JP2012023172A - 電極及び電極材料の構成比率決定方法 - Google Patents

電極及び電極材料の構成比率決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザ発振器から出射されるレーザビームの性能の低下及び電極消耗量を抑止可能な電極を提供する。
【解決手段】 陽極と陰極との間に電圧を印加し、両極間に放電を生じさせるために用いられる電極であって、少なくとも陰極の表層部が、NiとMoの合金、またはNiとWの合金で形成されている電極を提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電極及び電極を構成する材料の構成比率を決定する方法に関する。電極は、放電発生装置やレーザ発振器等に使用される。
エキシマレーザ発振器においては、レーザチャンバ内の主電極間に高電圧を印加し、主電極間の放電により励起されたレーザガス(レーザ媒質)が元の状態に戻るときに発生する光を取り出す。
図8は、エキシマレーザ発振器の主電極を示す概略図である。主電極70は、数十mmのギャップを設けて対向配置される、2本の棒状金属(陽極70a、陰極70b)からなる。陽極70a、陰極70bの対向表面の形状は、電極70a、70bの短尺方向(図8において左右方向)及び長尺方向(図8において紙面垂直方向)に放電を均一に発生させるため、両電極70a、70b間に生じる電界が均一になるように設計される。
エキシマレーザ発振器においては、レーザガスにHClが用いられる場合もあることから、主電極70は、たとえば、電気・物理特性及び耐腐食性に優れたニッケル(Ni)で形成される。しかしながらNiは融点及び硬度が低く、主電極70をNiで形成した場合、放電による電極の消耗が早い。レーザ発振器の運転を長期間継続して行うと、放電による消耗で徐々に主電極70の表面形状が変化し、放電の均一性が失われてビーム性能が悪化する。このため主電極70の交換周期が短いという欠点がある。
主電極70を、モリブデン(Mo)やタングステン(W)などの、融点及び硬度が高い材料で形成する場合もある。この場合は、電極70a、70bの消耗が小さく、放電の偏りが少なくなる結果、ビーム性能を長く維持することができる。しかしNiとは電気・物理特性が異なるために、放電の状態が悪化し、パルスエネルギを低下させるという問題があった。
レーザ発振器の電極に関する種々の発明が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、電極材料と異なる金属材料、たとえばステンレスや黄銅上に、Ni、Mo、またはWで形成される電極層を積層した積層構造を有する主電極の記載がある。しかしながら特許文献1記載の発明は、レーザ発振器の電極の製造コストを下げることを課題としてなされた発明であり、電極層がNi、Mo、またはWで形成されているため、上記同様の問題を有する。
特開2008−130837号公報
本発明の目的は、たとえばレーザ発振器から出射されるレーザビームの性能の低下及び電極消耗量を抑止可能な電極、及び電極を形成する材料の構成比率決定方法を提供することである。
本発明の一観点によると、陽極と陰極との間に電圧を印加し、両極間に放電を生じさせるために用いられる電極であって、少なくとも陰極の表層部が、NiとMoの合金、またはNiとWの合金で形成されている電極が提供される。
本発明の他の観点によると、(a)NiとMoまたはWの構成比率とビーム性能との関係、及び、NiとMoまたはWの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを準備する工程と、(b)前記工程(a)で準備されたデータに基づいて、電極を構成するNiとMoとの比率、またはNiとWとの比率を決定する工程とを有する電極材料の構成比率決定方法が提供される。
本発明によれば、たとえばレーザ発振器から出射されるレーザビームの性能の低下及び電極消耗量を抑止可能な電極、及び電極を形成する材料の構成比率決定方法を提供することができる。
実施例によるレーザ発振器用電極を用いたエキシマレーザ発振器の概略図である。 (A)は、実施例によるレーザ発振器用電極、(B)〜(D)は、変形例によるレーザ発振器用電極を示す概略図である。 (A)は、NiとMoの構成比率を変化させた場合の、電極の機械強度(表面硬度)と消耗量との関係を示すグラフであり、(B)は、パルスエネルギのMo混合比率依存性、及び、電極機械強度のMo混合比率依存性を示すグラフである。 第1の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法を示すフローチャートである。 (A)〜(G)は、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を示すグラフである。 第2の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を示すグラフである。 エキシマレーザ発振器の主電極を示す概略図である。
