JP2012009939A - オーダ処理方法、プログラムおよびネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】設定サーバの数を過剰にしないことを目的とする。
【解決手段】サービスオーダを装置2に対応したキュー160毎に管理している設定サーバ1において、自身の処理負荷が要求閾値を超えると、他の設定サーバ1の中から、処理負荷が最も低い設定サーバ1を選択し、この選択した設定サーバ1にサービスオーダの受付可能か否かを問い合わせ、サービスオーダの受付が可能である旨の応答を受信すると、サービスオーダをキュー160単位で、前記選択した設定サーバ1へわたすことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、オーダ処理方法、プログラムおよびネットワークシステムの技術に関する。
通信インフラの拡大に伴い、IP−NW(Internet Protocol-Network)を構成する装置数が増加する傾向にある。このようなIP−NWにおける加入者が使用している装置に対するサービスの設定・解除は、設定サーバからルータ装置などの装置にコマンド(以下、サービスオーダと称する)を送信することで実行される。
例えば、非特許文献1では、サービスオーダを優先度によって分類し、この優先度に応じて、キューにおけるサービスオーダの配置を制御する技術が開示されている。
坂田浩亮、木村辰幸、大塚祥広、「転送系ネットワークにおける並列タスク処理方式の提案」、2009年 電子情報通信学会ソサイエティ大会、2009年9月、B−14−19
しかしながら、サービスの多様化や、加入者の増大によって、サービスオーダの送信も増加する傾向にある。1台の設定サーバの処理性能は有限であるため、サービスオーダ流量の増加に対して設定サーバの増設が必要となる。しかしながら、サービスオーダ流量は、設定サーバの管理対象エリアや、時間または季節特性によって変動するため、ある時間や、ある季節においては、設定サーバの増設が適当であっても、その他の時間や、季節では、設定サーバの数が過剰となってしまうおそれがある。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、IP−NWにおけるサービスオーダの設定サーバの数が過剰にならないようにすることを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために創案されたものであり、請求項1に記載のオーダ処理方法および請求項5に記載のネットワークシステムは、上位設定サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続しており、オーダの投入対象である複数の装置と、を有するネットワークシステムにおいて、各々の前記設定サーバは、前記上位設定サーバから指示された前記オーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にオーダ群として格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、第1の設定サーバは、自身の処理負荷が、予め設定されている第1の閾値を超えると、他の前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である第2の設定サーバを選択し、前記第2の設定サーバへ、前記装置毎に制御されているオーダの受け付けが可能か否かを問い合わせ、前記問い合わせを受信した第2の設定サーバは、前記装置毎に制御されているオーダを実行したときの自身の処理負荷が、予め設定されている第2の閾値を超えるか否かを判定し、前記第2の閾値を超えない場合、前記第1の設定サーバへ受付可能の旨を応答し、前記第1の設定サーバは、前記受付可能の旨の応答を受信した場合、前記第2の設定サーバへ、前記オーダ群を送信することを特徴とする。
かかる発明によれば、上位設定サーバから処理の指示を受けた設定サーバの負荷が所定の閾値を超えているとき、他の設定サーバへ処理を分散させるため、処理負荷の時間や、季節変動性に対し、柔軟に対応できる。これにより、不必要な設定サーバの増設を防ぐことができる。また、設定サーバ間で処理分散を自律的に行うため、上位設定サーバの負担を軽減することができるとともに、複数の設定サーバ全体で処理する単位時間当たりのサービスオーダ量を増大させることができる。そして、下位の装置に対する処理群単位で処理を分散させるため、装置の制御そのものを他の設定サーバへ分散させることができる。これにより、1つの装置に複数の設定サーバからのオーダが送られる競合を防止することができる。
また、請求項2に記載のオーダ処理方法および請求項6に記載のネットワークシステムは、前記第1の閾値は、前記第2の閾値より大きい値であることを特徴とする。
かかる発明によれば、第2の閾値を第1の閾値より下げることで、オーダ受付側の設定サーバの処理負荷に余裕をもたせることができる。
