JP2012031505A - 伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 - Google Patents

伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】残留オーステナイト鋼において、均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】特定の鋼組成を有し、フェライト、ベイナイト、焼戻しマルテンサイトの1種または2種以上を含み、残留オーステナイトを3%以上含む鋼板において、その平均粒径が1μm以上、8μm以下であり、オーステナイト粒の中心濃度Cgcとオーステナイト粒の粒界の濃度Cgbが式(1)を満たすオーステナイト粒が50%以上ある伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
Cgb/Cgc ≧ 1.1 (1)
【選択図】 図1

Description

本発明は、主としてプレス加工されて使用される自動車等の構造部材に好適な、加工性と塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法に関するものである。
自動車の車体構造に使用される鋼板には高いプレス加工性と強度が要求される。高強度鋼板のプレス加工性の支配因子として伸びがあげられる。高強度鋼板に置いて、残留オーステナイトを鋼組織に持つ残留オーステナイト鋼は、TRIP効果を利用して、高強度であるにも関わらず、非常に高い伸びをもつことが知られている。この残留オーステナイト鋼において、さらに伸びを高めるべく、例えば、特許文献1では、残留オーステナイトの分率を高く確保しつつ、2種類のフェライト(ベイニティックフェライト、ポリゴナルフェライト)を制御して均一伸びを確保する技術が開示されている。一方で、特許文献2では、伸びと形状凍結性を確保する目的で、オーステナイト相の形状をアスペクト比で規定する技術が開示されている。また、特許文献3では、オーステナイト相の分布を最適化することにより、より高い伸びが確保できるとしている。一方で、極低炭素鋼において、固溶Cを若干のこすことにより、プレス、塗装後の焼付工程の熱処理を利用して鋼を硬化させる技術が知られている。これは、プレス工程で入った転位を焼付け工程に起こるC拡散によって固着することで起こる現象である。従って、高強度鋼板ではC添加量の多いため、一定量の塗装焼付け効果をえることが可能ではあるが、塗装焼付けでの硬化はプレスでの歪量の違いによる硬化のばらつきが大きく、均一に効果を得ることが困難であるため、これを積極的に利用した材料加工はなされていない。
特開2006−274418号公報 特開2007−154283号公報 特開2008−56993号公報
M. Takahashi: IS3-2007, (2007), 47-50
本発明は、従来の問題点を解決するためになされたものであって、残留オーステナイト鋼において、均一に焼き付け塗装性を得るべく鋭意検討を重ねた結果見出した技術であり、伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、均一な塗装焼付硬化を得るためには、少量の歪で塗装焼付硬化が必要であることから、これが得られる鋼板を検討し、極めて不安定なオーステナイトを含有するTRIP鋼板においてそれが達成できることを見出した。その理由は明確ではないが、C濃度の低い、不安定な残留オーステナイトはわずかな加工によってマルテンサイト変態を起こし、急激な体積変化によって隣接するフェライト相に局部的な歪を生む。このひずみにより、フェライト相中に転位が発生することで可能となったと思われる。従って、この効果を得るためには、極めて均一に分布した不安定なオーステナイト相が必須である。しかし、TRIP効果により伸びを高めるためには、C濃度の高い、安定した残留オーステナイトが必要であり、低ひずみでの焼付塗装硬化と高伸びを両立することは困難である。これを両立するためには、極めて安定性の高いオーステナイトと安定性の低い残留オーステナイト相をひとつの粒内に配備することが必要である。
これまでの残留オーステナイト鋼のベイナイト変態を利用した残留オーステナイト相へのC濃化の技法では、非特許文献1に示されるようにT0点の濃度以上にCを濃化させることはできず、オーステナイト相の安定性を高めることには限界があった。そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、オーステナイト相中の濃度勾配をコントロールし、粒内に不安定なオーステナイトを、粒界に極めて高い安定性を有するオーステナイト相を作る技術を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の伸びと塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板は、
