JP2012003582A - 車外環境認識装置、車外環境認識方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像上で同一速度で縦方向に連続する縦エッジを抽出し(S104)、抽出した縦エッジのうち、静止物に属する縦エッジを抽出し(S108)、抽出した静止物に属する縦エッジのうち、静止物における自車進路方向の切れ目に該当する縦エッジを抽出する(S110)。この切れ目に該当する縦エッジを切れ目抽出時縦エッジとし、切れ目抽出時縦エッジの位置を切れ目位置とし、夫々を切れ目情報として記憶する(S112)。そして、切れ目情報を記憶してから予め定められた移動時間tsが経過した後に、改めて抽出した縦エッジの中で切れ目位置Xoに最も近い縦エッジと、切れ目抽出時縦エッジAとを比較することで、切れ目位置に最も近い縦エッジが切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであるか否かを判定する(S113〜S117)。
【選択図】図14
Description
本発明の課題は、障害物となり得る物体の検出精度を向上させることである。
《構成》
図1は、車外環境認識装置の概略構成図である。
車外環境認識装置10は、画像処理を行う画像処理部100と、車両前方を撮像するカメラ101と、車両の車速信号や舵角信号などを入力する車両情報入力部102と、を備える。
画像一時記録部103は、カメラ101で撮像した画像を一時的に記録する。
エッジ抽出部104は、画像一時記録部103に記憶された画像を画像処理することでエッジを抽出する。
縦エッジ抽出部106は、移動情報算出部105で算出したエッジの移動情報のうち、縦エッジに属する縦エッジを抽出する。
下端点抽出部107は、縦エッジ抽出部106で抽出した縦エッジの移動情報における画像上の下端点を抽出する。
切れ目エッジ抽出部109は、静止物エッジ抽出部108で抽出した縦エッジと、車両情報入力部102から入力した少なくとも操舵角情報又はヨーレート情報とに基づいて、静止物の切れ目に該当する縦エッジを抽出する。
カメラ101は、例えばCCDやCMOSなどの撮像素子を有したカメラであり、連続的に車両前方を撮像してフレーム毎に撮像した画像を画像一時記録部103に出力する。カメラ101で撮像された画像は、画像一時記録部103に一時的に記録される。
カメラ101は、室内の上部前方に設置され、その光軸LSは、車両前方正面方向(Z方向)に向き、撮像面の水平軸X(図示省略)は、路面と平行となるように、撮像面の垂直軸Y(図示省略)は路面と垂直になるように設定されている。
カメラ101による撮像画像は、画像左上を原点とし、左から右へx軸、上から下へy軸とするxy座標系によって表される。図3では、立体物である壁と、平面物である白線が撮像画像に含まれている。
エッジ抽出部104は、カメラ101で撮像された画像を画像一時記録部103から読込み、読込んだ撮像画像を予め定められた閾値を用いて二値化することによって、画像内に存在する物体のエッジを抽出する。図4(a)は、抽出した垂直方向のエッジを示す。次に、図4(b)に示すように、抽出した各エッジに対して、細線化処理を行ってエッジ幅を絞り、エッジの中心を正確に設定する。さらに、図4(c)に示すように、細線化されたエッジのエッジ幅が一定の幅となるように、例えば三画素分の幅となるように、エッジを水平方向に拡張する。この操作により、抽出したエッジが正規化され、各エッジが均一の幅を持つエッジ画像を得ることができる。
以下、詳細にエッジの移動方向と移動速度を算出する方法について説明する。
二値化処理とは、エッジの検出された位置の画素を『1』とし、エッジの検出されなかった位置の画素を『0』とする処理である。この二値化処理によって、図4(a)に示すような二値化画像を生成する。
細線化処理とは、検出されたエッジのエッジ幅を予め定められた画素幅になるまで縮小する処理である。例えば、図4(b)に示すように、エッジ幅が一画素になるまで細線化することで、エッジの中心位置を抽出する。勿論、エッジ幅を一画素よりも大きくしてもよい。
膨張処理とは、細線化によって設定された中心位置からエッジの移動方向に向かってエッジ幅を膨張させると共に、中心位置からエッジの移動方向と反対方向にもエッジ幅を膨張させる処理である。例えば、図4(c)に示すように、エッジの中心位置x0からエッジの移動方向(ここではx軸の正方向)に一画素分だけ膨張させると共に、エッジの中心位置x0からエッジの移動方向と反対方向(ここではx軸の負方向)に一画素分だけ膨張させて、エッジ幅を三画素まで膨張させている。このように、細線化処理と膨張処理とを行うことによって、抽出したエッジ画像のエッジ幅を、エッジの移動方向に向かって予め定められた幅に統一して規格化している。
