JP2012019303A - ネットワーク中継装置、ネットワーク中継装置の制御方法 - Google Patents

ネットワーク中継装置、ネットワーク中継装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワーク中継装置において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することのできる技術を提供する。
【解決手段】異なる伝送速度を有する複数の物理ポートのうちの少なくとも一部を集約して、仮想的な論理ポートとして取り扱うことが可能なリンクアグリゲーション機能を有するネットワーク中継装置は、ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートと、送信レートとのうちの少なくとも一方を監視するレート監視部と、送信レートもしくは受信レートのうちの少なくとも一方と、論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えるリソース管理部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワーク中継装置に関する。
ICT(Information and Communication Technology)技術の進展に伴うインターネットトラフィックの増加を背景として、ネットワーク中継装置(例えば、LANスイッチやルータ)の消費電力が急増している。このため近年では、環境保護の観点から、ネットワーク中継装置に対する電力削減の要請が高まっている。このような要請に対して、例えば、ネットワーク中継装置において、使用状況(回線の使用量や時刻)などに応じてポートに供給する供給電力を可変とする技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009-33691号公報 特開2007-97126号公報
しかし、上記の従来技術をリンクアグリゲーション(Link Aggregation)を用いたネットワーク中継装置に適用した場合、必要帯域の拡大に伴って電力が供給される物理ポート数が多くなった際に、より高速な物理ポートを用いる場合と比較して電力効率が悪くなることがあるという問題があった。
本発明は、ネットワーク中継装置において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
異なる伝送速度を有する複数の物理ポートのうちの少なくとも一部を集約して、仮想的な論理ポートとして取り扱うことが可能なリンクアグリゲーション機能を有するネットワーク中継装置であって、
前記ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートと、フレームの送信レートとのうちの少なくとも一方を監視するレート監視部と、
前記送信レートもしくは前記受信レートのうちの少なくとも一方と、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、前記アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えるリソース管理部と、
を備える、ネットワーク中継装置。
このような構成にすれば、リソース管理部は、ネットワーク中継装置におけるフレームの送信レートもしくは受信レートのうちの少なくとも一方と、論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えるため、ネットワーク中継装置において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することができる。
[適用例2]
適用例1記載のネットワーク中継装置であって、
前記論理ポートは、少なくとも、
複数の第1の速度の物理ポートと、
複数の前記第1の速度とは異なる第2の速度の物理ポートと、
を含み、
前記リソース管理部は、前記受信レートと、前記送信レートとのうちの少なくとも一方が増減した場合に、
前記第1の速度の物理ポートから、増減した前記送信レートもしくは前記受信レートを許容する容量を得るための特定数の前記第1の速度の物理ポートを前記アクティブ状態とした場合の第1の消費電力と、前記第2の速度の物理ポートから、増減した前記送信レートもしくは前記受信レートを許容する容量を得るための特定数の前記第2の速度の物理ポートを前記アクティブ状態とした場合の第2の消費電力と、を求める省電力判定部と、
前記第1の消費電力と、前記第2の消費電力とのうちで、より消費電力が低い方の前記特定数の物理ポートの作動状態を前記アクティブ状態にする省電力処理部と、
を含む、ネットワーク中継装置。
このような構成にすれば、省電力判定部は、第1の速度の物理ポートから、増減した送信レートもしくは受信レートを許容する容量を得るための特定数の第1の速度の物理ポートをアクティブ状態とした場合の第1の消費電力と、第2の速度の物理ポートから、増減した送信レートもしくは受信レートを許容する容量を得るための特定数の第2の速度の物理ポートをアクティブ状態とした場合の第2の消費電力とを求め、省電力処理部は、第1の消費電力と、第2の消費電力とのうちで、より消費電力が低い方の特定数の物理ポートの作動状態をアクティブ状態にするため、ネットワーク中継装置において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することができる。
[適用例3]
適用例2記載のネットワーク中継装置であって、
前記省電力処理部は、さらに、
前記論理ポートに含まれる物理ポートであって、前記アクティブ状態とする特定数の物理ポートを除く全ての物理ポートの作動状態を前記スタンバイ状態にする、ネットワーク中継装置。
このような構成にすれば、省電力処理部は、さらに、論理ポートに含まれる物理ポートであって、アクティブ状態とする特定数の物理ポートを除く全ての物理ポートの作動状態をスタンバイ状態にするため、ネットワーク中継装置において、より低消費電力を実現することができる。
[適用例4]
適用例2または3記載のネットワーク中継装置であって、
前記省電力処理部は、さらに、
アクティブ状態とする物理ポートの次に低速な物理ポートを用いた場合に、前記受信レートと、前記送信レートとのうちの少なくとも一方を許容する容量を得るために必要な物理ポートの数を管理する、ネットワーク中継装置。
このような構成にすれば、省電力処理部は、アクティブ状態とする物理ポートの次に低速な物理ポートを用いた場合に、受信レートと、送信レートとのうちの少なくとも一方を許容する容量を得るために必要な物理ポートの数を管理することができる。
[適用例5]
適用例2ないし4のいずれか一項記載のネットワーク中継装置であって、
前記物理ポートは、予め定められた複数の異なる伝送速度から、任意の伝送速度を選択して設定することが可能であるマルチレートのポートであり、
前記第1の速度の物理ポートは、前記マルチレートのポートが第1の速度に設定されている場合を意味し、前記第2の速度の物理ポートは、前記マルチレートのポートが第2の速度に設定されている場合を意味する、ネットワーク中継装置。
このような構成にすれば、マルチレートのポートを採用する構成であっても、適用例1と同様の効果を得ることができる。
[適用例6]
適用例1ないし5のいずれか一項記載のネットワーク中継装置であって、
前記レート監視部は、
前記ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートもしくは送信レートとのうちのいずれか一方を監視し、
前記リソース管理部は、
前記送信レートもしくは前記受信レートのうちのいずれか一方と、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、前記アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えると共に、前記個々の物理ポートの接続先を有する他のネットワーク中継装置に対して、前記接続先を識別するための情報と、前記接続先の作動状態を前記アクティブ状態または前記スタンバイ状態に切り替える旨の要求と、を含む制御フレームを送信する、ネットワーク中継装置。
このような構成とすれば、複数台のネットワーク中継装置が接続される構成において、個々のネットワーク中継装置では、フレームの受信レートもしくは送信レートとのうちのいずれか一方のみを監視するため、レート監視部の負荷を低減することができる。さらに、個々の物理ポートの接続先を有する他のネットワーク中継装置に対して、接続先を識別するための情報と、接続先の作動状態をアクティブ状態またはスタンバイ状態に切り替える旨の要求と、を含む制御フレームを送信するため、複数台のネットワーク中継装置が接続される構成において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、ネットワーク中継装置、ネットワーク中継装置の制御方法、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記憶媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としてのネットワーク中継装置の概略構成を示す説明図である。 消費電力計数テーブルの一例を示す説明図である。 LA構成情報テーブルの一例を示す説明図である。 ポート追加閾値テーブルの一例を示す説明図である。 省電力処理の手順を示すフローチャートである。 ポート追加処理(図5:ステップS16)の手順を示すフローチャートである。 ポート速度増速判定処理(図6:ステップS30)の手順を示すフローチャートである。 スイッチのLA番号1で識別される論理ポートについてポート追加処理が行われる様子を示す説明図である。 ポート縮退処理(図5:ステップS14)の手順を示すフローチャートである。 ポート速度減速判定処理1(図9:ステップS56)の手順を示すフローチャートである。 スイッチのLA番号2で識別される論理ポートについてポート縮退処理が行われる様子を示す説明図である。 ポート速度減速判定処理2(図9:ステップS58)の手順を示すフローチャートである。 スイッチが用いられたネットワークの一例を示す説明図である。 第2実施例におけるネットワーク中継装置の概略構成を示す説明図である。 第2実施例におけるLA構成情報テーブルの一例を示す説明図である。 第2実施例におけるスイッチが用いられたネットワークの一例を示す説明図である。 第3実施例におけるネットワーク中継装置の概略構成を示す説明図である。 第3実施例における消費電力計数テーブルの一例を示す説明図である。 第3実施例におけるLA構成情報テーブルの一例を示す説明図である。 第3実施例におけるポート速度増速判定処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施例におけるポート速度減速判定処理1(図9:ステップS56)の手順を示すフローチャートである。 第3実施例におけるポート速度減速判定処理2(図9:ステップS58)の手順を示すフローチャートである。 第4実施例におけるネットワーク中継装置の概略構成を示す説明図である。 第4実施例におけるLA構成情報テーブルの一例を示す説明図である。 第4実施例におけるスイッチが用いられたネットワークの一例を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
