JP2012035385A - アンカー打ち込み用工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接アンカー等のアンカーボルトを打ち込む作業で用いるアンカー打ち込み用工具において、アンカーの打ち込み作業が容易且つ確実に(他物との接触干渉を防止して)行えるようにする。
【解決手段】一端部にアンカー15の頭部15aを嵌め入れる位置決め凹部10が形成され、他端部に打撃用の頭部11が形成された棒状の工具本体2と、この工具本体2の頭部11寄りとなる位置で当該工具本体2の外周面全周から径方向外方へ張り出す状態に設けられた傘状の拡張部3と、この拡張部3から位置決め凹部10へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置で工具本体2の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるように設けられたストッパ部4と、を有している。
【選択図】図1
【解決手段】一端部にアンカー15の頭部15aを嵌め入れる位置決め凹部10が形成され、他端部に打撃用の頭部11が形成された棒状の工具本体2と、この工具本体2の頭部11寄りとなる位置で当該工具本体2の外周面全周から径方向外方へ張り出す状態に設けられた傘状の拡張部3と、この拡張部3から位置決め凹部10へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置で工具本体2の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるように設けられたストッパ部4と、を有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、溶接アンカー等のアンカーボルトを打ち込む作業に好適に使用することができる、アンカー打ち込み用工具に関するものである。
サッシ枠やシャッター枠などの取付時や補修時などに、建物躯体側のコンクリートに溶接アンカー等と呼ばれるアンカーボルト(以下、単に「アンカー」と言う)を植設状に打ち込むことがある。
この種のアンカーは、先端ほど太くなるテーパ形のコーンに、先端部にコーンの嵌る孔を有する丸棒状のアンカー本体が被せられた構造になっており、アンカー本体には、コーンの嵌る孔のまわりで軸方向に延びる複数本のすり割りが、放射状に形成されている。このアンカーを使用するには、コンクリートに予め形成したアンカー孔に対してコーン側から挿入して、アンカー本体の頭部(コーンとは反対側の端部)をハンマなどで叩き込むようにする。これにより、アンカー本体がアンカー孔へ打ち込まれてゆくのに伴って、アンカー本体がコーンへ押し込められ、コーンのテーパ外周面でアンカー本体の内径がクサビ作用を受けることになり、その結果、すり割りが拡大するようにして先割れ(拡径)し、アンカー孔に対するアンカーの固定ができるというものである。
この種のアンカーは、先端ほど太くなるテーパ形のコーンに、先端部にコーンの嵌る孔を有する丸棒状のアンカー本体が被せられた構造になっており、アンカー本体には、コーンの嵌る孔のまわりで軸方向に延びる複数本のすり割りが、放射状に形成されている。このアンカーを使用するには、コンクリートに予め形成したアンカー孔に対してコーン側から挿入して、アンカー本体の頭部(コーンとは反対側の端部)をハンマなどで叩き込むようにする。これにより、アンカー本体がアンカー孔へ打ち込まれてゆくのに伴って、アンカー本体がコーンへ押し込められ、コーンのテーパ外周面でアンカー本体の内径がクサビ作用を受けることになり、その結果、すり割りが拡大するようにして先割れ(拡径)し、アンカー孔に対するアンカーの固定ができるというものである。
アンカーを打ち込む場所は、サッシ枠等の設置箇所であることから、建物躯体内の内隅部など、狭隘な場所であることが多く、ハンマを打ち込むための十分なスペースを確保できないことも少なくない。そのため従来は、アンカー(アンカー本体の頭部)に対し、棒状に形成された専用の打ち込み工具を当接させ、この打ち込み工具の後端部をハンマで叩くことで打撃力をアンカーへ伝えるような作業を行うことがあった(例えば、特許文献1等参照)。
