JP2012029439A - 電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源回路において、負荷切り換え時に発生し得る伝導性放射ノイズを効果的に抑制することにある。
【解決手段】電源回路(101A)であって、前記電源回路と負荷(M)と間の接続を導通又は遮断する第1のスイッチ(SW1)と、前記電源回路の高電位側ライン(LU)と低電位側ライン(LL)との間に直列接続された第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)と、前記第1及び第2のキャパシタの接続点(PM)に接続された第2のスイッチ(SW2)と、を備え、前記第2のスイッチは、前記接続点(PM)とグランドとの間を接続又は遮断することを特徴とする、電源回路。
【選択図】図3

Description

本発明は、電源回路に関し、例えば、モータ等の高電流負荷に電力を供給する電源回路に関する。
電源回路のノイズを抑制する回路構成として、例えば、特許文献1及び2に記載されたものがある。
特許文献1の電源回路では、フューズFSを有するAC入力部2と、サージ電圧吸収回路3aと、ノイズ遮断部4と、整流平滑回路5とを介して、交流電源1がDC−DCコンバータ6に接続されている(第1図)。サージ電圧吸収回路3aは、ホットラインHとニュートラルラインNとの間に直列接続されたコンデンサ8、9と、コンデンサ8、9の間とフレームグランドFGとの間に介装された定電圧素子10からなる。ノイズ遮断部4は、バリスタZVと、アクロス・ザ・ライン・コンデンサC1と、チョークコイルLと、フレームグランドFGとホットラインH及びニュートラルラインNとの間にそれぞれ接続されるバイパスコンデンサC2、C3とからなる。この電源回路では、DC−DCコンバータ6から内部ノイズとして交流電力ラインにリークしたノイズのうち、コモンモードノイズはコンデンサC2又はC3によりフレームグランドFGに流され、ノーマルモードノイズはコンデンサC2、C3の直列回路によりバイパスされる。
特許文献2の電源回路は、昇圧チョークコイルL1及びスイッチング素子3からなる昇圧チョッパ回路と、入力コンデンサ回路11と、抵抗分圧回路12と、電位差検知回路5と、スイッチ駆動回路6とを備えている(第1図)。また、昇圧チョッパの入力側には、突入電流防止抵抗RTと、突入電流防止抵抗RTをバイパスさせるためのスイッチ素子2とが接続されている。入力コンデンサ回路11は、正及び負のライン間に直列接続された電界コンデンサC1、C2からなる。抵抗分圧回路12は、コンデンサC1、C2のそれぞれに均等に電圧を分配するための抵抗R1と抵抗R2、R3とからなる。抵抗分圧回路12は、抵抗R1及びR2と抵抗R3とで分圧した電圧V1を電位差検知回路5に出力する。また、ライン間に直列接続された抵抗R4、R5からなる基準電圧出力回路14が設けられており、ライン間の電圧を抵抗R4と抵抗R5で分圧した電圧V2を基準電圧として電位差検知回路5に出力する。ライン間の電圧をコンデンサC1、C2に均等に印加するため、抵抗R1〜R3の抵抗値は、R1=R2+R3の関係を満たす。また、コンデンサ及び抵抗が正常である場合には、電圧V1と電圧V2とが一致するように、抵抗R1〜R5の抵抗値は、R1+R2:R3=R4:R5の関係を満たすように設定されている。電位差検知回路5は、抵抗R2とR3の間の電圧V1と、抵抗R4とR5との間の電圧V2との差分ΔVを算出し、ΔVが閾値を超えた場合に異常検出信号E1を出力する。
電源回路の動作中に、コンデンサC1、C2の何れか一方が短絡した場合には、ΔVが閾値を超え、電位差検知回路5は、異常検出信号E1を出力する。スイッチ駆動回路6は、異常検出信号E1の入力を受けて、スイッチ素子2を開放して正ライン上に突入電流防止抵抗RTを挿入状態とするとともに、チョッパ回路のスイッチング素子3をオン状態に固定する。これにより、入力端子から突入電流防止抵抗RT、スイッチング素子3を通って電流がながれ、フューズ抵抗が切れて切断状態となる。