(A−1)ネットワーク中継装置の概略構成:
図1は、本発明の一実施例としてのネットワーク中継装置10の概略構成を示す説明図である。ネットワーク中継装置10は、いわゆるLANスイッチであり、ブリッジ機能やルータ機能を備えると共に、リンクアグリゲーション(Link Aggregation)機能を有している。以降、ネットワーク中継装置のことを単に「スイッチ」とも呼ぶ。リンクアグリゲーションとは、複数の物理ポートを束ねて1つの論理ポートとして取り扱うことが可能な機能であり、帯域幅の拡大や冗長性の確保を図るために用いられる。なお、以降単に「ポート」と呼ぶ場合は、物理ポートを意味する。
スイッチ10は、転送処理部100と、宛先判定部200と、消費電力計数テーブル300と、LA構成情報テーブル400と、ポート追加閾値テーブル500と、装置管理部600と、PHY700とを備えている。なお、図1では便宜上、説明上必要としないスイッチ10の構成部については図示を省略している。このことは後述する図においても同様である。
転送処理部100は、PHY700を経由して外部とデータを送受信する機能や、スイッチ10の各部へデータを転送する機能を有する。宛先判定部200は、スイッチ10が受信したデータに含まれるヘッダ情報を解析することにより、受信データの宛先検索処理を行う機能を有する。消費電力計数テーブル300と、LA構成情報テーブル400と、ポート追加閾値テーブル500とは、例えば、CAM(Content Addressable Memory)とよばれる特殊なメモリやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等に記憶されているテーブルである。詳細については後述する。
装置管理部600は、スイッチ10を管理する機能を有する。装置管理部600は、消費電力判定部610と、MAC制御部620と、送信レート監視部630と、PHY制御部640と、受信レート監視部650とを含んでいる。消費電力判定部610は、スイッチ10における消費電力の計算を行う。MAC制御部620は、イーサネット(Ethernet/登録商標)のレイヤ2(すなわち、データリンク層)における終端処理、例えば、送信データからMACフレームを生成する処理を行う。さらに、MAC制御部620は、スイッチ10の消費電力と、送受信レートとに基づいて、省電力処理を行う。省電力処理についての詳細は後述する。PHY制御部640は、PHY700を制御する機能を有する。具体的には、PHY制御部640は、PHY701〜PHY716のそれぞれに対して、動作に必要な電力を供給する。
送信レート監視部630は、スイッチ10から外部へ送信されるデータの送信レート、すなわち、データ送信時における通信速度を監視する機能を有する。具体的には、送信レート監視部630は、MAC制御部620を監視し、スイッチ10のリンクアグリゲーション機能により束ねられた論理ポートごとに、例えば、単位時間あたりに送信されるMACフレームの数や、データサイズ等に基づいた送信レートを求める。送信レート監視部630は、このような送信レートの計算を予め定められた間隔で繰返し行うと共に、計算結果をMAC制御部620へ送信する。なお、以降、単に「送信レート」と言う場合、MAC制御部620が送信レート監視部630から受信した最新の送信レートのことを意味する。
受信レート監視部650は、スイッチ10が外部から受信したデータの受信レート、すなわち、データ受信時における通信速度を監視する機能を有する。具体的には、受信レート監視部650は、MAC制御部620を監視し、スイッチ10のリンクアグリゲーション機能により束ねられた論理ポートごとに、例えば、単位時間あたりに受信したMACフレームの数や、データサイズ等に基づいた受信レートを求める。受信レート監視部650は、このような受信レートの計算を予め定められた間隔で繰返し行うと共に、計算結果をMAC制御部620へ送信する。なお、以降、単に「受信レート」と言う場合、MAC制御部620が受信レート監視部650から受信した最新の受信レートを意味する。
PHY700は、イーサネットのレイヤ1(物理層:Physical Layer)において、論理信号を電気信号に変換する機能を有するPHY701〜PHY716までの16個の物理ポートチップの総称である。PHY701〜PHY716は、それぞれに同様の機能を有する個別のチップである。なお、以降、個々の物理ポートチップと、ケーブルとの組を「回線」とも呼ぶ。例えば、PHY701と、PHY701に接続されたケーブルとをまとめて「ポート701」と呼ぶ。図1の例では、ポート701〜ポート708までがリンクアグリゲーション機能により束ねられて論理ポートLA1を構成し、ポート709〜ポート716までが同様に束ねられて論理ポートLA2を構成している。各論理ポートはリンクアグリゲーションID(以降、「LA番号」とも呼ぶ。)と呼ばれる識別番号によって判別することができる。論理ポートLA1のLA番号は1であり、論理ポートLA2のLA番号は2である。
(A−2)テーブルの構成:
図2は、消費電力計数テーブル300の一例を示す説明図である。消費電力計数テーブル300は、ポート種別フィールドと、消費電力計数フィールドとを含んでいる。ポート種別フィールドの各エントリには、PHY700(図1)に現在用いられているイーサネットの種別(10BASE−T、100BASE−T、1000BASE−T、10GBASE−LX等)が格納されている。このポート種別フィールドの値は、ポートの速度の昇順にソートされている。なお、ポート種別フィールドの各エントリには、PHY700に実際に用いられているイーサネットの種別が格納されるほか、PHY700に使用可能なイーサネットの種別が全て格納されるものとしてもよい。
消費電力計数フィールドには、ポート種別フィールドの各エントリに格納されたイーサネットのポート種別に対応した消費電力を示す値(ワット:W)が格納されている。すなわち、図2の例では、10BASE−Tの場合の消費電力は0.15W、100BASE−Tの場合の消費電力は0.5W、1000BASE−Tの場合の消費電力は2.25W、10GBASE−Tの場合の消費電力は12.5Wであることを示している。なお、図2では、消費電力計数フィールドには、ポート種別ごとのスイッチ10における実際の消費電力が格納されるものとしたが、特定のポート種別における消費電力を他のポート種別における消費電力と比較した場合の比率を示す値を格納するものとしてもよい。なお、消費電力計数テーブル300は、スイッチ10に予め格納されている。
図3は、LA構成情報テーブル400の一例を示す説明図である。LA構成情報テーブル400は、LA番号フィールドと、自装置ポート番号フィールドと、ポート種別フィールドと、ポート状態フィールドと、擬似ポート状態フィールドとを含んでいる。LA番号フィールドには、スイッチ10に構成されるリンクアグリゲーションID(LA番号)が格納されている。自装置ポート番号フィールドには、スイッチ10が有する全てのポート(ポート701〜ポート716)について、個々のポートを識別するための一意な識別子が格納されている。ポート種別フィールドは、さらに、識別子フィールドと、種別フィールドを含んでいる。識別子フィールドには、スイッチ10が有する全てのポート(ポート701〜ポート716)についてのイーサネットの種別を一意に特定するための識別子が格納されている。種別フィールドには、スイッチ10が有する全てのポート(ポート701〜ポート716)についてのイーサネットの種別が格納されている。
ポート状態フィールドには、スイッチ10が有する全てのポート(ポート701〜ポート716)についてのポートの状態が格納されている。本実施例におけるポートの状態には、「アクティブ」と、「スタンバイ」の2種類がある。「アクティブ」状態とは、ポートを構成する物理ポートチップ(PHY)に対して動作に必要十分な電力が供給されている状態を示す。一方、「スタンバイ」状態とは、ポートを構成する物理ポートチップ(PHY)に対して供給される電力が、アクティブ状態よりも低い状態を示す。本実施例における「スタンバイ」状態は、電力供給がOFF(すなわち、消費電力が0)の状態を指すものとする。なお、「スタンバイ」状態において供給される電力の量はアクティブ状態よりも低ければ良く、任意に設定することが可能である。なお、本実施例のLA構成情報テーブル400では、異なるポート種別において同時にアクティブ状態を採用しない構成について説明する。すなわち、例えば、エントリE01(ポート種別:10BASE−T)と、エントリE05(ポート種別:100BASE−T)とでは、同時にアクティブ状態にはならない。一方、同じポート種別、例えば、エントリE01(ポート種別:10BASE−T)と、エントリE02(ポート種別:10BASE−T)においては、同時にアクティブ状態を採りうる。擬似ポート状態フィールドは、後述する省電力処理において詳述する。
具体的には、例えば、図3のエントリE01は、スイッチ10のポート701は、LA番号1で識別される論理ポートに所属し、イーサネットの種別は10BASE−Tであり、そのポートの状態はアクティブ状態であり、擬似ポート状態には何も設定されていないことを示している。なお、LA構成情報テーブル400は、スイッチ10に予め格納されており、後述する省電力処理において随時更新される。
図4は、ポート追加閾値テーブル500の一例を示す説明図である。ポート追加閾値テーブル500は、LA番号フィールドと、種別フィールドと、ポート数フィールドと、速度閾値フィールドとを含んでいる。LA番号フィールドには、スイッチ10に構成されるLA番号(リンクアグリゲーションID)が格納されている。種別フィールドには、スイッチ10が有する全てのポート(ポート701〜ポート716)について、PHY700(図1)に現在用いられているイーサネットの種別が格納されている。ポート数フィールドには、各エントリを、LA番号と、ポート速度とでグルーピングしたグループ内における連番が格納されている。ポート数フィールドの値は、同一のLA番号内の同じポート速度を有するポートの数を管理するために使用される。速度閾値フィールドには、同一のLA番号内の同じポート速度を有するポートの数に対応した、速度(Mbps)の上限値の閾値が格納されている。この値は、後述する省電力処理で使用される。
具体的には、例えば、図4のエントリE01は、ポートの種別が10BASE−Tのポートが1つアクティブの場合は、通信速度が8Mbps以下の場合に対応可能であることを示している。さらに、エントリE02は、ポートの種別が10BASE−Tのポートが2つアクティブの場合は、通信速度が18Mbps以下の場合に対応可能であることを示している。なお、ポート追加閾値テーブル500は、スイッチ10に予め格納されている。
(A−3)省電力処理:
図5は、省電力処理の手順を示すフローチャートである。省電力処理は、MAC制御部620が、送信レート監視部630から送信レートを受信した際と、受信レート監視部650から受信レートを受信した際とに実行される。以降、送信レートと、受信レートとを総称して「送受信レート」とも呼ぶ。なお、省電力処理は、リンクアグリゲーション機能により束ねられた各論理ポートを1つのグループとして、それぞれに実行される。