アンカー(アンカー本体の頭部)に棒状の打ち込み工具を当接させて、この打ち込み工具の後端部をハンマで叩くような作業は、アンカーと打ち込み工具との軸心を一直線に合わせて保持するのが難しいことから、打撃力をアンカーに巧く伝えられないことが多々ある。また、アンカーから打ち込み工具が外れたり、打ち込み工具に対してハンマを空振りしてしまったりすることも多発し、この場合に、アンカー、ハンマ、建物躯体側のコンクリートなどを損傷させることもあった。のみならず、作業者が打ち込み工具を把持している手を、ハンマで傷つけるおそれさえもあった。
更に、アンカーを打ち込む箇所のコンクリートに、アンカー孔に近接して段差などがあった場合には、アンカーがアンカー孔へ打ち込まれてゆく(アンカー及び打ち込み工具が下方へ沈み込むようになる)ことに伴って、打ち込み工具を把持する手が、コンクリートの段差にぶつかるおそれもあった。
なお、例えば、既設のサッシ枠等に対してアンカーとの接合部分を補修する(アンカーの追加や打ち込み位置の変更などを行う)場合では、既設のサッシ枠等を避けながら、ハンマによる打ち込み作業を行う必要が生じる。この場合、打ち込み工具の後端部が既設のサッシ枠等に接近しすぎ、ハンマによってサッシ枠等を傷つけてしまうおそれもあった。
なお、例えば、既設のサッシ枠等に対してアンカーとの接合部分を補修する(アンカーの追加や打ち込み位置の変更などを行う)場合では、既設のサッシ枠等を避けながら、ハンマによる打ち込み作業を行う必要が生じる。この場合、打ち込み工具の後端部が既設のサッシ枠等に接近しすぎ、ハンマによってサッシ枠等を傷つけてしまうおそれもあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、アンカーの打ち込み作業が容易且つ確実に(他物との接触干渉を防止して)行えるものとしたアンカー打ち込み用工具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係るアンカー打ち込み用工具は、一端部にアンカーの頭部を嵌め入れる
位置決め凹部が形成され他端部に打撃用の頭部が形成された棒状の工具本体と、この工具本体の頭部寄りとなる位置で当該工具本体の外周面全周から径方向外方へ張り出す状態に設けられた傘状の拡張部と、この拡張部から位置決め凹部へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置で工具本体の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるように設けられたストッパ部と、を有していることを特徴とする。
即ち、本発明に係るアンカー打ち込み用工具は、一端部にアンカーの頭部を嵌め入れる
位置決め凹部が形成され他端部に打撃用の頭部が形成された棒状の工具本体と、この工具本体の頭部寄りとなる位置で当該工具本体の外周面全周から径方向外方へ張り出す状態に設けられた傘状の拡張部と、この拡張部から位置決め凹部へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置で工具本体の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるように設けられたストッパ部と、を有していることを特徴とする。
前記工具本体の頭部は、頭部先端へ向けて徐々に先細りとなるテーパ形に形成されていると共に、頭部先端には先細りに伴って径小化した平坦な打撃面が形成されているものとするのが好適である。
前記拡張部とストッパ部との間に、工具本体の外周面全周を覆い且つ拡張部及びストッパ部を一体的に連結させる状態でグリップ部が設けられているものとするのが好適である。
前記拡張部とストッパ部との間に、工具本体の外周面全周を覆い且つ拡張部及びストッパ部を一体的に連結させる状態でグリップ部が設けられているものとするのが好適である。
前記ストッパ部は、グリップ部よりも径方向外方へ突出して形成されたものとするのが好適である。
本発明に係るアンカー打ち込み用工具は、アンカーの打ち込み作業が容易且つ確実に(他物との接触干渉を防止して)行えるものとなっている。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図6は、本発明に係るアンカー打ち込み用工具1の第1実施形態を示している。このアンカー打ち込み用工具1は、棒状の工具本体2と、この工具本体2に設けられた傘状の拡張部3及び段差状のストッパ部4とを有している。また、このアンカー打ち込み工具1は、拡張部3とストッパ部4との間で、これら拡張部3及びストッパ部4を一体的に連結させるグリップ部5を有している。