図1は、関連技術に係る電源回路101の回路図であり、この電源回路101は、車両に搭載される各種モータMを負荷とするものである。図中、ECU100は、電源回路101を含む電子制御ユニットである。モータMの高電位側端子及び低電位側端子は、それぞれ、ECU100の外部接続端子TMU及びTMGに接続されている。外部接続端子TMU及びTMGは、それぞれ、電源回路101の高電位側ラインLU(パワーライン)及び低電位側ラインLL(パワーグランド)に接続されている。この電源回路101は、外部の直流電源Eから電圧の供給を受け、この電圧を適宜変換してモータMに電力(電流、電圧)を供給する。直流電源Eの正極端子TEU及び負極端子TEGのそれぞれは、ハーネスを介してECU100の外部接続端子TU及びTPGにそれぞれ接続されている。ECU100には、図示していないマイクロコンピュータ(マイコン)、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリ、マイコンからの制御信号により各スイッチSW1、SW3を駆動するドライブ回路等が設けられている。
電源回路101の高電位側ラインLUにPWM制御用のスイッチSW1が設けられている。スイッチSW1は、電源回路101とモータMとの間の接続を導通及び遮断し、モータMをパルス幅変調(PWM)制御するためのものである。具体的には、モータMに供給するアナログ電圧に対応する電圧パルス列をスイッチSW1により生成し、ECU100からモータMに供給することにより、モータMをPWM制御する。つまり、スイッチSW1が導通状態では、電源回路101からモータMに電源電圧Eのパルスが供給され、スイッチSW1が非導通状態では、モータMにパルスが供給されない。
また、ECU100には、モータMと並列に接続される還流ダイオードD1と、モータMと還流ダイオードD1との間の接続を導通又は遮断するスイッチSW3とが設けられている。スイッチSW1が電源回路101とモータMとの間の接続を遮断すると、スイッチSW3が導通され、モータMのコイルに蓄積されたエネルギーがスイッチSW3、還流ダイオードD1を通じて流れる。
図1中、L1は、電源回路101の外部接続端子TUと直流電源Eの正極端子TEUとの間の導電線路が有するインダクタンスを示す。L2は、電源回路101の外部接続端子TPG(パワーグランド端子)と直流電源Eの負極端子TEGとの間の導電線路が有するインダクタンスを示す。L3は、ECU100の信号グランドSGと接続される信号グランド端子TSGと、直流電源Eの負極端子TEGとの間の導電線路が有するインダクタンスを示す。一例では、L1、L2、L3は、略同一のインダクタンス値Lを有する。ECU100の信号グランドSGは、フレームグランドFG(ECU100のハウジング)に直接又はキャパシタを介して接続される。
スイッチSW1の導通/非導通の切り換えの際には、電源回路101の負荷(電流)が大きく変動するため、インダクタンスL1、L2によって、電源回路101の高電位側の端子TUの電圧UB_MRが上昇するとともに、電源回路101の低電位側の端子TPGの電圧GND_MRが下降しようとする。PWM制御中にスイッチSW1が遮断されるタイミングでは、電源回路101の高電位側の端子TUの電圧UB_MRは、電源電圧EからL(di/dt)上昇し、低電位側の端子TPGの電圧GND_MRは、L(di/dt)下降しようとする。ここで、Lは、L1、L2のインダクタンス値、di/dtは、L1、L2を流れる電流の時間変化率である。このような急激な電圧変動は、伝導性放射ノイズ発生の原因となる。高電位側及び低電位側の端子TU、TPGにおける電圧変動を防止するために、図1の例では、電源回路101の高電位側ラインLUと低電位側ラインLLにキャパシタC1及びC2を直列に介装するとともに、低電位側ラインLL(パワーグランド)を、キャパシタC3を介してECU100の信号グランドSGに接続している。インダクタンスL1(=L)による高電位側端子TUの電圧上昇は、電流JC1をキャパシタC1及びC2に流入させることにより抑制し、一方、インダクタンスL2(=L)による低電位側端子TPGの電圧下降は、信号グランドSGからキャパシタC3を介して低電位側ラインLLに電流JC3が供給されることにより抑制している。
