS.VTIファイル)内で参照されているプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのファイル名(PRMVS.EVOB)を読み取り、前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBが記録されているPRMVS.EVOファイルにアクセスし、データキャッシュDTCCH内にダウンロードする。またセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内の参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)には、図83(c)に記述した複数のタイムマップファイルSTMAPのうちのいずれかのタイムマップファイル(SCDVS.MAP)の保存場所を記述する。また残りのセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのファイル名(SCDVS2.MAP)が対応するセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に配置されたネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報内に記述される。前記ネットワークソースエレメントNTSELE内には対応したセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBをデータキャッシュDTCCH内にダウンロードする時に保証されるネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)が記述されている。図67に示すようにナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境におけるネットワークスループットの情報を事前に持っている。前記プレイリストマネージャPLMNGはセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述されたネットワークソースエレメントNTSELE内のネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)の値を読み取り、図68に示した判定ルールに従いデータキャッシュDTCCH内にロードすべきセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのファイル名を選択し、それと同じフォルダ内に保存され、同じ拡張子以外のファイル名を持つセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPにアクセス制御を行う。データキャッシュDTCCHにダウンロードする時には最初に前記選択したセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのファイルをダウンロードし、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内で参照されているセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBファイルの名前を読み取り、その後前記読み取ったファイル名に応じ、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBファイルのダウンロード処理を行う。またアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内のアドバンストサブタイトルのマニフェストファイル保存場所SRCMNF(src属性情報)には図83(d)に示したマニフェストファイルMNFSTS(MNSFTS.XMF)の保存場所(パス)とファイル名が記述されている。図83(d)に示すネットワークサーバNTSRV内に保存されているマニフェストファイルMNFST以外のファイルのファイル名と保存場所(パス)については前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内のアプリケーションリソースエレメントAPRELEまたはネットワークソースエレメントNTSELE内のsrc属性情報の中に記述されている。前述したようにネットワークサーバNTSRV内にはアドバンストサブタイトルの表示時の装飾状況やフォントに合わせてデータ転送時のネットワークスループットが異なる複数のマークアップファイルMRKUPS(MRKUPS1.XASとMRKUPS2.XAS、MRKUPS3.XAS)が記録されていると共に複数のフォントファイルFONTS(FONTS1.XASとFONTS2.XAS)が存在している。前記各マークアップファイルMRKUPとフォントファイルFONTをファイルキャッシュFLCCHにダウンロードする時に必要となるネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTが、前記アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内のネットワークソースエレメントNTSELE内に記述されている。例えば、図83(f)に示したアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG内のネットワークソースエレメントNTSELEの情報によるとマークアップファイルMRKUPSであるMRKUPS3.XASをファイルキャッシュFLCCH内にネットワークダウンロードする時の保証されるネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTが56Kbpsであり、MRKUPS2.XASのファイルをファイルキャッシュFLCCH内にダウンロードする時に必要となるネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPTの値が1Mbpsである事を示している。ナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは、情報記録再生装置1が置かれているネットワーク環境内でのネットワーク経路50におけるネットワークスループット52の値を参照とし、図68に示した選択ルールに基づき、データキャッシュDTCCHにダウンロードするべき最適なマークアップファイルMRKUPSを設定し、前記マークアップファイルMRKUPSへアクセスした後、前記のファイルをデータキャッシュDTCCH内へダウンロードする。この時に対応するフォントファイルFONTSも同時に一緒にデータキャッシュDTCCH内へダウンロードする。前述したように図83(f)に示すデータ情報を持つプレイリストファイルPLLSTは図83(e)示すようにパーシステントストレージPRSTR内にPLLST.XPLのファイル名で保存されているものとする。ナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは最初にパーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストファイルPLLST(PLLST.XPL)を読み取る。前記パーシステントストレージPRSTR内に保存されているマニフェストファイルMNFST(MNFST.XMF)のファイル名とその保存場所(パス)が図83(f)のプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内に存在するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGにおけるアドバンストアプリケーションの初期設定情報を含んだマニフェストファイル保存場所 URIMNF(src属性情報)内

記述されている。また、それに関係したマークアップファイルMRKUP(MRKUP.XMU)及び各種スクリプトファイルSCRPT(SCRPT_$$$.JS)と静止画ファイルIMAGE(IMAGE_***.JPG)のファイル名とその保存場所が前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアプリケーションリソースエレメントAPRELE内のデータキャッシュ内にダウンロードされるデータまたはファイルの保存場所SRCDTC(src属性情報)内に記述されている。ナビゲーションマネージャNVMNG内のプレイリストマネージャPLMNGは前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内の前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEリストを読み取り、対応したアドバンストアプリケーションADAPLを画面表示する前にファイルキャッシュFLCCH内に事前に保存しておくべきリソースファイルの名前と、元々の保存場所を知る事が出来る。このようにプレイリストファイルPLLSTのアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアプリケーションリソースエレメントAPRELEリストによりファイルキャッシュFLCCHに保存すべきリソースの情報が記載される事により、ナビゲーションマネージャNVMNGは効率良く、しかも高速で必要なリソースをデータキャッシュDTCCH内に事前に保存する事が出来る。
本実施形態におけるユーザに表示する表示画面例とプレイリストPLLST内のデータ構造との関係を図84に示す。既に表示画面とプレイリスト内のデータ構造の関係は個々には図79と図81を用いて説明した。しかし図84を用いてユーザに表示する表示画面例とプレイリストPLLST及びマニフェストファイルMNFST内のデータ構造間の関係を記述する事により、全体を統合的に知る事が出来る。図84(c)に示すユーザに表示する全画面領域をアパーチャーAPTRという。また図40に示すカンバス座標CNVCRDにおける前記アパーチャーAPTRの右下の座標値を(Xa,Ya)で表すことが出来、前記の座標値がアパーチャーサイズ情報APTRSZに対応する。破線αに対応関係を示すように前記のアパーチャーサイズ情報APTRSZがプレイリストPLLST内の構造情報CONFGI内のアパーチャーエレメントAPTR内に記述される。またプライマリービデオセットPRMVS内のメインビデオMANVDを表す本編31を示す画面の左上端座標を(Xp1,Yp1)で表し、右下端位置のカンバス座標CNVCRD値を(Xp2,Yp2)で表す。前記の本編31の画面サイズはプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRI内におけるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内のメディアインデックス番号情報INDEXが“1”で示すビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMで規定される。前記メディアインデックス番号情報INDEXの値が“1”で設定されるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMで設定されるアパーチャー内でのビデオ表示画面左上端位置のX座標値APARX1と左上端位置のY座標値APARY1及び右下端位置のX座標値APARX2と右下端位置のY座標値APARY2との関係が破線βと破線γで示してある。また図84(c)に示すように画面上でのセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDの表示画面の左上端のカンバス座標CNVCRDの値を(Xs1,Ys1)で表し、右下端のカンバス座標CNVCRDの値を(Xs2,Ys2)で表す。前記のセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDの表示画面領域情報は図84(a)に示すようにメディアインデックス番号情報INDEXの値が“2”で設定されたビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に記述され、破線δ及び破線εに示すように対応関係が設定される。このように映像情報を示す(プライマリービデオセットPRMVS及びセカンダリービデオセットSCDVSに含まれる)再生表示オブジェクトの表示画面上での表示場所と表示サイズはビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMにより記述される。図10に示すように前記プライマリービデオセットPRMVSとセカンダリービデオセットSCDVSにはユーザに表示される動画像としてメインビデオMANVDとサブビデオSUBVDが存在する。前記各メインビデオMANVDと前記サブビデオSUBVDにおけるユーザに表示する画面上での表示画面場所とサイズ情報は、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)内のメインビデオエレメントMANVDとサブビデオエレメントSUBVD内から前記対応するビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMを参照する亊によって指定する事が出来る。すなわち図84(a)に示すようにプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内に存在するタイトルエレメント情報TTELEM内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)内に記述されたプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内のメインビデオエレメントMANVD上においてメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値を“1”で指定する事により、破線ηで示すようにメディアインデックス番号情報INDEXの値が“1”であるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMを指定する事が出来る。それにより、前記メインビデオMANVDの表示画面サイズと表示場所が図84(c)に示すように設定されている。同様にセカンダリービデオセットSCDVS内のサブビデオSUBVDに関する表示画面サイズと表示場所はセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述されたサブビデオエレメントSUBVD内のメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値を“2”で設定する事により、破線ζで関係を示すようにメディアインデックス番号情報INDEXの値が“2”であるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMを参照し、その結果、図84(c)に示すようにユーザに表示する画面上の対応するサブビデオSUBVDの表示画面サイズと表示画面場所を規定する事が出来る。またオーディオ情報に対しても同様にオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM内のメディアインデックス番号情報INDEXの値をメインオーディオエレメントMANAD又はサブオーディオエレメントSUBAD内で指定する事により音声情報の属性を指定する事が出来る。図84(a)に示す具体的な記述例では簡単化のためにメディア属性情報MDATRI内に存在するオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITMが1個のみしか存在せず、そのメディアインデックス番号情報INDEXの値が“1”の値になるようにしている。それに対応し、メディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値が“1”に設定したメインオーディオエレメントMANADをプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に3個設定し、それぞれのメインオーディオエレメントMANADに対し、トラック番号情報TRCKATを1から3までそれぞれ設定している。また同様にメディア属性情報内の対応したメディア属性エレメントのインデックス番号MDATNMの値を“1”に設定し、トラック番号情報TRCKATの値を“4”に設定したサブオーディオエレメントSUBADをセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に設定している。前記メインオーディオエレメントMANAD内とサブオーディオエレメントSUBAD内に設定したトラック番号情報TRCKATに対応してトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内にオーディオトラックエレメントADTRKを4個配置し、それぞれのオーディオトラックエレメントADTRK毎にオーディオ言語コードとオーディオ言語コード拡張記述子ADLCEXとユーザ選択可を示すフラグUSIFLGを記述する事により、ユーザによるオーディオトラック選択がしやすいようになっている。尚、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(トラックナンバーアサイメントインフォメーション)内の各メインオーディオエレメントMANADとサブオーディオエレメントSUBADとトラックナビゲーションインフォメーションTRNAVI内のオーディオトラックエレメントADTRKとの間は前記トラック番号情報TRCKAT(オーディオトラック番号ADTKNM)を介して互いにリンクされ、図84内における破線θ、破線ι、破線λ、及び破線κに示すような対応となっている。また図84(c)に示すアドバンストアプリケーションADAPLを表示するアプリケーション領域APPRGNの表示画面上の位置とサイズはマニフェストファイルMNFST内で記述される。すなわち図84(c)に示すアプリケーション領域APPRGNの左上端位置のカンバス座標CNVCRD値は(Xr,Yr)で表される。また図84(c)に示すようにアプリケーション領域APPRGN内の幅をrwidthで表し、高さをrheightで表す。前記アプリケーション領域APPRGNの左上端のカンバス座標CNVCRDの座標値(Xr,Yr)の値は破線νに示すようにマニフェストファイルMNFST.XMF内の領域エレメントRGNELE内で“Xr”と “Yr”で記述される。また同様にアプリケーション領域APPRGNの幅rwidthと高さrheightはアプリケーションエレメント内の領域エレメントRGNELE内のwidth属性情報の値とheight属性情報の値で記述され、一点鎖線ξと一点鎖線πにより対応が示されている。また図84(b)に示すマニフェストファイルMNFSTのファイル名と保存場所(パス)の情報は図84(a)におけるプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFOの中に存在するタイトルエレメント情報TTELEMに記述されるオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のアプリケーションセグメントAPPLSGの中に記述されるアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記載され、図84においては一点鎖線μで関係が示されている。また図84(c)に示すプレイボタン35からFFボタン38に至る各アプリケーション領域APPRGN内の各グラフィックオブジェクト(コンテントエレメント)の表示場所と表示サイズはマークアップファイルMRKUP内に記述される。また前記マークアップファイルMRKUP.XMUのファイル名と保存場所(パス)はマニフェストファイルMNFST(アプリケーションエレメント)内のマークアップエレメントMRKELE内のsrc属性情報内に記述される。
<まとめ>
本実施形態における効果を簡潔にまとめると、以下のようになる。
1.管理情報に従い、所定のタイミングで必要なコンテンツを事前に取り込む事によりユーザへの再生・表示を途中で中断させる事なく複数の再生表示オブジェクトを同時に再生・表示が行える。
2.管理情報内に時間軸に沿った再生表示のタイミング制御情報を持たせることにより、動画の表示開始/表示終了のタイミングや動画/アニメーションの切り替わりタイミングに関する複雑なプログラミングが可能となり、現行のホームページ画面に比べて飛躍的にユーザに対する表現力が向上する。
図12に示すように本実施例においてプレイリストPLLSTからプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPを参照し、また前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPからエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照する構造となっている。また前記エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIからプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBが参照出来る構造となり、“ プレイリストPLLST → プライマリービデオセットのタイムマップPTMAP → エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI→プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB ”の経路を取って順次アクセスした後、前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBの再生を開始する構造となっている。以下に図12に示すプレイリストPLLSTからプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPを参照する具体的な内容について説明する。図54(c)に示すようにプレイリストPLLST内のプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCP内に参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)を記述する欄が存在している。前記参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)に記載する情報は、図18に示すようにプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPの保存場所(パス)及びそのファイル名が記述される事になっている。それにより前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPへの参照が可能となる。前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAP内の詳細のデーター構造を図85に示す。
図12に示すプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAP内に記述される情報を、ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPと呼んでいる。本実施例において前記ビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPは、図85(a)に示すように1以上のタイムマップTMAP(PTMAP)から構成されている。また前記1個のタイムマップTMAP(PTMAP)はそれぞれ1個のファイルから構成される。また図85(b)に示すように前記タイムマップTMAP(PTMAP)は、タイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GIと1以上のタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRPと、前記タイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRPの配置されている数と同数の数だけ有するタイムマップインフォメーションTMAPIが存在する。また前記タイムマップTMAP(PTMAP)がインターリーブドブロックのタイムマップTMAP(PTMAP)に対応している場合には、前記タイムマップTMAP(PTMAP)内にILVUインフォメーションILVUIが存在している。前記タイムマップTMAP(PTMAP)内の一部分を構成しているタイムマップインフォメーションTMAPIは対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内における指定された表示時間からプライマリーエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUあるいはタイムユニットTUのアドレスへの変換に利用される。前記タイムマップインフォメーションTMAPI内は図示していないが、1以上のエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTまたは1以上のタイムユニットエントリーから構成されている。前記エンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENT内には、個々のエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBU毎の情報が記録されている。すなわち1個のエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTの中には以下の3種類の情報が個々に記録されている。
1.対応するエンハンストビデオオブジェクトユニット内におけるファーストリファレンスピクチャー(例えばIピクチャーフレームなど)のサイズ情報1STREF_SZ
… パック数により記述する
2.対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの再生時間EVOBU_PB_TM
… ビデオフィールド数により表現する
3.対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUのサイズEVOBU_SZ情報
… パック数により表示する
情報記憶媒体DISC内の連続した“まとまり”として記録されている1個のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに対応する各1個のタイムマップインフォメーションTMAPIは、それぞれ1個ずつのファイルとして記録されなければならない。また前記ファイルはタイムマップファイルTMAP(PTMAP)と呼ばれる。それに対して、同一のインターリーブドブロックを構成する複数のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに対応する個々のタイムマップインフォメーションTMAPIは、1個のインターリーブドブロック毎に同一の1個のファイル内にまとめて記録されていなければならない。
図85に示すタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内のデーター構造を図85(c)に示す。タイムマップ識別子TMAP_IDはプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAP内の最初に記述される情報である。従って、前記ファイルがタイムマップファイルPTMAPである事を識別する為の情報として、前記タイムマップ識別子TMAP_ID内は“HDDVD_TMAP00”と記述する。またタイムマップの終了アドレスTMAP_EAに関しては、対応するタイムマップファイルTMAP(PTMAP)内の最初のロジカルブロックから数えた相対的なロジカルブロック数RLBN( Relative Logical Block Number )により記述される。また “HD_DVD-Video”の規格書のVer1.0に対応した内容の場合には、前記タイムマップのバージョン番号TMAP_VERNの値として“0001 0000b”を入れる。またタイムマップの属性情報TMAP_TYは、アプリケーションタイプ、ILVUインフォメーション、属性情報、及びアングル情報が記載されている。前記タイムマップの属性情報TMAP_TY内におけるアプリケーションタイプ情報として“0001b”を記載した場合には、対応したタイムマップがスタンダードビデオタイトルセットVTSである事を示し、“0010b”の場合にはアドバンストビデオタイトルセットVTSである事を示すと共に、“0011b”の場合にはインターオペーラブルビデオタイトルセットである事を示している。本実施例におけるインターオペーラブルビデオタイトルセットとは、再生専用のビデオ規格であるHD_DVD-Video規格とは別に、記録、再生及び編集が可能なビデオレコーディングの規格であるHD_VR規格との互換性を取る為に前記HD_VR規格で記録した映像を、前記HD_DVD-Video規格に準拠する形でデーター構造及び管理情報を書換え、前記再生専用HD_DVD-Video規格上で再生可能なようにする事が出来る。このように記録編集が可能なHD_VR規格に基づき録画された映像情報とその管理情報に対し、HD_DVD-Videoに準拠した形で管理状況及び一部のオブジェクト情報を書き換えたものをインターオペーラブルコンテンツと呼び、それの管理情報をインターオペーラブルビデオタイトルセットVTSと呼んでいる。(詳細な内容に付いては図87の説明文を参照の事。)また前記タイムマップの属性情報TMAP_TY内におけるILVUインフォメーションILVUIの値として“0b”の場合には、対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内にILVUインフォメーションILVUIが存在しない事を示している。この場合にはタイムマップTMAP(PTMAP)は連続したブロックもしくはインターリーブドブロック以外の形で記録されたプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBに対応したタイムマップTMAP(PTMAP)を示している。また前記ILVUインフォメーションILVUIの値が“1b”の場合には、対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内にILVUインフォメーションILVUIが存在する事を示し、対応するタイムマップTMAP(PTMAP)がインターリーブドフロックに対応している事を意味している。また前記タイムマップの属性情報TMAP_TY内の属性情報ATRの値が“0b”の場合には、エンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATRが対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内に存在しない事を意味し、対応するタイムマップTMAP(PTMAP)がプライマリービデオセットPRMVSに対応している事を示している。また前記タイムマップの属性情報TMAP_TY内に存在する属性情報ATRの値が“1b”の場合には、対応するタイムマップTMAP内にエンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATRが存在する事を意味し、対応するタイムマップTMAPがセカンダリービデオセットSCDVSに対応したタイムマップSTMAPである事を示している。更に、タイムマップの属性情報TMAP_TY内のアングル情報ANGLEの値が“00b”の場合には、アングルブロックが存在しない事を示し、“01b”の場合にはノンシームレスなアングルブロック(アングル切り替え時に連続した形でアングルが切り替え出来ないもの)である事を意味している。また前記アングル情報ANGLEの値が“10b”の場合には、シームレスアングルブロック(シームレスに(連続して)アングルブロックの切り替えが可能)である事を意味し、“11b”の値はリザーブ領域として取ってある。また、前記タイムマップの属性情報TMAP_TY内においてILVUインフォメーションILVUIの値が“1b”とセットされた場合には、前記アングル情報ANGLEの値として“01b”または“10b”に設定される。なぜなら本実施例においてマルチアングルで無い場合(アングルブロックが存在しない場合)には、対応したプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBがインターリーブドブロックを構成しないためである。反対にプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBがマルチアングルの映像情報を持っている場合(アングルブロックが存在する場合)には、インターリーブドブロックを構成する。次のタイムマップインフォメーションの数情報TMAPI_Nsは1個のタイムマップTMAP(PTMAP)内におけるタイムマップインフォメーションTMAPIの数を表し、図85(b)の実施例ではタイムマップTMAP(PTMAP)#1内ではn個のタイムマップインフォメーションTMAPIが存在しているので前記タイムマップインフォメーションの数情報TMAPI_Nsに入る値 “n”の値が設定される。本実施例においては、以下の条件の場合には前記タイムマップインフォメーションの数情報TMAPI_Nsの値は“1”に設定されなければならない。
・スタンダードビデオタイトルセット内での連続ブロックに属したプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに対するタイムマップインフォメーションTMAPIを示している場合。
・アドバンストビデオタイトルセット内における連続ブロックに含まれるプライマリーエンハンストビデオオブジェクP-EVOBに対応したタイムマップインフォメーションTMAPIになっている場合。
・インターオペーラブルビデオタイトルセットに所属するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに対応したタイムマップインフォメーションTMAPIを示す場合。
すなわち、本実施例ではプライマリーエンハンストビデオオブジェクP-EVOBが連続ブロックでは無くインターリーブドブロックを構成した場合には、各インターリーブドユニットまたは各アングル毎にそれぞれタイムマップインフォーメーションTMAPIを設定し、各インターリーブドユニットまたは各アングル毎に(指定された時間情報から)アクセス先のアドレスへの変換が可能となり、アクセスに関する利便性が向上する。
また、ILVUIの開始アドレスILVUI_SAは対応するタイムマップファイルTMAP(PTMAP)内の最初のバイトから数えた相対的なバイト数RBN( Relative Byte Number )により記述される。もし対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内においてILVUインフォメーションILVUIが存在しない場合には、前記ILVUIの開始アドレスILVUI_SA値は“1b”の繰り返しで埋められなければならない。すなわち本実施例において前記ILVUIの開始アドレスILVUI_SA欄は4バイトにより記載される事になっている。従って前述したように対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内においてILVUインフォメーションILVUIが存在しない場合いは前期4バイト分の枠全てに“1b”の値が埋められる。また前述したようにタイムマップTMAP(PTMAP)内にILVUインフォメーションILVUIが存在しない時は、スタンダードビデオタイトルセットまたはアドバンストビデオタイトルセット、インターオペーラブルビデオタイトルセット内における連続ブロックに対応したタイムマップTMAP(PTMAP)を意味している。次に配置されているエンハンストビデオオブジェクト属性情報の開始アドレスEVOB_ATR_SAは対応するタイムマップファイルTMAP(PTMAP)内の開始バイトから数えた相対的なバイト数RBN( Relative Byte Number )により記述される。本実施例においてプライマリービデオセットPRMVS内におけるタイムマップTMAP(PTMAP)内にはエンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATRが存在しないので、前記エンハンストビデオオブジェクト属性情報の開始アドレスEVOB_ATR_SAの欄(4バイト)には全て“1b”の値で埋められなければならない。一見、前述したエンハンストビデオオブジェクト属性情報の開始アドレスEVOB_ATR_SAの記入欄は無意味に見えるが、図85(c)に示したタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内のデーター構造と図88(c)に示すセカンダリービデオセットのタイムマップ内のタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GIのデーター構造を一致させる事により、両者間のデーター構造の共通化を図り、それによりアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内におけるデーター処理の簡素化を図っている。既に図12を用いプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPからエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照出来る事を説明したが、前記エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照する為の情報として、図85(c)に示すビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEが存在している。前記ビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEの記入欄は255バイトで設定されており、前記ビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEの長さが255バイトよりも短い場合には、255バイト内の残りの領域は全て“0b”で埋められなければならない。
図85(b)に示す1個のタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP内のデーター構造を図85(d)に示す。タイムマップインフォメーションの開始アドレスTMAPI_SAは、対応するタイムマップファイルTMAP(PTMAP)内の開始バイトから数えた相対的なバイト数RBN( Relative Byte Number )により記述される。エンハンストビデオオブジェクトのインデックス番号EVOB_INDEXは、対応するタイムマップインフォメーションTMAPIが参照するエンハンストビデオオブジェクトEVOBのインデックス番号を表している。前記図85(d)に示すエンハンストビデオオブジェクトのインデックス番号EVOB_INDEXの値は、図86(d)に示すビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内のエンハンストビデオオブジェクトのインデックス番号EVOB_INDEXで設定する値と一致させなければならない。また図85(d)に示すエンハンストビデオオブジェクトのインデックス番号EVOB_INDEXは異なる他のタイムマップインフォメーションTMAPIに対応して設定する値とは異なる値を設定する必要が有る。それにより各タイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP毎にユニークな(独自の、または他のタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP内で設定される値とは異なる)値が設定される。ここで前記エンハンストビデオオブジェクトのインデックス番号EVOB_INDEXの値は“1”から“1998”までのいずれかの値を設定しなければならない。次に存在するエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーの数情報EVOBU_ENT_Nsは、対応するタイムマップインフォメーションTMAPI内に存在するエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTの数の情報が記述される。また、ILVUエントリーの数情報ILVU_ENT_Nsは、対応するタイムマップTMAP(PTMAP)内で記述されるILVUエントリーの数情報ILVU_ENT_Nsが記述される。図85(e)に示す実施例では、タイムマップTMAP(PTMAP)#1内ではILVUエントリーが“i個”存在しているので、前記ILVUエントリーの数情報ILVU_ENT_Nsの値として対応して“i”の値が記述される。例えばアドバンストビデオタイトルセット内での連続ブロック(インターリーブドブロックで無い場合)やスタンダードビデオタイトルセットまたはインターオペーラブルビデオタイトルセットの連続ブロックに対応したタイムマップTMAP(PTMAP)が記述されている場合には前記タイムマップTMAP(PTMAP)内ではILVUインフォメーションILVUIが存在しないので、前記ILVUエントリーの数情報ILVU_ENT_Nsの値は“0”が設定される。図85(e)にILVUインフォメーションILVUI内のデーター構造を示す。
前記ILVUインフォメーションILVUIは各インターリーブドユニットILVUへのアクセスに利用される。前記ILVUインフォメーションILVUIは、1以上のILVUエントリーILVU_ENTから構成されている。インターリーブドブロックを構成するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBを管理するタイムマップTMAP(PTMAP)に対してのみ、前記ILVUインフォメーションILVUIがタイムマップTMAP(PTMAP)内に存在する。図85(f)に示すように、各ILVUエントリーILVU_ENTの中身はILVUの開始アドレスILVU_ADRとILVUサイズILVU_SZの組み合わせにより構成されている。また前記ILVUの開始アドレスILVU_ADRは対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内の最初のロジカルブロックから数えた相対的なロジカルブロックナンバーRLBN( Relative Logical Block Number )により表現される。また前記ILVUサイズILVU_SZは1個のILVUエントリーILVU_ENTを構成するエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの数により記述される。
図12に示すように、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのデーターを再生するにあたりプレイリストPLLSTからプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPを参照し、次に前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPの中で、その先のエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照する。前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPから参照されたエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIの中に、対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBを参照する情報が含まれており、それにより前記プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBを再生する事が可能となる。前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAP内のデーター構造は、図85に示す構造を有している。また前記エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI内のデーターは、図86(d)に示すようなデーター構造をしている。本実施例において、図12に示すエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIは、図86(c)に示すビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBIと同じものを意味している。前記プライマリービデオセットPRMVSは、図10または図25に示すように、基本的に情報記憶媒体DISC内に保存されている。
図10に示すように前記プライマリービデオセットPRMVSはプライマリーオーディオビデオPRMAVを示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBとその管理情報から構成されている。
前記プライマリービデオセットPRMVSは図86に示すデーター構造を有するビデオタイトルセットインフォメーションVTSI、図87に示すデーター構造を有するエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB(ビデオタイトルセットのエンハンストビデオオブジェクトセットVTS_EVOBS)、図85に示す構造を有するビデオタイトルセットタイムマップインフォメーションVTS_TMAPおよび図86(a)に示すビデオタイトルセットインフォメーションのバックアップVTSI_BUPから構成されている。本実施例においては図87(a)に示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに関するデータータイプが図10に示すプライマリーオーディオビデオPRMAVと定義される。また、図87に示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBの集まりによりセットを構成する全体がビデオタイトルセットのエンハンストビデオオブジェクトセットVTS_EVOBSとして定義される。
例えば各プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBの属性情報などが示された1個のビデオタイトルセットに関する情報が図86(a)に示すビデオタイトルセットインフォメーションVTSI内に記述されている。図86(b)に示すように、前記ビデオタイトルセットインフォメーションVTSI内の最初にビデオタイトルセットインフォメーションマネージメントテーブルVTSI_MATが配置され、次にビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトアトリビュートテーブルVTS_EVOB_ATRTが配置され、最後にビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションテーブルVTS_EVOBITが配置されている。図86(b)に示す各種情報の境界位置は、ロジカルブロックの境界位置と一致しなければならない。各情報が前記ロジカルブロックの境界面で切れるようにする為には、例えば各テーブルの1個の端数が2047バイトとより超えてしまった場合には丁度ロジカルブロックで切れるように残りの端数の部分を全て“00h”を挿入し、必ず各情報の先頭位置がロジカルブロック内の先頭位置と一致するように設定されている。図86(b)に示すビデオタイトルセットインフォメーションマネージメントテーブルVTSI_MATは以下の情報が記載されている。
1.ビデオタイトルセットとビデオタイトルセットインフォメーションVTSIのサイズ情報2.ビデオタイトルセットインフォメーションVTSI内における各情報の開始アドレス情報3.ビデオタイトルセットVTS内におけるエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSの属性情報
また、図86(b)に示すビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトアトリビュートテーブルVTS_EVOB_ATRTではプライマリービデオセットPRMVSにおける各プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内で定義される属性情報が記述されている。
図86(b)に示すビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションテーブルVTS_EVOBITは、プライマリービデオセットPRMVS内における各プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBに対する管理情報が記述されている。前記ビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションテーブルVTS_EVOBITの中の構造は図86(c)に示すように、先頭にビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションテーブルインフォメーションVTS_EVOBITIが配置され、次にビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションサーチポインターVTS_EVOBI_SRPが配置され、その後ろにビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBIが記述される。
前記ビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内の構造を、図86(d)に示す。また、図86(d)に示すビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内の最初に記述されるエンハンストビデオオブジェクト識別子EVOB_IDの内部構造を図86(e)に示す。前記エンハンストビデオオブジェクト識別子EVOB_ID内の最初にアプリケーションタイプAPPTYPの情報が記述されている。前記の欄の中に“0001b”が記載されている時は対応するエンハンストビデオオブジェクトがStandard VTS(スタンダードビデオタイトルセット)であることを示し、“0010b”の時にはAdvanced VTS(アドバンストビデオタイトルセット)である事を示し、“0011b”の時にはInteroperable VTS(インターオペーラブルビデオタイトルセット)である事を示し、それ以外の値はリザーブ値として設定されている。またオーディオギャップロケーションA0_GAP_LOC、A1_GAP_LOCにおいてオーディオギャップロケーション#0A0_GAP_LOC#0は、オーディオストリームの0番目のオーディオストリームに関するオーディオギャップの情報が記述され、オーディオギャップロケーション#1A1_GAP_LOC#1内には1番目のオーディオストリームに関するオーディオギャップの情報が入る。また前記オーディオギャップロケーションA0_GAP_LOC#0、A1_GAP_LOC#1の値が“00b”の時にはオーディオギャップが存在しない事を示し、“01b”の時には対応するエンハンストビデオオブジェクトEVOBの最初のエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBU内にオーディオギャップが存在する事を示し、“10b”の時には前記エンハンストビデオオブジェクト内の先頭から2番目のエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの中にオーディオギャップが存在する事を示し、“11b”の時には前記エンハンストビデオオブジェクト内の先頭から3番目のエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBU内にオーディオギャップが存在する事を意味している。
図12に示すように、再生対象となるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBが記録されているファイルはエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI中から指定される事は既に説明した。前記エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI(ビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI)内の図86(d)に示す2番目に記述されたエンハンストビデオオブジェクトファイル名EVOB_FNAMEにより図12に示すようにプライマリーエンハンストビデオオブジェクトファイルP-EVOBを指定している。前記情報によりエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI(ビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI)とプライマリーエンハンストビデオオブジェクトファイルP-EVOBとの関係がつけられ、再生処理が容易になるばかりで無く、前記のエンハンストビデオオブジェクトファイル名EVOB_FNAMEの値を変更するだけで容易に再生対象となるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトファイルP-EVOBの変更が出来る為、編集処理が非常に容易となる。もし、前記エンハンストビデオオブジェクトファイル名EVOB_FNAMEに記載されるファイル名のデーター長が255バイト以下の場合には、ファイル名が記載されていない残りの空きスペースには“0b”で埋められなければならない。また前記エンハンストビデオオブジェクトファイル名EVOB_FNAMEとして指定されたプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBがスタンダードビデオタイトルセットVTS内において複数のファイルから構成されている場合には、前記エンハンストビデオオブジェクトファイル名EVOB_FNAMEは最も小さな値の番号が設定されているファイル名のみを指定する事になる。図86(d)に示すエンハンストビデオオブジェクトアドレスオフセットEVOB_ADR_OFSにおいて対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBがスタンダードビデオタイトルセットVTSまたはインターオペーラブルビデオタイトルセットVTS内に含まれる場合には、対応するエンハンストビデオオブジェクトセットEVOBSの最初に設定されたロジカルブロックからの相対的なロジカルブロック番号RLBN( Relative Logical Block Number )により対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBの開始アドレスが記述される。本実施例では図87(d)に示すように各パックPCK単位が前記ロジカルブロック単位と一致し、2048バイトのデーターが前記1個のロジカルブロック内に記録される。また対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBがアドバンストビデオタイトルセットVTSに含む場合には、前記エンハンストビデオオブジェクトアドレスオフセットEVOB_ADR_OFSの欄の中には全て“0b”が埋められる。
エンハンストビデオオブジェクト属性番号EVOB_ATRNに関しては、対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBで使用されるエンハンストビデオオブジェクト属性番号EVOB_ATRNが設定され、前記設定される番号は“1”から“511”までの値のいずれかを記載しなければならない。更にエンハンストビデオオブジェクト開始PTM EVOB_V_S_PTMは、対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBのプレゼンテーションスタートタイムが記述される。前記プレゼンテーションスタートタイムを表す時間は90kHzの単位で記述される。また、エンハンストビデオオブジェクト終了PTM EVOB_V_E_PTMは対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBのプレゼンテーションエンドタイムを表し、90kHzの単位で表示される。
次に記述されるエンハンストビデオオブジェクトサイズEVOB_SZは対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBのサイズを表し、ロジカルブロック数により記述される。
次のエンハンストビデオオブジェクトインデックス番号EVOB_INDEXは、対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBのインデックス番号情報を表している。前記情報はタイムマップインフォメーションTMAPIのタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP内におけるエンハンストビデオオブジェクトインデックス番号EVOB_INDEXと同じでなければならない。また前記の値は“1”から“1998”までのいずれかの値を記載する。
更に、エンハンストビデオオブジェクト内のファーストSCR EVOB_FIRST_SCRは対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内の最初のパック内で設定されたSCR(システムクロック)の値が記述され、90kHzの単位で記載される。もし対応するプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBがインターオペーラブルビデオタイトルセットVTSまたはアドバンストビデオタイトルセットVTSに属する場合には、前記エンハンストビデオオブジェクト内のファーストSCREVOB_FIRST_SCRの値が有効となり、プレイリスト内におけるseamless属性情報(図54(c)参照)の値が“true”にセットされる。次に記述される“ 直前のエンハンストビデオオブジェクトのラストSCR PREV_EVOB_LAST_SCR ”は直前に再生されるべきプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBの最後のパック内に記述されるSCR(システムクロック)の値が記述され、90kHz単位で表現される。またプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBがインターオペーラブルビデオタイトルセットVTSに属する場合にのみ前記値が有効な値となり、プレイリスト内におけるseamless属性情報が“true”に設定される。またエンハンストビデオオブジェクト内のオーディオストップPTM EVOB_A_STP_PTMはオーディオストリーム内におけるオーディオストップ時間を表し、90kHzの単位で表現される。更にエンハンストビデオオブジェクト内のオーディオギャップ長EVOB_A_GAP_LENはオーディオストリームに対するオーディオギャップ長を示している。
図12に示すように、エンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIから参照されるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のデーター構造を図87に示す。
図87(a)に示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内は、図87(b)に示すように1個以上のエンハンストビデオオブジェクトEVOBから構成され、前記エンハンストビデオオブジェクトEVOBは1個以上(複数)のプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUから構成されている。また前記プライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBU内はそれぞれ2048バイトから構成される各種パックの集合体として構成されており、各種ストリームがパック単位でマルチプレクス(多重化)されている。図87 (d)に示すように各プライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUの先頭には、必ずナビパックNV_PCKが配置される。図10に示すようにプライマリービデオセットPRMVSを構成するプライマリーオーディオビデオPRMAVの中にはメインビデオストリームMANVD、メインオーディオストリームMANAD、サブビデオストリームSUBVD、サブオーディオストリームSUBAD、及び副映像ストリームSUBPTが含まれ得る構造となっている。前記メインビデオストリームMANVDは、メインビデオパックVM_PCK内にパック化されて多重化されており、前記メインオーディオストリームMANADはメインオーディオパックAM_PCK内に記録されている。また前記サブビデオストリームSUBVDは、サブビデオパックVS_PCK内に記録されており前記サブオーディオストリームSUBADはサブオーディオパックAS_PCK内にそれぞれ記録されている。また、前記副映像SUBPTは副映像パック(サブピクチャーパック)SP_PCKの中に記録されている。図87(d)に示すアドバンストパックADV_PCK内にはアドバンストコンテンツADVCT内におけるアドバンストアプリケーションADAPLまたはアドバンストサブタイトルADSBTの情報が分散記録されている。前記アドバンストパックADV_PCK内のデーター構造は図87(f)に示すようにパックヘッダーPHEAD、パケットヘッダーPHEADA、アドバンストパックADV_PCKに対応したサブストリームIDSSTIDA、アドバンストデーターヘッダーADDTHD、及びアドバンストデーターADVDTの順に配置されている。また前記ナビパックNV_PCK内のデーター構造として図87(e)に示すように先頭にパックヘッダーPHEADが配置され、その直後にシステムヘッダーSHEADが配置されている。更にその後ろには、GCIデーターGCIDTに対応したパケットヘッダーPHEADGと前記GCIデーターGCIDTに対応したサブストリームIDSSTIDGが配置されている。また前記ナビパックNV_PCK内の最後の位置にはDSIデーターDSIDTが配置され、その直前には前記DSIデーターDSIDTに対応したサブストリームIDSSTIDDと前記DSIデーターDSIDTに対応したパケットヘッダーPHEADDが配置されている。また図87(g)に示すように、前記GCIデーターGCIDT内にはGCIジェネラルインフォメーションGCI_GIのデーターとレコーディングインフォメーションRECIが記録されている。前記レコーディングインフォメーションRECI内にはビデオデーター、オーディオデーターおよび副映像(サブピクチャー)データーに関するISRC(インターナショナルスタンダードレコーディングコード)の情報が記述されている。また図87(g)に示すGCIジェネラルインフォメーションGCI_GIの中は図87(h)に示すようにGCIカテゴリーGCI_CAT、エンハンストビデオオブジェクトユニットの開始PTMEVOBU_S_PTM、DCI用リザーブ領域DCI、及びCP情報のリザーブ領域CPIから構成されている。
本実施例では前記ナビパックNV_PCK内にGCI(ジェネラルコントロールインフォメーション)パケットGCI_PKTを設定している所に特徴が有る。それにより生じる効果の詳細な説明を以下に行う。
本実施例における情報記録再生装置1は図1に示すように
・アドバンストコンテンツADVCTを再生するアドバンストコンテンツ再生部ADVPL
・スタンダードコンテンツSTDCTを再生するスタンダードコンテンツ再生部STDPL
・録画・再生・編集が可能な映像コンテンツを録画・再生・編集するための録画再生処理部4
を内蔵している。
前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内は図14から図44で説明した構造を有し、またアドバンストコンテンツADVCT内の再生管理情報であるプレイリストPLLST内は図21から図84で説明したようなデーター構造を有する。前記スタンダードコンテンツSTDCTは現行のDVD-Video規格との間の互換性を重視したデーター構造(管理情報とオブジェクトデーター共に現行のDVD-Video規格に基付くデーター構造と類似した構造を有し、互換性が取り易くなっている)となっている。本実施例では上記情報記録再生装置1で録画または再生、編集が行える映像オブジェクトのデーター構造や前記映像オブジェクトの(再生手順などを管理する)管理情報に関するデーター構造の内容に付いて規定したHD_VR( High Definition の Video Recording )規格の存在を想定している。既に前記 HD_VR 規格が公知として存在している訳では無く、高画質(高解像度)な映像の録画・再生・編集が可能な HD_VR 規格の存在を仮に想定し、前記 HD_VR 規格との間の再生表示オブジェクトデーターやその管理情報に関するデーター構造に関する互換性を確保するための技術的工夫を行っている所も本実施例の特徴の一部として含まれる。標準画質(標準解像度)映像に対する録画・再生・編集が可能な規格としてはDVDフォーラム内で策定した Video Recording 規格が現存し、そこで規定しているデーター構造は例えば 特許登録3,050,317 などに開示されている。本実施例で想定している前記 HD_VR 規格内容は前述した現行の Video Recording 規格と類似した構造を有し、高い互換性を確保させている。また標準画質(標準解像度)映像に対する再生専用の規格は、既にDVDフォーラム内で DVD-Video 規格として設定されている。前記既存のDVD-Video 規格で規定されているデーター構造は、例えば 特許登録2,875,233 に示すような構造をしており、現行の Video Recording 規格との間の互換性に乏しいと言う問題が有る。上記問題を解決し、前記アドバンストコンテンツADVCTと前記 HD_VR 規格で規定されたコンテンツとの間の互換性を向上させる方法として本実施例では1.GCI(ジェネラルコントロールインフォメーション)パケットGCI_PKTの設定
2.インターオペーラブルビデオタイトルセットの設定
3.アドバンストビデオタイトルセットとインターオペーラブルビデオタイトルセット、スタンダードビデオタイトルセットとの間の識別用フラグの設定
の組み合わせを行っている。
上記3.アドバンストビデオタイトルセットとインターオペーラブルビデオタイトルセット、スタンダードビデオタイトルセットとの間の識別用フラグの具体的な配置場所は例えば図85(c)内のタイムマップの属性情報TMAP_TYの中に設定されている“アプリケーションタイプ情報”や図86(e)内のエンハンストビデオオブジェクト識別子EVOB_IDの中に設定されている“アプリケーションタイプ情報APPTYP”、図88(c) 内のタイムマップの属性情報TMAP_TYの中に設定されている“アプリケーションタイプ情報”が対応する(詳細は各図の説明文の内容を参照)。上記識別用フラグ内容を事前に認識する事でアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内では各種オブジェクト内のデーター構造またはそれの管理情報内でのデーター構造の違いを早期に知る事が出来る。その結果、前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での対象コンテンツの再生開始時間を早める事が可能となる。
次に上記2.インターオペーラブルビデオタイトルセットの設定に関する説明を行う。本実施例で想定した HD_VR 規格に基付いて情報記憶媒体DISCに記録した映像オブジェクトとその管理情報は図1に示す情報記録再生装置1内での録画再生処理部4により記録及び再生、編集処理が行われる。その時に、ユーザーの要求に応じて前記録画再生処理部4内部でHD_VR 規格に基付いて記録された映像オブジェクトとその管理情報をアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能なフォーマットに変換可能にした所に本実施例の大きな特徴がある。上記 HD_VR 規格に基付いて記録された映像オブジェクトとその管理情報がアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能なフォーマットに変換された後の再生表示オブジェクトとその管理情報をまとめて“インターオペーラブルビデオタイトルセット”と呼ぶ。本実施例では上記変換後の再生管理情報として、図21から図84で説明したようなデーター構造を有するプレイリストPLLSTを前記録画再生処理部4内部で新たに作成する。それにより前記アドバンストコンテンツADVCTと前記 HD_VR 規格で規定されたコンテンツとの間の互換性を向上させている。
このように録画再生処理部4内部では比較的容易にプレイリストPLLSTを作成できる。しかし、情報記憶媒体DISC内に記録された映像オブジェクト内のデーター構造を変更するには膨大な時間が掛かってしまう。この膨大な時間を省くため、
1.GCI(ジェネラルコントロールインフォメーション)パケットGCI_PKTの設定
により、前記 HD_VR 規格に基付いて記録された映像オブジェクトとアドバンストコンテンツADVCT内の再生表示オブジェクトとの間のデーター構造を一致させた所に本実施例の大きな特徴が有る。前記 HD_VR 規格における映像オブジェクト内は、現行の Video Recording 規格と同様にエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの先頭にRDI( Real-time Data Information )パックが存在し、前記RDIパック内は先頭位置からパックヘッダー、システムヘッダー、GCIパケットが順に配置されている。それに対応して本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能な再生表示オブジェクト内(インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクト内)では図87(d)と(e)に示すようにプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUの先頭にナビパックNV_PCKが存在し、前記ナビパックNV_PCK内は先頭位置からパックヘッダーPHEAD、システムヘッダーSHEAD、GCIパケットGCI_PKTが順に配置されている。また前記 HD_VR 規格においては前記GCIパケットGCI_PKTの直後にRDI( Real-time Data Information )パケットが配置され、その後ろにパディング用パケットが配置されている。それに対して、インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクトでは図87(e)に示すように前記RDIパケット配置位置がリザーブ領域RESRVに設定され、その後ろにDSI( Data Search Information )パケットDSI_PKTが配置されている。それにより、前記 HD_VR 規格に準拠して記録された再生表示オブジェクトを仮にそのまま(一切の変更を行わずに)インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクトに変更したとしても、前記RDIパケット位置はプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBから見るとリザーブ領域RESRVと見なされると共に前記DSIパケットDSI_PKTが欠落しているだけと見なされ、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLによる再生処理が可能となる。また本実施例は上記の方法に限らず、前記 HD_VR 規格に準拠して映像オブジェクトを情報記憶媒体DISC上に記録する段階でDSI( Data Search Information )パケットDSI_PKTに記録すべき情報を前記RDIパケット内に事前に記録し、インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクトに変更する段階で前記RDIパケット内に記録された情報を利用してDSIパケットDSI_PKT内の情報を作成し、情報記憶媒体DISC上に既に記録されている再生表示オブジェクト内に前記DSIパケットDSI_PKTを追記しても良い。このように追記されるDSIパケットDSI_PKT内の構造は図87(e)に示すようにパケットヘッダーPHEADD、サブストリームIDSSTIDDとDSIデーターDSIDTから構成される。
また前記 HD_VR 規格における前記GCIパケットGCI_PKT内構造はパケットヘッダー、サブストリームID、GCIデーターから構成され、前記GCIデーター内にGCIジェネラルインフォメーションが存在し、さらに前記GCIジェネラルインフォメーション内はGCIカテゴリー情報、ビデオオブジェクトユニットの開始プレゼンテーションタイム、ディスプレーコントロールインフォメーションとコンテントプロテクション情報が記録されている。前記 HD_VR 規格に基付いて記録される映像オブジェクトとの間の互換性を確保するため、本実施例におけるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内(インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクト内またはインターオペーラブルコンテント内)では図87(e)に示すようにGCIパケットGCI_PKT内は、パケットヘッダーPHEADG、サブストリームIDSSTIDG、GCIデーターGCIDTから構成されている。また本実施例におけるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内(インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクト内)ではGCIデーターGCIDT内には図87(g)に示すように前記 HD_VR 規格と同様にGCIジェネラルインフォメーションGCI_GIが存在するだけでなく、更にレコーディングインフォメーションRECIが配置されている。更に本実施例におけるプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内(インターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクト内またはインターオペーラブルコンテント内)のGCIジェネラルインフォメーションGCI_GI内では前記 HD_VR 規格内容に対応し、図87(h)に示すようにGCIカテゴリーGCI_CAT、エンハンストビデオオブジェクトユニットの開始PTM(プレゼンテーションタイム)EVOBU_S_PTMが記録されると共にDCI(ディスプレーコントロールインフォメーション)用リザーブ領域DCIとCP(コンテントプロテクションまたはコピープロテクション)情報のリザーブ領域CPIが存在している。本実施例において前記DCI(ディスプレーコントロールインフォメーション)用リザーブ領域DCI内には前記 HD_VR 規格に基付くディスプレーコントロールインフォメーションDCIが記録されていても良いと共に、前記CP(コンテントプロテクションまたはコピープロテクション)情報のリザーブ領域CPI内に前記 HD_VR 規格に基付くコンテントプロテクションCP情報が記録されている事を許容する。今までインターオペーラブルビデオタイトルセットの再生表示オブジェクト内のデーター構造について説明したが、それに限らずアドバンストコンテンツADVCT(アドバンストコンテンツビデオタイトルセット)内のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB(再生表示オブジェクト)内も図87(e)から(h)に示すGCIパケットGCI_PKT構造を有している。その結果、アドバンストビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクトのデーター構造とインターオペーラブルビデオタイトルセット内の再生表示オブジェクトのデーター構造が一致し、両者間の再生時の互換性が保たれると言う効果が生じる。
前記GCIカテゴリーGCI_CATは対応するプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUに関するカテゴリーが記述されている。すなわち前記GCIカテゴリーGCI_CAT内に記載される値が“00b”の時には対応したプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUがスタンダードコンテントSTDCTに属する事を示し、“01b”の場合には対応したプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUがアドバンストコンテンツADVCT内に属する事を示し、“10b”前の場合には対応したプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBUがインターオペーラブルコンテントに含まれることを示している。また前記エンハンストビデオオブジェクトユニットの開始PTMEVOBU_S_PTMは前記GCIデーターGCIDTが含まれるプライマリービデオセットのエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBU内におけるビデオデーターのプレゼンテーションスタートタイムを表している。前記値は90kHzの単位で示されている。もし対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットP-EVOBU内にビデオデーターが存在しない場合(音声情報のみが再生データーとして含まれている場合)には、仮想的なビデオデーターに対するプレゼンテーションスタートタイムが前記値として記述される。また、以下にDCI用リザーブ領域DCIの説明を行う。前記GCIデーターGCIDTが含まれるエンハンストビデオオブジェクトEVOBがインターオペーラブルコンテンツの場合には、前記DCI用リザーブ領域DCIにはディスプレイコントロールインフォメーションの情報が記載される。また前記GCIデーターGCIDTが含まれるエンハンストビデオオブジェクトEVOBがスタンダードコンテントSTDCTとアドバンストコンテントADVCTの場合には、前記DCI用リザーブ領域DCI内には全て“0”が記載される。またCP情報のリザーブ領域CPI内には対応したコンテンツに対する不正コピーを防止する情報(コピープロテクション情報またはコンテントプロテクション情報)が記述される。その結果、前記CP情報のリザーブ領域CPI内に記述された情報により対応したコンテンツの不正コピーを防止する事が可能となり、コンテンツを保存したユーザー若しくはコンテンツプロバイダーの信頼性を確保する事が出来る。
図12に示すようにプライマリービデオセットPRMVSに対してはプレイリストPLLSTからプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPを経由しエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを経た後、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBに到達する経路を通る。現行DVD-Videoにおいてオブジェクト情報を管理する管理情報の一部は、図12に示すエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIと類似した構造を有している。従って、プライマリービデオセットPRMVSにおいてエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIとプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBを別に設定する事により現行DVD-Videoのオブジェクト情報と管理情報との組合せ構造に類似した構造を取る事が出来、本実施例におけるプライマリービデオセットPRMVSと現行DVD-Videoとの間の互換性が取り易いという特徴を持っている。図10に示すようにプライマリービデオセットPRMVSの再生表示オブジェクトの記録場所は、情報記憶媒体DISC内に限定されている。従って、図12に示すプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPとエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI、及びプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBを同一の情報記憶媒体DISCから再生する事は、処理として比較的容易に行える。それに対し、図10に示すようにセカンダリービデオセットSCDVSは前記情報記憶媒体DISCのみならずパーシステントストレージPRSTR、又はネットワークサーバーNTSRVに再生表示オブジェクトを記録する事が可能となる。また図25に示すようにセカンダリービデオセットSCDVSは再生前にデーターキャッシュDTCCH内に一時保存された後、前記データーキャッシュDTCCHからセカンダリービデオプレーヤーSCDVP内に読み込まれて再生表示される。このようにセカンダリービデオセットSCDVSは事前にデーターキャッシュDTCCHに取り込まれる場合が有る。そのため、セカンダリービデオセットSCDVSを構成する各種ファイル数はなるべく少ない方がデーターキャッシュDTCCHへの保存処理が容易となる。すなわち図12のプライマリービデオセットPRMVSのようにプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPとエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIとプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBのように各種ファイルに細かく分かれていると、データーキャッシュDTCCHへの一時保存処理が複雑となる。本実施例においては図12に示すようにセカンダリービデオセットSCDVSに関しては、プライマリービデオセットPRMVS内のプライマリービデオセットのタイムマップファイルPTMAP内の情報とプライマリービデオセットPRMVS内のエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションファイルEVOBI内の情報をまとめて1つのセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPとして記録させ、前記プライマリービデオセットPRMVSよりも1階層減らす(3階層から2階層に減らす)所に本実施例の大きな特徴が有る。その結果、セカンダリービデオセットSCDVSのデーターキャッシュDTCCHへの一時保存処理の利便性が向上する。つまり本実施例においては図12に示すように、セカンダリービデオセットSCDVSに関してはプレイリストPLLSTからセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを参照し、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPからは直接セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBを参照する構造となっている。
以下にプレイリストPLLSTからセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPへの参照方法を説明する。図10に示すように、セカンダリービデオセットSCDVSにはサブスティテュートオーディオビデオSBTAVとサブスティテュートオーディオSBTAD、セカンダリーオーディオビデオSCDAVが含まれる。また図18に示すように前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVに関する管理情報がプレイリストPLLST内のセカンダリーオーディオビデオクリップSCAVCPにより記述され、前記サブスティテュートオーディオSBTADを管理するサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPがプレイリストPLLST内に記述されると共に、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVを管理するサブスティテュートオーディオビデオクリップSBAVCPが前記プレイリストPLLST内に記述される構造になっている。図54(d)及び図55(c)と(d)に示すように前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP及びサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内には“参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)”を記述する欄が存在している。前記“参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP(src属性情報)”に記述される情報は、図18に示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの保存場所(パス)とファイル名が記述される。また図88(c)に示すようにセカンダリービデオセットにおけるタイムマップSTMAP内にはエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEの情報が含まれており、前記エンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEを利用する事により図12に示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPから対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBを参照する事が可能となる。前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内における詳細なデーター構造を、図88に示す。
セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPは図88(b)に示すように、タイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GIと、0個または1個のタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP、及び前記タイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRPと同数の(0または1個の)タイムマップインフォメーションTMAPI、及び1個のエンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATRから構成されている。
図88(b)に示すタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内の詳細の構造を図88(c)に示す。図88(c)に示すタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内のデーター構造は、図85(c)に示すプライマリービデオセットに対応したタイムマップTMAP(PTMAP)内のタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GIにエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEを追加した構造をなっている。図88(c)に示すタイムマップ識別子TMAP_IDは、セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAP内の最初に配置される情報となっている。前記タイムマップ識別子TMAP_IDは“HDDVD_TMAP00”が記述され、前記セカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPがタイムマップファイルである事を識別出来るようになっている。また、タイムマップの終了アドレスTMAP_EAは対応するタイムマップファイルSTMAP内の最初のロジカルブロックに対する相対的なロジカルブロック数を表すRLBN( Relative Logical Block Number )により記述される。図87または図89に示すように再生表示オブジェクト内の各ビデオストリームやオーディオストリームなどはそれぞれ各パックPCK内にパッケージングされて多重化(マルチプレクスト)記録されている。前記各パックPCKサイズは前記ロジカルブロックサイズと一致し、2048バイト単位で設定されている。従って上記相対的なロジカルブロック数を表すRLBN( Relative Logical Block Number )は2048バイト単位の長さを表している。
またタイムマップのバージョン番号TMAP_VERNにより、対応するSTMAPのバージョン番号を知る事が出来る。タイムマップ属性情報TMAP_TYは、図85(c)に示すタイムマップの属性情報TMAP_TYと同様にアプリケーションタイプAPPTYPとILVUインフォメーションILVUIと属性情報ATR及びアングル情報ANGLEの情報が記述されている。セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPに対応して、前記アプリケーションタイプAPPTYPの情報は“0100b”を設定しなければならない。また本実施例においてセカンダリービデオセットSCDVSではILVU(インターリーブドブロック内のインターリーブドユニット)は定義されないので、前記ILVUインフォメーションILVUIの値は“0b”を設定されなければならない。また前記属性情報ATRに関してはセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを示すためには“1b”が設定されなければならない。更に、本実施例においてはセカンダリービデオセットSCDVS内ではマルチアングルの概念は規定されないので、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPに対しては前記アングル情報ANGLEは“00b”が設定されなければならない。また前述したようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内では、タイムマップインフォメーションTMAPIは0個または1個しか配置出来ないのでタイムマップインフォメーションの数情報TMAPI_Nsに設定される値としては“0”または“1”のいずれかの値が設定されなければならない。本実施例において、例えば音楽のライブコンテンツに関するストリーミングなどをセカンダリービデオセットSCDVSで記述する場合にはタイムマップインフォメーションTMAPIを持たなくても良いので、前記タイムマップインフォメーションの数情報TMAPI_Nsに設定する値として“0”の値を設定する事が出来る。またセカンダリービデオセットSCDVS内においてはインターリーブドユニットILVUの概念(インターリーブドブロック)が設定されないので、ILVUIの開始アドレスILVUI_SA内(4バイト)には全て“1b”で埋められなければならない。またエンハンストビデオオブジェクト属性情報の開始アドレスEVOB_ATR_SAは対応するタイムマップSTMAPの最初のバイト位置から数えた相対的なバイト数RBN( Relative Byte Number )により記述される。前述したRLBN( Relative Logical Block Number )は2048バイトのデーターが記録できるロジカルブロックの数で記述されているのに対し、前記RBN( Relative Byte Number )は相対的なバイト数で記述される。
次に図88(c)に示すビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEについて説明を行う。前述したように、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内での図88(c)に示すタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内のデーター構造は、図85(c)に示すプライマリービデオセットのタイムマップTMAP(PTMAP)内のタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内のデーター構造にエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEを付加した構造にしている。それにより、プライマリービデオセットのタイムマップTMAP(PTMAP)とセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP間のデーター構造の共有化を図る事で、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLによる再生処理の機能兼用化と処理の簡素化を図っている。図12に示すようにプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPではエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを参照する構造となっているのに反し、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPでは直接セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBを参照する構造になっている。従って前記ビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEの情報は、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内では意味を持たない。そのため本実施例においては図88(c)に示すビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEの値としては、データーを記入する欄のサイズ255バイト内全てに“1b”の繰り返しを埋める。
また図88(c)に示すエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEは対応するセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのファイル名を表し、255バイト内に記述される形になっている。前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBのファイル名の長さが255バイトよりも短い場合には前記ファイル名を記述した余りの部分には“0b”の繰り返しを埋める。
また、図88(b)に示すタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP内の情報は、図85(d)に示すプライマリービデオセットのタイムマップTMAP(PTMAP)内のタイムマップインフォメーションサーチポインターTMAPI_SRP内におけるタイムマップインフォメーションの開始アドレスTMAP_SAとエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーの数情報EVOBU_ENT_Nsのみを記述する構造にして簡素化し、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内のデーター量を減らしている。前記タイムマップインフォメーションの開始アドレスTMAP_SAはセカンダリービデオセットのタイムマップファイルSTMAPの先頭バイトから数えた相対バイト数であるRBN( Relative Byte Number )により開始アドレスが記述されている。また前記エンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーの数情報EVOBU_ENT_Nsは対応するタイムマップインフォメーションTMAPIに含まれるエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTの数情報(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にビデオストリームが含まれている場合)、またはタイムユニットエントリーTU_ENTの数情報(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にビデオストリームが含まれない場合)が記述される。
前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にビデオストリームが存在する場合には、図88(b)に示すタイムマップインフォメーションTMAPI内には図示していないが1以上のエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTが記述されている。反対に前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にビデオストリームが存在しない場合には、タイムマップインフォメーションTMAPIは図88(d)に示すように1以上のタイムユニットエントリーTU_ENTから構成される。
前記タイムマップインフォメーションTMAPIが1以上のエンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTから構成される場合には、前記エンハンストビデオオブジェクトユニットエントリーEVOBU_ENTの中には図85で説明したように、対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットに含まれるファーストリファレンスピクチャー(Iピクチャーフレーム)のサイズ情報1STREF_SZ、対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの再生時間EVOBU_PB_TM、及び対応するエンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUのデーターサイズEVOBU_SZが記述される。
また図88(d)に示す1個のタイムユニットエントリーTU_ENTの中は1個の対応するタイムユニットエントリーの再生時間TU_DIFFと前記1個のタイムユニットのデーターサイズTU_SZの情報が記述される。前記タイムユニットの再生時間TU_DIFFは90KHzを単位としたカウント数で表示される。前記のタイムユニット内での再生時間は、対応するタイムユニットの最初のフレーム内に設定されたプレゼンテーションタイムスタンプPTSの値と次のタイムユニットTU内の最初のフレームで設定されるプレゼンテーションタイムスタンプPTSとの間の差分値が記述される。また前記タイムユニットエントリーTU_ENTに対応するタイムユニットTUが、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内の最後に配置されたタイムユニットTUの場合には、前記再生時間TU_DIFFの値は対応するタイムユニットの最初のフレームのプレゼンテーションタイムスタンプ値PTSと同じタイムユニットTU内の最後のフレームのプレゼンテーションタイムスタンプ値との間の差分値として設定される。また前記タイムユニットTUのサイズ情報TU_SZは対応するタイムユニットTUを構成する各種パックの数で表現される。
また図88(b)に示すエンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATR内のデーター構造を図88(a)に示す。前記エンハンストビデオオブジェクト属性情報EVOB_ATR内の最初に配置されるエンハンストビデオオブジェクトタイプEVOB_TYは、セカンダリービデオセットSCDVSのタイプ情報とサブビデオストリームSUBVDの有無情報、及びサブオーディオストリームSUBADの有無情報が記述されている。前記エンハンストビデオオブジェクトタイプEVOB_TY内にはコントロールタイプ情報CONT_TYが存在し、前記コントロールタイプ情報CONT_TYの値が“0001b”の時には対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオSBTADであり、前記サブスティテュートオーディオSBTAD内にメインオーディオMANADを記録するメインオーディオパックAM_PCKが含まれる事を意味している。また前記コントロールタイプ情報CONT_TYの値が“0010b”の場合には対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVである事を示し、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVがサブビデオSUBVDを含み、前記サブビデオSUBVDが記録されているサブビデオパックVS_PCKを含んでいる事を示している。また更に前記コントロールタイプ情報CONT_TYの値が“0100b”の時には対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVである事を示し、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVがサブオーディオストリームSUBADを含み、前記サブオーディオストリームSUBADが記録されているサブオーディオパックAS_PCKを含んでいる事を示している。また前記コントロールタイプ情報CONT_TYの値が“0110 b”の場合には対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVであり、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVがサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADの両方を含み、前記サブビデオストリームSUBVDがサブビデオパックVS_PCK内に記録されると共に前記サブオーディオストリームSUBADがサブオーディオパックAS_PCK内に記録されている事を示す(前記セカンダリーオーディオビデオSCDAV内に前記サブビデオパックVS_PCKとサブオーディオパックAS_PCKが含まれている事を示している)。また前記コントロールタイプ情報CONT_TYの値が“1001b”の場合には対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオビデオSBTAVである事を示し、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV 内にメインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADの両方が含まれ、前記メインビデオストリームMANVDがメインビデオパックVM_PCK内に記録され、前記メインオーディオストリームMANADがメインオーディオパックAM_PCK内に記録されている事を示している(前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内にメインビデオパックVM_PCKとメインオーディオパックAM_PCKが含まれている事を示している)。図10に示すようにサブスティテュートオーディオビデオSBTAV内にはメインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADのみを含む事が出来る。従って、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオビデオSBTAVを示す時には図88(a)に示すエンハンストビデオオブジェクトのメインビデオ属性情報EVOB_VM_ATRとエンハンストビデオオブジェクトのメインオーディオストリーム属性テーブルEVOB_AMST_ATRT内に対応するメインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADの属性情報が記述される。前述したようにサブスティテュートオーディオビデオSBTAV内にはサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADが含まれないので、エンハンストビデオオブジェクトのサブビデオ属性情報EVOB_VS_ATRとエンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRTは意味をなさないため、それぞれ“0b”により全て埋められる事になる。また図10に示すように、サブスティテュートオーディオSBTADはメインオーディオMANADのみしか含まれないので前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオSBTADに対応している場合には前記エンハンストビデオオブジェクトのメインオーディオストリーム属性テーブルEVOB_AMST_ATRT内に対応するメインオーディオストリームMANADに関する属性情報が記述され、エンハンストビデオオブジェクトのメインビデオ属性情報EVOB_VM_ATRとエンハンストビデオオブジェクトのサブビデオ属性情報EVOB_VS_ATR、エンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRTに関しては意味を持たないので全て“0b”で埋められる。また同様にセカンダリーオーディオビデオSCDAV内にはサブビデオSUBVDとサブオーディオストリームSUBADのみが含まれ、メインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADは含む事が出来ない。従って前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVに対応している場合には、エンハンストビデオオブジェクトのサブビデオ属性情報EVOB_VS_ATRとエンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRT内にのみ対応するサブビデオストリームSUBVD属性情報と対応するサブオーディオストリームSUBADの属性情報が記述される。この場合にはエンハンストビデオオブジェクトのメインビデオ属性情報EVOB_VM_ATRとエンハンストビデオオブジェクトのメインオーディオストリーム属性テーブルEVOB_AMST_ATRT内には意味のあるデーターが記載されないので全て“0b”により埋められる。次にエンハンストビデオオブジェクトのサブビデオに関するLUMA値EVOB_VS_LUMAは対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブビデオストリームSUBVDを含む場合にのみ有効な値が記述される。図10に示すようにサブビデオストリームSUBVDを含むセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBはセカンダリーオーディオビデオSCDAVしか存在しない。従って、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオビデオSBTAVまたはサブスティテュートオーディオSBTADにより構成される場合には、前記エンハンストビデオオブジェクトのサブビデオに関するLUMA値EVOB_VS_LUMA内は全て“0b”により埋められなければならない。もし、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブビデオSUBVDを含むセカンダリーオーディオビデオSCDAVの場合には、前述したようにコントロールタイプ情報CONT_TYの値が“0010b”または“0110b”に設定され、前記サブビデオストリームSUBVDのLUMA属性値が前記エンハンストビデオオブジェクトのサブビデオに関するLUMA値EVOB_VS_LUMA内に記述されると共に、前記エンハンストビデオオブジェクトのサブビデオ属性情報EVOB_VS_ATR内の“LUMAフラグ”の値が“1b”に設定される。また前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがメインオーディオストリームMANADを含むサブスティテュートオーディオビデオSBTAVかサブスティテュートオーディオSBTADの場合には、そこに含まれるメインオーディオストリームMANADのストリーム数が、エンハンストビデオオブジェクトのメインオーディオストリーム数EVOB_AMST_Ns内に記述される。
