JP2012044520A - 周波数変換方法、及び、周波数変換装置 - Google Patents

周波数変換方法、及び、周波数変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ミキサーを用いた高周波信号から低周波信号への周波数変換を、より低い周波数の信号を用いて実現可能とすること。
【解決手段】周波数変換回路30Aでは、ミキサー31によるRF信号とローカル発振信号Loとの合成信号Mixから、BPF33−1によって、周波数「f1=a×fLO+fOUT」を含む信号F1が抽出され、BPF33−2によって、周波数「f2=n×a×fLO+fOUT」を含む信号F2が抽出される。次いで、サンプル・アンド・ホールド回路36によって、加算器35による信号F1とF2との加算信号ADDのピーク値がサンプリングされ、変換先周波数fOUTの信号が出力される。
【選択図】図2

Description

本発明は、受信信号の周波数を変換する周波数変換方法等に関する。
スーパーへテロダイン方式の無線通信装置では、ミキサーを用いて、高周波信号である受信信号(RF信号)に、装置内部で生成したローカル発振信号である局部発振信号を乗算して、中間周波数の信号(IF信号)に変換(ダウンコンバート)する周波数変換が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−340860号公報
ミキサーによる変換後の周波数は、入力される高周波信号の周波数と局部発振信号の周波数との差周波数となる。そのため、高周波信号を低い周波数の信号に変換するためには、局部発振信号の周波数を高周波信号の周波数に近づける必要があった。一般的に、局部発振信号の生成にはPLL(Phase Locked Loop)が用いられるが、このPLLは、発振周波数が高いほど、消費電力が大きくなる特性がある。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ミキサーを用いた高周波信号から低周波信号への周波数変換を、低い周波数の信号を用いて実現可能とすることを目的としている。
上記課題を解決するための第1の形態は、受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換方法であって、前記受信信号にローカル発振信号を乗算することと、前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出することと、前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2倍した周波数と前記変換先周波数との和の第2周波数の信号を抽出することと、前記第1周波数の信号と前記第2周波数の信号とを加算することと、前記加算後の信号の包絡線を検波することと、を含む周波数変換方法である。
また、他の形態として、受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換装置であって、前記受信信号にローカル発振信号を乗算する乗算部と、前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出する第1抽出部と、前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2倍した周波数と前記変換先周波数との和の第2周波数の信号を抽出する第2抽出部と、前記第1周波数の信号と前記第2周波数の信号とを加算する加算部と、前記加算後の信号の包絡線を検波する検波部と、を備えた周波数変換装置を構成しても良い。
この第1の形態等によれば、第1周波数は、ローカル発振信号の周波数をa倍したローカル基準周波数と変換先周波数との和の周波数である。第2周波数は、ローカル基準周波数を2倍した周波数と前記変換先周波数との和の周波数である。そして、受信信号にローカル発振信号を乗算した信号から、第1周波数の信号成分を抽出した信号が第1周波数の信号であり、第2周波数の信号成分を抽出した信号が第2周波数の信号である。第1周波数の信号と第2周波数の信号とを加算した加算信号の包絡線を検波することで、変換先周波数の信号が得られる。この原理については詳細に後述する。ローカル発振信号の高調波を利用するため、受信信号の周波数より十分に低い周波数のローカル発振信号を用いて、受信信号の周波数を、十分に低い変換先周波数に変換することができる。