(1)質量%で、
C :0.05以上、0.35%以下、
Si:0.05%以上、2.5%以下、
Mn:0.6%以上、3.0%以下、
P:0.001%以上、0.1%以下、
S:0.0002%以上、0.05%以下、
N:0.0010%以上、0.020%以下、
Al:0.001%以上、2.0%以下、
を含有して、残部鉄及び不可避的不純物からなる鋼組成をもち、金属組織はフェライト、ベイナイト、焼戻しマルテンサイトの1種または2種以上を主体とし、残留オーステナイトを3%以上含む鋼板において、前記オーステナイトの平均粒径が1μm以上、8μm以下であり、前記オーステナイト粒がフェライト、ベイナイト、マルテンサイトと接する界面において、オーステナイト粒の中心濃度Cgcとオーステナイト粒の粒界の濃度Cgbが(式1)を満たす範囲にあるオーステナイト粒が50%以上あることを特徴とする伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
Cgb/Cgc ≧ 1.1 (式1)
(2)前記オーステナイト中の平均C濃度が0.7%以上、1.5%以下であることを特徴とする(1)記載の伸びと塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(3)フェライトとベイナイトと焼戻しマルテンサイトの組織の合計が、全組織に対して、体積分率で50%以上であることを特徴とする(1)または(2)記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(4)さらに、
質量%で、
Mo:0.02%以上、0.5%以下、
含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(5)さらに、
質量%で、
Nb:0.003%以上、0.10%以下、
Ti:0.003%以上、0.20%以下、
V:0.005%以上、0.10%以下、
Cr:0.02%以上、5.0%以下、
W:0.01%以上、5.0%以下、
の1種または2種以上を含有する、鋼組成を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(6)さらに、
質量%で、
Ca、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(7)さらに、
質量%で、
Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
(8)鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1000℃以下まで冷却した後に、1000℃以上に再加熱して、熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を800℃以上、980℃以下にて終了し、その後650℃以下の温度域まで平均で10℃/秒以上、200℃/秒以下で冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取り、酸洗後、圧下率で30%以上の冷間圧延を施し、660℃以上、730℃以下の温度域での平均加熱速度を2℃/秒以上15℃/秒未満、最高温度を750℃以上、920℃以下とする焼鈍を施した後に、平均で0.1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で150℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、引き続いて350℃以上、480℃以下の同温度域で5秒以上、1000秒以下保持を行った後、350℃から220℃までの温度域を5℃/秒以上25℃/秒以下の冷却速度で一次冷却し、さらに、120℃から常温近傍までの温度域を100℃/秒以上または5℃/秒以下の平均冷却速度で二次冷却することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
