JP2011519407A - ベアリングを介してロールから出る電流を低減させるためのシステムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
システムは、導電材料から形成されるロール(119、212、504)を含み、ロールは軸(218)を中心に回転するように構成される。システムはまた、ロールの範囲内で電流(216)を生成するように構成される誘導加熱ワークコイル(202、302)を含む。誘導加熱ワークコイルは、アンバランスであり、最小の電流がロールの軸に対して実質的に平行の方向に流れるように方位付けされる。誘導加熱ワークコイルは、1又はそれ以上の実質的にU型形状またはC型形状のコア(206)を含み、少なくとも1つのコイルは、それぞれ少なくとも1又はそれ以上のコアの周りに巻き付けられる。また、ロールは更に、シャフト(308)とベアリングを含み、誘導加熱ワークコイルは、電流がベアリングを介して実質的に流れないように方位付けされる。
Description
<関連出願についてのクロス・リファレンス>
[0001] この開示は、2008年4月15日に出願された(ドケット番号:H0019078-0108)「SYSTEM AND METHOD FOR REDUCING CURRENT EXITING A ROLL THROUGH ITS BEARINGS(そのベアリングによるロールを出る電流を減少させるためのシステムと方法)」とタイトルが付けられたシリアル番号12/103,195、および、2008年4月15日に出願された(ドケット番号:H0019526-0108)「SYSTEM, APPARATUS, AND METHOD FOR INDUCTION HEATING USING FLUX-BALANCED INDUCTION HEATING WORKCOIL(磁束バランス調整された(FLUX-BALANCED)
誘導加熱ワークコイル(WORKCOIL)を使用した誘導加熱のためのシステム、装置および方法)」とタイトルが付けられたシリアル番号12/103,239によってリファレンスとしてここに組み入れられる米国特許出願と関連する。
[0001] この開示は、2008年4月15日に出願された(ドケット番号:H0019078-0108)「SYSTEM AND METHOD FOR REDUCING CURRENT EXITING A ROLL THROUGH ITS BEARINGS(そのベアリングによるロールを出る電流を減少させるためのシステムと方法)」とタイトルが付けられたシリアル番号12/103,195、および、2008年4月15日に出願された(ドケット番号:H0019526-0108)「SYSTEM, APPARATUS, AND METHOD FOR INDUCTION HEATING USING FLUX-BALANCED INDUCTION HEATING WORKCOIL(磁束バランス調整された(FLUX-BALANCED)
誘導加熱ワークコイル(WORKCOIL)を使用した誘導加熱のためのシステム、装置および方法)」とタイトルが付けられたシリアル番号12/103,239によってリファレンスとしてここに組み入れられる米国特許出願と関連する。
[0002] この開示は、一般にロールを使用している紙生産システムおよびその他システムに関する。より具体的には、この開示は、誘導加熱アプリケーションのバランスのよい磁束ベクトルを使用してそのベアリングによるロールを出る電流を低減させるためのシステムと方法に関する。
[0003] 紙生産システムおよび他の種類の連続ウェブシステムは、しばしば多くの大きい回動ロールを含む。例えば、逆回転するロールのセットが、形成されている紙シートを圧縮するために紙生産システムにおいて、使うことができる。逆回転するロールにより提供される圧縮の量は、誘導加熱装置の使用によって、しばしば制御される。誘導加熱装置はロールに電流を引き起こし、それはロールの表面を暖める。熱またはそれの欠如によって、ロールに拡張および縮小が生じ、それは形成される紙シートに適用される圧縮の量を制御する。
[0004] この開示は、ベアリングを介してロールを出る電流を低減させる方法およびシステムを提供する。
