JP2012021961A - 身体障害者への情報伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】視力や聴力等の機能に障害を持つ身体障害者等に対し、必要な情報をこれらの方の触覚機能を活用して2位置動作の刺激情報として与える情報伝達装置を提供する。
【解決手段】本発明は、身体障害者の例えば体重等の情報を、該身体障害者の触覚に基づいて伝達するための情報伝達装置であって、筐体と、該筐体表面から出没するプランジャーと、該プランジャーに前記出没動作に対応した二位置動作を与える駆動手段と、該駆動手段を所定のプログラムに基づいて制御する制御装置とから成ることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、身体障害者への情報伝達装置に関する。
詳しくは、身体障害者の例えば足裏などに2位置動作による刺激情報を与えることにより、身体障害者に特定の信号情報を伝達し得る情報伝達装置に関する。
視力や聴力機能に障害を持つ身体障害者やご老人の方は、健常者に比べて五感機能のいずれか又は複数が低下しているために、これらの方々が社会生活を営むには上記機能をアシストするための情報伝達装置が必要となる。
身近な例として、例えば、身体障害者や老人は、これからの高齢長寿命化社会に入るにあたり、今後とも健康のバロメーターとして自己の体重管理は必要となる。したがって、体重計にて自分の体重測定をする必要があるが、従来の体重計は以下の問題があった。
従来の市販されている体重計は、概ね体重測定者の両足が乗る程度の平面寸法を有する箱体の内部にロードセル、体重メータ、体脂肪メータ、骨密度メータ等の測定機器類が内蔵されているものであり、体重測定に際して体重測定者が自らその上に載り、体重計表面に設けられている体重表示窓のデータを直接読み取るようになっている(例えば特許文献1〜3)。
しかしながら、視力障害者等の身体障害者や腰の弱ったご老人の方が起立した状態で下方にある体重表示窓のデータを視覚により読み取ることは困難である。
この場合、体重測定者が自分の体重データを視認し易くするために、体重測定データを視認しやすい別位置に設置した体重表示部にまで電送する体重計(例えば特許文献1)も存在するが、全盲の方においては何ら解決策にはならず、音声や介護者によるアシストが必要である。
しかし、目の不自由な方に音声で情報伝達をするにしても、お年寄りなどには難聴の方が多いためにこれもまた問題がある。
また、特殊な場面ではあるが、体重オーバー気味のご婦人が例えばホテルの女性浴場内等の人前で自分の体重測定をすること等についてもかなりの抵抗感が感じられるという個人的事情もあった。
特開2001−147152号公報(請求項1、図1) 特開2003−149038号公報(請求項1、図3) 特開2008−191154号公報(請求項1、図1A)
本発明は、このような事情に鑑みて成されたもので、視力や聴力等の機能に障害を持つ身体障害者等に対し、必要な情報をこれらの方の触覚機能を活用して、2位置動作の刺激情報として与える情報伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を達成するため、身体障害者の身体の一部に所定の触覚信号を与える情報伝達装置であって、筐体と、該筐体表面から出没するプランジャーと、該プランジャーの駆動手段と、該駆動手段に、前記所定の触覚信号に対応した二位置動作の信号を出力する制御手段とから成ることを特徴とする。
本発明の情報伝達装置は、種々のものに展開できる。
例えば身体障害者の体重データ情報を身体障害者の身体の一部に伝達する体重計として活用することができる。この体重計は、更に前記筐体に、身体障害者の体重情報を電気信号として取り出す体重センサーが設けられ、該体重センサーの体重検知信号を二位置動作の所定信号に変換して前記プランジャーを筐体表面から出没させること特徴とする。
ここで、体重検知センサーとしては、例えばひずみゲージ、ロードセル等を用いることができ、駆動手段としては、例えばプランジャーに二位置動作の上下動を与えることが可能な電磁石やパルスモーター等を用いるのが好ましい。その他、圧空を圧力源とするアクチュエータとしても良いが圧空源を準備する必要がある。
すなわち、この体重計は、身体障害者等の足裏部分に二位置動作の刺激を発生させる突起部分であるプランジャーを設け、その出没間隔、出没時間等を工夫した刺激により、様々な情報伝達ができるようにした装置である。