また、請求項3に記載のオーダ処理方法および請求項7に記載のネットワークシステムは、上位設定サーバと、設定制御サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続している複数の装置と、を有するネットワークシステムにおいて、前記設定制御サーバは、他の設定サーバと、前記上位設定サーバと、の間に設置されており、各々の前記設定サーバは、前記上位設定サーバから指示されたオーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にキューとして格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、前記キューが空になると、当該空になったキューが、どの装置に対するオーダを格納していたかに関する情報であるキュー情報を、前記設定制御サーバへ送信し、前記設定制御サーバは、前記上位設定サーバから、前記オーダ投入の指示を受信すると、当該指示されたオーダの設定先となっている装置に関する情報が、前記キュー情報に格納されている場合、前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である前記設定サーバを選択し、当該選択した設定サーバへ、前記オーダ投入の指示を送信することを特徴とする。
かかる発明によれば、1台の設定サーバが処理の分散を制御することによって、請求項1に記載の発明よりシステム全体のコストを下げることができる。
そして、請求項4に記載のプログラムは、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分散処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
かかる発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分散処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することができる。
本発明によれば、IP−NWにおけるサービスオーダの設定サーバの数が過剰にならないようにすることができる。
第1実施形態に係るネットワークシステムの構成例を示す図である。 第1実施形態に係る設定サーバの構成例を示す図である。 第1実施形態の処理概要を説明するための図である。 第1実施形態に係る分散要求処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る要求受付判定処理の手順を示すフローチャートである。 各設定サーバにおけるサービスオーダ量の推移を時系列に例示した図である。 第2実施形態に係るネットワークシステムの構成例を示す図である。 第2実施形態に係る設定制御サーバの構成例を示す図である。 第2実施形態に係る設定サーバの構成例を示す図である。 第2実施形態に係るキュー情報収集処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るサービスオーダ分散処理の手順を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
《第1実施形態》
まず、図1〜図6を参照して、本発明に係る第1実施形態について説明する。
(システム構成)
図1は、第1実施形態に係るネットワークシステムの構成例を示す図である。ネットワークシステム10は、上位設定サーバ3、複数の設定サーバ1(1a〜1c)および複数の装置2を有している。装置2は、例えばルータ装置などである。上位設定サーバ3は、設定サーバ1に対し、装置2に対するコマンド(以下、サービスオーダ(オーダ)と称する)を指示する上位装置である。ここで、サービスオーダを指示する側を上位とし、サービスオーダを設定される側を下位とする。設定サーバ1は、上位設定サーバ3と、装置2との間に設置され、上位設定サーバ3から指示されたサービスオーダを装置2毎に管理する。装置2は、設定サーバ1の下位に設置され、設定サーバ1から送られたサービスオーダを処理する。通常、設定サーバ1は、複数の装置2を管理している。また、設定サーバ1は、ネットワークを介して、互いに通信可能である。さらに、設定サーバ1は、エリア毎(例えば、関東エリア、東海エリア)に設置され、同一エリア内の装置2に対しサービスオーダを投入する。
(設定サーバの構成)
図2は、第1実施形態に係る設定サーバの構成例を示す図である。なお、図2において、図1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する(設定サーバ1dは、設定サーバ1a〜1cと同様に、上位設定サーバ3の下位に設置され、複数の装置2を管理している)。また、図2では、代表として設定サーバ1aの構成を示しているが、設定サーバ1b〜1dの構成も同様である。
