JP2012008434A - プロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構造でゴースト光の発生やフォーカスのずれの発生を抑制することのできるプロジェクターを提供すること。
【解決手段】ガラスプリズム91g,91r,91bが、光合成部70と協働して出射偏光板92g,92r,92bを挟持している。これにより、出射偏光板92g,92r,92bの凹凸を低減でき、フォーカスのずれの発生を抑制することができる。さらに、ガラスプリズム91g,91r,91bが、液晶パネル61g,61r,61bの主面SS,SS,SSに対して傾斜角度βをなす入射側平面IP,IP,IPを有する。入射側平面IP,IP,IPが液晶パネル61g,61r,61bの主面に対して傾いた状態であることにより、各色光Gs,Rs,Bsの成分のうち反射され不要となる成分を光路外へ排出でき、ゴースト光の発生を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の光変調装置によって変調された光束を光合成部により合成し、画像として投射するプロジェクターに関する。
プロジェクターとして、複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の液晶パネルと、各液晶パネルで変調された複数の色光を合成して画像光を形成するクロスダイクロイックプリズムとを一体化して備えるものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。特に、各液晶パネルの光路下流側にその射出側端面に対して傾斜させた反射型偏光素子を設けることにより、射出光の偏光方向を揃え、さらに、その偏光状態をクロスダイクロイックプリズムでの透過・反射に対応させることで光の利用効率を向上させるものが知られている(特許文献2参照)。
特開2003−121931号公報 特開2009−229913号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、各液晶パネルの光路下流側に偏光板等の光学素子を配置すると、当該光学素子で反射され有効な光として利用されない成分が液晶パネル側に戻されてゴースト光の原因となる場合がある。また、当該光学素子に凹凸があるとフォーカスのずれが発生する場合がある。また、上記特許文献2のように、各液晶パネルからクロスダイクロイックプリズムまでを接合によって一体化した場合、その構造は固定化され各部材間の調整ができず、仮に調整可能な構造とすれば、ゴースト光等が生じる可能性がある。また、上記特許文献2の場合、各液晶パネルの光路下流側において、2つの三角柱形状のプリズムによって反射型の偏光素子本体を傾斜させる等の複雑・高価な構造を必要とする。
そこで、本発明は、比較的簡易な構造でゴースト光の発生やフォーカスのずれの発生を抑制することのできるプロジェクターを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1のプロジェクターは、(a)照明光束を形成する照明装置と、(b)照明装置により形成された照明光束を複数の色光に分離する色分離導光部と、(c)色分離導光部により分離された複数の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、(d)複数の光変調装置で変調された各色の変調光の偏光状態をそれぞれ調整する複数の光学フィルムと、(e)複数の光学フィルムを経た各色の変調光を合成する光合成部と、(f1)複数の光学フィルムの光路上流側にそれぞれ配置され光合成部と協働して複数の光学フィルムを挟持し、(f2)複数の光変調装置の主面に対して所定の傾斜角度をなす入射側平面をそれぞれ有する(f)複数のガラス部材と、(g)光合成部を経た像光を投射する投射レンズと、を備える。ここで、各ガラス部材において、対応する光変調装置の主面に対する入射側平面の傾斜角度とは、当該ガラス部材及び光変調装置が現実に配置されている状態における主面と入射側平面とのなす角度のみならず、当該ガラス部材及び光変調装置を通る光軸が直線的に延びるように展開した状態における主面と入射側平面とのなす角度も含むものである。
上記第1のプロジェクターによれば、複数のガラス部材が、光合成部と協働して複数の光学フィルムをそれぞれ挟持する。これにより、光路上に挿入された光学フィルムの凹凸によって生じるフォーカスのずれを抑制できる。さらに、複数のガラス部材が、複数の光変調装置の主面に対して所定の傾斜角度をなす入射側平面を有する。入射側平面が当該主面に対して傾いた状態であることにより、入射側平面において反射される不要な成分を光変調装置側に戻すことなく光路外へ排出でき、比較的簡易な構造でゴースト光の発生を抑制できる。
上記課題を解決するため、本発明に係る第2のプロジェクターは、(a)照明光束を形成する照明装置と、(b)照明装置により形成された照明光束を複数の色光に分離する色分離導光部と、(c)色分離導光部により分離された前記複数の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、(d)複数の光変調装置で変調された各色の変調光の偏光状態をそれぞれ調整する複数の光学フィルムと、(e)複数の光学フィルムを経た前記各色の変調光を合成する光合成部と、(f1)複数の光学フィルムの光路上流側にそれぞれ配置され光合成部と協働して前記複数の光学フィルムを挟持し、(f2)各色の変調光の光束中心軸に対して所定の傾斜角度をなす方向に向く入射側平面をそれぞれ有する(f)複数のガラス部材と、(g)光合成部を経た像光を投射する投射レンズと、を備える。