[0005] 第一の実施形態では、システムは、導電材料から形成されるロールを含み、ロールは軸を中心に回転するように構成される。システムはまた、ロールの範囲内で電流を生成するように構成される誘導加熱ワークコイルを含む。誘導加熱ワークコイルは、バランスがとれておらず、最小の電流がロールの軸に対して実質的に平行な方向に流れるように方位付けされる。
[0005] 第一の実施形態では、システムは、導電材料から形成されるロールを含み、ロールは軸を中心に回転するように構成される。システムはまた、ロールの範囲内で電流を生成するように構成される誘導加熱ワークコイルを含む。誘導加熱ワークコイルは、バランスがとれておらず、最小の電流がロールの軸に対して実質的に平行な方向に流れるように方位付けされる。
[0006] 特定の実施形態では、誘導加熱ワークコイルは、1又はそれ以上のU型形状またはC型形状のコアを含み、少なくとも1つのコイルは、それぞれ少なくとも1又はそれ以上のコアの周りに巻き付けられる。
[0007] 他の特定の実施形態では、ロールは更に、シャフトとベアリングを含む。また誘導加熱ワークコイルは、電流がベアリングを介して実質的に流れないように方位付けされる。
[0008] 更に別の特定の実施形態では、ロールは逆回転ロールのセットの一つを表す。逆回転ロールは、ウェブの材料を圧縮するように構成される。また誘導加熱アクチュエータは、誘導加熱ワークコイルと、誘導加熱アクチュエータの少なくとも1つのコイルに結合された電源とを含む。加えて、システムは更に、逆回転ロールの少なくとも一部によって提供される圧縮の量を制御する為に電源を制御するように構成されたコントローラを含む。
[0009] さらに他の特定の実施形態では、多数の誘導加熱ワークコイルは、ロールの近位で一列に並んで互いに隣接して配置される。また、誘導加熱ワークコイルの複数の列が、ロールの近位で互いに隣接して配置される。
[0010] 第2の実施形態では、システムは、伝導材料から形成されたロールを含み、ロールは軸を中心に回転されるように構成される。システムはまた、ロール内に電流を生成するために磁束を生成させるように構成される誘導加熱ワークコイルを含む。誘導加熱ワークコイルは、アンバランスであり、ロールを介した磁束のパスがロールの軸に対して実質的に平行であるように方位付けされる。
[0011] 第3の実施形態では、方法は、ロールの付近に誘導加熱ワークコイルを配置することを含む。誘導加熱ワークコイルは、ロールは軸を中心に回転するように構成され、誘導加熱ワークコイルはアンバランスな誘導加熱ワークコイルを表す。方法はまた、誘導加熱ワークコイルによって生成されたロール内の磁束パスがロールの軸と軸線方向に配列されるように、誘導加熱ワークコイルを方位付けすることを含む。更に、方法は、ロール内に電流を生成することを含む。
[0012] 他の技術的特徴は、以下の図、説明および特許請求の範囲から当業者にとって容易に明らかであろう。
[0013] この開示のより完全な理解のために、添付の図面と一緒に以下の記述を参照することができる。
[0013] この開示のより完全な理解のために、添付の図面と一緒に以下の記述を参照することができる。
[0018] 以下に議論する図1乃至4ならびにこの特許書類における本発明の原理を用いた種々の実施形態は、例示のものであり、本発明の範囲を制限するように解釈されるべきではない。当業者は、本発明の原理が最適に配列された装置またはシステムのいかなるタイプにもおいて実装されることができると理解する。
[0019] 図1は、この開示による実施形態の紙生産システム100を例示する。図1に示される紙生産システム100の実施形態は、説明だけのためにある。紙生産システム100の他の実施形態を、この開示の範囲内において、使うことができる。
[0020] 図1に示すように、紙生産システム100は、抄紙機102、コントローラ104およびネットワーク106を含む。抄紙機102は、紙製品を生産するために用いるさまざまな構成要素を含む。この例では、さまざまな構成要素は、紙ウェブ、または、リール110で集められたシート108を生産するために用いることができる。コントローラ104は、システム100の動作をモニタして、制御し、それは抄紙機102により生産される紙シート108の品質を維持するかまたは増大させるのを助けることができる。
