JP2012031927A - 流体圧緩衝器 - Google Patents

流体圧緩衝器 Download PDF

Info

Publication number
JP2012031927A
JP2012031927A JP2010171564A JP2010171564A JP2012031927A JP 2012031927 A JP2012031927 A JP 2012031927A JP 2010171564 A JP2010171564 A JP 2010171564A JP 2010171564 A JP2010171564 A JP 2010171564A JP 2012031927 A JP2012031927 A JP 2012031927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
shock absorber
inner tube
fluid pressure
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010171564A
Other languages
English (en)
Inventor
Moriaki Kani
司旭 可児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2010171564A priority Critical patent/JP2012031927A/ja
Publication of JP2012031927A publication Critical patent/JP2012031927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

【課題】 この発明は、ヘッド部材とボトム部材とでシリンダを挟持する流体圧緩衝器の部品点数及び組立作業工数の削減に関する。
【解決手段】 アウターチューブ1と、インナーチューブ2とからなるフォーク本体と、ボトム部材20と、ダンパ3と、リザーバ室Rとを備えてなり、ダンパ3がインナーチューブ2の軸心部に起立するシリンダ31と、このシリンダ31のボトム部にするベース部材34とを備え、ボトム部材20に結合するインナーチューブ2内にシリンダ31を挿通し、インナーチューブ2内周に結合する結合手段Jにヘッド部材30を固定することにより、ヘッド部材30とボトム部材20とでシリンダ31を挟持する流体圧緩衝器において、挿入軸36cと挿入溝20eとからなり、ベース部材34とボトム部材20の底部20eとを係合してシリンダ31を起立した状態に支える係合手段を備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、流体圧緩衝器に関し、特に、インナーチューブに結合する結合手段にヘッド部材を結合して当該ヘッド部材とボトム部材とでシリンダを挟持する流体圧緩衝器の部品点数及び組立作業工数の削減に関する。
流体圧緩衝器は、これまでに種々の提案がなされており、例えば、二輪車の車輪を懸架しながらその車輪に入力される路面振動を減衰するフロントフォークやリアクッションユニット等の懸架装置として利用される。
特許文献1には、従来のフロントフォークの構成が開示されており、このフロントフォークは、アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿通されるインナーチューブとからなるフォーク本体を備え、倒立型に設定される。
上記フォーク本体には、上下の開口部を封止するキャップ部材と、ボトム部材とがそれぞれ設けられ、上記フォーク本体は、内部に所定の減衰力を発生する正立型のダンパを収容し、このダンパとの間に作動流体を貯留するリザーバ室を形成する。
上記ダンパは、上記インナーチューブの軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダと、アウターチューブに固定されて上記シリンダ内に出没するロッドと、このロッドの先端に保持されて上記シリンダ内を二つの作用室に区画するピストンとを備える。
そして、特許文献1の図3、4に開示されるように、上記シリンダのヘッド部及びボトム部には、ヘッド部材及びベース部材がそれぞれ螺嵌されてなる。
ところで、フォーク本体の下側の開口部を封止するボトム部材は、筒状に形成されて、フォーク本体側に大径の円柱状空間を形成する開口側大開口部と、この円柱状空間に同軸に延設される小径の円柱状空間を形成する奥側小開口部とを備える。
そして、上記構成を備えることにより、上記開口側大開口部内周にインナーチューブのボトム部を螺合し、上記奥側小開口部内に上記ベース部材を挿入して上記ベース部材外周と奥側小開口部内周との間をシール部材でシールする。
次いで、上記ベース部材にシリンダのボトム部を螺合することにより、シリンダをボトム部材に固定することが可能となる。
