JP2012015708A - 電力増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレイン電圧を変化させる電力増幅器において、電力増幅器のインピーダンス変動によるエンベロープ信号の精度低下を回避することができる電力増幅装置を提供すること。
【解決手段】電力増幅装置100は、ベースバンド信号のRF信号を電力増幅する電力増幅器130と、ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成回路140とを備える。また、高周波電力増幅装置100は、生成されたエンベロープ信号の振幅値と、閾値入力端子102に入力される閾値とを比較する比較回路150と、比較回路150からの制御信号を受けて、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える切替えスイッチ180とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ドレイン電圧を変化させる電力増幅装置に係り、詳細には、ET(Envelope Tracking)方式の高出力電力増幅装置に関する。
近年、デ−タ伝送速度を向上させたり、加入者容量を増加させたりするため、デ−タの多値化をはじめ、CDMA(Code Division Multiple Access)のような拡散方式や、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア方式、又はそれらを組み合わせた変調方式の採用が増加している。
これらの方式では、変調信号の平均電力とピーク電力の比であるピークファクタが大きくなる傾向にある。これらの信号を歪なく伝送させるためには、電力増幅器の動作点を下げて線形領域で用いる必要がある。このため、信号のピークファクタが大きくなるほど電力増幅器の動作点レベルが下がり、効率の低い領域で電力増幅器を動作させざるを得ない。このような背景から、電力増幅器には線形性が高く、高効率な特性が強く要求されている。
線形性を確保するために、アナログ方式やデジタル方式を用いた歪補償技術の開発が行われている。高効率化の観点からは、バイアス印加方式を改善したD級、E級、F級等の方式、ドハティ方式、エンベロープトラッキング方式、EE&R(Envelope Elimination and Restoration)方式などがある。これらの方式において、高効率化の実現性からエンベロープトラッキング(Envelope Tracking)方式の開発が近年盛んに行われている。
エンベロープトラッキング方式は、電力増幅器へのRF信号入力の包絡線(エンベロープ)信号を電源電圧として電力増幅器に印加する方式である。このエンベロープ信号(電力増幅器の電源電圧)は、電力増幅器の平均出力電力値に応じて、平均出力電圧値も変化することになる。
ところで、一般的な電力増幅器では、電源電圧は常時固定電圧である。電源電圧が固定の場合、電源から印加された電力と電力増幅器から出力される電力の差分が全て熱などの無駄なエネルギに変換されてしまう。このため出力電力が小さい領域では、供給される電力量と出力される電力量の差分が大きくなり、特に効率が低下してしまい不利である。
これに対して、エンベロープトラッキング方式では、常に入力電力に対して飽和に近い領域で動作するため、上記の無駄な電力が排除され、高効率化を達成できる。
エンベロープトラッキング方式では、上記のような動作となることから、エンベロープ信号には高い精度が要求される。つまり、送信されるベースバンド信号の包絡線と電力増幅器に印加されるエンベロープ信号が1対1の関係である必要がある。しかし、エンベロープ信号を精度よく生成し、電力増幅器に印加するには、以下のような現象が発生し困難な場合が発生する。
電力増幅器は、一般的にドレイン電圧と入力(出力)電力に依存し、利得、位相回転量、インピーダンス、消費電力などが変化する特性を有する。このため、ドレイン電圧が変化する電力増幅器では、ドレイン電圧、入力(出力)電力共に変化するため通常の電力増幅器と比較しこれらの特性が大きく変化することになる。
これらの特性が変化することは、電力増幅器の出力特性に大きく影響を及ぼす。例えば、利得、位相回転量が多くなることから、歪量が大きくなる。また、入力レベルが小さい領域では利得低下が大きいため、電力負荷効率への影響も大きくなる。電力増幅器の電源側から見たインピーダンス特性も入力レベルの大小により数十〜数百倍まで変化する場合があり、変調電源部に大きな負荷がかかることになる。