設定サーバ1は、分散実行部110と、要求受付処理部120と、付加情報送信・収集部130と、サービスオーダ設定処理部140と、遠隔設定制御部150と、を有している。分散実行部110は、他の設定サーバ1と連携して、サービスオーダを分散する。要求受付処理部120は、他の設定サーバ1からサービスオーダの受付が可能か否かを問い合わされると、サービスオーダの受付が可能か否かを判定し、その結果を問い合わせ元へ送信する。負荷情報送信・収集部130は、他の設定サーバ1b〜1dとの間で、負荷情報(CPU(Central Processing Unit)使用率や、メモリ使用率など)の送受信を定期的に行う。サービスオーダ設定処理部140は、上位設定サーバ3から送信されたサービスオーダ設定情報を装置2毎に保持・送信する。遠隔設定制御部150は、保持されているサービスオーダを各装置2へ選別・送信する。
分散実行部110は、負荷状態管理部111と、分散制御部112とを有している。負荷状態管理部111は、自身の負荷が要求閾値を超えているか否かを監視する。要求閾値とは、処理分散を要求する処理負荷の閾値である。分散制御部112は、自身の負荷が要求閾値を超えているときに、他の設定サーバ1へサービスオーダの受け付けが可能か否かを問い合わせ、サービスオーダの受け付けが可能であると応答してきた設定サーバ1へサービスオーダをキュー160単位でわたす。
要求受付処理部120は、要求受付判定部121と、応答送信処理部122とを有する。要求受付判定部121は、他の設定サーバ1からサービスオーダの受け付けの問い合わせを受けると、自身の負荷を参照して、受付可能か否かを判定する。応答送信処理部122は、要求受付判定部121による判定結果をサービスオーダの受付要求元の設定サーバ1へ送信する。
サービスオーダ設定処理部140は、受付処理部141と、スクリプト実行部142と、順序制御部143とを有している。受付処理部141は、上位設定サーバ3から送信されたサービスオーダ設定情報(どの装置2に、どのサービスオーダを設定するかなどが記載された情報)を受信する。スクリプト実行部142は、サービスオーダ設定情報が記載されている実行スクリプトを実行して、順序制御部143のキュー160にサービスオーダを設定する。
キュー160には、サービスオーダ(図2および図3において「SO」と表記)がキュー160に装置2への設定順あるいは装置2への送信優先度順で保持されている。キュー160は複数存在し、装置2毎にキュー160が形成されている。図2の例では、キュー160aは、装置2aに対応しており、キュー160bは、装置2bに対応しており、キュー160cは装置2cに対応している。つまり、順序制御部143は、サービスオーダを装置2単位で管理することで、装置2を制御している。
なお、設定サーバ1は、PC(Personal Computer)で実現され、各部110〜112,120〜122,130,140〜143,150,160は、ROM(Read Only Memory)や、HDD(Hard Disk Drive)に格納されたプログラムが、RAM(Random Access Memory)に展開され、CPUによって実行されることによって具現化する。さらに、設定サーバ1は、図示しない入出力インタフェースおよび通信インタフェースも備えている。
(処理の概要)
次に、図3を参照して第1実施形態における各設定サーバ1の処理概要を説明する。ここで、図3(a)はサービスオーダ分散処理前(分散前)の設定サーバ1a,1bの状態を示し、図3(b)はサービスオーダ分散処理後(分散後)の設定サーバ1a,1bの状態を示している。
また、図3において、設定サーバ1の構成はキュー160a〜160fのみを表示することとする。
図3(a)では、設定サーバ1aのキュー160aは装置2aへのサービスオーダのキュー160(図2)であり、キュー160bは装置2bへのサービスオーダのキュー160であり、キュー160cは装置2cへのサービスオーダのキュー160である。さらに、設定サーバ1bのキュー160dは装置2dへのサービスオーダのキュー160であり、キュー160eは装置2eへのサービスオーダのキュー160であり、キュー160fは装置2fへのサービスオーダのキュー160である。
ここで、図3(a)に示すように、設定サーバ1aの処理負荷が高く、設定サーバ1bの処理負荷が低いとき、図3(b)に示すように、設定サーバ1aは任意のサービスオーダ(図3(b)ではキュー160cに格納されているサービスオーダ)を設定サーバ1bへ渡すことにより、設定サーバ1a,1b間の処理負荷の平準化を図っている。ここで、図3(b)に示すように、キュー160cごと設定サーバ1bへサービスオーダをわたすことにより、設定サーバ1bが装置2cを制御することとなる。
(フローチャート)
次に、図2を参照しつつ、図4および図5に沿って本実施形態に係るオーダ処理方法の手順を説明する。
(分散要求処理)
図4は、第1実施形態に係る分散要求処理の手順を示すフローチャートである。
まず、負荷情報送信・収集部130は、例えば、定期的に他の設定サーバ1へ負荷情報を送信するとともに、他の設定サーバ1から負荷情報を収集している。前記したように、負荷情報には設定サーバ1のCPU使用率や、メモリ使用率などが含まれている。次に、負荷状態管理部111が、自身の負荷(キュー160に滞留したサービスオーダの数や、CPU使用率や、メモリ使用率な)が要求閾値を超えたか否かを判定する(S101)。ステップS101の結果、要求閾値を超えていない場合(S101→No)、負荷状態管理部111はステップS101へ処理を戻す。