図1乃至図6は、本発明に係るアンカー打ち込み用工具1の第1実施形態を示している。このアンカー打ち込み用工具1は、棒状の工具本体2と、この工具本体2に設けられた傘状の拡張部3及び段差状のストッパ部4とを有している。また、このアンカー打ち込み工具1は、拡張部3とストッパ部4との間で、これら拡張部3及びストッパ部4を一体的に連結させるグリップ部5を有している。
工具本体2は、片手で把持するのに好適な太さを有し、またアンカー打ち込み作業に適した長さを有したもので、具体的には、太さが15〜30mm程度、長さが200〜350mm程度の丸棒(断面円形乃至楕円など)や角棒(三角形以上の多角形)としている。
なお、太さは一定としてもよいし、長手方向の中央部を太くして両端部を細くするなどの変形を加えてもよい。材質的には鉄や鋼等を採用すればよく、鋳造や鍛造により棒状に形成すればよい。なお、棒状素材から機械加工することも可能であり、この場合にはステンレスや工具鋼などを形成材料として採用することもできる。鋳造や鍛造、機械工品のいずれの場合も、焼き入れの可能なものは、工具本体2としての両端部周辺(後述の位置決め凹部10及び頭部11)、又は全長にわたって焼き入れを施しておくのが好適である。本第1実施形態では、断面円形で、直径20mm、全長280mmとした。
なお、太さは一定としてもよいし、長手方向の中央部を太くして両端部を細くするなどの変形を加えてもよい。材質的には鉄や鋼等を採用すればよく、鋳造や鍛造により棒状に形成すればよい。なお、棒状素材から機械加工することも可能であり、この場合にはステンレスや工具鋼などを形成材料として採用することもできる。鋳造や鍛造、機械工品のいずれの場合も、焼き入れの可能なものは、工具本体2としての両端部周辺(後述の位置決め凹部10及び頭部11)、又は全長にわたって焼き入れを施しておくのが好適である。本第1実施形態では、断面円形で、直径20mm、全長280mmとした。
この工具本体2には、一端部(図1右方)に位置決め凹部10が形成され、他端部(図1左方)に打撃用の頭部11が形成されている。位置決め凹部10は、図6に示すように、アンカー15の頭部15aを嵌め入れ可能にして、この嵌め入れ状態で、工具本体2がアンカー15から横滑りするのを防止するためのものである。
位置決め凹部10の開口形状は、図4に示すように、円形開口としてある。なお、位置決め凹部10の開口形状を円形開口とすることは限定されるものではなく、角形開口としてもよい。当然ながら、位置決め凹部10は、アンカー15の頭部15aを嵌め入れることができる孔径で形成されている。本第1実施形態において、位置決め凹部10は内径1
2mm、深さ5mmとした。
位置決め凹部10の開口形状は、図4に示すように、円形開口としてある。なお、位置決め凹部10の開口形状を円形開口とすることは限定されるものではなく、角形開口としてもよい。当然ながら、位置決め凹部10は、アンカー15の頭部15aを嵌め入れることができる孔径で形成されている。本第1実施形態において、位置決め凹部10は内径1
2mm、深さ5mmとした。
工具本体2の頭部11は、この頭部11の先端へ向けて徐々に先細りとなるテーパ形に形成されている。そして、この頭部先端には、先細りに伴って径小化した平坦な打撃面11aが形成されている。図6に示すように、この打撃面11aをハンマ17で叩き込むようにする。
このように頭部11をテーパ形とすることで、打撃面11aをハンマ17で打撃することを続けても、頭部11の先端外周が膨れ変形を起こすのを抑制できることになる。また、テーパ形の採用で打撃面11aが径小化されることになるので、ハンマ17による打撃ポイント(的)を絞れ、高面圧の打撃力をアンカー15へ伝えることができるなど、得られる利点が多い。
このように頭部11をテーパ形とすることで、打撃面11aをハンマ17で打撃することを続けても、頭部11の先端外周が膨れ変形を起こすのを抑制できることになる。また、テーパ形の採用で打撃面11aが径小化されることになるので、ハンマ17による打撃ポイント(的)を絞れ、高面圧の打撃力をアンカー15へ伝えることができるなど、得られる利点が多い。