上記特許文献1のフロントフォークにおいては、シリンダのヘッド側及びボトム側の開口部に螺子加工を施す必要があり、この螺子加工のためには、少なくとも開口部の肉厚を大きくして螺子加工により機械的強度を低下させないようにしなければならず、フロントフォークの軽量化の妨げとなり、また、加工に手間を要する。
そこで、出願人は、シリンダの螺子加工を不要にして、軽量化及び加工性の向上を図るため、以下の流体圧緩衝器たるフロントフォークを創案した。
このフロントフォークは、図3に示すように、特許文献1のフロントフォークと基本構造を同一にしてなり、ボトム部材20は、有底筒状に形成される。
そして、上記ボトム部材20は、特許文献1に記載の開口側大開口部20a及び奥側小開口部20bと、上記開口側大開口部20aと奥側小開口部20bとの境界に形成される段部20cと、上記奥側小開口部20bを封止する底部20dを備えてなる。
上記段部20cには、ガイドワッシャW1及びワッシャW2が順に積載されてなり、上記ガイドワッシャW1は、環状に形成されて内周部が図3中下方に湾曲し、上記ワッシャW2は、環状の平板状に形成される。
そして、開口側大開口部20a内周にインナーチューブ2のボトム部(図中下側)を螺合し、上記段部20cとインナーチューブ2のボトム端との間にガイドワッシャW1及びワッシャW2を挟持する。
次いで、ボトム部(図中下側)にベース部材34が係合したシリンダ31をインナーチューブ2内に挿通し、ボトム部材20の底部20dにベース部材34を当接させる。
次いで、インナーチューブ2内周に結合する結合手段Jにヘッド部材30を螺合してシリンダ31のヘッド部(図中上側)内にヘッド部材30の図中下端部を係合することにより、ヘッド部材30とボトム部材20とでシリンダ31を挟持する。
上記構成を備えることにより、従来のフロントフォークは、ワッシャW2でインナーチューブ2の面圧を受け、ガイドワッシャW1でシリンダ31を振れ止めしながら奥側小開口部20b内に挿通することが可能となる。
また、従来のフロントフォークは、ヘッド部材30を結合手段Jに螺合する際、上記ガイドワッシャW1でシリンダ31を起立した状態に支えることから、ヘッド部材30の図中下端部をシリンダ31係合させることが容易である。
したがって、従来のフロントフォークによれば、ヘッド部材30とボトム部材20とでシリンダ31を容易且つ確実に挟持することが可能となる。
特開2008−69830号 公報
上記従来のフロントフォークたる流体圧緩衝器において、シリンダの螺子加工を不要として流体圧緩衝器の軽量化及び加工性の向上をすることが可能となる点において有用であるが、以下の改善が求められている。
即ち、上記従来のフロントフォークにおいては、シリンダ31のボトム部を振れ止めし、シリンダ31を起立した状態に支えるためにガイドワッシャW1を必要とする。
したがって、従来のフロントフォークにおいては、ガイドワッシャW1分の部品点数が増し、また、ガイドワッシャW1を組み付ける作業を要するため、組立作業工数が増す不具合がある。
そこで、本発明の目的は、ガイドワッシャW1を不要にすることにより、部品点数が少なく、組立作業工数を減らすことが可能な流体圧緩衝器を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブとからなる緩衝器本体と、この緩衝器本体側に開口する有底筒状に形成されて上記緩衝器本体のボトム側開口を封止するボトム部材と、上記緩衝器本体内に収容されて所定の減衰力を発生するダンパと、上記緩衝器本体と上記ダンパとの間に形成されて作動流体を収容するリザーバ室とを備えてなり、上記ダンパが上記インナーチューブの軸心部に起立して内部に作動流体を収容するシリンダと、このシリンダのボトム部に係合して上記シリンダ内と上記リザーバ室とを連通するベース部材とを備え、上記ボトム部材内周に上記インナーチューブのボトム部を結合し、次いで、ボトム部に上記ベース部材が係合した上記シリンダを上記インナーチューブ内に挿通して上記ボトム部材の底部にベース部材34を当接し、次いで、上記インナーチューブに結合する結合手段にヘッド部材を固定して上記シリンダのヘッド部にヘッド部材を係合することにより、上記ヘッド部材と上記ボトム部材とで上記シリンダを挟持する流体圧緩衝器において、挿入軸と投入溝とからなり、上記ベース部材と上記ボトム部材の底部とを係合して上記シリンダを起立した状態に支える係合手段を備えることである。
本発明によれば、ベース部材とボトム部材の底部とを係合する係合手段を備えることにより、係合手段が従来のガイドワッシャW1に代わってシリンダを振れ止めし、シリンダを起立した状態に支えることが可能となる。
したがって、従来のガイドワッシャW1が不要となり、部品点数を削減して組立作業工数を減らすことが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る流体圧緩衝器たるフロントフォークの左側を切り欠いて示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る流体圧緩衝器たるフロントフォークの一部を拡大して示す半断面図である。 従来の流体圧緩衝器たるフロントフォークを部分的に示す縦断面図である。