図2は、電源回路101の各部における電圧及び電流の波形を示す。図2において、時刻t1でスイッチSW1が遮断されると、モータMの高電位側端子の電圧UMが急激に降下するとともに、電源回路101の高電位側ラインLUの電圧UB_MRがインダクタンスL1の影響により上昇し始め、低電位側ラインLLの電圧GND_MRがインダクタンスL2の影響により下降し始める。また、還流ダイオードD1の電圧UFの極性が反転する。時刻t2でスイッチSW3が導通されると、モータMと還流ダイオードD1とが電流ループを形成して、この電流ループに電流JM及びJDが流れ、電圧UM及びUFが0Vに近づく。また、電源回路101の高電位側ラインLUとキャパシタC1、C2との間で電流JC1が流れることにより、電圧UB_MRが電源電圧Eに収束し、低電位側ラインLLとキャパシタC3との間で電流JC3が流れることにより、電圧GND_MRが0Vに収束する。
上記のような電源回路101では、モータのような高電流負荷の切り換え時の電圧変動を抑制するために、大容量のキャパシタを用いる必要がある。また、機械的なストレス等によりキャパシタが短絡して、高電位側ラインLUと低電位側ラインLLとの間が短絡されることを防止するために、高電位側ラインLUと低電位側LLラインとの間に少なくとも2つのキャパシタC1及びC2を直列に接続する必要がある。同一の静電容量(以下、単に容量と称す)のキャパシタC1、C2を直列接続する場合、キャパシタC1、C2の合成容量は、各キャパシタの容量の2分の1となるため、各キャパシタの容量は、所望の合成容量の2倍のものを用いる必要がある。
また、電源回路101のパワーグランドである低電位側ラインLLと信号グランドSGとの間にも、キャパシタC1、C2の合成容量と同程度の容量を持つキャパシタC3を介装する必要がある。例えば、各キャパシタC1、C2の容量を10μFとすると、C3の容量は、キャパシタC1、C2の直列接続の合成容量5μFと同程度である。従って、電源回路101の伝導性放射を抑制するためには、容量の大きなキャパシタを多数用いる必要があり、コストダウンの妨げとなっていた。
また、伝導性放射ノイズ抑制の観点では、キャパシタの容量が大きい方が望ましいが、容量を大きくし過ぎるとリーク電流が増加する問題がある。従って、リーク電流の増加を防止しつつ、伝導性放射ノイズの抑制効果を向上させる課題もある。
特開平5−316647号公報(第1−4図) 特開2006−304414号公報(第1−2図)
本発明は、電源回路において、負荷切り換え時に発生し得る伝導性放射ノイズを効果的に抑制することにある。また、伝導性放射ノイズ抑制の性能を低下させることなく、伝導性放射ノイズ抑制用のキャパシタの容量及び/又は数を低減することにある。
本発明は、電源回路(101A)と負荷(M)と間の接続を導通又は遮断する第1のスイッチ(SW1)と、前記電源回路の高電位側ライン(LU)と低電位側ライン(LL)との間に直列接続された第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)と、前記第1及び第2のキャパシタの接続点(PM)に接続された第2のスイッチ(SW2)と、を備え、前記第2のスイッチは、前記接続点(PM)とグランドとの間を接続又は遮断することを特徴とする電源回路を提供する。
この電源回路では、第1のスイッチ(SW1)によって電源回路(101A)と負荷(M)との間の接続を導通又は切断状態に切り換える際に、電源回路(101A)に発生する電圧変動を、第2のスイッチ(SW2)により第1及び第2のキャパシタの接続点(PM)をグランド(SG)に接続することにより抑制することができる。第2のスイッチ(SW2)を介して第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)をそれぞれグランド(SG)に接続することにより、電源回路(101A)の高電位側ライン(LU)を第1のキャパシタ(C1)を介してグランド(SG)に接続するとともに、電源回路(101A)の低電位側ライン(LL)を第2のキャパシタ(C2)を介してグランド(SG)に接続する。これにより、電源回路の高電位側ライン(LU)とグランド(SG)との間に第1のキャパシタ(C1)の全容量が挿入され、電源回路の低電位側ライン(LL)とグランド(SG)との間に第2のキャパシタ(C2)の全容量が挿入される。よって、第1及び第2のキャパシタの直列接続による合成容量(C1・C2/(C1+C2))によって電圧変動を抑制する場合に比較して、大きな容量(C1、C2)により電圧変動を吸収することができる。