カウントアップ処理とは、エッジが検出された位置のメモリアドレスの値をカウントアップし、エッジが検出されなかった位置のメモリアドレスの値を初期化する処理である。
この場合、エッジが検出された位置[x0−1]、[x0]、[x0+1]のカウント値が『1』ずつカウントアップされ、エッジが検出されなかった位置のカウント値が『0』にリセットされる。
この場合、エッジが検出された位置[x0]、[x0+1]、[x0+2]のカウント値が『1』ずつカウントアップされ、エッジが検出されなかった位置[x0−1]のカウント値が『0』にリセットされる。
先ず、下記(1)式に示すように、カウント値の移動方向への傾きを算出する。
例えば、図4(e)に示すように、位置[x0−1]のカウント値が『6』、位置[x0]のカウント値が『4』、位置[x0+1]のカウント値が『2』となっているときには、位置[x0−1]のカウント値『6』から位置[x0+1]のカウント値『2』を引くことによって、カウント値の傾きをH=(6−2)/2=2として算出する。
エッジが移動して新たにエッジが検出された位置のカウント値は『1』であり、各位置のカウント値の中では最も小さな値となる。したがって、エッジが移動する方向のカウント値は小さく、エッジが移動する方向と反対方向のカウント値は大きくなるので、これによってエッジの移動方向を判断する。
速度画像は、図5に示すように、移動情報が検出されたエッジの画素を丸型の点で表し、移動速度が速い画素ほど点を大きく示す。また、右へ向かう移動速度を黒点で表し、左へ向かう移動速度を白点で表すことによって移動方向を表している。
縦エッジ抽出部106は、立体物の速度の特徴として、同じ速度を持つ画素が縦に連続して存在するという特徴に基づいて、立体物の候補となる縦エッジを抽出する。
例えば、図6に示すように、速度画像を縦方向(y軸方向)に探索していき、速度情報を持った画素Aが見つかった場合、次の画素Bを探索して、画素が速度情報を持っており、且つ速度の向きが画素Aと同じ、且つ画素Aと画素Bの速度の大きさの差(V2−V1)が閾値Tv以内であれば、縦に連続していると判断する。次に、画素Cについても同様に速度情報の有無、速度の方向、速度の大きさの差(V3−V1)が閾値Tv以内かを判定し、以後、何れかの条件を満たさなくなるまで繰り返す。
例えば、縦エッジ1〜3から夫々の下端点1〜3を抽出している。
静止物エッジ抽出部108では、下端点抽出部107で抽出した縦エッジの下端点の情報と、車両情報入力部102から入力された自車両の車速信号とから、静止物に属する縦エッジを抽出する。
画像上の座標の俯瞰座標への変換は、公知の手法を用いればよく、例えばカメラの地上からの高さ、カメラの取付俯角などの情報を用いて変換する。
K=カメラの有効水平画角/カメラの有効水平画素数 ………(2)
Vg=K×Δθ ………(3)
先ず、静止物と判定された縦エッジの画像上の座標を、車載カメラを原点とした俯瞰座標へ変換する。
変換後、夫々の静止物に対して、車両進行方向と直行する方向に、他の静止物が存在するか否かを判定する。例えば、図10の静止物1に対して、静止物1の俯瞰座標上の座標値を(X1,Z1)とした場合、z方向の幅Zh以内で、x軸方向に静止物が存在するかどうかを検索する。Zhは例えば俯瞰座標への変換誤差、及び画像座標での座標測定誤差を考慮して決める。
図11は、通行可能判定領域を示す図である。
例えば、俯瞰図のz軸方向の長さの閾値をW、x軸方向の長さの閾値をLとした長方形の領域Rを考える。ここで、閾値Wは飛出しの判定を行う対象が通行可能な幅を想定して決めればよく、歩行者などを想定した場合であれば、例えばW=0.6m程度に設定する。閾値Lは前述したZhと同様に、俯瞰座標への変換誤差及び画像座標での座標測定誤差を考慮して決めればよい。また、車両情報により、領域Rの俯瞰座標のZ軸となす角θを決定する。例えば、舵角情報を取得し、自車両の実舵角θvを求め、θ=θvとしてもよいし、又は自車進路の道路曲率を求め、その道路曲率から算出した角度をθとしてもよい。
