JP2012041999A - 変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の変速段から第2の変速段への変速指令があった後、第1の変速段へ戻す戻し変速指令があった場合に、変速プロセスの進行による入力部材の回転速度の変化が所定の回転変化しきい値未満の範囲では、駆動力源の負方向の出力トルクの絶対値が所定の判定しきい値以上である負トルク状態であることを条件として、第1の変速段への戻し変速プロセスが禁止される。
【選択図】図3
Description
クが生じることが問題になることはほとんどない。しかし、特許文献2のハイブリッド車両用の変速装置において、アクセル開度が所定値以下の状態でアップシフトが行われる場合に車両の運転者の意思によりブレーキ操作が行われる場合には、回転電機による回生制動が行われる場合がある。そのような場合には、上記のような通常通りの掛け換え変速が行われると、回転電機が出力する比較的大きな負トルク(回生トルク)により入力部材の回転速度は大きく引き下げられて急激に変化し、変速ショックが生じる可能性が高い。そのため、特許文献2に記載された装置では、回転電機が回生を行う際には、回転電機が出力する負トルクの大きさを一定の大きさ以下に制限するように構成されている。これにより、回転電機に駆動連結される入力部材の回転速度が急激に低下して、車両に変速ショックが生じるのを抑制している。
前記駆動力源の負方向の出力トルクの絶対値が所定の判定しきい値以上である負トルク状態であることを判定する負トルク状態判定部と、
前記変速機構の変速段を変更する指令である変速指令があった場合に、当該変速指令に従って変速段を変更する変速プロセスを実行する変速プロセス実行部と、
第1の変速段から第2の変速段への変速指令があった後、前記変速プロセスの実行中に前記第1の変速段へ戻す戻し変速指令があった場合に、前記変速プロセスの進行による前記入力部材の回転速度の変化が所定の回転変化しきい値未満の範囲では、前記負トルク状態判定部により前記負トルク状態であると判定されたことを条件として、前記第1の変速段への戻し変速プロセスを禁止する戻し変速禁止部とを備えている。
(1)前記変速プロセスの進行による前記入力部材の回転速度の変化が所定の回転変化しきい値未満の範囲である。
(2)前記駆動力源の負方向の出力トルクの絶対値が所定の判定しきい値以上である負トルク状態である。
例えば、上記判定条件(1)が成立している場合において、判定条件(2)が成立していると、判定対象となっている戻し変速指令は許可されないという戻し変速禁止ルールが設定されていれば、そのような条件下での戻し変速は禁止され、戻し変速指令が出たとしてもそのまま第1の変速段から第2の変速段への変速プロセスが続行される。
これにより、駆動力源が負トルクとなっている場合における変速プロセスにおける戻し変速で生じていた変速ショックは、そのような変速ショックを引き起こすような条件下では戻し変速を禁止することで回避される。
また、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。また、このような伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合要素、例えば摩擦クラッチや噛み合い式クラッチ等が含まれていてもよい。
なお、本願では、「スリップ状態」は完全係合状態と完全解放状態との間の半係合状態を意味し、より具体的には、対象となる摩擦係合要素の両側の係合部材が所定の差回転速度を有しつつ入力側回転部材と出力側回転部材との間の駆動力の伝達が行われる状態を意
味する。
この判定条件(3)は、入力部材の回転速度の変化が設定されている回転変化しきい値以上の範囲なら戻し変速プロセスにおいて変速ショックが生じるという知見に基づくものである。この判定条件は明確であり、この判定条件を、戻し変速の禁止判定ルーチンに組込むことにより、その変速プロセスがより安定したものとなる。
また、前記推定しきい値を、前記解放側要素の伝達トルク容量がゼロとなる係合圧に設定することも、このような係合圧はストロークエンド圧とも呼ばれ、種々の油圧制御に利用されるので、好都合である。