(9)鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1000℃以下まで冷却した後に、1000℃以上に再加熱して、熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を800℃以上、980℃以下にて終了し、その後650℃以下の温度域まで平均で10℃/秒以上、200℃/秒以下で冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取り、酸洗後、圧下率で30%以上の冷間圧延を施し、660℃以上、730℃以下の温度域での平均加熱速度を2℃/秒以上15℃/秒未満、最高温度を750℃以上、920℃以下とする焼鈍を施した後に、平均で0.1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で350℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、引き続いて同温度域で5秒以上、1000秒以下保持を行った後、溶融亜鉛めっき層に浸漬し、350℃から220℃までの温度域を5℃/秒以上25℃/秒以下の冷却速度で一次冷却し、さらに、120℃から常温近傍までの温度域を100℃/秒以上または5℃/秒以下の平均冷却速度で二次冷却することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
(10)更に、溶融亜鉛めっき層浸漬後に400℃以上、580℃以下の範囲で合金化処理を行うことを特徴とする(9)に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
本発明の高強度薄鋼板は、残留オーステナイトのTRIP効果にて、高強度であるにもかかわらず、極めて高い伸びを確保しつつ、焼付け塗装硬化を低ひずみ部位にも均一に付与することが可能となる。また、本発明の根本となる、オーステナイト相中のC濃度勾配は残留オーステナイトの安定性の異なる領域を作る極めて効率的かつ有効な手法であり、この技術によって、初めて、伸びと塗装焼付硬化を高いレベルで両立することが可能とできる。
この効果は、残留オーステナイトを生成した後に、残留オーステナイト相中のC濃度勾配を作ることが可能であれば継続させることができる。すなわち、冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板のみならず、熱延鋼板においても同様の効果を得ることができる。また、この濃度勾配を壊すことがなければ効果は継続できるため、電気めっき鋼板にも適用可能である。
本発明は、鋳造条件により影響を受けるもではない。例えば、鋳造方法(連続鋳造かインゴット鋳造)、スラブ厚の違いによる影響少なく、薄スラブなど特殊な鋳造−熱延方法を用いてもよい。
本発明の鋼板が比較鋼に比べ、優れた伸びをもつことを示す図である。
本発明の高強度薄鋼板は、残留オーステナイト鋼において、粒内で安定性の異なる残留オーステナイト域を生成し、低ひずみで加工誘起変態の起こる領域と高ひずみまで加工誘起変態の起こらない領域を作り分けることに着目したもので、鋭意検討を重ねた結果、残留オーステナイト相の濃度勾配を制御することで、安定性を極限まで高めた領域と、不安定領域を粒内に共存させ、高強度で高い伸びと塗装焼付硬化性能を高いレベルで両立できることを見出した。
組織はフェライト相とベイナイト相を主体とし、残留オーステナイト相を3%以上含有することが必要である。より高い強度を望む場合にはマルテンサイトを含有してもよいが、フェライト相、ベイナイト相または焼戻しマルテンサイト相を主体としない場合、伸びが著しく低下する。また、パーライトは5%以下であれば含んでも材質を著しく劣化させることはないので、5%以下であることが望ましい。
残留オーステナイト相中のC濃度分布は本発明において最も重要なもののひとつである。それぞれの残留オーステナイト粒は、フェライト相、ベイナイト相、マルテンサイト相と接する相界面において、C濃度が中心部の濃度に比べ、高く保つことで相境界の残留オーステナイトの安定性が高くなり、高い伸びを達成する。加えて、中心部のC濃度を低く保つことで塗装焼付硬化性能が得られる。これを達成するためには、残留オーステナイト粒の中心濃度Cgcと残留オーステナイト粒の粒界の濃度Cgbが(式1)を満たす範囲にある必要がある。この効果を組織全体で担保するためには、全体の残留オーステナイト粒のうち、(式1)を満たす残留オーステナイト粒が50%以上であることが必要である。
Cgb/Cgc ≧1.1 (式1)