例えば、選別された静止物2に対して領域Rを設定する。ここでは、車両は直進しているものとしてθ=0として考えると、領域Rを設定すると、静止物2の俯瞰座標の位置(X2,Z2)に対して、X2−L/2≦X≦X2+L/2、Z2≦Z≦Z2+Wの範囲を適用することになる。この範囲において、他の選別された静止物が存在するかしないかを判定する。図12では、静止物2に設定した範囲の中に静止物3が存在し、静止物3に設定した範囲の中に静止物4が存在するため、静止物2〜4は連続した静止物であると判定する。また、静止物5に設定した範囲の中に静止物6が存在するため、静止物5、6を連続した静止物であると判定する。一方、静止物4に設定した範囲からは、静止物5が外れているので、この静止物4を切れ目候補と判定する。
図13(a)には、ある時刻t=t1における、切れ目に該当する縦エッジの模式図を示している。ここで、t=t1のときの切れ目抽出時縦エッジAの速度値をVoとすると、切れ目抽出時縦エッジAが、画像が一ピクセル以上動く移動時間tsをts=1/Voで求めることができる。
この処理はイグニションスイッチ(図示省略)がオンされると起動されるプログラムとして実行される。
続くステップS102では、エッジ抽出部104が画像に対してエッジ抽出処理を行い、撮像画像内に存在する物体の輪郭をエッジ画像として抽出すると共にエッジ画像の正規化を行う(二値化処理、細線化処理、膨張処理)。
続くステップS104では、算出した速度画像より、立体物の候補となる縦エッジの抽出を行う。
ステップS106では、ステップS104で抽出した縦エッジの下端点の画像座標の位置を抽出する。
続くステップS108では、座標変換した縦エッジの下端点の位置と、車両情報入力部102から入力した自車両の速度情報とに基づいて、縦エッジが静止物であるか否かを判定する。
続くステップS110では、ステップS109で抽出した自車両の進路に近い静止物と判定した縦エッジに対し、移動体の通行可能幅を想定した領域Rを適用し、適用した領域Rに二つ以上の静止物と判定した縦エッジがない場合に、領域Rを適用した縦エッジを、連続した静止物の切れ目候補として判定する。
続くステップS112では、切れ目に該当する縦エッジを切れ目抽出時縦エッジとし、この切れ目抽出時縦エッジのx座標値を切れ目位置とし、これら切れ目抽出時縦エッジと切れ目位置とを切れ目情報として記憶領域へ格納する。
ステップS114では、ステップS112で格納した縦エッジの位置情報に最も近い、現在観測されている縦エッジを抽出する。
ステップS117では、ステップS115及びステップS116の判定結果を受けて、ステップS114で抽出した縦エッジが飛出し物体であると判定する。
ステップS119では、飛出し物体の有無の判定結果を出力する。
先ず、自車両の前方を撮像した画像に対して、二値化処理、細線化処理、膨張処理を行うことによってエッジを抽出し(S102)、更にカウントアップ処理を行うことによって抽出したエッジにおける画像上での移動速度及び移動方向を算出する(S103)。
また、飛出し物体の判定は、切れ目位置に最も近い縦エッジの移動速度Vpが、切れ目抽出時縦エッジの移動速度Voよりも遅く、且つ速度差(|Vp|−|Vo|)が、予め定められた速度差閾値Vthよりも大きいときに(S116の判定が“Yes”)、切れ目位置に最も近い縦エッジが、切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであると判断すると判定する。
以上より、車両情報入力部102が「車速情報取得手段」に対応し、カメラ101が「撮像手段」に対応し、ステップS102の処理が「エッジ抽出手段」に対応し、ステップS103の処理が「移動情報算出手段」に対応し、ステップS104の処理が「縦エッジ抽出手段」に対応する。また、ステップS108の処理が「静止物エッジ抽出手段」に対応し、ステップS110の処理が「切れ目エッジ抽出手段」に対応し、ステップS112の処理が「切れ目情報記憶手段」に対応し、ステップS111、S113〜S117の処理が「飛出し物体判定手段」に対応する。また、ステップS106の処理が「下端点抽出手段」に対応し、ステップS107の処理が「俯瞰画像生成手段」に対応する。
100 画像処理部
101 カメラ
102 車両情報入力部
103 画像一時記録部
104 エッジ抽出部
105 移動情報算出部
106 縦エッジ抽出部
107 下端点抽出部
108 静止物エッジ抽出部
109 目エッジ抽出部
110 飛出し判定部
Claims (5)
- 自車両の車速情報を取得する車速情報取得手段と、
自車両の前方を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像した画像からエッジを抽出するエッジ抽出手段と、