ここで、変調電源部とは、電力増幅器にエンベロープ信号(電圧)を供給する電源部と定義する。変調電源部は、電力増幅器のインピーダンスが変化することにより、周波数軸上での変調電源入力に対する出力応答が変化してしまう。
特に、電力増幅器への入力信号が小さい領域では、電力増幅器のインピーダンスが急峻に大きくなっており、変調電源部における周波数応答は大きく変化してしまう。
このような動作は、エンベロープトラッキング方式のようなドレイン電圧を変化させる電力増幅器に特徴的であり、変調信号が多重化されるなどしてピークファクタが大きな信号に対してはより顕著となる。今後の高速データ伝送を実現するためには、より精度の高いエンベロープ信号を生成する必要がある。
ドレイン電圧を変化させる電力増幅器において、エンベロープ信号の精度を上げる手段として、例えば、特許文献1に開示の技術が知られている。
図1は、特許文献1記載の電力増幅システムの構成を示す図である。
図1に示すように、電力増幅システム10は、分配器11、遅延回路12、電力増幅器13、エンベロープ生成回路14、DC−DCコンバータ制御部15、及びDC−DCコンバータ16を備える。
分配器11は、RF系とエンベロープ系に信号を分離する。
遅延回路12は、エンベロープ系で発生する遅延を相殺する。
電力増幅器13は、RF信号を増幅する。
エンベロープ生成回路14は、分配器11で分離されたRF信号をエンベロープ信号に変換する。
DC−DCコンバータ制御部15は、DC−DCコンバータ16の動作を制御する。
DC−DCコンバータ16は、生成されたエンベロープ信号を所望の電源電圧値及び電流値に変換する。
電力増幅システム10は、DC−DCコンバータ制御部15がエンベロープ信号の周波数特性に応じてDC−DCコンバータ16のスイッチング速度を変化させる。これにより、エンベロープ信号の周波数特性によらず、精度の高いエンベロープ信号を生成、電力増幅器に印加できるようにする。
特開2008−193298号公報
しかしながら、特許文献1記載の電力増幅システムでは、電力増幅器13のインピーダンス変動には対応が示されていない。電力増幅器13の電源電圧がエンベロープ信号により変動することにより、電力増幅器13のインピーダンス特性も変動する。これにより、DC−DCコンバータ16の周波数応答が変動し、エンベロープ特性が変動する。
具体的には、出力信号が低下する領域では電力増幅器のインピーダンスが急峻に大きくなり、DC−DCコンバータ16の周波数応答が追従できなくなる。このため、エンベロープ電圧が所望の電圧値よりも低下してしまう現象が発生する。この場合、所望の電源特性よりも低い電圧が電力増幅器に供給されることになり、所望の出力電圧を確保することが不可能となり歪特性が劣化するという問題がある。
以下、図2及び図3を用いて、ドレイン電圧に対する電力増幅器のドレイン端インピーダンスを説明する。簡単のため、電力増幅器の平均出力電力は一定であると仮定する。
図2(a)−(c)は、電力増幅器に印加されたドレイン電圧値Vdd[V]、消費された電流値Idd[A]、前記電圧値、電流値から算出された電力増幅器のインピーダンスZ[Ω]の一例を示す図である。
図2に示すように、ドレイン電圧値が低い領域では電力増幅器のインピーダンスZが非常に大きな値となっていることが確認できる。
図3は、図2で示したデータを元に、ドレイン電圧Vdd[V]に対する電力増幅器のインピーダンスZ[Ω]をプロットした一例を示す図である。
図3に示すように、低電圧領域では非常にインピーダンス値が高くなっていることが確認できる。ドレイン電圧を変化させる電力増幅器では、低電圧領域まで電圧を変化させたほうが、熱として消費される電力が少なくなるため、ドレイン電圧は極力低電圧領域まで変化させることが望ましい。しかしながら、図3で示したように低電圧領域では電力増幅器のインピーダンス特性が大きく変化し、電力増幅器に接続される変調電源の周波数特性に大きな影響を及ぼす。
変調電源の周波数特性が乱れ、特に、位相の周波数特性が非線形になった場合、オーバーシュートやアンダーシュートが発生し、所望の電圧以上や以下になる場合が発生する。特に、アンダーシュートが発生し、電力増幅器の出力電力に対し低い電圧になった場合は、物理的にその出力電圧を生成できないため、歪補償を用いても特性改善することができなくなる。このため、特にアンダーシュートに着目する必要がある。