一方、拡張部3は、工具本体2の頭部11寄りとなる位置に設けられている。この拡張部3は、工具本体2の外周面全周から径方向外方へ張り出すようになったものである。拡張部3を、工具本体2の軸心方向に沿って見たとき(図2及び図4参照)、この拡張部3は、円形を呈したものとして形成してある。なお、円形にすることは限定されるものではなく、例えば正六角形や正八角形などとしてもよいが、円形にした場合には、周方向で角部が生じないことから、使用上の方向性(使用向き)が限定されないという便利さが得られる。また、この拡張部3が既設のサッシ枠等18(図6参照)と接触したときに、その接触相手(サッシ枠等18)に引っ掛かりにくいという利点もある。
拡張部3の大きさとしては、工具本体2を把持することで握り拳状となる作業者の手よりも、若干、張り出す程度とするのが好適である。具体的には、70〜100mm程度とする。但し、これは一つの目安であって、限定されるものではない。
また、拡張部3の肉厚は、形成素材の材質(硬度)にもよるが、例えば、材質をゴムなどとする場合は、おおよそ10〜20mm程度とするのが好適である。材質を硬質プラスチックなどとしたり、金属板等の硬質芯材をインサート成形したりする場合であれば、5mm程度まで薄くすることも可能となる。
また、拡張部3の肉厚は、形成素材の材質(硬度)にもよるが、例えば、材質をゴムなどとする場合は、おおよそ10〜20mm程度とするのが好適である。材質を硬質プラスチックなどとしたり、金属板等の硬質芯材をインサート成形したりする場合であれば、5mm程度まで薄くすることも可能となる。
更に、工具本体2に対して拡張部3を取り付ける配置としては、拡張部3から工具本体2の頭部11が突出する状態にするのが好適である。具体的には、この突出量を20〜45mm程度とすればよい。
本第1実施形態では、拡張部3の材質をゴム(芯材無し)とすることで、外径80mm、肉厚16mmとした。拡張部3から工具本体2の頭部11が突出する突出量は39mmとした。
本第1実施形態では、拡張部3の材質をゴム(芯材無し)とすることで、外径80mm、肉厚16mmとした。拡張部3から工具本体2の頭部11が突出する突出量は39mmとした。
なお、拡張部3において、工具本体2の頭部11側へ向く表側面3aは、椀状の円弧面(球面状)とし、この表側面3aとは逆向きとなる裏側面3bは、やや窪みを有した環状凹み面とした。また、拡張部3の外周部は、表側面3aと裏側面3bとを断面半円形で滑らかに連続させるアール面取りを全周的に施したものとした。このような形状を採用することにより、手触り感、肌触り感が良好となり、外観的にも安心感が得られるようにしている。また、この拡張部3が既設のサッシ枠等18(図6参照)と接触したときに、その接触相手(サッシ枠等18)に傷を付けたり引っ掛かったりすることが、起こりにくいという利点もある。
ストッパ部4は、拡張部3から工具本体2の位置決め凹部10へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置に設けられている。把持用スペースは、工具本体2の長手方向に沿った長さとして、おおよそ100mm程度を確保すればよい。このストッパ部4は、工具本体2の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるようになったものである。
なお、このストッパ部4から、工具本体2の位置決め凹部10が設けられた端部までの長さとしては、90〜200mm程度とすればよい。本第1実施形態では122mmとした。
ストッパ部4を、工具本体2の軸心方向に沿って見たとき(図4及び図5参照)、このストッパ部4は、円形を呈したものとして形成してある。なお、円形にすることは限定されるものではなく、例えば正六角形や正八角形などとしてもよいが、円形にした場合には
、周方向で角部が生じないことから、使用上の方向性(使用向き)が限定されないという便利さが得られる。
ストッパ部4を、工具本体2の軸心方向に沿って見たとき(図4及び図5参照)、このストッパ部4は、円形を呈したものとして形成してある。なお、円形にすることは限定されるものではなく、例えば正六角形や正八角形などとしてもよいが、円形にした場合には
、周方向で角部が生じないことから、使用上の方向性(使用向き)が限定されないという便利さが得られる。
ストッパ部4の大きさとしては、後述するグリップ部5よりも、若干、径方向外方へ突出するのが好適である。このようにすると、グリップ部5を把持した手がストッパ部4を乗り越えて下方へ滑り落ちるようになるのを防止できる利点に繋がる。具体的には、グリップ部5の外径を30mmとする場合であれば、ストッパ部4の外径を35〜45mm程度とする。本第1実施形態では38mmとした。但し、これは一つの目安であって、限定されるものではない。