まず、MAC制御部620は、受信した最新の送受信レート(送信レートもしくは受信レートのうちの少なくともいずれか一方)が、前回受信した送受信レートと比較して変化しているか否かを判定する(ステップS10)。この判定は、具体的には次のようにして行う。まず、MAC制御部620は、論理ポートの識別番号であるLA番号と、最新の送受信レートをキーとして、ポート追加閾値テーブル500(図4)を検索する。この際、最新の送受信レートをもとに、送受信レートの値に最も適した速度閾値を有するエントリを検索する。例えば、最新の送受信レートが23Mbpsの場合、通信速度が18Mbpsよりも大きく、28Mbps以下であるため、速度閾値フィールドの値が28MbpsであるエントリE03が検索される。MAC制御部620は、前回受信した送受信レートについて既に求めていたエントリと、最新の送受信レートについて求めたエントリとを比較して、エントリの変化(移動)がある場合(ステップS10:YES)は、処理を次のステップへ遷移させる。一方、変化が無い場合(ステップS10:NO)は、一定時間待機後ステップS10の処理を再び行う。
次にMAC制御部620は、最新の送受信レートが閾値を超えたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、前回受信した送受信レートについてステップS10で求めていたエントリと、最新の送受信レートについてステップS10で求めたエントリとを比較し、最新の送受信レートについて求めたエントリの速度閾値が増える方向に変動している場合に、最新の送受信レートが閾値を超えたもの(ステップS12:YES)と判定する。この場合、処理はステップS16へ遷移し、ポート追加処理(詳細は後述)が実行される。一方、最新の送受信レートについて求めたエントリの速度閾値が減る方向に変動している場合には、最新の送受信レートが閾値を超えないもの(ステップS12:NO)と判定する。この場合、処理はステップS14へ遷移し、ポート縮退処理(詳細は後述)が実行される。
(A−3−1)ポート追加処理:
図6は、ポート追加処理(図5:ステップS16)の手順を示すフローチャートである。まず、MAC制御部620は、使用中のポート種別が最低速度であるか否かを判定する(ステップS20)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)を参照し、現在処理中のLA番号を有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリを抽出する。なお、以降、現在処理中のLA番号を有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリのことを単に「アクティブ状態のエントリ」とも呼ぶ。次に、MAC制御部620は、アクティブ状態のエントリについての種別フィールドの値を参照することによって、現在使用中のポートの種別を判別する。なお、以降、アクティブなエントリについての種別フィールドの値から導かれる、現在使用中のポートの種別のことを単に「使用中のポート種別」とも呼ぶ。MAC制御部620は、使用中のポート種別が種別フィールドに格納されている全てのポートの種別の中で最低速度のものであるか否かを判定する。具体的には、例えば、図3に示すLA構成情報テーブル400において、現在処理中のLA番号が1の場合、最低速度は10BASE−T、現在処理中のLA番号が2の場合、最低速度は100BASE−Tである。
使用中のポート種別が最低速度である場合(ステップS20:YES)、MAC制御部620は、現在アクティブ状態であるポートの数が、使用中のポート種別の最大数であるか否かを判定する(ステップS28)。具体的には、MAC制御部620は、ステップS20で求めたアクティブ状態のエントリの数と、現在処理中のLA番号内の使用中のポート種別の最大数とを比較し、一致するか否かを判定する。アクティブ状態のエントリの数と、使用中のポート種別の最大数とが一致しない場合(ステップS28:NO)、MAC制御部620は、ポート速度増速判定処理を行った後、処理を終了する(ステップS30)。
図7は、ポート速度増速判定処理(図6:ステップS30)の手順を示すフローチャートである。図7において、MAC制御部620は、使用中のポート種別nから、消費電力計数aと、現状ポート数Xとを検索する(ステップS100)。具体的には、MAC制御部620は、図6のステップS20で求めた使用中のポート種別nをキーとして消費電力計数テーブル300(図2)を検索し、一致するエントリの消費電力計数フィールドの値を消費電力計数aとする。また、MAC制御部620は、図6のステップS20で求めたアクティブ状態のエントリの数を現状ポート数Xとする。次に、消費電力判定部610は、使用中のポート種別nにおいて、アクティブ状態のポートを1つ追加した後の消費電力Pを求める(ステップS102)。具体的には、消費電力Pは、ステップS100において検索された消費電力計数aと、現状ポート数Xとを用いて、以下の式1を用いて求めることができる。
=a×(X+1) ・・・(1)
MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力計数an+1を検索する(ステップS104)。具体的には、MAC制御部620は、図6のステップS20で求めた使用中のポート種別nをキーとして消費電力計数テーブル300を検索し、一致するエントリの次のエントリの消費電力計数フィールドの値を消費電力計数an+1とする。なお、消費電力計数テーブル300におけるポート種別フィールドの値は、ポート速度の昇順にソートされているため、このようにすれば、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力計数an+1を検索することが可能である。次に、消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力Pn+1を求める(ステップS106)。具体的には、消費電力Pn+1は、ステップS104において検索された消費電力計数an+1と同値である。
MAC制御部620は、使用中のポート種別nにおいて、アクティブ状態のポートを1つ追加した後の消費電力P(ステップS102)と、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力Pn+1(ステップS106)とを比較する(ステップS108)。
消費電力Pが消費電力Pn+1よりも小さい場合(ステップS108:YES)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nのポートを1つアクティブ化する(ステップS110)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nとを有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も小さいエントリ)について、ポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。LA構成情報テーブル400の変更により、PHY制御部640は、ポートの電力供給状態を変更する。
図8は、スイッチ10のLA番号1で識別される論理ポートについて、ポート追加処理が行われる様子を示す説明図である。例えば、時刻t1に示すように、LA番号1の論理ポートのうち、ポート701(PHY701)のみがアクティブ状態、他のポートがスタンバイ状態の場合に、例えば、受信レートが15Mbpsに変化した際の動作について説明する。アクティブ状態であるポート701のポート種別、すなわち、使用中のポート種別は10BASE−Tである。このため、MAC制御部620は、使用中のポート種別10BASE−Tは、LA構成情報テーブル400(図3)における現在処理中のLA番号1の最低速度に該当すると判定する(図6、ステップS20:YES)。次に、MAC制御部620は、ステップS20で求めたアクティブ状態のエントリE01の数1と、現在処理中のLA番号1における使用中のポート種別10BASE−Tの最大数4とを比較し、これらが一致しないと判定する(図6、ステップS28:NO)。
次に、図7のステップS100においてMAC制御部620は、使用中のポート種別10BASE−Tの消費電力計数a(0.15W)と、現状ポート数X(1)とを検索する。ステップS102において消費電力判定部610は、上述の式1を用いて、使用中のポート種別10BASE−Tにおいて、アクティブ状態のポートを1つ追加した後の消費電力P(0.15W×2=0.3W)を求める。ステップS104においてMAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力計数an+1(0.5W)を検索する。ステップS106において消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力Pn+1(0.5W)を求める。次に、MAC制御部620は、消費電力P(0.3W)と、消費電力Pn+1(0.5W)とを比較し、消費電力P(0.3W)が消費電力Pn+1(0.5W)よりも小さいと判定する(ステップS108:YES)。
この結果、ステップS110においてMAC制御部620は、図3に示したLA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が1であり、種別フィールドの値が「10BASE−T」であり、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリE02のポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。この結果、PHY制御部640は、対応するポート702の電力供給状態を変更する。時刻t2は、このようにしてポート702の電力供給状態が変更された後の状態を示している。
図7のステップS108において、消費電力Pが消費電力Pn+1以上である場合(ステップS108:NO)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1のポートを1つアクティブ化する(ステップS112)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1とを有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も小さいエントリ)について、ポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。
また、MAC制御部620は、使用中であったポート種別nのポートを擬似アクティブ化する(ステップS114)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中であったポート種別nとを有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリについて、擬似ポート状態フィールドの値を「擬似アクティブ」へと変更する。さらに、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中であったポート種別nとを有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も小さいエントリ)について、擬似ポート状態フィールドの値を「擬似アクティブ」へと変更する。
