JP2012015447A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることが可能な固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カラーフィルター23R、23G、23Bと、入射光を光電変換する受光部24R、24G、24Bと、その上方に色毎に形成された第1絶縁膜13R、13G、13Bと、第1絶縁膜13R、13G、13Bと屈折率が異なる第2絶縁膜14と、半導体基板6上における受光部24R、24G、24Bが設けられていない領域3に形成され、ゲート絶縁膜17r、17g、17bの膜厚が異なる複数のトランジスタ16r、16g、16bとを備える固体撮像装置であって、第1絶縁膜13R、13G、13Bの膜厚が色毎に異なるとともに、第1絶縁膜13R、13G、13Bの膜厚がゲート絶縁膜17r、17g、17bの膜厚の何れかと1対1対応の関係で一致している。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像装置及びその製造方法に関し、特に、製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づける技術に関する。
CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサに代表される固体撮像装置は、撮像領域とそれを駆動する周辺回路とから構成されている。近年、固体撮像装置の小型化および多画素化が急激に進んでおり、感度の維持又は向上が大きな課題となっている。
図10は特許文献3の図5に示す固体撮像装置の要部断面図を示す図である。図10では、固体撮像装置の2画素分の断面図を示しており、各画素はR(赤色)、G(緑色)、およびB(青色)いずれかの色の画素に対応している。
シリコン基板51には、Pウェル52、色毎に形成された受光部53a、53b、受光部53a、53bで発生した信号電荷を転送する垂直転送部54が形成されている。シリコン基板51の上方には、シリコン酸化膜からなる絶縁膜55を介して転送電極56が形成されている。転送電極56の上方には、さらに、受光部53a、53bに対応する部分に開口を有するアルミニウムからなる遮光膜57、プラズマ窒化膜からなるパッシベーション膜58、透明平坦化膜59、カラーフィルター60a、60b、およびマイクロレンズ61が順に積層されている。
マイクロレンズ61で集光された入射光は、カラーフィルター60a、60bにより画素ごとにR、G、Bの光に分けられる。カラーフィルター60a、60bはそれぞれR、G、Bの何れか色に対応しており、カラーフィルター60a、60bを透過した光は、各色に対応する受光部53a、53bに入射する。この構成により、カラーフィルター60a、60bを透過した入射光を、透明平坦化膜59とパッシベーション膜58との界面、およびパッシベーション膜58と絶縁膜55との界面の間での干渉効果によって強めることができる。その結果、受光部53a、53bまで到達する入射光の強度の向上を図ることができる。
しかし、パッシベーション膜58を透過する光の透過率は光の波長域毎に異なるため、図10に示す従来の固体撮像装置のように、パッシベーション膜58が色に関係なく同一膜厚で形成されている場合には、色間で受光部に到達する入射光の強度が異なってしまう問題がある。
そこで、図11に示すように、パッシベーション膜58の膜厚を色毎に変えることで入射光の光路長を変化させ、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一化する技術が開示されている(特許文献3の図1)。
特開昭63−14466号公報 特開平4−152674号公報 特開平9−22994号公報
しかしながら、このような固体撮像装置を製造するには、パッシベーション膜58の膜厚を色毎に異ならせるために、従来の工程に加えて新たにリソグラフィー工程、エッチング工程、成膜工程を経る必要があり、製造コストの大幅な上昇が避けられないという問題を抱えている。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることが可能な固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る固体撮像装置は色毎に形成されたカラーフィルターと、半導体基板内に色毎に形成され、前記カラーフィルターを透過した光を光電変換する各色用の受光部と、前記各色用の受光部の上方に色毎に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上方に形成され、前記第1絶縁膜と屈折率が異なる第2絶縁膜と、前記半導体基板上における前記受光部が設けられていない領域に形成され、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタと、を備える固体撮像装置であって、前記第1絶縁膜の膜厚が色毎に異なるとともに、前記第1絶縁膜の各色の膜厚が前記ゲート絶縁膜の膜厚の何れかと1対1対応の関係で一致していることを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置では、信号電荷を読み出すための回路が設けられた領域に、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタを備えている。また、第1絶縁膜の膜厚が色毎に異なるように形成されているため、入射光が第1絶縁膜を透過する際の光路長を色毎に変化させることができ、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることが可能である。