ステップS101の結果、要求閾値を超えている場合(S101→Yes)、分散制御部112が、サービスオーダ分散の要求対象となる設定サーバ1を選択する(S102)。ここで、分散制御部112は、収集している負荷情報を基に、最も負荷の低い設定サーバ1を選択する。続いて、分散制御部112は、ステップS102で選択された設定サーバ1に、サービスオーダの受け付けが可能か否かを問い合せる(S103)。問い合せには、分散対象となる装置の情報(装置情報)およびサービスオーダの数や、実行内容や、データ量などのデータ情報が含まれている。このとき、分散制御部112は、選択した設定サーバの負荷情報から閾値を超えない処理負荷を推定し、対象とするキュー160を選定する。なお、ステップS102で選択される設定サーバ1は、最も処理負荷の低い設定サーバ1に限らず、例えば、設定サーバ1に予め優先度を付しておき、処理負荷が所定の閾値以下で、優先度の高い設定サーバ1を選択してもよい。
ここで、前記したようにサービスオーダは、キュー160単位に他の設定サーバ1へわたされるので、問い合わせに含まれるデータ情報には、キュー160単位のサービスオーダの情報が含まれることとなる。なお、対象となるキュー160は、最もサービスオーダ量が多いキュー160が選択されてもよいし、複数キュー160が選択されてもよい。ただし、分散制御部112は、キュー160の移動先の装置における処理負荷が許容閾値を下回るようなキュー160を優先的に選択する。許容閾値とは、処理分散を受け入れることができる処理負荷の閾値である。そして、問い合わせ対象の設定サーバ1から応答を受信する(S104)。応答には、サービスオーダ受付可能を示す許可応答と、サービスオーダ受付拒否を示す拒否応答とがある。
分散制御部112は、受信した応答を基に、要求対象の設定サーバ1がサービスオーダの受け付けを許容したか否かを判定する(S105)。ステップS105の結果、許容した場合(S105→Yes)、すなわち、許容応答を受信した場合、分散制御部112は該当するサービスオーダをキュー160単位で要求対象の設定サーバ1へ送信し、キュー160を受信した設定サーバ1は、これを順序制御部143へ格納する分散処理を行い(S106)、分散実行部110はステップS101へ処理を戻す。このようにして、分散実行部110は、自身の処理負荷が要求閾値以下となるまで、図4の処理を繰り返す。
ステップS105の結果、許容しない場合(S105→No)、すなわち、拒否応答を受信した場合、分散制御部112は、まだ要求対象となっていない他の設定サーバ1があるか否かを判定する(S107)。ステップS107の結果、他の設定サーバ1がある場合(S107→Yes)、分散制御部112は、ステップS102へ処理を戻し、次に負荷が低い設定サーバ1を要求対象の設定サーバ1として選択する。
ステップS107の結果、他の設定サーバ1がない場合(S107→No)、分散実行部110は、所定時間待機した(S108)後に、ステップS101へ処理を戻す。
なお、本実施形態では、負荷情報を定期的に交換しているが、ステップS101で自身の負荷が要求閾値を超えた後に、負荷情報要求をブロードキャストで送信し、各設定サーバ1の負荷情報が含まれている応答を基に、要求対象の設定サーバ1を選択してもよい。
(要求受付判定処理)
図5は、第1実施形態に係る要求受付判定処理の手順を示すフローチャートである。
要求受付判定部121は、他の設定サーバ1から、図4のステップS103で送信された問い合わせを受信したか否かを判定する(S201)。ステップS201の結果、問い合わせを受信していない場合(S201→No)、要求受付処理部120はステップS201へ処理を戻す。ステップS201の結果、問い合わせを受信した場合(S201→Yes)、要求受付判定部121は、問い合わせに含まれているデータ情報を基に、そのデータ情報に含まれているサービスオーダの処理を実行したときの処理負荷を算出する(S202)。処理負荷の算出は、要求されたサービスオーダを受け付けたときにおけるサービスオーダの総数や、サービスオーダ実行のシミュレーションを行ってもよいし、過去のサービスオーダ実行時の負荷履歴などを参照して算出してもよい。
次に、要求受付判定部121は、算出した処理負荷を基に、そのデータ情報に含まれているサービスオーダを実行したときの処理負荷が許容閾値以下であるか否かを判定する(S203)。ステップS203の結果、許容閾値以下である場合(S203→Yes)、応答送信処理部122は、ステップS201で受信した問い合わせに示されるサービスオーダの処理に対する許容応答を問い合わせ元の設定サーバ1へ送信し(S204)、要求受付処理部120はステップS201へ処理を戻す。ステップS203の結果、許容閾値より大きい場合(S203→No)、応答送信処理部122は拒否応答を問い合わせ元の設定サーバ1へ送信し(S205)、要求受付処理部120はステップS201へ処理を戻す。
(第1実施形態のまとめ)