次に図88(a)に示すエンハンストビデオオブジェクトのオーディオストリームに関するダウンミックス係数テーブルEVOB_DM_COEFTSについての説明を行う。セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内に含まれるオーディオストリームのチャンネル数が “3”以上であり、更にユーザーに表示する環境が2チャンネル(ステレオ)の場合にはダウンミックス処理をする必要がある。この場合のダウンミックス処理に必要なダウンミックス係数に関する情報がエンハンストビデオオブジェクトのオーディオストリームに関するダウンミックス係数テーブルEVOB_DM_COEFTS内に記述される。
更に前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPが参照するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVの場合には、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAV内に含まれるサブオーディオストリームSUBADのサブオーディオストリーム数情報がエンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム数EVOB_ASST_Ns内に記述される。次に図88(a)に示すエンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRT内の情報について説明を行う。図10に示すようにセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にサブオーディオストリームSUBADが含まれるのは、セカンダリーオーディオビデオSCDAVのみであり、この場合にのみエンハンストビデオオブジェクトのサブオーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRT内に意味のある情報が記録される。それに対し、それ以外の場合(セカンダリーオーディオビデオSCDAV内にサブオーディオSUBADを持たない場合を含む)には、前記エンハンストビデオオブジェクトのサブーディオストリーム属性テーブルEVOB_ASST_ATRTは意味のある情報を持たないので全て“0b”で埋められる。
本実施例におけるセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内のデーター構造を図89に示す。図89(a)には、ビデオストリームを含むセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内のデーター構造を示し、図89(b)にはビデオストリームを含まないセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内データー構造を示す。いずれの場合も、図87に示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内のデーター構造と比較すると、副映像(サブピクチャー)パックSP_PCKとアドバンストパックADV_PCKが存在しない。図89(a)に示すようにビデオストリームを含む場合には、図87に示すプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBと同様、エンハンストビデオオブジェクトユニットS-EVOBUの集合体によりセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが構成されている。図10に示すように、ビデオストリームを含むセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBはサブスティテュートオーディオビデオSBTAVかセカンダリーオーディオビデオSCDAVのいずれかに対応する。前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがサブスティテュートオーディオビデオSBTAVの場合には、前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内には、図10に示すようにメインビデオストリームMANVDとメインオーディオストリームMANADのみが含まれるので図89(a)の下から2段目に示すようにナビパックNV_PCKとメインオーディオパックAM_PCK、及びメインビデオパックVM_PCKのみから構成される。また前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVの場合には、図10に示すようにサブビデオストリームSUBVDとサブオーディオストリームSUBADのみが含まれるので、図89(a)の最下段に示すようにナビパックNV_PCKとサブオーディオパックAS_PCK、及びサブビデオパックVS_PCKのみからセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが構成される。
また、図89(b)に示すようにセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがビデオストリームを含まない場合には、エンハンストビデオオブジェクトユニットEVOBUの概念が成り立たない。従って、この場合にはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトユニットS-EVOBUの代わりに管理単位として特定時間毎に含まれるパックの集合として構成されるセカンダリービデオセットのタイムユニットSTUNITによりデーターが管理される。従って、ビデオストリームを含まないセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内は、図89(b)に示すようにセカンダリービデオセットタイムユニットSTUNITの集合により前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが構成される。前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが、サブスティテュートオーディオビデオSBTAVまたはサブスティテュートオーディオSBTADの場合には、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB内にはメインオーディオストリームMANADしか含まれないので、この場合には図89(b)内の下から2段目に示すようにナビパックNV_PCKとメインオーディオパックAM_PCKのみからセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが構成される。それに対し、前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBがセカンダリーオーディオビデオSCDAVの場合には、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVは図10に示すようにサブオーディオストリームSUBADのみしか含まれないので(ビデオストリームを含まない場合)、この場合には図89(b)の最下段に示すようにナビパックNV_PCKとサブオーディオパックAS_PCKのみから前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが構成される構造となる。
本実施例におけるマークアップMRKUP内に記述される1個のエレメント(xml記述文)内のデーター構造の特徴を、図90を用いて説明する。基本的な1個のエレメント(xml記述文)の基本的なデーター構造を図90(c)に示す。1個のエレメントの前半のタグの最初にコンテントモデル情報CONTMDを記述し、各エレメント内容の識別が可能とする。本実施例において前記コンテントモデル情報CONTMD内に記述される文字内容を図90(e)に示す。本実施例における各エレメントはコンテントボキャブラリーCNTVOC、スタイルボキャブラリーSTLVOC、及びタイミングボキャブラリーTIMVOCの大きく3種類のボキャブラリーに分類する事ができる。コンテントボキャブラリーCNTVOCには、前記コンテントモデル情報CONTMDの記載場所に “area”と記述されるエリアエレメントAREAEL、“boby”と記述されるボディエレメントBODYEL、“br”と記述されるビーアールエレメントBREKEL、“button” と記述されるボタンエレメントBUTNEL、“div” と記述されるディブエレメントDVSNEL、“head” と記述されるヘッドエレメントHEADEL、“include” と記述されるインクルードエレメントINCLEL、“input” と記述されるインプットエレメントINPTEL、“meta” と記述されるメタエレメントMETAEL、“object” と記述されるオブジェクトエレメントOBJTEL、“p” と記述されるピーエレメントPRGREL、“param” と記述されるパラムエレメントPRMTEL、“root”と記述されるルートエレメントROOTEL、“span” と記述されるスパンエレメントSPANELが存在する。またスタイルボキャブラリーSTLVOC には、前記コンテントモデル情報CONTMDの記載場所に“styling” と記述されるスタイリングエレメントSTNGELと、“style” と記述されるスタイルエレメントSTYLELがある。またタイミングボキャブラリーTIMVOC には、前記コンテントモデル情報CONTMDの記載場所に“animate”と記述されるアニメートエレメントANIMEL、“cue” と記述されるキューエレメントCUEELE、“event” と記述されるイ
ベントエレメントEVNTEL、“defs” と記述されるデフスエレメントDEFSEL、“g” と記述されるジーエレメントGROPEL、“link” と記述されるリンクエレメントLINKEL、“par” と記述されるパーエレメントPARAEL、“seq” と記述されるシークエレメントSEQNEL、“set” と記述されるセットエレメントSETELEと“timing” と記述されるタイミングエレメントTIMGELがある。また、前記エレメントの範囲を示すため、エレメントの最後には図90(c)に示すように後ろのタグとして“</コンテントモデル情報CONTMD>”を配置する。図90(c)に示した構造では同一のエレメント内は前側タグと後ろ側タグに分離されているが、それに限らず1個のタグでエレメントを記述する事も可能である。その場合にはタグの先頭位置にコンテントモデル情報CONTMDが記述され、タグの最後位置に“ />”が配置される。
また本実施例においては、図90(c)に示すように前側タグと後ろ側タグとの間に挟まれた領域にコンテント情報CONTNTを記述する。前記コンテント情報CONTNTとしては以下の2種類の情報を記述する事が出来る。
1.特定のエレメント情報
2.PCデーター(#PCDATA)
本実施例では図90(a)に示すようにコンテント情報CONTNTとして“ 1.特定のエレメント情報(xml記述文)”が設定出来る。この場合、コンテント情報CONTNTとして設定されたエレメントを“チャイルドエレメント”と呼び、前記コンテント情報CONTNTを含んだエレメント側を“ペアレントエレメント”と呼ぶ。前記ペアレントエレメント内属性情報とチャイルドエレメント内属性情報を組み合わせる事により、効率良く多彩な機能を表現する事が出来る。図90(c)に示すように1個のエレメント(xml記述文)内において前側タグの中に属性情報(attributes)を配置し、前記エレメントの属性を設定する事が可能となっている。本実施例では前記属性情報(attributes)に対して“必須的な属性情報RQATRI”と“オプション的な属性情報OPATRI”とに分ける事が出来る。前記“必須的な属性情報RQATRI”は指定されたエレメント内で必ず記述が必要な内容となる。また前記“オプション的な属性情報OPATRI”では以下の2種類の情報を記録する事が出来る。
・指定されたエレメント内で標準的な属性情報として設定されるが、前記エレメント(xml記述文)内での記述を省く事が出来る属性情報。
・オプション情報として定義された属性情報テーブル内から任意の属性情報を抽出し、前記エレメント(xml記述文)内に追記出来る情報。
特に図90(b)に示すように、特定のエレメント(xml記述文)では“必須的な属性情報RQATRI”により時間軸上での表示または実行のタイミングを設定できる所に本実施例の大きな特徴が有る。具体的にはBegin属性情報により実行(表示)期間の開始時間MUSTTMを表し、dur属性情報により実行(表示)期間の時間間隔MUDRTMが設定され、更にend属性情報により実行(表示)期間の終了時間MUENTMを設定する事が出来る。これらの時間軸上での表示または実行のタイミングを設定する情報により、各エレメントに対応した情報の表示及び実行に対して基準クロックに同期して細かなタイミング設定を行う事が可能である。従来のマークアップMRKUPではアニメーションや動画を表示する事が可能であり、前記アニメーションや動画の再生時間を速くしたり遅くする等のレベルのタイミング設定は可能であった。しかし従来の表示方法では、特定の時間軸に沿った細かい制御(例えば途中からの出現や消滅、及び途中からの実行開始や終了処理など)が出来なかった。また複数の動画やアニメーションを同時にマークアップページMRKUPに表示した場合、各動画やアニメーションの表示タイミングに関する同期設定も行えなかった。それに対し本実施例では特定のエレメント(xml記述文)の中での“必須的な属性情報RQATRI”により時間軸上での表示または実行のタイミングが細かく制御出来るので、従来のマークアップページMRKUPには無かった時間軸に沿った細かな制御が行える所に大きな特徴が有る。更に本実施例に従えば同時に複数のアニメーションや動画を表示した場合にはそれぞれお互いを同期させて表示させられ、ユーザーに対するよりきめの細かい表現力を保証できる。実行(表示)期間の開始時間MUSTTM(Begin属性情報)や終了時間MUENTM(end属性情報)、実行(表示)期間の時間間隔MUDRTM(dur属性情報)を設定する場合の基準時間(基準クロック)として、
本実施例では、
1.図17で説明したタイトルタイムラインTMLEの基準となる基準クロックを示す“メディアクロック”(または“タイトルクロック”)
…図23(d)に示すようにタイトルセットエレメント内のフレームレート情報FRAMRT(timeBase属性情報)により定義する
2.各マークアップページMRKUP毎に設定される(対応するマークアップページMRKUPが実効状態(アクティブな状態)になった時点から時間進行(クロックのカウントアップ)が開始される)“ページクロック”
…図23(d)に示すようにマークアップページ内で使われるチッククロックの周波数情報TKBASE( tickBase属性情報)により定義する
3.各アプリケーション毎に設定される(対応するアプリケーションが実効状態(アクティブな状態)になった時点から時間進行(クロックのカウントアップ)が開始される) “アプリケーションクロック”
のどれかを設定できる構造になっている。本実施例ではプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB及びセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOBは上記メディアクロック(タイトルクロック)に基付くタイトルタイムラインTMLEに沿って進行する。従って例えばユーザーが“一時停止”ボタンを押して一時的にタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を停止させると、それに同期してプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOBのコマ送りが停止されて静止画像を表示する状態となる。それに対して上記ページクロックとアプリケーションクロックは共にチッククロックに同期して時間進行(クロックのカウントアップ処理)が進む。本実施例では上記メディアクロックと上記チッククロックは互いに独自に時間進行(クロックのカウントアップ)する。従って上記“必須的な属性情報RQATRI”により時間軸上での表示または実行のタイミングを設定する時の基準となる時間(クロック)として上記ページクロックやアプリケーションクロックを選択した場合には、タイトルタイムラインTMLE上での時間進行が一時停止しても影響を受ける事なくマークアップMRKUPでの再生(時間進行)を継続させられると言う効果が生まれる。例えばマークアップMRKUPにより標準速度でアニメーション表示やテロップによるニュース(または天気予報)表示をさせながらタイトルタイムラインTMLE上で特殊再生(早送りや巻き戻し)が行え、ユーザーの利便性が大幅に向上する。上記“必須的な属性情報RQATRI”により時間軸上での表示または実行のタイミングを設定する時の基準となる時間(クロック)は図91(a)に示すヘッドエレメントHEADEL内のタイミングエレメントTIMGEL内で設定される。具体的には図92(f)に示すヘッドエレメントHEADELの中に配置されたタイミングエレメントTIMGEL内の clock 属性情報(下線αの所)の値として設定される。(図92(f)に示す例ではアドバンストサブタイトルADSBTを表示させているので、上記“必須的な属性情報RQATRI”により時間軸上での表示または実行のタイミングを設定する時の基準となる時間(クロック)としてタイトルクロック(メディアクロック)を設定している。)
また本実施例においては、図90(d)に示す特徴がある。すなわち多くのエレメント(xml記述文)内でオプション的な属性情報PRATRIとしてスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義された任意の属性情報STNSATを使用(設定)する事が出来る。それにより、スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義された任意の属性情報STNSATによりマークアップページMRKUPにおける表示・表現方法(形式)が設定出来ると共に、前記属性情報STNSATとして非常に豊富なオプションが準備する事が出来る。その結果、本実施例の特徴を利用する事によりマークアップページMRKUPにおける表現力が従来と比較して格段と向上させることが出来る。
図91を用い本実施例におけるマークアップMRKUP記述文内の構造の特徴説明を行う。図91(a)に示すように本実施例におけるマークアップMRKUP記述文の中はルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELとスタイリングエレメントSTNGELを配置したところに大きな特徴がある。すなわちヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELを設定する事によって、対応するマークアップMRKUPに対応するタイムシートを定義している。それによりマークアップMRKUP内で共通する内容に対する細かな表示タイミングを指定する事が出来る。前記タイミングエレメントTIMGELによりタイムシートを定義する事により対応するマークアップMRKUPの中での共通した表示タイミングを細かく指定するばかりでなく、後述するボディエレメントBODYEL内で前記タイミングエレメントTIMGEL内に設定したタイムシートの内容を利用できる特徴が有る。また前記ヘッドエレメントHEADEL内のタイミングエレメントTIMGEL内で図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOC内の各種エレメントを記述する事が可能である。
前記ヘッドエレメントHEADEL内のタイミングエレメントTIMGEL内で記述されるタイミングボキャブラリーTIMVOCの内容を図91(c)を用い詳細に説明する。タイミングボキャブラリーTIMVOC内に含まれるエレメントはアニメートエレメントANIMEL、キューエレメントCUEELE、イベントエレメントEVNTEL、デフスエレメントDEFSEL、ジーエレメントGROPEL、リンクエレメントLINKEL、パーエレメントPARAEL、シークエレメントSEQNEL、セットエレメントSETELE、及びタイミングエレメントTIMGELが存在する。具体的な内容としては、前記アニメートエレメントANIMELはアニメーションの設定または設定条件の変更(変化)の指定をする。またキューエレメントCUEELEは指定された条件に基づいてチャイルドエレメントを選択し、特定のタイミングで実行処理(または置き換え処理)させる機能を持っている。更にイベントエレメントEVNTELはスクリプトによりハンドルされるイベントを生成する。またデフスエレメントDEFSELは特定のアニメーションエレメントのセット(またはグループ)を定義する。次にジーエレメントGROPELはアニメーションエレメントのグループ化を定義し、リンクエレメントLINKELは指定されたリソースをローディングして現行と置き換え処理を行うハイパーリンクを設定する。また、パーエレメントPARAELは同時並行的な(パラレル的な)時間進行を定義し、シークエレメントSEQNELは一方向的に順次進行する(シーケンシャル的な)時間進行を定義する。セットエレメントSETELEは各種属性条件や特性条件を設定し、タイミングエレメントTIMGELはアドバンストアプリケーション全体に亘るタイミング条件を設定する。
次にヘッドエレメントHEADEL内のスタイリングエレメントSTNGELの説明を行う。本実施例においてヘッドエレメントHEADEL内にスタイリングエレメントSTNGELを配置した所に次の特徴がある。それによって対応するマークアップMRKUPのスタイルシートを定義できる。前記ヘッドエレメントHEADEL内のスタイリングエレメントSTNGELにより対応するマークアップMRKUPのスタイルシートを定義する事により、対応するマークアップMRKUP全体に関する表示形式を指定している。さらに本実施例において前記ヘッドエレメントHEADEL内のスタイリングエレメントSTNGELにより各種の表示形式(スタイル)を共通に設定し、後述するボディエレメントBODYEL内で前記設定していた表示形式(スタイル)を参照する事によりボディエレメントBODYEL内での各記述文章内での表示形式の共通化を図る事ができる。更に前記ボディエレメントBODYEL内で前記ヘッドエレメントHEADEL内のスタイリングエレメントSTNGEL内の一部を参照する事により、ボディエレメントBODYEL内の記述量を減らし全体のマークアップ記述文内の記述文章量を減らす事ができると共に、前記マークアップ記述文を利用したアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおける表示処理方法の簡素化を図る事が可能となる。前記ヘッドエレメントHEADEL内のスタイリングエレメントSTNGEL内には図91(d)に示すように、スタイルボキャブラリーSTLVOCに含まれるエレメントを記述する事が出来る。前記スタイルエレメントSTNGEL内に記述出来るスタイルボキャブラリーSTLVOCに含まれるエレメントは図91(d)に示すようにスタイリングエレメントSTNGELとスタイルエレメントSTYLELの2つが存在する。前記スタイリングエレメントSTNGELはスタイルシートを設定し、前記スタイルエレメントSTYLELは表示形式(スタイル)をまとめて設定する機能を持っている。
また図91(a)に示すように、ルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADELの後ろに配置されるボディエレメントBODYEL内は、図91(b)に示す一覧表に含まれたコンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各種エレメントを記述することが可能となる。本実施例において前記ボディエレメントBODYEL内には図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOCや図91(d)に示すスタイルボキャブラリーSTLVOCを記述しないばかりで無く、前記タイミングエレメントTIMGEL内でスタイルボキャブラリーSTLVOCやコンテントボキャブラリーCNTVOCも記述しない。また前記スタイリングエレメントSTNGEL内では図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOC内の各種エレメントと図91(b)に示すコンテントボキャブラリーCNTVOCに含まれる各種エレメントの記述をしない。このように本実施例においてタイミングエレメントTIMGEL、スタイリングエレメントSTNGEL、およびボディエレメントBODYEL内に記述するエレメントの内容を別個に規定する事により、各種エレメント内での情報記述範囲を明確にし、それぞれの内容を分担する事で前記マークアップMRKUPを再生するアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(具体的には図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内に配置されたプログラミングエンジンPRGEN)のデーター解析処理の簡素化が図れる。以下に前記ボディエレメントBODYEL内に配置(記述)されるコンテントボキャブラリーCNTVOCに含まれる各種エレメントの説明を行う。図91(b)に示すようにコンテントボキャブラリーCNTVOC内に含まれるエレメントとして、エリアエレメントAREAEL、ビーアールエレメントBREKEL、ボタンエレメントBUTNEL、ディブエレメントDVSNEL、インクルードエレメントINCLEL、インプットエレメントINPTEL、メタエレメントMETAEL、オブジェクトエレメントOBJTEL、ピーエレメントPRGREL、パラムエレメントPRMTEL、及びスパンエレメントSPANELが存在する。各エレメント内の具体的な内容を以下に説明する。エリアエレメントAREAELは“実行への遷移”のクラスに分類され、(クリップ等で)実行(アクティブ)への遷移を指定出来る画面上の領域を規定する。またビーアールエレメントBREKELは“表示”のクラスに分類され、強制表示・出力を行う。更にボタンエレメントBUTNELは“状態” のクラスに分類され、ユーザー入力用ボタンの設定を行う。また、ディブエレメントDVSNELは“操作”のクラスに分類され、同一ブロックタイプに属するエレメントのブロック分けの区切りを設定する。次にインクルードエレメントINCLELは“非表示”のクラスに分類され、参照する対象のドキュメントを指定し、インプットエレメントINPTELは“状態”のクラスに分類され、ユーザーが入力出来るテキストボックスを設定する。またメタエレメントMETAELは“非表示”のクラスに分類され、アドバンストアプリケーション内容を表現するエレメント(の組み合わせ)を設定する。更にオブジェクトエレメントOBJTELは“表示”のクラスに分類され、マークアップページに貼り付けるオブジェクトファイル名と表示形式を設定する。次のピーエレメントPRGRELは“操作”のクラスに分類され、パラグラフブロック(複数行にまたがるテキスト)の表示タイミングと表示形式を設定し、パラムエレメントPRMTELは“非表示”のクラスに分類され、オブジェクトエレメントのパラメーターを設定する。またスパンエレメントSPANELは“操作”のクラスに分類され、(ブロック内の)一行分のコンテント(テキスト)の表示タイミングと表示形式を設定する。
図16に示すように、ユーザーに表示する画面の中でテロップ文字39または字幕などをアドバンストサブタイトルADSBTにより表示できる所に本実施例の大きな特徴がある。前記アドバンストサブタイトルADSBTを再生し画面に表示する手順としては、図12に示すようにプレイリストPLLSTからアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTSを参照し、次に前記アドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTSからアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSを参照する。また前記アドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSはアドバンストサブタイトルのフォントFONTSを参照する事で、特定のフォントに基づいたキャラクターをユーザー画面上に表示さられる構造となっている。前記アドバンストサブタイトルADSBTの概念を用い、ユーザーに字幕もしくはテロップを表示する方法として、図77と図78に示すイベントエレメントEVNTELを利用する方法を既に示した。前記図77及び図78を用いたイベントエレメントEVNTELを用いた字幕またはテロップの再生方法に対する他の実施例として図92(f)に示すようにマークアップMRKUPS記述文により字幕文字またはテロップ文字を記述する方法を示す。図77と図78に示す方法と比べ、図92に示す応用例の方が拡張性及び汎用性に優れており、図92に示す方法での字幕またはテロップの表示を本実施例としては推奨する。従来、インターネットのホームページ上にアニメーションを表示させ、表示するイメージを時間経過と共に変化させる技術は存在していた。しかし、図92の実施例ではタイトルタイムラインTMLEを基準とし、本編31を表示するプライマリービデオセットPRMVSとフィールドまたはフレーム単位と言う非常に細かい単位で字幕またはテロップを同期させて表示又は切替えが出来る所に大きな技術的特徴がある。図17に示すように本実施例ではタイトル毎に時間進行の基準となるタイトルタイムラインTMLEを設定し、プライマリービデオセットPRMVSや字幕またはテロップを示すアドバンストサブタイトルADSBTを前記タイトルタイムラインTMLE上にマッピング(タイトルタイムラインTMLEの時間進行に沿って、表示開始/終了するタイミングを正確に指定)する。それにより複数の再生表示オブジェクト(図92の実施例ではプライマリービデオセットPRMVSとアドバンストサブタイトルADSBTを意味する)を互いに時間軸上で同期して同時に表示できる。また前記タイトルタイムラインTMLE上での各再生表示オブジェクトのマッピング状況はプレイリストPLLST内に記述され、前記プレイリストPLLSTにより各再生表示オブジェクトの再生表示タイミングが管理される。図92(d)はタイトルタイムラインTMLE上での時間進行に沿ってマッピングされた本編31の内容を表すプライマリービデオセットPRMVSと字幕(またはテロップ)の情報を有したアドバンストサブタイトルADSBTのマッピング状況を表している。また図92 (a)はタイトルタイムラインTMLE上での“T1”から“T2”までの間の字幕(テロップ)の表示内容を表している。また同様に図92(b)は、タイトルタイムラインTMLE上の時間“T2”から“T3”までの間に表示する字幕(テロップ)の内容を示し、図92(c)はタイトルタイムラインTMLE上での時間 “T3”から“T4”までの間に表示される字幕(テロップ)の内容を示している。すなわち、前記図92(a)から(d)に示すように、タイトルタイムラインTMLE上での時間“T2”と“T3”及び“T4”でそれぞれ字幕(テロップ)の内容が切り替わるように設定されている。また図92の実施例では、タイトルタイムラインTMLE上での時間“T2”及び“T3”で切替わる字幕(テロップ)のサイズと画面上の表示位置及び表示される色やフォント(正常かまたは斜体文字か等)を細かく変えて設定できる。図92(d)に示されたタイトルタイムラインTMLE上にマッピングされた各種再生表示オブジェクトのタイミング内容は、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述される(例えば図24(a)参照)。図12に示すように字幕やテロップを表示するアドバンストサブタイトルADSBTはアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTSやアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPS、また必要に応じてアドバンストサブタイトルのフォントFONTSから構成される。
図12に示すアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTS内に記述された情報内容の一部を図92(e)に示す。アドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTS内に記述される情報内容はアプリケーションエレメント内の領域エレメントRGNELEとマークアップエレメントMRKELEおよびリソースエレメントRESELEなどが記述される(図81(a)参照)。図92(e)に示した記述例においては、領域エレメントRGNELE内の“カンバス上アプリケーション領域指定位置のX座標値XAXIS(X属性値)”、“カンバス上アプリケーション領域指定位置のY座標値YAXIS(Y属性値)”、“カンバス座標内でのアプリケーション領域の幅WIDTH(width属性情報)”、及び“カンバス座標内でのアプリケーション領域の高さHEIGHT(height属性情報)”の値の記載を省いている。図81(b)の説明で記述したように、これらの値の記述を領域エレメントRGNELE内で省いた場合には字幕を設定するアプリケーション領域APPRGNのサイズと配置位置をアパーチャーAPTR(図92(a)から(c)までに表示する各画面のフル画面サイズ)と完全に一致させる事を意味している。これによりユーザーに表示するフル画面内での任意の位置に前記字幕またはテロップを配置できる。図12に示すようにアドバンストサブタイトルのマニフェストMNFSTSからアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSを参照している。前記参照先の情報が図81(d)に示すように“最初に使用するマークアップファイルの保存場所SRCMRK(src属性情報)”に記載されている。図92(e)の実施例では前記アドバンストサブタイトルのマークアップファイルMRKUPSは追記型パーシステントストレージPRSTR内の“MRKUPS.XAS”というファイル名で保存されている。また図12に示すアドバンストサブタイトルのフォントファイルFONTSの保存場所(パス)とファイル名は、図92(e)に示す記述例では追加型パーシステントストレージPRSTR内に“FONTS.OTF”のファイル名で保存されている(図81(e)参照)。
次に図12に示すアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPS内に記述された記述内容例を図92(f)に示す。既に図91(a)で説明したように、ルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELを配置し、対応するマークアップMRKUPSの表示タイミング関連情報を共通的に設定している。本実施例において前記アドバンストサブタイトルADSBTを表示する時の基準時間を表す基準クロックとしてはメディアクロック(タイトルクロック)とアプリケーションクロック、ページクロックの3種類が規定されている。前記ページクロックとアプリケーションクロックはチッククロックに同期して設定され、タイトルタイムラインTMLEの基準となるメディアクロックとは独立して時間進行(クロックのカウントアップ)させる。前記のクロックのうち、いずれのクロックを対応するマークアップMRKUPSで使用するかを設定する部分が図92(f)に示すタイミングエレメントTIMGEL内のクロック属性情報(“clock=”で設定される値情報:α線によりアンダーラインが引かれた部分)により設定する事が可能となっている。図92に示す実施例は本編31を表すプライマリービデオセットPRMVSの進行に同期して表示されるべき字幕またはテロップの表示を行っているので、前記アドバンストサブタイトルADSBTの基準クロックはタイトルタイムラインTMLEを基準としたメディアクロックを使用する必要がある。従って、メディアクロックを意味する“title”(タイトル内のタイトルタイムラインTMLEに限定したメディアクロック)を設定している。このように本実施例においてアドバンストサブタイトルのマークアップMRKUPSに対応したタイミング情報を設定するヘッドエレメントHEADEL内に設定されるタイミングエレメントTIMGEL内でクロック属性情報を“title”“タイトルタイムラインTMLEに同期したメディアクロック”に設定したところに本実施例の大きな特徴がある。それによりタイトルタイムラインTMLEを基準とし、プライマリービデオセットPRMVSとアドバンストサブタイトルADSBTの表示タイミングの同期を設定する事が可能となる。従って、例えばユーザーアクションにより本編31(プライマリービデオセットPRMVS)の再生表示をポーズ(一時停止)あるいはFF(早送り)またはFR(巻戻し)したとしても、それに応じて字幕またはテロップの表示タイミングを変化させる事が可能となる。
また図92 (f)内のタイミングエレメントTIMGELで設定した情報としては“T0”から“TN”までのタイミングで前記表示またはテロップを表示させると共に、前記時間表示タイミングをシーケンシャル(一方向での連続した変化)に設定している( timeContainer = “ seq ”)。また実際の字幕やテロップ表示には使わないが、ページクロックやアドバンストクロックの基準となるチッククロックの基準周波数をタイトルタイムラインTMLEの基準となるメディアクロックの基準周波数の4分の1に落としている( clockDivisor = “4” )。図91(b)から(d)までに本実施例においてマークアップMRKUPSの記述文内で使用される各エレメント名とその内容を示している。前記図91(b)から(d)までに示した各エレメント内においてスパンエレメントSPANELまたはピーエレメントPRGREL(とオブジェクトエレメントOBJTELの組み合わせ)により画面と同期して変化する字幕またはテロップの設定を行うところに本実施例の大きな特徴がある。すなわちスパンエレメントSPANELまたはピーエレメントPRGRELを用いる事で最も効果的に、かつ簡単な処理で字幕またはテロップを表示させる事が可能となる。また図91(b)に示すようにオブジェクトエレメントOBJTELはマークアップページMRKUPSに貼り付けるオブジェクトファイル名と表示形式を設定する事が出来る。従って前記スパンエレメントSPANELまたはピーエレメントPRGRELと前記オブジェクトエレメントOBJTELを組み合わせる事で、前記マークアップMRKUPSで使用するフォントファイルFONTSを指定できる。つまりスパンエレメントSPANELまたはピーエレメントPRGRELと前記オブジェクトエレメントOBJTELを組み合わせる(ペアレントエレメントとチャイルドエレメントの関係に設定する)事により、スパンエレメントSPANELまたはピーエレメントPRGRELで設定された字幕またはテロップの内容を前記オブジェクトエレメントOBJTELで設定されたフォントファイルFONTSに基づくフォントスタイルでユーザーに表示する事が可能となる。このようにオブジェクトエレメントOBJTELにより参照すべきフォントファイルFONTSの設定方法により、任意のフォントにより字幕またはテロップをユーザーに表示する事が出来るようになり、字幕およびテロップのユーザーへの表現力が大幅に向上する。図92(f)に示した実施例ではオブジェクトエレメントOBJTEL内でのsrc属性情報により、パーシステントストレージPRSTR内の“FONTS.OTF”という名のファイル名のファイルを参照し、またファイルの種類としてtype属性情報によりフォントファイルFONTSを指定している。前記フォントファイルFONTSは図92(e)に示すようにマニフェストファイルMNFSTS内のリソースエレメントRESELE内で指定しているが、それとマークアップファイルMRKUPS内で指定したフォントファイルFONTSとの間の対応関係を図92の破線βで示している。
また各字幕またはテロップの表示開始タイミングはピーエレメントPRGREL内でのbegin属性情報の値により設定されている。すなわち図92の破線γに関係を示したように“P1ID”のIDで設定されたピーエレメントPRGRELは時間“T1”により再生を開始する。また図92の破線δに関係を示したように、ID情報“P2ID”で設定されたピーエレメントPRGRELは時間“T2”から再生開始される。更に図92の破線εに関係を示したように、ID情報“P3ID”で設定されたピーエレメントPRGRELは時間“T3”から再生表示を開始する。また各ピーエレメントPRGREL内でのdur属性情報により表示期間が設定されると共にend属性情報の値により再生終了時間が設定されている。前記例で示し、また図90(b)で説明したようにエレメント内の必須的な属性情報RQATRI(required attridutes)内に前記表示タイミングを表す属性情報を設定する事により、非常に高い精度で字幕(テロップ)を表すアドバンストサブタイトルADSBTの表示タイミングを設定する事が出来るところに本実施例の大きな特徴がある。図92に示した例では1種類の字幕またはテロップを時間経過と共に変化させているので、timeContainer属性情報はシーケンシャルな時間進行(“seq”)として設定されている。
また図90(d)に示すように多くのエレメント(xml記述文)内でオプション的な属性情報OPATRIとしてスタイルネームスペース(スタイル名前空間)で定義された任意の属性情報STNSATを設定する事が出来るようにし、マークアップページMRKUPSにおける表現力を大幅に拡大させられるという効果がある。図92(e)に示した実施例ではピーエレメントPRGREL内におけるオプション的な属性情報OPATRIとしてstyle:fontStyle属性情報、style:color属性情報、style:textAlign属性情報、style:width属性情報、style:textAltitude属性情報、およびstyle:y属性情報を設定し、ユーザーに表示する画面上での字幕またはテロップ個々の表示画面サイズや表示色、及びフォント形式を設定している。このようにピーエレメントPRGREL毎にスタイルネームスペース内で定義された任意の属性情報STNSATを設定する事が出来るので、ピーエレメントPRGREL毎に異なるスタイルによって字幕またはテロップを表示する事が可能となる。すなわち図92(a)と(c)に示した画面では字幕またはテロップの表示サイズが比較的小さく標準フォントの黒字で表現されているのに対し、図92(b)に示した画面では字幕またはテロップのサイズを大きくすると共に斜体化し、更に赤字表現により特定の字幕またはテロップを強調表示している。
図92(f)に示すピーエレメントPRGREL内に記述された各種属性情報の内容を説明すると共に、各画面上での違いとの関係を以下に説明する。まず始めにstyle:fontStyle属性情報はフォントのスタイルを表し、“P1ID”と“P3ID”のピーエレメントPRGRELではノーマルなスタイル(“normal”)に設定しているのに比べ、“P2ID”のピーエレメントPRGREL内ではイタリックで指定している(“italic”)ので、図92(b)の画面では斜体文字で表現されている。またstyle:color属性情報は、表示する字幕またはテロップの色を表現しており、“P1ID”と“P3ID”のピーエレメントPRGREL内では“黒”で指定している( “black”)のに対して、“P2ID”のピーエレメントPRGREL内では“赤色”を指定(“red”)し、ユーザーへの表示を強調している。またstyle:textAlign属性情報は画面内での字幕またはテロップの表示場所を表している。図92(f)の記述例では、いずれも中央( “center”)になるように設定をしている。またstyle:width属性情報とstyle:textAltitude属性情報により、ユーザーに表示する画面内での字幕またはテロップの文字サイズを規定している。更にstyle:y属性情報により画面上で表示される字幕またはテロップの上下方向での配置場所が規定されている。具体的には図92(a)に示した画面上での字幕またはテロップの文字サイズと上下方向での配置場所に関する情報が破線ζの関係で示すように、“P1ID”のピーエレメントPRGREL内のstyle:width属性情報とstyle:textAltitude属性情報、style:y属性情報内に記述されている。また図92(b)に示した画面上での字幕またはテロップの文字サイズと上下方向での配置場所に関する情報が破線μの関係で示すように、“P2ID”のピーエレメントPRGREL内のstyle:width属性情報とstyle:textAltitude属性情報、style:y属性情報内に記述されている。同様に図92(c)に示した画面上での字幕またはテロップの文字サイズと上下方向での配置場所に関する情報が破線νの関係で示すように、“P3ID”のピーエレメントPRGREL内のstyle:width属性情報とstyle:textAltitude属性情報、style:y属性情報内に記述されている。
本実施例において図90(c)に示すように1個のエレメント(xml記述文)内では、前側タグ内の最初に記載されるコンテントモデル情報CONTMDの後ろに必須的な属性情報RQATRIとオプション的な属性情報OPATRIを記述する事が出来る。また、図91(a)に示すようにルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADELとは異なる場所に存在するボディエレメントBODYEL内には、図91(b)に示すコンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各種エレメント(コンテントエレメント)を配置できる。前記コンテントエレメント内に記述される必須的な属性情報RQATRIまたはオプション的な属性情報OPATRIの内容を図93に示す一覧表にまとめた。図93を用いてコンテントエレメント内で使用される各種属性情報の内容を説明する。
図93に示す“accessKey”は実行状態に移行するための指定鍵情報を設定するための属性情報である。前記“accessKey”は必須的な属性情報RQATRIとして使用される。また、前記“accessKey”として設定すべき“値”の内容は“鍵情報リスト”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“coords”はエリアエレメント内での形状パラメーターを設定するための属性情報である。前記“coords”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“coords”として設定すべき“値”の内容は“形状パラメーターリスト”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“id”はエレメント個々の識別情報(ID情報)を設定するための属性情報である。前記“id”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“id”として設定すべき“値”の内容は“識別情報(ID情報)”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“condition”はインクルードエレメント内での使用条件を定義するための属性情報である。前記“condition”は必須的な属性情報RQATRIとして使用される。また、前記“condition”として設定すべき“値”の内容は“boolean表現”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“mode”はインプットエレメント内のユーザー入力形式を定義するための属性情報である。前記“mode”は必須的な属性情報RQATRIとして使用される。また、前記“mode”として設定すべき“値”の内容は“パスワード”、“一行”、“複数行”、“表示”のいずれかが選択され、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“name”は変数名、データー名やイベントに対応した名前を設定するための属性情報である。前記“name”は必須的な属性情報RQATRIとして使用される。また、前記“name”として設定すべき“値”の内容は“名前情報”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“shape”はエリアエレメントで定義する領域形状を指定するための属性情報である。前記“shape”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“shape”として設定すべき“値”の内容は“円形”、“四角”、“連続線”、“デフォルト”のいずれかが選択され、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の “src”はリソースの保存場所(パス)とファイル名を指定するための属性情報である。前記“src”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“src”として設定すべき“値”の内容は“URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の “type”はファイルタイプ(MIMEタイプ)を指定するための属性情報である。前記“type”は必須的な属性情報RQATRIとして使用される。また、前記“type”として設定すべき“値”の内容は“MIMEタイプ情報”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“value”はname属性情報の値(変数値)を設定するための属性情報である。前記“value”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“value”として設定すべき“値”の内容は“変数値”であり、初期値(Defalt)は変数値で設定し、値変化状況は“可変”として扱われる。次の“xml:base”は該当エレメント/チャイルドエレメントの参照リソース情報を指定するための属性情報である。前記“xml:base”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“xml:base”として設定すべき“値”の内容は“URI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の“xml:lang”は該当エレメント/チャイルドエレメントのテキスト言語コードを指定するための属性情報である。前記“xml:lang”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“xml:lang”として設定すべき“値”の内容は“言語コード情報”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。次の “xml:space”は空白欄(空白行)を直前位置に配置するための属性情報である。前記“xml:space”はオプション的な属性情報OPATRIとして使用される。また、前記“xml:space”として設定すべき“値”の内容は“無し”であり、初期値(Defalt)の設定は無く、値変化状況は“固定”として扱われる。
図90(c)に示すように1個のエレメント(xml記述文)内には、必須的な属性情報RQATRIとオプション的な属性情報OPATRIを記述する事が可能となっている。また、図91(a)に示すようにルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADEL内に、タイミングエレメントTIMGELが配置可能となっており、前記タイミングエレメントTIMGEL内に図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメントを配置する事が出来る。図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内で、記述可能な必須的な属性情報RQATRIまたはオプション的な属性情報OPATRIの一覧を図94に示す。
図94において、タイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内で使用される属性情報として“additive”は、変動値が既存値に加算されるか置換されるかを設定する属性であり、設定すべき値の内容としては“加算”か、または“置換”のいずれかの値を設定する事が出来る。本実施例において前記“additive”に対する初期値(デフォルト値)は、“置換”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“additive”属性情報は、図90(c)に示す必須的な属性情報RQATRIに所属する。また “begin”は、(指定時間または特定エレメントにより)実行開始を定義する属性であり、設定すべき値の内容としては“時間情報”か、または“特定エレメント指定”のいずれかの値を設定する事が出来る。もし“時間情報”により値を設定する場合には“HH:MM:SS:FF”(HHは時間、MMは分、SSは秒、FFはフレーム数を表す)のフォーマットで記述される。本実施例において前記“begin”に対する初期値(デフォルト値)は“変数値”により設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“begin”属性情報は図90(c)に示す必須的な属性情報RQATRIに所属する。次に記載された“calcMode”は、変数に対する計算モード(連続値/離散値)を設定する属性であり、設定すべき値の内容としては“連続値”か、または“離散値”のいずれかの値を設定する事が出来る。本実施例において前記“calcMode”に対する初期値(デフォルト値)は“連続値”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“calcMode”属性情報は図90(c)に示す必須的な属性情報RQATRIに所属する。更に“dur”は、対応エレメントの実行期間の長さを設定する属性であり、設定すべき値の内容としては“時間情報(“TT:MM:SS:FF”)”を設定する事が出来る。本実施例において前記“dur”に対する初期値(デフォルト値)は“変数値”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記 “dur”属性情報は図90(c)に示すオプション的な属性情報OPATRIに所属する。また“end”は、対応エレメントの実行期間の終了時間を設定する属性であり、設定すべき値の内容としては“時間情報”か、または“特定エレメント指定”のいずれかの値を設定する事が出来る。もし“時間情報”により値を設定する場合には“HH:MM:SS:FF”(HHは時間、MMは分、SSは秒、FFはフレーム数を表す)のフォーマットで記述される。本実施例において前記“end”に対する初期値(デフォルト値)は“変数値”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“end”属性情報は図90(c)に示すオプション的な属性情報OPATRIに所属する。また図94においてタイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内で使用される属性情報として“fill”は、ペアレントエレメントの終了時間よりも前に該当エレメントが終了した時のその後の変化状況を設定する属性であり、設定すべき値の内容としては“取り消し”か、または“そのまま保持”のいずれかの値を設定する事が出来る。本実施例において前記“fill”に対する初期値(デフォルト値)は“取り消し”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“fill”属性情報は図90(c)に示すオプション的な属性情報OPATRIに所属する。また図94においてタイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内で使用される属性情報として“select”は、設定対象又は変更対象のコンテントエレメントを選択・指定する属性であり、設定すべき値の内容としては“特定エレメント”を設定する事が出来る。本実施例において前記“select”に対する初期値(デフォルト値)は“無し”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“select”属性情報は図90(c)に示す必須的な属性情報RQATRIに所属する。前記“select”属性情報はボディエレメントBODYEL内のコンテントボキャブラリーCNTVOC内の記載内容とタイミングエレメントTIMGEL内のタイミングボキャブラリーTIMVOCまたはスタイリングエレメントSTNGEL内のスタイルボキャブラリーSTLVOC内の記載内容(図91(a)参照)との間の関係を示す重要な働きを行い、それによるマークアップMRKUPの新規作成作業または編集作業の効率向上を担う。“select”属性情報の具体的な役割とそれによる効果は図101または図102とその説明文中に説明する。図94内でその次に記載されている“clock”は、エレメント内の時間属性を規定する基準クロックを定義する属性であり、設定すべき値の内容としては“title(タイトルクロック)”か“page(ページクロック)”、“application(アプリケーションクロック)”のいずれかの値を設定する事が出来る。本実施例において前記“clock”に対する初期値(デフォルト値)は、各使用状態よって変化する。また、値変化状況としては固定状況になっている。前記“clock”属性情報は図90(c)に示す必須的な属性情報RQATRIに所属する。また前記“clock”属性情報は図100に示すようにタイミングエレメントTIMGEL内の必須的な属性情報RQATRIとして記載され、マークアップぺージMRKUP内での時間進行の基準クロックを定義している。本実施例では図17に示すように、アドバンストコンテンツADVCTのユーザーに対する再生表示手順を管理するプレイリストPLLST内ではタイトル毎に時間進行とその時間進行に基付く再生表示オブジェクト(アドバンストコンテンツADVCT内のオブジェクト)毎の再生表示タイミングが管理されている。前記再生表示タイミングを規定する基準としてタイトル毎にタイトルタイムラインTMLEが定義されている。本実施例では前記タイトルタイムラインTMLE上での進行時間を “時間:分:秒:フレームのカウント数”(前述した“HH:MM:SS:FF”)により表現している。前記フレームのカウント数の基準クロックとしてメディアクロックが定義され、前記メディアクロックの周波数は例えばNTSC系では(インターレース表示の場合でも) “60Hz”、PAL系では(インターレース表示の場合でも)“50Hz”に設定されている。上述したようにタイトルタイムラインTMLEはタイトル毎に個別に設定されるため、前記メディアクロックを“タイトルクロック”とも呼ぶ。従って前記“タイトルクロック”の周波数はタイトルタイムラインTMLE上で基準として使用されるメディアクロック周波数と一致する。前記“clock”属性情報の値として“title(タイトルクロック)”に設定した場合にはマークアップMRKUP上の時間進行はタイトルタイムラインTMLE上での時間進行と完全に同期する。従ってこの場合には、“begin”属性情報や“dur”属性情報、“end”属性情報として設定される値は前記タイトルタイムラインTMLE上での進行時間に合わせて設定される。それに対して“ページクロック”や“アプリケーションクロック”では“チッククロック”と呼ばれる独自のクロック体系が使用される。前記メディアクロックの周波数が“60Hz”または“50Hz”だったのに対し、前記“チッククロック”の周波数は“メディアクロック”の周波数を後述する“clockDivisor”属性情報として設定される値で割った値となる。このように“チッククロック”の周波数を落とす事で図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGと図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENの負担軽減が図れ、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの消費電力低減が実現できる。従って前記“clock”属性情報の値として“page(ページクロック)”か“application(アプリケーションクロック)”のいずれかの値を設定した場合にはマークアップMRKUP上の時間進行の基準となる基準クロック周波数が前記“チッククロック”の周波数と一致する。本実施例では、同一のアプリケーション(アドバンストアプリケーションADAPL)の実行期間中にユーザーに表示される画面として複数のマークアップMRKUP間での遷移(画面の切り替わり)を可能にしている。前記“clock”属性情報の値として“application(アプリケーションクロック)”の値を設定した場合には、アドバンストアプリケーションADAPLの実行開始と共に“アプリケーションクロック”の値が“0”にリセットされるが、複数のマークアップMRKUP間での遷移の如何に関わらず前記“アプリケーションクロック”のカウントアップ(時間進行)は継続される。それに対して前記“clock”属性情報の値として“page(ページクロック)”の値を設定した場合には、複数のマークアップMRKUP間での遷移が行われる毎に“ページクロック”の値が“0”にリセットされる。このように本実施例ではマークアップMRKUPまたはアドバンストアプリケーションADAPLの使用目的(使用意図)に合わせて最適な基準クロックを設定する事で前記使用目的(使用意図)に最適な表示時間管理が行える所に特徴が有る。
また図94においてタイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内で使用される属性情報として“clockDivisor”は、[フレームレート(タイトルクロック周波数)]/[チッククロック周波数]の値設定をする属性であり、設定すべき値の内容としては“0以上の整数値”を設定する事が出来る。本実施例において、前記“clockDivisor”に対する初期値(デフォルト値)は“1”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“clockDivisor”属性情報は図100に示すようにタイミングエレメントTIMGEL内で使用される必須的な属性情報RQATRIとして扱われる。
更に、“timeContainer”は、エレメント内で使用するタイミング(時間進行)状態を規定する属性であり、設定すべき値の内容としては“並列同時進行”か、または“単調順次進行”のいずれかの値を設定する事が出来る。本実施例において前記“timeContainer”に対する初期値(デフォルト値)は“並列同時進行”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“timeContainer”属性情報は図90(c)に示すオプション的な属性情報OPATRIに所属する。例えば図92(f)や図102(e)に示すように字幕表示やテロップ表示など時間進行に対応して継続して順次表示内容が変化する画面を表示する場合には前記“timeContainer”の値としては“単調順次進行(sequence)”と指定される。それに対して例えば“ユーザーに対してアニメーションを表示しながらユーザーの回答内容に応じて適宜ユーザーのボーナス得点を精算する”など同一時間内に複数の処理を同時並行させる場合には前記“timeContainer”の値として“並列同時進行(parallel)”が設定される。このようにマークアップMRKUP内で事前に時間進行に対する処理系列条件を明記する事で図28に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内でのプログラミングエンジンPRGENの実行処理前に事前準備が可能となり、前記プログラミングエンジンPRGEN内での処理の効率化が図れる。
最後に記載された“use”は、アニメートエレメントまたはアニメートエレメントとイベントエレメントのグループを参照する属性であり、設定すべき値の内容としては“エレメント識別用ID情報”を設定する事が出来る。本実施例において前記“use”に対する初期値(デフォルト値)は“無し”として設定し、また値変化状況としては固定状況になっている。前記“use”属性情報は図90(c)に示すオプション的な属性情報OPATRIに所属する。
図90(c)に示したように、本実施例において1個のエレメント(xml記述文)内の基本的なデーター構造としてオプション的な属性情報OPATRIをエレメント内に記述する事が可能となっている。また、図90(d)に示すように、多くのエレメント(xml記述文)内において前記のオプション的な属性情報OPATRIとして、スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義された任意の属性情報STNSATを使用する事が出来る。また、本実施例においてはスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義された任意の属性情報STNSATとして、図95から図97に示すように非常に豊富なオプションを準備している。その結果、マークアップページMRKUPにおける表現力が従来と比べて大幅に向上出来るところに本実施例の大きな特徴がある。前述したスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される各種属性内容を図95から図97に示す。
スタイルネームスペース内で定義される属性情報名である“style:anchor”属性情報は、x,y,幅と高さ属性の“XSL”位置への変換方法を示す。前記“style:anchor”属性情報として設定すべき値は、“startBefore”または“centerBefore”、“afterBefore”、“startCenter”、“center”、“afterCenter”、“startAfter”、“centerAfter”、“endAfter”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“startBefore”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:anchor”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundColor”属性情報は、背景色を設定(変更)する。前記“style:backgroundColor”属性情報として設定すべき値は、“色”または“透明”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“透明”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“コンテントエレメント”内で、前記“style:backgroundColor”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundFrame”属性情報は、背景のフレームを設定(変更)する。前記“style:backgroundFrame”属性情報として設定すべき値は、“整数値”または“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、 “オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:backgroundFrame”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundImage”属性情報は、背景のイメージを設定する。前記“style:backgroundImage”属性情報として設定す

き値は、“URI指定”または“無し”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:backgroundImage”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundPositionHorizontal”属性情報は、静止画像の水平方向の位置を設定する。前記“style:backgroundPositionHorizontal”属性情報として設定すべき値は、“%”または“長さ値”、“左”、“中央”、“右”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0%”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:backgroundPositionHorizontal”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundPositionVertical”属性情報は、静止画像の垂直方向の位置を設定する。前記“style:backgroundPositionVertical”属性情報として設定すべき値は、“%”または“長さ値”、“左”、“中央”、“右”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0%”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、 “オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:backgroundPositionVer
t
ical”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:backgroundRepeat”属性情報は、背景領域に特定の静止画像を繰り返して貼り付ける。前記“style:backgroundRepeat”属性情報として設定すべき値は、“繰り返す”または“繰り返さない”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“繰り返さない”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:backgroundRepeat”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:blockProgressionDimension”属性情報は、四角いコンテント領域の前側エッジと後側エッジ間の距離を設定(変更)する。前記“style:blockProgressionDimension”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“長さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“指定位置用エレメント”または“ボタンエレメントBUTNEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:blockProgressionDimension”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:border”属性情報は、前側/後側/開始/終了 の各エッジ境界での幅、スタイル、色を設定する。前記“style:border”属性情報として設定すべき値は、“幅”または“スタイル”、“色”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:border”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:borderAfter”属性情報は、ブロック領域の後側エッジ境界での幅、スタイル、色を設定する。前記“style:borderAfter”属性情報として設定すべき値は、“幅”または “スタイル”、“色”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として “無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては”ブロックエレメント”内で、前記“style:borderAfter”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:borderBefore”属性情報は、ブロック領域の前側エッジ境界での幅、スタイル、色を設定する。前記“style:borderBefore”属性情報として設定すべき値は、“幅”または“スタイル”、“色”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては”ブロックエレメント”内で、前記“style:borderBefore”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:borderEnd”属性情報は、ブロック領域の終了エッジ境界での幅、スタイル、色を設定する。前記“style:borderEnd”属性情報として設定すべき値は、“幅”または“スタイル”、“色”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては”ブロックエレメント”内で、前記“style:borderEnd”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:borderStart”属性情報は、ブロック領域の開始エッジ境界での幅、スタイル、色を設定する。前記“style:borderStart”属性情報として設定すべき値は、“幅”または“スタイル”、“色”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては”ブロックエレメント”内で、前記“style:borderStart”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:breakAfter”属性情報は、該当エレメント実行直後に特定行を強制出画させる設定(変更)をする。前記“style:breakAfter”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“指定行”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においてはインラインエレメント内で、前記“style:breakAfter”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:breakBefore”属性情報は、該当エレメント実行直前に特定行を強制出画させる設定(変更)をする。前記“style:breakBefore”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“指定行”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においてはインラインエレメント内で、前記“style:breakBefore”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:color”属性情報は、コンテンツの色特性を設定(変更)をする。前記“style:color”属性情報として設定すべき値は、“色”または“透明”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“白色”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または “ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”、“エリアエレメントAREAEL”内で、前記“style: color”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:contentWidth”属性情報は、コンテンツの幅特性を設定(変更)をする。前記“style:contentWidth”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“全体に表示”、“長さ”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、 “オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:contentWidth”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:contentHeight”属性情報は、コンテンツの高さ特性を設定(変更)をする。前記“style:contentHeight”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“全体に表示”、“長さ”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:contentHeight”属性情報を使用する事が出来る。
前述した図95に続いて記載される“style:crop”属性情報は、四角い形状に切り出す(トリミング)を設定(変更)する。前記“style:crop”属性情報として設定すべき値は、“切り取り寸法(正数値)”または“自動設定”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、 “インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:crop”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:direction”属性情報は、方向特性を設定(変更)する。前記“style:direction”属性情報として設定すべき値は、“ltr”または“rtl”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“ltr”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:direction”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:display”属性情報は、表示形式(ブロック/インライン等)を設定(変更)する。前記“style:display”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“無し”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“コンテントエレメント”内で、前記“style:display”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:displayAlign”属性情報は、整列表示方法を設定(変更)する。前記“style:displayAlign”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“前詰め”、“中央合わせ”、“後詰め”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:displayAlign”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:endIndent”属性情報は、関連エレメントが設定するエッジ位置間のずれ量を設定(変更)する。前記“style:endIndent”属性情報として設定すべき値は、“長さ”または“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“Opx”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:endIndent”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:flip”属性情報は、背景画像の移動特性を設定する。前記“style:flip”属性情報として設定すべき値は、“固定”または“一行で移動”、“ブロックで移動”、“両方移動”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“固定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:flip”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:font”属性情報は、フォント特性を設定(変更)する。前記“style:font”属性情報として設定すべき値は、“フォント名”または“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“無し”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:font”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:fontSize”属性情報は、フォントサイズ特性を設定(変更)する。前記“style:fontSize”属性情報として設定すべき値は、“サイズ”または“%”、“40%”、“60%”、“80%”、 “90%”、“100%”、“110%”、“120%”、“140%”、“160%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“100%”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:fontSize”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:fontStyle”属性情報は、フォントスタイル属性を設定(変更)する。前記“style:fontStyle”属性情報として設定すべき値は、“標準”または“イタリック”、“その他”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“標準”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:fontStyle”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:height”属性情報は、高さ特性を設定(変更)する。前記“style:height”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“高さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”または“ボタンエレメントBUTNEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:height”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:inlineProgressionDimension”属性情報は、コンテント四角領域の前後エッジ間間隔を設定(変更)する。前記“style:inlineProgressionDimension”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“長さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”または“ボタンエレメントBUTNEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:inlineProgressionDimension”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:linefeedTreatment”属性情報は、行間処理を設定する。前記“style:linefeedTreatment”属性情報として設定すべき値は、“無視”または“保持”、“余白扱い”、“余白幅0扱い”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“余白扱い”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:linefeedTreatment”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:lineHeight”属性情報は、1行の高さ(行間)の特性を設定(変更)する。前記“style:lineHeight”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“高さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:lineHeight”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:opacity”属性情報は、重なって配置された指定マークの背景色に対する透明度を設定(変更)をする。前記“style:opacity”属性情報として設定すべき値は、“アルファ値”または“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“1.0”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“コンテントエレメント”内で、前記 “style:opacity”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:padding”属性情報は、余白領域の挿入設定(変更)を行う。前記“style:padding”属性情報として設定すべき値は、“前側余白長”または“下側余白長”、“後側余白長”、“上側余白長”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては “ブロックエレメント”内で、前記“style:padding”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:paddingAfter”属性情報は、後側余白領域の挿入設定(変更)を行う。前記“style:paddingAfter”属性情報として設定すべき値は、“後側余白長”または“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:paddingAfter”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:paddingBefore”属性情報は、前側余白領域の挿入設定(変更)を行う。前記“style:paddingBefore”属性情報として設定すべき値は、“前側余白長”または “引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:paddingBefore”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:paddingEnd”属性情報は、下側余白領域の挿入設定(変更)を行う。前記“style:paddingEnd”属性情報として設定すべき値は、“下側余白長”または “引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:paddingEnd”属性情報を使用する事が出来る。
前述した図95と図96に続いて記載された“style:paddingStart”属性情報は、上側余白領域の挿入設定(変更)を行う。前記“style:paddingStart”属性情報として設定すべき値は、“上側余白長”または“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:paddingStart”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:position”属性情報は、該当エレメントで指定された領域の始点位置の定義方法を設定(変更)する。前記“style:position”属性情報として設定すべき値は、“静的な値”または“相対値”、“絶対値”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“静的な値”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:position”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:scaling”属性情報は、該当エレメント対応のイメージが規定のアスペクト比を保つか否かを設定する。前記“style:scaling”属性情報として設定すべき値は、“アスペクト比対応”または“アスペクト比非対応”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“アスペクト比非対応”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“エリアエレメントAREAEL”または“ボディエレメントBODYEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”内で、前記“style:scaling”属性情報を使用する事が出来る。また、 “style:startIndex”属性情報は、該当する四角領域と直前の四角領域での始点位置間距離を設定(変更)する。前記“style:startIndex”属性情報として設定すべき値は、“長さ値”または“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ブロックエレメント”内で、前記“style:startIndex”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:suppressAtLineBreak”属性情報は、同一行内の文字間隔を“縮める”か“元のまま保持する”かを設定(変更)する。前記“style: suppressAtLineBreak”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“縮める”、“元のまま保持”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“PCデーターコンテントのみを含むインラインエレメント”内で、前記“style:suppressAtLineBreak”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:textAlign”属性情報は、テキスト領域の一行内での配置場所を設定(変更)する。前記“style:textAlign”属性情報として設定すべき値は、“左詰め”または“中央配置”、“右詰め”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“左詰め”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:textAlign”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:textAltitude”属性情報は、一行内でのテキスト領域の高さを設定(変更)する。前記“style:textAltitude”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“高さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:textAltitude”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:textDepth”属性情報は、浮き上がって表示されるテキスト情報の奥行きを設定(変更)する。前記“style:textDepth”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“長さ値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:textDepth”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:textIndent”属性情報は、一行で表示されたテキスト文字列全体の曲がり量を設定(変更)する。前記“style:textIndent”属性情報として設定すべき値は、“長さ長”または“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“0px”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ピーエレメントPRGREL”または“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:textIndent”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:visibility”属性情報は、前景に対する背景の表示方法(前景の透明度)を設定(変更)する。前記“style:visibility”属性情報として設定すべき値は、“背景を表示”または“背景を隠す”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“背景を表示”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“コンテントエレメント”内で、前記“style:visibility”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:whiteSpaceCollapse”属性情報は、余白詰め処理を設定(変更)する。前記“style:whiteSpaceCollapse”属性情報として設定すべき値は、“余白詰め無し”または“余白詰め”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“余白詰め”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”内で、前記“style: whiteSpaceCollapse”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:whiteSpaceTreatment”属性情報は、余白スペースの処理を設定(変更)する。前記“style:whiteSpaceTreatment”属性情報として設定すべき値は、“無視する”または“余白を保つ”、“前側余白を無視”、“後側余白を無視”、“周辺の余白を無視”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“周辺の余白を無視”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”内で、前記“style:whiteSpaceTreatment”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:width”属性情報は、四角い領域の幅を設定(変更)する。前記“style:width”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“幅値”、“%”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”または“ボタンエレメントBUTNEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:width”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:wrapOption”属性情報は、自動設定により指定行の前後を1行飛ばしにするか否かを設定(変更)する。前記“style:wrapOption”属性情報として設定すべき値は、“続ける”または“1行飛ばし”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“1行飛ばし”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“インプットエレメントINPTEL”または“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”内で、前記“style:wrapOption”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:writingMode”属性情報は、ブロックまたは行内の文字の記述方向の設定(変更)をする。前記“style:writingMode”属性情報として設定すべき値は、“lr-tb”または“rl-tb”、“tb-rl”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“lr-tb”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、有る。本実施例においては“ディブエレメントDVSNEL”または“インプットエレメントINPTEL”内で、前記“style:writingMode”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:x”属性情報は、四角領域の始点位置のx座標値を設定(変更)する。前記“style:x”属性情報として設定すべき値は、“座標値”または“%”、“自動設定”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:x”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:y”属性情報は、四角領域の始点位置のy座標値を設定(変更)する。前記“style:y”属性情報として設定すべき値は、“座標値”または“%”、 “自動設定”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:y”属性情報を使用する事が出来る。また、“style:zIndex”属性情報は、指定された領域のzインデックス(重ねて表示した時の前後関係)を設定(変更)する。前記“style:zIndex”属性情報として設定すべき値は、“自動設定”または“zインデックス(正数)値”、“引継ぎ”のいずれかを設定する事が可能であり、初期値として“自動設定”を設定出来る。また前記の属性情報として設定すべき値の内容としての継続性は、無い。本実施例においては“位置指定用エレメント”内で、前記“style:zIndex”属性情報を使用する事が出来る。
図91(a)に示すようにルートエレメントROOTEL内にヘッドエレメントHEADELが存在し、前記ヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELとスタイリングエレメントSTNGELが存在する。前記タイミングエレメントTIMGEL内には、図91(c)に示すようにタイミングボキャブラリーTIMVOCに属する各種エレメントが記述され、タイムシートを構成している。また前記ヘッドエレメントHEADEL内に存在するスタイリングエレメントSTNGEL内には、図91(d)に示すようにスタイルボキャブラリーSTLVOCに属する各種エレメントが記述され、スタイルシートを構成している。本実施例のマークアップMRKUP記述文内において、前記ヘッドエレメントHEADELとは異なる位置(ヘッドエレメントHEADELよりも後方位置)にボディエレメントBODYELが存在する。前記ボディエレメントBODYEL内には図91(b)に示すようにコンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各エレメント(コンテントエレメント)が含まれている。本実施例では、図98に示すステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される各種属性情報を、前記コンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各エレメント(コンテントエレメント)内に記述する事ができる。図90(c)に示すように、1個のエレメント(xml記述文)内の基本的なデーター構造内に“オプション的な属性情報OPATRI”を記述出来る場所が存在する。図90(d)では前記“オプション的な属性情報OPATRI”内にスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義された任意の属性情報STNSATを使用出来る事を説明したが、前記“オプション的な属性情報OPATRI”内にステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される各種属性情報を記述する事ができる。
上記説明したように、ボディエレメントBODYEL内に記述されるコンテントボキャブラリーCNTVOC内の各種エレメント(コンテントエレメント)の“オプション的な属性情報OPATRI”の記述領域に図98に記述した各種属性情報をオプション的に記述する事が出来る。前記図98に記述した各種属性情報は本実施例においてステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される。
前述したような図91(a)に示すヘッドエレメントHEADEL内のタイミングエレメントTIMGEL内で記述されるタイムシート及びスタイリングエレメントSTNGEL内で記述されるスタイルシートから図98に示すステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される属性情報を利用する方法を以下に説明する。図91(c)に示すタイミングボキャブラリーTIMVOCに属する各種エレメントもしくは図91(d)に示すスタイルボキャブラリーSTLVOCに属する各種エレメント内では、図90(c)に示す“必須的な属性情報RQATRI”として設定する値もしくは“オプション的な属性情報OPATRI”として設定する値として“pathExpressions”(図91(a)に示すボディエレメントBODYEL内に記述されている特定のエレメントを指定する情報)が記述できる。前記“pathExpressions”の情報を利用してコンテントボキャブラリーCNTVOC内に含まれる各種エレメント(コンテントエレメント)を指定する事により、前記タイムシートもしくはスタイルシートから図98で記載する属性情報の内容を使用する事が可能となる。