第2の形態は、受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換方法であって、前記受信信号にローカル発振信号を乗算することと、前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出することと、前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2〜k倍(kは2以上の整数)した周波数それぞれと、前記変換先周波数との和である第2〜第k周波数の信号を抽出することと、前記第1周波数の信号と、前記第2〜第k周波数の信号とを加算することと、前記加算後の信号の包絡線を検波することと、を含む周波数変換方法である。
また、他の形態として、受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換装置であって、前記受信信号にローカル発振信号を乗算する乗算部と、前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出する第1抽出部と、前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2〜k倍(kは2以上の整数)した周波数それぞれと、前記変換先周波数との和である第2〜第k周波数の信号を抽出する第2〜第k抽出部と、前記第1周波数の信号と、前記第2〜第k周波数の信号とを加算する加算部と、前記加算後の信号の包絡線を検波する検波部と、を備えた周波数変換装置を構成しても良い。
この第2の形態等によれば、第1周波数は、ローカル発振信号の周波数をa倍したローカル基準周波数と変換先周波数との和の周波数である。第2〜第k周波数は、ローカル基準周波数を2〜k倍(kは2以上の整数)した周波数それぞれと、変換先周波数との和の周波数である。そして、受信信号にローカル発振信号を乗算した信号から、第1〜第k周波数の信号成分を抽出した信号が第1〜第k周波数の信号である。第1〜第k周波数の信号を全て加算した加算信号の包絡線を検波することで、変換先周波数の信号が得られる。この原理については詳細に後述する。ローカル発振信号の高調波を利用するため、受信信号の周波数より十分に低い周波数のローカル発振信号を用いて、受信信号の周波数を、十分に低い変換先周波数に変換することができる。
第3の形態として、第1の形態の周波数変換方法であって、前記加算の前に、前記第2周波数の信号を増幅することを更に含む、周波数変換方法を構成しても良い。
この第3の形態によれば、第1周波数の信号と第2周波数の信号との加算の前に、第2周波数の信号が増幅される。第2周波数の信号は、ローカル発振信号の高調波を用いているために振幅が小さい。そのため、加算前に第2周波数の信号を増幅することで、第1周波数の信号に振幅を合わせることができる。第1周波数の信号と第2周波数の信号との振幅を合わせることで、受信信号の周波数変換を一層適切に行うことができる。
第4の形態として、第2の形態の周波数変換方法であって、前記加算の前に、前記第2〜第k周波数の信号を増幅することを更に含む、周波数変換方法を構成しても良い。
この第4の形態によれば、第1周波数の信号と、第2〜第k周波数の信号それぞれとの加算の前に、第2〜第k周波数の信号が増幅される。第2〜第k周波数の信号は、ローカル発振信号の高調波を用いているために振幅が小さい。そのため、加算前に第2〜第k周波数の信号それぞれを増幅することで、第1周波数の信号と第2〜第k周波数の信号それぞれとの振幅を合わせることができる。第1周波数の信号と第2〜第k周波数の信号それぞれとの振幅を合わせることで、受信信号の周波数変換を一層適切に行うことができる。
第5の形態として、第1〜第4の何れかの形態の周波数変換方法であって、前記包絡線を検波することは、前記ローカル発振信号に基づいて前記加算後の信号をサンプリングすることを含む、周波数変換方法を構成しても良い。
この第5の形態によれば、包絡線の検波は、ローカル発振信号に基づき、加算後の信号をサンプリングすることで実現される。
第6の形態として、第1〜第5の何れかの形態の周波数変換方法であって、前記受信信号は、測位用衛星から送信される測位用信号であり、前記変換先周波数は、受信信号の周波数の1/10以下に設定されることを含む、周波数変換方法を構成しても良い。
