JP2012028658A - 太陽光発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光のエネルギーが低い時間帯であっても太陽光による一定の発電量を効率的に確保できる太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】太陽光発電装置1aは、円筒状に巻いた複数のフィルム型の太陽電池パネル10a〜10bを積み重ねた太陽光発電部2と、円筒状の太陽光発電部2の内側に設けられ、太陽電池パネル10を保持するパネル保持部3と、太陽光発電部2を周方向に囲むように設置され、凹状の曲面により太陽光を反射させて太陽電池パネル10に投射させる太陽光反射部4aと、太陽光反射部4aの曲面の形状を変化させる曲面駆動部5と、曲面駆動部5の動作を制御する曲面制御部6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電装置に係り、特に、フィルム型の太陽電池パネルを用いた太陽光発電装置に関する。
太陽電池とは、光起電力効果を利用し、受光した光エネルギーを即時に電気に変換する電力機器をいう。この太陽電池の内部に入射した光エネルギーは、電子によって直接的に吸収され、予め設けられた電界に導かれ、電力として太陽電池の外部に出力される。そして、太陽電池を複数枚直並列接続して必要な電圧と電流を得られるようにしたパネル状の製品単体は太陽電池パネルと呼ばれる。
この太陽電池の材料は主にシリコンが用いられる。このシリコンは、大きく結晶シリコンとアモルファス(amorphous)シリコンとに分類される。このうち、アモルファスシリコンを用いた太陽電池は、10μm以下の厚みの薄膜シリコン型に分類される。これは、光吸収係数が高いため厚さが薄くとも実用化が可能となるからである。そして、結晶シリコンを用いた太陽電池と比較して高温時に出力が落ちにくいという特性を有する。さらに、極端な低照度下での効率が高いという特性を有する。一方、結晶シリコンを用いた太陽電池は、従来、光吸収係数が低いため実用的な吸収量を得るには最低200μm程度のシリコン層が必要とされていたが、技術の発達によりシリコン層が数μm〜50μmといった薄膜シリコン型に分類できる太陽電池が開発されている。
これらの結晶シリコンやアモルファスシリコンのシリコン層の厚みを薄くしたフィルム型太陽電池パネルが実用化されている。薄膜にしたことでフィルムのような可撓性が得られることからフィルム型太陽電池パネルという。また、結晶シリコンやアモルファスシリコンを積層し、通常の結晶シリコンに比して変換効率を高め、温度効率を改善したハイブリッド型の太陽電池パネルも開発されている。
このフィルム型太陽電池パネルは、重量が軽くフレキシブルであるため、曲面屋根など従来の結晶シリコンによる平板状の太陽電池パネルでは適用が難しい場所に採用されている。また、特許文献1には、ロールスクリーン本体の窓面上にフィルム型の太陽電池パネルを貼り付けたロールカーテン装置が開示されている。
太陽電池パネルを用いた太陽電池発電システムについてはいくつかの技術が考案されている。例えば特許文献2には、光電変換素子の温度上昇を抑制し、入射光に含まれる熱エネルギーを有効利用できる光エネルギー収集装置が開示されている。ここでは、太陽光は凹面鏡により反射されて集光し、コールドミラーが、集光された光を入射してこの光に含まれる可視光を反射して赤外光を透過する。そして、太陽電池は可視光を受光して光起電力を発生することが記載されている。
また、特許文献3には、高い発電効率と低発電コストを両立させた太陽光エネルギー利用装置が開示されている。ここでは、巨大な集光光学系を構成して太陽電池パネルで太陽光発電をしつつ、ホットミラーで焦点に集光された太陽光成分を用いて熱電変換機において太陽熱発電を行うことが記載されている。
特開2008−42142号公報 特開2010−97973号公報 特開2009−218383号公報
太陽電池パネルを用いた発電は、太陽光のエネルギーが低下する雨天時や曇天時、夕闇時、或いは夜間時にいかに効率的に発電量を確保するかが問題となる。すなわち、太陽電池パネルを用いて発電した電力は照明に用いられる場合が多く、太陽光のエネルギーが低下する際に需要が高まるからである。この対策として電力を蓄電して使用することが考えられるが蓄電設備を要すること、電力のロスが発生するなどの問題がある。