本発明の目的は、ドレイン電圧を変化させる電力増幅器において、電力増幅器のインピーダンス変動によるエンベロープ信号の精度低下を回避することができる電力増幅装置を提供することである。
本発明の電力増幅装置は、ベースバンド信号のベクトル量であるRF信号を電力増幅する電力増幅器と、前記ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成部と、生成されたエンベロープ信号を前記電力増幅器の所望の電源電圧値に変換する変調電源と、生成されたエンベロープ信号の振幅値から前記電力増幅器のインピーダンス特性変動を検出するインピーダンス検出手段と、所定インピーダンス変化が検出された場合、前記電力増幅器に印加する電源電圧を、前記変調電源から所定のレギュレートされた電圧に切替える切替手段と、を備える構成を採る。
本発明の電力増幅装置は、ベースバンド信号のベクトル量であるRF信号を電力増幅する電力増幅器と、前記電力増幅器に並列接続可能な負荷と、前記ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成部と、生成されたエンベロープ信号を前記電力増幅器の所望の電源電圧値に変換する変調電源と、生成されたエンベロープ信号の振幅値から前記電力増幅器のインピーダンス特性変動を検出するインピーダンス検出手段と、所定インピーダンス変化が検出された場合、前記変調電源の出力に接続された前記電力増幅器に対し、前記電力増幅器に並列に前記負荷を接続するように切替える切替手段と、を備える構成を採る。
本発明によれば、ドレイン電圧を変化させる電力増幅器において、電力増幅器のインピーダンス変化を原因とするエンベロープ信号精度の低下を回避することができる。
従来の電力増幅システムの構成を示す図 従来の電力増幅システムの電力増幅器に印加されたドレイン電圧値Vdd[V]、消費された電流値Idd[A]、前記電圧値、電流値から算出された電力増幅器のインピーダンスZ[Ω]の一例を示す図 図2で示したデータを元に、ドレイン電圧Vdd[V]に対する電力増幅器のインピーダンスZ[Ω]をプロットした一例を示す図 本発明の実施の形態1に係る電力増幅装置の構成を示す図 上記実施の形態1に係る電力増幅装置の各ブロックにおけるエンベロープ波形を示す図 本発明の実施の形態2に係る電力増幅装置の構成を示す図 上記実施の形態2に係る電力増幅装置の各ブロックにおけるエンベロープ波形を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力増幅装置の構成を示す図である。本実施の形態は、変調電源を必要とする、エンベロープトラッキング方式を用いたRF増幅装置に適用可能である。
図4に示すように、電力増幅装置100は、ベースバンド信号入力端子101、分配器110、変調器120、電力増幅器130、エンベロープ生成回路140、閾値入力端子102、比較回路150、変調電源160、レギュレータ170、切替えスイッチ180、及び電力増幅器出力端子103を備える。
ベースバンド信号入力端子101には、図示しないベースバンド信号生成部により生成された、同相成分と直交成分とを有するベクトル形式のベースバンド信号が入力される。
分配器110は、入力ベースバンド信号を、RF信号系と、スカラ量であるエンベロープ信号系とに分配する。エンベロープ信号は、ベースバンド信号の振幅量であり、RF信号は、ベースバンド信号のベクトル量である。分配器110よりに分配されたRF信号系は、変調器120に入力され、エンベロープ信号系は、エンベロープ生成回路140に入力される。
変調器120は、RF信号系に分配されたベースバンド信号をRF信号に変換し、電力増幅器130に出力する。
電力増幅器130は、入力信号を線形に増幅する。電力増幅器130は、切替えスイッチ180を介して変調電源160又はレギュレータ170から電源電圧が供給される。
エンベロープ生成回路140は、エンベロープ信号系からエンベロープ信号を生成する。エンベロープ生成回路140は、同相成分と直交成分とを有するベクトル形式のベースバンド信号の同相成分と直交成分の自乗和、もしくは平方根を出力する絶対値回路である。
比較回路150は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値と、閾値入力端子102に入力される閾値とを比較する。比較回路150は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える制御信号を切替えスイッチ180に出力する。