上記第2のプロジェクターによれば、複数のガラス部材が、光合成部と協働して複数の光学フィルムをそれぞれ挟持する。これにより、光路上に挿入された光学フィルムの凹凸によって生じるフォーカスのずれを抑制できる。さらに、複数のガラス部材が、各色の変調光の光束中心軸に対して所定の傾斜角度をなす方向に向く入射側平面を有する。入射側平面が当該光束中心軸に対して傾いた状態であることにより、入射側平面において反射される不要な成分を光変調装置側に戻すことなく光路外へ排出でき、比較的簡易な構造でゴースト光の発生を抑制できる。
また、本発明の具体的な態様又は側面によれば、(a)複数のガラス部材が、互いに同一形状を有し、(b)プロジェクターが、光合成部の光射出面側に配置され、複数のガラス部材と同一形状を有し、複数のガラス部材の入射側平面からそれぞれ入射した各色の変調光の光路長を揃える方向に向く射出側平面を有する射出側ガラス部材をさらに備える。この場合、光合成部の入射側にガラス部材を配置したことによる光路の傾き発生を防止して各色の変調光の光路長を揃え、光合成部から射出された画像光の画面内での光路差の発生を防止でき、また、投射レンズのテレセントリック性を良好にできる。なお、射出側ガラス部材の射出側平面を、光路長を揃える方向に向けた場合、当該射出側平面は、入射側の複数のガラス部材のうちいずれかに対して平行に配置されることになる。
また、本発明の別の態様によれば、プロジェクターが、光合成部と射出側ガラス部材とに挟持される位相差板をさらに備える。この場合、投射レンズに入射する光束の偏光状態を調整することができ、投射レンズ側から戻ってくる不要光の成分に起因するゴースト光の発生を抑制することができる。
また、本発明の別の態様によれば、複数のガラス部材が、側面の1つを入射側平面とする楔角を有する三角柱プリズムである。この場合、三角柱プリズムにおいて入射側平面となるべき側面の傾斜角度を適宜調整することで、当該側面上で反射される成分を光路外へ確実に排出できる。なお、光学フィルムは、光束中心軸又はシステム光軸に対して垂直に配置可能になる。
また、本発明の別の態様によれば、複数のガラス部材が、主面の1つを入射側平面とする平板部材であり、光合成部の光入射面が、複数の光変調装置の主面に対して所定角度をなす。この場合、光合成部の光入射面の傾斜角度を適宜調整して平板部材の主面を傾斜させ入射側平面とすることで、当該側面上で反射される成分を光路外へ確実に排出できる。
また、本発明の別の態様によれば、複数の光変調装置が、反射型の光変調装置である。この場合、比較的高コントラストな画像形成が可能となる。また、光変調装置と光合成部との間に偏光ビームスプリッターを設けた場合、光変調装置が光合成部から離れ、入射側平面において反射される不要な成分を光路外に逸らしやすくなる。
また、本発明の別の態様によれば、複数の光学フィルムが、各色の変調光のうち特定方向の偏光を透過させる偏光板である。この場合、光合成部に入射させる光束の偏光度即ち消光比を高めることができ、コントラストをより向上させることができる。
第1実施形態に係るプロジェクターを説明する平面図である。 各色光の合成の様子について説明するための図である。 緑光の光路である第1光路についての展開図である。 第2実施形態に係るプロジェクターを説明する平面図である。 各色光の合成の様子について説明するための図である。 (A)、(B)は、第3実施形態に係るプロジェクターを説明する平面図及び側面図である。 第4実施形態に係るプロジェクターについて説明するための図である。 (A)〜(C)は、第5実施形態に係るプロジェクターを説明するための図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1等を参照して、本発明の第1実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、図1において、X、Y、及びZは、3次元直交座標系を構成する3つの座標軸を意味する。
図1に示すプロジェクター100は、照明光を射出する照明装置20と、照明装置20からの照明光を緑赤青の3つの色光に分離する色分離導光部40と、色分離導光部40から射出された3つの色光をそれぞれ変調する光変調部60と、変調光の状態を調整する光束状態調整部90と、光変調部60及び光束状態調整部90を経た画像光を合成する光合成部70と、光合成部70によって合成された画像光を投射する投射レンズ80とを備える。これらのうち、照明装置20から光合成部70までの部分は、光学部品用筐体(不図示)の内部に収納されている。なお、本プロジェクター100の場合、照明装置20から投射レンズ80までにおける光束の中心軸に相当するシステム光軸SAは、XY平面(基準面)に平行に2次元的に配置されている。
以上のプロジェクター100において、照明装置20は、光源装置10と、凹レンズ14と、第1及び第2のレンズアレイ15,16と、偏光変換装置17と、重畳レンズ18とを備える。このうち、光源装置10は、照明用の光束を射出する光源であり、例えば高圧水銀ランプ等である発光管11と、発光管11から重畳レンズ18等のある前方に射出された光束を発光管11に戻す副鏡11aと、発光管11から後方に射出された光束を回収して前方に射出させる凹面鏡12とを備える。凹レンズ14は、光源装置10からの光束を平行化する役割を有するが、例えば凹面鏡12が放物面鏡である場合には、省略することもできる。第1のレンズアレイ15は、マトリクス状に配置された複数の要素レンズ15aからなり、レンズ14から射出された光束を要素レンズ15aの区画に対応して分割する。第2のレンズアレイ16は、複数の要素レンズ15aにそれぞれ対応して配置された複数の要素レンズ16aからなり、各要素レンズ15aからの分割光束の発散状態を調整する。偏光変換装置17は、PBS等を含むプリズム素子17aからなり、レンズアレイ16から射出された分割光束を第1方向(本実施形態ではY方向)に平行な偏光面を有する直線偏光のみに変換して次段光学系に供給する偏光変換部である。重畳レンズ18は、偏光変換装置17を経た直線偏光としての照明光束ILを全体として適宜収束させることにより、被照明領域すなわち光変調部60に設けた各色の液晶ライトバルブ60g,60r,60bに対する重畳照明を可能にする。つまり、両レンズアレイ15,16と重畳レンズ18とを経た照明光束ILは、以下に詳述する色分離導光部40を通って、光変調部60に設けられた各色の液晶パネル61g,61r,61bを均一に照明する。