屋根などに設置する太陽電池パネルであるソーラパネルの場合には、太陽光のエネルギーが低下する雨天時や曇天時、夕闇時、或いは夜間時には、電力会社から供給される電力により補うことが可能である。しかし、台風や地震などの災害時に現場に持ち込まれる緊急用の太陽電池パネルの場合には、そもそも通常の電力供給が断絶しているために供給される場合が多く、その太陽電池パネルによりいかに効率的に発電量を確保するかが問題となる。
本願の目的は、かかる課題を解決し、太陽光のエネルギーが低い時間帯であっても太陽光による一定の発電量を効率的に確保できる簡易で運搬可能な太陽光発電装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る太陽光発電装置は、円筒状に巻いた複数のフィルム型の太陽電池パネルを積み重ねた太陽光発電部と、円筒状の太陽光発電部の内側に設けられ、シート状太陽電池パネルを保持するパネル保持部と、太陽光発電部を周方向に囲むように設置され、凹状の曲面により太陽光を反射させて太陽電池パネルに投射させる太陽光反射部と、太陽光反射部の曲面の形状を変化させる曲面駆動部と、曲面駆動部の動作を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。これにより、太陽光発電装置は、円筒状の太陽電池パネルによる太陽光起電部と、それに向かって太陽光を反射させて投射する太陽光反射部とにより太陽光による発電を効率的に行うことができる。
また、太陽光発電装置は、太陽光反射部が、複数のシート状太陽電池パネル全体に太陽光を投射させる第1の曲面モードと、一部の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させる第2の曲面モードとを有し、曲面駆動部が、太陽光反射部に2つの曲面モードを選択自在に形成させることが好ましい。これにより、例えば、太陽光エネルギーが低下する夜間や曇天の際には、一部の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させることで太陽光による発電を効率的に行うことができる。これは、太陽光エネルギーが低下すると太陽電池パネルの発電効率が極端に低下することによる。また、太陽光エネルギーが十分に得られる際には、複数のシート状太陽電池パネル全体に太陽光を投射させることで、太陽光による発電を効率的に行うことができる。
また、太陽光発電装置は、制御部が、太陽電池パネルの電圧が予め定められた値以上である場合には、曲面駆動部に対して第1の曲面モードを選択させ、電圧が予め定められた値を下回ると、曲面駆動部に対して第2の曲面モードを選択させることが好ましい。これにより、制御部は、曲面駆動部に第1の曲面モード又は第2の曲面モードのいずれかを選択させるのに太陽電池パネルの電圧値から太陽エネルギーの高低を判断して対応することができる。
また、太陽光発電装置は、曲面駆動部が、第2の曲面モードにおいては、太陽光反射部の曲面の形状を略パラボラ状に変化させ、積み重ねられた太陽電池パネルの中央近傍に焦点を定め、特定の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させることが好ましい。これにより、パラボラの原理を利用して特定の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させ発電効率を向上することができる。
また、太陽光発電装置は、曲面駆動部が、シリンダを駆動させて太陽光反射部の曲面の形状を変化させることで2つの曲面モードを選択自在に形成することが好ましい。これにより、簡易な方法により太陽光反射部の曲面の形状を第1の曲面と第2の曲面と間で相互に変化させることができる。
また、太陽光発電装置は、太陽光発電部の最頂部には、太陽の方位を検知する太陽位置センサが設けられ、太陽光発電装置全体が、平面上の2方向に傾斜可能な回転架台上に設置され、制御部が、太陽位置センサにより検出された太陽の方位に追従して太陽光発電装置全体が太陽の方位に向かうように回転架台を傾斜させることが好ましい。これにより、太陽光起電部の最頂部に設置された少なくとも3つの位置センサが検出した太陽光エネルギーのばらつきから太陽の方位が算出され、平面上の2方向に傾斜可能な架台を太陽の方位に向かって傾斜させることができる。その結果、太陽光発電装置を常に発電効率の良い方位に向けることができる。