図6は、各設定サーバにおけるサービスオーダ量の推移を時系列に例示した図である。各グラフ601〜603,611〜613は、各設定サーバ1に対応しており、グラフ601とグラフ611とは、同じ設定サーバ1におけるサービスオーダ量の推移を示している。同様に、グラフ602と、グラフ612とは、同じ設定サーバ1におけるサービスオーダ量の推移を示し、グラフ603と、グラフ613とは、同じ設定サーバ1におけるサービスオーダ量の推移を示している。
図6に示すように、上段の「サービスオーダ分散処理なし」では、各設定サーバ1において、時間に対するサービスオーダ量の落差が大きいが、下段の「サービスオーダ分散処理」ありでは、各設定サーバ1間におけるサービスオーダ量の落差が小さくなっていることがわかる。
上位設定サーバ3から処理の指示を受けた設定サーバ1の負荷が所定の閾値を超えているとき、他の設定サーバ1へ処理を分散させるため、処理負荷の時間や、季節変動性に対し、柔軟に対応できる。これにより、不必要な設定サーバ1の増設を防ぐことができる。また、設定サーバ1間で処理分散を自律的に行うため、上位設定サーバ3の負担を軽減することができるとともに、複数の設定サーバ1全体で処理する単位時間当たりのサービスオーダ量を増大させることができる。そして、下位の装置2に対する処理群単位で処理を分散させるため、装置2の制御そのものを他の設定サーバ1へ分散させることができる。これにより、1つの装置2に複数の設定サーバ1からのオーダが送られる(競合)ことを防止することができる。
なお、許容閾値を、要求閾値より低い値としてもよい。このように、許容閾値を、要求閾値より下げることで、処理負荷が軽減されるので、オーダ受付側の設定サーバ1の処理に余裕をもたせることができる。
《第2実施形態》
次に、図7〜図11を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
(システム構成)
図7は、第2実施形態に係るネットワークシステムの構成例を示す図である。
ネットワークシステム10Aでは、設定サーバ11(11A〜11C)と、上位設定サーバ3との間に設定制御サーバ4が設置されている点が第1実施形態とは異なっている。ここで、設定制御サーバ4は、割り当てられているキューが存在しない装置2に関する情報(キュー情報)を各設定サーバ11から受信し、上位設定サーバ3から指示されたサービスオーダの設定先である装置2に関する情報が、このキュー情報に存在するとき、最も処理負荷の低い設定サーバ11へ指示されたサービスオーダに関する情報(サービスオーダ設定情報)を送信する。
(設定制御サーバの構成)
図8は、第2実施形態に係る設定制御サーバの構成例を示す図である。
設定制御サーバ4は、分散処理部410、情報収集処理部420、サービスオーダ設定処理部430、記憶部440および遠隔設定制御部450を有している。分散処理部410は、設定サーバ11から受信したキュー情報および負荷情報を基に、最も処理負荷の低い設定サーバ11を選択する。情報収集処理部420は、各設定サーバ11からキュー情報や、負荷情報を収集し、記憶部440に記憶する。
サービスオーダ設定処理部430は、上位設定サーバ3から指示されたサービスオーダ設定情報を受信する受付処理部431と、受信したサービスオーダ設定情報を各設定サーバ11へ送信する送信処理部432とを有する。受付処理部431は、上位設定サーバ3から送信されたサービスオーダ設定情報(どの装置2に、どのサービスオーダを設定するかなどが記載された情報)を受信する。送信処理部432は、分散処理部410が選択した設定サーバ11に対してサービスオーダ設定情報を送信するなどの処理を行う。
記憶部440には、キュー情報などの各情報が記憶されている。遠隔設定制御部450は、サービスオーダ設定情報を行き先別に選別・送信する。
(設定サーバの構成)
図9は、第2実施形態に係る設定サーバの構成例を示す図である。設定サーバ11(11A〜11C)は、情報送信部130A、サービスオーダ設定処理部140および遠隔設定処理部150を有している。
情報送信部130Aは、設定制御サーバ4へ自身のキュー情報や、負荷情報を送信する。サービスオーダ設定処理部140は、設定制御サーバ4から送信されたサービスオーダ設定情報に従ってサービスオーダ(「SO」)を各キュー160へ振り分けるものであり、受付処理部141と、スクリプト実行部142と、順序制御部143とを有する。受付処理部141は、設定制御サーバ4から送信されたサービスオーダ設定情報を受信する。スクリプト実行部142は、サービスオーダ設定情報に記載されている実行スクリプトを実行してサービスオーダ(「SO」)を生成し、サービスオーダを装置毎に形成されているキュー160に振り分けたり、該当するキュー160がない場合は、未使用のキュー160をサービスオーダの処理対象となっている装置2のキュー160として割り当てたりする。順序制御部143の構成および遠隔設定制御部150の構成は、図2と同様であるので説明を省略する。
(フローチャート)
次に、図8および図9を参照しつつ、図10および図11に沿って第2実施形態のオーダ処理方法の手順を説明する。
(キュー情報収集処理)
図10は、第2実施形態に係るキュー情報収集処理の手順を示すフローチャートである。