まず、本実施形態に係る車両用駆動装置の駆動伝達系の構成について説明する。図1に示すように、車両用駆動装置は、車両駆動用の駆動力源としてエンジン11及び回転電機13を備え、エンジン11と回転電機13とが直列に駆動連結されるパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置となっている。その際、エンジン11が回転電機13より動力伝達上流側に配置され、エンジン11と回転電機13との間に動力遮断用の遮断クラッチ12が介装されている。変速機構20は、エンジン11及び回転電機13から出力された動力を、そのままあるいは必要に応じて変速して入力して差動ギヤ機構15に出力する。変速機構20における動力伝達を担う動力伝達軸群は、回転電機13とトルクコンバータ14並びに実質的な変速要素群(変速用摩擦係合要素としてのクラッチ及びブレーキ、一方向クラッチやギヤ群)との間の動力伝達を行う入力部材21(以後単に動力の伝達挙動を表す場合には入力側と称することがある)と、当該変速要素群と差動ギヤ機構15の間の動力伝達を行う出力部材22(以後単に動力の伝達挙動を表す場合には出力側と称することがある)とに区分けすることができる。つまり、入力部材21は駆動力源に駆動連結されており、出力部材22は差動ギヤ機構15を介して車輪16に駆動連結されている。そして変速機構20により、入力部材21と出力部材22の間の回転数とトルクの変更を伴う変速動力伝達が行われる。
ジンやディーゼルエンジンなどの公知の各種エンジンを用いることができる。本例では、エンジン11のクランクシャフト等の出力回転軸が、遮断クラッチ12を介して下流側に伝達される。
次に、上述した車両用駆動装置の油圧制御系について説明する。油圧制御系は、油圧回路とAT制御ユニット6の油圧制御機能部を中核構成要素とする。AT制御ユニット6で生成された制御信号は油圧機器ドライバ33によって油圧機器駆動信号に変換され、油圧回路30を構成する電動オイルポンプ(以下EOPと略称する)31やバルブユニット32に送られる。なお、この油圧回路30には、図示されていないが、エンジン11または回転電機13あるいはその両方の駆動力で動作する機械式ポンプも組み込まれている。但し、機械式ポンプはその動力構成上車両の停止中などでエンジン11と回転電機13が停止している間は駆動しない。EOP31はそのような状況下で機械式ポンプを補助する役割を持つ。
なお、本願では、「摩擦係合要素の伝達トルク容量がゼロとなる係合圧」なる用語が用いられているが、このような係合圧はストロークエンド圧とも呼ばれ、摩擦係合要素がトルクを伝達するかどうかの境界となる油圧を意味している。つまり、油圧がこのストロークエンド圧未満では、摩擦係合要素を構成する複数の摩擦材が油圧の上昇に応じて互いに離間したまま近接し、油圧がストロークエンド圧に到達するとトルクを伝達しない状態で複数の摩擦材が互いに接触する。油圧がストロークエンド圧より大きい場合には、油圧の大きさに応じたトルクを伝達する。
図1には、上述したAT制御ユニット6以外に、車両駆動系に関する制御ユニットとして、エンジン11を制御するエンジン制御ユニット4、回転電機13を制御する回転制御ユニット5、ブレーキペダルの操作変位を検出するブレーキペダルセンサ95からの信号に基づいてブレーキ制御を行うブレーキ制御ユニット7が示されている。これらの制御ユニットは車載LAN100で接続されており、相互データ交換可能となっている。各制御ユニットは、CPU等の演算処理装置を中核部材として備えると共に、当該演算処理装置からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(ランダム・アクセス・メモリ)や、演算処理装置からデータを読み出し可能に構成されたROM(リード・オンリ・メモリ)等の記憶装置等を有して構成されている(不図示)。そして、ROM等に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、あるいはそれらの両方により、種々の機能をつくりだしている。
また、係合側油圧制御の中核は、変速プロセスの全体に亘って入力部材21の回転速度を適切に変化させるように係合側油圧を変化させる制御であり、第一係合制御及び第二係合制御の各制御ステップを経て実行される。
変速プロセスは、解放側要素がスリップを開始した時点から出力部材22の回転速度に変速段の切替後の変速比を乗算した回転速度と入力部材21の回転速度との間の回転速度差が所定値以下となって同期した時点までの期間となる。また、変速プロセスは、解放側要素がスリップを開始した時点から係合側要素の両側の入力側回転部材と出力側回転部材が同期した時点までの期間となる。
待機制御では、車両のアクセル開度及び車速に基づいて目標変速段のアップシフトが要求されると、一定時間が経過するまで解放側油圧を出力トルクに応じた保持圧とする。このときの待機時間は、内部タイマにより監視される。