以下に本発明の一実施の形態を示す流体圧緩衝器について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品かまたはそれに対応する部品を示す。
本実施の形態に係る流体圧緩衝器は、自動二輪車の前輪を懸架して、路面の凹凸により前輪に入力される路面振動を減衰するフロントフォークである。
図示しないが、上記フロントフォークは、上端部をブリッジ機構で連結される左右一対のフォーク部材からなり、各フォーク部材の下端部を前輪の車軸に連結して前輪を挟むようにして懸架する。
また、上記ブリッジ機構は、同じく図示しないが、ハンドルに連結されるステアリングシャフトを有し、当該構成を備えることによりハンドル操作により前輪を転舵することが可能となる。
上記フォーク部材は、図1に示すように、アウターチューブ1と、このアウターチューブ1内に摺動自在に挿入されるインナーチューブ2とからなる緩衝器本体たるフォーク本体を備える。
また、上記フォーク部材は、有底筒状に形成されて上記フォーク本体側に開口を有し上記フォーク本体のボトム側(図中下側)開口を封止するボトム部材20を備える。
更に、上記フォーク部材は、上記フォーク本体内に収容されて所定の減衰力を発生するダンパ3と、上記フォーク本体と上記ダンパ3との間に形成されて作動流体を収容するリザーバ室Rとを備えてなる。
上記ダンパ3は、上記インナーチューブ2の軸心部に起立して内部に作動流体を収容するシリンダ31と、このシリンダ31のボトム部(図1中下部)に係合して上記シリンダ31内と上記リザーバ室Rとを連通するベース部材34とを備えてなる。
そして、上記ボトム部材20内周に上記インナーチューブ2のボトム部(図中下部)を結合し、次いで、ボトム部に上記ベース部材34が係合した上記シリンダ31を上記インナーチューブ2内に挿通して上記ボトム部材20の底部20dにベース部材34を当接させる。
次いで、上記インナーチューブ2に結合する結合手段Jにヘッド部材30を固定して上記シリンダ31のヘッド部(図1中上部)に上記ヘッド部材30を係合することにより、上記ヘッド部材30と上記ボトム部材20とで上記シリンダ31を挟持する。
そして、本発明に係るフロントフォークは、挿入軸36cと挿入溝20eとからなり、上記ベース部材34と上記ボトム部材20の底部20dとを係合して上記シリンダ31を起立した状態に支える係合手段を備えてなる。
以下に、上記フロントフォークの各構成部品について詳細に説明する。
アウターチューブ1とインナーチューブ2とからなるフォーク本体は、アウターチューブ1が車体側に、インナーチューブ2が車輪側に配置されて倒立型のフロントフォークを構成する。
そして、上記フォーク本体は、その上下端をキャップ部材10とボトム部材20とでそれぞれ封止されてなり、内部に路面振動を吸収する懸架ばねSと、所定の減衰力を発生するダンパ3とを収容してなる。
上記構成を備えることにより、フロントフォークは、懸架ばねSによる路面振動の吸収に伴うフォーク本体の伸縮運動を上記ダンパ3で減衰することが可能となり、二輪車の乗り心地を良好にすることが可能となる。
上記フォーク本体と上記ダンパ3との間には、リザーバ室Rが形成されてなり、作動流体が貯留されると共に作動流体の液面Oを介して上方に気体が封入されて気室Gが形成される。
上記液面Oは、液面Oが最も低下するフォーク本体の最伸張時においても、シリンダ31の図中上端に当接するヘッド部材30がリザーバ室R内に貯留される作動流体内に浸るよう設定される。
また、上記気室Gは、フォーク本体の伸縮に伴い膨縮して所定のばね反力を生じ、エアスプリングとして機能する。
尚、図示しないが、上記気室Gの内圧は、キャップ部材10に設けられるエアバルブによって高低調整されることが可能である。
上記フォーク本体内に収容されるダンパ3は、インナーチューブ2の軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダ31と、アウターチューブ1にキャップ部材10を介して固定されて上記シリンダ31内に出没するロッド32と、このロッド32の出没に伴い所定の減衰力を発生する減衰力発生手段とを備えてなる。
上記シリンダ31は、インナーチューブ2内周に固定される結合手段Jに螺合してシリンダ31の図中上端に当接するヘッド部材30と、シリンダ31の図中下端にベース部材34を介して当接するボトム部材20との間に挟持されてなる。
そして、上記シリンダ31は、上記ヘッド部材30と上記ベース部材34との間に形成されるシリンダ31内部に、ピストン33で区画される二つの作用室、即ち、ロッド側に位置する伸側作用室P1及びピストン側に位置する圧側作用室P2を形成する。
上記ヘッド部材30は、図示しないが、環状に形成されて内周に環状のブッシュを備え、上記ロッド32の外周に摺接してロッド32が円滑にシリンダ31内に出没することを助ける。