まず、設定サーバ11において、キュー160に格納されているサービスオーダが空になると、情報送信部130Aが、どの装置2に対応していたキュー160が空になったのかに関する情報であるキュー情報を設定制御サーバ4へ送信する(S301)。
設定制御サーバ4の情報収集処理部420は、受信したキュー情報を記憶部440に格納する(S302)。
(サービスオーダ分散処理)
図11は、第2実施形態に係るサービスオーダ分散処理の手順を示すフローチャートである。
設定制御サーバ4の受付処理部431が、上位設定サーバ3からサービスオーダ設定情報を受信すると(S401)、受信したサービスオーダ設定情報に記述されているサービスオーダ設定先の装置2を特定する。そして、分散処理部410が、キュー情報を参照し、特定した装置2がキュー情報に登録されているか否かを判定することによって、装置2に割り振ることができる未使用のキュー160が存在するか否かを判定する(S402)。
ステップS402の結果、装置2に割り振ることができる未使用のキュー160が存在する場合(S402→Yes)、設定制御サーバ4の送信処理部432は、装置2に該当する設定サーバ11へ、設定対象のサービスオーダ設定情報を送信し(S403)、サービスオーダ設定処理部430は、ステップS401へ処理を戻す。
ステップS402の結果、装置2に割り振ることができるキュー160が、どの装置2にも存在しない場合(S402→No)、設定制御サーバ4の分散処理部410は、他の各設定サーバ11に関する負荷情報を参照して、最も処理負荷の低い設定サーバ11を選択する(S404)。負荷情報の収集は、情報収集部420によって、定期的に行われてもよいし、上位設定サーバ3からサービスオーダ設定情報を受信した時点で行われてもよい。なお、ステップS404で選択される設定サーバ11は、最も処理負荷の低い設定サーバ11に限らず、例えば、設定サーバ11に予め優先度を付しておき、処理負荷が所定の閾値以下で、優先度の高い設定サーバ11を選択してもよい。
そして、設定制御サーバ4の送信処理部432は、ステップS404で選択した設定サーバ11へサービスオーダ設定情報を送信する(S405)。サービスオーダ設定情報を受信した設定サーバ11のサービスオーダ設定処理部140は、未使用のキュー160に受信したサービスオーダを格納する。
そして、サービスオーダ設定処理部430は、ステップS401へ処理を戻す。
(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態によれば、第1実施形態のネットワークシステム10の効果に加えて、設定制御サーバ1にサービスオーダ設定情報の振分機能を集中的に搭載することにより、設定サーバ11に対しては従来の設定サーバに情報送信部130Aを搭載させるのみでネットワークシステム10Aを構築できるので、システム全体のコストを下げることができる。
なお、第1実施形態および第2実施形態において、装置2の情報(装置2名、アドレスなど)を有した記憶部を装置2を制御している設定サーバ1,11毎に有していてもよいし、すべての装置2の情報を有したデータベースをネットワークシステム10,10A上に1つ設置し、設定サーバ1,11がこのデータベースを参照するようにしてもよい。
1,11(1a〜1d,11A〜11C) 設定サーバ
2(2a〜2f) 装置
3 上位設定サーバ
4 設定制御サーバ
10,10A ネットワークシステム
110 分散実行部
111 負荷状態管理部
112 分散制御部
120 要求受付処理部
121 要求受付判定部
122 応答送信処理部
130 負荷情報送信・収集部
130A 情報送信部
140 サービスオーダ設定処理部
141 受付処理部
142 スクリプト実行部
143 順序制御部
150 遠隔設定制御部
160 キュー
410 分散処理部
420 情報収集処理部
430 サービスオーダ設定処理部
431 受付処理部
432 送信処理部
440 記憶部
450 遠隔設定制御部

Claims (7)

  1. 上位設定サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続しており、オーダの投入対象である複数の装置と、を有するネットワークシステムによるオーダ処理方法であって、
    各々の前記設定サーバは、前記上位設定サーバから指示された前記オーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にオーダ群として格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、
    第1の設定サーバは、
    自身の処理負荷が、予め設定されている第1の閾値を超えると、
    他の前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である第2の設定サーバを選択し、
    前記第2の設定サーバへ、前記装置毎に制御されているオーダの受け付けが可能か否かを問い合わせ、
    前記問い合わせを受信した第2の設定サーバは、
    前記装置毎に制御されているオーダを実行したときの自身の処理負荷が、予め設定されている第2の閾値を超えるか否かを判定し、