色分離導光部40は、クロスダイクロイックミラー21と、ダイクロイックミラー22と、折曲ミラー23a,23bと、第1レンズ31a,31bと、第2レンズ32g,32r,32bとを備える。ここで、クロスダイクロイックミラー21は、第1ダイクロイックミラー21aと、第2ダイクロイックミラー21bとを備える。第1及び第2ダイクロイックミラー21a,21bは互いに直交しており、それらの交差軸21cはZ方向に延びている。第1ダイクロイックミラー21aは、照明光束ILに含まれる例えば緑(G)色及び赤(R)色を反射し、残りの青(B)色を透過させる。第2ダイクロイックミラー21bは、青(B)色を反射し、緑(G)色及び赤(R)色を透過させる。ダイクロイックミラー22は、入射した緑赤(GR)色のうちの例えば緑(G)色を反射し、残りの赤(R)色を透過させる。これにより、照明装置20から射出された照明光束ILを構成する互いに波長帯域の異なる緑光Gp、赤光Rp、及び青光Bpは、第1、第2、及び第3光路OP1,OP2,OP3にそれぞれ導かれ、異なる照明対象にそれぞれ入射する。詳細に説明すると、照明装置20からの照明光束ILは、クロスダイクロイックミラー21に入射する。クロスダイクロイックミラー21の第1ダイクロイックミラー21aで反射・分岐され、折曲ミラー23a等を経て、ダイクロイックミラー22でさらに反射・分岐された緑光Gpは、液晶ライトバルブ60gの偏光ビームスプリッター52gに入射する。さらに、クロスダイクロイックミラー21の第1ダイクロイックミラー21aで反射・分岐され、ダイクロイックミラー22の通過によって分岐された赤光Rpは、液晶ライトバルブ60rの偏光ビームスプリッター52rに入射する。クロスダイクロイックミラー21の第2ダイクロイックミラー21bで反射・分岐された青光Bpは、折曲ミラー23b等を経て、液晶ライトバルブ60bの偏光ビームスプリッター52bに入射する。
なお、第1光路OP1上に配された第1レンズ31aと第2レンズ32gとは、液晶パネル61gに入射する緑光Gpの角度状態を調整するために設けられている。また、第2光路OP2上に配された第1レンズ31aと第2レンズ32rとは、液晶パネル61rに入射する赤光Rpの角度状態を調整するために設けられている。第3光路OP3上に配された第1レンズ31bと第2レンズ32bとは、液晶パネル61bに入射する青光Bpの角度状態を調整するために設けられている。
光変調部60は、上記した各色用の3つの光路OP1,OP2,OP3に対応して、3つの液晶ライトバルブ60g,60r,60bを備える。各液晶ライトバルブ60g,60r,60bは、入射した照明光の強度の空間分布を変調する非発光型の光変調装置である。
ここで、第1光路OP1に配置されたG色用の液晶ライトバルブ60gは、緑光Gpによって照明される液晶パネル61gと、液晶ライトバルブ60gでの緑光の入出射を管理する偏光ビームスプリッター52gと、液晶ライトバルブ60gの光入射側に配置される入射偏光板51gとを備える。このうち、液晶パネル61gは、背面側に反射板を備え、照明光が入射した面から変調された光が射出される反射型液晶素子であり、偏光ビームスプリッター52g等を通過した緑光Gpによって均一な照度で照明される。液晶パネル61gは、図示による説明を省略するが、透明電極等を有する光透過性基板と、反射画素電極等を有する駆動基板と、光透過性基板及び駆動基板間に密閉封入される液晶層とを備える。液晶パネル61gは、これに入射した緑光Gpの偏光状態を画像信号に応じて変換し、これを偏光ビームスプリッター52gに向けて反射する。偏光ビームスプリッター52gは、反射型偏光素子であり、液晶パネル61gで反射された光のうち、第1方向に対して垂直な第2方向(この場合Z方向)の直線偏光成分のみを選択的に反射する。つまり、略S偏光状態の緑光Gsが、偏光ビームスプリッター52gから射出される。
第2光路OP2に配置されたR色用の液晶ライトバルブ60rは、赤光Rpによって照明される液晶パネル61rと、液晶ライトバルブ60rでの赤光の入出射を管理する偏光ビームスプリッター52rと、液晶ライトバルブ60rの光入射側に配置される入射偏光板51rとを備える。このうち、液晶パネル61rは、背面側に反射板を備え、照明光が入射した面から変調された光が射出される反射型液晶素子であり、偏光ビームスプリッター52r等を通過した赤光Rpによって均一な照度で照明される。液晶パネル61rは、詳細な説明を省略するが、緑色用の液晶パネル61gと同様の構造を有する。液晶パネル61rは、これに入射した赤光Rpの偏光状態を画像信号に応じて変換し、これを偏光ビームスプリッター52rに向けて反射する。偏光ビームスプリッター52rは、反射型偏光素子であり、液晶パネル61rで反射された光のうち、第2方向(この場合Z方向)の直線偏光成分のみを選択的に反射する。つまり、略S偏光状態の赤光Rsが、偏光ビームスプリッター52rから射出される。
第3光路OP3に配置されたB色用の液晶ライトバルブ60bは、青光Bpによって照明される液晶パネル61bと、液晶ライトバルブ60bでの青光の入出射を管理する偏光ビームスプリッター52bと、液晶ライトバルブ60bの光入射側に配置される入射偏光板51bとを備える。このうち、液晶パネル61bは、背面側に反射板を備え、照明光が入射した面から変調された光が射出される反射型液晶素子であり、第2ダイクロイックミラー21bで反射されて、偏光ビームスプリッター52bを通過した青光Bpによって均一な照度で照明される。液晶パネル61bは、詳細な説明を省略するが、緑色用の液晶パネル61gと同様の構造を有する。液晶パネル61bは、これに入射した青光Bpの偏光状態を画像信号に応じて変換し、これを偏光ビームスプリッター52bに向けて反射する。偏光ビームスプリッター52bは、反射型偏光素子であり、液晶パネル61bを経て変調された光のうち、第2方向(この場合Z方向)の直線偏光成分のみを選択的に反射する。つまり、略S偏光状態の青光Bsが、偏光ビームスプリッター52bから射出される。