上記結合手段Jは、上記ヘッド部材30が内周に螺合する環状のストッパ部材5と、このストッパ部材5をインナーチューブ2内周に結合するピン部材6とを備えてなる。
上記ピン部材6は、図2に示すように、ストッパ部材5に開穿される挿通孔(符示せず)とインナーチューブ2に開穿される挿通孔(符示せず)とを貫通するピン60と、このピン60を外周に向けて附勢するスナップリング61とからなる。
当該構成を備えることにより、上記両挿通孔を対向させてストッパ部材5側からピン60を挿通し、ストッパ部材5をインナーチューブ2の挿通孔の位置に応じて固定することが可能となる。
尚、上記結合手段Jの構成は、上記の限りではなく、ヘッド部材30をインナーチューブ2に固定して、ヘッド部材30とボトム部材20とでシリンダ31を挟持し得る限りにおいて、適宜構成を選択することが可能である。
上記ダンパ3における所定の減衰力を発生する上記減衰力発生手段は、フォーク本体の伸張時に所定の減衰力を発生する伸側リーフバルブ(図示せず)と、フォーク本体の収縮時に所定の減衰力を発生する圧側リーフバルブV2(図2)とからなる。
そして、本実施の形態において、上記伸側リーフバルブは、上記ロッド32の先端に保持されるピストン33(図1)に、上記圧側リーフバルブV2は、上記シリンダ31のボトム部(図中下側)に係合するベース部材34に装着される。
上記ピストン33には、図示しないが、上記二つの作用室P1、P2を連通する伸側流路と圧側流路とが形成されてなり、上記伸側流路の出口側たる圧側作用室P2側に上記伸側リーフバルブが開閉可能に装着される。
一方、上記圧側流路には、出口側たる伸側作用室P1側に圧側作用室P2から伸側作用室P1への作動流体の移動のみを許容する圧側チェック弁C1(図1)が開閉自在に装着される。
また、上記ベース部材34には、図2に示すように、上記圧側作用室P2とリザーバ室Rとを連通する伸側流路L1と圧側流路L2とが形成されてなり、この圧側流路L2の出口側たるリザーバ室R側に上記圧側リーフバルブV2が開閉可能に装着される。
一方、上記ベース部材34の伸側流路L1には、出口側たる圧側作用室P2側にリザーバ室Rから圧側作用室P2への作動流体の移動のみを許容する伸側チェック弁C2が開閉自在に装着される。
上記構成を備えることにより、作動流体が上記各リーフバルブを押し開いて移動する際に抵抗を生じるため、フロントフォークは、フォーク本体の伸縮運動を減衰して流体圧緩衝器として機能することが可能となる。
そして、フォーク本体の伸縮の際に、ベース部材34を介してロッド32の出没分シリンダ31内で過不足する作動流体をリザーバ室Rで補償することが可能となる。
尚、上記減衰力発生手段の構成は、図示するところの限りではなく、適宜周知の構成を採用することが可能である。
ところで、上記ダンパ3を構成するシリンダ31及びフォーク本体を構成するインナーチューブ2は、フォーク本体の図1中下側開口を封止するボトム部材20に固定される。
上記ボトム部材20は、有底筒状に形成されてなり、フォーク本体側に開口する大径の円柱状空間を形成する開口側大開口部20aと、上記円柱状空間の奥側に同軸に形成されて小径の円柱状空間を形成する奥側小開口部20bとを備える。
また、上記ボトム部材20は、上記開口側大開口部20aと上記奥側小開口部20bとの間に形成される段部20cと、上記奥側小開口部20bの図中下側を塞ぐ底部20dとを備えてなる。
そして、上記段部20c上にインナーチューブ2の面圧を受ける環状のワッシャW2を配置し、次いで、上記開口側大開口部20a内周にインナーチューブ2を螺合することにより、インナーチューブ2のボトム端(図中下端)と上記段部20cとで上記ワッシャW2を挟持する。
次いで、ベース部材34をボトム部に係合したシリンダ31を上記インナーチューブ2内に挿通し、シリンダ31のボトム部を奥側小開口部20b内に挿通してベース部材34をボトム部材20の底部20d上に設置する。
次いで、ストッパ部材5内周にヘッド部材30を螺合して、ヘッド部材30の図中下端部をシリンダ31のヘッド部に係合することにより、ヘッド部材30とボトム部材20とでシリンダ31を挟持することが可能となる。
更にフォーク部材は、上記ベース部材34と上記ボトム部材20の底部20dとを係合する係合手段を備えてなり、この係合手段は、従来のガイドワッシャW1の代わりにシリンダ31の振れ止めをし、シリンダ31を起立した状態に支えるものである。
本実施の形態において上記係合手段は、ベース部材34の底部に凸設される挿入軸36cと、ボトム部材20の底部20dに凹設される挿入溝20eとからなる。
具体的に上記ベース部材34は、図2に示すように、伸側流路L1及び圧側流路L2が形成されてシリンダ31のボトム部に係合する環状のベース部材本体35と、このベース部材本体35、圧側リーフバルブV2及び伸側チェック弁C2の軸心部を貫通するベースロッド36と、このベースロッド36の先端部に螺合するナット37とを備えてなる。