前記エッジ抽出手段で抽出したエッジの前記画像上での移動速度及び移動方向を移動情報として算出する移動情報算出手段と、
前記エッジ抽出手段で抽出したエッジのうち、前記画像上で縦方向に連続する縦エッジを、前記移動情報算出手段で算出した移動情報に基づいて抽出する縦エッジ抽出手段と、
前記縦エッジ抽出手段で抽出した縦エッジのうち、静止物に属する縦エッジを、前記移動情報算出手段で算出した移動情報、及び前記車速情報取得手段で取得した車速情報に基づいて抽出する静止物エッジ抽出手段と、
前記静止物エッジ抽出手段で抽出した前記静止物に属する縦エッジのうち、前記静止物における自車進路方向の切れ目に該当する縦エッジを、移動体が通行可能となる予め定められた通行可能幅に基づいて抽出する切れ目エッジ抽出手段と、
前記切れ目エッジ抽出手段で抽出した前記縦エッジを切れ目抽出時縦エッジとし、前記切れ目抽出時縦エッジの位置を切れ目位置とし、前記切れ目抽出時縦エッジ及び前記切れ目位置を切れ目情報として記憶する切れ目情報記憶手段と、
前記切れ目情報記憶手段で前記切れ目情報を記憶してから予め定められた時間が経過した後に、改めて前記縦エッジ抽出手段で抽出した縦エッジの中で前記切れ目情報記憶手段で記憶した切れ目位置に最も近い縦エッジと、前記切れ目情報記憶手段で記憶した切れ目抽出時縦エッジとを比較することで、前記切れ目位置に最も近い縦エッジが前記切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであるか否かを判定する飛出し物体判定手段と、を備えることを特徴とする車外環境認識装置。 - 前記縦エッジ抽出手段で抽出した縦エッジの下端点を抽出する下端点抽出手段と、
前記画像を俯瞰画像に座標変換し、且つ前記俯瞰画像上に前記下端点抽出手段で抽出した下端点を投影させて俯瞰画像を生成する俯瞰画像生成手段と、を備え、
前記切れ目エッジ抽出手段は、前記静止物エッジ抽出手段で抽出した縦エッジのうち、前記俯瞰画像生成手段で生成した俯瞰画像上で、自車進路に沿って隣り合う第一の縦エッジ及び第二の縦エッジ間の距離が、前記通行可能幅を超えているときに、前記第一の縦エッジを前記切れ目に該当する縦エッジとして抽出することを特徴とする請求項1に記載の車外環境認識装置。 - 前記飛出し物体判定手段は、前記画像上で、前記切れ目位置に最も近い縦エッジの位置と前記切れ目位置との横方向の距離が、予め定められた距離閾値よりも短いときに、前記切れ目位置に最も近い縦エッジが、前記切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車外環境認識装置。
- 前記飛出し物体判定手段は、前記切れ目位置に最も近い縦エッジの移動速度が、前記切れ目抽出時縦エッジの移動速度よりも遅く、且つ速度差が、予め定められた速度差閾値よりも大きいときに、前記切れ目位置に最も近い縦エッジが、前記切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであると判断すると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車外環境認識装置。
- 自車両の車速情報を取得し、自車両の前方を撮像した画像からエッジを抽出し、前記エッジの前記画像上での移動速度及び移動方向を移動情報として算出し、抽出した前記エッジのうち、前記画像上で縦方向に連続する縦エッジを、前記移動情報に基づいて抽出し、抽出した前記縦エッジのうち、静止物に属する縦エッジを、前記移動情報、及び車速情報に基づいて抽出し、抽出した前記静止物に属する縦エッジのうち、前記静止物における自車進路方向の切れ目に該当する縦エッジを、移動体が通行可能となる予め定められた通行可能幅に基づいて抽出し、前記切れ目に該当する縦エッジを切れ目抽出時縦エッジとし、前記切れ目抽出時縦エッジの位置を切れ目位置とし、前記切れ目抽出時縦エッジ及び前記切れ目位置を切れ目情報として記憶し、前記切れ目情報を記憶してから予め定められた時間が経過した後に、改めて抽出した縦エッジの中で前記切れ目位置に最も近い縦エッジと、前記切れ目抽出時縦エッジとを比較することで、前記切れ目位置に最も近い縦エッジが前記切れ目からの飛出し物体に属する縦エッジであるか否かを判定することを特徴とする車外環境認識方法。
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