これにより、目の不自由な方や難聴者の方であっても、足裏の感覚機能がある限りは必要な体重情報の値を知ることが出来るのである。
本発明の身体障害者への情報伝達装置は、例えば体重計に応用した場合は、例えば全盲の方、視覚異常の方、色弱の方、お年寄りや、体重オーバーのご婦人の方のように、腰を曲げて数値を確認できない方のように、様々なハンディキャップを負った方や、暗闇の中などの悪条件下においてでも、一人で体重測定が可能であり、健康管理をすることが可能となる。
また、人前で、体重を量るのが恥ずかしい方も誰にも気づかれずに体重を確認することが出来る。
本発明の一実施例に係る体重計100の全体平面図である。 図1の体重計100の左半分を破断して内部を表した斜視図である。 図1の体重計100の配線図である。 図2中のプッシュバー15周辺の詳細図で、このうち図4(a)は縦断面図、図4(b)は斜視図である。 図4中のプッシュバー15の他の例を示す斜視図である。 図1の体重計100の内部回路の構成を示すブロック図である。 図1の体重計100の動きを説明するチャート図である。
10・・・表蓋
11・・・フットペダル
12・・・フットナビ
13・・・踵位置ガイド
14・・・ナビライト
15・・・プッシュバー
16・・・表示OFFスイッチ
17・・・パネルリターンスイッチ
20・・・裏ケーシング
30・・・電気配線
100・・・体重計(本発明)
C・・・中心線
W・・・体重測定者の足の載置幅
本実施例は、本発明に係る「2位置動作による身体障害者の足裏への情報伝達装置」を「体重計」に適用した例であり、以下、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る体重計100の全体平面図である。
符号10は、外形が四角形をしたプレート状の表蓋であり、体重測定者が上に乗っても曲がらないだけの強度を有するものである。
符号11は、フットペダルであり、表蓋10の下縁に図示しないビスで固定したヒンジ18を中心として、表蓋10の表面との面一を上限位置として上下動できるようになっている。全盲の方や弱視の方などが、体重計の上下左右が判りづらいので、唯一このフットペダル部のみがひさし状で上下運動することにより、測定者が体重計の位置関係(方向や立ち位置)を簡単に把握することができる。
符号12は、体重測定者に足を乗せる位置を教えるフットナビであり、表蓋10上に日本人の平均的な足の外形寸法よりもやや大きな足形状の盛り上がり部が設けられている。このフットナビ12は、全盲者や色弱者にその位置が触感により認識できるように、その全体が表蓋10の表面から2〜5mm程度高くなっており、また表面も凹凸加工をした滑り止め処理を施してある。
符号13は、体重測定者の足の踵位置を案内する踵位置ガイドで、図の如く日本人の平均的な足の踵形状の一部を内側面とする曲面状のストッパーである。この踵位置ガイド13は、前述のフットナビ12の表面よりも更に5〜10mm程度高くなっている。この踵位置ガイド13は、右足ならばフットナビ12の右下位置に設けられており、体重測定者が自分の踵を踵位置ガイド13に押し当てるように接触させれば、足の大小に関わらず自分の足が正確にフットナビ12上のプッシュバー15の上に乗るようになっている。
プッシュバー15は、体重測定者の体重測定データを体重測定者の足裏に、2位置動作の組み合わせによる上下運動により接触して伝達する棒状部材であり、上面が表蓋10に設けられた貫通孔15aから出没するようになっている。構造は、例えば電磁石を使用し、ON・OFFにより中心の棒が上下する。このプッシュバー15は、上記背景技術の欄に記載したように足裏を刺激し、様々な情報を左右の足に伝達することができる。また、取り付け位置は、足裏の下部に位置し中央よりやや外側とする。これにより足のサイズに関わらず、大人から子供まで情報伝達が可能となる。
符号14は、フットナビ12の位置を示すナビライトで、フットナビ12上に体重測定者の足指の付け根位置付近に設けられており、右足が青色、左足が赤色等のLEDライトである。このナビライトは点灯もしくは、点滅することにより弱視の方や暗闇でも、素早く足を所定の位置に置くことができる。フットナビ14は、前述したようにフットナビ12全体の高さが高くなっていることや、踵位置ガイド13を設けた事で、体重測定者は自分の足位置を十分認識できるが、少しでもライトを確認できるのならば、素早く足を所定の位置に置くことが出来る。