上記閾値入力端子102及び比較回路150は、電力増幅器130のインピーダンス特性変動をエンベロープ振幅値から検出するインピーダンス検出手段を構成する。
変調電源160は、AM信号に基づきRF信号の包絡線振幅に応じて変化する電源電圧を電力増幅器130に供給する。
変調電源160は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号を所望の電圧値と電流値に変換する。変調電源160は、エンベロープ信号の包絡線振幅に応じて変化する電源電圧を、切替えスイッチ180を介して電力増幅器130の電源電圧として印加する。
レギュレータ170は、固定電源を安定化した電圧(レギュレートされた電圧)を、切替えスイッチ180を介して電力増幅器130の電源電圧として印加する。
切替えスイッチ180は、比較回路150からの制御信号を受けて、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える。
切替えスイッチ180は、インピーダンス検出手段である比較回路150により、インピーダンス変化が検出された場合、電力増幅器130に印加する電源電圧を、変調電源160からレギュレータ170に切替える。
なお、エンベロープ系、特に変調電源160での遅延量は大きい。この遅延の誤差により、電力増幅器130の出力電力が増加して電力増幅器100の消費電力が増加し、電力効率が劣化する。そこで実際の構成では、RF系との信号タイミングを合わせるためRF系に遅延回路を設ける必要がある。上記遅延回路の遅延時間は、変調電源160を経由する信号の遅延時間と変調器120を経由する信号の遅延時間とが一致するように設定される。
以下、上述のように構成された電力増幅装置100の動作について説明する。
ベースバンド信号入力端子101には、図示しないベースバンド信号生成部により生成された、同相成分と直交成分とを有するベクトル形式のベースバンド信号が入力される。
分配器110では、入力ベースバンド信号を、RF信号系と、スカラ量であるエンベロープ信号系とに分配する。
分配器110よりに分配されたRF信号系のベースバンド信号は、変調器120によりRF信号に変換され、電力増幅器130に入力される。また、エンベロープ信号系は、エンベロープ生成回路140に入力され、変調電源160により所望の電圧値と電流値に変換される。変換されたエンベロープ信号は、切替えスイッチ180を介して電力増幅器130の電源電圧として印加される。
エンベロープ生成回路140では、同相成分と直交成分とを有するベクトル形式のベースバンド信号の同相成分と直交成分の自乗和、もしくは平方根を出力する。これは、後段に接続される変調電源160での演算構成が電力値に対して出力電圧値を決定するか、振幅値に対して出力電圧を決定するかによる。電圧値への変換方法はテーブル方式や計算式を用いて算出してもよい。
変調電源160は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号を所望の電圧値と電流値に変換する。変調電源160により変換されたエンベロープ信号は、切替えスイッチ180を介して電力増幅器130の電源電圧として印加される。
比較回路150では、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える制御信号を切替えスイッチ180に出力する。
切替えスイッチ180は、比較回路150からの制御信号を受けて、エンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130に印加する電源電圧を、変調電源160からレギュレータ170に切替える。
前記図3に示すように、ドレイン電圧に対するインピーダンス特性は、ある一定の平均出力電力に対してはほぼ一意に決まる傾向がある。このため、前記図3の場合を例に採れば、ドレイン電圧が20V以上になる領域であればほぼ一定のインピーダンス特性であることが確認できる。このことから閾値入力端子102に接続される閾値は、入力電力に応じた固定値を設けておけばよい。
図5は、電力増幅装置100の各ブロックにおけるエンベロープ波形を示す図である。なお、図5において、実線は各波形、破線は理想エンベロープとした場合の本来の電圧下限値である。
図5(a)は、切替えスイッチ180が変調電源160に接続されている場合のエンベロープ生成回路140の出力を示し、図5(b)は、切替えスイッチ180がレギュレータ170に接続されている場合のエンベロープ生成回路140の出力を示す。