また、第2のスイッチSW2により低電位側ライン(LL)が、第1又は第2のキャパシタ(C1、C2)を介してグランド(SG)に接続されるため、低電位側ライン(LL)を別途のキャパシタ(C3)を用いてグランド(SG)に接続する必要がなく、低電位側ライン(LL)とグランド(SG)との間のキャパシタ(C3)を省略することができる。
なお、第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)は、典型的には、同一容量のものを用いる。
本発明の一実施形態では、前記第1のスイッチ(SW1)が前記電源回路(101A)と前記負荷(M)との間の接続を遮断するタイミングに同期して、前記第2のスイッチ(SW2)が前記接続点(PM)と前記グランド(SG)とを接続する。
第2のスイッチ(SW2)が非導通状態の間に第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)に各キャパシタの容量に逆比例して電源電圧(E)を分圧した電圧V1、V2(<電源電圧)に充電しておき、第1のスイッチ(SW1)が電源回路(101A)と負荷(M)との間の接続を遮断するタイミングで、第2のスイッチ(SW2)を導通して、高電位側ライン(LU)を第1のキャパシタ(C1)を介してグランド(SG)に接続するとともに、低電位側ライン(LL)を第2のキャパシタ(C2)を介してグランド(SG)に接続する。このように制御することにより、電圧が上昇しようとする高電位側ライン(LU)が、V1(<E)に充電された第1のキャパシタ(C1)を介して電圧降下されるとともに、電圧が下降しようとする低電圧側ライン(LL)が、V2(<E)に充電された第2のキャパシタ(C2)から電流の供給を受けて電圧下降が阻止される。なお、典型的には、第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)は同一容量のものを用いるため、V1=V2=E/2となる。
本発明の一実施形態では、前記第1のキャパシタ(C1)が電源回路(101A)の高電位側ライン(LU)に接続されている。そして、前記第2のスイッチ(SW2)が前記接続点(PM)と前記グランド(SG)とを接続する期間において、前記第1のキャパシタ(C1)の高電位側端子の電位(UB)を監視することにより、前記第1及び第2キャパシタ(C1、C2)の故障を検知する。
第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)が正常である場合には、第2のスイッチ(SW2)が導通した時点で、電位(UB)は第1のキャパシタ(C1)の充電電圧V1程度まで下降し、その後、第2のスイッチ(SW2)が導通状態である期間に電源電圧Eまで回復する。第1のキャパシタ(C1)が短絡状態である場合には、第2のスイッチ(SW2)が導通した時点で、電位(UB)は、短絡状態の第1のキャパシタ(C1)を介してグランド(SG)に接続されるため、グランド(SG)の電位程度まで下降し、その後、第2のスイッチ(SW2)が導通状態である期間中はグランド電位程度に固定される。第2のキャパシタ(C2)が短絡状態である場合には、第2のスイッチ(SW2)が導通する前に第1のキャパシタ(C1)に電源電圧(E)が充電されているため、第2のスイッチ(SW2)が導通状態になっても、電位(UB)が電源電圧Eに固定される。従って、第2のスイッチ(SW2)が前記接続点(PM)とグランド(SG)とを接続している期間において、電位(UB)を監視するという簡易な方法で第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)の故障を検知することができる。
本発明の一実施形態では、グランドは低電位側ライン(LL)とは異なる。例えば、電源回路(101A)は、車両の電子制御ユニット(ECU100)に搭載されるものであり、グランドは、電子制御ユニット(ECU)の信号グランド(SG)である。