アップシフト要求後一定時間が経過すると、次に変化率制御が実行される。この変化率制御は、回転電機5の出力トルクの大きさに応じた変化率で解放側油圧を低下させる。本例では、更に回転電機5が負のトルク(回生トルク)を出力している場合には、出力トルクが小さいほど(回生トルクが大きいほど)解放側油圧を低下させる変化率の絶対値が小さくされ、出力トルクが大きいほど(回生トルクが小さいほど)解放側油圧を低下させる変化率の絶対値は大きくされる。この間、解放側要素は完全には係合も解放もしていない半係合状態に維持される。これにより、解放側要素の両係合部材が所定の回転速度差を有するスリップ状態に維持されたままで、駆動力の伝達が行われる。
変速動作の進行度は、変速プロセスにおいて変速段の切り替えがどの程度進行したかを表す指標となる。中間軸回転速度センサ94により検出される回転速度、出力軸回転速度センサ92により検出される出力部材22の実際の回転速度、及び変速前後の各変速段の変速比に基づいて変速進行度が導出される。
変化率制御は、進行度が所定割合に到達する時点を切替点とし、当該切替点まで実行される。例えば、変速動作が50%進行した(進行度50%)時点を切替点とし、当該切替点まで変化率制御が実行される。変速動作が50%進行して切替点に達すると、次に回転速度制御が実行される。この回転速度制御では、入力部材21の回転速度が、変速プロセスの各時点における目標回転速度となるように解放側油圧を変化させる。
係合側油圧制御では、まず実質的な変速プロセスに入る前に、係合側油圧を変化させるための基準となる基準油圧変化量を決定する。ここで、基準油圧変化量は、入力部材21の回転速度を所定の目標回転加速度で変化させるのに必要な油圧変化量である。基準油圧変化量は、目標回転加速度と所定の係数との乗算値として導出される。ここで、入力部材21の目標回転加速度は、変速段の切り替えに要する目標時間を表す予め設定された目標変速時間と、変速段の切り替え前後における入力部材21の回転速度の差を表す回転速度変化幅と、に基づいて決定される。すなわち、回転速度変化幅を目標変速時間で除算した除算値として入力部材21の目標回転加速度が導出される。
変化係数は、回転電機5の出力トルクが変速プロセスの全体に亘って一定値に保たれるという条件の下では、変速プロセスの最初の段階では当該変速プロセスが進行するに従って大きくなると共に、変速プロセスの最後の段階では当該変速プロセスが進行するに従って小さくなる値に設定されている。
第一係合制御は、特別変速制御移行条件が満たされている限り、切替後目標回転速度と入力部材21の回転速度との間の回転速度差が所定値以下となるまで実行される。
初期第1段階では、変速プロセスの進行による入力部材21の回転速度の変化が実質的にゼロであるので、入力部材21の回転速度変化は回転変化しきい値未満となっており、かつ係合側要素の係合圧は所定のしきい値まで上がるほどの時間が経過しておらず、係合側要素におけるトルク伝達は発生していない。また、解放側要素については待機制御が実行されて、解放側要素はスリップしない係合状態に維持されている。すなわち、初期第1段階の範囲では、係合側要素におけるトルク伝達の発生推定されないことにより、第1の変速段から第2の変速段への変速プロセス開始(タイムチャート線の立ち上がり)の後に発生した第1の変速段への戻り変速は許可されている(タイムチャート線の立ち下がり)。
まず、変速指令の発生がチェックされる(#02)。変速指令が発生した場合(#02Yes分岐)、この変速指令を受け、変速内容が評価される(#04)。この変速内容の評価には、(1)元変速段としての第1の変速段と変速先としての第2の変速段の特定、(2)特定された変速段から変速段への変速プロセスにおいて、油圧制御の対象となる係合側要素と解放側要素の特定、言い換えると、係合側要素及び解放側要素に作用する油圧を制御する油圧バルブの特定、(3)特定された油圧バルブに対する制御マップの選定、(4)選定された制御マップに基づく油圧バルブの制御手順が含まれる。その後、評価された変速内容に基づく変速制御が開始される(#06)。変速制御の開始に伴って、戻し変速指令が発生するかどうかがチェックされる(#08)。戻し変速指令が発生した場合(#08Yes分岐)、戻し変速フラグがチェックされる(#10)。この戻し変速フラグは、戻し変速の許可または禁止を示すもので、後で説明する戻し変速禁止判定ルーチン(#100)によって設定される。