なお、擬似ポートフィールドの値は、消費電力の効率や、必要とされる速度といった観点から実際に使用する(アクティブ状態とする)ポートの種別を切り替えた場合に、切り替える前において使用していた種別のポートにおいて、実際どれだけの数のポートが必要であったのかを管理するための情報である。擬似ポートフィールドの値は、後述のポート縮退処理において使用される。
MAC制御部620は、使用中であったポート種別nのポートを全てスタンバイ化する(ステップS116)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中であったポート種別nとを有するエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリについて、ポート状態フィールドの値を「スタンバイ」へと変更する。LA構成情報テーブル400の変更により、PHY制御部640はポートの電力供給状態を変更する。
図8の時刻t3は、LA番号1の論理ポートのうち、ポート701、702、703(PHY701、702、703)がアクティブ状態、他のポートがスタンバイ状態の場合を示している。このような状態において、例えば、受信レートが30Mbpsに変化した際の動作について説明する。時刻t1における説明と同様に、MAC制御部620は、使用中のポート種別10BASE−Tは、LA構成情報テーブル400における現在処理中のLA番号1の最低速度に該当すると判定する(図6、ステップS20:YES)。MAC制御部620は、ステップS20で求めたアクティブ状態のエントリ(エントリE01〜E03)の数3と、現在処理中のLA番号1における使用中のポート種別10BASE−Tの最大数4とを比較し、これらが一致しないと判定する(図6、ステップS28:NO)。
次に、図7のステップS100、102において消費電力判定部610は、使用中のポート種別10BASE−Tにおいて、アクティブ状態のポートを1つ追加した後の消費電力P(0.15W×4=0.6W)を求める。図7のステップS104、106において消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1における消費電力Pn+1(0.5W)を求める。MAC制御部620は、消費電力P(0.6W)と、消費電力Pn+1(0.5W)とを比較し、消費電力P(0.6W)が消費電力Pn+1(0.5W)以上であると判定する(ステップS108:NO)。
この結果、ステップS112においてMAC制御部620は、図3に示したLA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が1であり、種別フィールドの値が「100BASE−T」であり、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリE05のポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。ステップS114においてMAC制御部620は、LA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が1であり、種別フィールドの値が「10BASE−T」であり、かつ、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリE01〜E03の擬似ポート状態フィールドの値を「擬似アクティブ」へと変更する。また、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が1であり、種別フィールドの値が「10BASE−T」であり、かつ、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」であるエントリE04の擬似ポート状態フィールドの値を「擬似アクティブ」へと変更する。
ステップS116においてMAC制御部620は、LA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が1であり、種別フィールドの値が「10BASE−T」であるエントリE01〜04のポート状態フィールドの値を「スタンバイ」へと変更する。この結果、PHY制御部640は、対応するポート701〜703、705の電力供給状態を変更する。時刻t4は、このようにしてポート701〜703、705の電力供給状態が変更された後の状態を示している。
図6のステップS28において、アクティブ状態のエントリの数と、使用中のポート種別の最大数とが一致する場合(ステップS28:YES)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1のポートを1つアクティブ化する(ステップS32)。具体的には、MAC制御部620は、図7のステップS112で説明したものと同様の処理を行う。次に、MAC制御部620は、使用中であったポート種別nのポートを全てスタンバイ化した後、処理を終了する。(ステップS34)。具体的には、MAC制御部620は、図7のステップS116で説明したものと同様の処理を行う。
図6のステップS20において、使用中のポート種別が最低速度でない場合(ステップS20:NO)、MAC制御部620は、送受信レートが使用中のポート種別nの速度閾値よりも低いか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、MAC制御部620は、ポート追加閾値テーブル500(図4)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nとを有し、かつ、ポート数フィールドの値が1であるエントリを抽出する。そして、MAC制御部620は、当該エントリの速度閾値フィールドの値と、送受信レートとを比較する。送受信レートが速度閾値フィールドの値以上である場合(ステップS22:NO)、処理はステップS28へ遷移する。
一方、送受信レートが速度閾値フィールドの値より低い場合(ステップS22:YES)、MAC制御部620は、擬似アクティブ状態であるポート数が、当該ポートにおける最大数か否かを判定する(ステップS24)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有するエントリを検索する。次に、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有し、かつ、擬似ポート状態フィールドの値が「擬似アクティブ」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、これらのエントリの数を比較し、一致するか否かを判定する。両者が一致する場合(ステップS24:YES)、処理を終了する。
両者が一致しない場合(ステップS24:NO)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1のポートを1つ擬似アクティブ状態へ変更した後、処理を終了する(ステップS26)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有し、かつ、擬似ポート状態フィールドの値が「−」であるエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も小さいエントリ)について、擬似ポート状態フィールドの値を「擬似アクティブ」へと変更する。
(A−3−2)ポート縮退処理:
図9は、ポート縮退処理(図5:ステップS14)の手順を示すフローチャートである。まず、MAC制御部620は、現在アクティブ状態であるポート数が複数であるか否かを判定する(ステップS50)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)を参照し、現在処理中のLA番号を有し、かつ、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリを抽出する。 抽出したエントリ数が複数ある場合(ステップS50:YES)、MAC制御部620は、抽出したエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も大きいエントリ)について、ポート状態フィールドの値を「スタンバイ」へと変更する。LA構成情報テーブル400の変更により、PHY制御部640はポートの電力供給状態を変更する。
一方、抽出したエントリが1つである場合(ステップS50:NO)、MAC制御部620は、送受信レートが、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1における最大数分の速度閾値に該当するか否かを判定する(ステップS54)。具体的には、MAC制御部620は、ポート追加閾値テーブル500(図4)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有するエントリであって、かつ、ポート数フィールドの値が最も大きいエントリと、ポート数フィールドの値が2番目に大きいエントリとを検索する。
そして、MAC制御部620は、ポート数フィールドの値が最も大きいエントリの速度閾値フィールドの値と、ポート数フィールドの値が2番目に大きいエントリ速度閾値フィールドの値と、送受信レートとを比較する。送受信レートの値に最も適した速度閾値を有するエントリがポート数フィールドの値が最も大きいエントリであった場合(ステップS54:YES)、MAC制御部620は、ポート速度減速判定処理1を行った後、処理を終了する(ステップS56)。一方、送受信レートの値に最も適した速度閾値を有するエントリがポート数フィールドの値が2番目に大きいエントリであった場合(ステップS54:NO)、MAC制御部620は、ポート速度減速判定処理2を行った後、処理を終了する(ステップS58)。
図10は、ポート速度減速判定処理1(図9:ステップS56)の手順を示すフローチャートである。MAC制御部620は、使用中のポート種別nから、消費電力計数aを検索する(ステップS200)。具体的には、MAC制御部620は、図9のステップS50で求めた使用中のポート種別nをキーとして消費電力計数テーブル300(図2)を検索し、一致するエントリの消費電力計数フィールドの値を消費電力計数aとする。消費電力判定部610は、使用中のポート種別nおける消費電力Pを求める(ステップS202)。具体的には、消費電力Pは、ステップS200において検索された消費電力計数aと同値である。
次に、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1から、消費電力計数an−1と、擬似ポート数Yn−1とを検索する(ステップS204)。具体的には、MAC制御部620は、図9のステップS50で求めた使用中のポート種別nをキーとして消費電力計数テーブル300を検索し、一致するエントリの一つ前のエントリの消費電力計数フィールドの値を消費電力計数an−1とする。さらに、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有し、かつ、擬似ポート状態フィールドの値が「擬似アクティブ」であるエントリを検索する。MAC制御部620は、検索されたエントリの数を、擬似ポート数Yn−1とする。次に、消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1における消費電力Pn−1を求める(ステップS206)。具体的には、費電力Pn−1は、ステップS204において検索された消費電力計数an−1と、擬似ポート数Yn−1とを用いて、以下の式2を用いて求めることができる。