ここで、Cgc、Cgbは、正確に分解濃度が得られる条件で、精度が保証される測定方法であればどのような測定方法でも構わないか、例えば、FE-SEM付属のEPMAを用いて、0.5μm以下ピッチでC濃度を注意深く測定することによって得ることができる。ただし、界面の局部的なC濃度を測ることは現時点では不可能である。そのため、(式1)に示される比が1.1は本発明者らが検討を重ねた結果、通常の測定において、最低、この値を満たしたとき、十分な効果が見られると判断できたことから発明に至った。
残留オーステナイトの平均粒径は1μm以上、8μm以下ではであることが必要である。8μm超では、残留オーステナイト相の分散が粗く、低ひずみでの塗装焼付硬化が得られないほか、オーステナイト相の安定性のサイズ依存性から、TRIP効果を充分に発揮することができないため、伸びが低下する。一方で、1μm未満では、相界面の濃度勾配を得ることが難しいため1μm以上必要である。
残留オーステナイトの平均C濃度もC濃度勾配と同様、残留オーステナイトの安定性に大きく寄与する。平均C濃度が0.7%未満では残留オーステナイトの安定性が極めて低くなるため、TRIP効果を効果的に得ることができず、伸びが劣化する。一方で、1.5%を超えても、伸び改善効果は飽和するばかりでなく、これを製造するためのコストが増加するため0.7%以上、1.5%以下とする。また、低ひずみ塗装焼付硬化性能を均一に得るためには、残留オーステナイトの中心部のC濃度(Cgc)は1.0以下であることが望ましい。
母相となる、フェライトとベイナイトと焼戻しマルテンサイトの組織の合計は、全組織に対して、体積分率で50%以上であることが必要である。これ未満では、オーステナイト相中のC濃度を高くすることができないため、濃度勾配を用いても安定性を確保することが困難となり、伸びが劣化する。一方、95%を超えると残留オーステナイト相の必要分率を確保することが困難となり、伸びの劣化を引き起こすため、95%以下であることが望ましい。
以下に本発明の高強度薄鋼板の化学成分の限定理由を説明する。
Cは、強度確保の観点から、またオ−ステナイトを安定化する基本元素として、必須の元素である。Cが0.05%未満では強度が満足せず、また残留オ−ステナイトが形成されない。また、0.35%を超えると、強度が上がりすぎ、延性が不足し工業材料として使用できない。また、スポット溶接性を著しく劣化させる。高い伸びが必要な場合、0.2%以上とすることが望ましい。一方で、溶接性が必要とされる場合は、0.25%以下とすることが望ましい。
Siは強度確保の観点で添加することに加え、セメンタイトの生成を遅らせる元素であり、残留オ−ステナイト生成に有効な元素であるため、通常、延性の確保のために添加される元素である。しかし、2.5%を超えて添加しても、その効果は飽和されることに加え、脆化を引き起こしやすくなる。溶融亜鉛めっき性、化成処理のしやすさが必要な場合、2.0%以下が望ましい。一方、0.05%未満の添加では、セメンタイトの抑制効果が得られない。そこで、0.05%を下限とする。Siと同様の効果が得られるAl添加量が0.1%以下のときは、1%以上の添加が望ましい。
Mnは強度確保の観点で添加が必要であることに加え、炭化物の生成を遅らせる元素であり残留オーステナイトの生成に有利な元素である。Mnが0.6%未満では、強度が満足せず、また残留オ−ステナイトの形成が不十分となり延性が劣化する。また、Mn添加量が3.0%を超えると、焼入れ性が高まるため、残留オ−ステナイトに変わってマルテンサイトが生成し、強度上昇を招きやすく、これにより、製品のバラツキが大きくなるほか、延性が不足し工業材料として使用できない。従って、本発明におけるMnの範囲は、0.6%以上、3.0%以下とする。材質面では、好ましくは、1.0以上、2.4%以下が望ましい。
Pは鋼板の強度を上げる元素として必要な強度レベルに応じて添加する。しかし、添加量が多いと粒界へ偏析するために局部延性を劣化させる。また、溶接性を劣化させる。従って、P上限値は0.1%とする。一方、0.001%未満ではPの劣化効果は無視できる他、これ未満にするにはコストの上昇を招く。
Sは、MnSを生成することで局部延性、溶接性を劣化させる元素であり、鋼中に存在しない方が好ましい元素である。従って、上限を0.05%とする。一方、0.0002%未満にするにはコストの上昇を招く。
Alは、Siと同様、フェライト生成を促進する効果がある他、セメンタイトも抑制できる重要な元素の1つである。すなわち、残留オ−ステナイトを安定化させる作用がある。0.001%未満のAl添加ではこの効果は期待できない。一方、Alを過度に添加しても上記効果は飽和し、かえって鋼を脆化させるため、2.0%を上限とした。溶融亜鉛めっき性を考慮する場合、Alはこれを劣化させるため、その上限を1.8%とすることが望ましい。