以上の部材が体重測定者の右足用のものであり、同様に左足用のものが日本人の平均的両足間隔Wの位置に、中心線Cを境にして左右対称に設けられている。
また、中心線C上方の符号17は、体重測定者の体重データを数字にて表示するための表示窓であり、表示窓17を足指等でタッチすると、図2で後述するスイッチ17bにより、表示方向を180°反転できるようになっている。通常、要介護者に介護者が体重の数値を伝えるためには、表示窓17の数値を読まなければならない、しかし、要介護者の身体が陰になり確認がしづらい。表示窓17の数値表示が反転することにより、体重計の正面から数値を正しく確認することが出来る。特に間違えやすい2と5・6と9なども正しく確認できる。
右隣の符号16は、表示窓17の表示をOFFにするスイッチであり、この表示OFFスイッチ16を体重測定者が足指等で押すと、表示窓17の表示データが一時的に消灯するようになっている。表示が消えることにより、必要の無いときの消費電力が押さえられ、また、ご婦人など人前で数値を知られたくない場合にも好適である。
以上が体重計100表面に現れている部品である。
次に、図2を参照して体重計100の内部構造を説明する。
図2は、図1の体重計の斜視図であり、内部構造を示すために左半分を破断したもので、右半分については図1と同じ構成である。
図2において、符号20は、上面が開口した箱状の裏ケーシングであり、その上部を前述した表蓋10が覆うようになっており、内部には以下に説明する計測機器類が設けられている。勿論、この表蓋10と裏ケーシング20とで構成される箱体は、体重測定者がその上に乗るものであるから変形しない程度の強度を有している。
符号21は、前述のプッシュバー15に2位置動作としての上下動の駆動力を与える電磁石であり、この電磁石21を適宜、通電制御すると、プッシュバー15がこれに応じて上下動できるようになっている。このプッシュバー15と電磁石21の他の具体例として、例えば直動式のソレノイドや、パルスモーターやエアークチュエータ等の駆動源を用いることもできる。
符号25は、裏ケーシング20の底面に固定された例えばロードセル、ひずみゲージ等から成る荷重計であり、スペーサー25b上に、下端部がビス25aで片持ち状に固定されている。荷重計25は、先端部に加えられた体重測定者の体重の一部を、内蔵されている図示しないひずみ計にて検出するものである。
符号23は、上記荷重計25の上部に体重測定者の体重の一部を伝えるための荷重伝達バーであり、スペーサー22上に保持部23aが固定され、鋼線バー23cがビス23bで片持ち状に固定されたものである。一方、符号24もスペーサー22、保持部24a、ビス24b及び鋼線バー24cからなる荷重伝達バーであり、両者は図の如く、鋼線バー23cの先端部が荷重計25の上部を押えるとともに、鋼線バー24cの先端部が鋼線バー23cの先端部の手前を押えるように位置している。なお、以上の構成は、図の右半分の表蓋10の裏側に位置する荷重伝達バー23、24についても同様であり、表蓋10の表面に乗った体重測定者は、表蓋10が下方に撓んで、合計4本の荷重伝達バー23c、23c、24c、24cの何れかに接触することにより、結局、体重測定者の体重が荷重計25の上部に作用するようになっている。
符号17aは、図1で説明した表示窓17中の液晶表示式の体重表示文字(図では「73」)であり、その下に位置する反転スイッチ17bの表示窓17を押すたびに、その下に位置するCPU回路26により、上記体重表示文字17aの表示方向を180°反転したり、通常表示に戻ったりする。
裏ケーシング20下方の符号28は、体重計100の起動スイッチであり、前述のフットペダル11を体重測定者が足で踏むと、体重計100の電気回路が起動すると同時に原点(ゼロ表示)の調整を行い、調整が終了するとバイブレータ27がフットペダル11を振動させて体重測定の準備が完了したことを感覚で知らせるようになっている。このとき、振動が来るまでフットペダル11を踏んだままにする。また、ペダル部分を視認しやすい色とし、逆に本体は地味な色づかいにすることにより、弱視者やお年寄りにも、フットペダル11の位置を正確に把握・確認することが出来る。
次に、上記部材の電気配線の状態を、図3を参照して説明する。
図3は、図1の体重計から表蓋10を取り除き、裏ケーシング20内に収納されている機器類の電気配線状況を模式的に示した平面図である。なお、本図では、図1及び図2で説明した機器類と同じものは同じ符号を付している。