コンテンツ作成者(コンテンツプロバイダー)はマークアップページMRKUP内で前記属性情報の値を設定する事が出来る。特に“state:focused”及び“state:enabled”、“state:value”内で設定される各種設定値は、マークアップMRKUPまたはスクリプトSCRPT内で設定する事が可能である。また図91(b)に示すコンテントボキャブラリーCNTVOC内の各種エレメント(コンテントエレメント)は、図98で指定した各種属性情報で規定される状態セット(ステートセット)を保持し続ける。図1に示すように、本実施例において情報記録再生装置1内にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内は図14に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENを標準的に内蔵している。ユーザーインターラクション(ユーザー指定)に基づき、前記プレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)は図98に示した各種属性情報の設定値を変更する事が可能である。特にマークアップMRKUPまたはスクリプトSCRPT内で設定された“state:focused”及び“state:enabled”、“state:value”の値は、別の方法として、前述したプレゼンテーションエンジンPRSEN(特にアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)により設定値変更ができる。
以下に図98に示すステートネームスペース(状態名前空間)内で定義される各種属性情の内容を説明する。すなわちボディエレメントBODYEL内で使用する事の出来る“state:foreground”は、エレメントが指定した画面が一番手前に配置されている事を示す。前記“state:foreground”属性情報の設定値は“true”または“false”のいずれかを設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にはデフォルト値として“false”を指定する。また前記“state:foreground”については、プレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更が不可能である。次に、図91(b)における“表示”クラスに分類されるエレメント(ビーアールエレメントBREKELとオブジェクトエレメントOBJTEL)内で使用できる“state:enabled”は対象エレメントが実行可能か否かを示す。前記“state:enabled”属性情報の設定値は“true”または“false”のいずれかを設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にはデフォルト値として“true”を指定する。また前記“state:enabled”については、プレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更が可能である。次に“state:focused”は対象エレメントがユーザー入力(ユーザー指定)状態にある事を示す。前記“state:focused”属性情報の設定値は“true”または“false”のいずれかを設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にはデフォルト値として“false”を指定する。また前記“state:focused”についてはプレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更が可能である。更に “state:actioned”は対象エレメントが実行処理中である事を示す。前記“state:actioned”属性情報の設定値は“true”または“false”のいずれかを設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にはデフォルト値として“false”を指定する。また前述したように図14に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による別な方法による前記属性情報の設定値の変更に関しては前記“state:actioned”についてはプレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更は可能である。次に“state:pointer”はカーソル位置がエレメント指定位置の内にあるか外にあるかを示す。前記“state:pointer”属性情報の設定値は“true”または“false”のいずれかを設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にはデフォルト値として“false”を指定する。また前記“state:pointer”については、プレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更は不可能である。最後に、図91(b)における“状態”クラスに分類されるエレメント(エリアエレメントAREAELとボタンエレメントBUTNEL、インプットエレメントINPTEL)内で使用できる“state:value”は対象エレメント内での変数値を設定する。前記“state:value”属性情報の設定値は“変数”を設定し、前記属性情報の記載が省かれている場合にもデフォルト値として“変数”を指定する。また前記“state: value”については、プレゼンテーションエンジンPRSEN(特に図30に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENまたはアドバンストサブタイトルプレーヤーASBPL)による設定値変更が可能である。
本実施例では図90(c)に示すように、1個のエレメント(xml記述文)内には必須的な属性情報RQATRI、オプション的な属性情報OPATRI及びコンテント情報CONTNTを配置する事が可能となっている。前記必須的な属性情報RQATRIまたはオプション的な属性情報OPATRIの内容は図93、図95〜図97、図98、図94に記載している。また前記コンテント情報CONTNTの内容としては図91(b)から(d)までに示す各種ボキャブラリーに属する各種エレメントやPCデーターが記述可能となっている。図91(a)に示すようにマークアップMRKUP記述文の中では、ルートエレメントROOTEL内のボディエレメントBODYEL内には図91に示すコンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各種エレメントを配置する事が可能となっている。
図91(b)に示すコンテントボキャブラリーCNTVOCに属する各種エレメント(コンテントエレメント)内で設定可能な必須的な属性情報RQATRI、オプション的な属性情報OPATRIおよびコンテント情報CONTNTの内容を図99に示す。
エリアエレメントAREAEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“accesskey”属性情報を記載しなければならない。エリアエレメントAREAEL内に前記“accesskey”属性情報を記述する事により、前記“accesskey”属性情報を仲介して同じ“accesskey”属性情報の値が記述された他のエレメントとの間の関係(リンク条件)を確立できる。その結果、前記エリアエレメントAREAELにより指定された画面上の領域の使用方法を他のエレメントを用いて設定可能になっている。図99の“accesskey”属性情報の行から分かるように、本実施例においては上記エリアエレメントAREAELの他にユーザー入力用ボタンの設定を行うボタンエレメントBUTNEL(図91(b)参照)とユーザーが入力できるテキストボックスを設定するインプットエレメントINPTEL(図91(b)参照)の中で必須的に前記“accesskey”属性情報を記載しなければならない。それにより同じ“accesskey”属性情報の値を仲介して“マークアップ画面MRKUP上のボタンとして設定した領域を実行状態(アクティブ)への遷移指定領域に設定”(エリアエレメントAREAELとボタンエレメントBUTNELの連携処理)したり、“ユーザーが入力できるテキストボックスとして設定した領域を実行状態(アクティブ)への遷移指定領域に設定”(エリアエレメントAREAELとインプットエレメントINPTELの連携処理)するなどの高度な処理が実現でき、ユーザーの利便性が大幅に向上する。また前記エリアエレメントAREAEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして “coords”または“shape”、“class”、“id”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。前記スタイルネームスペース内の任意の属性情報とは、図95から図97に示されるスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される任意の属性情報を意味している。
次のボディエレメントBODYEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“begin”または“class”、“id”、“dur”、“end”、“timeContainer”、“xml:lang”、“xml: space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。更に前記ボディエレメントBODYEL内に直接的に記載されるコンテント情報CONTNTとして“ディブエレメントDVSNEL”、 “インクルードエレメントINCLEL”、“メタエレメントMETAEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”が配置可能であるが、それに限らず前記エレメントを親エレメントとしてその中に別の種類の子エレメントを配置できる。本実施例において前記ボディエレメントBODYEL内に同一ブロックタイプに属するエレメントのブロック分けの区切りを設定するディブエレメントDVSNEL(図91(b)参照)が配置できるようにしてエレメント記述上の階層構造(親エレメント/子エレメント/孫エレメントなどの世代階層)の構築を容易にしている。その結果、本実施例によりマークアップMRKUP内での記述内容が見易くなるばかりでなくマークアップMRKUP内記述文の新規作成や編集作業がし易くなる。
次のビーアールエレメントBREKEL内には必須的な属性情報RQATRIは無く、オプション的な属性情報OPATRIとして“class”または“id”、“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、任意の属性情報を配置する事が可能である。
またボタンエレメントBUTNEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“accesskey”属性情報を記載しなければならない。前述したように同じ値が記述された“accesskey”属性情報を仲介して前記ボタンエレメントBUTNEL内で設定した内容と前記エリアエレメントAREAEL内で設定した内容との間の関連付けが可能となり、マークアップページMRKUP内でのユーザーへの表現力向上が図れる。またそれに限らず、同じ値が記述された“accesskey”属性情報を仲介してインプットエレメントINPTELなどで設定される各種機能との間の連携機能も発揮できる。また前記ボタンエレメントBUTNEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“class”または“id”、“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。更に前記ボタンエレメントBUTNEL内におけるコンテント情報CONTNTとして“メタエレメントMETAEL”、“ピーエレメントPRGREL”が配置可能である。本実施例においてパラグラフブロック(複数行にまたがるテキスト)の表示タイミングと表示形式を設定するピーエレメントPRGREL(図91(b)参照)を前記ボタンエレメントBUTNEL内に配置する事でユーザーに表示するボタンの上に(ボタンの内容を表す)テキスト情報が表記できるので、ユーザーに対してより分かり易い表示が行える。また、アドバンストアプリケーション内容を表現するエレメント(の組み合せ)を設定するメタエレメントMETAEL(図91(b)参照)を前記ボタンエレメントBUTNEL内に配置する事ででユーザーに表示するボタンとアドバンストアプリケーションADAPLとの関連付けが容易となる。
またディブエレメントDVSNEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“begin”または“class”、“id”、“dur”、“end”、“timeContainer”、“xml:lang”、“xml: space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。更に前記ディブエレメントDVSNEL内においてコンテント情報CONTNTとして“ボタンエレメントBUTNEL”や“ディブエレメントDVSNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“メタエレメントMETAEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“ピーエレメントPRGREL”が配置可能である。それによりボタンエレメントBUTNELやディブエレメントDVSNEL、インプットエレメントINPTEL、メタエレメントMETAEL、オブジェクトエレメントOBJTEL、ピーエレメントPRGRELに関する組み合わせによるブロックが設定できるのでマークアップMRKUP内での記述内容が見易くなるばかりでなくマークアップMRKUP内記述文の新規作成や編集作業がし易くなる。特に本実施例において前記ディブエレメントDVSNEL内に“子エレメント”として別のディブエレメントDVSNELを配置できるので、ブロック分けの階層を多重に構築でき、より一層マークアップMRKUP内での記述内容が見易くなると共にマークアップMRKUP内記述文の新規作成や編集作業がし易くなる。
またヘッドエレメントHEADEL内には必須的な属性情報RQATRIは無く、前記ヘッドエレメントHEADEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”または“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記ヘッドエレメントHEADEL内においてコンテント情報CONTNTとして“インクルードエレメントINCLEL”、“メタエレメントMETAEL”、“タイミングエレメントTIMGEL”、“スタイリングエレメントSTNGEL”が配置可能である。本実施例では図91(a)に示すようにヘッドエレメントHEADEL内に“タイミングエレメントTIMGEL”を配置してタイムシートを構成する事でマークアップページMRKUP内で共通に使用できるタイミングを設定できると共に、“スタイリングエレメントSTNGEL”を配置する事でスタイルシートを構成し、マークアップページMRKUP内で共通に使用できる表現形式を設定可能となっている。そのように機能分離させる事でマークアップページMRKUPの新規作成や編集処理を容易に出来る。
次に説明するインクルードエレメントINCLEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“condition”属性情報を記載しなければならない。それによりインクルードエレメントINCLEL内での使用条件が定義でき(図93参照)、参照する対象のドキュメントの指定方法(図91(b)参照)が明確となり、マークアップ記述文内の記載内容に関するマークアップ画面の表示方法が容易となる。また前記インクルードエレメントINCLEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”または“href”の各種属性情報が記述可能になると共に、任意の属性情報を配置する事が可能である。
またインプットエレメントINPTEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“accesskey”および“mode”属性情報を記載しなければならない。前述したように、同じ値が記述された“accesskey”属性情報を仲介してエリアエレメントAREAELやボタンエレメントBUTNELなどで設定される各種機能との間の連携機能を発揮できる。また前記インプットエレメントINPTEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“class”または“id”、“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記インプットエレメントINPTEL内においてコンテント情報CONTNTとして“メタエレメントMETAEL”、 “ピーエレメントPRGREL”が配置可能である。このようにユーザーが入力できるテキストボックスを設定するインプットエレメントINPTEL(図91(b)参照)内にパラグラフブロック(複数行にまたがるテキスト)の表示タイミングと表示形式を設定するピーエレメントPRGREL(図91(b)参照)を配置する事でユーザーが入力できるテキストボックス自体の表示タイミングと表示形式が設定できる。それによりユーザーが入力できるテキストボックス自体の細かな制御が可能となり、より一層ユーザーの使い勝手が向上する。
更にメタエレメントMETAEL内には必須的な属性情報RQATRIは無く、前記メタエレメントMETAEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”または“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記メタエレメントMETAEL内のコンテント情報CONTNTとしては図99に示すように“エリアエレメントAREAEL”から“スタイルエレメントSTYLEL”に至る任意のエレメントを配置する事が可能である。
次に記載されているオブジェクトエレメントOBJTEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“type”属性情報を記載しなければならない。また前記オブジェクトエレメントOBJTEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“class”または“id”、“xml:lang”、“xml:space”、“src”、“content”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記オブジェクトエレメントOBJTEL内においてコンテント情報CONTNTとして“エリアエレメントAREAEL”、“メタエレメントMETAEL”、“ピーエレメントPRGREL”、“パラムエレメントPRMTEL”が配置可能である。特に前記オブジェクトエレメントOBJTEL内にパラメーターが設定できるパラムエレメントPRMTELを配置することで、マークアップページMRKUP上に貼り付ける(またはマークアップページMRKUPにリンクさせる)各種オブジェクトに対する細かなパラメーターが設定できる。それにより細かなオブジェクトに対する条件設定が可能となり、多彩なオブジェクトファイルの貼り付けやリンクが可能となり、マークアップページMRKUPのユーザーに対する表現力が大幅に向上する。また、前記オブジェクトエレメントOBJTEL内にパラグラフブロック(複数行にまたがるテキスト)の表示タイミングと表示形式を設定するピーエレメントPRGREL(図91(b)参照)や(ブロック内の)一行分のテキストの表示タイミングと表示形式を設定するパラムエレメントPRMTEL(図91(b)参照)を配置する事で、ピーエレメントPRGRELやパラムエレメントPRMTEL内のPCデーターとして記述されたテキストデーターを表示する時に使用されるフォントファイルFONTを前記オブジェクトエレメントOBJTEL内のsrc属性情報により指定する事が可能となる(図92(f)または図102(e)参照)。それにより任意のフォント形式でマークアップページMRKUP内のテキスト表現が可能となり、ユーザーへの表現力が大幅に向上する。本実施例では図12に示すようにマークアップMRKUPの中から静止画ファイルIMAGEやイフェクトオーディオEFTAD、フォントファイルFONTを参照できるが、前記マークアップMRKUPの中から静止画ファイルIMAGEやイフェクトオーディオEFTAD、フォントファイルFONTを参照する場合には前記オブジェクトエレメントOBJTELを活用する。すなわち前記オブジェクトエレメントOBJTEL内のsrc属性情報の値としてURI(ユニフォーム・リソース・アイデンティファイヤー)が記述できるが、前記URIにより静止画ファイルIMAGEやイフェクトオーディオEFTAD、フォントファイルFONTの保存場所(パス)やファイル名を指定する事で各種ファイルのマークアップMRKUP内への貼り付けやリンク設定が可能となる。
更にピーエレメントPRGREL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“begin”または“class”、“id”、“dur”、“end”、“timeContainer”、“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記ピーエレメントPRGREL内においてコンテント情報CONTNTとして“ビーアールエレメントBREKEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“メタエレメントMETAEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“スパンエレメントSPANEL”が配置可能である。複数行にまたがるテキストの表示タイミングと表示形式が設定できる前記ピーエレメントPRGREL(図91(b)参照)内にボタンエレメントBUTNELやオブジェクトエレメントOBJTELを配置することで、マークアップページMRKUP上で表示するボタンや静止画IMAGEの上に重ねてテキスト情報が表示可能となり、より一層ユーザーに対する分かり易い表現が可能となる。また複数行にまたがるテキストの表示タイミングと表示形式が設定できる前記ピーエレメントPRGREL(図91(b)参照)内に一行毎のテキストの表示タイミングと表示形式を設定できるスパンエレメントSPANEL(図91(b)参照)を配置する事で複数行にまたがるテキスト内での一行毎のテキストの表示タイミングと表示形式を細かく設定できる。それにより例えば『カラオケの台詞の一部(の色や強調部分)を伴奏に合わせて変化させる』など、同時に再生表示する動画や音声(プライマリービデオセットPRMVSやセカンダリービデオセットSCDVS)の時間進行に同期した表示テキストに対する細かな表示制御が可能となり、ユーザーへの表現力と利便性が大幅に向上する。更に前記ピーエレメントPRGRELにおいてはコンテント情報CONTNTとして“PCデーター”を配置する事も可能である。前記ピーエレメントPRGREL内に例えばPCデーターとしてテキストデーターを配置することで最適なタイミングと最適な表示形式によりマークアップページMRKUP内でのテキストデーターの表示が可能なばかりでなく、図92(f)または図102(e)に示すように映像情報(プライマリービデオセットPRMVSやセカンダリービデオセットSCDVS)と同期して表示する字幕またはテロップの表示が可能となる。
またパラムエレメントPRMTEL内には必須的な属性情報RQATRIとして“name”属性情報を記載しなければならない。前記“name”属性情報によりパラムエレメントPRMTEL内で定義する“変数名”を指定する。本実施例における前記“変数名”として任意に命名が可能なため、同時に膨大な数の変数(変数名)の設定が可能となりマークアップMRKUP内での複雑な制御が行える。また前記パラムエレメントPRMTEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”または“xml:lang”、“value”の各種属性情報が記述可能になると共に、任意の属性情報を配置する事が可能である。本実施例では前記“value”属性情報により前記“name”属性情報により設定された“変数名”に入力される“変数値”が設定できる。特に本実施例ではイベントエレメントEVNTEL内で前記パラムエレメントPRMTELを設定すると共に前記パラムエレメントPRMTEL内に“name”属性情報と“value”属性情報の組み合わせを記述することでマークアップMRKUP内でイベント発生を定義できる。更に前記 “name”属性情報と“value”属性情報の値は、スクリプトSCRPT内で定義するAPIコマンド(ファンクション)内で利用される。また前記パラムエレメントPRMTELにおいてはコンテント情報CONTNTとして“PCデーター”を配置する事も可能であり、PCデーターを利用した複雑なパラメーター設定が可能となる。
更にルートエレメントROOTEL内には必須的な属性情報RQATRIは無く、前記ルートエレメントROOTEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”または“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能である。また前記ルートエレメントROOTEL内においてコンテント情報CONTNTとして“ボディエレメントBODYEL”、“ヘッドエレメントHEADEL”が配置可能である。図91(a)に示すように前記ルートエレメントROOTEL内にボディエレメントBODYELとヘッドエレメントHEADELを配置することでボデイ内容とヘッド内容の記述箇所を分離できるので、マークアップMRKUPの再生表示処理が容易となる。特に本実施例では図91(a)に示すように前記ヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELを配置してタイムシートを構成し、ボディエレメントBODYEL内の記述内容に対するタイミング管理を行うと共に前記ヘッドエレメントHEADEL内にスタイリングエレメントSTNGELを配置してスタイルシートを構成し、ボディエレメントBODYEL内の記述内容に対する表示形式の管理を行い、図101に示すようにマークアップMRKUPの新規作成作業や編集作業の利便性を向上させている。
最後に記述されたスパンエレメントSPANEL内にはオプション的な属性情報OPATRIとして “begin”または“class”、“id”、“dur”、“end”、“timeContainer”、“xml:lang”、“xml:space”の各種属性情報が記述可能になると共に、スタイルネームスペース内の任意の属性情報と、及び任意の属性情報を配置する事が可能である。また前記スパンエレメントSPANEL内においてコンテント情報CONTNTとして“ビーアールエレメントBREKEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“メタエレメントMETAEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“スパンエレメントSPANEL”が配置可能である。一行分のテキストの表示タイミングと表示形式を設定できるスパンエレメントSPANEL(図91(b)参照)内にボタンエレメントBUTNELやオブジェクトエレメントOBJTELを配置することで、マークアップページMRKUP上で表示するボタンや静止画IMAGEの上に重ねてテキスト情報が表示可能となり、より一層ユーザーに対する分かり易い表現が可能となる。更に前記スパンエレメントSPANELにおいてはコンテント情報CONTNTとして“PCデーター”を配置する事も可能である。前記スパンエレメントSPANEL内に例えばPCデーターとしてテキストデーターを配置することでマークアップページMRKUP内での一行分のテキストデーターの表示が可能なばかりでなく、図92(f)または図102(e)に示すように映像情報(プライマリービデオセットPRMVSやセカンダリービデオセットSCDVS)と同期して表示する字幕またはテロップの表示が可能となる。
図99に示すように“エリアエレメントAREAEL”あるいは“ボディエレメントBODYEL”、“ボタンエレメントBUTNEL”、“ディブエレメントDVSNEL”、“インプットエレメントINPTEL”、“オブジェクトエレメントOBJTEL”、“ピーエレメントPRGREL”、“スパンエレメントSPANEL”のオプション的な属性情報OPATRIとして図95に示すスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義される任意の属性情報を設定できる。図95から分かるように、非常に多彩なマークアップページMRKUP内での表現形式を前記スタイルネームスペース(スタイル名前空間)内で定義される属性情報により設定できるので、上記各種エレメントの表現形式を多様に設定する事ができる。また、図99に示すようにルートエレメントROOTEL以外の全てのコンテントエレメント内で、オプション的な属性情報OPATRIとして“任意の属性情報”が設定できる。上記の“任意の属性情報”とは図95に記載されている属性情報に限らず、図93や図94、図98に記載された属性情報内のいずれかを意味し、それによりルートエレメントROOTEL以外の全てのコンテントエレメントに対するタイミング設定や表現形式設定など多様な条件設定が可能となり、マークアップページMRKUPとしての表現力や各種設定機能が大幅に向上する。
図90(c)に示すように、本実施例では1個のエレメント(xml記述文)内において必須的な属性情報RQATRIとオプション的な属性情報OPATRI、コンテント情報CONTNTを設定する事が可能となっている。前記必須的な属性情報RQATRIとオプション的な属性情報OPATRI内には、図93または図95〜図97、図98、図94に示す各種属性情報のいずれかを記載(配置)する事が出来る。また前記コンテント情報CONTNT内においては図91(b)から(d)までに示す各種エレメントを配置する事が可能である。また図91(a)に示すようにルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADEL内には、タイミングエレメントTIMGELが配置可能となっている。前記タイミングエレメントTIMGEL内には、タイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント(図91(c)参照)が記載できる。前記タイミングボキャブラリーTIMVOC内に属する各種エレメント内に設定可能な必須的な属性情報RQATRIまたはオプション的な属性情報OPATRI、コンテント情報CONTNTを図100に示す。
アニメートエレメントANIMEL内においては必須的な属性情報RQATRIとして“additive”属性情報と“calcMode”属性情報を記述しなければならない。また前記アニメートエレメントANIMEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記アニメートエレメントANIMEL内では“任意の属性情報”と“コンテント、スタイル、ステートネームスペース内の任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。前記アニメートエレメントANIMELはアニメーションの表示を設定する時に使用されるエレメントであり、前記アニメーションの設定時にはユーザーに表示するスタイル(表示形式)の設定やアニメーションの状態の設定が必要となる。従って前記アニメートエレメントANIMEL内では図100に示すようにコンテント、スタイル、ステートネームスペース内の任意の属性情報を設定できるようにする事で、前記アニメートエレメントANIMELにより設定されるアニメーションに対する豊富な表現形式が指定でき、ユーザーに対する表現力が向上する。
またキューエレメントCUEELE内においては必須的な属性情報RQATRIとして“begin”属性情報と“select”属性情報を記述しなければならない。本実施例におけるキューエレメントCUEELEは特定のコンテントエレメントを選択し、タイミング設定や条件の変更をするために使用されるエレメントである。従って図101に示すように、“select”属性情報を利用して特定のコンテントエレメントが指定できる。更に前記キューエレメントCUEELE内で設定される必須的な属性情報RQATRIとして“begin”属性情報を利用する事で、前記キューエレメントCUEELEによる特定のコンテントエレメントへの指定開始タイミングを設定できる所に本実施例の大きな特徴がある。前記“begin”属性情報に設定される値として“時間情報”を設定した場合には、時間経過に従ったマークアップページMRKUPのダイナミックに変化する表現が可能となる。また前記“begin”属性情報に設定される値として“パス情報”を設定すると、“特定のコンテントエレメントの指定”と前記コンテントエレメントの“状態指定”を同時に行う事が可能となる。それにより、例えばマークアップページMRKUP上に設定された特定のボタンをユーザーが選択した場合(ボタンエレメントBUTNELが“実行処理中”になった場合)を、特定のコンテントエレメントの指定開始タイミングの設定に利用できるので、マークアップページMRKUPのユーザーインターフェース機能が大幅に向上する。また前記キューエレメントCUEELE内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報と“dur”属性情報、“end”属性情報、“fill”属性情報、“use”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記キューエレメントCUEELE内では“任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またキューエレメントCUEELE内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“アニメートエレメントANIMEL”、“イベントエレメントEVNTEL”、“リンクエレメントLINKEL”、“セットエレメントSETELE”が配置可能である。アニメートエレメントANIMELをコンテント情報CONTNTとして指定した場合には、前記キューエレメントCUEELEにより指定したコンテントエレメントに対してアニメーション表示の設定が可能となる。また前記コンテント情報CONTNTとしてイベントエレメントEVNTELを配置した場合には、前記キューエレメントCUEELEにより指定されたコンテントエレメントの状態変化に基づきイベントを発生させる事が可能となる。また更に前記コンテント情報CONTNTとしてリンクエレメントLINKELを指定した場合には、前記キューエレメントCUEELEで指定したコンテントエレメントに対してハイパーリンクの設定を行う事も可能となる。特に前記キューエレメントCUEELE内のコンテント情報CONTNTとしてセットエレメントSETELEを設定した場合には、前記キューエレメントCUEELEで設定したコンテントエレメントに対する詳細な属性条件や特性条件の設定を行う事が出来る。このように前記キューエレメントCUEELE内のコンテント情報CONTNTに図100に示した各種エレメントを配置する事により、ボディエレメントBODYEL内に配置されたコンテントエレメントに対する多種多様な機能を設定する事が可能となる。
またイベントエレメントEVNTEL内においては必須的な属性情報RQATRIとして“name”属性情報を記述しなければならない。前記“name”属性情報の値として“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”を設定する事によりイベントに対応した任意に命名可能な名前が設定できる。前記“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”の情報はスクリプトSCRPT内でのイベントリスナーEVTLSN内で利用されるので、前記“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”はスクリプトSCRPTとの間の関係を確保するための重要な値となっている。また前記イベントエレメントEVNTEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記イベントエレメントEVNTEL内では“任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またイベントエレメントEVNTEL内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“パラムエレメントPRMTEL”が配置可能である。前記イベントエレメントEVNTEL内にパラムエレメントPRMTELを配置する事により、スクリプトSCRPT内での条件設定がより容易になる。すなわち、前記パラムエレメントPRMTEL内で使用される“name”属性情報と“value”属性情報の値が、スクリプトSCRPT内の“APIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC”内で利用される。
またデフスエレメントDEFSEL内においては必須的な属性情報RQATRIとしての記述は無い。また前記デフスエレメントDEFSEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記デフスエレメントDEFSEL内では “任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またデフスエレメントDEFSEL内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“アニメートエレメントANIMEL”、“イベントエレメントEVNTEL”、“ジーエレメントGROPEL”、“リンクエレメントLINKEL”、“セットエレメントSETELE”が配置可能である。前記デフスエレメントDEFSELは図91(c)に示すように特定のアニメートエレメントANIMELエレメント(グループ)を定義する時に利用されるエレメントであり、前記デフスエレメントDEFSEL内にイベントエレメントEVNTELを配置する事により、アニメーションエレメントのセット(またはグループ)全体の状態変化に対してイベントを発生させる事が可能となる。また前記デフスエレメントDEFSEL内にリンクエレメントLINKELを配置する事により、特定のアニメーションエレメントのセット(またはグループ)に対し、同時にハイパーリンクの設定を行う事ができる。特に前記デフスエレメントDEFSEL内にセットエレメントSETELEを設定することで、特定のアニメーションエレメントのセット(またはグループ)に対して同時に詳細な属性条件設定や特性条件設定が行え、マークアップMRKUP内での記述の簡略化を図る事が出来る。
またジーエレメントGROPEL内においては必須的な属性情報RQATRIとしての記述は無い。また前記ジーエレメントGROPEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記ジーエレメントGROPEL内では“任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またジーエレメントGROPEL内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“アニメートエレメントANIMEL”、“イベントエレメントEVNTEL”、“ジーエレメントGROPEL”、“セットエレメントSETELE”が配置可能である。アニメーションエレメントのグループ化を定義する前記ジーエレメントGROPEL内のコンテント情報CONTNTの設定は、前記デフスエレメントDEFSELと同様の効果がある。すなわち前記ジーエレメントGROPEL内にイベントエレメントEVNTELを配置する事により、グループ化されたアニメーションエレメント内の状態変化に対してイベントを発生させる事が出来る。特に、本実施例においてはジーエレメントGROPEL内に子エレメントとしてジーエレメントGROPELを配置する事でアニメーションエレメントのセット(またはグループ)の階層化が図れ、マークアップMRKUP内の記述内容の構造化が可能となる。その結果、マークアップページMRKUPの新規作成の効率向上が図れる。
またリンクエレメントLINKEL内においては必須的な属性情報RQATRIとしての記述は無い。また前記リンクエレメントLINKEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“xml:base”属性情報と“href”属性情報を記述する事が可能である。
更にパーエレメントPARAEL内およびシークエレメントSEQNEL内においては必須的な属性情報RQATRIとして“begin”属性情報を記述しなければならない。また前記パーエレメントPARAEL内およびシークエレメントSEQNEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報と“dur”属性情報、“end”属性情報を記述する事が可能である。同時並行的な(パラレル的な)時間進行を定義するパーエレメントPARAELまたは一方向的に順次進行する(シーケンシャル的な)シークエレメントSEQNEL内に“begin”属性情報または“dur”属性情報、“end”属性情報を記述する事により、“同時並行的な(パラレル的な)時間進行を定義する時間軸上の範囲”または“一方向的に順次進行する(シーケンシャル的な)時間進行を定義する時間軸上の範囲”が指定可能となり、時間軸上での細かな時間進行方法の切り替えが設定できる。また、更に前記パーエレメントPARAEL内およびシークエレメントSEQNEL内では“任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またパーエレメントPARAEL内およびシークエレメントSEQNEL内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“キューエレメントCUEELE”、“パーエレメントPARAEL”、“シークエレメントSEQNEL”が配置可能である。前記パーエレメントPARAELまたはシークエレメントSEQNEL内にキューエレメントCUEELEを設定する事により、同時並行的な(パラレル的な)時間進行または一方向的に順次進行する(シーケンシャル的な)時間進行の中で特定のコンテントエレメントを指定する事が可能となっている。特に前記キューエレメントCUEELE内の“begin”属性情報または“end”属性情報を利用し、前述した時間進行の中でコンテントエレメントを指定するタイミングが細かく設定できる。また前記パーエレメントPARAELまたはシークエレメントSEQNEL内でそれぞれ独自にパーエレメントPARAELとシークエレメントSEQNELを配置出来るので、マークアップページMRKUP内における時間経過に基づく多種多様な時間遷移表現が本実施例では可能となる所に大きな特徴がある。本実施例においては例えば、
シーケンシャル的な(パラレル的な)時間進行に対する階層構造の設定をする
シーケンシャル的な時間進行の中で、部分的にパラレル的な時間進行の設定をする
パラレル的な時間進行の中で、部分的にシーケンシャル的な時間進行を設定する
等の複雑な時間繊維表現が可能となる。
またセットエレメントSETELE内においては必須的な属性情報RQATRIとしての記述は無い。また前記セットエレメントSETELE内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報を記述する事が可能である。また、更に前記セットエレメントSETELE内では “任意の属性情報”と“コンテント、スタイル、ステートネームスペース内の任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。
最後にタイミングエレメントTIMGEL内においては必須的な属性情報RQATRIとして“begin”属性情報と“clock”属性情報、“clockDivisor”属性情報を記述しなければならない。また前記タイミングエレメントTIMGEL内においてはオプション的な属性情報OPATRIとして“id”属性情報と“dur”属性情報、“end”属性情報、“timeContainer”属性情報を記述する事が可能である。前記タイミングエレメントTIMGEL内に“begin”属性情報や“dur”属性情報、“end”属性情報を配置する事により、ヘッドエレメントHEADEL内で設定するタイムシート(図91(a)参照)で指定される時間設定範囲が明確化される。また前記タイミングエレメントTIMGEL内で“clockDivisor”属性情報を設定する事により、タイトルタイムラインTMLE内の基準クロックであるフレーム周波数に対するチッククロック周波数の比率を設定できる。本実施例において前記“clockDivisor”属性情報の値によりフレームレートに対する前記チッククロックの周波数を大幅に低減させ、ナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG(図28参照)の処理負担を軽減できる。また前記タイミングエレメントTIMGEL内で“clock”属性情報の値を指定する事によりマークアップページMRKUPに対応するタイムシート内での基準クロックが指定でき、ユーザーに表示するマークアップMRKUPの内容に応じた最適なクロックの採用が可能となる。また、更に前記タイミングエレメントTIMGEL内では“任意の属性情報”を記述する事が可能となっている。またタイミングエレメントTIMGEL内に配置可能なコンテント情報CONTNTとしては“デフスエレメントDEFSEL”、“パーエレメントPARAEL”、“シークエレメントSEQNEL”が配置可能である。前記タイミングエレメントTIMGEL内にパーエレメントPARAELまたはシークエレメントSEQNELを配置する事により、タイムシート内での複雑な時間進行経路が設定でき、ユーザーに対して時間経過に対応したダイナミックな変化を表現できる。
図94に示すようにタイミングボキャブラリーTIMVOCに属する各エレメントで使用される属性情報の中に、設定対象または変更対象のコンテントエレメントを選択・指定する“select”属性情報が存在している。また、図100に示すように前記“select”属性情報は必須的な属性情報RQATRI内に属し、キューエレメントCUEELE内で使用可能となっている。本実施例において、前記“select”属性情報を有効に活用する事によりマークアップMRKUP内の記述文章を効率的に作成する事が可能となる。図101(a)に示すように、マークアップMRKUP内の記述文章としてルートエレメントROOTEL内にヘッドエレメントHEADEL記述領域と、ボディエレメントBODYEL記述領域がそれぞれ分かれて存在し、前記ヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGEL記述領域が存在し、タイムシートの内容を記述しているところに大きな特徴がある。また更に、前記ヘッドエレメントHEADEL内にスタイリングエレメントSTNGELを記述し、スタイルシートの内容を設定しているところにも本実施例の大きな特徴がある。前記タイミングエレメントTIMGELにより記述されるタイムシートと前記スタイリングエレメントSTNGELにより記述されるスタイルシートは、前記ボディエレメントBODYELとは異なる領域に記述される。図101(a)に示すように、前記タイミングエレメントTIMGEL内にキューエレメントCUEELEが記述され、その中の必須的な属性情報RQATRIとして“select”属性情報が記述され、その中にボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTELが記述可能となっている。前記“select”属性情報により、ボディエレメントBODYEL内に記述される特定のエレメントを指定し、前記タイムシート内で指定されたエレメントに対するタイミング制御情報を前記タイムシート内(タイミングエレメントTIMGEL内)に共用して記述可能となっている。また同様に図101に示すように、スタイリングエレメントSTNGELで記述されるスタイルシート内にスタイルエレメントSTYLELを記述し、前記スタイルエレメントSTYLEL内に“select”属性情報を記述し、そこに前記同様、ボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTELを記述する事が可能となっている。それにより、ボディエレメントBODYEL内で記述される特定のエレメントに対する表示スタイルを共通に指定する事が可能となっている。
また図101(b)を用いて、前記“select”属性情報の値として設定されるボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTELに関する記述方法を説明する。
最初に説明する本実施例における方法1〕では、ボディエレメントBODYEL内の特定エレメントと、それが属するエレメント名を同時に指定する。すなわち、ボディエレメントBODYEL内の特定エレメントとそれが属するエレメント名を同時に指定する場合には
select=“//[コンテントモデル情報CONTMD][@id=[特定のエレメントの識別情報ELEMID]]”
という記述方法を用いる。すなわち、上記コンテントモデル情報CONTMDにより対応するエレメント名を指定し(図90(c)参照)、“id=”直後に記述される特定エレメントの識別情報ELEMIDにより特定のエレメント(内で指定された“id”属性情報の値)を指定している。前記条件においては、ボディエレメントBODYEL内に記述されるコンテントエレメントの中には各指定されるべきエレメント毎に識別情報(図93に示した“id”属性情報の値)が記述されている事が前提条件となる。すなわち、図93に示すようにコンテントエレメント内でエレメント個々の識別情報(id情報)を設定する“id”属性情報が、コンテントエレメント内で記述可能となっている。更に、図99に示すように前記エレメント個々の識別情報(ID情報)を設定する“id”属性情報は、オプション的な属性情報OPATRIに属し、全てのコンテントエレメント内で設定可能となっている。前記“id”属性情報により指定されるエレメント個々の識別情報(ID情報)を、本実施例では図101(b)に示すように“select”属性情報内の“特定エレメントの識別情報ELEMID”により指定する。前記1〕に対応していたボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTELの具体的な記述例を図101(b)の4〕に示す。4〕の中の下線を引き、〔1〕で指定された部分( select=“//p[ @id= 'P1ID' ]” )が前記図101(b)の1〕の記述方法で記載されている。
また本実施例における図101(b)の2〕に示した記述方法では、ボディエレメントBODYEL内の同一エレメント名(コンテントモデル情報CONTMDが同一)の全てのエレメントを同時に指定する事ができる。この場合には、
select=“//[コンテントモデル情報CONTMD]”
と記述し、同一のコンテントモデル情報CONTMDに対応するボディエレメントBODYEL内の全エレメントを同時に指定する事が可能となる。前記2〕の記述方法を利用した具体的な記述例を、図101(b)の4〕内に示す下線の引いた部分の〔2〕で指定した領域( select=“//p” )に示してある。
更に、本実施例において図101(b)の3〕に示すように、ボディエレメントBODYEL内の特定なエレメントのみを指定する場合には、
select=“//*[@id=[特定のエレメントの識別情報ELEMID]]”
の記述を行う。前記“特定のエレメントの識別情報ELEMID”により、ボディエレメントBODYEL内で記述される特定なエレメント内の“id”属性情報で指定されたエレメント個々の識別情報(ID情報)を指定する事が出来る。前記記述方法の具体的な例を、図101(b)の4〕のところで下線を引き、〔3〕と指定した部分( select=“//*[ @id= 'P1ID']” )に示す。
図92(f)に示したマークアップMRKUP記述例に対し、図101に示したselect属性情報を用いて記述し直した例を、図102に示す。図92(f)においてはオブジェクトエレメントOBJTEL内に3個のピーエレメントPRGRELが記述され、その中の属性情報として
style:textAlign = “center”
が各ピーエレメントPRGREL毎に、それぞれ重複して記述されている。それに対して図102(e)に示す記述方法では、スタイリングエレメントSTNGEL内の最初に記述されるスタイルエレメントSTYLEL内のみに
<style select = “//p” style:textAlign = “center”/>
と記述されている(破線γ参照)。前記select属性情報に対する“ボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTEL”に関する記述方法としては、図101(b)の2〕に示した記述方法を採用してボディエレメントBODYEL内の全てのピーエレメントPRGRELを同時に指定している。その結果、ボディエレメントBODYEL内の全ピーエレメントPRGRELに対して style:textAlign = “center”
が設定される。上記記述方法により各ピーエレメントPRGREL内での重複記述を省き、マークアップMRKUP内の記述文の簡素化が図れる。図102(e)内のスタイリングエレメントSTNGEL内に記載された次以降のスタイルエレメントSTYLELでは、select属性情報に関する“ボディエレメント内の特定エレメント指定情報SLCTEL”の記述方法として図101(b)の3〕の記述方法を用いており、ボディエレメントBODYEL内で記述される各ピーエレメントPRGRELに対する個々の識別情報(ID情報)を参照している。すなわち破線δ、破線εおよび破線ζの対応関係に示すように、各スタイルエレメントSTYLEL内のselect属性情報により各ピーエレメントPRGREL内でのid属性情報の値を参照している。図92(f)ではスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義されている各種属性情報をボディエレメントBODYEL内の各ピーエレメントPRGREL内で個々に記述していたのに対して、図102(e)に示す記述方法を利用する事で前記ピーエレメントPRGREL内での属性情報に関する記述文章の大幅な簡素化が図れる。また図102(e)に示すようにタイミングエレメントTIMGEL内に記述されているキューエレメントCUEELE内でのselect属性情報の値に対しても図101(b)の3〕の記述方法を利用している。すなわち破線δおよび破線ε、破線ζの対応関係に示すように、各ピーエレメントPRGREL内でのid属性情報の値を対応する各キューエレメントCUEELE内で参照している。図92(f)ではスタイルネームスペース(スタイル名前空間)内でオプションとして定義される各種属性情報や実行開始を定義する“begin”属性情報、対応エレメントの実行期間の長さを設定する“dur”属性情報、対応エレメントの実行期間の終了時間を設定する“end”属性情報(図94参照)をボディエレメントBODYEL内の各ピーエレメントPRGREL内で個々に記述していた。それに比べて図102(e)に示した記述例では記述すべき属性情報の内容に応じてスタイルエレメントSTYLELとキューエレメントCUEELE内に分散配置できるので、ピーエレメントPRGREL内の記述内容の簡素化が図れる。その結果、マークアップMRKUPの新規作成作業や編集作業の簡素化が図れる。また図92(f)では各ピーエレメントPRGREL内にtimeContainer=“seq”を記述していた。それに比べて図102(e)の記述方法では、複数存在するキューエレメントCUEELEを包含する1個のタイミングエレメントTIMGEL内で共通して、timeContainer=“seq”を記述している。本実施例では破線βに示すように親エレメントと子エレメントとの関係を利用して、全ての子エレメントであるキューエレメントCUEELE上にtimeContainer=“seq”を適用できる。従って前記timeContainer=“seq”の共通記述により、図92(f)に示すマークアップMRKUPの記述文を大幅に簡素化させる。また本実施例においてはそれとは別に、タイミングエレメントTIMGEL内で clock =“title”(下線α)が記述されており、マークアップMRKUPの表示に利用される基準クロックがタイトルクロック(メディアクロック)である事を示している。従って、前記マークアップMRKUPの時間進行は各タイトル毎のタイトルタイムラインTMLEに同期して表示される。従って、例えば高速再生(FF)や巻戻し(FR)をユーザーが行い、それに応じてタイトルタイムラインTMLEの時間進行が変化したとしても前記タイトルタイムラインTMLEに同期して、マークアップMRKUPが表示される事となる。また、図102(e)に示すように、各ピーエレメントPRGREL内でコンテント情報CONTNTとして記述されるPCデーターが、図102(a)から(c)に示す字幕内容として表示される。すなわち、図102(e)に示すピーエレメントPRGREL内のコンテント情報CONTNTとして、“○○は”の文字は破線λの関係で図102(a)に表示され、また “素晴らしい”の文字は破線μの関係で図102(b)に表示され、“会社です”の文字は破線νの関係に示すように図102(c)に表示される。
本実施例における“select”属性情報を利用する事により生ずる効果を図102(f)に示す。本来ボディエレメントBODYEL内の各エレメント毎に重複して記述しなければならなかった属性情報をスタイルシート内(スタイリングエレメントSTNGEL内)またはタイムシート内(タイミングエレメントTIMGEL内)の一箇所で共通して記述(破線βと破線γ)出来る。それによりマークアップMRKUP内の記述文のトータル量が減り、前記マークアップMRKUPを一時保存するファイルキャッシュFLCCH内へのダウンロード処理が容易となる。また更に内容毎に属性情報の記述場所をスタイルシート内/タイムシート内/ボディエレメントBODYEL内と分散配置が出来るので、マークアップMRKUP内記述内容の変更処理に対する簡素化が図れ、プログラム編集が容易となるという効果が生まれる。
図12に示すように、本実施例では、以下のことが可能となる。
1.動画(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB)の再生手順を管理するプレイリストPLLSTの中から(具体的には図17に示すようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中で)前記動画と同列な位置付けでマークアップMRKUPを参照し、同一画面内で同時に再生・表示および再生・表示タイミングの管理を行っている(図16参照)。その結果、ユーザーへの再生・表示を途中で中断させる事なく複数の再生表示オブジェクト(動画とマークアップ画面MRKUP)を同時に再生・表示が行えるだけでなく、前記動画とマークアップ画面MRKUPとの間の再生・表示タイミングを同期(連動)して制御でき、ユーザーへの画面表現をより大幅に向上できる。
2.プレイリストPLLSTから直接マークアップMRKUPを参照するのでは無く、プレイリストPLLSTからは直接マニフェストMNFSTを参照し、前記マニフェストMNFSTから最初に表示するマークアップMRKUPを指定する構造になっている。図81(e)に示すように前記マニフェストMNFST内のリソースエレメントRESELEにより、最初には表示されないがユーザー選択やスクリプト処理により遷移してユーザーに表示され得る全てのマークアップMRKUPのURI情報が記述されている。その結果、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG(図28参照)は最初のマークアップMRKUPを表示する前に “遷移してユーザーに表示され得る全てのマークアップ情報MRKUPとそれに利用されるリソースファイル(静止画IMAGEやイフェクトオーディオEFTAD、フォントFONTなど)”を全てファイルキャッシュFLCCH内に一時保存しておく事が可能となる。そのため、ユーザー選択やスクリプト処理が発生してもユーザーを待たせる事無く、即座にマークアップ画面MRKUPの切り替えが可能となる。
更に本実施例では、以下のことが可能となる。
3.図91(c)に示すタイミングエレメントTIMGEL内の図94に示す“clock属性情報”により“タイトルクロック”、“ページクロック”または“アプリケーションクロック”のいずれかを選択可能になっている。それにより動画(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB)に対するアプリケーションまたはマークアップMRKUPの再生・表示タイミングをフレキシブルに設定できる。
… 例えば“clock属性情報”の値を“タイトルクロック”に合わせるとアプリケーションまたはマークアップMRKUPの再生・表示タイミングが完全に動画と一致する。従って例えば“字幕やテロップ”をマークアップMRKUPで表示した場合、動画に対して特殊再生(高速再生や巻き戻しなど)を行った場合、字幕やテロップをそれに同期して変化させられる。
また、“clock属性情報”の値を“ページクロック”または“アプリケーションクロック”に設定すると、動画に対して特殊再生(高速再生や巻き戻しなど)を行ってもアニメーションなどマークアップMRKUPで表示した画面がその影響を受けずに標準速度での再生が可能となる。
次に、本実施例における“イベント処理”(イベントハンドル)の方法に関して説明を行う。図1に示すように本実施例における情報記録再生装置1内にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在している。また図14に示すように前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはアドバンストコンテンツADVCTに関する再生の管理及び制御を行うナビゲーションマネージャーNVMNGが存在する。前記ナビゲーションマネージャーNVMNGに上がってくる“通知情報”を本実施例において“イベント”と呼び、上記“通知情報”を発行する事を“イベントの発生”と呼んでいる。
本実施例では前記“イベント”に関して、下記に述べる5種類のイベントが定義される。
1.ユーザーイベント
2.システムイベント
3.アプリケーションイベント
4.DOMイベント
5.キャンセリングイベント
以下に各イベント内容の説明を行う。
1.ユーザーイベント
ユーザーイベントはユーザー入力に基づき、イベントの発生が行われる。一例を示すなら、ユーザーのリモートコントローラーによる設定に基づきリモートコントロールイベントが発生する。本実施例のユーザーイベントに関する非常に重要な内容として、前記ユーザーイベントが最初にスクリプトSCRPTに送られ、その後DOM(マークアップMRKUP)に送られるところに大きな特徴がある。マークアップMRKUP内におけるユーザーイベントは “アクセスキー”( 図93または 図99に示す accessKey 属性の値 )を利用して処理が行われる。図14に示すように、本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャーNVMNGが存在し、ユーザー入力に基づくユーザーオペレーションUOPEは前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内に入力される。図44に示すように前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内にはユーザーインターフェースエンジンUIENGが存在し、ここで前記ユーザーオペレーションUOPEを受けると前記ユーザーインターフェースエンジンUIENGからそれに基づいたユーザーインターフェースイベントUIEVTが発行される。図44に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGの中に存在するプログラミングエンジンPRGENが前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTを受けるとECMAスクリプトプロセッサECMASPからまず初めにアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内を検索し、対応した処理方法を探す。前記アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内に対応して発行されるAPIコマンドが見つかると図106〜図110に示すAPIコマンド内の各ファンクションをプレイリストマネージャーPLMNGまたはプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行する。もし、前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応して発行されるべきAPIコマンドがアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内に見つからなかった場合にはECMAスクリプトプロセッサECMASPは、次にデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に検索に行く。前記デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内には図49に示したデフォルトインプットハンドラーの一覧情報が収納されている。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応して処理すべき内容(対応するイベントハンドラー)が前記デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内に見つかった場合には、前記デフォルトインプットハンドラーの情報がプレイリストマネージャーPLMNGまたはプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行される。
2.システムイベント
システムイベントは、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより発行されるイベントを意味している。システムイベントは、スクリプトSCRPTに対してのみ転送される。従って前記システムイベントはDOM(マークアップMRKUP)へ向けて発行されることはない。従ってスクリプトSCRPTのみが前記システムイベントをハンドルする機会を持っている。しかし、マークアップMRKUPは“XPath playState”変数により前記システムイベントに対して反応することができる。本実施例において全てのシステムイベントの内容を表す一覧表を図103に示す。本実施例において前記システムイベントは下記に述べる3つのケースに対して発生させることができる。
a)プレイリストPLLST内で定義された場合(タイトルタイムラインTMLEにおける特定の時間進行に基づきシステムイベントが発生する)
b)APIコールに基づき発生する。
c)アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが使用する記憶媒体(アドバンストコンテンツの記録場所)の変更に基づき発生する。
もし、タイトルタイムラインTMLE上における時間進行に基づいて前記システムイベントが発生した場合には、前記システムイベントはチックイベントの開始位置で発生し、前記システムイベントは対応するチックイベントにより実行処理される。図103に示した各種システムイベント内容一覧は、システムイベントの発生頻度順に並べられている。タイトルタイムラインTMLE上での時間進行に基づき、同時間に複数のシステムイベントが発生した場合には、図103の記載順番に基づき順次イベントハンドラーによりハンドル(処理の管理が)されるように本実施例では仕組まれている。例えば、ビデオトラックイベントはオーディオトラックイベントより専攻して発生される。もしシステムイベントがAPIコマンドにより発生した場合には前述した優先順位は当てはまらない。もし、APIコマンドに基づきシステムイベントが発生した場合には、システムイベントの発生順番は対応したAPIコールの順番と同じに合わせなければならない。上述したようにナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)に上がってくる通知情報を“イベント”に対し、上記イベント内容に対応して処理とその処理内容の管理(ハンドル)を行うべき内容を“イベントハンドラー”と呼ぶ。本実施例において前記“イベントハンドラー”のハンドル(実行処理とその管理)を前記ナビゲーションマネージャーNVMNGが行う。
3.アプリケーションイベント
本実施例において、アプリケーションイベントはアドバンストアプリケーションADAPLにより発生される。前記アプリケーションイベントはスクリプトSCRPT又はマークアップMRKUPに基づいて発生される。もしマークアップMRKUPにより前記アプリケーションイベントが発生する場合には、図105に示すようにイベントエレメントEVNTELに基づいて発生される。これらのアプリケーションイベントはスクリプトSCRPTに基づいてのみハンドルされる。
4.DOMイベント
本実施例においてDOMイベントはドメインの変更時に発生するイベントである。すなわちドメインの遷移が発生した結果に基づき前記DOMの変更処理が行われる。
5.キャンセリングイベント
キャンセリングイベントは、イベント処理のキャンセルとして使用される。前記キャンセリングイベントがストッププロパゲーションに対するキャンセルを指定した場合には映像の取込みなどの処理を停止する。また、前記キャンセリングイベントがデフォルト状態の抑制によりキャンセル処理がされた場合にはイベントのデフォルト状態(初期設定状態)がキャンセルされる。
前記の2.システムイベントで説明した各種システムイベント内容一覧の内容説明を以下に行う。
“タイトルビギンイベント”はタイトルの再生を開始するシステムイベントであり、イベント状態としては開始状態を表す。また、前記タイトルビギンイベント内で設定する設定値は“title_begin”の値である。次に“タイトルエンドイベント”はタイトルの再生を終了するシステムイベントであり、イベント状態としては終了状態を表す。また、前記タイトルエンドイベント内で設定する設定値は“title_end”の値である。次に“スケジュールドイベント”は事前にスケジューリングされたイベントを実行するシステムイベントであり、イベント状態としてはイベント状態を表す。また、前記スケジュールドイベント内で設定する設定値は“scheduled_event”の値である。次に“チャプターイベント”は再生対象のチャプターを変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記チャプターイベント内で設定する設定値は“chapter”の値である。次に“クリップビギンイベント”は再生表示オブジェクトの再生を開始する(プレイリストPLLST内各種クリップエレメント図54(b)参照)の再生を開始する)システムイベントであり、イベント状態としては開始状態を表す。また、前記クリップビギンイベント内で設定する設定値は“clip_begin”の値である。次に“クリップエンドイベント”は再生表示オブジェクトの再生を終了する(プレイリストPLLST内各種クリップエレメント図54(b)参照)の再生を終了する)システムイベントであり、イベント状態としては終了状態を表す。また、前記クリップエンドイベント内で設定する設定値は“clip_end”の値である。次に“ビデオトラックイベント”は再生表示するビデオトラック番号を変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記ビデオトラックイベント内で設定する設定値は“video_track”の値である。次に“オーディオトラックイベント”は再生表示するオーディオトラック番号を変更する。また、前記オーディオトラックイベント内で設定する設定値は“audio_track”の値である。次に“サブタイトルトラックイベント”は再生表示するサブタイトルトラック番号を変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記サブタイトルトラックイベント内で設定する設定値は“subtitle_track”の値である。次に“アプリケーションエンドイベント”はアプリケーションの実行を終了させるシステムイベントであり、イベント状態としては終了状態を表す。また、前記アプリケーションエンドイベント内で設定する設定値は“application_end”の値である。次に“プレイステートイベント”は再生状態を変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記プレイステートイベント内で設定する設定値は“play_state”の値である。次に“プレイスピードイベント”は再生速度を変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記プレイスピードイベント内で設定する設定値は“play_speed”の値である。次に“コントローラーイベント”はコントローラーの接続状態(又はコントローラーとの接続開始)を示すシステムイベントであり、イベント状態としては接続状態を表す。また、前記コントローラーイベント内で設定する設定値は“controller_connected”の値である。次に“コントローラーイベント”はコントローラーの未接続状態(又はコントローラーとの接続停止)を示すシステムイベントであり、イベント状態としては未接続状態を表す。また、前記コントローラーイベント内で設定する設定値は“controller_disconnected”の値である。次に“パーシステントストレージイベント”は設定対象となるパーシステントストレージ機器を変更するシステムイベントであり、イベント状態としては変更状態を表す。また、前記パーシステントストレージイベント内で設定する設定値は“persistent_storage”の値である。次に“ネットワークタイムアウトイベント”はネットワーク回線のタイムアウト処理(タイムアウト時間に対応したネットワーク回線の切断)を行うシステムイベントであり、イベント状態としてはタイムアウトを表す。また、前記ネットワークタイムアウトイベント内で設定する設定値は“network_timeout”の値である。次に“リソースノットファウンドイベント”はリソース保存場所の未確認状態を表すシステムイベントであり、イベント状態としては未確認状態を表す。また、前記リソースノットファウンドイベント内で設定する設定値は“resource_not_found”の値である。次に“ストリーミングバッファーエンプティーイベント”はストリーミングバッファー内が空状態であることを示すシステムイベントであり、イベント状態としては空状態を表す。また、前記ストリーミングバッファーエンプティーイベント内で設定する設定値は“buffer_empty”の値である。次に“ストリーミングバッファーリスタートイベント”はストリーミングバッファーの再開処理を行うシステムイベントであり、イベント状態としては再開状態を表す。また、前記トリーミングバッファーリスタートイベント内で設定する設定値は“buffer_restart”の値である。次に“ネットワークコネクションイベント”はネットワーク回線の接続処理を行うシステムイベントであり、イベント状態としては接続状態を表す。また、前記ネットワークコネクションイベント内で設定する設定値は“network_connection”の値である。次に“ストップリクエストイベント”は停止の要求をするシステムイベントであり、イベント状態としては停止状態を表す。また、前記ストップリクエストイベント内で設定する設定値は“stop_request”の値である。
本実施例における“API”及び“スクリプトSCRPT”、“ファンクション”などの用語についての説明を行う。本実施例に先立ちスクリプトSCRPTの記述方法に対し欧州標準化会議(ECMA)により既に標準化され、“ECMAスクリプト”と呼ばれている。前述したECMAスクリプトに対し、新たに本実施例で付加して定義したAPIコマンドを図106〜図110に示す。特に指定しない限り本実施例における(狭義の)APIコマンドとは図106〜図110に示した内容のAPIコマンドを示している。それに対して、本実施例では“図106〜図110で定義されたAPIコマンドと前述したECMAスクリプトで定義されたAPIコマンド”を総称して“広義のAPIコマンド”と呼ぶ。また前記APIコマンドの一部であり、各APIコマンドを具体的に実行する場合の処理内容を“ファンクション”と呼んでいる。それに対して既に図103の説明の所で明示したように、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)に上がってくる通知情報を“イベント”と呼ぶ。本実施例において前述したAPIの組合せ及び前述したECMAスクリプトで定義された一連のコマンドの組合わせ(プログラム)を“スクリプトSCRPT”と呼ぶ。本実施例において図103で説明した“イベント”に基づき前記 “ファンクション”が実行処理されるが、前述した“イベント”と“ファンクション”をハンドルする内容(プログラム)が“スクリプトSCRPT”内で定義される。具体的な“スクリプトSCRPT”の内容は、 図105内の“スクリプトSCRPT”に例示されるように
・監視すべき“イベント”内容を明示する部分
… イベントリスナーEVTLSNを含むイベントリスナー記述文EVTLSD
・実行処理すべきAPIコマンドの“ファンクション”内容を示す部分
… APIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC
が存在すると共に“イベント”と“ファンクション”を関連付ける情報(イベントリスナーEVTLSN等)
などがプログラミングされている(詳細については図105の説明文を参照)。また前記 “スクリプトSCRPT”内に記述された内容に従って“ファンクション”の実行処理を前記ナビゲーションマネージャーNVMNGがハンドル(実行処理の制御と管理)する。より詳細に説明するなら図44に示すように前記ナビゲーションマネージャーNVMNGの中のプログラミングエンジンPRGEN内にECMAスクリプトプロセッサECMASPが配置されているが、前記 “スクリプトSCRPT”内で指定された内容に従った(一連の)“ファンクション”に関するアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での実行の制御を前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが担う。
前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが参照(利用)する“スクリプトSCRPT”に関し、本実施例では下記の2種類のスクリプトSCRPTを定義する。すなわち
A)デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP
本実施例では特定のイベントに対してハンドルする(ハンドラーの)スクリプトが予めデフォルトの状態で定義している。具体的には図49に示す“デフォルトインプットハンドラー”に対応した内容を意味する。このデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPの情報は図44に示すようにプログラミングエンジンPRGEN内の“デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP保存場所”内に予め記録されている。
B)アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS
アドバンストアプリケーションADAPLに属するスクリプトSCRPT(図14参照)であり、一例として図105内のスクリプトSCRPT内に示したデータ構造を有する。また、図81(c) に示すようにマニフェストMNFST内のスクリプトエレメントSCRELEに記載された“最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCR”(src属性情報)とリソースエレメントRESELEに記載された“対応リソースの保存場所SRCRSC”(src属性情報)により前記アドバンストアプリケーションADAPLに属するスクリプトファイルSCRPTの保存場所(パス)とファイル名が記載されている。図25に示すようにスクリプトファイルSCRPTを含む全てのアドバンストアプリケーションADAPLに関する情報は一度ファイルキャッシュFLCCH内に保存される。図44に示す実施例では、プログラミングエンジンPRGEN内に“アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS保存場所”が存在し、前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存されたスクリプトファイルSCRPTを適宜そこにコピーして使用する。しかしそれに限らず、プログラミングエンジンPRGEN内に“アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS保存場所”を持たずに、ECMAスクリプトプロセッサECMASPが必要時にファイルキャッシュFLCCH内のスクリプトファイルSCRPT保存場所へナビゲーションマネージャーNVMNG内のファイルキャッシュマネージャーFLCMNGを経由してアクセスし、ECMAスクリプトプロセッサECMASPによる処理制御に必要なスクリプト情報SCRPTを収集しても良い。
図104に示すようにスクリプトSCRPT#2 内で監視の指定をしているイベントの発生(イベントインプットEVNTIN)が生じると、それに対応して実行処理すべき(一連の)“ファンクション”の内容が前記スクリプトSCRPT#2 内に記述されている。前記イベントインプットEVNTIN(イベントの発生)の種類としては図103の所で説明したように
1.ユーザーインプットイベント
2.システムイベントインプット
3.アプリケーションイベントインプット
4.DOMイベントインプット
5.キャンセリングイベントインプット
の5種類が本実施例では存在する。
まず始めに前述した、1.ユーザーインプットイベントが入力された場合の前記スクリプトSCRPT#2との対応関係について説明する。ユーザーがリモコン(リモートコントローラー)やマウスなど使用してユーザー入力すると、図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGに対してユーザーオペレーションUOPEが入力される。また図28に示すように、前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内のユーザーインターフェースエンジンUIENGには前記リモコン(リモートコントローラー)を制御するリモートコントローラーRMCCTRや前記マウスを制御するマウスコントローラーMUSCTRが内蔵されており、これらの働きにより発生した前記ユーザーオペレーションUOPEに対するユーザーインプットイベント(ユーザーインターフェースイベントUIEVT)の情報がアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ転送される。本実施例においては全ての前記ユーザーインプットイベントは最初にアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENによりハンドルされる。前述したように、アドバンストアプリケーションADAPLに属するスクリプトSCRPT(スクリプトSCRPT#2)内で定義された“ユーザーイベントハンドラー”(“ユーザーインプットイベント”に対応した(一連の)“ファンクション”の実行をハンドルするプログラム)は前記プログラミングエンジンPRGEN内に一時保存(ファイルキャッシュFLCCH内からのコピー)される。また他の実施例として前述したように、前記“ユーザーイベントハンドラー”を前記プログラミングエンジンPRGEN内に一時保存せずに、ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存された“ユーザーイベントハンドラー”を直接利用(参照)しても良い。図44に示すECMAスクリプトプロセッサECMASPが前記ユーザーインプットイベント(ユーザーインターフェースイベントUIEVT)の情報を受け取ると、前記ユーザーインプットイベント(ユーザーインターフェースイベントUIEVT)に対応した処理内容((一連の)“ファンクション”内容)が記述された“ユーザーイベントハンドラー”が前記プログラミングエンジンPRGEN内または前記ファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されているか否かを前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが検索する。もし対応する“ユーザーイベントハンドラー”が見つかった場合には、前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPは前記“ユーザーイベントハンドラー”内に記述された内容に従った処理((一連の)“ファンクション”内容の実行)を行う(制御する)。もし前記プログラミングエンジンPRGEN内または前記ファイルキャッシュFLCCH内に対応した“ユーザーイベントハンドラー”が見つからなかった場合には、前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPは前述した“デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP保存場所”内を検索し、前記ユーザーインプットイベント(ユーザーインターフェースイベントUIEVT)に対応した“デフォルトインプットハンドラー”(デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP)が存在するか否かを調べる。もし対応した“デフォルトインプットハンドラー”(デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP)が存在した場合には、前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPは前記“デフォルトインプットハンドラー”(デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP)内に記述された内容に従った処理を行う(制御する)。
また他の4種類のイベントインプットEVNTIN(システムイベントインプット、アプリケーションイベントインプット、DOMイベントインプット、キャンセリングイベントインプット)に対するスクリプトSCRPT#2内に記載された内容に基付く実行処理方法も、上述した内容と同様にECMAスクリプトプロセッサECMASPが実行の制御を行う。上記4種類のイベントインプットEVNTINではそれぞれプログラミングエンジンPRGEN内への入力方法が異なる。
すなわち、2.システムイベントインプットでは、図28に示す“他のイベントOTEVT”の内容を意味し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより“イベント”が発生する。具体的には、図103に示す各種“システムイベント”のいずれかが発生した場合にシステムイベントインプットが生じる。
また次の、3.アプリケーションイベントインプットは図105に示すマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTELによりイベントが定義される。例えばマークアップページMRKUPで表現される画面内の特定ボタンをユーザーが指定した(アクティブにした)時にイベントが発生するように、イベントエレメントEVNTELの内容を設定(記述)する。マークアップページMRKUP内での前記特定ボタンとイベントエレメントEVNTELとの関係は、下記のように設定(記述)する事ができる。例えば特定ボタンを設定するボタンエレメントBUTNEL内に個々の識別情報( ID 情報)を設定するための“ id ”属性情報を付加し(図93または図99参照)、図101に示すようにキューエレメントCUEELE内の“ select ”属性情報により前記“ id ”属性情報の値を指定してボタンエレメントBUTNELとキューエレメントCUEELEとの間のリンクを形成する。次に前記キューエレメントCUEELEとイベントエレメントEVNTELとの間に親子の配置関係を形成する事でボタンエレメントBUTNELで設定された特定ボタンとイベントエレメントEVNTELとの対応が設定される。前記キューエレメントCUEELEと前記イベントエレメントEVNTELとの間の親子の配置関係とは、例えば前記キューエレメントCUEELE内のコンテント情報CONTNT配置位置(図90(c) 参照)に子エレメントとして前記イベントエレメントEVNTELを配置する事を意味する。本実施例では図100に示すようにキューエレメントCUEELE内のコンテント情報CONTNT配置位置に子エレメントとしてイベントエレメントEVNTELを配置する事はできるが、図100に示すようにイベントエレメントEVNTEL内のコンテント情報CONTNT配置位置に子エレメントとしてキューエレメントCUEELEは配置不可能となっている。前述したように例えばマークアップページMRKUPで表現される画面内の特定ボタンをユーザーが指定した(アクティブにした)時にイベントが発生するようにイベントエレメントEVNTELの内容を設定(記述)した場合、ユーザーが特定ボタンを指定(アクティブに)すると対応してイベントが発生する。図105内のスクリプトSCRPTの中に記載されたイベントリスナー記述文EVTLSDの中でイベントリスナーEVTLSNがマークアップMRKUP内でのイベント発生を監視している。前記イベントリスナーEVTLSNが前記イベントエレメントEVNTELにより発生するイベントを検出すると、スクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内で指定された“ファンクション”(図105参照)を実行するように指定される。前記スクリプトSCRPT内で記述された内容に従ったアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での実行処理は、前述したようにECMAスクリプトプロセッサECMASPによって制御される。前述したように1個のアドバンストアプリケーションADAPLで使用される(複数の)スクリプトファイルSCRPTの保存場所(パス)とファイル名は、図81(c) にマニフェストMNFST内のスクリプトエレメントSCRELEに記載された“最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCR”(src属性情報)とリソースエレメントRESELEに記載された“対応リソースの保存場所SRCRSC”(src属性情報)により記載されている。また本実施例では図25に示すように、前記アドバンストアプリケーションADAPLをユーザーに対して再生表示する前に前記アドバンストアプリケーションADAPLで使用される全ての(複数の)スクリプトファイルSCRPTをファイルキャッシュFLCCH内に一時保存する。図105では1個のマークアップMRKUPに対して唯一のスクリプトSCRPTを並べて表示し、また図104では1個のアドバンストアプリケーションADAPLの実行(表示)期間中にあたかも唯一のスクリプトSCRPT#2のみが存在しているかのように示してある。しかし本実施例では多くの場合、1個のアドバンストアプリケーションADAPLで使用される複数のスクリプトファイルSCRPTがファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されている。従ってマークアップMRKUP内で特定のイベントエレメントEVNTELに基付くイベントが発生した場合には、前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPはファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されている全てのスクリプトファイルSCRPTを検索し、前記イベントに対応した“ファンクション”内容が記述されたスクリプトSCRPTを探し出す。すなわち前記イベントに対応した“ファンクション”内容が記述されたスクリプトSCRPTとは、例えば 図105に示す“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”がイベントリスナーEVTLSN内に記載されているスクリプトSCRPTを意味している。前記イベントに対応した“ファンクション”内容が記述されたスクリプトSCRPTを発見すると、前記スクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内に記述された“APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNC”に応じた実行処理をアドバンストコンテンツ再生部内で行うように前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御を行う。
図14に示すように本実施例において、アドバンストアプリケーションADAPLは“1”または複数のマークアップファイルMRKUPと同様に“1”または複数のスクリプトファイルSCRPT及びそれらが参照するアドバンストエレメントファイルである静止画ファイルIMAGEとイフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONTから構成されている。また本実施例においては複数のマークアップファイルMRKUP間で一方向性もしくは双方向性により互いにリンクし、図104に示すようにマークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0からマークアップMRKUP#1に遷移した後マークアップ#2に遷移後、再度マークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0に移った後、再びマークアップMRKUP#1に遷移するような互いにリンク関係にあるマークアップMRKUP間での遷移表示が可能となっている。図14に示すように本実施例では前記マークアップMRKUPにアクセスするのにあたり、プレイリストPLLSTからマニフェストMNFSTを経由し前記マークアップMRKUPへアクセスする構造となっている。図56(d)に示すように、本実施例においてプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されたアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に“アドバンストアプリケーションの初期設定情報を含んだマニフェストファイル保存場所URIMNF”(src属性情報)が記述可能となっており、前記の情報によりマニフェストファイルMNFSTの存在場所(パス)とファイル名を知ることができる。前記マニフェストファイルMNFST内は図81(a)に示すようにマークアップエレメントMRKELEが記述されており、図81(d)に示すように前記マークアップエレメントMRKELE内には、“最初に使用するマークアップファイルの保存場所SRCMRK”(src属性情報)が記述されている。前記情報により、図104に示したマークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0に対応したファイルの保存場所(パス)とファイル名を知ることができる。さらに、前記マニフェストMNFST内には図81(a)に示すようにリソースエレメントRESELEが記載可能となっており、前記リソースエレメントRESELE内の“対応リソースの保存場所SRCRSC”(src属性情報)(図81(e)参照)により、図104に示すマークアップファイルMRKUP#1とマークアップファイルMRKUP #2の保存場所(パス)とファイル名を知ることが可能となっている。また、図14に示すスクリプトSCRPT内では同一のアドバンストアプリケーションADAPLに属するネームスペース(名前空間)を共用することが可能となっている。前述したように本実施例において一個のアドバンストアプリケーションADAPL内で表示されるマークアップMRKUP(アクティブな状態(実行中)であるマークアップMRKUP)は常に一個のみの必要が有る。すなわち図104に示すように、ユーザーに表示される(アクティブ状態の)マークアップMRKUPは、複数のマークアップMRKUP間で一個から他の一個に遷移する事で唯一のマークアップMRKUPが表示させる。図104において灰色に塗りつぶした領域がユーザーに表示される(アクティブ状態の)状態を示し、タイトルタイムラインTMLE上における同一時間内に複数のマークアップMRKUPで同時に灰色に塗りつぶされている事はない。図56(d)に示すように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中に記述されているアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの中には、“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)と“タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM”(titleTimeEnd属性情報)が記載されている。前記の情報の範囲内が図104に示すアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEに相当する。本実施例において、前記アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEは、プリスクリプトの実施時間PRSEPEとマークアップMRKUPの再生表示時間及びポストスクリプトの実施時間POSEPEに分割される。本実施例では前記マークアップMRKUPの表示再生時間の範囲内において、表示されるマークアップMRKUPの遷移が行われる。図91(a)に示すようにマークアップMRKUP内記述文の中でヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELが存在し、タイムシートの情報を形成している。前記タイミングエレメントTIMGELで記述される表示時間TELPPEが、前述したマークアップMRKUPの再生表示期間と一致している。すなわち、本実施例においてアドバンストアプリケーションADAPLの有効期間に入るとマークアップMRKUPの表示に先立ってプリスクリプトと呼ばれる特定のスクリプトSCRPT#1を実行することが可能となる。前記プリスクリプトと呼ばれるスクリプトSCRPT#1の処理が終了した直後にアドバンストアプリケーションと最初のマークアップの開始時間APFMSTに入る。また、アドバンストアプリケーションと最後のマークアップの終了時間APLMETを通過した直後にポストスクリプトと呼ばれるスクリプトSCRPT#3を実行することが可能となる。これにより、アドバンストアプリケーションADAPLをアクティブにする場合、マークアップMRKUPの表示直前と直後に特定のスクリプトSCRPTを走らせることを可能とすることによりユーザーに対する表現力をより一層向上させている。本実施例においてプリスクリプト(スクリプトSCRPT#1)とポストスクリプト(スクリプトSCRPT#3)内の記述形式は、マークアップMRKUPの表示期間に使用されるスクリプトSCRPT#2と同様に図105内のスクリプトSCRPT内の記述内容と類似した記述形式が採られている。また、前記プリスクリプト(スクリプトSCRPT#1)に記載された内容や前記ポストスクリプト(スクリプトSCRPT#3)に記載された内容をアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で実行(“ファンクション”内容の実行処理など)する場合には、同様に前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御を行う。
図104にアドバンストアプリケーションの有効期間APVAPEを示しているが、前記アドバンストアプリケーションの有効期間APVAPE内に対応したアドバンストアプリケーションADAPLを実行させるには、アドバンストアプリケーションADAPLを実行状態に設定する必要がある。すなわち、図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にはオートラン属性情報ATRNATが記述可能となっている。前記オートラン属性情報ATRNATが“true”と設定されている場合には、タイトルタイムラインTMLEの時間が“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)で指定された時間に到達すると自動的に前記アドバンストアプリケーションADAPLは、実行状態となる。もし前記オートラン属性情報ATRNATが“false”に設定されていた場合に、タイトルタイムラインTMLEの時間が開始時間TTSTTMになったとしても、前記アドバンストアプリケーションADAPLは実行状態とならない。この場合にはAPIコマンドにより実行状態に変更させることにより、初めて対応したアドバンストアプリケーションADAPLが実行状態になる。また、図14に示すスクリプトSCRPTは、アプリケーションが有効時間APVAPEにならない限り実行されることはない。従ってタイトルタイムラインTMLE上の時間が前記“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”に到達し、かつオートラン属性情報ATRNATが“true”になっている時に初めてプリスクリプトを含むスクリプトSCRPTの実行が可能となる。本実施例において、一個のアドバンストアプリケーションADAPLを実行させる時のプロセスは以下に示す手順に従って実行される。
1.マニフェストファイルMNFSTの再生を行う
2.スクリプトファイルSCRPTの再生を行う
図81(a)に示すようにマニフェストMNFST内にスクリプトエレメントSCRELEが記述可能となっている。図81(c)に示すように、前記スクリプトエレメントSCRELE内の“最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCR”(src属性情報)により、前記アドバンストアプリケーションADAPLが実行される段階において最初に使用されるスクリプトファイルSCRPTの保存場所(パス)のファイル名を知ることができる。前述したように同一のアドバンストアプリケーションADAPL内では複数のスクリプトファイルSCRPTを実行させることが可能となっている。従ってそれ以降に使用すべきスクリプトファイルの保存場所については、図81(a)に示すリソースエレメントRESELE内で定義されている。
1.スクリプトSCRPTの実行
2.アドバンストアプリケーションの有効期間APVAPE内において以下の状況を繰返す
a.最初(または次の)XMLファイルを読む。本実施例において前記XMLファイルの解析はナビゲーションマネージャーNVMNG内のパーサーPARSER内(図28参照)で行われる。
b.アドバンストナビゲーションファイル(マークアップファイルMRKUP及びスクリプトファイルSCRPT)のデコード処理を行う。前記デコード処理はナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGの中のプログラミングエンジンPRGEN(図28参照)により行われる。
c.指定されたマークアップページMRKUPの再生表示及び各マークアップページMRKUP間の遷移処理。指定されたマークアップページMRKUPの再生表示処理は図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内で行われる。
1.ポストスクリプトの実行
2.アドバンストアプリケーションADAPLに必要とされる各種リソースファイルをデーターキャッシュDTCCHから削除する。前記リソースファイルのデーターキャッシュDTCCHからの削除処理は図28に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGの指示に従い、ファイルキャッシュマネージャーFLCMNGが実行する。
また本実施例においては、アドバンストアプリケーションADAPLを実行させる時の基準となるクロックとして以下の3種類のクロックを選択可能となっている。
1)メディアクロック(タイトルクロック)
… タイトルタイムラインTMLEの時間進行と同期し、タイトルタイムラインのクロック(フレームクロック)に合わせたクロック
2)アプリケーションクロック
… 同一のアドバンストアプリケーションADAPL内で共通に使用されるクロックであり、チッククロックに同期したクロックになっている。また、本実施例におけるチッククロック周波数のタイトルタイムラインTMLEで使用されるフレーム周波数との比率は、図100に示す“clockDivisor属性情報”により指定される。
3)ページクロック
… 各マークアップページMRKUP毎に設定されるクロックであり、前記チッククロックに同期している。
各マークアップMRKUP内で使用されるクロックの内容は、タイミングエレメントTIMGEL内の“clock属性情報”(図100参照)により設定される。図104に示す時間進行RTMPRGが“アドバンストアプリケーションと最初のマークアップの開始時間APFMST”に到達し、マークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0の再生表示が開始されると、前記ページクロックと前記アプリケーションクロックの設定値が共に“0”にリセットされる。また、図104においてマークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0からマークアップMRKUP#1に遷移した時には、前記アプリケーションクロックの値は前記遷移の影響を受けずにそのまま継続した値が設定される。それに対して前記ページクロックの値はマークアップMRKUP間の遷移毎に“0”にリセットされる。図65に示すように、アドバンストアプリケーションの有効期間APVAPE終了後には対応したアドバンストアプリケーションADAPLに関係するリソースファイルをファイルキャッシュFLCCHから削除する(ファイルキャッシュからのデーター削除後時間N-EXSTとなる)。しかし前記リソースファイルをファイルキャッシュFLCCHから削除した(ファイルキャッシュからのデーター削除後時間N-EXSTとなった)後でも、処理途中(ペンディング中)のイベントハンドラー(またはAPIコマンド)の実行が完了するまでは、前記スクリプトSCRPTに関する情報はファイルキャッシュFLCCH内に残り続ける。この期間を“トレーリングイベント期間”と呼んでいる。