なお、工具本体2から径方向へ突出する形状は断面半円形とした(図1及び図3参照)。このような形状を採用することにより、手触り感、肌触り感が良好となり、外観的にも安心感が得られるようにしている。
グリップ部5は、拡張部3とストッパ部4との間に、前記した把持スペースを確保する(拡張部3とストッパ部4との異常接近を防止する)と共に、これら拡張部3とストッパ部4とを連結するためのものである。また、工具本体2の外周面を覆うことで、把持スペースを握り易い外径にし、把持時における肌触りの良質感を得、更には滑止め作用をも得ることもできるようにしている。
グリップ部5は、拡張部3とストッパ部4との間に、前記した把持スペースを確保する(拡張部3とストッパ部4との異常接近を防止する)と共に、これら拡張部3とストッパ部4とを連結するためのものである。また、工具本体2の外周面を覆うことで、把持スペースを握り易い外径にし、把持時における肌触りの良質感を得、更には滑止め作用をも得ることもできるようにしている。
本第1実施形態では、滑止め作用を更に高めるために、線状に突出する滑止め突起20を工具本体2の外周面に対する周方向及び長手方向で直交させるように複数本設けて、グリップ部5の外周面に、格子状の凹凸を形成させてある。図3及び図5に示すように、滑止め突起20は、断面半円形に突出するものとしてある。滑止め突起20のうち、工具本体2の長手方向に沿って形成されたものに、このグリップ部5を形成させるときに生じるパーティングラインを一致させるようにすることで、パーティングラインを目立たなくさせることができる。
このように、グリップ部5によって拡張部3とストッパ部4とを連結する構造を採用すると、これら拡張部3、グリップ部5、及びストッパ部4の三者を一体形成できるものとなり、これら三者の製作の容易性や低コスト化、工具本体2に対する装着(アンカー打ち込み用工具1としての組み立て)の容易性が図れることは言うまでもない。
工具本体2に対して拡張部3、グリップ部5、及びストッパ部4を装着するには、拡張部3、グリップ部5、ストッパ部4に対して、工具本体2の外径よりも径小となる装着孔を設けておいて、串刺し状の圧入を行うようにすればよい。このとき、溶剤を用いた接着や熱による融着などをも併用するのが好適である。工具本体2の外周面に、凹凸を形成させておくようにしてもよい。その他、インサート成形法などにより、工具本体2を芯としてそのまわりへ、拡張部3、グリップ部5、ストッパ部4の三者を一体成形させるようにしてもよい。
工具本体2に対して拡張部3、グリップ部5、及びストッパ部4を装着するには、拡張部3、グリップ部5、ストッパ部4に対して、工具本体2の外径よりも径小となる装着孔を設けておいて、串刺し状の圧入を行うようにすればよい。このとき、溶剤を用いた接着や熱による融着などをも併用するのが好適である。工具本体2の外周面に、凹凸を形成させておくようにしてもよい。その他、インサート成形法などにより、工具本体2を芯としてそのまわりへ、拡張部3、グリップ部5、ストッパ部4の三者を一体成形させるようにしてもよい。
以上、詳説したところから明らかなように、本発明に係るアンカー打ち込み用工具1では、アンカー15の打ち込み作業を行うに際し、拡張部3とストッパ部4との間へ手を差し入れるようにしてグリップ部5を把持し、アンカー15の頭部15aに工具本体2の位置決め凹部10を嵌めるようにする。そのうえで、工具本体2の頭部11をハンマ17で叩くようにする(図6参照)。
このようにして行う作業では、アンカー15とアンカー打ち込み用工具1との軸心を一直線に合わせることが確実に行え、また横ずれするおそれもない。従って、ハンマ17による打撃力をアンカー15に確実に伝えることができる。
また、万が一、アンカー打ち込み用工具1(工具本体2の頭部11)に対してハンマ17を空振りしても、ハンマ17が拡張部3に当て止めされるようになるので、ハンマ17が建物躯体側のコンクリートや既設のサッシ枠等18にぶつかることがない。同時に、ハンマ17がグリップ部5を把持している作業者の手にぶつかることもない。
また、万が一、アンカー打ち込み用工具1(工具本体2の頭部11)に対してハンマ17を空振りしても、ハンマ17が拡張部3に当て止めされるようになるので、ハンマ17が建物躯体側のコンクリートや既設のサッシ枠等18にぶつかることがない。同時に、ハンマ17がグリップ部5を把持している作業者の手にぶつかることもない。