図1は、実施例によるレーザ発振器用電極を用いたエキシマレーザ発振器の概略図である。レーザ発振器は、レーザチャンバ10、コロナ予備電極20、主電極30、パルス電源40、熱交換器50、及び循環用ファン60を含んで構成される。
レーザチャンバ10内には、たとえばHCl、Xe、及びNeからなる混合ガスが供給されている。コロナ予備電極20は、レーザチャンバ10内の封入ガスに予備電離を生じさせる。
主電極30は、陽極30aと陰極30bとから構成され、コロナ予備電極20の近傍に配置される。両電極30a、30bは、たとえばともにNiとMoの合金で形成されている。電極30a、30bは、レーザチャンバ10の長手方向(図1において紙面垂直方向)に延在する棒状に形成され、数十mmのギャップを設けて対向配置される。陰極30bはアースされている。両電極30a、30b間には、パルス電源40が電気的に接続されている。パルス電源40は、電極30a、30b間にパルス電圧を印加することができる。印加されたパルス電圧によって、電極30a、30b間に放電が生じ、放電により励起された封入ガスが元の状態に戻るときに光が発生する。発生した光は、レーザチャンバ10の長手方向に進行するレーザ光として取り出される。
熱交換器50は、混合ガスを冷却する。循環用ファン60は、レーザチャンバ10内の混合ガスを周方向に循環させる機能を有する。
図2(A)は、実施例によるレーザ発振器用電極、図2(B)〜(D)は、変形例によるレーザ発振器用電極を示す概略図である。
図2(A)に示す実施例によるレーザ発振器用電極は、陽極30a、陰極30bともにNiとMoの合金で形成されている。Niよりも融点及び硬度の高い材料であるMoをNiに混合することで、電極30a、30bの機械強度を増加させ、放電による電極消耗量を少なくし、電極の交換周期を長くすることができる。またNiの電気・物理特性を残すことにより、ビーム性能の低下、たとえば出力(パルスエネルギ)の低下、パルスエネルギの不安定性(レーザパルスごとのパルスエネルギのバラツキ)の増大、レーザビームの拡がり角の増加等を抑止することができる。
図2(B)に示す変形例においては、陰極30bのみがNiとMoの合金で形成され、陽極30aは、Ni、Mo、またはWで形成されている。本願発明者の研究の結果、陰極30bのみをNiとMoの合金で形成し、陽極30aを、Ni、Mo、またはWで形成した場合にも、実施例と同程度にレーザビーム性能の低下を抑止できることがわかった。したがって電極消耗量抑止の観点からは、陽極30aは、硬度の高いMoまたはWで形成することが望ましい。
図2(C)に示す変形例においては、陽極30a及び陰極30bの表層部、たとえば表面からの深さが0.5mm〜1mmの領域のみがNiとMoの合金で形成されている。すなわち、図2(C)に示す変形例においては、電極30a、30bは、たとえばSUSやCu等の金属で形成される基材上に、NiとMoの合金層が積層される構成を有する。
図2(D)に示す変形例においては、陰極30bのみが、SUSやCu等の金属で形成される基材上に、NiとMoの合金層が積層される構成を有する。合金層は、陰極30bの表層部、たとえば表面からの深さが0.5mm〜1mmの領域に形成される。陽極30aは、Ni、Mo、またはW、好ましくはMoまたはWで形成される。
このように少なくとも陰極30bの表層部を、NiとMoの合金で形成することにより、レーザビームの性能の低下を抑止するとともに、電極消耗量を少なくすることができる。
本願発明者は、NiとMoの構成比率(混合比率)が異なる合金で複数の主電極を作製し、種々の実験を行った。以下に示す結果は、本願発明者の研究の成果である。
図3(A)は、NiとMoの構成比率を変化させた場合の、電極の機械強度(表面硬度)と消耗量との関係を示すグラフである。グラフの横軸は、一般的な機械強度測定により測定された電極の機械強度を表し、縦軸は、エキシマレーザ発振器の運転により消耗された電極の消耗量を単位「%」で表す。αはNiのみで形成された電極についての機械強度と消耗量の値を示す。βはMoのみで形成された電極についてのそれらを示す。γは構成比率がNi70%、Mo30%の合金で作製された電極に関するそれらを表す。なお、消耗量は、Niのみで形成された電極のそれを100%として規格化してある。