光束状態調整部90は、3つのガラスプリズム91g,91r,91bと、3つの出射偏光板92g,92r,92bと、1つの1/2波長板93とを備える。ガラスプリズム91g,91r,91bは、光変調部60に設けた各偏光ビームスプリッター52g,52r,52bの光出射側にそれぞれ配置されている。また、出射偏光板92g,92r,92bは、ガラスプリズム91g,91r,91bの光路下流側にそれぞれ配置されている。さらに、1/2波長板93は、出射偏光板92gの光路下流側に配置されている。ガラスプリズム91g,91r,91bは、透光性を有する同一材料で形成され同一形状を有する入射側のガラス部材である。出射偏光板92g,92r,92bは、有機材料等で形成される光学フィルムである。これらの出射偏光板92g,92r,92b及び1/2波長板93は、後述する光合成部70とガラスプリズム91g,91r,91bとによって挟持されている。
以下、図2により3つのガラスプリズム91g,91r,91bのうち、ガラスプリズム91gの形状等について詳しく説明する。なお、他のガラスプリズム91r,91bの形状等については、ガラスプリズム91gと同様であるので詳しい説明を省略する。ガラスプリズム91gは、直角三角形を底面としてZ方向に延び楔角を有する三角柱プリズムである。より具体的には、ガラスプリズム91gは、3つの側面として、光束入射側に位置する第1側面S1と、光束射出側に位置する第2側面S2と、第1側面S1と第2側面S2とを連結する第3側面S3とを有する。ここでは、第2側面S2と第3側面S3とが垂直であり第1側面S1が斜面であるものとする。これらの側面のうち、第2側面S2はYZ面に平行であり、第3側面S3はXZ面に平行である。これに対して、第1側面S1は、緑光Gsの入射側平面IPとして、入射する緑光Gsの光束中心軸に対応するシステム光軸SA即ち図中の第1光路OP1に対して傾いた状態で配置されている。つまり、第1側面S1と第3側面S3とが角度αをなし、これに伴い、入射側平面IPの法線PPは、図中第1光路OP1によって示される中心光束の軸即ちシステム光軸SAを基準として、Z軸に平行な軸を中心に時計回りに傾斜角度β(β=90°−α)だけ傾いている。第2側面S2である光射出面EPは、光合成部70の第1光入射面70gに近接して平行な状態でこれに対向している。これらの面間において、ガラスプリズム91gと光合成部70とが接着剤によって接着されることで互いに協働して、出射偏光板92g及び1/2波長板93を挟持している。同様に、ガラスプリズム91rと光合成部70とが接着剤によって接着されることで互いに協働して、出射偏光板92rを挟持している。また、ガラスプリズム91bと光合成部70とが接着剤によって接着されることで互いに協働して、出射偏光板92bを挟持している。これらのガラスプリズム91r,91bの第1側面S1,S1即ち入射側平面IP,IPは、システム光軸SAを基準としてZ軸に平行な軸を中心に時計回りに傾斜角度βだけそれぞれ傾いている。
出射偏光板92g,92r,92bは、変調光である各色光Gs,Rs,Bsを不要光の吸収によって特定方向の偏光状態にする吸収型偏光素子であり、液晶ライトバルブ60g,60r,60bを経てガラスプリズム91g,91r,91bから射出される各色光Gs,Rs,Bsの偏光度即ち消光比をさらに高めることができ、投射像のコントラストを極めて高くすることができる。なお、1/2波長板93は、出射偏光板92gを経た緑光Gsを、S偏光の状態からP偏光の状態の緑光Gpに変換する。
ここで、出射偏光板92g,92r,92bがフィルム状の有機材料を基材とするものである場合、これらを比較的安価で薄く、かつ、良好な偏光板とすることができる。半面、有機材料のフィルム又は薄板は、自立させた場合には、局所的な凹凸が形成されやすく、画像光に局所的なフォーカスのずれを生じさせる原因となるおそれがある。これに対して、本実施形態では、出射偏光板92g,92r,92bを、例えばUV接着剤を利用することにより、ガラスプリズム91g,91r,91b等のプリズム面で挟持してこれらのプリズム面に密着させた状態としている。これにより、出射偏光板92g,92r,92bにおいて生じうる凹凸を抑制している。つまり、出射偏光板92g,92r,92bによって局所的に発生し得るフォーカスのズレを抑制している。
光合成部70は、光束状態調整部90を経た各色光Gp,Rs,Bsを一つの画像光として合成する合成部材である。光合成部70は、ガラスプリズム91g,91r,91bと同一屈折率材料の4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、平面視略正方形状をなしている。光合成部70の外観を構成する4つの側面のうち、各色光Gp,Rs,Bsを入射させる第1、第2及び第3の光入射面70g,70r,70bは、システム光軸SAと直交する状態に配置されており、既述のように、3つのガラスプリズム91g,91r,91bの光射出面EP,EP,EPとそれぞれ協働して、3つの出射偏光板92g,92r,92b及び1/2波長板93を挟持している。また、上記直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、合成面として、X字状に交差するとともに交差軸AXがZ方向に延びる一対のダイクロイックミラー71a,71bが形成されている。両ダイクロイックミラー71a,71bは、特性が異なる誘電体多層膜で形成されている。すなわち、一方の第1ダイクロイックミラー71aは赤光Rsを反射し、他方の第1ダイクロイックミラー71bは青光Bsを反射する。