さらに、これら各色の膜厚がゲート絶縁膜の膜厚の何れかと1対1対応の関係で一致している。このような構造を有する固体撮像装置においては、例えば、信号電荷を読み出すための回路を構成するトランジスタのうち第1の膜厚を有するゲート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜と同一膜厚である第1色用の第1絶縁層とを同一工程で形成し、同様にして、第2の膜厚を有するゲート絶縁膜と第2色用の第1絶縁層とを同一工程で形成するという製造工程を採用することが可能である。このような工程を経ることにより、トランジスタのゲート絶縁膜を形成する工程といった既存の工程と並行して第1絶縁膜の膜厚を色毎に異ならせる工程を行うことができ、別途に第1絶縁膜の膜厚を色毎に異ならせる工程を行う必要がない。したがって、製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることができる。
また、第1の色に対応する前記第1絶縁膜は、前記第1の色より短波長である第2の色に対応する前記第1絶縁膜よりも、膜厚が厚いこととしてもよい。
波長が長い色に対応する第1絶縁膜ほど膜厚を厚く形成することにより、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることができる。
さらに、前記複数のトランジスタにおけるゲート電極の側面に形成されたサイドウォールスペーサを含み、前記サイドウォールスペーサを構成するいずれかの層は、前記第2絶縁膜と同一膜厚であり、かつ、同一材料で形成されていることとしてもよい。
サイドウォールスペーサを設けることで、製造工程中のセルフアラインにおけるマスクとして用いることできる。また、上記構成によればサイドウォールスペーサを構成するいずれかの層と第2絶縁膜を同一工程で形成することが可能であり、製造コストの上昇を抑えることができる。
さらに、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間に形成された中間層と、前記サイドウォールスペーサの側面と前記いずれかの層である第1層の間に形成され、前記中間層と同一膜厚であり、かつ、同一材料である第2層とを含むこととしてもよい。
ゲート絶縁膜は、対応するトランジスタの駆動電圧や使用目的毎に膜厚が決められている。そのため、あらかじめ決められた膜厚の中から第1絶縁膜と対応させる膜厚を選択することになる。この場合、第1絶縁膜と第2絶縁膜の膜厚との組み合わせによっては、所望の干渉効果が得られないといった不具合が生じる場合がある。また、サイドウォールスペーサと第2絶縁膜が同一膜厚で形成されているが、サイドウォールスペーサの膜厚要望を優先した場合、第2絶縁膜が必要以上に厚く成膜されてしまう。そのため、第2絶縁膜の膜応力により撮像領域の半導体基板に結晶欠陥が発生し、白キズや暗電流が増加する場合がある。
そこで、第1絶縁膜と第2絶縁膜の膜厚、ならびにサイドウォールスペーサの膜厚を調整することが可能な中間層を設けることで、このような不具合を改善することができる。また、中間層はサイドウォールスペーサの第2層と同一膜厚かつ同一材料であるので、中間層と第2層を同一工程で形成することが可能である。したがって、製造コストの大幅な上昇を抑えながら、上記の不具合を改善することができる。
また、前記第1絶縁膜はシリコン酸化膜よりなり、前記第2絶縁膜はシリコン窒化膜よりなることとしてもよい。
第1絶縁膜および第2絶縁膜の材料としては、上記のような材料を採用することができる。また、第2絶縁膜上に当該第2絶縁膜と屈折率が異なる材料からなる機能層が積層されている場合には、当該機能層と第2絶縁膜の界面、第2絶縁膜と第1絶縁膜の界面の間で干渉効果によって、カラーフィルターからの出射光を強めることができ、感度の向上を図ることが可能である。
さらに、半導体基板内において、入射光を光電変換する各色用の受光部を形成する工程と、前記各色用の受光部の上方において、色毎に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の上方において、前記第1絶縁膜と屈折率が異なる第2絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板上における前記受光部が設けられていない領域に、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタを形成する工程と、を含む固体撮像装置の製造方法であって、前記第1絶縁膜を形成する工程は前記トランジスタを形成する工程中に行われ、前記第1絶縁膜の膜厚は色毎に異なるように形成され、かつ、前記第1絶縁膜の各色の膜厚が各ゲート絶縁膜の何れかと同一工程で形成することとしてもよい。
すなわち、信号電荷を読み出すための回路を構成するトランジスタのうち第1の膜厚を有するゲート絶縁膜と、当該ゲート絶縁膜と同一膜厚である第1色用の第1絶縁層とを同一工程で形成し、同様にして、第2の膜厚を有するゲート絶縁膜と第2色用の第1絶縁層とを同一工程で形成する。このような製造工程を経ることで、トランジスタのゲート絶縁膜を形成する工程といった既存の工程と並行して第1絶縁膜の膜厚を色毎に異ならせる工程を行うことができ、別途に第1絶縁膜の膜厚を色毎に異ならせる工程を行う必要がない。したがって、製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることができる。
ここで、前記第1絶縁膜を形成する工程において、第1の色に対応する前記第1絶縁膜は、前記第1の色より短波長である第2の色に対応する前記第1絶縁膜よりも、膜厚が厚くなるように形成することとしてもよい。
また、前記第1絶縁膜を形成する工程において、波長が長い色に対応する前記第1絶縁膜から順に形成することとしてもよい。
波長の長い色に対応する第1絶縁膜(膜厚が厚い第1絶縁膜)から順に形成することで、波長の短い色に対応する第1絶縁膜から順に形成する場合と比較して、成膜誤差の影響を低減することができる。
さらに、前記複数のトランジスタにおけるゲート電極の側面に、前記第2絶縁膜と同一材料からなる層を含むサイドウォールスペーサを形成する工程を含み、当該サイドウォールスペーサを形成する工程における、前記第2絶縁膜と同一材料からなる層を形成する工程は、前記第2絶縁膜を形成する工程と同一工程で行われることとしてもよい。