図5(c)は、切替えスイッチ180が変調電源160に接続されている場合の変調電源160の出力を示し、図5(d)は、切替えスイッチ180がエンベロープ生成回路140に接続されている場合の変調電源160の出力を示す。また、図5(g)は、図5(d)の要部拡大図である。
図5(e)は、切替えスイッチ180が変調電源160に接続されている場合の切替えスイッチ180の出力を示し、図5(f)は、切替えスイッチ180がレギュレータ170に接続されている場合の切替えスイッチ180の出力を示す。
図5(c)(e)に示すように、ドレイン電圧(電力増幅器130への入力振幅)が低い領域では、電力増幅器130のインピーダンスが変化するため、変調電源160の電力供給能力を超える場合が生じ、エンベロープ信号(電圧)精度が劣化する。具体的には、図5(c)(e)a.に示すように、変調電源160の出力が電圧下限値を下回る場合が発生する。その結果、出力電力に対応する電源電圧が確保できない。これは、歪補償では対応できない歪劣化の発生となる。
本発明者は、電力増幅器130に入力されるエンベロープ信号に応じて、変調電源160からみたインピーダンスを一定に制御することに着目した。
すなわち、電力増幅器130の電源インピーダンス特性は、入力電力と電源電圧に依存するため、電源電圧が一定であっても入力電力レベルに応じてインピーダンスが変化する。従い、変調電源160の周波数特性が変化し非線形な応答になり、エンベロープ信号の波形歪が生じ、電力増幅器130出力の歪特性劣化が生じる。
本発明は、特定の振幅レベルに対し、変調電源160から見た電力増幅器130の電源インピーダンスを最適化し特性劣化を回避する。これにより、エンベロープ信号の精度を、RF信号の振幅レベルによらず一定範囲に保つことができ、電力増幅器130の歪特性が低下するのを防止することができる。
本実施の形態では、電力増幅装置100は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値と、閾値入力端子102に入力される閾値とを比較する比較回路150と、エンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える切替えスイッチ180とを備える。このように、エンベロープ振幅に応じて、電力増幅器130の電源を変調電源から固定電源の供給に切り替えることで、エンベロープの高精度化を実現し、歪特性の劣化を防ぐ。
図5(c)(e)に示すように、切替えスイッチ180が変調電源160に接続されている場合、変調電源160出力には電力増幅器130のインピーダンス変動の影響により、変調電源160出力にはアンダーシュートが発生する(図5(c)(e)a.参照)。
一方、切替えスイッチ180がレギュレータ170に接続されている場合は、以下のように動作する。
図5(d)(f)に示すように、切替えスイッチ180は、エンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える。より詳細には、図5(g)に示すように、エンベロープ信号の振幅値がその電圧下限値を下回る場合、その間、切替えスイッチ180は、電力増幅器130に印加する電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える。
すなわち、変調電源160の出力を直接電力増幅器130に接続した場合にアンダーシュートが発生する区間のみ、切替えスイッチ180をレギュレータ170側に接続する。この場合、この間の電力増幅器130への電圧印加が行えなくなるため、レギュレータ170に切替えスイッチ180を接続させる。この場合、DC電圧値がレギュレータ170により印加されることになり、電力増幅器130のインピーダンス変化の影響を受けることなく、アンダーシュートは発生しない。
以上により、切替えスイッチ180が、変調電源160、レギュレータ170のいずれに接続されている場合もエンベロープ生成回路140の出力は理想的なエンベロープ信号が出力される。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、電力増幅装置100は、ベースバンド信号のRF信号を電力増幅する電力増幅器130と、ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成回路140と、生成されたエンベロープ信号を電力増幅器130の所望の電源電圧値に変換する変調電源160とを備える。また、電力増幅装置100は、生成されたエンベロープ信号の振幅値と、閾値入力端子102に入力される閾値とを比較する比較回路150と、比較回路150からの制御信号を受けて、電力増幅器130の電源電圧を変調電源160からレギュレータ170への電源電圧に切替える切替えスイッチ180とを備える。