この光合成部70は、液晶ライトバルブ60gからの変調後の緑光Gpを第1及び第2ダイクロイックミラー71a,71bを透過させることによりX方向に直進させ、液晶ライトバルブ60rからの変調後の赤光Rsを第1ダイクロイックミラー71aで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させ、液晶ライトバルブ60bからの変調後の青光Bsを第2ダイクロイックミラー71bで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させる。光合成部70の光射出側では、各色光Gp,Rs,Bsが重ね合わされて色合成が行われる。なお、既述のように、光合成部70と出射偏光板92gとの間に配置される1/2波長板93により、緑光GpをP偏光状態でダイクロイックミラー71a,71bに入射させることができ、光合成部70における各色光Gp,Rs,Bsの合成効率を高めることができ、色ムラの発生を抑えることができる。
以下、3つのガラスプリズム91g,91r,91bに入射し、光合成部70で合成される各色光Gs(Gp),Rs,Bs即ち各色光LG,LR,LBの光路について詳しく説明する。
まず、液晶ライトバルブ60gを経てガラスプリズム91gの入射側平面IPに入射する緑光LGは、既述のように入射側平面IPが緑光LGの入射方向に対して傾斜角度βだけ傾いた状態となっている。このため、入射した緑光LGは、若干屈折して光路の方向が変更された状態でガラスプリズム91g内を通過し、さらに光合成部70において他の色光LR,LBと合成され投射レンズ80に向けて画像光として射出される。
これに対して、緑光LGのうち、入射側平面IP上において部分的に反射され不要となる成分である不要光LLが存在する。この不要光LLは、入射側平面IPが傾いていることによって、液晶パネル61g側に戻ることなく緑光LGの光路外の方向に排出される。このため、不要光LLがゴースト光の原因となることを抑制できる。同様に、赤光LR及び青光LBについても、ガラスプリズム91r,91bの傾いた入射側平面IP,IPによって不要光LLを光路外の方向に排出している。
ガラスプリズム91gを通過する緑光LGと同様に、他の色光LR,LBについても、ガラスプリズム91r,91bの入射側平面IP,IPに入射すると、若干屈折して光路の方向が変更された状態でガラスプリズム91g内を通過し、光合成部70において他の色光と合成される。この際、3つのガラスプリズム91g,91r,91bの配置は、各色光LG,LR,LBを正確に重ね合わせることができるものとなっている。具体的には、図示のように、まず、緑光LGを通過させるガラスプリズム91gは、進行方向右側即ち−Y側に第3側面S3を有している。つまり、−Y側ほどシステム光軸SAの方向について厚くなっている。また、赤光LRを通過させるガラスプリズム91rは、進行方向左側即ち+X側に第3側面S3を有している。つまり、+X側ほどシステム光軸SAの方向について厚くなっている。また、青光LBを通過させるガラスプリズム91bは、進行方向左側即ち−X側に第3側面S3を有している。つまり、−X側ほどシステム光軸SAの方向について厚くなっている。これは、ガラスプリズム91g,91r,91bが光合成後を基準として等価的に配置されていることを意味する。具体的には、例えば緑光LGのうちガラスプリズム91gの比較的薄い側である進行方向左寄りの位置から入射する成分は、まず、ダイクロイックミラー71aにおいて赤光LRのうちガラスプリズム91rの比較的薄い側である進行方向右寄りの位置から入射する成分と射出方向を揃えるように合成される。次に、緑光LGの上記成分と赤光LRの上記成分との合成成分は、ダイクロイックミラー71bにおいて青光LBのうちガラスプリズム91bの比較的薄い側である進行方向右寄りの位置から入射する成分と射出方向を揃えるように合成される。つまり、3つのガラスプリズム91g,91r,91bのいずれにおいても比較的薄い側から入射する成分同士が合成されるものとなっている。他の位置から入射する各色の成分の合成についても同様であり、全体として射出方向を一致させつつ各色間で光路差を生じさせることなく各色光LG,LR,LBを重ね合わせることができる。以上のようにして各色光LG,LR,LBを合成して形成された合成光は、互いにずれなく重ね合わせられた状態の画像光として光合成部70から射出される。
以下、図3により、緑光LGの光路上における各構成要素と不要光LLの処理との関係について説明する。図3は、緑光LGの液晶ライトバルブ60gから投射レンズ80までの光路が直線的に延びるように展開した図である。なお、他の色光LR,LBについては、緑光LGと同様であるので、詳しい説明は省略する。図示のように展開した場合において、ガラスプリズム91gの入射側平面IPは、システム光軸SAに垂直な液晶パネル61gの主面SSに対して傾斜角度βだけ傾いている。本実施形態では、図1等に示すように実際に配置された状態ではなく、図3に示すように光路について展開した状態を想定して入射側平面IPの傾斜角度βを捉えるものとする。ここで、ガラスプリズム91gの入射側平面IPと液晶パネル61gの主面SSとのなす傾斜角度βは、図2に示す傾斜角度βと等しいものとなる。主面SSに対する入射側平面IPの傾斜度合い即ち傾斜角度βの値を、液晶パネル61gから入射側平面IPまでの距離や緑光Gsの光束幅等に応じて適宜定めることで、入射側平面IPにおいて反射される不要光LLが液晶パネル61g側に戻ることなく光路外へ排出されるようにできる。なお、液晶パネル61gから光合成部70までの間において、反射されて液晶パネル61g側に戻される不要成分は、空気との界面である入射側平面IPにおいて最も発生しやすい。本実施形態では、このような面である入射側平面IPを液晶パネル61gの主面SSに対して傾斜させることで、ゴーストの発生を効果的に抑制するものとなっている。