サイドウォールスペーサを設けることで、製造工程中のセルフアラインにおけるマスクとして用いることができる。また、サイドウォールスペーサを構成するいずれかの層と第2絶縁膜は同一工程で形成するので、製造コスト上昇を抑えることも可能である。
さらに、前記第1絶縁膜を形成する工程と前記第2絶縁膜を形成する工程の間に中間層を形成する工程を含み、当該中間層を形成する工程において、さらに、前記サイドウォールスペーサの側面と前記第2絶縁膜と同一材料からなる層である第1層の形成が予定された領域の間に、前記中間層と同一材料からなる第2層を前記中間層と同一工程で形成することとしてもよい。
このような構成により、あらかじめ決められたゲート絶縁膜の膜厚を第1絶縁膜と対応させたために起こる不具合、ならびに第2絶縁膜とサイドウォールスペーサの膜厚を同一膜厚としたために起こる不具合を改善することが可能な固体撮像装置を製造することができ。また、中間層と第2層を同一工程で形成するので、製造コストの大幅な上昇を抑えることもできる。
また、前記第1絶縁膜をシリコン酸化膜で形成し、前記第2絶縁膜をシリコン窒化膜で形成することとしてもよい。
上記のような材料を用いて第1絶縁膜および第2絶縁膜を形成することができる。また、第2絶縁膜上に当該第2絶縁膜と屈折率が異なる材料からなる機能層をさらに積層する場合には、当該機能層と第2絶縁膜の界面、第2絶縁膜と第1絶縁膜の界面の間で干渉効果によって、カラーフィルターからの出射光を強めることができ、感度の向上を図ることが可能である。
第1の実施形態に係る固体撮像装置の一部構成を示す概略正面図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略断面図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略断面図である。 第1絶縁膜13R、13G、13Bおよびゲート絶縁膜10、17r、17g、17bの形成工程の一例を示す図である。 第1絶縁膜13R、13G、13Bおよびゲート絶縁膜10、17r、17g、17bの形成工程の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の製造工程の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の製造工程の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る固体撮像装置の概略断面図である。 第2の実施形態に係る固体撮像装置の製造工程の一例を示す図である。 従来の固体撮像装置に係る要部断面図を示す図である。 従来の固体撮像装置に係る要部断面図を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
≪構造≫
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の一部構成を示す概略正面図である。固体撮像装置1は、半導体基板上に配置された撮像領域2と、同一の半導体基板上における撮像領域2の周辺に配置された周辺回路領域3よりなる。
撮像領域2は、CMOSセンサからなる複数の単位画素4が行方向(左右方向)と列方向(上下方向)に複数、行列状に配列されてなる画素アレイが形成された領域であり、単位画素4毎に入射光を光電変換して画素信号を生成する。
周辺回路領域3は、撮像領域2で生成した画素信号を読み出すための回路や信号電荷読み出し後の信号処理を行う回路等が形成されている領域であり、垂直走査回路、列読み出し回路、水平走査回路、タイミング制御部、出力回路を有する。
垂直走査回路は、水平信号線L1〜Lnを制御して、各行を順次選択し、選択した行の各単位画素4の画素信号を読み出す。読み出された各単位画素4の画素信号は、垂直信号線VL1〜VLnを介して列読み出し回路に送られる。
列読み出し回路は、水平走査回路の制御に基づき、選択行の各単位画素4から送られてくる画素信号を画素単位で順次、出力回路に出力する。
タイミング制御部は、垂直走査回路、水平走査回路、列読み出し回路を駆動させるための信号を各回路に供給する。
出力回路は、列読み出し回路から送られてくる画素信号を後段に出力する。
次に、図2、3を用いて第1の実施形態に係る固体撮像装置1の概略断面図について説明する。まず、図2で概略断面図の概観を説明し、その後、図3で特徴部分を詳細に説明する。図2、3において、図面左側が撮像領域2、右側が周辺回路領域3である。
〈断面図の概観(図2)〉
本実施形態に係る固体撮像装置は、大まかには、半導体基板6、透明平坦化膜5、カラーフィルター23、23R、23G、23Bおよびマイクロレンズ22が順に積層されてなる。
半導体基板6はn型シリコン基板であり、受光部24R、24B、24G等が形成される基材となるものである。透明平坦化膜5は、半導体基板6上に配設されたトランジスタや多層配線等により生じる表面段差を平坦に調整するために設けられており、透明度の高い材料で構成されている。なお、簡略化のため、図2では配線や層間膜を省略している。マイクロレンズ22は、撮像領域2に入射した光を集光するレンズであり、カラーフィルター23R、23G、23Bは特定波長域の光を透過させることにより、マイクロレンズ22で集光した光をR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の光に分光する。カラーフィルター23R、23G、23Bで分離された各色の光は、後述する受光部24R、24G、24Bにそれぞれ入射する。以下、参照番号の後部に付したR、G、Bは、各々赤色、緑色、青色に対応する。
(1)撮像領域2
図2に示す撮像領域2は、4R、4G、4Bの3単位画素分の撮像領域の断面図である。4R、4G、4BはそれぞれR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の画素信号を生成する単位画素に相当する。