Nは、不可避的に含まれる元素であるが、あまり多量に含有する場合は、時効性を劣化させるのみならず、AlN析出量が多くなってAl添加の効果を減少させるので、0.020%以下の含有が好ましい。また、不必要にNを低減することは製鋼工程でのコストが増大するので通常0.0010%以上に制御することが好ましい。
Moは、鋼中のパーライトの生成を抑制する元素で、焼鈍中の冷却速度が遅い場合、または、めっきの合金化処理等で再加熱がなされる場合に特に重要となる元素である。この効果を得るためには、Moの最低添加量を0.02%とした。これ未満では、パ−ライトの生成が抑制されず、残留オ−ステナイト率が低減する。一方で、過多のMoの添加は延性の劣化や化成処理性を劣化させることがあるので、上限を0.5%とした。より高い強度−延性バランスを得るためには、0.3%以下とすることが好ましい。
Nb、Ti、V、Cr、Wは微細な炭化物、窒化物または炭窒化物を生成する元素であり、強度確保に有効であるため、必要に応じて1種または2種以上を添加することが可能である。これを達成するためには、Nbで0.003%以上、Tiで0.003%以上、Vで0.005%以上、Crで0.02%以上、Wで0.01%以上の添加が必要である。一方で、過度の添加は、強度が上昇しすぎて延性が低下するため、Nbは0.10%以下、Tiは0.20%以下、Vは0.10%以下、Crは5.0%以下、Wは5.0%以下であることが必要である。
鋼はさらに、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有することができる。Ca、Mg、Zr、REMは、硫化物や酸化物の形状を制御して局部延性や穴拡げ性を向上させる。この目的のためには、これらの元素の1種または2種以上を単独または合計で0.0005%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加は加工性を劣化させるため、その上限を0.05%とした。
鋼はさらに、Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の1種または2種以上を含有することができる。これらの元素は変態を遅らせ鋼の強度を高めることができるが、Cu:0.04%未満、Ni:0.02%未満、B:0.0003%未満では焼入れ性が弱く、高温でフェライト形成を促すために、必要な強度を得ることができない。一方で、この範囲を超えた添加では、焼き入れ性が強くなりすぎて、フェライト、ベイナイト、焼戻しマルテンサイトの変態が遅くなるため残留オーステナイト相へのC濃化を遅れさせてしまう。
鋼は、以上の元素のほかSn、Asなどの不可避的に混入する元素を含み、残部鉄からなる。
以下に本発明に係る高強度薄鋼板の製造方法について説明する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明の高強度薄鋼板を製造するに際しては、ベイナイト変態またはマルテンサイトの焼戻しによりオーステナイト相へのC濃化を促した後の冷却条件の制御によりオーステナイト相中の濃度勾配制御が可能であることを見出した。また、これ以前のオーステナイト相中への濃化とあわせることで、残留オーステナイト相の安定性を高くすることが可能である。この効果を実現するために本発明で最も重要なもののひとつはベイナイト変態またはマルテンサイト焼戻し後の冷却条件である。過時効(OA)処理後、350℃から220℃までの温度域を平均冷却速度が5℃/秒以上25℃/秒以下で一次冷却し、さらに、120℃以下常温近傍までの温度域を100℃/秒以上または5℃/秒以下の平均速度で二次冷却する。

OA後の冷却中に起こる微かな変態はオーステナイト中の粒界近傍のC濃度を増すうえで重要な役割を担う。このため、一次冷却では、350℃から220℃の温度域の冷却速度が30℃/秒を超えるとこの間に変態が進まず、オーステナイト中へのC濃化がおこらない。特にライン構成上の不都合がない場合は冷却速度を25℃/s以下とすることが望ましい。一方、350℃から220℃温度域の冷却速度が5℃/秒未満だと、オーステナイト中でのC拡散が進み、Cの濃度勾配が小さくなる。
また、120℃以下の低温域ではC拡散がさらに限定され、変態が起こりにくくなる。このため、二次冷却では120℃から常温近傍までの平均冷却速度100℃/秒で鋼板を冷却してオーステナイト中のC濃度勾配を350℃から220℃温度域で達成したままにする。あるいは、二次冷却では120℃から常温近傍までの平均冷却速度を5℃/秒以下で冷却してオーステナイト相中のC濃度勾配をより著しいものとする。二次冷却において、5℃/秒超100℃/秒未満では変態が起こらないばかりでなく、粒界のC濃度の低下が起こる。