図示の如く、裏ケーシング20内の中央上部には、図2で前述したCPU回路26が設けられ、その下方には荷重計25が位置し、荷重計25の両側にはプッシュバー15が位置し、プッシュバー15の周囲には、電磁石21が包囲している。また、下方には、前述の起動スイッチ28と、バイブレータ27とが設けられている。そして、これら機器とCPU回路26とが電気配線30で接続されており、この電気配線30を通じてCPU回路26内に予め入力されている制御プログラムにより、上記機器類への所定の制御信号が送られるようになっている。
図4は、図2中のプッシュバー15周辺の詳細図で、このうち図4(a)は縦断面図、図4(b)は斜視図である。
これらの図に示すように、本発明のプランジャーであるプッシュバー15は、下端がN極となっており、該プランジャーの駆動手段である電磁石21がプッシュバー15の下端を包囲しており、後述するCPU26(制御手段)からの信号により、電磁石21の極性がプッシュバー15下端の極性と互いに反発するNまたはS極に制御されるようになっている。
図5は、図4中のプッシュバー15の他の例を示す斜視図である。
この実施形態のものは、前述のプッシュバー15は、押しボタン式のプッシュボタン15Aが二個一定間隔で配置された構成となっており、このプッシュボタン15A上部に人の指Yの先端部のみが差し入れ可能で、かつ、プッシュボタン15A上部が見えないように包囲するカバーを設けた構成となっている。
図6は、図1の体重計の内部回路構成を示すブロック図である。
詳細な説明は省略するが、上述した機器類及び配線を系統的に示すと図のようになる。
次に、図7のフローチャートを参照して、図1の体重計100の動きを説明する。
まず、体重測定者が体重計100のフットペダル11を自分の足で踏むと、体重計100の起動スイッチ28が入り、電気回路が起動する(S1)。
同時にCPU26は、原点合わせ動作を開始し(S2)、原点合わせ動作が終了すると(S3)、体重計本体のバイブレータ27が作動するとともに(S4)、パイロットライト14が点灯し(S5)、表示窓17に「0」が表示され、体重測定者に体重測定がスタンバイ状態になったことを告げる(S6)。
なお、この場合、例えば体重オーバーの女性が表示窓17に自分の体重表示を嫌う場合は、予め表示OFFスイッチ16を足で踏んでおくと(S7)、表示窓17の表示が消えるようになっている(S8)。
ここで、体重測定者が体重計100上の盛り上がり部であるフットナビ12上に足を揃えて載り、両足の踵を踵位置ガイド13に接触させる。体重測定者の体重は、表蓋10裏面に位置する合計4本の荷重伝達バー23、24が検知し、結局、全体重が2本の荷重伝達バー23cに集約されて荷重計25上に作用し、ひずみ計がその全体重信号をCPU26に送り、そのデータが表示窓17に表示される(S9)。
体重計測動作が完了すると(S10)、CPU26が電磁石21をON−OFF駆動させて、プッシュバー15をフットナビ12表面から出没させ、二位置動作による体重信号を足裏に「トン、トン」と伝達するのである。
この場合、体重測定前の体重測定者との約束事として、例えば、体重測定データが「1〜9」の場合は、プッシュバー15の体重測定者の足裏への刺激時間を「0.3秒間」とし、体重測定データが「0」の場合は、「0.6秒間」の長押しとすることを取り決めておく。また、体重が「100kg」を超えた場合、例えば「120kg」ならば、最初の左足に12回のトントン信号を与え、後は上記のような動作を行う(S12)。
具体的にフローチャート基づいて説明すると、最初に左右のプッシュバー15が同時に体重測定者の両足裏を刺激する回数により、体重や体脂肪率など、これから伝達する情報は何かを伝える(S11)。例えば、同時に1回なら体重・同時に2回なら体脂肪などとする。図2に示したように、体重が「73.8」kgの場合は、左右のプッシュバー15が、同時に「トン」と1回だけ足裏を刺激し、今から測定するのが「体重」であることを知らせる(S11)、100位・10位をCPU回路26より電磁石21に信号を送る(S12)、次にプッシュバー15が左足裏に一定の時間間隔で「トン、トン・・・トン」と7回だけ刺激する(S13)。1位をCPU回路26より電磁石21に信号を送る(S14)次に右足裏に一定の時間間隔で「トン、トン、トン」と3回だけ刺激する(S15)。少数第1位をCPU回路26より電磁石21に信号を送る(S17)、最後にプッシュバー15が左足裏に一定の時間間隔で「トン、トン・・・トン」と8回だけ刺激する(S19)。これにより、体重測定は、自己体重10位が「7」で、一位が「3」で、少数1位が「8」であることが、両足への交互の接触信号によって伝わり、自分の体重を確認することが出来る。