半導体基板6内には、深いp型ウェル8が形成されており、このp型ウェル8の上部には、n型拡散層からなる赤色に対応する受光部24R、緑色に対応する受光部24G、青色に対応する受光部24Bが色毎に形成されている。
半導体基板6の内部ならびに当該基板上方の所定領域にかけて、受光部24R、24G、24Bで発生した信号電荷を垂直信号線VL1〜VLnに転送するための転送トランジスタTrR、TrG、TrBが形成されている。半導体基板6上における受光部24R、24G、24Bに隣接して、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜10が設けられており、このゲート絶縁膜10を介して、ポリシリコンからなるゲート電極11が形成されている。ゲート絶縁膜10およびゲート電極11の側面には、シリコン窒化膜からなるサイドウォールスペーサ15が形成されている。このサイドウォールスペーサ15は、製造工程におけるセルフアラインのマスクとして用いられるものである。
ゲート電極11の下方領域における半導体基板6には、低濃度不純物拡散層12および浮遊拡散層9が形成されている。各単位画素に含まれる受光部24R、低濃度不純物拡散層12、浮遊拡散層9と、隣接する単位画素に含まれるこれらとの間は、絶縁材料からなる素子分離領域7によって区画分離されている。
なお、転送トランジスタTrR、TrG、TrBのゲート絶縁膜10は10〜20nmの膜厚で形成されていることが望ましい。なぜなら、このような構成により、各転送トランジスタのゲート電極11の形成時、例えば、ドライエッチングを利用した場合に素子分離領域7や半導体基板6の表面が受けるエッチングによる侵食やプラズマダメージを抑制すること、ならびに、ゲート電極11の形成後の洗浄工程等において、撮像領域に傷がつくことによる不要な金属不純物の取り込みを防ぎ、白キズや暗電流の増加を抑制することも可能であるからである。一例として、本実施形態ではゲート絶縁膜10の膜厚を10nmとしている。
(2)周辺回路領域3
図2に示すように、周辺回路領域3は半導体基板6における受光部24R、24G、24Bが設けられていない領域に相当する。周辺回路領域3の上方には、いずれかの色に対応するカラーフィルター23が撮像領域2から延設されている。半導体基板6の内部ならびに当該基板上方の所定領域にかけて形成されたトランジスタ16r、16g、16bは、周辺回路領域3を構成するトランジスタであり、例えば、トランジスタ16r、16g、16bはそれぞれ、3.3V系I/O用MOSトランジスタ、3.3V系DMOS容量、1.2V系MOSトランジスタ等である。
トランジスタ16rはゲート電極18、ゲート絶縁膜17r、サイドウォールスペーサ15から構成されており、トランジスタ16g(もしくは16g)も同様に、対応するゲート電極18、ゲート絶縁膜17g(もしくは17b)、サイドウォールスペーサ15から構成されている。ここで、ゲート絶縁膜17r、17g、17bはそれぞれ、対応するトランジスタの駆動電圧、耐圧等によって膜厚が異なるように形成されている。一例として、本実施形態ではゲート絶縁膜17r、17g、17bの順に10nm、7nm、3nmの膜厚としている。
半導体基板6内におけるゲート電極18の下方領域には、低濃度不純物拡散層19、上記トランジスタのソース拡散層20およびドレイン拡散層21が形成されており、トランジスタ16r、16g、16bはそれぞれ、素子分離領域7により区画分離されている。
単位画素4Rに注目すると、半導体基板6上において、素子分離領域7から受光部24Rにわたってシリコン酸化膜からなる第1絶縁膜13Rが形成されている。さらにその上方には、ゲート電極11上にかけてシリコン窒化膜からなる第2絶縁膜14が形成されている。つまり、カラーフィルター23R(図2)から出射した光は、透明平坦化膜5(図2)、第2絶縁膜14、第1絶縁膜13Rを透過して受光部24Rに入射することとなる。
シリコン酸化膜からなる透明平坦化膜5と第2絶縁膜14は屈折率が異なっており、第2絶縁膜14と第1絶縁膜13Rは屈折率が異なっている。このような構成によれば、カラーフィルター23Rを透過した入射光を、透明平坦化膜5と第2絶縁膜14との界面、および第2絶縁膜14と第1絶縁膜13Rとの界面の間での干渉効果によって強めることができる。これにより、受光部24R、24G、24Bまで到達する入射光の強度向上を図ることができる。
〈断面図の特徴部分(図3)〉
図3は、図2から本実施形態の特徴部分を取り出した図である。
単位画素4G、4Bにおいても基本的には単位画素4Rと同様の構成となっているが、第1絶縁膜13G、13Bのみが異なる。具体的には、図3に示すように、第1絶縁膜13R、13G、13Bは色毎に異なる膜厚となるように形成されており、第1絶縁膜13RがLの膜厚で、第1絶縁膜13GがLの膜厚で、第1絶縁膜13BがLの膜厚でそれぞれ形成されている。また、波長が長い色に対応する第1絶縁膜ほど膜厚が厚く形成されており、膜厚はL>L>Lの順で厚くなる。光の波長が長波長であるほど、その光が第1絶縁膜中を進む距離は長いため、第1絶縁膜を透過して受光部に到達する入射光の強度は強い。したがって、波長が長い色に対応する第1絶縁膜ほど膜厚を厚く形成することにより、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることができる。なお、図3では、例えば、Lを10nm、Lを7nm、Lを3nmとしている。
さらに、本実施形態においては、第1絶縁膜13R、13G、13Bの膜厚がゲート絶縁膜の膜厚の何れかと1対1対応の関係で一致していることを特徴としている。すなわち、第1絶縁膜13Rとゲート絶縁膜17rは同一膜厚(L)で形成されており、これと同様に、第1絶縁膜13Gとゲート絶縁膜17gも同一膜厚(L)で、第1絶縁膜13Bとゲート絶縁膜17bも同一膜厚(L)で形成されている。そのため、製造方法の項で詳細を説明するように、第1絶縁膜13R、13G、13Bと対応するゲート絶縁膜17r、17g、17bは同一工程で形成することが可能となっている。なお、言うまでもなく、第1絶縁膜13R、13G、13Bとゲート絶縁膜17r、17g、17bは同一工程で形成されているものであるので、膜厚だけでなく材料も同一である。