以上の構成により、エンベロープ信号(RF信号振幅)に応じて、電力増幅器入力電力レベルを調整するか否かの判定機能を有することで、必要最小限な調整を行うことにより、システムの演算増加量を抑え、安定度を向上させることができる。
また、電力増幅装置100は、エンベロープ信号(RF信号振幅)に応じて、電力増幅器130に印加する電源を切り替える。すなわち、電力増幅器130に入力されるエンベロープ信号に応じ、変調電源160からみたインピーダンスを一定に制御する。これにより、電力増幅器130のインピーダンスに左右されず、エンベロープ特性が安定化し、歪特性劣化を防ぐことができる。その結果、エンベロープ信号の精度を、RF信号の振幅レベルによらず一定範囲に保つことができ、電力増幅器130の歪特性が低下するのを防止することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る電力増幅装置の構成を示す図である。本実施の形態の説明に当たり、図4と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図6に示すように、電力増幅装置200は、ベースバンド信号入力端子101、分配器110、変調器120、電力増幅器130、エンベロープ生成回路140、閾値入力端子102、比較回路150、変調電源160、切替えスイッチ280、電力増幅器出力端子103、及び電力増幅器130に並列接続された負荷300を備える。
電力増幅装置200は、図4の電力増幅装置100からレギュレータ170を取り、代わりに切替えスイッチ280を介して電力増幅器130と並列に接続された負荷300を備える。
比較回路150は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130と並列に接続された負荷300を接続する制御信号を切替えスイッチ280に出力する。
切替えスイッチ280は、比較回路150からの制御信号を受けて、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130と並列接続された負荷300を接続する切り替えを行う。
上述したように、ドレイン電圧に対するインピーダンス特性は、ある一定の平均出力電力に対してはほぼ一意に決まる傾向がある。このため、閾値入力端子102に接続される閾値は、入力電力に応じた固定値を設けておけばよい。
切替えスイッチ280に接続されている負荷300は、各ドレイン電圧値でのインピーダンス値がほぼ一様となるように値を決定する。具体的には、負荷300は、ドレイン電圧の下限値付近を除く、ほぼ一定値となる値と同等値とする。
電力増幅器130のドレイン電圧の値が、インピーダンス特性に変化をもたらさない領域の場合は、切替えスイッチ280は負荷300には接続されず、開放状態となるものとする。
図7は、電力増幅装置200の各ブロックにおけるエンベロープ波形を示す図である。なお、図7において、実線は各波形、破線は理想エンベロープとした場合の本来の電圧下限値である。
図7(a)は、切替えスイッチ280が開放されている場合のエンベロープ生成回路140の出力を示し、図7(b)は、切替えスイッチ280が負荷300に接続されている場合のエンベロープ生成回路140の出力を示す。
図7(c)は、切替えスイッチ280が開放されている場合の変調電源160の出力を示し、図7(d)は、切替えスイッチ180が負荷300に接続されている場合の変調電源160の出力を示す。また、図7(e)は、図7(d)の要部拡大図である。
エンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値より大きい場合、切替えスイッチ280は開放される。
切替えスイッチ280が開放となっている場合、変調電源160出力は電力増幅器130が単体で接続されている状態と同じである。このため、ドレイン電圧の電圧値によりインピーダンス変化の影響で、変調電源160出力には、アンダーシュートが発生する場合がある(図7(c)a.参照)。
一方、切替えスイッチ280が負荷300に接続されている場合、変調電源160から見たインピーダンスは、電力増幅器130に並列に接続された負荷300にほぼ一致する。このため、電力増幅器130のインピーダンス変化の影響を受けることなく、変調電源160の出力ではアンダーシュートは発生しない。