RF受信回路の構成図。 第1実施例における周波数変換回路の構成図。 周波数変換回路における信号ADDの信号波形図。 図3の信号波形の一部拡大図。 第2実施例における周波数変換回路の構成図。 周波数変換回路における信号ADDの信号波形図。 cos関数の和のグラフ。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、本発明を、RF受信回路に適用した場合を説明する。
[構成]
図1は、本実施形態におけるRF受信回路20のブロック構成図である。図1に示すように、RF受信回路20は、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ21と、LNA(Low Noise Amplifier)22と、周波数変換回路30と、LPF(Low Pass Filter)23とを備えて構成される。
SAWフィルタ21は、バンドパスフィルタであり、RF受信アンテナ10で受信された受信信号であるRF(Radio Frequency)信号に対して、所定帯域の信号を通過させ帯域外の周波数成分を遮断する。LNA22は、低雑音アンプであり、SAWフィルタ21から出力されたRF信号を増幅する。
周波数変換回路30は、LNA22から出力されたRF信号を、変換先周波数である中間周波数の信号(IF信号)にダウンコンバージョン(周波数変換)する。LPF23は、周波数変換回路30から出力されるIF信号に対して、所定の低帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断する。この最終的に変換される周波数を以下「変換先周波数fOUT」という。本実施形態において変換先周波数fOUTは、IF信号の周波数fIFとなる。
続いて、このように構成されるRF受信回路20における周波数変換回路30についての、二つの実施例を説明する。
<第1実施例>
先ず、第1実施例を説明する。
(構成)
図2は、第1実施例における周波数変換回路30Aの回路構成図である。図2に示すように、周波数変換回路30Aは、ミキサー31と、PLL(Phase Locked Loop)32と、BPF33−1,33−2と、増幅器34と、加算器35と、サンプル・アンド・ホールド回路36と、タイミング調整回路37とを備えて構成される。
ミキサー31は、周波数fRFのRF信号と、ローカル発振信号Loを乗算(合成)して出力する。PLL32は、ローカル発振周波数fLoのローカル発振信号Loを生成する。
BPF33−1は、ミキサー31から出力される信号Mixのうち、周波数「f1=a×fLo+fOUT」を含む所定帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断する。但し、「a」は予め定められる1以上の整数であり、f1<fRFである。つまり、BPF33−1によって、ローカル発振周波数fLOのa倍の周波数(以下適宜「ローカル基準周波数」という。)と変換先周波数fOUTとの和の周波数f1の信号F1が抽出される。
BPF33−2は、ミキサー31から出力される信号Mixのうち、周波数「f2=2×a×fLo+fout」を含む所定帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断する。但し、f2<fRFである。つまり、BPF33−2によって、ローカル基準周波数を更に2倍した周波数と変換先周波数fOUTとの和の周波数f2の信号F2が抽出される。周波数f1,f2の関係式から明らかなように、ローカル発振周波数fLOは、RF信号の周波数fRFよりも十分に低い周波数である。
また、増幅器34は、BPF33−2の出力信号F2を、その振幅がBPF33−1の出力信号F1の振幅に一致するように増幅する。これは、後段の加算器35において加算される両信号の振幅を合わせ、適切な周波数変換を実現するためである。なお、この増幅器34は、周波数変換回路30Aに必須な構成要素ではなく、例えば、BPF33−1,33−2それぞれの出力信号のレベルに応じて等、必要に応じて設ければ良い。
加算器35は、BPF33−1からの出力信号F1と、増幅器34からの出力信号F2とを加算する。
タイミング調整回路37は、PLL32から出力されるローカル発振信号Loの周波数と同一であり、位相を調整したタイミング信号を生成する。後述するが、加算信号ADDのピーク値は、ローカル発振信号Loの周期となる。タイミング調整回路37は、加算信号ADDのピーク値のタイミングに合わせるように位相を調整したタイミング信号を生成する。但し、この位相調整は、設計段階で予め定められるものである。