熱間圧延前のスラブは、連続鋳造後そのまま、または、再加熱により1000℃以上とする。この温度未満では、均質処理が不十分で、強度の低下を起こす。
次いで、仕上げ温度を800℃以上、980℃以下としてスラブを熱間圧延する。仕上げ温度が、800℃未満では(α+γ)2相域圧延となり、延性の低下をもたらすからであり、980℃を超えるとオーステナイト粒径が粗大になって、フェライト相分率が小さくなって、延性が低下するからである。
その後650℃以下の温度域まで平均で10℃/秒以上、200℃/秒以下で冷却した後、650℃以下の温度範囲で巻取る。この冷却速度未満、巻取り温度超では、Cを消費し伸びを著しく劣化させるパーライト相が生成する。平均冷却速度が200℃/秒を超えるとパーライト抑制効果は飽和すること、また、冷却終点温度のばらつきが大きくなり安定した材質を確保することが難しくなる。従って、200℃/秒以下とする。
酸洗後は試作材に30%以上の冷間圧延を施すことができる。これ未満では、焼鈍中の再結晶や逆変態が抑制されて、伸びの低下を起こす。
焼鈍温度までの加熱は660℃以上、730℃以下の温度域での平均加熱速度を2℃/秒以上、15℃/秒以下とする。この温度範囲は鋼の再結晶を決める範囲であり、加熱速度が15℃/秒超では再結晶が十分に起こらず伸びの低下を招くほか、未再結晶フェライト相中の転位にCが集まることで、焼付硬化性能の低下を起こす。また、2℃/秒以下では生産性が悪い。焼鈍時の最高温度は750℃以上、920℃以下とする。750℃未満では焼鈍中のフェライト相の再結晶が遅れるため、伸びの低下を引き起こす。一方、これより高温では、マルテンサイト分率が増加し、伸びの劣化を起こす。
焼鈍工程の均熱処理後の冷却において、組織を凍結し、ベイナイト変態を効率的に引き起こすためには、冷却速度は速いほうが良い。ただし、0.1℃/秒未満では変態を制御できない。一方で、200℃/秒を越えても、その効果は飽和し、また残留オーステナイト生成に最も重要となる、冷却終点温度の温度制御性を著しく劣化させる。このため、焼鈍後の冷却速度は、平均で0.1℃/秒以上、200℃/秒以下とする。
冷却終点温度およびその後の保持はベイナイト生成を制御し、残留オーステナイトのC濃度を決定する重要な技術である。冷却終点温度を150℃未満とするとマルテンサイトが多量にでてしまい、鋼強度を過剰に高くし、加えて、オーステナイトを残留させることが難しくなるため伸びの劣化が極めて大きくなる。一方で、480℃を超えるとベイナイト変態が遅くなり、加えて保持中にセメンタイトの生成が起こり、残留オーステナイト中のCの濃化が低下する。従って、冷却停止温度は150℃以上、480℃以下とする。
その後、そのまま、または、加熱により保持温度350℃以上、480℃以下で保持される。保持温度が350℃より低い場合、また、480℃より高い場合はベイナイト変態が遅れること、さらに、480℃超ではT0点(非特許文献1参照。)も高くなることからC濃化が十分に起こすことができない。保持時間は残留オーステナイトへのC濃化の点では長い程よい。5秒未満では、ベイナイト変態が十分に起こらず、C濃化が不十分となる。一方、1000秒を越えるとオーステナイト相中にセメンタイトが生成し、これにより、Cの濃度低下が起こりやすくなる。従って、保持時間は5秒以上、1000秒以下とする。
本技術は、溶融めっき鋼板においても適用が可能である、これに適用する場合、350℃から480℃での保持後、溶融亜鉛めっき層に浸漬する。また、本技術は、浸漬後、合金化処理を施すことも可能である。このとき、400℃以上、580℃の範囲でめっきの合金化処理を行うことが望ましい。これより低い温度では合金化が不十分となり、これを超えると過合金となり耐食性が著しく劣化するためである。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
表1に示した成分組成を有する鋼を製造し、冷却凝固後1200℃まで再加熱し、880℃にて仕上圧延を行い、冷却後550℃まで、平均冷却速度60℃/秒冷却後、巻取りを行った。その後、この熱延板を50%の冷間圧延した。その後連続焼鈍にて、表2に示した条件にて、焼鈍処理を行った。焼鈍後は、降伏点伸びを抑制する目的から、1%のスキンパス圧延を行った。
Figure 2012031505
Figure 2012031505