特許文献3の図3に開示されている製造方法によれば、第1絶縁膜13R、13G、13Bの膜厚を異ならせるために、既存の工程に加えて新たにリソグラフィー工程、エッチング工程、成膜工程を経る必要があり、製造コストの上昇が避けられなかった。しかし、本実施形態のように、第1絶縁膜13R、13G、13Bを、対応するゲート絶縁膜17r、17g、17bの形成と同一工程で行うことで、既存の工程のみで第1絶縁膜13R、13G、13Bを色毎に異ならせることが可能となっている。
色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけるように、第1絶縁膜とゲート絶縁膜対応させる方法としては、例えば、入射光の強度を均一に近づけるために望ましい第1絶縁膜13R、第1絶縁膜13G、第1絶縁膜13B間の膜厚の比を決定した後、ゲート絶縁膜は、対応するトランジスタの駆動電圧や使用目的毎にあらかじめ膜厚が決められており、それらの膜厚の中から、上記で決定した比に最も近くなるように、第1絶縁膜と対応させる3種の膜厚を選択する方法がある。
また、前述したように、ゲート絶縁膜10はシリコン酸化膜からなり、その膜厚は10nmである。したがって、ゲート絶縁膜10と第1絶縁膜13Rは、同一材料かつ同一膜厚で形成されていることとなる。このような構成にすることによって、製造方法の項で詳細を述べるように、ゲート絶縁膜10と第1絶縁膜13Rを同一工程で形成することが可能である。
さらに、第2絶縁膜14とサイドウォールスペーサ15(撮像領域2、周辺回路領域3ともに)は、同一材料かつ同一膜厚で形成されている。このような構成にすることによって、製造方法の項で詳細を述べるように、第2絶縁膜14とサイドウォールスペーサ15を同一工程で形成することが可能である。
≪製造方法≫
次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の製造方法について説明する。
半導体基板6に形成する素子分離領域7は公知の方法で形成されており、ここではその具体的な説明は省略する。
(第1絶縁膜およびゲート絶縁膜形成)
図4、5を用いて第1絶縁膜およびゲート絶縁膜を形成する工程の詳細をについて説明する。先ず、図4を用いて方法1について説明した後、図5を用いて方法2について説明する。
・方法1
図4(a)において、素子分離領域7が形成された半導体基板6上に、例えば膜厚15nmの保護酸化膜29を成膜する。受光部24R、24G、24Bおよびp型ウェル8は保護酸化膜29上からのイオン注入により形成される(図4(a))。
受光部24R、24G、24Bおよびp型ウェル8を形成した後、保護酸化膜29をウェットエッチングにより除去する(図4(b))。
次に、半導体基板6上における所定の領域に、熱酸化法に基づき膜厚Lのシリコン酸化膜31を形成する(図4(c))。この1回目の熱酸化工程により、第1絶縁膜13R、ゲート絶縁膜10、ゲート絶縁膜17rが同一工程で形成される。
続いて、図4(d)に示すような所定の開口を有するレジスト膜30を形成する。その後、ウェットエッチングを行い、受光部24G上およびトランジスタ16g配設予定領域に形成されたシリコン酸化膜31を除去する(図4(d))。
次に、図4(d)で形成したレジスト膜30を除去した後に、受光部24G上およびトランジスタ16g配設予定領域に、熱酸化法に基づき膜厚Lのシリコン酸化膜を形成する(図4(e))。この2回目の熱酸化工程により、第1絶縁膜13Gおよびゲート絶縁膜17gが同一工程で形成される。図4(e)の熱酸化において、第1絶縁膜13R、ゲート絶縁膜10、ゲート絶縁膜17rも僅かに膜厚が増加するが、この増加分はこれらの膜の厚さに比して充分に小さく、無視できる程度である。
続いて、図4(f)に示すような所定の開口を有するレジスト膜30を形成する。その後、ウェットエッチングを行い、受光部24B上およびトランジスタ16b配設予定領域に形成されたシリコン酸化膜31を除去する(図4(f))。
そして、図4(f)で形成したレジスト膜30を除去した後に、受光部24B上およびトランジスタ16b配設予定領域に、熱酸化法に基づき膜厚Lのシリコン酸化膜を形成する(図4(g))。この3回目の熱酸化工程により、第1絶縁膜13Bおよびゲート絶縁膜17bが同一工程で形成される。図4(g)の熱酸化において、第1絶縁膜13R、13G、ゲート絶縁膜10、ゲート絶縁膜17r、17gも僅かに膜厚が増加するが、この増加分はこれらの膜の厚さに比して充分に小さく、無視できる程度である。
・方法2
図5を用いて、方法2について説明する。なお、方法1と相違する工程は、図5(b)、(c)である。
まず、方法1と同様に、素子分離領域7が形成された半導体基板6上に、例えば膜厚15nmの保護酸化膜29を成膜する(図5(a))。
次に、第1絶縁膜13G、トランジスタ16g配設予定領域にレジスト膜30を形成し、この他の領域に形成されている保護酸化膜29をウェットエッチングにより除去する(図5(b))。
続いて、図5(b)で形成したレジスト膜30を除去した後に、第1絶縁膜13R、13B、ゲート絶縁膜10、トランジスタ16r、16b配設予定領域に、熱酸化法に基づき膜厚Lのシリコン酸化膜31を形成する(図5(c))。この1回目の熱酸化工程により、第1絶縁膜13R、ゲート絶縁膜10、ゲート絶縁膜17rが同一工程で形成される。
以後の工程は方法1と同様であるので、説明を省略する。
また、図4、5で説明したように、膜厚の厚い第1絶縁膜(波長の長い色に対応する第1絶縁膜)から順に形成していくことが望ましい。このことについて、以下に説明する。
(1)薄い膜厚の第1絶縁膜から順に形成した場合には、第1絶縁膜13Bは、1回目の熱酸化とは別に、2回目と3回目の熱酸化工程を余分に経ることとなるため、2回目の熱酸化による微増分をαnm、3回目の熱酸化による微増分をβnmとすると、実際に完成する第1絶縁膜13Bの膜厚は(3+α+β)nmとなる。同様に、第1絶縁膜13Gは3回目の熱酸化工程を余分に経るため、実際に完成する第1絶縁膜13Gの膜厚は(7+β)nmとなる。最後に形成する第1絶縁膜13Rは10nmの膜厚となる。