図104に示すアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内において、各マークアップページMRKUPは、以下に示すようにタイトルクロック(メディアクロック)に対する関係を持っている。マークアップページMRKUP間の遷移が実行され、新たなアドバンストアプリケーションのマークアップページMRKUPに移った時には、前記アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内においては前記遷移後のマークアップページMRKUPの表示が有効となる。マークアップMRKUP内で記述されたタイミングエレメントの表示時間TELPPEは現行のタイトルタイムラインTMLEの時間進行に対応している。
図100に示すタイミングエレメントTIMGEL内に記述される“clock属性情報”の値として“title”を指定した場合には、タイミングエレメントTIMGELで定義されたマークアップページMRKUPの基準クロックがタイトルクロック(メディアクロック)と同期する。またこの場合には、前記アドバンストアプリケーションの有効時間APVAPEの開始時間とタイトルタイムラインTMLE上での開始時間との関係から、前記アドバンストアプリケーションADAPLの進行中には逐次対応したタイトルクロックの値(メディアクロックの値)が計算処理されて予測されている。
それに対して、図100に示すタイミングエレメントTIMGEL内の“clock属性情報”の値として“ページ”又は“アプリケーション”を指定した場合には、タイミングエレメントTIMGELで規定されたマークアップMRKUPの基準となるクロックがページクロックまたはアプリケーションクロックと設定される。図104において時間進行PRMPRGが“アドバンストアプリケーションと最初のマークアップの開始時間APFMST”に到達すると、対応したアドバンストアプリケーションADAPLに対応したマークアップMRKUPの表示が開始されると同時に、前述したようにページクロックとアプリケーションクロックの値が“0”にリセットされる。その直後からアプリケーションクロックまたはページクロックの値はチッククロックに基付いて加算(カウントアップ)される。また前記クロック値の加算処理(カウントアップ)は前記アプリケーションADAPLまたはマークアップMRKUPが終了するまで続く。もしユーザーに表示される(アクティブ状態の)マークアップページMRKUPが変更されると(マークアップページMRKUPの遷移が起きると)、マークアップクロックは“0”にリセットされるがアプリケーションクロックの場合にはその影響は受けずそのまま時間進行が続く。本実施例では図100に示すタイミングエレメントTIMGEL内の“clock属性情報”の値を“ page(ページクロック)”または“ application(アプリケーションクロック)”に設定した場合には、各クロックと前記タイトルタイムラインタイトルタイムラインTMLEとの同期関係が崩れる。従って例えばメインビデオMANVDに対する早送り再生を行うためにタイトルタイムラインTMLEの時間進行を進めたとしてもそのページクロックまたはアプリケーションクロックは影響を受けずに従来の速度でアドバンストアプリケーションのマークアップMRKUP(例えばアニメーションなど)を進行させることが可能となり、ユーザーに対するより柔軟なアドバンストアプリケーションADAPLの表示を行う事ができる。
本実施例で定義されるAPIコマンドの内容に関する一覧表を図106〜図110に示す。また、図14に示すように本実施例におけるアドバンストアプリケーションADAPLにおいては、マークアップMRKUPとスクリプトSCRPTが存在し、前記スクリプトSCRPT内において前記図106〜図110に示したAPIコマンドの組合せを定義することができる。前記図106〜図110に示す本実施例で定義される各種APIコマンドと前記図14に示すマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTの関係に付いて図105を用いて説明する。
図14に示すように本実施例では、プレイリストPLLSTからアドバンストアプリケーションADAPLに属するマニフェストMNFSTを参照し、前記マニフェストMNFSTからマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTを参照する構造となっている。図56(a)に示すように本実施例におけるプレイリストPLLST内にはオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが存在する。また、図56(b)に示すように、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが記述可能な形となっている。また、図56(d)に示すように、前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内には、“アドバンストアプリケーションの初期設定情報を含んだマニフェストファイル保存場所URIMNF”(src属性情報)が記述可能となっている。前記情報により、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGに対応するマニフェストファイルMNFSTの保存場所(パス)とファイル名が分かる。また、図81(a)に示すように、マニフェストMNFST内ではスクリプトエレメントSCRELEとマークアップエレメントMRKELEが存在し、図81(d)に示すように前記マークアップエレメントMRKELE内には、最初に使用するマークアップファイルの保存場所SRCMRK(src属性情報)が記述されており、前記情報により最初に表示すべきマークアップMRKUPの保存場所(パス)とファイル名が分かる。また、図81(c)に示すようにスクリプトエレメントSCRELE内には最初に使用するスクリプトファイルの保存場所SRCSCR(src属性情報)が記述されており、前記情報により最初に使用するスクリプトファイルSCRPTの保存場所(パス)とファイル名が分かる。更に最初には使用され無いが2番目以降に使用されるスクリプトファイルSCRPT、あるいは同一のアドバンストアプリケーションADAPLの実行期間中に最初に表示するマークアップMRKUPから遷移される別のマークアップMRKUPのファイルの保存場所(パス)とファイル名については、図81(a)に示すリソースエレメントRESELE内に記述されている。
本実施例におけるマークアップMRKUP内の記述方法として、図91(a)に示すようにルートエレメントROOTEL内のヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELが記述され、それによりタイムシートが形成されている所に大きな特徴がある。また、前記タイミングエレメントTIMGELは、ボディエレメントBODYELとは異なる領域であるヘッドエレメントHEADEL内に存在している所も大きな特徴である。前記タイミングエレメントTIMGEL内に記述されるタイミングボキャブラリーTIMVOC内には、本実施例では図91(c)に記載されるようにイベントエレメントEVNTELが存在する。また図90(c)に示すように、1個のエレメント(xml記述文)内には必須的な属性情報RQATRIとオプション的な属性情報OPATRIが記述できるばかりでなく、コンテント情報CONTNTを配置することが可能となっている。図100に示すように、本実施例では前記イベントエレメントEVNTEL内での必須的な属性情報RQATRIとして、“name”属性情報を記述する形となっている。図105に示すように前記“name”属性情報には、“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”を記述できるようになっている。また、図100に示すように前記イベントエレメントEVNTEL内に記述できるコンテント情報CONTNTとしてはパラムエレメントPRMTELが存在し、また前記パラムエレメントPRMTEL内の必須的な属性情報RQATRI内には“name”属性情報が記述され、またオプション的な属性情報OPATRIとしては、“value”属性情報が記述可能となっている。すなわち、前記イベントエレメントEVNTELは図91(c)に示すようにスクリプトによりハンドルされるイベントを生成するエレメントであり、また前記パラムエレメントPRMTELは図91(d)に示すようにオブジェクトエレメント或いはイベントエレメントのパラメーターを設定するために使用されるエレメントである。また、前記パラムエレメントPRMTELとしてはパラメーターを設定するためのパラメーター変数名(“ name ”属性情報 )と前記パラメーター変数名に設定される数値(“ value ”属性情報 )が設定可能になっている。従って、図105に示すように前記パラムエレメントPRMTEL内の“name”属性情報により、“任意に命名可能なパラメーター変数名PARMNM”を設定し、また“value”属性情報により“前記パラメーター変数名に設定される数値PARMVL”が設定可能となっている。前記イベントエレメントEVNTELと前記パラムエレメントPRMTELとは以下に示す関係が有る。前記イベントエレメントEVNTELによりマークアップMRKUP内での “イベント”が生成され、前記“イベント”とそれに対応して実行される“ファンクション”( 図105に示す“APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNC”で指定されたファンクション内容 )がスクリプトSCRPT内でハンドルされる。
前記“イベント”に関係した“パラメーター変数名”と“前記パラメーター変数名に設定されるべき数値の値”が前記パラムエレメントPRMTELにより設定される。図105に示すようにスクリプトSCRPT内には、APIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCとイベントリスナー記述文EVTLSD及びマークアップのロード処理を設定する記述文MKUPLDが記述可能になっている。本実施例において、スクリプトSCRPT内でのマークアップとロード処理を設定する記述文MKUPLD内で“setMarkupLoadedHandler(onLoad)”(図106〜図110参照)が記述され、それによりマークアップとのロード処理を設定すると共に、現行のマークアップページがロードされた時にコールするコールバックファンクションのセットを行う。具体的には現行のマークアップページがロードされた時に“ onLoad ”(オンロード:ロード処理を行った)のコールバックを行う。前記マークアップのロード処理を設定した後イベントリスナー記述文EVTLSDの内容が利用される。本実施例におけるスクリプトSCRPT内のイベントリスナー記述文EVTLSD内には“ function onLoad(document) ”の直後に記述される“ { } ”の中に記述すべき内容が指定される。すなわち前記“ { } ”の中に“ document.addEventListener ”を記述することによりイベントリスナーEVTLSNの定義を行っている。前記イベントリスナーEVTLSN 内には、“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”が設定され、マークアップMRKUP内の“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”と破線γの関係で繋がっている。また、前記イベントリスナーEVTLSN 内には“任意に命名可能な関数名FUNCNM”が定義され、更に“true”が記述される形となっている。前記イベントリスナー記述文EVTLSD内のイベントリスナーEVTLSNによりマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTELで定義した“イベント”の発生が監視されている。もしマークアップMRKUP内で“イベント”が発生した場合には、図106〜図110で定義されるAPIコマンド内の各種“ファンクション”を実行するようにスクリプトSCRPT内で“イベント”と“ファンクション”がハンドルされている(ハンドルする方法が記述されている)。図105に示すように前記イベントリスナーEVTLSN内では、“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”に対応した“イベント”がMRKUP内で発生すると、“任意に命名可能な関数名FUNCMN”の実行を指定する。前記APIコマンド内のファンクションを実行させるための文章であるAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCは、最初に“function”を記述した直後に“任意に命名可能な関数名FUNCNM”を指定した後、“ { } ”の中に前記“任意に命名可能な関数名FUNCNM”に対応した“ファンクション”とそこで使用されるパラメーター変数とそのパラメーター値を設定する形になっている。前記“ファンクション”として本実施例においてAPIコマンド内で定義された各種ファンクション(図106〜図110における“ Function名 ”の欄に記載された内容)またはそのファンクションの組み合わせが指定される。前記APIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内に記述される“任意に命名可能な関数名FUNCMN”は、前記イベントリスナー記述文EVTLSD内のイベントリスナーEVTLSNの中で指定された“任意に命名可能な関数名FUNCNM”と一致し、破線δの対応関係を有している。すなわち、イベントリスナー記述文EVTLSD内のイベントリスナーEVTLSNでファンクション名FUNCNMを定義し、その定義した関数名FUNCNMをAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCで引用している。前記“任意に命名可能な関数名FUNCNM”に対応した具体的な内容として、その直後に配置される“ { } ”の中で“ var ”の直後に変数名を定義する。前記の変数名は“任意に命名可能なパラメーター変数名PARMNM”を指定し、前記の変数名はマークアップMRKUP内のパラムエレメントPRMTEL内で定義した“任意に命名可能なパラメーター変数名PARMNM”と一致し、破線αに示した対応関係を形成している。また“ var ”の直後の変数名に対応して設定される値として“パラメーター変数名に設定される数値PARMVL”が指定されるが、前記“パラメーター変数名に設定される数値PARMVL”は前記パラムエレメントPRMTEL内の“パラメーター変数名に設定される数値PARMVL”と同じ値が指定され、破線βに示した対応関係を形成している。またAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内で定義される“任意に命名可能な関数名FUNCNM”に対応した“ファンクション”の内容としては、最初にAPIコマンドが存在する上位階層名APIPASが記述された後に、APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNCとして図106〜図110の“ Function名 ”の欄に記載されたいずれかの“ファンクション”の名前が指定される。そしてそのその直後の “ ( ) ”内に前記APIのパラメーターAPIPRMが記述される。ここにおいてAPIコマンドが存在する上位階層名APIPASの内には、図106〜図110に示す“APIの種類”欄内に記述されたAPIの種類名や“オブジェクト名”欄内に記述されたオブジェクト名が記述される。例えば図106〜図110 の中でAPIの種類として“プレイヤーAPI( Player )”に属し、オブジェクト名として“プレイリストオブジェクト( playlist )”に属するFunction 名として“ jumpOnChapter ”の“ファンクション”を指定した場合にはAPIの種類とオブジェクト名をピリオド( . )で繋いだ“ Player.playlist ”が “前記APIコマンドが存在する上位階層名APIPAS”の一部に記述される。またこの場合には、APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNCとしては“ jumpOnChapter ”が記述される。また前記APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNCの所には、本実施例の中でAPIコマンドとして定義し図106〜図110の“ Function名 ”の欄に記載されたいずれかの“ファンクション”の名前が指定される事を示した。しかし本実施例はそれに限らず、前記APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNCの所に“欧州標準化会議ECMAにより制定されたECMAスクリプト内で定義されたファンクション名”を指定しても良い。
上記に説明した本実施例におけるマークアップMRKUP/スクリプトSCRPTとAPIコマンド間の関係を以下にまとめて記載する。図105の下側に記述するようにマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTELによりスクリプトSCRPT内でハンドルされるイベント内容を定義し、次にスクリプトSCRPT内のイベントリスナーEVTLSNによりマークアップMRKUP内でのイベント発生を監視している。次にマークアップMRKUP内でイベントが発生すると、実行処理すべきAPIコマンドで定義された指定のファンクションの内容がスクリプトSCRPT内で記載される。この時のファンクションは図106〜図110に示す、本実施例におけるAPIで定義されたファンクションに対応する。すなわちスクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCの中で記載される“APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNC”内に図106〜図110で示される“function名”の欄のいずれかのファンクション名が記載される。本実施例においては同一のスクリプトSCRPT内で指定されるAPIコマンド(のファンクション)は1個に限らず、複数のAPIコマンド(ファンクション)の組み合わせを設定しても良い。
図106〜図110に本実施例で定義される各種APIコマンド概要一覧を示す。本実施例における情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内は、図14に示すような内部構造を有している。前記図106〜図110に示す“function名”の列で記載される各種ファンクション名が図105に示すようにスクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内の“APIコマンドで定義されたファンクション名APIFNC”内で記述される。
図106〜図110を用いて各種APIコマンドの概要を説明する。APIの種類には、プレイヤーAPI、データーキャッシュAPI、アプリケーションAPI及びXMLAPIが存在する。まず初めにプレイヤーAPIに含まれるファンクションについて説明する。“selectVideoTrackNumber”ファンクションは、トラックセレクションオブジェクト内に存在し、再生表示を行うビデオのトラック番号を設定する機能を有している。また、前記“selectVideoTrackNumber”ファンクションの設定パラメーターは、“メインビデオのトラック番号”であり、返り値は持たない。また、前記“selectVideoTrackNumber”の内容を示すフローチャートを図111に示す。次に記載した“selectAudioTrackNumber”ファンクションは、トラックセレクションオブジェクト内に存在し、オーディオトラック番号を指定する機能を有している。また、前記“selectAudioTrackNumber”ファンクションの設定パラメーターは、“メインオーディオのトラック番号”であり、返り値は持たない。前記“selectAudioTrackNumber”の内容を示すフローチャートを図112に示す。更に“selectAudioLanguage”ファンクションは、トラックセレクションオブジェクト内に存在し、メインオーディオの言語コードを規定し、メインオーディオトラックの変更を行う機能を有している。また、前記“selectAudioLanguage”ファンクションの設定パラメーターは、“言語コード”と“言語コード拡張子”であり、返り値は持たない。前記“selectAudioLanguage”の内容を示すフローチャートを図113に示す。次の“selectSubtitleTrackNumber”ファンクションは、トラックセレクションオブジェクト内に存在し、サブタイトルのトラック番号を規定し、表示状態を変更する機能を有している。また、前記“selectSubtitleTrackNumber”ファンクションの設定パラメーターは、“サブタイトルのトラック番号”であり、返り値は持たない。前記“selectSubtitleTrackNumber”の内容を示すフローチャートを図112に示す。また、“select
SubtitleLanguage”ファンクションは、トラックセレクションオブジェクト内に存在し、サブタイトルの言語コードを規定し、サブタイトルトラックを変更する機能を有している。また、前記“selectSubtitleLanguage”ファンクションの設定パラメーターは、“言語コード”と“言語コード拡張子”であり、返り値は持たない。また、前記“selectSubtitleLanguage”の内容を示すフローチャートを図113に示す。“save”ファンクションは、ブックマークオブジェクト内に存在し、現在再生している位置と現在の再生状態を保存する機能を有している。また、前記“save”ファンクションのパラメーターと返り値は持たない。前記“save”の内容を示すフローチャートを図114に示す。次に記載された“jump”ファンクションは、ブックマークオブジェクト内に存在し、現在の再生を中断し、記録(指定)された位置から再生を再開し、ブックマーク(メモリ上で定期的に更新し最新再生位置情報)の状態を変化させる機能を有している。また、前記“jump”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“jump”の内容を示すフローチャートを図115に示す。更に“load”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、プレイリストを変更しプレイヤーをリセットする機能を有している。また、前記“load”ファンクションの設定パラメーターは、“URI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”であり、返り値は持たない。前記“load”の内容を示すフローチャートを図116に示す。次の“playPlaylist”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、標準速度による再生を行う機能を有している。また、前記“playPlaylist”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“playPlaylist”の内容を示すフローチャートを図117に示す。更に“pause”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、現在の再生を一時停止する機能を有している。また、前記“pause”ファンクションのパラメーターと返り値は持たない。前記“pause”の内容を示すフローチャートを図118に示す。次の“stopPlaylist”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、アドバンストコンテンツ再生部の処理を停止する機能を有している。また、前記“stopPlaylist”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。次に記載される“fastForward”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、早送り再生を行う機能を有している。また、前記“fastForward”ファンクションの設定パラメーターは、“再生速度”であり、返り値は持たない。前記“fastForward”の内容を示すフローチャートを図119に示す。更に“fastReverse”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、巻戻し再生を行う機能を有している。また、前記“fastReverse”ファンクションの設定パラメーターは、“巻戻し再生速度”であり、返り値は持たない。前記“fastReverse”の内容を示すフローチャートを図119に示す。その次に記述されている“slowForward”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、順方向で低速再生を行う機能を有している。また、前記“slowForward”ファンクションの設定パラメーターは、“再生速度”であり、返り値は持たない。更に“slowReverse”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、逆方向で低速再生を行う機能を有している。また、前記“slowReverse”ファンクションの設定パラメーターは、“再生速度”であり、返り値は持たない。“stepForward”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、順方向へのコマ送り再生を行う機能を有している。また、前記“stepForward”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“stepForward”の内容を示すフローチャートを図120に示す。また、“stepBackward”ファンクションは、プレイリストオブジェクト内に存在し、逆方向へのコマ送り再生を行う機能を有している。また、前記“stepBackward”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“stepBackward”の内容を示すフローチャートを図120に示す。また、“jumpInTitle”ファンクションは、タイトルオブジェクト内に存在し、同一タイトル内でタイトルタイムライン上の再生時間を変更する機能を有している。また、前記“jumpInTitle”ファンクションの設定パラメーターは、“変更時間”と“ブックマーク”であり、返り値は持たない。前記“jumpInTitle”の内容を示すフローチャートを図121に示す。次の“jumpOnChapter”ファンクションは、チャプターオブジェクト内に存在し、同一チャプター内で指定された時間からの再生を開始させる機能を有している。また、前記“jumpOnChapter”ファンクションの設定パラメーターは、“再生開始時間とブックマーク”であり、返り値は持たない。前記“jumpOnChapter”の内容を示すフローチャートを図122に示す。その次に記述されている“top”ファンクションは、チャプターオブジェクト内に存在し、チャプター内先頭位置からの再生を再開する機能を有している。また、前記“top”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“top”の内容を示すフローチャートを図123に示す。更に記述されている“getMediaAttribute”ファンクションは、オーディオトラックオブジェクト内に存在し、プレイリストから対応したトラックのメディア属性値を取得する機能を有している。また、前記“getMediaAttribute”ファンクションの設定パラメーターは、“タイトルタイムライン上の時間”と“メディア属性名”であり、返り値は“指定されたメディア属性値”である。前記“getMediaAttribute”の内容を示すフローチャートを図124に示す。次の“capture”ファンクションは、メインビデオオブジェクト内に存在し、現在のメインビデオイメージをファイルキャッシュ内に保存する機能を有している。また、前記“capture”ファンクションの設定パラメーターは、“ビデオイメージファイルのURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”と“コールバックファンクション”であり、返り値は持たない。前記“capture”の内容を示すフローチャートを図126及び図127に示す。更に“changeImageSize”ファンクションは、メインビデオオブジェクト内に存在し、ファイルキャッシュ内に取込まれたイメージファイルの表示サイズ縮小を行う機能を有している。また、前記“changeImageSize”ファンクションの設定パラメーターは、“ソースファイルのURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”、“縮小後のファイルのURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”、“縮小比率を表す分母値と分子値”及び“コールバックファンクション”であり、返り値は持たない。前記“changeImageSize”の内容を示すフローチャートを図128及び図127に示す。その次の“setOuterFrameColor”ファンクションは、メインビデオオブジェクト内に存在し、メインビデオのアウターフレームカラーを変更する機能を有している。また、前記“setOuterFrameColor”ファンクションの設定パラメーターは、“Y値”、“Cr値”及び“Cb値”であり、返り値は持たない。前記“setOuterFrameColor”の内容を示すフローチャートを図125に示す。また、“changeLayoutMainVideo”ファンクションは、メインビデオオブジェクト内に存在し、メインビデオのレイアウトを変更する機能を有している。また、前記“changeLayoutMainVideo”ファンクションの設定パラメーターは、(1)メインビデオのX軸方向のカンバス座標値、(2)メインビデオのY軸方向のカンバス座標値、(3)メインビデオのスケーリングサイズ、(4)メインビデオのcropX値、(5)メインビデオのcropY値、(6)メインビデオのcropWidth値、(7)メインビデオのcropHeight値と(8)サイズを変更するメインビデオの表示期間であり、返り値は持たない。前記“changeLayoutMainVideo”の内容を示すフローチャートを図130及び図131に示す。更に記載されている“changeLayoutSubVideo”ファンクションは、サブビデオオブジェクト内に存在し、サブビデオのレイアウトを変更する機能を有している。また、前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションの設定パラメーターは、(1)サブビデオのX軸方向のカンバス座標値、(2)サブビデオのY軸方向のカンバス座標値、(3)サブビデオのスケーリングサイズ、(4)サブビデオのcropX値、(5)サブビデオのcropY値、(6)サブビデオのcropWidth値、(7)サブビデオのcropHeight値と
(8)サイズを変更するサブビデオの表示期間であり、返り値は持たない。前記“changeLayoutSubVideo”の内容を示すフローチャートを図132及び図133に示す。その次に記述されている“setVolume”ファンクションは、メインオーディオオブジェクト内に存在し、オーディオボリューム値を変更する機能を有している。また、前記“setVolume”ファンクションの設定パラメーターは、(1)左側スピーカーのボリューム値、(2)右側スピーカーのボリューム値、(3)中央スピーカーのボリューム値、(4)左側サラウンドスピーカーのボリューム値、(5)右側サラウンドスピーカーのボリューム値、(6)左後ろ側スピーカーのボリューム値、(7)右後ろ側スピーカーのボリューム値と(8)サブウーハーのボリューム値であり、返り値は持たない。前記“setVolume”の内容を示すフローチャートを図134に示す。次の“setMixingSubAudio”ファンクションは、サブオーディオオブジェクト内に存在し、サブオーディオチャンネルのダウンミックス処理を行う機能を有している。また、前記“setMixingSubAudio”ファンクションの設定パラメーターは、左側サブオーディオチャンネル及び右側サブオーディオチャンネルの(1)左側スピーカーへのダウンミックス値、(2)右側スピーカーへのダウンミックス値、(3)中央スピーカーへのダウンミックス値、(4)左側サラウンドスピーカーへのダウンミックス値、(5)右側サラウンドスピーカーへのダウンミックス値、(6)左後ろ側スピーカーのダウンミックス値、(7)右後ろ側スピーカーのダウンミックス値と(8)サブウーハーのダウンミックス値であり、返り値は持たない。前記“setMixingSubAudio”の内容を示すフローチャートを図135に示す。次に記述されている“playEffectAudio”ファンクションは、イフェクトオーディオオブジェクト内に存在し、イフェクトオーディオの再生表示を行う機能を有している。また、前記“playEffectAudio”ファンクションの設定パラメーターは、“イフェクトオーディオファイルのURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”、“イフェクトオーディオファイルの再生繰返し回数”及び“コールバックファンクション”であり、返り値は持たない。前記“playEffectAudio”の内容を示すフローチャートを図137及び図138に示す。また、“stopEffectAudio”ファンクションは、イフェクトオーディオオブジェクト内に存在し、イフェクトオーディオの再生表示を停止する機能を有している。また、前記“stopEffectAudio”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“stopEffectAudio”の内容を示すフローチャートを図136に示す。その次の“setMixingEffectAudio”ファンクションは、イフェクトオーディオオブジェクト内に存在し、イフェクトオーディオチャンネルのダウンミックス処理を行う機能を有している。また、前記“setMixingEffectAudio”ファンクションの設定パラメーターは、左側イフェクトオーディオチャンネル及び右側イフェクトオーディオチャンネルの(1)左側スピーカーへのダウンミックス値、(2)右側スピーカーへのダウンミックス値、(3)中央スピーカーへのダウンミックス値、(4)左側サラウンドスピーカーへのダウンミックス値、(5)右側サラウンドスピーカーへのダウンミックス値、(6)左後ろ側スピーカーのダウンミックス値、(7)右後ろ側スピーカーのダウンミックス値と(8)サブウーハーのダウンミックス値であり、返り値は持たない。その次の“playStandardContetPlayer”ファンクションは、スタンダードコンテントプレーヤーオブジェクト内に存在し、アドバンストコンテンツ再生状態からスタンダードコンテンツ再生状態に変更する機能を有している。また、前記“playStandardContetPlayer”ファンクションの設定パラメーターは“スタンダードコンテンツのドメイン名”であり、返り値は持たない。前記“playStandardContetPlayer”の内容を示すフローチャートを図139に示す。更に“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、セカンダリービデオプレーヤーオブジェクト内に存在し、セカンダリービデオプレーヤーの再生を開始する機能を有している。また、前記“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションの設定パラメーターは、(1)タイムマップファイルのURI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)、(2)セカンダリービデオプレーヤーの再生開始までの時間、(3)セカンダリービデオセット内の再生開始位置に対するオフセット時間、(4)セカンダリービデオセット内での再生終了時間、(5)コールバックファンクションであり、返り値は持たない。前記“playSecondaryVideoPlayer”の内容を示すフローチャートを図140、図141、図142、及び図143に示す。また、“pauseOn”ファンクションは、セカンダリービデオプレーヤーオブジェクト内に存在し、セカンダリービデオセットの再生表示を再開する機能を有している。また、前記“pauseOn”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“pauseOn”の内容を示すフローチャートを図144に示す。次に記述されている“pauseOff”ファンクションは、セカンダリービデオプレーヤーオブジェクト内に存在し、一時停止の状態からセカンダリービデオセットの再生表示を再開する機能を有している。また、前記“pauseOff”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“pauseOff”の内容を示すフローチャートを図145に示す。その次の“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、セカンダリービデオプレーヤーオブジェクト内に存在し、セカンダリービデオセットの再生表示を終了する機能を有している。また、前記“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“stopSecondaryVideoPlayer”の内容を示すフローチャートを図146に示す。また、“getValue”ファンクションは、ジェネラルパラメーターオブジェクト内に存在し、特定キーにより指定されたジェネラルパラメーターの値を獲得する機能を有している。また、前記“getValue”ファンクションの設定パラメーターは、“キー情報”であり、返り値は“特定キーに対応したジェネラルパラメーター値”である。前記“getValue”の内容を示すフローチャートを図147に示す。また次の“setValue”ファンクションは、ジェネラルパラメーターオブジェクト内に存在し、特定キーと一緒にジェネラルパラメーターの値を保存する機能を有している。また、前記“setValue”ファンクションの設定パラメーターは、“キー情報”と“特定キーに対応したジェネラルパラメーター値”であり、返り値は持たない。前記“setValue”の内容を示すフローチャートを図148に示す。
次にデーターキャッシュAPIに含まれるファンクションについて説明する。“getPriority”ファンクションは、データーキャッシュ内に存在し、ファイルキャッシュ内ファイルの削除優先順位を獲得する機能を有している。次の前記“getPriority”ファンクションの設定パラメーターは、“URI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”であり、返り値は“削除の優先順位番号”である。前記“getPriority”の内容を示すフローチャートを図149に示す。その次の“setPriority”ファンクションは、データーキャッシュ内に存在し、ファイルキャッシュ内ファイルの削除優先順位をセットする機能を有している。また、前記“setPriority”ファンクションの設定パラメーターは、“URI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”と“優先順位番号”であり、返り値は持たない。前記“setPriority”の内容を示すフローチャートを図150に示す。
次にアプリケーションAPIに含まれるファンクションについて説明する。“moveToTop”ファンクションは、アプリケーションオブジェクト内に存在し、現行のアプリケーションを最も手前側に移動して表示する機能を有している。また、前記“moveToTop”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“moveToTop”の内容を示すフローチャートを図151に示す。更に“moveToBottom”ファンクションは、アプリケーションオブジェクト内に存在し、現行のアプリケーションを最も後ろ側に移動して表示する機能を有している。また、前記“moveToBottom”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“moveToBottom”の内容を示すフローチャートを図152に示す。次の “link”ファンクションは、アプリケーションオブジェクト内に存在し、現行の実行中のマークアップページをリンクされたマークアップページに置き換える機能を有している。また、前記“link”ファンクションの設定パラメーターは、“URI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”であり、返り値は持たない。前記“link”の内容を示すフローチャートを図153 及び図154に示す。その次に記述された“setMarkupLoadedHandler”ファンクションは、アプリケーションオブジェクト内に存在し、現行のマークアップページがロードされた時にコールするコールバックファンクションをセットする機能を有している。また、前記“setMarkupLoadedHandler”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。更に“activate”ファンクションは、アドバンストアプリケーションオブジェクト内に存在し、アプリケーションを実行状態にする機能を有している。また、前記“activate”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“activate”の内容を示すフローチャートを図155に示す。その次に定義された“inactivate”ファンクションは、アドバンストアプリケーションオブジェクト内に存在し、アプリケーションを非実行状態にする機能を有している。また、前記“inactivate”ファンクションの設定パラメーターと返り値は持たない。前記“inactivate”の内容を示すフローチャートを図156に示す。更に“moveBefore”ファンクションは、アドバンストアプリケーションオブジェクト内に存在し、指定されたアプリケーションをターゲットアプリケーションの直前位置に移動して表示する機能を有している。また、前記“moveBefore”ファンクションの設定パラメーターは“ターゲットアプリケーションのZオーダー値”であり、返り値は持たない。前記“moveBefore”の内容を示すフローチャートを図157に示す。その次の“moveAfter”ファンクションは、アドバンストアプリケーションオブジェクト内に存在し、指定されたアプリケーションをターゲットアプリケーションの直後位置に移動して表示する機能を有している。また、前記“moveAfter”ファンクションの設定パラメーターは“ターゲットアプリケーションのZオーダー値”であり、返り値は持たない。前記“moveAfter”の内容を示すフローチャートを図158に示す。
最後にXMLAPIに含まれるファンクションについて説明する。“parse”ファンクションは、XMLパーサーオブジェクト内に存在し、XMLドキュメントをロードしその内容を解析する機能を有している。また、前記“parse”ファンクションの設定パラメーターは、“URI(ユニフォームリソースアイデンティファイヤー)”と“コールバックファンクション”であり、返り値は持たない。前記“parse”の内容を示すフローチャートを図159及び図160に示す。更に“parseString”ファンクションは、XMLパーサーオブジェクト内に存在し、特定のデーターをXMLドキュメントとして解析する機能を有している。また、前記“parseString”ファンクションの設定パラメーターは、“解析対象データーの指定情報”であり、返り値は持たない。
本実施例において図106〜図110に示す各種APIコマンドを設定し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での、より有機的かつ効率的な処理を可能にしているところに特徴がある。本実施例における前記APIコマンドは、図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各パート間でのインターフェース(やりとり)内で利用される場合とスクリプトSCRPT内に記述される方法との2通りの利用方法が存在する。前記スクリプトSCRPTとして使用する場合には、図12に示すようにスクリプトファイルSCRPT内で図106〜図110に示した各種ファンクション名を指定する事により、図106〜図110に示すファンクションの実行が行われる。図106〜図110に示したselectVideoTrackNumberからselectSubtitleLanguageについての処理フローを図111〜図113に説明する。図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各パート間でのやりとりに、図111〜図113に示した各種APIコマンド(ファンクション)を利用する方法としては、
1.図28に示すユーザーインターフェースエンジンUIENGからプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行するコマンド
2.プレイリストPLLSTに記述された内容に基づき、図28内のプレイリストマネージャーPLMNGからプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行されるコマンド
3.図28に示すプレイリストマネージャーPLMNG内において、プレイリストPLLST内に記述された内容に基づき、内部的に処理をする時に利用されるコマンド
等として使用する事が可能となっている。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図111は図106内の最初に記述されたselectVideo TrackNumberのファンクション処理に関するフローを示し、再生表示を行うビデオのトラック番号を設定する処理として利用される。また図112のフローは図106内の2段目もしくは4段目に記載されたselectAudioTrackNumberのファンクション、あるいはselectSubtitleTrackNumberのファンクションを実行する処理フローを示し、オーディオあるいはサブタイトルのトラック番号を変更する処理を行っている。また図113は図106の3段目または5段目に記載されたselectAudio TrackNumberのファンクション、あるいはselectSubtitleLanguageのファンクションに対応し、メインオーディオあるいはサブタイトルの言語コードを規定し、メインオーディオトラックあるいはサブタイトルトラックの変更を行う処理フローを示している。
APIコマンドであるselectVideoTrackNumberのファンクション内容を図111に示す。前記selectVideoTrackNumberは再生表示を行うビデオのトラック番号を設定するAPIコマンドであり、基本的には図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGからプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行するAPIコマンドである。また、前記APIコマンドは図14に示すスクリプトSCRPT内にファンクション内容として記述され、図14に示すマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTEL(図91(c)参照)に基づいてイベントを発生させ、そのイベントに基づき図14に示すスクリプトSCRPT内でイベントリスナーがイベントの発生を検出し、前記selectVideoTrackNumberファンクションを実行させる事も可能である。ST111-1aに示すように、APIコマンドの処理を開始すると指定されたトラック番号が意味のある範囲内にあるか否かを判別する(ST111-2a)。もし、前記の判別において指定されたトラック番号が意味のある範囲外にある場合には、ST111-4aに示すようにエラーメッセージを出力した後、終了処理(ST111-8a)へ進む。もし指定されたトラック番号が意味のある範囲内にある場合には、ST111-3aに示すように指定されたトラック番号を再生選択するビデオトラック番号に設定を行う。次に、ST111-5aに示すように現行の再生すべきビデオトラック番号特性に指定されたトラック番号を設定する。その後、ST111-6aに示すように対象とする表示再生オブジェクトがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能か否かを判定し、再生可能で無い場合には終了処理(ST111-8a)に移行し、もし対象とする表示再生オブジェクトがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能の場合には、メインビデオMANVDの再生表示を選択されたトラック番号に変更する(ST111-7a)。前記ST111-7aに示すようにメインビデオMANVDの再生表示を選択されたトラック番号に変更した後は、selectVideoTrackNumberのファンクション処理を終了(ST111-8a)する。
APIコマンドであるselectAudioTrackNumberとselectSubtitleTrackNumberのファンクション内容を、図112に示す。APIコマンドである前記selectAudioTrackNumberはオーディオトラックのトラック番号を指定するAPIコマンドであり、前記selectSubtitleTrackNumberはサブタイトルのトラック番号を規定し、表示状態を変更するAPIコマンドを意味している。いずれのAPIコマンドも、図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGからプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行されるAPIコマンドとして使用される場合が多い。それに限らず、図14に示すように、マークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTEL(図91(c)参照)内でイベントに対応する名前を発生させ、それに対応し、図14に示すスクリプトSCRPT内でそのイベントに対応した名前をイベントリスナーにより検出し、それに対応し、前記selectAudioTrackNumberまたはselectSubtitleTrackNumberのファンクションを実行させる事も出来る。またそれに限らず、図28に示すようにユーザーオペレーションUOPEに基づき、ユーザーインターフェースエンジンUIENGから発行するユーザーインターフェースイベントUIEVTに応じ、ナビゲーションマネージャーNVMNG内で前記APIコマンドを発生させる事も本実施例では可能となっている。ST112-1bに示すようにselectAudioTrackNumberまたはselectSubtitleTrackNumberのAPIコマンドの処理を開始すると指定されたトラック番号がオーディオトラック又はサブタイトルトラックにおける有効なトラック番号の範囲内であるか否かを判別する(ST112-2b)。もし指定されたトラック番号が有効なトラック番号の範囲外である場合にはST112-4bに示すようにエラーメッセージを出力した後、API処理を終了(ST112-12b)する。またST112-2bで判別された結果、指定されたトラック番号がオーディオトラックまたはサブタイトルトラックにおける有効なトラック番号の範囲内であるとみなされた場合にはST112-
3bに示すように指定されたトラック番号をプレイリストマネージャーPLMNGに対して再生選択するオーディオトラック又はサブタイトルトラックとして設定する。次にST112-5bにおいてタイトル情報を参照し、対応するオーディオトラック又はサブタイトルトラックの言語コード情報がselectedAudioLanguage又はselectedSubtitleLanguageと一致しているかを判定する(ST112-5b)。もし、対応するオーディオトラックまたはサブタイトルトラックの言語コード情報が一致していない場合にはST112-6bに示すようにオーディオトラックまたはサブタイトルトラックの言語コード情報をselectedAudioLanguage又はselectedSubtitleLanguage(図48参照)に設定する。本実施例においては、図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内に一時保存用のメモリーを持っており、その一時保存用のメモリー内に各種パラメーターを一時記憶しておく。前記各種パラメーターのうちの再生表示に対応したパラメーターとしてプレゼンテーションパラメーターが存在し、図48のような内容のプレゼンテーションパラメーターが記憶される。前記図48に示すselectedAudioLanguageパラメーターとselectedSubtitleLanguageパラメーターは主にプレイリストマネージャーPLMNGで利用される。ここのプレゼンテーションパラメーターの値としてST112-6bにおいて対応するプレゼンテーションパラメーターの値を設定している。また参照するオーディオトラックまたはサブタイトルトラックの言語コード情報がselectedAudioLanguage又はselectedSubtitleLanguageと一致している場合には、ST112-7bへ進む。すなわち、ナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGはプレイリストPLLST内のタイトル情報を参照し、対応するオーディオトラック又はサブタイトルトラックの言語の拡張領域であるselectedAudioLanguageExtension又はselectedSubtitleLanguageExtension(図48参照)と一致している
か否かを判定する。もし一致していない場合には、オーディオトラック又はサブタイトルトラックの言語コード情報をselectedAudioLanguageExtension又はselectedSubtitleLanguageExtension(図48参照)に設定する(ST112-8b)。また前記対応するオーディオトラックまたはサブタイトルトラックの言語の拡張領域であるselectedAudioLanguageExtension又はselectedSubtitleLanguageExtensionが一致している場合には、ST112-9bに示すように現行のオーディオトラック特性またはサブタイトルトラック特性を指定された値に設定する。次にST112-10bに示すように、再生表示オブジェクトがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生可能であるかを判断し、再生不可能である場合には前記APIコマンドの終了処理(ST112-12b)に移るが、再生可能である場合には、再生すべきオーディオ又はサブタイトルを指定されたトラック番号に変更する(ST112-11b)。前記トラック番号変更後はselectedAudioTrackNumberあるいはselectedSubtitleTrackNumberのファンクションを終了(ST112-12b)する。APIコマンドであるselectAudioLanguage又はselectSubtitleLanguageのファンクション内容を図113に示す。APIコマンドである前記selectAudioLanguageはメインオーディオの言語コードを規定し、メインオーディオトラックの変更を行う。またAPIコマンドであるselectSubtitleLanguageはサブタイトルの言語コードを規定し、サブタイトルトラックを変更する。
APIコマンドであるselectAudioLanguageまたはselectSubtitleLanguageのファンクションの処理を開始すると(ST113-1c)、まず始めにST113-2cに示すように指定された言語情報と拡張領域が有効であるか否かの判定を行う。もし前記指定された言語情報と拡張領域が有効で無い場合には、エラーメッセージを出力し(ST113-4c)、前記ファンクションの処理を終了(ST113-9c)する。また、指定された言語情報と拡張領域が有効である場合にはST113-3cに示すように指定された言語コードを図48に示すプレイリストマネージャーPLMNGが使用するプレゼンテーションパラメーターであるselectedAudioLanguage又はselectedSubtitleLanguage内に設定する。次に、ST113-5cに示すように図48に示すプレゼンテーションパラメーターであるselectedAudioLanguageExtension又はselectedSubtitleLanguageExtension内に指定された言語拡張領域の情報を設定する。次に、ST113-6cに示すように現行のオーディオトラック特性またはサブタイトルトラック特性を指定された値に応じて設定する。その後、ST113-7cに示すように対象の再生表示オブジェクトがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより再生可能か否かを判定し、もし再生不可能な場合には対応するファンクションの終了に移る。また再生可能な場合には、ST113-8cに示すように再生表示するオーディオまたはサブタイトルを指定されたトラックに変更した後、対応するファンクションの終了処理(ST113-9c)に移る。
APIコマンドの一種であるsaveファンクションの内容を、図114に示す。図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャーNVMNGが存在している。前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内には一時保存用のメモリー領域を持っている。前記一時保存用のメモリー領域内に後述するブックマークに対応する情報が記述される領域が設定されており、再生表示に使用するパラメーターを前記ブックマークとして保存する処理が図114に示すsaveファンクションになっている。すなわち前記APIコマンドであるsaveファンクションは現在再生中の位置と現在の再生状態を保存する機能を持っている。前記saveファンクションは基本的にナビゲーションマネージャーNVMNG内で内部で発行されるAPIコマンドとして使用される場合が多い。主に前記saveファンクションが使用される状況は下記の二つの状況が存在する。
1.ユーザーオペレーションUOPEに基づきユーザーがブックマークに記録しろという指示をした場合、図28に示すようにユーザーインターフェースエンジンUIENG内でユーザーが指定したイベントを検出し、ユーザーインターフェースイベントUIEVTとして発行される。それに基づき、プレイリストマネージャーPLMNG内で処理を行う。
2.ナビゲーションマネージャーNVMNG内で定期的に前記APIコマンドを発行し、内部で処理をする時に使用される。すなわちユーザー処理、あるいは何らかの事故によりアドバンストコンテンツADVCT再生中にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理が中断する事がある。その場合、再度アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理が再開した時に前記中断した中断した位置からアドバンストコンテンツADVCTを再生再開出来るように、アドバンストコンテンツADVCT再生中に定期的に最新の再生場所を前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内の一時保存メモリー場所に更新処理をする。
上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す
各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内では、前記saveファンクションを主に2.で使用される場合が多い。以下に具体的なsaveファンクションの内容を説明する。APIコマンドの処理を開始すると(ST114-1a)、タイトルタイムラインTMLEの時間進行を一時停止する(ST114-2a)。次に再生表示に使用するパラメーターをST114-3aに示すようにブックマークにコピーをする。この時のブックマークにコピーする内容を以下に示す。
・アドバンストコンテンツ再生部ADVPLで再生しているトラック特性(各種のトラック番号情報)をトラック属性情報としてコピーする。
・プレイリストPLLST内で、現在再生中のタイトル特性(タイトル番号)をタイトル特性としてして記録する。
・図62(b)に示すようにプレイリストPLLST内にはタイトル情報TTINFOが存在する。同一プレイリストPLLST内に複数のタイトルが存在する場合には各タイトル毎にタイトルエレメント情報TTELEMとして前記タイトル情報TTINFO内に記述される。この時の前記タイトル情報TTINFO内に記述されるタイトルエレメント情報TTELEMの記述されている順番が前記タイトル番号に対応する。
・現状の再生中タイトル内でのタイトルタイムラインTMLE上での進行時間情報を時間特性として記録する。
前記ST114-3aに示すように各種情報をブックマークにコピーする処理が終わるとST114-4aに示すようにタイトルタイムラインTMLEの時間進行を再開させ、saveファンクションの処理を終了(ST114-5a)する。APIコマンドであるjumpファンクションのフローチャートを、図115に示す。前記jumpファンクションは現在の再生を中断し、記録(指定)された位置から再生を再開する処理を行い、またブックマーク(メモリー上で定期的に更新し続ける最新再生位置情報)の状態を変化させる処理を行う。前記saveファンクションの使用方法として2.で説明したように、定期的にメモリー上に最新再生位置情報をブックマークとして、本実施例ではメモリー上に更新を繰り返している。図115に示すjumpファンクションにおいてもST115-3bに示すように自動的にブックマークとして最新の再生位置情報の更新処理を行っている。前記jumpファンクションは主に下記の場合に使用する事がある。
1.ユーザーオペレーションUOPEに対応し、図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のユーザーインターフェースエンジンUIENGが対応したユーザーインターフェースイベントUIEVTを発生させ、それに基づきナビゲーションマネージャーNVMNG内でjumpファンクションを発生させる。
2.ナビゲーションマネージャーNVMNG内でjumpファンクションを発生させ、内部処理を行う。
3.図14に示すマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTEL(図91(c)参照)においてjumpファンクションを発生させるトリガーとなるイベントを発生させ、図14に示すスクリプトSCRPT内のイベントリスナーにより前記トリガーとなるイベントを検出後、前記スクリプトSCRPT内でjumpファンクションを定義し、実行させる。
以下にjumpファンクションの内容を説明する。ST115-1bに示すように、APIコマンドの処理を開始するとメインビデオMANVDとサブビデオSUBVDの取込み特性が“取込み中”以外であり、及び変更特性が“変更中”以外であるかを判定する(ST115-2b)。もし取込み特性が“取込み中”であるか、あるいは変更特性が“変更中”である場合にはST115-4bに示すようにエラーメッセージを出力し、jumpファンクションの処理を終了(ST115-6b)する。本実施例において取込み特性が“取込み中”であるか、あるいは変更特性が“変更中”の場合には、前記jumpファンクションの実行を禁止している。もし、メインビデオMANVDとサブビデオSUBVDの取込み特性が“取込み中”以外であり、及び変更特性が“変更中”以外の場合にはST115-3bに示すようにブックマークから再生表示パラメーターのコピー処理を行う。具体的にはトラック番号などを示すトラック特性をアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおけるトラック特性にコピーを行う。次に、図121に示すjumpInTitleをコールし(ST115-5b)、前記jumpInTitle処理が完了後、前記APIコマンドの処理を終了(ST115-6b)する。
APIコマンド内のloadファンクションの内容を示すフローチャートを、図116に示す。前記loadファンクションはプレイリストを変更し、プレイヤーをリセットする時に用いられるファンクションである。プレイリストのプレイリストファイルPLLSTのアップデート処理については既に図51を用いて説明をしている。前記図51の処理の途中で、前記APIコマンドであるloadファンクションを使用する。主に前記loadファンクションは図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内で発行される。しかし本実施例においてはそれに限らず、稀なケースとしてユーザーからの指定により前記APIコマンドを発行する事もある。すなわちユーザーオペレーションUOPEによりユーザーからプレイリストの変更の指示があった場合、図28に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内でそれに対応し、ユーザーインターフェースエンジンUIENGからユーザーインターフェースイベントUIEVTとしてユーザーリクエストが発行され、それに対応してナビゲーションマネージャーNVMNG内で前記APIコマンドを発生させる。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図116を用い、loadファンクションのフローチャートを説明する。前記APIコマンドの処理を開始(ST116-1a)すると、まず始めに指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットであるか否かをST116-2aにより判定する。指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットで無い場合にはST116-5aに示すようにエラーメッセージを出力後、loadファンクションの終了(ST116-6a)処理を行う。ST116-2aにおいて指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットであると判定された場合にはST116-3aに示すようにURIで指定されたファイルが実際に存在するかの判定を行う。もし前記URIで指定された場所にファイルが存在しない場合には同様にエラーメッセージを出力し(ST116-5a)、処理を終了させる(ST116-6a)。また、URIで指定されたファイルが実際に存在する場合にはST116-4aにより新しいプレイリストファイルによりアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内をソフトリセットし、それが終了後、前記loadファンクションの終了処理を行う。前記ST116-3aにおいてURIで指定されたファイルが存在するか否かの判定を行っているステップでは図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGからデーターアクセスマネージャーDAMNGを動かして、アドバンストコンテンツの再生場所へそれぞれファイルの存在有無の問い合わせをさせる。その結果、ファイルが存在した場合には、データーアクセスマネージャーDAMNGから存在したという戻り値がナビゲーションマネージャーNVMNGに返される。その後、ナビゲーションマネージャーNVMNGは前記データーアクセスマネージャーDAMNGを動かし、新しいプレイリストファイルPLLSTが存在している記録場所からデーターアクセスマネージャーDAMNGを経由し、新しいプレイリストファイルPLLSTをデーターキャッシュDTCCHへ転送処理させる。前記の転送処理が図51におけるST69で示すプレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理に対応する。また図116におけるST116-4aのアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のソフトリセット処理が図51内のST72に示すソフトリセット処理の発生に対応する。次にAPIコマンドであるplayPlaylistファンクションに対応したフローチャートを図117に示す。前記playPlaylistファンクションは標準速度による通常の再生を行う制御を意味している。以下に図117に示すAPIコマンドであるplayPlaylistファンクションのフロー内容を説明する。
本実施例においてはメインビデオMANVDの取込み特性(Capturing Property)が“取込み中”モードの場合には、プレイリストの再生を禁止している。それによりメインビデオMANVDの取込みと再生の同時発生を防止し、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の安定性を保障している。すなわちST117-1bに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると最初にST117-2bに示すようにメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”であるか否かを判定している。もし、メインビデオMANVDの“取込み中”モードの場合には、前述したようにエラーメッセージを出力し(ST117-4b)、playPlaylistファンクションをすぐに終了(ST117-7b)する。もしメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”でない場合には、“playState”プロパティに“PLAYSTATE_PLAY”(再生中を表す)を設定する(ST117-3b)。その後、ST117-5bに示すように再生速度を設定する。すなわち“playSpeed”プロパティに再生速度を表す“NaN”を設定する。この時、“playSpeed”プロパティに設定する再生速度は標準速度を設定している。次にST117-6bに示すようにタイトルタイムラインTMLEの時間進行を“標準再生”に設定し、メインビデオMANVDの再生を開始する。また前記ST117-6bにおいて、タイトルタイムラインTMLEの時間進行方向(メインビデオMANVDの再生方向)を前方向(送り方向)に設定する。その後、プレイリストの再生終了後にST117-7bに示すように終了処理を行う。次に図118にAPIコマンド内のpauseファンクションのフローチャートを示す。前記pauseファンクションは現在の再生を一時停止するファンクションであり、図28におけるナビゲーションマネージャーNVMNG(内のプレイリストマネージャーPLMNG)からプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行するAPIコマンドである。前記ナビゲーションマネージャーNVMNGからプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行されるpauseファンクションは、
1.ユーザーオペレーションUOPEに対応する
2.マークアップMRKUP及びスクリプトSCRPT内に事前に設定され、その内容に基づいて起こす
のいずれかの方法により、pauseファンクションのきっかけが生じる。前記1.においてはユーザーオペレーションUOPEに基づき、図28内でユーザーインターフェースエンジンUIENG内でユーザーからの一時停止要求をユーザーインターフェースイベントUIEVTとして発生させる。ナビゲーションマネージャーNVMNG内の図44に示すように、ナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内に存在するプログラミングエンジンPRGEN内で前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応し、前記pauseファンクションを発生させる。また前記2.の場合には、図14に示すマークアップMRKUP内のイベントエレメントEVNTEL(図91(c))により一時停止の要求に対応したイベントを発生させ、図14に示すスクリプトSCRPT内のイベントリスナーにより前記イベント発生を検知した後、前記pauseファンクションを起動させ、再生の一時停止処理を行う。以下に図118に示すpauseファンクションのフローチャート内容を説明する。
本実施例においては
1.メインビデオMANVDの内容の変更中である場合
2.サブビデオSUBVDの内容を変更中である場合
の場合には一時停止処理が行えないようになっている。しかし本実施例においては前記サブビデオSUBVDの内容が変更中であっても、サブビデオSUBVDがメインビデオMANVDと同期していない場合には前記一時停止処理を行う事が出来る。従って、それらの判定が最初に実行処理される。すなわちST118-1cに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST118-2cに示すようにメインビデオMANVDの変化特性が“変更中”であるかを判定し、変更中の場合にはST118-5cに示すようにエラーメッセージを出力し、pauseファンクションを終了(ST118-7c)する。次に、メインビデオMANVDが変更中でない場合(すなわちメインビデオMANVDの変化特性が“変更中”でない場合)にはST118-3cに示すようにサブビデオSUBVDの状況を判定する。すなわちサブビデオSUBVDの変更特性が“変更中”でないか、または前記サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLE(すなわちメインビデオMANVD)に同期して表示されないかを判定し、サブビデオSUBVDの変更特性が“変更中”でない場合、もしくはサブビデオSUBVDが同期して表示していない場合にはタイトルタイムラインTMLEの時間進行を停止する(ST118-4c)。上記の条件を満足していない場合には前述したようにST118-5cに示すようにエラーメッセージを出力し、pauseファンクションの処理を終了(ST118-7c)する。前記ST118-4cに示すように、タイトルタイムラインTMLEの時間進行を停止した場合には、“playState”プロパティに一時停止状態を意味する“PLAYSTATE_PAUSE”を設定し(ST118-6c)、その後、pauseファンクションを終了(ST118-7c)する。
本実施例で使用するAPIコマンドであるfastForwardファンクションまたはfastReverseファンクションの内容を示すフローチャートを図119に示す。また、本実施例におけるAPIコマンドの中で使用するstepForwardファンクションまたはstepBackwardファンクションの内容を示すフローチャートを図120に示す。図119に示すfastForwardまたはfastReverseは、映像の早送りまたは巻戻しを表し、図120に示すstepForwardまたはstepBackwardは、コマ送り再生を示している。いずれのファンクションも動画像(映像)の再生方法の変更に関する内容を意味している。図119と図120に示すAPIコマンドは、いずれも以下の処理を行う。
1.プレゼンテーションエンジンPRSENへ向けたAPIコマンドの発行
−−図14に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNGからプレゼンテーションエンジンPRSENに前記APIコマンドを発行する事によりプレゼンテーションエンジンPRSEN内でのプレゼンテーション処理方法を変更させる。
2.アドバンストコンテンツADVCTのプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けたデータ転送方法への処理
−−上記プレゼンテーションエンジンPRSENでアドバンストコンテンツADVCTに対する特殊再生を行う場合、前記プレゼンテーションエンジンPRSENに入力されるアドバンストコンテンツADVCTデータのデータ転送方法を対応して変更させる必要がある。アドバンストコンテンツADVCT再生直前に使用する、アドバンストコンテンツADVCTが保存されている場所により、APIコマンドを発行する場所が異なる。
2.1.情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTRに対する制御
−−−−−情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に保存されたアドバンストコンテンツADVCTからデータを再生し、プレゼンテーションエンジンPRSENにより表示処理する場合には、ナビゲーションマネージャーNVMNGからデーターアクセスマネージャーDAMNGへ向けて前記APIコマンドが発行される。データーアクセスマネージャーDAMNGは前記APIコマンドに対応し、情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTRへ向けた対応制御を行う。
2.2.データーキャッシュDTCCHからのプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けたデータ転送の制御
−−−−−データーキャッシュDTCCH内に一時保存されたアドバンストコンテンツADVCTをプレゼンテーションエンジンPRSENに転送し、プレゼンテーションエンジンPRSEN内で表示処理する場合には、ナビゲーションマネージャーNVMNGからデーターキャッシュDTCCHへ向けた前記APIコマンドが発行される。データーキャッシュDTCCHはそれに対応して、必要なタイミングで必要なアドバンストコンテンツADVCTデータを適宜プレゼンテーションエンジンPRSENへ向けてデータ転送をする。
また図119または図120に示すAPIコマンドが発生するタイミングについて以下に説明を行う。
A)ユーザー入力に対応したAPIコマンドの発行
−−アドバンストコンテンツADVCTの再生表示中にユーザーが早送りまたは巻戻し、コマ送りをしたい場合、図15に示す情報記録再生装置1へ向けて、リモートコントローラーなどによりユーザーが早送りまたは巻戻し、コマ送り処理の指示を送る場合がある。その場合には、図14に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLへ向けユーザーオペレーションUOPEが発生する。この場合には、図44に示すようにユーザーインターフェースエンジンUIENGを介し、ユーザーインターフェースイベントUIEVTが、ナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内に転送される。アドバンストマネージャーADAMNGでは必要に応じ図119または図120に示すAPIコマンドをプレゼンテーションエンジンPRSENまたはプレイリストマネージャーPLMNGへ向けて発行する。
B)アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのシステム的な処理
−−プレイリストPLLST内で定義された内容や、必要に応じたAPIコマンドによるコールなどにより図119または図120のAPIコマンドをナビゲーションマネージャーNVMNGから発行される。
C)マークアップMRKUPまたはスクリプトSCRPTで事前に設定された内容に従い、APIコマンドを発行する
−−図14に示すように本実施例においてはアドバンストアプリケーションADAPLとしてマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTに基づく処理を前提としている。図91(c)に示すマークアップMRKUP内でのイベントエレメントEVNTEL内で特定のイベントを定義し、図14に示すスクリプトSCRPT内のイベントリスナーが前記イベントの生成を検知した後、図119または図120に示すファンクションを指定する事により、APIコマンドが実施される。
図119に示すfastForwardは図106〜図110に示す早送り再生を行う事を意味し、fastReverseは巻戻し再生を行う事を意味している。また、図120に示すstepForwardは図106〜図110に示すように順方向へのコマ送り再生を行う処理を意味し、stepBackwardは逆方向へのコマ送り再生を行う処理を意味している。以下に図119を用い、fastForwardまたはfastReverseの処理内容を説明する。
上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う

本実施例においてfastForwardまたはfastReverseは、メインビデオデーターの取込み中、またはメインビデオ再生の変更中では処理が禁止されている。また同様、サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示されている場合も使用が禁止されている。例えば、図16に示す例の場合、ユーザーに本編31と同時にコマーシャル用の別画面32を並行で表示再生している時、ユーザーが本編31に対してのみ、早送りまたは巻戻し、あるいはコマ送りを指定した時、同時にコマーシャル用の別画面32も早送り巻戻し、またはコマ送りされるとユーザーとしては不快感を感じる。従って本実施例ではサブビデオSUBVDがメインビデオMANVDに同期されないような条件でのみ、早送り巻き戻し、またはコマ送りが出来るようにする事によりユーザーが特定の画面だけを特殊再生出来る利便性をユーザーに対して与える事が出来る。前記説明した使用条件の選択を、まず始めに行う。すなわち、ST119-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると前述したようにST119-2aに示すようにメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”でない時であり、およびメインビデオMANVDの変更特性が“変更中”でないかどうかの判定を行う。そして、メインビデオMANVDが取込み中であるか、あるいは再生特性の変更中である場合にはST119-7aに示すようにエラーメッセージを出力後、処理終了(ST119-9a)に移る。前記メインビデオMANVDが取込み中でなく、しかもメインビデオMANVDの再生特性の変更中でない場合には、まずサブビデオSUBVDの変更特性が変更中でない事を確認し、次にサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示しない場合か否かをST119-3aで判定する。前記条件に合致していない場合には、同様にST119-7aに示すようにエラーメッセージを出力後、処理を終了させる。サブビデオSUBVDの変更特性が変更中でなく、しかも前記サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示しない場合であるか、あるいはサブビデオSUBVDがメインビデオMANVDに対して同期再生しない場合には、次のステップとしてST119-4aに示すように指定された再生スピードが有効範囲内であるか否かを判定する(ST119-4a)。もし、指定された再生スピードが有効範囲内である場合にはAPIコマンド内のfastForwardファンクションに対しては“playState”プロパティに対し、“PLAYSTATE_FAST_FWD”(早送り再生中)をST119-5aにおいて設定する。また、本実施例APIコマンド内のfastReverseファンクションの場合には“playState”プロパティに対し、“PLAYSTATE_FAST_RVS”(巻戻し再生中)をST119-5aで設定する。次に“playState”プロパティに指定された再生速度を設定する(ST119-6a)。前記“playState”プロパティの設定終了後、fastForwardファンクションの場合には、タイトルタイムラインTMLEの進行方向として正常再生方向に設定すると共に再生スピードを指定された再生スピードに設定し、再生処理の変更(特殊再生)を行う。また、APIコマンド内のfastReverseファンクションにおいてはST119-8aにおいてはタイトルタイムラインTMLEの進行方向を逆方向(巻戻し)に設定すると共に、指定された再生スピードを進行スピードに合わせて再生処理方法を変更(特殊再生)処理を行う。前述した一連の特殊再生処理が終了した時には、ST119-9aに示すようにAPIコマンドの処理を終了させる。
次に、図120に示すstepForwardファンクションまたはstepBackwardファンクションの内容を説明する。
本実施例においてstepForwardファンクションまたはstepBackwardファンクションは、映像再生に対する一時停止中のみに行う事が出来る。また本実施例において、前記stepForwardファンクションまたはstepBackwardファンクションはメインビデオMANVDの取込み中には行う事が出来ない。このようにメインビデオMANVDの取込み中と前述したコマ送り処理の同時並行処理を禁止する事により、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の簡素化を図っている。ST120-1bに示すようにAPIコマンドの処理開始が行われるとST120-2bに示すように、まず始めにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが順方向、または逆方向へのコマ送り再生に対応しているか否かの判定を行う。図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのナビゲーションマネージャーNVMNG内では、対応するアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理機能内容を把握している。それによりST120-2bに示す順方向又は逆方向へのコマ送り再生に対応しているかを前記ナビゲーションマネージャーNVMNGが判定し、それぞれに対応した処理を行う。すなわち、もしコマ送り再生に対応していない場合には、ST120-7bに示すようにエラーメッセージを出力後、APIコマンド処理を終了(ST120-8b)する。もし、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLがコマ送り再生に対応している場合には、コマ送り処理が出来る状態であるかの一連の判定を行う。すなわちST120-3bにおいて“playState”プロパティが“PLAYSTATE_PAUSE”(一時停止中)に設定されているか否かを判定し、もし設定されない場合には同様にエラーメッセージを出力(ST120-7b)後に処理終了を行う。もし、現在一時停止中の場合にはST120-4bに示すようにメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”であるか否かを判定する。もし取込み中の場合には、コマ送り再生が禁止されているのでエラーメッセージを出力し(ST120-7b)、終了を行う。もし、メインビデオMANVDが取込み中でない場合には物理的にコマ送りが可能であるかの判断をST120-5bで行う。例えばstepForwardに対応したファンクションの場合には、現在の画面(コマ)に対し、次に表示すべき画面(コマ)が存在するか否かをST120-5bで判断し、次に再生すべき画面(コマ)が存在する場合にはST120-6bに示すように次の画面(コマ)をユーザーに再生表示する。また、stepBackwardファンクションの場合には現在表示されている画面に対する直前の画面(コマ)が存在するか否かをST120-5bで判断し、もし直前の画面(コマ)が存在する場合にはST120-6bに示すように直前の画面(コマ)をユーザーに再生表示する。前記ST120-6bに示すように指定された画面(コマ)を表示後は前記APIコマンド処理をST120-8bに示すように終了させる。
本実施例で使用されるAPIコマンドの中でjumpInTitleファンクションは、図106〜図110に示すように同一タイトル内でのタイトルタイムラインTMLE上の再生時間の変更処理を行い、具体的なフローチャート内容を図121に示す。また本実施例において使用されるAPIコマンドの中でjumpOnChapterファンクションのファンクションは、図106〜図110に示すように同一チャプター内で指定された時間からの再生を開始させる機能を有し、具体的なファンクション内容を示すフローチャートを図122に示す。更にAPIコマンド内のtopファンクションは、図106〜図110に示すようにチャプター内の先頭位置からの再生を開始する機能を有し、具体的なファンクション内容を示すフローチャートを図123に示す。いずれのファンクションの場合もアドバンストコンテンツADVCT再生中にユーザー指定により実行される場合が多い。この場合には、例えばユーザーがリモートコントローラーRMCCTRによりタイトル内のジャンプやチャプター変更、もしくはチャプターの頭出し処理を指示すると図28に示すようにユーザーインターフェースエンジンUIENGのリモートコントローラーRMCCTRが作動し、ユーザーインターフェースイベントUIEVTをナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGに対してユーザーインターフェースイベントUIEVTを発行する。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTをアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGが受けると図44に示すように始めにアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内を検索し、それでも対応したスクリプトが見つからなかった場合にデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPを検索し、その結果に基づき図21〜図23に示す各ファンクションコール(APIコマンド)をプレゼンテーションエンジンPRSENまたはプレイリストマネージャーPLMNGに対して発行処理する。図21〜図23に示すタイトルタイムラインTMLE内のジャンプ処理やチャプターの頭出し処理の場合には、プレゼンテーションエンジンPRSENへ入力すべきアドバンストコンテンツADVCTの内容が大幅に変更する事が多い。従って、この場合にはナビゲーションマネージャーNVMNGからデーターアクセスマネージャーDAMNGまたはデーターキャッシュDTCCHへ向けてコマンド処理が発生する。例えば、前記アドバンストコンテンツADVCTがパーシステントストレージPRSTRまたは情報記憶媒体DISC内に保存され、そこから再生される場合にはデーターアクセスマネージャーDAMNGからジャンプ先のアドバンストコンテンツ情報をパーシステントストレージPRSTRまたは情報記憶媒体DISCから入手し、その結果をプレゼンテーションエンジンPRSENへ転送する。またアドバンストコンテンツADVCTがデーターキャッシュDTCCH内に事前に一時保存され、前記データーキャッシュDTCCHから必要なデーターがプレゼンテーションエンジンPRSENへ転送される場合にはナビゲーションマネージャーNVMNGからのコマンドに対応し、ジャンプ先に対応したアドバンストコンテンツADVCTのデーターをデーターキャッシュDTCCHからプレゼンテーションエンジンPRSENへ転送する。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図121を用い、jumpInTitleファンクションの内容を具体的に説明する。
本実施例において前記jumpInTitleファンクションは
1.メインビデオMANVDの取込み中
2.メインビデオMANVDの再生内容の変更中
3.サブビデオSUBVDの再生特性の変更中
4.サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示される場合
に示す4条件での実行を禁止している。上記jumpInTitleファンクションの実行禁止制約を設定する事によりアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の簡素化を図る事が出来、ユーザーに対する再生特性の信頼性を大幅に向上する事が可能となる。ST121-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、前述した禁止条件の判定を行う。すなわちST121-2aに示すようにメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”以外であり、及び変更特性が“変更中”であるか否かを判定し、取込み中もしくは変更中の場合にはST121-6aに示すようにエラーメッセージを出力後、コマンド処理を終了(ST121-10a)する。次に、サブビデオSUBVDの変更特性が“変更中”でない時、及びサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示していない事をST121-3aで判定する。そして、サブビデオSUBVDの変更特性が“変更中”でなく、しかも前記サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示しない事が確認されると共に、前記サブビデオエレメントSUBVDがメインビデオMANVDとも同期していない時には、ST121-4aのステップへ進む事が出来る。ST121-4aのステップにおいては指定されたジャンプ先の時間が有効なフォーマットであり、しかも指定されたタイトルタイムラインTMLEの時間範囲内に含まれているか否かを判定する。指定されたジャンプ先の時間が有効なフォーマットであり、しかもタイトルタイムラインTMLEの時間範囲内に含まれている場合には一時的にST121-5aに示すようにタイトルタイムラインTMLEの時間進行を停止処理する。次にブックマークの内容をチェックする。アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で、アドバンストコンテンツADVCT再生途中で停電やユーザーの電源切断などの突発的な事故により再生が中断された場合、前記突発事故が解消された直後に再生中断位置から再び再生が可能になるように定期的に再生場所情報をブックマークとしてナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するメモリー領域にデータ記録及び更新処理を行っている。それにより、突発的な事故によりアドバンストコンテンツADVCT再生中断後でも前記再生中断した場所から再び再生開始する事が可能となる。ST121-7aにおいては設定されたブックマークパラメーター(前述した適宜ナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するメモリー内に更新されている最新の再生位置情報)をチェックする。そして、もしブックマークに記録されている情報が最新の再生位置情報で無い場合にはST121-8aに示すように“save”ファンクション(図106〜図110または図114参照)をコールし、現在の再生位置と再生状態を前記ブックマークに保存する(ST121-8a)。このように、ST121-7a及びST121-8aの処理によりブックマーク内に最新の再生位置と再生情報が保存された状態にした後、ST121-9aに示すようにタイトル内の指定された時間から再生表示を開始し、それと共にアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内において各種特性情報の変更処理を行う。上記再生表示を開始し、また各種特性を変更後にはST121-10aに示すようにAPIコマンドの終了処理を行う。次に図122のjumpOnChapterの内容の説明を行う。
ST122-1bに示すように(ユーザーから)指定されたチャプターが含まれるタイトルの情報をST122-2bで獲得する。次にST122-3bにおいて指定されたチャプターのタイトル内での経過時間を計算し、前記経過時間が有効であるか無効であるかを判定する。前記経過時間が無効の場合というのは指定時間に誤りがあるか、または計算不可能な場合を意味している。前記ST122-3bにより、指定計算後の経過時間が無効と判定された場合にはST122-4bに示すようにエラーメッセージを出力し、APIコマンド処理を終了(ST122-6b)する。またそれに対し、ST122-3bにおいて経過時間が有効であると判断された場合にはST122-5bに示すように“jumpInTitle”ファンクション(図106〜図110及び図121参照)をコールし、再生位置をジャンプした後、再生開始を行い、ジャンプ後の再生開始が行われた段階で前記APIコマンドを終了(ST122-6b)する。次に図123に示すtopファンクションの内容を説明する。
ST123-1cに示すAPIコマンドの処理を開始すると、プレイリストPLLST情報と指定されたチャプター番号情報及びタイトルタイムラインTMLE上での経過時間から再生表示すべきチャプター番号の先頭位置の時間をST123-2cに示すように実行する。図17に示すように本実施例では各タイトル毎にタイトルタイムラインTMLEをそれぞれ独自に設定し、プレイリストPLLST内で一括管理する格好になっている。図23(a)に示すように本実施例においてプレイリストPLLST内にタイトル情報TTINFOが存在し、図23(b)に示すように前記タイトル情報TTINFO内に各タイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEMが配置されている。各タイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEM内には、図24に示すように各再生表示オブジェクトのタイトルタイムラインTMLE上での再生表示タイミングを表すオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIと前記各チャプターの情報を表すプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIが存在する。前記プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI内では、図24(d)に示すようにチャプター毎に定義されたチャプターエレメントが配置され、前記プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQI(チャプターリストエレメント)内に記述されたチャプターエレメントの配置順により前記チャプター番号が設定されている。また、図24(d)に示すようにチャプターエレメント内のtitleTimeBeginにより、各チャプターの先頭位置でのタイトルタイムライン上での時間情報CHSTTMが記述されている。従って、図123に示すtopファンクションは前記図24(d)に示された情報を利用して処理される。ST123-2cに示すように各チャプターの先頭位置の時間が計算された後、ST123-3cに示すようにjumpInTitleファンクション(図106〜図110または図121参照)をコールし、指定された時間位置からの再生を開始する。指定された時間位置からの再生開始が成功した場合には、ST123-4cに示すようにAPIコマンドの処理を終了させる。
図124にAPIコマンド内のgetMediaAttributeファンクションの内容を示すフローチャートを示す。前記getMediaAttributeはプレイリストPLLSTら対応したトラックのメディア属性情報MDATRIを収得する時に使用するファンクションである。図14に示す本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内においてプレゼンテーションエンジンPRSENが前記メディア属性値を利用して再生表示オブジェクトの再生表示処理を行う。それにあたり必要なメディア属性値を得る為に前記プレゼンテーションエンジンPRSENからナビゲーションマネージャーNVMNGへ向けて前記getMediaAttributeのAPIコマンドを発行する。図28に示すように前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGがプレイリストPLLSTの中を解析し、要求されたメディア属性値を調べてプレゼンテーションエンジンPRSENへ返す。図124におけるgetMediaAttributeファンクションの具体的な内容は前記プレイリストマネージャーPLMNG内での処理フローを意味している。図79に示すようにプレイリストPLLST内は構造情報CONFGIとメディア属性情報MDATRI及びタイトル情報TTINFOが存在する。前記メディア属性情報MDATRIは図79(a)に示すメディア属性情報MDATRI内に記録された情報を意味し、図79(b)に示すように音声情報に対応したオーディオアトリビュートアイテムエレメントAABITM、映像情報に対応したビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM、及び副映像(サブピクチャー)に対応したサブピクチャーアトリビュートアイテムエレメントSPAITMが存在し、図79(c)から(e)に至る情報が記載されている。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図124に示すようにAPIコマンドの処理を開始すると(ST124-1a)、ST124-2aに示すように、指定された時間情報がタイトル内のタイトルタイムラインTMLE設定範囲内にあるか否かを判定する。もし、指定された時間情報が前記タイトルタイムラインTMLEの範囲外の場合にはST124-7aに示すようにエラーメッセージを出力し、APIコマンドの処理を終了(ST124-8a)する。指定された時間情報がタイトル内のタイトルタイムラインTMLE設定範囲内にある場合には、次に対応したトラックがメディア属性情報MDATRIを持っているか否かをST124-3aにおいて判定する。この段階において対応したトラックがオーディオかビデオか、またはサブピクチャーかを判別し、それに応じて図79(c)から(e)に記載されているメディア属性情報MDATRIが記載されているかを判定する。対応したトラックがメディア属性情報MDATRIを持っている場合には、ST124.4aに示すようにメディア属性情報MDATRI内から対応した値を検索し(図79(c)から(e)内の対応した値を検索し)、値が見つかるかどうかを判定する。次にST124-5aに示すように対応した値が含まれているアトリビュートアイテムエレメント(図79参照)を検索し、値が見つかるか否かを判定する。前記ST124-5aにおいて値が見つかった場合には、対応したアトリビュートアイテムエレメント内から対応した値を読み取り、“getMediaAttribute”ファンクションをコールした返り値としてプレゼンテーションエンジンPRSENに戻す(ST124-6a)。前記フロー工程においてST124-2aからST124-5aに至る各判定において判定条件を満たさない場合には全てST124-7aに対応したエラーメッセージを出力する。ST124-6aにおいて、“getMediaAttribute”ファンクションをコールした返り値として戻しが終わった後、ST124-8aに示すようにAPIコマンドの処理を終了させる。APIコマンドであるsetOuterFrameColorファンクションの内容を示すフローチャートを図125に示す。前記setOuterFrameColorファンクションはメインビデオMANVDのアウターフレームカラーを変更をする時に使用されるAPIコマンド(ファンクション)である。前記メインビデオMANVDのアウターフレームカラーの設定は、プレイリストPLLST内に事前に設定されている。すなわち、図80(a)に示すようにプレイリストPLLST内には構造情報CONFGIとメディア属性情報MDATRI及びタイトル情報TTINFOが存在する。前記構造情報CONFGIの中は図80(b)に示すようにメインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCLが存在し、図80(e)に示すようにメインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCL内のcolor属性情報としてメインビデオに対するアウターフレーム色属性情報COLATを設定する領域が存在する。図28に示すように本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するプレイリストマネージャーPLMNGは前記プレイリストPLLST内のメインビデオに対するアウターフレーム色属性情報COLATを読み取り、自動設定される。前記自動設定されたメインビデオに対するアウターフレーム色属性情報COLATに対してユーザーオペレーションUOPEにより前記メインビデオに対するアウターフレーム色属性情報COLATを変更する事が出来る。また本実施例においては稀にマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTにより変更する場合も有り得る。前記setOuterFrameColorファンクションを用いてメインビデオMANVDのアウターフレームカラーを変更する状況を説明する。前述したようにプレイリストPLLSTにより自動的にアウターフレーム色が設定されている。ユーザーが前記アウターフレーム色を変更したい場合には、リモートコントロールまたはフロントパネルなどによりユーザーオペレーションUOPEによりアウターフレーム色変更の設定を行う。この場合には、図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のユーザーインターフェースエンジンUIENG内のリモートコントロールコントローラーRMCCTR又はフロントパネルコントローラーFRPCTR、もしくはキーボードコントローラーKBDCTRやマウスコントローラーMUSCTRによりユーザー設定が行われるとユーザーインターフェースイベントUIEVTが発生する。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTが発生すると図44に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENがアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLSを解釈し(もし万が一、前記アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内に前記APIコマンドが設定されていない場合には、デフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPを参照する場合がある)、前記setOuterFrameColorファンクションを解釈すると、それに基づきプレゼンテーションエンジンPRSENへアウターフレームカラーの変更の指示を行う。従って前記setOuterFrameColorのファンクションは、ナビゲーションマネージャーNVMNG内で発生処理される場合が多い。また前述したように稀な場合として、図14に示すようにマークアップMRKUP内の図91(c)に示すようにイベントエレメントEVNTELでアウターフレームカラーの変更イベントを定義した場合には図14に示すスクリプトSCRPT内のイベントリスナーが前記イベントを検出し、それに対応して前記setOuterFrameColorのファンクションを実行する。この場合には、前記スクリプトSCRPT内に前記setOuterFrameColorファンクションが定義されている事になる。図125を用い、setOuterFrameColorのファンクション内容を示す具体的なフローを説明する。