測定結果から、「背景技術」で述べたように、Mo電極はNi電極よりも機械強度が強く、電極消耗量が小さいことがわかる。また、NiにMoを混合して作製した電極は、Mo電極よりも強い機械強度、及びMo電極と同程度の小さい電極消耗量を実現可能であることが看取される。更に、電極の機械強度と消耗量とは、機械強度が増加すると消耗量が1次関数的に減少する関係にあることもわかる。本図から、電極の機械強度を、放電による電極消耗量の代替指標とすることができることも理解されるであろう。
図3(B)は、パルスエネルギのMo混合比率依存性、及び、電極機械強度のMo混合比率依存性を示すグラフである。グラフの横軸は、Mo混合比率を単位「%」で表し、縦軸は、レーザ発振器から出射されるレーザビームのパルスエネルギ、及び電極の機械強度を表す。直線aは、主電極におけるMo混合比率と、出射されるレーザビームのパルスエネルギとの関係を示す。曲線bは、主電極のMo混合比率と機械強度との関係を示す。なお、直線aにおいては、Ni電極(Mo混合比率0%)を用いたときに出射されるレーザビームのパルスエネルギを100%として規格化してある。
直線aより、主電極のMo混合比率が増加すると、レーザ発振器から出射されるレーザビームのパルスエネルギは、1次関数的に減少することがわかる。
曲線bより、主電極の機械強度は、Mo混合比率の増加に伴い、混合比率が10%未満の範囲では急激に、10%以上30%以下の範囲では緩やかに増大し、Mo混合比率が30%のときに最大となることがわかる。Mo混合比率が30%を超えると、機械強度は極めて緩やかに減少する。また、Mo混合比率が10%以上の範囲においては、十分な機械強度を得ることができるといえるであろう。
なお、本願発明者が行った、図3(A)及び(B)に結果を示した実験とは別の実験から、50%を超える比率でMoを混合することは好ましくなく、Moの混合比率は0%より大きく50%以下とすることが望ましいと考えられる結果が得られた。
また、図3(B)の結果に示されるように、Mo混合比率が30%を超える範囲においては、Mo混合比率の増加とともに、レーザビームのパルスエネルギ、電極の機械強度の双方が低下する。この点を考慮すると、Moの混合比率は0%より大きく30%以下とすることがより望ましい。
更に、図3(B)の曲線bに示す結果からは、Mo混合比率が10%以上の範囲においては、十分な機械強度を得ることができる一方で、10%未満の範囲においては、所望の機械強度を得るためのMo混合比率のマージンが小さい。この点を加味すると、Moの混合比率は10%以上30%以下とすることが一層望ましい。
次に、実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法を説明する。まず、図4及び図5(A)〜(G)を参照して、第1の実施例について説明する。
図4は、第1の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法を示すフローチャートである。また、図5(A)〜(G)は、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を示すグラフである。グラフの横軸は、Mo混合比率を単位「%」で表し、縦軸は、レーザ発振器から出射されるパルスレーザビームの出力、及び電極の機械強度を表す。直線aは、主電極におけるMo混合比率と、出射されるパルスレーザビームの出力との関係を示す。曲線bは、主電極のMo混合比率と電極の機械強度との関係を示す。
第1の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法においては、まずステップS101において、NiとMoの構成比率とビーム性能、たとえばビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを準備する。これはたとえば図3(B)や図5(A)〜(G)に示したデータである。なお、これらのデータは前述したように、本願発明者の研究の成果である。また、電極の機械強度は、放電による電極消耗量の代替指標という意味を有する。
続いて、ステップS102において、ビーム出力の要求値、機械強度の要求値、及び構成比率の決定に当たり、ビーム出力と機械強度のどちらを優先させるかを決定する。
そして、ステップS103において、構成比率がNi50%、Mo50%であるときのビーム出力及び機械強度と、それぞれに対する要求値とを比較する。