本発明の一実施形態では、電源回路(101A)が負荷(M)をパルス幅変調(PWM)制御により駆動する。負荷をPWM制御する場合には、電源回路(101A)と負荷(M)との間の接続が接続状態と遮断状態とで頻繁に切り換えられ、電源回路の高電位側ライン(LU)及び低電位側ライン(LL)の電圧が頻繁に上昇及び下降するおそれがあるが、上述したように高電位側ライン及び低電位側ラインの間に直列接続した第1及び第2のキャパシタの接続点(PM)を第2のスイッチ(SW2)によりグランド(SG)に接続することにより、各ライン(LU、LL)における電圧の上昇及び下降を効果的に抑制できる。
関連技術に係る電源回路の回路図。 関連技術に係る電源回路の各部の電圧、電流波形を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る電源回路の回路図。 スイッチの切り換えタイミングを示すチャート。 キャパシタの故障検知を説明するための波形図。
図3は、本発明の一実施形態に係る電源回路101Aの回路図を示す。ここでは、車両に搭載されるモータMに電力を供給する電源回路101Aを例に挙げる。モータMは、例えば、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS:Antilock Brake System)、横滑り防止装置(ESC:Electronic Stability Control)等の油圧ポンプを作動させるモータ、パワーウィンドウを作動させるモータ等である。なお、本発明は、特に、モータのような高電流負荷に好適に適用されるが、モータMを負荷とする場合に限定されるものではなく、任意の負荷に適用可能である。
図3では、図1と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。以下、図1の構成と異なる点について詳述する。
本発明に係る電源回路101Aでは、高電位側ラインLUと低電位側ラインLLとの間に直列接続されるキャパシタC1、C2の接続点PMが、スイッチSW2を介して、ECU100の信号グランドSGに接続され、図1において低電位側ラインLLと信号グランドSGとの間に接続されていたキャパシタC3は省略される。ここで、低電位側ラインLLは、負荷(モータM)の低電位側端子を接地するパワーグランドである。また、信号グランドSGは、ECU100の信号ラインの基準電位を提供するグランドであり、フレームグランド(ECU100のハウジング)に直接又はキャパシタを介して接続される。
スイッチSW1は、モータM(負荷)をPWM制御するため、図4の曲線Iに示す導通期間(オン期間)を断続的に繰り返し、モータMにパルスを供給する。一方、スイッチSW2は、図4の曲線IIに示すように、スイッチSW1がオフされるタイミング(時刻t2)に同期して、一定期間の間だけ導通される。
ここで、キャパシタC1、C2の各々が同一の容量を有する場合を例に挙げて説明すると、各キャパシタC1、C2は、スイッチSW2がオンされる前の期間において、電源電圧Eの半分の電圧E/2に充電される。スイッチSW2は、スイッチSW1がオフになるタイミング(電源回路101AとモータMとの間の接続が遮断されるタイミング)と同期して、オンされる。
ここで、各キャパシタC1、C2の容量を例えばそれぞれ10μFとすると、スイッチSW2がオフの状態では、高電位側ラインLUと低電位側ラインLLとの間に、キャパシタC1、C2の直列接続の合成容量5μFが存在することになる。一方、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされた場合には、高電位側ラインLUがキャパシタC1の単独の容量10μFを介して信号グランドSGに接続され、低電位側ラインLLがキャパシタC2の単独の容量10μFを介して信号グランドSGに接続される。この点が、本発明の電源回路101Aの特徴である。
以下、関連技術に係る電源回路101と、本発明の一実施形態に係る電源回路101Aとにおける、負荷切り換え時の電圧変動の抑制特性の比較を説明する。
ここでは、電源電圧E=13Vとする。また、電源回路において、モータ負荷切り離し時に、高電位側ラインLUの電圧は15Vまでの電圧上昇が許容され、低電位側ラインLLの電圧は11Vまでの電圧降下が許容されるとして説明する。各キャパシタC1、C2の容量は、10μFとする。
関連技術に係る電源回路101では、キャパシタC1、C2の直列接続の合成容量は5μFであるので、スイッチSW1をオフに切り換えるときに、キャパシタC1、C2の直列接続に蓄積可能なエネルギーは、以下の式(1)により表される。