すなわちST125-1bにおいて前記APIコマンドの処理を開始するとST125-2bに示すように指定されたパラメーター値が有効範囲内に含まれているか否かの判定を始める。もし指定されたパラメーターが有効範囲外にある場合には、ST125-4bに示すようエラーメッセージを出力し、ST125-5bに示すように終了処理を行う。もし、前記指定されたパラメーター値が有効範囲内に含まれている場合には(ST125-2b)、ST125-3bに示すようにアウターフレームカラーを変更し、指定されたパラメーターを特性情報に設定する。図80(e)に示すメインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCL内のメインビデオに対するアウターフレーム色属性情報COLAT(color属性情報)の値は、YとCr、Cbにより表現される。従って、ST125-3bに示す特性情報として設定する値もアウターフレームカラーとしてY値とCr値、Cb値の値をパラメーターとして設定される。前記アウターフレームカラーの変更を終了し、指定されたパラメーターを特性情報に設定した(ST125-3b)後には、前記APIコマンドの終了処理(ST125-5b)を行う。
APIコマンド内であるcaptureファンクションの内容を示すフローチャートを図126に示す。また前記captureファンクション内でサブルーチンとして利用される“Image Capture sequence”の中の具体的なフローを図127に示す。前記captureファンクションは現在のメインビデオMANVDのイメージをファイルキャッシュFLCCH内に保存する処理を示している。図25に示すように、本実施例においては情報記憶媒体DISC内のセカンダリービデオセットSCDVSの一部、及びネットワークサーバーNTSRV内に保存されているセカンダリービデオセットSCDVSの一部とパーシステントストレージPRSTR内に保存されているセカンダリービデオセットSCDVSはユーザーに再生表示する前に一時的にデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に一時保存され、前記ファイルキャッシュFLCCHから逐次セカンダリービデオプレイヤーSCDVPへ読み出されてユーザーへの再生表示が行われる。また図10に示すように前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存されるセカンダリービデオセットSCDVS内におけるメインビデオMANVDイメージが含まれるのはサブスティテュートオーディオビデオSBTAVに属する再生表示オブジェクトである。従って、前記captureファンクションは前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAV内のメインビデオMANVD(メインオーディオMANADを含む場合もある)をデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に事前に取込む時に利用されるAPIコマンドを意味している。前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVに関する再生表示タイミング制御情報は図54(c)に示すようにサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内に記述されている。また前記サブスティテュートオーディオビデオSBTAVのメインビデオMANVDの取込みタイミングは図54(c)に示す再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(preload属性情報)内に記述されている。従って、図28に示す本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGの中に存在するプレイリストマネージャーPLMNGは、プレイリストPLLST内の前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内の再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(preload属性情報)の情報を読み取り、指定された時間に後述するcaptureファンクションを実行する。従って、前記APIコマンドであるcaptureファンクションは図28内に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNG内で発生させている。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
以下に図126に示すcaptureファンクションの内容を説明する。
前記captureファンクションはメインビデオMANVDの再生中には取込みをする事が出来ず、メインビデオMANVDの一時停止中にのみ取込み処理をする事が出来る。またそれと同時に他のメインビデオMANVDの取込みをしている時には同時に複数のメインビデオMANVDの取込みは出来ない。このようにメインビデオMANVDの再生と取込みを同時に避け、更に複数の異なるメインビデオMANVDの同時取込みを回避する事によりアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理の簡素化を図り、メインビデオMANVDの取込み確度を向上させているところに大きな特徴がある。また前記メインビデオMANVDの取込みはユーザーへの表示可能である場合にのみ有効であると共に、ファイルキャッシュFLCCH内に前記メインビデオMANVDを保存する為の充分な空き領域が存在する事が前提条件となっている。それによりメインビデオMANVDのファイルキャッシュFLCCH内の取込みを効率良く行う事が可能になっている。図126に示すcaptureファンクションにおいては、前記の条件を満足するかどうかの判定が最初に行われる。すなわちST126-1aにおいてAPIコマンドの処理を開始すると、ST126-2aにおいてファイルキャッシュFLCCH内にイメージを保存する為の充分な空き領域が存在するか否かの確認を行う。図28に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内にはファイルキャッシュマネージャーFLCMNGが存在し、前記ファイルキャッシュマネージャーFLCMNGによりファイルキャッシュFLCCHの管理を行っている。従って、図28に示すプレイリストマネージャーPLMNGがプレイリストPLLST内のサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内に記述されているpreload属性情報に合わせて取込みを開始するタイミングになると、前記の情報を読み取ったプレイリストマネージャーPLMNGが前記ファイルキャッシュマネージャーFLCMNGに対し、充分な空き領域が存在するかを問い合わせする。もし充分な空き領域が存在しない場合には、ST126-7aに示すようにエラーメッセージを出力後、メインビデオMANVDの取込み処理を終了(ST126-9a)する。もしST126-2aにおいてファイルキャッシュFLCCH内に充分な空き領域が存在した場合には、ST126-3aにおいてプレイリストマネージャーPLMNGはプレイリストPLLST内を解読し、メインビデオMANVDがユーザーへ表示可能であるか否かの判定を行う。もしメインビデオMANVDがユーザーに表示可能である場合には次のステップへ移る。前述したようにメインビデオMANVDの取込みは一時停止中であり、しかも他のメインビデオMANVDの取込みを行っていない場合にのみ有効となるのでST126-4aに示すように“playState”プロパティが“PLAYSTATE_PAUSE”(一時停止中)の場合であり、かつST126-5aに示すようにメインビデオMANVDの取込み特性が“取込み中”で無い事を判定する。以下の条件が満足していない場合には、いずれもST126-7aに示すようにエラーメッセージを出力し、取込み処理を終了(ST126-9a)する。前記各種条件が満足している場合にはメインビデオMANVDを取込み中と宣言した後、具体的な取込みシーケンスを開始する。すなわちST126-6aに示すように“取込み中”の設定方法としてキャプチャリングプロパティを“true”に設定する。その後、図127に示す“Image Capture sequence”を開始する。前記“Image Capture sequence”が終了するとST126-9aに示すように処理終了になる。図127に示す“Image Capture sequence”においては取り込んだメインビデオMANVDをファイルキャッシュFLCCH内にファイルとして保存し、前記ファイル名を指定する事によりファイルキャッシュFLCCHからセカンダリービデオプレイヤーSCDVP(図25参照)が前記メインビデオMANVDを読み取り再生表示するようになっている。また前記取込み中においてファイルキャッシュFLCCH内の残量が足りないかどうかを常に判定し、残量不足の場合には必要に応じたコールバックを行う処理をする。すなわちST127-1bに示すように“Image Capture sequence”の開始を行うと、ST127-2bに示すようにメインビデオMANVDの取込み先ファイルのURIがファイルキャッシュFLCCH内を指定し、かつ上記ファイルキャッシュFLCCH内に同名のファイルが既に存在していない(既にファイルキャッシュFLCCH内へのメインビデオMANVDの取込みが完了していない)事を確認する。もし前記ST127-3bの条件を満足しない場合には、取込み失敗の原因としてST127-4bに示すようにファイルキャッシュFLCCHの残量が足りず、取込み処理が失敗したか否かの判定を行う。もしそれによる取込みが失敗した場合にはST127-6bに示すように“残量不足”の“callback”をコールする(ST127-6b)。もし、残量不足以外での失敗の場合にはST127-7bに示すように“取込み失敗”の“callback”をコールする。また、ST127-2bでの判定で合致しない場合にはST127-8bに示すように“指定パラメーター無効”の“callback”をコールする。前述した条件を全て満足し、ST127-3bを通過し、取込みが可能になった場合には、図28に示すプレイリストマネージャーPLMNGはファイルキャッシュマネージャーFLCMNGを制御すると共に、図14に示すデーターアクセスマネージャーDAMNGを制御し、必要なメインビデオMANVDを元々の保存場所からデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCHへデータ転送処理させる。前記取込み処理が完了した場合には、ST127-5bに示すように“取込み終了”の“callback”をコールする。その後、取込み中でないことを示す為にST127-9bに示すようにキャプチャリングプロパティの内容を“false”に設定し、前記“Image Capture sequence”の終了を行う(ST127-10b)。
APIコマンドの中で定義されているchangeImageSizeファンクションの内容を示すフローチャートを、図128と図129に示す。前記changeImageSizeファンクションはファイルキャッシュFLCCH内に取込まれたイメージファイルサイズの縮小処理を行う。本実施例において、図16に示すようにユーザーに表示する同一画面のうちメインビデオMANVDとサブビデオSUBVDを同時に表示させたり、ないしはメインビデオMANVDのみを画面全体に表示させる(及びサブビデオSUBVDを画面全体に表示させる)事も可能である。例えば、本編31を表すメインビデオMANVDを最初にユーザーに表示する画面全体に表示させ、あるタイミングにより図16に示すように前記メインビデオMANVDを縮小し、ユーザーに表示する画面の隣にサブビデオSUBVDを並べて表示させるなどの使い方を本実施例では行う事が出来る。元々、画面全体に表示されるメインビデオMANVDあるいはサブビデオSUBVDを縮小させてユーザーに画面表示する方法として、元々の映像情報(メインビデオMANVDまたはサブビデオSUBVD)の情報内容を変更する事なく、表示時に縮小して画面表示する方法と、ファイルキャッシュFLCCH内に取込んだ映像情報(サブビデオSUBVDなど)を一時保存されたファイルキャッシュFLCCH内でセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOB自体を変更させて画面サイズを小さくした後、ユーザーに表示する方法の2通りを本実施例では行う事が出来る。元々の映像情報(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOB)を変更する事なくユーザーに表示する画面上でサイズを変更する方法として、図106〜図110に示すAPIコマンド内におけるchangeLayoutMainVideo(メインビデオMANVDの表示時の画面サイズを変更する)と、changeLayoutSubVideo(サブビデオSUBVDの表示時の画面サイズを変更する)が本実施例では定義されている。また、ファイルキャッシュFLCCH内で映像情報(セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB)自体のイメージサイズを縮小する方法として、図106〜図110に示すAPIコマンドにおけるchangeImageSizeが存在する。前述した後者のAPIコマンドの実施例が図128と図129のフローチャートに示されたファンクション内容を意味し、ファイルキャッシュFLCCH内に取込まれたイメージファイルサイズの縮小を行う機能を持っている。前記の具体的な内容として図25に示すようにファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されたセカンダリービデオセットSCDVSに対し、ファイルキャッシュFLCCH内からデータを読み取り、縮小イメージを作った後、別ファイル名として前記ファイルキャッシュFLCCH内に再保存する。今までの説明ではイメージサイズの縮小する対象として、主にセカンダリービデオセットSCDVSを構成するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOBについて説明していたが、本実施例ではそれに限らずファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されたイメージとしてアドバンストアプリケーションADAPLやアドバンストサブタイトルADSBTに対しても、前記changeImageSizeのファンクションを実行する事が可能である。前記changeImageSizeファンクションをコールするタイミングとしては
1.ユーザー要求
2.アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのシステム的な理由
3.マークアップMRKUPとスクリプトSCRPTにより(図14参照)、あらかじめ指定された処理に対応して行う
の3種類の条件がある。前記1.に挙げた条件の場合にはユーザーによるユーザーオペレーションUOPEが行われると、図28に示すユーザーインターフェースエンジンUIENGからユーザーインターフェースイベントUIEVTが発行され、それに基づき図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENが、前記changeImageSizeのコールをプレイリストマネージャーPLMNGまたはファイルキャッシュマネージャーFLCMNG(図28参照)に対して発行する。また前記2.に示すシステム的な状況としては多くの場合、プレイリストマネージャーPLMNGからファイルキャッシュマネージャーFLCMNGへ前記changeImageSizeファンクションを発行する。また、前記3.のマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTにより事前にプログラミングされている場合には、図28に示すプレイリストマネージャーPLMNGからマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTの情報を受け、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENがプレイリストマネージャーPLMNGまたはファイルキャッシュマネージャーFLCMNGに対し、前記changeImageSizeファンクションの指示を発行する。いずれの場合もファイルキャッシュマネージャーFLCMNGがファイルキャッシュFLCCH内に取込まれたイメージファイルに対する縮小イメージ作成処理とその縮小されたファイルのファイルキャッシュFLCCH内への保存処理を管理する。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
以下に図128を用い、changeImageSizeファンクションの内容を示す。イメージサイズの縮小処理は処理をした場合、元のイメージファイルと縮小後のイメージファイルが別ファイル名(異なるURI)になっている必要がある。ST128-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST128-2aに示すように設定されたパラメーター(縮小の比率を表す分母と分子の値)がアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで対応可能な条件を満足しているかを判定する。もし、前記条件を満足していない場合にはST128-6aに示すようにエラーメッセージを出力後、終了(ST128-7a)処理を行う。もし、ST128-2aの判定において設定されたパラメーターがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLで処理可能な条件を満足している場合には、ST128-3aに示すようにソースファイルのURIと縮小後のファイルのURIがそれぞれ異なる場所(ファイル名)になっているかを判定する。もし万が一、ソースファイルのURIと縮小後のファイルのURIが一致してしまうと、縮小後のファイルでソースファイルを上書きしてしまい、ソースファイルの内容を消す危険がある。従って、縮小前のファイルと縮小後のファイルが別ファイル名(別のURI)にする必要がある。もし、同じURIの値が同一になっていた場合には、ST128-6aに示すエラーメッセージを出力する。ST128-3aの判定条件により、両者のURIの値が異なる場合にはST128-4aに示すようにチェンジングプロパティの内容を“true”に設定し、“変更中”である事を示す。前記チェンジングプロパティの内容を設定した後、図129に示す“Scaling Down sequence”を開始し(ST128-5a)、前記“Scaling Down sequence”が完了後、APIコマンドの処理を終了(ST128-7a)する。図128内で利用された“Scaling Down sequence”の内容を図129に示す。ST129-1bに示すように“Scaling Down sequence”を開始すると、まず始めにST129-2bに示すようにソースファイルの保存場所がファイルキャッシュFLCCHと指定され、ファイルキャッシュFLCCH内にファイルが存在するか否かを判定する。本実施例においてイメージサイズの縮小にはファイルキャッシュFLCCH内で処理を行うので、前述したようにソースファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在している事が必須条件となる。もしソースファイルが前記ファイルキャッシュFLCCH内に存在しない場合には、“ファイルが検索不可”の“callback”をコールする(ST129-3b)。前記ソースファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在している場合には、ST129-4bに示すように指定されたソースファイルがキャプチャーイメージフォーマットに準拠しているかを判断し、もしキャプチャーイメージフォーマットに準拠していない場合には、“フォーマット誤り”の“callback”をコールする(ST129-5b)。ST129-4bにおいて、指定されたソースファイルがキャプチャーイメージフォーマットに準拠していると判定された場合にはST129-6bにおいて、縮小したファイルの保存先を示すURIがファイルキャッシュFLCCH内の元のファイルと全く一致していないかどうかの判断を再度行う。前記URIの値が完全に一致した場合には、ST129-7bに示すように“パラメーター無効”の“callback”をコールする。ST129-6bにおいて縮小したファイルのURIが元のファイルのURIと異なる事が確認出来た場合には、ST129-8bに示すように、ファイルキャッシュFLCCH内に縮小ファイルを保存すべき充分な残量が存在するかを判定し、もし充分な残量が存在しない場合にはST129-9bに示すように“残量不足”の“callback”をコールする。ST129-8bにおいて、ファイルキャッシュFLCCH内に充分な空き領域が存在すると確認出来た場合にはソースファイルからのイメージを読み取り、前記イメージに対する縮小画面を作成し、作成された縮小イメージをファイルとしてファイルキャッシュFLCCH内に保存する。前記ソースファイルから画面縮小を行い、縮小後のファイルが指定されたURIに合わせて正常にファイルキャッシュFLCCH内に保存されたか否かをST129-10bで判定し、もし縮小処理もしくは保存処理が失敗した場合には、ST129-11bに示すように“保存失敗”の“callback”をコールする。正常に縮小画面を作成でき、作成された縮小画面をファイルキャッシュFLCCH内に保存出来た場合にはST129-12bに示すように、“画面縮小処理完了”の“callback”をコールする。前記イメージの画面縮小処理を完了した後、ST129-13bに示すようにキャプチャリングプロパティの内容を“false”に設定し、“取込み中”でない事を表示した後、“Scaling Down sequence”の終了(ST129-14b)を行い、図128のchangeImageSizeのフローに戻る。
図16に示すように、本実施例では本編31を表すメインビデオMANVDおよび別画面32を表すサブビデオSUBVDおよびアドバンストアプリケーションADAPLなどを、同一画面上に並べて表示する事が可能になっている。図16に示すように各種の映像情報を同時に画面上に配置する時のレイアウト情報は、レイアウト情報についての記載例は図84に示している。図84(c)に示すように各画面のレイアウトは、図79(d)に示すようにプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRIの中に記述されるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に記述されている。ユーザーに表示される画面のレイアウトを変更する場合には、図84の例に示すようにプレイリストPLLST内で前記メディア属性情報MDATRIの参照方法を利用する事により、レイアウト変更をプレイリストPLLST内に事前にプログラミングしておく事が可能となる。ところで前記説明したように、プレイリストPLLSTにより画面のレイアウトが事前に設定されていたとしても、例えば図16に示す画面に対してユーザーがレイアウト変更を行いたくなる事がある。例えば図16に示すように本編31を表すメインビデオMANVDと別画面32を表すサブビデオSUBVDが並列して表示されている時、ユーザーが本編31に注力して観たい時、ユーザーとして本編31を表すメインビデオMANVDを表示画面全面に拡大して表示したくなる場合がある。そのようにプレイリストPLLST内に事前に設定された画面レイアウトと異なるレイアウトを表示させたい場合に、図130に示す“changeLayoutMainVideo”のAPIコマンドを利用する事が出来る。図128と図129で説明したように、前記“changeLayoutMainVideo”のAPIコマンドはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBを変更する事なくユーザーに表示する時の画面サイズのみを変更する機能を持っている。本実施例においてはユーザー指定に限らず、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のシステム処理またはマークアップMRKUPやスクリプトSCRPTの処理により、前記“changeLayoutMainVideo”ファンクションを利用する事も可能ではある。しかし本実施例の場合には多くの場合、前述したようにユーザーの指示に基づき画面変更をする場合が圧倒的に多い。例えば、図16に示すように本編31を表すメインビデオMANVDと別画面32を表すサブビデオSUBVDが同一画面上に並列に表示されていた時、ユーザーにより本編31を表すメインビデオMANVDの画面サイズを拡大し、表示画面いっぱいに表示したい時を例に取り、対応方法を説明する。図28に示すように本実施例においてナビゲーションマネージャーNVMNG内にユーザーインターフェースエンジンUIENGを有し、リモートコントロールコントローラーRMCCTRやマウスコントローラーMUSCTRなどの各種入力装置の制御ソフトが存在している。例えばマウスやリモートコントローラーによりユーザーがメインビデオMANVDの画面サイズを拡大しようとした時、対応してマウスコントローラーMUSCTRまたはリモートコントロールコントローラーRMCCTRからユーザーインターフェースイベントUIEVTが発行される。すると、図44に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGの中に存在するプログラミングエンジンPRGENが、前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTを受け、前記イベントに対応したAPIコマンドの内容の検索を開始する。始めにアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内に対応したAPIコマンドが無いかを検索し、それでも無い場合にはデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPにより対応するハンドラースクリプトの検索を行う。前記の方法により、前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応して発行すべきAPIコマンドのファンクションをプログラミングエンジンPRGENが抽出する。その結果、得られた“changeLayoutMainVideo”ファンクションをプログラミングエンジンPRGENからプレイリストマネージャーPLMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENに対して転送を行う。図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内にはデコーダーエンジンDCDENを内蔵しており、更に図37に示すように前記デコーダーエンジンDCDEN内にはスケーラーSCALERが存在する。プレゼンテーションエンジンPRSENが前記“changeLayoutMainVideo”ファンクションのAPIコマンドを受け取ると図37に示したスケーラーSCALERが働き、メインビデオMANVDの表示画面サイズを変更する。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
前記ナビゲーションマネージャーNVMNGで実行される“changeLayoutMainVideo”ファンクションの内容を示すフローチャートを図130に示す。
前記“changeLayoutMainVideo”ファンクションはメインビデオMANVDのレイアウト変更にのみ利用される。前記メインビデオMANVDのレイアウト変更出来る条件として、本実施例においては以下の3条件が必要とされる。
1.他の映像の“変更中”でない時
2.メインビデオMANVDの“再生中”でスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECI内におけるポーズアットエレメントPAUSELで設定されていない場合
3.“一時停止中”で、更に一時停止期間が“0”の場合
である。ST130-1aに示すようにAPIコマンドの処理が開始されると、まず始めに前記の3条件が満足されているか否かの判定が行われ、どれかが満足していない場合にはST130-8aに示すようにエラーメッセージを発行し、APIコマンドの終了(ST130-10a)処理を行う。すなわち、ST130-2aにおいてチェンジングプロパティが“false”か否かを判定し、他の映像が“変更中”で無い事を判定する。次にST130-3aにおいて“playState”プロパティが“再生中”か否かを判定し、再生中の場合にはST130-4aに示すように更にスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECI内のポーズアットエレメントPAUSELで指定された一時停止(ポーズ)が起きないか否かを判定する。本実施例においては、図75に示すようにプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内にスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIを記述する事が可能となっており、図75(e)に示すように特定のタイトル再生中にポーズアットエレメントPAUSEL内で指定されたタイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEに合致した時間で、タイトルタイムラインの時間進行(カウントアップ)を一時停止出来る構造となっている。ユーザーの要求に応じて、画面上に表示されるメインビデオMANVDの画面サイズ変更中に前記の一時停止が起きると、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理にトラブルが生じやすいばかりで無く、仮にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが正常に動いていたとしてもユーザーに違和感(表示されるメインビデオMANVDの画面サイズを変更している途中で、画面が一時停止してしまった場合、ユーザーが何かトラブルが生じたのかと誤解してしまう)を起こす危険性がある。従って、ST130-4aに示すように一時停止が生じる場合には“changeLayoutMainVideo”ファンクションの実行が起きないように設定している。またST130-3aにおいて“playState”プロパティが“再生中”でない場合、ST130-5aに示すように、まず始めに“playState”プロパティが“一時停止中”であるか否かを判定し、一時停止中の時には一時停止期間が“00:00:00:00”である場合にのみ、メインビデオMANVDのレイアウトを変更出来るようにしている。このようにユーザーが意識している段階で一時停止されている場合には、メインビデオMANVDの画面が変更されたところでユーザーに違和感を与える事は無い。しかし、ST130-5aに示すように一時停止期間が特定の時間設定されている場合には、特定の時間、指定された時間経過後にタイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)が再開してしまう為、ユーザーがメインビデオMANVDのサイズを変更した瞬間に映像が動き出すと、ユーザーがまたトラブルが起こったのではないかと誤解してしまう危険性がある。本実施例においては、ST130-4a及びST130-5aに示すような条件を課する事により、メインビデオMANVDの表示サイズの変更時でのユーザーへの違和感を犯さないようにするばかりで無く、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の簡素化を確保し、処理の信頼性を向上させる事が出来る。前述した全ての条件が満足している場合には、ST130-6aに示すように指定されたパラメーターが有効範囲内か否かを判定する。もし、指定されたパラメーターが有効範囲内である場合には、ST130-7aに示すようにチェンジングプロパティの内容を“true”に設定し、“変更中”である事を明示する。それにより他の映像(例えばサブビデオSUBVD)のサイズ変更処理などが同時に行われないようにしている。本実施例において、ST130-7aの処理を行う事により複数の異なる映像のサイズ変更や、複数の異なるAPIコマンドの同時処理が起きないようにし、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での処理の簡素化と信頼性向上を確保している。ST130-7aに示すように“変更中”を明示した後には、図131に示す“Main Video Animated Scaling”を開始(ST130-9a)する。前記“Main Video Animated Scaling”の処理を完了させるとST130-10aに示すようにAPIコマンドの処理が終了する。図131に“Main Video Animated Scaling”の内容を示すフローチャートを記載している。ST131-1bに示すように“Main Video Animated Scaling”を開始すると、ST131-2bに示すようにメインビデオMANVDのレイアウトの変更処理を行う。前記レイアウトを変更した後、ST131-3bに示すように各種特性情報の変更を行う。本実施例においてアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが行う変更内容はメインビデオMANVDに関する表示場所と表示位置及び枠取りした(端を切り取った)後の画面の表示場所と表示サイズが変更される。すなわちST131-3bにおいて変更される特性情報の具体的な内容をまとめると、
−−メインビデオMANVDの画面の始点位置のカンバス座標CNVCRD内のX座標値(図40参照)
−−メインビデオMANVDの画面の始点位置のカンバス座標CNVCRD内のY座標値(図40参照)
−−メインビデオMANVDの表示画面サイズ
−−メインビデオMANVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の始点位置のカンバス座標CNVCRD内のX座標値
−−メインビデオMANVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の始点位置のカンバス座標CNVCRD内のY座標値
−−メインビデオMANVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の幅の値
−−メインビデオMANVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の高さの値
前記ST131-3bに示す各種特性情報の変更後は、ST131-4bに示すようにチェンジングプロパティを“false”に設定し、“変更中”でない事を示す。それにより、他の処理(例えばサブビデオSUBVDの画面サイズ変更など)の実行を可能とする。上記一連の“Main Video Animated Scaling”が終了するとST131-5bに示すように処理終了となり、図130に示す“changeLayoutMainVideo”のフローに戻る。
図16に示すように、本実施例においては本編31を表すメインビデオMANVDと別画面32を表すサブビデオSUBVDおよび各種ボタンなど示すアドバンストアプリケーションADAPLを同一画面上に同時に表示する事が可能となっている。図16に示す各画面の表示場所と表示サイズについては、図84に示すようにプレイリストPLLST内に事前に設定されている。すなわち、図79(a)に示すようにプレイリストPLLST内にはメディア属性情報MDATRIが存在し、図79(b)に示すように前記メディア属性情報MDATRI内にビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMが存在する。図79(d)に示すように、前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内に指定された映像のユーザーに表示する画面内での表示サイズと表示位置が指定され、図84(a)に示すようにプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFOの中に存在するオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIおよびトラックナンバーアサイメントインフォメーションにより前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMを参照する事により、各サブビデオトラック毎のユーザーに表示される画面上の画面サイズと配置位置が指定出来るようになっている。図16において、本編31を表すメインビデオMANVDとコマーシャル用の別画面32を示すサブビデオSUBVDが同時に表示されている時、ユーザーが気に入ったコマーシャルを表示している時、ユーザーがそのコマーシャル内容をより詳しく見たいと思うとユーザーが前記コマーシャル用の別画面32を構成するサブビデオSUBVDを画面全体に拡大表示し、特定コマーシャルに注力したいという欲求が生じる。従って、前記プレイリストPLLSTで事前に設定されたサブビデオSUBVDに対し、ユーザーインターフェースなどによりサブビデオSUBVDの画面サイズおよび表示画面位置を変更する時に、図132に示す“changeLayoutSubVideo”のAPIコマンドファンクションを使用する事が出来る。図28に示すように、本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNGの中には、ユーザーインターフェースエンジンUIENGを有し、リモートコントロールコントローラーRMCCTRやフロントパネルコントローラーFRPCTRまたはキーボードコントローラーKBDCTR、マウスコントローラーMUSCTRなどが標準装備されている。それに応じ、ユーザーがキーボードまたはマウスあるいはリモートコントローラーにより、前記サブビデオSUBVDの表示画面サイズと表示位置の変更を入力した場合にユーザーオペレーションUOPEが発生する。前記ユーザーオペレーションUOPEに基づき、ユーザーインターフェースエンジンUIENGではそれに基づくユーザーインターフェースイベントUIEVTをナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ転送する。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTを受けると、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENがアドバンストアプリケーションスクリプトADAPLSを用い、前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応して発行すべきAPIコマンド内容の検索を開始する。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTに対応して発行すべきAPIコマンドの内容が、アドバンストアプリケーションスクリプトADAPLS内に無い場合にはデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSP内を検索し、最終的に対応したAPIコマンド内のファンクションを抽出する。その結果に基づき、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGはプレイリストマネージャーPLMNGおよびプレゼンテーションエンジンPRSENに向けて“changeLayoutSubVideo”のAPIコマンドファンクションを発行する。図132に示すAPIコマンドにおける“changeLayoutSubVideo”ファンクションの処理内容は、前述したプレイリストマネージャーPLMNGまたは前記プレイリストマネージャーPLMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENの連携作業により実行される。上述したようにユーザーオペレーションUOPEに基づき、前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションの発行をする場合が最も多いが、本実施例においてはそれに限らずアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のシステム的な処理により自動的に前記APIコマンドを発行される場合や、図105に示すようにマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTの連携処理により、あらかじめプログラミングされた内容に基づき前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションを発行する事もある。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図132を用い、APIコマンドである“changeLayoutSubVideo”ファンクションの内容を示すフローチャートの説明を行う。
前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションは、サブビデオSUBVDのレイアウト変更に使用される。レイアウト変更の対象となるサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期している場合には前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションを実行するか否かを判定する制約条件は、130に示すメインビデオMANVDを実行する時の制約条件と全く一致している。上記の制約条件に対する判定内容は、図132におけるST132-4aからST132-7aまでのステップが該当する。それに対し、レイアウト変更対象となるサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示再生されない場合には、トリックプレイの最中にのみ“changeLayoutSubVideo”ファンクションを利用する事が可能である。しかしながら、この場合においてもサブビデオSUBVDのサイズ変更中におけるセカンダリービデオプレイヤーSCDVP(図35参照)の制御をする事は出来ない。すなわち図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSENの中には、前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVPとデコーダーエンジンDCDENが存在する。また前記デコーダーエンジンDCDEN内には図37に示すようにスケーラーSCALERが存在し、前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションを実行した時にはこのスケーラーSCALERの処理のみを変更する事により、ユーザーに表示するサブビデオSUBVD画面のサイズと配置位置を変更する。従って、前記“changeLayoutSubVideo”においてはセカンダリービデオプレイヤーSCDVPに対する何らの制御を行う必要が無いからである。また、前記“changeLayoutSubVideo”ファンクションはサブビデオSUBVDの画面変更中に対しては実行する事が出来ず、何らかの他の理由で前記サブビデオSUBVDの表示画面が変更中で無い事を確認する必要がある。従って、ST132-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始した直後にST132-2aに示すように、サブビデオSUBVDのチェンジプロパティが“false”(変更中でない)場合か否かを判定する。もし、変更中の場合にはST132-14aに示すようにエラーメッセージを出力後、APIコマンドの処理を終了(ST132-15a)させる。次に、ST132-3aに示すようにサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示されるか否かを判定し、同期して再生される場合にはST132-4aに移り、また同期して再生表示されない場合にはST132-8aへ移る。サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示される場合には、前述したように図130に示すメインビデオMANVDに対する“changeLayoutMainVideo”ファンクションでの制約条件確認と同じ処理を行う。すなわち、プレイリストPLLSTの“playState”プロパティを判定し、再生中であるか一時停止中であるかの判定を行う。再生中(ST132-4a)である場合には、ST132-5aに示すように再生途中で一時停止が起きない事を確認する。また、プレイリストPLLSTの“playState”プロパティが一時停止中を示している場合(ST132-6a)には、ST132-7aに示すように一時停止の期間が“00:00:00:00”か否かを判定し、一時停止中にサブビデオSUBVDの表示画面サイズおよび表示位置を変更している最中にサブビデオSUBVDの表示が開始されない条件を確認する。130のところで説明したように、タイトルタイムラインTMLE上での時間進行が通常速度で進行されている時、または一時停止中にサブビデオSUBVDの表示画面サイズまたは表示位置を変更しても、その状況が変わらないようにする必要がある。なぜなら、途中でサブビデオSUBVDの画面サイズもしくは表示画面位置を変更途中にタイトルタイムラインTMLEの時間進行状況が変化するとユーザーは何らかのトラブルが発生したのかと誤認し、ユーザーに対する不快感を与えてしまう為である。このように、サブビデオSUBVDのレイアウトを変更中にタイトルタイムラインTMLEの進行状況を固定する事により、ユーザーに対する違和感を与えないばかりで無く、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理の簡素化を図る事によりアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理に対する信頼性を確保する事が出来る。次に、ST132-3aの判定によりサブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに同期して表示されない場合には、ST132-8aに示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの“playState”プロパティが再生中であるかを判定し、再生中である場合にはサブビデオSUBVDのレイアウト変更を行う。また再生中で無く、ST132-9aに示すように一時停止中の場合には、ST132-10aに示すように一時停止の期間が“00:00:00:00”の場合にのみ、サブビデオSUBVDのレイアウト変更が可能になる。サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに非同期で表示される場合にも、基本的にサブビデオSUBVDのレイアウト変更中に前記サブビデオSUBVDの再生モード(再生中または一時停止中)が変更される事を防止する必要がある。サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに非同期で再生表示される場合には、ST132-5aに示すポーズアットエレメントPAUSELの制御の影響を受けないので、ST132-8aに示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの “playState”プロパティが“PLAYSTATE_PLAY”(再生中)である場合には、再生途中で停止する事が無いので直接ST132-11aに移動する事が可能である。ST132-5aで示す内容について説明を行う。図75に示すように、プレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内においてスケジュールドコントロールインフォメーションSCHECIが定義され、図75(e)に示すように、タイトルタイムライン上の指定位置(時間)情報TTTIMEに対応した値にタイトルタイムラインTMLE上の時間が合致した時、タイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)が一時的に停止する。前記ポーズアットエレメントPAUSELはタイトルタイムラインTMLEの時間進行に対して制御を行うので、サブビデオSUBVDがタイトルタイムラインTMLEに対して非同期で再生表示される場合には、前記ポーズアットエレメントPAUSELで指定された情報の影響を受けない。前記ST132-3aからST132-10aに至る各種判定を行い、いずれかの判定に合致しない場合には全てST132-14aに示すようにエラーメッセージを出力し、前記APIコマンド処理を終了(ST132-15a)する。上記一連の判定条件を満足した場合には、ST132-11aに示すように指定されたパラメーター値が有効範囲内にあるか否かを判定し、有効範囲内にある場合にはST132-12aに示すようにサブビデオSUBVDのチェンジングプロパティを“true”に設定し、サブビデオSUBVDが“変更中”である事を示した後、ST132-13aに示す“Sub Video Animated Scaling”を開始する。前記“Sub Video Animated Scaling”の処理を完了させると、ST132-15aに示すようにAPIコマンドの処理終了になる。ST132-13aに示す“Sub Video Animated Scaling”の処理内容を図133に示す。図133に示す“Sub Video Animated Scaling”の処理は、図28に示すように、プレイリストマネージャーPLMNG(または稀にアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGEN)からプレゼンテーションエンジンPRSENを制御する処理に対応する。前記サブビデオSUBVDのレイアウト変更時には、図37に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のスケーラーSCALERが制御されてユーザーに表示されるサブビデオSUBVDのレイアウトが変更される。ST133-1bにおいて、“Sub Video Animated Scaling”の処理を開始するとST133-2bに示すようにサブビデオSUBVDのレイアウトを現状に表示されているレイアウトから指定された条件に変更する。その後、ST133-3bに示すように各種特性情報を変更する。ST133-3bに示す各種特性情報は図131内のST131-3bの内容と対応する。すなわち、各種特性情報としてサブビデオSUBVDの表示位置情報と表示サイズおよび枠取り後の画面の表示位置と表示サイズの情報が対応する。すなわち、サブビデオSUBVDの画面の始点の位置の図40に示す
−カンバス座標CNVCRDにおけるX座標値
−カンバス座標CNVCRDにおけるY座標値
−サブビデオSUBVDの表示サイズ情報
−サブビデオSUBVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の始点位置の図40に示すカンバス座標CNVCRDにおけるX座標値
−サブビデオSUBVDの枠取り(端の切り取り)後の画面の始点位置の図40に示すカンバス座標CNVCRDにおけるY座標値
−サブビデオSUBVD画面の枠取り(端の切り取り)をした後の画面の幅情報
−サブビデオSUBVD画面の枠取り(端の切り取り)をした後の画面の高さ情報
が存在する。上記サブビデオSUBVDのレイアウト変更と各種特性値情報を終了させた後、ST133-4bに示すようにサブビデオSUBVDのチェンジングプロパティを“false”に設定し、サブビデオSUBVDの“変更中”で無い事を示した後、ST133-5bにおける処理終了した後に図132の“changeLayoutSubVideo”ファンクションに戻る。
本実施例で定義されたAPIコマンドのうち音声情報の制御を行うAPIコマンドを図134〜図136にまとめて示す。図134に示す“setVolume”ファンクションは、オーディオボリューム値の変更に利用される。また図135に示す“setMixingSubAudio”ファンクションは、サブオーディオチャンネルのダウンミックス処理を行う場合に利用される。更に、図136に示す“stopEffectAudio”ファンクションは、イフェクトオーディオEFTADの再生表示を中止する時に使用される。いずれにおいても対応するAPIコマンドを発行する時のきっかけは、以下の3条件で得られる場合が多い。
1.ユーザーによる指定
2.マークアップMRKUPとスクリプトSCRPTにより、予めプログラミングされていた場合 3.アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で発生するシステム的なトリガーに基づく場合
本実施例においては上記のきっかけの中で1.の内容が最も発生頻度が高い。前記音声制御に対応したAPIコマンドの場合にはユーザーからリモートコントローラーにより制御する場合が多い。図28に示すように、本実施例においてナビゲーションマネージャーNVMNG内のユーザーインターフェースエンジンUIENGにはリモートコントロールコントローラーRMCCTRが内蔵されている。ユーザーに再生表示される音声に対し、ユーザーが変更を試みた場合には(リモートコントローラーを制御した場合には)、ユーザーオペレーションUOPEが発生する。それに基づき、ユーザーインターフェースエンジンUIENG内で、それに対応したユーザーインターフェースイベントUIEVTをアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ発行される。すると、図44に示すように、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENが、それに対応したファンクション内容をアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLSまたはデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPから抽出し、その結果に基づき図134〜図136に示す各種APIコマンドをプレゼンテーションエンジンPRSENおよびプレイリストマネージャーPLMNGに向けて発行される。図134〜図136に示すAPIコマンドが発行されると、プレイリストマネージャーPLMNGとプレゼンテーションエンジンPRSENが協調処理を行い、実行対応する。最終的にユーザーに再生表示される音声の変更において、図134に示す“setVolume”ファンクションの場合には、図37に示すデコーダーエンジンDCDEN内のオーディオデコーダーに制御がかかる。また図135に示す“setMixingSubAudio”ファンクションにおいては図38に示すオーディオミキシングエンジンADMXENに対して処理制御が行われる。また、図136に示す“stopEffectAudio”ファンクションにおいては図42に示すアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内のサウンドデコーダーSNDDECに対して制御され、処理が実行される。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す
各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図134にAPIコマンドにおける“setVolume”ファンクションの内容を示すフローチャートを示す。本実施例において、各スピーカーに出力される音量のボリュームの値は0から255までの値で設定される。従って、設定されるボリュームの値として0よりも小さい値もしくは255を越える値では、スピーカーのボリュームの設定のし様が無い。従って、ST134-1aに示すAPIコマンドの処理開始直後にST134-2aに示すように、全ての指定されたパラメーター値が255以下であるか否かをチェックする。更に、全ての指定されたパラメーター値が全体のボリューム条件に合致しているかを判定し、合致していない場合にはST134-4aに示すようにメラーメッセージを出力後、ST134-6aに示すように処理終了になる。ST135-2bの条件を合致した場合には、ST134-3aに示すようにメインビデオMANVDのボリューム特性値に指定されたパラメーター値を設定する。本実施例におけるパラメーター値としては以下に挙げるものが存在する。
−−左側スピーカーのボリューム設定値
−−右側スピーカーのボリューム設定値
−−中央に配置されたスピーカーのボリューム設定値
−−左側サラウンドスピーカーのボリューム設定値
−−右側サラウンドスピーカーのボリューム設定値
−−左後ろ側に配置されたスピーカーのボリューム設定値
−−右後ろ側に配置されたスピーカーのボリューム設定値
−−ウーハーのボリューム設定値
ST134-3aによってパラメーター値が設定された後には、ST134-5aに示すように前記ボリューム特性値に合わせて音声出力値を変更する。前述したように前記ST134-5aの処理により図37に示すオーディオデコーダーもしくは図42に示すデコーダーエンジンDCDEN内のオーディオデコーダーの値を変更させる。
またAPIコマンド内における“setMixingSubAudio”ファンクション内容を示すフローチャートを図135に示す。前述したようにスピーカーのボリューム値が0から255までの値で設定される為、図135においてもボリューム値は255以下である必要がある。従って、ST135-1bに示すAPIコマンドの処理開始を行った直後にST135-2bに示すように、全ての指定されたパラメーター値が255以下であるかをチェックし、更に全ての指定されたパラメーター値が全体のボリューム条件に合致しているかの判定を行う。もし条件を満たさない場合には、ST135-4bに示すようにエラーを出力後、ST135-6bに示す処理終了に移る。ST135-2bに示すように全ての全ての指定されたパラメーター値が255以下であり、全体のボリューム条件に合致している場合にはST135-3bに示すように、サブオーディオSUBADのオーディオ特性値に指定されたパラメーター値の設定を行う。この時のオーディオ特性値は以下の内容を示している。
−−元々左側スピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々真ん中のスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々左側のサラウンドスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々右側のサラウンドスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々左の後ろ側に配置されたスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々右の後ろ側に配置されたスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々ウーハースピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして左側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々左側スピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々右側スピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々中央のスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々左側サラウンドスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々右側サラウンドスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々左後ろ側に配置されたスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々右後ろ側に配置されたスピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
−−元々ウーハースピーカーに表示出力すべき音声をダウンミックスして右側のスピーカーに表示出力する時のダウンミックス値
前記ST135-3bにおけるパラメーター値設定後にST135-5bにおいて、オーディオ特性に合わせてダウンミックスボリューム値を変更する。前記ST135-5bの処理において、図37に示すデコーダーエンジンDCDEN内のオーディオデコーダーもしくは図42に示すデコーダーエンジンDCDEN内のオーディオデコーダー、あるいは図42に示すAVレンダラーAVRND内のオーディオミキシングエンジンADMXENにおけるサウンドミキサーSNDMIXに対して制御を行う。前記ST135-5bに示したダウンミックスボリューム値の変更を終了した後、ST135-6bに示す処理終了を行う。
APIコマンド内における“stopEffectAudio”ファンクションの内容を示すフローチャートを図136に示す。前記“stopEffectAudio”ファンクションは、イフェクトオーディオEFTADの再生表示を中止する処理を行う。従って、イフェクトオーディオEFTADの再生表示中にのみ、前記APIファンクションの処理が意味を持つ。従って、ST136-1cに示すAPIコマンドの処理開始直後にST136-2cに示すように“playing”プロパティが“true”であるかを判定する。もし、“playing”プロパティが“false”の場合にはイフェクトオーディオEFTADが非再生中である事を意味しているので、前記APIコマンド処理の意味をなさない為、ST136-4cに示すようにエラーメッセージを出力後、ST136-6cに示すように処理終了となる。それに対し、ST136-2cにおける“playing”プロパティが“true”の場合には対応するイフェクトオーディオEFTADが“再生中”である事を意味する為、ST136-3cに示すようにイフェクトオーディオEFTADの再生表示を中止する。その後、ST136-5cに示すように “playing”プロパティに“false”を設定し、“再生中”で無い事を示した後、ST136-6cに示すAPIコマンドの処理終了を行う。
APIコマンドの中で“playEffectAudio”ファンクションの内容を示すフローチャートを、図137及び図138に示す。前記“playEffectAudio”は、イフェクトオーディオEFTADの再生表示を行うファンクションである。本実施例においてイフェクトオーディオEFTADの再生を保障しているところに大きな特徴がある。前記イフェクトオーディオEFTADは、図14に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL内で使用可能であり、マークアップMRKUPからリンクされる。図16に本実施例におけるユーザーに表示される画面例を示している。図16における下側に存在するヘルプアイコン33からFFボタン38に至る各種ボタン列が、アドバンストアプリケーションADAPLにより表示されている。例えば、ユーザーがプレイボタン35やストップボタン34を押した時に、ユーザーが各ボタンを押した事をユーザーに示す為にボタンを押した直後に特定の音を発生させ、ユーザーにそのボタンを押した事を知らせる事が本実施例では可能となっている。前述したように、例えば各ボタンを押した時に押した事を知らせる音声をイフェクトオーディオEFTADと呼んでいる。図14に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL内で使用されるイフェクトオーディオEFTADは、単独のオーディオ用ファイルとして存在し、WAVファイルの形式で音声情報が記録されている。マークアップMRKUP内では図91に示すように、ボディエレメントBODYEL内に記述されるオブジェクトエレメントOBJTELにより、前記イフェクトオーディオファイルEFTADを参照する事により、前記イフェクトオーディオEFTADをマークアップMRKUP内に貼り付ける事が可能となっている。このように本実施例においては、マークアップMRKUPの中で前記イフェクトオーディオEFTADの音声出力を予めプログラミングされている。しかし、ユーザーによっては前記のイフェクトオーディオEFTADの音声出力を鬱陶しく感じ、前記イフェクトオーディオEFTADの音声出力を禁止させたいと思う事がある。その場合には、ユーザー入力により図136に示す“stopEffectAudio”のAPIコマンドを発行させる事で、前記イフェクトオーディオEFTADを停止させる事が可能となる。ところで前記図136に示す“stopEffectAudio”ファンクションを実行させる事で特定のユーザーにより前記イフェクトオーディオEFTADが音声出力しないように設定した後、別のユーザーが同一のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLを再生する時に、逆に前記イフェクトオーディオEFTADの音声出力が出来るように設定変更したくなる場合がある。その場合に、図137及び図138に示す“playEffectAudio”ファンクションを実行させる事により、再度イフェクトオーディオEFTADの音声出力を再開させる事が出来る。本実施例においては、前述したように“playEffectAudio”ファンクションの設定が主にユーザー入力をきっかけとして発行されると説明したが、それに限らず、例えば本編31(メインビデオMANVD)の特定領域を再生中には、クライマックスシーンに応じて前記イフェクトオーディオEFTADの音声出力を中止し、前記特定領域の再生を終了後、(クライマックスシーンが終わった後)には前記イフェクトオーディオEFTADの音声出力を再開させるなどアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのシステム的な条件として前記“playEffectAudio”ファンクションを発行される場合もある。本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの中には、図42に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内にサウンドデコーダーSNDDECが存在する。図137及び図138に示した“playEffectAudio”ファンクションと、図136に示した“stopEffectAudio”ファンクションのいずれの場合も、前記APIコマンド発行処理により前記サウンドデコーダーSNDDECの出力を制御する事によりイフェクトオーディオEFTADの音声出力有無を制御する事が可能となっている。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図137を用い、“playEffectAudio”ファンクションの内容を示すフローチャートの動作説明を行う。
前記“playEffectAudio”ファンクションの実行は、イフェクトオーディオEFTADの再生中止時にのみ意味を持つ。従って、ST137-1aに示すAPIコマンドの処理を開始した直後にST137-2aに示すように“playing”プロパティの値が“false”である事を確認し、イフェクトオーディオEFTADの“再生中”で無い事を調べる。もし再生中の場合には、ST137-5aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST137-7aに示すようにAPIコマンドの処理終了に移る。また“playing”プロパティの値が“false”の場合には、ST137-3aに示すように、指定されたパラメーターであるURIの記述フォーマットが正しく記載されているかを判定し、正しく記述されていない場合にはST137-5aに示すようにエラーメッセージを出力するが、正しく記述されている場合にはST137-4aに示すように“playing”プロパティに“true”を設定し、“再生中”である事を示す。その後、ST137-6aに示す“Play Effect Audio”を開始し、前記“Play Effect Audio”が終了後、APIコマンドの終了処理(ST137-7a)を行う。次に、ST137-6aに示す“Play Effect Audio”の具体的な内容を、図138に示す。ST137-1bに示すように“Play Effect Audio”を開始すると、ST138-2bに示すように指定されたURIに対応したファイルが存在するか否かを調べる。もし、ファイルが存在しない場合にはST138-6bに示すように“playing”プロパティに“false”を設定後、ST138-9bに示すように“ファイルなし”(FILE_NOT_FOUND)の“callback”をコールした後、ST138-11bに示すように“Play Effect Audio”の処理を終了させる。前述したように、本実施例においてイフェクトオーディオEFTADとしてWAVファイルを前提としている。従って、指定されたURI内にファイルが存在した場合にはST138-3bに示すように、指定されたファイルが“WAV”フォーマットであるかを判定する。もし、それ以外のフォーマットで記述されている場合にはST138-5bに示すように“playing”プロパ
ティに“false”を設定後、ST138-8bに示すように“フォーマットエラー”(WRONG_FORMAT)の“callback”をコールした後、ST138-11bに示す処理終了に移る。指定されたファイルが“WAV”フォーマットである場合には、ST138-4bに示すように指定されたファイルの再生処理を行う。本実施例において、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には図31あるいは図42に示すように、アドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内にサウンドデコーダーSNDDECが存在する。前記ST138-4bによる指定されたファイルの再生処理に対応し、前記サウンドデコーダーSNDDECの音声出力を可能に設定する。対応したイフェクトオーディオEFTADの再生表示が出力した後には、ST138-7bに示すように“playing”プロパティの中に“false”を設定し、イフェクトオーディオEFTADが再生中で無い事を示す。その後、ST138-10bに示すように“再生終了”(FINISHED)の“callback”をコールした後、ST138-11bに示すように“play Effect Audio”の処理を終了させ、図137に示す“playEffectAudio”ファンクションに戻る。
図5(c)に示すように本実施例においてはカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISC内に、アドバンストコンテンツADVCTとスタンダードコンテンツSTDCTを両方記録する事が可能となっている。最初に情報記録再生装置1がアドバンストコンテンツADVCTを再生している途中に、次にスタンダードコンテンツSTDCTの再生に移るという事が本実施例では可能となっている。図15に示すように、本実施例において情報記録再生装置1内には前記アドバンストコンテンツADVCTを再生するアドバンストコンテンツ再生部ADVPLと前記スタンダードコンテンツSTDCTを再生するスタンダードコンテンツ再生部STDPLの両方が内蔵されている。最初にアドバンストコンテンツADVCTを再生中には前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLが動作し、スタンダードコンテンツ再生部STDPLがスタンバイ状態になっている。次に、アドバンストコンテンツADVCTからスタンダードコンテンツSTDCTへの再生に移る時には、前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLがスタンバイ状態になり、次にスタンダードコンテンツ再生部STDPLが動作状態となる。前記アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSからスタンダードコンテンツ再生状態STDPSに移るには、図6に示すようにマークアップ/スクリプトに対応したコマンドMSCMDにより移行される。前期マークアップ/スクリプトに対応したコマンドMSCMDが、本実施例で定義されるAPIコマンドの中における図139に示す“playStandardContentPlayer”ファンクションを意味している。また、アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSとスタンダードコンテンツ再生状態STDPS間の混合再生時のシーケンスは、図52に示すようにアドバンストコンテンツADVCTの再生処理ST81から開始し、アドバンストコンテンツADVCTの再生終了ST85により終了する形となっている。従って、常にアドバンストコンテンツ再生状態ADVPSの途中の段階でスタンダードコンテンツ再生状態STDPSが挿入される形(ST82参照)となっている。本実施例においては、図9に示すようにアドバンストコンテンツADVCT再生時においてスタンダードコンテンツSTDCTを参照し、アドバンストコンテンツADVCT再生モードの中でスタンダードコンテンツSTDCTを再生する事が可能となっている。しかし、図5(c)に示すカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISCの中で稀にアドバンストコンテンツADVCTからスタンダードコンテンツSTDCTの参照をしないものが存在する。この場合には、ユーザー要求に応じてアドバンストコンテンツ再生状態ADVPSからスタンダードコンテンツ再生状態STDPSへ移動する場合がある。前記に示したように、アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSからスタンダードコンテンツ再生状態STDPSへの遷移をユーザーが要求した場合、ユーザーオペレーションUOPEが発生する。それに応じて、図28に示すようにユーザーインターフェースエンジンUIENGからユーザーインターフェースイベントUIEVTが、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ向けて発行される。前記アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGでは、アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLSまたはデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPを検索し、対応スクリプトを探し、図139に示す“playStandardContentPlayer”に対応したAPIコマンドを、プレイリストマネージャーPLMNGへ向けて発行する。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
本実施例において、アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSからスタンダードコンテンツ再生状態STDPSへの遷移は、前記アドバンストコンテンツADVCTが一時停止モードに設定された時のみ可能となる。図32に示すように、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの状態は8種類のステートが存在する。この中のポーズステートPSESTの時のみ、前記アドバンストコンテンツ再生状態ADVPSからスタンダードコンテンツ再生状態STDPSへの遷移が可能となる。
図139において、ST139-1に示す“playStandardContentPlayer”ファンクションに対応したAPIコマンドの処理が開始されると、ST139-2に示すように指定されたパラメーターが有効範囲内にあるかどうかを判定する。もし、有効範囲内に無い場合にはST139-6に示すようにエラーメッセージを出力後、ST139-10に示すようにAPIコマンドの処理を終了させる。また、指定されたパラメーターが有効範囲内にある場合にはST139-3に示すように “playState”プロパティが“PLAYSTATE_PAUSE”(一時停止中)に設定されているかを判定する。前述したように、本実施例においては“一時停止中”においてのみ“playStandardContentPlayer”ファンクションが実行されるので、それ以外の場合には、ST139-6に示すようにエラーメッセージを出力する。もし、一時停止中の場合にはST139-4に示すように、情報記憶媒体DISC内にスタンダードコンテンツSTDCTが記録されているかを判定し、図5(c)に示す“カテゴリー3”に対応した情報記憶媒体DISCであるかを確認する。もし、“カテゴリー2”の媒体の場合にはST139-6に示すように、エラーメッセージを出力する。もし、対応する情報記憶媒体DISCが“カテゴリー3”に対応している場合にはST139-5に示すように、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理を中断し、スタンダードコンテンツ再生部STDPLの処理に移る。この時にST139-7に示すように、スタンダードコンテンツ再生部STDPLがスタンダードコンテンツSTDCTの再生を直ちに開始出来るかを判定し、もし直ちに開始出来ない場合には、ST139-9に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの再処理を開始し、アドバンストコンテンツADVCTの再生表示を開始する。ST139-7に示すようにスタンダードコンテンツSTDCTの再生を直ちに開始出来る場合には、ST139-8に示すように、スタンダードコンテンツ再生処理を継続する。図6に示すように、ナビゲーションコマンド内のコマンドNCCMDによりアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの再生開始コールにより、前記スタンダードコンテンツ再生部STDPLによる再生表示を終了させた後には、図52に示すようにアドバンストコンテンツ再生処理(ST4.3.22-3-2)に必ず戻らなければならない。従って、ST139-8に示すスタンダードコンテンツ再生処理の継続が終了した後には、ST139-9に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの再処理を開始し、アドバンストコンテントADVCTの再生表示を開始する。その後、ST139-10に示すように “playStandardContentPlayer”ファンクションに対応したAPIコマンドの処理終了になる。
図140にAPIコマンド内における“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションの内容を示すフローチャートを示す。前記“playSecondaryVideoPlayer”は、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生を開始させる為のAPIコマンドである。図16に示すように、本実施例においてはユーザーに表示する同一画面内に本編31を表すメインビデオMANVDと別画面32を表すサブビデオSUBVDに映像を同時に並べて表示出来るところに本実施例の大きな特徴がある。本実施例において本編31を意味するメインビデオMANVDと同時にユーザーに表示出来る映像はサブビデオSUBVDに限られ、同時に複数のメインビデオMANVDをユーザーに表示する事は出来ない。図10に示すように、前記サブビデオSUBVDはプライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVの中に存在するか、あるいはセカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAV内にのみ存在している。本実施例で定義するAPIコマンドのうち図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、前記のセカンダリーオーディオビデオSCDAV内に存在するサブビデオSUBVDの再生を開始させる為のAPIコマンドを意味している。図25に示すようにセカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAVは、予め情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に保存されている場合には、ユーザーに再生表示する前に予めファイルキャッシュFLCCH内に一時保存し、前記ファイルキャッシュFLCCH内からセカンダリーオーディオビデオSCDAVのデータがセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへ転送され、サブビデオSUBVDが表示可能となっている。またそれに対し、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVが含まれるセカンダリービデオセットSCDVSがネットワークサーバーNTSRV内に記録されている場合には、ユーザーに再生表示する前に事前にストリーミングバッファーSTRBUF内に保存され、前記ストリーミングバッファーSTRBUFからセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへ向けてセカンダリーオーディオビデオSCDAVのデーターが転送される事により、ユーザーにセカンダリーオーディオビデオSCDAV内のサブビデオSUBVDを表示する事が可能となっている。従って、図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクション内において前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVが、元々どこに記録されているかに応じ、処理フローが変わる。すなわち、情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に予め保存されている場合には、ファイルキャッシュFLCCHを経由する“play Secondary Video Set”(図141)を使用し、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVが、元々ネットワークサーバーNTSRV内に保存されている場合には、ストリーミングバッファーSTRBUFを経由する“Streaming Secondary Video Set”(図142及び図143参照)に基づいた処理がなされる。図16に示すように本編31を表すメインビデオMANVDと別画面32を表すセカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)内のサブビデオSUBVDの表示方法について、図17に示すようにプレイリストPLLST内で事前に表示タイミングがマッピングされている。すなわち、図16に示す別画面32を表すサブビデオSUBVDの同一タイトル内での再生タイミングは、図54(d)に示すオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内のセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPにおいて“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)と、“タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM”(titleTimeEnd属性情報)により定義されている。また、前記別画面32を表すサブビデオSUBVDのユーザーに表示される画面上の画面内における表示場所は、図79(d)に示すようにプレイリストPLLST内のメディア属性情報MDATRIに記述されるビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITM内で画面サイズと画面の表示位置が指定され、図6.2.3.12-4(f)に示すようにトラックナンバーアサイメントインフォメーション内のサブビデオエレメントSUBVDにより前記ビデオアトリビュートアイテムエレメントVABITMを指定する事により設定される。このように、本実施例においては予めプレイリストPLLST内で本編31を表すメインビデオMANVDを別画面32を表すサブビデオSUBVDの表示タイミングおよびユーザーに表示する画面上での画面配列が事前に設定されている。ところで、図16に示すようにコマーシャル用の別画面32上でユーザーが観たくないコマーシャルを表示し、かつ本編31上でクライマックスに達していた時、ユーザーが一時的に前記別画面32を表すサブビデオSUBVDの再生を停止し、本編31を注見したい事が生じる。その場合には図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションをコールする事により、一時的にサブビデオSUBVDの再生を停止する事が可能となっている。その後、本編31のクライマックスが終了し、ユーザーが同時に別画面32を表示したい時に図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションを実行させる事で、前記サブビデオSUBVDの再生表示を再開する事が可能となる。前記別画面32を表すサブビデオSUBVDの再生表示の開始あるいは中止処理は主にリモートコントローラー或いはマウスを用いて、ユーザーが情報記録再生装置1に対して入力する事が多い。図14に示すように、本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLではナビゲーションマネージャーNVMNGを有し、前記ユーザーの指定(ユーザーオペレーションUOPE)を直接ナビゲーションマネージャーNVMNGが受信する形となっている。図28に示すように、前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内ではユーザーインターフェースエンジンUIENGが存在し、前記ユーザーオペレーションUOPEに応じ、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGに対し、ユーザーインターフェースイベントUIEVTを発行する。前記アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のプログラミングエンジンPRGENは、前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTを受信すると、アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLSまたはデフォルトイベントハンドラースクリプトDEVHSPを参照し、対応するスクリプト(APIコマンドもしくはAPIコマンドの組み合わせ)をプレイリストマネージャーPLMNGまたはプレゼンテーションエンジンPRSENへ向けて発行する。このように、図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションは前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内でハンドル(処理制御)される。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図10に示すように、本実施例においてセカンダリービデオセットSCDVS内には、サブスティテュートオーディオビデオSBTAVとサブスティテュートオーディオSBTAD、セカンダリーオーディオビデオSCDAVの3種類の表示再生オブジェクトを定義する事が出来る。前記“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションはセカンダリーオーディオビデオSCDAVのみを使用させる為のファンクションであり、前記“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションにより、サブスティテュートオーディオビデオSBTAVやサブスティテュートオーディオSBTADに対して使用する事は出来ない。また、図31に示すアドバンストコンテンツプレイヤーにおける各種状態の中で、“中止中”を意味するストップステートSTOPST中でのみしか前記APIコマンドの実行が出来ない。従って、ST140-1aに示すようにAPIコマンドの処理開始直後にST140-2aに示すように“playState”プロパティが“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)に設定されているか否かを判定する。もし、前述した“中止中”以外の場合には、ST140-9aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST140-10aに示すようにAPIコマンドの処理が終了される。ST140-2aの判定において“playState”プロパティが“中止中”を示している場合には、ST140-3aに示すように“PLAYSTATE_INIT”(初期設定)を“playState”プロパティに設定する。その後、ST140-4aに示すように指定されたパラメーターURIが正しいフォーマットで記述されているかを判定し、もし正しいフォーマットで記述されていない場合には、ST140-9aに示すようにエラーメッセージを出力する。もし、正しいフォーマットで記述されている場合にはST140-5aに示すように、指定されたパラメーターがURI内のデーター構造として“http”又は“https”から始まるかを判定する。URI内のデーター構造が“http”又は“https”から始まる場合には、再生対象の再生表示オブジェクトがネットワークサーバーNTSRV内に保存されている事を示しているので、ST140-6aに示すように“Streaming Secondary Vi
deo Set”の開始を行う。ST140-5aの判定により指定されたURI内のデーター構造が“http”又は“https”から始まらない場合には、対応する再生表示オブジェクトがパーシステントストレージPRSTRまたは情報記憶媒体DISC、データーキャッシュDTCCH内のいずれかに存在する事になる。この場合には、ST140-7aに示すように指定されたパラメーターURI内が情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTRあるいはデーターキャッシュDTCCH内に記録されたファイルを示しているかを判定し、正しくURIが記述されていない場合にはST140-9aに示すようにエラーメッセージを出力する。指定されたURIの値が正しく記載されている場合には、ST140-8aに示すように“play Secondary Video Set”を開始する。図10に示すように、ネットワークサーバーNTSRV内に記録されたセカンダリーオーディオビデオSCDAVは再生開始前に一時的にストリーミングバッファーSTRBUFに保存され、前記ストリーミングバッファーSTRBUFからセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへデータ転送されて再生表示が開始される。このルートに対応したシーケンス処理が、図142及び図143に示すストリーミングセカンダリービデオセットのシーケンスが対応する。それに対して、図25に示すように情報記憶媒体DISCやパーシステントストレージPRSTR内に記録されているセカンダリーオーディオビデオSCDAVは一時的にファイルキャッシュFLCCH内に保存され、前記ファイルキャッシュFLCCHからセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへデータ転送されて、セカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生表示が行われる。このルートに対応した処理が、図141に示すplay Secondary Video Setのシーケンスになる。ST140-6aに示す“Streaming Secondary Video Set”またはST140-8aに示す“play Secondary Video Set”の処理が終わると、ST140-10aに示すAPIコマンドの処理が終了される。図141に“Play Secondary Video player”ファンクション内で使用される“Play Secondary V
ideo Set”のシーケンスの内容を示すフローチャートを表示する。図25に示すようにサブビデオSUBVDを含むセカンダリーオーディオビデオSCDAVが予め情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に保存されている場合には、前記“Play Secondary Video Set”シーケンスを利用し、ファイルキャッシュFLCCHを経由して、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPへセカンダリーオーディオビデオSCDAVのデータを転送する。この場合には、図141に示す“Play Secondary Video Set”シーケンスを利用する。図25に示すように、本実施例においては情報記憶媒体DISC内にプライマリービデオセットPRMVSと前記セカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAVの両方が記録されている場合がある。しかし、本実施例においては前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVのファイルキャッシュFLCCHへ向けたローディング処理と、前記情報記憶媒体DISC内に記録されたプライマリービデオセットPRMVSの再生処理を同時に行う事が出来ない。本実施例のように前記の制約条件をかける事により、情報記憶媒体DISCから再生を行う情報記録再生部(図15参照)内に存在する光学ヘッドのアクセス性能を考慮し、前記情報記録再生部の複数の処理の同時並行を禁止させる事により、前記情報記録再生部2の処理の信頼性を向上しているところに大きな特徴がある。従って、本実施例においては情報記憶媒体DISCに対し、複数の用途を同時に行う事を禁止している。従って、情報記憶媒体DISC内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)の、ファイルキャッシュFLCCHへのローディング処理中には別の処理の禁止を行っている。その為、ST141-1bに示すように“Play Secondary Video Set”を開始した直後にST141-2bに示すように、指定されたリソースファイルが情報記憶媒体DISC内に記録され、情報記憶媒体DISCが他に利用されていないかどうかを判定する。既に、前記情報記憶媒体DISCが、例えばプライマリービデオセットPRMVSの再生など他の目的で利用されている場合には、ST141-3bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定し、“中止中”である事を示す。その後、ST141-4bに示すように“無効”(INVALID)の“callback”をコールした後、ST141-19bに示す“Play Secondary Video Set”シーケンスの処理終了を行う。ST141-2bの条件により指定されたリソースファイルが情報記憶媒体DISC内に記録されていない場合、あるいは前記リソースファイルが情報記憶媒体DISC内に記録されているが、対応する情報記憶媒体DISCが別の用途で利用されていない場合には、ST141-5bに示すようにURIで指定されたリソースファイルが存在するかいなかの判定を行う。この場合のURIで指定されたリソースファイルとは、主にパーシステントストレージPRSTR内または情報記憶媒体DISC内に存在する場合を示しているが、それに限らず前記のリソースファイルがデーターキャッシュDTCCH内に存在する場合も、本実施例では対応している。もし、ST141-5bにおいてURIで指定されたリソースファイルが存在しない場合には、ST141-6bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”を設定し、“中止中”である事を示した後、ST141-7bに示すように“ファイルなし”(FILE_NOT_FOUND)の“callback”をコールした後、ST141-19bに示す処理終了へ移る。もし、ST141-5bに示すようにURIで指定されたリソースファイルが存在する場合には、図141には図示していないが、情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)のファイルキャッシュFLCCHへのダウンロード処理が実行される。前記ファイルキャッシュFLCCH内へのダウンロード処理が終了すると、ST141-8bに示すようにURIで指定されたリソースファイルが再生可能なフォーマットで記録されているか否かを判定する。もし、再生可能なフォーマットで記録されていない場合には、ST141-9bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST141-10bに
示すように“間違ったフォーマット”(WRONG_FORMAT)の“callback”をコールする。ST141-8bの判定において、リソースファイルが再生可能なフォーマットで記録されていると判定された場合には、ST141-11bに示すようにタイムマップインフォメーションSTMAPを利用して判定した結果、指定されたオフセット値がセカンダリービデオセットSCDVSの再生時間範囲内にあるか否かを判断し、指定されたオフセット値が再生時間範囲を超えた場合には、ST141-12bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”を設定し、 “中止中”である事を示した後、ST141-13bに示したように“無効パラメーター”(INVALID_PARAMETER)の“callback”をコール後、ST141-19bに示す処理終了に移る。またST141-11bの判定により、指定されたオフセット値がセカンダリービデオセットSCDVSの再生時間範囲内にある場合には、ST141-14bに示すようにセカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)の途中から再生を開始し、前記指定された再生表示開始位置まで再生を続ける。もし、前記セカンダリービデオセットSCDVS(本実施例においてはセカンダリーオーディオビデオSCDAV)がタイトルタイムラインTMLE上での時間進行と同期していない場合には、前記指定された再生表示開始場所は図54に示すプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されたセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)の値を意味している。次に、ST141-15bに示すようにセカンダリービデオセットSCDVS(図30参照)により指定されたファイルの再生表示開始場所からの再生表示を開始する。次に、ST141-16bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_PLAY”を設定し、“再生中”である事を示す。前記セカンダリービデオセットSCDVS(本実施例においてはセカンダリーオーディオビデオSCDAV)の再生処理が終了すると、ST141-17bに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”を設定し、“中止中”である事を示す。前記設定が完了後、ST141-18bに示すように“再生終了”(FINISH)の“callback”をコールした後、ST141-19bに示す“Play Secondary Video Set”シーケンスを終了させ、図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションに戻る。図140で示したST140-6aに示す“Streaming Secondary Video Set”シーケンスの内容を示すフローチャートを図142及び図143に示す。図25に示すように本実施例においてネットワークサーバーNTSRV内のセカンダリービデオセットSCDVSは、ユーザーに再生表示する前に一時的にストリーミングバッファーSTRBUF内に一時保存し、前記ストリーミングバッファーSTRBUFからセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへデータ転送する事により、ユーザーに対するセカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を行う事になっている。また、図140で説明したように“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、前記セカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAVに対してのみ実行されるファンクションである。従って、図142及び図143に示す“Streaming Secondary Video Set”シーケンスは、前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生処理時にのみ使用される。ST142-1cに示すように“Streaming Secondary Video Set”シーケンスを開始すると、ST142-2cに示すようにネットワークが情報再生装置1に接続されているか否かを判定する。もし、ネットワークが情報再生装置1に接続されていない場合には、ST142-3cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”( “中止中”)を設定後、ST142-4cに示すように“ネットワーク回線不良”(NETWORD_PROBLEM)の“callback”をコールした後、ST143-30cに示すように“Streaming Secondary Video Set”シーケンスの処理終了に移る。もし、ST142-2cに示すネットワークが情報再生装置1に接続されている場合には、ST142-5cに示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロードを行い、ダウンロードが成功したか否かの判定を行う。ST142-5cにおいてセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロードが失敗した場合として、ネットワークのタイムアウト時間を越えた場合やデーターキャッシュDTCCH内の空き領域の問題などが存在する。まず始めに、前記タイムアウト時間について説明を行う。ネットワーク接続時においてネットワーク回線不良が発生した時に、ネットワークデーター転送が一時的に停止状態になる場合がある。一般的なネットワーク通信においてネットワーク回線不良が特定な時間を越して継続し、こちらから送った情報が戻ってくるまでの時間が特定の時間を越えた場合、タイムアウトとみなし、ネットワーク接続を自動切断する場合が多い。本実施例においてネットワーク回線不良に基づくタイムアウト時間をプレイリストPLLST内に設定し、前記設定されたタイムアウト時間を越えてもネットワークレスポンスが無い場合にネットワーク接続を切断するように設定されている。プレイリストPLLST内の前記タイムアウト時間の設定情報は、図80(f)に設定されている。すなわち、本実施例においてプレイリストPLLST内には図80(a)に示すように構造情報CONFGIが存在し、前記構造情報CONFGI内には図80(b)に示すようにネットワークタイムアウトエレメントNTTMOTが存在する。前記ネットワークタイムアウトエレメントNTTMOT内には、図80(f)に示すようにネットワーク接続時のタイムアウト設定情報NTCNTO(timeout属性情報)が設定可能となっている。本実施例において前記ネットワーク接続時のタイムアウト設定情報NTCNTO(timeout属性情報)により設定された時間を越えてネットワークレスポンスが無い場合には、ST142-6cに示すようにタイムアウト時間を過ぎた場合、または別のネットワーク回線エラーが発生した場合において、ST142-7cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST142-8cに示すように“ネットワーク回線不良”(NETWORK_PROBLEM)の“callback”をコールした後、ST143-30cに示すように前記“Streaming Secondary Video Set”のシーケンスの処理終了に移る。ST142-5cのところでダウンロードが失敗した場合の条件として、前記タイムアウト以外としてデーターキャッシュDTCCH内の空き領域の状態が存在する。この場合にはST142-9cに示すように、データーキャッシュDTCCH内にセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを保存するために必要な充分な空きスペースが無いか否かを判定し、充分な空きスペースが無い場合には、ST142-10cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST142-11cに示すように“空き領域不足”(NOT_ENOUGH_SPACE)の“callback”をコール後、ST143-30cの処理終了に移る。また、ST142-9cの判定条件においてデーターキャッシュDTCCH内の空き領域が存在し、かつ、ST142-6cに示すタイムアウト時間が過ぎていない場合のST142-5cで示すダウンロードが失敗した場合には、ST142-9cの“N”に移り、ST143-30cに示す処理終了へ移る。ST142-9cにおいてはデーターキャッシュDTCCH内に存在するセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを保存するための充分な空きスペースが無い場合を判定したが、本実施例ではこれに限らず、前記タイムマップSTMAPにより参照されるセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOBをデーターキャッシュDTCCH内に保存する為の充分な空きスペースが無い場合にも、同様のST142-10cのプロセスへ移る。すなわち、図88(c)に示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内のタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI(図88(b)参照)内には、図88(c)に示すエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEが存在する。本実施例においては、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPとセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBが、同一の保存場所(URI内のパス領域)に存在している。従って、前記エンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_F