また、太陽光発電装置は、太陽光反射部の太陽光を反射させる部分の面積が、少なくとも太陽電池パネルの円筒面の総面積以上であることが好ましい。これにより、太陽電池パネルには、少なくとも太陽電池の発電能力に見合った太陽光が入射され、効率的な発電を確保することができる。
また、太陽光発電装置は、太陽電池パネルの円筒面が、内側に凸状の断面を形成することを特徴とすることが好ましい。これにより、太陽電池パネルの高さ方向の厚みを減少させ効率的な発電を確保することができる。
さらに、太陽光発電装置は、パネル保持部が、連続する鋼管により構成され、鋼管内には加圧された水が流されて温水として排出されることが好ましい。これにより、太陽電池パネルの発電により生じた熱エネルギーを、鋼管内を巡回する水を温水にさせることで回収することができる。すなわち、円筒状のシート状太陽電池パネルを保持するパネル保持部に太陽電池パネルの発熱エネルギーを吸収させる役割を持たせ、効率的な熱回収システムとする。
以上のように、本発明に係る太陽光発電装置によれば、太陽光のエネルギーが低い時間帯であっても太陽光による一定の発電量を効率的に確保できる太陽光発電装置を提供することができる。
本発明に係る太陽光発電装置の1つの実施形態の概略構成であり、太陽光反射部が第1曲面モードである場合の構成を示す断面図である。 本発明に係る太陽光発電装置の1つの実施形態の概略構成であり、太陽光反射部が第2曲面モードである場合の構成を示す断面図である。 図1又は図2の太陽光発電装置のA−A断面図である。 太陽電池パネルの円筒面の形状についての他の実施例を示す断面図である。 図1又は図2の太陽光発電部のB−B断面図、及び太陽光発電部の内側の展開図である。 放射照度に対する太陽光発電の発電効率を示す説明図である。 太陽光発電装置の制御システムを示すブロック図である。
(太陽光発電装置の構成)
以下に、図面を用いて本発明に係る太陽光発電装置の実施形態につき、詳細に説明する。図1に、太陽光発電装置1aの太陽光反射部4aが、後述する第1曲面モードである場合の構成を示す。また、図2に、太陽光発電装置1bの太陽光反射部4bが、後述する第2曲面モードである場合の構成を示す。さらに、図3に、図1又は図2の太陽光発電装置1a,1bのA−A断面を示す。
太陽光発電装置1は、太陽光発電部2、パネル保持部3、太陽光反射部4、曲面駆動部5、曲面制御部6、傾き制御部7、傾き駆動部8、傾斜架台9、及びコントロール・ユニット11から構成される。太陽光発電装置1は、図1及び図2に示すように運搬、現地組み立てが可能な構成であり、例えば、台風や地震などの被災地まで運搬され現地組み立てされる自立型の太陽光発電装置であるが、一般家庭、オフィスビル、工場などの一般的な用途にも用いられる。コントロール・ユニット11は、太陽光発電装置1を電源として充放電を行うユニットである。
太陽光発電部2は、フィルム型の太陽電池パネル10を円筒状に巻いて上下方向に積み重ねたものである。直径は、略300mm〜550mmであり、高さは4段で略2.0m、20段で略8.7mとなる。フィルム型の太陽電池パネル10の1個当たりの発電量は略450Wである。図1及び図2では、説明のために4段に積層しているが、最大で20段程度までは可能である。この積層数は必要な発電量、設置場所の状況、輸送条件などにより決定される。このフィルム型の太陽電池パネル10は、厚さが約1.5mmで外形寸法が約2,000mm×約500mmのものが一般的であり、容易に円筒状に巻くことができる。本実施形態では、太陽電池パネル10は、フィルム型のアモルファス太陽電池パネルを用いるが、これに限らず、結晶シリコン型の太陽電池、或いは結晶シリコンとアモルファスシリコンとを積層したハイブリッド型太陽電池、など円筒状に巻くことが可能なシート状のフィルム型太陽電池であれば良い。また、太陽光発電部2を円筒状ではなく、多角形状とし、平板状の太陽電池パネル10を、多角形の各面に張り付けても良い。これにより、薄膜ではない結晶シリコン型の太陽電池を用いた太陽光発電部2を形成することができる。
図4に、太陽電池パネル30a〜30dの円筒面の形状についての他の実施例を示す。太陽電池パネル30a〜30dの円筒面は、このように内側に凸状の断面を形成し太鼓状としても良い。こうすることで、下方から反射した太陽光に対し、太陽電池パネル30a〜30dの円筒面の上半分(U部)への入射量が下半分(D部)よりも多くなる。そして、太陽光の円筒面への入射角度が、円筒面が直線状であった場合と比較してより直角に近づくため太陽電池パネル30a〜30dの発電効率がより高まる。