n−1=an−1×Yn−1 ・・・(2)
MAC制御部620は、使用中のポート種別nの消費電力P(ステップS202)と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1における消費電力Pn−1(ステップS206)とを比較する(ステップS208)。
消費電力Pn−1が消費電力P以上である場合(ステップS208:NO)、MAC制御部620は処理を終了する。これは、低速なポートへの切り替え処理を行わない(すなわち、使用中のポート種別を維持する)方が、消費電力が小さいためである。
一方、消費電力Pn−1が消費電力Pよりも小さい場合(ステップS208:YES)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1のポートを、擬似ポート数Yn−1つアクティブ化する(ステップS210)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有するエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意の擬似ポート数Yn−1個のエントリについて、ポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。また、MAC制御部620は、使用中であったポート種別nのポートを全てスタンバイ化する(ステップS212)。詳細は、図7のステップS116と同様である。LA構成情報テーブル400の変更により、PHY制御部640はポートの電力供給状態を変更する。
図11は、スイッチ10のLA番号2で識別される論理ポートについて、ポート縮退処理が行われる様子を示す説明図である。例えば、時刻t1に示すように、LA番号2の論理ポートのうち、ポート714(PHY714)のみがアクティブ状態、他のポートがスタンバイ状態の場合に、例えば、受信レートが400Mbpsに変化した際の動作について説明する。MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)における現在処理中のLA番号2を有し、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリは1つ(エントリE14)であると判定する(ステップS50:NO)。また、アクティブ状態であるポート714のポート種別、すなわち、使用中のポート種別は1000BASE−Tである。次に、MAC制御部620は、送受信レート(400Mbps)と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1(100BASE−T)におけるポート数が最大数分の速度閾値(490Mbps)と、ポート種別n−1(100BASE−T)におけるポート数が2番目のものの速度閾値(390Mbps)とを比較する。送受信レート(400Mbps)の値に最も適した速度閾値は、ポート数が最大数分の速度閾値(490Mbps)であるため(ステップS54:YES)、MAC制御部620は、ポート速度減速判定処理1を行う(ステップS56)。
図10のステップS200においてMAC制御部620は、使用中のポート種別1000BASE−Tの消費電力計数a(2.25W)を検索する。ステップS202において消費電力判定部610は、消費電力計数a(2.25W)から、消費電力P(2.25W)を求める。ステップS204においてMAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1(100BASE−T)の消費電力計数an−1(0.5W)と、擬似ポート数Yn−1(5つ)を検索する。ステップS206において消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1における消費電力Pn−1(0.5W×5=2.5W)を求める。ステップS208においてMAC制御部620は、消費電力Pn−1(2.5W)と、消費電力P(2.25W)とを比較し、消費電力Pn−1(2.5W)が消費電力P(2.25W)以上であるため(ステップS208:NO)、MAC制御部620は、処理を終了する。この結果、ポート縮退処理が行われた後においても、LA番号2の各ポートの電力供給状態は変化しない。時刻t2は、ポート縮退処理後におけるLA番号2で識別される論理ポートの様子を示している。
図12は、ポート速度減速判定処理2(図9:ステップS58)の手順を示すフローチャートである。図10に示したポート速度減速判定処理1との違いは、ステップS206、S208、S210に代えて、ステップS306、S308、S310、S314が追加されている点であり、他の動作はポート速度減速判定処理1と同様である。
消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1において、ポート数を最大数から1つ縮退した場合における消費電力Pn−1を求める(ステップS306)。具体的には、消費電力Pn−1は、ステップS204において検索された消費電力計数an−1と、擬似ポート数Yn−1とを用いて、以下の式3を用いて求めることができる。
n−1=an−1×(Yn−1−1) ・・・(3)
MAC制御部620は、使用中のポート種別nの消費電力P(ステップS202)と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1において、ポート数を最大数から1つ縮退した場合における消費電力Pn−1(ステップS306)とを比較する(ステップS308)。
消費電力Pn−1が消費電力P以上である場合(ステップS308:NO)、MAC制御部620は、低速ポートの構成を擬似的に縮退する(ステップS314)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有し、かつ、擬似ポート状態フィールドの値が「擬似アクティブ」であるエントリを検索する。MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意のエントリ(例えば、自装置ポート番号フィールドの値が最も小さいエントリ)について、擬似ポート状態フィールドの値を「−」へ更新する。
一方、消費電力Pn−1が消費電力Pよりも小さい場合(ステップS308:YES)、MAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1のポートを、擬似ポート数Yn−1−1つアクティブ化する(ステップS310)。具体的には、MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400から、現在処理中のLA番号と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1とを有するエントリを検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意の擬似ポート数Yn−1−1個のエントリについて、ポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。その後、処理はステップS212へ遷移する。
図11の時刻t2において、さらに、受信レートが350Mbpsに変化した際の動作について説明する。MAC制御部620は、LA構成情報テーブル400(図3)における現在処理中のLA番号2を有し、ポート状態フィールドの値が「アクティブ」であるエントリは1つ(エントリE14)であると判定する(ステップS50:NO)。また、アクティブ状態であるポート714のポート種別、すなわち、使用中のポート種別は1000BASE−Tである。次に、MAC制御部620は、送受信レート(350Mbps)と、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1(100BASE−T)におけるポート数が最大数分の速度閾値(490Mbps)と、ポート種別n−1(100BASE−T)におけるポート数が2番目のものの速度閾値(390Mbps)とを比較する。送受信レート(400Mbps)の値に最も適した速度閾値は、ポート数が最大数−1つ分の速度閾値(390Mbps)であるため(ステップS54:NO)、MAC制御部620は、ポート速度減速判定処理2を行う(ステップS58)。
図12のステップS200においてMAC制御部620は、使用中のポート種別1000BASE−Tの消費電力計数a(2.25W)を検索する。ステップS202において消費電力判定部610は、消費電力計数a(2.25W)から、消費電力P(2.25W)を求める。ステップS204においてMAC制御部620は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1(100BASE−T)の消費電力計数an−1(0.5W)と、擬似ポート数Yn−1(5つ)を検索する。ステップS306において消費電力判定部610は、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1において、ポート数を最大数から1つ縮退した場合における消費電力Pn−1(0.5W×4=2W)を求める。ステップS208においてMAC制御部620は、消費電力Pn−1(2W)と、消費電力P(2.25W)とを比較し、消費電力Pn−1(2W)が消費電力P(2.25W)よりも小さいと判定する(ステップS308:YES)。
この結果、ステップS310においてMAC制御部620は、図3に示したLA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が2であり、種別フィールドの値が「100BASE−T」であるエントリE09〜E13を検索する。そして、MAC制御部620は、一致するエントリの中の任意の4つのエントリについて、ポート状態フィールドの値を「アクティブ」へと変更する。その後、ステップS212においてMAC制御部620は、LA構成情報テーブル400のLA番号フィールドの値が2であり、種別フィールドの値が「1000BASE−T」であるエントリE14、E15のポート状態フィールドの値を「スタンバイ」へと変更する。この結果、PHY制御部640は、対応するポートへの電力供給状態を変更する。時刻t4は、このようにしてポート709〜712、714の電力供給状態が変更された後の状態を示している。
(A−4)電力供給状態の変更:
図13は、スイッチ10が用いられたネットワークの一例を示す説明図である。このネットワークは、2台のスイッチ#1、#2を備えている。スイッチ#1、#2は、それぞれ接続され、リンクアグリゲーション機能による2つの論理ポート(LA番号1、2)が設定されている。なお、スイッチ#1、#2は、共に上述したスイッチ10であるため、個々に上述の省電力処理を行う。スイッチ#1、#2のPHY制御部640は、それぞれ内部のLA構成情報テーブル400が変更された際に、LACP(Link Aggregation Control Protocol)プロトコルのネゴシエーションによって、自装置内のポートの電力供給状態を変更する。LACPプロトコルのネゴシエーションを用いれば、ポートの電力供給状態を変更する際に生じる通信の瞬断を抑制することができる。
以上のように、第1実施例によれば、リソース管理部(消費電力判定部610、MAC制御部620、PHY制御部640)は、ネットワーク中継装置におけるフレームの送受信レート(送信レートもしくは受信レートのうちの少なくとも一方)と、論理ポートを構成する個々のポートの消費電力とに応じて、論理ポートを構成する個々のポートの作動状態を、アクティブ状態と、スタンバイ状態との間で切り替える。より具体的には、リソース管理部のうちの省電力判定部(消費電力判定部610、MAC制御部620)は、第1の速度のポート(使用中のポート種別n)から、増減した送信レートもしくは受信レートを許容するポート容量を得るための特定数の第1の速度のポートをアクティブ状態とした場合の第1の消費電力(消費電力P)と、第2の速度のポート(使用中のポート種別nの次に高速なポート種別n+1、または、使用中のポート種別nの次に低速なポート種別n−1)から、増減した送信レートもしくは受信レートを許容するポート容量を得るための特定数の第2の速度のポートをアクティブ状態とした場合の第2の消費電力(消費電力Pn+1、または、消費電力Pn−1)とを求め、省電力処理部(MAC制御部620、PHY制御部640)は、第1の消費電力と、第2の消費電力とのうちで、より消費電力が低い方の特定数のポートの作動状態をアクティブ状態にする。この結果、ネットワーク中継装置(スイッチ10)において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することができる。
また、省電力処理部(MAC制御部620、PHY制御部640)は、さらに、前記省電力処理において、論理ポートに含まれるポートであって、アクティブ状態とする特定数のポートを除く全てのポートの作動状態をスタンバイ状態にする。この結果、ネットワーク中継装置において、より低消費電力を実現することができる。
また、省電力処理部(MAC制御部620、PHY制御部640)は、さらに、LA構成情報テーブル400の擬似ポートフィールドを用いて、アクティブ状態へと移行させるポートの次に低速なポートを用いた場合に、レート監視部(送信レート監視部630、受信レート監視部650)から通知される受信レートと、送信レートとのうちの少なくとも一方を許容するポート容量を得るために必要なポートの数、すなわち、(アクティブ状態とする)ポートの種別を切り替える場合に、切り替える前において使用していた種別のポートにおいて、実際どれだけの数のポートが必要であったのかを管理することができる。この結果、省電力処理部は、ポート縮退処理に必要なポートの数を把握することができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例では、スイッチから外部へ送信されるデータの送信レートのみを監視することによって省電力処理を行う構成について説明する。以下では、第1実施例と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施例と同様の構成部分については先に説明した第1実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(B−1)ネットワーク中継装置の概略構成:
図14は、第2実施例におけるネットワーク中継装置10aの概略構成を示す説明図である。図1に示した第1実施例との違いは、LA構成情報テーブル400に代えてLA構成情報テーブル400aを備える点と、装置管理部600に代えて装置管理部600aを備える点のみであり、他の構成については第1実施例と同様である。装置管理部600aは、PHY制御部640に代えてPHY制御部640aを備える点と、受信レート監視部650を含まない点とにおいてのみ、装置管理部600と異なる。LA構成情報テーブル400aおよびPHY制御部640aについての詳細は、後述する。
(B−2)テーブルの構成:
図15は、第2実施例におけるLA構成情報テーブル400aの一例を示す説明図である。図3に示した第1実施例との違いは、対向装置ポート番号フィールドをさらに備える点のみであり、他の構成については第1実施例と同様である。対向装置ポート番号フィールドには、自装置ポート番号フィールドに格納された識別子に対応する各ポートが接続されている対向装置上のポート番号(すなわち、対向装置上で、個々のポートを識別するために割り当てられている一意な識別子)が格納されている。なお、対向装置ポート番号フィールドの値は、予めコンフィグ情報としてLA構成情報テーブル400aに設定されていても良いし、リンクアグリゲーションの起動時にLACPプロトコルを用いたリンクアップを行うことにより交換してもよい。
(B−3)省電力処理:
図16は、第2実施例におけるスイッチ10aが用いられたネットワークの一例を示す説明図である。図13に示した第1実施例との違いは、スイッチ#3、#4が、スイッチ10aである点である。スイッチ#3、#4は、個々に省電力処理を行う。なお、スイッチ#3、#4における省電力処理は、送信レートの変化のみに基づいて行われる点を除き、第1実施例と同様である。これは、スイッチ#3、#4は、受信レート監視部650を備えないことによる。
(B−4)電力供給状態の変更:
スイッチ#3、#4のPHY制御部640aは、それぞれ内部のLA構成情報テーブル400aが変更された際に、対向装置に対して、ポート状態の変更を依頼する旨の要求を送信する。この要求は、スタンバイ状態のポートをアクティブ状態へ移行させるためのポート追加要求と、アクティブ状態のポートをスタンバイ状態へ移行させるためのポート縮退要求とがある。
図16(A)は、スイッチ#3からスイッチ#4に対してポート追加要求が送信される様子を示す説明図である。LA構成情報テーブル400a(図3)の任意のエントリのポート状態フィールドの値が「スタンバイ」状態から「アクティブ」状態へ変化した際、PHY制御部640aは、自らのポートの電力供給状態を変更すると共に、アクティブ状態の任意のポートを通じて、対向装置へポート追加要求を含む制御パケットを送信する。ポート追加要求には、以下のa〜cに示す情報が含まれる。
a)ポート追加要求であることを示すコマンド(文字列)
b)ポート追加要求の送信元装置内のLA構成情報テーブル400a内においてアクティブ状態へ変化したエントリの対向装置ポート番号フィールドの値(すなわち、対向装置上で、アクティブにすべきポートを識別するために割り当てられている一意な識別子)
c)情報bのポートに関するリンクアップ用の情報(例えば、ポート速度等の情報)
このポート追加要求を含む制御パケットを受け取った対向装置は、ポート追加要求に含まれる情報a〜cを用いて、該当するポートの電力供給状態を変更する。なお、上記情報cは省略可能である。
図16(B)は、スイッチ#3とスイッチ#4との間でポート縮退要求が送受信される様子を示す説明図である。LA構成情報テーブル400aの任意のエントリのポート状態フィールドの値が「アクティブ」状態から「スタンバイ」状態へ変化した際、PHY制御部640aは、アクティブ状態の任意のポートを通じて、対向装置へポート縮退要求を含む制御パケットを送信する。なお、以降、最初にポート縮退要求を送信した装置を「要求側装置」とも呼ぶ。また、要求側装置からのポート縮退要求を受信した装置を「応答側装置」とも呼ぶ。ポート縮退要求には、以下のd、eに示す情報が含まれる。
d)ポート縮退要求であることを示すコマンド(文字列)
e)ポート縮退要求の送信元装置内のLA構成情報テーブル400a内においてスタンバイ状態へ変化したエントリの対向装置ポート番号フィールドの値(すなわち、対向装置上で、スタンバイにすべきポートを識別するために割り当てられている一意な識別子)
要求側装置からのポート縮退要求を含む制御パケットを受け取った応答側装置は、ポート縮退要求に含まれる情報d、eを用いて、自装置内のLA構成情報テーブル400aを検索し、一致するエントリのポート状態フィールドの値を参照する。ポート状態フィールドの値が「アクティブ」である場合、応答側装置は、何もしない。一方、ポート状態フィールドの値が「スタンバイ」である場合は、応答側装置は、該当するポートの電力供給状態を変更すると共に、要求側装置に対して、上記d、eの情報を含むポート縮退要求を送信する。要求側装置は、応答側装置からのポート縮退要求を含む制御パケットを受信した時点で、該当するポートの電力供給状態を変更する。このようにすれば、要求側装置と、応答側装置との双方においてポートをスタンバイ状態にして良いと判定された場合のみ、ポートをスタンバイ状態にすることができるため、片方向からの判断のみに基づく通信の切断を抑制することができる。
以上のように、第2実施例によれば、複数台のネットワーク中継装置(スイッチ#3、スイッチ#4)が接続される構成において、個々のネットワーク中継装置では、フレームの受信レートもしくは送信レートとのうちのいずれか一方のみを監視するため、レート監視部(送信レート監視部630、もしくは、受信レート監視部650)の負荷を低減することができる。さらに、個々のポートの接続先ポートを有する他のネットワーク中継装置に対しては、接続先ポートを識別するための情報(すなわち、LA構成情報テーブル400a内においてアクティブ/スタンバイ状態へ変化したエントリの対向装置ポート番号フィールドの値)と、接続先ポートの作動状態をアクティブ状態またはスタンバイ状態に切り替える旨の要求と、(すなわち、ポート追加要求/ポート縮退要求であることを示すコマンド)を含む制御フレームを送信するため、複数台のネットワーク中継装置が接続される構成において、必要な処理性能を確保しつつ、低消費電力を実現することができる。
C.第3実施例:
本発明の第3実施例では、マルチレートに対応した物理ポートチップを備え、省電力処理の結果に応じて物理ポートチップのポート速度を切り替える構成について説明する。以下では、第1実施例と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施例と同様の構成部分については先に説明した第1実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(C−1)ネットワーク中継装置の概略構成:
図17は、第3実施例におけるネットワーク中継装置10bの概略構成を示す説明図である。図1に示した第1実施例との違いは、消費電力計数テーブル300に代えて消費電力計数テーブル300bを、LA構成情報テーブル400に代えてLA構成情報テーブル400bを、装置管理部600に代えて装置管理部600bを、PHY700に代えてPHY700bを、それぞれ備える点のみであり、他の構成については第1実施例と同様である。