ステップS103において、Ni50%、Mo50%であるときのビーム出力及び機械強度がともに要求値以上である場合(たとえば図5(A)に示す場合)、ステップS104に進み、構成比率をNi50%、Mo50%に決定する。
ステップS103において、ビーム出力、電極の機械強度のうち、少なくとも一方が要求値未満の場合、ステップS105〜S110のいずれかに進む。
この場合、ステップS102でビーム出力を優先させると決定した場合は、ステップS105〜S107のいずれかに進む。
ビーム出力が要求値以上であり、機械強度が要求値未満である場合(たとえば図5(B)に示す場合)、ステップS105に進み、優先項目であるビーム出力が要求値を満たしているため、構成比率をNi50%、Mo50%に決定する。
ビーム出力が要求値未満であり、機械強度が要求値以上である場合(たとえば図5(C)に示す場合)、ステップS106に進み、優先項目であるビーム出力が要求値と等しくなるように構成比率を決定する。すなわち、ビーム出力がその要求値に一致するときのMo混合比率をA%とすると、Ni(100−A)%、MoA%の合金で電極を作製する。
ビーム出力、機械強度がともに要求値未満である場合(たとえば図5(D)に示す場合)、ステップS107に進み、優先項目であるビーム出力が要求値と等しくなるように構成比率を決定する。すなわち、ビーム出力がその要求値に一致するときのMo混合比率をA%とすると、Ni(100−A)%、MoA%の合金で電極を形成する。
ステップS102で機械強度を優先させると決定した場合は、ステップS108〜S110のいずれかに進む。
ビーム出力が要求値以上であり、機械強度が要求値未満である場合(たとえば図5(E)に示す場合)、ステップS108に進み、優先項目である機械強度が要求値と等しくなるように構成比率を決定する。すなわち、機械強度がその要求値に一致するときのMo混合比率をB%とすると、Ni(100−B)%、MoB%の合金で電極を作製する。
ビーム出力が要求値未満であり、機械強度が要求値以上である場合(たとえば図5(F)に示す場合)、ステップS109に進み、優先項目である機械強度が要求値を満たしているため、構成比率をNi50%、Mo50%に決定する。
ビーム出力、機械強度がともに要求値未満である場合(たとえば図5(G)に示す場合)、ステップS110に進み、優先項目である機械強度が要求値と等しくなるように構成比率を決定する。すなわち、機械強度がその要求値に一致するときのMo混合比率をB%とすると、Ni(100−B)%、MoB%の合金で電極を形成する。
このように、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを参照し、これに基づいて、ビーム出力、電極の機械強度のうちの少なくとも一方、少なくとも優先させると決定した一方が要求値を満たすように、電極材料の構成比率を決定することで、レーザ発振器の性能を向上させることができる。
次に、図6及び図7(A)〜(C)を参照して、第2の実施例について説明する。図6は、第2の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法を示すフローチャートである。また、図7(A)〜(C)は、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を示すグラフである。グラフの両軸、直線a、及び曲線bの示すところは、図5(A)〜(G)におけるそれらと等しい。
第2の実施例によるレーザ発振器用電極材料の構成比率決定方法においては、ステップS201において、NiとMoの構成比率とビーム性能、たとえばビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータ、たとえば図3(B)や図7(A)〜(C)に示したデータを準備する。
続いて、ステップS202において、ビーム出力の要求値、機械強度の要求値、及び構成比率の決定に当たり、ビーム出力と機械強度のどちらを優先させるかを決定する。
そして、ステップS203において、機械強度が最大となる構成比率、たとえば図3(B)や図7(A)〜(C)に示したデータにおいては、構成比率がNi70%、Mo30%であるときのビーム出力を要求値と比較する。
ステップS203において、Ni70%、Mo30%であるときのビーム出力が要求値以上である場合(たとえば図7(A)に示す場合)、ステップS204に進み、構成比率をNi70%、Mo30%に決定する。