NAMEの情報により対応し、データーキャッシュDTCCH内に保存すべきセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBのファイル名が指定され、ファイルシステム情報から前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBの容量を知る事が出来る。従って、ST142-9cのステップにおいて前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBが、全てデーターキャッシュDTCCH内に保存出来る為の充分な空きスペースがあるか否かを判定し、もし充分な空きスペースが無い場合には、ST142-10cへ移動する処理を行う。前記ST142-5cの判定条件において、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロードを行い、ダウンロードが成功した場合には、ST142-12cに示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを利用して判定した結果、指定されたオフセットパラメーターがセカンダリービデオセットSCDVS内の再生表示時間にあるか否かを判定する。図54(d)に示すように、本実施例においてプレイリストPLLST内にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが存在し、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内にセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPが存在する。(図54(d)参照)。また、前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内には図54(d)に示すように、エンハンストビデオオブジェクトデーター上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)の情報が存在する。図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションが実行された場合には、ST143-23cに示すように指定された時間(しなわち、ST142-12cに示す指定されたオフセットパラメーター)のところから再生を開始する。ST142-12cに示した判定方法とは前記エンハンストビデオオブジェクトデーター上の開始位置VBSTTM(clipTimeBegin属性情報)の情報と、図88(b)に示すセカンダリービデオセットにおけるタイムマップSTMAP内のタイムマップインフォメーションTMAPIの情報の両方を利用し、前記指定された時間(指定されたオフセットパラメーター)の値が、セカンダリービデオセットSCDVS内の再生表示時間内にあるか否かを判定する事になる。もし、ST142-12cの判定条件において指定されたオフセットパラメーターがセカンダリービデオセットSCDVS内の再生表示時間内に無いと判定された場合には、ST142-14cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”( “中止中”)を設定後、ST142-15cに示すように“無効パラメーター”(INVALID_PARAMETER)の“callback”をコール後、ST143-30cに示すように“Streaming Secondary Video Set”のシーケンスの処理終了に移る。前記ST142-12cにおいて、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPを利用して判定した結果、指定されたオフセットパラメーターがセカンダリービデオセットSCDVS内の再生表示時間内にある場合には、ST142-13cに示すように“playState”プロパティに“PLAY_STATE_STREAMING_PRELOAD”(“ストリーミングのプリロード中”)を設定し、指定されたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBのプリロードの開始を行う。本実施例においては図163または図164に示すように、ストリーミングバッファーSTRBUFに保存されるセカンダリービデオセットSCDVS(図140〜図142においては、セカンダリーオーディオビデオSCDAV)のストリーミングバッファーSTRBUFへのローディングにおいて、全てのセカンダリーオーディオビデオSCDAVのストリーミングバッファーSTRBUFへのローディングを完了させる前に(ローディングの途中で)、前記セカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)の再生を開始出来るところに大きな特徴がある。従って、ST142-16cの条件はストリーミングバッファーSTRBUFへのセカンダリービデオセットSCDVS(セカンダリーオーディオビデオSCDAV)のローディングが終了する前にネットワークエラーが生じなかった場合では無く、前記ST143-16cの判定条件は指定された開始パラメーターの時間前にネットワークエラーが生じなかった場合の判定となる。ここでプリロードを開始後、指定された開始パラメーターの時間前にネットワークエラーが生じた場合には、ST143-17cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST143-18cに示すように“ネットワーク回線不良”(NETWORK_PROBLEM)の“callback”をコール後、前記“Streaming Secondary Video Set”シーケンスの終了処理(ST143-30c)を行う。前記ST143-16cにおいて指定された開始パラメーターの時間前にネットワークエラーが生じなかった場合には、ST143-19cに示すようにプリロードしたファイルが再生可能なフォーマットか否かを判定する。もし、前記プリロードしたファイルが再生可能なフォーマットで無い場合には、ST143-20cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST143-21cに示すように“間違ったフォーマット”(WRONG_FORMAT)の“callback”をコールした後、ST143-30cに示す処理終了へ進む。またST143-19cの判定において、リロードしたファイルが再生可能なフォーマットと判断した場合には、ST143-22cに示すようにダウンロードされたセカンダリービデオセットSCDVSの途中から再生を開始し、再生位置が指定された時間に来るまで再生するが、ユーザーへの表示は行わない処理とする。そして再生位置が指定された開始パラメーターの時間に到達した場合には、ST143-23cに示すように指定された時間から対応ファイルの再生表示を行う。その後、ST143-24cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STREAMING_PLAY”(“再生中”)を設定する。前記ST143-24cで“再生中”を設定した後、図163または図164に示すように前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVをストリーミングバッファーSTRBUFへプリロードしながら並行してセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへストリーミングバッファーSTRBUF内に保存されたセカンダリーオーディオビデオSCDAVを転送しながら、ユーザーへの前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生表示を継続させる。再生表示が終了に近づいた場合、S
T
143-25cに示すように再生表示を完了させる前に何らかのネットワークエラーが生じないかをチェックする。もし、再生表示途中に何らかのネットワークエラーが生じた場合には、ST143-28cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST143-29cに示すように“ネットワーク回線不良”(NETWORK_PROBLEM)の“callback”をコールする。ST143-25cの判定条件において再生表示を完了させる前に何らかのネットワークエラーが生じなかった場合には、まず前記セカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生表示を完了させ、ST143-26cに示すように再生表示を完了した時、“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST143-27cに示すように“再生終了”(FINISH)の“callback”をコールする(ST143-27c)。上記のフローによりセカンダリーオーディオビデオSCDAVの再生が終了し、ST143-27cに示す“再生終了”をコールした後にはST143-30cに示すように“Streaming Secondary Video Set”シーケンスの処理を終了させ、図140に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションに戻る。
本実施例において定義されるAPIコマンドの中でセカンダリービデオセットSCDVSの再生表示に関わるセカンダリービデオプレイヤーSCDVP(図30参照)に関する“pauseOn”ファンクション及び“pauseOff”ファンクション、“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクション(図144と図145と図146)についての説明を行う。図144に示す“pauseOn”ファンクションは、セカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を一時停止する機能を有している。また図145に示す“pauseOff”ファンクションは、一時停止の状態からセカンダリービデオセットの再生表示を再開する時に使用されるAPIコマンドである。また図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、セカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を終了させる時に使用するAPIコマンドである。本実施例においては図10に示すように情報記憶媒体DISC内に保存され、高解像度な画質を有するプライマリービデオセットPRMVSと共にセカンダリービデオセットSCDVSをユーザーに対して表示再生可能な構造となっている。本実施例においてセカンダリービデオセットSCDVS内のサブスティテュートオーディオビデオSBTAVとサブスティテュートオーディオSBTADは情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバーNTSRV内に保存され、前記プライマリービデオセットPRMVS内のプライマリーオーディオビデオPRMAVのメインビデオMANVDまたはメインオーディオMANADと置き換えてユーザーに表示される時に利用される。また図10に示すセカンダリービデオセットSCDVS内のセカンダリーオーディオビデオSCDAVは、同様に情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバーNTSRV内に元々保存され、前記プライマリーオーディオビデオPRMAVのサブビデオSUBVDやサブオーディオSUBADと置き換えられて表示されたり、あるいはプライマリーオーディオビデオPRMAV内のメインビデオMANVDとメインオーディオMANADと同時に再生表示される場合がある。本実施例における情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内には、図14に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNGと共にプレゼンテーションエンジンPRSENが存在する。また前記プレゼンテーションエンジンPRSEN内は、図30に示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPが内蔵されている。前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVPが前述したセカンダリービデオセットSCDVSの再生処理を行っており図144と図145、及び図146に示す“pauseOn”ファンクション、“pauseOff”ファンクションと“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、いずれも前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVPに対する制御(一時停止指示または一時停止解除あるいは中止処理)を行う為のAPIコマンドである。従って前記“pauseOn”ファンクション、“pauseOff”ファンクション及び“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクショは、いずれも図14におけるナビゲーションマネージャーNVMNGからプレゼンテーションエンジンPRSEN内のセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへ向けて発行されるAPIコマンドであり、前記APIコマンドの処理のハンドルを前記ナビゲーションマネージャーNVMNGが行っている。前記APIコマンドの発行する時のタイミングとしては
1.ユーザーオペレーションUOPEに基づいて発行される場合
2.アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのシステム的な理由に基づいて発行される場合
3.図14に示すマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTに基づき、予めプログラミングされた内容に従い、発行される場合
のいずれかが存在する。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
本実施例において、図30に示すセカンダリービデオプレイヤーSCDVP内において定義されうる状態は、図32に示す8種類の状態が定義される。図144に示す“pauseOn”ファンクションは、前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVP内の状態におけるプレイバックステートPBKSTとスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST内にのみ有効なAPIコマンドとなる。また、図145に示す“pauseOff”ファンクションは図32において、ポーズステートPSEST中にのみ有効なコマンドとなる。更に、図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションは、図32におけるプレイバックステートPBKSTとスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST、あるいはポーズステートPSEST中にのみ有効なAPIコマンドとなっている。
図144における“PLAYSTATE_INIT”(“初期設定中”)は、図32におけるスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTSTに対応する。従って、本実施例においてはプレイ中かINIT中(プレイバックステートPBKSTまたはスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST)においてのみ、“pauseOn”ファンクションが有効となる。従って、ST144-1aに示すAPIコマンドの処理を開始するとST144-2aに示すように、 “playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_PLAY”(“再生中”)又は“PLAYSTATE_INIT”(“初期設定中”)の場合かどうかを判定する。もしそうでない場合には、ST144-4aに示すように“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_STREAMING_PLAY”(“ストリーミング再生中”)又は“PLAYSTATE_STREAMING_PRELOAD”(“ストリーミングのプリロード中”)の時か否かをST144-4aで判断し、いずれの条件でも無い場合にはST144-6aに示すようにエラーメッセージを出力し、“pauseOn”ファンクションの処理を終了(ST144-8a)する。もし、ST144-4aにおいて“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_STREAMING_PLAY”(“ストリーミング再生中”)又は“PLAYSTATE_STREAMING_PRELOAD”(“ストリーミングのプリロード中”)の場合には、ST144-5aに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STREAMING_PAUSE”(“ストリーミング一時停止中”)を設定後、ST144-7aに示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を一時停止する。また、ST144-2aに示すように“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_PLAY”(“再生中”)又は“PLAYSTATE_INIT”(“初期設定中”)の場合には、ST144-3aに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_PAUSE”(“一時停止中”)を設定後、ST144-7aに示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を一時停止する。前記再生表示を一時停止した直後に本実施例においてはST144-8aに示すように、“pauseOn”ファンクションの処理終了を行う。
図30に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSEN内に存在するセカンダリービデオプレイヤーSCDVPにおける状態として、図32に示す8つの状態の中でポーズステートPSESTになっている時にのみ、図145に示す“pauseOff”ファンクションが有効となる。従って、ST145-1bに示すAPIコマンドの処理を開始した直後にST145-2bに示すように、“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_PAUSE”(“一時停止中”)か否かを判定する。もし、前記“playState”プロパティの値が“一時停止中”を示していない場合には、ST145-4bに示すように、“playState”プロパティが“PLAYSTATE_STREAMING_PAUSE”(“ストリーミング一時停止中”)か否かを判定する。この時、“playState”プロパティが“PLAYSTATE_PAUSE”でも、“PLAYSTATE_STREAMING_PAUSE”のいずれでも無い場合には、ST145-6bに示すようにエラーメッセージを出力した後、ST145-8bに示すように“pauseOff”ファンクションの処理終了を行う。それに対し、ST145-4bに示すように“playState”プロパティが“PLAYSTATE_STREAMING_PAUSE”(“ストリーミング一時停止中”)の場合には、ST145-5bに示すように“playState”プロパティの値に“PLAYSTATE_STREAMING_PLAY”(“ストリーミング再生中”)を設定した後、ST145-7bに示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を再開する。また、ST145-2bに戻り、“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_PAUSE”(“一時停止中”)の場合にはST145-3bに示すように、“playState”プロパティの値に“PLAYSTATE_PLAY”( “再生中”)を設定した後、ST145-7bに示すように、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を再開する。前記ST145-7bに示すセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を再開した直後に、ST145-8bに示すように“pauseOff”ファンクションの処理を終了させる。このように、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPの再生表示を再開した直後に “pauseOff”ファンクションの処理を終了させる事により、デフォルト状態(プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(図24(a)参照))に示すように、タイトルタイムラインTMLE上での各再生表示オブジェクトのマッピング状況(図17参照)のデフォルト状態に戻す。もし前記デフォルト状態に対し、セカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を一時停止したい場合には、図144に示す“pauseOn”ファンクションに示すAPIコマンドを発行する。図10に示す本実施例におけるセカンダリービデオセットSCDVSを再生するセカンダリービデオプレイヤーSCDVP(図30参照)の再生表示処理を中止したい場合には、図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションのAPIコマンドを発行する必要がある。図146に本実施例のAPIコマンドとして定義される“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションの内容を示すフローチャートを示す。
図30に示すセカンダリービデオプレイヤーSCDVPの状態として、図32に示す8つの状態が存在する。ここにおいて、“再生中”を意味するプレイバックステートPBKSTと“初期設定中”(INIT:イニシャル状態)を意味するスタートアップステートSTUPST/アップデートステートUPDTST、あるいは“一時停止中”を表すポーズステートPSESTのいずれかの場合においてのみ図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションのAPIコマンドが意味を持つ。従って、ST146-1cに示すようにAPIコマンドの処理を開始するとST146-2cに示すように“playState”プロパティの値が“PLAYSTATE_PLAY”(“再生中”)又は“PLAYSTATE_INIT”(“初期設定中”)又は“PLAYSTATE_PAUSE”(“一時停止中”)か否かを判定する。いずれの状態以外の場合には、ST146-3cに示すように“playState”プロパティが“PLAYSTATE_STREAMING_PRELOAD”(“ストリーミングのプリロード中”)又は“PLAYSTATE_STREAMING_PLAY”(“ストリーミング再生中”)又は“PLAYSTATE_STREAMING_PAUSE”(“ストリーミング一時停止中”)か否かを判定し、いずれの条件でも無い場合には、“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションは実行出来ないのでST146-5cに示すようにエラーメッセージを出力後、ST146-7cに示すように処理を終了する。また、ST146-3cにおいて“ストリーミングのプリロード中”または“ストリーミング再生中”あるいは“ストリーミング一時停止中”のいずれかの場合にはST146-4cに示すようにストリーミングバッファーSTRBUFへのセカンダリービデオセットSCDVSのダウンロードを中止する。図144の“pauseOn”ファンクションのところで説明したように、また図163あるいは図164に示すようにストリーミングバッファーSTRBUF内にセカンダリービデオセットSCDVSを一時保存する場合には、前記ストリーミングバッファーSTRBUF上へのセカンダリービデオセットSCDVSのローディング処理とストリーミングバッファーSTRBUFから読み取
り、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPにより前記セカンダリービデオセットSCDVSをユーザーに再生表示する処理を同時並行させる事が出来る。従って、図146における“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクショを実行する場合には前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVPによるセカンダリービデオセットSCDVSの再生表示と共に、ネットワークサーバーNTSRVからの前記セカンダリービデオセットSCDVSのストリーミングバッファーSTRBUFへのダウンロード処理を並行して行っている場合がある。従って、前記図146に示す“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクショを実行する場合にはST146-4cに示すように前記セカンダリービデオプレイヤーSCDVPの処理を中止させ、セカンダリービデオセットSCDVSのユーザーへの再生表示を中止すると共に、ダウンロード処理を中止させる必要がある。前記ST146-4cに示すようにダウンロード処理を中止した後には、ST146-6cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定し、その後、ST146-7cに示すように“stopSecondaryVideoPlayer”コマンドの処理を中止させる。また、ST146-2cの判定条件に戻り、“playState”プロパティの値が“再生中”又は“初期設定中”あるいは“一時停止中”のいずれかの場合にはST146-6cに示すように“playState”プロパティに“PLAYSTATE_STOP”(“中止中”)を設定後、ST146-7cに示すように“stopSecondaryVideoPlayer”ファンクションを処理終了させる。
本実施例におけるAPIコマンドとして定義されている“getValue”ファンクションと“setValue”ファンクションの内容を示すフローチャートを図147及び図148に示す。本実施例における情報記録再生装置1内の中に存在するアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの中は、図14に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNGが存在している。前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内にテンポラリーメモリー(一時保存記憶領域)が内蔵されており、その中にアドバンストコンテンツADVCTに応じて適正に設定されるジェネラルパラメーターの値を前記テンポラリーメモリー(一時保存記憶領域)内に記録する事が可能となっている。図147に示す“getValue”ファンクションは、特定キーにより指定されたジェネラルパラメーターの値を獲得する時に使用されるAPIコマンドであり、図148に示す“setValue”ファンクションは特定キーと一緒にジェネラルパラメーターの値を保存する時に使用されるAPIコマンドである。前記APIコマンドは、主にナビゲーションマネージャーNVMNG内で発行される事が多い。前記のAPIコマンドを発行する時のきっかけとして、稀の状態ではユーザーオペレーションUOPEに基づき対応するジェネラルパラメーターの値を獲得したり前記テンポラリーメモリー内にジェネラルパラメーターの値を設定したりするが、多くの場合は図14に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL内のマークアップMRKUPとスクリプトSCRPTの組み合わせに基づくスクリプト処理により、前記APIコマンドの発行をするきっかけを得る場合が多い。具体的な例として、アドバンストアプリケーションADAPLによりユーザーにテレビゲームを提供している場合がそれに対応する。例えば、ユーザーによりテレビゲームを実行中、ある得点の加算、または得点の減算が生じた時、前記の結果のユーザーが持つ得点の値を前記ジェネラルパラメーターとしてテンポラリーメモリー内に保存しておく事が可能である。この場合、テレビゲームに対応したスクリプトSCRPTの処理により前記APIコマンドを発行し、ジェネラルパラメーターの値を読み出したり、ジェネラルパラメーターの値を保存したりする処理が行われる。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図147を用い、本実施例における“getValue”ファンクションの内容を説明する。ST147-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST147-2aに示すように指定されたキーパラメーターの長さが有効範囲以内にあるか否かを判定する。前記の判定において指定されたキーパラメーターの長さが有効範囲を越える場合はST147-3aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST147-7aに示すように“getValue”ファンクションの処理を終了させる。前記ST147-2aに示すように指定されたキーパラメーターの長さが有効範囲以内にある場合には、ST147-4aに示すようにキーパラメーターとして設定されている値が存在するか否かを判定する。前述したナビゲーションマネージャーNVMNG内のテンポラリーメモリー内に前記キーパラメーターとして設定されている値が存在しない場合にはST147-6aに示すように未設定とみなし、ST147-7aに示すように処理を終了させる。それに対し、ST147-4aに示すようにキーパラメーターとして設定されている値が前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内のテンポラリーメモリー領域内に存在する場合には、その値を読み取り、読み取った値をST147-5aに示すようにAPIコマンド発行を元に戻し、その後、ST147-7aに示すように“getValue”ファンクションの処理を終了させる。
図148に本実施例におけるAPIコマンドとして定義されている“setValue”ファンクションの実行方法を示す。“setValue”ファンクションにおいては、指定されたキーの内容が既にジェネラルパラメーターとして定義されているか否かを最初に判定する必要がある。もし既にジェネラルパラメーターとして定義されている場合には、指定された値をジェネラルパラメーターの値として設定し直すが、もしジェネラルパラメーターとして定義されていない場合には、新たなジェネラルパラメーターを定義する。次に、ジェネラルパラメーターに入れるべき値が定義されているか否かを判定し、値が定義されている場合には、値を追加すると共に定義されていない場合にはジェネラルパラメーターの登録を外す処理を行う。いずれにしても前記“setValue”ファンクションにおいてはジェネラルパラメーターの追加、または削除が必要となる。本実施例においては図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内で使用されるテンポラリーメモリー(一時保存記憶領域)内に設定されるジェネラルパラメーターの数に対して、予め上限値を与えている。従って、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの処理を重ねる事により、テンポラリーメモリー領域内に設定するジェネラルパラメーターの数が前記上限値を越えないように制御する必要がある。従って、ST148-1bに示すようにAPIコマンドの再生を処理を開始すると、ST148-2bに示すようにジェネラルパラメーターの数がキーパラメーターの最大数未満であるか否かを判定する。この時、ジェネラルパラメーターの数がキーパラメーターの最大数以上の場合にはST148-11bに示すようにエラーメッセージを出力後、ST148-12bに示すように処理を終了させる。それに対し、ST148-2bに示すようにジェネラルパラメーターの数がキーパラメーターの最大数未満の場合には、ST148-3bに示すように指定されたキーパラメーターとキーパラメーターの値が有効な長さ内に有り、かつ、キーパラメーターの値が既に定義されているか否かを判定する。ST148-3bの判定においてキーパラメーターの値が既に定義されていない場合には、ST148-8bに示すように指定されたキーパラメーターとキーパラメーターの値が有効であり、かつ、キーの値が未定義か否かを判定する。前記キーの値が有効で無い場合には、ジェネラルパラメーターとして値を設定する事が出来ないのでST148-11bに示すようにエラーメッセージを出力後、処理を終了(ST148-12b)する。前記ST148-8bの判定において、キーの値が未定義の場合にはST148-9bに示すように指定されたキーの内容をジェネラルパラメーターから外すと共に、前記テンポラリーメモリー(一時保存記憶領域)に設定されたジェネラルパラメーターの数を減らす為に、ST148-10bに示すようにジェネラルパラメーターの使用可能な数情報から“1”を引く。また、ST148-3bに示すように指定されたキーパラメーターとキーパラメーターの値が有効な長さ内に有り、かつ、キーパラメーターの値が既に定義されている場合にはST148-4bに示すようにキーの内容がジェネラルパラメーター内に存在しているかどうかを判断する。もし、ST148-4bの判定においてキーの内容がジェネラルパラメーター内に存在していない場合には、ST148-6bに示すようにキーの内容と指定されたキーの値をジェネラルパラメーターに追加後、ST148-7bに示すようにジェネラルパラメーターの使用可能な数情報に“1”を追加する。また、ST148-4bに示すようにキーの内容がジェネラルパラメーター内に存在する場合には、既にジェネラルパラメーターとしてパラメーターが定義されているのでST148-5bに示すようにキーの値を指定された値に更新した後、ST148-12bに示すように“setValue”ファンクションの処理を終了させる。
図65に示すようにファイルキャッシュFLCCH内から見ると、最初にファイルキャッシュからのデータ削除後時間N-EXSTから開始し、ファイルキャッシュFLCCH内に特定のデータをローディングする時に所要するローディング時間LOADPEが設定され、それによりファイルキャッシュFLCCH内に再生表示に必要な再生表示オブジェクトのダウンロードが完了し、その後、実行・使用時間USEDTMの間にアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEが対応し、その後、ファイルキャッシュ内へのアドバンストアプリケーションデーター保存時間AVLBLEを経た後、ファイルキャッシュからのデータ削除FLCREMを経る事により、ファイルキャッシュからのデーター削除後時間N-EXSTに戻るような経過を辿る。図64を用いた説明により、ファイルキャッシュFLCCH内からリソースファイルを削除する時の削除優先順位の説明を行った。図64で説明したように削除の優先順位(プライオリティ)が設定され、それに基づき優先順位の高いソースファイルから削除処理を行うように本実施例ではしている。本実施例に示すように各リソースファイル毎に削除優先順位が設定されている為、効率良く不必要なソースファイルをファイルキャッシュFLCCHから削除する事が可能となっている。前記の削除優先順位の情報は、図63(d)に示すように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されているアプリケーションリソースエレメントAPRELE内の“対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT”(priority属性情報)に記述されている。またそれに限らず、前記削除優先順位の情報は、図66(d)に示すようにプレイリストPLLST内のリソースインフォメーションRESRCI内に記述されたタイトルリソースエレメント内の“対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT”(priority属性情報)により記述されている。前記ファイルキャッシュFLCCH内の各リソースファイル毎の削除優先順位の値を読み取ったり、その値を変更する時に使用されるAPIコマンドを図149及び図150に示す。図149に示す本実施例において定義されるAPIコマンド内における“getPriority”ファンクションは、ファイルキャッシュFLCCH内のソースファイルの削除優先順位を獲得する為に使用されるファンクションであり、図150に示す“setPriority”ファンクションはファイルキャッシュFLCCH内のソースファイルの削除優先順位をセット(プレイリストPLLST内で事前に指定された値を変更)する時に使用されるAPIコマンドである。前記APIコマンドを発行するタイミングは、情報記録再生装置1内におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPLのシステム中で発行されるケースが多い。図25に示すように情報記憶媒体DISCまたはパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバーNTSRV内に保存されるセカンダリービデオセットSCDVSまたはアドバンストアプリケーションADAPL、アドバンストサブタイトルADSBTはユーザーに再生表示される前に、事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存される事がある。前記アドバンストコンテンツADVCTをファイルキャッシュFLCCH内に事前に保存する場合には、図106〜図110または図126に示す“capture”ファンクションを発行し、それにより前記ファイルキャッシュFLCCH内にアドバンストコンテンツADVCTを事前に一時保存する事が出来る。この場合には図14に示すように、パーシステントストレージPRSTRまたはネットワークサーバーNTSRV、情報記憶媒体DISCなどのアドバンストコンテンツADVCTの保存場所からデーターアクセスマネージャーDAMNGを介して、データーキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内に必要なアドバンストコンテンツADVCTを保存する。この時、図127内に記述したST127-4bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内の残量(空き容量)が足りず、取り込み処理が行われない場合が発生する。図127に示す実施例では、この時にはST127-6bに示すように“残量不足”の“callback”をコールした後、APIコマンド処理を終了(ST126-9a)する事になっている。前記“capture”ファンクションを終了させた後、“残量不足”の“callback”を受けるとナビゲーションマネージャーNVMNGは(図14参照)、データーキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内の不要なソースファイルの削除処理を実行する。この時に前述した削除優先順位に基づき、削除優先順位の高いリソースファイルから適宜削除処理を行う。ここで特定の残量を確保する為にリソースファイルを削除する必要があるにも関わらず削除優先順位の値が同じ複数のリソースファイルが削除の状態で残った場合、いずれのリソースファイルを先に削除すべきかナビゲーションマネージャーNVMNGとしては判定に困る。この時に図149に示す “getPriority”ファンクションをコールし、対象とするリソースファイルのファイル個々の削除優先順位の情報を読み取り、プレイリストPLLST内の記述内容に基づき特定のリソースファイルに対する削除優先順位を高め、その後、図150に示す“setPriority”ファンクションを発行する事により、ナビゲーションマネージャーNVMNG内で特定のリソースファイルの削除優先順位を挙げ、それに基づきデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCHの中に残っている最も削除優先順位の高いリソースファイルを削除する事が出来る。このように図149及び図150に示すAPIコマンドは、ナビゲーションマネージャーNVMNG内でハンドルされ、システム的な処理の一環として利用される場合が多い。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図149に“getPriority”ファンクションの具体的な処理内容を示す。
“getPriority”ファンクションはファイルキャッシュFLCCH内におけるリソースファイルの削除優先順位を獲得する為に使用されるファンクションである。ST149-1aに示すように、APIコマンドの処理を開始すると、ST149-2aに示すように指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットで記述され、指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されているか否かを判定する。指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されていない場合には、ST149-4aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST149-5aに示すように“getPriority”ファンクションの処理を終了させる。また、ST149-2aに示すように指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットで記述され、指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されている場合には、ST149-3aに示すように指定されたファイルの削除優先順位を回答した後、ST149-5aに示したように“getPriority”ファンクションの処理を終了させる
ST150-1bに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST150-2bに示すように指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットで記述され、指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されているか否かを判定する。もし、指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されていない場合には、ST150-5bに示すようにエラーメッセージを出力後、ST150-6bに示すように“setPriority”ファンクションの処理を終了させる。またそれに対して、ST150-2bに示すように指定されたURIパラメーターが正しいフォーマットで記述され、指定されたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に保存されている場合には、ST150-3bに示すように指定されたファイルの削除優先順位の値が有効範囲内にあるか否かを判定する。図70(b)に示すように、本実施例においてファイルキャッシュFLCCH内に一時保存されるリソースファイルとしては、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSとタイトルリソースTTRSRC、アプリケーションリソースAPRSRCの3種類が存在している。今回、ファイルキャッシュFLCCH内から削除を対象とするリソースファイルは、前記のうちタイトルリソースTTRSRCとアプリケーションリソースAPRSRCが対象となる。それぞれのリソースに対して設定出来る削除優先順位の値は、以下のように指定されている。すなわち、タイトルリソースTTRSRCに対する削除優先順位の値の範囲は、図66(d)に示すようにプレイリストPLLST内のリソースインフォメーションRESRCI内に記述されるタイトルリソースエレメント内の“対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT”(priority属性情報)に記述されるが、設定される範囲としては0から231−1までの範囲の正数値が記述可能であり、値の高いリソースから先に削除出来るようになっている。また、アプリケーションリソースAPRSRCに対する有効範囲としては、図63(d)に示すようにプレイリストPLLST内のアプリケーションリソースエレメントAPRELE内の“対応リソース削除に対する優先順位情報PRIORT”(priority属性情報)に記述されるが、設定される値は1から231−1までの範囲の正数値が記述可能となっており、こちらも値の高いリソースから先に削除する形になっている。ST150-3bにおける削除優先順位の値の有効範囲は前記示した範囲で予め指定されており、指定されたファイルの削除優先順位の値が前記の範囲にあるか否かをST150-3bにより判定する。判定結果、有効範囲内に無い場合にはST150-5bに示すようにエラーメッセージを出力後、ST150-6bに示すように“setPriority”ファンクションの処理を終了させる。それに対し、ST150-3bに示すように指定されたファイルの削除優先順位の値が有効範囲内にある場合には、ST150-4bに示すように指定されたファイルの削除優先順位を設定(プレイリストPLLSTで予め設定された値に対する変更)をする。上記設定変更を行った後、ST150-6bに示すように“setPriority”ファンクションの処理を終了させる。
本実施例において定義されるAPIコマンドのうちで図151に示す“moveToTop”ファンクションは現行のアプリケーションの最も手前側に移動表示する時に使用されるAPIコマンドであり、図152に示す“moveToBottom”ファンクションは、現行のアプリケーションを最も後側に移動して表示させる時に使用するAPIコマンドである。図16に本実施例において使用されるアドバンストコンテンツADVCTの表示例を示す。図16に示すように本実施例において下側にアドバンストアプリケーションADAPLに属するヘルプアイコン33からFFボタン38に至る各種ボタンが配列されている。図16では各ボタンはお互いに重なり合う事無く、互いに離れた位置に配置されているが、コンテンツプロバイダーの設定によっては各種ボタンが互いに部分的に重なり合うように設定する事も可能である。このように各種ボタンが重なり合った時、どちら側のボタンを上側(手前側)に表示するかを設定する情報が“Zオーダー”と呼ぶ。前記“Zオーダー”の値はプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内の“Z-オーダー属性”(Z-インデックス情報)(zOrder属性情報)により予めプログラミング設定されている。これに対して、前記“moveToTop”ファンクションまたは“moveToBottom”ファンクションにより、ユーザーに表示する配列順番を変更する事が可能となっている。例えば複数のボタン(アプリケーション)が部分的に重なり合って表示されていた場合に、特定のボタン(アプリケーション)を最も手前に配置する場合、多くの場合ユーザーによりカーソル位置を指定したボタン(アプリケーション)位置に移動し、ダブルクリックなどの指定をする(フォーカス状態にする)時に対応するボタン(アプリケーション)が最も手前側に移動される場合が多い。従ってこのような図151または(b)に示す“moveToTop”ファンクションや“moveToBottom”ファンクションはユーザーオペレーションUOPEに基づきフォーカス状態にしたボタン(アプリケーション)に対し、前記“moveToTop”ファンクションを実行させてユーザーに対して最も手前側に移動させる事が出来る。上記の処理内容を以下に詳しく説明する。図14に示すように本実施例における情報記憶媒体1の中にはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが存在し、前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャーNVMNGが存在している。ユーザーによる入力処理が行われるとユーザーオペレーションUOPEとして前記の情報がナビゲーションマネージャーNVMNG内に入力される。すなわち図28に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG内にはユーザーインターフェースエンジンUIENGが存在し、その中にマウスコントローラーMUSCTRが存在している。ユーザーがマウスを用いて特定のボタン(アプリケーション)位置にカーソルを移動させダブルクリックした場合には、それに対応し、マウスコントローラーMUSCTRからユーザーインターフェースイベントUIEVTがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ向けて発行される。前記ユーザーインターフェースイベントUIEVTが発行されると、図44に示すようにプログラミングエンジンPRGEN内のECMAスクリプトプロセッサECMASPはアドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内を検索する。その結果、前記ユーザーが指定したボタン(アプリケーション)を最も手前にずらす必要があると判定した場合には、前記アドバンストアプリケーションのスクリプトADAPLS内に事前に保存されている“moveToTop”ファンクションの情報を読み取り、前記のAPIコマンドをプレゼンテーションエンジンPRSENまたはプレイリストマネージャーPLMNGへ転送される。このように図151に示す“moveToTop”ファンクションはユーザーオペレーションUOPEによる特定のボタン(アプリケーション)にフォーカスした時にナビゲーションマネージャーNVMNG内で発行される場合が多い。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図151に“moveToTop”ファンクションの具体的な処理内容を示す。
ST151-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST151-2aに示すように対応するアプリケーションがZオーダーで最も手前側に配置されているか否かを判定する。もし、対応するアプリケーションが最も手前側に配置されている場合には、前記“moveToTop”ファンクション処理が意味をなさないので、そのままST151-5aに示す“moveToTop”ファンクションの処理を終了させる。それに対して、ST151-2aの判定において対応するアプリケーションがZオーダーで最も手前側に配置されていない場合には、ST151-3aに示すように対応するアプリケーションのZオーダーを最も手前側に移動させ、他の全てのアプリケーションのZオーダーの値をそれぞれ1ずつ減らす。本実施例においてはZオーダーの値が小さい方が後側に配置され、Zオーダーの値が最も大きいアプリケーションがユーザーに対して手前側に表示される形となっている。従って、特定のアプリケーションを最も手前側に移動させた場合には、それよりも手前側にあった全てのアプリケーションの配置順を後側にずらす必要がある。従って、対応するアプリケーション全てに対してプレイリストPLLSTで指定されたZオーダーの値に対して1ずつずらし、配置換えを行う。ST151-3aに示した処理を終了後は、ST151-4aに示すようにアプリケーションイベントハンドリングの順番を新しいZオーダーの値に反映させる。図16に示すように、本実施例においてはヘルプアイコン33からFFボタン38に至るアドバンストアプリケーションADAPLに属する各種アプリケーションを同一マークアップMRKUP内に並べて表示する事が可能となっている。図16に示すアドバンストアプリケーションADAPL内の特定のボタンをユーザーが指定した場合(実行状態にした場合)には、それに対応してAPIコマンドが発行出来るように各ボタン(アプリケーション)毎にイベント情報を設定している。すなわち、図105に示すようにマークアップMRKUP内のヘッドエレメントHEADEL内にタイミングエレメントTIMGELを配置し、その中にイベントエレメントEVNTELを記述し、前記イベントエレメントEVNTEL内の“name”属性情報により各ボタン(アプリケーション)に対応したイベントを設定する事が可能となっている。図105に示すようにスクリプトSCRPT内では前記マークアップMRKUP内で発生するイベントに対応して、対応するAPIコマンドが発行出来るようにAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内で記述されている。例えば、前述したように特定のボタン(アプリケーション)をユーザーが指定した時には、それに対応し、イベントエレメントEVNTELによりイベントが発生し、それをイベントリスナーEVTLSNが監視し、その結果に基づきAPIコマンドで定義された指定のファンクションを実行させる事となる。この場合には、図105に記述されるスクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内のAPIコマンドが記述されたファンクション名のところに、前記“moveToTop”ファンクションが記述される事になる。また、本実施例においいてはそれに限らず前記APIコマンド内ファンクションの記述文APIFNC内のAPIコマンドで定義されたファンクション名APIFNCの欄の中に、図106〜図110で指定された各種APIコマンドを規定する事により、任意のファンクション処理(アプリケーションイベントハンドリング)を起こす事が出来る。また、本実施例においては図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に“アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT”(group属性情報)を規定する事が可能になっている。前記の値を利用する事により、前記“アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT”の値が同じ値を有する複数のアプリケーションを同一のグループとしてグループ化し、同一グループ内の複数のアプリケーションを同時に実行状態に移す事が可能となる。このように同一グループ内の複数のアプリケーションを同時に実行状態に移した時に発生する前記アプリケーションイベントハンドリング(APIコマンドの組で指定されるスクリプトSCRPT処理)は、前述した“Zオーダー”の順に実行される事になる。すなわち、複数のボタン(アプリケーション)が重なって表示されている場合、ユーザーからみた手前側に配置されたボタン(アプリケーション)から順次、前記アプリケーションイベントハンドリング(APIコマンドの組みで指定されたスクリプトSCRPT)の実行が行われる事となる。ST151-4aに示すアプリケーションイベントハンドリングの順番を新しいZオーダーの値に反映する、の意味は、ST151-3aにより並び替えた後のZオーダーの順番に基づき、前記のアプリケーションイベントハンドリング(APIコマンドの組みにより構成されるスクリプトSCRPT)が順次、実行されるようになる事を意味している。前記ST151-4aの設定が終了した後、ST151-5aに示すように“moveToTop”ファンクションの処理が終了される。
図152に“moveToBottom”ファンクションの処理内容を説明する。前記“moveToBottom”ファンクションは前述した“moveToTop”ファンクションの全く逆の内容を示している。すなわち、ST152-1bに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST152-2bに示すように対応するアプリケーションがZオーダーで最も後側に配置されているか否かを判定する。最も後側に配置されている場合には、“moveToBottom”ファンクションは意味を持たないのでST152-5bに示すように処理を終了させる。それに対し、ST152-2bに示すように対応するアプリケーションがZオーダーで最も後側に配置されていない場合には、ST152-3bに示すように対応するアプリケーションのZオーダーを最も後側に移動させ、残りの対応するアプリケーションの全てのZオーダーの値をそれぞれ1ずつ追加する。前述したようにZオーダーの値が小さい方が後側に配置される。従って、指定されたアプリケーションを最も後側に配置した場合には、指定されたアプリケーションのZオーダーの値が最も小さい値に設定されるので、それに応じて他のアプリケーションのZオーダーの値を全て1ずつ追加し、ずらす処理を行う事となる。その後、ST152-4bに示すようにアプリケーションイベントハンドリングの順番を新しいZオーダーの値に反映し、前述したようにグループ化された複数のアプリケーションを同時に実行させた場合、手前側から順にアプリケーションイベンドハンドリング(APIコマンド列に基づくスクリプトSCRPT)を順次実行させる事となる。前記反映処理が終了後、ST152-5bに示すように“moveToBottom”ファンクションの処理を終了させる。図153に示す“link”ファンクションは、現行の実行中のマークアップページをリンクされたマークアップページに置き換える時に使用されるAPIコマンドである。図104に示すように、同一のアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内に複数間のマークアップMRKUPで遷移する事が可能となっている。図81(a)に示すようにマニュフェストファイルMNFST内には、マークアップエレメントMRKELEが存在し、図81(d)に示すように前記マークアップエレメントMRKELE内の“最初に使用するマークアップファイルの保存場所SRCMRK”(src属性情報)に図104に示すマークアップ(最初のマークアップ)MRKUP#0に対応するファイルの保存場所(パス)とファイル名が記述されている。また、図104に示すマークアップMRKUP#1とマークアップMRKELE#2については、図81(a)に示すソースエレメントRESELE内に記述されている。すなわち、図81(e)に示す“対応リソースの保存場所SRCRSC”(src属性情報)内に図104に示すマークアップMRKUP#1とMRKELE#2のファイルの保存場所(パス)とファイル名が記述されている。対応するアドバンストアプリケーションADAPLの再生表示前に事前に全てのマークアップMRKUPファイルの情報がファイルキャッシュFLCCH内に保存されている。従って、図104に示すアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内においてはユーザーを待たせる事無く、瞬時にマークアップRKUP間の遷移を行う事が可能となっている。図153に示す“link”ファンクションは、主にマークアップMRKELEに対応したスクリプトSCRPT内で事前にプログラミングされており、それに対応して前記スクリプトSCRPTのプログラムに応じて“link”ファンクションが発行され、マークアップMRKUP間の遷移が実行される場合が多い。すなわち、図105に示すように、マークアップMRKUP内のヘッドエレメントHEADEL内のタイミングエレメントTIMGEL内にイベントエレメントEVNTELを記述する事が可能となっており、前記イベントエレメントEVNTEL内の“name属性情報”により、“任意に命名可能なイベントに対応した名前EVNTNM”が設定する事が出来るようになっている。マークアップMRKUPの進行に応じて、マークアップMRKUP間の遷移の必要が起きると前記イベントエレメントEVNTELに対応してイベントが発生する。それに対して、図105に示すスクリプトSCRPT内でのイベントリスナーEVTLSNが前記のイベント発生を監視し、前記イベント発生が生じた時にはAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCにより“link”ファンクションを実行させる事になる。従って、図105に示すスクリプトSCRPT内のAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCのところでは、今回の使用例においてはAPIコマンド内ファンクションの記述文APIFNCのところに“link”が記述されている。このようにスクリプトSCRPT内で定義された“link”ファンクションにより、マークアップMRKUP間の遷移が生じる。従って、図153に示す“link”ファンクションは現状の実行中のマークアップページMRKUPに対し、リンク先のマークアップページMRKUPと置き換える機能を持っている。図153に“link”ファンクションの内容を詳細に示す。
ST153-1cに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST153-2cに示すように指定されたURIの情報が有効なフォーマットであるか否かを判定する。もし有効なフォーマットで無い場合には、ST153-4cに示すようにエラーメッセージを出力後、ST153-5cに示すように処理終了へと移る。それに対し、ST153-2cに示すように指定されたURIの情報が有効なフォーマットである場合には ST153-3cに示すように“Load Markup”シーケンスを開始する。前記“Load Markup”シーケンスが終了後、ST153-5cに示すように“link”ファンクションの処理を終了させる。図153内のST153-3cに使用される“Load Mardup”シーケンスの処理フローを図154に示す。ST154-1dに示すように“Load Markup”のシーケンスを開始すると、ST154-2dに示すように指定されたマークアップファイルをロードし、ロードしたマークアップファイルが有効であるか否かを判定する。前記指定されたマークアップファイルをロードし、ロードしたマークアップファイルが無効の場合には、ST154-4dに示すように直接処理終了へと移る。それに対し、指定されたマークアップファイルをロードし、ロードしたマークアップファイルが有効な場合には、ST154-3dに示すように表示するマークアップページ置き換え、“マークアップローデッドハンドラー”(setMarkupLoadedHandler)をコールした後、ST154-4dに示すように、““Load Markup”のシーケンスの処理を終了させ、図153に示す“link”ファンクションに戻る。またST154-3dに示した“マークアップローデットハンドラー”(setMarkupLoadedHandler)の内容は、図106〜図110に示すように現行のマークアップページがロードされた時にコールするコールバックファンクションをセットするAPIコマンドを意味している。
図57に示すように本実施例において同一内容に対して表示する言語を変えた情報を持った複数のアドバンストアプリケーションADAPLを持たせ、ユーザーが使用する言語に基づいて、前記のアプリケーションの中から適切なアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態(アクティブ)にしてユーザーに表示させるところに大きな特徴がある。図57に示す実施例ではユーザーに表示する言語が異なるものに対し、複数のアドバンストアプリケーションADAPLを準備しているが、それに限らず、事前に複数のアドバンストアプリケーションADAPLを準備しユーザーの使用条件に応じ、適切なアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態(アクティブ)にし、ユーザーに再生表示する事が出来る。このように事前に準備した複数のアドバンストアプリケーションADAPLに対し、実行状態にする(アクティブ状態にする)アドバンストアプリケーションADAPLの選択方法は、図58に示している。図58内におけるST6.2.3.9-3-2に示したオートラン属性情報ATRNATは、図56(d)内に記述されている。すなわち、本実施例においてプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されるアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内には、図56(d)に示すようにオートラン属性情報ATRNATが存在する。図58内のST6.2.3.9-3-2もしくは図56(d)に示すように、ユーザーに表示するタイトルタイムラインTMLE上での時間がタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)からタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)に記述される範囲内に入った時、前記オートラン属性情報ATRNATが“true”の場合には、アドバンストアプリケーションADAPLは自動的に実行状態(アクティブ)となる。またそれに対し、前記オートラン属性情報ATRNATの値を“false”にした時には、タイトルタイムラインTMLE上の再生時間が前記時間範囲内に入ったとしても、対応するアドバンストアプリケーションADAPLは実行状態(アクティブ)とならない。この時に、対応するアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態(アクティブ)にする時に使用されるAPIコマンドが、図155に示す“activate”ファンクションである。また前述したようにオートラン属性情報ATRNATの値が“true”の場合には、自動的にアドバンストアプリケーションADAPLが実行状態(アクティブ)となるが、途中で対応するアドバンストアプリケーションADAPLを非実行状態(インアクティブ)にしたい場合には、図156に示す“inactivate”ファンクションを発行する事により、前記アドバンストアプリケーションADAPLの実行状態(アクティブ)を非実行状態に遷移させる事が出来る。本実施例において定義されるAPIコマンドの中で、前記“activate”ファンクションは対応するアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態にする為の機能を有し、“inactivate”ファンクションは対応するアドバンストアプリケーションADAPLを非実行状態にする機能を有している。図155及び図156に示す“activate”ファンクションと“inactivate”ファンクションは、スクリプトSCRPTにより設定される場合が多い。すなわち、図14に示すように本実施例におけるアドバンストアプリケーションADAPL内にはスクリプトSCRPTが含まれている。前記スクリプトSCRPTの中で、特定の条件に基づいて指定されたアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態または非実効状態に遷移させるように予めプログラミングされており、前記特定の条件を満足した場合に、前記“activate”ファンクションまたは“inactivate”ファンクションを発行する事により、対応したアドバンストアプリケーションADAPLに対する実行状態/非実行状態間の遷移を行わせる。上記実施例に限らず他の応用例として、図44に示すアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内のECMAスクリプトプロセッサECMASPが主体となり下記の手順による処理を行っても良い。
1.イベントが発生する(イベントがナビゲーションマネージャーNVMNGへ上がる)
2.前記ECMAスクリプトプロセッサECMASPがアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内とファイルキャッシュFLCCH内を検索し、上記イベントに対応した処理方法(ファンクション内容)が記述されているスクリプトSCRPTを探す
3.上記抽出されたスクリプトSCRPT内容に従い、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内で(一連の)ファンクションの実行処理が行われるようにECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する
4.上記ECMAスクリプトプロセッサECMASPが制御する実行処理内容は以下に示す各ファンクションに対するフローチャート内容に従う
図155を用い、“activate”ファンクションの処理内容を説明する。
ST155-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST155-2aに示すようにタイトルタイムラインTMLE内での現在の再生時間がtitleTimeBegin以上の値を有し、またタイトルタイムラインTMLE内での現在の再生時間がtitleTimeEndより小さな値を示し、更に、現在の言語情報とグループに合致したアプリケーションセグメントが選択されているかを判定する。ST155-2aにおけるtitleTimeBeginは、図54(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)を意味している。またST155-2aにおけるtitleTimeEndは、図54(d)に示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のタイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM(titleTimeEnd属性情報)を意味している。更に、ST155-2aに示す“現在の言語情報とグループに合致”は、図57で説明した言語に対応する事を意味すると共に、図58に示した判定条件に合致している事を示している。このような判定条件に合致していない場合には、ST155-4aに示すようにエラーを出力後、“activate”ファンクションをST155-5aに示すように終了させる。それに対し、ST155-2aの判定条件を全て満足している場合にはST155-3aに示すように、まだ対応するアドバンストアプリケーションADAPLをダウンロードしていない場合には対応したアドバンストアプリケーションADAPLをダウンロードし、対応したアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態(アクティブ)に変更する。前記対応したアドバンストアプリケーションADAPLを実行状態(アクティブ)に設定した直後に、ST155-5aに示すように“activate”ファンクションの処理を終了させる。次に図156を用い、“inactivate”ファンクションの内容を説明をする。
ST156-1bに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST156-2bに示すように対応するアドバンストアプリケーションADAPLが現在実行中の状態であるかどうかを判断する。もし、対応するアドバンストアプリケーションADAPLが現在、“非実行中”の場合には、ST156-4bに示すようにエラーメッセージを出力後、ST156-5bに示すように処理を終了させる。それに対し、ST156-2bの判定において、対応するアドバンストアプリケーションADAPLが現在実行状態(アクティブ)の場合には、ST156-3bに示すように現在のアプリケーションのシャットダウン処理を行い、“非実行状態”にする。前記対応するアドバンストアプリケーションADAPLを“非実行状態”に設定した直後にST156-5bに示すように“inactivate”ファンクションの処理を終了させる。
図16に示すように、本実施例においてはアドバンストアプリケーションADAPLに属するヘルプアイコン33からFFボタン38を同時に並べ、ユーザーからの指定が可能なようにしている。図16に示す実施例では、各ボタン(アプリケーション)はそれぞれ隣接するボタン(アプリケーション)からの重複を避けているが、コンテンツプロバイダーの画面のデザインによっては前記ヘルプアイコン33からFFボタン38までのサイズを大きくし、各ボタン(アプリケーション)間を一部、部分的に重ねて表示させる事も可能となる。このように複数のボタン(またはアプリケーションの表示画面)間で一部重複した場合、どちらを手前側に表示するかを表すパラメーターとして本実施例では“Zオーダー”を設定している。すなわち、例えば図16の実施例ではヘルプアイコン33からFFボタン38に至る各種ボタン(またはアプリケーションの表示画面)毎にそれぞれ“Zオーダー”を設定し、各ボタン間(またはアドバンストアプリケーションADAPLの表示画面間)で重なった場合、 “Zオーダー”の値が大きい方が手前側に表示されるように設定する事が出来る。本実施例においては、前記“Zオーダー”の値はプレイリストPLLST内で事前に設定する事が出来る。すなわち、図56に示すように本実施例においてはプレイリストPLLST内にオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが存在し、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内には各アドバンストアプリケーションADAPL毎の管理情報を示すアプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが記述可能となっている。また、図56(d)に示すように前記アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内には、Z-オーダー属性(Z-インデックス)情報ZORDERの値を記述出来るようになっている。これにより、各アドバンストアプリケーションADAPL毎に独自の“Zオーダー”の値を設定する事が出来る。このように、各アドバンストアプリケーションADAPL毎に“Zオーダー”値がプレイリストPLLST内に予め定義されている。それに対し、前記予め定義された“Zオーダー”の値を変更したい場合、図157又は図158に示す“moveBefore”ファンクションまたは“moveAfter”ファンクションを発行する事により、前記に予め設定された“Zオーダー”の値を変更する事が可能である。すなわち、前記“moveBefore”ファンクションは指定されたアプリケーションをターゲットアプリケーションの直前位置にずらす機能を有し、“moveAfter”ファンクションは指定されたアプリケーションをターゲットアプリケーションの直後位置にずらす働きをする。前記いずれのAPIコマンドにおいても、APIコマンド発行後に設定される新しい“Zオーダー”の値に基づき、アプリケーションイベントハンドリングの順番が設定される。図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に、“アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT”(group属性情報)を記述する事が可能となっている。前記“アドバンストアプリケーショングループの属性(インデックス番号)情報APGRAT”(group属性情報)の値が同じ値に設定された全アドバンストアプリケーションADAPLは、同一のグループを構成し、ユーザー入力等により特定のグループを実行状態にした場合、前記グループに属す全てのアドバンストアプリケーションADAPLが同時に実行状態(アクティブ)に移行される。その時に、実際に実行を起こす場合に使用されるアプリケーションイベントハンドリングの順番が“moveBefore”ファンクションまたは“moveAfter”ファンクションを発行した後に設定される、新しい“Zオーダー”値に従い、ユーザーから見た場合の手前側からアプリケーションイベントハンドリングの実行が開始される。図157を用い、“moveBefore”ファンクションの実行内容を説明する。
ST157-1aに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST157-2aに示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)で指定されたアプリケーションとターゲットアプリケーションのZオーダー値を比較した結果、両者のZオーダー値が有効であり、しかもターゲットアプリケーションのZオーダー値が上限値になっているか否かを判定する。もし、両者のZオーダー値のいずれかが無効であるか、もしくはターゲットアプリケーションのZオーダー値が上限値になっている場合には、ST157-3aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST157-8aに示すように“moveBefore”ファンクションの処理を終了させる。それに対し、ST157-2aの判定において指定されたアプリケーションのZオーダー値とターゲットアプリケーションのZオーダー値がいずれも有効であり、しかもターゲットアプリケーションのZオーダー値が上限値では無い場合には、ST157-4aに示すように指定されたアプリケーションとターゲットアプリケーションのZオーダー値が等しくないかを判定する。もし、両者のZオーダー値が等しい場合には、即座にST157-8aに示すように処理を終了させる。また、ST157-4aに示すように指定されたアプリケーションのZオーダー値とターゲットアプリケーションのZオーダー値が等しくない場合には、ST157-5aに示すように指定されたアプリケーションのZオーダー値をターゲットアプリケーションのZオーダー値よりも“1”だけ大きい値に変更する。前記ST157-5aの処理を完了すると、ST157-6aに示すように他のアプリケーションのZオーダー値の変更が必要か否かを判定する。もし、他のアプリケーションのZオーダー値の変更不要の場合には即座にST157-8aの処理終了に移るが、もしST157-6aの判定において他のアプリケーションのZオーダー値の変更が必要とみなされた場合には、ST157-7aに示すように必要な他のアプリケーションのZオーダー値を変更後、ST157-8aに示すように“moveBefore”ファンクションの処理を終了させる。次に図158を用い“moveAfter”ファンクションの処理内容を説明する。
ST158-1bに示すようにAPIコマンドの処理を開始すると、ST158-2bに示すようにナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)で指定されたアプリケーションとターゲットアプリケーションのZオーダー値を比較した結果、両者のZオーダー値が有効であり、しかもターゲットアプリケーションのZオーダー値が下限値になっていないかどうかを判断する。もし、前記ST158-2bの判定結果に基づき、指定されたアプリケーションのZオーダー値とターゲットアプリケーションのZオーダー値のいずれか一方が無効か、もしくは有効であってもターゲットアプリケーションのZオーダー値が下限値を取っていた場合には、ST158-3bに示すようにエラーメッセージを出力後、ST158-8bに示すように“moveAfter”ファンクションの処理を終了させる。ST158-2bにおいて指定されたアプリケーションとターゲットアプリケーションのいずれのZオーダー値も有効であり、しかもターゲットアプリケーションのZオーダー値が下限値になっていない場合には、ST158-4bに示すように、指定されたアプリケーションとターゲットアプリケーションのZオーダー値が等しいか否かを判定する。もし、両者のZオーダー値が等しい場合には、即座にST158-8bに示すように処理を終了させる。それに対して、ST158-4bに示すように両者のZオーダー値が等しくない場合には、ST158-5bに示すように指定されたアプリケーションのZオーダー値をターゲットアプリケーションのZオーダー値より“1”だけ小さい値に変更する。ST158-5bの処理が終了すると、ST158-6bに示すように他のアプリケーションのZオーダー値の変更が必要か否かを判定する。もし、他のアプリケーションのZオーダー値の変更が一切不要な場合には、ST158-8bに示すように処理を終了させる。また、前記ST158-6bの判定条件において他のアプリケーションのZオーダー値の変更とみなされた場合には、ST158-7bに示すように必要な他のアプリケーションのZオーダー値を変更後、ST158-8bに示すように“moveAfter”ファンクションの処理を終了させる。
図14に示すように本実施例におけるアドバンストコンテンツADVCTの再生管理情報は、プレイリストPLLSTで全体が統合されている。また、前記アドバンストコンテンツADVCT内のアドバンストアプリケーションADAPLに関する再生表示の管理情報は、プレイリストPLLSTとマークアップMRKUPおよびスクリプトSCRPTなどから構成されている。図83(f)または図84(a)に示すように本実施例においては、前記プレイリストPLLSTは“XML”の記述方法により記述されている。また、図92(f)あるいは図102(e)に示すように、本実施例におけるマークアップMRKUPも“XML”の記述方法により内容が記述されている。本実施例における情報記録再生装置1の中に存在するアドバンストコンテンツ再生部ADVPLの内部は、図14に示すようにナビゲーションマネージャーNVMNGを内蔵している。また前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内は図28に示すように、パーサーPARSERが存在し、前記パーサーPARSER内で“XML”の記述内容を解析し、その解析結果をプレイリストマネージャーPLMNGまたはアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ送信している。本実施例においては特にプレイリストPLLSTの“XML”解析結果についてパーサーPARSERからプレイリストマネージャーPLMNGへ転送し、マークアップMRKUPの“XML”解析結果をパーサーPARSERからアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGへ転送している。本実施例において、前記プレイリストPLLSTやマークアップMRKUPは図14に示すようにパーシステントストレージPRSTRやネットワークサーバーNTSRV、情報記憶媒体DISC内に予め記録されている。前記記録されたプレイリストPLLSTやマークアップMRKUPは図14に示すようにデーターアクセスマネージャーDAMNGを経由し、ナビゲーションマネージャーNVMNG内に転送される。前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内では、前記転送されたプレイリストPLLSTやマークアップMRKUPに関する“XML”記述文章をパーサーPARSERにより解析している。前記パーサーPARSERに対する“XML”解析に対するコマンドが図159に示す“parse”ファンクションとなる。図28に示すように前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するパーサーPARSERは前記“parse”ファンクションを受けとると、図159に示すフローチャートに従い、“XML”の解析処理を行う。すなわち、本実施例においてAPIコマンドとして定義される“parse”ファンクションは、“XML”ドキュメントをファイルキャッシュFLCCH内にロードし、その内容を解析する処理を行う。
図159を用い、“parse”ファンクションの処理内容を説明する。ST159-1aに示すように、“parse”ファンクションの処理を開始すると、ST159-2aに示すようにXMLドキュメントに関するURIの記載フォーマットが正しいか否かを判定する。ST159-2aの判定結果、URIの記載フォーマットが正しくない場合には、ST159-7aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST159-8aに示すように“parse”ファンクションの処理を終了する。また、ST159-2aの判定条件においてXMLドキュメントに関する記載フォーマットが正しい場合には、ST159-3aに示すようにパーサーPARSER(図28参照)の準備が完了しているか否かを判断する。図30に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のパーサーPARSERの準備が完了していない場合には、ST159-7aに示すようにエラーメッセージを出力後、ST159-8aに示すように処理を終了させる。それに対して、ST159-3aの判定条件においてパーサーPARSERの準備が完了していると確認出来た場合には、ST159-4aに示すようにXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.PARSING”(“解析中”)に設定し、その後、ST159-5aに示すように解析後のデーターを保存するドキュメントを作成する。ST159-5aの状態においては、前記解析後のデーターを保存するドキュメントの中には、まだ未解析な現状なので空の状態となっている。その後、ST159-6aに示すように“Parsing”シーケンスを開始し、非同期的に解析処理を行う。ST159-6aにおける“Parsing”シーケンスの処理を完了後、ST159-8aに示すように“parse”ファンクションの処理を終了させる。ST159-6aに示す “Parsing”シーケンス内における具体的な処理内容を図160に示す。図160に示す “Parsing”シーケンスにおいては、ファイルキャッシュFLCCH内に保存されている解析前のXMLドキュメントを解析し、その解析結果を同じく前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存する処理を行う。従って、前記“Parsing”シーケンスにおいては解析すべきXMLドキュメントを事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存しておく必要がある。更に、前記XMLドキュメントの解析を終了した後、あるいは“Parsing”シーケンスの処理を終了した後には必ずファイルキャッシュFLCCH内から前記解析すべきXMLドキュメントを削除すると共に、XMLパーサーPARSER(図28参照)のステータスを“準備完了中”に設定する必要がある。図160に示す具体的な処理内容について以下に説明を行う。ST160-1bに示すように “Parsing”シーケンスを開始すると、ST160-2bに示すように指定されたURIがファイルキャッシュFLCCH内を指定しているか否かを判定する。ST160-2bの判定において、指定されるURIがファイルキャッシュFLCCH内以外のメディアを指定している場合には、ST160-7bに示すようにURIにより指定された解析すべきXMLドキュメントのファイル名と同じ名前のファイルが、既にファイルキャッシュFLCCH内に存在しているか否かを判定する。前記ST160-7bの判定結果により、URIにより指定された解析すべきXMLドキュメントのファイル名と同じ名前のファイルがファイルキャッシュFLCCH内に既に存在している場合には、ST160-22bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内に存在するコピーファイルをファイルキャッシュFLCCH内から削除した後、ST160-23bに示すように“ファイルキャッシュコピーエラー”(“FILECACHE_COPY_ERR”)の“callback”をコールした後、ST160-24bに示すようにXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示した後、ST160-25bに示すように“Parsing”シーケンスの処理を終了させる。またそれとは異なり、ST160-7bの判定結果、URIにより指定された解析すべきXMLドキュメントのファイル名と同じ名前のファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在していない場合には、ST160-8bに示すようにURIに指定されたファイルをファイルキャッシュFLCCH内にコピーする。既に説明したように前記“Parsing”シーケンスにおいては、解析すべきXMLドキュメントを事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存し、その解析結果を同じくファイルキャッシュFLCCH内に保存する処理を行う。それによりXMLパーサーPARSERの処理中の、解析すべきXMLドキュメントに対するアクセスの信頼性を向上させ、XML解析をスムーズに行う事に対する保障が出来る。何故なら、例えばネットワークサーバーNTSRV上に解析すべきXMLドキュメントが存在している場合には、前記XMLドキュメントの解析中にネットワーク回線エラーが発生し、解析途中のXMLドキュメントの情報が入手出来なくなる危険性がある。この場合には、前記XMLパーサーPARSER上で安定にXMLの解析が不可能となる。従って、本実施例においては解析すべきXMLドキュメントをST160-8bに示すように事前にファイルキャッシュFLCCH内にコピーする。図14に示すプレイリストPLLSTやマークアップMRKUPが記述されたXMLドキュメントはこの場合、URIにより指定されたパーシステントストレージPRSTRまたはネットワークサーバーNTSRV、情報記憶媒体DISC内に保存されている。ST160-8bに示す解析すべきXMLドキュメントをファイルキャッシュFLCCH内にコピーする場合には、ナビゲーションマネージャーNVMNG(内のパーサーPARSER)から図14に示すように、データーアクセスマネージャーDAMNGおよびデーターキャッシュDTCCHへファイルコピーの指示を出す。前記指示に基づき、データーアクセスマネージャーDAMNGはパーシステントストレージPRSTR或いはネットワークサーバーNTSRV、情報記憶媒体DISC内のURIに指定された場所(パス)からデーターを読み取り、読み取った解析すべきXMLドキュメントをデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH内へ転送する。この時、データーアクセスマネージャーDAMNGが解析すべきXMLドキュメントのコピーファイルを、ファイルキャッシュFLCCH内の所定の場所に保存出来るよう制御を行う。前記一連の処理を行い、解析すべきXMLドキュメントのコピー処理が成功するか否かをST160-9bで判定する。もし、ST160-9bの判定結果、ファイルキャッシュFLCCH内へのコピーが失敗した場合にはST160-10bに示すようにコピーしたはずのファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在するか否かをST160-10bで判定する。もし、前記ファイルキャッシュFLCCH内にコピーしたはずのファイルが前記ファイルキャッシュFLCCH内に存在しない場合(ST160-10b)には、ST160-21bに示すように“ファイルなし”(FILE_NOT_FOUND_ERR)の“callback”をコールした後、ST160-24bに示すようにXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示した後、ST160-25bに示すように“Parsing”シーケンスの処理を終了させ、図159に示す“parse”ファンクションに戻る。それに対し、ST160-9bの判定結果、解析すべきXMLドキュメントのファイルのファイルキャッシュFLCCH内へのコピーが失敗した場合の理由として、ST160-10bに示すコピーしたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在しない以外の理由として、ST160-11bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内が残量不足でコピーが出来なかったか否かを判定する。前記ST160-11bの判定条件に合致し、ファイルキャッシュFLCCH内の残量不足でコピーが出来なかった場合には、ST160-22bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内にコピーファイルが既に存在している場合にはコピーファイルをファイルキャッシュFLCCH内から削除した後、ST160-23bに示すように“ファイルキャッシュコピーエラー”(FILECACHE_COPY_ERR”)の“callback”をコールする。その後、ST160-24bに示すようにXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示した後、ST160-25bに示すように“Parsing”シーケンスの処理を終了する。また、ST160-9bの判定条件で解析すべきXMLドキュメントのファイルをファイルキャッシュFLCCH内にコピー出来なかった場合の原因として、ST160-10bに示すコピーしたファイルがファイルキャッシュFLCCH内に存在しない条件に合致せず、また更に、ST160-11bに示すファイルキャッシュFLCCH内の残量不足でコピー不可でも無かった場合には、ST160-23bに示すように“ファイルキャッシュコピーエラー”(FILECACHE_COPY_E
RR)
の“callback”をコールした後、ST160-24bに示すXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示した後、ST160-25bに示すように“Parsing”シーケンスを終了させる。ところで、ST160-8bにおいてURIにより指定された解析すべきXMLドキュメントのドキュメントファイルをファイルキャッシュFLCCH内にコピーし、ST160-9bに示すようにコピーが成功した場合には、ST160-12bに示すようにコピーされたファイルを開き、その後、ST160-4bに示すようにオープンしたファイルからストリームデーター(解析すべきXMLドキュメントファイル内のデーター)の一部を読み取り、逐次その内容を解析し、ST159-5aで作ったドキュメントに解析結果を入れる。前記解析処理においてST160-5bに示すようにオープンしたファイルからのデーター読み出し、或いは解析が成功しなかった場合には、ST160-18bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内に既に存在している解析すべきXMLドキュメントコピーファイルをファイルキャッシュFLCCH内から削除した後、ST160-19bに示すように“解析エラー”(PARSE_ERR)の“callback”をコールした後、ST160-16bに示すようにXMLパーサーPARSERの現状のステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示した後、ST160-17bに示すように解析結果のドキュメントファイルをクローズする。その直後、ST160-25bに示すように “Parsing”シーケンスの処理を終了させる。前記ST160-5bに示すオープンしたファイルからのデーター読み出し又は解析が成功した場合には、ST160-6bに示すように、まだ前記解析すべきXMLドキュメントのコピーファイル内に未解析なデーターが残っているかを判定し、まだ未解析なデーターが残っている場合には、そのまま解析処理を続ける。それに対し、ST160-6bの判定において解析すべきXMLドキュメントのコピーファイル内に未解析のデーターが残っていない場合には、ST160-13bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内にコピーしてオープンした解析すべきXMLドキュメントのコピーファイル内のデーターが正式なフォーマットで記載されていて、しかも解析が成功したか否かを判定する。前記ST160-13bにおいて正式なフォーマットで記載されておらず、解析が失敗した場合には同様に、ST160-18bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内に既に存在している解析すべきXMLドキュメントのコピーファイルをファイルキャッシュFLCCH内から削除した後、ST160-19bに示すように“解析エラー”(PARSE_ERR)の“callback”をコールする。それに対し、前記ST160-13bの判定結果、ファイルキャッシュFLCCH内にコピーしオープンした解析すべきXMLドキュメントのコピーファイル内のデーターが正式なフォーマットで記載され、パーサーPARSERによるXMLの解析が成功した場合には、ST160-14bに示すようにファイルキャッシュFLCCH内のコピーされた解析すべきXMLドキュメントのコピーファイルの削除を行う。図160に示すようにプレイリストPLLSTやマニュフェストMNFST、マークアップMRKUPなどのXMLドキュメントをファイルキャッシュFLCCH内に一時保存し、解析を行っている。しかしそれに限らず、図25に示すようにファイルキャッシュFLCCH内にはセカンダリービデオセットSCDVSやアドバンストアプリケーションADAPL、アドバンストサブタイトルADSBTなどのファイルも一時保存する。従って、ST160-14bに示すように解析が終了した後には解析すべきXMLドキュメントのコピーファイルをファイルキャッシュFLCCH内から削除する事により、ファイルキャッシュFLCCHの有効利用を行う事が可能となっている。前記ST160-14bの処理が終了した後には、ST160-15bに示すように“解析完了”(XMLParser.OK)の“callback”をコールした後、ST160-16bに示すようにXMLパーサーPARSERのステータスを“XMLParser.READY”に設定し、“準備完了中”である事を示す。その後、ST160-17bに示すように解析結果が入れてあるドキュメントファイルをクローズした後、ST160-25bに示すように“Parsing”シーケンスの処理を終了させ、図159に示す“parse”ファンクションに戻る。
図25に示すように情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバーNTSRV内に記録されたセカンダリービデオセットSCDVSとアドバンストアプリケーションADAPL、アドバンストサブタイトルADSBTの一部は、ユーザーに再生表示する前に一時的にファイルキャッシュFLCCH内に保存される所に大きな特徴がある。その後、前記ファイルキャッシュFLCCHからセカンダリービデオプレーヤーSCDVPやアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN、アドバンストサブタイトルプレーヤーASBPLへ転送されることによりユーザーに再生表示される。それに対し、図25に示すようにネットワークサーバーNTSRV内に保存されている一部のセカンダリービデオセットSCDVSは一時的にストリーミングバッファーSTRBUF内に保存される所にも本実施例の大きな特徴がある。。その後、前記ストリーミングバッファーSTRBUFからセカンダリービデオプレーヤーSCDVPへデーター転送されることにより、ユーザーに対しセカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を行う。
前記ファイルキャッシュFLCCH或いはストリーミングバッファーSTRBUFにデータを一時保存する時のバッファーモデルを図161〜図163に示す。
図64に示すように、ファイルキャッシュFLCCHへデータを事前にローディングする時に使用される時間をローディング時間LOADPEと呼び、図65に示すようにアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに先立って前記ローディング時間LOADPEが設定される。図161と図162と図163に示すローディング時間LOADPEは、前述したローディング時間LOADPEと同じ内容をしめしている。また、図161〜図163では対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADを基準とした経過時間TIMEを横軸に取り、ファイルキャッシュFLCCH内の保存データ量FCOCUPあるいはストリーミングバッファーSTRBUF内の保存データ量SBOCUPを縦軸に取っている。前記“対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”の情報は、図54(c)及び(d)に示すように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されているサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP又はサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内の“再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)に記述されていると共に図54(d)に示すようにプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されるセカンダリオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内の“再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”( preload属性情報)にも記述されている。また、対象となる再生表示オブジェクトがアドバンストアプリケーションADAPL又はアドバンストサブタイトルADSBTの場合には、図161〜図163に示す“対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”の情報は、図63に示すようにプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されるアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSGあるいはアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に配置されるアプリケーションリソースエレメントAPRELE内の“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)に記載されている。また、図 161と図162に示す“実行時間の開始時間ACSTTM”と“実行時間の終了時間ACEDTM”は、図56(c)と(d)に示すアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG又はアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に記述される“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)と“タイトルタイムライン上の終了時間TTEDTM”(titleTimeEnd属性情報)と一致している。また、図161と図162に示す“実行時間の開始時間ACSTTM”と“実行時間の終了時間ACEDTM”との間に挟まれた時間がアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに対応する。更に、図163に示すタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMは、図54(c)と(d)に示すサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPあるいはサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に記述される“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)に対応するだけでなく、図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述される“タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM”(titleTimeBegin属性情報)にも対応している。更に図 162と図163に記述されているネットワークスループットの許容最小値NTTRPTの情報は、図63(c)に示すように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されるネットワークソースエレメントNTSELE内のネットワークスループットの許容最小値情報NTTRPT(networkThroughput属性情報)により記述されている。図 161又は図162に示すように、所で、ファイルキャッシュFLCCH内にデータを一時保存する場合には、完全に一時保存(ローディング)が終了した後、タイムマージンTIMMRGを確保した後に初めて再生表示オブジェクトのユーザーへの再生表示が開始されるところに本実施例における大きな特徴が有る。それに対し、図163に示すようにストリーミングバッファーSTRBUF上にデーターを一時保存する場合には、ストリーミングバッファーSTRBUF内へのデーターの一時保存(ローディング)が完了する前の段階で、ユーザーに対する再生表示オブジェクトの再生表示を開始できるところにも大きな特徴がある。以下に図161〜図163に示す各図面の詳細内容について説明を行う。