一方、(2)厚い膜厚の第1絶縁膜から順に形成した場合(本実施形態)には、第1絶縁膜13Rは2回目(図4(e))と3回目(図4(g))の熱酸化工程を余分に経ているため、実際に完成する第1絶縁膜13Rの膜厚は(10+α+β)nmとなる。同様に、第1絶縁膜13Gは3回目の熱酸化工程を余分に経ているため、実際に完成する第1絶縁膜13Gの膜厚は(7+β)nmとなる。最後に形成する第1絶縁膜13Bは3nmの膜厚となる。
(1)と(2)を比較すると、最終的な第1絶縁膜13Gの膜厚は略同一であるが、第1絶縁膜13R、13B膜厚は異なってくる。特に、(1)における第1絶縁膜13Bの膜厚(3+α+β)と、(2)における第1絶縁膜13Rの膜厚(10+α+β)を比較した場合に、微増分の(α+β)がより膜厚の大きい第1絶縁膜13Rに上乗せされている(2)の方が、この微増分の影響を受けにくいと言える。したがって、本実施形態では(2)を採用し、膜厚を厚くする第1絶縁膜(波長の長い色に対応する第1絶縁膜)から順に形成している。
(ゲート電極11、18形成以降の工程)
ゲート電極11、18を形成する工程以降を、図6、7を参照しながら説明する。
図4(g)(もしくは図5(g))の工程を終えた半導体基板6上に、減圧CVD法に基づき膜厚200nmのポリシリコン膜をパターニングすることにより、ゲート電極11、18を形成する(図6(a))。
次に、ゲート電極11、18の形成を終えた半導体基板6上に、図6(b)に示すような所定の開口を有するレジスト膜30を形成する。レジスト膜30をマスクとして用いて燐(P)イオンを注入することにより、低濃度不純物拡散層12、19を形成する(図6(c))。ここで、燐イオンを用いたイオン注入は、例えば加速エネルギーが45keVであり、かつ、注入ドーズ量が5×1012cm−2程度の条件下で行うことができる。
図6(b)で形成したレジスト膜30を除去し(図6(d))、その後、撮像領域2および周辺回路領域3の全面にわたって、減圧CVD法に基づき、シリコン窒化膜32(例えば、膜厚60nm程度)を堆積させる(図7(a))。このシリコン窒化膜32は将来的にサイドウォールスペーサ15となる膜であるため、この膜厚としては、トランジスタの電気特性を最適化するために必要な膜厚が選択される。また、このシリコン窒化膜32は将来的に第2絶縁膜14となる膜でもあるため、後述するように、緻密で安定した膜質で、かつ、高い透明性を有するように形成されていることが必要であり、そのため減圧CVD法によって形成することが望ましい。
続いて、シリコン窒化膜32の堆積を終えた半導体基板6上に、図7(b)に示すような所定の開口を有するレジスト膜30を形成する。このレジスト膜30をマスクとして、異方性ドライエッチングを行うことにより、シリコン窒化膜32をエッチング除去する。これにより、シリコン窒化膜からなる第2絶縁膜14およびサイドウォールスペーサ15を形成することができる(図7(b))。
ここで、第2絶縁膜14は、製造工程中に使用される薬剤、薬液を用いた洗浄等から受光部24R、24G、24Bを保護し、膜減りや膜質劣化の影響を抑える機能も有する。したがって、第2絶縁膜14は緻密で安定した膜質であることが必要であり、これを実現できるように、第2絶縁膜14は減圧CVD法によって形成することが望ましい。さらに、前述のように装置完成後においては、第2絶縁膜14は入射光が透過する部分となるため、高い透明性を確保することが要求される。
続いて、図7(b)で形成したレジスト膜30、ゲート電極11、18、サイドウォールスペーサ15をマスクとして、砒素(As)イオンのイオン注入を行うことにより、浮遊拡散層9、ソース拡散層20及びドレイン拡散層21を形成する(図7(c))。このとき、砒素イオンのイオン注入は、例えば加速エネルギーが50keVであり、かつ、注入ドーズ量が2×1015cm−2程度の条件下で行うことができる。その後、レジスト膜30を除去することにより、図3に示した固体撮像装置が形成される(図7(d))。
以上説明したように、第1の実施形態に係る固体撮像装置及びその製造方法によると、既存のCMOS製造プロセスを適用した場合であっても、工程数を増加させることなく第1絶縁膜の膜厚を色毎に変えることができる。このため、製造コストの上昇を抑えながらも、色間で受光部に到達する入射光の強度を均一に近づけることが可能である。また、本実施形態における製造方法によれば、第1絶縁膜の膜厚調整を追加のエッチングにより行わないため、撮像領域に傷がつくことによる不要な金属不純物の取り込みを防ぎ、白キズや暗電流の増加を抑制することも可能である。
[第2の実施形態]
≪構造≫
図8を用いて、第2の実施形態に係る固体撮像装置について説明する。
図8は第2の実施形態に係る固体撮像装置の概略断面図である。第1の実施形態(図3)との違いは、第1絶縁膜13Rと第2絶縁膜14との間に中間層28を設けた点、ならびにサイドウォールスペーサ15Aを第1層15bと第2層15aからなる二層構造とした点である。なお、中間層28は第1絶縁膜13Gと第2絶縁膜14との間、第1絶縁膜13Bと第2絶縁膜14との間にも同様に設けられている。
中間層28と第2層15aはともにシリコン酸化膜から構成され、かつ同一膜厚で形成されている。したがって、製造工程の項で説明するように、中間層28と第2層15aは同一工程で形成することが可能である。一方、また、第1層15bはシリコン窒化膜から構成されており、第2絶縁膜14と同一膜厚で形成されている。したがって、第1層15bと第2絶縁膜14も同一工程で形成することが可能である。
次に、中間層28を設ける理由およびサイドウォールスペーサを二層構造とする理由について説明する。
第1の実施形態に係る固体撮像装置においては、ゲート絶縁膜17r、17g、17gは、対応するトランジスタの駆動電圧や使用目的毎に膜厚が決められている。そのため、あらかじめ決められた膜厚の中から第1絶縁膜13R、13G、13Bと対応させる膜厚を選択すると、第2絶縁膜14の膜厚との組み合わせによっては、所望の干渉効果が得られない場合がある。