(1/2)*5μF*(15V−13V)^2=10μJ (1)
一方、本発明の一実施形態に係る電源回路101Aでは、モータ負荷切り離し時(スイッチSW1をオフし、スイッチSW2をオンする時)に、C1、C2の接続点PMを信号グランドSGに接続するため、高電位側ラインLUが接続点PM、キャパシタC1を介して信号グランドSGに接続されるとともに、低電位側ラインLLが接続点PM、キャパシタC2を介して信号グランドSGに接続される。つまり、高電位側ラインLUと信号グランドSGとの間には単独のキャパシタC1(10μF)が存在し、低電位側ラインLLと信号グランドSGとの間に単独のキャパシタC2(10μF)が存在することになる。また、各キャパシタC1、C2は、それぞれ、スイッチSW1がオン状態、スイッチSW2がオフ状態の間に、電源電圧E=13Vの半分である6.5Vに充電されている。よって、スイッチSW1をオフに切り換えるときにキャパシタC1に蓄積可能なエネルギーは、以下の式(2)により表される。
(1/2)*10μF*(15V−13/2V)^2=361.25μJ (2)
従って、本発明の一実施形態の構成では、関連技術の構成に比べて、キャパシタに蓄積可能なエネルギーが36倍改善する。このため、キャパシタC1、C2の容量を1μF(関連技術の各C1、C2の容量10μFの10分の1)としても、蓄積可能エネルギーは、式(2)の値の10分の1である36.125μJとなり、関連技術による蓄積可能エネルギー(10μJ)の約3.6倍に改善できる。よって、本実施形態に係る電源回路101Aによれば、伝導性放射ノイズの抑制効果を改善し、且つ、伝導性放射ノイズ抑制用のキャパシタC1、C2の容量を大幅に低減することができる。
また、本発明の一実施形態によれば、スイッチSW2の導通により、低電位側ラインLLがキャパシタC2を介して信号グランドSGに接続されるため、関連技術の構成において低電位側ラインLLと信号グランドSGとの間に介装するキャパシタC3を省略することができ、キャパシタの数も低減される。
(キャパシタの故障検知)
図5は、本発明の一実施形態に係る電源回路101AによるキャパシタC1、C2の故障検知の原理を説明する説明図である。
曲線Iは、スイッチSW2のタイミングチャートであり、ローレベルでスイッチSW2のオフ状態を示し、ハイレベルでスイッチSW2のオン状態を示している。曲線II〜IVは、キャパシタC1の高電位側端子の電位UBを示す。曲線IIは、キャパシタC1、C2が共に正常時の場合の電位UBを示す。曲線IIIは、キャパシタC1が短絡した場合の電位UBを示す。曲線IVは、キャパシタC2が短絡時の電位UBを示す。この故障検知は、システムのスタンバイ時、起動時などに、スイッチSW1が非導通の状態で、スイッチSW2を図5の曲線Iのようにオン状態に切り換えて実行する。電位UBは、例えば、図示しないマイコンのアナログ・デジタルコンバータ(ADC)に入力され、マイコンにおいて監視される。
キャパシタC1、C2が共に正常時の場合には、スイッチSW2がオンになったタイミング(図5の時刻t1)で、電位UBは、キャパシタC1の充電電圧6V(電源電圧Eの半分)程度まで一時的に下降し、その後、スイッチSW2のオン期間中にキャパシタC1が電源電圧E=13Vまで充電され、電位UBは電源電圧E=13Vまで回復する。
一方、キャパシタC1が短絡している場合には、キャパシタC1の高電位側端子の電位UBとキャパシタC1、C2の接続点PMの電位が同一であり、スイッチSW2がオンされる前(時刻t1より前)に、キャパシタC2のみが電源電圧E=13Vに充電される。スイッチSW2がオンになったタイミング(図5の時刻t1)では、キャパシタC1の高電位側端子は、短絡したキャパシタC1を通じて信号グランドSGに短絡されることになり、信号グランドSGの電位近傍(実際には、線路のインダクタンス成分等の影響で2V程度)まで下降し、スイッチSW2のオン期間中に電圧値UBは2V程度に下降したままとなる。