このルーチンは、変速指令が発生しているかどうかチェックし(#101)、変速指令の発生と同時に以下のステップを実行する。まず、入力部材21の回転速度の変化が回転変化しきい値未満か否かがチェックされる(#102)。この回転変化しきい値未満かどうかの判定は、前述した回転評価部66によって評価される。入力部材21の回転速度の変化が回転変化しきい値以上である場合には(#102No分岐)、戻し変速フラグに「禁止」が設定される(#107)。入力部材21の回転速度の変化が回転変化しきい値未満である場合には(#102Yes分岐)、さらに、解放側油圧が推定しきい値以下か否かを判定する(#103)。この推定しきい値は、前述した解放側係合圧推定部68によって推定され、解放側要素の伝達トルク容量がゼロとなる係合圧に対応する。解放側油圧が推定しきい値以下である場合には(#103Yes分岐)、戻し変速フラグに「禁止」が設定される(#107)。解放側油圧が推定しきい値より大きい場合には(#103No分岐)、さらに、係合側要素におけるトルク伝達の発生が推定されたか否かがチェックされる(#104)。このトルク伝達発生の推定は係合側係合トルク推定部67によって行われる。このようなトルク伝達の発生の推定は、係合側要素に与えられている油圧指令値や実際の油圧検出から求めることができるが、実際的には、直接の油圧を検出するよりは、タイマ等により、バルブ操作の開始からの時間によって係合側要素における油圧を推定する方法が好都合である。まだ係合側要素におけるトルク伝達が発生していないと推定された場合、つまりまだタイマ値が所定値に達していない場合(#104No分岐)、戻し変速フラグに「許可」が設定される(#106)。既に係合側要素におけるトルク伝達が発生していると推定された場合、つまりタイマ値が所定値に達している場合(#104Yes分岐)、さらに負トルク状態判定部65によって負方向の出力トルクの絶対値が所定の判定しきい値以上である負トルク状態が判定されているかどうかチェックされる(#105)。なお、本実施形態では、判定しきい値は解放側要素の伝達トルク容量に基づいて解放側要素がスリップしない限界のトルク以下に設定されている。従って、負トルク状態と判定されていなければ、解放側要素はスリップしておらず、完全係合状態となっている。一方負トルク状態が判定されている場合には解放側要素がスリップしている可能性がある。負トルク状態が判定されていると(#105Yes分岐)、戻し変速フラグに「禁止」が設定される(#107)。負トルク状態が判定されていないと(#105No分岐)、戻し変速フラグに「許可」が設定される(#106)。
(1)図8で示した戻し変速段の許可または禁止を判定するルーチンは、入力部材21の回転速度の変化状態や上記した負トルク状態の判定などを、入力パラメータとして戻し変速の許可または禁止を出力する関数テーブルで構築することもできる。
(2)上述した実施形態では、正トルク時の変速プロセスにおける戻し変速の禁止・許可の判定基準として用いられて推定しきい値は一定値ではなく、変速機構20によって伝達される動力の回転速度やトルクの状態によって変化するものとしてもよい。
(3)負トルク状態判定部65で用いられる判定しきい値は、解放側要素がスリップしない限界のトルク以下にすることが変速ショックを回避するために好適であるが、必ずしも一定値でなくともよい。負トルク状態判定部65が、変速プロセスの実行によって解放される側の摩擦係合要素である解放側要素の各時点での伝達トルク容量に応じて、当該解放側要素がスリップしない限界のトルク以下に判定しきい値を設定するような構成を採用することができる。この判定しきい値を、例えば、変速プロセスの進行によって変化する解放側要素の伝達トルク容量にだけでなく、その他の動力伝達状況に応じて、あるいはそれらの組み合わせに応じて可変とすることも可能である。
(4)上記の実施形態では、初期第1段階において係合側伝達トルク推定部67によって係合側要素におけるトルク伝達の発生が推定されていないことにより戻し変速を許可されていた。これに対し、係合側要素におけるトルク伝達の発生が推定されていないか否かという判定をせずに、入力部材21の回転速度の変化が所定の回転変化しきい値未満でかつ負トルク状態であるという判定条件だけで、戻し変速の禁止と許可を判定し、初期第1段階おいても戻し変速が禁止される可能性があるという構成も本発明の好適な実施形態の1つである。