また、第1の実施形態においては、サイドウォールスペーサ15と第2絶縁膜14はともに同一材料(シリコン窒化膜)かつ同一膜厚で形成されているが、サイドウォールスペーサ15の膜厚要望を優先してこれらの膜を成膜した場合、第2絶縁膜14が必要以上に厚く成膜されてしまう。そのため、第2絶縁膜14の膜応力(ストレス)により撮像領域2の半導体基板6に結晶欠陥が発生し、白キズや暗電流が増加する場合がある。
本実施形態の中間層28は上記の問題を解決するために設けられており、この中間層28により、所望の干渉効果が得られるようにシリコン酸化膜の膜厚を調整することができる。さらに、サイドウォールスペーサ15Aおよび第2絶縁膜14を構成するシリコン窒化膜の膜厚を、第2絶縁膜14の膜厚要望を優先した膜厚とし、この膜厚とサイドウォールスペーサ15Aの機能を果たすのに必要な膜厚の差分を、シリコン酸化膜で膜厚を調整することができる。この場合、シリコン酸化膜はシリコン窒化膜よりも内部応力が小さいため、シリコン窒化膜で膜厚を調整した場合と比較して、撮像領域2の半導体基板6に対する膜応力を低減し、その結果、白キズや暗電流の発生を抑えることができる。
≪製造方法≫
次に、本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について説明する。
第1の実施形態と異なる工程は、図7(a)に対応する工程以降である。これより前の工程の具体的な説明は省略する。
まず、図4(a)(もしくは図5(a))〜図6(d)で示した工程にしたがって、低濃度不純物拡散層19までを形成する。
低濃度不純物拡散層19までの形成を終えた半導体基板6の全面にわたって、減圧CVD法に基づきシリコン酸化膜33(例えば、膜厚20nm程度)を堆積した後、同手法に基づきシリコン窒化膜32(例えば、膜厚60nm程度)を堆積させる(図9(a))。シリコン酸化膜33は将来的に中間層28ならびにサイドウォールスペーサの第2層15aとなる膜であり、このシリコン酸化膜33の膜厚としては、トランジスタの電気特性を調整するために必要な膜厚が選択される。一方、このシリコン窒化膜32は将来的に第2絶縁膜14となる膜であるため、第1の実施形態と同様に緻密で安定した膜質で、かつ、高い透明性を有するように形成されていることが必要であり、そのため減圧CVD法によって形成されることが望ましい。
続いて、シリコン窒化膜32の堆積を終えた半導体基板6上に、図9(b)に示すような所定の開口を有するレジスト膜30を形成する。このレジスト膜30をマスクとして、異方性ドライエッチングを行うことにより、シリコン酸化膜33およびシリコン窒化膜32をエッチング除去する。これにより、シリコン酸化膜からなる中間層28および第2層15aを同一工程で形成するとともに、シリコン窒化膜からなる第2絶縁膜14および第1層15bを同一工程で形成することができる(図9(b))。
続いて、図9(b)で形成したレジスト膜30、ゲート電極11、18、サイドウォールスペーサ15Aをマスクとして、砒素(As)イオンのイオン注入を行うことにより、浮遊拡散層9、ソース拡散層20、ドレイン拡散層21を形成する(図9(c))。このとき、砒素イオンのイオン注入は、例えば加速エネルギーが50keVであり、かつ、注入ドーズ量が2×1015cm−2程度の条件下で行うことができる。その後、レジスト膜30を除去することにより、図8に示した構造を有する固体撮像装置が形成される(図9(d))。
以上説明したように、第2の実施形態に係る固体撮像装置及びその製造方法によると、既存のCMOS製造プロセスを適用した場合においても、中間層28および第2層15aを成膜する工程のみを追加するだけで、大幅に製造コストを上げることなく、あらかじめ決められたゲート絶縁膜の膜厚を第1絶縁膜と対応させたために起こる不具合、ならびに第2絶縁膜とサイドウォールスペーサの膜厚を同一膜厚としたために起こる不具合を改善することができる。
[その他]
(1)上記実施形態では、1画素1セルの構成を有する固体撮像装置の場合を例に説明したが、複数の画素で転送トランジスタ、浮遊拡散層等を共有する多画素1セルの構成を有する場合であっても、上述と同様の効果を得ることができる。
(2)上記実施形態では、サイドウォールスペーサに用いるシリコン窒化膜を第2絶縁膜として使用しているが、配線のライナー膜に用いるシリコン窒化膜を第2絶縁膜として使用してもよい。また、シリコン窒化膜よりも屈折率の高いチタン酸化膜、ニオブ酸化膜、タンタル酸化膜、ジルコニウム酸化膜、インジウム酸化膜、セリウム酸化膜、ハフニウム酸化膜、モリブデン酸化膜、スズ酸化膜等を成膜し、第2絶縁膜として使用することもできる。
(3)第2実施形態においては、中間層28は全色の第1絶縁膜上に共通して形成されていたが、本発明はこれに限られず、中間層28を形成しない色があってもよい。例えば、第1絶縁膜13R、13G上には中間層28を形成するが、第1絶縁膜13B上には形成しないこととしてもよい。
(4)なお、請求項に記載の「半導体基板上における受光部が設けられていない領域」とは、信号電荷を読み出すための回路、信号電荷読み出し後の信号処理を行う回路等が形成されている領域を指す。
(5)本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく範囲内の変更を施した様々な構成が取り得る。
本発明は、例えば、デジタルスチルカメラおよびデジタルビデオカメラ等の電子機器に好適に利用可能である。
1 固体撮像装置
2 撮像領域
3 周辺回路領域
4、4R、4G、4B 単位画素
5 透明平坦化膜
6 半導体基板
7 素子分離領域
8 深いp型ウェル
9 浮遊拡散層
10、17r、17g、17b ゲート絶縁膜
11、18 ゲート電極
12、19 低濃度不純物拡散層
13R、13G、13B 第1絶縁膜
14 第2絶縁膜
15 サイドウォールスペーサ