[0021] この例では、抄紙機102は、連続可動ワイヤスクリーンまたはメッシュ113上に機械全体に一様にパルプ・サスペンションを配布するヘッドボックス(headbox)112を含む。ヘッドボックス112に入っているパルプ・サスペンションは、例えば、0.2-3%の木繊維、充填材、および/または、水であるサスペンションの剰余を有する他の材料を含むことができる。ヘッドボック112は希釈アクチュエータのアレイを含むことがで、それはシート全体のパルプ・サスペンションに、希釈水または異なる組成物のサスペンションを配布する。希釈水は、結果として生じる紙シート108が、より同一のベース重量またはシート108全体のより同一の組成物を有することを確実にするのを助けるために用いることができる。ヘッドボックス112はまた、スライスリップアクチュエータのアレイを含むことができ、それは可動ワイヤスクリーンまたはメッシュ113上にヘッドボックス112を出すパルプ・サスペンションから機械全体のスライス開口部を制御する。スライスリップアクチュエータのアレイはまた、紙のベース重量またはシート108全体の紙の繊維方位角度の分布を制御するために用いることができる。
[0022] 真空ボックスのようなドレナージエレメント114の列は、できるだけ多くの水を除去する。蒸気アクチュエータ116のアレイは紙シート108を透過して、紙シート108に蒸気の潜熱を放つホットスチームを生成し、それにより、シート全体の断面の紙シート108の温度を増やす。温度の増加は、紙シート108から追加的な水のより簡単な除去を可能にすることができる。rewetシャワー・アクチュエータ118のアレイは、紙シート108の一方または両方の表面上へ、水の小さい液滴を加える(空気噴霧であってもよい)。rewetシャワー・アクチュエータ118のアレイが、紙シート108の水分プロファイルを制御するために使うことができ、紙シート108の過乾燥を低減させまたは防止し、紙シート108のいかなる乾燥縞も修正し、または、(カレンダ操作のような)次の表層の処理の効果を強化する。
[0023] 紙シート108は、次いで、しばしば、逆回転するロール119のいくつかのニップを有するカレンダに通される。誘導加熱ワークコイル120のアレイは、これらのロール119のさまざまなものの表層を暖める。各々のロール面が局所的に加熱するにつれて、ロール直径は局所的に拡大され、それゆえに、ニップ圧力が増大し、それは順番に局所的に紙シート108を圧縮して、熱エネルギーをそれへ移す。誘導加熱ワークコイル120のアレイは、したがって、紙シート108のキャリパー(厚み)プロファイルを制御するために用いることができる。カレンダのニップはまた、空気シャワーまたは蒸気シャワーのアレイのような他のアクチュエータアレイを備えていることができ、それは、紙シートの平滑性プロファイルまたは光沢プロファイルを制御するために用いることができる。
[0024] 2つの追加的なアクチュエータ122-124を、図1に示す。厚いストックフローアクチュエータ122は、ヘッドボックス112で受け取られる流入ストックの濃度を制御する。蒸気フローアクチュエータ124は、乾燥シリンダ123から紙シート108に移転される熱量を制御する。アクチュエータ122-124は、例えば、それぞれ、ストックおよび蒸気の流れを制御するバルブに相当することができる。これらのアクチュエータが、紙シート108の水分および乾燥した重量を制御するために使うことができる。紙シート108を処理するのに、(紙シートの厚み、平滑性および光沢を改善するための)スーパーカレンダー装置または、(平滑性および紙シートの印刷可能性を改良するために紙の表面にcoatantの層を各々適用する)一つ以上のコーティング・ステーションのような追加的な構成要素を更に用いることができる。同様に、追加的なフローアクチュエータは、異なる種類のパルプおよび厚いストックの充填材材の比率を制御し、ストックに混入されるさまざまな添加物(例えば保持エイドまたは染料)の量を制御するために用いることができる。
[0025] これは、紙製品を生産するのに用いられるあるタイプの抄紙機102の簡単な記載を示す。この種の抄紙機102に関する追加的な詳細は、従来技術において、周知で、この開示の理解のために必要とされない。また、これは、システム100で使うことができるある特定のタイプの抄紙機102を表す。紙製品を生産するためのいかなる他のまたは追加的な構成要素も含む他の機械または装置を使うことができうる。加えて、この開示は、紙シートを生産するシステムでの利用に限られておらず、紙シートを加工するシステム、若しくは、他の製品又は(プラスチック・シートまたはアルミホイルのような薄い金属フィルムのような)連続ウェブの材料を生産するかまたは処理するシステムで使用されうる。