図5に、パネル保持部3の構成を示す。図5(a)は、図1又は図2の太陽光発電部2のB−B断面図であり、図5(b)は、太陽光発電部2の内側を展開して示した図である。パネル保持部3は、連続する鋼管15、及び太陽光発電部2の内側に沿って曲げられた板状のフィラー20から構成され、円筒状の太陽光発電部2の内側に円状に設けられ、太陽電池パネル10を保持する。すなわち、鋼管15は、太陽電池パネル10を保持するフレームを構成し、フィラー20は、鋼管15相互に接続される胴縁の役割を果たし、太陽電池パネル10は、このフィラー20に取り付けられる。
これらの鋼管15内には加圧された水が流されて温水として排出される。すなわち、図5(b)の展開図に示すように縦方向に伸びる8本の鋼管15a,15b,15c,15dが最上部又は最下部で隣接する鋼管15に相互に連結される。その8本の鋼管15のうち、鋼管15aは給水口18を有し、鋼管15dは排水口19を有する。また、鋼管15a,15b,15dは、最下部に鋼管定着部17を有し、傾斜架台9に固定される。このような鋼管15の構成により、給水口18から給水された水は、円筒状の太陽光発電部2の内側を一方向に流れ、太陽電池パネル10に発生した熱を吸収して温水となり排水口から排水される。これにより、パネル保持部3に太陽電池パネル10の発熱エネルギーを吸収させる役割を持たせ、効率的な熱回収システムとすることができる。
図1〜図3に示すように、太陽光反射部4は、太陽光発電部2を周方向に囲むように設置される。本実施形態では、太陽光反射部4は上部の面が鏡面であり、8枚のパネルに分割されて設置されるが、太陽光を反射させる素材であれば鏡面には限らず、8枚以外にも4枚、12枚など任意の数に分割しても良い。このパネルの分割により、パネルの製作が容易となりパネルの曲面を容易に変化させることができる。パネルの凹状の曲面により太陽光を反射させて太陽電池パネル10に投射させる。この太陽光反射部4のパネルの太陽光を反射させる部分の面積は、少なくとも太陽電池パネル10の円筒面の総面積以上である。また、太陽光反射部4のパネルの太陽光を反射させる部分の面積を太陽電池パネル10の円筒面の総面積を十分に上回るような太陽光反射部4の断面形状としても良い。こうすることで、太陽電池パネル10全体の有する起電力をさらに活用することができる。
この太陽光反射部4は、図1に示すように、太陽電池パネル10a〜10d全体に太陽光を投射させる第1曲面モードと、図2に示すように、一部の太陽電池パネル10cに太陽光を集中して投射させる第2曲面モードとを有する。但し、この第1曲面モードと第2曲面モードとは連続的に変化するものであり、これらの中間的なモードを設定しても良い。例えば、図2の太陽電池パネル10b及び10cに太陽光を集中して投射させるモードがあっても良い。
第1曲面モードとは、太陽光エネルギーが高い晴天時などに太陽電池パネル10a〜10d全体にほぼ一様に太陽光を投射させる場合である。図1に示すように、太陽光反射部4aの断面は、中心点(R)から大きな曲率半径を有する円弧状となっている。これは、第1曲面モードの場合、ほぼ平行に入射する太陽光を平行のまま反射させれば良いことから原理的には太陽光反射部4aの断面は直線状となる。しかし、本実施形態では、第2曲面モードへ変化させ易くするために、大きな曲率半径を有する円弧状とする。従って、太陽光反射部4aの断面を直線状としても良い。
一方、第2曲面モードとは、太陽光エネルギーが低下する雨天時や曇天時、夕闇時、或いは夜間時には、太陽電池パネル10a〜10d全体にほぼ一様に太陽光を投射させると各太陽電池パネル10の発電効率が極端に低下するため、全体的に効率的な発電量が得られない場合に切り替えられるモードである。つまり、太陽光エネルギーを限定された太陽電池パネル10cに集光させることで発電効率を上げるのである。このため、図2に示すように、太陽光反射部4aの断面は、反射された太陽光が集光する焦点を、例えば太陽電池パネル10cの中心点の近傍に設定したパラボラ(放物線)状とする。この第1曲面モードの太陽光反射部4aと第2曲面モードの太陽光反射部4bとは、後述する曲面駆動部5のシリンダ12が駆動することにより形状が変化する。そして、シリンダ12の駆動量を調整することで、第1曲面モード、第2曲面モード、或いは、それらの中間的なモードを設定することが可能になる。