(5)入力部材21の回転速度の変化は、出力部材22の回転速度と第1の変速段の変速比とに基づいて導出される第1の変速段での入力部材21の回転速度と、実際の入力部材21の回転速度との差から好適に導出することができる。入力部材回転速度変化導出アルゴリズムとして、これに代えて、入力側回転速度センサ93によって検出される入力部材21の回転速度を微分して回転加速度を算出し、この回転加速度から入力部材回転速度変化を導出するアルゴリズムを採用してもよい。
6A:摩擦係合要素制御モジュール
6B:管理モジュール
6C:評価モジュール
61:変速指令生成部
62:変速プロセス実行部
63:戻し制御禁止部
65:負トルク状態判定部
66:回転評価部
67:係合側伝達トルク推定部
68:解放側係合圧推定部
11:エンジン
13:回転電機
20:変速機構
21:入力部材
22:出力部材
30:油圧回路
32:バルブユニット
91:アクセルか開度センサ
C1:ブレーキまたはクラッチ(摩擦係合要素)
B1:ブレーキまたはクラッチ(摩擦係合要素)
Claims (8)
- 少なくとも回転電機を有する駆動力源に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、複数の摩擦係合要素と、を有し、前記複数の摩擦係合要素の係合及び解放が制御されることにより複数の変速段が切り替えられ、前記入力部材の回転速度を各変速段の変速比で変速して前記出力部材に伝達する変速機構を制御するための変速制御装置であって、
前記駆動力源の負方向の出力トルクの絶対値が所定の判定しきい値以上である負トルク状態であることを判定する負トルク状態判定部と、
前記変速機構の変速段を変更する指令である変速指令があった場合に、当該変速指令に従って変速段を変更する変速プロセスを実行する変速プロセス実行部と、
第1の変速段から第2の変速段への変速指令があった後、前記変速プロセスの実行中に前記第1の変速段へ戻す戻し変速指令があった場合に、前記変速プロセスの進行による前記入力部材の回転速度の変化が所定の回転変化しきい値未満の範囲では、前記負トルク状態判定部により前記負トルク状態であると判定されたことを条件として、前記第1の変速段への戻し変速プロセスを禁止する戻し変速禁止部と、
を備える変速制御装置。 - 前記変速プロセスの実行によって係合される側の前記摩擦係合要素である係合側要素のトルク伝達状態を推定する係合側伝達トルク推定部を更に備え、
前記戻し変速禁止部は、前記係合側伝達トルク推定部によって前記係合側要素におけるトルク伝達の発生が推定されたことを更なる条件として、前記第1の変速段への戻し変速プロセスを禁止する請求項1に記載の変速制御装置。 - 前記変速プロセスの実行によって解放される側の前記摩擦係合要素である解放側要素の係合圧を推定する解放側係合圧推定部を更に備え、
前記戻し変速禁止部は、前記解放側係合圧推定部によって推定される前記解放側要素の係合圧が所定の推定しきい値以下である状態では、前記負トルク状態判定部による判定結果に関わらず、前記第1の変速段への戻し変速プロセスを禁止する請求項1又は2に記載の変速制御装置。 - 前記負トルク状態判定部は、前記変速プロセスの実行によって解放される側の前記摩擦係合要素である解放側要素の各時点での伝達トルク容量に応じて、当該解放側要素がスリップしない限界のトルク以下に前記判定しきい値を設定する請求項1から3のいずれか一項に記載の変速制御装置。
- 前記戻し変速禁止部は、前記第1の変速段から第2の変速段への変速指令があった後、前記第1の変速段へ戻す戻し変速指令があった場合に、前記変速プロセスの進行による前記入力部材の回転速度の変化が前記回転変化しきい値以上の範囲では、前記負トルク状態判定部による判定結果に関わらず、前記第1の変速段への戻し変速プロセスを禁止する請求項1から4のいずれか一項に記載の変速制御装置。
- 前記係合側伝達トルク推定部は、前記変速プロセスの開始からの経過時間に基づいて前記係合側要素におけるトルク伝達の発生を推定する請求項2に記載の変速制御装置。
- 前記推定しきい値が、前記解放側要素の伝達トルク容量がゼロとなる係合圧に設定されている請求項3に記載の変速制御装置。
- 前記入力部材の回転速度の変化は、前記出力部材の回転速度と前記第1の変速段の変速比とに基づいて導出される前記第1の変速段での前記入力部材の回転速度と、実際の前記入力部材の回転速度との差から導出される請求項1から7のいずれか一項に記載の変速制御装置。
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