ステップS203において、ビーム出力が要求値未満の場合、ステップS205、S206のいずれかに進む。機械強度の要求値を満たす最小のMo混合比率をC%とし、ビーム出力の要求値を満たす最大のMo混合比率をD%とするとき、C≦Dの関係があれば(たとえば図7(B)に示す場合)、ステップS205に進み、C>Dの関係があれば(たとえば図7(C)に示す場合)、ステップS206に進む。
ステップS205においては、ステップS202でビーム出力を優先させると決定した場合は、Ni(100−C)%、MoC%の構成比率に決定する。ステップS202で機械強度を優先させると決定した場合は、Ni(100−D)%、MoD%の構成比率に決定する。
ステップS206においては、ステップS202でビーム出力を優先させると決定した場合は、Ni(100−D)%、MoD%の構成比率に決定する。ステップS202で機械強度を優先させると決定した場合は、Ni(100−C)%、MoC%の構成比率に決定する。
第2の実施例においても、NiとMoの構成比率とビーム出力との関係、及び、NiとMoの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを参照し、これに基づいて、ビーム出力、電極の機械強度のうちの少なくとも一方、少なくとも優先させると決定した一方が要求値を満たすように、電極材料の構成比率を決定することで、レーザ発振器の性能を向上させることができる。
なお、第1及び第2の実施例においては、考慮するビーム性能をビーム出力としたが、レーザパルスごとのパルスエネルギのバラツキや、レーザビームの拡がり角等をビーム性能として考慮することも可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。
たとえば、実施例においては、主電極30(陽極30a及び陰極30b)をNiとMoの合金で形成したが、NiとWの合金で形成してもよい。変形例についても同様である。
電極材料の構成比率決定方法においては、NiとWの構成比率とビーム性能との関係、及び、NiとWの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを準備し、これに基づいて電極材料(NiとW)の構成比率を決定する。
また、実施例においては、ガスが封入されたチャンバ内に互いに対向するように延在形成された一対の電極間に電圧を印加して放電を生じさせ、レーザビームを発生させるレーザ発振器であるエキシマレーザ発振器の主電極について述べたが、放電発生装置に使用される電極等、広く、陽極と陰極との間に電圧を印加し、両極間に放電を生じさせるために用いられる電極に適用可能である。
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
放電発生装置に使用される電極、エキシマレーザ発振器の主電極等に利用することができる。
10 レーザチャンバ
20 コロナ予備電極
30 主電極
30a 陽極
30b 陰極
40 パルス電源
50 熱交換器
60 循環用ファン
70 主電極
70a 陽極
70b 陰極

Claims (7)

  1. 陽極と陰極との間に電圧を印加し、両極間に放電を生じさせるために用いられる電極であって、
    少なくとも陰極の表層部が、NiとMoの合金、またはNiとWの合金で形成されている電極。
  2. MoまたはWの構成比率が0%より大きく50%以下である請求項1に記載の電極。
  3. MoまたはWの構成比率が0%より大きく30%以下である請求項2に記載の電極。
  4. MoまたはWの構成比率が10%以上30%以下である請求項3に記載の電極。
  5. 陰極の表層部のみがNiとMoの合金、またはNiとWの合金で形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極。
  6. (a)NiとMoまたはWの構成比率とビーム性能との関係、及び、NiとMoまたはWの構成比率と電極の機械強度との関係を表したデータを準備する工程と、
    (b)前記工程(a)で準備されたデータに基づいて、電極を構成するNiとMoとの比率、またはNiとWとの比率を決定する工程と
    を有する電極材料の構成比率決定方法。
  7. 前記工程(b)が、
    (b1)前記ビーム性能の要求値、及び前記電極の機械強度の要求値を決定する工程と、
    (b2)前記ビーム性能の要求値、前記電極の機械強度の要求値の少なくとも一方が満たされるように、前記電極を構成するNiとMoとの比率、またはNiとWとの比率を決定する請求項6に記載の電極材料の構成比率決定方法。
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