サンプル・アンド・ホールド回路36は、タイミング調整回路37からのタイミング信号に従って、加算器35の加算信号ADDのピーク値をサンプリングすることで、加算信号ADDの包絡線(振幅の最大値)を検波する。より具体的には、加算信号ADDの正のピーク値をサンプリングすることで、加算信号ADDの正側の包絡線を検波する。正側の包絡線を検波する方法としては、例えば、ダイオード回路等で加算信号ADDの正側の信号成分のみを取り出した上で検波する等の方法がある。
上述したように、信号F1の周波数f1は次式(1a)を満たし、信号F2の周波数f2は次式(1b)を満たすように設計される。
但し、「a」は1以上の整数(a=1,2,3,・・・)である。
本実施例における周波数変換回路30は、ローカル発振信号Loの高調波を利用して信号F1,F2を生成し、これらを加算した加算信号ADDの包絡線を検波することで、所望の変換先周波数fOUTの信号を得る。以下、その原理を、具体例を交えて詳細に説明する。
(具体例)
原理の説明の当たり、式(1a),(1b)を満たす具体的な数値例として、次の3例を用いることとする。
「例1」・・局部発振周波数FLo=100MHz、IF周波数FIF=2MHz、RF周波数FRF=1502MHz、a=7
「例2」・・局部発振周波数FLo=121MHz、IF周波数FIF=2.42MHz、RF周波数FRF=1.57542GHz(GPS衛星信号の周波数)、a=6
「例3」・・局部発振周波数FLo=25.8MHz、IF周波数FIF=1.62MHz、RF周波数FRF=1.57542GMHz(GPS衛星信号の周波数)、a=30
(原理1)
続いて、式(1a),(1b)を満たす周波数f1,f2の信号F1,F2を加算し、その加算信号の包絡線を取ることで、周波数fOUTの信号が得られる原理を説明する。
先ず、周波数f1,f2は、上式(1a),(1b)を満たす。従って、加算器35から出力される信号ADDは、次式(2)となる。
ここで、式(3)のようにA,Bを定義する。
すると、式(2)は、次式(4)となる。
図3は、式(4)のグラフである。図3(a)は、式(4)の右辺第1項のグラフであり、図3(b)は、式(4)の右辺第2項のグラフである。図3(c)は、式(4)の右辺全体のグラフ(すなわち、図3(a),(b)のグラフの和)である。
ところで、式(4)における周波数A,Bの具体的な数値として、上述の具体例「例1」〜「例3」で考えると、次のようになる。すなわち、「例1」では、
A=2π×a×Lo=2π×7×100MHz=2π×700MHz
B=2π×2MHz
となる。また、「例2」では、
A=2π×6×121MHz=2π×726MHz
B=2π×2.42MHz
となる。また、「例3」では、
A=2π×30×25.8MHz=2π×774MHz
B=2π×1.62MHz
となる。つまり、上式(3)で定義される周波数A,Bは、A>>B、といえる。
さて、式(4)の右辺第1項は、周波数Aに関する項である「2(sin(1.5A)×cos(0.5A))」と、周波数Bに関する項である「cosB」とを乗算した信号である。従って、A>>B、であるから、式(4)の右辺第1項の信号波形は、高周波信号である「2(sin(1.5A)×cos(0.5A))」を、低周波信号である「cosB」で変調した信号波形となる。
また、式(4)の右辺第1項の信号波形の包絡線は、図3(a)の点線で示すように、時間軸(横軸)に対して対称であり、正負方向の振幅の大きさが同じである。これは、高周波信号である「2(sin(1.5A)×cos(0.5A))2」が奇関数だからである。すなわち、sin関数は奇関数であり、cos関数は偶関数である。また、奇関数であるsin関数と、偶関数であるcos関数との積は、奇関数となる。そして、奇関数は、原点に関して点対称であるから、原点を中心とする1周期の範囲[−π〜π]では、正方向の最大値と、負方向の最大値(より正確には最小値の絶対値)とが等しい。このため、高周波信号である「2(sin(1.5A)×cos(0.5A))2」は、正負方向それぞれの振幅が等しく、右辺第1項の信号波形の包絡線は、時間軸(横軸)に対して対称であり、正負方向の振幅の大きさが同じとなる。