また、キャパシタC2が短絡している場合には、スイッチSW2がオンされる前(時刻t1より前)に、キャパシタC1が電源電圧E=13Vに充電され、キャパシタC2は単なる導体として機能し、接続点PMは低電位側ラインLL(パワーグランド)に短絡される。よって、スイッチSW2がオン(時刻t1)になっても、接続点PMがさらに信号グランドSGに接続されるのみで、接続点PMの電位にほとんど変化はなく、キャパシタC1の高電位側端子の電位UBに変動はない。つまり、スイッチSW2のオン期間中、電位UBは電源電圧E=13Vに固定されたまま変化しない。
以上のように、スイッチSW2をオンしたときに、キャパシタC1、C2が共に正常な場合と、キャパシタC1が短絡した場合、及び、キャパシタC2が短絡した場合で、電位UBの挙動が異なるので、電位UBを監視することによりキャパシタC1、C2の短絡状態を検知することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、図4の曲線I、IIに示すように、スイッチSW1をオフさせるタイミングと同期して、スイッチSW2をオンさせたが、曲線I、IIIに示すように、スイッチSW1のオフタイミングとスイッチSW2のオンタイミングを同期させない制御としても良い。この場合、スイッチSW1をオンする前に、スイッチSW2がオンされているので、キャパシタC1は、高電位側ラインLUと信号グランドSGとの間に接続され、電源電圧E(=13V)に充電される(電源電圧の半分E/2ではない)。この場合であっても、スイッチSW2のオンにより、信号グランドSGと高電位側ラインLUとの間、及び、信号グランドSGと低電位側ラインLLとの間には、それぞれ、キャパシタC1及びキャパシタC2の単独の容量が存在するので、スイッチSW1切り換え時における蓄積可能エネルギーは、以下の式(3)で表され、関連技術の蓄積可能エネルギーの約2倍に改善することができる。
(1/2)*10μF*(15V−13V)^2=20μJ (3)
従って、他の実施形態に係る電源回路により関連技術と同程度の電圧変動抑制特性を実現するには、半分の5μFのキャパシタC1、C2を用いれば良い。また、関連技術の構成において低電位側ラインLLと信号グランドSGとの間に介装するキャパシタC3を省略することができる。
M:モータ
D1:還流ダイオード
100:電子制御ユニット(ECU)
101、101A:電源回路
SW1、SW2、SW3:スイッチ
C1、C2、C3:キャパシタ
L1、L2、L3:導電線路のインダクタンス
TU、TPG、TSG、TMU、TMG:ECUの外部接続端子
TEU、TEG:直流電源の端子

Claims (5)

  1. 電源回路(101A)であって、
    前記電源回路と負荷(M)と間の接続を導通又は遮断する第1のスイッチ(SW1)と、
    前記電源回路の高電位側ライン(LU)と低電位側ライン(LL)との間に直列接続された第1及び第2のキャパシタ(C1、C2)と、
    前記第1及び第2のキャパシタの接続点(PM)に接続された第2のスイッチ(SW2)と、を備え、
    前記第2のスイッチは、前記接続点(PM)とグランドとの間を接続又は遮断することを特徴とする、電源回路。
  2. 請求項1に記載の電源回路において、
    前記第1のスイッチが前記電源回路と前記負荷との間の接続を遮断するタイミングに同期して、前記第2のスイッチが前記接続点と前記グランドとを接続する、電源回路。
  3. 請求項1又は2に記載の電源回路において、
    前記第1のキャパシタが電源回路の高電位側ラインに接続されており、
    前記第2のスイッチが前記接続点と前記グランドとを接続する期間において、前記第1のキャパシタの高電位側端子の電位(UB)を監視することにより、前記第1及び第2キャパシタの故障を検知する、電源回路。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の電源回路において、
    前記電源回路は、車両の電子制御ユニット(100)に搭載され、
    前記グランドは、前記電子制御ユニットの信号グランド(SG)である、電源回路。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の電源回路において、前記電源回路が前記負荷をパルス幅変調(PWM)制御により駆動する、電源回路。
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