引張特性は、JIS5号引張試験片のC方向引張にて評価した。本発明における均一塗装焼付け性は、低ひずみでも十分なBH特性が得られることにより達成できるため、本発明においては、通常のBHの予ひずみ2%より低い1%を加えた後に170℃×20分の焼付け塗装相当処理を行った後の応力上昇分(1%BH)を均一塗装焼付け性の指標とした。組織の同定、存在位置の観察および平均粒径(平均円相当径)と占有率の測定は、ナイタ−ル試薬により鋼板圧延方向断面または圧延方向と直角な断面を腐食して500倍〜1000倍の光学顕微鏡観察により定量化した。
残留オーステナイトの体積率及びその平均の炭素濃度は特開平11−193435号後方に記載されているようにX線回折により求めた。すなわち、残留オーステナイトの体積率Vγは、Mo-Kα線を用いて得られたデータから次式により算出することが出来る。
Vγ=(2/3){100/(0.7×α(111)/γ(200)+1)}+(1/3){100/(0.78×α(211)/γ(311)+1)}
但し、α(211)、γ(200)、α(211)、γ(311)は面強度を表す。
また残留オーステナイトの炭素濃度CγはCu-Kα線によるX線解析でオーステナイトの(200)面、(220)面、(311)面の反射角から格子定数(単位はオングストローム)を求め、次式に従い算出することが出来る。
Cγ=(格子定数-3.572)/0.033
発明例である試料A〜gのうち、aはC上限、bはC下限を満足していない。cはSとPの上限を満たしていない。d、eはそれぞれ、Si、Mnの上限を満足していない。fはSiとAlの下限を満足していない。gはAlとMoの上限を満たしていない。
表2の実験結果のうち、A3は保持時間が下限以下であり、オーステナイト分率が範囲外にある。B3は焼鈍温度が上限を超えており、オーステナイト粒径、式(1)を満たすオーステナイト粒分率が範囲外にある。D3については焼鈍時の660℃から730℃までの加熱速度が上限以上、焼鈍温度下限を下回っている。F3は保持温度が下限を下回り、オーステナイト分率がともに範囲外にある。F4は保持温度が上限を超え、オーステナイト分率、オーステナイト中の平均C濃度が範囲外である。F5は冷却停止温度が下限以下であり、オーステナイト分率が範囲外にある。H3は保持時間が範囲以上に長く、残留オーステナイト分率、オーステナイト中の平均C濃度が範囲外である。H4は最終の一次冷却速度が範囲外にあり、式(1)を満たすオーステナイト粒が全体の50%未満である。I2は660℃から730℃までの加熱速度が上限以上である。b1はオーステナイト分率、式(1)を満たすオーステナイト粒割合が範囲以下である。c1は式(1)を満たすオーステナイト粒割合が範囲以下である。f1はオーステナイト分率、オーステナイト中の平均C濃度が低い。B4、E3は最終の二次冷却速度が範囲外にあり、式(1)を満たすオーステナイトが範囲外にある。図1に本発明鋼の伸びを比較鋼と共に示すが、本発明の鋼板は伸びが、比較鋼に比べ、極めて高い値を示している。また、本発明鋼は1%予ひずみ後のBHにおいても30MPaを越える高いBH特性を持っており、本発明の目的を達成している。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C :0.05以上、0.35%以下、
    Si:0.05%以上、2.5%以下、
    Mn:0.6%以上、3.0%以下、
    P:0.001%以上、0.1%以下、
    S:0.0002%以上、0.05%以下、
    N:0.0010%以上、0.020%以下、
    Al:0.001%以上、2.0%以下、
    を含有して、残部鉄及び不可避的不純物からなる鋼組成をもち、金属組織はフェライト、ベイナイト、焼戻しマルテンサイトの1種または2種以上を含み、かつ残留オーステナイトを3%以上含む鋼板において、前記オーステナイトの平均粒径が1μm以上、8μm以下であり、前記オーステナイト粒がフェライト、ベイナイト、焼戻しマルテンサイトと接する界面において、オーステナイト粒の中心濃度Cgcとオーステナイト粒の粒界の濃度Cgbが(式1)を満たす範囲にあるオーステナイト粒が50%以上あることを特徴とする伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
    Cgb/Cgc ≧ 1.1 (式1)
  2. 前記残留オーステナイト中の平均C濃度が0.7%以上、1.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  3. 前記フェライトと前記ベイナイトと前記焼戻しマルテンサイトの組織の合計が、全組織に対して、体積分率で50%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  4. さらに、