また、式(4)の右辺第2項は、周波数Aに関する項である「2(cos(1.5A)×cos(0.5A))」と、周波数Bに関する項である「sinB」とを乗算した信号である。従って、A>>B、であるから、式(4)の右辺第2項の信号波形は、高周波信号である「2(cos(1.5A)×cos(0.5A))」を、低周波信号である「sinB」で変調した信号波形となる。また、式(4)の右辺第2項の信号波形の包絡線(点線で示されている)は、図3(b)から明らかなように、時間軸(横軸)に対して対称ではなく、正負方向の振幅の大きさが異なり、周波数Bを強く含む周波数で変化する波形となる。
そして、式(4)の右辺第1項と式(4)の右辺第2項とを加算した式(4)の右辺全体の信号波形は、図3(c)に示すような、図3(a)の信号波形と、図3(b)の信号波形を加算した信号波形となる。図3(c)に示すように、式(4)の右辺の信号波形の正側の包絡線(一点鎖線で示されている)は、第2項の包絡線が周波数Bを強く含む周波数で変化することに起因して、周波数Bを強く含む周波数で変化する波形となる。
サンプル・アンド・ホールド回路36は、加算信号ADDのピーク値をサンプリングする。つまり、加算信号ADDの正側の包絡線を検波する。この原理については(原理2)として後述する。サンプル・アンド・ホールド回路36から出力されるIF信号は、信号Bとなる。
なお、上述の具体例「例1」〜「例3」を含む、式(1a),(1b)を満たす何れの組合せにおいても、式(2)で与えられる加算器35の加算信号ADDの信号波形は、図3(c)に示す信号波形と同じであり、横軸(時間軸)のスケールが異なるのみである。
(原理2)
次いで、サンプル・アンド・ホールド回路36のサンプリングタイミングについて説明する。
図4は、図3の信号波形の一部を時間軸方向に拡大表示した図である。すなわち、図3(a)に示した式(4)の右辺第1項の信号波形と、図3(b)に示した式(4)の右辺第2項の信号波形と、図3(c)に示した式(4)の右辺全体(信号ADD)の信号波形とを重ねて示している。
図4に示すように、式(4)の右辺第1項の信号波形と、式(4)の右辺第2項の信号波形との周期及び位相は一致しており、従って、式(4)の右辺第1項の信号波形、及び、式(4)の右辺第2項の信号波形それぞれと、式(4)の右辺全体(信号ADD)との周期及び位相は一致している。そして、式(4)の右辺全体(信号ADD)の正方向のピーク値の周期は、局部発振信号Loの周期に一致する。
このため、サンプル・アンド・ホールド回路36は、局部発振信号Loに同期して、信号ADDをサンプリングする。またこのとき、サンプリングタイミングを信号ADDのピーク値に合わせるために、例えば、局部発振信号Loの位相を少しずつずらしながら、出力信号IFの信号強度が最も大きくなる移相量をサーチすることとしても良い。
<第2実施例>
次に、第2実施例を説明する。なお、以下において、実施例1と同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略する。
(構成)
図5は、第2実施例における周波数変換回路30Bの回路構成図である。図5に示すように、周波数変換回路30Bは、ミキサー31と、PLL32と、(k−1)個のBPF33−2,33−3,・・・,33−kと、(k−1)個の増幅器34−2,34−3,・・・,34−kと、加算器35と、サンプル・アンド・ホールド回路36と、タイミング調整回路37とを備えて構成される。但し、「k」は2以上の予め設計される値であり、kの値に応じて回路構成も予め定まる。また、増幅器34−2,34−3,・・・,34−kは、第1実施例と同様に、周波数変換回路30Bに必須な構成要素ではなく、例えば、BPF33−1,33−2,・・・,33−kそれぞれの出力信号のレベルに応じて等、必要に応じて設ければ良い。
BPF33−m(m=1,2,・・・k)は、ミキサー31から出力される信号Mixのうち、周波数「fm=m×a×fLO+fOUT」を含む所定帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断する。但し、「a」は第1実施例と同様、予め定められる1以上の整数であり、fm<fRFである。つまり、BPF33−mによって、ローカル発振周波数fLOのa倍のローカル基準周波数を更にm倍した周波数と、変換先周波数fOUTとの和の周波数fmの信号Fmが抽出される。すなわち、信号Fmの周波数fmは式(5)を満たす。
周波数fmがRF信号の周波数fRFよりも小さくこと、及びこの式(5)から明らかな通り、ローカル発振周波数fLOは、RF信号の周波数fRFよりも十分に低い周波数である。