装置管理部600bは、MAC制御部620に代えてMAC制御部620bを備える点と、PHY制御部640に代えてPHY制御部640bを備える点とにおいてのみ、装置管理部600と異なる。PHY700bは、イーサネットのレイヤ1において論理信号を電気信号に変換する機能を有するPHY701b〜PHY716bまでの16個の物理ポートチップの総称である。PHY701b〜PHY716bは、PHY制御部によりポートの速度を変更することが可能な、いわゆるマルチレートPHYである。なお、消費電力計数テーブル300b、LA構成情報テーブル400b、MAC制御部620b、PHY制御部640bについての詳細は、後述する。
(C−2)テーブルの構成:
図18は、第3実施例における消費電力計数テーブル300bの一例を示す説明図である。図2に示した第1実施例との違いは、ポート種別フィールドに格納されているエントリの内容のみであり、他の構成については第1実施例と同様である。ポート種別フィールドの各エントリには、図2に示した各エントリに加えて、PHY700b(図17)を構成するマルチレートPHYにおける調整可能なポート速度(10Mbps、100Mbps、1Gbps)が格納されている。また、消費電力計数フィールドには、ポート種別フィールドのポート速度に対応した消費電力を示す値が格納されている。すなわち、図18の例では、10/100/1000BASE−TマルチレートPHYのポート速度を、10Mbpsに設定した場合の消費電力は0.15W、100Mbpsに設定した場合の消費電力は0.5W、1GMbpsに設定した場合の消費電力は2.25Wであることを示している。
図19は、第3実施例におけるLA構成情報テーブル400bの一例を示す説明図である。図3に示した第1実施例との違いは、ポート速度フィールドと、擬似ポート速度フィールドとを備える点と、各エントリに格納されている内容のみであり、他の構成については第1実施例と同様である。ポート速度フィールドは、アクティブ状態のエントリについて、当該エントリの種別フィールドに格納されているイーサネットの種類、もしくは、マルチレートPHYにおいて設定されたポート速度が格納される。擬似ポート速度フィールドは、擬似ポートフィールドの値が「擬似アクティブ」であるエントリについて、当該エントリの種別フィールドに格納されているイーサネットの種類、もしくは、マルチレートPHYにおいて設定されていたポート速度が格納される。
(C−3)省電力処理:
第3実施例における省電力処理は、図5に示した第1実施例と同様である。
(C−3−1)ポート追加処理:
第3実施例におけるポート追加処理は図6に示した第1実施例とほぼ同じである。また、図20は、第3実施例におけるポート速度増速判定処理の手順を示すフローチャートである。本実施例におけるポート追加処理およびポート速度増速判定処理において、図6および図7に示した第1実施例との相違点を以下に示す。
・LA構成情報テーブル400b(図19)の種別フィールドの値としてマルチレートPHY(10/100/1000BASE−Tマルチ)が格納されている場合、MAC制御部620bは、現在使用中のポート種別に代えて、現在設定されているポート速度(ポート速度フィールドの値)を用いて各ステップの処理を行う点。
・図6のステップS32、図20のステップS110において、MAC制御部620bは、対象エントリのポート状態フィールドの値を「アクティブ」へ変更すると共に、ポート速度フィールドに、ポート種別に応じたポートの速度、または現在設定されているマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
・図20のステップS400において、マルチレートPHYの場合、MAC制御部620bは、マルチレートPHYにおいて設定されているポート速度を、使用中のポート速度nの次に高速なポート速度n+1へと変更する点。
・図6のステップS26、図20のステップS114において、MAC制御部620bは、対象エントリの擬似ポート速度フィールドに、擬似アクティブ化したポート種別に応じたポートの速度、または擬似アクティブ化したマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
・図6のステップS34、図20のステップS116において、MAC制御部620bは、対象エントリのポート状態フィールドの値を「スタンバイ」へ変更すると共に、ポート速度フィールドの値を「−」とする点。
(C−3−2)ポート縮退処理:
第3実施例におけるポート縮退処理は、図9に示した第1実施例と同様である。
図21は、第3実施例におけるポート速度減速判定処理1(図9:ステップS56)の手順を示すフローチャートである。図10に示した第1実施例との相違点を以下に示す。
・LA構成情報テーブル400b(図19)の種別フィールドの値としてマルチレートPHY(10/100/1000BASE−Tマルチ)が格納されている場合、MAC制御部620bは、現在使用中のポート種別に代えて、現在設定されているポート速度(ポート速度フィールドの値)を用いて各ステップの処理を行う点。
・ステップS500において、MAC制御部620bは、擬似ポート数Yn−1−1つ分のマルチレートPHYを、使用中のポート速度nの次に低速なポート速度n−1に設定した上で、アクティブ化する。さらに、MAC制御部620bは、対象エントリのポート速度フィールドに、現在設定されているマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
・ステップS502において、MAC制御部620bは、ポート速度nに設定されているマルチレートPHYのポート速度の設定を、使用中のポート速度nの次に低速なポート速度n−1に変更する。さらに、MAC制御部620bは、当該エントリのポート速度フィールドに、変更後のマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
図22は、第3実施例におけるポート速度減速判定処理2(図9:ステップS58)の手順を示すフローチャートである。図12に示した第1実施例との相違点を以下に示す。
・LA構成情報テーブル400b(図19)の種別フィールドの値としてマルチレートPHY(10/100/1000BASE−Tマルチ)が格納されている場合、MAC制御部620bは、現在使用中のポート種別に代えて、現在設定されているポート速度(ポート速度フィールドの値)を用いて各ステップの処理を行う点。
・ステップS600において、MAC制御部620bは、擬似ポート数Yn−1−2つ分のマルチレートPHYを、使用中のポート速度nの次に低速なポート速度n−1に設定した上で、アクティブ化する。さらに、MAC制御部620bは、対象エントリのポート速度フィールドに、現在設定されているマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
・ステップS602において、MAC制御部620bは、ポート速度nに設定されているマルチレートPHYのポート速度の設定を、使用中のポート速度nの次に低速なポート速度n−1に変更する。さらに、MAC制御部620bは、当該エントリのポート速度フィールドに、変更後のマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
・ステップS314において、MAC制御部620bは、対象エントリの擬似ポート速度フィールドに、擬似アクティブ化したポート種別に応じたポートの速度、または擬似アクティブ化したマルチレートPHYにおけるポート速度を格納する点。
(C−4)電力供給状態の変更:
第3実施例における電力供給状態の変更方法は、図13に示した第1実施例と同様である。
以上のように、第3実施例によれば、ネットワーク中継装置(スイッチ10)において、マルチレートのポートを採用する構成であっても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
D.第4実施例:
本発明の第4実施例では、上り方向と、下り方向とで異なるポートが使用される構成ついて説明する。以下では、第2実施例と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第2実施例と同様の構成部分については先に説明した第2実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(D−1)ネットワーク中継装置の概略構成:
図23は、第4実施例におけるネットワーク中継装置10cの概略構成を示す説明図である。図14に示した第2実施例との違いは、LA構成情報テーブル400aに代えてLA構成情報テーブル400cを備える点と、PHY制御部640aに代えてPHY制御部640cを備える点のみであり、他の構成については第2実施例と同様である。
(D−2)テーブルの構成:
図24は、第4実施例におけるLA構成情報テーブル400cの一例を示す説明図である。図15に示した第2実施例との違いは、対向装置ポート番号フィールドに代えて通信方向フィールドを備える点のみであり、他の構成については第2実施例と同様である。通信方向フィールドには、そのポートが使用される通信の方向(上り/下り)を示す情報が格納されている。図24の例では、自装置ポート番号フィールドの値が奇数のポートは上り用ポート、偶数のポートは下り用ポートとして設定されている。
図24の例では、LA番号が1の上り用ポートとして、自装置ポート番号1で識別されるポート701がアクティブ状態、下り用ポートとして、自装置ポート番号6で識別されるポート706がアクティブ状態となっている。また、LA番号が2の上り用ポートとして、自装置ポート番号14で識別されるポート714がアクティブ状態、下り用ポートとして、自装置ポート番号15で識別されるポート715がアクティブ状態となっている。本実施例では、このように、上り方向と下り方向とで、異なる速度のポートをアクティブ状態とすることができる。
(D−3)省電力処理:
図25は、第4実施例におけるスイッチ10cが用いられたネットワークの一例を示す説明図である。図16に示した第2実施例との違いは、スイッチ#5、#6が、スイッチ10cである点である。スイッチ#5、#6は、個々に第2実施例と同様の省電力処理を行う。
(D−4)電力供給状態の変更:
スイッチ#5、#6のPHY制御部640cは、それぞれ内部のLA構成情報テーブル400cが変更された際に、対向装置に対して、ポート状態の変更を依頼する旨の要求(ポート追加要求/ポート縮退要求)を送信する。
図25(A)は、スイッチ#5とスイッチ#6との間でポート追加要求が送信される様子を示す説明図である。図16(A)に示した第2実施例との違いは、各スイッチは送信レートのみを監視し、自装置の省電力処理におけるLA構成情報テーブル400c(図24)の更新は、通信方向フィールドの値が上り、もしくは、下りのいずれか一方のエントリのみ行う点である。この結果、例えば、スイッチ#5は、スイッチ#6に対して奇数ポートのみからポート追加要求を含む制御パケットを送信する。一方、スイッチ#6は、スイッチ#5に対して偶数ポートのみからポート追加要求を含む制御パケットを送信する。ポート追加要求については第2実施例で説明した通りである。また、ポート追加要求を含む制御パケットを受け取った対向装置は、ポート追加要求に含まれる情報a〜cを用いて、該当するポートの電力供給状態を変更する。