図161に示すように、ファイルキャッシュFLCCH内にデータを一時保存(ローディング)する場合には、ユーザーへの再生表示前に前記ファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを完全に終了させる必要がある事を前述した。前述したように完全にダウンロードを終了させるためには、下記に示すデーターインプット/アウトプットモデルと実行タイミングモデルに基づいてファイルキャッシュFLCCH内でのバッファー処理を行わなければならない。
A)データーインプット/アウトプットモデル
・ファイルキャッシュFLCCH内へ入力されるデータの転送レートは、“ネットワークスループットの許容最小値NTTRPT”と一致している。
・図65又は図64に示すように、アドバンストアプリケーションADAPLに対する実行・使用時間USEDTMを完了した後では、前記終了したアドバンストアプリケーションADAPLで使用されるリソースファイル(ダウンロードされたデーター)はファイルキャッシュFLCCH内から削除されなければならない。
B)実行タイミングモデル
・ダウンロード開始時間は下記の条件で定義される。
*もし、ダウンロードを開始するタイミングがプレイリストPLLSTにより与えられている場合には、ダウンロード開始時間はタイトルリソースエレメントまたはアプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記述されたloadingBegin属性情報により指定される。前述したように前記情報は図63(d)に記述されているように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されているアプリケーションリソースエレメントAPRELE内の“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)に記述されている。また66 (d)に示すように、リソースインフォメーションRESRCI内のタイトルリソースエレメント内に“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)にも記述されている。もし、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEやタイトルリソースエレメント内に前記loadingBegin属性情報が記述されていない場合には、対応するアプリケーションリソースエレメントAPRELE又はタイトルリソースエレメントの有効期間の開始時間からダウンロードが開始される。
*もし、ダウンロードするタイミングがスクリプトSCRPT内で与えられている場合(例えば図126又は図106〜図110に示す“capture”ファンクションに基づいて実行される場合)には、ダウンロード開始時間は前記“capture”ファンクションが実行される時間に対応する。
・再生表示開始時間は次のように定義される。
*もし、ダウンロードのトリガーがプレイリストPlLSTにより指定されている時には、ファイルキャッシュFLCCH内へのリソースファイルのダウンロードが完了していれば、再生表示開始時間は“titleTimeBegin属性情報”により指定される。すなわち、前記時間は前述したように図56(c)又は(d)内に記述されるアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG又はアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)を意味している。もし、前記タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)の時にもファイルキャッシュFLCCH内にリソースファイルの保存が完了していない場合には、対応方法は図56(c)又は(d)に示すアドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG又はアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内の再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)に設定された値に応じて処理され、前記の処理方法については図166及び図167で詳細に説明をしている。
*ダウンロードトリガーがスクリプトSCRPT(図106〜図110に示すAPIコマンド)に基づく場合には、ファイルキャッシュFLCCH内にソースファイル(ソースデーター)のダウンロードが終了した直後に再生表示が開始される
図 161に示すようにアドバンストアプリケーションが実行時間の開始時間ACSTTMの時からアドバンストアプリケーションの実行が開始される場合には、前記アドバンストアプリケーションの実行時間APACPE以前にファイルキャッシュFLCCH内へのダウンロードを完了させるようにネットワークサーバーNTSRVに対するデーターアクセス制御が行われなければならない。前記条件を満足するためには、タイムマージンTIMMRGに関しては以下の式で表される条件を満足していなければならない。
(タイムマーシ゛ンTIMMRG)= {(実行時間の開始時間ACSTTM)−(対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD)−(データ量DATASZ)}÷ネットワークスルーフ゜ットの許容最小値NTTRPT
上記式におけるタイムマージンTIMMRGは、ネットワークスループットの変化を吸収するためのマージンとして設定される。
図 161に示すバッファーモデルに対する他のモデルとして、ファイルキャッシュFLCCH内のオーバーフローの防止を保証したファイルキャッシュ内バッファーモデルを図 162に示す。図 162に示したバッファーモデルにおいては、対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADにおいて、ファイルキャッシュFLCCH内に全てのファイルが予め保存されており、アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEの開始までには不要なリソースファイルを逐次削除する状態を示している。従ってこの場合のローディング時間LOADPEにおいては、ローディングされるべきリソースファイルのローディングと平行して不要なリソースファイルの削除処理が同時に行われる。その結果、ローディング時間LOADPE内においてファイルキャッシュ内保存データー量FCOCUPの量は、巨視的に見てほぼ一定に保たれる。このモデルにおいてネットワークスループットが充分に大きい場合には、ローディング時間LOADPE内の特定時間において一度にファイルキャッシュFLCCH内の不要なデータを削除すると共に削除直後にスループットが充分に高い状況で次に使用されるアドバンストアプリケーションADAPLの使用されるリソースファイルを一度にファイルキャッシュFLCCH内に取込む事もできる。図 162に示すモデルにおいては、ファイルキャッシュFLCCH内のオーバーフローを起こさないようにコンテンツが作られることが要求される。また、前記条件を満足しない場合には、ファイルキャッシュFLCCH内のオーバーフローが発生しアドバンストアプリケーションADAPLで使用されるリソースファイルのダウンロードが失敗することがある。
本実施例において、ストリーミングバッファーSTRBUF内にネットワークサーバーNTSRVからセカンダリービデオセットSCDVSをダウンロードする場合のバッファーモデルを図163に示す。この場合のデーターインプット/アウトプットモデルと実行タイミングモデルは以下に示す状態となる。
A)データーインプット/アウトプットモデル
・ストリーミングバッファーSTRBUFに入力されるデータのデータ転送レートはネットワークスループットの許容最小値NTTRPTに一致する。
・再生表示オブジェクトの再生開始後には、ストリーミングバッファーSTRBUFからデータが“ビデオのビットレート”に従って保存されたデータが出力される。
・ストリーミングバッファーSTRBUFに保存されるデータが満杯になった場合には、データ転送(ユーザーへの再生表示)は中止される。
・ストリーミングバッファーSTRBUFがデーターキャッシュDTCCH内に領域が設定され、かつランダムアクセス(ジャンプ処理)が発生した時には、ストリーミングバッファーSTRBUFはクリアされる。
B)実行タイミングモデル
・ストリーミングバッファーSTRBUFへのデータの一時保存開始タイミングは以下示す *プレイリストPLLSTによりストリーミングバッファーSTRBUFへのデータ一時保存のきっかけが与えられた場合には、プレイリストPLLST内に記述されたpreload属性情報に基づきローディングが開始される。前記の値は図54(c)又は(d)に示すように、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP又はサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内の“再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)が対応するばかりでなく、図54(d)に示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内に記述される“再生表示オブジェクトの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)にも対応する。
*スクリプトSCRPT(又は図106〜図110に示すAPIコマンド)に基づいてストリーミングバッファーSTRBUF内に一時保存が開始される場合には、前記スクリプトSCRPTが開始する時間に前記ストリーミングバッファーSTRBUFへのダウンロード処理が開始される。
・再生表示オブジェクトの再生表示開始タイミングは以下のように定義される。
*プレイリストPLLST内でストリーミングバッファーSTRBUFヘのダウンロードが定義されている場合には、プレイリストPLLST内のtitleTimeBegin属性情報により再生表示の開始時間が指定される。前記の値は図54(c)又は(d)に示すように、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP又はサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)が対応するばかりでなく、図54(d)に示すようにセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内のタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM(titleTimeBegin属性情報)が対応する。
*もし、スクリプトSCRPTあるいは図106〜図110に示すAPIコマンドによりストリーミングバッファーSTRBUFへの一時保存のトリガーが与えられた場合には、図140又は図106〜図110に示す“playSecondaryVideoPlayer”ファンクションで指定された時間により再生表示が開始される。
図163に示すバッファーモデルにおいては、タイムマージンTIMMRGは以下の式により計算することができる。
(タイムマーシ゛ンTIMMRG)=(タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTM)−(対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD)
図80(a)に示すように本実施例において、プレイリストPLLST内に構造情報CONFGIが記述可能となっており、図80(b)に示すように前記構造情報CONFGI内にストリーミングバッファーエレメントSTRBUFが記述可能となっている。また、図80(c)に示すように前記ストリーミングバッファーエレメントSTRBUF内には予め設定が可能なストリーミングバッファーサイズSTBFSZが記述可能になっている。前記値に基づき設定されるストリーミングバッファーSTRBUFのサイズSTBFSZは、以下の条件を満足しなければならない。
(ストリーミンク゛ハ゛ッファーサイス゛STBFSZ)≧(タイムマーシ゛ンTIMMRG)×(ネットワークスルーフ゜ット)≧(フ゜リハ゛ッファーリンク゛サイス゛)
上記式において、“プリバッファーリングサイズ”は、連続したデコード処理を行うためにストリーミングコンテンツにより要求されるプリバッファーリングデーター量を示している。上記の条件式に加えて更に以下の比較的小さな条件も必要となっている
(ネットワークスルーフ゜ット)≧(ヒ゛テ゛オのヒ゛ットレート)
上記条件式はストリーミングバッファーSTRBUFにおけるアンダーフローが起きないように保証している条件式となっている。
図25に示すように本実施例においては、ネットワークサーバーNTSRVに記録されているセカンダリービデオセットSCDVSをストリーミングバッファーSTRBUF内に一時保存し、前記ストリーミングバッファーSTRBUFからセカンダリービデオプレイヤーSCDVPへデータ転送する事により、セカンダリービデオセットSCDVSのユーザーへの表示再生を行う事が出来るところに大きな特徴がある。前記ストリーミングバッファーSTRBUF内に、セカンダリービデオセットSCDVSを保存する時のバッファーモデルを図163に示した。類似した内容について、セカンダリービデオセットSCDVSのローディングタイミングと再生表示タイミングに注力して説明した図を図164に示す。図164に示すように、本実施例においては対象リソースの取込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD(ストリーミングバッファーSTRBUFへのローディング開始時間)には、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのローディングを開始する。前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPをストリーミングバッファーSTRBUFにローディングした直後に、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの中身の解析を行う。図88(c)に示すように、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内のタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GIの中には、エンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEが記述されている。前記エンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEを解析する事により、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPと同じ保存場所(パス)に保存されているセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBをダウンロード出来る。従って、本実施例においては図164に示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロードを終了した後、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内に記述されているエンハンストビデオオブジェクトのファイル名EVOB_FNAMEを抽出し、前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトファイルS-EVOBへアクセスするまでの所要時間を経過した後、セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのストリーミングバッファーSTRBUFへ向けたローディング処理が開始される。図164に示すように前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生表示の開始時間は、 “titleTimeBegin”属性情報により指定されている。図164の実施例では、前記再生開始時間は0時3分00秒となっている。従って、図164に示すように経過時間TIMEにおいて0時3分00秒から前記サブスティテュートオーディオSBTADの再生表示が開始される。また、図164に示す実施例においては“clipTimeBegin”属性情報の値が“00:00:00:00”となっているので、図164に示すようにサブスティテュートオーディオSBTADの開始時間には前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの先頭位置からユーザーへの再生表示が開始される。ストリーミングバッファーSTRBUFにダウンロードされたセカンダリービデオセットSCDVSをタイトルタイムラインTMLEの時間進行に同期してユーザーに再生表示する為には、ネットワークサーバーNTSRVへのアクセス処理が事前にスケジューリングされている必要がある。前記ネットワークサーバーNTSRVへのネットワークアクセススケジュールは、プレイリストPLLST内でのダウンロード開始時間(LoadingBegin属性情報またはpreload属性情報)により予め記述されている。すなわち、前記の値は図54(c)または(d)に示すように、プレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に記述されているサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCPまたはサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内の“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)が対応する。またそれに限らず、前記の値は図54(d)に示すように、プレイリストPLLST内に記述されるセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内の “再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”( preload属性情報)が対応する。図15の実施例に示すように、情報記録再生装置1内のアドバンストコンテンツ再生部ADVPLがネットワークサーバーNTSRVに接続するためには、オーバーヘッドとしてネットワーク接続処理の確立を行う必要がある。それに対して、前記“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”は、ネットワーク接続に必要なネットワーク接続の確立に要する時間が含まれていない。従って、本実施例においては前記“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”の時間で設定された時間の前に、ネットワーク接続のために必要となるオーバーヘッド時間(ネットワーク接続を設立するために必要となる時間)を事前に設定しておく必要がある。本実施例において、ネットワークサーバーNTSRVへのネットワークアクセススケジュールに対しては、以下に示す条件を仮定している。
−ネットワークスループットの値は、常に一定である事を前提としている。
−URIにおいて“http”または“https”から始まるネットワークサーバーNTSRVへのアクセス処理に対しては、シングルセッションのみを使用する事を前提とし、“マルチセッション”は許容しない事を前提としている。従って、本実施例におけるアドバンストコンテンツADVCTのオーサリング処理をする上においては、データのダウンロードは1種類のデータのみのダウンロードを前提とし、同時に“2”以上の(“1”を越える)データのダウンロードに対するスケジューリングは前提としない。
−セカンダリービデオセットSCDVSのストリーミングバッファーSTRBUFへのダウンロードに関しては、図164に示すようにセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのダウンロードに先行して、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロードが必須となる。
−図163に示すストリーミングバッファーSTRBUF内へのダウンロードや図161や図162に示すアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEより前に、ファイルキャッシュFLCCH内へのダウンロードを完了させるモデルにおいて、ストリーミングバッファーSTRBUFとファイルキャッシュFLCCH内でのオーバーフローやアンダーフローが起きないように、予めスケジューリングされている必要がある。
ネットワークサーバーNTSRVへ事前にアクセスするためのスケジュール情報は、タイトルリソースエレメント内の“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(LoadingBegin属性情報)(図66(d)参照)または、アプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記述されている“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(LoadingBegin属性情報)(図63(d)参照)に記述されている。それに対してストリーミングバッファーSTRBUFにダウンロードするためのスケジュール情報は、サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内の“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)(図54(c)参照)か、あるいはサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内の“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)(図54(d)参照)、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内の“再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(preload属性情報)(図54(d)参照)によってのみ規定されている。セカンダリービデオセットSCDVSのストリーミングバッファーSTRBUFに、予めダウンロードされる時のネットワークサーバーNTSRVへのネットワークアクセススケジュールを規定した説明例を、図164の下側に記述する。前述したようにセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのダウンロードを開始する前に、セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンロード処理を完全に終わらせておく必要がある。図164に示した実施例とは異なり、データーキャッシュDTCCH内にダウンロードされたアドバンストコンテンツADVCTを非同期的に再生表示する場合においては、ネットワークサーバーNTSRVへのネットワークアクセスの事前スケジューリングは必要としない。従って、前述したような予めスケジューリングされたダウンロード開始時間(再生表示オブジェクトの取り込みを開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOADなど)の情報は、プレイリストPLLST内での記載を省く事が出来る。この場合にはプレイリストPLLST内でのダウンロード開始時間の記述は省かれ、対応したコンテンツの再生表示イベントが発生した直後にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLはダウンロード処理を開始する事になる。このように、タイトルタイムラインTMLEに同期した再生表示オブジェクトの再生表示処理が必要でない場合には“マルチセッション”によるネットワークダウンロードをする事が出来る。しかし、本実施例においては同時に8セッション以上のネットワーク接続(8種類以上同時にネットワークダウンロード処理をする)を行う事は出来ない。本実施例のように上記上限値を設ける事により、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおけるネットワーク接続を経由したデーターキャッシュDTCCH内へのダウンロード処理の信頼性を確保し、ユーザーに対して安定にアドバンストコンテンツADVCTの再生を確保する事が出来る。
図23(a)に示すように本実施例において、プレイリストPLLST内には構造情報CONFGIとメディア属性情報MDADRI、タイトル情報TTINFOが記述可能となっている。また、図23(b)に示すように、前記タイトル情報TTINFO内には特定のタイトルに関するタイトルエレメント情報TTELEMが存在する。また、図24に示すようにタイトル毎のタイトルエレメント情報TTELEM内にはオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIが記述され、前記オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内には、プライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPとサブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP、アドバンストサブタイトルセグメントエレメントADSTSG、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGが記述可能となっている。図54(d)に示すように前記セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内には、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が記述可能となっており、“hard”又は“soft”、“none”のいずれかの値が設定可能となっている。また、図54(c)に示すように前記サブスティテュートオーディオビデオクリップエレメントSBAVCP内には、再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が記述可能となっており、“hard”又は“none”のいずれかの値が設定可能となっている。更に図54(d)に示すように、サブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内に再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が記述可能となっており、“hard”又は“soft”のいずれかの値が設定可能となっている。また、本実施例は図56(d)に示すように、アプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内に再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)が記述可能となっており、“hard” 又は“soft”のいずれかの値が設定可能となっている。前述した再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)として、設定可能な値の対応一覧を図165に示す。
図165の右の列には、前述したセカンダリービデオセットSCDVSに関する管理情報であるクリップエレメントの名前が記述されており、中央の列では広義のリソースインフォメーションRESRCIの内容が記述されている。前述した広義のリソースインフォメーションRESRCIに含まれるアプリケーションリソースAPRSRCとタイトルリソースTTRSRCは、図25に示すようにユーザーに再生表示される前に一時的にファイルキャッシュFLCCH内に保存される。この場合には、図 161又は図162に示すようにファイルキャッシュFLCCH内への事前のダウンロードを完全に終了した後に初めてユーザーへの再生表示を開始できる。またセカンダリービデオセットSCDVS内に属する再生表示オブジェクトは、図25に示すようにそれぞれの条件によってユーザーに再生表示する前にファイルキャッシュFLCCH内又はストリーミングバッファーSTRBUF内に事前に保存される場合がある。図25に示すように事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存されるセカンダリービデオセットSCDVSは、図 161 又は図162に示すようにファイルキャッシュFLCCH内への事前のダウンロードを完全に終了した後に初めてユーザーへの再生表示を開始する。それに対し、図25に示すようにネットワークサーバーNTSRV内に保存される一部のセカンダリービデオセットSCDVSはユーザーに表示再生される前に一時的にストリーミングバッファーSTRBUF内に保存される。この場合には図163又は図164に示すように、ストリーミングバッファーSTRBUFへの事前のダウンロードの途中から(ダウンロード処理が完了する前に)ユーザーへのセカンダリービデオセットSCDVSの再生表示を開始することができる。
図25に示す事前処理において、本実施例ではファイルキャッシュFLCCH内への事前ダウンロードを“ダウンローディング”と呼び、ストリーミングバッファーSTRBUFへの事前ダウンロードを“ストリーミング”と呼ぶようにして違いを明確化する。いずれにおいてもアドバンストコンテンツADVCTのダウンローディング又はストリーミング処理により、タイトルタイムラインTMLE上での任意の位置へのジャンプ処理(ランダムアクセス)をサポートするところに大きな特徴がある。もし、前記ジャンプ処理(ランダムアクセス)が必要になった場合には、ジャンプ処理(ランダムアクセス)後の再生開始する前に、最初に対応したリソースファイルのダウンロード処理を完了しておく必要がある。それにより、図165で説明したようにストリーミングの場合にはダウンロードが完了する前の段階でセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOBの再生表示を開始できる。しかし前述したジャンプ処理(ランダムアクセス)による任意の位置からの再生開始を保証するためには前記ストリーミングにおいてもダウンロードを完了させておく必要がある。本実施例においてジャンプ処理(ランダムアクセス)後の再生開始を瞬時に行わせるためにネットワークソースの事前ダウンロード準備及びタイトルタイムラインTMLE上の制御方法に対して以下の条件が要求される。但し、本実施例におけるスクリプトSCRPTに基づいたリソースファイルのダウンロード処理の実行方法を指定した“capture”ファンクション(図106〜図110または図126参照)は任意の時間に発生する場合があるので、下記に示す条件はプレイリストPLLST内に記述された内容に従ってリソースファイルを事前にダウンロードする場合に限る。
1)プレイリストPLLST内で記述された内容に沿ってリソースファイルのダウンロード処理が行われる場合には、以下に示す条件のいずれかを満足した場合にダウンロード処理が終了する。
・タイトルタイムラインTMLEで指定された時間(ユーザーに再生表示を開始する時間)までに完全なダウンロード処理が終了し、ダウンロードすべきリソースファイルがデーターキャッシュDTCCH内に保存が完了した場合
・タイトルタイムラインTMLE上における必要な時間(ユーザーに対する再生表示を開始する時間)までにリソースファイルのダウンロードが必要でなくなった場合
2)タイトルタイムラインTMLE上での再生すべき現状の時間をジャンプ先(ランダムアクセス先)に指定された時間に変更すると共にダウンローディングやストリーミングによりダウンロードが必要となるリソースを明確にする。その後情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTRからダウンロード処理を開始する。本実施例においては、この時にパーシステントストレージPRSTRからのダウンロードと情報記憶媒体DISCからのダウンロード処理を並行に行うことが可能である。
3)図166及び図167に示すようにハード同期(Hard-Synchronized)再生表示オブジェクト又はハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、図167に示すように一時的にタイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)を停止する。
・ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、ファイルキャッシュFLCCH内への事前のダウンロードを完全に終了後、初めてアドバンストアプリケーションADAPLの実行状態に移すことができる。
・ハード同期(Hard-Synchronized)再生表示オブジェクトの場合には、データーキャッシュDTCCHに保存されるべきセカンダリービデオセットSCDVSの一部がダウンロード未完了の場合でもタイトルタイムラインTMLE上での時間進行(カウントアップ)を開始することができる(ストリーミングバッファーSTRBUF内に一時保存されるストリーミング処理の場合)。
4)ソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの場合には、完全にファイルキャッシュFLCCH内へダウンロードを終了した後、アドバンストアプリケーションADAPLを実行状態にすることができる。
5)ハード同期(Hard-Synchronized)再生表示オブジェクト、あるいはソフト同期(Soft-Synchronized)再生表示オブジェクト、非同期(non-Synchronized)再生表示オブジェクトの場合には、図164に示すようにまず初めにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPのダウンローディングを完全に済ませた後、前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP内で指定されたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBのダウンローディングを開始する。この場合、前記セカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの少なくとも一部がストリーミングバッファーSTRBUF内にダウンロードされている必要がある。前記ダウンロードされたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの再生時間がジャンプ(ランダムアクセス先)のタイトルタイムラインTMLE上での開始時間が含まれている必要がある。また他の実施例としては、図164に示すようにダウンロードされたセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの最初の位置がタイトルタイムラインTMLE上でのジャンプ先の再生開始時間(図164における破線βで示した時間)に一致してもよい。また、本実施例において任意のジャンプ先(ランダムアクセス先)において即座に再生開始ができるためには、前記ストリーミングバッファーSTRBUFへのダウンロード処理が完全に終了した時にのみ前記再生表示オブジェクトの再生開始とタイトルタイムラインTMLEの時間進行開始をすることができる。本実施例におけるプリローディングが完了する条件として以下の条件が必要となる。
・プレイリストPLLST内にpreload属性情報が記述されている場合には、図161で示したネットワークスループットに関する関係式を満足した場合
・プレイリストPLLST内にpreload属性情報が記述されていない場合には、ストリーミングバッファーSTRBUF内が対応する保存すべきセカンダリービデオセットSCDVSで満杯になった場合にプリローディングが完了したとみなす。
・不注意でプレイリストPLLST内のpreload属性情報の記述が漏れた場合には、ストリーミングバッファーSTRBUF内に保存すべきセカンダリービデオセットSCDVSの最後のバイトがストリーミングバッファーSTRBUF内に保存された時にプリローディングが完了したとみなす。
前記処理において、ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションを情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTRからローディングする場合には、ローディングが完全に終了しない限りタイトルタイムラインTMLEの時間進行は再開することがない(図167参照)。
図166及び図167にハード同期(Hard-Sync)アプリケーションとソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションについて明記した。以下に前記ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションと前記ソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションについての説明を行う。
本実施例では前記ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションとソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの2種類のアドバンストアプリケーションADAPLを規定している。前記の同期タイプに関する情報はプレイリストPLLST内のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内の再生表示オブジェクトの同期属性情報SYNCAT(sync属性情報)(図56 (d)参照)により定義される。すなわち、ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、前記sync属性情報の値として“hard”の値が設定され、ソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの場合には前記sync属性情報の値が“soft”の値として設定される。前記ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションとソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションでは、タイトルタイムラインTMLE上での対応するアドバンストアプリケーションADAPLの再生表示方法に違いが現れる。本実施例においてアドバンストアプリケーションADAPLの実行を準備する段階において、必要とされるリソースファイルのローディングや例えばスクリプトグローバルコードの実行などの他のスタートアップ処理が必要となる。前記リソースファイルのローディング処理は、情報記憶媒体DISC又はパーシステントストレージPRSTR、ネットワークサーバーNTSRVからのリソースファイルを読込み、ファイルキャッシュFLCCHへの保存処理が必要となる。本実施例における全てのアドバンストアプリケーションADAPLは、前記リソースファイルのローディング処理が終了した後、初めて実行処理を行うことができる。図63(b)に示すようにアドバンストアプリケーションADAPLで使用しファイルキャッシュFLCCHに一時保存が必要なリソースファイルに関しては、個々のアドバンストアプリケーションADAPLに関する(管理を行う)アプリケーションセグメントエレメントAPPLSGの中にアプリケーションリソースエレメントAPRELEのリストとして記述されている。また、それに限らずアドバンストアプリケーションADAPLでは、図70に示すようにタイトルリソースTTRSRCとプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを使用することができる。更に図63(d)に示すように、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELE内には、“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)が記述されている。また同様に図66 (d)に示すように、タイトルリソースTTRSRCに関するタイトルリソースエレメントの中にも“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)の情報が記述できる形となっている。前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEや、タイトルリソースエレメント内に前記の“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD” (loadingBegin属性情報)が記述されている場合には、図65(a)に示すように“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)から必要なアプリケーションリソースAPRSRC又はタイトルリソースTTRSRCのローディングを開始する。それに対し、前記アプリケーションリソースエレメントAPRELEや、タイトルリソースエレメント内に“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD” (loadingBegin属性情報)の記述が無い場合には、図65(b)に示すようにタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMからローディングが開始され、ローディング時間LOADPEが終了(ローディングが完全に終了)した時からアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに入る。図65(b)に示すタイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMは、図56(d)に示すようにプレイリストPLLST内のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内で定義されている。前述したハード同期(Hard-Sync)アプリケーションもソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションのいずれも基本的には“対象リソースの取込み(ローディング)を開始するタイトルタイムライン上の時間PRLOAD”(loadingBegin属性情報)の情報が記述されない場合には、図65(b)に示す手順に従った処理( “タイトルタイムライン上の開始時間TTSTTMにローディング時間LOADPEの開始を行う”→“ローディング時間LOADPEの終了後にアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEに入る” )を行う。基本的に両者の違いはローディング時間LOADPEにおけるタイトルタイムラインTMLEの時間進行処理方法にある。すなわち、図166に示すようにソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの場合には、ローディング時間LOADPEの間もタイトルタイムラインTMLEの時間進行を継続させる。そしてタイトルタイムラインTMLEの時間進行を継続させている最中に対応するリソースファイルのローディング(ローディング時間LOADPE)が終了した場合には、その直後からアドバンストアプリケーションの実行を開始し、アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEへ移る。それに対してハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、図167に示すようにローディング時間LOADPE中はタイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)は一時停止される。そして、ファイルキャッシュFLCCH内へのリソースファイルのローディング処理(ローディング時間LOADPE)が終了した直後に、タイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)を再開し、アドバンストアプリケーションADAPLの実行を開始する事でアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEへ移る。本実施例において早送りFFや巻戻しFRなど特殊再生を行う場合には特殊再生が終了し、標準再生モードに戻った直後に前記の処理が開始される。すなわち、図166に示すようにソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの場合には特殊再生として、例えば早送り再生中FSTSWDの間はリソースのローディング処理を行わず、標準再生モードに移った時点(α点の位置)からリソースファイルのファイルキャッシュFLCCHへ向けてのローディング処理を開始させてローディング時間LOADPEが開始する。前記標準再生中NRMPLYにローディング処理(ローディング時間LOADPE)が終了した時にアドバンストアプリケーションの実行を開始し、アドバンストアプリケーションの実行時間APACPEへ移る。それに対し、図167に示すようにハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、特殊再生として例えば早送り再生中FSTFWDの間にはローディング処理は行わず、標準再生モードに戻った時点(α点の位置)にリソースのファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを開始する。この時タイトルタイムラインTMLEは一時停止され、リソースファイルのファイルキャッシュFLCCHへのローディングを開始する。ハード同期(Hard-Sync)アプリケーションの場合には、図167に示すようにファイルキャッシュFLCCHへのローディング時間LOADPE中は前記タイトルタイムラインTMLEの時間進行は一時停止されたまま保持される。その後リソースファイルのファイルキャッシュFLCCHのローディング処理(ローディング時間LOADPE)が終了した直後に、標準再生中NRMPLYの形で(標準再生モードで)アドバンストアプリケーションの実行を開始してアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEへ移る。図166及び図167に示すように、早送り再生中FSTFWDなどの特殊再生を行っている間には、ローディング処理を行わず特殊再生から標準再生モードに戻った時点(α点の位置)で初めてローディング処理を開始することにより、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおける効率の良いローディング処理を実現できるばかりでなく、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の処理の簡素化を図ることによりアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内における再生表示処理の信頼性確保が可能となる。
図166に示すようにソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションは、実行の準備期間を通じてタイトルタイムラインTMLEの連続的な時間進行を選択している。図56(d)に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内にオートラン属性情報ATRNATが設定可能となっている。もし前記オートラン属性情報ATRNATの値を“true”とし、対応したアドバンストアプリケーションADAPLの実行処理を選択された場合には、ファイルキャッシュFLCCHへのローディング処理として前記ソフト同期(Soft-Sync)のメカニズムが採用される。しかしタイトルタイムラインTMLEの時間進行のカウントアップを停止することなく対応するリソースファイルの読取りができない場合には、対応するリソースファイルはソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションのリソースとしては定義(使用)できない。すなわち、図166に示すようにソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションに使用される全てのリソースファイル( 図63(b) に示すようにアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内のアプリケーションリソースエレメントAPRELEで規定されるリソースファイル)は、ファイルキャッシュFLCCH内へのローディング(一時保存)中にタイトルタイムラインTMLEの時間進行を停止させてはならない。本実施例では例えば早送り再生FSTFWDなどの特殊再生やジャンプ処理(ランダムアクセス)などによりタイトルタイムラインTMLE上の時間としてソフト同期(Soft-Sync)アプリケーションの有効時間APVAPE内に飛び込んだ場合には、対応するアドバンストアプリケーションADAPLは必ずしも即座に(ジャンプ終了直後に)実行開始が出来る必要は無い。図166における横軸は実経過時間RLTIME(実際の経過時間)を意味し、縦軸はタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を表している。図166における左側の直線は標準再生中NRMPLY(標準再生モードによる連続再生)が続いている場合を示し、右側は例えば早送り再生中FSTFWDなどの特殊再生からアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内で標準再生モードに戻り、標準再生中NRMPLYに変わった場合を表している。いずれの場合においても使用するリソースファイルのローディング処理を行うローディング時間LOADPE中に、タイトルタイムラインTMLEの時間進行を止めることはない。
図167に示すハード同期(Hard-Sync)アプリケーションは、そこで利用されるリソースファイルのファイルキャッシュFLCCH内へのローディング処理が全て終了した後、初めて実行状態となる。図56(d)に示すようにプレイリストPLLST内のアプリケーションセグメントエレメントAPPLSG内でオートラン属性情報ATRNATの値を“true”と設定し、対応したアドバンストアプリケーションADAPLの実行を選択された場合には、図167に示すハード同期(Hard-Sync)メカニズムにより必要となるリソースファイルのファイルキャッシュFLCCHへのローディング処理が行われる。すなわち前記アドバンストアプリケーションADAPLで使用されるリソースファイルのローディング処理中(前記アドバンストアプリケーションADAPLの準備中)にはタイトルタイムラインTMLEの時間進行は一時停止され、タイトルタイムラインTMLE上でのカウントアップは一時的に停止される。図167においても横軸は実経過時間RLTIME(実際の経過時間)を表し、縦軸はタイトルタイムラインTMLE上での時間進行を表している。図167内の左側は標準速度による標準再生中NRMPLTが連続されている場合を表し、右側はアドバンストアプリケーションの有効時間APVAPE内において早送り再生中FSTFWDなどの特殊再生から標準再生モードに戻った(標準再生中NRMPLYに移った)場合を示している。いずれの場合でも、アドバンストアプリケーションADAPLの準備のためにリソースファイルのファイルキャッシュFLCCH内へのローディングを行っているローディング時間LOADPE中はタイトルタイムラインTMLEの時間進行は一時停止され、ローディング処理(ローディング時間)が終了した直後にアドバンストアプリケーションADAPLの実行を行うアドバンストアプリケーションの実行時間APACPEとなる。このようにアドバンストアプリケーションADAPLによって対応する同期処理方法を変えることにより、コンテンツプロバイダーがユーザーに対して最も効果的な再生表示方法を選択することが可能となり、ユーザーへの表現力を向上させることができる。
本実施例におけるプレイヤーパラメーターから、レイアウトパラメーターに至る各種システムパラメーターの一覧表を図46から図49に示した。ナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)で使用するシステムパラメーター一覧表に関する他の実施例を図168から図177に示す。
アドバンストコンテンツADVCTの再生表示を制御する場合、以下の他の実施例で示すシステムパラメーターをナビゲーションマネージャーNVMNG(図14参照)が使用する。スタンダードコンテンツSTDCTではシステムパラメーターとしてSPRMs(システムパラメーター)を使用するが、アドバンストコンテンツADVCTの再生表示制御においては前記SPRMsを使用する代わりに図168から図177に示すシステムパラメーターを使用する。しかし、アドバンストコンテンツADVCTの再生表示に対応したAPIコマンド処理においては、前記スタンダードコンテンツSTDCTに使用されるSPRMsとGPRMs(ジェネラルパラメーター)に対するアクセス制御に関するAPIコマンドは使用される。また、APIコマンド(図106〜図110参照)を使用することでアドバンストアプリケーションADAPLは、図168から図177に示した各種システムパラメーターの値を知ることができる。以下に図46に示したプレイヤーパラメーター一覧表に関する他の実施例の説明を図168を用いて行う。
図168に示すプレイヤーパラメーターは、システムパラメーターの中で主にプレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)で共通に使用するパラメーターを示している。
システムパラメーター名である対応規格書のバージョン番号の正数値、対応規格書のバージョン番号の小数点以下の数字は、“0”以上の正数値が設定される。また、システムパラメーター名であるディスプレイモードは、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-5”とする。また、システムパラメーター名であるデーターキャッシュサイズは、 “0”以上の正数値が設定され、システムパラメーター名であるパフォーマンスレベルは “0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-”(1以上)としている。また、システムパラメーター名であるクローズドキャプション(難聴者対応)、シンプリファイドキャプション(理解しやすい用に簡素化した文字で表示される)、大きな文字表示(見えにくい人の為用)、コントラスト表示(見えにくい人の為用)、説明用音声(見えない人の為に情景を解説する)及び対応時間の延長(対応の遅い人対応)は、“true”又“false”が設定される。また、全ての前記のシステムパラメーター名において、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、全ての前記のシステムパラメーター名は、ソフトリセット処理時(具体的なソフトリセット処理の内容は図191及び図192を参照)には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また図168に示す“対応規格書のバージョン番号の正数値”から“対応時間の延長(対応の遅い人対応)”に至る全てのシステムパラメーターの初期値はプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。図192内のST191-9からST191-11に至るソフトリセット処理を行った段階で、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は“対応規格書のバージョン番号の正数値”から“対応時間の延長(対応の遅い人対応)”に至る全てのシステムパラメーターの変更を行わない。また、再生表示する対象のタイトルが変更された場合、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は“対応規格書のバージョン番号の正数値”“対応時間の延長(対応の遅い人対応)”に至る全てのシステムパラメーターの変更も行わない。
図169及び図170に示す図46〜図49に対する他の実施例である対応可能な機能を示すパラメーターは、システムパラメーターの中で主にプレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)内のプレゼンテーションエンジンPRSENあるいはデーターアクセスマネージャーDAMNGで主に使用するパラメーターを示している。
図169及び図170における“初期値”とは、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に、図169及び図170に示される各種システムパラメーターの初期設定値の設定方法を意味し、図169及び図170に示す全てのシステムパラメーターに対しては、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、図169及び図170における“ソフトリセット処理時の対応方法”とは、図192に示すソフトリセット処理を行った時の対応方法を意味する。前記ソフトリセット処理の具体的な内容は、新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9)、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)および前記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)から構成される。図169及び図170に示すシステムパラメーター“ネットワーク接続対応”以外の全てのシステムパラメーターに対しては、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)はシステムリセット処理したシステムパラメーターの値を変更してはならない(“K”)。但し、再生途中において“ネットワーク接続対応”に対応したシステムパラメーターの値は変化しても良い。図17に示すように、1個のアドバンストコンテンツADVCTの中に複数のタイトルが存在する事が多い(図17の実施例では、タイトル#1とタイトル#2の2タイトルが存在する)。この場合、異なるタイトルを跨って再生した時の図169及び図170に示される各種システムパラメーターの値の対応方法が、図169及び図170における“タイトルが変わった時の対応方法”を意味している。図169及び図170に示すシステムパラメーター“ネットワーク接続対応”以外の全てのシステムパラメーターに対しては、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)はタイトルが変わった時にもシステムパラメーターの値を変更してはならない(“K”)。但し、再生途中において“ネットワーク接続対応”に対応したシステムパラメーターの値は変化しても良い。
システムパラメーター名であるHDMI出力対応は、“true”又は“false”が設定され、前記システムパラメーターの初期値はプレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記HDMI出力対応は図192のST191-9からST191-11に至るソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない(プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの変更を行わない)。更に、再生表示の対象となるタイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインオーディオのリニアPCM対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-2”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記メインオーディオのリニアPCM対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインオーディオのドルビーデジタルプラス対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記メインオーディオのドルビーデジタルプラス対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインオーディオのMPEG対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記メインオーディオのMPEG対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインオーディオのDTS HD対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記メインオーディオのDTS HD対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインオーディオのMLP対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記メインオーディオのMLP対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオのドルビーデジタルプラス対応は、“0”以上の正数値が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブオーディオのドルビーデジタルプラス対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオのDTS_HD対応は、“0”以上の正数値が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブオーディオのDTS_HD対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオのMPEG-4 HE AAC バージョン2対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-1”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブオーディオのMPEG-4 HE AAC バージョン2対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオのmp3対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-1”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブオーディオのmp3対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオのWMAプロ対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-1”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブオーディオのWMAプロ対応はソフトリセット処理時には前記値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるアナログオーディオ出力対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”、又は非設定とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記アナログオーディオ出力対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるHDMI対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-3”、又は非設定とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記HDMI対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるS/PDIF対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-2”、又は非設定とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記S/PDIF対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるS/PDIFエンコーディング対応は、“true”又は“false”が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記S/PDIFエンコーディング対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるドルビーデジタルのS/PDIFへの直接出力対応は、“true”又は“false”が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記ドルビーデジタルのS/PDIFへの直接出力対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるDTSのS/PDIFへの直接出力対応は、“true”又は“false”が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記DTSのS/PDIFへの直接出力対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブビデオの分解機能対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-2”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記サブビデオの分解機能対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるネットワーク接続対応は、“true”又は“false”が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。 “ネットワーク接続対応”が“true”と設定されている場合には、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)はアドバンストコンテンツADVCTの再生表示に対し、ネットワーク接続(ネットワークサーバーNTSRVへのアクセス制御)を行っている事を意味している。このようにシステムパラメーターに“ネットワーク接続対応”を設定する事で現状のアドバンストコンテンツADVCTの再生表示時にネットワーク接続を行っているか否かの判定が容易な為、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の負荷状況を即座に把握でき、情報記録再生装置1(図1参照)内での効率の良いリソース振り分け処理が可能となる。
また、前記ネットワーク接続対応はソフトリセット処理時及びタイトルが変わった時には再生途中において対応したシステムパラメーターの値は変化してもよい。
また、システムパラメーター名であるネットワークスループット対応は、“0”以上の正数値が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記ネットワークスループット対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるオープンタイプのフォントテーブル対応は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-2”とし、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記オープンタイプのフォントテーブル対応はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である順方向へのスロー再生対応、逆方向へのスロー再生対応、順方向へのコマ送り対応及び逆方向へのコマ送り対応は、“true”又は“false”が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記順方向へのスロー再生対応、逆方向へのスロー再生対応、順方向へのコマ送り対応及び逆方向へのコマ送り対応は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
図171及び図172に示すプレゼンテーションパラメーターは、アドバンストコンテンツADVCT(特に再生表示オブジェクト)を再生表示する時の再生表示状態を表している。図171及び図172のシステムパラメーターを設定した場合には、再生表示オブジェクトの再生中断またはプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の再生中断が発生した直後に前記システムパラメーターの値を利用する事で中断前に再生している場所から再度再生開始する事が可能となる。
図171及び図172における“初期値”とは、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に、図171及び図172に示される各種システムパラメーターの初期設定値の設定方法を意味する。図171及び図172において“スペック”とは、システムパラメーターの初期値がHD_DVD-Video規格に基づいて設定される事を意味し、“プレイリスト”とは、システムパラメーターの初期値がプレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される事を意味している。更に“初期値”の欄に対し、“00:00:00:00”が記載されている場合には、タイトルタイムラインTMLE上の時間を“0”とする事を意味している。
また、図171及び図172における“ソフトリセット処理時の対応方法”とは、図192に示すソフトリセット処理を行った時の対応方法を意味する。前記ソフトリセット処理の具体的な内容は、新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9)、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)および前記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)から構成される。前記“ソフトリセット処理の対応方法”の欄において“K”は、ソフトリセット処理時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は、対応したシステムパラメーターの値を変更してはならない事を意味し、“I”は、システムリセット処理時に対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない事を意味している。
図17に示すように、1個のアドバンストコンテンツADVCTの中に複数のタイトルが存在する事が多い(図17の実施例では、タイトル#1とタイトル#2の2タイトルが存在する)。この場合、異なるタイトルを跨って再生した時の図171及び図172に示される各種システムパラメーターの値の対応方法が、図171及び図172における“タイトルが変わった時の対応方法”を意味している。前記“タイトルが変わった時の対応方法”として“K”は、タイトルが変わった時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を変更してはならない事を意味し、“I”はタイトルが変わった時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない事を意味している。
システムパラメーター名であるプレイリストは、文字列が設定され、設定範囲は“1024”とし、初期値は“スペック”の記述内容に対応してHD_DVD-Video規格に基づいて設定され、スタートアップシーケンスに対応して決定される。また前記プレイリストは、ソフトリセット処理時には“スペック”の記述内容に対応してスタートアップシーケンスに対応して決定される。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるタイトルIDは、文字列が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、前記タイトルIDは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には“スペック”と記載されている内容に対応し、システムパラメーターの値は現行のタイトルのID値と一致する。
また、システムパラメーターで名であるタイトル番号は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“999”とし、初期値は非設定とする。また、前記タイトル番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるタイトルタイムライン上の時間は、文字列が設定され、タイトルタイムラインTMLE上の時間を“0”とする。また、前記タイトルタイムライン上の時間はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名である“playstate”プロパティは、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-6”とし、スペックによりHD_DVD-Video規格に基づいて設定される。また、前記“playstate”プロパティはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名である再生速度は、“0”以上の正数値が設定され、初期値をNaN(Not a Number: 非数)とする。また、前記再生速度はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるセカンダリービデオプレーヤーの“playstate”プロパティは、“0”以上の正数値が設定され、スペックによりHD_DVD-Video規格に基づいて設定される。また、前記セカンダリービデオプレーヤーの“playstate”プロパティは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるセカンダリービデオプレーヤーの経過時間は、文字列が設定され、初期値は定義しない。また、前記セカンダリービデオプレーヤーの経過時間はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名である現行のビデオトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、、初期値は非設定とする。また、前記現行のビデオトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である現行のオーディオトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記現行のオーディオトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である現行のサブタイトルトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記現行のサブタイトルトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたビデオトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記選択されたビデオトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたオーディオトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記選択されたオーディオトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたサブタイトルトラック番号は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記選択されたサブタイトルトラック番号はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたオーディオ言語コードは、文字列が設定され、設定範囲を“2”とし、初期値はSPRM(16)により決定される。また、前記選択されたオーディオ言語コードはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたオーディオ言語コード拡張領域は、“0”以上の正数値が設定され、初期値はSPRM(17)により決定される。また、前記選択されたオーディオ言語コード拡張領域はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたサブタイトル言語コードは、文字列が設定され、設定範囲を“2”とし、初期値はSPRM(18)により決定される。また、前記選択されたサブタイトル言語コードはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたサブタイトル言語コード拡張領域は、 “0”以上の正数値が設定され、初期値はSPRM(19)により決定される。前述したSPRM(16)からSPRM(19)とは、スタンダードコンテンツSTDCTに対応し、スタンダードコンテンツ再生部STDPL(図1参照)の内部でテンポラリーに設定されるシステムパラメーターを意味している。
また、前記選択されたサブタイトル言語コード拡張領域はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名である選択されたアプリケーショングループは、“0”以上の正数値が設定され、初期値は非設定とする。また、前記選択されたアプリケーショングループはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるイフェクトオーディオ再生は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記イフェクトオーディオ再生はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるストリーミングバッファーサイズは、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、前記ストリーミングバッファーサイズはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
図173に示す図46〜図49に対する他の実施例であるオーディオパラメーターは、アドバンストコンテンツADVCT再生時における音声(オーディオ)出力状況を設定するシステムパラメーターを表している。
図173における“初期値”とは、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に、図173に示される各種システムパラメーターの初期設定値を表す。また、図173における“ソフトリセット処理時の対応方法”とは、図192に示すソフトリセット処理を行った時の対応方法を意味し、図173で示す各種システムパラメーターは、ソフトリセット処理時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は、対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定する。前記ソフトリセット処理の具体的な内容は、新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9)、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)および前記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)から構成される。図17に示すように、1個のアドバンストコンテンツADVCTの中に複数のタイトルが存在する事が多い(図17の実施例では、タイトル#1とタイトル#2の2タイトルが存在する)。この場合、異なるタイトルを跨って再生した時の図173に示される各種システムパラメーターの値の対応方法が、図173における“タイトルが変わった時の対応方法”を意味している。図173に示す各種システムパラメーターに対しては、タイトルが変わった時点でプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は、対応したシステムパラメーターの値を変更しない。
システムパラメーター名であるメインオーディオの出力ボリューム値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“255”とする。また、前記メインオーディオの出力ボリューム値は前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオの左側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“0”とする。また、サブオーディオの左側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるサブオーディオの右側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“0”とする。また、サブオーディオの右側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるイフェクトオーディオの左側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“0”とする。また、イフェクトオーディオの左側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるイフェクトオーディオの右側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“0”とする。また、イフェクトオーディオの右側チャンネルにダウンミックスを出力する時のゲイン値は、前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
図174及び図175に示すレイアウトパラメーターは、図39に示すサブビデオプレインSBVDPLおよびメインビデオプレインMNVDPLにおける画面表示レイアウト方法に関するシステムパラメーターを表している。
図174及び図175における“初期値”とは、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に、図174及び図175に示される各種システムパラメーターの初期設定値を意味する。また、図174及び図175における“ソフトリセット処理時の対応方法”とは、図192に示すソフトリセット処理を行った時の対応方法を意味する。前記ソフトリセット処理の具体的な内容は、新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9)、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)および前記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)から構成される。図174及び図175に示す全てのシステムパラメーターはシステムリセット処理時においてプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は、対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。図17に示すように、1個のアドバンストコンテンツADVCTの中に複数のタイトルが存在する事が多い(図17の実施例では、タイトル#1とタイトル#2の2タイトルが存在する)。この場合、異なるタイトルを跨って再生した時の図174及び図175に示される各種システムパラメーターの値の対応方法が、図174及び図175における“タイトルが変わった時の対応方法”を意味している。“アウターフレームカラーのY値”と“アウターフレームカラーのCr値”、“アウターフレームカラーのCb値”に関しては、タイトルが変わった時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を変更しなければならない。それに対し、図174及び図175に示す残りの全てのシステムパラメーターに関しては、タイトルが変わった時にプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
システムパラメーターで名であるアウターフレームカラーのY値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-235”とし、初期値は“16”とする。また、前記アウターフレームカラーのY値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーターで名であるアウターフレームカラーのCr値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“16-240”とし、初期値は“128”とする。また、前記アウターフレームカラーのCr値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーターで名であるアウターフレームカラーのCb値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“16-240”とし、初期値は“128”とする。また、前記アウターフレームカラーのCb値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時には前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるメインビデオの状態変化は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記メインビデオの状態変化はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるメインビデオの取込みは、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記メインビデオの取込みは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるメインビデオのX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記メインビデオのX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるメインビデオのY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記メインビデオのY座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオスケーリングの分子の値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-16”とし、初期値は非設定とする。また、前記メインビデオスケーリングの分子の値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオスケーリングの分母の値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-16”とし、初期値は非設定とする。また、前記メインビデオスケーリングの分母の値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
前記のメインビデオスケーリングとは、元のメインビデオMANVDの画面サイズに対し、ユーザーに表示する時のメインビデオMANVD画面の縮小率あるいは、拡大率を意味している。例えば、元のメインビデオMANVDの表示サイズを3/4に縮小してユーザーに表示する場合、3/4の分母である4の値がメインビデオスケーリングの分母値に設定され、分子である3の値がメインビデオスケーリングの分子値に設定される。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記メインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のX座標値は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記メインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のY座標値は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し幅は、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、メインビデオMANVDに図形を切り出す(トリミングする)四角い領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記メインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し幅は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるメインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し高さは、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、メインビデオMANVDに図形を切り出す(トリミングする)四角い領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記メインビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し高さは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるサブビデオのX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、また、前記サブビデオのX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるサブビデオのY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記サブビデオのY座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオスケーリングの分子の値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-16”とし、初期値は“16”とする。また、前記サブビデオスケーリングの分子の値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオスケーリングの分母の値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“1-16”とし、初期値は“16”とする。また、前記サブビデオスケーリングの分母の値は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
前記のサブビデオスケーリングとは、元のサブビデオSUBVDの画面サイズに対し、ユーザーに表示する時のサブビデオSUBVD画面の縮小率あるいは、拡大率を意味している。例えば、元のサブビデオSUBVDの表示サイズを3/4に縮小してユーザーに表示する場合、3/4の分母である4の値がサブビデオスケーリングの分母値に設定され、分子である3の値がサブビデオスケーリングの分子値に設定される。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記サブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記サブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時のY座標値は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し幅は、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、サブビデオSUBVDに図形を切り出す(トリミングする)四角い領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記サブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し幅は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるサブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し高さは、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、サブビデオSUBVDに図形を切り出す(トリミングする)四角い領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記サブビデオを四角い形状に切り出す(トリミングする)時の切り出し高さは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるサブビデオの状態変化は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記サブビデオの状態変化はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるサブビデオのアルファー値は、“0”以上の正数値が設定され、設定範囲を“0-255”とし、初期値は“0”とする。また、前記サブビデオのアルファー値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
前記のアルファー値とは、サブビデオSUBVDよりも下側の面に存在する画面に対する透明度を意味している。従って、例えばメインビデオMANVDの上に一部重なってサブビデオSUBVDを配置する場合、前記アルファー値に応じてサブビデオSUBVDの透明度が設定でき下側に配置されたメインビデオMANVDも一部ユーザーに表示可能にすることができる。
また、システムパラメーター名であるサブタイトルの可視率は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記サブタイトルの可視率は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、前記サブビデオSUBVDの可視率によりサブタイトルの透明度を設定することができる。それにより、サブタイトルADSBTの下側に存在する画面(メインビデオMANVDやサブビデオSUBVD)をユーザーが見ることが可能となる。
図176に示す図46〜図49に対する他の実施例であるカーソルパラメーターは、図39に示すカーソルプレインCRSRPL上におけるカーソルイメージCRSIMGに関する設定条件を表すシステムパラメーターである。
図176における“初期値”とは、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に、図176に示される各種システムパラメーターの初期設定値、あるいは前記初期値の値を設定する主体対象を意味する。また、図176における“ソフトリセット処理時の対応方法”とは、図192に示すソフトリセット処理を行った時の対応方法を意味する。前記ソフトリセット処理の具体的な内容は、新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9)、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)および前記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)から構成される。図176に示す全てのシステムパラメーターはソフトリセット処理時においてプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は、対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
図17に示すように、1個のアドバンストコンテンツADVCTの中に複数のタイトルが存在する事が多い(図17の実施例では、タイトル#1とタイトル#2の2タイトルが存在する)。この場合、異なるタイトルを跨って再生した時の図176に示される各種システムパラメーターの値の対応方法が、図176における“タイトルが変わった時の対応方法”を意味している。“タイトルが変わった時の対応方法”において、“K”はタイトルが変わった段階でプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を変更してはならない事を意味し、“I”はタイトルが変わった段階で、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は対応したシステムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない事を意味している。
システムパラメーターで名であるカーソル位置のX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記カーソル位置のX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
システムパラメーターで名であるカーソル位置のY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記カーソル位置のY座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるカーソルイメージは、文字列が設定され、設定範囲を“1024”とし、初期値は定義しない。また、前記カーソルイメージはソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時は前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるホットスポットのX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記ホットスポットのX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーター名であるホットスポットのY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、プレイヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)により設定される。また、前記ホットスポットのY座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
前記のホットスポットとは、カーソルイメージにより指定された画面上のクリック対象場所を意味しクリック対象場所のX座標値とY座標値が前記ホットスポットのX座標値/Y座標値により指定される。
また、システムパラメーター名であるカーソル領域のX座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記カーソル領域のX座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーター名であるカーソル領域のY座標値は、“0”以上の正数値が設定され、初期値は“0”とする。また、前記カーソル領域のY座標値はソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時も前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるカーソル領域の幅は、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、カーソル領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記カーソル領域の幅は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
また、システムパラメーターで名であるカーソル領域の高さは、“0”以上の正数値が設定され、プレイリストPLLSTに記述された内容に基づいて設定される。また、カーソル領域のサイズは、アパーチャーAPTRサイズに一致しなければならない。また、前記カーソル領域の高さは、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時にも前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。
前記カーソル領域とは、図39に示すようにカーソルプレインCRSRPL上でのカーソルイメージCRSIMGを設定する領域を意味しており、前記カーソルイメージCRSIMGの左上端位置のX座標値とY座標値がカーソル領域のX座標値/Y座標値を意味する。また、前記カーソルイメージCRSIMGを設定する領域の幅と高さが前記カーソル領域の幅/高さで指定される。また、システムパラメーターで名であるカーソル使用可能は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記カーソル使用可能は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時は前記システムパラメーターの値を変更してはならない。
また、システムパラメーターで名であるカーソルの可視率は、“true”又は“false”が設定され、初期値は“false”とする。また、前記カーソルの可視率は、ソフトリセット処理時には前記システムパラメーターの値を初期値に設定しなければならない。また、タイトルが変わった時は前記システムパラメーターの値を変更してはならない。また、図39に示すように、カーソルプレインCRSRPLは、最も上側の面に配置されている。従ってカーソルの可視率を設定することによりカーソルイメージCRSIMGを半透明にすることにより、カーソルの下側に配置された画面(メインビデオMANVDやサブビデオSUBVD)をユーザーに表示することが可能となる。
図177に示す図46〜図49に対する他の実施例であるアドバンストコンテンツ内で使用されるシステムパラメーターは、言語コードや国コード、パレンタルレベルを設定する。
図177に示すSPRMはSystem Parameterを意味し、スタンダードコンテンツSTDCTを再生するスタンダードコンテンツ再生部STDPL内でテンポラルに設定されるシステムパラメーターを表し、同じシステムパラメーターの値がアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内でのSPRM(0)およびSPRM(12)、SPRM(13)とアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での“メニュー言語”および“国コード”、“パレンタルレベル”とで共用される。