[0026] 製紙プロセスを制御するために、紙シート108の一つ以上の特性は、連続的にまたは繰り返し測定されることができる。シート特性は、製造プロセスの一つまたはさまざまな段階で測定されることができる。この情報は、次いで、抄紙機102の範囲内のさまざまなアクチュエータを調整することのように、抄紙機102を調整するために用いることができる。これは所望の目標からシート特性のいかなるバリエーションも補償するのを助けることができ、シート108の品質を確実にするのを助けることができる。
[0027] 図1に示すように、抄紙機102は、一つ以上のセンサを含むことができるスキャナ126を含む。スキャナ126は、紙シート108を走査することができ、紙シート108の一つ以上の特徴を測定することができる。例えば、スキャナ126は、重量、水分、キャリパー(厚み)、光沢、色、平滑性または紙シート108のいかなる又は追加的な特徴をも測定するためのセンサも含むことができる。スキャナ126は、(センサのセットまたはアレイのような)紙シート108の一つ以上の特徴を測定または検出するためのいかなる適切な構造も含む。
[0028] コントローラ104は、スキャナ126から測定データを受け取り、システム100を制御するためにデータを使用する。例えば、紙シート108が所望の特性で、又はその近くで、特性を有するように、コントローラ104は、抄紙機102のさまざまなアクチュエータを調整するために測定データを用いることができる。コントローラ104は、少なくともシステム100の一部の動作を制御するために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせを含む。また、1台のコントローラがここで示されると共に、多数のコントローラは抄紙機102を制御するために用いることができる。
[0029] ネットワーク106は、コントローラ104および(アクチュエータおよびスキャナのような)システム100のさまざまな構成要素に連結する。ネットワーク106は、システム100の構成要素間の通信を容易にする。ネットワーク106は、適切なネットワーク、または、システム100のコンポーネント間の通信を容易にしているネットワークの組合せを表す。ネットワーク106は、例えば、イーサネット・ネットワーク、電気信号ネットワーク(例えばHARTまたはFOUNDATION FIELDBUSネットワーク)、空気制御信号ネットワーク若しくは他の又は追加的なネットワークであってもよい。
[0030] 動作の一態様において、誘導加熱ワークコイル120は、1またはそれ以上のロール119の表面に電流を起こすことによって、作動できる。ある在来のシステムでは、ロールに引き起こされる電流は、そのベアリングを通ってロールを出ることができる。これらのいわゆる「ベアリング電流」(また、「シャフト電流」ともいう)は、ロールを支えているベアリングに、早期の摩擦および損傷を導く。例えば、ベアリングは時々小距離によって、分かれることがあり、ベアリングの中を流れている電流はベアリングに穴をあけるかさもなければ損傷を与えるスパークを引き起こす。このため、ベアリングは、より短期間または所望より頻繁に交換されることを必要とする。これは、システム100のダウンタイムおよび金銭的損失に至る。絶縁されたベアリングが利用でき、使うことができるが、絶縁されたベアリングはしばしば従来のベアリングと比較して全く高価である。この開示によれば、それらのベアリングを介してロール119から流出する電流の量を低減させるか又は全くなくするように、誘導加熱ワークコイル120は構成される。これはベアリングに対する損傷または摩擦の低減に至り、使用の増大および交換の減少という結果になる。追加的な詳細を、以下に説明する。
[0031] 図1は紙生産システム100の1つの実施形態を例示するけれども、さまざまな変化を図1にすることができる。例えば、他のシステムは、紙シートまたは他の製品を生産するために用いることができる。また、さまざまな構成要素および単一のコントローラ104を有する単一の抄紙機102を含むとして示されると共に、プロダクション・システム100は適切な構造も有するいかなる数の抄紙機または他の生産機械を含むことができ、システム100はいかなる数のコントローラを含むことができる。加えて、図1は、誘導加熱ワークコイル120または他のワークコイルが、一つ以上のロールのベアリングの中を流れる電流を減らすように方位付けされて用いられる作動環境を例示する。この機能性は、他のいかなる適切なシステムでも用いられうる。