図25(B)は、スイッチ#5とスイッチ#6との間でポート縮退要求が送信される様子を示す説明図である。第4実施例におけるポート縮退要求は、図25(A)で説明したポート追加要求と同じ方法で行う。具体的には、各スイッチは送信レートのみを監視し、自装置の省電力処理におけるLA構成情報テーブル400c(図24)の更新は、通信方向フィールドの値が上り、もしくは、下りのいずれか一方のエントリのみ行う。この結果、例えば、スイッチ#5は、スイッチ#6に対して奇数ポートのみからポート縮退要求を含む制御パケットを送信する。一方、スイッチ#6は、スイッチ#5に対して偶数ポートのみからポート縮退要求を含む制御パケットを送信する。ポート縮退要求については第2実施例で説明した通りである。また、ポート縮退要求を含む制御パケットを受け取った対向装置は、ポート縮退要求に含まれる情報d、eを用いて、該当するポートの電力供給状態を変更する。
以上のように、第4実施例によれば、上り方向の通信と、下り方向の通信とで異なるポートが使用される構成においても、第2実施例と同様の効果を得ることができる。また、第4実施例では、アクティブ状態にするポート種別を、上り方向の通信と下り方向の通信とで異なるものとすることが可能であるため、例えばデータセンタのように、上り方向の通信と、下り方向の通信とで通信レートが大きく異なる場合に有効である。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上記実施例におけるポート状態「スタンバイ」は、ポートを構成する物理ポートチップ(PHY)に対して供給される電力が、アクティブ状態よりも低い状態を示すものとして記載した。これは、供給電力がアクティブ状態よりも低い場合は全て「スタンバイ」状態に含まれる趣旨であり、供給電力がOFFの場合も含む。
上記実施例では、LA構成情報テーブルにおいて、異なるポート種別間で同時にアクティブ状態を採用しない構成について説明した。しかし、異なるポート種別において同時にアクティブ状態を採用可能な構成とすることも可能である。
上記第1、3実施例では、LA構成情報テーブルの変更により、PHY制御部は、LACPプロトコルのネゴシエーションによって、ポートの電力供給状態を変更するものとしたが、他の方法を用いることも可能である。例えば、ネゴシエーションをしない単なるポートアップ、ポートダウン制御によって、ポートの電力供給状態を変更することもできる。
上記第2、4実施例では、対向装置上における個々のポートを識別するために用いられる情報として、ポート番号(すなわち、LA構成情報テーブルの対向装置ポート番号フィールドの値)を用いている。しかし、対向装置上における個々のポートを識別するために用いられる情報は、ポート番号に限られず、任意のものを採用可能である。
E2.変形例2:
上記実施例において、ネットワーク中継装置の利用者による各種切り替えを実現可能な構成とすることもできる。例えば、利用者が操作可能な設定画面やコマンドを予め用意することによって、以下のような各種の切り替えを実現可能である。
・手動によるポートのアクティブ状態/スタンバイ状態の切り替え
・上記実施例1〜4で説明した各処理タイプの選択
E3.変形例3:
上記実施例では、ネットワーク中継装置の構成の一例を示した。しかし、ネットワーク中継装置の構成は、上述した態様に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることができ、構成要素の付加・削除・変更が可能である。具体的には、例えば、ネットワーク中継装置が有する各ポートを、VLAN(Virtual Local Area Network)で多重化する論理的なインタフェースであるものとすることができる。また、トンネルインタフェースや、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)のLSP(Label Switched Path)といった仮想的なインタフェースを組み合わせても良い。
また、上記実施例では、ネットワーク中継装置が備える各テーブルについて、その構成の一例を示した。しかし、これらのテーブルが備えるフィールドは、その発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることができる。例えば、上記に例示したフィールド以外のフィールドを備えるものとしても良い。また、各テーブルには、ダイレクトマップ方式を用いることも可能である。
さらに、スイッチ内部に予め格納されるとした各種テーブルは、利用者による設定・変更が可能な構成としても良い。
E4.変形例4:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されるものとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるものとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
10…ネットワーク中継装置
100…転送処理部
200…宛先判定部
300…消費電力計数テーブル
400…LA構成情報テーブル
500…ポート追加閾値テーブル
600…装置管理部
610…消費電力判定部
620…MAC制御部
630…送信レート監視部
640…PHY制御部
650…受信レート監視部
700…PHY

Claims (7)

  1. 異なる伝送速度を有する複数の物理ポートのうちの少なくとも一部を集約して、仮想的な論理ポートとして取り扱うことが可能なリンクアグリゲーション機能を有するネットワーク中継装置であって、
    前記ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートと、フレームの送信レートとのうちの少なくとも一方を監視するレート監視部と、
    前記送信レートもしくは前記受信レートのうちの少なくとも一方と、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、前記アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えるリソース管理部と、
    を備える、ネットワーク中継装置。
  2. 請求項1記載のネットワーク中継装置であって、
    前記論理ポートは、少なくとも、
    複数の第1の速度の物理ポートと、
    複数の前記第1の速度とは異なる第2の速度の物理ポートと、
    を含み、
    前記リソース管理部は、前記受信レートと、前記送信レートとのうちの少なくとも一方が増減した場合に、
    前記第1の速度の物理ポートから、増減した前記送信レートもしくは前記受信レートを許容する容量を得るための特定数の前記第1の速度の物理ポートを前記アクティブ状態とした場合の第1の消費電力と、前記第2の速度の物理ポートから、増減した前記送信レートもしくは前記受信レートを許容する容量を得るための特定数の前記第2の速度の物理ポートを前記アクティブ状態とした場合の第2の消費電力と、を求める省電力判定部と、
    前記第1の消費電力と、前記第2の消費電力とのうちで、より消費電力が低い方の前記特定数の物理ポートの作動状態を前記アクティブ状態にする省電力処理部と、
    を含む、ネットワーク中継装置。
  3. 請求項2記載のネットワーク中継装置であって、
    前記省電力処理部は、さらに、
    前記論理ポートに含まれる物理ポートであって、前記アクティブ状態とする特定数の物理ポートを除く全ての物理ポートの作動状態を前記スタンバイ状態にする、ネットワーク中継装置。
  4. 請求項2または3記載のネットワーク中継装置であって、
    前記省電力処理部は、さらに、
    アクティブ状態とする物理ポートの次に低速な物理ポートを用いた場合に、前記受信レートと、前記送信レートとのうちの少なくとも一方を許容する容量を得るために必要な物理ポートの数を管理する、ネットワーク中継装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項記載のネットワーク中継装置であって、
    前記物理ポートは、予め定められた複数の異なる伝送速度から、任意の伝送速度を選択して設定することが可能であるマルチレートのポートであり、
    前記第1の速度の物理ポートは、前記マルチレートのポートが第1の速度に設定されている場合を意味し、前記第2の速度の物理ポートは、前記マルチレートのポートが第2の速度に設定されている場合を意味する、ネットワーク中継装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項記載のネットワーク中継装置であって、
    前記レート監視部は、
    前記ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートもしくは送信レートとのうちのいずれか一方を監視し、
    前記リソース管理部は、
    前記送信レートもしくは前記受信レートのうちのいずれか一方と、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、前記アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替えると共に、前記個々の物理ポートの接続先を有する他のネットワーク中継装置に対して、前記接続先を識別するための情報と、前記接続先の作動状態を前記アクティブ状態または前記スタンバイ状態に切り替える旨の要求と、を含む制御フレームを送信する、ネットワーク中継装置。
  7. 異なる伝送速度を有する複数の物理ポートのうちの少なくとも一部を集約して、仮想的な論理ポートとして取り扱うことが可能なリンクアグリゲーション機能を有するネットワーク中継装置の制御方法であって、
    (a)前記ネットワーク中継装置におけるフレームの受信レートと、送信レートとのうちの少なくとも一方を監視する工程と、
    (b)前記送信レートもしくは前記受信レートのうちの少なくとも一方と、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの消費電力とに応じて、前記論理ポートを構成する個々の物理ポートの作動状態を、データ転送が可能なアクティブ状態と、前記アクティブ状態よりも消費電力の低いスタンバイ状態との間で切り替える工程と、
    を備える、ネットワーク中継装置の制御方法。
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JPN6013044242; 相原 慎司 他: 'リンク集約技術を利用したスイッチ省電力化方法' 電子情報通信学会技術研究報告(信学技報) IN2006-147 , 20070111 *
JPN6013044243; 河野 義幸 他: '動的な物理リンク数制御によるスイッチ省電力化手法の提案' 電子情報通信学会技術研究報告(信学技報) IN2007-216 , 20080228 *

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015519826A (ja) * 2012-05-04 2015-07-09 アルカテル−ルーセント 電力を意識した接続拠点の設計および自動設定

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