図2に戻って、投射レンズ80は、光合成部70で合成されたカラーの画像光を、所望の倍率でスクリーン(不図示)上に投射する。つまり、各液晶パネル61g,61r,61bに入力された駆動信号或いは画像信号に対応する所望の倍率のカラー動画やカラー静止画がスクリーン上に投射される。なお、投射レンズ80の光軸PXは、ガラスプリズム91g,91r,91bでの屈折による光路のシフトの度合いに合わせてシステム光軸SAよりも−Y側に若干平行シフトしている。
以上説明した第1実施形態のプロジェクター100によれば、ガラスプリズム91g,91r,91bが、光合成部70と協働して出射偏光板92g,92r,92bを挟持している。これにより、出射偏光板92g,92r,92bの凹凸を低減でき、フォーカスのずれの発生を抑制することができる。さらに、ガラスプリズム91g,91r,91bの入射側平面IP,IP,IPが、液晶パネル61g,61r,61bの主面SS,SS,SSに対して傾いている。言い換えると、入射側平面IP,IP,IPが、液晶パネル61g,61r,61bを経て入射する変調光である各色光Gs,Rs,Bsの中心光束軸に対して、傾いた方向を法線方向としている。これにより、比較的簡易な構造で、各色光Gs,Rs,Bsの成分のうち反射され不要となる成分を光路外へ排出でき、ゴースト光の発生を抑制できる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、本実施形態に係るプロジェクターは、図1に示す第1実施形態のプロジェクター100の変形例であり、光合成部周辺の構造等を除き、特に説明のないものは第1実施形態と同様である。
図4に示すように、本実施形態に係るプロジェクター200は、光合成部70の光路下流側即ち光射出側において、射出側ガラスプリズム72を有する。射出側ガラスプリズム72は、他のガラスプリズム91g,91r,91bと同一形状を有する射出側ガラス部材であり、光合成部70を挟んで対向する位置にあるガラスプリズム91gに対向して配置されている。ここで、射出側ガラスプリズム72の射出側平面ECは、ガラスプリズム91gの入射側平面IPに平行となる配置となっている。
図5に示すように、射出側ガラスプリズム72があることで、これを経た各色光LG,LR,LBは、光路差が揃った状態で合成光として投射レンズ80に射出され、また、投射レンズ80のテレセントリック性を良好にしている。より具体的に説明すると、まず、ガラスプリズム91gに入射する緑光LGは、図示のように、ガラスプリズム91g、出射偏光板92g、1/2波長板93、光合成部70及び射出側ガラスプリズム72を通過する。緑光LGは、ガラスプリズム91gへの入射に際して、入射側平面IPが傾斜していることにより、若干屈折し、全体として−Y側に一様に傾いた方向に進行方向が変更される。これに対して、射出側ガラスプリズム72の射出側では、射出側平面ECが入射側平面IPに対して平行に配置されるように傾斜している。これにより、緑光LGは、射出側ガラスプリズム72からの射出に際して再度屈折し、全体として+Y側に一様に傾いた方向に進行方向が変更されるため、結果的にガラスプリズム91gに入射する前の元の進行方向に戻る。つまり、緑光LGの傾きが補正され、投射レンズ80のテレセントリック性が良好なものとなる。また、緑光LGは、ガラスプリズム91gから射出側ガラスプリズム72にかけての部分の通過において、画像面内で相対的な光路差のない状態で射出するものとなっている。他の色光LR,LBについても同様に傾きが補正され、画像面内で相対的な光路差のない状態となっている。また、射出側ガラスプリズム72を経た各色光LG,LR,LBは、ずれなく重ね合わせられた合成光として投射レンズ80に射出される。以上のように、射出側ガラスプリズム72の射出側平面ECは、各色光LGの入射側平面IPに対して平行に配置されることで、全ての入射側平面IP,IP,IPからそれぞれ入射した各色光LG,LR,LBの画像光としての画面内での光路長を揃えるような方向に向いた配置となる。
本実施形態のプロジェクター200においても、ガラスプリズム91g,91r,91bと光合成部70とによって出射偏光板92g,92r,92bの凹凸を低減でき、フォーカスのずれの発生を抑制することができる。また、ガラスプリズム91g,91r,91bの入射側平面IP,IP,IPが、液晶パネル61g,61r,61bの主面SSに対して傾いており、各色光LG,LR,LBの成分のうち反射され不要となる成分を光路外へ排出でき、ゴースト光の発生を抑制できる。さらに、本実施形態のプロジェクター200では、射出側ガラスプリズム72により、各色光LG,LR,LBでの画面内での光路差を抑え、かつ、投射レンズ80のテレセントリック性を良好にできる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、本実施形態に係るプロジェクターは、図3等に示す第2実施形態のプロジェクター200の変形例であり、合成光学系の構造を除き、特に説明のないものは第2実施形態と同様である。従って、光合成部及びその周辺以外の構成については図示及び説明を省略する。