本実施の形態では、比較回路150は、エンベロープ生成回路140により生成されたエンベロープ信号の振幅値が、閾値入力端子102の閾値以下であった場合、電力増幅器130と並列に接続された負荷300を接続する制御信号を切替えスイッチ280に出力する。
切替えスイッチ280は、比較回路150からの制御信号を受けて、電力増幅器130と並列接続された負荷300を接続する切り替えを行う。
切替えスイッチ280が負荷300に接続されている場合は、以下のように動作する。
すなわち、変調電源160の出力を直接電力増幅器130に接続した場合にアンダーシュートが発生する区間のみ切替えスイッチ280を負荷300側に接続する。この場合、この間の変調電源から見た負荷は、ほぼ負荷300の値で決まり、ほぼ一定の負荷特性に見える。このため、変調電源160の出力は、アンダーシュートの発生しない理想的なエンベロープ出力となる。
このように、本実施の形態によれば、電力増幅器130の負荷変動特性が生じた場合でも、エンベロープ信号の精度を劣化させることなくドレイン電圧を印加させることが可能になり、歪特性を改善することが可能となる。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。
例えば、実施の形態2では、簡単のため負荷300を単一の回路で説明したが、電力増幅器130の特性により複数個接続することも可能である。また、負荷300に含まれる抵抗、コイル、コンデンサ等の値を制御信号等により変化させる方法を用いてもよい。
また、上記各実施の形態では、電力増幅装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、電力増幅器、RF増幅装置、RF増幅器等であってもよい。
さらに、上記電力増幅装置を構成する各回路部、例えばスイッチの種類・段数、比較回路などインピーダンス検出手段の種類などは前述した実施の形態に限られない。当然のことながら、本電力増幅装置に、各種補償用の回路を付加してもよい。
本発明に係る電力増幅装置は、エンベロープトラッキング方式の電力増幅器において有用である。また、エンベロープトラッキング方式の電力増幅器以外にも、ドレイン電圧を変化させる電力増幅器において、歪特性の劣化を回避するRF増幅装置に有効である。本発明に係る電力増幅装置は、例えば、無線通信基地局装置、デジタルテレビ送信機などに適用できる。
100,200 電力増幅装置
101 ベースバンド信号入力端子
102 閾値入力端子
103 電力増幅器出力端子
110 分配器
120 変調器
130 電力増幅器
140 エンベロープ生成回路
150 比較回路
160 変調電源
170 レギュレータ
180,280 切替えスイッチ
300 負荷

Claims (2)

  1. ベースバンド信号のベクトル量であるRF信号を電力増幅する電力増幅器と、
    前記ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成部と、
    生成されたエンベロープ信号を前記電力増幅器の所望の電源電圧値に変換する変調電源と、
    生成されたエンベロープ信号の振幅値から前記電力増幅器のインピーダンス特性変動を検出するインピーダンス検出手段と、
    所定インピーダンス変化が検出された場合、前記電力増幅器に印加する電源電圧を、前記変調電源から所定のレギュレートされた電圧に切替える切替手段と、
    を備える電力増幅装置。
  2. ベースバンド信号のベクトル量であるRF信号を電力増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器に並列接続可能な負荷と、
    前記ベースバンド信号の振幅量であるエンベロープ信号を生成するエンベロープ生成部と、
    生成されたエンベロープ信号を前記電力増幅器の所望の電源電圧値に変換する変調電源と、
    生成されたエンベロープ信号の振幅値から前記電力増幅器のインピーダンス特性変動を検出するインピーダンス検出手段と、
    所定インピーダンス変化が検出された場合、前記変調電源の出力に接続された前記電力増幅器に対し、前記電力増幅器に並列に前記負荷を接続するように切替える切替手段と、
    を備える電力増幅装置。
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