本実施例における周波数変換回路30Bは、ローカル発振信号Loの高調波を利用して信号F1,F2,・・・Fkを生成し、これらを全て加算した加算信号ADDの包絡線を検波することで、所望の変換先周波数fOUTの信号を得る。以下、この第2実施例の原理を、具体例を交えて詳細に説明する。
(具体例)
原理の説明に当たって、式(5)を満たす具体的な数値例として、次の例を用いることとする。
「例4」・・局部発振周波数FLo=286MHz、変換先周波数FOUT=2.42MHz
そして、図6は、上述の「例4」の信号波形である。図6(a)は、k=3、の場合の、信号ADD(=f1+f2+f3)の信号波形を示し、図6(b)は、k=4、の場合の、信号ADD(=f1+f2+f3+f4)の信号波形を示している。図6(a),(b)は、何れも、時間軸(横軸)のスケールは同じであり、正側の包絡線は、周波数FOUTの信号となる。
(原理)
続いて、式(5)を満たす周波数f1,f2,・・,fkそれぞれの信号F1,F2,・・,Fkを加算し、その加算信号の包絡線を取ることで、周波数fOUTの信号が得られる原理を説明する。
先ず、加算器35から出力される加算信号ADDは、次式(6)となる。
ここで、式(7)のようにA,Bを定義する。
すると、上式(6)は、次式(8)となる。
上述のように、A>>B、である。このため、式(8)の右辺第1項の信号波形は、周波数Aに関する項である「Σsin(k・A)」の高周波信号を、周波数Bに関する項である「cosB」の低周波信号で変調した信号波形となる。また、式(8)の右辺第2項の信号波形は、周波数Aに関する項である「Σcos(k・A)」の高周波信号を、周波数Bに関する項である「sinB」の低周波信号で変調した信号波形となる。
ところで、sin関数は奇関数であり、原点に関して点対称である。このため、式(8)の右辺第1項の「Σsin(k・A)」の信号波形は、1周期の範囲[−π<A<π]において、正方向の振幅の最大値と、負方向の振幅の最大値(より正確には最小値の絶対値)とは等しい。従って、式(8)の右辺第1項の波形の包絡線は、時間軸(横軸)に対して対称であり、正負方向の振幅の大きさが同じである。
図7は、式(8)の右辺第2項の後半「Σcos(k・A)」のグラフである。なお、図7では、1周期の範囲[−π<A<π]における、k=1,2,3,4、のそれぞれの場合の信号波形を示している。
図7に示すように、[−π<A<π]の範囲では、A=0、のとき、全てのkについて、cos(k・A)=1、となる。つまり、[−π<A<π]の範囲における「Σcos(k・A)」の正側の最大値は、「k」となる。一方、負側の最大値(より正確には最小値)を考えると、[−π<A<π]の範囲において、全てのkについて、cos(k・A)=−1、となる「A」は存在しない。すなわち、「Σcos(k・A)」の負側の最小値は「−k」より大きい。つまり、式(8)の右辺第2項の「Σcos(k・A)」は、正側と負側とでは振幅の最大値が異なる。このため、式(8)の右辺第2項の信号の包絡線は、時間軸に対して対称ではなく、正負方向の振幅の大きさが異なり、周波数Bを強く踏む周波数で変化する波形となる。
従って、式(8)の右辺全体の信号の正側の包絡線は、式(8)の右辺第2項の周波数Bでのうねりに起因して、周波数Bを強く含む周波数で変化する波形となる。
[作用・効果]
このように、本実施形態における周波数変換回路30A,30Bは、ローカル発振信号Loを用いて、高周波信号であるRF信号を中間周波数の信号(IF信号)に変換するが、RF信号とローカル発振信号Loとの差周波数よりも低い周波数に変換することができる。つまり、所望の変換先周波数への変換を、従来のミキサーより、低い周波数のローカル発振信号Loを用いて実現することができる。このため、従来に比較して、PLL32の電力消費を低減することができ、ひいては、RF受信回路20全体の電力消費を低減することが可能となる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、加算信号ADDの正側の包絡線を検波しているが、負側の包絡線を検波することにしても良い。この場合、サンプル・アンド・ホールド回路36は、加算信号ADDの負のピーク値をサンプリングする。
また、上述の実施形態では、周波数変換回路30をスーパーヘテロダイン方式の無線通信装置に適用することを想定して、上述の実施形態では、変換先周波数を中間周波数として説明した。しかし、周波数変換回路30は、周波数を変換する目的として他の信号処理回路として用いることが可能であることは勿論である。