[0032] 図2Aおよび2Bは、この開示によるロールに関する誘導加熱ワークコイルの例示の方位200a-200bを図示する。図2Aに示すように、誘導加熱ワークコイル202は、少なくとも1つのコイル204およびコア206を含む。コイル204は、一般に、コイルに巻かれた、または、コア206の少なくとも一部の周辺に巻きつけられた適切な伝導材料をあらわす。コイル204は、例えば、リッツワイヤまたはコア206の周りに巻きつけられた他の伝導性のワイヤを表す。コア206は、一般に、コイル204を介して流れる電流によってつくられる磁場を導くことができるかまたは集中させることができる構造を表す。コア206は、例えば、フェライトを表す。ターミナルワイヤ208は、電力源210にコイル204を結合し、誘導加熱アクチュエータを形成する。電力源210は、一般に、コイル204を介して流れる電気エネルギー源を表す。電力源210は、例えば、特定の周波数(例えば16kHzまたは他の周波数)で作動する交流(AC)源を表す。AC信号は、コイル204の中を流れ、磁束212を生成する。
[0033] この例では、誘導加熱ワークコイル202は、ロール214に近接して配置される。磁束212は、ロール214の方面を介して流れる電流216を生成し、ロール214の表面を加熱する。電流216の製造は、ロールの表面の熱の量を制御するように調整され、それはまた、紙シートまたは他の製品にロール214により適用される圧縮の量を制御する。
[0034] この実施形態では、誘導加熱ワークコイル202は、均衡を失ったワークコイルを表し、ワークコイル202が相当の非ヌルの合計空間ベクトルを有する磁束を生成することを意味する。換言すれば、個々のワークコイル202またはワークコイル202の収集に関して、ワークコイル202は、ロール214のベアリングに損害を与えるのに十分な電流を生じることができる。
[0035] 図2Aに示すように、誘導加熱ワークコイル202によって生成された電流216は、誘発された磁束212の経路と全体的に直角に流れる。しかし、この方位200aでは、磁束212の経路は、ロール214が回転する軸218に対して、実質的に直角(垂直)である。このため、ロール214の軸218と全体的に平行である方向に、電流216は流れる。その結果、この方位200aでは、電流216は、したがって、ロール214の端で、ロール214を支えるベアリングを介してロール214を出る。
[0036] 図2Bに示すように、ロール214内に誘発された磁束212の経路が全体的に平行、または、ロール214が回転する軸218と軸方向に合わせられるように、誘導加熱ワークコイル202は、別の場所に移される。また、誘導加熱ワークコイル202によって生成された電流216は、誘発された磁束212の経路と全体的に直角をなすように流れる。ここで、ロール軸218に対して全体的に直角である方向に、電流216は流れる。より具体的には、誘導加熱ワークコイル202によって生成される電流216は、(ロール214の端の方へ向かわずに)ロール軸218に垂直な方向に流れる。このような方法で、ロール214の端で、ベアリングの中を流れる電流216はほとんどないか又は全くない。誘導加熱ワークコイル 202が、図2Aに示すようにまず最初に取り付けられ(そして、おそらく、期間の間使われ)、次いで、図2Bに示すように再び方位づけされる点に注意すべきである。誘導加熱ワークコイル 202を再び方位づけさせる能力は、ワークコイルだけに関係し、ワークコイルを取り付けるために用いるハードウェア、ワークコイルが取り付けられるサポート梁、これらの構造または他のいかなる適切な構造の組合せをも取り付ける。