更に、アンカー15及びアンカー打ち込み用工具1が打ち込みに伴って下方へ沈み込むとき、アンカー15を打ち込む箇所のコンクリートに段差などがあったとしても、ストッパ部4が先にこの段差に当て止めされることになるので、グリップ部5を把持している作業者の手が、コンクリートの段差にぶつかるおそれもない。
更に、既設のサッシ枠等18を避けながら、ハンマ17による打ち込み作業を行う場合では、アンカー打ち込み用工具1の拡張部3によってハンマ17による打撃スペースを確保できる(拡張部3の半径で、工具本体2の頭部11とサッシ枠等18との間を離反させることができる)ので、ハンマ17をサッシ枠等18へぶつけるおそれがなく、サッシ枠等18を傷つけなくて済むという利点もある。
更に、既設のサッシ枠等18を避けながら、ハンマ17による打ち込み作業を行う場合では、アンカー打ち込み用工具1の拡張部3によってハンマ17による打撃スペースを確保できる(拡張部3の半径で、工具本体2の頭部11とサッシ枠等18との間を離反させることができる)ので、ハンマ17をサッシ枠等18へぶつけるおそれがなく、サッシ枠等18を傷つけなくて済むという利点もある。
これらのことから、本発明に係るアンカー打ち込み用工具1を用いてアンカー15の打ち込み作業を行えば、作業の容易性及び確実性が得られるものである。なお、拡張部3を有しているため、アンカー打ち込み用工具1を床に置いたときも工具本体2は斜めに浮き上がった状態を保持するようになり、手にとって取り上げ易いという副次的効果もある。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、工具本体2において、頭部11をテーパ形とすることは限定されない。また打撃面11aは、平坦面ではなく、半球状に形成することも可能である。
グリップ部5において、滑止め突起20は、周方向で斜めに傾けて交差させることで、斜め格子状を呈するようにしてもよい。また、滑止め突起20は、線状ではなく、点状、ブロック状の凸部として、これをグリップ部5の表面に分散配置してもよい。滑止め突起20に変えて、線状、点状、ブロック状の凹部を分散配置してもよい。更には、グリップ部5の表面をザラツキのある粗面としたり、柔軟性、粘着性のある弾性表面としたりすることで、滑止め効果を生じさせてもよい。
グリップ部5において、滑止め突起20は、周方向で斜めに傾けて交差させることで、斜め格子状を呈するようにしてもよい。また、滑止め突起20は、線状ではなく、点状、ブロック状の凸部として、これをグリップ部5の表面に分散配置してもよい。滑止め突起20に変えて、線状、点状、ブロック状の凹部を分散配置してもよい。更には、グリップ部5の表面をザラツキのある粗面としたり、柔軟性、粘着性のある弾性表面としたりすることで、滑止め効果を生じさせてもよい。
なお、グリップ部5は、表面が平滑面のままとしてもよい。場合によっては、グリップ部5は省略して、工具本体2を直接、把持するようにしてもよい。
グリップ部5を設ける場合にあって、ストッパ部4は、グリップ部5の外径と同径に形成することを含むものとする。例えば、グリップ部5の外径を30mmとする場合であれば、ストッパ部4の外径も30mmとする。この場合、グリップ部5とストッパ部4との境界は目視で確認できないが、グリップ部5の肉厚に相当して、工具本体2の外周面から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差が生じており、この段差がストッパ部4としての作用を奏することになる。
グリップ部5を設ける場合にあって、ストッパ部4は、グリップ部5の外径と同径に形成することを含むものとする。例えば、グリップ部5の外径を30mmとする場合であれば、ストッパ部4の外径も30mmとする。この場合、グリップ部5とストッパ部4との境界は目視で確認できないが、グリップ部5の肉厚に相当して、工具本体2の外周面から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差が生じており、この段差がストッパ部4としての作用を奏することになる。
1 アンカー打ち込み用工具
2 工具本体
3 拡張部
3a 表側面
3b 裏側面
4 ストッパ部
5 グリップ部
10 位置決め凹部
11 頭部
11a 打撃面
15 アンカー
15a 頭部