10 RF受信アンテナ
20 RF受信回路
21 SAW、22 LNA、23 LPF
30 周波数変換回路
31 ミキサー、32 PLL、33 BPF、34 増幅器、35 加算器
36 サンプル・アンド・ホールド回路、37 タイミング調整回路

Claims (8)

  1. 受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換方法であって、
    前記受信信号にローカル発振信号を乗算することと、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出することと、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2倍した周波数と前記変換先周波数との和の第2周波数の信号を抽出することと、
    前記第1周波数の信号と前記第2周波数の信号とを加算することと、
    前記加算後の信号の包絡線を検波することと、
    を含む周波数変換方法。
  2. 受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換方法であって、
    前記受信信号にローカル発振信号を乗算することと、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出することと、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2〜k倍(kは2以上の整数)した周波数それぞれと、前記変換先周波数との和である第2〜第k周波数の信号を抽出することと、
    前記第1周波数の信号と、前記第2〜第k周波数の信号とを加算することと、
    前記加算後の信号の包絡線を検波することと、
    を含む周波数変換方法。
  3. 前記加算の前に、前記第2周波数の信号を増幅することを更に含む、
    請求項1に記載の周波数変換方法。
  4. 前記加算の前に、前記第2〜第k周波数の信号を増幅することを更に含む、
    請求項2に記載の周波数変換方法。
  5. 前記包絡線を検波することは、前記ローカル発振信号に基づいて前記加算後の信号をサンプリングすることを含む、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の周波数変換方法。
  6. 前記受信信号は、測位用衛星から送信される測位用信号であり、
    前記変換先周波数は、受信信号の周波数の1/10以下に設定されることを含む、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の周波数変換方法。
  7. 受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換装置であって、
    前記受信信号にローカル発振信号を乗算する乗算部と、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出する第1抽出部と、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2倍した周波数と前記変換先周波数との和の第2周波数の信号を抽出する第2抽出部と、
    前記第1周波数の信号と前記第2周波数の信号とを加算する加算部と、
    前記加算後の信号の包絡線を検波する検波部と、
    を備えた周波数変換装置。
  8. 受信信号の周波数を変換先周波数に変換する周波数変換装置であって、
    前記受信信号にローカル発振信号を乗算する乗算部と、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル発振信号の周波数をa倍(aは1以上の整数)したローカル基準周波数と前記変換先周波数との和の第1周波数の信号を抽出する第1抽出部と、
    前記乗算後の信号から、前記ローカル基準周波数を2〜k倍(kは2以上の整数)した周波数それぞれと、前記変換先周波数との和である第2〜第k周波数の信号を抽出する第2〜第k抽出部と、
    前記第1周波数の信号と、前記第2〜第k周波数の信号とを加算する加算部と、
    前記加算後の信号の包絡線を検波する検波部と、
    を備えた周波数変換装置。
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