[0037] 図2Aおよび2Bは、ロールに関する誘導加熱ワークコイルの方位200a−200bの例を示すけれども、さまざまな変化を図2Aおよび2Bになすことができる。例えば、任意の適当な数の誘導加熱ワークコイル202が、ロール214と一緒に用いることができうる。また、図2Aおよび2Bに示される例では、誘導加熱ワークコイル202は、反対の脚および中心部を有する開いた実質的にU型のコア206を含み、コイル204はコア206の中心部周辺で形成される。ここで、U型形状は、長手方向に脚に沿って、コア206の中心部を通ってコア206の断面により定義される。コア206は、他のいかなる適切な形状もまたは断面(例えば実質的にC型のコア)を有することができ、1または多数のコイル204が、コア206上のいかなる適切な位置にもおいて配置されることができる。特定の実施形態では、一つ以上のコイル204は、U型コア206の各々の対向する脚部に配置され得る。一般に、ロール214の軸218と平行または実質的に軸方向に整列配置された誘発された磁束を作成できるいかなる誘導加熱ワークコイル 202も、ここで用いられうる。
[0038] 図3は、この開示によるロールに関して誘導加熱ワークコイルの例示の構成300を示す。図3に示すように、構成300は、ロール304の表面全体のエンド-to-エンドの仕方で互いに隣接して配置される多数の誘導加熱ワークコイル302を含む。誘導加熱ワークコイル302は、誘導加熱ワークコイル50ミリメートルごとのような、適切な間隔を有することができうる。構成300もまた、誘導加熱ワークコイル302の多数の列を含む。異なる列の誘導加熱ワークコイル302は、オフセットできるかまたはオフセットされることができず、列は適切な間隔を有しうる。
[0039] 誘導加熱ワークコイル302は、異なる領域の電流またはロール304の伝導シェル306のゾーンを生成するように作動する。伝導のシェル306は、一般に、紙シートまたは形成されている他の製品と接触するロール304の部分を表す。伝導シェル306またはロール304は、いかなる適切な材料(例えば金属的強磁性材料)からも形成されることができる。電流はまた、異なる領域またはロール304(例えばロール304が固い時)の領域において生成されうる。ゾーンによる流れる電流の量は、(電力源210の制御を介して)誘導加熱ワークコイル302のコイル内に流入しているエネルギー量を調整することにより制御されうる。この制御は、例えば、図1の紙生産システム100のコントローラ104により提供されうる。
[0040] シャフト308を介して、並びに、ロール304のベアリング・ハウス310のベアリングを介して流れる電流を減らすかまたは最小化するために、誘導加熱ワークコイル302は、電流がロール304内を流れるように方位付けされる。電流304は、ロール304の軸に対して並行に向けられておらず、そのため、低減されまたは最小化された電流の量が、ロール304のベアリングの中を流れる。
[0041] 図3はロールに関する誘導加熱ワークコイルの構成300の1つの実施形態を例示するけれども、さまざまな変化を図3になすことができる。例えば、構成300は、均一または不均一の空間で、誘導加熱ワークコイル302のいかなる数の列を含み得る。また、各々の列は、均一または不均一の空間で、いかなる数の誘導加熱ワークコイル302を含み得る。
[0042] 図4は、この開示による、そのベアリングを介してロールを出た電流を低減させるための例示の方法400を示す。図4に示すように、一つ以上の誘導加熱ワークコイルは、ステップ402でロールに近接して配置される。例えば、これは紙カレンダのロール119の近くに多数の誘導加熱ワークコイル120を配置することを含むことができる。任意の適当な数の誘導加熱ワークコイルは、ロールの近くに配置され、誘導加熱ワークコイルは、いかなる適切な配置または構成をも有することができ得る。
[0043] 誘導加熱ワークコイルは、ステップ404で正しい方位に置かれる。それらのコア206がロールの軸と実質的に平行であるように、例えば、これは誘導加熱ワークコイルを正しい方位に置くことを含み得る。一般的に、それらの誘導された磁束のパスがロールの軸と実質的に平行であるように、方位は誘導加熱ワークコイルを配置することを含む。
[0044] 一旦装置されて、正しい位置に置かれると、ロールは、ステップ406で紙シートまたは他の連続ウェブ製品の生産中に回転でき、電流がステップ408でロールによって生じる。電流は、誘導加熱ワークコイルのコイル204に、AC信号を出力することによって生成される。さらに、誘導加熱ワークコイルによって生成された電流は、ロール内で実質的に軸方向には流れず、それにより、そのベアリングを介してロールを出る電流の量が低減され又は最小化される。