    質量%で、
    Mo:0.02%以上、0.5%以下、
    含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  5. さらに、
    質量%で、
    Nb:0.003%以上、0.10%以下、
    Ti:0.003%以上、0.20%以下、
    V:0.005%以上、0.10%以下、
    Cr:0.02%以上、5.0%以下、
    W:0.01%以上、5.0%以下、
    の1種または2種以上を含有する、鋼組成を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  6. さらに、
    質量%で、
    Ca、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  7. さらに、
    質量%で、
    Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板。
  8. 鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1000℃以下まで冷却した後に、1000℃以上に再加熱して、熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を800℃以上、980℃以下にて終了し、その後650℃以下の温度域まで平均で10℃/秒以上、200℃/秒以下で冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取り、酸洗後、圧下率で30%以上の冷間圧延を施し、660℃以上、730℃以下の温度域での平均加熱速度を2℃/秒以上15℃/秒未満、最高温度を750℃以上、920℃以下とする焼鈍を施した後に、平均で0.1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で150℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、引き続いて350℃以上、480℃以下の同温度域で5秒以上、1000秒以下保持を行った後、350℃から220℃までの温度域を5℃/秒以上25℃/秒以下の冷却速度で一次冷却し、さらに、120℃から常温近傍までの温度域を100℃/秒以上または5℃/秒以下の平均冷却速度で二次冷却することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
  9. 鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1000℃以下まで冷却した後に、1000℃以上に再加熱して、熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を800℃以上、980℃以下にて終了し、その後650℃以下の温度域まで平均で10℃/秒以上、200℃/秒以下で冷却した後650℃以下の温度範囲で巻取り、酸洗後、圧下率で30%以上の冷間圧延を施し、660℃以上、730℃以下の温度域での平均加熱速度を2℃/秒以上15℃/秒未満、最高温度を750℃以上、920℃以下とする焼鈍を施した後に、平均で0.1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で350℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、引き続いて同温度域で5秒以上、1000秒以下保持を行った後、溶融亜鉛めっき層に浸漬し、350℃から220℃までの温度域を5℃/秒以上25℃/秒以下の冷却速度で一次冷却し、さらに、120℃から常温近傍までの温度域を100℃/秒以上または5℃/秒以下の平均冷却速度で二次冷却することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
  10. 更に、溶融亜鉛めっき層浸漬後に400℃以上、580℃以下の範囲で合金化処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の伸びと均一塗装焼付硬化性能に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
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