システムパラメーター名であるメニュー言語は、SPRMには“0”が設定され、現行のメニューを表示する言語コードCM_LCDを意味する。
また、システムパラメーター名である国コードは、SPRMには“12”が設定され、パレンタル制御に利用される国コードCTY_CDを意味する。
また、システムパラメーター名であるパレンタルレベルは、SPRMには“13”が設定され、パレンタルレベルPTL_LVLを意味する。パレンタルレベルについて以下に説明を行う。
アダルト映像や暴力シーンが含まれる映像を子供が見ないように制限を加えることが本実施例では、可能となるところに大きな特徴がある。すなわち本実施例において、“パレンタルレベル”の情報を利用し、子供に対する視聴の制限レベルを設定する事で土地(再生表示する地域)や子供の年齢に対応した柔軟な制限を設定出来る。前記アダルト映像や暴力シーンが含まれる映像に対する表示制御レベルをパレンタルレベルと呼ぶ。前記パレンタルレベルの設定は、地域により異なり各国コードCTY_CDに対応し、設定されるパレンタルレベルが変化する。
図42に、本実施例における音声ミキシングモデル説明図を示した。図42内におけるプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENの中に存在するサウンドデコーダーSNDDECの中で使用されるイフェクトオーディオEFTADのミキシングモデル説明図を図178に示す。
図10或いは図12及び図13に示すように本実施例においてアドバンストアプリケーションADAPLの中にイフェクトオーディオEFTADが存在する。本実施例において前記イフェクトオーディオEFTADを再生する時には、図14に示すアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のプレゼンテーションエンジンPRSENの中のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN(図30参照)の中の図42に示すサウンドデコーダーSNDDECにより、前記イフェクトオーディオEFTADの再生処理を行う。本実施例において前記イフェクトオーディオEFTADを再生するにあたり、図12に示すようにアドバンストアプリケーションADAPL内のマークアップMRKUPにより前記イフェクトオーディオEFTADの再生制御を行う。また本実施例はそれに限らず、他の方法としてAPIコマンドを用い、前記イフェクトオーディオEFTADを再生表示する事も可能である。すなわち図106〜図110もしくは図137、図138および図136に示すAPIコマンドの中のplayEffectAudioまたはstopEffectAudioあるいはsetMixingEffectAudioのAPIコマンドにより制御を行う。
従って、本実施例においては前記APIコマンドに基づくイフェクトオーディオEFTADと前記マークアップMRKUPで制御されるイフェクトオーディオEFTADのミキシング(音声混合処理)を行う必要が発生する。図178に前記APIコマンドとマークアップMRKUPとの間のイフェクトオーディオミキシングモデルを説明する。
本実施例におけるイフェクトオーディオミキシングモデルでは、イフェクトオーディオEFTADの右側音声と左側音声がそれぞれボリューム制御VOLCNTに入力される。前記ボリューム制御部分VOLCNTでは、イフェクトオーディオEFTADのみを制御するマークアップMRKUPにより音声出力量が制御される。この場合、イフェクトオーディオEFTADの右側か左側のどちらか一方ずつを制御する形となる。前記ボリューム制御部VOLCNTから出力された左側及び右側のイフェクトオーディオEFTADは、ミキシング制御部MIXCNT内にそれぞれ入力される。前記ミキシング制御部MIXCNT内には、前記イフェクトオーディオEFTADのみならず他のオーディオOTHADも同時に入力される。前記ミキシング制御部MIXCNT内ではボリューム制御VOLCNTも行われ、マークアップMRKUPとAPIの両方によりイフェクトオーディオEFTADを制御するAPIコマンドが入力される。
本実施例においてイフェクトオーディオEFTADのリソースデーターは、前記マークアップMRKUPからかあるいはAPIコマンドにより、それぞれ二者択一的にコール(呼び出される)される。前記イフェクトオーディオEFTADのソースデーターは、前記マークアップMRKUPとAPIから同時にコール(呼び出される)事は無い。APIコマンドによりコールされる場合においては、前記イフェクトオーディオEFTADの再生タイミング及びミキシング(音声合成)の割合と出力ボリューム量(出力音声量)はAPIコマンドにより制御される。マークアップMRKUPからコールされる場合には、前記イフェクトオーディオEFTADの再生タイミング及びミキシング量とボリューム量(出力音声量)はマークアップMRKUPとAPIコマンドの両方により制御され(図178のミキシング制御MIXCNTの入力データー参照)、前記イフェクトオーディオEFTADのボリューム(出力音声量)はマークアップMRKUPとAPIの両方から制御されると共に、それぞれのボリュームレベルの掛け算によりボリューム量が計算される。
本実施例においてマークアップMRKUPによりイフェクトオーディオEFTADが再生している最中にAPIコマンドによりイフェクトオーディオEFTADがコール(呼び出される)された時は、マークアップMRKUPにより制御されるイフェクトオーディオEFTADはターミネート(音声出力を中止)される事になる。このように、マークアップMRKUPにより制御されるイフェクトオーディオEFTADが既に終了(ターミネート)された場合には、仮にAPIによりコールされるイフェクトオーディオEFTADの終了したタイミングが本来、前記マークアップMRKUPでコール(制御)されるイフェクトオーディオEFTADの有効期間中であったとしても(すなわちAPIコマンドによりイフェクトオーディオEFTADがコールされない場合には、前記マークアップMRKUPによりコールされたイフェクトオーディオEFTADの音声出力が継続しているタイミングであったとしても)、前記APIコマンドによりコールされるイフェクトオーディオEFTADの再生が終了した段階では、前記マークアップMRKUPによりコールされるイフェクトオーディオEFTADを再度表示出力する事は無い。
プライマリービデオセットPRMVSにおけるタイムマップ内データー構造を、既に図85に示してある。本実施例においてはそれに限らず、プライマリービデオセットにおけるタイムマップ内データー構造の他の実施例として図179に示す構造を使用する事も可能である。
図179においては図85に対し、図179(c)内にコピープロテクション用予約領域CPRESVとインターリーブドブロック内のインターリーブドユニットエントリー数ILVU_ENT_Nsが追加された形となっている。
図85(c)に示すように、タイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内にはタイムマップの属性情報TMAP_TYやタイムマップ識別子情報TMAP_ID及びビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAMEが存在する。図179(c)に示すように、それらの情報と同じ情報が記録されるタイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内にコピープロテクション用予約領域CPRESを設定する事で、ビデオタイトルセットインフォメーション全体もしくは前記ビデオタイトルセットインフォメーション(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB)全体に対するコピープロテクション制御情報を設定する事が可能となる。
前記インターリーブドブロック内のインターリーブドユニットエントリー数ILVU_ENT_Nsは、対応したILVB(インターリーブドブロック)に対応する(に含まれる)インターリーブドユニットエントリーILVU_ENTの数が記述されている。
例えば、スタンダードVTS内における連続ブロック(コンティギュアスブロック)や、アドバンストVTS、或いはインターオペーラブルVTSなどのタイムマップTMAPのように対応するタイムマップTMAP内においてインターリーブドユニット情報ILVUIが存在しない場合には、この領域の中のデーターは“0”をセットしなければならない。
プライマリービデオセットの管理情報内データー構造を、既に図86に示してある。
本実施例はそれに限らず、例えば図180(d)に示すように他のビデオプライマリービデオセットの管理情報内データー構造を有する事が可能である。図180(d)は、図86(d)に比べてビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内にコピープロテクション用予約領域CPRESVが存在するところが大きな特徴となっている。
図180(d)に示すように、ビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内にはエンハンストビデオオブジェクトファイルEVOB_FNAMEやエンハンストビデオオブジェクト属性番号EVOB_ATRNおよびエンハンストビデオオブジェクトインデックス番号EVOB_INDEXなどの情報が存在し、エンハンストビデオオブジェクトファイル全体に対する情報が記述されている。
これらと同じ階層で、同様にビデオタイトルセットエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションVTS_EVOBI内にコピープロテクション用予約領域CPRESVを配置する事により、エンハンストビデオオブジェクトファイルレベルでのコピー制御関連情報を設定する事が出来る。それにより、各エンハンストビデオオブジェクトファイル毎に個々にコピープロテクション制御をかけられるだけでなく、前記コピープロテクション情報の設定単位がエンハンストビデオオブジェクトファイル単位と比較的大きな為、コピー制御情報設定の利便性が向上する。
本実施例におけるセカンダリービデオセットのタイムマップ内データー構造を、既に図88に示した。本実施例はそれに限らず、例えば図181に示すような他の構造を有する事が可能である。図181(c)は、図88(c)に比べて、タイムマップジェネラルインフォメーションTMAP_GI内にエンハンストビデオオブジェクトの開始時間(プレゼンテーションタイム)EVOB_V_S_PTMと、エンハンストビデオオブジェクトの最初のシステムクロック値EVOB_FIRST_SCRの値が追加記録されている。異なるエンハンストビデオオブジェクト間を跨って再生する場合には、これらの情報を利用してエンコーダーの時間情報を再設定する事が出来る。従って、これらの情報によりセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトデーターS-EVOB又はインターオペーラブルVTSなどのシームレス再生が可能となる。
前記エンハンストビデオオブジェクトの開始時間(プレゼンテーションタイム)EVOB_V_S_PTMは、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの開始時におけるプレゼンテーション開始時間を表している。この前記時間情報は、90KHzの単位によりカウント値として表示される。
もし、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの中にビデオデーターを含まない場合には、前記エンハンストビデオオブジェクトの開始時間(プレゼンテーションタイム)EVOB_V_S_PTMの値は対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの音声情報(オーディオ情報)のプレゼンテーション開始時間を表す。
次に、図181(c)に示すエンハンストビデオオブジェクトの最初のシステムクロック値EVOB_FIRST_SCRは、対応するセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBの最初の中に存在する最初のパックのシステムクロックSCRの値が記述されている。前記情報も90KHzの単位でカウント値として記述される。
図10に示すように、本実施例においてはアドバンストアプリケーションADAPLの表示データーとして静止画IMAGEも取り扱う。本実施例におけるアドバンストコンテンツに関するファイル構造の例を図11に示しているが、前記静止画ファイルIMAGEはアドバンストコンテンツディレクトリADVCT内のアドバンストアプリケーションディレクトリADAPLの下に存在するアドバンストエレメントディレクトリADVELの中に記録する事が出来る。
前記図11に示す静止画ファイルIMAGEの記録形式として、本実施例ではMPEG、PNGとMNGフォーマットをサポートしているだけでなく、図182に示すビデオフォーマットと図183に示すRGBA描画形式の2種類のキャプチャーイメージフォーマットをサポートしている。図11に示す静止画ファイルIMAGEの記録フォーマットである取込みを行う(キャプチャーする)ビデオフォーマット(YCbCr形式)に関する設定条件とデーター構造を、図182に示す。
ビデオフォーマットをキャプチャーする時の輝度・色調表示形式は、図182(a)に示すようにY:Cb:Crの混合比を本実施例では4:2:0と設定する。また、色量子化数としては1画素(ピクセル)当たりに12ビット割り振り、設定解像度として横方向は1920ドット以下、高さ方向としては1080ライン以下に設定する。本実施例における表示画面上の各画面例や説明を、図39に示している。
前記図39において、メインビデオプレーンMNVDPLは最も下側の面に存在している。本実施例において、前記メインビデオプレーンMNVDPLのビデオをYCbCr形式で取り込みを行う(キャプチャーする)が、その取り込んだ後、記録するデーター構造を図182(b)に示す。最初に描画データーのヘッダー情報DRHDIF(図184参照)を配置し、その後、Yプレーン内のN×Mサンプルデーターを配置した後、Crプレーン内のN/2×M/2サンプル、続いてCbプレーン内のN/2×M/2サンプルのデーターを配置する構造となっている。
本実施例において前述したように、横方向1920ドット以下および高さ方向1080ライン以下のデーターの解像度をN×Mと指定した時、Yプレーン内の全サンプルは図182(b)に示すようにデーターとして記録するが、Crプレーン内及びCbプレーン内はそれぞれ幅方向及び高さ方向を1サンプル毎に間引きし、(N/2)×(M/2)の形で記録しているところに特徴がある。
図182(b)に示すように、始めにYプレーンのサンプルとしてY(0,0)を配置し、その次にY(1,0)を順次配置し、Y(N-1,0)を配置した後、その直後にY(0,1)を配置していく。Crプレーン及びCbプレーンの場合には、例えば最初にCr(0,0)を配置後、Cr(2,0)を配置し、その後、順次サンプルを配置した後、Cr(N-2,0)の直後にCr(0,2)を配置する。同様にCbプレーン内においてもCb(0,0)の次にCb(2,0)を配置後、データーを逐次配置し、Cb(N-2,0)の直後にCb(0,2)を配置する格好となる。
上記の内容を、以下にまとめて説明を行う。
エンコードされたメインビデオプレーンMNVDPLの取込みを行ったデーターのイメージフォーマット(描画形式)を図182(b)に示す。またその時の設定条件を図182(a)に示す。
図182(b)のフォーマットで記録されるイメージフォーマットファイルは情報記憶媒体DISCに記録可能であるばかりで無く、ネットワークサーバーNTSRVやパーシステントストレージPRSTRから配信(供給)されても良い。
前記エンコードされたフォーマットはYプレーンにおいてN×M(Nは幅方向のサンプル数を表し、Mは高さ方向のサンプル数を表す)のサンプルから構成されると共に、続いてCrプレーン内の(N/2)×(M/2)サンプル、そしてその後、Cbプレーン内の(N/2)×(M/2)サンプルから構成される。
図182(b)に示す各サンプルの座標位置は上から下へ向かったイメージデーターを表し、原点の位置Y(0,0)の位置は、メインビデオプレーンMNVDPLにおける最左上端の位置を表している。
図182(b)における描画データーのヘッダー情報DRHDIFの中身は、後述するように図184に示す構造になっている。
描画オブジェクト(静止画像)の取込みを行う場合には、本実施例ではRGBA(レッド・グリーン・ブルー)の形式により、例えば図11に示す静止画ファイルIMAGEに記録される。本実施例においてRGBA描画形式に基づいて記録する時の設定条件を図183(a)に示す。
輝度・色調表示形式はRGBA(レッド・グリーン・ブルー)で表す。また、色量子化数としては本実施例では1画素(ピクセル)あたり32ビットを割り振る。また、本実施例における設定解像度の条件としては、幅方向は1920ドット以下、高さ方向は1080ライン以下と制約する。本実施例において静止画ファイルIMAGEに記録するRGBA描画データー構造は、図183(b)に示すように描画データーのヘッダー情報DRHDIFの後、各ユニット毎のデーターが順次配列される格好となる。
すなわち、描画データーのヘッダー情報DRHDIFの直後に座標位置として(0,0)のRGBAユニットが配置され、その直後に(1,0)座標位置のRGBAユニットが配置される格好となっている。順次、画素(ピクセル)当たりのユニットのデーターが記録され、(N-1,0)のRGBAユニットの直後に(0,1)のRGBAユニットが配置される格好となっている。
上記説明した内容を、まとめて以下に説明する。
取込まれた(キャプチャーリングされた)描画オブジェクト(静止画像情報)のエンコードされた形での静止画ファイルIMAGEへ記録されるイメージフォーマットは図183(b)の形となっており、その時の制約条件(設定条件)を図183(a)に示す。
前記イメージフォーマットで記録された静止画ファイルIMAGEは情報記憶媒体DISCに記録されるばかりで無く、パーシステントストレージPRSTRやネットワークサーバーNTSRVから配信(供給)されても良い。
図183(b)に示す座標位置は画面上の上から下へ向かったイメージを表し、その原点位置(RGBAユニット(0,0)の位置)は、静止画面の最左上端の位置を表している。また図183(b)に示す描画データーのヘッダー情報DRHDIFの内容は、後述するように図184に示される。
図182(b)または図183(b)に示した描画データーのヘッダー情報DRHDIF内の情報内容を、図184に示す。図184に示すように、描画データーのヘッダー情報DRHDIF内の最初に対応ファイルの識別子FILE_IDが配置され、その直後にバージョン番号VERNが配置されると共にエンコーディングタイプENC_TY、対応イメージの幅WIDTH、対応イメージの高さHEIGHTとリザーブ領域RESRVが順次配置される。
前記対応ファイルの識別子FILE_IDはISO8859-1のキャラクターセットコードに基づいて “HDDVDCIF”と記載される。前記“HDDVDCIF”の情報により、該当したファイルが静止画ファイルIMAGEである事が識別可能となる。
次にバージョン番号VERNについては、本実施例に対応したDVD規格書のバージョン番号VERNを示している。
次にエンコーディングタイプENC_TYについて説明を行う。前記エンコーディングタイプENC_TYは、対応した静止画ファイルIMAGEのエンコーディングタイプENC_TYを表しており、前記エンコーディングタイプENC_TY(値として“02H”と記述した場合には、エンコーディングタイプENC_TYが取込みを行う描画フォーマット(静止画像記録フォーマット))である事を示している。
また前記エンコーディングタイプENC_TYのところに“01H”を記述した場合には、取込みを行った(キャプチャーされた)ビデオフォーマット(YCbCr形式)である事を意味する。本実施例においてはエンコーディングタイプENC_TYに記録する値として、他の値は予備(リザーブ用)に確保してある。また、対応イメージの幅WIDTHは静止画ファイルIMAGEに記録された静止画像の画面の横方向の幅(画素数(ドット数))で表される。更に、対応イメージの高さHEIGHTは前記静止画ファイルIMAGEに記録される静止画画面の高さ(ライン数)を表している。
図63(d)にアプリケーションリソースエレメントAPRELE内のデーター構造を示し、図66(d)にタイトルリソースエレメントのデーター構造が示されていると共に、図69(d)にプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のデーター構造が示されている。それらのデーター構造に対する他の実施例を図185〜図187に示す。
図185〜図187内に示すデーター構造は前述したデーター構造に対し、マルチプレックスト属性情報MLTPLX内への情報の設定方法が異なっている。例えば、図69(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内でのマルチプレックスト属性情報MLTPLXの値を“true”にした場合には、図73に示すように、経路Aを経てプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを取得出来る事を意味している。すなわち、図73(d)に示すようにプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内のアドバンストパックADV_PCKの中にプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSが存在し、前記アドバンストパックADV_PCKのデーターを集める事により、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSが獲得可能となっている。
但し、図73に示した例ではプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSは1種類の情報しかプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内に記録する事が出来ない。ここで示す応用例においては、複数の異なるプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSを同一のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内に保存格納したり、或いはプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSのみならず、タイトルリソースTTRSRCやアプリケーションリソースAPRSRCを混在させてプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内に記録する事が可能となる。この場合、後述するようにアドバンストパックADV_PCK内のパック/パケットヘッダ部HEADER内に、それぞれのリソースの識別が可能なアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDを設定し、前記アドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDを利用し、各種のプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSやタイトルリソースTTRSRC又はアプリケーションリソースAPRSRCを選択的に取得出来るようにしているところに大きな特徴がある。
図63(d)或いは図66(d)、図69(d)の実施例ではマルチプレックスト属性情報MLTPLXの値として“true”又は“false”のいずれかが設定されているのに対し、図185〜図187に示す実施例では前記マルチプレックスト属性情報MLTPLXの値として“マルチプレックストID”の値を設定可能にしている。前記“マルチプレックストID”の値は“0”を含む正数値(負数以外の整数値)を表している。マルチプレックスト属性情報MLTPLXの値に“マルチプレックストID”を設定した場合にはプライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOB内にマルチプレックスト化されているアドバンストパックADV_PCK内から対象リソース(アーカイビングデーター)がロード処理出来る事を意味し、“マルチプレックストID”の値がロード対象のアドバンストパックADV_PCKのアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDと一致している。
また、前記マルチプレックスト属性情報MLTPLXの値として“false”を設定した場合には、元々保存されている場所SRCDTC(指定されたURI)からプリロードされなければならない。ここで示す応用例においては、図185に示すようにアプリケーションリソースエレメントAPRELE内のマルチプレックスト属性情報MLTPLX内に適用出来るばかりで無く、図186に示すようにタイトルリソースエレメントTTRELE内のマルチプレックスト属性情報MLTPLXや、図187に示すプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のマルチプレックスト属性情報MLTPLXに対しても適用させる事が出来る。
図185〜図187に示したマルチプレックスト属性情報MLTPLX内のマルチプレックストIDの使用方法、及びそれに対応したアドバンストパックADV_PCK内のデーター構造について図188を用いて説明を行う。
図185〜図187で説明したように、本応用例におけるマルチプレックストID情報を使用する事により、情報記憶媒体DISC内に記録されている同一のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内に、異なる複数のプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSや、あるいはプレイリストアプリケーションリソースPLAPRSとタイトルリソースTTRSRC及びアプリケーションリソースAPRSRCを混在して記録する事が可能となっている。
図188(j)に示す実施例では、情報記憶媒体DISC内に記録された同一のプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内には図188(d)に示すように、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1と図188(h)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#2が混在して記録されている。前記混在記録されているプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1と#2を識別して抽出可能にする為に図188(c)及び(i)に示すように、プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のマルチプレックスト属性情報MLTPLXとして記録されるマルチプレックストIDの情報が利用される。すなわち、図188(c)に示すようにプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1を選択的に抽出出来るように、マルチプレックスト属性情報MLTPLX内に記録するマルチプレックストIDの値として“ADID1”が指定されている。
また、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#2を選択的に抽出するための情報であり、マルチプレックスト属性情報MLTPLXに記載されるマルチプレックストIDの値として、図188(i)に示すように“ADID2”が設定されている。図188(d)と(e)及び図188(g)と(h)との関係に示すように、本実施例ではプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1、#2の値がそれぞれ分割され、アドバンストデーターADVCDT#1a〜#2bに分割され、それぞれアドバンストパックADV_PCK#1a〜#2bに組み込まれる。
前記アドバンストパックADV_PCKは図188(f)に示すように、他のパックであるナビパックNV_PCKやメインビデオパックVM_PCK、メインオーディオパックAM_PCK、サブオーディオパックAS_PCK、サブビデオパックVS_PCKなどと多重化されて(混在配置されて)、プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOBとして構成され、図188(j)のように情報記憶媒体DISC内に記録される。
また、後述するようにアドバンストパックADV_PCKは先頭に配置されたパック/パケットヘッダ部HEADERとアドバンストデーターADVCDTとの組み合わせにより構成されており、アドバンストデーターADVCDTの記録領域内に前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSの一部が記録される。前記パック/パケットヘッダ部HEADER内にアドバンストIDADVCIDが存在し、このアドバンストID ADVCIDの値と前述したマルチプレックストIDの値が一致する事により、前記プレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1と#2との間の識別が可能となる。
プライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内に配置されたアドバンストパックADV_PCK#1c内のデーター構造を図188(b)に示す。
前記アドバンストパックADV_PCK#1c内は先頭から14バイトで構成されるパックヘッダPCKHDRと、それに続き9バイトで構成されるパケットヘッダPKTHDR、サブストリームID SBSTID、およびアドバンストデーターヘッダADDTHD、そしてアドバンストデーターを記録するアドバンストデーター記録部ADVCDT#1cから構成されている。
図188(b)に示すように、前記パケットヘッダPKTHDRからアドバンストデーターADVCDT#1cまでをアドバンストパケット部ADV_PKTと呼び、本実施例ではパックヘッダPCKHDRからアドバンストデーターヘッダADDTHDまでをパック/パケットヘッダ部HEADERと呼んでいる。
アドバンストパックADV_PCKは、パックヘッダPCKHDRとアドバンストパケット部ADV_PKTから構成される。1個のアドバンストストリーム(アドバンストパックADV_PCK)は、ロジカルブロック(物理セクタ)の境界面で切れるように位置合わせされなければならない。各アーカイビングファイル内でのアドバンストストリームの最後のアドバンストパックADV_PCKの中では、前記アドバンストパケット部ADV_PKT内のアドバンストデーターヘッダADDTHD内の一部にスタッフィングバイトが含まれたり、あるいはアドバンストパックADV_PCK内にパディングパケットが含まれていても良い。すなわち、図188(d)に示すようにプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1の最後のデーターであるアドバンストデーターADVCDT#1cのデーター量が前記アドバンストデーターADVCDT内に記録される枠サイズよりも小さい場合には、前記アドバンストパケット部ADV_PKT内のアドバンストデーターヘッダADDTHD内の一部にスタッフィングバイトが含まれたり、あるいはアドバンストパックADV_PCK内にパディングパケットが含まれる事により、アドバンストパックADV_PCK#1cの全体の長さを定形長である2048バイトに合わせる。本実施例における具体的な方法について以下に説明を行う。
図188(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1内の最後のアドバンストデーターADVCDT#1cをアドバンストパックADV_PCK#1c内に埋めた時、もしアドバンストパックADV_PCK#1c全体のサイズが2048バイトよりも8バイト以上小さくなった場合には、前記アドバンストパックADV_PCK#1cの後側に8バイト以上のスタッフィングバイトのデーターで構成されるパディングパケットが追加される事になる。前述したように一般的にはアドバンストパックADV_PCK内は、パックヘッダPCKHDRとアドバンストパケット部ADV_PKTから構成されるが、前述したように最後のアドバンストデーターADVCDT#1cのデーターが小さい場合(アドバンストパックADV_PCK#1c全体のサイズが2048バイトよりも8バイト以上小さくなった場合)に限り、アドバンストパックADV_PCK#1c内はパックヘッダPCKHDRとアドバンストパケット部ADV_PKT及び、パディングパケットから構成される形となる。また図188(e)に示すように、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1の最後のアドバンストデーターADVCDT#1cをアドバンストパックADV_PCK#1c内に入れた時、全体のアドバンストパックADV_PCKのサイズが2048バイトよりも1バイトから7バイトの範囲で足りない場合には、図188(b)に示すアドバンストデーターヘッダADDTHDの中にスタッフィングバイトが挿入され、アドバンストデーターヘッダADDTHDのサイズが伸びて全体のアドバンストパックADV_PCKのサイズが2048バイトになるように調整される。本実施例において、図188(b)に示すサブストリームID SBSTID領域とアドバンストデーターヘッダADDTHD領域を、まとめてプライベートデーター領域と呼んでいる。図188(a)には図示していないが前記プライベートデーター領域内のアドバンストデーターヘッダADDTHDの最後の領域には、スタッフィングバイトが記録可能な領域となっている。従って、前述したように全体のアドバンストパックADV_PCKの長さが2048バイトよりも1バイトから7バイトの範囲で足りない場合には、前記のプライベートデーター領域内のアドバンストデーターヘッダADDTHDの後ろのスタッフィングバイト記録領域にスタッフィングバイトのデーターが記録され(アドバンストデーターヘッダADDTHDの長さが伸びて)、全体のアドバンストパックADV_PCKの長さが2048バイトとなる。図188(b)に示すパケットヘッダPKTHDR内とアドバンストデーターヘッダADDTHD内のデーター構造を図188(a)に示す。
本実施例において、アドバンストデーターヘッダADDTHD内にはアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDが記録される領域が存在し、12ビットで表現される形となっている。また前記アドバンストデーターヘッダADDTHD内のアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCID内の直後に、アドバンストファイル名ADFLNM(アーカイブファイルのファイル名)が記録可能となっている。
すなわち、図188(a)に示すように本実施例においてはアドバンストデーターヘッダADDTHD内にアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDが記録されるようになっており、このアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDと同じ情報が図188(c)に示すようにプレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELE内のマルチプレックスト属性情報MLTPLXのマルチプレックストIDの値として記録されており、両者の値を利用する事で指定されたプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1に対応したアドバンストデーターADVCDTが記録されているアドバンストパックADV_PCK#1a〜#1cが抽出可能となっている。また、同時にアドバンストデーターヘッダADDTHD内に記録されたアドバンストファイル名ADFLNMを利用し、必要なアプリケーションリソースであるかも識別可能となっている。
本実施例においてアドバンストパケット部ADV_PCKとして設定されるストリームIDの情報は、以下のように設定する。すなわち、図188(a)に示すようにパケットヘッダPKTHDR内のストリームID STRMIDの値は“10111111b”と設定され、“プライベートストリーム2”である事を示している。また、図188(b)に示すサブストリームID SBSTIDの値は“10000000b”と設定され、“アドバンストストリーム”である事を指定している。
図188(a)に示すアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDは、アーカイビングファイル内の識別情報が記録されている。アーカイビングファイルに各種アプリケーションリソースをアドバンストパックADV_PCKの形でマルチプレックスするので、同一のアーカイビングファイルに属するアドバンストパックADV_PCKは全て同一の値のアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDを持たなければならない。
また、別のアーカイビングファイルに属する別のアプリケーションリソースをアドバンストパックADV_PCKの形でプライマリーエンハンストビデオオブジェクトデーターP-EVOB内にマルチプレックスする場合には、前述したアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDとは異なる値のアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDを持たなければならない。すなわち、異なるアーカイビングファイルにおいては前記アドバンストパックADV_PCK内で同じアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDの値をとってはならない。
また、同一のアーカイビングファイル(例えば図188(d)に示すプレイリストアプリケーションリソースPLAPRS#1)は、同一のアドバンストID(アドバンスト識別子)ADVCIDを持ち、同一のエンハンストビデオオブジェクトEVOB内にマルチプレックスされる。この場合、同じアーカイビングファイルが複数の異なるエンハンストビデオオブジェクトデータEVOB内にマルチプレックスされても良いが、1個のエンハンストビデオオブジェクトデーターEVOB内において同じ複数のアーカイビングデーターがオーバーラップされて記録されてはならない。前記アドバンストパックADV_PCKを構成する(アドバンストパックADV_PCK内に記録される)アーカイビングファイルのファイル名が図188(a)に示すアドバンストファイル名ADFLNMとして記述されている。
アドバンストコンテンツ再生部ADVPLにおいて、アドバンストコンテンツADVCTが入力された時の起動時のシーケンスについては、既に図50に示してある。本実施例においてはそれに限らず、例えば図189及び図190に示す起動時のシーケンスを応用例として採用する事が可能である。図50に示す起動時のシーケンスに対し、図189及び図190ではVPLST検索ステップとAPLST検索ステップの2種類を用い、表示モードの定義に基づき、いずれかのステップを選択処理するところに大きな特徴がある。
図189及び図190における“VPLST”とは、Video Playlistの略称を意味し、表示可能な(ビデオ情報を含む)再生表示オブジェクトの再生管理情報であるプレイリストPLLSTの事を示している。また“APLST”とは、Audio Playlistの略称を意味し、表示不可能な(ビデオ情報を含まない)再生表示オブジェクトの再生管理情報であるプレイリストPLLSTの事を示している。ST189-3に示すように“再生モード”が定義されている場合には、表示可能な再生表示オブジェクトに関するプレイリストPLLST(VPLST)が存在するとみなし、VPLST検索ステップへ進む。それに対し、“再生モード”が定義されていない場合には、表示不可能な再生表示オブジェクトに関するプレイリストPLLST(APLST)が存在するとみなし、本実施例において情報記憶媒体DISC内に記録されるコンテンツとして、スタンダードコンテンツAPLST検索ステップへ進む。
STDCTのみが記録されている情報記憶媒体DISCとアドバンストコンテンツADVCTのみが記録されている情報記憶媒体DISC、及び両方が混在して記録されている情報記憶媒体DISCが存在し、それぞれの情報記憶媒体DISCに対し、図5に示すようにカテゴリー分類されている。図5に示すように、アドバンストコンテンツADVCTが記録された情報記憶媒体DISCは、カテゴリー2あるいはカテゴリー3に属する。
図189のST189-1において、前記カテゴリー2又はカテゴリー3に属する情報記憶媒体DISCを検出すると、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)はアドバンストコンテンツADVCTの再生が必要と判断する。前記アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは、ST189-2に示すように情報記憶媒体DISC内のDISCID.DATファイルの再生を行う。
次に、DISCID.DATファイル内の中に表示モードが定義されているか(ST189-3)を判定し、もし表示モードが定義されている場合にはVPLST検索ステップへ移り、前記表示モードが定義されていない場合にはAPLST検索ステップへ移る事になる。VPLST検索ステップにおいてST189-4に示すようにサーチフラグが“1b”であるかを判定し、もしサーチフラグが“1b”の場合にはST189-6に示すように情報記憶媒体DISC内のファイルを検索する。ST189-4においてサーチフラグが“1b”でない場合には、ST189-5に示すように接続されている全てのパーシステントストレージPRSTR内の指定されたディレクトリ下に存在するVPLST$$$.xplファイルを検索する。
前記VPLST$$$.xplファイルを検索した後、ST189-6に示すように情報記憶媒体DISC内の “ADV_OBJ”の下にあるVPLST$$$.xplファイルの検索を行う。ここでVPLST$$$.xplファイルが発見出来なかった場合(ST189-7)には、APLST検索ステップへ移動する。
また前記ST189-7においてVPLST$$$.xplファイルが発見出来た場合には、ST189-5で検索したパーシステントストレージPRSTR内のファイルとST189-6で検索した情報記憶媒体DISC内のVPLST$$$.xplファイルの中で最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTを再生する(ST189-8)。
また前記ST189-3において表示モードが定義されていない場合、APLST検索ステップへ移る。前記APLST検索ステップにおいてはST189-13に示すようにサーチフラグが“1b”か否かを判定し、“1b”の場合にはST189-15に示すように情報記憶媒体DISC内のAPLST###.xplファイルの検索を行う。それに対し、ST189-13においてサーチフラグが“1b”でない場合にはST189-14に示すように、接続されている全てのパーシステントストレージPRSTR内の指定されたディレクトリ下に存在するAPLST###.xplファイルを検索する。
その後、ST189-15に示すように、情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”の下にあるAPLST###.xplファイルの検索を行う。ここで、上記ST189-14とST189-15においてAPLST###.xplファイルが発見出来なかった場合には、ST189-18に示すようにプレイリストファイルPLLSTの検索処理を失敗したので、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレイヤー)で設定されている対応処理(エラー対応処理)を行う。
ST189-16においてAPLST###.xplファイルが発見出来た場合には、前記ST189-14で検索したパーシステントストレージPRSTR内のAPLST###.xplファイルとST189-15で行った情報記憶媒体DISC内のAPLST###.xplファイルの中で前記“###”の中に記載されている番号の最も高いプレイリストファイルPLLSTの再生を行う(ST189-17)。
ST189-8またはST189-17においてプレイリストファイルPLLSTを再生開始した場合には、ST189-9に示すようにシステムコンフィグレーションの変更処理を行った後、ST189-10に示すようにタイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理を行い、その後、ST189-11に示すように最初に再生を行うタイトルの再生準備をした後、ST189-12に示すように最初に再生を行うトラックの再生開始を行う。
以上、アドバンストコンテンツADVCTが記録された情報記憶媒体DISCが挿入された時のアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内での起動処理について、図189及び図190に示すフローチャート手順に沿って説明を行った。以下に各ステップ毎に対する詳細な内容説明を行う。
1)情報記憶媒体DISC内に記録されている“DISCID.DAT”のファイル再生を行う(ST189-2)
カテゴリー2又はカテゴリー3に対応した情報記憶媒体DISC(HD_DVD-Video disc)の挿入処理を検出した後、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは前記情報記憶媒体DISC内に記録されている“DISTID.DAT”ファイルの再生を行う。
具体的に再生処理を行う場所は、図28に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するプレイリストマネージャーPLMNGが処理を行う。前記プレイリストマネージャーPLMNGは前記“DISTID.DAT”ファイルからPROVIDER_IDデーターとCONTENT_IDデーターと、そしてSEARCH_FLGデーターを読み取る。前記PROVIDER_ID及びCONTENT_IDとSEARCH_FLGデーターは、前記情報記憶媒体DISCに対応したパーシステントストレージPRSTR内へアクセスする時に利用される。
2)システムパラメーターの中から表示モード情報(ディスプレイインフォメーション)の再生を行う(ST189-3)
図168に示すように、本実施例におけるプレイヤーパラメーターの中にディスプレイモード(表示モード)の情報が設定可能となっている。図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGが前記ディスプレイモードの情報を再生する。
この時、前記ディスプレイモードで設定された値としてアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレイヤー)が何らかの表示素子(ディスプレイ装置)に接続されている場合には、VPLST検索ステップへ移動し、それ以外の場合にはAPLST検索ステップへ移動する。
すなわち、図189に示すVPLST検索ステップとはディスプレイモードが定義され、表示が可能なプレイリスト(ビデオプレイリスト)を意味し、APLSTとは表示が可能でないプレイリスト(オーディオプレイリスト)を意味している。
3)VPLST(ビデオプレイリスト)の検索ステップ
3-1)アドバンストコンテンツ再生部ADVPLに接続されている全てのパーシステントストレージPRSTR内における指定されたディレクトリ下のVPLSTファイル検索(ST189-5)
前記1)で読み取った“DISCID.DAT”ファイル内に記録されているSEARCH_FLGの情報を読み、その値が“0b”の場合には、図28に示したプレイリストマネージャーPLMNGはアドバンストコンテンツ再生部ADVPLに接続されている全てのパーシステントストレージPRSTRの中で、PROVIDER_IDとCONTENT_IDで指定された領域の中に存在するVPLST$$$.xplファイルの検索を行う。図189のST189-5において“$$$”の値は“000”から“999”までの数字を意味している。もし、前記SEARCH_FLGの値が“1b”の場合には前記ステップをスキップし、ST189-6へ飛ぶ。
3-2)情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”の下に有るVPLSTファイルの検索(ST189-6)
図28に示すプレイリストマネージャーPLMNGは、情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”の下にあるVPLST$$$.xplファイルの検索を行う。ST189-6において“$$$”は“000”から“999”までの数字を表している。
3-3)VPLST$$$.xplの検出(ST189-7)
もし、プレイリストマネージャーPLMNGが上記処理においてVPLST$$$.xplファイルを検出出来なかった場合には、APLST(オーディオプレイリスト)検索ステップへ移る。
3-4)最も大きな番号を持ったVPLSTファイルの再生(ST189-8)
前述したVPLSTファイルの検索処理において発見されたVPLSTファイルの中で“$$$”の番号が最も大きいVPLSTファイルの再生をプレイリストマネージャーPLMNGが行う。その後、システムコンフィグレーションの変更・処理(ST189-9)のステップへ移動する
4)APLST(オーディオプレイリスト)の検索ステップ
4-1)アドバンストコンテンツ再生部ADVPLに接続されている全てのパーシステントストレージPRSTR内の指定されたディレクトリ下に存在するAPLSTファイルの検索(ST189-14) 前記1)で読み取ったSEARCH_FLGの値が“0”の場合にはプレイリストマネージャーPLMNGは接続されている全てのパーシステントストレージPRSTRの中のPROVIDER_IDとCONTENT_IDで指定された領域の中にあるAPLST###.xplファイルの検索を行う。ST189-14に示した“###”は“000”から“999”までの数字を表している。もし、前記SEARCH_FLGの値が“1b”の場合には、このステップを飛ばしST189-15へ飛ぶ。
4-2)情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”ディレクトリの下にあるAPLSTファイルの検索(ST189-15)
プレイリストマネージャーPLMNGは、情報記憶媒体DISCの中の“ADV_OBJ”ディレクトリの下に存在するAPLST###.xplファイルの検索を行う。ST189-15において“###”は“000”から“999”までの数字を表している。
4-3)APLST###.xplの検出(ST189-16)
プレイリストマネージャーPLMNGがAPLST###.xplファイルを発見出来なかった場合には、失敗ステップ(ST189-18)へ移動する。
4-4)最も番号が高いAPLSTファイルの再生(ST189-17)
前述したAPLST検索処理により、発見されたAPLSTファイルの中で“###”の数字の値が最も大きなAPLSTファイルの情報をプレイリストマネージャーPLMNGは再生する。そしてその後、システムコンフィグレーションの変更・処理(ST189-9)へ移動する。
5)システムコンフィグレーションの変更・処理(ST189-9)
図1に示す情報記録再生装置1は、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLのシステムリソースコンフィグレーションの変更を、このステップで行う。図80に示すようにプレイリストPLLST内の構造情報CONFGI内にストリーミングバッファーエレメントSTRBUFが存在する。図80(c)に示すように、前記ストリーミングバッファーエレメントSTRBUF内には “予め設定が必要なストリーミングバッファーサイズSTBFSZ”の情報が記録されている。図28に示すように、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG内に存在するプレイリストマネージャーPLMNGは、前記“予め設定が必要なストリーミングバッファーサイズSTBFSZ”の情報を読み取り、その情報に基づいて図27に示すデーターキャッシュDTCCH内のストリーミングバッファーSTRBUFのサイズを変更する。この段階において、図27に示すデーターキャッシュDTCCH内のファイルキャッシュFLCCH及びストリーミングバッファーSTRBUF内に既に存在する全てのファイルは取り下げ(消去処理)が行われる。ST189-9に示すシステムコンフィグレーションの変更・処理の一例として上記に説明したように“予め設定が必要なストリーミングバッファーサイズSTBFSZ”の変更方法について説明を行った。それに限らず、図80(c)に示すようにプレイリストPLLST内の構造情報CONFGI(システムコンフィグレーション情報)内には、その他にアパーチャーエレメントAPTRやメインビデオデフォルトカラーエレメントMVDFCL、ネットワークタイムアウトエレメントNTTMOTなどが存在し、アパーチャーサイズ情報APTRSZやメインビデオに対する“アウターフレーム色属性情報COLAT”、“ネットワーク接続時のタイムアウト設定情報NTCNTO”が記録されている。ナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGは、それらの情報も読み取り構造情報CONFGIに記述されてある情報内容に基づき、それらの設定変更も行う。
6)タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理(ST189-10)
図74(b)に示すように、プレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFOの中にファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEが存在し、最初に再生を行うタイトルに対する管理情報が記載されている。また図23(b)に示すように、プレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFOにタイトル#1に関するタイトルエレメント情報TTELEMが存在し、前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEに基づいて最初に再生するタイトルの直後の初めに再生するタイトルに関する管理情報が記述されている。また図24(d)に示すように、タイトルエレメント情報TTELEM内にプレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIが存在し、その中に各チャプターエントリーポイントに関する管理情報が記載されている。ナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGは、前記ファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELEとタイトル#1に関するタイトルエレメント情報TTELEMの情報を読み取り、タイトルタイムラインTMLE上でのそれらの再生表示オブジェクトが再生される時間(前記再生表示オブジェクトが、いつ再生されるか)を計算すると共に、前記プレイバックシーケンスインフォメーションPLSQIの情報に基づき、各種チャプターエントリーポイントのタイトルタイムラインTMLE上での再生時間(いつ対応したチャプターエントリーポイントが再生されるか)も計算を行う。
7)最初に再生を行うタイトルの再生準備(ST189-11)
図71に示すようにタイトルの再生時に事前にファイルキャッシュFLCCH内に保存しておかなければならないリソースは、プレイリストアプリケーションリソースPLAPRSとタイトルリソースTTRSRC、アプリケーションリソースAPRSRCの3種類が存在し、それらの元々の保存場所(ネットワークサーバーNTSRVやパーシステントストレージPRSTR内の保存場所)に関しては、プレイリストアプリケーションリソースエレメントPLRELEやタイトルリソースエレメント、アプリケーションリソースエレメントAPRELE内に記述されている。前記プレイリストマネージャーPLMNGはプレイリストPLLST内の前述した各種エレメント情報を再生し、各種リソースの元々の保存場所を解釈する。図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のファイルキャッシュマネージャーFLCMNGは、前記情報をプレイリストマネージャーPLMNGからもらい、必要な情報をネットワークサーバーNTSRV又はパーシステントストレージPRSTRから読み取り、ファイルキャッシュFLCCH内に保存が必要な全てのファイルをファイルキャッシュFLCCH内に保存する。それにより、最初に再生するタイトルを開始する為に必要なアドバンストアプリケーションADAPLの準備を行う。前記ファイルキャッシュFLCCH内に保存するファイルとしては、例えば図11に示すアドバンストナビケーションディレクトリADVNV内の各種ファイルやアドバンストエレメントディレクトリADVNV内に保存される各種ファイルが対応する。図11に示す例では、アドバンストナビケーションディレクトリADVNV内に存在するファイルとして、マニフェストファイルMNFSTとマークアップファイルMRKUP、スクリプトファイルSCRPTが挙げられる。これらの情報(ファイル)は、図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG内で使用され、“アドバンストナビケーションファイルADVNV”と呼ばれる。また図11の例に示すように、アドバンストエレメントディレクトリADVEL内には静止画ファイルIMAGEやイフェクトオーディオファイルEFTAD、フォントファイルFONT、その他ファイルOTHERが存在する。それらのファイルは、図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPEN内で使用され、“アドバンストエレメントファイル”と呼ばれている。本実施例ではそれに限らず、図25に示すようにデーターキャッシュDTCCH内に事前に保存する情報として、セカンダリービデオセットSCDVSも存在する。具体的にセカンダリービデオセットSCDVS内のファイルとしては、図12に示すようにセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPやセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOBが存在し、それらは図30に示すようにプレゼンテーションエンジンPRSEN内のセカンダリービデオプレイヤーSCDVP内で使用される。図30に示すように、本実施例において再生表示モジュールとしてプレゼンテーションエンジンPRSEN内にアドバンストアプリケーションプレゼンテーションエンジンAAPENや、セカンダリービデオプレイヤーSCDVP、プライマリービデオプレイヤーPRMVPなどが存在している。ST189-11においてナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNG(図28参照)は、前記プレゼンテーションエンジンPRSENの初期化処理も行う。ここで図74(c)に示すように、プレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFOに存在するファーストプレイタイトルエレメント情報FPTELE内にプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの記述があり、ファーストプレイタイトルFRPLTT内にプライマリーオーディオビデオPRMAVが存在する場合、或いは、図23に示すようにプレイリストPLLST内のタイトル情報TTINFO内でタイトル#1に関するタイトルエレメント情報TTELEMの中に、図54(c)に示すようにプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPが記述され、ファーストプレイタイトルFRPLTTの直後に再生するタイトル#1の中に、プライマリーオーディオビデオPRMAVが存在する場合について考える。図17に示すように本実施例においては各タイトル(ファーストプレイタイトルFRPLTTも含む)内にそれぞれ独自にタイトルタイムラインTMLEが定義され、各種再生表示オブジェクトに対応した再生タイミングを表すマッピングが行われる。前記の場合には、ファーストプレイタイトルFRPLTTやその直後に再生されるタイトル#1のタイトルタイムラインTMLE上に、プライマリービデオセットPRMVSに対応したプライマリーオーディオビデオPRMAVに関する再生表示マッピング情報を、前記プレイリストマネージャーPLMNGが設定する。また図12に示すようにプライマリービデオセットPRMVSにおける管理情報としては、プライマリービデオセットのタイムマップPTMAPやエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIが存在する。図54(c)に示すように、プレイリストPLLST内のプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの中で“参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP”(src属性情報)の情報には、対応したプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPの保存場所が記述されている。また図85(c)に示すように、前記プライマリービデオセットのタイムマップPTMAP内に“ビデオタイトルセットインフォメーションのファイル名VTSI_FNAME”が記述されている。プレイリストマネージャーPLMNGは、それらの情報を利用し、再生表示を行うプライマリーオーディオビデオPRMAVに使用を管理するプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPとエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBIを選定する。図30に示すプレゼンテーションエンジンPRSEN内のプライマリービデオプレイヤーPRMVPは、前記の情報に基づき情報記憶媒体DISCから対応したプライマリービデオセットのタイムマップPTMAPとエンハンストビデオオブジェクトインフォメーションEVOBI(管理情報IFO)の情報を再生する。次に、図54(c)に示すようにプレイリストPLLST内のオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内に存在するプライマリーオーディオビデオクリップエレメントPRAVCPの情報に基づき、プライマリービデオセットPRMVSを再生する為に必要な内部パラメーターの準備を前記プライマリービデオプレイヤーPRMVPが行う。それに加えて、図30に示すようにプライマリービデオプレイヤーPRMVPとデコーダーエンジンDCDEN内に存在する必要なデコーダーモジュールとの間の接続処理を確立させる。
セカンダリーオーディオビデオSCDAVやサブスティテュートオーディオSBTADなどのセカンダリービデオセットSCDVS(図10参照)の再生表示オブジェクトを、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPにより再生する必要が更にある場合についてのタイトルの再生準備方法について説明を行う。最初に再生表示するタイトル内で、最初に再生表示を行うオブジェクトのタイトルタイムラインTMLE上での表示タイミングを示すセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP(図54(d)参照)やサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP(図55(d)参照)が記述されているオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの情報(再生表示マッピング情報)を前記プレイリストマネージャーPLMNGが転送し、更にセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAP(図12参照)などの前記再生表示オブジェクトに関する管理情報を指定する。前記セカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの存在場所は、図54(d)に示すようにセカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCP内の“参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP”情報(src属性情報)に記述されるか、或いは図55(d)に示すようにサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCP内の“参照すべき再生表示オブジェクトのインデックスインフォメーションファイル保存場所SRCTMP”情報(src属性情報)に記載されている。図30に示すセカンダリービデオプレイヤーSCDVPは、それらの情報に基づきセカンダリービデオセットのタイムマップSTMAPの情報を再生する。次に、オブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI(再生表示マッピングインフォメーション)内に記述されている、セカンダリーオーディオビデオクリップエレメントSCAVCPやサブスティテュートオーディオクリップエレメントSBADCPの情報に基づき、セカンダリービデオプレイヤーSCDVPは前記再生表示オブジェクトの再生表示制御を行うために必要な内部パラメーターの準備を行う。更に、図30に示すようにセカンダリービデオプレイヤーSCDVPとデコーダーエンジンDCDEN内の必要なデコードモジュールとの間の接続関係を構築する。
8)最初に再生を行うトラックの再生開始(ST189-12)
ST189-11に基づき最初に再生するトラックの再生表示の準備が整った後、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはタイトルタイムラインTMLEの時間進行(カウントアップ)処理を開始させる。前述したオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPI内で記述されている再生表示スケジュールに基づき、タイトルタイムラインTMLE上で再生表示タイミングがマッピングされた再生表示オブジェクトの再生表示を開始する。
9)失敗処理(ST189-18)
図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のプレイリストマネージャーPLMNGがVPLST$$$.xplもAPLST###.xplのいずれも検出(発見)出来なかった場合には、このステップ(ST189-18)へ移動する。このステップに入った場合には、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLによる再起動は行われないことになる。
アドバンストコンテンツ再生時におけるアップデートシーケンス方法については、既に図51に示した。本実施例においては図51に示すアップデートシーケンス方法に限らず、例えば図191及び図192によるアップデートシーケンス方法を採用する事も可能である。図51に対する他の実施例を、図191及び図192を示す。
ST191-1に示すようにタイトルの再生・表示を開始した後、ST191-2に示すようにプレイリストファイルPLLSTアップデート処理の実行処理に入る。
ST191-3に示すように、新しいプレイリストファイルPLLSTが存在するか否かを判断し、存在しないと判定した場合には、ST191-7において再生・表示処理を終了するかを判定する。ここで再生・表示処理を終了させると判定した場合には、ST191-8に示すように再生・表示処理の終了を行う。
前記ST191-7において再生・表示処理を終了しないと判定した場合には、ST191-1に示すタイトルの再生・表示処理に戻る。ST191-3において新しいプレイリストファイルPLLSTが存在すると判定した場合には、ST191-4に示すように新しいプレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理を開始する。ここにおいてST191-5に示すように、次回に上記新しいプレイリストファイルPLLSTが使用される予定か否かを判定し、もし次回に新しいプレイリストファイルPLLSTが使用される予定の場合にはパーシステントストレージPRSTR内への上記新しいプレイリストファイルPLLSTの保存処理を行う(ST191-6)。ST191-5において次回の上記新しいプレイリストファイルPLLSTが使用されない場合には、ソフトリセットの処理の発生(上記新しいプレイリストファイルPLLSTの登録(ST191-9))に移る。上記新しいプレイリストファイルPLLSTのダウンロードを終了した後、ソフトリセット処理を行うが、本実施例においてはソフトリセット処理として新しいプレイリストファイルPLLSTの登録処理(ST191-9)とシステムコンフィグレーションの変更(ST191-10)、及び上記新しいプレイリストファイルPLLSTの再保存とファイルキャッシュFLCCH内への指定されたファイルの再保存処理(ST191-11)が行われる。
上記ソフトリセット処理が行われた後、ST191-12に示すように、タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理を行った後、ST191-13に示すように最初に再生を行うタイトルの再生準備をし、ST191-1に示すタイトルの再生・表示処理に移る。
図191及び図192に示す各ステップ毎の詳細の説明を以下に行う。
図191において最初にタイトルの再生・表示(ST191-1)が記載されているが、前記タイトルの再生・表示を行う前の一連の処理は図189及び図190に示すST189-1からST189-11までの同じ処理を行うので、図191には省略している。
◎タイトルの再生・表示(ST191-1)
アドバンストコンテンツ再生部ADVPL(図1参照)は、対応したタイトルの再生・表示処理を行う。
◎新しいプレイリストファイルPLLSTが存在するか?(ST191-3)
図12に示すように本実施例におけるアドバンストコンテンツADVCTの中にはアドバンストアプリケーションADAPLが含まれ、前記アドバンストアプリケーションADAPLの中にスクリプトSCRPTが存在している。図191に示すようにプレイリストファイルPLLSTをアップデートする時のアップデート処理方法の情報は、前記スクリプトSCRPT内に予め既定されている。
従って、アップデートされたアドバンストコンテンツADVCTの再生を行うためには、事前にアドバンストアプリケーションADAPL内のスクリプトSCRPT内で既定された方法に従い、アップデート処理を行う必要がある。本実施例におけるアドバンストコンテンツADVCTの再生・表示方法をアップデート(更新)する場合には、新しいプレイリストファイルPLLSTを取り込む必要が出てくる。
このように新しいプレイリストPLLSTによるプレイリストファイルPLLSTのアップデート処理を行う場合は、情報記憶媒体DISC内に記録されているアドバンストアプリケーションADAPL内に新しいプレイリストファイルPLLSTを検索し、更にダウンロード処理をした後、アップデート処理を行うスクリプトSCRPTの情報が更に記録されている必要がある。
前記スクリプトSCRPTは指定されたデーターソース(新しいプレイリストファイルPLLSTが記録されているデーターソース)を検索し、検索した目的値に新しいプレイリストファイルPLLSTが存在するか否かを調べる。
前記新しいプレイリストファイルPLLSTは、一般的にネットワークサーバーNTSRV内に保存されている場合が多い。
◎新しいプレイリストファイルPLLSTのダウンロード処理(ST191-4)
検索先に新しいプレイリストファイルPLLSTが存在した場合、その新しいプレイリストファイルPLLSTをファイルキャッシュFLCCHまたはパーシステントストレージPRSTR内にダウンロード処理を行う。
前記ダウンロード処理の手順は前述したスクリプトSCRPT内に記述されているが、前記スクリプトSCRPTに記述された内容に従い、実際のダウンロード処理の制御を行うのは図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGの中に存在するプログラミングエンジンPRGENが前記スクリプトファイルSCRPTに基づき、ダウンロード処理を実行する。
◎パーシステントストレージPRSTR内への新しいプレイリストファイルPLLSTの保存(ST191-6)
図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG(具体的には、その中のプログラミングエンジンPRGEN)は図192に示すソフトリセット処理を行う前に、前記新しいプレイリストファイルPLLSTを次回使用するか否かを判定する。
もし、前記新しいプレイリストファイルPLLSTが暫定的に使用される場合(次回新しいプレイリストファイルPLLSTが使用されない場合には)、前記新しいプレイリストファイルPLLSTはファイルキャッシュFLCCH内に保存される。この場合(前記新しいプレイリストファイルPLLSTが暫定的に使用される場合)には、次回の起動時(スタートアップシーケンス時)には今まで使用されていたプレイリストファイルPLLSTがアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレーヤー)により使用される。
それに対して新しいプレイリストファイルPLLSTが次回にも使われる場合には、前記新しいプレイリストファイルPLLSTはファイルキャッシュFLCCH内に保存されるだけで無く、パーシステントストレージPRSTR内のPROVIDER_ID、CONTENT_IDにより指定された領域内に保存されなければならない。このようにパーシステントストレージPRSTRの指定された位置に前記新しいプレイリストファイルPLLSTが保存される事により、次回の起動時(スタートアップシーケンス時)には前記新しいプレイリストファイルPLLSTがアドバンストコンテンツ再生部ADVPLにより再生される。
◎ソフトリセット処理の発生(ST191-9〜ST191-11)
スタートアップシーケンス(起動シーケンス)を再起動させる為に、図28に示すナビゲーションマネージャーNVMNG内のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGは、ソフトリセットAPIコマンドを発行しなければならない。
前記ソフトリセットAPIコマンドは、前記新しいプレイリストファイルPLLSTをアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(アドバンストアプリケーションプレーヤー)に登録し(ST191-9)、現行のシステムパラメーターと再生表示を行う為の各種構造情報CONFGIの幾つかをリセット処理する。その後、新しいプレイリストファイルPLLSTに基づき、システムコンフィグレーションの変更(ST191-10)と以下の処理を行う。次にアドバンストコンテンツ再生部ADVPLは、登録されたプレイリストファイルPLLSTをファイルキャッシュFLCCHに再保存する(ST191-11)。
同様に、登録されたプレイリストファイルPLLSTに付随した関連情報ファイル(アサイメントインフォメーションファイル)をファイルキャッシュFLCCH内に再保存処理する。
◎タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化
処理(ST191-12)
ST191-12の処理内容は、図190内のST189-10で説明した“タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理”と同じ処理を行う。
◎最初に再生を行うタイトルの再生準備(ST191-13)
ST191-13の内容は、図190内のST189-11“最初に再生を行うタイトルの再生準備”と同じ処理を行う。
本実施例で取り扱うコンテンツとしては図5に示すように現行DVDとデーター構造およびデーター管理構造が酷似しているスタンダードコンテンツSTDCTと、インターネット経由でデーターの取り込みが可能なアドバンストコンテンツADVCTが存在している。前記スタンダードコンテンツSTDCTもアドバンストコンテンツADVCTも再生専用の情報記憶媒体DISC内に記録され、いずれのコンテンツの場合でもコンテンツの内容を編集する事は不可能となっている(但し、プレイリストPLLSTを除く)。
本実施例はそれに限らず、例えばアナログ放送や地上波デジタル放送の録画を行い、録画後に映像情報を編集・加工が出来る高密度に対応したビデオレコーディング規格(HD_DVD-VR:Video Recording)の映像情報とその管理情報を統括したインターオペーラブルVTSの再生表示処理も本実施例では対象としている。
従って、実施例によれば同一のプレイリストPLLSTを使い前記アドバンストコンテンツADVCTと前記インターオペーラブルVTSを混在再生する事も可能である。この時、インターオペーラブルVTS内に悪意に基づく不正な情報を記録した結果、その不正情報を利用してネットワークサーバーNTSRVやパーシステントストレージPRSTR内の保存データーの不法改ざんや不法再生をされる危険性がある。また図10に示すように、本実施例におけるアドバンストコンテンツADVCTにおいては情報記憶媒体DISCのみならず、パーシステントストレージPRSTRやネットワークサーバーNTSRV内に保存されているコンテンツを取り込み、再生表示する事も可能となっている。
従ってアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが内蔵されたユーザーサイドの情報記録再生装置1(図1参照)自身には何ら問題が無いとしても、不正に作成したアドバンストコンテンツADVCTを記録した情報記憶媒体DISCを装着する事により不法処理が発生してしまう危険性がある。すなわち、前記の不正に作成したアドバンストコンテンツADVCTを記録した情報記憶媒体DISCを装着する事により、ネットワークサーバーNTSRV内に不法侵入し、そこに保存されているデーターの不法コピーやデーターの不法改ざんを不本意ながら実行する事がある。前述したような悪意を持った不法な処理を防止するために、本実施例においてはアプリケーションセキュリティという概念を設けている。
図193及び図194に本実施例におけるアプリケーションセキュリティの基本概念を説明する。
本実施例で説明した全ての機能(ネットワークサーバーNTSRVやパーシステントストレージPRSTRへのアクセス機能も含む)を実現するモードを“全面信頼モード”(フルトラスト(FullTrust)モード)と定義し、前記“全面信頼モード”の時にのみ本実施例で説明したあらゆる機能が実現可能にする。それに対し、不正機能を持っている可能性のあるアドバンストコンテンツADVCT(あるいはインターオペーラブルVTS)に対しては、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLの再生表示機能として“制約モード”(リストリクテッド(RestRicted)モード)を定義する。アドバンストコンテンツADVCTが記録された情報記憶媒体DISCを情報記録再生装置1内に装着した直後の起動処理時(スタートアップシーケンス時)において、前記情報記憶媒体DISC内に記録されたアドバンストコンテンツADVCTがDVDフォーラム公認団体により署名処理されたものか(デジタル的に認定サインを受けたものかどうか)を判断し、既に前記署名処理されている(デジタル的に認定サインを受けた)アドバンストコンテンツADVCTに対しては、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは “全面信頼モード”になり、前記署名処理(デジタル的に認定サインを受けた)されていないものに関しては、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLは“制約モード”に自動的に設定される。前記“制約モード”の場合には機能的に大幅な制限を課し、ネットワークサーバーNTSRVへの不法侵入やパーシステントストレージPRSTRへのアクセスが出来ないように制限をかける事により、前述した悪意に基づく不法処理の防止を行う。前記“制約モード”と“全面信頼モード”の特徴を図194に示す。
すなわち“制約モード”に設定した場合には、アドバンストアプリケーションADAPLは機能的にアクセス制限を受ける事となる。それに対し、“全面信頼モード”の場合にはアドバンストアプリケーションADAPLは本実施例で示した前記の実行が可能となっている。それぞれのモードの設定条件としては、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に“制約モード”と“全面信頼モード”のどちらで再生するかを決定し、起動時に一度モードを決定したら同一の情報記憶媒体DISCの再生に対しては同一モードが保持され続ける事になる。それにより、ネットワークサーバーNTSRVやパーシステントストレージPRSTR、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLを含めたアドバンストコンテンツADVCT再生システム内での不法処理(悪用)を防止する事が出来る。
前述したように、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)の起動時に“制約モード”と“全面信頼モード”のどちらで再生するかを決定するが、そのやり方を図193及び図194に示す。
ST193-1の初期状態(プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)起動時)においてはST193-2に示すように、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)を“制約モード”に設定する。すなわち、予め事前の初期設置としてはアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレーヤー)は自動的に“制約モード”に設定される。
次に、ST193-3に示すように対象となるアドバンストコンテンツADVCTがDVDフォーラム公認団体により署名処理された(デジタル的に認定サインを受けた)か否かをアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが確認する。ST193-4において再生すべきアドバンストコンテンツADVCTが悪用されない(あるいは不法処理をされない)信頼出来るものと判断された場合にのみ、ST193-6に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレーヤー)は“全面信頼モード”に設定される。それに対して、ST193-4に示すように再生すべきアドバンストコンテンツ再生部ADVPLが悪用されない(あるいは不法処理をされない)信頼出来るものとして判断されない場合には、初期状態と同様、アドバンストアプリケーションADAPLを“制約モード”で再生処理する事になる(ST193-5)。
このように、一度“制約モード”で設定した場合には、同一の情報記憶媒体DISCの再生が続く限りは“制約モード”が続く。それに対し、ST193-6に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレーヤー)を“全面信頼モード”に一度設定した場合には、ST193-7に示すようにアドバンストコンテンツADVCTを“全面信頼モード”で再生し続ける。
いずれの場合も、再生処理が終わるとST193-8に示すように再生終了となる。
図193及び図194を用い、本実施例におけるアプリケーションセキュリティの基本概念の説明を行った。前記アプリケーションセキュリティの基本概念に従った場合のプレイリストPLLSTの取り扱いの方法について、図195で説明を行う。
本実施例におけるアプリケーションセキュリティを採用した場合には、プレイリストPLLSTの対応方法としては下記の通りになる。
ST195-1に示すように、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)を起動した直後にデフォルト(初期設定)状態としてST195-2に示すように、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)を“制約モード”に設定する。
次に、ST195-3に示すように再生の対象となるアドバンストコンテンツADVCTに対する認証処理又は公認処理(DVDフォーラム公認団体により署名されている事を確認)が正常に実行されたか否かを判定する。
前記ST195-3に示すように正常に実行されなかった場合には、ST195-4に示すように対象となるアドバンストコンテンツADVCTを“制約モード”のままで再生処理を行い、再生処理が終了の段階でST195-10に示すようにアドバンストコンテンツADVCTの再生を終了させる。もし、ST195-3において再生の対象となるアドバンストコンテンツADVCTに対する認証処理又は公認処理(DVDフォーラム公認団体により署名されている事を確認)が正常に実行された場合には、ST195-5に示すように、アドバンストコンテンツADVCTの再生に対してパーシステントストレージPRSTR内のプレイリストPLLSTを使用するか否かの判定をする。もし、ST195-5においてパーシステントストレージPRSTR内のプレイリストPLLSTを使用しない場合には、ST195-7に示すように情報記憶媒体DISC内に記録されている最初のプレイリストPLLSTの内容をパーサーPARSER(図28参照)内で解析処理を行う。
前記解析処理をした後、ST195-9に示すように対象となるアドバンストコンテンツADVCTを“全面信頼モード”により再生処理を行い、前記“全面信頼モード”による再生処理が終了した段階で、ST195-10に示すアドバンストコンテンツADVCTの再生を終了させる。
ST195-5においてアドバンストコンテンツADVCTの再生に対して、パーシステントストレージPRSTR内のプレイリストPLLSTを使用する場合には、ST195-6に示すようにパーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLST自体がデジタル的に認定サイン(署名処理)されているかどうかの判定を行う。ここでパーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLST自体がデジタル的に認定サイン(署名処理)されている場合には、ST195-8に示すようにパーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLSTをロードし、アドバンストコンテンツADVCTの再生に利用する。この時には、パーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLST自身がデジタル的に認定サイン(署名処理)されているので、対象となるアドバンストコンテンツADVCTを“全面信頼モード”により再生する(ST195-9)。
ST195-6において、パーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLSTがデジタル的に認定サイン(署名処理)されていない場合には、ST195-4に示すように対象となるアドバンストコンテンツADVCTを“制約モード”のままで再生処理をする。このように大きな流れとしてはST195-3に示すように再生の対象となるアドバンストコンテンツADVCT自体が認証処理又は公認処理(DVDフォーラム公認団体より署名されている)か否かを判断し、“全面信頼モード”か“制約モード”かの判定を行う。
次に、パーシステントストレージPRSTR内のプレイリストPLLSTを使用する場合には(ST195-5)、パーシステントストレージPRSTR内に保存されているプレイリストPLLST自体がデジタル的に認定サイン(署名処理)されているかどうかを判断し、それに基づき“全面信頼モード”か“制約モード”のどちらかを判定する方式になっている。
本実施例においてアドバンストコンテンツADVCT起動時のシーケンス方法を、図189及び図190に示してある。図193及び図194に示すアプリケーションセキュリティーの概念を適用させた場合のアドバンストコンテンツADVCT起動時のシーケンス方法を図196〜図198に示す。
図189及び図190に示した起動時のシーケンスに対し、図196〜図198で更に追加されたステップ内容としては、ST196-1に示す最初に行われるプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)を“制約モード”に初期設定するというステップと、ST196-3に示す情報記憶媒体DISCとの間の認証結果、“全面信頼モード”として使用出来ると判定するかのステップ、ST196-4に示すプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は“全面信頼モード”に変更するステップ、およびST196-8とST196-22に示すプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が“制約モード”になっているかの判定ステップ、ST196-12とST196-27に示す最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTがパーシステントストレージPRSTR内に存在し、そのパーシステントストレージPRSTRとの間にデジタル的な署名処理がなされて無いかの判断ステップ、そしてST196-15に示すプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が“制約モード”であり、ストリーミングバッファーエレメントSTRBUFによるストリーミングバッファーサイズSTBFSZが“0バイト”以外に設定されているかを判定し、該当する場合にはST196-16に示すプレイリストファイルPLLSTのローディング処理を停止するとなっている。
以下に図196〜図198を用い、アドバンストコンテンツADVCT起動時のシーケンスにおいて、アプリケーションセキュリティーに基づく“制約モード”に対応した実施例の動作フローの説明を行う。
ST196-1において、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)を“制約モード”に初期設定する。
次に、ST196-2においてカテゴリー2又はカテゴリー3に属する情報記憶媒体DISCの検出を行い、ST196-3において情報記憶媒体DISCとの間の認証結果、“全面信頼モード”として使用出来ると判定出来た場合には、ST196-4に示すようにプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は“全面信頼モード”に変更した後、情報記憶媒体DISC内のDISCID.DATファイルの再生を行う(ST196-5)。
それに対し、ST196-3において情報記憶媒体DISCとの間の認証結果、“全面信頼モード”として使用出来ると判定出来なかった場合には、直接ST196-5の情報記憶媒体DISC内のDISCID.DATファイルの再生に移る。
ST196-6に示すように、表示モードが定義されている場合にはST196-7に示すようにサーチフラグが“1b”か否かを判定し、サーチフラグが“1b”の場合には、直接ST196-10の情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”の下にあるVPLST$$$.xplファイルの検索に移る。
それに対して、ST196-7においてサーチフラグが“1b”でない場合には、ST196-8に示すようにプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が“制約モード”になっているかを判定し、もし“制約モード”になっている場合もST196-10に飛ぶ。
ST196-8においてプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が“制約モード”になっていない場合には、接続されている全てのパーシステントストレージPRSTR内の指定されたディレクトリ下に存在するVPLST$$$.xplファイルを検索(ST196-9)した後、ST196-10に示す情報記憶媒体DISC内の“ADV_OBJ”の下にあるVPLST$$$.xplファイルの検索を行う。
次に、VPLST$$$.xplファイルが発見出来るか否かを判定(ST196-11)し、発見出来なかった場合にはAPLST検索ステップに移動し、ST196-21に示すようにサーチフラグが“1b”か否かの判定に移る。
前記ST196-11においてVPLST$$$.xplファイルが発見出来た場合には、ST196-12に示すように最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTがパーシステントストレージPRSTR内に発見され、そのパーシステントストレージPRSTRとの間にデジタル的な署名処理がなされているか否かの判定を行う。ST196-12において最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTがパーシステントストレージPRSTR内に発見され、そのパーシステントストレージPRSTRとの間にデジタル的な署名処理がなされている場合には、ST196-14に示すようにパーシステントストレージPRSTR内に記録されたプレイリストファイルPLLSTを含めた最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTの再生を行う。
前記ST196-12において最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTがパーシステントストレージPRSTR内に発見され、しかもそのパーシステントストレージPRSTRとの間にデジタル的な署名処理がなされてない場合には、ST196-13に示すように起動処理を即刻停止させる。表示モード(ディスプレイモード)が定義されていない表示対象でないプレイリストPLLSTを表すAPLST検索ステップにおいては、基本的に表示モードが定義され、表示対象のプレイリストPLLSTであるVPLST(ビデオプレイリスト)検索ステップと比べてVPLST$$$.xplファイルをAPLST###.xplファイルに変更したフローと基本的には類似している。
更に、ST196-11においてVPLST$$$.xplファイルが発見出来なかった場合には、APLST検索ステップに移動するのに対し、ST196-25ではAPLST###.xplファイルが発見出来なかった場合には、ST196-26に示すようにプレイリストファイルPLLSTの検索処理を失敗したのでアドバンストコンテンツ再生部ADVPL(プレーヤー)に応じた失敗対応処理を行うところが異なっている。
ST196-14またはST196-28において最も番号の高いプレイリストファイルPLLSTを再生した後には、ST196-15に示すようにプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が “制約モード”であり、ストリーミングバッファーエレメントSTRBUF(図80(c)参照)によるストリーミングバッファーサイズSTBFSZが“0バイト”以外に設定されているかを判定し、もしストリーミングバッファーサイズSTBFSZが“0バイト”以外に設定されている場合には、ST196-16に示すようにプレイリストファイルPLLSTのローディング処理を終了し、起動処理の中止(ST196-13)に移る。
それに対してST196-15に示すようにプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が“制約モード”であり、ストリーミングバッファーエレメントSTRBUF(図80(c))によるストリーミングバッファーサイズSTBFSZが“0バイト”で設定されている場合には、システムコンフィグレーションの変更・処理(ST196-17)と、タイトルタイムラインTMLEに沿ったオブジェクトマッピングとプレイバックシーケンスの初期化処理(ST196-18)、最初に再生を行うタイトルの再生準備(ST196-19)、最初に再生を行うトラックの再生開始(ST196-20)へと移行する。
アドバンストコンテンツADVCT再生システム内での不法処理(悪用)を防止するため、本実施例で採用されるアプリケーションセキュリティーでは本実施例で示した全機能の実行が可能である“全面信頼モード”と共に“制約モード”を設定する事を図193及び図194に示した。
前記“制約モード”におけるアドバンストアプリケーションADAPLの再生表示に対する制約条件を図199に示す。
図14に示すように、本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内にはナビゲーションマネージャーNVMNGとデーターキャッシュDTCCHおよびデーターアクセスマネージャーDAMNGが存在している。また前記ナビゲーションマネージャーNVMNG内には、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGが存在する。更に、図26に示すように前記データーアクセスマネージャーDAMNG内にはネットワークマネージャーNTMNGとパーシステントストレージマネージャーPRMNGが存在する。
図27に示すようにデーターキャッシュDTCCH内にはファイルキャッシュFLCCHとストリーミングバッファーSTRBUFが存在する。図27には図示していないが、データーキャッシュDTCCH内には前記ファイルキャッシュFLCCHを制御するためのファイルキャッシュマネージャーFLCMNGが存在すると共に、前記ストリーミングバッファーSTRBUFを制御するストリーミングバッファーマネージャーが存在している。
図199では前述したアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内の各機能要素(エレメント)毎の再生対象となるリソースへのアクセス先(リソース保存場所)に対する制約条件、またはその使用条件についてまとめて記述してある。本実施例におけるアプリケーションセキュリティーに基づく“制約モード”におけるアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGにおけるAPIアクセスに対しては、再生対象となるリソースのアクセス先(リソース保存場所)において情報記憶媒体DISCとファイルキャッシュFLCCHに対してはアクセス可能である。しかし、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGからのパーシステントストレージPRSTRおよびネットワークサーバーNTSRVとスタンダードコンテンツ再生部STDPLへのアクセスは禁止されている。また前記アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGにおいてはXML APIsに対しては再生のみのアクセスに限定され、アドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGからXML APIsへの記録処理は禁止されている。
次にファイルキャッシュFLCCHを制御するファイルキャッシュマネージャーFLCMNGの処理においては情報記憶媒体DISCとファイルキャッシュFLCCHへのアクセスは可能となる。それに対し、ファイルキャッシュFLCCHを制御するファイルキャッシュマネージャーFLCMNGからのパーシステントストレージPRSTRおよびネットワークサーバーNTSRVへのアクセスは禁止されている。具体的な処理実行の段階で、パーシステントストレージPRSTR内またはネットワークサーバーNTSRV内に保存されているリソースへのアクセスを要求された段階で、アドバンストコンテンツ再生部ADVPLはアプリケーションを即刻シャットダウンしなければならない。
次に、本実施例におけるアプリケーションセキュリティー化した“制約モード”においてストリーミングバッファーSTRBUFを制御するストリーミングバッファーマネージャーの処理と、パーシステントストレージマネージャーPRMNGの処理およびネットワークマネージャーNTMNGの処理は完全に使用禁止状態となる。もし、プレイリストPLLSTの設定に基づきプレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)が左記マネージャー(サブシステム)へのアクセスを試みる必要が発生した場合には、プレーヤー(アドバンストコンテンツ再生部ADVPL)は直ちに前記アドバンストアプリケーションADAPLの再生を終了させなければならない。
図12及び図13に示すように、本実施例では
1.動画(プライマリーエンハンストビデオオブジェクトP-EVOBまたはセカンダリーエンハンストビデオオブジェクトS-EVOB)の再生手順を管理するプレイリストPLLSTの中から(具体的には図17に示すようにオブジェクトマッピングインフォメーションOBMAPIの中で)前記動画と同列な位置付けでマークアップMRKUPを参照し、同一画面内で同時に再生・表示および再生・表示タイミングの管理を行っている(図16参照)。その結果、ユーザーへの再生・表示を途中で中断させる事なく複数の再生表示オブジェクト(動画とマークアップ画面MRKUP)を同時に再生・表示が行えるだけでなく、前記動画とマークアップ画面MRKUPとの間の再生・表示タイミングを同期(連動)して制御でき、ユーザーへの画面表現をより大幅に向上できる。
2.プレイリストPLLSTから直接マークアップMRKUPを参照するのでは無く、プレイリストPLLSTからは直接マニフェストMNFSTを参照し、前記マニフェストMNFSTから最初に表示するマークアップMRKUPを指定する構造になっている。図81(e)に示すように前記マニフェストMNFST内のリソースエレメントRESELEにより、最初には表示されないがユーザー選択やスクリプト処理により遷移してユーザーに表示され得る全てのマークアップMRKUPのURI情報が記述されている。その結果、アドバンストコンテンツ再生部ADVPL内のナビゲーションマネージャーNVMNG(図28参照)は最初のマークアップMRKUPを表示する前に “遷移してユーザーに表示され得る全てのマークアップ情報MRKUPとそれに利用されるリソースファイル(静止画IMAGEやイフェクトオーディオEFTAD、フォントFONTなど)”を全てファイルキャッシュFLCCH内に一時保存しておく事が可能となる。そのため、ユーザー選択やスクリプト処理が発生してもユーザーを待たせる事無く、即座にマークアップ画面MRKUPの切り替えが可能となる。
更に本実施例では、
3.マークアップMRKUP内ではイベントに対応した名前が定義され、前記定義されたイベントに対応した名前をスクリプトSCRPT内でイベントリスナーにより監視する事で前記イベントの発生を検出し、前記イベントが発生したときに実行するファンクション内容を前記スクリプトSCRPT内で定義する。本実施例におけるアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内に内蔵されたナビゲーションマネージャーNVMNGの中のアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNG(図28参照)が前記イベントが発生した時に前記スクリプトSCRPT内で指定されたファンクション内容を実行させると共に管理する。
3-1.本実施例では豊富なAPIを定義しているため、多種多様なファンクションが実行可能となりユーザーへの強烈な表現力を提供できる。
3-2.図28に示すようにアドバンストコンテンツ再生部ADVPL内では動画表示を担当するプレゼンテーションエンジンPRSENと動画表示の管理を行うプレイリストマネージャーPLMNGと前記スクリプト処理を行うアドバンストアプリケーションマネージャーADAMNGが分離されている。そのため動画表示と前記スクリプト処理を同時並行的に行えるのでより一層柔軟性の有る表現をユーザーに提供できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…情報記録再生装置、2…情報記録再生部、3…パーシステントストレージドライブ、4…録画再生処理部、5…メインCPU、6…ハードディスク装置、7−1,7−2,7−3…無線LAN制御部、8…ネットワーク制御部、9…データマネージャ、11…ルータ、12…光ケーブル、13…ディスプレイ、14…キーボード、15…大画面テレビモニタ、16−1,16−2…スピーカ、21…映像表示部、24…映像処理部。

Claims (1)

  1. 情報の一部分を記憶する情報記憶媒体であって、
    前記情報の他の部分が前記情報記憶媒体に含まれない特定の領域に記録され、
    前記情報の一部分または前記情報の他の部分がビデオデータを含み、
    前記情報が識別情報を含み、
    前記情報の一部分および前記情報の他の部分が管理情報により管理され、
    前記管理情報が第1のファイル情報および前記情報の一部分の保存場所を示す前記第1のファイル情報のパス情報を含み、
    前記管理情報が第2のファイル情報および前記情報の他の部分の保存場所を示す前記第2のファイル情報のパス情報を含み、
    前記管理情報が前記特定の領域に記録され、
    前記管理情報が前記識別情報に対応し、
    前記管理情報が前記識別情報を用いて使用される
    ことを特徴とする情報記憶媒体。
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