上記ベースロッド36は、図中上端に形成されるロッド部36aと、このロッド部36aの基端に拡径されてなる拡径部36bと、上記ロッド部36aの基端側に同軸に延設される挿入軸36cとからなる。
上記構成を備えることにより、上記ロッド部36aに圧側リーフバルブV2、ベース部材本体35、伸側チェック弁C2を順次挿通し、ロッド部36aの先端に上記ナット37を螺合して、上記拡径部36bとの間に伸側チェック弁C2、ベース部材本体35、伸側リーフバルブV2を挟持することが可能となる。
また、上記挿入軸36cと上記挿入溝20eとからなる係合手段を備えることにより、シリンダ31をインナーチューブ2内に挿通する際、上記挿入軸36cと上記挿入溝20eとが係合するため、係合手段でシリンダ31を振れ止めすることが可能となる。
また、上記係合手段を備えることにより、シリンダ31のヘッド部にヘッド部材30を係合する際、上記挿入軸36cが上記挿入溝20e内に係合してシリンダ31を起立した状態に支えるため、シリンダ31にヘッド部材30を容易に係合することが可能となる。
また、挿入軸36cをベース部材34のベースロッド36に、挿入溝20eをボトム部材20に形成することにより上記効果を達成し得るため、従来のガイドワッシャW1等の部品を追加する必要がない。
したがって、従来のフロントフォークと比較して部品点数を削減することが可能となり、組立作業工数を減らすことが可能となる。
尚、上記係合手段の構成は上記の限りではなく、挿入軸36c及び挿入溝20eの形状や数量を適宜選択することが可能であり、図示しないが、挿入軸をボトム部材20の底部20dに、挿入溝をベース部材34に設けるとしても良い。
また、本実施の形態においては、挿入軸36cを挿入溝20e内に係合したときの挿入軸36cと挿入溝20eとが重なる距離をラップ長X(図2)、ヘッド部材30がストッパ部材5に螺合するときの捻じ込まれる距離を螺合長Y(図2)としたとき、上記ラップ長Xが上記螺合長Yよりも長い寸法に設定される。
上記構成を備えることにより、挿入軸36cが挿入溝20e内に係合していない場合においては、ヘッド部材30の螺子軸加工部30aとストッパ部材30の螺子溝加工部5aとが重ならず、ヘッド部材30をストッパ部材5に螺合することができない。
したがって、挿入軸36cが挿入溝20e内に係合しない状態でストッパ部材5とヘッド部材30とを螺合する作業ミスを防止することが可能となり、組み付け作業を確実に実施することが可能となる。
尚、上記係合手段の構成は、上記の限りではなく、図示しないが、挿入軸36c及び挿入溝20eの数量及び形状を適宜選択することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
例えば、上記実施の形態においては、フロントフォークに本発明を具現化するとしたがこの限りではなく、例えば、リアクッションユニットなど他の流体圧緩衝器に具現化するとしても良いことは勿論である。
C1、C2 チェック弁
G 気室
J 結合手段
L1 伸側流路
L2 圧側流路
P1 伸側作用室
P2 圧側作用室
R リザーバ室
S 懸架ばね
W1 ガイドワッシャ
W2 ワッシャ
X ラップ長
Y 螺合長
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
3 ダンパ
5 ストッパ部材
6 ピン部材
10 キャップ部材
11 ばね受けケース
20 ボトム部材
20a 開口側大開口部
20b 奥側小開口部
20c 段部
20d 底部
20e 挿入溝
30 ヘッド部材
31 シリンダ
32 ロッド
33 ピストン
34 ベース部材
35 ベース部材本体
36 ベースロッド
36a ロッド部
36b 拡径部
36c 挿入軸
37 ナット
60 ピン
61 スナップリング

Claims (5)

  1. アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブとからなる緩衝器本体と、有底筒状に形成されて上記緩衝器本体側に開口を有し上記緩衝器本体のボトム側開口を封止するボトム部材と、上記緩衝器本体内に収容されて所定の減衰力を発生するダンパと、上記緩衝器本体と上記ダンパとの間に形成されて作動流体を収容するリザーバ室とを備えてなり、
    上記ダンパが上記インナーチューブの軸心部に起立して内部に作動流体を収容するシリンダと、このシリンダのボトム部に係合して上記シリンダ内と上記リザーバ室とを連通するベース部材とを備え、
    上記ボトム部材内周に上記インナーチューブのボトム部を結合し、
    次いで、ボトム部に上記ベース部材が係合した上記シリンダを上記インナーチューブ内に挿通して上記ボトム部材の底部にベース部材を当接させ、
    次いで、上記インナーチューブに結合する結合手段にヘッド部材を固定して上記シリンダのヘッド部にヘッド部材を係合することにより、