なお、体重データ1位が「0」位の場合は、右足下へのプッシュバー15は「0.6秒間」の長押しにより知らせる(S16)。
同様に、体重データ小数第1位が「0」位の場合は、左足下のプッシュバー15は「0.6秒間」の左足裏への長押しにより知らせる(S18)。
以上で体重測定者は、踵へのプッシュバー15の二位置動作による「トン、トン・・・」の接触動作により、自分の体重が「73.8kg」であることを知ることができ、その体重データが表示窓17に表示される(S20)。表示反転スイッチ(S21)を押すことにより、表示窓17の数値が180°反転される(S22)。最後に自動OFFタイマーにより、電源を切る(S23)体重表示動作(S20)は、プッシュバー15の刺激前でもよく、表示OFFスイッチ(S7)が押されている間は、表示しないものとする。
本発明は、以上の構成としたので、以下の効果が得られる。
1.時計時刻の身体障害者や老人への情報伝達
2.情報伝達困難者の銀行などでのパスワード入力
3.暗証番号入力時の情報漏れ防止
4.携帯電話・固定電話の発信
以上のとおり、本発明に係る身体障害者への情報伝達装置は、前述した実施形態のものに限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範囲内で種々の変形、組み合わせが可能であり、これらの変形、組み合わせ例も本発明の範囲に含まれる。
例えば本発明は、上記体重計の他、時計にも適用する事ができる。
例えば情報伝達をしたい現在時刻が「15時45分」であれば、前述した筐体表面から出没するプランジャーと、その駆動手段と、二位置動作の信号を出力する制御手段とにより、被情報伝達者の足裏に左右交互に「1」・「5」・「4」・「5」回の接触刺激を与えることにより、現在時刻の伝達が可能となる。
このように人体の足裏への出力だけでなく、指先や体の総ての部位における人の触感を利用しての情報伝達が可能になる。
また、情報伝達困難者である身体障害者や老人に、上記刺激を与える装置から出力するのみでなく、何らかの情報伝達の入力装置としても利用すれば、次項のようなことも可能になる。情報伝達困難者の預金通帳・その他の暗証番号の入力操作が可能となる。例えば暗証番号が「5427」の四桁の場合、左右交互に「5」・「4」・「2」・「7」と一つずつ交互に数字を入力装置で入力する。
また、「0」の数字は、前述したように長押しとする。左右のスイッチを同時に短めで押すと「決定」また、同時に長押しするとキャンセルとする。このようにすれば全盲者や視覚弱者の方でも、銀行などでのパスワードや金額の入力を、一人で行う事が十分可能となる。また、入力装置部にカバーを付け指先を隠すことにより、他人に暗証番号を知られる事無く入力が可能になる。
また、ボタンの小さな携帯電話機や固定電話機の番号入力も、左右のスイッチを交互に押すことにより、全く入力装置が見えなくても発信が可能になる。
上記の入力装置は、指だけでなく足や身体のどの部分を使っても、同時に押す動作さえ出来れば入力が可能である。
本発明は、身体障害者用の体重計のみならず、例えば暗証番号を入力する現金払い戻し装置や、小さなボタンを押す携帯電話機、固定電話機等にも効果的に適用することができる。

Claims (3)

  1. 身体障害者の身体の一部に所定の触覚信号を与える情報伝達装置であって、
    筐体と、
    該筐体表面から出没するプランジャーと、
    該プランジャーの駆動手段と、
    該駆動手段に、前記所定の触覚信号に対応した二位置動作の信号を出力する制御手段とから成ることを特徴とする身体障害者への情報伝達装置。
  2. 請求項1記載の身体障害者への情報伝達装置は、身体障害者の体重データ情報を身体障害者の身体の一部に伝達するための体重計であり、前記筐体に、身体障害者の体重情報を電気信号として取り出す体重センサーが設けられ、
    更に、該体重センサーの体重検知信号を二位置動作の所定信号に変換して前記プランジャーを筐体表面から出没させることを特徴とする体重計。
  3. 請求項1に記載の身体障害者への情報伝達装置、又は請求項2記載の体重計において、プランジャーの駆動手段は、電磁石であることを特徴とする。
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