図6(A)に示すように、本実施形態に係るプロジェクター300は、図5等のプロジェクター200の場合に比べて、さらに、光合成部70と射出側ガラスプリズム72との間において、位相差板である1/4波長板73を備えている。つまり、光合成部70と射出側ガラスプリズム72とは協働して1/4波長板73を挟持している。これにより、プロジェクター300は、投射レンズ80において反射される不要な成分の処理を可能とし、当該成分がゴースト光の原因となることを抑制している。具体的には、図6(B)に示すように、例えば液晶パネル61gから射出された緑光LGは、S偏光状態である緑光Gsとしてガラスプリズム91gに入射し、出射偏光板92g及び1/2波長板93を経てP偏光状態の緑光Gpとなる。さらに、緑光LGは、1/4波長板73を通過することで偏光変換され、円偏光SPとなった状態で投射レンズ80に向けて射出される。ここで、円偏光SPの成分のうち、投射レンズ80内の特定のレンズ80aによって反射される成分である不要光SPaは、逆行して再び1/4波長板73を通過する。1/4波長板73での偏光変換により、戻り光である不要光SPaは、S偏光状態の不要光SSaとなって光合成部70を通過し、1/2波長板93を通過し、出射偏光板92gに入射する。この際、不要光SSaは、1/2波長板93によってP偏光状態となるため、出射偏光板92gにおいて吸収される。つまり、不要光SSaが、液晶パネル61g側に戻されてゴースト光の原因となることを抑制できる。同様に、他の色光LR,LBについても、投射レンズ80内のレンズ80aによって反射される成分は、1/4波長板73を2度通過することによって直交方向の偏光に変換され、出射偏光板92r,92bでそれぞれ吸収される。
本実施形態のプロジェクター300においても、出射偏光板92g,92r,92bの凹凸を低減でき、フォーカスのずれの発生を抑制することができる。また、各色光LG,LR,LBの成分のうち反射され不要となる成分を光路外へ排出でき、ゴースト光の発生を抑制できる。さらに、本実施形態のプロジェクター300では、1/4波長板73により、投射レンズ80側で反射される成分によってゴーストが発生することを抑制できる。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、本実施形態に係るプロジェクターは、図1に示す第1実施形態のプロジェクター100の変形例であり、光束状態調整部及び光合成部の構造等を除き、特に説明のないものは第1実施形態と同様である。従って、光合成部及びその周辺以外の構成については図示及び説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態に係るプロジェクター400において、光束状態調整部490は、4つの平板状のガラスプリズム491g,491r,491bと、出射偏光板92g,92r,92bと、1/2波長板93とを備える。また、射出側ガラスプリズム472も、平板状である。ここで、図示のように、光合成部470は、図1等に示す通常の状態の配置と比べ傾いて配置されている。具体的には、光合成部470の配置は、システム光軸SAに対して第1光入射面70gを垂直とする通常の配置に対してダイクロイックミラー71a,71bの交差軸AXを中心として角度βだけ軸回転した状態となっている。この結果、光合成部470の各光入射面70g,70r,70bは、それぞれの光束中心軸に対して、傾斜角度βだけ傾いた状態となる。これに伴い、平板状のガラスプリズム491g,491r,491bの入射側平面IP,IP,IPも傾斜角度βだけ傾いた状態となる。さらに、射出側ガラスプリズム472の射出側平面ECも、ガラスプリズム491gの入射側平面IPと平行に配置された状態を保ち、傾斜角度βだけ傾いた状態となる。
本実施形態においても、平板部材である4つのガラスプリズム491g,491r,491bと光合成部470とに挟持させることによって出射偏光板92g,92r,92bでのフォーカスのズレの発生を抑制できる。さらに、ガラスプリズム491g,491r,491bの傾いた入射側平面IP,IP,IPでの反射によって不要成分を適宜除去できる。また、射出側ガラスプリズム472により、各色光LG,LR,LBでの画面内での光路差の発生を抑え、かつ、投射レンズ80のテレセントリック性を良好にできる。
〔第5実施形態〕
以下、第4実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、本実施形態に係るプロジェクターは、図1に示す第1実施形態のプロジェクター100の変形例であり、光束状態調整部の構造等を除き、特に説明のないものは第1実施形態と同様である。従って、光合成部及びその周辺以外の構成については図示及び説明を省略する。
図8(A)〜8(C)は、本実施形態に係るプロジェクター500の光合成部周辺について示す図であり、図8(A)は、XY面について見た平面図であり、図8(B)は、XZ面について見た側面図であり、図8(C)は、YZ面について見た側面図である。図8(A)〜8(C)に示すように、本実施形態のプロジェクター500において、光束状態調整部590は、4つの三角柱形状のガラスプリズム591g,591r,591bと、出射偏光板92g,92r,92bと、1/2波長板93とを備える。ここで、ガラスプリズム591g,591r,591bの入射側平面IP,IP,IPは、Y軸に平行な軸を中心として回転した傾斜面となっている。この点において、各入射側平面IP,IP,IPがZ軸に平行な軸を中心として回転した傾斜面となっている上記第1乃至第4実施形態に係るプロジェクターとは傾斜方向が異なる。具体的には、図8(B)に示すように、入射側平面IPの法線PP´は、システム光軸SAを基準としてY軸に平行な軸を中心に時計回りに傾斜角度β´(β´=90°−α´)だけ傾いている。同様に、射出側ガラスプリズム572についても、システム光軸SAを基準としてY軸に平行な軸を中心に時計回りに傾斜角度β´だけ傾いている。本実施形態の場合においても、傾斜角度β´を適宜定めることで、不要光LLが液晶パネル側に戻ることなく光路外へ排出されるようにでき、ゴーストの発生を効果的に抑制するものとなっている。なお、この場合、投射レンズ80の光軸PXは、ガラスプリズム591g,591r,591bでの屈折による光路のシフトの度合いに合わせてシステム光軸SAよりも−Z側に若干平行シフトしている。
〔その他〕
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