図6に、放射照度(W/m)に対する太陽光発電の発電効率(Vp)を示す。図6の横軸は太陽の放射照度(W/m)を示す。真夏の直射日光の放射照度は、440W/m(110,000lux)程度である(図6中“X”)。また、曇天午前10時の太陽光の放射照度は、100W/m(25,000lux)程度である(図6中“Y”)。さらに、曇天日出1時間後の太陽光の放射照度は、40W/m(10,000lux)程度である(図6中“Z”)。このように、太陽光エネルギーが低下する雨天時や曇天時、夕闇時、或いは夜間時には、太陽光の放射照度は、真夏の直射日光の放射照度の10分の1以下に低下し、その時の発電効率は0.2以下となることが分かる。
太陽光エネルギーを限定された太陽電池パネル10cに集光させることで発電効率を上げるという上述した効果を以下に具体的な数値例で示す。まず、4個の太陽電池パネル10a〜10dの有する個々の発電量をWとし、発電効率をすべて1.0とする。第1曲面モードでは発電効率は1.0であるので、太陽電池パネル10a〜10d全体で4Wの発電量が得られる。一方、太陽光エネルギーが低下する雨天時や曇天時、夕闇時、或いは夜間時には、太陽電池パネル10a〜10d全体にほぼ一様に太陽光を投射させると各太陽電池パネル10a〜10dの発電効率が、例えば0.2程度に極端に低下する。その結果、太陽電池パネル10a〜10d全体の発電量は0.8Wとなる。ここで太陽光反射部4aを第2曲面モードに切り替えた太陽光反射部4bとし、太陽電池パネル10cに太陽光エネルギーを集中させると太陽電池パネル10cの発電効率は1.0に上昇することから発電量は1.0Wとなり、第1曲面モードの0.8Wをほぼ2割程度上回ることになる。このように、太陽光による発電を効率的に行うことができる。
(太陽光発電装置の制御)
図7に、太陽光発電装置1a,1bの制御システムをブロック図で示す。太陽光発電装置1a,1bの制御システムは、太陽光反射部4a,4bの曲面モードの制御システム、及び太陽光発電装置1a,1b全体の傾きの制御システムの2つのシステムからなり、それぞれ曲面制御部6、及び傾き制御部7により制御される。
曲面制御部6は、曲面駆動部5の動作を制御する。すなわち、コントロール・ユニット11からの信号を受信し、太陽電池パネル10の電圧が予め定められた閾値以上である場合には、曲面駆動部5に対して第1曲面モードを選択させ、電圧が予め定められた閾値を下回ると、曲面駆動部5に対して第2曲面モードを選択させる。すなわち、太陽光エネルギーが高いか低いかは、太陽光発電部2の発電量により検出でき、発電により発生した電圧を参照すれば良い。
そして、曲面駆動部5は、太陽光反射部4の曲面の形状を変化させ、2つの曲面モードを選択自在に形成させる。すなわち、曲面制御部6は、曲面駆動部5のシリンダ12を駆動させ、第1曲面モードにおいては、太陽光反射部4aの曲面の形状をほぼ直線状の断面に近い円弧状の曲面とする。また、第2曲面モードにおいては、太陽光反射部4bの曲面の形状を略パラボラ状に変化させ、積み重ねられた太陽電池パネル10cの中央点の近傍に焦点を定め、特定の太陽電池パネル10cに太陽光を集中して投射させる。
本実施形態では、曲面駆動部5はシリンダ12を駆動させて曲面モードを変化させる方式とするが、第2曲面モードの形状は、太陽光反射部4の下部に設けたエアークッションを加圧させて第2曲面モードを形成させても良い。また、太陽光反射部4の円周方向の所定の位置に、例えば、図3に破線で示すように、ワイヤなどの締め付け用紐23を設けても良い。この締め付け用紐23を締め付けることで第2曲面モードを形成させることができる。
傾き制御部7は、傾き駆動部8を制御して太陽の方位に追従して太陽光発電装置1全体に傾きを生じさせる。図3に示すように、太陽光発電部2の最頂部には、太陽の方位を検知する太陽位置センサ14が設けられ、透明又は半透明なドーム状のカバーにより保護される。この太陽位置センサ14は、十字に設けられた4つの部屋内にそれぞれ設置される。この4つの太陽位置センサ14が受光した太陽光エネルギーの量の分布から太陽光の方位が求められる。そして、太陽光発電装置1全体は、平面上の2方向に傾斜可能な傾斜架台9上に設置される。傾き制御部7は、傾き駆動部8を制御し、太陽位置センサ14により検出された太陽の方位に追従して太陽光発電装置1全体が太陽の方位に向かうように4個の太陽位置センサ14と同じ平面的な位置に設置されたジャッキ13の高さを制御して傾斜架台9を傾斜させる。その結果、太陽光発電装置1を常に発電効率の良い方位に向けることができる。なお、太陽位置センサ14の数量は、本実施形態では4個とするが、太陽光発電装置1を常に発電効率の良い方位に向けることができるのであれば、これに限らず、2個、或いは3個であっても良い。