15a サイドウォールスペーサの第2層
15b サイドウォールスペーサの第1層
16r、16g、16b 周辺回路領域を構成するトランジスタ
20 ソース拡散層
21 ドレイン拡散層
22 マイクロレンズ
23、23R、23G、23B カラーフィルター
24R、24G、24B 受光部
28 中間膜
29 保護酸化膜
30 レジスト膜
31 膜厚Lnmのシリコン酸化膜
32 膜厚60nm程度のシリコン窒化膜
33 膜厚20nm程度のシリコン酸化膜
TrR、TrG、TrB 転送トランジスタ
VL1、VL2、…VLn 垂直信号線
L1、L2、…Ln 水平信号線
51 シリコン基板
52 Pウェル
53a、53b 受光部
54 垂直転送部
55 絶縁膜
56 転送電極
57 遮光膜
58、58a、58b パッシベーション膜
59 透明平坦化膜
60a、60b カラーフィルター
61 マイクロレンズ

Claims (11)

  1. 色毎に形成されたカラーフィルターと、
    半導体基板内に色毎に形成され、前記カラーフィルターを透過した光を光電変換する各色用の受光部と、
    前記各色用の受光部の上方に色毎に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上方に形成され、前記第1絶縁膜と屈折率が異なる第2絶縁膜と、
    前記半導体基板上における前記受光部が設けられていない領域に形成され、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタと、
    を備える固体撮像装置であって、
    前記第1絶縁膜の膜厚が色毎に異なるとともに、前記第1絶縁膜の各色の膜厚が前記ゲート絶縁膜の膜厚の何れかと1対1対応の関係で一致している
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 第1の色に対応する前記第1絶縁膜は、前記第1の色より短波長である第2の色に対応する前記第1絶縁膜よりも、膜厚が厚いことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. さらに、前記複数のトランジスタにおけるゲート電極の側面に形成されたサイドウォールスペーサを含み、
    前記サイドウォールスペーサを構成するいずれかの層は、前記第2絶縁膜と同一膜厚であり、かつ、同一材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜2のうちの何れか1項に記載の固体撮像装置。
  4. さらに、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜の間に形成された中間層と、
    前記サイドウォールスペーサの側面と前記いずれかの層である第1層の間に形成され、前記中間層と同一膜厚であり、かつ、同一材料である第2層と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1絶縁膜はシリコン酸化膜よりなり、前記第2絶縁膜はシリコン窒化膜よりなることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 半導体基板内において、入射光を光電変換する各色用の受光部を形成する工程と、
    前記各色用の受光部の上方において、色毎に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の上方において、前記第1絶縁膜と屈折率が異なる第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記半導体基板上における前記受光部が設けられていない領域に、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタを形成する工程と、を含む固体撮像装置の製造方法であって、
    前記第1絶縁膜を形成する工程は前記トランジスタを形成する工程中に行われ、
    前記第1絶縁膜の膜厚は色毎に異なるように形成され、かつ、前記第1絶縁膜の各色の膜厚が各ゲート絶縁膜の何れかと同一工程で形成する
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  7. 前記第1絶縁膜を形成する工程において、
    第1の色に対応する前記第1絶縁膜は、前記第1の色より短波長である第2の色に対応する前記第1絶縁膜よりも、膜厚が厚くなるように形成することを特徴とする請求項6に記載の固体撮像装置の製造方法。
  8. 前記第1絶縁膜を形成する工程において、
    波長が長い色に対応する前記第1絶縁膜から順に形成することを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置の製造方法。
  9. さらに、前記複数のトランジスタにおけるゲート電極の側面に、前記第2絶縁膜と同一材料からなる層を含むサイドウォールスペーサを形成する工程を含み、
    当該サイドウォールスペーサを形成する工程における、前記第2絶縁膜と同一材料からなる層を形成する工程は、前記第2絶縁膜を形成する工程と同一工程で行われる
    ことを特徴とする請求項6〜8に記載の固体撮像装置の製造方法。
  10. さらに、前記第1絶縁膜を形成する工程と前記第2絶縁膜を形成する工程の間に中間層を形成する工程を含み、
    当該中間層を形成する工程において、さらに、前記サイドウォールスペーサの側面と前記第2絶縁膜と同一材料からなる層である第1層の形成が予定された領域の間に、前記中間層と同一材料からなる第2層を前記中間層と同一工程で形成する
    ことを特徴とする請求項9に記載の固体撮像装置の製造方法。
  11. 前記第1絶縁膜をシリコン酸化膜で形成し、前記第2絶縁膜をシリコン窒化膜で形成することを特徴とする請求項6〜10のうちの何れか1項に記載の固体撮像装置の製造方法。
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