    前記第2の閾値を超えない場合、前記第1の設定サーバへ受付可能の旨を応答し、
    前記第1の設定サーバは、
    前記受付可能の旨の応答を受信した場合、前記第2の設定サーバへ、前記オーダ群を送信する
    ことを特徴とするオーダ処理方法。
  2. 前記第1の閾値は、前記第2の閾値より大きい値である
    ことを特徴とする請求項1に記載のオーダ処理方法。
  3. 上位設定サーバと、設定制御サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続している複数の装置と、を有するネットワークシステムによるオーダ処理方法であって、
    前記設定制御サーバは、他の設定サーバと、前記上位設定サーバと、の間に設置されており、
    各々の前記設定サーバは、前記設定制御サーバを介して、前記上位設定サーバから指示されたオーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にキューとして格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、
    前記キューが空になると、当該空になったキューが、どの装置に対するオーダを格納していたかに関する情報であるキュー情報を、前記設定制御サーバへ送信し、
    前記設定制御サーバは、
    前記上位設定サーバから、前記オーダ投入の指示を受信すると、当該指示されたオーダの設定先となっている装置に関する情報が、前記キュー情報に格納されている場合、前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である前記設定サーバを選択し、
    当該選択した設定サーバへ、前記オーダ投入の指示を送信する
    ことを特徴とするオーダ処理方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のオーダ処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  5. 上位設定サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続しており、オーダの投入対象である複数の装置と、を有するネットワークシステムであって、
    各々の前記設定サーバは、前記上位設定サーバから指示された前記オーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にオーダ群として格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、
    第1の設定サーバは、
    自身の処理負荷が、予め設定されている第1の閾値を超えると、
    他の前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である第2の設定サーバを選択し、
    前記第2の設定サーバへ、前記装置毎に制御されているオーダの受け付けが可能か否かを問い合わせ、
    前記問い合わせを受信した第2の設定サーバは、
    前記装置毎に制御されているオーダを実行したときの自身の処理負荷が、予め設定されている第2の閾値を超えるか否かを判定し、
    前記第2の閾値を超えない場合、前記第1の設定サーバへ受付可能の旨を応答し、
    前記第1の設定サーバは、
    前記受付可能の旨の応答を受信した場合、前記第2の設定サーバへ、前記オーダ群を送信する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  6. 前記第1の閾値は、前記第2の閾値より大きい値である
    ことを特徴とする請求項5に記載のネットワークシステム。
  7. 上位設定サーバと、設定制御サーバと、複数の設定サーバと、各々の前記設定サーバに接続している複数の装置と、を有するネットワークシステムであって、
    前記設定制御サーバは、他の設定サーバと、前記上位設定サーバと、の間に設置されており、
    各々の前記設定サーバは、前記設定制御サーバを介して、前記上位設定サーバから指示されたオーダを、当該オーダの対象となっている前記装置毎にキューとして格納し、当該格納しているオーダを前記装置へ投入するものであり、
    前記キューが空になると、当該空になったキューが、どの装置に対するオーダを格納していたかに関する情報であるキュー情報を、前記設定制御サーバへ送信し、
    前記設定制御サーバは、
    前記上位設定サーバから、前記オーダ投入の指示を受信すると、当該指示されたオーダの設定先となっている装置に関する情報が、前記キュー情報に格納されている場合、前記設定サーバの中から、処理負荷が所定の値以下である前記設定サーバを選択し、
    当該選択した設定サーバへ、前記オーダ投入の指示を送信する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
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