    上記ヘッド部材と上記ボトム部材とで上記シリンダを挟持する流体圧緩衝器において、
    挿入軸と挿入溝とからなり、上記ベース部材と上記ボトム部材の底部とを係合して上記シリンダを起立した状態に支える係合手段を備えることを特徴とする流体圧緩衝器。
  2. 上記係合手段が上記ベース部材若しくは上記ボトム部材の一方の底部に凸設される挿入軸と、上記ベース部材若しくは上記ボトム部材の他方の底部に凹設されて上記挿入軸が係合する挿入溝とからなることを特徴とする請求項1に記載の流体圧緩衝器。
  3. 上記ベース部材が上記シリンダ内と上記リザーバ室とを連通する流路が形成されて上記シリンダのボトム部に係合する環状のベース部材本体と、このベース部材本体の軸心部を貫通するベースロッドと、このベースロッドの先端に螺合して上記ベース部材を上記ベースロッドに固定するナット37とを備えてなり、
    上記挿入軸が上記ベースロッドに形成されることを特徴とする請求項2に記載の流体圧緩衝器。
  4. 上記結合手段が上記インナーチューブ内に挿入される環状のストッパ部材と、このストッパ部材を上記インナーチューブ内周に結合するピン部材とを備えてなり、
    上記ストッパ部材内周に上記ヘッド部材を螺合することにより、上記ヘッド部材を上記結合部材に固定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の流体圧緩衝器。
  5. 上記挿入軸を上記挿入溝内に係合したときのラップ長が上記ヘッド部材の螺合長よりも長いことを特徴とする請求項4に記載の流体圧緩衝器。
JP2010171564A 2010-07-30 2010-07-30 流体圧緩衝器 Pending JP2012031927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010171564A JP2012031927A (ja) 2010-07-30 2010-07-30 流体圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010171564A JP2012031927A (ja) 2010-07-30 2010-07-30 流体圧緩衝器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012031927A true JP2012031927A (ja) 2012-02-16

Family

ID=45845581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010171564A Pending JP2012031927A (ja) 2010-07-30 2010-07-30 流体圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012031927A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2868946B1 (en) Suspension device
CN111108302B (zh) 前叉及前叉的制造方法
US9581217B2 (en) Shock absorber
WO2016047471A1 (ja) フロントフォーク
JP2009156348A (ja) 油圧緩衝器
JP6088388B2 (ja) 懸架装置
EP3217036B1 (en) Suspension device
JPH1182590A (ja) 油圧緩衝器
WO2014156698A1 (ja) 懸架装置
US9604694B2 (en) Hydraulic shock absorber and method for injecting operating liquid into hydraulic shock absorber
JP5486471B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP6646502B2 (ja) 懸架装置
JP2012031927A (ja) 流体圧緩衝器
JP5444159B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP6357067B2 (ja) フロントフォーク
JP2017172739A (ja) 懸架装置
JP5530263B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP5687938B2 (ja) 緩衝器
JP2012031880A (ja) 固定構造、固定構造を備える流体圧緩衝器
JP2012072812A (ja) 流体圧緩衝器
JP2012122512A (ja) 流体圧緩衝器
JP2012077886A (ja) 流体圧緩衝器
JP5106346B2 (ja) 緩衝器
JP6274925B2 (ja) 緩衝器
JP2021095938A (ja) フロントフォークおよび懸架装置