1a,1b 太陽光発電装置、2 太陽光発電部、3 パネル保持部、4a,4b 太陽光反射部、5 曲面駆動部、6 曲面制御部、7 傾き制御部、8 傾き駆動部、9 傾斜架台、10,10a,10b,10c,10d、30a,30b,30c,30d 太陽電池パネル、11 コントロール・ユニット、12a,12b シリンダ、13 ジャッキ、14 太陽位置センサ、15 鋼管、16 バルブ、17 鋼管定着部、18 給水口、19 排水口、20 フィラー、21 ポンプ、22 バルブ、23 締め付け用紐。

Claims (9)

  1. 円筒状に巻いた複数のフィルム型の太陽電池パネルを積み重ねた太陽光発電部と、
    円筒状の太陽光発電部の内側に設けられ、シート状太陽電池パネルを保持するパネル保持部と、
    太陽光発電部を周方向に囲むように設置され、凹状の曲面により太陽光を反射させて太陽電池パネルに投射させる太陽光反射部と、
    太陽光反射部の曲面の形状を変化させる曲面駆動部と、
    曲面駆動部の動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする太陽光発電装置。
  2. 請求項1に記載の太陽光発電装置であって、太陽光反射部は、複数のシート状太陽電池パネル全体に太陽光を投射させる第1の曲面モードと、一部の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させる第2の曲面モードとを有し、曲面駆動部は、太陽光反射部に2つの曲面モードを選択自在に形成させることを特徴とする太陽光発電装置。
  3. 請求項2に記載の太陽光発電装置であって、制御部は、太陽電池パネルの電圧が予め定められた値以上である場合には、曲面駆動部に対して第1の曲面モードを選択させ、電圧が予め定められた値を下回ると、曲面駆動部に対して第2の曲面モードを選択させることを特徴とする太陽光発電装置。
  4. 請求項2又は3に記載の太陽光発電装置であって、曲面駆動部は、第2の曲面モードにおいては、太陽光反射部の曲面の形状を略パラボラ状に変化させ、積み重ねられた太陽電池パネルの中央近傍に焦点を定め、特定の太陽電池パネルに太陽光を集中して投射させることを特徴とする太陽光発電装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の太陽光発電装置であって、曲面駆動部は、シリンダを駆動させて太陽光反射部の曲面の形状を変化させることで2つの曲面モードを選択自在に形成することを特徴とする太陽光発電装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の太陽光発電装置であって、太陽光発電部の最頂部には、太陽の方位を検知する太陽位置センサが設けられ、太陽光発電装置全体は、平面上の2方向に傾斜可能な回転架台上に設置され、制御部は、太陽位置センサにより検出された太陽の方位に追従して太陽光発電装置全体が太陽の方位に向かうように回転架台を傾斜させることを特徴とする太陽光発電装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の太陽光発電装置であって、太陽光反射部の太陽光を反射させる部分の面積は、少なくとも太陽電池パネルの円筒面の総面積以上であることを特徴とする太陽光発電装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の太陽光発電装置であって、太陽電池パネルの円筒面は、内側に凸状の断面を形成することを特徴とする太陽光発電装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の太陽光発電装置であって、パネル保持部は、連続する鋼管により構成され、鋼管内には加圧された水が流されて温水として排出されることを特徴とする太陽光発電装置。
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