[0045] 図4は、そのベアリングを介してロールを出る電流を低減させるための1つの例示の方法400を示すけれども、さまざまな変化を図4になすことができる。例えば、一連のステップとして示されると共に、図4に示されるさまざまなステップはオーバーラップさせることができ、平行に生じさせることができ、異なる命令で生じさせることができ、または、複数回生じさせることができる。
[0046] この特許文献の全体にわたって使用する特定の語句の定義を記載することは有益であろう。用語「結合」およびそれから派生するものは、2つまたはそれ以上のエレメントの間を直接または間接的に接続することを意味し、それらのエレメントが互いに物理的に接しているかいないかにかかわらない。用語「含む」および「からなる」並びにそれらから派生するものは、限定することなく包含するという意味である。用語「または」は、および/または、を意味する。フレーズ「関連した」および「それに関して」並びにそれらから派生したものは、相互接続、包含、接続、結合、通信、協同、インターリーブ、並列する、近縁、縛り、有する、特徴を備えた等という意味である。用語「コントローラ」は、デバイス、システムまたは、少なくとも一つの動作を制御するそれらの一部を意味する。コントローラは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたは、少なくとも2つの同じものの組合せで実装されうる。特定のコントローラと関連する機能性を、ローカル又はリモートのいずれであっても、集中できまたは分配され得る。
[0047] この開示は、特定の実施形態および全体的に関連した方法を記載しているけれども、これらの実施形態および方法の変更および他の実施形態は、当業者には明らかであろう。したがって、例示の実施形態の上記の説明は、この開示を拘束しない。以下の特許請求の範囲で規定される本願発明の精神および範囲を逸脱することなく、他の変更、置換、および、他の実施形態もまた可能である。
Claims (5)
- 伝導材料からなるロール(119,214,304)であって、軸(218)を中心に回転するように構成されたことを特徴とするロールと、
ロール内に電流(216)を生成するように構成された誘導加熱ワークコイル(202,302)であって、該誘導加熱ワークコイルがバランスがとれてえおらず、最小の電流が前記ロールの前記軸と実質的に平行な方向に流れるように方位付けられることを特徴とする誘導加熱ワークコイルと、
を有することを特徴とするシステム。 - 前記ロールが更にシャフト(308)およびベアリングを備え、
電流が前記ベアリングを実質的に通って流れないように、前記誘導過熱ワークコイルが方位付けされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。 - 前記ロールが、逆回転ロール(119)のセットの一つからなり、該逆回転ロールが、材料のウェブ(108)を圧縮するように構成され、
誘導加熱アクチュエータが、誘導過熱ワークコイルの少なくとも1つのコイルに結合される電源(210)と誘導加熱ワークコイルとを備え、
システムが更に、前記逆回転ロールの少なくとも一部によって提供される圧縮の量を制御するために前記電源を制御するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。 - 伝導材料からなるロール(119,214,304)であって、軸(218)を中心に回転するように構成されることを特徴とするロールと、
ロール内に電流(216)を生成するために磁束(212)を生成するように構成される誘導加熱ワークコイル(202,302)と、
を有し、
前記誘導加熱ワークコイルはバランスがとれておらず、ロールを介する磁束の一部が前記ロールの軸に実質的に並行であるように方位付けられることを特徴とする、システム。 - ロール(119, 214, 304)の近位に誘導加熱ワークコイル(202, 302)を配置するステップであって、前記ロールが軸(218)を中心に回転するように構成され、前記誘導加熱ワークコイルが、バランスがとれていない誘導加熱ワークコイルからなることを特徴とする、配置するステップと、
バランスがとれていない誘導加熱ワークコイルによって生成されたロール内の磁束パスが前記ロールの軸に対して軸線方向に整列されるように、前記誘導加熱ワークコイルを方位付けするステップ(404)と、
前記ロール内に電流(216)を生成するステップ(408)と、
を有する方法。
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