17 ハンマ
18 サッシ枠
20 突起
2 工具本体
3 拡張部
3a 表側面
3b 裏側面
4 ストッパ部
5 グリップ部
10 位置決め凹部
11 頭部
11a 打撃面
15 アンカー
15a 頭部
17 ハンマ
18 サッシ枠
20 突起
Claims (4)
- 一端部にアンカーの頭部を嵌め入れる位置決め凹部が形成され他端部に打撃用の頭部が形成された棒状の工具本体と、
この工具本体の頭部寄りとなる位置で当該工具本体の外周面全周から径方向外方へ張り出す状態に設けられた傘状の拡張部と、
この拡張部から位置決め凹部へ向けて少なくとも把持用スペースを離した位置で工具本体の外周面全周から径方向外方へ向けて略直角に突出する段差を形成させるように設けられたストッパ部と、を有している
ことを特徴とするアンカー打ち込み用工具。 - 前記工具本体の頭部は、頭部先端へ向けて徐々に先細りとなるテーパ形に形成されていると共に、頭部先端には先細りに伴って径小化した平坦な打撃面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンカー打ち込み用工具。
- 前記拡張部とストッパ部との間に、工具本体の外周面全周を覆い且つ拡張部及びストッパ部を一体的に連結させる状態でグリップ部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のアンカー打ち込み用工具。
- 前記ストッパ部は、グリップ部よりも径方向外方へ突出して形成されていることを特徴とする請求項3記載のアンカー打ち込み用工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010179518A JP2012035385A (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | アンカー打ち込み用工具 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010179518A Pending JP2012035385A (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | アンカー打ち込み用工具 |
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JP (1) | JP2012035385A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112692790A (zh) * | 2021-01-11 | 2021-04-23 | 张士鹏 | 一种地质勘查野外作业地质锤 |
KR20220000635U (ko) * | 2020-09-10 | 2022-03-17 | 이응황 | 전산 볼트 용 손목 보호구 |
SE2251157A1 (en) * | 2022-10-06 | 2024-04-07 | Renbjoerk Christoffer | Tool for installation of devices in wet room |
-
2010
- 2010-08-10 JP JP2010179518A patent/JP2012035385A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220000635U (ko) * | 2020-09-10 | 2022-03-17 | 이응황 | 전산 볼트 용 손목 보호구 |
KR200495214Y1 (ko) * | 2020-09-10 | 2022-04-01 | 이응황 | 전산 볼트 용 손목 보호구 |
CN112692790A (zh) * | 2021-01-11 | 2021-04-23 | 张士鹏 | 一种地质勘查野外作业地质锤 |
CN112692790B (zh) * | 2021-01-11 | 2023-05-02 | 张士鹏 | 一种地质勘查野外作业地质锤 |
SE2251157A1 (en) * | 2022-10-06 | 2024-04-07 | Renbjoerk Christoffer | Tool for installation of devices in wet room |
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