まず、上記各実施形態では、反射型のプロジェクターに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、透過型プロジェクターにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含む液晶ライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、液晶ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。
また、上記では、ガラスプリズム91g等は、三角柱形状であるものとしているが、液晶パネル61gの主面SSに対して傾斜角度βをなす入射側平面IPを有していれば、三角柱形状以外の形状であってもよい。
また、上記では、1/2波長板93は、出射偏光板92gとともに、ガラスプリズム91gと光合成部70とに挟持されているが、1/2波長板93を省略することができ、又は上記以外の位置に配置することができる。この場合、ガラスプリズム91gと光合成部70とは、出射偏光板92gのみを挟持するものとなる。
また、上記第4実施形態において、平板状のガラスプリズム491g,491b,491rの厚さは適宜定めることができ、三角柱形状のガラスプリズム91g等に比べ薄いものとしてもよい。
また、上記第5実施形態では、出射偏光板92g,92r,92bとして、光反射型の偏光板を用いてもよい。
また、上記したプロジェクター100等では、照明装置20において、第1及び第2のレンズアレイ15,16と、偏光変換装置17と、重畳レンズ18とを備える構成としたが、これらについては省略することができる。さらに、第1及び第2のレンズアレイ15,16をロッドインテグレータに置き換えることもできる。
10…光源装置、 15,16…レンズアレイ、 17…偏光変換装置、 18…重畳レンズ、 20…照明装置、 21…クロスダイクロイックミラー、 22…ダイクロイックミラー、 40…色分離導光部、 51b,51r,51g…入射偏光板、 52g,52r,52b…偏光ビームスプリッター、 90…光束状態調整部、 91g,91r,91b…ガラスプリズム、 92g,92r,92b…出射偏光板、 60…光変調部、 60g,60r,60b…液晶ライトバルブ、 61g,61r,61b…液晶パネル、 70…光合成部、 71a,71b…ダイクロイックミラー、 80…投射レンズ、 100,200,300…プロジェクター、 IL…照明光束、 Gp,Rp,Bp…色光、 OP1,OP2,OP3…光路、 SA…システム光軸

Claims (8)

  1. 照明光束を形成する照明装置と、
    前記照明装置により形成された前記照明光束を複数の色光に分離する色分離導光部と、
    前記色分離導光部により分離された前記複数の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、
    前記複数の光変調装置で変調された各色の変調光の偏光状態をそれぞれ調整する複数の光学フィルムと、
    前記複数の光学フィルムを経た前記各色の変調光を合成する光合成部と、
    前記複数の光学フィルムの光路上流側にそれぞれ配置され前記光合成部と協働して前記複数の光学フィルムを挟持し、前記複数の光変調装置の主面に対して所定の傾斜角度をなす入射側平面をそれぞれ有する複数のガラス部材と、
    前記光合成部を経た像光を投射する投射レンズと、
    を備えるプロジェクター。
  2. 照明光束を形成する照明装置と、
    前記照明装置により形成された前記照明光束を複数の色光に分離する色分離導光部と、
    前記色分離導光部により分離された前記複数の色光をそれぞれ画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、
    前記複数の光変調装置で変調された各色の変調光の偏光状態をそれぞれ調整する複数の光学フィルムと、
    前記複数の光学フィルムを経た前記各色の変調光を合成する光合成部と、
    前記複数の光学フィルムの光路上流側にそれぞれ配置され前記光合成部と協働して前記複数の光学フィルムを挟持し、前記各色の変調光の光束中心軸に対して所定の傾斜角度をなす方向に向く入射側平面をそれぞれ有する複数のガラス部材と、
    前記光合成部を経た像光を投射する投射レンズと、
    を備えるプロジェクター。
  3. 前記複数のガラス部材は、互いに同一形状を有し、
    前記光合成部の光射出面側に配置され、前記複数のガラス部材と同一形状を有し、前記複数のガラス部材の前記入射側平面からそれぞれ入射した前記各色の変調光の光路長を揃える方向に向く射出側平面を有する射出側ガラス部材をさらに備える、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  4. 前記光合成部と前記射出側ガラス部材とに挟持される位相差板をさらに備える、請求項3に記載のプロジェクター。
  5. 前記複数のガラス部材は、側面の1つを前記入射側平面とする楔角を有する三角柱プリズムである、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
  6. 前記複数のガラス部材は、主面の1つを前記入射側平面とする平板部材であり、前記光合成部の光入射面は、前記複数の光変調装置の主面に対して所定角度をなす、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
  7. 前記複数の光変調装置は、反射型の光変調装置である、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
  8. 前記複数の光学フィルムは、前記各色の変調光のうち特定方向の偏光を透過させる偏光板である、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
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